JP2016045142A - 架橋ゴムのクラックの評価方法 - Google Patents

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豊英 坂井
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Abstract

【課題】高精度のクラックの評価方法の提供。
【解決手段】このクラックの評価方法は、架橋ゴムからなる試験体の観察表面を撮影する撮影工程と、この撮影された観察表面から試験体の耐クラック性が判定される判定工程とを含んでいる。この撮影工程では、照明は、試験体の観察表面を照らしている。撮影手段は、この観察表面を撮影している。この照明の光軸は、観察表面に対して角度θiで傾斜している。この角度θiは、20°以上80°以下にされている。この撮影手段の撮影方向軸は、照明の光軸と交差している。この撮影方向軸は、観察表面に対して傾斜している。
【選択図】図1

Description

本発明は架橋ゴムのクラックの評価方法に関する。詳細には、本発明は、架橋ゴムの表面に発生するクラックの評価方法に関する。
市場古品の空気入りタイヤでは、そのサイドウォール、バットレス、クリンチ等の表面にクラックが発生することがある。このクラックは、例えば、微小なクラックで、空気入りタイヤの周方向に延びる。このようなクラックは、空気入りタイヤの外観を損ねる。
このクラックの評価は、例えば、JIS規格の加硫ゴムのオゾン劣化試験方法(JIS K6259)に準拠して実施されている。具体的には、タイヤ表面がルーペ等で観察される。クラックの数が、A、B、Cのアルファベット記号の階級で評価される。クラックの大きさが1から5の数字の階級で評価される。クラックの数と大きさとがアルファベット記号と数字との組み合わせの階級で評価される。この評価に基づき、そのタイヤの耐クラック性が評価されている。
日本工業規格「加硫ゴムのオゾン劣化試験方法」(JIS K6259−1993)
この評価方法では、クラックの数と大きさとを階級で分類するものである。この評価方法は、定量的評価と異なる。また、このクラックの数や大きさは、観察者が目視で評価する。このため、この評価方法は、観察者の主観的判断を排除し得ない。
この耐クラックの評価を定量的かつ客観的にする方法として、撮影画像のクラックの大きさと数とを数値化して計算することが考えられる。具体的には、撮影手段が観察表面を撮影する。撮影で得られた撮影表面のクラックを特定する。計算機が、特定されたクラックの数と大きさとを数値化して計算する。
しかしながら、撮影される観察表面から、クラックを特定することは容易ではない。例えば、観察表面に汚れや模様があることがある。この汚れや模様がクラックと誤認されることがある。クラックの特定を誤ると、計算機はクラックの数と大きさとを正確に計算できない。クラックの特定を誤ると、耐クラック性の評価が高精度にし得ない。
本発明の目的は、高精度のクラックの評価方法の提供にある。
本発明に係るクラックの評価方法は、架橋ゴムからなる試験体の観察表面を撮影する撮影工程と、この撮影された観察表面から試験体の耐クラック性が判定される判定工程とを含んでいる。この撮影工程では、照明は、試験体の観察表面を照らしている。撮影手段は、この観察表面を撮影している。この照明の光軸は、観察表面に対して角度θiで傾斜している。この角度θiは、20°以上80°以下にされている。この撮影手段の撮影方向軸は、照明の光軸と交差している。この撮影方向軸は、観察表面に対して傾斜している。
好ましくは、上記観察表面に対して撮影方向軸が傾斜する角度θcは、20°以上80°以下にされている。
好ましくは、上記観察表面を垂直に見た平面視において、光軸と撮影方向軸とがなす角度θjは、140°以上180°以下である
好ましくは、この評価方法は、上記撮影工程の前に表面処理工程を備えている。この表面処理工程では、試験体の観察表面が染色されている。
好ましくは、上記判定工程では、撮影工程で撮影された観察表面のクラックの大きさとクラックの数とが求められている。
好ましくは、上記判定工程で求められるクラックの大きさは、クラックの長さである。
好ましくは、上記判定工程で求められるクラックの大きさは、クラックの面積である。
好ましくは、上記判定工程では、上記観察表面は、クラックとクラック以外の観察表面とに二値化されている。この二値化により観察表面からクラックが特定されている。
好ましくは、上記試験体は、空気入りタイヤである。上記撮影工程では、この空気入りタイヤに空気が充填された状態で、観察表面が撮影されている。
好ましくは、上記試験体は、架橋ゴムからなる試験片である。上記撮影工程では、この試験片に張力が負荷された状態で、観察表面が撮影されている。
本発明に係るクラックの評価試験機は、試験体の観察表面を照らす照明と、この観察表面を撮影する撮影手段と、情報処理装置とを備えている。この照明の光軸は、観察表面に対して角度θiで傾斜している。この角度θiは、20°以上80°以下にされている。この撮影手段の撮影方向軸は、照明の光軸と交差している。この撮影方向軸は、観察表面に対して傾斜している。この情報処理装置は、撮影手段が撮影した観察表面においてクラックの大きさとクラックの数とを計算している。
好ましくは、この情報処理装置の計算機は、撮影手段が撮影した観察表面をクラックとクラック以外の観察表面とに二値化している。
本発明に係るクラックの評価方法では、クラックが高精度に特定される。この高精度の特定により、耐クラック性の評価が高精度にされる。本発明に係るクラックの評価試験機は、クラックを高精度に特定して、耐クラック性の評価を高精度にし得る。
図1は、本発明の一実施形態に係る評価方法に使用される評価装置が試験片と共に示された正面図である。 図2は、図1の評価装置に一部が試験片と共に示された平面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る評価方法が示されたフローチャートである。 図4は、図1の評価装置で撮影されたクラックが例示された説明図である。 図5は、図1の評価装置で撮影された観察表面の二値化画像である。 図6(a)は評価装置で撮影された他の観察表面の二値化画像であり、図6(b)は図6(a)の観察表面が表面処理をされた二値化画像であり、図6(c)は図6(a)の観察表面が他の表面処理をされた二値化画像である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1及び図2には、本発明に係るクラックの評価試験機の一例として、評価装置2が示されている。この図1及び図2には、評価装置2と共に、試験体としての試験片4が示されている。図1には、評価装置2の一部と試験片4とが断面で示されている。この断面は、図2の線分I−Iで示された断面である。この評価装置2は、試験片4が取り付けられる治具6と、撮影手段としてのマイクロスコープ8と、照明10と、制御装置12と、情報処理装置14とを備えている。
マイクロスコープ8は、被写体を撮影するカメラである。このマイクロスコープ8は、拡大して撮影する。この拡大倍率は、例えば、10倍以上50倍以下である。ここでは、マイクロスコープ8を例に説明がされるが、撮影手段は被写体を撮影するカメラであればよく、必ずしも拡大して撮影するものでなくてもよい。
照明10は、被写体を照らす電灯である。この照明10は、マイクロスコープ8が撮影する範囲を照らす。この照明10は、被写体を明るく照らす光源であればよく、電灯に限られない。
制御装置12は、マイクロスコープ8と情報処理装置14とに接続されている。制御装置12は、マイクロスコープ8が撮影した撮影画像の信号を受信し得る。制御装置12は、撮影画像の信号を画像データに変換する。制御装置12は、この画像データを情報処理装置14に出力し得る。
情報処理装置14は、本体14aと、出力部としてのディスプレイ14bと、外部入力部としてのキーボード14c及びマウス14dとを備えている。図示されないが、この本体14aは、インターフェースボードと、メモリと、CPUと、ハードディスクとを備えている。この情報処理装置14は、汎用のコンピューターがそのまま用いられてもよい。
情報処理装置14のCPUは、制御装置12を制御する。ディスプレイ14bは、各種の情報を表示する。ディスプレイ14bはその画面に情報を表示するが、この出力部は、評価結果等を表示するものであればよい。出力部は、ディスプレイ14bに限られず、例えば、プリンターであってもよい。
情報処理装置14のインターフェースボードは、データ入力部である。このインターフェースボードに、制御装置12から画像データが入力される。この画像データは、CPUに出力される。情報処理装置14のメモリは、書き換え可能なメモリである。このメモリは、ハードディスクから読み出されたプログラムや画像データ等の格納領域や作業領域等を構成する。情報処理装置14のハードディスクは、プログラムやデータ等を記憶している。このハードディスクは、例えば、複数の架橋ゴムの耐クラック性の評価結果がデータベースとして記憶されている。情報処理装置14のCPUは、ハードディスクに記憶されているプログラムを読み出し得る。CPUは、そのプログラムをメモリの作業領域に展開し得る。CPUは、そのプログラムに従って各種の処理を実行し得る。
図1及び図2に示されるように、治具6は、治具本体6a、クランプ6b、クランプ6c及びネジ6dを備えている。クランプ6bは、試験片4の前端部を挟んでいる。クランプ6cは、試験片4の後端部を挟んでいる。ネジ6dを締める向きに回すことで、クランプ6bはクランプ6aに近付く向きに移動する。ネジ6dを緩める向きに回すことで、クランプ6bはクランプ6aから離れる向きに移動する。このクランプ6bは、試験片4を挟み込んだ状態で、クランプ6aから離れる向きに移動させられている。この試験片4は、治具6により、前後方向に張力が付加されている。
図3には、本発明の一実施形態に係る評価方法のフローチャートが示されている。この評価方法では、評価装置2を用いて試験片4の耐クラック性が評価されている。図1から図3を参照しつつ、この評価方法が説明される。
試験片4が準備される。この試験片4は、前処理工程で処理されている。この前処理工程では、試験片4に張力が負荷される。張力が負荷された状態で、例えば、試験片4がオゾンの雰囲気内で放置される。又は、試験片4を屋外に所定の日数放置して、屋外曝露処理がされる。このオゾン雰囲気処理や屋外曝露処理等は、前処理工程の例示である。この前処理は、試験片4の表面にクラック16が発生させられるものであればよく、このオゾン雰囲気処理や屋外曝露処理に限られない。
ここでは、この試験片4に発生したクラック16を例に説明がされる。この試験片4の上面に、耐クラック性を評価するための領域として、観察表面4aが選定される。この観察表面4aに発生しているクラック16により、試験片4の耐クラック性が評価される。
図3に示される様に、このクラック評価方法は、表面処理工程、撮影工程、判定工程及び出力工程を備えている。
この試験片4に、治具6により張力が負荷されている。この治具6による張力の負荷は、表面処理工程に先立ってされている。この張力の負荷は、撮影工程前であればよく、表面処理工程の後であってもよい。
表面処理工程では、試験片4の観察表面4aがクリーニングされる。例えば、アセトンやエタノール等の有機溶媒を染み込ませた布で観察表面4aが拭き取られる。観察表面4aの汚れが落とされる。この表面処理工程では、布での拭き取りに限らず、観察表面4aの異物が除去できればよく、他の方法で観察表面4aがクリーニングされてもよい。
この表面処理工程では、更に、観察表面4aが染色される。この染色は、酸化チタンでされてもよいし、水系ペイントでされてもよいし、ラッカーでされてもよい。又、塗布方法は、筆で塗布されてもよいし、ベラで塗布されてもよいし、スプレーで塗布されてもよい。この観察表面4aは、染色された後に乾燥させられる。
撮影工程では、マイクロスコープ8は、試験片4の観察表面4aを撮影する。図1及び図2の一点鎖線Lcは、マイクロスコープ8の撮影方向軸を示している。このマイクロスコープ8は、この撮影方向軸Lcに沿って、観察表面4aを撮影している。このマイクロスコープ8の撮影する向きは、撮影方向軸Lcに沿ってマイクロスコープ8から観察表面4aに向かう向きである。
照明10は、試験片4の観察表面4aを照らす。この照明10は、マイクロスコープ8が撮影する観察表面4aを照らす。図1及び図2の一点鎖線Liは、照明10の光軸を示している。この照明10は、この光軸Liに沿って、観察表面4aを照らしている。この照明10の照らす向きは、光軸Liに沿って照明10から観察表面4aに向かう向きである。
図1の二点鎖線Lhは、試験片4の観察表面4aに平行な直線を示している。両矢印θcは、観察表面4aにおいて、直線Lhと撮影方向軸Lcとのなす角度である。このマイクロスコープ8の撮影方向軸Lcは、観察表面4aに対して角度θcで傾斜している。この角度θcは、撮影方向軸Lcが直線Lhと平行なとき最小値0°であり、直線Lhに垂直に交わるとき最大値90°である。両矢印θiは、観察表面4aにおいて、直線Lhと光軸Liとのなす角度である。この照明10の光軸Liは、観察表面4aに対して角度θiで傾斜している。この角度θiは、光軸Liが直線Lhと平行なときに最小値0°であり、直線Lhに垂直に交わるときに最大値90°である。
図2の両矢印θjは、光軸Liと撮影方向軸Lcとがなす角度を示している。この角度θjは、観察平面4aを垂直に見た平面視において測られる。この角度θjは、マイクロスコープ8の撮影する向きと照明10の照らす向きとが同じであるときに最小値0°であり、マイクロスコープ8の撮影する向きと照明10の照らす向きとが対向するときに最大値180°である。この評価装置2では、光軸Liと撮影方向軸Lcとは一直線になっている。この評価装置2では、この平面視において、照明10の照らす向きとマイクロスコープ8が撮影する向きとは対向している。この評価装置2では、角度θjは180°にされている。
この試験片4の観察表面4aがマイクロスコープ8で撮影される。このマイクロスコープ8は、例えば、10倍以上50倍以下に拡大して撮影する。
図4の二点鎖線で示された領域Sは、このクラック16の影の領域を示している。照明10が観察表面4aを照らすときに影となる領域である。光軸Liは角度θiで傾斜しているので、クラック16には照明10が照らさない影の領域Sが形成される。マイクロスコープ8は、影の領域Sが形成されたクラック16を撮影する。
この観察表面4aが、撮影箇所を変えて撮影される。この様にして、複数箇所が撮影される。例えば、4箇所が撮影される。この制御装置12は、撮影画像の信号を画像データに変換する。4箇所の画像データが情報処理装置14に送信される。情報処理装置14は、この画像データを受信する。
判定工程では、情報処理装置14が画像データを画像解析する。例えば、観察表面4aにおいて一辺が15mmの正方形の面の画像データが得られる。この画像データの画素毎に輝度分布が解析される。画像データの各画素が輝度に基づきヒストグラム分布で層別にされる。この画像データが、所定の閾値により二値化される。
図5は、この二値化がされた画像データを例示している。図5において、二値化されて黒く示された画素部分は、クラック16を示している。図5には、複数のクラック16が示されている。白く示された画素部分は、クラック16以外の観察表面4aを示している。図5は、クラック16とクラック16以外の観察表面4aとの二値化画像である。
情報処理装置14は、クラック16の数と面積とを計算する。例えば、クラック16の数と面積とに代えて、撮影された観察表面4aの面積に占めるクラック16の面積の比率が計算されてもよい。この比率は、クラック16の面積率である。この例では、4つの画像データのクラック16の面積が計算される。4つの画像面積の和と、4つのクラック16の面積の和との比率が算出される。このクラック16の面積率の算出方法は例示であって、この面積率は他の方法で算出されてもよい。例えば、4つの画像データ毎にクラック16の面積率が計算されて、得られる4つのクラック16の面積率の平均値が算出されてもよい。
この情報処理装置14は、予め基準値を記憶している。この面積率が基準値と比較されて良否判定がされる。試験片4の面積率が基準値より大きければ、この試験片4は不合格判定される。試験片4の面積率が基準値以下であれば合格判定がされる。例えば、基準試験片が準備されてもよい。この基準試験片で試験片4と同様にして、面積率が求めらる。この基準試験片の面積率と試験片4の面積率とが比較されて、合否判定がされてもよい。
出力工程では、例えば、情報処理装置14のディスプレー14bに、面積率と共に判定結果が表示される。この判定結果と共に、図5に示された二値化画像が表示されてもよい。この二値化画像の表示により、観察表面4aのクラックの発生状態が視覚的に把握できる。
この撮影工程では、照明10の光軸Liが観察表面4aに対して角度θiで傾斜している。これにより、クラック16に影の領域Sが形成される。この領域Sが形成されることで、クラック16と観察表面4aの汚れや模様との識別が容易にされている。光軸Liが傾斜することで、クラック16の識別が容易にされている。この影の領域Sを形成する観点から、この角度θiは80°以下であり、好ましくは60°以下である。また、この観点から、この角度θiは20°以上であり、好ましくは30°以上である。
このマイクロスコープ8の撮影方向軸Lcは光軸Liと交差しており、この撮影方向軸Lcが観察表面4aに対して傾斜しているので、マイクロスコープ8は、クラック16の影の領域Sを撮影し得る。この領域Sの撮影する観点から、角度θcは、好ましくは80°以下であり、更に好ましくは60°以下である。また、この観点から、この角度θcは、好ましくは20°以上であり、更に好ましくは30°以上である。
更に、観察表面4aの平面視において、照明10が照らす向きとマイクロスコープ8が撮影する向きとが対向しているので、マイクロスコープ8が影の領域Sを容易に撮影し得る。この評価装置2では、クラック16とクラック16以外の観察表面4aとの識別が容易にされている。クラック16とクラック16以外の観察表面4aとの二値化が高精度にできる。これにより、この消化装置2、高精度に耐クラック性を評価し得る。この観点から、角度θjは、好ましくは140°以上であり、更に好ましくは160°以上であり、特に好ましくは170°以上である。この角度θjが180°されて、照明10が照らす向きとマイクロスコープ8が撮影する向きとが対向していることが、最も好ましい。
この試験片4に前後方向に張力が付加されているので、クラック16は前後方向に拡げられている。これにより、領域Sの撮影が一層容易にされている。
この判定工程では、クラック16の大きさとしてクラック16の面積が計算される。情報処理装置14は、クラック16の面積と数とを計算する。このクラック16の面積と数とから、前述の面積率が計算されている。この判定結果は、JIS規格に準拠した耐クラック性の評価と高い相関関係が得られる。
この判定工程のクラック16の面積に代えて、クラック16の長さが計算されてもよい。クラック16の長さがクラック16の大きさとして計算されてもよい。面積に代えて長さを計算することで、クラック16の大きさの計算を簡素化できる。クラック16の長さをクラック16の大きさとして用いることで、クラック16の面積を用いる判定に近似した判定結果を容易に得られる。
ここでは、試験片4を用いて耐クラック性が評価されたが、試験片4に代えて空気入りタイヤが用いられてもよい。この撮影工程では、空気入りタイヤに空気が充填された状態で、タイヤの表面が撮影される。このタイヤの表面が観察表面とされる。空気が充填された状態で、耐クラック性が判定されているので、クラックの識別が容易にされている。空気入りタイヤを用いることで、空気入りタイヤが実際に使用される状態や、保管される状態での、耐クラック性が評価され得る。
図6(a)は、空気入りタイヤの観察表面として、二値化画像の例が示されている。ここでは、観察表面が特に汚れたタイヤが準備された。図6(a)に示される様に、特に汚れた観察表面の二値化画像では、クラックの影の領域と汚れと区別が困難な場合がある。
この評価方法の表面処理工程では、観察表面が染色される。図6(b)には、図6(a)の観察表面に、水に溶かした酸化チタンを筆で塗った後に得られた二値化画像が示されている。この酸化チタンは、二酸化チタンからなる白色の顔料である。この染色により、観察表面のクラックの特定が容易にされている。
図6(c)には、図6(a)の観察表面に、ラッカーがスプレーで塗布され後に、得られた二値化画像が示されている。このラッカーは、ナフサ、キシレン、トルエン、ケトンなど揮発性の高い溶媒に樹脂を溶かしたものである。この染色は、スプレーされることで、筆のような塗りむらが生じない。図6(c)の観察表面では、図6(b)の観察表面と比べ、クラックの特定が更に容易にされている。
この図6(a)から図6(c)に示される様に、この表面処理工程では、試験体の観察表面が染色されていることで、特に汚れた観察表面でも、クラックの特定が容易にされている。
この評価方法によれば、観察者の主観によらない、客観的な評価ができる。この評価方法では、クラックの大きさと数とを定量化して評価し得る。定量化されているので、評価結果の対比が容易にできる。この評価方法によれば、時間や場所を変えて測定した耐クラック性の評価結果を精度良く対比し得る。
この評価方法では、観察表面が拡大されて撮影されている。これにより、クラックの面積や長さの計算が容易にされている。拡大して撮影することで、基準試験片と試験片4との差が明確に計算される。これにより合否判定が容易にされている。この観点から、観察表面の拡大倍率は、好ましくは10倍以上であり、更に好ましくは20倍以上である。
一方で、この拡大倍率が大きいと、撮影箇所毎に算出される面積率の値のバラツキが大きくなる。撮影箇所が異なると、面積率が大きく異なる。このバラツキを考慮して相当数の撮影箇所で、クラックの大きさと数とを計算する必要が生じる。拡大倍率が大き過ぎると、この評価方法の評価工数が大きくなる。この観点から、観察表面の拡大倍率は、好ましくは100倍以下であり、更に好ましくは50倍以下である。
この評価方法では、複数箇所の画像からクラックの大きさ等を計算している。これにより、測定箇所によるバラツキが抑制されている。この観点から、撮影される複数箇所の画像の数は、3以上が好ましい。一方で、撮影画像の数が多すぎると、評価工数が大きくなる。この観点から、撮影される複数箇所の画像の数は5以下が好ましい。
この評価方法では、空気入りタイヤが用いられる場合には、タイヤが正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤに空気が充填された状態で、耐クラック性が評価される。この正規リムとは、タイヤが依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤが依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
この評価方法でのタイヤの空気圧は、タイヤにクラックの発生が確認できる程度の内圧であればよく、正規内圧に限られない。正規内圧がP(kPa)であるとき、このクラックの発生ができる程度の内圧は、例えば、正規内圧P(kPa)の0.1倍以上1.3倍以下であってもよい。
以上説明された方法は、架橋ゴムのクラックの評価方法として広く適用され得る。
2・・・評価装置
4・・・試験片
6・・・治具
8・・・マイクロスコープ
10・・・照明
12・・・制御装置
14・・・情報処理装置
16・・・クラック

Claims (12)

  1. 架橋ゴムからなる試験体の観察表面を撮影する撮影工程と、
    この撮影された観察表面から試験体の耐クラック性が判定される判定工程とを含んでおり、
    この撮影工程では、照明が試験体の観察表面を照らして、撮影手段がこの観察表面を撮影しており、
    この照明の光軸が観察表面に対して角度θiで傾斜しており、この角度θiが20°以上80°以下にされており、
    この撮影手段の撮影方向軸が照明の光軸と交差しており、この撮影方向軸が観察表面に対して傾斜しているクラックの評価方法。
  2. 上記観察表面に対して撮影方向軸が傾斜する角度θcが20°以上80°以下にされている請求項1に記載の評価方法。
  3. 上記観察表面を垂直に見た平面視において、光軸と撮影方向軸とがなす角度θjが140°以上180°以下である請求項1又は2に記載の評価方法。
  4. 上記撮影工程の前に表面処理工程を備えており、
    この表面処理工程では、試験体の観察表面が染色されている請求項1から3のいずれかに記載の評価方法。
  5. 上記判定工程では、撮影工程で撮影された観察表面のクラックの大きさとクラックの数とが求められている請求項1から4のいずれかに記載の評価方法。
  6. 上記判定工程で求められるクラックの大きさがクラックの長さである請求項5に記載の評価方法。
  7. 上記判定工程で求められるクラックの大きさがクラックの面積である請求項5に記載の評価方法。
  8. 上記判定工程では、上記観察表面がクラックとクラック以外の観察表面とに二値化されており、この二値化により観察表面からクラックが特定されている請求項1から7のいずれかに記載の評価方法。
  9. 上記試験体が空気入りタイヤであり、
    上記撮影工程では、この空気入りタイヤに空気が充填された状態で観察表面が撮影されている請求項1から8のいずれかに記載の評価方法。
  10. 上記試験体が架橋ゴムからなる試験片であり、
    上記撮影工程では、この試験片に張力が負荷された状態で観察表面が撮影されている請求項1から8のいずれかに記載の評価方法。
  11. 試験体の観察表面を照らす照明と、この観察表面を撮影する撮影手段と、情報処理装置とを備えており、
    この照明の光軸が観察表面に対して角度θiで傾斜しており、この角度θiが20°以上80°以下にされており、
    この撮影手段の撮影方向軸が照明の光軸と交差しており、この撮影方向軸が観察表面に対して傾斜しており、
    この情報処理装置が撮影手段が撮影した観察表面においてクラックの大きさとクラックの数とを計算している、クラックの評価試験機。
  12. 上記計算機が撮影手段が撮影した観察表面をクラックとクラック以外の観察表面とに二値化している請求項11に記載の評価試験機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109540899A (zh) * 2017-09-22 2019-03-29 株式会社斯库林集团 检查装置及检查方法
KR20200042623A (ko) * 2018-10-16 2020-04-24 주식회사 성안테크 타이어 트레드 결함 검출장치

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