JP2016044840A - 暖房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易な構成によって、暖房用熱媒が循環する経路の凍結破損を適切に抑制することができる暖房装置を提供する。
【解決手段】暖房システム2は、ヒートポンプ12と、タンク22と、HP往き管16と、HP戻り管18と、HP循環ポンプ14と、暖房機50と、暖房往き管42と、暖房戻り管44と、暖房循環ポンプ46と、第1バイパス路90と、第1熱動弁91と、第2熱動弁92と、制御装置70とを備えている。制御装置70は、外気温に基づいて、第2熱動弁92を開き、暖房循環ポンプ46を作動させる凍結防止運転を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、暖房装置に関する。
特許文献1には、ヒートポンプと、タンクと、タンクとヒートポンプの間で暖房用熱媒を循環させるためのヒートポンプ経路と、暖房用熱媒の熱を利用して暖房する暖房機と、タンクと暖房機の間で暖房用熱媒を循環させるための暖房経路と、ヒートポンプ経路内の暖房用熱媒を循環させるHP循環ポンプと、HP循環ポンプとは異なるポンプであってヒートポンプ経路内の暖房用熱媒を循環させる凍防ポンプと、暖房経路内の暖房用熱媒を循環させる暖房循環ポンプと、制御装置とを備える。制御装置は、所定期間の間だけ利用可能な第1の電力系統と、常時利用可能な第2の電力系統とに接続されている。ヒートポンプとHP循環ポンプは第1の電力系統からの電力によって動作する。凍防ポンプは、第2の電力系統からの電力によって動作する。制御装置は、第1の電力系統からの電力が遮断されている間に、気温が所定温度を下回ると、凍防ポンプを作動させることにより、ヒートポンプ経路の凍結破損防止を図っている。
特開2013−142492号公報
特許文献1の暖房装置では、ヒートポンプ経路内の暖房用熱媒を循環させるために、HP循環ポンプと凍防ポンプの両方を備えている。
本明細書では、暖房用熱媒が循環する経路の凍結破損を適切に抑制することができる暖房装置を提案する。
本明細書が開示する暖房装置は、ヒートポンプと、タンクと、暖房機と、ヒートポンプ経路と、暖房経路と、第1の循環ポンプと、バイパス路と、流量調整機構と、抑止機構と、制御装置とを備えている。ヒートポンプは、大気から吸収した熱を利用して暖房用熱媒を加熱する。タンクは、ヒートポンプで加熱された暖房用熱媒を貯める。暖房機は、暖房用熱媒の熱を利用して暖房する。ヒートポンプ経路は、タンクとヒートポンプとの間で暖房用熱媒を循環させるための経路である。暖房経路は、タンクと暖房機との間で暖房用熱媒を循環させるための経路である。第1の循環ポンプは、暖房経路内に設けられており、暖房用熱媒を循環させる。バイパス路は、暖房経路のうちの暖房機の上流側と、ヒートポンプ経路のうちのヒートポンプの上流側とを接続する。流量調整機構は、バイパス路に設けられて、開度を調整することによって、暖房機を通過する暖房用熱媒の流量とバイパス路を通過する暖房用熱媒の流量の割合を変化させる。抑止機構は、バイパス路からヒートポンプ経路内に導入される暖房用熱媒がタンクに流入することを抑止する。制御装置は、気温と暖房用熱媒の温度の一方又は双方に基づいて、暖房経路内の暖房用熱媒の少なくとも一部がバイパス路を通過するように流量調整機構の開度を調整して第1の循環ポンプを作動させる特定運転を実行する。
上記の構成によると、暖房装置は、特定運転を実行することにより、暖房用熱媒を、ヒートポンプ経路、暖房経路、バイパス路、の順で循環させることができる。抑止機構が備えられているため、バイパス路からヒートポンプ経路内に導入される暖房用熱媒がタンクに流入することもない。そのため、暖房経路内の暖房用熱媒の少なくとも一部がバイパス路を通過するように流量調整機構の開度を調整して第1の循環ポンプを作動させる特定運転を実行することにより、ヒートポンプ経路内及び暖房経路内の暖房用熱媒を循環させることができる。従って、上記の暖房装置によると、暖房用熱媒が循環する経路の凍結破損を適切に抑制することができる。
暖房システム2の構成を模式的に示す図。 暖房システム2が実行する凍結防止処理を説明するフローチャート。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1) ヒートポンプ経路内に設けられており、暖房用熱媒を循環させる第2の循環ポンプをさらに備えることが好ましい。制御装置は、第2の循環ポンプを作動させられない場合に、気温と暖房用熱媒の温度の一方又は双方に基づいて、特定運転を実行することが好ましい。
この構成によると、第2の循環ポンプを作動させられない場合であっても、特定運転を実行することにより、ヒートポンプ経路内及び暖房経路内の暖房用熱媒を循環させることができる。また、第2の循環ポンプのほかに、ヒートポンプ経路内の暖房用熱媒を循環させる目的でポンプを備える必要もないため、暖房装置の構成も比較的簡易になる。従って、上記の暖房装置によると、比較的簡易な構成によって、暖房用熱媒が循環する経路の凍結破損を適切に抑制することができる。
(特徴2) 抑止機構は、ヒートポンプ経路のうち、バイパス路との接続部の上流側に設けられている逆止弁であることが好ましい。
逆止弁は、電力の供給が不要な機械弁である。そのため、逆止弁を作動させるための電気配線等が不要であるため、暖房装置の構成をより簡易にすることができる。
(特徴3) 暖房装置は、燃料を燃焼させた熱によって、暖房機の上流側の暖房経路内の暖房用熱媒を加熱するための熱源機をさらに備えることが好ましい。制御装置は、特定運転を実行する場合に、気温と暖房用熱媒の温度の一方又は双方に基づいて、熱源機を作動させることが好ましい。
この構成によると、特定運転を実行する場合に熱源機を作動させることによって、ヒートポンプ経路内及び暖房経路内に高温の暖房用熱媒を循環させることができる。暖房用熱媒が循環する経路の凍結破損をより適切に抑制することができる。
(実施例)
図1に示すように、本実施例に係る暖房システム2は、HP(ヒートポンプ)ユニット10と、タンクユニット20と、暖房ユニット40と、制御装置70とを備えている。
HPユニット10は、ヒートポンプ12と、HP循環ポンプ14と、HP往き管16と、HP戻り管18と、タンク上部管80とを備える。なお、本実施例の暖房システム2では、HPユニット10のうち、ヒートポンプ12と、HP循環ポンプ14と、HP往き管16の一部と、HP戻り管18の一部とは屋外に設置されることが想定されている。
ヒートポンプ12は、HP往き管16から供給される暖房用熱媒と冷媒との間で熱交換を行う熱交換器(図示省略)を備える。本実施例では、暖房用熱媒にエチレングリコール等を含む不凍液を用いている。他の例では、暖房用熱媒に水を用いてもよい。熱交換器は、暖房用熱媒が流れる熱媒管と、冷媒が流れる冷媒管とを備える(図示省略)。熱媒管の両端部は、それぞれ、HP往き管16と、HP戻り管18に接続している。冷媒管内を流れる冷媒には、二酸化炭素、HFC(ハイドロフルオロカーボン)等のガスを用いることができる。本実施例では、HP往き管16を流れてきた暖房用熱媒は、熱交換器の熱媒管を通過する間に冷媒管内の冷媒(高温高圧)と熱交換を行う(冷媒から熱を受け取る)ことによって加熱される。熱交換を終えた高温の暖房用熱媒は、HP戻り管18へと送り出される。熱媒管内の暖房用熱媒と、冷媒管内の冷媒は、互いに逆方向に流れる(カウンターフロー)ことが、効率よく熱交換を行う上では好ましい。また、ヒートポンプ12は、温度センサ15を備えている。温度センサ15は、外気温を測定する。
HP往き管16は、一端がタンク22(後述)の下部と接続し、他端がヒートポンプ12の熱媒管の入口側と接続する。HP往き管16は、タンク22の下部の暖房用熱媒を、ヒートポンプ12の熱媒管に送り出す。HP往き管16は、HP往き管16を流れる暖房用熱媒の温度を測定する温度センサ39を備える。また、HP往き管16のうち、第1バイパス路90(後述)との接続部より上流側には、第1バイパス路90からHP往き管16に流入する暖房用熱媒がタンク22内に流入することを抑止する逆止弁30が介装されている。逆止弁30は、電力の供給が不要な機械弁である。
HP戻り管18は、一端がヒートポンプ12の熱媒管の出口側と接続し、他端がタンク上部管80の一端及び暖房往き管42の一端と接続する。また、HP戻り管18は、HP戻り管18を流れる暖房用熱媒の温度を測定する温度センサ38を備える。タンク上部管80の他端はタンク22の上部と接続する。
図1の例では、HP循環ポンプ14は、ヒートポンプ12に備えられている。HP循環ポンプ14を動作させることにより、HP往き管16とHP戻り管18とタンク上部管80とを介して、ヒートポンプ12とタンク22との間で暖房用熱媒が循環する。
タンクユニット20は、タンク22と三個の温度センサ24、26、28とを備える。タンク22は、ヒートポンプ12によって加熱された暖房用熱媒を貯える。タンク22の容量は、例えば30Lである。三個の温度センサ24、26、28は、タンク22の高さ方向に沿って下からこの順で設けられている。各温度センサ24、26、28は、それぞれ、タンク22内の暖房用熱媒の温度を測定する。
暖房ユニット40は、暖房往き管42と、暖房戻り管44と、暖房循環ポンプ46と、バーナ48と、暖房機50と、第2バイパス路60と、混合弁62と、を備える。
暖房往き管42は、一端がタンク上部管80の端部及びHP戻り管18の端部と接続し、他端が暖房機50と接続する。暖房往き管42は、タンク22の上部から送り出される暖房用熱媒を、暖房機50に送り出す。また、暖房往き管42は、さらに、暖房往き管42内を流れる暖房用熱媒の温度を測定する温度センサ52、54、56を備える。
第1バイパス路90は、一端が暖房往き管42の暖房循環ポンプ46の下流側と接続し、他端がHP往き管16の逆止弁30及び温度センサ39の下流側と接続する。第1バイパス路90を備えることにより、暖房往き管42を流れる暖房用熱媒の一部又は全部を、暖房機50及びタンク22を通過させることなく、HP往き管16に戻すことができる。
また、暖房往き管42のうち、第1バイパス路90との接続部分の下流側には、暖房往き管42を開閉するための第1熱動弁91が設けられている。また、第1バイパス路90には、第1バイパス路90を開閉するための第2熱動弁92が設けられている。第1熱動弁91を開くことで、暖房機50に暖房用熱媒を供給することができる。第2熱動弁92を開くことで、第1バイパス路90に暖房用熱媒を供給することができる。第1熱動弁91の開度及び第2熱動弁92の開度を調整することによって、暖房機50を通過する暖房用熱媒の流量と、第1バイパス路90を通過する暖房用熱媒の流量の割合を変化させることもできる。本実施例では、第1熱動弁91を閉じ、第2熱動弁92を開くと、暖房往き管42を流れる暖房用熱媒の全量が第1バイパス路90を通過する。逆に、第1熱動弁91を開き、第2熱動弁92を閉じると、暖房往き管42を流れる暖房用熱媒の全量が暖房機50に供給される。
暖房機50は、暖房往き管42から供給される暖房用熱媒からの放熱を利用して暖房を行う。放熱により、暖房用熱媒の温度は低くなる。放熱後の暖房用熱媒は、暖房戻り管44に送り出される。
バーナ48は、都市ガスやLPガス等の燃料を燃焼させ、その燃焼熱によって熱媒往き管42内を流れる暖房用熱媒を加熱する。バーナ48は、暖房往き管42内の暖房用熱媒が、暖房機50で必要とされる温度に満たない場合に動作する補助熱源である。
暖房戻り管44は、一端が暖房機50と接続し、他端がタンク22の下部と接続する。暖房戻り管44は、暖房機50から送り出される放熱後の暖房用熱媒を、タンク22に送り出す。暖房戻り管44は、さらに、暖房戻り管44内を流れる暖房用熱媒(放熱後)の温度を測定する温度センサ58を備える。
暖房循環ポンプ46は、暖房往き管42の途中に設けられている。暖房循環ポンプ46を動作させることにより、暖房往き管42と暖房戻り管44とを介して暖房用熱媒が循環する。
第2バイパス路60は、暖房往き管42と暖房戻り管44との間に設けられている。第2バイパス路60は、一端が暖房往き管42の暖房循環ポンプ46の上流側と接続し、他端が暖房戻り管44と接続している。第2バイパス路60を備えることにより、暖房戻り管44を流れる暖房用熱媒の一部又は全部を、タンク22を経由することなく、暖房往き管42に戻すことができる。
また、暖房戻り管44と第2バイパス路60とが接続する部分には、混合弁62が設けられている。混合弁62の開度を調整することによって、タンク22に戻される暖房用熱媒の流量と第2バイパス路60を通過する暖房用熱媒の流量の割合を変化させることができる。本実施例では、混合弁62を全閉すると、暖房戻り管44を流れる暖房用熱媒の全量が第2バイパス路60を通過する。混合弁62を全開すると、暖房戻り管44を流れる暖房用熱媒の全量がタンク22に供給される。
混合弁62の開度を調整することにより、例えば、暖房往き管42を通って暖房機50に送られる暖房用熱媒の温度が高過ぎるときに、暖房戻り管44内の放熱後の暖房用熱媒を、第2バイパス路60を介して暖房往き管42内の暖房用熱媒に合流させて、暖房機50に送られる暖房用熱媒の温度を低下させることができる。また、例えば、タンク22内に高温の暖房用熱媒が十分に貯められていない状態で暖房運転を行う場合に、暖房戻り管44内の放熱後の暖房用熱媒をタンク22に戻さずに、第2バイパス路60を介して暖房往き管42内の暖房用熱媒に合流させて、タンク22内の暖房用熱媒の温度の低下を抑制することもできる。
制御装置70は、HPユニット10、タンクユニット20、及び、暖房ユニット40と電気的に接続されており、各ユニット10、20、40の各構成要素の動作を制御する。制御装置70は、蓄熱運転、暖房運転、凍結防止運転等の各種運転を本実施例の暖房システム2に実行させる。
通常電力系統72と融雪電力系統74はいずれも電力会社が提供する。通常電力系統72は、常時利用可能な電力系統である。一方、融雪電力系統74は、寒冷地において、主に冬期(10月〜5月)の間に限って利用可能な特別の電力系統である。なお、融雪電力系統74が利用不可能な期間(6月〜9月)には、電力会社が融雪電力系統74への電力供給を停止する。融雪電力系統74からの電力の利用は、暖房目的のものに限られるという規則が定められている。さらに、融雪電力系統74を利用可能な期間においては、毎日、所定の時間帯(例えば毎日16時〜21時)の間に、電力を遮断する遮断期間を設ける必要があるという規則も定められている。遮断期間は、毎日、所定の時間帯の間(例えば毎日16時〜21時の間)に、合計で2時間設ける必要がある。遮断期間は、利用者が事前に設定しておく。従って、利用者は、例えば、毎日16時〜18時の2時間を遮断期間として設定することができる。また、他の例では、毎日16時〜21時の間に、30分間の遮断期間を断続的に4回設けてもよい。毎日、16時〜21時の間に、合計で2時間の遮断期間を設けることができれば、遮断期間の設定方法は任意とすることができる。
図1に示すように、融雪電力系統74はタイマ76を備えている。タイマ76は、融雪電力系統74を利用可能な期間(上記の例における10月〜5月)の間に動作する。融雪電力系統74を利用可能な期間中に、タイマ76が、遮断期間であることを示す場合、ブレーカ(図示省略)によって電力供給が遮断されて、融雪電力系統74が一時的に利用不可能となる(遮断される)。
本実施例では、ヒートポンプ12、HP循環ポンプ14、及び、混合弁62は、融雪電力系統74から電力供給を受けて動作する。そのため、融雪電力系統74の遮断期間が開始すると、ヒートポンプ12、HP循環ポンプ14、及び、混合弁62は動作できなくなる。なお、その他の要素である制御装置70、暖房循環ポンプ46、バーナ48、暖房機50、第1熱動弁91、及び、第2熱動弁92は、通常電力系統72から電力供給を受けて動作する。そのため、制御装置70、暖房循環ポンプ46、バーナ48、暖房機50、第1熱動弁91、及び、第2熱動弁92は、常時動作可能である。
次いで、本実施例の暖房システム2の動作について説明する。暖房システム2は、融雪電力系統74の利用可能期間と、融雪電力系統74の遮断期間とで、異なる動作を行う。以下、融雪電力系統74の利用可能期間と遮断期間とで場合を分けて説明する。
(融雪電力系統74の利用可能期間中の動作)
融雪電力系統74の利用可能期間中、暖房システム2の制御装置70は、凍結防止運転と、蓄熱運転と、暖房運転とを実行することができる。また、暖房システム2の制御装置70は、融雪電力系統74の遮断期間開始5分前になると、後述の遮断直前処理を行う。
融雪電力系統74の利用可能期間中における凍結防止運転は、ヒートポンプ12とタンク22との間で暖房用熱媒を循環させることにより、ヒートポンプ12とHP往き管16とHP戻り管18の凍結破損を防止するための運転である。融雪電力系統74の利用可能期間中に凍結防止運転が指示されると、制御装置70は、ヒートポンプ12及びHP循環ポンプ14を作動させる。HP循環ポンプ14が動作することにより、HP往き管16とHP戻り管18とタンク上部管80とを介して、ヒートポンプ12とタンク22との間で暖房用熱媒が循環する。タンク22内に比較的高温の暖房用熱媒が貯められている場合には、ヒートポンプ12とHP往き管16とHP戻り管18とに比較的高温の暖房用熱媒が供給されるため、ヒートポンプ12とHP往き管16とHP戻り管18の凍結破損が適切に抑制される。
なお、凍結防止運転が指示された際に、タンク22内に高温の暖房用熱媒が貯められていない場合には、制御装置70は、HP循環ポンプ14とともに、ヒートポンプ12を作動させる。即ち、制御装置70は、蓄熱運転を行う。蓄熱運転は、ヒートポンプ12で生成した熱により、タンク22内の暖房用熱媒を加熱する運転である。これにより、HP往き管16からヒートポンプ12に供給される暖房用熱媒は、ヒートポンプ12で生成された熱によって加熱され、HP戻り管18及びタンク上部管80を通ってタンク22上部に戻される。これにより、タンク22に高温の暖房用熱媒が貯められる。タンク22の上部には、高温の暖房用熱媒の層が形成され、下部には、低温の暖房用熱媒の層が形成される。
この蓄熱運転が行われると、タンク22内に比較的高温の暖房用熱媒が貯められるようになり、その結果、ヒートポンプ12とHP往き管16とHP戻り管18とに比較的高温の暖房用熱媒が供給されるようになる。従って、ヒートポンプ12とHP往き管16とHP戻り管18の凍結破損が適切に抑制される。なお、本実施例では、凍結防止運転が指示されていない場合であっても、制御装置70は、蓄熱運転を単独で行ってもよい。
また、凍結防止運転が指示された際に、暖房運転が行われている間には、上記の凍結防止運転とは異なる運転が行われる。暖房運転は、暖房機50を作動させて居室を暖房する運転である。融雪電力系統74の利用可能期間中に、暖房運転が実行されると、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とともに、ヒートポンプ12及びHP循環ポンプ14を作動させる。この際、制御装置70は、第1熱動弁91を開き、第2熱動弁92を閉じる。これにより、タンク22、HP往き管16、ヒートポンプ12、HP戻り管18、暖房往き管42、暖房機50、暖房戻り管44、タンク22、の順に暖房用熱媒が循環する。ヒートポンプ12で加熱された後の暖房用熱媒が、HP戻り管18及び暖房往き管42を経由して暖房機50に供給される。暖房機50は、暖房用熱媒の熱を利用して居室を暖房する。なお、暖房運転中は、暖房戻り管44からタンク22下部に暖房用熱媒が流入しているため、HP戻り管18を流れる暖房用熱媒は、タンク上部管80からタンク22上部に戻されることはない。暖房運転を行う間、制御装置70は、暖房機50に供給される暖房用熱媒の温度(即ち、温度センサ56で検出される温度)が所定の設定温度に保たれるように、ヒートポンプ12を作動させる。なお、制御装置70は、暖房機50に供給される暖房用熱媒の温度が十分でない場合には、バーナ48を作動させることができる。また、制御装置70は、暖房機50に供給される暖房用熱媒の温度が十分でない場合には、混合弁62を開いて暖房往き管44を流れる暖房用熱媒のうちの少なくとも一部が第2バイパス路60を通過するようにして、タンク22に供給される暖房用熱媒の流量の割合を減らすこともできる。また、制御装置70は、暖房機50に供給される暖房用熱媒の温度が高すぎる場合には、混合弁62の開度を小さくして、暖房往き管44を流れる暖房用熱媒のうちタンク22に供給される暖房用熱媒の流量の割合を増やすこともできる。
この暖房運転が行われる場合も、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18内に十分に暖房用熱媒を循環させることができる。従って、ヒートポンプ12、HP往き管16及びHP戻り管18の凍結破損を適切に抑制することができる。なお、本実施例では、凍結防止運転が指示されていない場合であっても、制御装置70は、暖房運転を単独で行ってもよい。
遮断直前処理は、融雪電力系統74の遮断後の暖房運転及び凍結防止運転のために、融雪電力系統74の遮断前に混合弁62を動作させておく処理である。具体的には、制御装置70は、融雪電力系統74の遮断期間開始5分前になることを常時監視しており、融雪電力系統74の遮断期間開始5分前になると、混合弁62を全閉する処理を行う。これにより、暖房戻り管44を流れる暖房用熱媒の全量が第2バイパス路60を通過するようになる。即ち、タンク22に暖房用熱媒が供給されなくなる。
(融雪電力系統74の遮断期間中の動作)
上記の遮断直前処理の終了後、融雪電力系統74の遮断期間が開始される。上記の通り、融雪電力系統74の遮断期間中は、ヒートポンプ12、HP循環ポンプ14、及び、混合弁62を動作させることができない。従って、融雪電力系統74の遮断期間中において、暖房システム2は、暖房運転と、図2に示す凍結防止処理とを実行することができる。
遮断期間中に暖房運転の実行が指示されると、制御装置70は、暖房循環ポンプ46及びバーナ48を動作させる。また、制御装置70は、第1熱動弁91を開き、第2熱動弁92を閉じる。また、上記の遮断直前運転において混合弁62は全閉されている。なお、遮断期間中の暖房運転では、ヒートポンプ12及びHP循環ポンプ14は作動させられない。これにより、暖房用熱媒は、暖房往き管42、暖房機50、暖房戻り管44、第2バイパス路60、の順で循環する。暖房機50には、バーナ48の燃焼熱によって加熱された後の暖房用熱媒が供給される。暖房機50は、暖房用熱媒の熱を利用して居室を暖房する。
図2の凍結防止処理は、融雪電力系統74の遮断期間中に凍結防止運転を実行させるための処理である。制御装置70は、融雪電力系統74の遮断期間が開始される場合に、図2の凍結防止処理を開始する。なお、図2に示すように、凍結防止処理が開始される時点では、上記の遮断直前処理により、混合弁62が全閉されている。
まず、S10、S12、S16では、制御装置70は、外気温が、予め定められたいずれの温度範囲に属するのかを判断する。ここで、外気温とは、ヒートポンプ12に備えられている温度センサ15が測定する気温のことを言う。
(I)外気温が−9℃よりも高い場合、制御装置70は、S10でYESと判断する。この場合、制御装置70は、遮断期間中に、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18の凍結防止のための運転を実行しない(即ち、凍結防止運転を実行しない)。外気温が−9℃よりも高い場合には、遮断期間中にヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18が凍結破損する可能性が少ないためである。その後、遮断期間が終了すると(即ち、融雪電力系統74の利用可能期間が開始されると)、図2の処理が終了する。
(II)外気温が−12℃よりも高く−9℃以下である場合、制御装置70は、S12でYESと判断し、S14に進む。外気温が−12℃よりも高く−9℃以下である場合には、遮断期間中にヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18が凍結破損する可能性がある。そのため、S14では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46及びバーナ48を作動させるとともに、第2熱動弁92を、図2の表中の周期Aに従って開閉する(即ち、凍結防止運転を実行する)。暖房循環ポンプ46及びバーナ48の作動形態、及び、第2熱動弁92の開閉周期Aは、暖房運転が実行されているか否か、及び、暖房運転が実行されている場合の設定温水温度に応じて変わる。
暖房運転が実行されていない場合には、S14では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを10分間作動させた後、10分間停止させる。即ち、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを間欠的に作動させる。この際の暖房用熱媒の設定温度は40℃である。即ち、制御装置70は、加熱後の暖房用熱媒の温度が40℃になるようにバーナ48を作動させる。また、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを作動させている10分の間に第2熱動弁92を開き(図中のON)、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを停止させている10分の間に第2熱動弁92を閉じる(図中のOFF)。この間、暖房運転は実行されていないため、第1熱動弁91は閉じられている。これにより、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを作動させている10分の間に、バーナ48で加熱された後の高温の暖房用熱媒が、第1バイパス路90を通過してHP往き管16に流入する。HP往き管16及びHP戻り管18内を高温の暖房用熱媒が循環するため、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18の凍結破損が抑制される。
一方、暖房運転が実行されている場合には、S14では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを連続して作動させる。この場合、第1熱動弁91は連続して開かれている。この際の暖房用熱媒の設定温度は、暖房機50における要求熱量に応じて、40℃、60℃、80℃、の各値に設定される。即ち、制御装置70は、加熱後の暖房用熱媒の温度が設定温度(40℃、60℃、80℃)になるようにバーナ48を作動させる。設定温度が40℃の場合、S14では、制御装置70は、第2熱動弁92を15分間開いた(図中のON)後、5分間閉じる(図中のOFF)。上記の通り、第2熱動弁2が開かれている間に、バーナ48で加熱された後の高温の暖房用熱媒が、第1バイパス路90を通過してHP往き管16に流入する。ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18内を高温の暖房用熱媒が循環するため、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18の凍結破損が抑制される。設定温度が60℃の場合、S14では、制御装置70は、第2熱動弁92を10分間開いた(図中のON)した後、10分間閉じる(図中のOFF)。設定温度が80℃の場合、S14では、制御装置70は、第2熱動弁92を5分間開いた(図中のON)後、15分間閉じる(図中のOFF)。設定温度が高温になるほど、第2熱動弁92を開く(図中のON)時間が短いのは、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18に供給される暖房用熱媒の温度が高温であるほど、より短時間の循環によっても十分に凍結破損を抑制する効果が得られるためである。
S14の処理の開始後、遮断期間が終了すると(即ち、融雪電力系統74の利用可能期間が開始されると)、図2の処理が終了する。
(III)外気温が−15℃よりも高く−12℃以下である場合、制御装置70は、S16でYESと判断し、S18に進む。外気温が−15℃よりも高く−12℃以下である場合には、遮断期間中に、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18が凍結破損する可能性が高くなる。そのため、S18では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46及びバーナ48を作動させるとともに、第2熱動弁92を、図2の表中の周期Bに従って開閉する(即ち、凍結防止運転を実行する)。暖房循環ポンプ46及びバーナ48の作動形態、及び、第2熱動弁92の開閉周期Bも、暖房運転が実行されているか否か、及び、暖房運転が実行されている場合の設定温水温度に応じて変わる。
暖房運転が実行されていない場合には、S18では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを15分間作動させた後、5分間停止させる。即ち、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを間欠的に作動させる。この際の暖房用熱媒の設定温度は40℃である。また、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを作動させている15分の間に第2熱動弁92を開き(図中のON)、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを停止させている5分の間に第2熱動弁92を閉じる(図中のOFF)。この間、第1熱動弁91は閉じられている。これにより、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを作動させている15分の間に、バーナ48で加熱された後の高温の暖房用熱媒が、第1バイパス路90を通過してHP往き管16に流入する。ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18内を高温の暖房用熱媒が循環するため、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18の凍結破損が抑制される。
一方、暖房運転が実行されている場合には、S18では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを連続して作動させる。また、第1熱動弁91は開かれている。暖房用熱媒の設定温度は、暖房機50における要求熱量に応じて、40℃、60℃、80℃、の各値に設定される。設定温度が40℃の場合、S18では、制御装置70は、第2熱動弁92を常時開く(連続ON)。設定温度が60℃の場合、S18では、制御装置70は、第2熱動弁92を15分間開いた(図中のON)後、5分間閉じる(図中のOFF)。設定温度が80℃の場合、S18では、制御装置70は、第2熱動弁92を10分間開いた(図中のON)後、10分間閉じる(図中のOFF)。第2熱動弁92を開いている間に、バーナ48で加熱された後の高温の暖房用熱媒が、第1バイパス路90を通過してHP往き管16に流入する。そのため、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18の凍結破損が抑制される。
S18の処理の開始後、遮断期間が終了すると(即ち、融雪電力系統74の利用可能期間が開始されると)、図2の処理が終了する。
(IV)外気温が−15℃以下である場合、制御装置70は、S16でNOと判断し、S20に進む。外気温が−15℃以下である場合には、遮断期間中に、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18が凍結破損する可能性が非常に高くなる。そのため、S20では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46及びバーナ48を作動させるとともに、第2熱動弁92を、図2の表中の周期Cに従って開閉する(即ち、凍結防止運転を実行する)。暖房循環ポンプ46及びバーナ48の作動形態、及び、第2熱動弁92の開閉周期Cも、暖房運転が実行されているか否か、及び、暖房運転が実行されている場合の設定温水温度に応じて変わる。
暖房運転が実行されていない場合には、S20では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを連続して作動させる。この際の暖房用熱媒の設定温度は40℃である。また、制御装置70は、第2熱動弁92を常時開く(連続ON)。また、第1熱動弁91は閉じられている。これにより、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを作動させている間、バーナ48で加熱された後の高温の暖房用熱媒が、第1バイパス路90を通過してHP往き管16に流入する。ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18内を高温の暖房用熱媒が循環するため、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18の凍結破損が抑制される。
一方、暖房運転が実行されている場合には、S20では、制御装置70は、暖房循環ポンプ46とバーナ48とを連続して作動させる。第1熱動弁91は開かれている。暖房用熱媒の設定温度は、暖房機50における要求熱量に応じて、40℃、60℃、80℃、の各値に設定される。設定温度が40℃の場合、S20では、制御装置70は、第2熱動弁92を常時開く(連続ON)。設定温度が60℃の場合も、S20では、制御装置70は、第2熱動弁92を常時開く(連続ON)。設定温度が80℃の場合、S20では、制御装置70は、第2熱動弁92を15分間開いた(図中のON)後、5分間閉じる(図中のOFF)。第2熱動弁92を閉じている間に、バーナ48で加熱された後の高温の暖房用熱媒が、第1バイパス路90を通過してHP往き管16に流入する。そのため、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18の凍結破損が抑制される。
S20の処理の開始後、遮断期間が終了すると(即ち、融雪電力系統74の利用可能期間が開始されると)、図2の処理が終了する。
以上、本実施例の暖房システム2の構成及び運転内容について説明した。本実施例では、暖房システム2は、ヒートポンプ12及びHP循環ポンプ14が利用できない期間である融雪電力系統74の遮断期間中に、外気温に基づいて、暖房用熱媒が第1バイパス路90を通過するように第2熱動弁92の開度を調整して、暖房循環ポンプ46及びバーナ48を作動して凍結防止運転を実行する(図2のS14、S18、S20)。暖房システム2は、凍結防止運転を実行することにより、暖房用熱媒を、暖房用往き管42、第1バイパス路90、HP往き管16、ヒートポンプ12、HP戻り管18、暖房往き管42、の順で循環させることができる。そのため、融雪電力系統74の遮断期間中であっても、凍結防止運転を実行することにより、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18を含む経路内で暖房用熱媒を循環させることができる。また、HP循環ポンプ14のほかに、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18内の暖房用熱媒を循環させる目的でポンプを備える必要もないため、暖房システム2の構成も比較的簡易になる。従って、本実施例の暖房システム2によると、比較的簡易な構成によって、暖房用熱媒が循環する経路の凍結破損を適切に抑制することができる。
また、本実施例の暖房システム2では、HP往き管16には、第1バイパス路90からHP往き管16に流入する暖房用熱媒がタンク22内に流入することを抑止する逆止弁30が介装されている。逆止弁30は、電力の供給が不要な機械弁である。そのため、逆止弁を作動させるための電気配線等が不要であるため、暖房システム2の構成をより簡易にすることができる。
また、本実施例では、遮断期間中に凍結防止運転が実行される場合(図2のS14、S18、S20)に、暖房循環ポンプ46とともにバーナ48が作動する。これにより、循環する暖房用熱媒を高温にすることができる。暖房用熱媒が循環する経路の凍結破損をより適切に抑制することができる。
ここで、実施例の記載と請求項の記載との対応関係を説明しておく。HP往き管16及びHP戻り管18が「ヒートポンプ経路」の一例である。HP循環ポンプ14が「第2の循環ポンプ」の一例である。暖房往き管42及び暖房戻り管44が「暖房経路」の一例である。暖房循環ポンプ46が「第1の循環ポンプ」の一例である。第1バイパス路90が「バイパス路」の一例である。また、第1熱動弁91及び第2熱動弁92が「流量調整機構」の一例である。逆止弁30が「抑止機構」の一例である。図2のS14、S18、S20で実行される凍結防止運転が「特定運転」の一例である。バーナ48が「熱源機」の一例である。
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
(変形例1) 上記の実施例では、制御装置70は、融雪電力系統74が遮断されている場合に、外気温に基づいて、第2熱動弁92を開いて(即ち、第1バイパス路90に暖房用熱媒の少なくとも一部が供給されるようにして)、暖房循環ポンプ46及びバーナ48を作動して凍結防止運転を実行する(図2のS14、S18、S20)。これに対し、ヒートポンプ12及びHP循環ポンプ14が利用できない原因は、融雪電力系統74の遮断に限られず、ヒートポンプ12及びHP循環ポンプ14の故障等、別の原因であってもよい。その場合でも、制御装置70は、外気温に基づいて、第2熱動弁92を開いて、暖房循環ポンプ46及びバーナ48を作動して、凍結防止運転を実行してもよい。この変形例も「第2の循環ポンプを作動させられない場合」の一例である。
(変形例2) 上記の実施例では、制御装置70は、凍結防止運転を実行する場合、暖房循環ポンプ46とともにバーナ48を作動させている(図2のS14、S18、S20)。これに限られず、制御装置は、凍結防止運転を実行する場合に、バーナ48を作動させずに、暖房循環ポンプ46のみを作動させてもよい。この場合も、HP往き管16及びHP戻り管18内に暖房用熱媒を供給することができれば、ヒートポンプ12、HP往き管16、及び、HP戻り管18の凍結破損を防止することが可能である。
(変形例3) 上記の実施例では、制御装置70は、外気温に基づいて、凍結防止運転を実行するか否か、及び、凍結防止運転を実行する場合の運転内容を判断している(図2参照)。これに代えて、制御装置70は、暖房用熱媒の温度に基づいて、凍結防止運転を実行するか否か、及び、凍結防止運転を実行する場合の運転内容を判断してもよい。また、制御装置70は、外気温と暖房用熱媒の温度の双方に基づいて、これらを判断してもよい。
(変形例4) 上記の実施例では、HP戻り管16の端部(下流端)は、タンク上部管80の一端及び暖房往き管42の一端(上流端)と接続する。これに限らず、タンク上部管80を省略し、HP戻り管16の下流端を、タンク22の上部に接続してもよい。また、暖房往き管42の上流端も、タンク22の上部に接続してもよい。
(変形例5) 上記の実施例では、HP往き管16のうち、第1バイパス路90(後述)との接続部より上流側には、逆止弁30が介装されている。第1バイパス路90からHP往き管16に流入する暖房用熱媒がタンク22内に流入することを抑止可能であれば、逆止弁30に代えて電動の開閉弁を備えてもよい。また、逆止弁30に代えて、第1バイパス路90とHP往き管16の接続部に、三方切替弁(混合弁)を備えてもよい。さらに、逆止弁30に代えて電動の開閉弁を備える場合においては、当該開閉弁を、HP往き管16のうち、第1バイパス路90(後述)との接続部より上流側ではなく、タンク上部管80に設けてもよい。これらの変形例の開閉弁及び三方切替弁も「抑止機構」の一例である。
(変形例6) 上記の実施例では、暖房往き管42のうち、第1バイパス路90との接続部分の下流側に第1熱動弁91が設けられ、第1バイパス路90には第2熱動弁92が設けられている。これに限られず、暖房往き管42と第1バイパス路90とが接続する部分に、開度を調整して、暖房機50に供給される暖房用熱媒の流量の割合と、第1バイパス路90に供給される暖房用熱媒の流量の割合とを変化させる混合弁が設けられていてもよい。この場合の混合弁も「流量調整機構」の一例である。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:暖房システム
10:HPユニット
12:ヒートポンプ
14:HP循環ポンプ
15:温度センサ
16:HP往き管
18:HP戻り管
20:タンクユニット
22:タンク
24、26、28:温度センサ
30:逆止弁
38、39:温度センサ
40:暖房ユニット
42:暖房往き管
44:暖房戻り管
46:暖房循環ポンプ
48:バーナ
50:暖房機
52、54、56、58:温度センサ
60:第2バイパス路
62:混合弁
70:制御装置
72:通常電力系統
74:融雪電力系統
76:タイマ
80:タンク上部管
90:第1バイパス路
91:第1熱動弁
92:第2熱動弁

Claims (4)

  1. 大気から吸収した熱を利用して暖房用熱媒を加熱するヒートポンプと、
    ヒートポンプで加熱された暖房用熱媒を貯めるタンクと、
    暖房用熱媒の熱を利用して暖房する暖房機と、
    タンクとヒートポンプとの間で暖房用熱媒を循環させるための経路であるヒートポンプ経路と、
    タンクと暖房機との間で暖房用熱媒を循環させるための経路である暖房経路と、
    暖房経路内に設けられており、暖房用熱媒を循環させる第1の循環ポンプと、
    暖房経路のうちの暖房機の上流側と、ヒートポンプ経路のうちのヒートポンプの上流側とを接続するバイパス路と、
    バイパス路に設けられて、開度を調整することによって、暖房機を通過する暖房用熱媒の流量とバイパス路を通過する暖房用熱媒の流量の割合を変化させる流量調整機構と、
    バイパス路からヒートポンプ経路内に導入される暖房用熱媒がタンクに流入することを抑止する抑止機構と、
    制御装置と、
    を備えており、
    制御装置は、気温と暖房用熱媒の温度の一方又は双方に基づいて、暖房経路内の暖房用熱媒の少なくとも一部がバイパス路を通過するように流量調整機構の開度を調整して第1の循環ポンプを作動させる特定運転を実行する、
    暖房装置。
  2. ヒートポンプ経路内に設けられており、暖房用熱媒を循環させる第2の循環ポンプをさらに備え、
    制御装置は、第2の循環ポンプを作動させられない場合に、気温と暖房用熱媒の温度の一方又は双方に基づいて、特定運転を実行する、
    請求項1記載の暖房装置。
  3. 抑止機構は、ヒートポンプ経路のうち、バイパス路との接続部の上流側に設けられている逆止弁である、
    請求項1又は2記載の暖房装置。
  4. 燃料を燃焼させた熱によって、暖房機の上流側の暖房経路内の暖房用熱媒を加熱するための熱源機をさらに備え、
    制御装置は、特定運転を実行する場合に、気温と暖房用熱媒の温度の一方又は双方に基づいて、熱源機を作動させる、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の暖房装置。
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