JP2016044232A - 波長変換材料及び光エネルギーデバイス - Google Patents

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尚洋 藤沼
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純一郎 安西
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Abstract

【課題】励起光より波長の長い光をより高い強度で発する波長変換材料を提供する。
【解決手段】第一の波長の光を吸収し、前記第一の波長より長い第二の波長の光を発する波長変換物質2と、担持体3と、を備え、波長変換物質2が担持体3の表面3sの少なくとも一部に、化学結合によって複数連結している。また、担持体3の表面3sの少なくとも一部に、波長変換物質2に隣り合って凝集抑制剤が化学結合によって連結していてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長変換材料及び光エネルギーデバイスに関する。
近年、無機化合物や有機分子等からなる機能材料を用いた光触媒や人工光合成、或いは太陽電池、センサー等の光エネルギーデバイスが種々開発されている。
現在開発されている光エネルギーデバイスは、可視光のみに対して感度を有する、即ち可視光の照射のみに依存してエネルギーを発生させるものが多い。その要因の一つとして、例えば可視光より波長が短く、エネルギーが高い紫外光は、光エネルギーデバイスに基材側から照射した際に、機能材料に到達する前に基材に吸収されてしまうことが挙げられる。この場合、紫外光を機能材料に照射することが困難であるだけでなく、前記基材の劣化を加速してしまう等の不利が生じる。もう一つの要因として、可視光より波長が長く、エネルギーが低い赤外光は、機能材料に吸収されないことが挙げられる。この場合、光エネルギーデバイスの基材を構成する分子の熱振動を促進することで光エネルギーデバイスの劣化を促進させてしまうことが懸念される。
このような中、エネルギー需要の増大に伴い、光エネルギーデバイスの感度領域を可視光のみならず、可視光より短い波長、或いは可視光より長い波長に拡大する試みが行われている。
光エネルギーデバイスの感度領域を拡大する方法として、例えば可視光よりも波長が短い光を吸収し、可視光に変換する有機波長変換材料もしくは金属錯体波長変換材料を高分子のバインダーに混練し、光エネルギーデバイスに配置する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。有機波長変換材料もしくは金属錯体波長変換材料の吸収効率を高めるためには、これらの材料の濃度を高くする必要がある。ところが、本手法では有機波長変換材料もしくは金属錯体波長変換材料の濃度増加と共に、これらの材料の凝集が進行し、光吸収後の励起状態の失活、もしくは、互いに近傍に存在する同種材料による再吸収が生じることで、十分な発光強度を得ることが困難であった。
上記に対し、波長変換材料の周囲に金属を配位させ、波長変換材料の分散性を高める試みがなされている(例えば、特許文献2を参照)。ところが、波長変換材料の濃度増加と共に、バインダーである高分子内で波長変換材料が衝突し合い、本手法においても材料の凝集が生じる懸念があった。
また、波長変換材料に重合反応を生じ得る活性点を付与し、担持体としての高分子と重合させることで材料の凝集を抑制する試みがなされている(例えば、特許文献3を参照)。ところが、担持体である高分子に動性があるため、本手法においても波長変換材料の濃度増加と共に材料の凝集が生じる懸念が残っていた。
そこで、波長変換材料の濃度増加に伴う材料の凝集を抑えるために、有機物質や金属錯体の波長変換材料を動性の低い担持体に担持させることで、波長変換材料の揺らぎを抑制する方策が考えられる。例えば、特許文献4には、担持体である無機微粒子の表面に分子性有機固体を付着させたハイブリッド型有機超微粒子が開示されている。
特開2011−116594号公報 特開2007−178921号公報 特開2008−195674号公報 特許第4936364号公報
しかしながら、特許文献4に記載されたハイブリッド型有機超微粒子では、分子性有機固体が担持体である無機微粒子の表面に凝集した状態で固体化されているため、各分子性有機固体から近接する分子性有機固体へのエネルギー移動によって励起エネルギーが失われて消光する、もしくは、互いに近傍に存在する同種材料による再吸収によって消光することで、発光強度が低下する問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、励起光より波長の長い光をより高い強度で発する波長変換材料の提供を課題とする。
また、本発明は、励起光を照射した際に波長変換材料から高い強度で励起光より波長の長い光を発生させ、その光を効率よく活用する光エネルギーデバイスの提供を課題とする。
本発明の波長変換材料は、第一の波長の光を吸収し、前記第一の波長よりも長い第二の波長の光を発する波長変換物質と担持体とを備え、前記波長変換物質が、前記担持体の表面の少なくとも一部に化学結合によって連結していることを特徴とする。
上記の波長変換材料では、第一の波長の光が照射されると、個々の波長変換物質の電子が第一の波長の光を吸収して基底状態から励起状態になる。この電子が励起状態から基底状態に戻る際に、波長変換物質から第二の波長の光が発せられる。また、波長変換物質が担持体の表面に化学結合によって強く結合している。これにより、波長変換物質の配置が安定的に保持されることで、波長変換物質間の距離の縮小が抑えられ、波長変換物質の凝集が抑制される。その結果、一の波長変換物質から発せられた第二の波長の光が他の波長変換物質に吸収されることなく、波長変換材料の外方に向けて確実に放出される。
また、本発明の波長変換材料においては、前記波長変換物質が官能基を少なくとも一つ以上有し、前記官能基は前記担持体と化学結合によって連結するヘテロ元素を含有していることが好ましい。
上記の波長変換材料では、部分的に電子密度の違いが生じることで反応活性点が生じるので、波長変換物質と担持体とが化学結合によって、より強固に連結する。従って、波長変換物質の凝集がより抑制される。
また、本発明の波長変換材料においては、前記官能基が、カルボキシ基、シリル基、ヒドロキシ基、リン酸基、アルデヒド基、アミノ基、アミド基、チオール基、スルホン基からなる群より選ばれた一種であることが好ましい。
また、本発明の波長変換材料においては、前記波長変換物質が、カルボン酸塩、リン酸塩、アミン塩、スルホン酸塩からなる群より選ばれた一種であることが好ましい。
上記の波長変換材料では、波長変換物質が上記官能基からなる群より選ばれた一種を少なくとも一つ以上有すること、或いはカルボン酸塩、リン酸塩、アミン塩、スルホン酸塩からなる群より選ばれた一種であることで、反応活性点が生じるので、担持体表面への吸着量の制御が容易になり、波長変換物質の凝集がより抑制される。
また、本発明の波長変換材料においては、前記担持体が無機酸化物又は有機高分子であることが好ましい。
上記の波長変換材料では、波長変換物質が担持体により強固に連結する。
担持体が無機酸化物である場合、波長変換物質よりも体積が大きくかつ剛直なものとすることができ、より好適な担持体となり得る。また、一般的に無機酸化物の表面に存在するOH基(水酸基)もしくは金属と波長変換物質の官能基とが化学結合で結合できるので、波長変換物質の吸着量の制御が容易になる。また、無機酸化物の組成を選択することで、担持体が波長変換に該当する第一の波長の光を吸収しないようにすることができ、波長変換の効率の低下を抑制することができる。
担持体が有機高分子の場合、高分子鎖に反応活性点を導入することで、波長変換物質と化学結合で結合でき、波長変換物質の吸着量の制御が容易になる。また、高分子の組成を選択することで、担持体が波長変換に該当する第一の波長の光を吸収しないようにすることができ、波長変換の効率の低下を抑制することができる。
また、本発明の波長変換材料においては、前記担持体は平均粒径が10nm以上100μm以下の微粒子であることが好ましい。
上記の波長変換材料では、平均粒径が10nm以上100μm以下の微粒子の表面の少なくとも一部に上記波長変換物質が連結している。これにより、波長変換物質の取り扱い及び製造が容易になる。
また、本発明の波長変換材料においては、前記担持体が多孔質であることが好ましい。
上記の波長変換材料では、担持体に多数の細孔があるので、予め担持体を剛直に形成した上で、波長変換物質を表面に担持させることで、波長変換材料の吸着量の制御が容易になる。
また、本発明の波長変換材料においては、前記波長変換物質の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあり、且つ前記波長変換物質の発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にあり、前記担持体が400nm以上800nm以下の波長に対して吸収特性を持たないことが好ましい。
上記の波長変換材料では、波長変換物質が紫外光を吸収し、紫外光よりも波長の長い可視光を発する。また、担持体が可視光を殆ど吸収しないので、波長変換物質が発した可視光が担持体に吸収されることを抑制でき、可視光がより確実に波長変換材料の外方に向かって放出される。
また、本発明の波長変換材料においては、前記担持体の表面の少なくとも一部に、前記波長変換物質に隣り合って凝集抑制剤が化学結合によって連結していることが好ましい。
上記の波長変換材料では、担持体の表面に波長変換物質に加えて凝集抑制剤が化学結合によって強固に連結している。凝集抑制剤が波長変換物質の複数の分子間に存在し、波長変換物質が近接しようとしても凝集抑制剤に妨害されるので、波長変換物質の凝集がより抑制される。
また、本発明の波長変換材料においては、前記凝集抑制剤が官能基を少なくとも一つ以上有し、前記官能基は、前記担持体と化学結合によって連結するヘテロ元素を含有していることが好ましい。
上記の波長変換材料では、部分的に電子密度の違いが生じることで反応活性点が生じるので、凝集抑制剤と担持体とが化学結合によって、より強固に連結する。従って、波長変換物質の凝集がさらに抑制される。
また、本発明の波長変換材料においては、前記波長変換物質の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあり、且つ前記波長変換物質の発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にあり、前記担持体が400nm以上800nm以下の波長に対して吸収特性を持たず、前記凝集抑制剤が少なくとも350nm以上800nm以下の波長の光に対して吸収特性を持たないことが好ましい。
上記の波長変換材料では、300nm以上400nm未満の波長の紫外光が照射された際に、凝集抑制剤が紫外光を殆ど吸収しないので、波長変換物質がより多くの紫外光を吸収する。さらに、担持体及び凝集抑制剤が可視光を殆ど吸収しないので、波長変換物質が発した可視光が担持体に吸収されることを抑制することができる。これにより、高い強度の可視光がより確実に波長変換材料の外方に向かって放出される。
本発明の光エネルギーデバイスには、上記波長変換材料が用いられていることを特徴とする。
上記の光エネルギーデバイスでは、波長変換材料の存在している位置に第一の波長の光が照射されると、上述のように波長変換材料の波長変換物質が励起状態になり、その後に基底状態に戻る際に、第二の波長の光が高い強度で発せられる。高強度の第二の波長の光はそのまま光エネルギーデバイスの外部に出力されるか、光エネルギーデバイスで電流・電圧等に変換されて出力される、或いは機械等を作動させるエネルギー源になる。従って、照射された第一の波長の光が光エネルギーデバイス内で効率よく活用され、光エネルギーデバイスの出力が増大する。
また、本発明の光エネルギーデバイスは、透明基材と、透明電極と、前記第二の波長の光が照射された際に電子を放出可能な光電極と、電解質と、対向電極と、対向基材とを備え、前記透明基材、前記透明電極、前記光電極、前記対向基材のうち少なくとも何れかが前記波長変換材料を有していてもよい。
上記の光エネルギーデバイスでは、通常、前記透明基材、透明電極、光電極、電解質、対向電極、対向基材がこの順に配置されてなる。この場合、透明基材の外方から光エネルギーデバイスの内部に向かって第一の波長の光が照射された際に、波長変換材料から高い強度の第二の波長の光が発せられ、光電極に照射されるので、光電極からより多くの電子が放出され、光エネルギーデバイスが作動する。従って、第一及び第二の波長の光をそれぞれ、例えば紫外光及び可視光に設定すれば、紫外光を照射することで光エネルギーデバイスが効率よく作動可能となる。
また、本発明の光エネルギーデバイスは、透明基材と、透明電極と、半導体素子と、対向電極とを備え、前記透明基材、前記透明電極、前記半導体素子、前記対向電極のうち少なくとも何れかが前記波長変換材料を有していてもよい。
上記の光エネルギーデバイスでは、通常、透明基材、透明電極、半導体素子、対向電極がこの順に配置されてなる。この場合、透明電極又は対向電極の外方から光エネルギーデバイスの内部に向かって第一の波長の光が照射された際に、波長変換材料から高い強度の第二の波長の光が発せられ、半導体素子に照射されるので、半導体素子における電子及び正孔の移動量が増加し、光エネルギーデバイスが作動する。従って、第一及び第二の波長の光をそれぞれ、例えば紫外光及び可視光に設定すれば、紫外光を照射することで光エネルギーデバイスが効率よく作動可能となる。
本発明によれば、照射された第一の波長の光によって励起され、第一の波長の光より波長の長い第二の波長の光を確実に高い強度で発する波長変換材料が提供される。
また、本発明によれば、第一の波長の光を照射した際に波長変換材料から高い強度で第二の波長の光を発生させ、その光を効率よく活用する光エネルギーデバイスが提供される。
本発明の第一実施形態である波長変換材料を示す模式図である。 本発明の第一実施形態である波長変換材料の波長変換物質における光吸収と発光の原理を説明するための図である。 本発明の第一実施形態である光エネルギーデバイスを示す断面図である。 本発明の第一実施形態である別の光エネルギーデバイスを示す断面図である。 本発明の第二実施形態である波長変換材料を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態である波長変換材料及び光エネルギーデバイスについて、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更できる。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態の波長変換材料1を示す模式図である。
図1に示すように、波長変換材料1は、波長λ(第一の波長)の光を吸収し、波長λより長い波長λ(第二の波長)の光を発する材料であって、波長変換物質2と担持体3から構成されている。波長変換物質2としての個々の分子は、担持体3の表面3sに化学結合によって連結している。ここで、化学結合とは、例えば共有結合、配位結合、イオン結合、水素結合のうち、何れか一種である。
以下、各構成要素について順次説明する。
波長変換物質2は、波長λの光を吸収し、波長λの光を発する物質である。
図2は、波長変換物質2における光吸収と発光の原理を説明するための図である。図2に示すように、波長変換物質2に波長λ且つエネルギーhνの光が入射すると、波長変換物質2の電子(図示略)がエネルギーEの基底準位からエネルギーEの励起準位に遷移する。このとき、エネルギーhνは、基底準位と励起準位のエネルギー差(E−E)より大きい。電子は、より安定になるべく、エネルギーEの励起準位に遷移する。なお、このときE<E<Eの関係が成り立つ。続いて、電子は、エネルギーEの励起準位から基底準位へと遷移する。この際に前記遷移に対応するエネルギーが波長λの光となって波長変換物質2の外方に向かって放出される。
なおまた、本実施形態において、波長変換物質2の吸収波長λ及び発光波長λは、λ<λの関係が成立すれば、特に制限されない。
波長λの光を波長変換物質2の外方により高い強度で放出する点から、波長変換物質2は、端部において担持体3に連結可能であることが好ましい。また、波長変換物質2の平均粒径は、担持体3の直径に対して0.0001倍以上0.1倍以下であることが好ましい。
また、波長変換物質2を表面3sの少なくとも一部に化学結合によって連結させた配置を安定的に保持する点から、波長変換物質2は官能基を少なくとも一つ以上有し、前記官能基が担持体3と化学結合によって連結するヘテロ元素を含有していることが好ましい。これにより、部分的に電子密度の違いが生じることで反応活性点が生じるので、波長変換物質2と担持体3とが化学結合によって、より強固に連結する。
さらに、波長変換物質2の表面3sへの吸着量の制御が容易になり、波長変換物質2の凝集状態を調整することが可能になる点から、前記官能基が、カルボキシ基、シリル基、ヒドロキシ基、リン酸基、アルデヒド基、アミノ基、アミド基、チオール基、スルホン基からなる群より選ばれた一種であることが好ましい。
上記説明した波長変換物質2としては、例えば下記化学式(1)で表される2−アントラセンカルボン酸、下記化学式(2)で表される1−ピレンカルボン酸、下記化学式(3)で表される2−6−ビス(トリエトキシシリル)アントラセン等が挙げられる。
Figure 2016044232
Figure 2016044232
Figure 2016044232
また、波長変換物質2の凝集状態を調整することが可能になる点から、波長変換物質2は、カルボン酸塩、リン酸塩、アミン塩、スルホン酸塩からなる群より選ばれた一種であることが好ましい。これらの塩の相手は、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルアンモニウム等が挙げられるが、特に限定されない。
波長変換物質2の吸収波長λ及び発光波長λは、λ<λの関係が成立すれば、特に制限されない。例えば、波長変換材料1に紫外光を照射することで可視光を発生させ、得られた可視光を活用したい場合等は、波長変換物質2の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあり、且つ波長変換物質2の発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にあってもよい。上記例示した物質の中でもこのような吸収波長領域及び発光波長領域を有する波長変換物質2としては、例えば上記化学式(1)で表される2−アントラセンカルボン酸、上記化学式(2)で表される1−ピレンカルボン酸、2−6−ビス(トリエトキシシリル)アントラセン、下記化学式(4)で表される9−(ヒドロキシメチル)アントラセン等が挙げられる。
Figure 2016044232
担持体3は、波長変換物質2を個別に担持させておくためのものである。波長変換物質2の担持体3に対する吸着量の制御が容易になる点から、担持体3は無機酸化物又は有機高分子であることが好ましい。
担持体3が無機酸化物である場合、該無機酸化物は波長変換物質2よりも大きな体積を有し、且つ剛直なものとし易い。また、担持体3が無機酸化物である場合、表面3sに存在するOH基(水酸基)もしくは金属と波長変換物質2の官能基とが容易に化学結合することで、波長変換物質2が表面3sに連結した状態となっている。このような無機酸化物としては、例えばシリカ(SiO)、酸化チタン(TiO)、アルミナ(Al)等が挙げられる。
担持体3が有機高分子である場合、高分子鎖に反応活性点を導入し、波長変換物質2と化学結合することで、波長変換物質2が表面3sに連結した状態となっている。このような有機高分子としては、例えばポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリスチレンが挙げられる。
波長変換材料1の取り扱い及び製造を容易にする点から、担持体3は平均粒径が10nm以上100μm以下の微粒子であることが好ましい。なお、担持体3の平均粒径を求める方法としては、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いた測定で得られた体積平均径の分布のピーク値を平均粒径とする方法や、SEM観察によって複数の担持体3の長径を測定して平均する方法等が挙げられる。
担持体3が多孔質である場合は、例えば担持体の平均細孔径は5nm以上50nm以下であることが好ましい。そして、予め担持体3を剛直に形成した上で、波長変換物質2を表面3sに担持させ、容易に波長変換材料1の吸着量の制御が可能となる。これらの観点を兼ね備えていることから、担持体3としては例えばシリカ、アルミナ、ジルコニアが好適である。
また、より高い強度の波長λの光を波長変換物質2の外方へ放出させる点から、担持体3は波長λに対して吸収特性を持たない物質であることがより好ましい。例えば、波長変換材料1に紫外光を照射することで可視光を発生させ、得られた可視光を活用したい場合に、波長変換物質2の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあり、且つ波長変換物質2の発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にある場合は、担持体3が400nm以上800nm以下の波長に吸収特性を持たないことが好ましい。このような担持体3には、例えばシリカ、アルミナ、ジルコニアがある。
次いで、波長変換材料1の製造方法について説明する。
第一の製造方法として、先ず波長変換物質2及び担持体3の各原料を所定の濃度の適当な溶媒に分散させて撹拌する。波長変換物質2が一度溶解し、凝集がない状態となり、官能基が起点となって徐々に担持体3に吸着していくので、一つの担持体3に対し、波長変換物質2が従来の手法よりも凝集を抑制した状態で、担持体3の表面3sの少なくとも一部に化学結合によって連結する。これにより、前記溶液中に波長変換材料1が形成される。この後、遠心分離機等を用いて溶媒から波長変換材料1を分離し、必要に応じて洗浄する。
第二の製造方法として、先ず担持体3の原料を適当な物質と混合し、スクリーン印刷等の方法により基板上に成膜する。その後、担持体3が成膜された基板を所定の温度及び時間で焼成し、波長変換物質2の原料を所定の濃度に溶かした溶液に浸漬する。この際、第一の製造方法と同様に、一つの担持体3に対し、従来の手法よりも凝集を抑制した状態で、担持体3の表面3sの少なくとも一部に前記結合によって連結する。また、本工程では、担持体の材料をシリカとすると、担持体3を多孔質のシリカ微粒子(以下、これをシリカ多孔体という)とすることができる。以上により、複合膜に波長変換材料1が形成される。
上記作業により、図1に示す波長変換材料1が得られる。なお、上述した第一及び第二の製造方法は波長変換材料1を製造する方法の一例であり、波長変換材料1の製造方法は第一及び第二の製造方法に限定されない。
次いで、本実施形態の光エネルギーデバイスについて説明する。
図3は、本実施形態の光エネルギーデバイス20を示す模式図である。
図3に示すように、光エネルギーデバイス20は、いわゆる色素増感型太陽電池であって、作用電極21と、作用電極21に対向配置された対極22と、作用電極21と対極22との間に介在する電解質23と、を少なくとも備えて構成されている。作用電極21の透明基材25の表面25p(光が入射する側の板面)には、波長変換材料1が含まれている。電解質23の側方は、封止材24によって封止されている。作用電極21と対極22には、外部回路(図示略)が接続されている。
作用電極21は、透明基材25と、透明電極26と、光電極27とが順次積層された電極である。
透明基材25は、透明電極26及び光電極27の基台となるものである。また、透明基材25は、後述する光電極27の増感色素が電子を放出するための源となる波長λの光を透過することができるものである。光エネルギーデバイス20が図3に示す矢印L1の方向から紫外光を照射した際に作動する色素増感型太陽電池であれば、波長λは、例えば300nm以上400nm未満であり、λは400nm以上800nm以下である。このような透明基材25の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミドが知られている。
透明電極26は、スパッタリング法や印刷法により透明基材25の一方の板面上に形成されている。透明電極26は、透明基材25と同様に、波長λの光を透過することができるものである。波長λ2が例えば400nm以上800nm以下であれば、透明電極26には、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、二酸化スズ(SnO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)等が用いられる。
光電極27は、色素増感型太陽電池の発電層として機能するものであり、金属酸化物等からなる不図示の光電極粒子と光電極粒子に担持させた増感色素によって構成されている。光電極粒子としては、ナノオーダーの多孔質層を形成し、下層の表面積よりも極めて大きな表面積が得られる点から、酸化チタン(TiO)粒子が好適である。
増感色素は、光電極27に照射される波長λの光によって電子を放出するものである。放出された電子は、光電極粒子に受け渡されて透明電極26に円滑に移動し、不図示の外部回路に取り出される。可視光、即ち波長λが400nm以上750nm以下である光によって電子を放出する増感色素としては、例えばルテニウム錯体、シアニンやクロロフィル等の有機色素が挙げられる。吸収する波長域が広い上に、光励起の寿命が長く、光電極粒子からなる多孔質層に受け渡された電子が安定する点から、増感色素としてはルテニウム錯体が好適である。ルテニウム錯体には、例えば、シス−ジ(チオシアナト)−ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボン酸)ルテニウム(II)、シス−ジ(チオシアナト)−ビス(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボン酸)ルテニウム(II)のビス−テトラブチルアンモニウム塩がある。なお、波長λは可視光の波長に限定されない。
対極22は、対向基材28と、対向電極29とが順次積層された電極である。
対向基材28は、対向電極29の基台となるものであり、透明基材25と厚み方向に所定の間隔をあけて配置されている。対向電極29は、スパッタリング法や印刷法により対向基材28の一方の板面上に形成されている。対向基材28及び対向電極29の材質としてはそれぞれ、透明基材25及び透明電極26と同様のものが挙げられるが、特に限定されない。
電解質23は、作用電極21と対極22と封止材24によって囲まれた空間内に充填されており、波長変換材料1と、光エネルギーデバイス20に電気を流すための酸化還元対とを含む物質である。このような酸化還元対としては、例えば酸化還元電位が低いヨウ素(ヨウ化物イオン(I)/三ヨウ化物イオン(I ))や臭素(臭化物イオン(Br)/三ヨウ化物イオン(I ))が挙げられる。ヨウ化物イオンを含む電解質23の材料としては、例えば、アセトニトリルやプロピオニトリル等の非水系溶媒、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウムやヨウ化ブチルメチルイミダゾリウム等の溶媒、又は、ガンマブチロラクトン等の溶媒に、ヨウ化リチウムとヨウ素とが混合されてなる溶液等が挙げられる。
封止材24の材質は特に限定されず、例えば光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等であってもよい。また、これらの樹脂を混合して用いてもよい。
次いで、本実施形態の光エネルギーデバイス20の製造方法について説明する。
先ず、公知の方法と同様に光電極27を作製する。次に、光の入射側の透明基材25の表面に波長変換材料1を塗布する。
この後、公知の色素増感型太陽電池の製造方法と同様の作業を行う。これにより、光エネルギーデバイス20が完成する。
次いで、本実施形態の別の光エネルギーデバイスについて説明する。
図4は、本実施形態の光エネルギーデバイス30を示す模式図である。
図4に示すように、光エネルギーデバイス30は、いわゆる半導体型太陽電池であって、透明基材31と、透明基材31の一方の板面上に形成された透明電極32と、透明電極32の上に形成された半導体35,36(半導体素子)と、半導体36の上に形成された対向電極37と、を少なくとも備えて構成されている。透明基材31の他方の板面(即ち、図4に示す表面31p)上には、波長変換材料1が膜状に形成されている。透明電極32と対向電極37には、外部回路(図示略)が接続されている。
透明基材31(基材)は、透明電極32の基台となる部材であり、光エネルギーデバイス20の透明基材25と同様の材質から構成されていてもよく、ガラス基板等で構成されていてもよい。なお、透明基材31は省略されていてもよく、その場合は波長変換材料1の形成位置を適宜変更すればよい。
透明電極32及び対向電極37は、例えば、光エネルギーデバイス20の透明電極26と同様の材質から構成されているが、特に限定されない。
半導体35は、P型半導体から構成されている。P型半導体としては、例えばホウ素(B)等の三価の元素が微量にドープされたケイ素(Si)が挙げられる。
一方、半導体36は、N型半導体から構成されている。N型半導体としては、例えばヒ素(As)やリン(P)等の五価の元素が微量にドープされたケイ素(Si)が挙げられる。
次いで、本実施形態の光エネルギーデバイス30の製造方法について説明する。
公知のシリコン半導体型太陽電池の製造方法と同様の作業を行い、透明基材31における光の入射側の板面に波長変換材料1を塗布する。これにより、光エネルギーデバイス30が完成する。
以上説明したように、本実施形態の波長変換材料1は、波長λの光を吸収し、波長λよりも長い波長λの光を発する波長変換物質2と担持体3とを備え、波長変換物質2が、表面3sの少なくとも一部に化学結合によって連結している。
このような構成により、波長λの光が照射されると、個々の波長変換物質2の電子が波長λの光を吸収して基底状態から励起状態になる。この電子が励起状態から基底状態に戻る際に、波長変換物質2から波長λの光が発せられる。また、波長変換物質2が表面3sに化学結合によって強く結合している。従って、波長変換物質2の配置が安定的に保持されることで、波長変換物質2の凝集が抑制される。その結果、一の波長変換物質2から発せられた波長λの光が他の波長変換物質2に吸収されることなく、波長変換材料1の外方に向けて確実に放出される。そして、照射された波長λの光によって励起され、波長λの光を確実に高い強度で発する波長変換材料1が得られる。
また、本実施形態の波長変換材料1においては、波長変換物質2が官能基を少なくとも一つ以上有し、前記官能基は担持体3と化学結合によって連結するヘテロ元素を含有していることが好ましい。
このような構成により、部分的に電子密度の違いが生じることで反応活性点が生じるので、波長変換物質2と担持体3とが化学結合によって、より強固に連結する。従って、波長変換物質2の凝集がより抑制される。
また、本実施形態の波長変換材料1においては、前記官能基が、カルボキシ基、シリル基、ヒドロキシ基、リン酸基、アルデヒド基、アミノ基、アミド基、チオール基、スルホン基からなる群より選ばれた一種であることが好ましい。
また、本実施形態の波長変換材料1においては、波長変換物質2が、カルボン酸塩、リン酸塩、アミン塩、スルホン酸塩からなる群より選ばれた一種であることが好ましい。
上記の構成により、反応活性点が生じるので、波長変換物質2の表面3sへの吸着量の制御が容易になり、波長変換物質2の凝集がより抑制される。
また、本実施形態の波長変換材料1においては、担持体3が無機酸化物又は有機高分子であることが好ましい。
このような構成により、波長変換物質2が担持体3により強固に連結する。
担持体3が無機酸化物である場合、波長変換物質2よりも体積が大きく、かつ剛直なものとすることができ、好ましい。また、一般的に無機酸化物の表面に存在するOH基(水酸基)もしくは金属元素と、波長変換物質2の官能基とが化学結合で結合できるので、波長変換物質2の吸着量の制御が容易になる。また、無機酸化物の組成を選択することで、担持体3が波長変換に該当する波長λの光を吸収しないようにすることができ、波長変換の効率の低下を抑制することができる。
また、担持体3が有機高分子の場合、高分子鎖に反応活性点を導入することで、波長変換物質2と化学結合で結合でき、波長変換物質2の吸着量の制御が容易になる。また、高分子の組成を選択することで、担持体3が波長λの光を吸収しないようにすることができ、波長変換の効率の低下を抑制することができる。
また、本実施形態の波長変換材料1においては、担持体3は平均粒径が10nm以上100μm以下の微粒子であることが好ましい。
上記構成により、波長変換材料1の取り扱い及び製造が容易になる。
また、本実施形態の波長変換材料1においては、担持体3が多孔質であることが好ましい。
上記構成により、担持体3に多数の細孔があるので、予め担持体3を剛直に形成した上で、波長変換物質2を表面3sに担持させることで、波長変換物質2の吸着量の制御が容易になる。
また、本実施形態の波長変換材料1においては、波長変換物質2の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあり、且つ波長変換物質2の発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にあることが好ましい。担持体3は400nm以上800nm以下の波長に対して吸収特性を持たないことが好ましい。
このような構成により、波長変換物質2が紫外光を吸収し、紫外光よりも波長の長い可視光を発する。また、担持体3が可視光を殆ど吸収しないので、波長変換物質2が発した可視光が担持体で吸収され難く、より確実に波長変換材料1の外方に向かって放出される。
また、上記説明した本実施形態の光エネルギーデバイス20では、透明基材25と、透明電極26と、光電極27と、電解質23と、対向電極29と、対向基材28とがこの順で積層され、光電極27の一部(本実施形態における透明基材25の表面25p)に波長変換材料1が存在している。このような構成において、図3に示す矢印L1の方向から波長λの光が入射すると、波長変換材料1が波長λの光を吸収し、波長λの光に変換する。波長変換材料1から発せられた波長λの光は、光電極27の増感色素に照射され、吸収される。波長変換材料1はより高い強度で波長λの光を発するので、光電極27の増感色素は、光電極粒子に多くの電子を放出する。放出された電子は、光電極粒子からなる多孔質層中を移動して透明電極26に至る。その後、電子は作用電極21に接続された配線を通り、外部回路を介して対極22の対向電極29に至る。その一方で、酸化された増感色素は電解質23に含まれる酸化還元対から電子を受け取る。このような反応が繰り返し継続されることで光エネルギーデバイス20に電流が流れる。
このように、本実施形態の光エネルギーデバイス20に波長変換材料1が用いられることで、図3に示す矢印L1の方向から波長λの光が入射したときに、波長変換材料1の波長変換物質2からより高い強度の波長λの光が放出されるので、光エネルギーデバイス20における発電量が増加し、光エネルギーデバイス20の出力の増大が図られる。また、本実施形態の光エネルギーデバイス20では、感度を有する波長領域が光電極27が電子を放出可能な波長λだけではなく、波長λに拡大される。波長λと波長λの光をそれぞれ紫外光と可視光に設定すれば、紫外光を照射することで発電可能な光エネルギーデバイス20を実現することができる。
上記では、透明基材25の表面25pに波長変換材料1が含まれている光エネルギーデバイス20の構成を例示して説明した。なお、本発明を適用した光エネルギーデバイス20においては、透明基材25の外方から光電極27に向かう方向(即ち、図3に示す矢印L1の方向)から波長λの光を照射した際に、その光が波長変換材料1に入射すればよい。従って、波長変換材料1は、例えば、透明基材25の外面又は内部、透明基材25と透明電極26との界面、透明電極26の内部、透明電極26と光電極27との界面、光電極27の内部、電解質23の内部、電解質23と対向電極29との界面、対向電極29の内部等に存在していてもよい。また、本実施形態の光エネルギーデバイス20においては、波長変換材料1が電解質23の封止材24の側に存在していてもよい。このような構成により、上記説明した本実施形態の光エネルギーデバイス20と同様の効果が得られる。
また、上記説明した本実施形態の光エネルギーデバイス30は、透明基材31と、透明電極32と、半導体35,36と、対向電極37とがこの順で積層され、光が入射する透明基材31の表面31pに波長変換材料1が存在している。このような構成において、図4に示す矢印L2の方向から波長λの光が入射すると、波長変換材料1が波長λの光を吸収し、波長λの光に変換する。波長変換材料1から発せられた波長λの光は、半導体35,36に照射される。半導体36に生成した電子は対向電極37へ移動し、対向電極37に接続された配線を通り、外部回路を介して透明電極32に至る。このような動作により、光エネルギーデバイス30に電流が流れる。
このように、本実施形態の光エネルギーデバイス30に波長変換材料1が用いられることで、図4に示す矢印L2の方向から波長λの光が入射したときに、波長変換材料1の波長変換物質2からより高い強度の波長λの光が放出されるので、光エネルギーデバイス30における移動する正孔及び電子の量が増加し、光エネルギーデバイス30の出力の増大が図られる。また、本実施形態の光エネルギーデバイス30では、感度を有する波長領域が波長λに拡大される。波長λと波長λの光をそれぞれ紫外光と可視光に設定すれば、紫外光を照射することで発電可能な光エネルギーデバイス30を実現することができる。
上記では、透明基材31の表面31pに波長変換材料1が存在する光エネルギーデバイス30の構成を例示して説明した。なお、本発明を適用した光エネルギーデバイス30においては、対向電極37の外方から半導体35,36に向かう方向(即ち、図4に示す矢印L2の方向)、或いは透明電極32の外方から半導体35,36に向かう方向から波長λの光を照射した際に、その光が波長変換材料1に入射可能であればよい。従って、波長変換材料1は、例えば、透明電極32の外面又は内部、透明電極32と半導体35との界面、半導体35,36の内部、半導体36と対向電極37との界面等の位置に存在していてもよい。このような構成により、上記説明した本実施形態の光エネルギーデバイス30と同様の効果が得られる。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態について、図5を参照して説明する。
図5は、本実施形態の波長変換材料5を示す模式図である。
図5に示すように、波長変換材料5は、波長λ(第一の波長)の光を吸収し、波長λより長い波長λ(第二の波長)の光を発する材料であって、波長変換物質2と、凝集抑制剤4と、担持体3から構成されている。なお、図5に示す本実施形態の波長変換材料5の構成要素において、図1に示す第一実施形態の波長変換材料1の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
凝集抑制剤4は、波長変換物質2に隣り合うようにして、担持体3の表面3sに例えば共有結合又はイオン結合等の化学結合によって連結している。このような形態をとれれば、凝集抑制剤4を構成する物質は、特に制限されない。また、図5に示す波長変換材料5の構成では、隣接する波長変換物質2,2は、凝集抑制剤4が介在することで互いに近接し難い状態とされている。
また、波長変換物質2に加えて凝集抑制剤4を表面3sの少なくとも一部に化学結合によって連結させた配置を安定的に保持する点から、凝集抑制剤4は官能基を少なくとも一つ以上有し、前記官能基が担持体3と化学結合によって連結するヘテロ元素を含有していることが好ましい。これにより、部分的に電子密度の違いが生じることで反応活性点が生じるので、凝集抑制剤4と担持体3とが化学結合によって、より強固に連結する。
照射された波長λの光を減衰させずに波長変換物質2に吸収させ、且つより高い強度の波長λの光を波長変換物質2の外方へ放出させる点から、凝集抑制剤4は波長変換物質2の波長λを含む吸収波長領域内の波長の光に吸収特性を持たない物質で構成されていることが好ましい。例えば、波長変換材料5に紫外光を照射することで可視光を発生させ、得られた可視光を活用したい場合等は、前述のように波長変換物質2の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあり、発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にあることから、凝集抑制剤4は少なくとも350nm以上800nm以下の光に吸収特性を持たない物質であることが好ましい。このような物質としては、例えば下記化学式(5)で表されるヘプタン酸、下記化学式(6)で表されるデオキシコール酸等が挙げられる。
Figure 2016044232
Figure 2016044232
次いで、波長変換材料5の製造方法について説明する。
先ず、波長変換物質2、担持体3及び凝集抑制剤4の各原料を所定の濃度の適当な溶媒に分散させて撹拌する。この際、波長変換物質2が一度溶解して凝集がない状態となり、官能基が起点となって徐々に担持体3に吸着していくので、一つの担持体3に対し、従来の手法よりも凝集を抑制した状態で、波長変換物質2が担持体3の表面3sの少なくとも一部に化学結合によって連結する。また、凝集抑制剤4が隣接する波長変換物質の分子2,2の間に介在するようにして、担持体3の表面3sに化学結合によって連結する。これにより、前記溶液中に波長変換材料5が形成される。この後、遠心分離機等を用いて溶媒から波長変換材料5を分離し、必要に応じて洗浄する。
上記作業により、図5に示す波長変換材料5が得られる。なお、上述した製造方法は波長変換材料5を製造する方法の一例であり、波長変換材料5の製造方法は上記の製造方法に限定されない。
以上説明した本実施形態の波長変換材料5は、波長変換材料1の構成に加え、波長変換物質2に隣接し、担持体3の表面3sの少なくとも一部に、共有結合又はイオン結合によって連結する凝集抑制剤4を備えている。
上記構成によれば、隣接する波長変換物質の分子2,2の間に凝集抑制剤4が介在するので、波長変換物質2間の距離が縮小することなく、保持される。即ち、波長変換物質2の分子同士がより近接し難く、波長変換物質2の凝集が確実に抑制される。従って、一の波長変換物質2から発せられた第二の波長λの光が他の波長変換物質2に吸収されることなく、波長変換材料5の外方に向けてより高い強度で確実に放出される。また、波長変換物質2同士のエネルギー移動によって励起エネルギーが失われて消光することもなく、光強度が低下することもない。
また、凝集抑制剤4が官能基を少なくとも一つ以上有し、前記官能基が担持体3と化学結合によって連結するヘテロ元素を含有していれば、部分的に電子密度の違いが生じることで反応活性点が生じるので、凝集抑制剤4と担持体3とが化学結合によって、より強固に連結する。従って、波長変換物質2に加えて凝集抑制剤4を表面3sの少なくとも一部に化学結合によって連結させた配置を安定的に保持することができ、好ましい。
また、本実施形態の波長変換材料5では、凝集抑制剤4が300nm以上800nm以下の光に吸収特性を持たない物質であることが好ましい。これにより、波長変換材料5に紫外光を照射することで可視光を発生させ、得られた可視光を活用したい場合等に、波長変換物質2の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあれば、波長変換材料5に照射された紫外光が凝集抑制剤4に吸収されることを確実に防ぐことができる。また、波長変換物質2の発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にあれば、波長変換材料5から発せられた可視光が凝集抑制剤4に吸収されることをより防ぐことができる。
次いで、本実施形態の光エネルギーデバイスについて説明する。
本実施形態の光エネルギーデバイス(図示略)は、光エネルギーデバイス20,30において波長変換材料1を波長変換材料5に置き換えたものである。
従って、本実施形態の光エネルギーデバイスは、光エネルギーデバイス20,30と同様の効果を奏する。また、波長変換物質2の凝集がより確実に抑制されているので、波長変換物質2から発せられた第二の波長λの光が他の波長変換物質2に吸収されることをより一層確実に防ぐことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
なお、本発明を適用した光エネルギーデバイスの一例として、いわゆる色素増感型太陽電池や半導体型太陽電池である光エネルギーデバイス20,30を例示して説明したが、本発明の光エネルギーデバイスはこれらの太陽電池に限定されない。本発明の光エネルギーデバイスは、波長変換材料1,5に波長λの光が照射された際に発せられる波長λの光を動力源として作動可能なものであればよい。色素増感型太陽電池や半導体型太陽電池以外のデバイスとしては、例えば、CdTe太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、有機薄膜太陽電池、CIS太陽電池、CIGS太陽電池等が挙げられる。
次に、本発明を以下の実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
波長変換物質としての2−アントラセンカルボン酸(以下、AnCと略す)の濃度が0.3mMのアセトニトリル溶液10mlに担持体としての平均粒径1μmのシリカ微粒子を2g添加し、30分間撹拌した。得られた複合微粒子を遠心分離で溶媒から分離し、アセトニトリルで洗浄した。その後、10mlのアセトニトリルに1.5gのポリメタクリル酸メチル樹脂(以下、PMMAと略す)と5gの前記複合微粒子とを混合し、ガラス基板上にキャストし、膜厚50μmの複合膜を形成した。
(実施例2)
AnCの代わりに1−ピレンカルボン酸(以下、PyCと略す)を用いること以外は実施例1と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例3)
AnCの代わりに2−6−ビス(トリエトキシシリル)アントラセン(以下、TESiAnと略す)を用いること以外は実施例1と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例4)
AnCの代わりに9−(ヒドロキシメチル)アントラセン(以下、HAnと略す)を用いること以外は実施例1と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例5)
担持体としての平均粒径20nmのシリカ微粒子をエチルセルロース、ターピネオールに混合し、スクリーン印刷にてガラス基板上に塗布した後、520℃で30分間焼成した。その後、ガラス基板を波長変換物質としてのAnCの濃度が0.3mMのアセトニトリル溶液に、30℃の環境下で18時間浸漬して複合膜を形成した。
(実施例6)
AnCの代わりにPyCを用いること以外は実施例5と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例7)
AnCの代わりにTESiAnを用いること以外は実施例5と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例8)
波長変換物質としてのAnCの濃度が0.2mMであり且つHAの濃度が0.1mMであるアセトニトリル溶液10mlに、担持体としての平均粒径1μmのシリカ微粒子を2g添加し、30分間撹拌した。得られた複合微粒子を遠心分離で溶媒から分離し、アセトニトリルで洗浄した。その後、10mlのアセトニトリルに1.5gのPMMAと5gの前記複合微粒子とを混合し、ガラス基板上にキャストし、膜厚50μmの複合膜を形成した。
(実施例9)
AnCの代わりにPyCを用いること以外は実施例8と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例10)
AnCの代わりにTESiAnを用いること以外は実施例8と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例11)
HAの代わりにDCを用いること以外は実施例8と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例12)
HAの代わりにDCを用いること以外は実施例9と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例13)
HAの代わりにDCを用いること以外は実施例10と同様にして、複合膜を形成した。
(比較例1)
AnCの代わりに下記化学式(7)で表されるアントラセンを用いること以外は実施例1と同様にして、複合膜を形成した。
Figure 2016044232
(比較例2)
AnCの代わりに下記化学式(8)で表されるピレン(Py)を用いること以外は実施例1と同様にして、複合膜を形成した。
Figure 2016044232
(比較例3)
10mlのトルエンに、1.5gのPMMAと、5mgのAnとを混合し、ガラス基板上にキャストし、膜厚50μmの複合膜を形成した。
(比較例4)
Anの代わりにPyを用いること以外は比較例3と同様にして、複合膜を形成した。
(実施例1〜13及び比較例1〜4の複合膜の評価)
実施例1〜13及び比較例1〜4で形成した複合膜に波長365nmの光を照射し、分光器を用いて発光スペクトルを計測し、発光スペクトルのピーク強度もしくはショルダーのピーク強度(波長変換物質としてPyC又はPyを用いた場合)を比較した。各複合膜からの発光スペクトルのピーク強度に関する比較を行った結果を表1に示す。なお、表1において、「◎」は、測定対象の複合膜の発光スペクトルのピーク強度が比較対象の複合膜の発光スペクトルのピーク強度より10%以上増加した場合を示す。また、「○」は、測定対象の複合膜の発光スペクトルのピーク強度が比較対象の複合膜の発光スペクトルのピーク強度より2%以上10%未満増加した場合を示す。また、「△」は、測定対象の複合膜の発光スペクトルのピーク強度が比較対象の複合膜の発光スペクトルのピーク強度と略同等であった場合を示す。
発光スペクトルのピーク波長は、波長変換物質としてAnC,TESiAn,Anを用いた例(実施例1,3〜5,7,8,10,11,13と比較例1,3)では422nmであり、波長変換物質としてPyC,Pyを用いた例(実施例2,6,9,12と比較例2,4)では412nmであった。
Figure 2016044232
表1に示すように、何れの実施例の複合膜(波長変換材料)においても、比較例の複合膜と比較して発光スペクトルのピーク強度が2%以上増加した。特に、実施例8〜13の複合膜においてはそれぞれ、表1に記載の比較例3又は4の複合膜と比較して発光スペクトルのピーク強度が10%以上増加した。
従って、本発明を適用した波長変換材料に紫外光を照射した際に、波長変換材料からの発光強度が大きくなり、本発明の有効性が実証された。
1,5…波長変換材料、2…波長変換物質、3…担持体、3s…表面、4…凝集抑制剤、20,30…光エネルギーデバイス、25…透明基材、26,32…透明電極、27…光電極、23…電解質、28…対向基材、29,37…対向電極、35,36…半導体(半導体素子)

Claims (14)

  1. 第一の波長の光を吸収し、前記第一の波長よりも長い第二の波長の光を発する波長変換物質と担持体とを備え、
    前記波長変換物質が、前記担持体の表面の少なくとも一部に化学結合によって連結していることを特徴とする波長変換材料。
  2. 前記波長変換物質が官能基を少なくとも一つ以上有し、
    前記官能基は、前記担持体と前記化学結合によって連結するヘテロ元素を含有していることを特徴とする請求項1に記載の波長変換材料。
  3. 前記官能基が、カルボキシ基、シリル基、ヒドロキシ基、リン酸基、アルデヒド基、アミノ基、アミド基、チオール基、スルホン基からなる群より選ばれた一種であることを特徴とする請求項2に記載の波長変換材料。
  4. 前記波長変換物質が、カルボン酸塩、リン酸塩、アミン塩、スルホン酸塩からなる群より選ばれた一種であることを特徴とする請求項3に記載の波長変換材料。
  5. 前記担持体が無機酸化物又は有機高分子であることを特徴とする請求項1〜4のうち何れか一項に記載の波長変換材料。
  6. 前記担持体は平均粒径が10nm以上100μm以下の微粒子であることを特徴とする請求項1〜5のうち何れか一項に記載の波長変換材料。
  7. 前記担持体が多孔質であることを特徴とする請求項1〜6のうち何れか一項に記載の波長変換材料。
  8. 前記波長変換物質の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあり、且つ前記波長変換物質の発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にあり、前記担持体が400nm以上800nm以下の波長の光に対して吸収特性を持たないことを特徴とする請求項1〜7のうち何れか一項に記載の波長変換材料。
  9. 前記担持体の表面の少なくとも一部に、前記波長変換物質に隣り合って凝集抑制剤が化学結合によって連結していることを特徴とする請求項1〜8のうち何れか一項に記載の波長変換材料。
  10. 前記凝集抑制剤が官能基を少なくとも一つ以上有し、
    前記官能基は、前記担持体と前記化学結合によって連結するヘテロ元素を含有していることを特徴とする請求項9に記載の波長変換材料。
  11. 前記波長変換物質の吸収波長領域が300nm以上400nm未満の範囲内にあり、且つ前記波長変換物質の発光波長領域が400nm以上800nm以下の範囲内にあり、前記担持体が400nm以上800nm以下の波長の光に対して吸収特性を持たず、前記凝集抑制剤が少なくとも350nmから800nm以下の波長の光に対して吸収特性を持たないことを特徴とする請求項9又は10に記載の波長変換材料。
  12. 請求項1〜11のうち何れか一項に記載の波長変換材料が用いられていることを特徴とする光エネルギーデバイス。
  13. 透明基材と、透明電極と、前記第二の波長の光が照射された際に電子を放出可能な光電極と、電解質と、対向電極と、対向基材とを備え、
    前記透明基材、前記透明電極、前記光電極、前記電解質、前記対向電極、前記対向基材のうち少なくとも何れかが請求項1〜11のうち何れか一項に記載の前記波長変換材料を有していることを特徴とする光エネルギーデバイス。
  14. 透明基材と、透明電極と、半導体素子と、対向電極とを備え、
    前記透明基材、前記透明電極、前記半導体素子、前記対向電極のうち少なくとも何れかが請求項1〜11のうち何れか一項に記載の前記波長変換材料を有していることを特徴とする光エネルギーデバイス。

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