JP2016042955A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者に煩わしさを感じさせることなく所定事象の発生を報知できるとともに、所定事象の発生を見逃してしまうことを防止できる遊技機を提供する。【解決手段】通信エラーが発生したときのエラー報知の頻度を報知しないZEROレベルと、報知するLOWレベルと、LOWレベルよりも高い頻度で報知するHIレベルとのうちのいずれかから設定可能であり、最低の報知頻度であるZEROレベルに設定されたときでも、最高の報知頻度であるHIレベルと同じ頻度でエラーの検知情報を記憶する。【選択図】図33

Description

本発明は、所定の遊技を行う遊技機に関する。
遊技機として、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部が変動表示して停止した後に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンがある。さらに、遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるパチンコ遊技機などが知られている。
このような遊技機の中には、サブ基板側において発生した異常の種類ごとに重要度を設定可能であるとともに、異常が発生したときには、重要度の高いものを優先して異常の発生を報知するスロットマシンがあった(たとえば、特許文献1参照)。
特許5354533号公報
特許文献1に記載の遊技機においては、異常などの所定事象について、重要度が高いものを多く設定した場合、所定事象が発生する度にその旨が報知されることになり、度重なる報知によって遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。一方、重要度が低いものを多く設定した場合、所定事象が発生しても報知されないことがあるため、店員が所定事象の発生を見逃してしまう虞があった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技者に煩わしさを感じさせることなく所定事象の発生を報知できるとともに、所定事象の発生を見逃してしまうことを防止できる遊技機を提供することである。
(1) 所定の遊技を行う遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機700)であって、
所定事象(たとえば、メイン制御部41側の異常やサブ制御部91側の異常、スロットマシン1における変則押し、パチンコ遊技機700における左打ちや右打ち)の発生を検知する検知手段(たとえば、図26のSp2c、Sp3、Sp12)と、
前記検知手段により所定事象(たとえば、図35のサブエラー)が検知されたときに、予め設定された頻度で特定情報を報知する報知手段(たとえば、図32のサブエラー報知実行処理)と、
前記報知手段における特定情報の報知頻度を設定可能な設定手段(たとえば、図33、図38、図39)と、
前記検知手段により所定事象が検知されたことを示す検知情報(たとえば、通信エラーの発生を検知した情報)を記憶可能な記憶手段(たとえば、RAM41c、RAM91c)とを備え、
前記記憶手段は、前記検知手段により所定事象が検知されたときに、前記設定手段によって設定されている報知頻度にかかわらず、前記設定手段により設定可能な最低の報知頻度よりも高い頻度で検知情報を記憶する(たとえば、図33)。
このような構成によれば、所定事象が検知されたときの報知頻度を設定することにより、遊技者に煩わしさを感じさせることなく所定事象の発生を報知できる。さらに、設定されている報知頻度にかかわらず、設定可能な最低の報知頻度よりも高い頻度で所定事象が検知されたことが記憶されるため、最低の報知頻度に設定されたときでも、所定事象の発生を見逃してしまうことを防止できる。
「所定事象の発生を検知する」とは、遊技を制御する遊技制御手段および演出を制御する演出制御手段のいずれに限らず遊技機の異常の発生を検知することであってもよいし、遊技中において遊技者が本来すべき行動をしなかったことを検知することであってもよい。
「検知手段」、「報知手段」、および「記憶手段」の各々は、遊技を制御する遊技制御手段が備えるものであってもよいし、演出を制御する演出制御手段が備えるものであってもよい。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記設定手段により設定可能な報知頻度には、前記報知手段により特定情報が全く報知されない第1報知頻度(たとえば、通信エラーレベルZEROに設定されたときの報知頻度)と、前記報知手段により特定情報が報知される第2報知頻度(たとえば、通信エラーレベルLOWに設定されたときの報知頻度)と、当該第2報知頻度よりも報知頻度が高い第3報知頻度(たとえば、通信エラーレベルHIに設定されたときの報知頻度)とが含まれる。
このような構成によれば、好適に報知頻度を設定することができる。
「報知頻度」には、第1報知頻度と、第2報知頻度と、第3報知頻度とが含まれていればよく、その他の報知頻度が含まれていてもよい。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記記憶手段は、検知情報以外の情報(たとえば、通信エラーの発生を検知した情報を含むメンテナンス履歴以外の情報)をさらに記憶可能であり、
前記遊技機は、前記記憶手段に記憶された情報を消去可能な消去手段(たとえば、図23のSr5、図24のSs19、Ss22a、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で電源を再投入などの特定の操作手順による操作を受け付ける処理)をさらに備え、
前記消去手段は、検知情報以外の情報(たとえば、残存するナビストック数、ART情報、演出状態などの情報)を消去可能である一方で、検知情報を消去不可能である(たとえば、メンテナンス履歴の情報は消去不可能)。
このような構成によれば、記憶手段に記憶された検知情報は消去不可能であるため、所定事象の発生を見逃してしまうことを防止できる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記記憶手段は、前記検知手段により所定事象が検知されたときに、前記設定手段によって設定されている報知頻度にかかわらず、前記設定手段により設定可能な最高の報知頻度と同一の頻度で検知情報を記憶する(たとえば、図33に示すように、コマンド異常およびコマンド欠落は通信エラーレベルHIの報知頻度と同じ頻度で記憶される)。
このような構成によれば、最低の報知頻度に設定されたときでも、最高の報知頻度と同一の頻度で所定事象が検知されたことが記憶されるため、遊技者に煩わしさを感じさせることなく所定事象の発生を報知できるとともに、所定事象の発生を見逃してしまうことを防止できる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
遊技を制御する遊技制御手段(たとえば、メイン制御部41)と、
前記遊技制御手段から送信された制御情報(たとえば、コマンド)に基づいて演出を制御する演出制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、
遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作が可能とされた特定操作手段(たとえば、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39)とをさらに備え、
前記遊技制御手段と前記演出制御手段とは、前記遊技制御手段から前記演出制御手段への一方向通信のみ可能に接続されており、
前記演出制御手段は、
遊技者にとって有利な情報を報知する有利報知(たとえば、ナビ演出)を実行する有利報知実行手段(たとえば、ARTに伴うナビ演出の実行処理)と、
前記有利報知に関連する有利報知関連異常(たとえば、サブエラー)を所定事象として検知する前記検知手段である異常検知手段(たとえば、図26および図27の異常診断処理)と、
前記異常検知手段が前記有利報知関連異常を検知したときに、有利報知関連異常報知(たとえば、サブエラー報知)を実行する前記報知手段である有利報知関連異常報知実行手段(たとえば、サブ制御部91がサブエラーフラグを設定し(たとえば、図26のSp5)、サブエラー報知パターンを設定する(たとえば、図27のSp27)ことによりサブエラー報知を実行する制御)と、
前記有利報知関連異常報知を停止させる有利報知関連異常報知停止手段(たとえば、サブ制御部91がサブエラーフラグおよびサブエラー報知パターンをクリアする(たとえば、図24のSs7b)ことによりサブエラー報知を停止させる処理)とを含み、
前記遊技制御手段は、遊技状態を変更するための操作態様(たとえば、設定キースイッチ37:onの状態での電源投入)とは異なる所定操作態様(たとえば、リセット/設定スイッチ38:onの状態での電源投入)で前記特定操作手段が操作されたときに、当該所定操作態様で前記特定操作手段が操作された旨を特定可能な特定制御情報(たとえば、エラー解除コマンド)を前記制御情報として前記演出制御手段に送信する特定制御情報送信手段を含み、
前記有利報知関連異常報知停止手段は、前記演出制御手段側のみで成立する条件が成立するだけでは、前記有利報知関連異常報知を停止せず、前記遊技制御手段から前記特定制御情報を受信することを少なくとも含む特定条件(たとえば、エラー解除コマンドの受信)が成立したときに、前記有利報知関連異常報知を停止させ、
前記遊技機は、前記有利報知関連異常報知の報知態様として、前記有利報知が実行不能な第一報知態様(たとえば、図35に示す通信エラーレベルがHIレベルのときの報知態様)と前記有利報知が実行可能な第二報知態様(たとえば、図35に示す通信エラーレベルがLOWレベルのときの報知態様)とを含む複数種類の報知態様のうちのいずれかを選択可能にする報知態様選択手段(たとえば、図24のSs22bの処理を実行し、図31のSb2でYのときにSb3の処理を実行する部分)をさらに備える。
このような構成によれば、有利報知に関連する有利報知関連異常が検知されたときに、有利報知関連異常報知が実行されるとともに、演出制御手段側のみで成立する条件が成立するだけでは、当該有利報知関連異常報知を停止させることができず、遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作が可能とされた特定操作手段を操作することにより遊技制御手段から送信される特定制御情報を受信することを少なくとも含む特定条件が成立することで有利報知関連異常報知を停止させることができる。このため、有利報知に関連する不正がなされた結果、有利報知関連異常報知が実行された場合には、遊技者による操作が不能な特定操作手段を操作することを要し、簡単に有利報知関連異常報知を停止させることができないことから、有利報知に関連する不正を効果的に防止することができる。
有利報知関連異常報知を停止させるための操作として、遊技状態を変更する際に用いる特定操作手段を用いるが、有利報知関連異常報知を停止させる場合の所定操作態様が、遊技状態を変更するための操作態様とは異なるため、遊技制御手段側の遊技状態を変更することなく、特定操作手段を利用して有利報知関連異常報知を停止させることができる。
有利報知関連異常報知の報知態様として、有利報知が実行不能な第一報知態様と有利報知が実行可能な第二報知態様とを含む複数種類の報知態様のうちのいずれかを選択可能であるので、ノイズの発生など不正以外の要因により有利報知関連異常報知が行われる可能性を考慮に入れたうえで遊技場が有利報知関連異常報知の報知態様を選択することができる。
なお、遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作が可能とされた特定操作手段とは、たとえば、本体の前面を塞ぐ扉を備え、遊技場の店員などが所持する鍵などを用いなければ開放できない構成において、扉によって塞がれる本体の内側や前面扉の内側に搭載されることで、遊技場の店員による操作が可能とされるものでもよいし、前面に露呈しているが、遊技場の店員などが所持する鍵などを用いた操作を要することで、遊技場の店員による操作が可能とされるものでもよい。
遊技者にとって有利な情報とは、たとえば、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様、現在の遊技状態の有利度を示唆する情報、遊技者にとって有利な特典の付与を受けるために必要な情報などが該当する。
有利報知に関連する有利報知関連異常とは、たとえば、有利報知を実行する際に用いるデータに異常が生じること、有利報知を実行する際に遊技制御手段から送信される制御情報を用いる場合には、当該制御情報の受信に関連して異常が生じることなどが該当する。
遊技制御手段から特定制御情報を受信することを少なくとも含む特定条件とは、特定制御情報を受信するのみで成立する条件でもよいし、特定制御情報を受信することに加え他の条件が成立することにより成立する条件でもよい。
(6) 上記(5)の遊技機において、
前記有利報知実行手段は、遊技者にとって有利な情報を表示することにより有利報知を実行する有利情報表示手段(たとえば、液晶表示器51)と前記表示手段による表示以外の方法で有利報知を実行する有利情報報知手段(たとえば、演出効果LED52)とを含み、
第二報知態様は、前記有利情報表示手段による有利報知が実行可能になるとともに前記有利情報報知手段により有利報知関連異常報知が実行される報知態様である(たとえば、図35に示すように、第二報知態様は液晶表示器51でナビ演出を実行し、演出効果LED52でサブエラー報知を行う部分)。
このような構成によれば、遊技者が有利な情報を認識しやすい有利報知は継続することにより、ノイズの発生など不正以外の要因により有利報知関連異常報知が行われた場合に遊技者に不利益が発生することを防止できる。
(7) 上記(6)の遊技機において、
有利報知関連異常報知の報知態様を選択可能にするには少なくとも電力供給を開始させる操作を要する(たとえば、設定キースイッチをONにして電源を再投入すると、図24のSs16でYになり、Ss22bの処理が実行される部分)。
このような構成によれば、有利報知関連異常報知の報知態様を選択可能にするためには、電源投入操作が必要となり、不正行為を行う者が報知態様を変更することが困難となるため、有利報知に関連する不正を低減することができる。
(8) 上記(5)または(6)の遊技機において、
前記特定操作手段を被覆する被覆手段(たとえば、カバー部材100a)をさらに備える。
このような構成によれば、有利報知関連異常報知を停止させるためには、被覆手段の被覆を解除する必要となり、不正行為を行う者が目立たずに特定操作手段の操作を行うことが困難となるため、有利報知に関連する不正を低減することができる。
(9) 上記(5)〜(8)のいずれかの遊技機において、
前記演出制御手段は、前記第一報知態様によって前記有利報知関連異常報知が実行されたときに有利報知の実行に用いるデータを初期化する有利報知データ初期化手段(たとえば、ART情報のクリア)をさらに備える。
このような構成によれば、有利報知関連異常報知が実行された場合、すなわち有利報知に関連する異常が検知された場合には、有利報知の実行に用いるデータが初期化されるので、不正なデータを確実に削除することができる。よって、不正行為により実行された可能性のある有利報知により遊技者に対して有利となってしまうことを防止できる。
なお、有利報知データ初期化手段は、異常検知手段により有利報知関連異常が検知されたときに有利報知の実行に用いるデータを初期化する構成でもよいし、有利報知関連異常報知が開始したときに有利報知の実行に用いるデータを初期化する構成でもよいし、有利報知関連異常報知を停止させたときに有利報知の実行に用いるデータを初期化する構成でもよい。
(10) 上記(5)〜(9)のいずれかの遊技機において、
前記特定操作手段は、所定の操作手段(たとえば、リセット/設定スイッチ38)を含み、
前記所定操作態様は、前記所定の操作手段を操作した状態で電力供給を開始させる操作(たとえば、電源投入操作)である。
このような構成によれば、有利報知関連異常報知を停止させるためには、所定の操作手段を操作したまま、さらに電源投入操作が必要となり、不正行為を行う者が目立たずに当該操作を行うことが困難となるため、有利報知に関連する不正を効果的に防止することができる。
(11) 上記(10)の遊技機において、
前記所定の操作手段を被覆する被覆手段(たとえば、カバー部材100a)を備える。
このような構成によれば、有利報知関連異常報知を停止させるためには、被覆手段の被覆を解除した上で所定の操作手段を操作したまま、さらに電源投入操作が必要となり、不正行為を行う者が目立たずに当該操作を行うことがより困難となるため、有利報知に関連する不正をさらに効果的に防止することができる。
(12) 上記(5)〜(11)のいずれかの遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記有利報知関連異常報知が実行された履歴を記憶する前記記憶手段である履歴記憶手段(たとえば、エラー回数カウンタ)と、
前記特定操作手段の前記所定操作態様での操作を伴わずに電力供給が開始されたとき(たとえば、リセット/設定スイッチ38を押下しない状態での電源投入時)に、前記履歴記憶手段に記憶された履歴に基づいて前記有利報知関連異常報知の実行回数または実行頻度が所定の閾値を超えているとき(たとえば、故障報知フラグが設定されているとき)には注意報知(たとえば、故障報知パターン)を実行する注意報知実行手段とを含む。
このような構成によれば、有利報知関連異常報知が実行された回数が多い場合や実行頻度が高い場合には、不正行為ではなく故障している可能性もあるため、その旨の注意を遊技場の店員に促すことができる。
なお、有利報知関連異常報知が実行された履歴は、異常検知手段により有利報知関連異常が検知された履歴でもよいし、有利報知関連異常報知が開始した履歴でもよいし、有利報知関連異常報知を停止させた履歴でもよい。
本発明が適用された実施例のスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 小役の種類、小役の図柄組合せ、および小役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、および再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 移行出目の図柄組合せ、および移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態の概要を示す図である。 遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組合せについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組合せについて説明するための図である。 複数の小役当選時のリール制御を説明するための図である。 複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 メイン制御部からサブ制御部に送信されるコマンドを示す図である。 メイン制御部における起動処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部における電断処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部の制御状態を示すタイミングチャートである。 メイン制御部が設定変更処理後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がゲーム処理において実行するリール演出実行処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がゲーム処理において実行する演出状態判定処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部における起動処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部におけるタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部におけるタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部における異常診断処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部における異常診断処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部における異常判定回数カウンタクリア処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部におけるフリーズ関連処理の制御内容を示すフローチャートである。 フリーズ状態時のゲームの流れを示す説明図である。 サブ制御部における通信エラーレベル設定処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部におけるサブエラー報知実行処理の制御内容を示すフローチャートである。 通信エラーレベルに応じた報知頻度の設定および記憶頻度の内容を示す説明図である。 メインエラーの種類に応じて実行されるメインエラー報知の内容を示す説明図である。 通信エラーレベルに応じて実行されるサブエラー報知の内容を示す説明図である。 サブエラー検知の前後におけるサブ制御部の制御状態を示すタイミングチャートである。 通信エラーレベルを設定するときの具体例を示す説明図である。 通信エラーレベルを設定するときの具体例を示す説明図である。 通信エラーレベルを設定するときの具体例を示す説明図である。 パチンコ遊技機における警告報知の内容を示す図である。
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態の一例を実施の形態に基づいて以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「7a」、「7b」、「7c」、「スイカa」、「スイカb」、「チェリー」、「ベルa」、「ベルb」、「リプレイa」、「リプレイb」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。なお、以下では、「7a」、「7b」、「7c」をまとめて単に「7」、「スイカa」、「スイカb」をまとめて単に「スイカ」、「ベルa」、「ベルb」をまとめて単に「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」をまとめて単に「リプレイ」と呼ぶ場合がある。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できる。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、その停止を第3停止もしくは最終停止と称する。左リール2Lを第1停止することを左第1停止、左リール2Lを第2停止することを左第2停止、左リール2Lを第3停止することを左第3停止とも称する。中リール2Cを第1停止することを中第1停止、中リール2Cを第2停止することを中第2停止、中リール2Cを第3停止することを中第3停止とも称する。右リール2Rを第1停止することを右第1停止、右リール2Rを第2停止することを右第2停止、右リール2Rを第3停止することを右第3停止とも称する。
本実施の形態では、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する手順(押し順、停止操作順とも称する)には、順押し、順挟み押し、中左押し、中右押し、逆挟み押し、および逆押しが含まれる。順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。
前面扉1bには、遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、およびリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの透視窓3の上方には、液晶表示器51や演出効果LED52が設けられている。さらに、メダル払い出し口9の両側方には、スピーカ53,54が設けられている。液晶表示器51からは演出の実行時に演出画像が表示され、デモ状態への移行時にも画像が表示される。演出効果LED52は常時点灯しており、演出の実行時には演出に合わせた点灯パターンで点灯する。スピーカ53,54からはリールの回転音やストップスイッチの操作音、演出音などが再生される。
演出状態がAT(アシストタイム)に制御されたとき(ART(アシストリプレイタイム)に制御されたときを含む)には、液晶表示器51からはストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序を示す画像が表示され、演出効果LED52はストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序に合わせて点灯し、スピーカ53,54からはストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序を示す音声が再生される。ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。
演出効果LED52は、前面扉1bに向かって中央、左方、右方の3ブロックに分けて設置されている。ATに制御されたときにおいては、ストップスイッチ8Lを操作することを促すナビ演出を実行するときに左方の演出効果LED52、ストップスイッチ8Cを操作することを促すナビ演出を実行するときに中央の演出効果LED52、ストップスイッチ8Rを操作することを促すナビ演出を実行するときに右方の演出効果LED52が点灯する。
前面扉1bの内側には、ATの終了時およびRT3終了時に打止状態に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、キー操作によりエラー状態および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず自動的に精算(返却)する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。ATには、AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件に制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)に亘り制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。
筐体1a内部には、図2に示すように、リールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。リールユニット2には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置を各々検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことが検出される。
電源ボックス100の前面には、図4に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
筐体1aの内部にある打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、および電源スイッチ39は、キー操作により前面扉1bを開放しなければ操作できない。このため、筺体1aの内部にあるそれらのスイッチは、遊技場の店員のみが操作可能とされ、遊技者が操作することはできない。
図2に示すように、リセット/設定スイッチ38および電源スイッチ39が前面に設けられた電源ボックス100の前面を被覆可能な前面カバー100aが設けられている。前面カバー100aは電源ボックス100の一端に開閉可能に枢支されており、前面カバー100aを開放しない限り、リセット/設定スイッチ38および電源スイッチ39を操作できないようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として3枚が定められ、規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」とも称し、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
本実施の形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではない。入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(たとえば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも称する)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。入賞が発生すると、その入賞に応じて定められた数のクレジットが加算される。クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルがメダル払出口9(図2参照)から払い出される。入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行する。
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2つ以上のリールを用いた構成においては、2つ以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示装置を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置を構成してもよい。
本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給される。なお、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としてもよい。
電源基板101には、ホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、およびI/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなる。遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持される。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。メインCPU41aは、割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(メイン)を実行し、一定時間間隔ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡する。
電断処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行われる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。次に、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。このように電断処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納され、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できる。
リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させる。リセット回路49は、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行わなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行われる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われる。
本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これに限らず、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98などが搭載されている。サブ制御部91は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持される。
[設定値]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、内部抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わる。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
なお、「電源ON」+「設定キーON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。さらに、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キーがOFF操作)が成立するまで前面扉1bの開閉状態にかかわらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉1bが閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
なお、「設定キーON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉1bが開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。さらに、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キーがOFF操作)が成立するまで前面扉1bの開閉状態にかかわらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉1bが閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[電断処理]
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行するごとに、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させる。
サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化する。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化する。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
[初期化]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。RAM41cの格納領域は、重要ワーク、特別ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時、設定キースイッチ37がon、リセット/設定スイッチ38がoffの状態での起動時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、RAM異常エラー時、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がonの状態での起動時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がon、リセット/設定スイッチ38がoffの状態であり、設定変更状態へ移行する場合においてその前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワークおよび特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりしてもよい。
[内部抽選]
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に、役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越される。
本実施の形態では、上記の役のうち特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選および入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選および入賞の対象となる構成としてもよい。
内部抽選は、各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前(実際には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数とに応じて内部抽選が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選する。
いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられる。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
なお、本実施の形態では、特別役を備えていない構成であるため、上記内部当選フラグ格納ワークのうち一般役格納ワークのみが用いられる。
[リールの停止制御]
リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周する。リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)ごとに分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられている。停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できる。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止する。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われる。
本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できる。1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われる。
なお、本実施の形態では、特別役を備えない構成であるが、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行うようにすればよい。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わない。
なお、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。
特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすればよい。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらずに、必ず再遊技役が揃って入賞する。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞する。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わない。
メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行う。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行う。
本実施の形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止するため、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
メイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させるごとにその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入などにより規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施の形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入などにより規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制して、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制する。
本実施の形態において、メイン制御部41は、停止操作に伴い、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン上に入賞に対応する役が揃ったか否かを判定し、いずれかの入賞に対応する役が揃っていると判定した場合には、入賞時の制御を行う。たとえば、小役が揃っている場合には、揃った小役に応じたメダルを付与する制御を行い、再遊技役が揃っている場合には、リプレイゲームを付与する制御などを行う。
[コマンドの種類]
メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンド、内部当選コマンド1、内部当選コマンド2、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンド、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンド、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンド、遊技カウンタ2コマンド、遊技カウンタ3コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、エラー解除コマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できる。
遊技カウンタ1コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである(図16中「コマンド80※※」)。遊技カウンタ1コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。なお、EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
リール加速情報1コマンドは、フリーズ状態中に第1の回転パターン(たとえば、高速回転、正方向への回転など)でリールの回転が開始したことを特定可能なコマンドである(図16中「コマンド81※※」)。リール加速情報1コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの回転パターンを示す値が設定される。ただし、リール回転パターンが設定されない場合にはその旨を示す値が設定される。
リール加速情報2コマンドは、フリーズ状態中に第2の回転パターン(たとえば、低速回転、逆方向への回転など)でリールの回転が開始したことを特定可能なコマンドである(図16中「コマンド82※※」)。リール加速情報2コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの回転パターンを示す値が設定される。ただし、リール回転パターンが設定されない場合にはその旨を示す値が設定される。
よって、リール加速情報1コマンドおよびリール加速情報2コマンドのいずれかにリール回転パターンが設定されている場合にはフリーズ状態に制御されることを識別でき、リール加速情報1コマンドおよびリール加速情報2コマンドの両方でリール回転パターンが設定されていない場合にはフリーズ状態に制御されないことを識別することができる。なお、本実施の形態では、リール加速情報1コマンドおよびリール加速情報2コマンドの両方を示すときはリール加速情報コマンドと総称する。
なお、フリーズ状態には、AT中に通常+特別リプレイ1〜6のいずれかに当選したときに、その次ゲームで制御される。メイン制御部41は、スタート操作が行われたときにフリーズ状態の制御を開始する。フリーズ状態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの有効化を遅延させ、当該フリーズ状態が終了するまでの期間にわたりストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を無効化する。フリーズ状態中にストップスイッチの操作がされても当該操作は有効に受け付けられず、1ゲームの結果としてリールが停止されることもない。そして、フリーズ状態の開始時やフリーズ状態中にリールが仮停止している状態でスタートスイッチが操作されたときに、サブ制御部91が実行する上乗せ抽選に当選するとARTのゲーム数(すなわちATのゲーム数)が上乗せされる。
なお、本実施の形態では、リール加速情報1コマンドを受信したか、あるいは、リール加速情報2コマンドを受信したかにかかわらず同一有利度の決定条件でARTの上乗せゲーム数を決定する例を挙げている。しかし、たとえば、一方のコマンドを受信したときは他方のコマンドを受信したときよりも、上乗せゲーム数が付与される確率が高くなる、あるいは、上乗せゲーム数が多くなりやすいなど、受信したコマンドに応じて上乗せゲーム数の決定条件の有利度を異ならせてもよい。すなわち、フリーズ状態中のリール演出におけるリールの回転パターンに応じて有利報知における有利度を異ならせてもよい。
フリーズ状態としては、スロットマシン1の動作が全て停止して遊技の進行が遅延されるもの、および、本実施の形態のように、対象となる操作が無効化されて遊技の進行が遅延されているときにその他の部分が動作するものの両方を含む。
ゲーム開始受付時コマンドは、スタートスイッチの操作を受け付けたことを示すゲーム開始受付時コマンドである(図16中「コマンド83※※」)。ゲーム開始受付時コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、スタートスイッチを受け付けたことを示す値が設定される。
ウェイト終了コマンドは、ウェイトが終了したことを示すウェイト終了コマンドである(図16中「コマンド84※※」)。ウェイト終了コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、ウェイトが終了したことを示す値が設定される。
リール回転開始コマンドは、フリーズ中以外の通常のゲームにおいてリールの回転速度を定常速度させるためにリールの回転が開始したことを特定可能なリール回転開始コマンドである(図16中「コマンド85※※」)。リール回転開始コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、スタートスイッチを受け付けたことを示す値が設定される。
リール加速終了時コマンドは、リールの回転速度が定常速度になったことを特定可能なコマンドである(図16中「コマンド86※※」)。リール加速終了時コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの回転速度が定常速度になったことを示す値が設定される。
内部当選コマンド1は、特別役それぞれの当選の有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであり、回転開始パターンコマンドの送信後に送信される。なお、本実施の形態では特別役を備えない構成であり、特別役の非当選が特定される内部当選コマンド1が送信されるが、特別役を備えない構成において内部当選コマンド1を送信しない構成としてもよい。
内部当選コマンド2は、一般役それぞれの当選の有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであり、内部当選コマンド1の送信後に送信される。
第1停止時受付コマンドは、第1停止操作を受け付けたことを示すコマンドである(図16中「コマンド87※※」)。第1停止時受付コマンドは、第1停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
第1停止時滑りコマ数コマンドは、第1停止操作が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである(図16中「コマンド88※※」)。第1停止時滑りコマ数コマンドは、第1停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
第1停止時停止位置コマンドは、第1停止操作が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである(図16中「コマンド89※※」)。第1停止時停止位置コマンドは、第1停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
第2停止時受付コマンドは、第2停止操作を受け付けたことを示すコマンドである(図16中「コマンド8A※※」)。第2停止時受付コマンドは、第2停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
第2停止時滑りコマ数コマンドは、第2停止操作が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである(図16中「コマンド8B※※」)。第2停止時滑りコマ数コマンドは、第2停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
第2停止時停止位置コマンドは、第2停止操作が行われたときにリールが停止する位置を示す第2停止時停止位置コマンドである(図16中「コマンド8C※※」)。第2停止時停止位置コマンドは、第2停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
第3停止時受付コマンドは、第3停止操作を受け付けたことを示すコマンドである(図16中「コマンド8D※※」)。第3停止時受付コマンドは、第3停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
第3停止時滑りコマ数コマンドは、第3停止操作が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである(図16中「コマンド8E※※」)。第3停止時滑りコマ数コマンドは、第3停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
第3停止時停止位置コマンドは、第3停止操作が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである(図16中「コマンド8F※※」)。第3停止時停止位置コマンドは、第3停止操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
なお、本実施の形態では、フリーズ状態中のリール演出においてはリールが自動停止する例を挙げているため、フリーズ状態中にストップスイッチの操作は行われない。しかし、フリーズ状態中にストップスイッチの操作が行われるように構成することも可能である。この場合には、フリーズ状態中にストップスイッチが行われたことをサブ制御部91に認識させて演出を実行させるために、通常のゲーム中と同一の停止時受付コマンドを送信してもよいし、フリーズ状態中にのみ用いられるコマンドを送信してもよい。ただし、フリーズ状態は遊技の進行が遅延されている状態なので、図26においてコマンドの受信順序が正しいか否かの判定は行わないように構成する。
遊技カウンタ2コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである(図16中「コマンド90※※」)。遊技カウンタ2コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
遊技カウンタ3コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである。遊技カウンタ3コマンドは、フリーズ状態でリール演出が実行可能な状態になっているときにスタートスイッチが操作されると送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
全リール停止後状態情報コマンドは、全リールが停止したときの遊技の状態を示すコマンドである(図16中「コマンド91※※」)。全リール停止後状態情報コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。EXTデータには、RTの状態を示す値が設定される。
入賞番号コマンドは、入賞の種類を示すコマンドである(図16中「コマンド92※※」)。入賞番号コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。EXTデータには、入賞の種類を示す値が設定される。
入賞枚数コマンドは、入賞により払い出されるメダルの枚数を示すコマンドである(図16中「コマンド93※※」)。入賞枚数コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。EXTデータには、メダルの払出枚数を示す値が設定される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが開始されたときに送信される。
払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドである(図16中「コマンド94※※」)。払出終了コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。EXTデータには、メダルの払い出しが終了したことを示す値が設定される。
遊技終了コマンドは、ゲームが終了したことを示すコマンドである(図16中「コマンド95※※」)。遊技終了コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。EXTデータには、ゲームを終了したときの遊技状態(リプレイ入賞)を示す値が設定される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT3終了後に打止状態に制御される場合に打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態(異常)の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
エラー解除コマンドは、サブ制御部91側のサブエラーの解除を許可する旨を示すコマンドであり、サブエラーの解除操作が行われたときに送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了および設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちON(開放状態)/OFF(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(ONからOFF、OFFからON)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、定期的に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンドおよび操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
[コマンド受信時のサブ制御部91による制御]
次に、メイン制御部41から演出制御基板90に対して送信されたコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できる。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターンごとに、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行される。
サブ制御部91は、メイン制御部41側においてエラー状態の発生が検知されたときに送信されるエラーコマンドを受信したときには、メイン制御41側において異常が発生したことを特定可能なメインエラーフラグをRAM91cの所定領域に格納する。さらに、サブ制御部91は、メイン制御41側においてエラー状態が解除されたときに送信されるエラーコマンドを受信したときには、セットしていたメインエラーフラグをクリアする。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行される。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
[入賞役]
図5〜図7は、本実施の形態のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、および役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図8は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図9は、遊技状態の概要を示す図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図8に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
図5を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、チェリー1〜3、上段スイカ、中段スイカ、右下がりスイカ、右上がりスイカ、1枚1〜3が含まれる。各々の小役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。
たとえば、中段ベルは、入賞ラインLNに「ベルa/ベルb−ベルa−ベルa」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
その他の小役についても、図5に示す図柄組合せが揃ったときに入賞となり、所定枚数のメダルが払い出される。
図6を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ1〜4、昇格リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイ1〜3が含まれる。なお、以下では、特に区別する必要がない場合には、通常リプレイ1〜4を単に通常リプレイと呼び、特別リプレイ1〜3を単に特別リプレイと呼ぶ。各々の再遊技役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、メダルを消費することなく賭数が自動設定されて次のゲームが開始される(つまり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される)。
たとえば、通常リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb/スイカa/スイカb」の組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
その他の再遊技役についても、図6に示す図柄組合せが揃ったときに入賞となり、リプレイゲームが付与される。
なお、図6および図8に示すように、RT1において昇格リプレイに入賞するとRT2へ移行する。RT2、RT3において転落リプレイに入賞するとRT1へ移行する。RT1、RT2において特別リプレイ1に入賞するとRT3に移行する。RT1、RT2において特別リプレイ2に入賞するとRT3に移行する。RT1、RT2において特別リプレイ2に入賞するとRT3に移行する。
図7を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、「リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c−ベルa」、「リプレイa/リプレイb−ベルa−7a/7b/7c」、「リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c−7a/7b/7c」の組合せであり、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃うとRT1に移行する。本実施の形態では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、移行出目が入賞ラインLNに揃う。
[抽選対象役]
次に、図10〜図13を参照して、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施の形態では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるかによって内部抽選の対象となる役またはその当選確率のいずれか一方が異なる。なお、抽選対象役としては、複数の入賞役が同時に読み出されて重複して当選し得る。図12および図13においては、抽選対象役ごとに読み出される役の組合せを示しており、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図10および図11においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(たとえば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「256」が設定されている抽選対象役の当選確率は、256/65536となる。
また、図10は、遊技状態(RTの種類)ごとに抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図11は、遊技状態(RTの種類)ごとに抽選対象役として読み出される再遊技役の組合せを示している。
RT0であるときには、共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、転落+昇格リプレイ1、転落+昇格リプレイ2、転落+昇格リプレイ3、転落+昇格リプレイ4、転落+昇格リプレイ5、通常+特別リプレイ7、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1、通常+転落リプレイ2、通常+転落リプレイ3、通常+特別リプレイ1、通常+特別リプレイ2、通常+特別リプレイ3、通常+特別リプレイ4、通常+特別リプレイ5、通常+特別リプレイ6が内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1、通常+転落リプレイ2、通常+転落リプレイ3、通常+特別リプレイ7、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象役となる。
図12に示すように、共通ベルとは右下がりベルの単独当選であり、共通ベルの当選時には、必ず右下がりベルの組合せが揃う。
左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。
中ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。
右ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。
また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
中段チェリーは、チェリー1の単独当選である。
弱チェリーとは、チェリー2+チェリー3+1枚1+1枚3であり、強チェリーとは、チェリー2+チェリー3+1枚2+1枚3である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「7c」または「スイカb」の引込範囲内となるタイミングで左リールの停止操作が行われた場合に、左リール2Lの上段または下段に「チェリー」が導出されるが、弱チェリー当選時は、中、右リール2C、2Rに「チェリー」を狙っても、無効ラインLM3、LM4のいずれにも「チェリー−チェリー−チェリー」の組合せが揃わないように生魚されるのに対して、強チェリー当選時は、中、右リール2C、2Rに「チェリー」を狙って停止操作を行うことにより、無効ラインLM3、LM4の一方に「チェリー−チェリー−チェリー」の組合せを揃えることが可能に制御される。
このため、左、中、右リールにそれぞれ「チェリー」を狙って停止操作を行い、左リールの上段または下段に「チェリー」が停止した場合において、無効ラインLM3、LM4の一方に「チェリー−チェリー−チェリー」の組合せが揃うか否かにより強チェリーであるか弱チェリーであるかを認識できる。
弱1枚とは、1枚1の単独当選であり、強1枚とは1枚2の単独当選である。弱1枚の当選時には、1枚1を構成する「7b−スイカb−チェリー」が揃うように制御されるとともに、「7b−スイカb−チェリー」が揃わない場合でも、特定の操作態様にて停止操作を行うことにより弱1枚または強1枚の当選時にしか導出されない弱チャンス目を導出可能に制御される一方、強1枚の当選時には、1枚2を構成する「7b−スイカb−スイカb」が揃うように制御されるとともに、「7b−スイカb−スイカb」が揃わない場合でも、特定の操作態様にて停止操作を行うことにより強1枚の当選時にしか導出されない強チャンス目を導出可能に制御される。
このため、1枚1を構成する「7b−スイカb−チェリー」が揃うか、または特定の操作態様にて停止操作を行った結果、弱チャンス目が導出されることで、弱1枚の当選を認識でき、1枚1を構成する「7b−スイカb−スイカb」が揃うか、または特定の操作態様にて停止操作を行った結果、強チャンス目が導出されることで強1枚の当選を認識できる。
弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカ+右上がりスイカであり、強スイカとは、上段スイカ+中段スイカ+右下がりスイカ+右上がりスイカである。弱スイカの当選時には、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組合せを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った場合でも、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組合せが上段、右下がりまたは右上がりに揃うように制御される一方、強スイカの当選時には、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組合せを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った場合に、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組合せが中段に揃うように制御される。
このため、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組合せを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った結果、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組合せが上段、右下がりまたは右上がりに揃うか、中段に揃うか、によって弱スイカの当選であるか、強スイカの当選であるかを認識できる。
図13に示すように、通常リプレイとは、通常リプレイ1の単独当選であり、通常リプレイの当選時には、必ず通常リプレイ1の組合せが揃う。
転落+昇格リプレイ1とは、昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ2とは、通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ3とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ4とは、通常リプレイ1+通常リプレイ3+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ5とは、通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイ+特別リプレイ1である。
通常+転落リプレイ1とは、通常リプレイ1+転落リプレイであり、通常+転落リプレイ2とは、通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ1であり、通常+転落リプレイ3とは、通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ2である。
通常+特別リプレイ1とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ2とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ3とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ4とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3であり、通常+特別リプレイ5とは、通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3であり、通常+特別リプレイ6とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ3であり、特別リプレイ7とは、通常リプレイ1+特別リプレイ1であり、通常+テンパイリプレイとは、通常リプレイ1+通常リプレイ3+通常リプレイ4である。
[小役のリール制御]
本実施の形態では、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図14に示すように、同時当選した小役の種類および停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
たとえば、左ベル1(右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4)が当選し、左押し(左リールを最初に停止させる停止操作)で停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押し(中リールを最初に停止させる停止操作)または右押し(右リールを最初に停止させる停止操作)で停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル4または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図14に示すその他の小役についても、同様に、同時当選した小役の種類および停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
図14に示すように、本実施の形態では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできず、停止順が一致すれば、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、停止順が一致しなければ一定の割合でしかメダルを獲得することができない。
[再遊技役のリール制御]
本実施の形態では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
たとえば、転落+昇格リプレイ1(昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左押しで停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図15に示すその他の再遊技役についても、同様に、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
図15に示すように、転落+昇格リプレイ1〜5では、昇格リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、転落+昇格リプレイ1〜5が内部抽選の対象となるRT1において、転落+昇格リプレイ1〜5のいずれかが当選し、かつその種類に応じた操作態様と一致することで、昇格リプレイが入賞し、RT2へ移行する。
図15に示すように、通常+転落リプレイ1〜3では、転落リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、通常+転落リプレイ1〜3が内部抽選の対象となるRT2およびRT3において、通常+転落リプレイ1〜3のいずれかが当選した場合には、通常リプレイを入賞させる操作態様と一致すればRT1への移行を回避できるが、通常リプレイを入賞させる操作態様と一致しなければ転落リプレイが入賞し、RT1へ移行する。
図15に示すように、通常+特別リプレイ1〜6では、特別リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、通常+特別リプレイ1〜6が内部抽選の対象となるRT2において、通常+特別リプレイ1〜6のいずれかが当選している場合には、特別リプレイを入賞させる操作態様に一致すれば特別リプレイが入賞し、特にRT2であればRT3へ移行するが、一致しなければ通常リプレイが入賞する。
通常+特別リプレイ7(通常リプレイ1+特別リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに停止させる制御を行い、左中右、左右中、中左右または中右左の順番で停止操作がされた場合、すなわち左リールまたは中リールを第1停止とした場合には、通常リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+テンパイリプレイ(通常リプレイ1+通常リプレイ3+通常リプレイ4)が当選し、右左中の順番で停止操作がされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ3(第2停止までに7a/b/cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/b/c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)の組合せを入賞ラインLNに停止させる制御を行い、右中左の順番で停止操作がされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ4(第2停止までに7a/b/cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/b/c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)の組合せを入賞ラインLNに停止させる制御を行う。
図3に示すように、特別リプレイ1、通常リプレイ1、3、4を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングにかかわらず、特別リプレイ1または通常リプレイ1〜4が必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、通常+特別リプレイ7では、特別リプレイ1(7a/b/c−7a/b/c−7a/b/cの組合せ)を入賞させるための操作態様が一律に右リールを第1停止とする操作態様に設定されており、通常リプレイ1(リプレイa/b−リプレイa/b−リプレイa/b/スイカa/bの組合せ)を入賞させる操作態様が一律に左リールまたは中リールを第1停止とする操作態様に設定されている。このため、通常+特別リプレイ7が内部抽選の対象となるRT1、RT3において、通常+特別リプレイ7が当選している場合には、右リールを第1停止とした場合には必ず特別リプレイ1(7a/b/c−7a/b/c−7a/b/cの組合せ)が入賞し、左リールまたは右リールを第1停止とした場合には、必ず通常リプレイ1(リプレイa/b−リプレイa/b−リプレイa/b/スイカa/bの組合せ)が入賞する。
また、通常+テンパイリプレイでは、通常リプレイ3(第2停止までに7a/b/cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/b/c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)を入賞させるための操作態様が一律に右左中の停止順とする操作態様に設定されており、通常リプレイ4(第2停止までに7a/b/cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/b/c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)を入賞させるための操作態様が一律に右中左の停止順とする操作態様に設定されており、通常リプレイ1(リプレイa/b−リプレイa/b−リプレイa/b/スイカa/bの組合せ)を入賞させる操作態様が一律に左リールまたは中リールを第1停止とする操作態様に設定されている。このため、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象となるRT1、RT3において、通常+テンパイリプレイが当選している場合には、右左中の停止順とした場合には必ず通常リプレイ3(第2停止までに7a/b/cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/b/c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)が入賞し、右中左の停止順とした場合には必ず通常リプレイ4(第2停止までに7a/b/cが入賞ラインLNに停止(テンパイ)し、かつ第3停止時に7a/b/c以外の図柄が入賞ラインLNに停止する停止態様)が入賞し左リールまたは右リールを第1停止とした場合には、必ず通常リプレイ1(リプレイa/b−リプレイa/b−リプレイa/b/スイカa/bの組合せ)が入賞する。
[遊技状態]
本実施の形態では、図8および図9に示すように、RT0〜RT3のいずれかに制御される。
RT0は、設定変更後に移行する。RT0は、RT0に移行してからのゲーム数にかかわらず、移行出目の停止によりRT1に移行することで終了する。
RT0における再遊技役の当選確率は、約1/7.3であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみ入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT2、RT3において転落リプレイが入賞したときに移行する。RT1は、昇格リプレイが入賞することでRT2に移行するか、特別リプレイが入賞することでRT3に移行することで終了する。
RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.3であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。再遊技役としては、通常リプレイ、転落+昇格リプレイ1〜5、通常+特別リプレイ7、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(転落+昇格リプレイ1〜5のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。RT2は、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別リプレイの入賞によりRT3に移行することで終了する。
RT2における再遊技役の当選確率は、約1/3.06であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。再遊技役としては、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ1〜6が内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、RT1において特別リプレイが入賞したとき(通常+特別リプレイ7が当選して右リールを第1停止とする停止操作がされたとき)、またはRT2において特別リプレイが入賞したとき(通常+特別リプレイ1〜6が当選し、特別リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。RT3は、転落リプレイが入賞するか移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT3における再遊技役の当選確率は、約1/1.27であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。再遊技役としては、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ7、通常+テンパイリプレイが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT0〜RT3のうち、RT3が1ゲームあたりのメダルの払出率が最も高く、最も有利な遊技状態である。
RT0〜RT2のうちRT2は、再遊技役の当選確率がRT0、RT1よりも高確率であり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0、RT1に比較して高い点において、RT0、RT1よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
本実施の形態では、遊技状態がRT1〜RT3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施の形態の遊技状態の移行状況について説明すると、図8に示すように、設定変更後は、まずRT0に制御される。RT0では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。
RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止するため、設定変更後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行する。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT2に移行する。RT1では転落+昇格1〜5が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞するため、RT1では、転落+昇格1〜5が当選し、停止順に正解することでRT2へ移行する。また、RT1では、通常+特別リプレイ7が当選し、特別リプレイが入賞することでRT3に移行する。
RT2では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特別リプレイが入賞することでRT3へ移行する。
RT2では通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞する。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では、通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行する。一方、RT2では、通常+特別リプレイ1〜6が当選し、停止順が正解となることで特別リプレイが入賞する。このため、RT2では、通常+特別リプレイ1〜6が当選し、停止順が正解することでRT3へ移行する。
RT3では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行する。RT3では通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞する。左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT3では、通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行する。
[AT]
本実施の形態においてサブ制御部91は、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常+特別リプレイ7の当選時にART(アシストリプレイタイム)に制御する権利であるナビストックを付与するか否かを決定するナビストック抽選を行う。中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常+特別リプレイ7の当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否かおよび付与する場合にはその個数が決定される。
本実施の形態では、抽選契機となった役の種類に応じてナビストック抽選におけるナビストックの平均当選個数が異なる。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施の形態では50ゲーム)にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
なお、ナビストック数が残っているときに、ナビストックが当選した場合には、残っているナビストック数に今回当選したナビストック数を上乗せ加算させる。
サブ制御部91は、ART中以外の状態でナビストック抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ナビストック数をRAM91cのナビストック数格納領域(ナビストックカウンタ)に格納する。サブ制御部91は、ナビストック数格納領域に格納されているナビストック数の有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。1以上のナビストック数が残っている場合には、所定の導入演出を経てARTの当選を示すART確定報知が行われた後にまずATに制御する。この際、RAM91cにAT中を示すAT中フラグが設定される。
サブ制御部91は、RT1〜3においてATに制御されていない状態であるときに、ナビストックが残っていることを条件にATへの制御が可能となる。
具体的に、サブ制御部91は、RT1〜RT3(主にRT1)において、ナビストックが残っているときにはATに制御する。RT1からRT3に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御され、ナビ演出が実行可能となる。この際、RT1においては、転落+昇格リプレイ1〜5の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、転落+昇格リプレイ1〜5の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことによりRT1からRT2に移行させることが可能となる。
ATの制御開始後、RT1からRT2へ移行する間も押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT2においては、通常+特別リプレイ1〜6の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、通常+特別リプレイ1〜6の当選時に特別リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことによりRT2からRT3に移行させることが可能となる。
ATの制御開始後、RT2からRT3へ移行する間では、通常+転落リプレイ1〜3の当選時に、転落リプレイを回避する停止順が報知されるので報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、RT1への移行を回避できるとともに、押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得し、かつRT1への移行を回避することができる。
ATの開始後、RT2からRT3に移行したときに、ARTが開始することとなり、ナビストック数を1消費(減算)する。なお、ナビストック数を1消費したときには、ナビストック数が1減算される。この際、RAM91cにAT中フラグに変えてART中を示すART中フラグが設定される。
ART開始後は、通常+転落リプレイ1〜3の当選時に、転落リプレイを回避する停止順が報知されるので報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、RT1への移行を回避できるとともに、押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得し、かつRT1への移行を回避することができる。
サブ制御部91は、ナビストックを1消費したとき、すなわちRT2からRT3に移行したときに、当該ナビストックにより実行されるARTの残りゲーム数(本実施の形態50ゲーム)をRAM91cのゲーム数格納領域(ARTカウンタ)に格納する。サブ制御部91は、1ゲーム消化するごとにRAM91cの残りゲーム数を1ずつ減算し、残りゲーム数が0となるまでの期間においてARTに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。ナビ演出は、液晶表示器51からの画像の表示の他、演出効果LED52の点灯、スピーカ53,54からの音声の出力によっても行われる。
その後、ART残りゲーム数が0となり、ナビストックが残っていない場合にはARTを終了し、非ATに制御する。
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、RT3であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、RT1に移行する可能性が高まる。
また、ナビストックが残っている場合には、ナビストック数を1消費(減算)して、新たに所定ゲーム数を設定し、その後ARTの残りゲーム数が0となるまでの期間においてARTに制御する。これにより、ナビストック数が0となるまで、ARTに継続して制御される。
また、サブ制御部91は、ART中における中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常+特別リプレイ7の当選時に、ARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、0を含む複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定することにより、ARTのゲーム数を上乗せするか否かおよび上乗せする場合にはそのゲーム数が決定される。上乗せ抽選でARTのゲーム数の上乗せを決定した場合には、決定したゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。
サブ制御部91は、ATまたはARTに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときには、転落+昇格リプレイ1〜5、押し順ベルであり、RT2であるときには、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ1〜6、押し順ベルであり、RT3であるときには、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ8〜10、押し順ベルである。
転落+昇格リプレイ1〜5に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。たとえば、転落+昇格リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「123」または「132」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「213」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「231」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ4に当選したときのナビ演出としては、「312」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ5に当選したときのナビ演出としては、「321」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
通常+転落リプレイ1〜3に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。たとえば、通常+転落リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「123」または「132」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+転落リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「213」または「231」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+転落リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「312」または「321」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
通常+特別リプレイ1〜6に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて特別リプレイを入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。たとえば、通常+特別リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「123」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「132」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「213」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ4に当選したときのナビ演出としては、「231」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ5に当選したときのナビ演出としては、「312」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ6に当選したときのナビ演出としては、「321」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。たとえば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「123」または「132」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「213」または「231」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「312」または「321」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、対象となる役を停止させるための操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類にかかわらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ、特別リプレイ、ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させることなどができる。
[コマンドの内容]
図16は、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信する特定のコマンドの内容を示す。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトのモードデータとコマンドの内容を示す1バイトのEXTデータとからなり、サブ制御部91は、モードデータからコマンドの種類を判別し、EXTデータからコマンドの内容を判別する。
なお、「名称」とはコマンドの名称を示す。「送信時期」とはコマンドの送信時期(送信タイミング)を示す。
本実施の形態においてメイン制御部41は、ゲームの進行に応じて遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンド、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンド、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンド、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンド、遊技カウンタ2コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
これらのコマンドには、それぞれゲーム開始から終了までに送信される順番に応じて0〜22のコマンド通番が割り当てられており、サブ制御部91側でコマンド通番を確認することにより、これらコマンドの順番が正常な順番で送信されたか、コマンドが欠落しているかを特定できる。
メイン制御部41は、スタートスイッチの受付時に、遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンドを連続して送信するので、これらコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側でゲーム開始を特定できる。
同様に、第1停止操作時に、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンドを連続して送信し、第2停止操作時に、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンドを連続して送信し、第3停止操作時に、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンドを連続して送信し、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に、遊技カウンタ2コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンドを連続して送信するので、第1停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側で第1停止操作を特定でき、第2停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側で第2停止操作を特定でき、第3停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側で第3停止操作を特定でき、ゲーム終了時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側でゲーム終了を特定できる。
ゲーム開始時(スタート操作時)に送信されるコマンド、第1停止操作時に送信されるコマンド、第2停止操作時に送信されるコマンド、第3停止時に送信されるコマンド、ゲーム終了時(第3停止離し時)に送信されるコマンドを、少なくともそれぞれ1つだけでも受信していれば、一部コマンドが欠落している場合であっても、サブ制御部91側でゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信していること、すなわちゲームの進行に応じた正常な順番でコマンドを受信していることを特定できる。
遊技カウンタ1コマンド、遊技カウンタ2コマンドは、ゲームごとに規則的に値が更新される遊技カウンタの値を特定可能なコマンドである。
遊技カウンタはRAM41cに割り当てられており、遊技カウンタのカウント値が、1ゲームごとに、0〜127の範囲でカウント値が1ずつインクリメントされ、最大値である127になると再度0に戻る。
遊技カウンタのカウント値が更新されるタイミングは、遊技カウンタ2コマンドの送信後、次ゲームの遊技カウンタ1コマンドが送信される前のタイミングであり、遊技カウンタ1コマンドおよび遊技カウンタ2コマンドが正常に送信されていれば、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値とは同一の値となり、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値は、前のゲームにおいて送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値と連続した値(前のゲームの値が0〜126であれば1加算した値、前のゲームの値が127であれば0)となる。
このため、サブ制御部91は、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値が同一の値であるか否かを確認することにより、この間に送信されたコマンドが1ゲームの間に送信されたコマンドであるかを特定することが可能となり、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値が、前のゲームにおいて送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値と連続した値であるか否かを確認することにより、1ゲームごとに正常にコマンドが送信されているか否かを特定することが可能となる。
遊技カウンタ3コマンドもゲームごとに規則的に値が更新される遊技カウンタの値を特定可能なコマンドである。すなわち、遊技カウンタ3コマンドは、遊技カウンタ1コマンドおよび遊技カウンタ2コマンドと同様の構成である。
遊技カウンタはRAM41cに割り当てられており、遊技カウンタのカウント値が、1ゲームごとに、0〜127の範囲でカウント値が1ずつインクリメントされ、最大値である127になると再度0に戻る。
遊技カウンタのカウント値が更新されるタイミングは、遊技カウンタ3コマンドの送信後、次ゲームの遊技カウンタ1コマンドが送信される前のタイミングであり、遊技カウンタ1コマンドおよび遊技カウンタ3コマンドが正常に送信されていれば、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウンタの値とは同一の値となる。
本実施の形態では、メイン制御部41は、AT中に通常+特別リプレイ1〜6に当選したときに、その次ゲームでフリーズ状態に制御する。メイン制御部41は、スタート操作が行われたときにフリーズ状態の制御を開始する。フリーズ状態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの有効化を遅延させ、当該フリーズ状態が終了するまでの期間にわたりストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を無効化する。フリーズ状態中にストップスイッチの操作がされても当該操作は有効に受け付けられず、1ゲームの結果としてリールが停止されることもない。そして、サブ制御部91は、フリーズ状態の開始時またはフリーズ状態中でリールが仮停止している状態でスタートスイッチの操作が行われたときに、ARTのゲーム数を上乗せ(すなわち、ATのゲーム数の上乗せ)するか否かを決定する上乗せ抽選を行う。
そして、遊技カウンタ3コマンドは、フリーズ状態の開始時およびフリーズ状態中のリールの仮停止時にスタートスイッチが操作されたときにリール加速情報コマンドとともに送信されるので、サブ制御部91は、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウンタの値が同一の値であるか否かを確認することにより、不正な行為により正規でないリール加速情報コマンドのみが送信されたのではなく、正規のリール加速情報コマンドが送信されたことを確認する。
[起動処理(メイン)]
次に、メイン制御部41がユーザプログラムに従って実行する処理を説明する。メイン制御部41は、電源投入に伴う起動時またはリセット信号の入力に伴う再起動時に、起動処理(メイン)を実行する。
図17は、メイン制御部41が実行する起動処理(メイン)の内容を示すフローチャートである。起動処理(メイン)では、メイン制御部41は、まず割込を禁止に設定して(Sa1)、パラレル出力ポート513を初期化し(Sa2)、内蔵レジスタを初期化する(Sa3)。次に、メイン制御部41は、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否か、すなわち電圧が不安定な状態か否かを判定し(Sa4)、電圧低下信号が検出されている場合には、電圧低下信号が検出されなくなるまで待機する。
メイン制御部41は、ステップSa4において電圧低下信号が検出されない場合には、割込発生時に実行するプログラムのアドレスをIレジスタに設定して(Sa5)、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa6)、さらにスタックポインタを設定する(Sa7)。
次に、メイン制御部41は、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa8)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa9)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであるので、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、ステップSa13に進む。
一方、メイン制御部41は、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa10)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)には、RAM41cのデータが正常ではなく、Sa13のステップに進む。
メイン制御部41は、Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa11)、RAM41cのデータが正常である旨を示すRAM正常フラグをRAM41cに設定し(Sa12)、Sa13のステップに進む。
メイン制御部41は、Sa13のステップでは、設定キースイッチ37がONか否かを判定し、設定キースイッチ37がONであれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行する(Sa14)。その後、メイン制御部41は、割込を許可し(Sa15)、設定開始を示す設定コマンドをコマンドキューに設定する(Sa16)。Sa16のステップにおいて設定された設定コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。
メイン制御部41は、Sa16のステップの後、設定値を変更可能な設定変更状態に制御される設定変更処理に移行し(Sa17)、新たに設定値が設定されることにより設定変更処理が終了した後、設定終了を示す設定コマンドをコマンドキューに設定し(Sa18)、ゲーム処理に移行する。Sa18のステップにおいて設定された設定コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。
メイン制御部41は、Sa13のステップにおいて設定キースイッチ37がOFFであれば、RAM正常フラグの設定の有無に基づいてRAM41cのデータが正常か否かを判定し(Sa23)、RAM41cのデータが正常でないと判定された場合には、Sa14のステップと同様の初期化1を実行してRAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化し(Sa19)、割込を許可する(Sa20)。そして、メイン制御部41は、RAM異常を示すエラーコードを設定し(Sa21)、RAM異常を示すエラーコマンドをコマンドキューに設定し(Sa22)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。Sa22のステップにおいて設定されたエラーコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。また、RAM異常エラーは、通常のエラーと異なり、新たに設定値が設定されるまでゲームを進行可能な状態には復帰することがない。
メイン制御部41は、Sa23のステップにおいてRAM41cのデータが正常であると判定された場合には、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域を初期化する初期化3を行う(Sa24)。その後、メイン制御部41は、リセット/設定スイッチ38がONか否かを判定する(Sa25)。メイン制御部41は、Sa25のステップにおいてリセット/設定スイッチ38がONでない場合には、ステップSa27に進み、リセット/設定スイッチ38がONである場合には、サブ制御部91側のサブエラーの解除を許可する旨を示すエラー解除コマンドを、コマンドキューに設定し(Sa26)、Sa27のステップに進む。Sa26のステップにおいて設定されたエラー解除コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。
そして、メイン制御部41は、スタックポインタを電断前の状態に復帰し(Sa27)、復帰コマンドをコマンドキューに設定する(Sa28)。Sa28のステップにおいて設定された復帰コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。次に、メイン制御部41は、パラレル入力ポート511に入力された各種スイッチ類などの検出信号の入力状態が格納される入力バッファを初期化し(Sa29)、パラレル出力ポート513の出力状態を電断前の状態に復帰し(Sa30)、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa31)、割込を許可して(Sa32)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
[電断処理(メイン)]
図18は、メイン制御部がタイマ割込処理(メイン)において電断を検出したことに応じて実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、メイン制御部41は、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。なお、Iレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次に、メイン制御部41は、破壊診断用データ(本実施の形態では、5A(H))をセットして(Sm2)、パラレル出力ポート513を初期化する(Sm3)。次に、メイン制御部41は、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してRAM41cにセットし(Sm4)、RAM41cへのアクセスを禁止し(Sm5)、ループ処理に入る。
ループ処理では、メイン制御部41は、電圧低下信号の出力状況を監視した状態で待機する(Sm6)。この状態で、メイン制御部41は、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)からプログラムをスタートさせる。一方、電圧低下信号が入力されたまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。
以上の処理によって、AC100Vの電力供給が停止される場合には、電断処理(メイン)が実行され、破壊診断用データおよびRAMパリティ調整用データがバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされる。
このように起動処理(メイン)では、電断前の状態に復帰可能な場合に、リセット/設定スイッチ38がONか否かを判定し、リセット/設定スイッチ38がONでなければ、復帰コマンドをコマンドキューにセットし、復帰コマンドをサブ制御部91に対して送信させる一方で、リセット/設定スイッチ38がONの場合には、コマンドキューに復帰コマンドをセットする前にエラー解除コマンドをコマンドキューにセットし、復帰コマンドよりも先にエラー解除コマンドをサブ制御部91に対して送信させるようになっている。これにより、サブ制御部91側でサブエラーを解除する操作として電源投入時にリセット/設定スイッチ38が操作されたか否かを特定できるようになっている。
[サブ制御部の制御状態]
本実施の形態においてサブ制御部91のRAM91cには、制御パターンが設定される制御パターン格納領域が割り当てられており、サブ制御部91は、メイン制御部41からコマンドを受信した際に、当該コマンドに応じた制御パターンを制御パターン格納領域に設定するとともに、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンを参照して演出装置の出力状態を制御する。
たとえば、図19に示すように、サブ制御部91がゲームの進行制御に応じたコマンドaを受信すると、コマンドaに対応するパターンaを制御パターン格納領域に設定し、これとほぼ同時に演出装置をパターンaに基づく出力状態に制御する。これにより液晶表示器51にはパターンaに基づく画像が表示され、スピーカ53、54からパターンaに基づく効果音が出力され、演出効果LED52、リールLED55がパターンaに基づく点灯態様となる。その後、ゲームの進行制御に応じたコマンドbを受信すると、制御パターン格納領域の制御パターンをコマンドbに対応するパターンbに更新し、制御パターン格納領域の制御パターンが変更されると、これとほぼ同時に演出装置を変更後のパターンbに基づく出力状態に制御する。これにより、液晶表示器51に表示されているパターンaに基づく画像がパターンbに基づく画像に更新され、スピーカ53、54からパターンbに基づく効果音が出力され、演出効果LED52、リールLED55がパターンbに基づく点灯態様となる。
図19に示すように、対応する制御パターンがコマンドaと同じコマンドcを受信すると、制御パターン格納領域の制御パターンをコマンドcに対応するパターンaに更新するが、制御パターン格納領域の制御パターン自体は変化せず、この場合には、演出装置の出力状態を切り替えることなく、そのままの状態を維持する。
[ゲーム処理]
図20は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、フリーズ開始判定処理(Sd3)、フリーズ状態制御処理(Sd4)、リール演出実行処理(Sd5)、リール回転処理(Sd6)、入賞判定処理(Sd7)、演出制御状態判定処理(Sd8)、払出処理(Sd9)、ゲーム終了時処理(Sd10)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、メイン制御部41は、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数(本実施の形態ではいずれの遊技状態であっても3)の賭数が設定されてスタートスイッチ7が操作された時点で、ゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、メイン制御部41は、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、メイン制御部41は、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか否かを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、メイン制御部41のRAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるフリーズ開始判定処理では、メイン制御部41は、ゲームの進行を遅延期間にわたって遅延させるフリーズ状態に制御するか否かを判定する処理を実行する。フリーズ状態に制御する場合にはRAM41cにフリーズ実行フラグがセットされる。具体的には、メイン制御部41は、所定のフリーズ条件(本実施の形態では、AT中に通常+特別リプレイ1〜6に当選すること)が成立したか否かを判定し、AT中に通常+特別リプレイ1に当選した場合にフリーズ実行フラグをセットする。
Sd4のステップにおけるフリーズ状態制御処理では、メイン制御部41は、フリーズ実行フラグがセットされた場合に、その次ゲームで賭数の設定後にスタートスイッチ7が操作されたときにフリーズ状態に制御する処理を実行する。フリーズ状態は、フリーズ実行フラグがセットされている期間に実行される。メイン制御部41は、フリーズ状態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの有効化を遅延させ、当該フリーズ状態が終了するまでの期間にわたりストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を無効化する。フリーズ状態中にストップスイッチの操作がされても当該操作は有効に受け付けられず、1ゲームの結果としてリールが停止されることもない。
Sd5のステップにおけるリール演出実行処理では、メイン制御部41は、フリーズ状態のときにスタート操作に応じて各リール2L、2C、2Rを回転および仮停止(リールを停止位置で振動させるなど、リールを完全に停止させないで停止位置で微動させる状態)させるリール演出を実行する処理を実行する。リールが仮停止したときに、特定の図柄組合せ(本実施の形態では「7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7c」)が有効ラインに揃うと再度リール演出が実行されることが報知される。なお、リールの仮停止はストップスイッチの操作によらず自動的に行われる。
Sd6のステップにおけるリール回転処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd7のステップにおける入賞判定処理では、メイン制御部41は、Sd6のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd8のステップにおける演出制御状態判定処理では、メイン制御部41は、サブ制御部91側の演出制御状態、すなわちAT中か否かを判定する処理を実行する(図22参照)。
Sd9のステップにおける払出処理では、メイン制御部41は、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払い出しなどの処理を行う。また、払出処理では、メイン制御部41は、クレジットの加算並びにメダルの払い出しにより遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をメイン制御部41のRAM41cに設定する。
Sd10のステップにおけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
[リール演出実行処理]
次に、メイン制御部41が図20に示すゲーム処理のSd5のステップにおいて実行するリール演出実行処理について説明する。
図21に示すように、メイン制御部41は、図20のSd3でフリーズ実行フラグがセットされたか否かを判定する(Se1)。すなわち、メイン制御部41は、フリーズ状態に制御されているか否かを判定する。メイン制御部41は、フリーズ実行フラグがセットされていない場合には、処理を終了する。
メイン制御部41は、フリーズ実行フラグがセットされている場合には、賭数の設定後にスタートスイッチ7が操作されたか否かを判定する(Se2)。メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作された場合には、再演出抽選を実行する(Se3)。再演出抽選は、リールの仮停止後に再度リール演出を実行するか否かを決定するものである。メイン制御部41は、再演出抽選に当選した場合には、その旨を示す再演出抽選当選フラグをRAM41cにセットする(Se5)。一方、メイン制御部41は、再演出抽選に当選しなかった場合には、Se6に進む。Se6では、メイン制御部41は、リール演出におけるリールの回転パターンを抽選により決定し、決定した回転パターンに対応するリール加速情報コマンドを送信するとともに、遊技カウンタ3コマンドを送信する(Se6)。なお、図16において説明したように、このとき、遊技カウンタ1コマンド、他方のリール加速情報コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンドも送信される。しかし、サブ制御部91では、リールの回転パターンを設定したリール加速情報コマンドおよび遊技カウンタ3コマンドにもとづく処理が行われる(図29参照)。
次に、メイン制御部41は、リール演出を実行する(Se7)。具体的には、メイン制御部41は、リール演出の実行により、リール2L,2C,2Rを逆回転する。メイン制御部41は、リール演出を実行した後はリールを仮停止させる(Se8)。
なお、Se3の再演出抽選に当選した場合には、リールが仮停止したときに、7揃いの組合せ(すなわち、7a−7a−7aまたは7b−7b−7bまたは7c−7c−7cの組合せ)が有効ラインに揃う。これにより、再抽選演出に当選し、再度リール演出が実行されることが報知される。
Se3の再演出抽選に当選しなかった場合には、リールが仮停止したときに、7揃いの組合せが有効ラインに揃わず、再演出抽選に当選しなかったときにのみ停止する図柄が揃う。これにより、再度リール演出が実行されずにフリーズ状態が終了することが報知される。
メイン制御部41は、Se8でリールを仮停止させた後、再演出抽選当選フラグがセットされているか否かを判定する(Se9)。メイン制御部41は、再演出抽選当選フラグがセットされていない場合には、フリーズ実行フラグをクリアして処理を終了する(Se10)。メイン制御部41は、再演出抽選当選フラグがセットされている場合には、再演出抽選当選フラグをクリアし(Se11)、Se2の処理に戻る。フリーズ状態が終了した後は、リールが仮停止しているときにスタートスイッチ7が操作されると、遊技カウンタ1コマンド、リールの回転パターンの設定されていないリール加速情報1コマンド、リールの回転パターンの設定されていないリール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンドが送信され、通常のゲームが開始される。このときは、遊技カウンタ3コマンドは送信されない。
このように、フリーズ状態のときに、リールの回転パターンを設定したリール加速情報コマンドを送信するとともに遊技カウンタ3コマンドを送信するので、遊技カウンタ3コマンドの受信の有無および遊技カウンタ3コマンドの内容を確認することにより、メイン制御部41の再演出抽選の結果に応じて送信されるコマンド数が変化するリール加速情報コマンドであっても、正規なコマンドか否かを判定することが可能になり、メイン制御部41でのリール演出とサブ制御部91による演出とを整合させることができる。
判定制御情報として、遊技カウンタ値を用いてコマンドが正常に送信されたか否かを判定する遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドと同様の構成の遊技カウンタ3コマンドを使用している。よって、判定制御情報を設ける際のプログラム容量やデータ容量が増加することを防止できる。
[演出制御状態判定処理]
次に、メイン制御部41が図20に示すゲーム処理のSd8のステップにおいて実行する演出制御状態判定処理について説明する。
メイン制御部41は、内部抽選で判定用役である通常リプレイが当選した場合に、判定用役当選フラグをRAM41cにセットする。メイン制御部41は、停止順種別として0または1の一方をランダムに選択する停止順種別選択抽選を行い、選択した停止順種別をRAM41cに設定するとともに、選択した停止順種別を特定可能な停止順種別コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、受信した停止順種別コマンドに基づいて、停止順種別に対応する押し順を識別する。また、サブ制御部91は、AT中であれば、識別した押し順を判定用ナビ演出によって報知する。
メイン制御部41は、ゲームが終了したときに判定用役当選フラグがセットされていれば、図22に示す演出制御状態判定処理を実行する。
図22に示すように、演出制御状態判定処理では、メイン制御部41は、まず、ストップスイッチの実際の押し順と停止順種別選択抽選にて選択された押し順とを比較する(Sj1)。メイン制御部41は、押し順が一致した場合には、判定用役に対する押し順と実際の押し順とが一致した回数をカウントする押し順判定カウンタのカウント値に「1」加算する(Sj3)。
次に、メイン制御部41は、押し順判定カウンタのカウント値が「3」になったか否かを判定する(Sj4)。すなわち、メイン制御部41は、種別選択抽選にて選択された判定用役の押し順と実際の押し順が一致した回数が連続して3回になったか否かを判定する。メイン制御部41は、カウント値が「3」でなければ、演出制御状態判定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、カウント値が「3」であれば、AT中であることを特定し、RAM41cの所定領域にAT実行フラグをセットする(Sj5)。ここで、3回連続して押し順が一致したときに押し順判定カウンタのカウント値は「3」になるので、AT中の判定用ナビ演出に従ってストップスイッチを操作した結果、押し順が連続して一致した可能性が高い。よって、このとき、メイン制御部41は、AT中であることを特定する。次に、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアして演出制御状態判定処理を終了する(Sj6)。
また、メイン制御部41は、Sj2でストップスイッチの実際の押し順と停止順種別選択抽選にて選択された押し順とを比較した結果、押し順が一致しなかった場合には、押し順判定カウンタのカウント値をクリアし(Sj7)、判定用役当選フラグをクリアして演出制御状態判定処理を終了する(Sj6)。
[起動処理(サブ)]
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する各種制御内容を以下に説明する。
まず、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する起動処理(サブ)の制御内容を図23に基づいて説明する。
サブ制御部91は、リセット回路95からリセット信号が入力されると、図23に示す起動処理(サブ)を行う。リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動する。このため、電源投入時には、メイン制御部41が起動するよりも先にサブ制御部91が起動し、メイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態で待機できる。
図23に示すように、起動処理(サブ)では、まず、サブ制御部91は、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタなどを初期化し(Sr1)、その後、RAM91cへのアクセスを許可する(Sr2)。そして、サブ制御部91は、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sr3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sr4a)。
RAM91cのデータが正常であればRAMパリティが0になるはずであり、サブ制御部91は、Sr4aのステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であると判定し、正常に電断復帰したことを示す正常電断復帰フラグをセットして(Sr4b)、Sr6のステップに進む。この際、RAM91cは初期化されないため、その後、復帰コマンドを受信した場合に、電断前から制御パターン格納領域に設定されている制御パターンに応じて演出装置の出力制御が行われることで、電断前の制御状態に復帰する。
サブ制御部91は、Sr4のステップにおいてRAMパリティが0でない場合は、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cを初期化し(Sr5)、Sr6のステップに進む。RAM91cの初期化に伴いサブ制御部91の制御状態が初期化される。
Sr5のステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、サブエラーフラグが格納される領域、故障報知フラグが格納される領域、およびメンテナンス履歴が格納される領域を除く領域が初期化され、サブエラーフラグ、故障報知フラグ、およびメンテナンス履歴の記憶は維持される。
ここで、サブエラーフラグとは、サブ制御部91が異常を検知し、かつ異常が発生した旨を報知(サブエラー報知ともいう)する場合に、異常診断処理においてRAM91cの記憶領域に格納されるフラグである。このため、サブエラーフラグが設定されている場合には、復帰コマンドの受信後、異常診断処理にてサブエラー報知パターンが設定されることで、サブエラー報知が実行される。なお、本実施の形態においては、メイン制御部41とサブ制御部91との間の通信エラーによる異常が発生したことに基づき、サブエラーフラグが設定される。故障報知フラグとは、サブエラー報知が所定回数以上行われたとき、つまり、故障している可能性を報知(故障報知ともいう)する場合に、タイマ割込処理においてRAM91cの記憶領域に格納されるフラグである。このため、故障報知フラグが設定されている場合には、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行される。メンテナンス履歴とは、通信エラーなどの異常の発生が検知されたときにRAM91cの所定領域に記憶された情報を含む履歴である。
このように、起動処理においては、RAM91cに格納されているデータのうち、サブエラーフラグ、故障フラグ、およびメンテナンス履歴以外のデータは消去可能である一方で、サブエラーフラグ、故障フラグ、およびメンテナンス履歴は消去不可能である。これにより、スロットマシン1において通信エラーが発生して、その旨を報知すべきときに、サブエラー報知が行われないといった不都合を回避でき、通信エラーの発生を見逃してしまうことを防止できる。また、故障している可能性があるときに、故障報知が行われないといった不都合を回避でき、故障を見逃してしまうことを防止できる。さらに、通信エラーなどの異常の発生を見逃してしまうことを防止できる。
Sr6のステップでは、サブ制御部91は、故障報知フラグが設定されているか否かを判定し(Sr6)、故障報知フラグが設定されていない場合には、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンとは別の復旧中パターンに応じて演出装置の出力制御を行い(Sr7)、故障報知フラグが設定されている場合には、サブ制御部91側が故障している可能性を示唆する故障報知パターンに応じて演出装置の出力制御を行うことで、故障報知する(Sr8)。
Sr7またはSr8のステップの後、サブ制御部91は、復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドのいずれかの受信待ちである旨を示す復旧待ちフラグをRAM91cに設定して(Sr9)、割込を許可(Sr10)した上でループ処理に移行する。
このように、起動処理(サブ)において、サブ制御部91は、電断前の制御状態に復帰するか否かにかかわらず、復旧中パターンに応じて演出装置の出力制御を行い、メイン制御部41からの復帰コマンド、エラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで待機する。
[タイマ割込処理(サブ)]
次に、サブ制御部91が1.12msの間隔で定期的に実行するタイマ割込処理(サブ)を、図24および図25のフローチャートに基づいて説明する。
タイマ割込処理(サブ)では、まず、サブ制御部91は、停電判定処理を行う(Ss1)。停電判定処理では、サブ制御部91は、電断検出回路98から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
サブ制御部91は、Ss1のステップでの停電判定処理の後に、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Ss2)、電断フラグが設定されている場合は、電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では、次回起動時にRAM91cが正常か否かを判定可能とするため、サブ制御部91は、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティが0となるようにパリティ調整用データを計算してRAM91cに格納した後、割込禁止を設定し、電圧が低下して動作停止状態となるか、リセット信号が入力されて再起動するまで何らの処理も行わずにループする。
サブ制御部91は、Ss2のステップで電断フラグが設定されていない場合は、RAM91cに割り当てられた受信用バッファ(メイン制御部41から受信したコマンドが格納される領域)にコマンドが格納されているか否か、すなわちメイン制御部41からコマンドを受信しているか否かを判定する(Ss3)。サブ制御部91は、Ss3のステップにおいて受信用バッファにコマンドが格納されていない場合は、Ss29のステップに進む。
サブ制御部91は、Ss3のステップにおいて受信用バッファにコマンドが格納されている場合は、受信用バッファから格納されているコマンドのうち最も早く受信したコマンドを取得し(Ss4)、RAM91cにサブエラーフラグが設定されているか否かを判断する(Ss5)。
サブ制御部91は、Ss5のステップにおいてサブエラーフラグが設定されていない場合には、Ss11のステップに進む。サブ制御部91は、サブエラーフラグが設定されている場合には、Ss4のステップで取得したコマンドがエラー解除コマンドか否かを判定し(Ss6)、エラー解除コマンドでない場合にはSs11のステップに進み、エラー解除コマンドである場合には、図23のSr4bにて正常電断復帰フラグがセットされたか否かを判定する(Ss7a)。サブ制御部91は、正常電断復帰フラグがセットされていない場合には、Ss8に進む。サブ制御部91は、正常電断復帰フラグがセットされている場合には、AT中フラグまたはART中フラグ、ナビストックカウンタ値、ARTカウンタ値からなるART情報、コマンド欠落カウンタ、サブエラーフラグ、サブエラー報知パターンをクリアし、異常判定回数カウンタ(図26のSp2c参照)、報知開始タイマ(図31のSb2参照)、直前エラータイマ(図26のSp2d参照)、異常判定開始タイマ(図26のSp2g参照)をリセットして(Ss7b)、エラー回数カウンタ値に1を追加する(Ss8)。
この際、ART情報がクリアされることで、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御される。また、ナビストック数が残っていた場合でも全てクリアされる。サブエラーフラグおよびサブエラー報知パターンがクリアされることで、その後、復帰コマンドを受信した際に、Ss25のステップにて待機パターンに応じた出力制御が行われる。異常判定回数カウンタをリセットすることで、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された回数のカウントが「0」に戻される。報知開始タイマをリセットすることで、サブエラー報知を開始してから経過した時間のカウントを停止するとともにカウント値のリセットを行うことができる。直前エラータイマをリセットすることで、直近で特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されてから経過した時間のカウント値をリセットすることができる。異常判定開始タイマをリセットすることで、1回目(異常判定回数カウンタによるカウントの1回目)に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されてから経過した時間のカウントを停止するとともにカウント値をリセットすることができる。
Ss8のステップの後、サブ制御部91は、エラー回数カウンタ値が所定数(たとえば5)以上か否かを判定する(Ss9)。サブ制御部91は、エラー回数カウンタ値が所定数以上でない場合には、Ss11のステップに進む一方で、エラー回数カウンタ値が所定数以上である場合には、次回以降の電源投入時に、サブ制御部91側が故障している可能性を示唆する故障報知パターンを設定させるための故障報知フラグをRAM91cに設定し(Ss10)、Ss24のステップに進む。
Ss11のステップでは、サブ制御部91は、復旧待ちフラグが設定されているか否かを判定し、復旧待ちフラグが設定されていなければ、サブエラー報知パターンが設定されているか否かを判定する(Ss12)。サブ制御部91は、サブエラー報知パターンが設定されている場合には、Ss24のステップに進む一方で、サブエラー報知パターンが設定されていない場合には、Ss4のステップで取得したコマンドに応じた処理を行い(Ss13)、異常診断処理を行った後(Ss14a)、フリーズ関連処理(Ss14b)、および異常判定回数カウンタクリア処理(Ss14c)を行って、Ss24のステップに進む。これに伴い、サブエラー報知パターンが設定されている場合には、サブエラー報知パターンに応じた出力制御がSs25のステップにて行われる一方で、サブエラー報知パターンが設定されていない場合には、取得したコマンドに応じた演出パターンに応じた出力制御がSs25のステップにて行われる。
サブ制御部91は、Ss11のステップにおいて復旧待ちフラグありの場合には、Ss4のステップで取得したコマンドが設定コマンドおよびエラーコマンド以外のコマンドであるか否かを判定し(Ss15)、設定コマンドおよびエラーコマンド以外のコマンドである場合には、復旧待ちフラグをクリアして(Ss23)、Ss24のステップに進む。一方、サブ制御部91は、設定コマンドおよびエラーコマンド以外のコマンドでなかった場合は、設定開始を示す設定コマンドか否かを判定し(Ss16)、設定開始を示す設定コマンドである場合は、復旧待ちフラグをクリアした上で(Ss21)、RAM91cを初期化する(Ss22a)。この際、サブエラーフラグも制御パターンもクリアされることで、Ss25のステップにて待機パターンに応じた出力制御が行われる。
そして、サブ制御部91は、現在時刻の設定、メンテナンス履歴の表示、サブエラー報知の報知頻度および報知態様の選択を行うためのメンテナンスモードを起動し(Ss22b)、Sa24のステップに進む。メンテナンスモードが起動すると、液晶表示器51からメニュー画面が表示される(図37参照)。
メンテナンスモードにおいて表示されたメニュー画面において、店員は、現在時刻の設定、メンテナンス履歴の表示、および通信エラーレベルの設定を行うことが可能である。本実施の形態においては、サブ制御部91側において、コマンド欠落、コマンド異常、ARTカウンタ値の異常、遊技カウンタ3コマンドを受信しない異常、遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウント値と遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致しない異常などの通信エラーが検知されたときにその旨がRAM91cの所定領域に記憶され、異常検知した履歴がメンテナンス履歴として表示される。
さらに、本実施の形態においては、通信エラーレベルが3段階(ZEROレベル、LOWレベル、HIレベル)に分けられており、サブ制御部91側において通信エラーが検知されたときにサブエラー報知を行う頻度(報知頻度ともいう)と、サブエラー報知の報知態様とが段階的に対応付けられている。このため、店員は、設定キースイッチ37を操作してメンテナンスモードを起動することで、通信エラーなどの異常が検知された履歴を閲覧することができるとともに、異常検知されたときの報知頻度と報知態様とを設定することができる。設定キースイッチ37をOFFにするとメンテナンスモードは終了する。
なお、Ss22aのステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、サブエラーフラグが格納される領域、故障報知フラグが格納される領域、およびメンテナンス履歴が格納される領域を除く領域が初期化される。このため、異常診断処理にてサブエラー報知パターンが設定されている場合には、サブエラー報知が実行される。また、故障報知フラグが設定されている場合には、次回電源投入時においても、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行される。さらに、異常の発生を見逃してしまうことを防止できる。
Ss16のステップにおいて、サブ制御部91は、取得したコマンドが設定開始を示す設定コマンドでない場合には、RAM異常を示すエラーコマンドか否かを判定し(Ss17)、エラーコマンドでない場合には、Ss24のステップに進む。この場合、復旧待ちの状態で、復帰コマンドも設定開始を示す設定コマンドもエラーコマンドも受信せずに、他のコマンドを受信した状態であるが、この場合には、引き続きSs25のステップにて復旧中パターンに応じた出力制御が行われる。
Ss17のステップにおいて、サブ制御部91は、エラーコマンドである場合には、復旧待ちフラグをクリアし(Ss18)、RAM91cを初期化した上で(Ss19)、RAMエラーパターンを設定して(Ss20)、Ss24のステップに進む。この際、Ss25のステップにてRAMエラーパターンに応じた出力制御が行われる。
なお、Ss19のステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、サブエラーフラグが格納される領域、故障報知フラグが格納される領域、およびメンテナンス履歴が格納される領域を除く領域が初期化される。このため、異常診断処理にてサブエラー報知パターンが設定されている場合には、サブエラー報知が実行される。また、故障報知フラグが設定されている場合には、次回電源投入時においても、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行される。さらに、異常の発生を見逃してしまうことを防止できる。
サブ制御部91は、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンと演出装置の出力状態とが一致するか否かを判定し(Ss24)、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンと演出装置の出力状態が一致する場合には、Ss26のステップに進む一方で、一致しない場合には、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンに応じて演出装置の出力制御を行い(Ss25)、ステップSs26に進む。
Ss26のステップでは、サブ制御部91は、Ss22bでメンテナンスモードが起動された場合に、サブエラー報知の報知頻度および報知態様を選択するための通信エラーレベル設定処理を実行する(Ss26)。
次に、サブ制御部91は、サブエラー報知を実行するためサブエラー報知実行処理を行う(Ss27)。サブ制御部91は、受信用バッファに格納されているコマンドのうち今回取得したコマンドをクリアし(Ss28)、Ss29のステップに進む。サブ制御部91は、各種カウンタの値を更新する処理を行った後(Ss29)、タイマ割込処理(サブ)を終了する。
[異常診断処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)においてステップSs14aで実行する異常診断処理の制御内容を図26、図27に示すフローチャートに基づいて説明する。
異常診断処理は、タイマ割込処理(サブ)において復旧待ちの状態以外でコマンドを取得(受信)した際に実行する処理である。
図26および図27に示すように、異常診断処理において、サブ制御部91は、まず、メイン制御部41から受信したコマンドのうちゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンド(遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンド、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンド、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンド、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンド、遊技カウンタ2コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンド)が欠落しているか否かを判定する(Sp1)。
RAM91cには、特定のコマンドに付されたコマンド通番を格納可能な領域が割り当てられており、サブ制御部91は、受信用バッファから特定のコマンドを読み出した場合に、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番と、RAM91に格納されたコマンド通番(前回特定のコマンドのいずれかを読み出した際に格納されたコマンド通番)と比較し、連続した値であれば、特定のコマンドの欠落がないと判定し、連続した値でなければ、特定のコマンドの欠落があると判定する。そして、サブ制御部91は、比較・判定の後、特定のコマンドの欠落がないと判定した場合には、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番をRAM91cに格納されたコマンド通番に対して上書きする。
なお、特定のコマンドが欠落しているか否かの判定対象となるコマンドは、コマンド通番が付された遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンド、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンド、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンド、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンド、遊技カウンタ2コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンドのみであり、これら以外のコマンドであれば特定のコマンドの欠落はないと判定する。
サブ制御部91は、Sp1のステップにおいて特定のコマンドが欠落していると判定した場合には、欠落したコマンドを複製したダミーコマンドを作成する(Sp2a)。このとき、サブ制御部91は、ダミーコマンドとして、同種のコマンドの中でも最も不利な内容を示すコマンドをダミーコマンドとして作成する。たとえば、サブ制御部91は、入賞番号コマンドのダミーコマンドとして入賞が発生していないことを示すコマンドを作成し、入賞枚数コマンドのダミーコマンドとして入賞枚数が0枚であることを示すコマンドを作成する。作成したダミーコマンドは、コマンドバッファに格納される。
次に、サブ制御部91は、特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かを判定する(Sp2b)。特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かは、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番と、RAM91cに格納されている前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番とを比較することによって判定される。
詳しくは、たとえば、サブ制御部91は、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム開始時に送信されるコマンドに付される0〜6であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム終了時に送信されるコマンドに付される16〜21であれば、正しい順序であると判定し、16〜21以外であれば、正しい順序でないと判定する。また、サブ制御部91は、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第1停止操作時に送信されるコマンドに付される7〜9であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム開始時に送信されるコマンドに付される0〜6であれば、正しい順序であると判定し、0〜6以外であれば正しい順序でないと判定する。また、サブ制御部91は、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第2停止操作時に送信されるコマンドに付される10〜12であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第1停止操作時に送信されるコマンドに付される7〜9であれば、正しい順序であると判定し、7〜9以外であれば正しい順序でないと判定する。また、サブ制御部91は、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第3停止操作時に送信されるコマンドに付される13〜15であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第2停止操作時に送信されるコマンドに付される10〜12であれば、正しい順序であると判定し、10〜12以外であれば正しい順序でないと判定する。また、サブ制御部91は、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム終了時に送信されるコマンドに付される16〜21であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第3停止操作時に送信されるコマンドに付される13〜15であれば、正しい順序であると判定し、13〜15以外であれば正しい順序でないと判定する。これにより、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信していること、すなわちゲームの進行に応じた正常な順番でコマンドを受信しているか否かが判定される。
また、サブ制御部91は、Sp2bのステップでは、コマンド通番の比較・判定の後、特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かにかかわらず、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番をRAM91cに格納されたコマンド通番に対して上書きする。
Sp2bのステップにおいて、特定のコマンドを正しい順序で受信していると判定された場合は、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信したが、いずれかの契機にコマンドの一部欠落が生じ(Sp1でNと判定されているため)、コマンド通番が連番になっていない状態である。よって、サブ制御部91は、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された回数をカウントする異常判定回数カウンタのカウント値に「1」加算する(Sp2c)。サブ制御部91は、Sp2cで異常判定回数カウンタのカウント値を加算する際、2回に1回の頻度でコマンド異常を検知した旨をRAM91cの所定領域に記憶する。このコマンド異常を検知した履歴は、メンテナンスモードが起動されたときにメンテナンス履歴として表示され、店員によって閲覧可能である。
次に、サブ制御部91は、直近で特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間をカウントする直前エラータイマをリセットする(Sp2d)。これにより、直前エラータイマは特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間を再度カウント開始する。なお、直前エラータイマは常時作動しており、Sp2dによりカウント値のリセットのみが行われる。
次に、サブ制御部91は、異常判定回数カウンタのカウント値が所定値(たとえば、通信エラーレベルがLOWレベルに設定された場合は「5」)になったか否かを判定する(Sp2e)。この所定値は、店員によって設定される通信エラーレベルに応じて変更される。サブ制御部91は、異常判定回数カウンタのカウント値が所定値になった場合には、サブエラーフラグを設定して(Sp5)、Sp9のステップに進む。つまり、設定された通信エラーレベルに応じた所定値に異常判定回数カウンタのカウント値が到達したときには、サブエラーフラグが設定されてサブエラー報知が行われる。
サブ制御部91は、異常判定回数カウンタのカウント値が所定値になっていない場合には、異常判定回数カウンタのカウント値が「1」であるか否かを判定する(Sp2f)。サブ制御部91は、異常判定回数カウンタのカウント値が「1」である場合には、1回目(異常判定回数カウンタによるカウントの1回目)に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間をカウントする異常判定開始タイマを作動し(Sp2g)、Sp9に進む。サブ制御部91は、異常判定回数カウンタのカウント値が「1」でない場合には、そのままSp9に進む。
一方、サブ制御部91は、特定のコマンドを正しい順序で受信していない場合は、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信しておらず、いずれかの契機で受信するはずの複数のコマンドがまとめて欠落している。よって、サブ制御部91は、その旨を示すコマンド欠落カウンタのカウント値に1を加算する(Sp3)。サブ制御部91は、Sp3でコマンド欠落カウンタのカウント値を加算する際、毎回の頻度でコマンド欠落を検知した旨をRAM91cの所定領域に記憶する。このコマンド欠落を検知した履歴は、メンテナンスモードが起動されたときにメンテナンス履歴として表示され、店員によって閲覧可能である。
サブ制御部91は、コマンド欠落カウンタのカウント値が所定値(たとえば、通信エラーレベルがLOWレベルに設定された場合は「4」)以上か否かを判定する(Sp4)。この所定値は、店員によって設定される通信エラーレベルに応じて変更される。サブ制御部91は、コマンド欠落カウンタのカウント値が所定値以上であれば、サブエラーフラグを設定する(Sp5)。つまり、設定された通信エラーレベルに応じた所定値にコマンド欠落カウンタのカウント値が到達したときには、サブエラーフラグが設定されてサブエラー報知が行われることになる。
サブ制御部91は、コマンド欠落カウンタのカウント値が所定値未満であれば、サブエラーフラグを設定することなくSp9のステップに進む。
サブ制御部91は、Sp1のステップにおいて、特定のコマンドが欠落していないと判定した場合には、取得したコマンドが遊技カウンタ1コマンドであるか否かを判定する(Sp6)。サブ制御部91は、取得したコマンドが遊技カウンタ1コマンドである場合は、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値をRAM91cに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域1に格納する(Sp7)。
次に、サブ制御部91は、遊技カウンタ値格納領域1に格納した遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、遊技カウンタ値格納領域2に格納されている遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値が連続した値か否かを判定する(Sp8)。
Sp8のステップにおいて、遊技カウンタ値格納領域2には、前回のゲーム終了時に送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値が格納されているはずである。そして、今回新たに受信した遊技カウンタ1コマンドから特定される値は、ゲーム終了後、新たにゲームが開始される前に1インクリメントされた遊技カウント値であるはずであるから、遊技カウンタ値格納領域2に格納されている遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウント値に対して、今回新たに受信した遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値は1インクリメントされた値となっているはずであり、連続した値となっているはずである。したがって、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値2に格納された値が連続した値となっているか否かを確認することによって、遊技制御基板40と演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行うなど、コマンドを通信不能にする不正行為が行われていないか否かを判定することができる。
サブ制御部91は、Sp8のステップにおいて、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が連続した値でない場合には、Sp3のステップに進み、コマンド欠落カウンタのカウント値に1を加算し、Sp4のステップにおいて加算後のコマンド欠落カウンタのカウント値が所定値以上でなければ、Sp9のステップに進み、加算後のコマンド欠落カウンタのカウント値が所定値以上であれば、サブエラーフラグを設定し(Sp5)、Sp9のステップに進む。一方で、サブ制御部91は、Sp8のステップにおいて遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が連続した値である場合には、Sp9のステップに進む。
サブ制御部91は、取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンドであるか否かを判定する(Sp9)。サブ制御部91は、取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンド以外のコマンドである場合には、Sp15のステップに進む一方で、取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンドである場合には、遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値をRAM91cに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域2に格納する(Sp10)。
その後、サブ制御部91は、遊技カウンタ値格納領域2に格納した遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウント値と、遊技カウンタ値格納領域1に格納されている遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致するか否かを判定する(Sp11)。
ステップSp11において、遊技カウンタ値格納領域1には、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値が格納されているはずである。そして、遊技カウンタの値はゲームの開始前に1インクリメントされた後ゲーム中に重ねて更新されることはないから、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と今回新たに受信した遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値が同じはずである。遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値2に格納された値が同じ値となっているか否かを確認することによって、遊技制御基板40と演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行うなど、コマンドを通信不能にする不正行為が行われていないか否かを判定することができる。
サブ制御部91は、Sp11において遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値とが一致する場合は、Sp15のステップに進む一方で、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値とが一致しない場合には、コマンド欠落カウンタに1を加算する(Sp12)。サブ制御部91は、Sp12でコマンド欠落カウンタのカウント値を加算する際、毎回の頻度でコマンド欠落を検知した旨をRAM91cの所定領域に記憶する。このコマンド欠落を検知した履歴は、メンテナンスモードが起動されたときにメンテナンス履歴として表示され、店員によって閲覧可能である。
サブ制御部91は、コマンド欠落カウンタのカウント値が所定値(たとえば、通信エラーレベルがLOWレベルに設定された場合は「4」)以上か否かを判定する(Sp13)。この所定値は、店員によって設定される通信エラーレベルに応じて変更される。サブ制御部91は、コマンド欠落カウンタのカウント値が、所定値以上でない場合は、ステップSp15に進む一方で、所定値以上の場合は、サブエラーフラグを設定した上で(Sp14)、Sp15のステップに進む。つまり、設定された通信エラーレベルに応じた所定値にコマンド欠落カウンタのカウント値が到達したときには、サブエラーフラグが設定されてサブエラー報知が行われることになる。
次に、サブ制御部91は、取得したコマンドがゲーム終了時に送信される遊技終了コマンドであるか否かを判定し(Sp15)、遊技終了コマンドでなければ、Sp17のステップに進み、遊技終了コマンドであれば、ARTカウンタ値を前回ゲームのARTカウンタ値が格納される前回値格納領域に格納し(Sp16)、Sp17のステップに進む。
サブ制御部91は、取得したコマンドが内部当選コマンド、すなわち上乗せ抽選が実行され、ARTカウンタ値が増加する可能性のあるコマンドであるか否かを判定し(Sp17)、内部当選コマンドでなければ、Sp20のステップに進み、内部当選コマンドであれば、当該内部当選コマンドの受信を契機にARTカウンタ値が上乗せされたか否かを判定する(Sp18)。
サブ制御部91は、ARTカウンタ値が上乗せされていない場合には、Sp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が上乗せされている場合には、前回値格納領域に格納されている前回ゲームのARTカウンタ値と、現在のARTカウンタ値とを比較し、上乗せに伴う増加数が上乗せ抽選により上乗せされる可能性のある所定値を超えるか否かを判定する(Sp19)。サブ制御部91は、上乗せに伴う増加数が所定値以下である場合には、Sp24のステップに進む一方で、増加数が所定値を超える場合、すなわち上乗せ抽選で増加する可能性のある値を超える場合には、異常と判断してサブエラーフラグを設定した上で(Sp25)、Sp26のステップに進む。つまり、ARTカウンタ値が増加する異常が発生したときには、必ずサブエラーフラグが設定されて、サブエラー報知が行われる。また、サブ制御部91は、Sp25でサブエラーフラグを設定する際、毎回の頻度でARTカウンタ値の異常を検知した旨をRAM91cの所定領域に記憶する。このARTカウンタ値の異常を検知した履歴は、メンテナンスモードが起動されたときにメンテナンス履歴として表示され、店員によって閲覧可能である。
サブ制御部91は、取得したコマンドが全リール停止後状態情報コマンド、すなわちART中である場合に、前回のゲーム終了時と比較してARTゲーム値が減少する可能性のあるコマンドであるか否かを判定し(Sp20)、全リール停止後状態情報コマンドでない場合には、Sp24のステップに進む一方で、全リール停止後状態情報コマンドである場合には、ART中であり、かつARTカウンタ値が前のゲームよりも減少し得る2ゲーム目以降であるか否かを判定する(Sp21)。サブ制御部91は、ART中でない場合またはART中であるが1ゲーム目である場合には、Sp24のステップに進む一方で、ART中、かつ2ゲーム目以降である場合には、さらに当該ゲームでARTカウンタ値が上乗せされたか否かを判定する(Sp22)。
サブ制御部91は、Sp22のステップにおいてARTカウンタ値が上乗せされたと判定された場合には、Sp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が上乗せされていない場合には、前回値格納領域に格納されている前回ゲームのARTカウンタ値と、現在のARTカウンタ値とを比較し、ARTカウンタ値が減少したか否かを判定する(Sp23)。
サブ制御部91は、Sp23のステップにおいてARTカウンタ値が減少した場合には、Sp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が減少していない場合には、異常であるのでサブエラーフラグを設定して(Sp25)、ステップSp26に進む。つまり、ARTカウンタ値が減少しない異常が発生したときには、必ずサブエラーフラグが設定されて、サブエラー報知が行われる。
次に、サブ制御部91は、ARTカウンタ値が、当該スロットマシン1においてARTのゲーム数として設定され得る所定の範囲(たとえば0以上9999の範囲)にあるか否かを判定する(Sp24)。サブ制御部91は、ARTカウンタ値が所定の範囲である場合には、Sp26のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が所定の範囲にない場合には、異常としてサブエラーフラグを設定して(Sp25)、Sp26のステップに進む。つまり、ARTカウンタ値が所定の範囲にない異常が発生したときには、必ずサブエラーフラグが設定されて、サブエラー報知が行われる。
サブ制御部91は、サブエラーフラグが設定されているか否かを判定して(Sp26)、サブエラーフラグが設定されていない場合は、タイマ割込処理(サブ)に復帰する一方で、サブエラーフラグが設定されている場合は、サブエラー報知パターンを設定して(Sp27)、タイマ割込処理(サブ)に戻る。
このように、異常診断処理では、1ゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンドが、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番で受信せず、特定のコマンドを受信した順序が正常でないと判定した場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定される。
特定のコマンドを受信した順序が正常であっても、コマンドが欠落している場合には、その回数が所定回数となることで異常と判定され、サブエラーフラグが設定される。
ゲーム開始時に送信される遊技カウンタ1コマンドを受信した際に、前回のゲーム終了時に送信される遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値と、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値が連続した値でない場合、またはゲーム終了時に送信される遊技カウンタ2コマンドを受信した際に、当該ゲーム開始時に送信される遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と、遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値とが同一の値でない場合には、これらの回数が所定回数となることで異常と判定され、サブエラーフラグが設定される。
これらコマンドを通信不良が発生した場合に異常と判定されることで、遊技制御基板40と演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行ったり、コマンドラインに不正基板などを仕込むことにより、コマンドの通信不良を発生させ、ARTのゲーム数を進行させないようにすることで、ARTを継続させるといった不正行為が行われている可能性を検知できる。
コマンドの欠落により異常が判定される場合や、遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドの欠落に伴う遊技カウンタ値の矛盾により異常が判定される場合には、一定の許容回数が定められているので、正常な動作状態であるが、極低い割合でこれらの異常が検知された場合でも、直ちに異常と判定されることがないので、正常な動作状態にもかかわらず、頻繁にサブエラーが判定されてしまうことを防止できる。
ART中においては、ARTカウンタ値、すなわちARTの残りゲーム数が、上乗せされた場合や減少しない1ゲーム目を除き、1ゲームごとに減少しているか否かが判定され、ARTの残りゲーム数が減少していない場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定される。
ART中においてARTカウンタ値がARTのゲーム数として設定され得る範囲であるか否かが判定され、ARTカウンタ値がARTのゲーム数として設定され得る範囲でない場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定される。
ART中において上乗せ抽選に当選し、ARTカウンタ値が増加する場合には、ARTカウンタ値の増加数が上乗せ抽選にて増加し得る増加数を超えるか否かが判定され、上乗せ抽選にて増加し得る増加数を超えて増加した場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定される。
これらARTカウンタ値の増減の異常が発生した場合にも異常と判定されることで、上記のようなコマンドの通信不良が発生しない場合でも、ARTゲーム数を進行させない不正行為が行われている可能性を検知できる。
タイマ割込処理(サブ)では、異常診断処理にてサブ制御部91側の異常が検知され、サブエラーフラグが設定され、サブエラー報知パターンが設定されると、サブエラー報知パターンに応じた出力制御が行われることで、サブエラー報知が実行され、サブ制御部91側で異常が検知された旨が報知され、上記のような不正行為がされている可能性を認識させることが可能となり、遊技場の店員によりかかる不正行為を早期に発見することができるとともに、かかる不正行為を抑止することができる。
異常診断処理で、1ゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンドが、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番で受信したか否かを判定することにより、メイン制御部41の処理負担を増大させることなくコマンドの通信エラーの発生を検出することができる。
コマンドの欠落が発生したときに不利なダミーコマンドを作成するので、コマンドの欠落が発生したときに、その後の制御をコマンドの欠落が発生したとき専用の制御とすることによる処理負担の増大を防止できる。また、コマンドが欠落したままゲームの進行に沿わない処理が行われることを防止できる。また、不利なダミーコマンドを作成することにより、ゲームで得られていない利益が得られたかのような演出が実行されることを防止することが可能になり、遊技者の不信感が募ることを防止できる。
[異常判定回数カウンタクリア処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)においてステップSs14cで実行する異常判定回数カウンタクリア処理の制御内容を図28に示すフローチャートに基づいて説明する。
図28に示すように、まず、サブ制御部91は、図26のSp2dでリセットした直前エラータイマのカウント値が所定値以上になっているか否かを判定する(Sk1)。サブ制御部91は、直前エラータイマのカウント値が所定値以上になっている場合には、図26のSp2cでカウント値の加算を行う異常判定回数カウンタのカウント値をクリアし(Sk4)、さらに、図26のSp2gで作動開始した異常判定開始タイマの作動を停止するとともにカウント値をクリアする(Sk5)。すなわち、サブ制御部91は、直近で特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間が所定時間を経過した場合には各カウント値をクリアする。
サブ制御部91は、直前エラータイマのカウント値が所定値以上になっていない場合には、サブCPU91aで計時された時刻に基づいて、所定時刻から所定時刻の間の時刻であるか否かを判定する(Sk2)。たとえば、サブ制御部91は、遊技場の閉店時刻(たとえば23:00)以降の時刻(たとえば4:00)から遊技場の開店時刻(たとえば10:00)の間の時刻であるか否かを判定する。サブ制御部91は、所定時刻から所定時刻の間の時刻でない場合には、処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、所定時刻から所定時刻の間の時刻である場合には、電断復帰がなされたか否かを判定する(Sk3)。サブ制御部91は、電断復帰がなされていない場合には、処理を終了する。サブ制御部91は、電断復帰がなされた場合には、図26のSp2cでカウント値の加算を行う異常判定回数カウンタのカウント値をクリアし(Sk4)、さらに、図26のSp2gで作動開始した異常判定開始タイマのカウント値をクリアする(Sk5)。なお、異常判定回数カウンタのカウント値がクリアされても、コマンド異常を検知した旨の記憶は初期化されないため、コマンド異常の発生を見逃してしまうことがない。
このように、異常判定回数カウンタクリア処理では、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したときに異常判定回数カウンタをクリアするので、一定期間に複数回にわたってコマンドの通信エラーが発生している極めて問題の高い状態ではない偶発的な理由で発生した通信エラーの回数をカウントしてサブエラー報知を実行しないので、より確実に問題の高い状態を把握できる。
また、所定時刻から所定時刻の間の時刻であるときに電断復帰がなされた場合には、異常判定回数カウンタをクリアするので、遊技場の閉店後などに不正が行われたか否かを確認する期間が終了する時刻以降の時刻から遊技場の開店時刻までを設定すれば、遊技場の開店に併せて電力供給を開始したときに異常判定回数カウンタによるカウント値をクリアすることが可能になり、遊技場の店員がクリアする手間を省くことができる。
[フリーズ関連処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)においてステップSs14bで実行するフリーズ関連処理の制御内容を図29に示すフローチャートに基づいて説明する。
図29に示すように、まず、サブ制御部91は、図21のSe6の処理でメイン制御部41によって送信されたリールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドを受信したか否かを判定する(Sf1)。サブ制御部91は、リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドを受信していない場合には、処理を終了する。
サブ制御部91は、リールの回転パターンが設定されている場合には、図21のSe6の処理でメイン制御部41によって送信された遊技カウンタ3コマンドを受信したか否かを判定する。サブ制御部91は、遊技カウンタ3コマンドを受信した場合には、遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウンタ値をRAM91cに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域3に格納する(Sf3)。サブ制御部91は、遊技カウンタ3コマンドを受信していない場合には、サブエラーフラグを設定する(Sf7)。つまり、リール加速情報コマンドとともに遊技カウンタ3コマンドを受信しない異常が発生したときには、必ずサブエラーフラグが設定されて、サブエラー報知が行われる。また、サブ制御部91は、Sf7でサブエラーフラグを設定する際、毎回の頻度で遊技カウンタ3コマンドを受信しない異常を検知した旨をRAM91cの所定領域に記憶する。この遊技カウンタ3コマンドを受信しない異常を検知した履歴は、メンテナンスモードが起動されたときにメンテナンス履歴として表示され、店員によって閲覧可能である。その後、サブ制御部91は、サブエラー報知パターンを設定して(Sf8)、処理を終了する。
サブ制御部91は、遊技カウンタ値格納領域3に格納した遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウント値と、遊技カウンタ値格納領域1に格納されている遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致するか否かを判定する(Sf4)。
サブ制御部91は、Sf4において遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域3に格納された値とが一致する場合は、Sf5のステップに進む一方で、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域3に格納された値とが一致しない場合には、サブエラーフラグを設定し(Sf7)、サブエラー報知パターンを設定して(Sf8)、処理を終了する。つまり、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域3に格納された値とが一致しない異常が発生したときには、必ずサブエラーフラグが設定されて、サブエラー報知が行われる。
サブ制御部91は、ARTの上乗せゲーム数を決定する上乗せ抽選を実行する(Sf5)。サブ制御部91は、上乗せ抽選が実行されると、抽選結果を示唆および報知する上乗せ演出を実行して(Sf6)、処理を終了する。
ここで、ステップSf4において、遊技カウンタ値格納領域1には、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値が格納されているはずである。そして、遊技カウンタの値はゲームの開始前に1インクリメントされた後ゲーム中に重ねて更新されることはないのであるから、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、今回新たに受信した遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウンタ値も同じはずである。
従来は、メイン制御部41の抽選結果に応じて送信されるコマンド数が変化するリール加速情報コマンドのみを送信していたので、演出制御基板90に不正な機器を接続することにより、演出制御基板90に不正な手法で作成した正規でないリール加速情報コマンドを送信されても、コマンドの欠落がなく受信順序も正しいので正規なコマンドでないことを識別できなかった。
しかし、本実施の形態では、リール加速情報コマンドを受信したか否かを確認するときに、従来送信されなかった遊技カウンタ3コマンドを受信したか否かを併せて確認することにより、正規でないリール加速情報コマンドを送信する不正な行為が行われたかを判定できる。
仮に、遊技カウンタ3コマンドを偽造しようとしても、遊技カウンタ値を知るには遊技制御基板40のプログラムの解析が必要になり、これを知ることは困難であるため、遊技カウンタ3コマンドを偽造することは困難である。よって、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値3に格納された値が同じ値となっているか否かを確認することによって、より正確に正規でないリール加速情報コマンドを送信する不正な行為が行われたか否かを判定できる。
このように、遊技カウンタ3コマンドによってリール加速情報コマンドが正規のコマンドか否かを判定した上で、リール加速情報コマンドの受信したときにARTの上乗せゲーム数を決定する。よって、不正な行為が行われたときに上乗せゲーム数を付与してしまうことを防止できる。
[フリーズ状態時のゲームの流れ]
次に、フリーズ状態におけるゲームの流れについて説明する。なお、図30の例においては、ARTのゲーム数に代えてナビストックがAT中に上乗せされるものとして説明する。また、リール回転パターンの設定されたリール加速度情報コマンドとしてリール加速度情報2コマンドが送信されるものとして説明する。
図30(a)に示すように、スタートスイッチ7が操作されると、リール2L、2C、2Rが回転開始(図中の下向き矢印参照)する。AT中に通常+特別リプレイ1〜6に当選すると、液晶表示器51には、「7を狙え!!」といったメッセージが表示されるとともに特別リプレイが揃う押し順のナビ演出が行われる。
図30(b)に示すように、ストップスイッチ8a,8b,8cが操作されてリール2L、2C、2Rを停止すると、特別リプレイが入賞する。液晶表示器51では、Vサインをしたキャラクタが出現するとともに、「やった〜」といったメッセージが表示される。これにより、次のゲームにおいてフリーズが発生することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
図30(c)に示すように、次ゲームにおいてスタートスイッチ7が操作されると、フリーズ状態に制御される。このとき、再演出抽選が実行され(図21のSe3参照)、リール加速情報2コマンドおよび遊技カウンタ3コマンドがメイン制御部41からサブ制御部91に送信される(図21のSe6参照)。フリーズ状態では、リール演出としての態様(本例では、波線で示すように通常時の回転速度よりも回転速度が速い態様)でリール2L、2C、2Rが回転開始する(図21のSe7参照)。また、液晶表示器51には、フリーズ演出開始報知として、キャラクタが出現するとともに「フリーズ開始!やった〜」といったメッセージが表示される。
図30(d)に示すように、再演出抽選(図21のSe3参照)に当選した場合には、リール2L、2C、2Rが仮停止し(本例では、各リールが細かく揺れ動作して停止、図21のSe8参照)、7揃いの組合せ(すなわち、7a−7a−7aまたは7b−7b−7bまたは7c−7c−7cの組合せ)が揃う。そして、この図柄の組合せにより、再抽選演出に当選したことが報知される。また、液晶表示器51には、獲得ナビストック数報知として、キャラクタが出現するとともに、「やった〜!ナビ2個獲得!」といったメッセージが表示される。これにより、ナビストックを獲得した旨および獲得数を遊技者に容易に理解させることができる。なお、各リールの両脇における波線は、各リールが細かく揺れ動作して停止していることを示す。
図30(e)に示すように、ナビストックを獲得した旨および獲得数の報知を行った後には操作要求演出が実行される。これにより、液晶表示器51には、スタートスイッチ7を操作する動作を示す画像60とともに「スタート操作!!」といったメッセージが表示され、スピーカ56,57から「スタート操作!!」という音声も出力される。
図30(f)に示すように、操作要求演出が実行されたときに、スタートスイッチ7が操作されると(図21のSe2参照)、再演出抽選が実行され(図21のSe3参照)、リール加速情報2コマンドおよび遊技カウンタ3コマンドがメイン制御部41からサブ制御部91に送信される(図21のSe6参照)。また、フリーズ状態のまま、リール演出としての態様で再度リール2L、2C、2Rが回転開始する(図21のSe7参照)。そして、再演出抽選に当選した場合には、図30(d)の状態でリール2L、2C、2Rが仮停止する。
図30(g)に示すように、図30(e)や(f)のときに実行された再演出抽選(図21のSe3参照)に当選しなかった場合には、7揃いの組合せが揃わず、図柄の組合せにより、再演出抽選に当選しなかったことが報知される。そして、液晶表示器51には、再演出抽選に当選せずにナビストックを獲得できなかったことを報知するために、キャラクタが出現するとともに「残念」といったメッセージが表示される。
図30(h)に示すように、メッセージの表示後に画面が切り替わり、今回のフリーズ中に獲得したナビストック数の合計がたとえば8個であった場合には、「ナビストック8獲得!」といったメッセージが表示される。そして、遊技者にスタートスイッチ7の操作を促す画像61(本例では、スタートスイッチ7を操作する動作を示す画像)を表示する。この状態で、スタートスイッチ7が操作されると、フリーズ状態が終了してリール2L、2C、2Rが通常のゲームと同様に回転開始し、ストップスイッチの操作が有効化されてゲームが進行する。
[通信エラーレベル設定処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)においてステップSs26で実行する通信エラーレベル設定処理の制御内容を図31に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、通信エラーレベルについて説明する。図33に示すように、本実施の形態においては、通信エラーレベルとして、「ZEROレベル」と、「LOWレベル」と、「HIレベル」とが設けられている。
「ZEROレベル」に設定されたときには、図26のSp2eにおける異常回数判定カウンタの判定値(所定値)が無限になるとともに、図26のSp4およびSp13における異常回数判定カウンタの判定値(所定値)が無限になる。つまり、「ZEROレベル」に設定されたときには、コマンド異常を検知してもサブエラー報知がされず、コマンド欠落を検知してもサブエラー報知がされない。
「LOWレベル」に設定されたときには、図26のSp2eにおける異常回数判定カウンタの判定値(所定値)が5になるとともに、図26のSp4およびSp13における異常回数判定カウンタの判定値(所定値)が4になる。つまり、「LOWレベル」に設定されたときには、コマンド異常を5回検知したときにサブエラー報知が1回行われ、コマンド欠落を4回検知したときにサブエラー報知が1回行われる。
「HIレベル」に設定されたときには、図26のSp2eにおける異常回数判定カウンタの判定値(所定値)が2になるとともに、図26のSp4およびSp13における異常回数判定カウンタの判定値(所定値)が1になる。つまり、「LOWレベル」に設定されたときには、コマンド異常を2回検知したときにサブエラー報知が1回行われ、コマンド欠落を検知したときにサブエラー報知が毎回行われる。
このように、店員は、通信エラーレベルの段階に応じて、通信エラーを検知したときのサブエラー報知の報知頻度を好適に設定できるようになっている。このため、たとえば、不正行為が行われやすい遊技店であれば、通信エラーレベルを「HIレベル」に設定しておくことで、通信エラーが生じたときに高い頻度でサブエラー報知を行って、不正行為の可能性を店員に知らせることができる。一方、対策が万全で不正行為が行われにくい遊技店であれば、通信エラーレベルを「ZEROレベル」や「LOWレベル」に設定しておくことで、サブエラー報知が頻繁に行われて遊技者に煩わしさを感じさせてしまうことを防止でき、あまりに多くの通信エラーが発生したときには不正行為の可能性があるためサブエラー報知を行うことで不正行為の可能性を店員に知らせることができる。
また、通信エラーレベルをいずれに設定しても、コマンド異常を検知したときには2回に1回の頻度で履歴が残り、コマンド欠落を検知したときには毎回の頻度で履歴が残る。つまり、本実施の形態においては、通信エラーレベルをいずれに設定しても、異常を検知したときには、通信エラーレベルが最も高い「HIレベル」に設定したときの報知頻度と同じ頻度で記憶される。このため、たとえば、通信エラーレベルを「ZEROレベル」や「LOWレベル」に設定したときでも、異常を検知したときには、設定された報知頻度よりも高い頻度で異常を検知した旨が記憶される。これにより、通信エラーレベルを「ZEROレベル」や「LOWレベル」に設定したときでも、店員は、液晶表示器51に表示されたメンテナンス履歴を確認することで、後からでも異常が検知されたことを知ることができ、異常の発生を見逃してしまうことを防止できる。
さらに、図35に示すように、サブエラー報知が行われる通信エラーレベルの設定である、「LOWレベル」と「HIレベル」とでは、サブエラー報知の報知態様が異なる。本実施の形態においては、「HIレベル」の報知態様を第一報知態様と称し、「LOWレベル」の報知態様を第二報知態様と称する。第一報知態様は、サブエラー報知が行われるとともにAT中はナビ演出が実行不可能になる態様であり、第二報知態様は、サブエラー報知が行われるとともにAT中はナビ演出が実行可能になる態様である。なお、いずれの報知態様であっても、演出を制御するサブ制御部91側の異常を報知するものであるため、内部抽選、リール制御、入賞判定、払い出しなどといった、メイン制御部41側の制御による遊技の進行には影響しない。
たとえば、通信エラーレベルが「HIレベル」に設定されたときにおいて、コマンド欠落が発生したときには、液晶表示器51にコマンド欠落エラーのメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。一方、通信エラーレベルが「LOWレベル」に設定されたときにおいて、コマンド欠落が発生したときには、液晶表示器51の表示とスピーカ53、54の出力は変化せず、演出効果LED52のみが変化して赤色に点灯する。
通信エラーレベルが「HIレベル」に設定されたときにおいて、コマンド異常が発生したときには、液晶表示器51にコマンド異常エラーのメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。一方、通信エラーレベルが「LOWレベル」に設定されたときにおいて、コマンド異常が発生したときには、液晶表示器51の表示とスピーカ53、54の出力は変化せず、演出効果LED52のみが変化して赤色に点灯する。
通信エラーレベルが「HIレベル」に設定されたときにおいて、ARTカウンタ異常が発生したときには、液晶表示器51にARTカウンタエラーのメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。一方、通信エラーレベルが「LOWレベル」に設定されたときにおいて、ARTカウンタ異常が発生したときには、液晶表示器51の表示とスピーカ53、54の出力は変化せず、演出効果LED52のみが変化して赤色に点灯する。
通信エラーレベルが「HIレベル」に設定されたときにおいて、遊技カウンタ3コマンド異常(遊技カウンタ3コマンドを受信しない異常、遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウント値と遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致しない異常)が発生したときには、液晶表示器51に遊技カウンタ3コマンドエラーのメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。一方、通信エラーレベルが「LOWレベル」に設定されたときにおいて、遊技カウンタ3コマンド異常が発生したときには、液晶表示器51の表示とスピーカ53、54の出力は変化せず、演出効果LED52のみが変化して赤色に点灯する。
このように、通信エラーレベルが「HIレベル」に設定されたときの第一報知態様では、液晶表示器51にエラー表示がされることでナビ演出の画像が表示されず、スピーカ53、54からエラー報知音が再生されることでナビ演出の音声も再生されないため、AT中であってもナビ演出が実行不可能となる。一方、通信エラーレベルが「LOWレベル」に設定されたときの第二報知態様では、液晶表示器51の表示もスピーカ53、54の出力も変化しないため、AT中であればナビ演出が実行可能となる。
また、通信エラーレベルが「HIレベル」に設定されたときには、通信エラーレベルが「LOWレベル」に設定されたときよりも、報知する手段が増えて報知態様が派手になっている。これにより、通信エラーレベルを「HIレベル」に設定すれば、派手な報知態様で、かつ高い頻度でサブエラー報知が行われるため、異常の発生をより確実に把握することができる。一方、通信エラーレベルを「LOWレベル」に設定すれば、地味な報知態様で、かつ低い頻度でサブエラー報知が行われるため、遊技者に煩わしさを感じさせることがない。
図31に示すように、まず、サブ制御部91は、タイマ割り込み処理(サブ)のSs22bにおいてメンテナンスモードが起動されたか否かを判定する(Sb1)。サブ制御部91は、メンテナンスモードが起動されていない場合には、処理を終了する。
サブ制御部91は、メンテナンスモードが起動されている場合には、3種類の通信エラーレベルのうちから選択された通信エラーレベルが確定されたか否かを判定する(Sb2)。メンテナンスモードが起動すると、通信エラーレベルが選択可能になる。そして、店員が通信エラーレベルを選択することにより、サブエラー報知の報知頻度および報知態様を選択することができる。通信エラーレベルを選択する際には、スタートスイッチ7を操作し、液晶表示器51に表示された選択画面でいずれかの通信エラーレベルを選択する。選択した通信エラーレベルを確定させるには演出用スイッチ56を操作する。よって、Sb2では、サブ制御部91は、通信エラーレベルが選択されて演出用スイッチ56が操作されて通信エラーレベルが確定されたか否かを判定していることになる。
サブ制御部91は、Sb2で通信エラーレベルが確定されたと判定された場合には、確定した通信エラーレベルがいずれの通信エラーレベルであるかを示す通信エラーレベルフラグをセットして、処理を終了する(Sb3)。サブ制御部91は、Sb2で通信エラーレベルが確定されていないと判定された場合には、そのまま処理を終了する。
[サブエラー報知実行処理]
次に、サブ制御部91がタイマ割込処理(サブ)においてステップSs27で実行するサブエラー報知実行処理の制御内容を図32に示すフローチャートに基づいて説明する。
図32に示すように、まず、サブ制御部91は、メインエラーフラグがセットされたか否かを判定する(Sc1)。メインエラーフラグは、メイン制御部41側においてエラー状態の発生が検知されたときにセットされ、メイン制御41側においてエラー状態が解除されたときにクリアされる。このため、Sc1では、メイン制御部41側において異常が発生しているか否かを判定することになる。
ここで、メイン制御部41側において発生するエラー状態の一例と、エラー状態が発生したときにサブ制御部91の制御によって行われるエラー報知の態様について説明する。図34には、メインエラーの種類として、「オーバーフローエラー」と、「メダル補給エラー」と、「ホッパーエラー」と、「セレクターエラー」と、「リールエラー」と、「ドア開放エラー」とが示されている。オーバーフローエラーとは、オーバーフロータンク35が満タン状態となったときに検知されるエラーである。メダル補給エラーとは、ホッパータンク34aに貯留されたメダルが無くなったときに検知されるエラーである。ホッパーエラーとは、ホッパータンク34a内やホッパータンク34aからメダル払出口9までの経路内にメダル以外の異物が滞留したり、メダルメダル払出口9にメダルが詰まったりしたときなどに検知されるエラーである。セレクターエラーとは、メダルセレクタ29内の投入メダルセンサ31によってメダル以外の異物を検出したときなどに検知されるエラーである。リールエラーとは、リールが正常に回転および停止しないときなどに検知されるエラーである。ドア開放エラーとは、前面扉1bが開放されたときにドア開放検出スイッチ25によって検知されるエラーである。
これらのメインエラーについては、各々異なる態様でエラー報知(メインエラー報知ともいう)が行われる。たとえば、オーバーフローエラーが発生したときには、液晶表示器51にオーバーフローのメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。メダル補給エラーが発生したときには、液晶表示器51にメダル補給のメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。ホッパーエラーが発生したときには、液晶表示器51にホッパーエラーのメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。セレクターエラーが発生したときには、液晶表示器51にセレクターエラーのメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。リールエラーが発生したときには、液晶表示器51にリールエラーのメッセージが表示され、演出効果LED52は赤色に点灯し、スピーカ53、54からはエラー報知音が再生される。ドア開放エラーが発生したときには、液晶表示器51にドア開放のメッセージが表示され、演出効果LED52は黄色に点滅し、スピーカ53、54からはドア開放音が1回のみ再生される。
いずれの報知態様であっても、遊技を制御するメイン制御部41側の異常を報知するものであるため、遊技の進行は不可能となる。このため、サブ制御部91は、サブエラー報知実行処理の最初のステップSc1において、メイン制御部41側の異常が発生しているか否かを判定している。これにより、メインエラーとサブエラーとが重複して発生したときには、サブエラー報知よりもメインエラー報知の方が優先して行われることになる。
サブ制御部91は、Sc1において、メインエラーフラグがセットされている場合には、処理を終了する。この場合、メインエラーが解除された後に、サブエラーが報知される。一方、サブ制御部91は、メインエラーフラグがセットされていない場合には、図26および図27のSp5、Sp14、Sp25でサブエラーフラグがセットされたか否かを判定する(Sc2)。サブ制御部91は、サブエラーフラグがセットされていない場合には、処理を終了する。
サブ制御部91は、サブエラーフラグがセットされている場合には、図31のSb3でセットされた通信エラーレベルに基づき、通信エラーレベルが「ZEROレベル」であるか否かを判定する(Sc3)。サブ制御部91は、通信エラーレベルが「ZEROレベル」の場合には、サブエラー報知を行わないため、処理を終了する。一方、サブ制御部91は、通信エラーレベルが「ZEROレベル」でない場合、すなわち通信エラーレベルが「LOWレベル」または「HIレベル」の場合には、通信エラーレベルが「HIレベル」であるか否かを判定する(Sc4)。
サブ制御部91は、通信エラーレベルが「HIレベル」の場合には、第一報知態様によるサブエラー報知を実行する(Sc5)。第一報知態様による報知では、AT中(ART中を含む)であってもナビ演出が実行不能になり、サブエラー報知のみが行われる。一方、サブ制御部91は、通信エラーレベルが「HIレベル」でない場合、すなわち通信エラーレベルが「LOWレベル」の場合には、第二報知態様によるサブエラー報知を実行する(Sc6)。第二報知態様による報知では、AT中の場合にはナビ演出が実行可能であるとともにサブエラー報知が行われる。なお、第二報知態様が選択されている場合には、AT中であるか否かにかかわらず、ナビ対象役に当選しないゲームではナビ演出が実行されることがないため、この場合、サブエラー報知のみが行われる。
メイン制御部41側で異常が発生すると遊技の進行が不能になるため、遊技者の不満は大きくなってしまうが、サブ制御部91側で異常が発生しても、最低限、遊技の進行は可能であるため、遊技者の不満は少ない。このため、本実施の形態においては、遊技を制御するメイン制御部41側で発生する異常と、演出を制御するサブ制御部91側で発生する異常とが重複して発生したときには、メイン制御部41側の異常が優先的に報知されるようになっている。
このように、遊技の制御に関する異常、すなわち遊技の進行を妨げる異常の発生と、演出の制御に関する異常、すなわち遊技の進行を妨げない異常の発生とが重複したときでも、遊技の進行を妨げる異常が優先的に報知されるため、メイン制御部41側の異常の発生によって遊技の進行が妨げられることを好適にいち早く店員などに知らせることができる。
[サブエラー検知におけるサブ制御部の制御状態]
次に、サブエラー報知が停止するときの状態について図36を用いて説明する。
図36(a)に示すように、サブエラー報知パターンが設定されている間はサブエラー報知が継続して実行されるようになっており、単に電源を再投入するだけでは、サブエラーフラグおよびサブエラー報知パターンは維持され、メイン制御部41から復帰コマンドを受信することで、サブエラー報知が再開される。
サブエラー報知パターンが設定されている状態で、電源を再投入した際にRAM91cのデータに異常が生じている場合には、RAM91cの格納領域のうちサブエラーフラグを除く領域が初期化される一方、サブエラーフラグは維持され、メイン制御部41から復帰コマンドを受信した後、何らかのコマンドを受信することで、再度サブエラー報知パターンが設定され、サブエラー報知が再開される。なお、本実施の形態においては、サブエラーフラグの他に、故障フラグおよびメンテナンス履歴のデータも初期化されずに維持される。
サブエラー報知パターンが設定されている状態で、電源を再投入した際にメイン制御部41からRAM異常を示すエラーコマンドを受信した場合には、RAM91cの格納領域のうちサブエラーフラグを除く領域が初期化される一方、サブエラーフラグは維持され、その後、何らかのコマンドを受信することで、再度サブエラー報知パターンが設定され、サブエラー報知が再開される。なお、本実施の形態においては、サブエラーフラグの他に、故障フラグおよびメンテナンス履歴のデータも初期化されずに維持される。
図36(b)に示すように、サブエラー報知を停止させるには、メイン制御部41側でリセット/設定スイッチ38を操作した状態で、電源投入する必要があり、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で、電源投入することで、メイン制御部41から復帰コマンドが送信される前にエラー解除コマンドが送信され、サブ制御部91側で、起動時にメイン制御部41からエラー解除コマンドを受信することにより、サブエラーフラグおよびサブエラー報知パターンがクリアされることで、サブエラー報知を停止させることができる。
メイン制御部41から設定開始を示す設定コマンドを受信した場合に、サブ制御部91のRAM91のクリアに伴いサブエラーフラグおよびサブエラー報知パターンもクリアされ、サブエラー報知も停止するが、この場合でも、所定のキー操作により前面扉1bを開放して設定キースイッチ37をONの状態として電源を再投入する必要がある。
エラー解除コマンドを受信してサブエラーフラグおよびサブエラー報知パターンがクリアされる場合には、ART情報もクリアされ、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御されるとともに、ナビストック数が残っている場合には、これらナビストック数もクリアされる。
サブエラーフラグがクリアされた回数、すなわちサブエラーが検知された回数が計数され、サブエラーフラグがクリアされた回数が所定回数以上となった場合には、次回以降の電源投入時に、故障報知パターンに応じた出力制御が行われることで、サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知される。
[メンテナンスモード]
次に、メンテナンスモードを起動して、サブエラー報知の報知態様を選択するときの具体例について図37〜図39を用いて説明する。
図37に示すように、設定キースイッチ37をONにした状態で電源を投入するとメンテナンスモードが起動する(図24のSs22b)。メンテナンスモードが起動すると、液晶表示器51において設定値の確認可能な状態になっていることを示す「設定値変更中」のメッセージが表示される。また、選択可能な項目として、現在時刻を設定するための「現在時刻設定」、エラー回数カウンタ値や異常検知した履歴などのメンテナンス履歴を表示させるための「メンテナンス履歴」、通信エラーレベルを設定するための「通信エラーレベル設定」の3項目が表示される。項目の選択はスタートスイッチ7によるカーソルの移動により行う。選択した項目を確定させるときは演出用スイッチ56を操作する。サブエラー報知の報知態様を選択するには通信エラーレベルの選択が必要なので、「通信エラーレベル設定」の項目を選択して確定する。
図38に示すように、図37の画面で「通信エラーレベル設定」を選択して確定させると、「現在の通信レベルはLOWです。HIレベルまたはZEROレベルを選択してください。」のメッセージが表示され、通信エラーレベルを選択することが促される。そして、選択項目として、現在設定されているLOWレベル以外のレベルである、HIレベルを示す「HI」と、ZEROレベルを示す「ZERO」が表示される。そして、希望する通信レベルを選択して確定させる。
図39に示すように、たとえば、図38の画面で「HI」の項目を選択して確定させると、「現在の通信エラーレベルはLOWです。通信エラーレベルをHIに設定します。」のメッセージが表示される。また、選択項目として、「YES」と「NO」が表示される。HIレベルに設定する場合には「YES」を選択して確定する。HIレベルへの設定を中止し、そのままLOWレベルに設定しておくには「NO」を選択して確定する。設定キースイッチ37をOFFにするとメンテナンスモードは終了する。
以上のように、本実施の形態においては、メンテナンスモードを起動することによって、店員は、通信エラーレベルを設定することができる。通信エラーレベルは、店員が設定可能な設定段階に応じて通信エラーの発生を検知したときの報知頻度が異なる。このため、店員は、通信エラーレベルを所望の段階に設定することで、通信エラーが発生したときの報知頻度を設定することができる。これにより、遊技者に煩わしさを感じさせることなく通信エラーの発生を報知できる。
報知頻度が低いレベル(たとえば、ZEROレベルやLOWレベル)に設定されたときには、通信エラーの発生が検知されても報知されることが少なくなるため、サブエラー報知によって、店員が通信エラーの発生を知る機会が少なくなる。しかし、本実施の形態においては、いずれの通信エラーレベルに設定されても、通信エラーの発生を検知したときには、最も報知頻度が高いHIレベルの報知頻度と同一の頻度で検知した旨が記憶され、メンテナンス履歴として残る。しかも、メンテナンスモードを起動することによって、店員は、メンテナンス履歴を液晶表示器51の画面上に表示することができ、通信エラーの発生後にエラー検知履歴を確認することができる。これにより、ZEROレベルやLOWレベルのような報知頻度の低い通信エラーレベルに設定されたときでも、通信エラーの発生を見逃してしまうことを防止できる。
コマンド欠落、コマンド異常、ARTカウンタ値の異常、遊技カウンタ3コマンドを受信しない異常、遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウント値と遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致しない異常などの通信エラーの発生を検知したときには、RAM91cの所定領域に記憶され、異常検知した履歴がメンテナンス履歴として残る。これらの履歴は、外部からの操作によって初期化できないようになっている。たとえば、店員は、特定の操作手順(所定ボタンの長押し、所定ボタンを押しながら電源OFF、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で電源を再投入など)で操作することでRAM91cの記憶領域に格納された情報(たとえば、残存するナビストック数、ART情報、演出状態など)を初期化することができるが、特定の操作手順で操作してもメンテナンス履歴の情報は消去できないようになっている。これにより、たとえば、不正行為を行う者による外部からの操作に基づきRAM91cが初期化されてしまっても、異常検知した履歴は残るため、異常の発生を見逃してしまうことを防止できる。
本実施の形態においては、サブエラー報知実行処理においては、メイン制御部41側のエラーの発生と、サブ制御部91側のエラーの発生とが重複したときには、メイン制御部41側のエラーの報知が優先的に実行される。これにより、メイン制御部41側の異常の発生によって遊技の進行が妨げられることを好適にいち早く店員などに知らせることができる。
本実施の形態においては、サブ制御部91がナビ演出などの遊技者にとって有利な情報を報知することによりサブ制御部91側で独自にARTなどの遊技者にとって有利な遊技状態に制御するようになっている。このような構成においては、遊技者にとって有利な遊技状態のゲーム数を進行させないようにすることで、かかる有利な状態を継続させるといった不正行為がされる可能性がある。このような不正行為を防止するために、サブ制御部91側で有利な状態となる不正がされた可能性のある異常を検知可能とし、サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知を実行してその旨を報知することができる。
このような構成において、たとえば、電源投入時におけるサブ制御部91側のRAM異常の発生などにより、サブ制御部91側がRAM91cを初期化してしまう場合など、サブ制御部91側が独自に制御状態を初期化する構成の場合には、サブエラー報知の実行中に、サブ制御部91側にRAM異常を発生させることでサブエラー報知も停止してしまう。この場合、不正行為がされても、その痕跡が簡単に消えてしまうため、不正行為を十分に防止できない虞がある。
これに対して本実施の形態では、サブ制御部91側のRAM異常の発生などによるRAM91cの初期化など、サブ制御部91側のみで成立する条件が成立するだけでは、サブエラー報知を停止させることができず、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で電源を再投入すること、または設定キースイッチ37をONにした状態で電源を再投入すること、すなわち遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させることができるようになっている。このように、サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連して不正がなされた結果、サブエラー報知が実行された場合には、遊技者による操作が不能なリセット/設定スイッチ38、設定キースイッチ37、電源スイッチ39などを操作することを要し、簡単にサブエラー報知を停止させることができないことから、これらサブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正を効果的に防止することができる。
本実施の形態では、サブエラー報知の報知態様を、ナビ演出が実行不能な第一報知態様とナビ演出が実行可能な第二報知態様とから選択可能としたため、ノイズの発生など不正以外の要因によりサブエラー報知が行われる可能性を考慮に入れたうえで遊技場の店員がサブエラー報知の報知態様を選択することができる。すなわち、ノイズの発生など不正以外の要因によりサブエラー報知が行われると遊技者は著しい不利益を被る虞がある。しかし、このような事態を考慮に入れて第二報知態様を選択することにより、適正に遊技を行う遊技者が著しい不利益を被り、そのような遊技者の不満が募ることを防止できる。一方、不正が多発する遊技場においては、第一報知態様を選択することにより、不正を効果的に防止することができる。
本実施の形態では、第二報知態様によるサブエラー報知は、液晶表示器51およびスピーカ53、54によってナビ演出が実行可能になるとともに、演出効果LED52によってサブエラー報知がなされるので、遊技者が認識しやすいナビ演出は継続することにより、ノイズの発生など不正以外の要因によりサブエラー報知が行われた場合に遊技者に不利益が発生することを防止できる。
本実施の形態では、メンテナンスモードを起動して、サブエラー報知の報知態様を選択可能にするには、電源スイッチ37の再投入を必要とするので、不正行為を行う者が報知態様を変更することが困難となり、ナビ演出に関連する不正を低減することができる。
本実施の形態では、サブエラー報知を停止させる場合に、遊技者による操作が不能なリセット/設定スイッチ38の操作だけでなく、このリセット/設定スイッチ38を押下したままの状態での電源投入操作を必要とするため、不正行為を行う者が目立たずに当該操作を行うことが困難となるため、サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正をさらに効果的に防止することができる。
サブエラー報知を停止させる際に利用されるリセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が設けられた電源ボックス100の前面に、これらリセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を被覆するカバー部材100aが設けられ、カバー部材100aを開放しない限り、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を操作することができないようになっており、リセット/設定スイッチ38を押下したままの状態での電源投入操作を目立たずに行うことがさらに困難となるため、サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正をさらに効果的に防止できる。これにより、不正を低減することができる。
本実施の形態では、サブエラー報知を停止させると、ART情報もクリアされ、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御されるとともに、ナビストック数が残っている場合には、これらナビストック数もクリアされるようになっている。このため、一度、サブ制御部91側で有利な状態に係る不正がされた可能性のある異常が検知されると、有利な状態に係るデータも初期化されるため、不正行為により実行された可能性のある状況にもかかわらず遊技者に対して有利となってしまうことを防止できる。
本実施の形態では、サブエラーフラグがクリアされた回数、すなわちサブエラーが検知された回数が計数され、サブエラーフラグがクリアされた回数が所定回数となった場合には、次回以降の電源投入時に、サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知される。このため、サブエラー報知が実行された回数が多い場合には、不正行為ではなく故障している可能性もあるため、その旨の注意を遊技場の店員に促すことができる。
本実施の形態では、コマンドが正しい順序で送信されていないと判定された回数が所定回数に達したときにサブエラー報知を実行する。よって、メイン制御部41の処理負担を増大させることなくコマンドの通信エラーの発生を検出することができる。また、コマンドの通信エラーが複数回にわたって発生する極めて問題の高い状態を特定してサブエラー報知を実行することができる。
異常判定回数カウンタクリア処理では、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したときに異常判定回数カウンタをクリアする。よって、一定期間に複数回にわたってコマンドの通信エラーが発生している極めて問題の高い状態ではない偶発的な理由で発生した通信エラーの回数をカウントしてサブエラー報知を実行しないので、より確実に問題の高い状態を把握できる。
所定時刻から所定時刻の間の時刻であるときに電断復帰がなされた場合には、異常判定回数カウンタをクリアする。よって、遊技場の閉店後などに不正が行われたか否かを確認する期間が終了する時刻以降の時刻から遊技場の開店時刻までを設定すれば、遊技場の開店に併せて電力供給を開始したときに異常判定回数カウンタによるカウント値をクリアすることが可能になり、遊技場の店員がクリアする手間を省くことができる。
フリーズ状態のときに、リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドに併せて判定制御情報である遊技カウンタ3コマンドを送信する。このため、メイン制御部41の再演出抽選の結果に応じて送信されるコマンド数が変化するリール加速情報コマンドであっても、正規なコマンドか否かを判定することが可能になり、メイン制御部41でのリール演出とサブ制御部91による演出とを整合させることができる。
リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドの受信したときにATの上乗せゲーム数を決定する。よって、不正な行為が行われたときに上乗せゲーム数を付与してしまうことを防止できる。
判定制御情報として遊技カウンタ3コマンドを使用している。よって、判定制御情報を設ける際のプログラム容量やデータ容量が増加することを防止できる。
コマンドの欠落が発生したときに不利なダミーコマンドを作成する。よって、コマンドの欠落が発生したときに、その後の制御をコマンドの欠落が発生したとき専用の制御とすることによる処理負担の増大を防止できる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[報知頻度について]
本実施の形態においては、コマンド欠落、コマンド異常、ARTカウンタ値の異常、遊技カウンタ3コマンドを受信しない異常、遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウント値と遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致しない異常などの通信エラーを対象にして、サブ制御部91によりサブエラー報知が行われるものであった。さらに、本実施の形態においては、コマンド欠落およびコマンド異常に対して、報知頻度を設定できるものであった。しかし、これに限らない。
たとえば、ARTカウンタ値の異常、遊技カウンタ3コマンドを受信しない異常、遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウント値と遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致しない異常など、コマンド欠落およびコマンド異常以外の通信エラーに対しても、店員が報知頻度を設定できるものであってもよい。
コマンド欠落やコマンド異常の回数が所定値に到達したときにサブエラーフラグがセットされることを異常の発生が検知したと判断して、サブエラーフラグがセットされたときのサブエラー報知の報知頻度を店員が設定できるものであってもよい。
サブエラー報知が所定回数以上行われたときセットされる故障報知フラグがセットされたときに行われる故障報知の報知頻度を、店員が設定できるものであってもよい。
また、通信エラーに限らず、たとえば、ナビストック抽選において用いられる乱数値の異常、上乗せ抽選において用いられる乱数値の異常、遊技者所有の携帯端末と通信することによって当該携帯端末に記憶させるポイント(たとえば、音楽や画像などを携帯端末にダウンロードさせる際に使用可能なポイント)の付与抽選において用いられる乱数値の異常、演出制御基板90と各種演出装置とのコネクタ接続の異常、演出制御基板90に設けられた各種回路の異常など、サブ制御部91によって管理される装置や処理における各種異常が発生したときのエラー報知の報知頻度を、店員が設定できるものであってもよい。
さらに、異常の発生を検知したときのエラー報知の報知頻度に限らず、遊技中において遊技者が本来すべき行動をしなかったことを検知したときの警告の報知頻度を、店員が設定できるものであってもよい。
たとえば、非AT時のゲームにおいては左第1停止が推奨されているスロットマシンであれば、中第1停止や右第1停止といった変則押しがされたときに、液晶表示器51に「左から押して下さい」といった警告メッセージが表示されるものであってもよい。また、AT時のゲームにおいてはナビ演出によって報知された手順で停止操作することが推奨されているスロットマシンであれば、ナビ演出によって報知された手順以外の手順で操作する変則押しがされたときに、液晶表示器51に「ナビに従って下さい」といった警告メッセージが表示されるものであってもよい。この警告メッセージが表示されることによって、非AT時に変則押しされたときに課されるペナルティや、AT時にナビ演出に従わなかったときに受ける不利益を回避することができる。
さらに、変則押しを検知したときに警告メッセージが表示されるスロットマシンにおいて、変則押しを検知したときの警告の報知頻度を、店員が設定できるものであってもよい。たとえば、報知頻度の設定を低設定にしたときには変則押しを検知しても警告を報知せず、中設定にしたときには変則押しを3回検知するごとに1回の頻度で警告を報知し、高設定にしたときには変則押しを1回検知するごとに1回の頻度で警告を報知するものであってもよい。このように、店員が変則押しを検知したときの警告の報知頻度を設定可能とすることで、初心者など変則押しを頻繁にしがちな遊技者に対しては高設定にして左第1停止することを促し、熟練者など変則押しをあまりしない遊技者に対しては低設定や中設定にして円滑に遊技させることができる。
サブ制御部91によって管理される装置や処理における各種異常が発生したときの報知頻度を店員が設定できるものに限らず、メイン制御部41によって管理される装置や処理における各種異常が発生したときのエラー報知の報知頻度を店員が設定できるものであってもよい。たとえば、図34に示す各種メインエラーの発生を検知したときのメインエラー報知の報知頻度を店員が設定できるものであってもよい。なお、メインエラー報知は、サブ制御部91が備える液晶表示器51などの装置によって行われるものに限らず、メイン制御部41が備えるLEDなどの装置によって行われるものであってもよい。
本実施の形態においては、発生し得る異常の種類にかかわらず報知頻度が設定されるものであったが、これに限らない。たとえば、発生し得る異常の種類ごとに報知頻度を設定できるものであってもよい。このようにすれば、たとえば、些細な異常に対しては報知頻度を低設定にしておくことで遊技者に煩わしさを感じさせることがない。
また、本実施の形態においては、ZEROレベル、LOWレベル、およびHIレベルの3段階から報知頻度を設定可能であったが、これ以外の段階で設定できるものであってもよい。
[記憶頻度について]
本実施の形態においては、異常報知や警告報知における報知頻度の設定にかかわらず、設定可能な最高の報知頻度と同一の頻度で所定事象の発生を検知したことを記憶するものであったが、これに限らない。
たとえば、設定可能な最高の報知頻度よりも高い頻度(たとえば、所定事象の発生を検知する度に毎回の頻度)で所定事象の発生を検知したことを記憶するものであってもよい。
また、設定された報知頻度よりも高い頻度で所定事象の発生を検知したことを記憶するものであってもよい。たとえば、報知頻度の設定を低設定にしたときには、低設定の報知頻度よりも高い中設定や高設定の報知頻度と同じ頻度で所定事象の発生を検知したことを記憶し、報知頻度の設定を中設定にしたときには、中設定の報知頻度よりも高い高設定の報知頻度と同じ頻度で所定事象の発生を検知したことを記憶するものであってもよい。
このように、設定可能な最低の報知頻度よりも高い頻度で所定事象の発生を検知したことを記憶するものであれば、いずれの記憶頻度であってもよい。
また、本実施の形態においては、報知頻度を設定可能であったが、これに加えて記憶頻度も設定可能であってもよい。たとえば、低設定(5回検知で1回報知)、中設定(3回検知で1回報知)、および高設定(2回検知で1回報知)のうちのいずれかに報知頻度を設定できるものであれば、低設定の報知頻度よりも高い中設定(3回検知で1回記憶)および高設定(2回検知で1回記憶)のうちのいずれかに記憶頻度を設定できるものであってもよい。
[報知態様について]
本実施の形態においては、メインエラーの種類に応じて、図34に示す報知態様でメインエラーが報知されるものであったが、これ以外の報知態様でメインエラー報知が行われるものであってもよい。
本実施の形態においては、サブエラーの種類に応じて、図35に示す報知態様でサブエラーが報知されるものであったが、これ以外の報知態様でサブエラー報知が行われるものであってもよい。
たとえば、メイン制御部41側のエラーおよびサブ制御部91側のエラーのいずれにおいても、エラーの種類に応じて、店員が報知態様を設定できるものであってもよい。
さらに、報知頻度の設定に応じて、店員が報知態様を設定できる内容に制限を設けてもよい。たとえば、報知頻度を低設定にしたときには、演出効果LED52のみの報知態様を変更できるのに対して、報知頻度を高設定にしたときには、演出効果LED52に加えて液晶表示器51やスピーカ53、54の報知態様も変更できるものであってもよい。
また、報知態様に限らず、1回のエラー報知における報知回数や報知期間を設定できるものであってもよい。
[エラーの解除について]
本実施の形態においては、報知頻度の設定にかかわらず、エラー解除方法は変わらないが、これに限らず、報知頻度の設定に応じてエラー解除方法が変わるものであってもよい。
たとえば、報知頻度の設定を低設定にしたときには、所定期間(たとえば、1秒間)だけエラー報知が行われて、その後はエラーが自動で解除されるのに対して、報知頻度の設定を高設定にしたときには、エラー解除をするまでエラー報知が行われるものであってもよい。
また、報知頻度の設定を低設定にしたときのエラー解除方法は、遊技の進行を止めない方法(たとえば、ボタンの長押し)であるのに対して、報知頻度の設定を高設定にしたときのエラー解除方法は、遊技の進行を止める方法(たとえば、RAMの初期化)であってもよい。
また、報知頻度の設定に加えて、エラー解除方法も設定可能であってもよい。さらに、エラー解除方法の設定においては、報知頻度の設定に応じて制限が設けられていてもよい。たとえば、報知頻度の設定を低設定にしたときには、遊技の進行を止めないエラー解除方法のうちのいずれかの方法から設定可能であるのに対して、報知頻度の設定を高設定にしたときには、遊技の進行を止めるエラー解除方法のうちのいずれかの方法から設定可能であってもよい。
また、メインエラーとサブエラーとが重複して発生したときには、一方のエラーが解除されることで他方のエラーも同時に解除されるものであってもよいし、各々のエラーは独立して解除しなければならないものであってもよい。
[メインエラーとサブエラーの重複について]
本実施の形態においては、図32に示すように、メイン制御部41側で管理するメインエラーの発生と、サブ制御部91側で管理するサブエラーの発生とが重複したときには、メインエラーを優先的に報知するものであった。ここで、メインエラーの発生とサブエラーの発生とが重複するときとは、以下のものであってもよい。
たとえば、メインエラーとサブエラーとが同時に発生したときを、両エラーの発生が重複したと判断してもよい。先にメインエラーが発生して未だ解除されていないときに後からサブエラーが発生したときを、両エラーの発生が重複したと判断してもよい。先にサブエラーが発生して未だ解除されていないときに後からメインエラーが発生したときを、両エラーの発生が重複したと判断してもよい。
[メインエラーの優先報知について]
本実施の形態においては、メインエラーの発生とサブエラーの発生とが重複したときには、メインエラーが解除された後に、サブエラーが報知されるものであった。しかし、メインエラーの優先報知はこれ以外の方法で行われてもよい。
たとえば、メインエラーとサブエラーとが重複して発生したときには両エラーを報知するが、サブエラーよりもメインエラーの報知の方が、目立つ方法で報知されるものであってもよい。たとえば、メインエラーは液晶表示器51の画面を用いてエラー報知を行うのに対して、サブエラーはランプの点灯のみでエラー報知を行うものであってもよい。また、サブエラーが液晶表示器51の画面を用いてエラー報知が行われているときにメインエラーが発生すると、サブエラーの報知がランプの点灯のみに切り替えられて、メインエラーが液晶表示器51の画面を用いて報知されるものであってもよい。また、サブエラーとメインエラーの両方ともが液晶表示器51の画面を用いて報知されるが、メインエラーは画面の大部分でキャラクタを用いて報知されるのに対して、サブエラーは画面の隅で文字のみで報知されるものであってもよい。また、大画面のメイン液晶表示器と、小画面のサブ液晶表示器とを備える構成であれば、メインエラーはメイン液晶表示器を用いて報知されるのに対して、サブエラーはサブ液晶表示器を用いて報知されるものであってもよい。
さらに、メインエラーとサブエラーとが重複して発生したときには、メインエラーの報知とサブエラーの報知とが交互に行われてもよい。たとえば、メインエラーとサブエラーとが重複して発生したときには、最初にメインエラーが優先的に所定期間(たとえば、2秒)報知され、その後、サブエラーが所定期間よりも短い期間(たとえば、1秒)報知され、その後再度、メインエラーが所定期間(たとえば、2秒)報知されるものであってもよい。
[パチンコ遊技機について]
以上、本実施の形態および変形例においては、スロットマシン1について説明したが、スロットマシンは、以下で説明するパチンコ遊技機700に置き換えてもよい。なお、上記で説明したスロットマシン1における処理(たとえば、報知頻度の設定と記憶処理、およびメインエラーとサブエラーとが重複して発生したときのメインエラーの優先的報知処理)はパチンコ遊技機700にも適用可能である。以下では、パチンコ遊技機700で特に行われる処理について具体的に説明する。
図40に示すように、パチンコ遊技機700の遊技領域710の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709は、画面上に警告などの文字画像や遊技者にとって有利な大当たりを示唆するための演出図柄を表示する。
遊技領域710の右下には、遊技領域710に対して遊技球を発射させるための打球操作ハンドル760が設けられている。演出表示装置709の下方には、第1入賞口740が設けられている。打球操作ハンドル760の操作によって発射された遊技球が第1入賞口740に入賞すると、演出表示装置709の画面上で演出図柄が変動表示する。演出表示装置709の右方には、ゲート730とともに第2入賞口750が設けられている。第2入賞口750は、開閉可能な羽根部755によって、入賞が容易な状態と入賞が困難な状態とに切り替えられる。具体的には、遊技球がゲート730を通過すると、抽選が行われ、抽選に当選したときには羽根部755が開いて入賞が容易な状態となり、抽選に当選しなかったときには羽根部755が開かないため、入賞が困難な状態となる。入賞が容易な状態のときに、打球操作ハンドル760の操作によって発射された遊技球が第2入賞口750に入賞すると、演出表示装置709の画面上で演出図柄が変動表示する。
第2入賞口750の下方には、大入賞口770が設けられている。大入賞口770は、第1入賞口740または第2入賞口750に遊技球が入賞したときに行われる演出図柄が変動表示において、所定図柄が表示されたとき(たとえば、演出図柄が「777」となって変動を停止したとき)に大当たりとなり開放する。大当たり遊技状態において大入賞口770が開放されているときに遊技球を大入賞口770に入賞させると、遊技球が払い出される。遊技領域710の左右上方には、音声を出力するスピーカ720L、720Rが設けられている。
パチンコ遊技機700においては、通常時(たとえば、大当たり遊技状態ではないとき)に、遊技領域710の左方を狙うように打球操作ハンドル760を操作することが推奨されている(左打ちともいう)。一方、大当たり遊技状態のときには、右方に設けられた大入賞口770が開放するため、遊技領域710の右方を狙うように打球操作ハンドル760を操作することが推奨されている(右打ちともいう)。さらに、大当たり遊技状態の終了後に行われる時短制御の実行中は、羽根部755が開放状態となるため、第2入賞口750に入賞しやすくなる。このため、時短制御中においても、遊技領域710の右打ちするように打球操作ハンドル760を操作することが推奨されている。
上記のような構成を有するパチンコ遊技機700においては、通常時に右打ちしたときに、「左打ちに戻して下さい」といった警告画面が演出表示装置709の画面上に表示される。たとえば、打球操作ハンドル760の回動角度が一定の角度よりも深ければ右打ちされていると判断される。また、通常時においてゲート730に遊技球が通過したときにも右打ちされていると判断される。
一方、大当たり遊技状態中や時短制御中において、左打ちしたときには「右打ちして下さい」といった警告画面が演出表示装置709の画面上に表示されるとともに、スピーカ720L、720Rから「右打ち!!」の音声が出力される。たとえば、打球操作ハンドル760の回動角度が一定の角度よりも浅ければ左打ちされていると判断される。また、大当たり遊技状態中や時短制御中においてゲート730に所定期間が経過しても遊技球が通過しなかったときにも左打ちされていると判断される。
本実施の形態においては、このような左打ちと右打ちに対する警告について、報知頻度を店員が設定可能であってもよい。
たとえば、通常時において報知頻度の設定を低設定にしたときには、打球操作ハンドル760の回動角度が一定の角度よりも深くなった時間が3秒間経過したとき、もしくはゲート730に遊技球が3回通過したときに、「左打ちに戻して下さい」の警告画面を表示してもよい。通常時において報知頻度の設定を中設定にしたときには、打球操作ハンドル760の回動角度が一定の角度よりも深くなった時間が2秒間経過したとき、もしくはゲート730に遊技球が2回通過したときに、「左打ちに戻して下さい」の警告画面を表示してもよい。通常時において報知頻度の設定を高設定にしたときには、打球操作ハンドル760の回動角度が一定の角度よりも深くなった時間が1秒間経過したとき、もしくはゲート730に遊技球が1回通過したときに、「左打ちに戻して下さい」の警告画面を表示してもよい。
また、大当たり遊技状態中や時短制御中において報知頻度の設定を低設定にしたときには、打球操作ハンドル760の回動角度が一定の角度よりも浅くなった時間が3秒間経過したとき、もしくはゲート730に遊技球が3秒間通過しなかったときに、「右打ちして下さい」の警告画面を表示するとともにスピーカ720L、720Rから「右打ち!!」の音声が出力されてもよい。大当たり遊技状態中や時短制御中において報知頻度の設定を中設定にしたときには、打球操作ハンドル760の回動角度が一定の角度よりも浅くなった時間が2秒間経過したとき、もしくはゲート730に遊技球が2秒間通過しなかったときに、「右打ちして下さい」の警告画面を表示するとともにスピーカ720L、720Rから「右打ち!!」の音声が出力されてもよい。大当たり遊技状態中や時短制御中において報知頻度の設定を高設定にしたときには、打球操作ハンドル760の回動角度が一定の角度よりも浅くなった時間が1秒間経過したとき、もしくはゲート730に遊技球が1秒間通過しなかったときに、「右打ちして下さい」の警告画面を表示するとともにスピーカ720L、720Rから「右打ち!!」の音声が出力されてもよい。
このように、通常時に右打ちが検知されたとき、および大当たり遊技状態中や時短制御中に左打ちが検知されたときの報知頻度を設定することにより、遊技者のレベルに応じて警告の頻度を変更することができる。このため、遊技者に煩わしさを感じさせることなく右打ちおよび左打ちを促すことができる。
さらに、パチンコ遊技機700においては、設定されている報知頻度にかかわらず、設定可能な最低の報知頻度よりも高い頻度で、通常時に右打ちが検知されたこと、および大当たり遊技状態中や時短制御中に左打ちが検知されたことを記憶するものであってもよい。このようにすれば、最低の報知頻度に設定されたときでも、遊技者が誤った打ち方をしていることを見逃してしまうことを防止でき、遊技者の打ち方の傾向を知ることができる。
なお、パチンコ遊技機700においても、設定可能な報知頻度には、警告が全く行われない低頻度と、警告が行われる中頻度と、中頻度よりも警告が行われる頻度が高い高頻度との3段階の報知頻度が含まれていてもよい。
また、通常時に右打ちが検知されたこと、および大当たり遊技状態中や時短制御中に左打ちが検知されたことの記憶は、外部からの操作によって初期化されることなく、維持されるものであってもよい。
また、最低の報知頻度に設定されたときでも、最高の報知頻度と同一の頻度で、通常時に右打ちが検知されたこと、および大当たり遊技状態中や時短制御中に左打ちが検知されたことを記憶するものであってもよい。
さらに、パチンコ遊技機700においても、遊技を制御する遊技制御基板側のメインエラー(遊技の進行を妨げるエラー)と、演出を制御する演出制御基板側のサブエラー(遊技の進行を妨げないエラー)とが、重複して発生したときには、サブエラーよりもメインエラーの方を、優先的に報知するものであってもよい。
なお、パチンコ遊技機700においても、エラーは、右打ちや左打ちといった警告に限らず、その他の異常や警告であってもよい。
[その他の変形例について]
本実施の形態では、第二報知態様において液晶表示器51およびスピーカ53,54によりナビ演出を実行可能にするとともに、演出効果LED52によりサブエラー報知を行ったが、これらと異なる装置によりナビ演出やサブエラー報知を行ってもよい。また、サブエラー報知の報知態様は、ナビ演出が実行不能になる第一報知態様とナビ演出が実行可能になる第二報知態様とが含まれていれば、2種類に限らず3種類以上設けてもよい。
本実施の形態では、サブエラー報知の報知態様を選択可能にするには、設定キースイッチ37をONにし、電源スイッチ39の再投入をしてメンテナンスモードを起動するようにしたが、たとえば、電源スイッチ39が投入された状態で設定キースイッチ37がONにされたとき、遊技が行われていない状態で演出用スイッチ56が操作されたときなど、電源スイッチ39の再投入を行わなくてもサブエラー報知の報知態様を選択可能にしてもよい。
本実施の形態では、第2演出制御基板191を基板ケース200内に収容しなかったが、たとえば、第2演出制御基板191も基板ケース200内に収容するなど、演出制御基板のうちARTに関連する有利度(たとえば、ゲーム数やナビストック数など)の制御を担う部品(本実施の形態ではサブ制御部91を構成する部品)が遊技制御基板40とともに収容されていれば、遊技制御基板40とともに収容する演出制御基板は適宜に決定してよい。
本実施の形態では、サブエラー報知を停止させる際に利用される操作手段であり、遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段として、筐体1aの前面を塞ぐ前面扉1bを備え、前面扉1bが遊技場の店員などが所持する所定のキー操作によらなければ開放できない構成において、前面扉1bによって塞がれる筐体1aの内部に搭載されることで、遊技場の店員による操作が可能となる設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を適用しているが、前面扉1bの内側に配置されたスイッチを適用してもよいし、リセット/設定スイッチ38など、操作部は前面扉1bの前面側に露呈しているが、遊技場の店員などが所持する鍵などを用いた操作を要することで、遊技場の店員による操作が可能とされた操作手段を適用してもよく、これらの構成であっても、簡単にサブエラー報知を停止させることができないことから、上記したサブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正を効果的に防止することができる。
本実施の形態では、設定変更操作によってもサブエラー報知を停止させることが可能となる構成であるが、設定変更操作を行った際にメイン制御部41から送信される設定開始を示す設定コマンドを受信してもサブ制御部91はサブエラーフラグを維持し、設定変更操作に用いる操作手段の操作ではあるが、設定変更とは異なる操作態様での操作でのみサブエラー報知を停止させることが可能となる構成としてもよく、このような構成であっても、メイン制御部41側の制御状態を変更することなく、遊技者による操作が不能な設定変更操作に用いる操作手段を利用してサブエラー報知を停止させることができる。
本実施の形態では、サブ制御部91がサブエラー報知を実行している場合に、メイン制御部41からエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させる構成であるが、少なくともメイン制御部41から遊技者による操作が不能な操作手段が操作された際に送信されるコマンドを受信したことを条件にサブエラー報知を停止させる構成であればよく、メイン制御部41から遊技者による操作が不能な操作手段が操作された際に送信されるコマンドを受信したことに加え、サブ制御部91側で他の条件も成立すること(たとえば、演出用スイッチ56が操作されること、演出制御基板90に搭載された操作部が操作されることなど)によりサブエラー報知を停止させる構成としてもよい。
本実施の形態では、サブ制御部91側でARTに係る不正がされた可能性のある異常が検知された場合に、サブエラー報知が実行される構成であるが、少なくとも遊技者にとって有利な情報が報知される構成において、これら有利な情報の報知に関連する不正がされた可能性が検知された場合に、サブエラー報知が実行される構成であればよい。
本実施の形態では、サブ制御部91が報知する遊技者にとって有利な情報として遊技者にとって有利な停止態様(確実にメダルを獲得可能な停止態様、遊技者にとって有利なRT0またはRT2へ移行させる停止態様、遊技者にとって不利なRT1への移行を回避する停止態様)を停止させるための操作態様が報知される構成であるが、遊技者にとって有利な情報として、現在の遊技状態の有利度(たとえば、ナビストック抽選の当選確率が高確率な状態か否かなど)を示唆する情報、遊技者にとって有利な特典の付与を受けるために必要な情報(たとえば、ウェブサイト上で特典の付与を受けるのに必要なパスワードなど)などを適用してもよい。
本実施の形態では、サブエラー報知を停止させた際に、ART情報がクリアされる構成であるが、サブエラーフラグが設定されたとき、サブ制御部91側で有利な状態に係る不正がされた可能性のある異常が検知されたときにART情報がクリアされる構成としてもよく、このような構成であっても、不正行為により実行された可能性のある状況にもかかわらず遊技者に対して有利となってしまうことを防止できる。また、本実施の形態では、第一報知態様によるサブエラー報知を停止させたときにART情報をクリアする構成としているが、第二報知態様によるサブエラー報知を停止させたときにもART情報をクリアする構成としてもよい。
本実施の形態では、サブエラーが検知された回数が所定回数となることで故障が発生している可能性を報知する構成であるが、サブエラーが検知された頻度、すなわち所定期間、あるいは所定ゲーム数においてサブエラーが検知された割合が一定割合を超えた場合に、次回以降の電源投入時に、サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知される構成としてもよく、このような構成においても、サブエラー報知が実行される頻度が高い場合には、不正行為ではなく故障している可能性もあるため、その旨の注意を遊技場の店員に促すことができる。
本実施の形態では、サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知を実行し、一度サブエラー報知が実行されると、その間、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御を行わず、受信したコマンドに応じて制御パターンの更新も行われなくなる構成であるが、サブエラー報知を実行するためのサブエラー報知パターンを、制御パターン格納領域とは別の領域から読み出し、制御パターン格納領域に設定された制御パターンに優先してサブエラー報知パターンに基づく出力制御を実行することでサブエラー報知を実行するとともに、サブエラー報知と並行して、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御(演出パターンの選択、制御パターンの更新、ナビストック抽選、ARTに関連する制御など)を、サブエラー報知が実行されていない場合と同様に行い、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させた際に、制御状態を初期化せず、サブエラー報知に並行して実行していた制御状態に基づいて演出の制御を続行する構成としてもよい。これにより、サブ制御部91側で異常が検知され、サブエラー報知が実行された場合に、その後、遊技場の店員の判断で不正の可能性がある場合のみ、遊技場の店員の操作により設定変更を行うことなどによりサブ制御部91の制御状態を初期化する一方、不正の可能性がない場合であれば、サブ制御部91の制御状態を初期化せずに、遊技場の店員の操作によりサブエラー報知のみ停止させて遊技を続行することも可能となる。
サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知を実行し、一度サブエラー報知が実行されると、その間、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御を行わず、受信したコマンドに応じて制御パターンの更新も行われなくなる構成においても、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させた際に、制御状態を初期化せず、サブエラー報知が開始したときから維持されている制御状態に基づいて演出の制御を続行する構成としてもよく、このような構成とした場合でも、サブ制御部91側で異常が検知され、サブエラー報知が実行された場合に、その後、遊技場の店員の判断で不正の可能性がある場合のみ、遊技場の店員の操作により設定変更を行うことなどによりサブ制御部91の制御状態を初期化する一方、不正の可能性がない場合であれば、サブ制御部91の制御状態を初期化せずに、遊技場の店員の操作によりサブエラー報知のみ停止させて遊技を続行することも可能となる。
本実施の形態では、メイン制御部41の制御状態が初期化される設定変更操作だけでなく、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で電源投入する操作、すなわち設定変更操作に用いる操作手段の操作ではあるが、設定変更とは異なる操作態様での操作でもサブエラー報知を停止させることが可能であり、メイン制御部41側の制御状態を変更することなく、遊技者による操作が不能な設定変更操作に用いる操作手段を利用してサブエラー報知を停止させることができる。
本実施の形態では、1ゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンドを、ゲーム開始時、第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時、ゲーム終了時に受信するコマンドに区分けして、特定のコマンドを正しい順序で受信したか否かを判定したが、特定のコマンドを、ゲーム開始時、第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時、ゲーム終了時に受信するコマンドに区分けせず、予め決められた順序にしたがって(すなわち、コマンドに対応する通番にしたがって)特定のコマンドを受信したか否かを判定することにより、特定のコマンドを正しい順序で受信したか否かを判定してもよい。
本実施の形態では、特定のコマンドの欠落があったときにのみ特定のコマンドを正しい順序で受信したか否かを判定したが、特定のコマンドの欠落がなくても正しい順序で受信したか否かを判定してもよい。
本実施の形態では、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したとき、または、所定時刻から所定時刻の間の時刻であるときに電断復帰がなされた場合のいずれかで異常判定回数カウンタをクリアしたが、いずれか一方の条件を満たしたときのみにクリアする、あるいは、サブエラー報知を停止させるときのみクリアするなど、異なる契機にクリアしてもよい。また、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したときに異常判定回数カウンタをクリアしたが、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから行われたゲームの回数が所定ゲーム数に達したときに異常判定回数カウンタをクリアしてもよい。
本実施の形態では、フリーズ状態中に送信する判定制御情報として、遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドと同様の構成の遊技カウンタ3コマンドを設けたが、判定制御情報として、遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドなどの他のコマンドを兼用して用いてもよいし、他のコマンドと構成の異なる判定専用のコマンドを用いてもよい。
本実施の形態では、リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドを受信するたびに上乗せ抽選や上乗せ演出を実行したが、リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドを所定回数(たとえば、5回あるいは10回)受信したときに上乗せ抽選や上乗せ演出をしてもよい。なお、リール加速情報コマンドの種類は2種類に限らなくてもよい。また、リール加速情報コマンドに応じて有利度が変化するようにしてもよい。
本実施の形態では、特定制御情報であるリール加速情報コマンドを受信したときに上乗せ抽選を実行したが、特定制御情報を受信したときに有利量にかかわらない演出を実行してもよい。また、リール加速情報コマンドはフリーズ状態中にスタートスイッチが操作されたときにのみ送信してもよい。
本実施の形態の異常診断処理では、特定のコマンドを正しい順序で受信していると判定された場合は、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信したが、いずれかの契機にコマンドの一部欠落が生じた状態であるため、これを軽微なエラーであるとみなし、異常判定回数カウンタのカウント値が「5」になったときにサブエラーフラグをセットした。しかし、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された場合は、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信しておらず、いずれかの契機で受信するはずの複数のコマンドがまとめて欠落している状態であるため、これを重度のエラーであろうとみなし、コマンド欠落カウンタのカウント値が「1」になったときにサブエラーフラグをセットした。つまり、コマンドの一部欠落は静電気の影響など外部の要因によって発生する可能性があるが、複数のコマンドの欠落は遊技制御基板と演出制御基板の欠落を解除して不正な行為が行われている可能性が高いので、これを重度のエラーとみなしている。よって、本実施の形態のように、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された場合は、特定のコマンドを正しい順序で受信していると判定された場合よりも早い段階でサブエラーフラグが設定されるように各カウンタの判定値を設定することが好ましい。また、重度のエラーのときは即座にエラーとするためにSp3およびSp4の処理を省略することも可能であり、また、不利なダミーコマンドは軽微なエラーのとき(すなわち、Sp2bでYのとき)にのみ作成することも可能である。
上述した実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域の全てに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうち何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筐体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
本実施の形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、5 1枚BETスイッチ、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L,8C,8R ストップスイッチ、32L,32C,32R リールモータ、41 メイン制御部、51 液晶表示器、53,54 スピーカ、91 サブ制御部、700 パチンコ遊技機、709 演出表示装置、720L,720R スピーカ、730 ゲート、740 第1入賞口、750 第2入賞口、760 打球操作ハンドル、770 大入賞口。

Claims (1)

  1. 所定の遊技を行う遊技機であって、
    所定事象の発生を検知する検知手段と、
    前記検知手段により所定事象が検知されたときに、予め設定された頻度で特定情報を報知する報知手段と、
    前記報知手段における特定情報の報知頻度を設定可能な設定手段と、
    前記検知手段により所定事象が検知されたことを示す検知情報を記憶可能な記憶手段とを備え、
    前記記憶手段は、前記検知手段により所定事象が検知されたときに、前記設定手段によって設定されている報知頻度にかかわらず、前記設定手段により設定可能な最低の報知頻度よりも高い頻度で検知情報を記憶する、遊技機。
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