JP2016040864A - 信号伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広帯域で高電圧の信号をIMRR特性が良好な状態で安定に測定でき、アナログ信号による伝送が行える信号伝送装置を提供すること。
【解決手段】フローティング側と接地側との間で信号伝送を行う信号伝送装置において、
前記フローティング側に、入力周波数帯域に対して十分に高い周波数を有するキャリア信号源が設けられていることを特徴とするもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号伝送装置に関し、詳しくは、たとえば接地型デジタルオシロスコープなどの測定器のプローブで使用される絶縁型アンプにおける測定周波数範囲の広帯域化の改善に関するものである。
従来から、接地型の測定器を使用したフローティング回路の測定にあたっては、差動プローブ装置や絶縁回路を備えた絶縁型測定器が用いられている。
たとえば、近年のインバータに代表される測定対象のスイッチング速度(周波数)は、高域にシフトするとともに、高電圧の信号になっている。
ところで、差動プローブ装置は、測定周波数範囲の広帯域化が比較的容易である反面、周波数の高域における同相モード除去比(CMRR;Common Mode Rejection Ratio)が低下する傾向がある。
一方、絶縁型測定器は、差動プローブ装置のCMRRに相当する絶縁モード除去比(IMRR;Isolation Mode Rejection Ratio)が比較的優れている反面、測定周波数範囲の広帯域化が困難という一面がある。絶縁型測定器に求められるものは、広帯域・高電圧・絶縁(CMRR、IMRR)特性である。
図7は従来の信号伝送装置における複合型伝送の例を示す説明図であって、(A)は回路例を示し、(B)は特性例を示している。
図7(A)において、フローティング回路1と接地回路2は、絶縁バリアとして用いられるフォトカプラPCと高周波トランスRFTを介して結合されている。フローティング回路1において、入力端子のH端子はアンプ1aに接続され、L端子は接地電位点に対してフローティングされた共通電位点に接続されている。
アンプ1aの出力端子は、フォトカプラPCに直接接続されるとともに、コンデンサCを介して高周波トランスRFTに接続されている。ここで、フォトカプラPCは直流(DC)〜低域(数kHz)までを伝送し、コンデンサCは数kHz〜高域(MHz)までを伝送する。
フォトカプラPCは、たとえばリニア特性などの優れたものがあるが、一方で周波数帯域は数kHz程度となっている。また、高電圧測定を対象とした場合、1次側(フローティング側)と2次側(接地側)の距離が重要となり、フォトカプラPCのピン間距離により扱える入力電圧範囲が決まってしまう。
接地回路2には、加算回路として動作する演算増幅器2aが設けられている。演算増幅器2aの反転入力端子には抵抗R1を介してフォトカプラPCの出力信号が入力されるとともに抵抗R2を介して高周波トランスRFTの出力信号が入力され、反転入力端子と出力端子は抵抗Rfを介して接続され、非反転入力端子は接地電位点に接続され、出力端子は接地回路2の出力端子の非接地端子OUTに接続されている。接地回路2の出力端子の接地端子GNDは接地電位点に接続されている。
図7(B)において、実線はIMRRを示し、一点鎖線はフォトカプラPCの伝送帯域RF1を示し、長破線は高周波トランスRFTの伝送帯域RF2を示し、短破線はこれら伝送帯域RF1と伝送帯域RF2を合成した周波数帯域を示している。2次側で低域と高域の合成を行うので、二つの帯域が重なる部分での平坦特性を良くすることが重要なポイントとなる。
図8は従来の信号伝送装置における変調型伝送の他の例を示す説明図であって、(A)は回路例を示し、(B)は特性例を示している。
図8(A)において、フローティング回路3と接地回路4は、絶縁バリアとして用いられる2個の高周波トランスRFT1、RFT2を介して結合されている。すなわち、フローティング回路3に設けられている変調回路3bは接地回路4に設けられている復調回路4bと高周波トランスRFT1を介して結合され、接地回路4側に設けられている搬送波発生器4aはフローティング回路3に設けられているアンプ3cと高周波トランスRFT2を介して結合されている。
このような構成により、搬送波発生器4aをマスターとして変調回路3bで入力信号とこの搬送波発生器4aから出力される搬送波信号を用いて変調を行い、直流からの周波数を高域側にシフトさせる。
フローティング回路3側で変調された信号を高周波トランスRFT1を介して接地回路4側に伝送した後、同じ搬送波信号を使用して復調回路4bで復調する。復調した信号の搬送周波数近傍には高調波成分が残ることから、入力周波数帯域の通過帯域を有するLPF(Low Pass Filter)4cを介して出力する。
ここで、搬送周波数はできるだけ入力周波数帯域よりも高くしたいが、絶縁部分で使用するマルチアパーチャコアなどの高周波トランスRFT1の周波数特性に基づく制限がかかってしまう。
また、高電圧測定を対象とした場合、1次巻線と2次巻線間の距離が必要となるが、高周波トランスRFTは小型で所望の帯域特性を得るために巻数を減らしたり、コアからの配線を短くするなど、高電圧測定の要求(距離)と帯域の要求(キャリア信号)が相反する状態となってしまう。したがって、この方式では、搬送周波数と入力信号(周波数)のバランスをどのようにとるかがポイントとなる。
図9も従来の信号伝送装置における変調型伝送の他の例を示す説明図であって、PWM(パルス幅変調)の例であり、(A)は回路例を示し、(B)は特性例を示している。
図9において、1次側のフローティング回路5に設けられているPWM変調器5aとしては、たとえばファンクションジェネレータなどの基本回路で使用される弛張発振器を用いる。変調された信号は高周波トランスRFTを介して2次側の接地回路6に伝送され、PWM復調器6aで復調されてLPF 6bを介して出力される。
この方式ではPWM変調の速度が重要となり、実際の入力信号帯域にも関連してくる。一般的な応答としては数MHz程度であり、高周波トランスRFTは帯域を必要としないことからたとえばトロイダルコアで構成でき、高電圧測定時の要求事項である絶縁部の距離を確保できる。
図10は、絶縁伝送で使用する磁性体コアの形状例とそれらの特性比較図である。伝送で使用する磁性体には、(A)に示すトロイダルコアと呼ばれる円形のものと、(B)に示すマルチアパーチャコアと呼ばれるメガネ型の2種類がある。(C)はコアを固定にして巻数と周波数を変えた特性例図であり、(D)は巻数を一定にしてコアと周波数を変えた特性例図である。
(A)に示すトロイダルコアは、(C)および(D)の特性図に示すようにあまり帯域を必要としない部分で使用されることが多く、たとえばEMC(ノイズ対策)やパルストランスなどの伝送用に用いられる。
一方、(B)に示すマルチアパーチャコアは、高速伝送用に用いられることが多く、50Ωラインなどのインピーダンスマッチングやコモンモードチョークのような使い方をする場合もある。
いずれの方式を使うにしても、高周波トランスRFTによる絶縁伝送は不可欠であり、どの周波数帯域を通過させるかにより、コアの透磁率やサイズ、帯域、フラットネスなどが重要なポイントとなる。
さらに、高電圧測定にあたって必要とされる1次巻線と2次巻線間の距離も重要であるが、これらそれぞれの個別要求を満たすことはできても、複数の要求を同時に満たすことは困難である。
なお、本発明は接地型のオシロスコープに接続される高電圧および絶縁測定を可能とする絶縁型アンプに関するものであることから、電気関連の国際規格であるIEC(International Electrotechnical Commission)規格の手持形プローブアセンブリに対する安全要求事項である「EN61010−031」が適用される。
この規格によれば、二重絶縁もしくは強化絶縁で、測定カテゴリII(CATII)の場合、プローブの規格に対する絶縁部(アイソレーション)の空間距離および沿面距離として要求される距離は、それぞれ以下のように規定されている。
a)空間距離
300〜600V以下→→5.9mm
600〜1000V以下→10.5mm
b)沿面距離
630V→→→→→→→→6.4mm(基礎絶縁の2倍)
800V→→→→→→→→8.0mm(基礎絶縁の2倍)
1000V→→→→→→→10.0mm(基礎絶縁の2倍)
特許文献1には、フローティングされた広帯域の信号を、ノンフローティング側において得る技術が記載されている。
特開平11−72515号公報
しかし、上記いずれの伝送方式であっても、広帯域で高電圧の信号を測定するという要求を満たすことは困難である。
また、接地型デジタルオシロスコープなどの測定器のプローブで使用される絶縁型アンプとしては、できるだけ絶縁部は小型で低消費電力であることが望ましい。
さらに、高周波トランスを用いた場合、巻線容量に起因した高域におけるアイソレーションモード除去比(IMRR)の悪化が測定値に影響を与えてしまうという課題もある。
本発明は、これらの問題を解決するものであり、その目的は、広帯域で高電圧の信号をIMRR特性が良好な状態で安定に測定でき、アナログ信号による伝送が行える信号伝送装置を提供することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
フローティング側と接地側との間で信号伝送を行う信号伝送装置において、
前記フローティング側に、入力周波数帯域に対して十分に高い周波数を有するキャリア信号源が設けられていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の信号伝送装置において、
前記フローティング側に変調手段を設け、
前記接地側に復調手段を設けたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の信号伝送装置において、
前記フローティング側と接地側との間の信号伝送は、光ファイバーを介して行われることを特徴とする。
これらにより、広帯域で高電圧の信号をIMRR特性が良好な状態で安定に測定でき、アナログ信号による伝送が行える。
本発明の一実施例を示す構成図である。 本発明で用いるホスト機器20の具体例を示すブロック図である。 メモリFMに転送格納された機器固有情報に基づく診断の流れを説明するフローチャートである。 本発明の他の実施例を示す構成説明図である。 本発明の他の実施例を示す構成説明図である。 本発明の他の実施例を示す構成説明図である。 従来の信号伝送装置における複合型伝送の例を示す説明図である。 従来の信号伝送装置における複合型伝送の他の例を示す説明図である。 従来の信号伝送装置における複合型伝送の他の例を示す説明図である。 絶縁伝送で使用する磁性体コアの形状例とそれらの特性比較図である。
以下、本発明について、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示すブロック図であり、キャリア信号を元に、「変調→絶縁伝送→復調」を行うアイソレーション方式となっている。
図1において、1次側のフローティング回路7と2次側の接地回路8は光ファイバ9aと9bを介して結合されていて、これら光ファイバ9aと9bによりアイソレーションバリアが形成されている。
フローティング回路7において、周波数帯域finを有する入力信号は、アンプ7aを介して掛算器7bおよび7cに入力されている。
フローティング回路7には入力信号の周波数帯域finに対して十分に高い周波数fcを有するキャリア信号を発生出力するキャリア信号源7dも設けられていて、キャリア信号源7dから出力されるキャリア信号は分周器7eに入力されている。
分周器7eは、分周された2系統のキャリア信号CAとCBを出力する。一方のキャリア信号CAはトランス7fを介して90°位相をずらすことにより一方の掛算器7bに入力され、他方のキャリア信号CBは遅延素子7gおよびトランス7hを介して90°位相をずらすことにより他方の掛算器7cに入力されている。
一方の掛算器7bの演算出力Eaは、アンプ7iを介してE/O変換器7jに入力されて光信号に変換された後、光ファイバ9aの一端に入射される。
他方の掛算器7cの演算出力Ebは、アンプ7kを介してE/O変換器7mに入力されて光信号に変換された後、光ファイバ9bの一端に入射される。
接地回路8において、光ファイバ9aの他端は一方のO/E変換器8aに接続され、光ファイバ9bの他端は他方のO/E変換器8bに接続されている。
一方のO/E変換器8aは光ファイバ9aを介して入力される光信号を電気信号に変換出力し、他方のO/E変換器8bは光ファイバ9bを介して入力される光信号を電気信号に変換出力する。
一方のO/E変換器8aの出力信号は、アンプ8cを介して掛算器8dに入力されるとともに、アンプ8e→バンドパスフィルタ8f→遅延素子8g→トランス8hの経路を介して掛算器8dに入力されている。
他方のO/E変換器8bの出力信号は、アンプ8iを介して掛算器8jに入力されるとともに、アンプ8k→バンドパスフィルタ8m→遅延素子8n→トランス8pの経路を介して掛算器8jに入力されている。
掛算器8dの出力信号Ecは抵抗Rin1を介して演算増幅器8qの反転入力端子に入力され、掛算器8jの出力信号Edは抵抗Rin2を介して演算増幅器8qの反転入力端子に入力されている。
演算増幅器8qの反転入力端子は抵抗Rfを介して出力端子に接続され、非反転入力端子は共通電位点に接続されている。
図1の動作を説明する。
フローティング回路7のアンプ7aに入力される入力信号は、(1)式のように表すことができる。
fin=f(t) (1)
フローティング回路7の一方の掛算器7bは、入力信号×キャリア信号CAの掛算を行い、(2)式のように変調された演算結果Eaを出力する。
Ea=f(t)×sin(ωt) (2)
フローティング回路7の他方の掛算器7cは、入力信号×キャリア信号CBの掛算を行い、(3)式のように変調された演算結果Ebを出力する。
Eb=f(t)×sin(ωt+π/2)
=f(t)×cos(ωt) (3)
これら変調された演算結果EaおよびEbは、それぞれE/O変換器7jおよび7mで光信号に変換された後、光ファイバ9aおよび9bを介して接地回路8に伝送されて、O/E変換器8aおよび8bで再び電気信号に変換される。
接地回路8のO/E変換器8aおよび8bで再び光電変換された電気信号は、キャリア信号を復調するための一方の回路の系統と、変調された信号を復調するための他方の回路の系統とに分岐される。
図2は入力周波数を100MHzとし、キャリア周波数を1GHzとした場合の図1の各部におけるシミュレーションによる信号波形例図であり、(A)は入力信号とキャリア信号を示し、(B)はE/O変換器7jおよび7m手前の変調信号を示し、(C)はO/E変換後のアンプ出力を示し、(D)は復調信号と出力信号の関係を示し、(E)は(A)の拡大図を示し、(F)は(B)の拡大図を示し、(G)は(C)の拡大図を示し、(H)は(D)の拡大図を示している。
キャリア信号を復調する回路部分は、たとえば図2(C)に示すように、変調信号をリミットアンプなどに通してある一定振幅に変換する。この状態では矩形波に近く、そのまま掛算器に入力することができないので、基準となる搬送周波数のみを取り出すため、キャリア信号をベースとしたバンドパスフィルタBPFを通し、図2(D)に示すような元のキャリア信号と同等のキャリア信号A’/B’を生成する。
次に、復調したキャリア信号と元の復調信号を掛算器8dおよび8jに入力するが、復調信号経路とキャリア信号経路の遅延差が生じるので、たとえばフェーズシフタ8g、8nを用いて時間調整を行う。
掛算器8dは、変調信号A×キャリア信号A’の掛算を行い、(4)式のような演算結果Ecを出力する。
Ec=f(t)×sin(ωt)×sin(ωt)
=f(t)sin2(ωt) (4)
掛算器8jは、変調信号B×キャリア信号B’の掛算を行い、(5)式のような演算結果Ecを出力する。
Eb=f(t)×cos(ωt)×cos(ωt)
=f(t)cos2(ωt) (5)
これら掛算器8dおよび掛算器8jの出力信号を加算することにより、(6)式に示すように入力信号を復元できる。
Eout=f(t)sin2(ωt)+f(t)cos2(ωt)
=f(t)(sin2(ωt)+cos2(ωt))
=f(t) (6)
本発明の要点は、2次側の変調信号からキャリア信号を復元する部分と、同じく2次側の掛算器における変調信号とキャリア信号の位相調整である。キャリア信号の復元では、一度振幅制限により矩形波に近い信号にしているので様々な高調波成分が含まれていることから、キャリア信号成分を抜き出すためのバンドパスフィルタBPFの設計が重要となる。また、掛算器への位相調整も重要で、この位相関係がずれてしまうと復元された信号にノイズが重畳されたような波形となってしまう。
このように構成される本発明に基づくアイソレーション方式は、以下のような特徴を有するものである。
1)1次側のフローティング回路7にキャリア信号源7dを備えている。
2)キャリア信号周波数fcは入力周波数帯域finに対して十分高い(fin<<fc)。
3)入力信号を2系統に分岐してそれぞれに位相を90度ずらしたもので掛け算を行う(変調信号A/B)。
4)変調信号A/Bを光信号に変換して光ファイバ伝送を行うことにより、良好なIMRR特性を得る。
5)2次側の接地回路8に、光電変換信号からキャリア信号CA’/CB’を生成する回路を備える。
6)生成したキャリア信号CA’/CB’を利用して、光電変換された変調信号を復調する(復調信号A/B)。
7)最終段で復調信号A/Bを加算することにより、入力信号を復調して出力する。
通常、キャリア信号源は2次側(接地側)に設け、RFトランスを用いて1次側(フローティング側)に伝送するが、本発明では、キャリア信号源を2次側ではなく1次側に設けることで1次・2次間の伝送路を減らしている。
また、この伝送路(絶縁伝送路)を光伝送路にしていることにより、RFトランスを使用した場合に発生する巻線容量などの結合(容量結合)による高域での漏れ(IMRRの悪化)も抑制できる。
図3は従来の構成における入力周波数帯域とキャリア周波数の特性例図であり、(A)は変調部とRFトランスを組み合わせた場合を示し、(B)は変調部と光ファイバを組み合わせた場合を示している。前述のように、RFトランスの通過帯域は高電圧測定に要求される絶縁距離に対応するために制限されてしまうので、入力周波数帯域とキャリア周波数が近くなってしまう。
前述の図8の回路では、最終段にキャリア信号以上をカットするためにローパスフィルタLPFを用いるが、入力周波数帯域とキャリア周波数が近いと急峻なフィルタ特性が必要となり、最終的な出力(入力信号)に影響が出てしまう。
図4は、光伝送器の構成例図である。信号AはレーザーダイオードLD1から光ファイバOF1を介してフォトダイオードPD1に伝送され、信号BはレーザーダイオードLD2から光ファイバOF2を介してフォトダイオードPD2に伝送される。ここで、光ファイバOF1、OF2により形成される沿面・空間距離は、自由にレイアウトできる。
すなわち、図4に示す光伝送器は、絶縁距離も稼げるとともに、光ファイバOF1、OF2の帯域が高いことから、入力周波数帯域とキャリア周波数帯域を離すことができる。また、位相をずらしたキャリア信号を使うことにより、最終的にはフィルタを用いることなく、入力信号を復元できる。
図5は、本発明に基づくアイソレーション方式の絶縁アンプを用いたプローブの実施例を示す説明図であり、オシロスコープの例を示している。図5において、プローブ装置10は絶縁アンプとして動作するようにフローティング回路11と接地回路12とで構成されていて、これらフローティング回路11と接地回路12は光ファイバ13aと13bを介して結合されていて、これら光ファイバ13aと13bによりアイソレーションバリアが形成されている。
フローティング回路11側には、H側端子とL側端子を有しフローティングされている測定対象14が接続される絶縁BNCコネクタ15が設けられていて、接地回路12側には、H側端子とL側端子を有したとえばオシロスコープなどの接地機器としての測定器16が接続されるBNCコネクタ17が設けられている。絶縁BNCコネクタ15のH側端子はアンプ11aを介してE/O変換器11bと11cに接続され、L側端子は共通電位点に接続されている。
E/O変換器11bと11cはそれぞれ光結合器PCaとPCbを介して光ファイバ13aと13bの一端に接続されている。光ファイバ13aと13bの他端にはそれぞれ受光素子PTaとPTbが接続されている、
受光素子PTaの出力信号はO/E変換器12aを介して演算増幅器12cの反転入力端子に入力され、受光素子PTbの出力信号はO/E変換器12bを介して演算増幅器12cの反転入力端子に入力されている。
演算増幅器12cの出力端子はBNCコネクタ17のH側端子に接続され、演算増幅器12cの非反転入力端子とBNCコネクタ17のL側端子はそれぞれ接地回路12側の接地電位点に接続されている。
フローティング回路11側の共通電位点と接地回路12側の接地電位点に着目すると、これら2点間に信号は伝わるが信号伝送路としては切れている。
このように構成することにより、デジタル変換を行うためのASICなどが不要になることから1次側の消費電力を抑えることができ、たとえばオシロプローブ側のプローブ用電源を利用して、既存製品のY’sIF信号および電源供給などの専用インターフェースを接続することができる。
差動プローブに比べると、高域までのアイソレーションモード除去比(IMRR)が優れているので、インバータに代表されるフローティングでの高電圧・高周波特性の測定が可能となる。
図6も本発明に基づくアイソレーション方式の絶縁モジュールの実施例を示す説明図であり、図5と共通する部分には同一の符号を付けている。
図6において、フローティング回路11には、測定対象からの測定信号を増幅するアンプ11aと、A/D変換器を含む信号処理駆動回路11dと、各部に駆動用の電源を供給する電源供給部11eが設けられている。
接地回路12には、受光信号処理部12dが設けられている。プローブ装置10のフローティング回路11と測定器本体との間における各種信号は、光ファイバを介して絶縁伝送される。
フローティング回路11への駆動電源の供給は、測定器本体側から接地回路12およびトランス13cを介して行われる。
図6の実施例でも光ファイバによる絶縁伝送を実現しているが、このモジュールでは1次側でデジタル変換して伝送しているので、1次・2次間の伝送には1チャンネルについて2本の光ファイバ+コントロール信号(赤外線通信)が必要となる。本発明に基づくアイソレーション方式を使用することにより、絶縁部の光ファイバとして従来と同様に2本が必要ではあるものの、デジタル化などで必要となる電力を従来に比べて抑えることができる。
以上詳しく説明したように、本発明によれば、広帯域で高電圧の信号をIMRR特性が良好な状態で安定に測定してアナログ信号による伝送が行える信号伝送装置を提供することができ、たとえばオシロスコープのプローブなどに好適である。
7 フローティング回路
7d キャリア信号源
8 接地回路
9a、9b、13a、13b 光ファイバ
10 プローブ装置
11 フローティング回路
12 接地回路
14 測定対象
15 絶縁BNCコネクタ
16 測定器
17 BNCコネクタ

Claims (3)

  1. フローティング側と接地側との間で信号伝送を行う信号伝送装置において、
    前記フローティング側に、入力周波数帯域に対して十分に高い周波数を有するキャリア信号源が設けられていることを特徴とする信号伝送装置。
  2. 前記フローティング側に変調手段を設け、
    前記接地側に復調手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の信号伝送装置。
  3. 前記フローティング側と接地側との間の信号伝送は、光ファイバーを介して行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の信号伝送装置。
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