JP2016040764A - 発光装置及び画像形成装置 - Google Patents

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典史 梶本
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達人 郷田
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Abstract

【課題】良好な封止性能を実現し、発光素子の発光性能を長期に維持することができる発光装置、及びその発光装置を用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】長尺状の基板1上に形成された画素回路2と、画素回路2が形成された基板1上に形成され、複数の開口部7を有する隔壁層9と、複数の開口部7により画定された複数の画素6とを有し、画素6が、下部電極10と有機化合物層8とを有する有機EL素子OELを有し、複数の画素6が基板1の長手方向に沿って列状に配置され、画素回路2が、トランジスタTFT1、TFT2、TFT3と、トランジスタTFT1、TFT2、TFT3のソース/ドレイン電極を含む金属配線18とを有し、基板1の主面に垂直な方向からみた平面視において、トランジスタTFT1、TFT2、TFT3のソース/ドレイン電極を含む金属配線18及び金属配線18と同一の層で形成された配線と有機化合物層8とが離間されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光素子を用いた発光装置、及びその発光装置を用いた画像形成装置に関するものである。特に発光素子として有機エレクトロルミネッセンス素子(以後、有機EL素子という)を用いた発光装置、及びその発光装置を用いた画像形成装置に関するものである。
電子写真技術に基づくレーザースキャン方式のプリンターは広く普及している。一般的なレーザースキャン方式のプリンターは、レーザー光源から出たレーザー光をスキャンユニットで走査して感光体上に露光を行う。しかしながら、レーザー光を走査するスキャンユニットは、その構造上、サイズを小さくすることが難しい。
一方、電子写真技術に基づくプリンターにおける露光方式として、発光素子を列状に配置し、その発光を制御する発光装置によって、感光体に露光を行う方式が検討されている。この方式では、発光装置を用いた光源ユニットを小さくすることができ、プリンターのダウンサイジングに寄与する。特に、有機EL素子は、高精細、低消費電力の発光装置を作製することができるため、プリンター用の発光装置における発光素子に好適である。
有機EL素子は、優れた発光素子である一方で、水分によってその特性が劣化してしまうことが知られている。したがって、有機EL素子の発光性能を維持するためには、有機EL素子への水分の移動を抑制することが必要となる。
例えば、特許文献1には、有機EL素子が列状に配置された発光装置を使用したプリンターのヘッド部が開示されている。
特開2006−66871号公報
特許文献1に記載された発光装置では、有機EL素子の発光領域を区分するため、電極上に樹脂材料等からなる隔壁が形成されている。隔壁に樹脂を使用する場合、樹脂材料をパターニングすることによって得られた隔壁には、微量の水分が内在している。このため、隔壁に樹脂を使用すると、隔壁に内在する水分が有機EL素子へと移動して素子の劣化を引き起こす場合がある。
そこで、隔壁として、樹脂ではなく無機材料からなる膜、例えば窒化シリコン(SiN)膜を使用する構成が挙げられる。しかしながら、SiN膜を樹脂と同等に厚く形成すると、隔壁のテーパーが大きくなり、薄膜である有機EL素子の作製には不向きである。このため、隔壁としてのSiN膜を厚く形成することは困難である。一方、隔壁として形成したSiN膜が薄いと、発光領域における配線の凹凸を平坦化することが困難である。この結果、有機EL素子が形成された基板上に、水分の侵入を抑制して有機EL素子の劣化を防止するためのSiN膜等の封止膜を形成しても、配線の凹凸に起因して封止膜に欠陥が発生することがある。封止膜に欠陥が発生すると、封止膜の封止性能が低下してしまうことになる。
特許文献1に記載された発光装置では、発光素子周辺にトランジスタのソース/ドレイン電極と同一材料で形成された金属配線が配置されているが、この配線は電源配線にも使用されるため膜厚が大きい。そのため、凹凸が顕著に表れ、封止膜の欠陥が非常に発生し易くなる。
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、良好な封止性能を実現し、発光素子の発光性能を長期に維持することができる発光装置、及びその発光装置を用いた画像形成装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様による発光装置は、長尺状の基板の上に形成された画素回路と、前記画素回路が形成された前記基板の上に形成され、複数の開口部を有する隔壁と、前記複数の開口部により画定された複数の画素とを有し、前記画素が、前記画素回路に接続された下部電極と、前記下部電極の上に形成された有機化合物層とを有する発光素子を有し、前記複数の画素が前記基板の長手方向に沿って列状に並んで配置され、前記画素回路が、ゲート電極及びソース/ドレイン電極を有するトランジスタと、前記ゲート電極を含む第1の配線と、前記ソース/ドレイン電極を含む第2の配線とを有し、前記基板の主面に垂直な方向からみた平面視において、前記第2の配線及び前記第2の配線と同一の層で形成された配線と前記有機化合物層とが離間されていることを特徴とする。
本発明の別の態様による発光装置は、長尺の基板の上に形成された画素回路と、前記画素回路が形成された前記基板の上に形成され、複数の開口部を有する無機材料からなる隔壁と、前記隔壁により画定された複数の画素とを有し、前記画素は、前記画素回路に接続されている下部電極と、上部電極と、前記下部電極と前記上部電極との間に配置されている有機化合物層と、を有する発光素子を有し、前記隔壁の上に前記上部電極の一部が配置され、前記上部電極の隣に信号を供給するデータ線が配置されている発光装置であって、前記上部電極の端部と、前記データ線との面内方向における距離は、2μm以上であることを特徴とする。
本発明によれば、良好な封止性能を実現し、発光素子の発光性能を長期に維持することができる。
本発明の第1実施形態による発光装置の上面を示す概略図である。 本発明の第1実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す断面図(その1)であり、図2におけるA−A’線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す断面図(その2)であり、図2におけるB−B’線に沿った断面図である。 本発明の第2実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す平面図である。 本発明の第3実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す平面図である。 本発明の第4実施形態による画像形成装置を示す概略図である。 本発明の変形実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による発光装置について図1乃至図4を用いて説明する。本実施形態による発光装置は、発光素子として有機EL素子を用いたものであり、例えば、電子写真方式の画像形成装置における露光ヘッドの露光光源として用いられるものである。
まず、本実施形態による発光装置の全体構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態による発光装置の上面を示す概略図であり、後述する有機EL素子OELを構成する有機化合物層8より基板側の配置を示している。
図1に示すように、本実施形態による発光装置は、長尺矩形状の平面形状を有する基板1と、基板1の長手方向に沿って基板1上に1列の列状に並ぶように形成された複数の画素6とを有している。基板1としては、特に限定されるものではないが、例えばガラス基板、半導体基板、プラスチック基板等が用いられている。長尺矩形状の基板の短手方向の長さは、10mm以下であることが好ましい。さらには1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、各画素6は、後述するように有機EL素子OELを有するものである。なお、有機EL素子OELの発光の取り出し方式がボトムエミッション型の場合、基板1としては、透光性を有する材料よりなる基板が用いられる。
さらに、本実施形態による発光装置では、複数の画素6に対応して、基板1上に複数の画素回路2が形成されている。複数の画素回路2は、基板1の長手方向に沿って1列の列状に並ぶように配置されている。画素回路2は、対応する画素6の発光を制御するためのものである。複数の画素回路2が並んだ列は、複数の画素6が並んだ列に隣接して配置されている。画素回路2は、薄膜トランジスタや金属配線等から形成されている。
さらに、本実施形態による発光装置は、電源線3と、走査回路4と、データ線5とを有している。電源線3、走査回路4、及びデータ線5は、それぞれ基板1上に形成されている。
電源線3は、画素6の有機EL素子OELに駆動電流を流すための電源電圧を供給するものである。電源線3は、基板1の長手方向に沿って、複数の画素回路2の画素6とは反対の側に配置されている。電源線3は、金属配線から形成されている。
走査回路4は、各画素6の発光のタイミングを制御する制御信号を各画素回路2に供給するためのものである。走査回路4は、基板1の長手方向に沿って、電源線3の画素回路2とは反対の側に配置されている。走査回路4は、薄膜トランジスタや金属配線等から形成されている。
データ線5は、画素6の発光又は非発光を表すデータ信号を画素6に供給するためのものである。データ線5は、基板1の長手方向に沿って、複数の画素6の画素回路2とは反対の側に配置されている。データ線5は、複数の画素6に対応して複数設けられている。データ線5は、金属配線から形成されている。また、複数のデータ線5は、それらのうちの最も画素6に近い箇所と後述の上部電極11の端部との面内方向の距離が2μm以上であってよい。2μm以上である場合は、データ線5と上部電極11との間に発生する容量を低減することができる。
上述のように、本実施形態による発光装置では、基板1の長手方向に沿って配置された複数の画素6の一方の側に、複数の画素回路2、電源線3、及び走査回路4が基板1の側端に向かって順次配置されている。また、基板1の長手方向に沿って配置された複数の画素6の他方の側には、データ線5が配置されている。
こうして、本実施形態による発光装置は、長尺状の平面形状を有する基板1の長手方向に沿って列状に配置された複数の画素6の両側に、回路又は配線が配置された細長い形状を有したものになっている。
本実施形態による発光装置では、各画素に対応した走査回路4を含む駆動回路から適宜入力される制御信号により、複数の画素6の発光が制御される。この発光を感光体に露光するための露光光として用いることで、電子写真方式のプリンターといった画像形成装置等の機器を構築することができる。
次に、本実施形態による発光装置における画素6が形成された画素領域及びその周辺の構成について図2乃至図4を用いて説明する。図2は、本実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す平面図である。図3及び図4は、本実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す断面図である。図3は図2におけるA−A’線に沿った断面図である。また、図4は図2におけるB−B’線に沿った断面図である。
図3及び図4に示すように、例えばガラス基板等の基板1上には、例えば酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等よりなるアンダーコート層13が形成されている。
画素回路2が形成される領域におけるアンダーコート層13上には、例えばポリシリコン膜、アモルファスシリコン膜等よりなるチャネル層14a、14b、14c、及び電極層14dが形成されている。チャネル層14a、14b、14cは、それぞれ画素回路2を構成する後述の薄膜トランジスタTFT1、TFT2、TFT3のチャネル層を構成するものである。また、電極層14dは、画素回路2を構成する後述の保持容量Cの容量電極の一方を構成するものである。チャネル層14a、14b、14c、及び電極層14dは、互いに同一の層で形成されている。
チャネル層14a、14b、14c上及び電極層14d上には、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜等よりなるゲート絶縁膜15が形成されている。なお、ゲート絶縁膜15は、チャネル層14a、14b、14c及び電極層14dが形成されていないアンダーコート層13上にも形成されており、層間絶縁層としても機能している。
チャネル層14a、14b、14c上には、ゲート絶縁膜15を介して、それぞれ例えばアルミニウム、銅、クロム又はこれらの合金等よりなるゲート電極16a、16b、16cが形成されている。ゲート電極16a、16b、16cは、それぞれ薄膜トランジスタTFT1、TFT2、TFT3のゲート電極を構成するものである。
また、電極層14d上には、ゲート絶縁膜15を介して電極層16dが形成されている。電極層16dは、ゲート電極16aと一体的に形成されている。電極層16dは、保持容量Cの容量電極の他方を構成するものである。電極層14dと電極層16dとの間のゲート絶縁膜15は、保持容量Cの誘電体として機能する。ゲート電極16a、16b、16c、及び電極層16dは、互いに同一の層で形成されている。
また、ゲート絶縁膜15上には、中継配線16eが形成されている。中継配線16eは、ゲート電極16a、16b、16cと同一の層で形成された例えばアルミニウム、銅、クロム又はこれらの合金等よりなるものである。
ゲート電極16a、16b、16c、電極層16d、及び中継配線16eが形成されたゲート絶縁膜15上には、例えば酸化シリコン膜よりなる層間絶縁層17が形成されている。
層間絶縁層17上には、薄膜トランジスタTFT1のソース電極181sを含む金属配線18aが形成されている。ソース電極181sは、層間絶縁層17及びゲート絶縁膜15に形成されたコンタクトホールを介して、チャネル層14aの一端に接続されている。また、ソース電極181sは、金属配線18aと一体的に形成されている。また、金属配線18aは、電源線3と一体的に形成されている。
また、層間絶縁層17上には、薄膜トランジスタTFT1のドレイン電極181dと薄膜トランジスタTFT3のソース電極183sとを含む金属配線18bが形成されている。ドレイン電極181dは、層間絶縁層17及びゲート絶縁膜15に形成されたコンタクトホールを介して、チャネル層14aの他端に接続されている。また、ソース電極183sは、層間絶縁層17及びゲート絶縁膜15に形成されたコンタクトホールを介して、チャネル層14cの一端に接続されている。ドレイン電極181d及びソース電極183sは、金属配線18bと一体的に形成されている。
また、層間絶縁層17上には、薄膜トランジスタTFT3のドレイン電極183dを含む金属配線18cが形成されている。ドレイン電極183dは、層間絶縁層17及びゲート絶縁膜15に形成されたコンタクトホールを介して、チャネル層14cの他端に接続されている。ドレイン電極183dは、金属配線18cと一体的に形成されている。
また、層間絶縁層17上には、薄膜トランジスタTFT2のソース電極182sを含む金属配線18dが形成されている。ソース電極182sは、層間絶縁層17及びゲート絶縁膜15に形成されたコンタクトホールを介して、チャネル層14bの一端に接続されている。ソース電極182sは、金属配線18dと一体的に形成されている。また、金属配線18dは、層間絶縁層17に形成されたコンタクトホールを介して中継配線16eの一端に接続されている。
また、層間絶縁層17上には、薄膜トランジスタTFT2のドレイン電極182dを含む金属配線18eが形成されている。ドレイン電極182dは、層間絶縁層17及びゲート絶縁膜15に形成されたコンタクトホールを介して、チャネル層14bの他端に接続されている。ドレイン電極182dは、金属配線18eと一体的に形成されている。また、金属配線18eは、層間絶縁層17に形成されたコンタクトホールを介して電極層16dに接続されている。
こうして、画素回路2には、ゲート電極16aとソース/ドレイン電極181s、181dとを有する薄膜トランジスタTFT1が形成されている。また、ゲート電極16bとソース/ドレイン電極182s、182dとを有する薄膜トランジスタTFT2が形成されている。また、ゲート電極16cとソース/ドレイン電極183s、183dとを有する薄膜トランジスタTFT3が形成されている。また、電極層14dと電極層16dとを有する保持容量Cが形成されている。
また、層間絶縁層17上には、電源線3が形成されている。電源線3は、層間絶縁層17及びゲート絶縁膜15に形成されたコンタクトホールを介して、電極層14dに接続されている。電源線3は、有機EL素子OELの発光時に画素6に供給する電流が流れるため、金属配線で形成することが好ましく、アルミニウム、アルミニウム合金、銅等の低抵抗材料が用いられる。厚さは例えば300nm〜1500nmであり、約900nmが好適である。
また、層間絶縁層17上には、複数の画素6及び画素回路2の組に対応して複数のデータ線5が形成されている。データ線5は、層間絶縁層17に形成されたコンタクトホールを介して、対応する画素回路2に接続された中継配線16eの他端に接続されている。データ線5の厚さは、300nm以上1500nm以下であってよく、900nmが好適である。
図3及び図4において、金属配線18a、18b、18c、18d、18e、電源線3、データ線5は、同一の材料により形成されていても、異なる材料で構成されていてもよい。なお、以下では、必要に応じて、金属配線18a、18b、18c、18d、18e、及び電源線3を総称して金属配線18と表記する。
データ線5は、図3及び図4に示すように金属配線18と同一の層で形成されている必要はなく、有機発光装置が有する後述の隔壁層9の上に配置されていてもよい。
上述のように金属配線18が形成された層間絶縁層17上には、例えば窒化シリコン膜よりなるパッシベーション層19が形成され、パッシベーション層19により金属配線18及びデータ線5が被覆されている。パッシベーション層19の膜厚としては、例えば100nm〜500nmであり、約300nmが好適である。
パッシベーション層19上には、画素6毎に、有機EL素子OELの下部電極10が形成されている。下部電極10としては、特に限定されるものではないが、例えば、有機EL素子OELの発光の取り出し方式に応じて適宜選択することができる。例えば、有機EL素子OELの発光の取り出し方式がボトムエミッション型の場合、下部電極10にはITO(酸化インジウムスズ)膜等の透明電極が用いられ、トップエミッション型の場合、下部電極10にはアルミニウム膜等の反射性の電極が用いられる。発光装置は、ボトムエミッション型であっても、トップエミッション型であってもよい。
下部電極10は、所定の平面形状を有する本体部101と、画素回路2に接続される配線として機能する配線部102とを有している。本体部101は、画素6の平面形状に応じた平面形状を有し、例えば正方形等の矩形状の平面形状を有している。また、配線部102は、本体部101から画素回路2側に突出している。配線部102は、パッシベーション層19に形成されたコンタクトホールを介して、金属配線18cに接続されている。
下部電極10が形成されたパッシベーション層19上には、隔壁として機能する隔壁層9が形成されている。隔壁層9における下部電極10の本体部101上の領域には、画素6を画定する開口部7が形成されており、画素6の発光領域が隔壁層9の開口部7によって区分されている。開口部7は、下部電極10の本体部101に達している。開口部7は、画素6の平面形状に応じた平面形状を有し、例えば正方形等の矩形状の平面形状を有している。
仮に、隔壁層9の材料に有機材料であるアクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂を使用すると、樹脂をパターニングして開口部を形成することによって得られた隔壁層9には、微量の水分が内在している。内在する微量の水分は、例えば、樹脂のパターニングの際のウェットプロセス等に起因するものである。このように隔壁層9に水分が内在していると、隔壁層9中の水分が有機EL素子OELへと移動して有機EL素子OELの劣化を引き起こす場合がある。
これに対して、本実施形態による発光装置では、隔壁層9には、有機材料ではなく、水浸透性の低い無機材料よりなる膜が使用されている。具体的には、水浸透性の低い無機材料よりなる膜として、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)、又はこれらの混合物、酸化アルミニウム又はその混合物等よりなる膜が使用されている。このように窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の無機材料よりなる隔壁層9は、樹脂材料、すなわち有機材料よりなる隔壁層9と比較して内在する水分量が極めて少ない。このため、本実施形態による発光装置では、隔壁層9からの水分による有機EL素子OELの劣化を大幅に抑制することが可能である。なお、無機材料よりなる隔壁層9は、樹脂等の有機材料を用いた場合と比較して薄く形成される。隔壁層9の膜厚としては、例えば50nm〜400nmであり、約200nmが好適である。
開口部7内の下部電極10上及び隔壁層9上には、基板1の長手方向に沿って帯状の有機化合物層8が形成されている。有機化合物層8は、1列に配置された複数の画素6に沿った帯状に形成され(図2参照)、複数の画素6における有機EL素子OELに共通するものになっている。なお、有機化合物層8の構造及び材料は特に限定されるものではなく、例えば、電子輸送層とホール輸送層とにより発光層が挟まれた積層構造とすることができ、各層の材料も適宜選択することができる。
有機化合物層8上及び隔壁層9上には、上部電極11が形成されている。上部電極11は、帯状の有機化合物層8を覆うように基板1の長手方向に沿って帯状に形成され(図2参照)、複数の画素6における有機EL素子OELに共通するものになっている。上部電極11としては、特に限定されるものではないが、例えば、有機EL素子OELの発光の取り出し方式に応じて適宜選択することができる。例えば、有機EL素子OELの発光の取り出し方式がボトムエミッション型の場合、上部電極11にはアルミニウム等の反射性の電極が用いられる。有機EL素子OELの発光の取り出し方式がトップエミッション型の場合、上部電極11にはITO等の酸化物や、銀、マグネシウム、銀とマグネシウムの合金等の金属薄膜といった透明電極が用いられる。
こうして画素6毎に、画素6が有する発光素子として、下部電極10と有機化合物層8と上部電極11とを有する有機EL素子OELが形成されている。なお、有機化合物層8及び上部電極11は、それぞれ画素6毎に分離された構成でもよい。有機EL素子OELでは、下部電極10と上部電極11との間に電流が流れると、開口部7内の有機化合物層8が発光する。
上部電極11上及び隔壁層9上には、無機材料よりなる封止膜12が形成されている。封止膜12は、水浸透性の低い無機材料で構成される。具体的には、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)又はこれらの混合物、酸化アルミニウム又は酸化アルミニウムと他の無機材料との混合物が挙げられる。封止膜12は基板1の端部まで形成されている。こうして形成された封止膜12により、有機EL素子OELは、水分、酸素を含む外部雰囲気から遮断されている。封止膜12の形成方法としては、プラズマCVD法等が好適に用いられる。なお、有機EL素子OELの発光の取り出し方式がボトムエミッション型の場合、封止膜12には透光性は要求されない。一方、有機EL素子OELの発光の取り出し方式がトップエミッション型の場合、封止膜12の側へ発光を取り出すため、封止膜12には透光性が必要となり、透光性を有する材料で封止膜12が形成される。
画素回路2は、図2に示すように、上述した薄膜トランジスタTFT1、TFT2、TFT3、及び保持容量Cを有している。
薄膜トランジスタTFT1のソース電極181sは、金属配線18aを介して電源線3に接続されている。ソース電極181s、金属配線18a、及び電源線3は、同一の層で一体的に形成されている。
薄膜トランジスタTFT1のゲート電極16aは、保持容量Cの電極層16dに接続されている。ゲート電極16a及び電極層16dは、同一の層で一体的に形成されている。さらに、ゲート電極16aは、電極層16d及び金属配線18eを介して、薄膜トランジスタTFT2のドレイン電極182dに接続されている。金属配線18e及びドレイン電極182dは、同一の層で一体的に形成されている。
薄膜トランジスタTFT1のドレイン電極181dは、金属配線18bを介して、薄膜トランジスタTFT3のソース電極183sに接続されている。ドレイン電極181d、金属配線18b、及びソース電極183sは、同一の層で一体的に形成されている。
薄膜トランジスタTFT2のソース電極182sは、金属配線18d及び中継配線16eを介して、データ線5に接続されている。ソース電極182s及び金属配線18dは、同一の層で一体的に形成されている。一方、中継配線16eは、ソース電極182s及び金属配線18dとは異なる層で別個に形成されている。
薄膜トランジスタTFT3のドレイン電極183dは、金属配線18cを介して、有機EL素子OELにおける下部電極10の配線部102に接続されている。ドレイン電極183d及び金属配線18cは、同一の層で一体的に形成されている。一方、配線部102を含む下部電極10は、ドレイン電極183d及び金属配線18cとは異なる層で別個に形成されている。
薄膜トランジスタTFT2のゲート電極16bは、第1の制御線16fに接続されている。ゲート電極16b及び第1の制御線16fは、同一の層で一体的に形成されている。複数の画素回路2に形成された複数のゲート電極16bは、共通する第1の制御線16fに接続されている。
薄膜トランジスタTFT3のゲート電極16cは、第2の制御線16gに接続されている。ゲート電極16c及び第2の制御線16gは、同一の層で一体的に形成されている。複数の画素回路2に形成された複数のゲート電極16cは、共通する第2の制御線16gに接続されている。
こうして、画素6毎に形成された画素回路2が構成されている。上記画素回路2を有する本実施形態による発光装置は、例えば以下のようにして駆動されて複数の画素6の発光が制御される。
発光前の時点では、各画素回路2における薄膜トランジスタTFT2、TFT3は、ともにオフの状態にある。この状態では、各画素6の有機EL素子OELの駆動電圧は0Vになっている。
まず、書き込み期間において、第1の制御線16fに制御信号が入力され、この制御信号により、各画素回路2における薄膜トランジスタTFT2がオンの状態になる。続いて、各データ線5に対して、画素6の発光又は非発光を表すデータ信号が入力される。
各データ線5に入力されたデータ信号は、オン状態の薄膜トランジスタTFT2を介して、薄膜トランジスタTFT1のゲート電極16aに入力されるとともに、保持容量Cに入力されて保持される。こうして、書き込み期間において、ゲート電極16a及び保持容量Cに、画素6の発光又は非発光を表すデータ信号が書き込まれる。
次いで、書き込み期間から発光期間に切り換えられ、第1の制御線16fに入力されている制御信号がオフにされ、各画素回路2おける薄膜トランジスタTFT2がオフの状態になる。また、第2の制御線16gに制御信号が入力され、この制御信号により、各画素回路2における薄膜トランジスタTFT3がオンの状態となる。このとき、薄膜トランジスタTFT1は、書き込み期間において、ゲート電極16a及び対応する保持容量Cに対して、発光を表すデータ信号が書き込まれていればオンの状態になり、非発光を表すデータ信号が書き込まれていればオフの状態となる。
対応する画素回路2の薄膜トランジスタTFT1がオン状態の画素6では、電源線3により有機EL素子OELに駆動電圧が印加されて駆動電流が流れる結果、有機EL素子OELが発光する。一方、対応する画素回路2の薄膜トランジスタTFT1がオフ状態の画素6では、有機EL素子OELに駆動電圧が印加されず、有機EL素子OELは発光しない。
発光期間が経過すると、第2の制御線16gに入力されている制御信号がオフにされ、薄膜トランジスタTFT3がオフの状態になる。
上記のようにして、書き込み期間及び表示期間が切り換えられて複数の画素6の発光が制御される。
なお、上記では、薄膜トランジスタTFT1、TFT2、TFT3について、これらのソース電極とドレイン電極とを便宜上、区別して説明を記載したが、ソース電極とドレイン電極とは上記の説明と逆になっていてもよい。また、画素回路2の構成としては、データ信号、制御信号が入力されて有機EL素子OELに流す駆動電流を制御することができる回路構成であればよく、上述した本実施形態の構成に限定されるものではない。
本実施形態による発光装置では、図2乃至図4に示すように、有機化合物層8の下には、金属配線18a、18b、18c、18d、18e、電源線3、及びデータ線5が形成されていない。なお、以下では、必要に応じて、金属配線18a、18b、18c、18d、18e、及び電源線3をまとめて「金属配線18」と表記する。また、有機化合物層8の下には、金属配線18と同一の層で形成された他の配線も形成されていない。
具体的には、図3に示す断面構造では、有機化合物層8の下には、配線として、下部電極10の本体部101から突出した配線部102のみが形成されている。配線部102は、有機化合物層8が形成されていない領域において、パッシベーション層19に形成されたコンタクトホールを介して、金属配線18cに接続されている。こうして、下部電極10の配線部102は、金属配線18cを介して、薄膜トランジスタTFT3のドレイン電極183dに接続されている。
一方、図4に示す断面構造では、データ線5がコンタクトホールを介して、ゲート電極16a、16b、16cと同一材料の層で形成された中継配線16eに繋ぎかえられている。中継配線16eは、有機化合物層8の下を通過するように基板1の幅方向に沿って形成されている。中継配線16eの画素回路2側の端部には、コンタクトホールを介して、金属配線18dが接続されている。こうして、データ線5は、中継配線16e及び金属配線18dを介して、薄膜トランジスタTFT2のソース電極182sに接続されている。なお、中継配線16eは、基板1の主面に垂直な方向からみた平面視において、下部電極10及びその配線部102と重ならないように配置されている。
こうして、本実施形態による発光装置では、図2に示すように、基板1の主面に垂直な方向からみた平面視において、金属配線18及びデータ線5が有機化合物層8と離間されている配線レイアウトになっている。
ゲート電極16a、16b、16c、これらと同一の層で形成された中継配線16e、第1の制御線16f、及び第2の制御線16g、並びに配線部102を含む下部電極10は、いずれも比較的膜厚が小さい。このため、これらの配線による凹凸は比較的小さい。ゲート電極16a、16b、16c、中継配線16e、第1の制御線16f、及び第2の制御線16gの膜厚は、例えば、100nm〜200nmであり、約150nmが好適である。下部電極10の膜厚は、例えば、50nm〜100nmであり、約80nmが好適である。
一方、金属配線18及びデータ線5は、上記ゲート電極16a、16b、16c及び下部電極10と比較して、比較的膜厚が大きい。金属配線18及びデータ線5の膜厚は、例えば300nm〜1500nmである。このように比較的厚い金属配線18又はデータ線5が仮に有機化合物層8の下に形成されていると、金属配線18又はデータ線5による凹凸のために不都合が生じる可能性がある。すなわち、金属配線18又はデータ線5をパッシベーション層19や隔壁層9で被覆したとしても、金属配線18又はデータ線5による凹凸が有機化合物層8の上方の上層部に残ってしまうことになる。特に、窒化シリコン膜等の無機材料よりなる隔壁層9は、樹脂材料よりなる隔壁層と比較して薄く形成して用いることが好ましい。このため、無機材料よりなる隔壁層9を用いた場合には、樹脂材料よりなる隔壁層の場合と比較して上層部に凹凸が顕著に残ることになる。上層部に凹凸がある状態で封止膜12を形成した場合には、凹凸に起因して封止膜12に欠陥が発生し、外部から水分、酸素が侵入して有機化合物層8を劣化させる可能性がある。
本実施形態による発光装置では、上述のように、基板1の主面に垂直な方向からみた平面視において、金属配線18及びこれと同一の層で形成された配線、並びにデータ線5が有機化合物層8と離間されている配線レイアウトになっている。有機化合物層8の下には、金属配線18及びこれと同一の層で形成された他の配線、並びにデータ線5も形成されていない。このため、有機化合物層8の上方に形成された封止膜12は、無機材料よりなる隔壁層9を用いた場合であっても、より平坦な下地上に形成されるため、配線の凹凸による影響を受けにくい。このため、封止膜12における欠陥の発生を抑制することが可能となる。よって、外部雰囲気からの水分、酸素が有機化合物層8へ伝搬することが難しく、水分、酸素による有機EL素子OELの劣化をより確実に抑制することができる。
さらに、金属配線18のうち最も画素6に近い箇所と上部電極11の端部との距離をd2、データ線5の最も画素6に近い箇所と上部電極11の端部との距離をd3としたときに、距離d2及びd3を2μm以上にすることが好ましい。なお、距離d2及びd3は、それぞれ基板1の主面に平行な面内方向における距離である。それは、水浸透性の低い膜と、上部電極11や有機化合物層8といった膜との異種接合界面では、基板面内方向の水浸透速度が増加する傾向があるためである。このため、無機材料で且つ、水浸透性の低い膜である隔壁層9と封止膜12との界面を形成することにより、有機化合物層8を密封することが望ましい。距離d2及びd3を2μm以上にすることにより、有機化合物層8及び上部電極11の周辺の平坦性を確保することができ、隔壁層9と封止膜12との界面を良好に形成することができる。また、上記したように、基板面内方向の水浸透速度の最も大きい有機化合物層8を上部電極11で覆うことが望ましい。これらにより、外部雰囲気からの水分、酸素の有機化合物層8への侵入を遮断し、水分、酸素による有機EL素子の劣化をより確実に抑制することができる。ただし、距離d2及びd3は成膜装置やリソグラフィ装置の位置精度のマージンを鑑みて設計すればよく、通常50μmから200μmをとることが好適である。距離d2及びd3を2μm以上とすることで、寄生容量を抑制することができる。
なお、有機化合物層8の下には、配線として、下部電極10の配線部102及び中継配線16eが形成されているが、上述のように配線部102を含む下部電極10及び中継配線16eは、比較的膜厚が小さい。このため、配線部102及び中継配線16eの凹凸により有機化合物層8上の封止膜12が受ける影響は小さくなっている。
このように、本実施形態によれば、有機EL素子OELが形成された領域における配線による凹凸を低減し、封止膜12における封止性能の低下を抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、良好な封止性能を実現し、有機EL素子OELの劣化を抑制することができ、有機EL素子OELの発光性能を長期にわたって維持することができる。また、上部電極11の端部と、信号を供給するデータ線5との面内方向における距離d3を2μm以上とすることにより、寄生容量を抑制することができる。以上により、本実施形態によれば、有機EL素子OELを用いた発光装置の信頼性を向上させ、長寿命化を実現し、駆動応答性に優れた有機発光装置を実現することができる。
次に、本実施形態による発光装置の製造方法について説明する。ここでは、金属配線18とデータ線5とを同じ層で形成した場合を例示しているが、金属配線18とデータ線5とを異なる層としてもよい。
まず、例えばガラス基板等の基板1上に、例えばプラズマCVD法等により、例えば酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等よりなるアンダーコート層13を形成する。
次いで、アンダーコート層13上に例えばポリシリコン膜、アモルファスシリコン膜等よりなる半導体層を形成し、この半導体層を例えばリソグラフィ及びエッチングによりパターニングする。これにより、同一の半導体層で、チャネル層14a、14b、14c、及び電極層14dを形成する。
次いで、チャネル層14a等が形成されたアンダーコート層13上に、例えばプラズマCVD法等により、例えば酸化シリコン膜、シリコン窒化膜等よりなるゲート絶縁膜15を形成する。
次いで、ゲート絶縁膜15上に例えばアルミニウム、銅、クロム又はこれらの合金等よりなる導電膜を形成し、この導電膜を例えばリソグラフィ及びエッチングによりパターニングする。これにより、同一の導電膜で、ゲート電極16a、16b、16c、電極層16d、及び中継配線16eを形成する。この後、チャネル層14a、14b、14cのソース/ドレイン領域、及び電極層14dに不純物を適宜ドーピングする。
次いで、ゲート電極16a等が形成されたゲート絶縁膜15上に、例えばプラズマCVD法により、例えばシリコン酸化膜よりなる層間絶縁層17を形成する。
次いで、例えばリソグラフィ及びエッチングにより、層間絶縁層17及びゲート絶縁膜15にコンタクトホールを形成する。ここで形成するコンタクトホールには、チャネル層14aの一端及び他端に達する2つのコンタクトホール、チャネル層14bの一端及び他端に達する2つのコンタクトホール、チャネル層14cの一端及び他端に達する2つのコンタクトホールが含まれる。また、電極層14dに達するコンタクトホールが含まれる。また、中継配線16eの一端及び他端に達する2つのコンタクトホールが含まれる。
次いで、コンタクトホールが形成された層間絶縁層17上に、例えば蒸着法、スパッタ法等により、アルミニウム、アルミニウム合金、銅等よりなる金属膜を形成し、この金属膜を例えばリソグラフィ及びエッチングによりパターニングする。これにより、同一の金属膜で、金属配線18a、18b、18c、18d、18e、電源線3、及びデータ線5を形成する。
金属配線18aは、これと一体的に形成されたソース電極181sを含み、また、電源線3と一体的に形成される。ソース電極181sは、コンタクトホールを介してチャネル層14aの一端に接続される。また、電源線3は、コンタクトホールを介して電極層14dに接続される。
また、金属配線18bは、これと一体的に形成されたドレイン電極181d及びソース電極183sを含む。ドレイン電極181dは、コンタクトホールを介してチャネル層14aの他端に接続される。また、ソース電極183sは、コンタクトホールを介してチャネル層14cの一端に接続される。
金属配線18cは、これと一体的に形成されたドレイン電極183dを含む。ドレイン電極183dは、コンタクトホールを介してチャネル層14cの他端に接続される。
金属配線18dは、これと一体的に形成されたソース電極182sを含む。ソース電極182sは、コンタクトホールを介してチャネル層14bの一端に接続される。また、金属配線18dは、コンタクトホールを介して中継配線16eの一端に接続される。
金属配線18eは、これと一体的に形成されたドレイン電極182dを含む。ドレイン電極182dは、コンタクトホールを介してチャネル層14bの他端に接続される。また、金属配線18eは、コンタクトホールを介して電極層16dに接続される。
上記金属配線18a、18b、18c、18d、18e、電源線3、及びデータ線5は、基板1の主面に垂直な方向からみた平面視において、有機化合物層8の形成予定領域と重ならないように有機化合物層8の形成予定領域と離間されて形成される。
次いで、金属配線18a等が形成された層間絶縁層17上に、例えばプラズマCVD法により、例えば窒化シリコン膜よりなるパッシベーション層19を形成する。
次いで、例えばリソグラフィ及びエッチングにより、パッシベーション層19に、金属配線18cに達するコンタクトホールを形成する。
次いで、コンタクトホールが形成されたパッシベーション層19上に例えばCVD法、スパッタ法等により導電膜を形成し、この導電膜を例えばリソグラフィ及びエッチングによりパターニングする。これにより、複数の画素6に対応して、導電膜よりなる複数の下部電極10を形成する。下部電極10には、例えば正方形等の矩形状の平面形状を有する本体部101とともに、コンタクトホールを介して金属配線18cに接続された配線部102が形成される。下部電極10を構成する導電膜の材料としては、有機EL素子OELの発光の取り出し方式に応じて、透明電極材料、反射電極材料を適宜選択することができる。
次いで、下部電極10が形成されたパッシベーション層19上に、例えばプラズマCVD法により、例えばシリコン窒化膜等の無機材料の膜よりなる隔壁層9を形成する。
次いで、隔壁層9に、例えばリソグラフィ及びエッチングにより、下部電極10が露出される複数の開口部7を形成する。隔壁層9に形成された開口部7により画素6が画定されることになる。
次いで、隔壁層9上の開口部7を含む基板1の長手方向に沿った帯状の領域に、例えばシャドウマスクを用いた低分子材料の真空蒸着等により、有機化合物層8を形成する。有機化合物層8を形成する方法は特に限定されるものではないが、好適に用いられる方法の一つとして、低分子材料の真空蒸着による形成方法が例示される。この場合、シャドウマスクを用いて有機化合物層8を形成する領域を決める。有機化合物層8としては、発光材料を含む発光層とともに、ホール輸送層、電子輸送層等が適宜積層される。シャドウマスクを用いて真空蒸着をする際には、基板上に支持体を設置し、その支持体とマスクが接触する形態とすることもできる。また、有機化合物層8の形成方法として、有機化合物を塗布乾燥する方法を用いることもできる。塗布の方法は、公知の方法を用いることができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ディップ法等が挙げられる。
次いで、有機化合物層8が形成された隔壁層9上に例えばCVD法、スパッタ法等により導電膜を形成し、この導電膜を例えばリソグラフィ及びエッチングによりパターニングする。これにより、隔壁層9上の有機化合物層8を含む基板1の長手方向に沿った帯状の領域に、導電膜よりなる上部電極11を形成する。上部電極11を構成する導電膜の材料としては、有機EL素子OELの発光の取り出し方式に応じて、反射電極材料、透明電極材料を適宜選択することができる。
次いで、上部電極11が形成された隔壁層9上に、例えばプラズマCVD法、スパッタ法等により、例えば窒化シリコン膜よりなる封止膜12を形成する。
こうして、本実施形態による発光装置が製造される。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による発光装置について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す平面図である。なお、上記第1実施形態による発光装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡潔にする。
本実施形態による発光装置は、複数の画素6(6a、6b)が基板1の長手方向に沿って2列に並んで配置されている点で、上記第1実施形態による発光装置と異なっている。なお、以下の説明では、必要に応じて、2列の画素6の列のうち、画素回路2に近い第1の列の画素6を「画素6a」として表記し、画素6aに関連する要素を表す符号の末尾に「a」を付する。また、必要に応じて、画素回路2から遠い第2の列の画素6を「画素6b」として表記し、画素6bに関連する要素を表す符号の末尾に「b」を付する。
図5に示すように、複数の画素6は、第1の列及び第2の列の2列に並んで配置されている。第1の列及び第2の列は、それぞれ画素6と画素6との間に離間領域を有し、第2の列が有する画素6bは、第1の列における画素6aと画素6aとの間の離間領域に相当する位置に配置されている。より具体的には、第1の列の複数の画素6aと第2の列の複数の画素6bとは、互いに同一のピッチでかつそのピッチの半ピッチ分だけずれて基板1の長手方向に沿って配置されている。このような画素6の配置は、千鳥状の配置、又はジグザグの配置と表現することができる。こうして、基板1の長手方向に沿って複数の画素6が2列の千鳥状又はジグザグに並んで配置されている。このように画素6を千鳥状の配置にすることで、画素6の開口部7のピッチを狭くすることができる。これにより、本実施形態による発光装置を電子写真方式の画像形成装置における露光ヘッドに用いた場合に、高解像度の画像を形成することが可能となる。
ただし、隣接する画素6a、6bの開口部7a、7bは、互いに画素回路2との距離が異なる。すなわち、画素6bの開口部7bは、画素6aの開口部7aよりも画素回路2との距離が大きい。このため、単純に配線をレイアウトすると、下部電極10からこれに接続された画素回路2までの配線抵抗が画素6毎に異なって発光輝度がばらついてしまう。すなわち、画素回路2に近い列の画素6aと遠い列の画素6bとで下部電極10から画素回路2までの配線抵抗が互いに異なる結果、両者の発光輝度が異なってしまう。
そこで、本実施形態による発光装置では、下部電極10aの本体部101aから突出した配線部102aの幅Waと、下部電極10bの本体部101bから突出した配線部102bの幅Wbとが互いに異なっている。すなわち、開口部7bに対応する画素6bの下部電極10bの配線部102bの幅Wbは、開口部7aに対応する画素6aの下部電極10aの配線部102aの幅Waよりも大きくなっている。これにより、配線部102aの配線抵抗と配線部102bの配線抵抗とが互いに同一になっている。こうして下部電極10aから画素回路2までの配線抵抗と、下部電極10bから画素回路2までの配線抵抗とが互いに同一になっている。
なお、データ線5と薄膜トランジスタTFT2のソース電極182sとを接続するための中継配線16eは、屈曲部を適宜有するように形成されている。これにより、中継配線16eは、基板1の主面に垂直な方向からみた平面視において、下部電極10a、10b及びその配線部102a、102bと重ならないように引き回されて配置されている。
こうして、本実施形態による発光装置では、複数の画素6の間で、下部電極10から画素回路2までの配線抵抗が同一になるように調整されている。したがって、本実施形態によれば、有機化合物層8の下に比較的厚い金属配線が配置されていない配線レイアウトにおいて、複数の画素6の間で配線抵抗における電圧降下のばらつきを抑制し、複数の画素6の発光輝度を均一にすることができる。
なお、上記では、配線部102aの幅Waと配線部102bの幅Wbとが互いに異なる場合について説明したが、配線部102aの幅Waと配線部102bの幅Wbとが互いに同一になるようにしてもよい。この場合、図示しないが、さらに、配線部102aの長さと配線部102bの長さとを互いに同一になるようにする。配線部102a、102bの長さを同一にしたことに応じて、画素6aに対応する画素回路2と、画素6bに対応する画素回路2とを、基板1の長手方向に沿って第1の列及び第2の列の2列に並んで配置する。画素回路2の第1の列及び第2の列は、画素回路2と画素回路2との間に離間領域を有するものとする。第2の列が有する画素回路2は、第1の列における離間領域に相当する位置に配置する。より具体的には、画素6aに対応する画素回路2と画素6bに対応する画素回路2とを、互いに同一のピッチでかつそのピッチの半ピッチ分だけずれて基板1の長手方向に沿って配置する。このような画素回路2の配置は、千鳥状の配置又はジグザグの配置と表現することができる。このように、基板1の長手方向に沿って複数の画素6a、6bを千鳥状に並んで配置するとともに、画素6a、6bに対応する画素回路2の配置を千鳥状に配置にすることで、配線部102a、102bの配線抵抗が同一になるようにしてもよい。
また、金属配線18のうち最も上部電極11に近い箇所と上部電極11の端部との距離をd2とし、データ線5の最も上部電極11に近い箇所と上部電極11の端部との距離をd3としたときに、距離d2及びd3をそれぞれ2μm以上にすることが好ましい。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による発光装置について図6を用いて説明する。図6は、本実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す平面図である。なお、上記第1及び第2実施形態による発光装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡潔にする。
本実施形態による発光装置は、上記第2実施形態による発光装置と同様に、複数の画素6(6a、6c)が基板1の長手方向に沿って2列に並んで配置されている。なお、以下の説明では、必要に応じて、2列の画素6の列のうち、画素回路2に近い第1の列の画素6を「画素6a」として表記し、画素6aに関連する要素を表す符号の末尾に「a」を付する。また、必要に応じて、画素回路2から遠い第2の列の画素6を「画素6c」として表記し、画素6cに関連する要素を表す符号の末尾に「c」を付する。本実施形態による発光装置は、画素回路2から遠い第2の列の画素6cに関する配線の構成が上記第2実施形態による発光装置とは異なっている。
図6に示すように、画素6の第1の列及び前記第2の列は、それぞれ画素6と画素6との間に離間領域を有し、第2の列が有する画素6cは、第1の列における画素6aと画素6aとの間の離間領域に相当する位置に配置されている。より具体的には、第1の列の複数の画素6aと第2の列の複数の画素6cとは、互いに同一のピッチでかつそのピッチの半ピッチ分だけずれて基板1の長手方向に沿って配置されている。こうして、図5に示す構成と同様に、基板1の長手方向に沿って複数の画素6が2列の千鳥状又はジグザグに並んで配置されている。一方、画素回路2と下部電極10cとの間の距離が大きい画素6cについて、画素回路2と下部電極10cとを接続するための配線の構成が図5に示す上記第2実施形態による発光装置の構成と異なっている。
本実施形態による発光装置では、画素6cに対応する画素回路2において、上述した薄膜トランジスタTFT3に対応する薄膜トランジスタTFT3’のドレイン電極183dが、金属配線18fと一体的に形成されている。金属配線18fは、上記金属配線18a、18b、18c、18d、18e、電源線3、及びデータ線5と同一の層で形成された例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅等よりなるものである。
金属配線18fは、コンタクトホールを介して、一旦、中継配線16hに接続されている。中継配線16hは、ゲート電極16a、16b、16cと同一の層で形成された例えばアルミニウム、銅、クロム又はこれらの合金等よりなるものである。そして、中継配線16hは、隣接する開口部7a、開口部7cの間を通って、データ線5が配置された側に引き回されている。
そして、中継配線16hには、有機化合物層8が形成されていないデータ線5と画素6cとの間の領域おいて、コンタクトホールを介して金属配線18gが接続されている。
さらに、金属配線18gには、コンタクトホールを介して下部電極10cの配線部102cが接続されている。なお、下部電極10cにおいて、配線部102cは、本体部101cからデータ線5側に突出するように形成されている。
なお、画素回路2と下部電極10aとを接続するための配線の構成は、上記第2実施形態による発光装置の構成と同様になっている。
有機EL素子OELの発光の取り出し方式がボトムエミッション型の場合、下部電極10には、上述のようにITO等の透明電極が使用される。しかしながら、ITO等の透明電極は、アルミニウム等よりなる配線と比較してシート抵抗が高い。
そこで、本実施形態による発光装置では、画素6cの下部電極10cと画素回路2とを接続するための配線の一部として、ゲート電極16a、16b、16cと同一の層で形成された中継配線16hが使用されている。中継配線16hは、例えばアルミニウム、銅、クロム又はこれらの合金等よりなり、ITO等の透明電極と比較してシート抵抗が比較的低い。このように、本実施形態によれば、シート抵抗の比較的低い中継配線16hを使用することによって配線抵抗による電圧降下を低減し、発光装置の消費電力を抑えることができる。
また、本実施形態による発光装置では、中継配線16hの幅、及び下部電極10cの本体部101cから突出した配線部102cの幅が調整されている。これにより、配線部102c、金属配線18g、中継配線16h、及び金属配線18fの配線抵抗が、配線部102a及び金属配線18cの配線抵抗と同一になっている。こうして、下部電極10cから画素回路2までの配線抵抗と、下部電極10aから画素回路2までの配線抵抗とが互いに同一になっている。
こうして、本実施形態による発光装置では、複数の画素6の間で、下部電極10から画素回路2までの配線抵抗が同一になるように調整されている。したがって、本実施形態によれば、有機化合物層8の下に比較的厚い金属配線が配置されていない配線レイアウトにおいて、複数の画素6の間で配線抵抗における電圧降下のばらつきを抑制し、複数の画素6の発光輝度を均一にすることができる。
また、金属配線18のうち最も上部電極11に近い箇所と上部電極11の端部との距離をd2とし、データ線5の最も上部電極11に近い箇所と上部電極11の端部との距離をd3としたときに、距離d2及びd3をそれぞれ2μm以上にすることが好ましい。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による画像形成装置について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態による画像形成装置を示す概略図である。なお、上記第1乃至第3実施形態による発光装置と同様の構成要素については同一の符号を付し説明を省略し又は簡潔にする。本実施形態による画像形成装置は、上記第1乃至第3実施形態のいずれかによる発光装置を露光ヘッドに用いたものである。
図7に示すように、本実施形態による画像形成装置200は、記録ユニット204を有している。記録ユニット204は、感光体である感光ドラム205と、帯電部である帯電器206と、露光部である露光ヘッド207と、現像部である現像器208と、転写部である転写器209とを備えている。帯電器206、露光ヘッド207、及び現像器208は、感光ドラム205の周方向に沿って順に配置されている。また、画像形成装置200は、搬送ローラー203と、定着器210とを有している。
露光ヘッド207は、上記第1乃至第3実施形態のいずれかによる発光装置を露光光源として備え、また、その発光装置の駆動回路を備える。露光ヘッド207において、上記第1乃至第3実施形態のいずれかによる発光装置は、列状に配置された複数の画素6の配置方向が感光ドラム205の回転軸に沿うように配置されている。すなわち、露光ヘッド207において、発光装置は、複数の画素6の配置方向が感光ドラム205の長軸方向に沿うように配置されている。発光装置における複数の画素6は、用紙202上に形成すべき画像の画像データに応じて発光が制御される。
記録ユニット204では、まず、円柱状の感光ドラム205の表面が帯電器206で均一に帯電される。
次いで、露光ヘッド207における発光装置の画素6が画像データに応じて発光することにより、帯電器206により帯電された感光ドラム205が露光され、静電潜像が感光ドラム205上に形成される。静電潜像は、露光ヘッド207による感光量(照度、時間)によって制御することができる。
次いで、記録ユニット204では、現像器208によって感光ドラム205上の静電潜像に現像剤であるトナーが供給されて付着される。これにより、感光ドラム205上にトナー像が形成される。
次いで、搬送ローラー203により記録ユニット204に搬送された用紙202上に、転写器209によってトナー像が転写される。なお、用紙202が搬送ローラー203によって記録ユニット204に搬送されるタイミングは適宜設定できる。
このようにして、記録ユニット204を介して、画像データに基づきトナー像が用紙202に転写される。トナー像が転写された用紙202は、定着器210に搬送される。
定着器210では、トナー像が用紙202に定着され、用紙202上に画像が形成される。画像が形成された用紙202は、排紙トレイ等に排出される。
このように、上記第1乃至第3実施形態による発光装置を露光ヘッド207に露光光源として用いて画像形成装置を構成することができる。
上記第1乃至第3実施形態による発光装置は、複数の画素6が列状に配置されたものであり、レーザー光を走査する方式のように光源からの光を走査する構成を必要としないものである。したがって、本実施形態によれば、露光ヘッド207の小型化を実現することができ、ひいては、画像形成装置の小型化を実現することができる。
なお、本実施形態においては、記録ユニット204が1つである例えばモノクロの画像形成装置を例にして説明したが、それに限るものではない。例えばイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びブラック(K)の各色について記録ユニット204を複数備えたカラーの画像形成装置でもかまわない。
[変形実施形態]
なお、本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、下部電極10と、下部電極10に接続された金属配線18c及びこれと一体的に形成されたドレイン電極183dとが別個の層で形成された場合について説明した。しかしながら、下部電極10及び下部電極10に接続された配線等の構成は、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、画素回路2として、2つの薄膜トランジスタTFT1、TFT2、TFT3、及び保持容量Cを有するものについて説明したが、画素回路2の構成はこれに限定されるものではない。画素回路2は、各画素6の発光及び非発光を表すデータ信号に応じて、複数の画素6を所定のタイミングで発光するように制御することができるものであればよく、画素回路2の構成として種々の構成を採用することができる。また、画素回路2に用いられる薄膜トランジスタの構造及び材料も特に限定されるものではなく、トップゲート型の構造、ボトムゲート型の構造を適宜用いることができ、その材料も種々の材料を用いることができる。
また、上記実施形態では、画素回路2における薄膜トランジスタTFT1、TFT2、TFT3のソース/ドレイン電極について、金属配線と一体的に形成されている場合を例に説明したが、ソース/ドレイン電極は、金属配線と別個に形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、金属配線18とデータ線5とを同じ層で形成した場合を例に説明したが、金属配線18とデータ線5とを異なる層としてもよい。例えば、データ線5は、隔壁層9よりも下に形成される金属配線18とは異なり、隔壁層9上に形成して配置することができる。図8は、データ線5が隔壁層9上に配置された変形実施形態による発光装置における画素領域及びその周辺の構成を示す断面図である。
図8に示すように、金属配線18a、18b、18c等及び電源線3を含む金属配線18は、層間絶縁層17上に形成されている。金属配線18が形成された層間絶縁層17上には、パッシベーション層19が形成されている。なお、有機EL素子OELは、上記実施形態と同様に形成されている。パッシベーション層19上には、隔壁層9が形成されている。隔壁層9上には、複数のデータ線5が形成されている。有機EL素子OELの上部電極11上及び複数のデータ線5が形成された隔壁層9上には、封止膜12が形成されている。このように、データ線5は、金属配線18とは異なる層とし、隔壁層9上に配置されていてもよい。
以下、実施例に従って本発明の効果を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例>
ここでは、金属配線18及びデータ線5と上部電極11の端部との距離を変えた発光装置を作製し、それぞれの発光装置について、温度85℃、湿度85%における1000時間の環境試験による有機EL素子OELの劣化度合いの関係を示す。環境試験を行うサンプルとしては、図2乃至図4に示す第1実施形態にて説明した有機EL素子OELのアレイを有する発光装置を作製した。作製した発光装置における各層の材料及び膜厚は次のとおりである。ゲート電極16bを含む第1の制御線16f、ゲート電極16cを含む第2の制御線16g、中継配線16h等については、材料をアルミニウムとし、膜厚を0.15μmとした。金属配線18については、材料をアルミニウムとし、膜厚を0.9μmとした。パッシベーション層19については、材料を窒化シリコンとし、膜厚を0.2μmとした。下部電極10については、材料をITOとし、膜厚を0.08μmとした。隔壁層9については、材料を窒化シリコンとし、膜厚を0.2μmとした。有機化合物層8については、下記の有機材料を用いた積層構造とし、膜厚を0.148μmとした。
以下に、有機化合物層8の作製の際に用いた化合物を示す。
Figure 2016040764
まず下部電極10上に、正孔注入層として化合物1を膜厚3nmで成膜し、正孔輸送層として化合物2を膜厚50nmで成膜し、電子ブロック層として化合物3を膜厚10nmで成膜した。次いで、ホストである化合物4に発光材料である化合物5が1体積%含まれるように共蒸着して、発光層を膜厚20nmで成膜した。さらに、正孔ブロック層として化合物6を膜厚10nmで成膜し、電子輸送層として化合物7を膜厚40nmで成膜した。次に、化合物8が化合物7に対して30体積%含まれるように共蒸着して、電子注入層を膜厚15nmの膜厚で成膜した。
上部電極11については、材料をアルミニウムとし、膜厚を0.2μmとした。封止膜12については、材料を窒化シリコンとし、膜厚を2.0μmとした。ここでは、パッシベーション層19、隔壁層9及び封止膜12はCVD法で形成した。また、ゲート電極16bを含む第1の制御線16f、ゲート電極16cを含む第2の制御線16g、中継配線16h等、金属配線18、及び下部電極10はスパッタ法で形成した。また、有機化合物層8及び上部電極11は真空蒸着法で形成した。本実施例では、金属配線18の膜厚とデータ線5の膜厚とを等しくした。また、金属配線18と上部電極11との距離d2と、データ線5と上部電極11との距離d3とを等しくし、以下、これらをまとめて距離dと表記する。
表1には、距離dの異なる参考例1〜3及び実施例1〜3の各サンプルについて、上記環境試験後の発光面積を示した。なお、表1に示す発光面積は、環境試験後に測定された発光面積の実測値の、発光面積の設計値に対する比(%)で表している。表1からわかるように、金属配線18(及びデータ線5)から上部電極11の端部までの距離dが大きくなるほど、発光面積の減少が低下する傾向があることがわかる。距離dが2.0μmより小さい参考例1、参考例2及び参考例3では、それぞれ環境試験により発光面積が低下した。発光面積の減少は、金属配線18側及びデータ線5側から発生しており、外来水、酸素の侵入に起因している。一方で、距離dが2.0μm以上である実施例1、実施例2及び実施例3では、それぞれ環境試験後も発光面積は保持された。つまり、少なくとも2μm以上の距離dを有すれば、外部より浸入する水、酸素から有機EL素子OELを保護することができることがわかる。
Figure 2016040764
1 基板
2 画素回路
3 電源線
4 走査回路
5 データ線
6、6a、6b、6c 画素
7、7a、7b、7c 開口部
8 有機化合物層
9 隔壁層
10、10a、10b、10c 下部電極
11 上部電極
12 封止膜
16a、16b、16c ゲート電極
16e、16h 中継配線
18、18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g 金属配線
181s、182s、183s ソース電極
181d、182d、183d ドレイン電極
200 画像形成装置

Claims (11)

  1. 長尺状の基板の上に形成された画素回路と、
    前記画素回路が形成された前記基板の上に形成され、複数の開口部を有する隔壁と、
    前記複数の開口部により画定された複数の画素とを有し、
    前記画素が、前記画素回路に接続された下部電極と、前記下部電極の上に形成された有機化合物層とを有する発光素子を有し、
    前記複数の画素が前記基板の長手方向に沿って列状に並んで配置され、
    前記画素回路が、ゲート電極及びソース/ドレイン電極を有するトランジスタと、前記ゲート電極を含む第1の配線と、前記ソース/ドレイン電極を含む第2の配線とを有し、前記基板の主面に垂直な方向からみた平面視において、前記第2の配線及び前記第2の配線と同一の層で形成された配線と前記有機化合物層とが離間されていることを特徴とする発光装置。
  2. 前記基板と前記有機化合物層との間に形成され、前記第1の配線と同一の層で形成された第3の配線及び前記下部電極と同一の層で形成された第4の配線の少なくとも一方をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記隔壁は、無機材料よりなることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記複数の画素は、1列に並んで配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記複数の画素は、第1の列及び第2の列の2列に並んで配置され、
    前記第1の列及び前記第2の列は、前記画素と前記画素との間に離間領域を有し、
    前記第2の列が有する前記画素は、前記第1の列における前記離間領域に相当する位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記第1の列に並んだ前記画素の前記下部電極から前記画素回路までの配線抵抗と、前記第2の列に並んだ前記画素の前記下部電極から前記画素回路までの配線抵抗とが互いに同一であることを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
  7. 前記第1の列に並んだ前記画素が、前記第2の列に並んだ前記画素よりも前記画素回路から遠く、
    前記第1の列に並んだ前記画素の前記下部電極と前記画素回路とを接続する配線部の幅が、前記第2の列に並んだ前記画素の前記下部電極と前記画素回路とを接続する配線部の幅よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の発光装置。
  8. 前記第1の配線と同一の層で形成され、前記第1の列に並んだ前記画素の前記下部電極と前記画素回路とを接続するための第5の配線をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の発光装置。
  9. 長尺の基板の上に形成された画素回路と、前記画素回路が形成された前記基板の上に形成され、複数の開口部を有する無機材料からなる隔壁と、前記隔壁により画定された複数の画素とを有し、
    前記画素は、前記画素回路に接続されている下部電極と、上部電極と、前記下部電極と前記上部電極との間に配置されている有機化合物層と、を有する発光素子を有し、
    前記隔壁の上に前記上部電極の一部が配置され、前記上部電極の隣に信号を供給するデータ線が配置されている発光装置であって、
    前記上部電極の端部と、前記データ線との面内方向における距離は、2μm以上であることを特徴とする発光装置。
  10. 前記有機化合物層が、前記基板の長手方向に沿って帯状に形成され、前記複数の画素における前記発光素子に共通していることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の発光装置。
  11. 感光体と、
    前記感光体を帯電する帯電部と、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載された発光装置を有し、前記感光体を露光する露光部と、
    前記感光体に現像剤を供給する現像部と、を有し、
    前記発光装置が有する前記複数の画素は、前記感光体の長軸方向に沿って配置されていることを特徴とする画像形成装置。
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