JP2016040450A - 電動送風機 - Google Patents

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優太 ▲高▼橋
優太 ▲高▼橋
Yuta Takahashi
武彦 安島
Takehiko Yasujima
武彦 安島
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Abstract

【課題】回転子から電動送風機の本体への振動伝達を低減しつつ、回転子の軸ずれに起因する弊害の発生を抑制できる電動送風機を提供する。
【解決手段】電動送風機は、固定子及び回転子を有するモータ部と、回転子の軸6aに固定されたファンと、ファンが発生させた気流をモータ部に導入する案内羽根を有するブロワー部と、軸6aを支持する軸受7と、軸受7の外周面に接触する軸受ハウジング4bと、を備え、軸受7の外周面と軸受ハウジング4bの内周面との間に、軸6aに対し垂直な一つの方向に軸受7が変位可能となる隙間16,17がある。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動送風機に関する。
下記特許文献1に開示された従来の電動送風機では、回転子の軸受を永久磁石を用いた反発式の磁気軸受で構成し、磁石の反発力によって軸受を空中に浮かせることによって、回転子及びファンのアンバランスによる回転振動が電動送風機の本体に伝わることを抑制している。
特開平2−146296号公報
しかしながら、上述した従来の電動送風機では、回転子の軸受が空中に浮いており、軸受と軸受ハウジングとの間にクリアランスがあることから、回転子の中心がモータ中心からずれることで、整流子とブラシとの接触が不均一になる。そのため、火花発生及びブラシ磨耗の早期化など、整流状態が悪化するという弊害がある。また、回転子の中心がモータ中心からずれることで、固定子の磁極部と回転子とのクリアランスが変動し、磁気振動の影響を受け、回転子の揺れが悪化するという弊害がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、回転子から電動送風機の本体への振動伝達を低減しつつ、回転子の軸ずれに起因する弊害の発生を抑制できる電動送風機を提供することを目的とする。
本発明に係る電動送風機は、固定子及び回転子を有するモータ部と、回転子の軸に固定されたファンと、ファンが発生させた気流をモータ部に導入する案内羽根を有するブロワー部と、軸を支持する軸受と、軸受の外周面に接触する軸受ハウジングと、を備え、軸受の外周面と軸受ハウジングの内周面との間に、軸に対し垂直な一つの方向に軸受が変位可能となる隙間があるものである。
本発明の電動送風機によれば、回転子の軸を支持する軸受の外周面と軸受ハウジングの内周面との間に、軸に対し垂直な一つの方向に軸受が変位可能となる隙間を設けたことで、回転子から電動送風機の本体への振動伝達を低減しつつ、回転子の軸ずれに起因する弊害の発生を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態1の電動送風機を示す断面図である。 図1に示す電動送風機のモータ部の正面図である。 図1に示す電動送風機を軸受ハウジングの位置で軸に垂直な平面で切断した断面図である。 本発明の実施の形態2の電動送風機を軸受ハウジングの位置で軸に垂直な平面で切断した断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の電動送風機を示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態1の電動送風機1は、モータ部2及びブロワー部3を備える。モータ部2は、モータフレーム4、固定子5、及び回転子6を備える。モータフレーム4の形状は、おおむね、一端面側が開口した有底筒状の形状である。固定子5及び回転子6は、モータフレーム4内に収納される。固定子5は、モータフレーム4に固定される。固定子5は、固定子鉄心及び界磁巻線を備える。回転子6は、軸6aと、軸6aに固定された電機子鉄心6bと、電機子鉄心6bに巻回された電機子巻線6cと、電機子巻線6cに接続される整流子6dとを備える。回転子6は、軸6aの一端側に配置された軸受7、及び、軸6aの他端側に配置された軸受8により、回転可能に支持される。
モータフレーム4の底部4aの中央部分には、軸受7の外周面に接触する軸受ハウジング4bが形成されている。軸受7は、軸受ハウジング4bに保持される。モータフレーム4の端面が開口した側には、ブラケット9が取り付けられている。ブラケット9は、略I字型の形状を有する。ブラケット9は、モータフレーム4の端面の開口部に、橋渡しをするように固定されている。ブラケット9の中央部分には、軸受8の外周面に接触する軸受ハウジング9aが形成されている。軸受8は、軸受ハウジング9aに保持される。
モータフレーム4の外周壁部には、ブラシ保持器10が取り付けられている。ブラシ保持器10には、整流子6dに接触することで給電するブラシ11が収納されている。ブラシ11は、バネ等で付勢されることで整流子6dの外周面に接触する。ブラシ11は、ブラケット9の長手方向に平行な方向に挿入されている。モータ部2では、固定子5に通電することによって界磁を発生させ、ブラシ11を通して回転子6に通電して電磁石とすることで、回転子6が回転する。
ブロワー部3は、ブラケット9に取り付けられた固定案内羽根12と、ブラケット9及び固定案内羽根12を貫通して突出した軸6aに、ネジ13により固定されたファン14と、固定案内羽根12及びファン14を覆うように取り付けられたファンカバー15とを備える。ファンカバー15は、吸気口15aを備える。ファン14は、回転子6と一体となって回転する。
図2は、図1に示す電動送風機1のモータ部2の正面図である。すなわち、図2は、電動送風機1のブロワー部3を取り外した状態を示す。図2に示すように、モータフレーム4の端面の開口部の、略I字型のブラケット9により覆われない領域により、風路が確保される。ファン14の回転により発生した気流は、固定案内羽根12に案内され、上記風路を通ってモータ部2の内部に導かれ、モータ部2の内部を冷却した後、モータフレーム4の外周壁に形成された排気孔(図示省略)を通って、機外へ排出される。
図3は、図1に示す電動送風機1を軸受ハウジング4bの位置で軸6aに垂直な平面で切断した断面図である。図3に示すように、軸受7の外周面と、軸受ハウジング4bの内周面との間には、軸6aに対し垂直な一つの方向に軸受7が変位可能となる隙間16,17(クリアランス)が設けられている。当該一つの方向は、図3中の横方向である。この方向を以下「変位可能方向」と称する。軸6aに垂直な断面において、軸受ハウジング4bの内周の形状は、二つの半円41,42を、長さLの等しい二つの線分43,44でつないだ形状(略長円形)である。半円41,42は、軸受ハウジング4bの外径に対応する直径を有する。すなわち、半円41,42の直径は、軸受ハウジング4bの外径に実質的に等しい。互いに平行に位置する線分43,44の間隔は、軸受ハウジング4bの外径に実質的に等しい。このような軸受ハウジング4bは、軸受7が隙間16,17の範囲内で変位可能方向に変位できるように軸受7を保持し、かつ、変位可能方向に直交する方向には軸受7が実質的に変位できないように軸受7を保持する。
本実施の形態1の電動送風機1によれば、回転子6及びファン14のアンバランスによる回転振動が発生した場合であっても、軸受7が変位可能方向に変位できることで、その回転振動が電動送風機1の本体(モータフレーム4)に伝達することを抑制できる。このため、電動送風機1の振動を抑制できる。また、変位した軸受7の外周面が、軸受ハウジング4bの半円41または42の箇所に接触したとき、両者が面接触となるので、磨耗などを抑制できる。
軸受7の変位可能方向は、図1中では紙面に垂直な方向に相当し、図2中の左右方向(横方向)に相当する。ブラシ11の挿入方向は、図1中の左右方向(横方向)である。すなわち、ブラシ11は、図1中の横方向から整流子6dに接触する。したがって、ブラシ11は、軸受7の変位可能方向に対し垂直な方向から整流子6dに接触する。軸受7の変位に伴い、軸6a及び整流子6dは、図1中で、紙面に垂直な方向には変位するが、横方向には変位しない。よって、軸受7が変位しても、整流子6dとブラシ11との距離が変動することを抑制できるので、整流子6dとブラシ11との接触状態の変動を抑制できる。このため、火花の発生及びブラシ11の摩耗の早期化など、軸受7の変位に伴う弊害の発生を抑制でき、整流状態の悪化を防止できる。
固定子5には対向する一対の磁極部が形成される。例えば、図1において、軸6aに対し左側の半空間に一方の磁極部(N極またはS極)が形成され、軸6aに対し右側の半空間に他方の磁極部(S極またはN極)が形成される。また、図2において、軸6aに対し上側の半空間に一方の磁極部(N極またはS極)が形成され、軸6aに対し下側の半空間に他方の磁極部(S極またはN極)が形成される。固定子5の磁極部の対向する方向は、図1中の紙面上の左右方向(横方向)に相当し、図2中の上下方向に相当する。軸受7の変位に伴い、回転子6は、図1中で、紙面に垂直な方向には変位するが、横方向には変位しない。よって、軸受7が固定子5の一対の磁極部の対向する方向に対し垂直な方向に変位しても、固定子5の磁極部と回転子6との距離が変動することを抑制できる。これにより、磁気振動の影響を抑制し、回転子6の揺れを防止できる。仮に、図1中で、回転子6が横方向に変位可能であるとすると、交流電流の流れ方向の変化によって固定子5の磁束が変化することで、回転子6が固定子5の磁極方向への軸ずれ(磁気振動)が生じる。これに対し、本実施の形態1によれば、そのような軸ずれ及び磁気振動の発生を確実に抑制できる。
上述した実施の形態1では、軸6aを支持する一方の軸受7が軸受ハウジング4bにより変位可能に保持される構成例について説明したが、本発明では、軸6aを支持する他方の軸受8が軸受ハウジング9aにより変位可能に保持される構成としても良い。また、本発明では、軸受7及び軸受8の双方が変位可能となる構成にしても良い。
実施の形態2.
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。図4は、本発明の実施の形態2の電動送風機1を軸受ハウジング4bの位置で軸6aに垂直な平面で切断した断面図である。
図4に示すように、本実施の形態2では、軸受7の外周面と、軸受ハウジング4bの内周面との間の隙間16,17に、緩衝部材18,19がそれぞれ配置されている。緩衝部材18,19としては、例えばゴム板などの弾性材料を好ましく用いることができる。軸受7が変位可能方向に変位することで隙間16,17の大きさが変化すると、それに伴って緩衝部材18,19が伸縮する。これにより、回転子6及びファン14のアンバランスによる回転振動を吸収することができ、回転振動が電動送風機1の本体(モータフレーム4)に伝達することをより確実に抑制できる。
緩衝部材18,19は、軸受7の変位を中心位置に戻すように付勢する付勢手段としての機能を有する。このような付勢手段を設けることで、軸6aがモータ中心から大きくずれることを確実に抑制できるので、回転子6及びファン14の回転振動をより確実に抑制できる。この付勢手段は、隙間16,17に配置する緩衝部材18,19に限らず、他の位置にバネを設けることで構成しても良い。
1 電動送風機、2 モータ部、3 ブロワー部、4 モータフレーム、4a 底部、4b 軸受ハウジング、5 固定子、6 回転子、6a 軸、6b 電機子鉄心、6c 電機子巻線、6d 整流子、7,8 軸受、9 ブラケット、9a 軸受ハウジング、10 ブラシ保持器、11 ブラシ、12 固定案内羽根、13 ネジ、14 ファン、15 ファンカバー、15a 吸気口、16,17 隙間、18,19 緩衝部材、41,42 半円、43,44 線分

Claims (6)

  1. 固定子及び回転子を有するモータ部と、
    前記回転子の軸に固定されたファンと、
    前記ファンが発生させた気流を前記モータ部に導入する案内羽根を有するブロワー部と、
    前記軸を支持する軸受と、
    前記軸受の外周面に接触する軸受ハウジングと、
    を備え、
    前記軸受の外周面と前記軸受ハウジングの内周面との間に、前記軸に対し垂直な一つの方向に前記軸受が変位可能となる隙間がある電動送風機。
  2. 前記軸に対し垂直な断面において、前記軸受ハウジングの内周の形状は、前記軸受の外径に対応する直径を有する二つの半円を長さの等しい二つの線分でつないだ形状である請求項1に記載の電動送風機。
  3. 前記回転子に設けられた整流子と、
    前記整流子に接触するブラシと、
    を備え、
    前記ブラシは、前記一つの方向に対し垂直な方向から前記整流子に接触する請求項1または請求項2に記載の電動送風機。
  4. 前記固定子には対向する一対の磁極部が形成され、前記一つの方向は、前記固定子の前記一対の磁極部の対向する方向に対し垂直な方向である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電動送風機。
  5. 前記隙間に配置された緩衝部材を備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電動送風機。
  6. 前記軸受の変位を中心位置に戻すように付勢する付勢手段を備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電動送風機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106593937A (zh) * 2016-12-06 2017-04-26 广州雅松智能设备有限公司 一种新型电风扇转轴防偏移装置
CN106593936A (zh) * 2016-12-06 2017-04-26 广州雅松智能设备有限公司 一种用于电风扇转轴的防偏移装置

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