JP2016036678A - 光音響画像化装置 - Google Patents

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【課題】装置構成を簡略化することが可能な光音響画像化装置を提供する。【解決手段】この光音響画像化装置100は、光源部1と、光源部1から照射された光を吸収した被検体P内の検出対象物Qから発生する音響波を検出するための検出部2と、弾性変形可能な材料からなり、光源部1および検出部2の被検体P側のそれぞれの表面を覆うとともに、被検体Pに接触する第1カバー部3とを備え、第1カバー部3は、検出対象物Qからの音響波を検出部2に収束可能な音響レンズ部30を一体的に含む。【選択図】図1

Description

この発明は、光音響画像化装置に関し、特に、音響レンズを備える光音響画像化装置に関する。
従来、音響レンズを備える超音波画像化装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、超音波を発生させるとともに、被検体内の検出対象物から発生する音響波を検出するための超音波送受ユニットと、弾性変形可能な材料からなり、超音波送受ユニットの被検体側の表面を覆うとともに、被検体に接触するカバー部とを備えた超音波画像化装置が開示されている。超音波送受ユニットは、カバー部の内側に接触するように、カバー部と別個に設けられた音響レンズを含んでいる。
特開2005−152595号公報
しかしながら、上記特許文献1の超音波画像化装置では、音響レンズを備えている分、部品点数が増加し、その結果、装置構成が複雑化しているという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、装置構成を簡略化することが可能な光音響画像化装置を提供することである。
この発明の一の局面による光音響画像化装置は、光源部と、光源部から照射された光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する音響波を検出するための検出部と、弾性変形可能な材料からなり、光源部および検出部の被検体側のそれぞれの表面を覆うとともに、被検体に接触する第1カバー部とを備え、第1カバー部は、検出対象物からの音響波を検出部に収束可能な音響レンズ部を一体的に含む。
この発明の一の局面による光音響画像化装置では、上記のように、検出対象物からの音響波を検出部に収束可能な音響レンズ部を一体的に含み、弾性変形可能な材料からなり、光源部および検出部の被検体側のそれぞれの表面を覆うとともに、被検体に接触する第1カバー部を設ける。これにより、音響レンズ部が弾性変形可能な第1カバー部に一体的に含まれるので、音響レンズとカバー部とを別々に設ける場合と比べて、装置構成を簡略化することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、第1カバー部は、被検体に接触する接触面に設けられた凹部を含み、第1カバー部の音響レンズ部の外表面は、被検体側に露出した状態で凹部の内側に配置されている。このように構成すれば、凹部によって、凹部の内側に配置された第1カバー部の音響レンズ部と被検体との間に、被検体との音響インピーダンスを整合させるための超音波および光の伝搬材(ゲルやクリームなど)を安定して配置することができるので、伝搬材を介して被検体からの音響波を検出部に効率的に導くことができる。
この場合、好ましくは、第1カバー部の接触面は、凹部を囲うように配置された平坦面部を含み、第1カバー部の音響レンズ部の外表面は、凹部内において被検体側に突出する凸状に形成されているとともに、平坦面部よりも被検体とは反対側に配置されている。このように構成すれば、音響レンズ部を平坦面部よりも被検体とは反対側に配置することにより、被検体と音響レンズ部とを離間させて、互いに接触し難くすることができるので、音響レンズ部の変形を抑制することができる。その結果、音響レンズ部が変形することにより音響波の検出部への収束率が低下するのを抑制することができる。
上記音響レンズ部の外表面が平坦面部よりも被検体とは反対側に配置されている構成において、好ましくは、第1カバー部は、光源部の被検体側の表面を覆う面の縁部から被検体とは反対側に延びる周状壁を含む箱状に形成されている。このように構成すれば、周状壁によって、第1カバー部が箱状に形成されるので、第1カバー部の被検体とは反対側の箱状の内側部分に、被検体との音響インピーダンスを整合させるための超音波および光の伝搬材(ゲルやクリームなど)を配置することができる。これにより、伝搬材を介して被検体からの音響波を検出部に効率的に導くことができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、光源基板と、光源基板を覆うように設けられ、光源基板を保護するための第2カバー部とを含み、第1カバー部は、第2カバー部に対して脱着可能に取り付けるための係合部を含む。このように構成すれば、係合部により、第2カバー部から第1カバー部を容易に脱着することができるので、第1カバー部の清掃や消毒を容易に行うことができる。また、第1カバー部が破損した場合などに、新しい第1カバー部に容易に交換することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、LED(発光ダイオード)素子を含む。このように構成すれば、LED素子は、レーザ光を発する発光素子に比べて指向性が低く、位置ずれが生じた場合でも、比較的光の照射範囲は変化しにくい。このため、レーザ光を発する発光素子を用いる場合と異なり、光学部材の精密なアライメント(位置合わせ)が不要であるとともに、光学系の振動による特性変動を抑制するための光学定盤や強固な筐体が不要となる。その結果、光学部材の精密なアライメントが不要で、かつ、光学定盤や強固な筐体が不要な分、装置の大型化および装置の構成の複雑化を抑制することができる。また、LED素子を用いることにより、レーザ光を発する発光素子を用いる場合に比べて、消費電力を低減することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、半導体レーザ素子を含む。このように構成すれば、発光ダイオード素子と比べて、比較的指向性の高いレーザ光を被検体に照射することができるので、半導体レーザ素子からの光の大部分を確実に被検体に照射することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、有機発光ダイオード素子を含む。このように構成すれば、薄型化が容易な有機発光ダイオード素子を用いることにより、有機発光ダイオード素子を含む光源部を容易に小型化することができる。
本発明によれば、上記のように、装置構成を簡略化することが可能な光音響画像化装置を提供することができる。
本発明の一実施形態による光音響画像化装置の全体構成を示した図である。 本発明の一実施形態による光音響画像化装置の表示部および制御部を除く全体構成を示した分解斜視図である。 本発明の一実施形態による光音響画像化装置の表示部および制御部を除く全体構成を上方から見た図である。 本発明の一実施形態による光音響画像化装置の検出部の回動について説明するための図である。 本発明の一実施形態による光音響画像化装置の第1カバー部の回動中心の位置について説明するための図である。 本発明の一実施形態による光音響画像化装置の第1カバーを下面側から見た斜視図である。 本発明の変形例による光源部の構成を示した図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図6を参照して、本発明の一実施形態による光音響画像化装置100の構成について説明する。
本実施形態による光音響画像化装置100は、図1および図2に示すように、光源部1と、音響波AWを検出する検出部2と、光源部1および検出部2の被検体P側(Z2方向側)の表面を覆う第1カバー部3とを備えている。また、光音響画像化装置100は、検出部2により検出された信号を処理して画像化を行う制御部4と、制御部4により処理された画像を表示するための表示部5とを備えている。なお、図1では、破断線によりX2方向側をXZ断面で図示している。
光音響画像化装置100は、光源部1から被検体(被検者)P内に所定波長の光を照射することにより、被検体P内で光を吸収した検出対象物Qを膨張収縮させ、検出対象物Qから音響波AWを発生させるように構成されている。また、光音響画像化装置100は、検出対象物Qから発生した音響波AWを検出部2によって検出し、得られた検出信号に基づいて被検体P内における検出対象物Qを画像化する機能を有している。また、光音響画像化装置100は、検出部2から被検体Pに対して超音波を照射し、被検体P内で反射した反射波(超音波)を検出部2によって検出し、得られた検出信号に基づいて被検体P内を画像化する機能を有している。また、光音響画像化装置100は、これらの音響波画像と超音波画像とを統合することにより、被検体P内に関する多様な情報を画像化し表示可能に構成されている。
なお、本明細書では、被検体P内の検出対象物Qが光を吸収することにより発生する超音波を「音響波」とし、検出部2により発生されるとともに、被検体Pに反射される超音波を「超音波」として、説明の都合上、区別して記載している。
ここで、第1実施形態では、光音響画像化装置100は、弾性変形可能な材料から形成される第1カバー部3が検出対象物Qからの音響波AWを検出部2に収束可能な音響レンズ部30を一体的に含むように構成されている。詳細については後述する。
次に、光音響画像化装置100の各部の構成について説明する。
図1および図2に示すように、光源部1は、被検体Pに光を照射して被検体P内の検出対象物Qに光を吸収させることにより、検出対象物Qから音響波AWを発生させるように構成されている。また、光源部1および第1カバー部3は、検出部2に近接して配置されている。また、光源部1は、図2に示すように、Y方向に延びるように形成されている。
また、図1に示すように、光源部1は、複数(多数)のLED(発光ダイオード)素子1bを有する光源基板1aを含んでいる。また、光源部1は、信号線1cを介して制御部4と接続されており、制御部4の制御に基づきLED素子1bを点灯させるように構成されている。また、光源基板1aは、第1カバー部3にZ2方向側の表面が覆われた状態で、検出部2を挟むように検出部2のX方向の両側(X1方向側およびX2方向側)に設けられている。また、光源基板1aには、複数のLED素子1bがアレイ状に配列(密集配置)されており、これらのLED素子1bが全体として面光源を構成している。このように、光源基板1aは、複数のLED素子1bを密集配置するとともに、検出部2の近傍に配置することによって、被検体Pへの照射光量(光エネルギー量)を確保している。
また、光源部1には、光源基板1aを覆うように設けられ、光源基板1aを保護するための第2カバー部10が設けられている。第2カバー部10は、一対の光源部1の被検体P側に設けられる一対の被検体側カバー部11と、光源部1の検出部2側に設けられ、検出部2が取り付け可能に構成されている1つの検出部側カバー部12とから構成されている。
図2に示すように、被検体側カバー部11は、Y方向に延びる矩形状かつ平板状に形成されている。また、被検体側カバー部11は、弾性変形し難い材料から形成されている。たとえば、被検体側カバー部11は、アクリル樹脂から形成されている。
また、被検体側カバー部11は、光源基板1aを内側に収納するための溝状の光源部収納用凹部11bを上面(Z1方向側の面)に有している。光源部収納用凹部11bは、検出部2側に光源基板1aを配置した状態で、光源基板1aを内側に収納するように構成されている。
また、被検体側カバー部11は、X方向における検出部2とは反対側の端面と、Y方向の両端面とに、第1カバー部3の後述する係合部32aに係合する凹状の被係合部11aを有している。また、被検体側カバー部11は、上面(Z1方向側の面)のY方向の両端部近傍に、それぞれネジ9を螺合するためのネジ穴を有している。
検出部側カバー部12は、中央に上下方向(Z方向)に延びる貫通孔121aを有するとともに、矩形状かつ平板状に形成されている底板部121と、貫通孔121aの縁部から上方(Z1方向)に延びる側壁122とから構成されている。
貫通孔121aは、平面視において(Z方向から見て)、矩形状に形成されている。また、貫通孔121aは、検出部2の下端(後述する超音波振動素子2b)が当接する第1カバー部3の後述する当接部33に対して、上方(Z1方向)から嵌合するように構成されている。
底板部121は、Y方向の両端部近傍に、それぞれネジ9を通すための孔部を有している。そして、底板部121(検出部側カバー部12)は、ネジ9により、下面側(Z2方向側)に一対の被検体側カバー部11が取り付けられるように構成されている。
側壁122は、X方向およびY方向において、互いに対向する2組の一対の板部123および124から構成されている。X方向の一対の板部123は、薄肉状に形成されている。また、一対の板部123は、弾性変形可能な材料から形成されている。たとえば、一対の板部123は、POM(ポリアセタール)から形成されている。また、一対の板部123は、それぞれ、側面視において(Y方向から見て)、X方向に延びるとともに、上下に2つ並ぶ横孔123aを有している。
また、一対の板部123の上下に2つ並ぶ横孔123aの間には、それぞれ、検出部側カバー部12に対して、検出部2を回動可能に取り付けるための取付部123bが設けられている。
一対の取付部123bは、それぞれ、横方向(X方向)に延びる取付板部123cと、取付板部123cのX方向における中央から検出部側カバー部12の内側(検出部2側)のY方向に延びる軸部123dと、取付板部123cの軸部123dとは反対側の外側に設けられる把持部123eとから構成されている。なお、検出部2は、軸部123dに対応する位置に、軸部123dに嵌合することにより、検出部側カバー部12に回動軸Aを中心として回動可能に取り付けるための一対の取付孔部2aを有している。
また、図3に示すように、一対の把持部123eは、ユーザに把持された状態で互いに離間する方向(Y方向、黒塗矢印で示す方向)に移動されることにより、取付板部123c(図2参照)が弾性変形されるように構成されている。これにより、一対の軸部123dも、互いに離間する方向に移動するように構成されている。その結果、軸部123dは、検出部2の横幅(Y方向の大きさ)よりも大きい間隔を有するように互いに離間されるように構成されている。このため、検出部側カバー部12は、検出部2を回動軸Aを中心として回動可能に取り付けることが可能となる。なお、検出部2は、図4に示すように、回動軸Aを中心として片側(X1方向側またはX2方向側)に角度α度(たとえば、10度)回動可能に構成されている。
図1および図2に示すように、検出部2は、超音波検出プローブである。また、検出部2は、先端(Z1方向側の端部)が円弧状に形成されている。また、検出部2は、上記の通り、検出部側カバー部12の一対の軸部123dに一対の取付孔部2aを嵌合させることにより、検出部側カバー部12に対して回動軸Aを中心として回動可能に取り付けられるように構成されている。ここで、図5に示すように、取付孔部2aは、側面視において(Y方向から見て)、検出部2が傾斜していない状態で、先端(Z1方向側の端部)の円弧形状の中心よりも僅かに上方(Z1方向)の位置に設けられている。なお、図5においては、二点鎖線で第1カバー部3に取り付けられていない状態の検出部2を示し、実線で第1カバー部3に取り付けられている状態の検出部2を示している。要するに、第1カバー部3の円弧状の当接部33から回動軸Aまでの距離R1は、検出部2の円弧状の先端から取付孔部2aの中心までの距離R2よりも僅かに小さくなる。したがって、第1カバー部3は、検出部2が取り付けられた状態で、検出部2の先端によりZ2方向に押された状態となり、常に僅かにZ2方向に弾性変形された状態で保持されている。
また、図1および図2に示すように、検出部2は、超音波振動素子2bを含んでいる。図2に示すように、超音波振動素子2bは、被検体Pに近接するように、検出部2の先端(検出面近傍)に配置されている。また、超音波振動素子2bは、多数の超音波振動素子2bがアレイ状に配列されているものであり、検出面(底面)において、全体としてY方向に延びる矩形形状をなすように構成されている。また、超音波振動素子2bのアレイは、LED素子1bのアレイと略平行に設けられている。なお、各図では、超音波振動素子2bのアレイ全体の外形形状のみを概略的に示している。
また、図1に示すように、超音波振動素子2bは、音響波(超音波)AWを検出することが可能であるとともに、被検体Pに対して超音波を照射することが可能に構成されている。また、超音波振動素子2bは、信号線2cを介して制御部4と接続されており、被検体P内の検出対象物Qから発生した音響波AW、および、被検体P内で反射された超音波を検出し、検出信号を制御部4に出力するように構成されている。また、超音波振動素子2bは、信号線2cを介して、制御部4の制御信号に基づき、被検体Pに超音波を照射するように構成されている。
第1カバー部3は、検出部2および光源部1と被検体Pとの間に配置されている。また、第1カバー部3は、光源部1および検出部2の被検体P側(Z1方向側)の表面を覆う(接触する)とともに、被検体Pに接触するように構成されている。また、第1カバー部3は、弾性変形可能な材料から形成されている。たとえば、第1カバー部3は、シリコンゴムから形成されている。また、第1カバー部3は、光源部1および検出部2の被検体P側(Z1方向側)の表面に接触する上面31a(Z1方向側の面)と、被検体Pに接触する下面31b(接触面、Z2方向側の面)(図6参照)とを有する平板状に形成される平板部31を含んでいる。なお、上面31aは、本発明の「面」の一例である。
また、第1カバー部3には、周状壁32が設けられている。
周状壁32は、光源部1の表面を覆う平板部31の上面31aの縁部から被検体Pとは反対側(Z1方向側)に延びるように形成されている。したがって、第1カバー部3は、平板部31と周状壁32とにより、上方(Z1方向)が開放された箱状に形成されている。なお、第1カバー部3は、箱状の内側(上面31a)および下面31b(被検体Pとの接触面)に光や音響波AWの伝搬材(ゲルやクリームなど)が塗布された状態で使用されるように構成されている。
また、第1カバー部3は、周状壁32の内側面(光源部1側の面)に、被検体側カバー部11の被係合部11aに係合する凸状の係合部32aを有している。そして、第1カバー部3は、係合部32aにより、第2カバー部10に対して脱着可能に取り付けられるように構成されている。
また、図2に示すように、第1カバー部3には、上面31a側に、検出部2の先端(超音波振動素子2b)に当接する当接部33が設けられている。なお、当接部33は、音響レンズ部30のZ1方向側の面(部分)を兼ねている。当接部33は、平面視において(Z1方向から見て)、Y方向に延びる矩形状に形成されている。また、当接部33は、検出部側カバー部12の貫通孔121aにZ1方向側から嵌合するように構成されている。また、当接部33は、検出部2の先端形状に対応する形状に形成されている。すなわち、当接部33は、Z1方向側の面がZ2方向に凹状(側面視において、円弧形状)に形成されている。また、当接部33は、側面視において(Y方向から見て)、XZ断面が、上面31aからZ1方向に突出するM字形状を有している。
また、図6に示すように、第1カバー部3には、被検体Pに接触する下面31b(接触面、Z2方向側の面)の中央に凹部34が設けられている。また、凹部34は、平面視において(Z2方向から見て)、上面31a側に設けられた当接部33に概ね対応するY方向に延びる矩形状に形成されている。詳細には、凹部34は、Y方向における幅が、当接部33のY方向における幅と略同一になり、X方向における幅が、当接部33のX方向における幅よりも僅かに小さくなるように形成されている。なお、第1カバー部3は、凹部34に光や音響波AWの伝搬材(ゲルやクリームなど)が溜め込むことにより、被検体Pとの間の空気層を抹消した状態で使用されるように構成されている。
また、図1に示すように、上記の通り、第1カバー部3は、検出対象物Qからの音響波AWを検出部2に収束可能な音響レンズ部30を一体的に含むように構成されている。また、音響レンズ部30は、平面視において(Z方向から見て)、凹部34と重なる位置に設けられている。また、音響レンズ部30は、外表面34a(凹部34のZ1方向側の一面)が被検体P側に露出した状態で凹部34の内側に配置されるように構成されている。
また、外表面34aは、側面視において(Y方向から見て)、当接部33のZ1方向側の面と同様に、凹部34内において被検体P側(Z2方向側)に突出する凸状に形成されている。
また、第1カバー部3の下面31b(接触面、Z2方向側の面)は、凹部34を囲うように配置された平坦面部(下面31b)を含んでいる。また、第1カバー部3の外表面34aは、平坦面部(下面31b)よりも被検体Pとは反対側(上面31a側、Z1方向側)に配置されている。
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、検出対象物Pからの音響波AWを検出部2に収束可能な音響レンズ部30を一体的に含み、弾性変形可能な材料からなり、光源部1および検出部2の被検体P側のそれぞれの表面を覆うとともに、被検体Pに接触する第1カバー部30を設ける。これにより、音響レンズ部30が弾性変形可能な第1カバー部3に一体的に含まれるので、音響レンズとカバー部とを別々に設ける場合と比べて、装置構成を簡略化することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1カバー部3に、被検体Pに接触する接触面に設けられた凹部34を設け、第1カバー部3の音響レンズ部30の外表面34aを、被検体P側に露出した状態で凹部34の内側に配置する。これにより、凹部34によって、凹部34の内側に配置された第1カバー部3の音響レンズ部30と被検体Pとの間に、被検体Pとの音響インピーダンスを整合させるための超音波および光の伝搬材(ゲルやクリームなど)を安定して配置することができるので、伝搬材を介して被検体Pからの音響波AWを検出部2に効率的に導くことができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1カバー部3の下面31bに、凹部34を囲うように配置された下面31bを設け、第1カバー部3の音響レンズ部30の外表面34aを、凹部34内において被検体P側に突出する凸状に形成するとともに、下面31bよりも被検体Pとは反対側に配置する。これにより、音響レンズ部30を下面31bよりも被検体Pとは反対側に配置することにより、被検体Pと音響レンズ部30とを離間させて、互いに接触し難くすることができるので、音響レンズ部30の変形を抑制することができる。その結果、音響レンズ部30が変形することにより音響波AWの検出部2への収束率が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、第1カバー部3を、光源部1の被検体P側の表面を覆う面の縁部から被検体Pとは反対側に延びる周状壁32を含む箱状に形成する。これにより、周状壁32によって、第1カバー部3が箱状に形成ので、第1カバー部3の被検体Pとは反対側の箱状の内側部分に、被検体Pとの音響インピーダンスを整合させるための超音波および光の伝搬材(ゲルやクリームなど)を配置することができる。これにより、伝搬材を介して被検体Pからの音響波AWを検出部2に効率的に導くことができる。
また、本実施形態では、上記のように、光源部1に、光源基板1aと、光源基板1aを覆うように設けられ、光源基板1aを保護するための第2カバー部10とを設け、第1カバー部3に、第2カバー部10に対して脱着可能に取り付けるための係合部32aを設ける。これにより、係合部32aにより、第2カバー部10から第1カバー部3を容易に脱着することができるので、第1カバー部3の清掃や消毒を容易に行うことができる。また、第1カバー部3が破損した場合などに、新しい第1カバー部3に容易に交換することができる。
また、本実施形態では、上記のように、光源部1に、LED素子1bを設ける。これにより、LED素子1bは、レーザ光を発する発光素子に比べて指向性が低く、位置ずれが生じた場合でも、比較的光の照射範囲は変化しにくい。このため、レーザ光を発する発光素子を用いる場合と異なり、光学部材の精密なアライメント(位置合わせ)が不要であるとともに、光学系の振動による特性変動を抑制するための光学定盤や強固な筐体が不要となる。その結果、光学部材の精密なアライメントが不要で、かつ、光学定盤や強固な筐体が不要な分、装置の大型化および装置構成の複雑化を抑制することができる。また、LED素子1bを用いることにより、レーザ光を発する発光素子を用いる場合に比べて、消費電力を低減することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、本発明の光源部にLED素子を設けて、光を被検体に照射する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光源部にLED素子以外の光源を設けて、光を被検体に照射するように構成してもよい。たとえば、光源部に固体レーザを設けてもよいし、半導体レーザ素子を設けて、光を被検体に照射するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、第1カバー部を、光源部の被検体側の表面を覆う面の縁部から被検体とは反対側に延びる周状壁を含む箱状に形成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1カバー部を、周状壁を含まない平板状に形成してもよい。
また、上記実施形態では、第1カバー部を、第2カバー部から脱着可能に構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1カバー部を第2カバー部に固定的に取り付けてもよい。たとえば、第1カバー部を第2カバー部に接着材により取り付けてもよい。
また、上記実施形態では、光源基板を被検体側カバーにより覆うように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、被検体側カバーはなくてもよい。なお、この場合には、第1カバーに係合する被係合部は、検出部側カバー部に形成する。
また、上記実施形態では、第1カバー部が第2カバー部に係合する係合部を有する例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2カバー部が係合部を有していてもよい。
また、上記実施形態では、検出部を回動可能に構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、検出部を回動しないように構成してもよい。
また、上記実施形態では、光源部がLED素子を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光源部がLED素子以外の発光素子を含んでもよい。たとえば、図7に示す変形例のように、光源部201が、半導体レーザ素子や、有機発光ダイオード素子などの発光素子201bを含んでもよい。また、発光素子201bとして半導体レーザ素子を含む場合には、発光ダイオード素子と比べて、比較的指向性の高いレーザ光を被検体に照射することができるので、半導体レーザ素子からの光の大部分を確実に被検体に照射することができる。また、発光素子201bとして有機発光ダイオード素子を含む場合には、薄型化が容易な有機発光ダイオード素子を用いることにより、有機発光ダイオード素子が設けられる光源部201を容易に小型化することができる。
1、201 光源部
1a 光源基板
1b LED素子
2 検出部
3 第1カバー部
10 第2カバー部
30 音響レンズ部
31b 下面(平坦面部)
32 周状壁
32a 係合部
34 凹部
34a 外表面
100 光音響画像化装置
201b 発光素子(半導体レーザ素子、有機発光ダイオード素子)

Claims (8)

  1. 光源部と、
    前記光源部から照射された光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する音響波を検出するための検出部と、
    弾性変形可能な材料からなり、前記光源部および前記検出部の前記被検体側のそれぞれの表面を覆うとともに、前記被検体に接触する第1カバー部とを備え、
    前記第1カバー部は、前記検出対象物からの音響波を前記検出部に収束可能な音響レンズ部を一体的に含む、光音響画像化装置。
  2. 前記第1カバー部は、前記被検体に接触する接触面に設けられた凹部を含み、
    前記第1カバー部の前記音響レンズ部の外表面は、前記被検体側に露出した状態で前記凹部の内側に配置されている、請求項1に記載に光音響画像化装置。
  3. 前記第1カバー部の前記接触面は、前記凹部を囲うように配置された平坦面部を含み、
    前記第1カバー部の前記音響レンズ部の前記外表面は、前記凹部内において前記被検体側に突出する凸状に形成されているとともに、前記平坦面部よりも前記被検体とは反対側に配置されている、請求項2に記載に光音響画像化装置。
  4. 前記第1カバー部は、前記光源部の前記被検体側の前記表面を覆う面の縁部から前記被検体とは反対側に延びる周状壁を含む箱状に形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  5. 前記光源部は、光源基板と、前記光源基板を覆うように設けられ、前記光源基板を保護するための第2カバー部とを含み、
    前記第1カバー部は、前記第2カバー部に対して脱着可能に取り付けるための係合部を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  6. 前記光源部は、LED素子を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  7. 前記光源部は、半導体レーザ素子を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  8. 前記光源部は、有機発光ダイオード素子を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
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