JP2016035251A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気還流量を調整可能とすることを課題とする。【解決手段】内燃機関の制御装置は、内燃機関の排気行程中にバルブリフトのピークタイミングが設定された排気行程における排気弁の開弁と吸気行程中にバルブリフトのピークタイミングが設定された吸気行程における排気弁の開弁との間隔を変更する開弁間隔変更機構を備える内燃機関を制御する制御装置において、前記開弁間隔変更機構により、排気還流量の制御対象となる気筒の前記吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングおよび/または、前記排気還流量の制御対象となる気筒と爆発タイミングが360?ずれた気筒の前記排気行程における排気弁の開弁による排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングを制御する制御部を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関における排気還流、特に、内部EGRは、例えば、ディーゼル内燃機関の低温始動の際に、機関温度が十分に高くなっていないことに起因する不完全燃焼によって生じる未燃成分排出対策として有効である。近年では、機械圧縮比の低下が窒素酸化物と煤の発生抑制に有効であることに着目し、圧縮比を下げる傾向にある。圧縮比を下げると、圧縮行程終了時の筒内温度が下がり、低温時の未燃成分排出が増加するため、筒内温度を上昇させることは重要な課題となってきている。このような事情を背景に、従来、排気弁を排気行程流に開くだけでなく、吸気行程中にも開く、いわゆる排気弁二度開きを行うことで内部EGR量を増やす提案がされている。吸気行程中に排気弁を開くことで内部EGR量を増やす技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2013−142304号公報
ところで、内部EGRは、内燃機関の冷間時の未燃成分の低減の必要性等に応じて、その量を調整できると都合がよい。しかしながら、吸気行程中に排気弁を開いて排気還流量、すなわち内部EGR量を増やす提案は、外部EGRとは異なり制御バルブ等を用いて内部EGR量を制御できず、内部EGR量の制御の観点から改良の余地がある。
そこで、本明細書開示の内燃機関の制御装置は、排気還流量を調整可能とすることを課題とする。
かかる課題を解決するために、本明細書に開示された内燃機関の制御装置は、内燃機関の排気行程中にバルブリフトのピークタイミングが設定された排気行程における排気弁の開弁と吸気行程中にバルブリフトのピークタイミングが設定された吸気行程における排気弁の開弁との間隔を変更する開弁間隔変更機構を備える内燃機関を制御する制御装置において、前記開弁間隔変更機構により、排気還流量の制御対象となる気筒の前記吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングおよび/または、前記排気還流量の制御対象となる気筒と爆発タイミングが360°ずれた気筒の前記排気行程における排気弁の開弁による排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングを制御する制御部を備える。これにより、排気ブローダウンを利用した排気還流量の調整をすることができる。
前記制御部は、排気還流量を減量するときに、前記吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、前記排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを離間させるとともに、排気還流量を増量するときに、前記吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、前記排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを接近させることができる。吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを離間させると吸気圧を排気圧よりも高くすることができ、この結果、排気還流量を減らすことができる。一方、吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを接近させると排気圧を吸気圧よりも高くすることができ、この結果、排気還流量を増すことができる。
前記開弁間隔変更機構は、開弁時期が異なる複数のカムプロフィールを有し、前記排気行程における排気弁の開弁を行う第1の排気カムと、前記吸気行程における排気弁の開弁を行う第2の排気カムと、を含むようにすることができる。
前記開弁間隔変更機構は、相互に位相を変更可能な内側シャフトと外側シャフトとを備えた二重カムシャフトと、前記内側シャフトと前記外側シャフトのいずれか一方に装着され、前記排気行程における排気弁の開弁を行う第1の排気カムと、前記内側シャフトと前記外側シャフトの他方に装着され、前記吸気行程における排気弁の開弁を行う第2の排気カムと、を含むようにすることができる。
前記開弁間隔変更機構は、排気弁を任意のタイミングで開閉可能なアクチュエータを備え、前記アクチュエータを制御することにより、前記排気行程における排気弁の開弁と前記吸気行程における排気弁の開弁の間隔を変更するようにできる。
本明細書開示の内燃機関の制御装置によれば、排気還流量を調整することができる。
図1は第1実施形態の内燃機関の制御装置を備えた内燃機関の概略構成を示す説明図である。 図2(A)は吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと♯4排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとがずれた状態を示すグラフである。図2(B)は排気行程における排気弁の開弁の時期を進角し、吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと♯4排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを一致させた状態を示すグラフである。 図3は可変動弁機構を示す説明図である。 図4(A)〜(D)は選択されるカムの組み合わせを示す説明図である。 図5は可変動弁機構による排気行程における排気弁の開弁及び吸気行程における排気弁の開弁のバルブリフトカーブの一例を示すグラフである。 図6は内燃機関の制御装置が行う排気還流量制御の一例を示すフロー図である。 図7(A)〜(C)は未燃成分低減の要否を判断するためのマップの一例である。 図8は排気行程における排気弁の開弁時期と吸気行程における排気弁の開弁時期との関係を示す説明図である。 図9は吸気行程における排気弁の開弁時期と排気行程における排気弁の開弁時期との差Bを求めるためのマップの一例である。 図10は第2実施形態における可変動弁機構を示す説明図である。 図11は第2実施形態の可変動弁機構に含まれる内側シャフト及び外側シャフトを模式的に示す説明図である。 図12は第3実施形態の可変動弁機構の一部を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては細部が省略されて描かれている場合もある。
(第1実施形態)
まず、図1を参照しつつ、実施形態の内燃機関の制御装置について説明する。図1は実施形態の内燃機関50の概略構成を示す説明図である。内燃機関50は、ガソリン、その他の燃料を用いる機関とすることもできるが、本実施形態の内燃機関50は、ディーゼル内燃機関である。内燃機関50は吸気系10、排気系20を備える。吸気系10は吸気経路110上にインタークーラ12とインテークマニホールド13及びスロットルバルブ14を備える。インタークーラ12は吸気を冷却する。インテークマニホールド13は内燃機関50の各気筒51aに吸気を分配する。スロットルバルブ14は、吸気量を調整する。排気系20は排気経路210上にエキゾーストマニホールド21を備える。エキゾーストマニホールド21は各気筒51aからの排気を下流側で一つの排気通路に合流させる。吸気系10および排気系20には過給器30が設けられている。過給器30は、吸気を過給する。
内燃機関50は、各気筒で吸気→圧縮→膨張→排気の4行程を順次繰り返す4気筒内燃機関である。従って、内燃機関50は、♯1気筒、♯2気筒、♯3気筒及び♯4気筒を有する。4気筒内燃機関である内燃機関50のファイアリングオーダーは、♯1気筒→♯3気筒→♯4気筒→♯2気筒となっている。すなわち、各気筒のファイアリングの間隔は180°になっている。このため、例えば、♯1気筒が排気行程となっているときに、♯4気筒が圧縮行程となる。また、♯1気筒が吸気行程となっているときに、♯4気筒が膨張行程となる。換言すれば、♯1気筒と♯4気筒とは、爆発タイミングが360°ずれた関係となっている。♯2気筒と♯3気筒との関係も♯1気筒と♯4気筒との関係と同様である。本実施形態では、♯1気筒と♯4気筒とを組として捉え、♯2気筒と♯3気筒とを組として捉える。
このような関係を有する内燃機関50における排気行程と吸気行程との関係につき、図2(A)、(B)を参照しつつ説明する。図2(A)、(B)では、♯1気筒の排気弁及び吸気弁のバルブリフトカーブを描いている。このため、以下の説明では、♯1気筒を排気還流量の制御対象となる気筒として説明するが、♯4気筒と♯1気筒を入れ替えても同様の説明となる。また、♯2気筒と♯3気筒を用いた説明であっても、その内容は同様である。
図2(A)、(B)に示すように、#1気筒の吸気行程後半に#4気筒の排気行程が開始し、エキゾーストマニホールド21内には、♯4気筒の排気に起因する排気ブローダウンが観察される。本実施形態では、この排気ブローダウンを利用して排気還流量を制御する。すなわち、図2(A)に示すように吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを離間させることによって排気還流量を減量する。一方、図2(B)に示すように吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを接近させることによって排気還流量を増量する。これらの具体的な制御については、後に詳述する。なお、吸気行程における排気弁の開弁は内燃機関50の運転条件に応じて選択的に行われる。吸気行程における排気弁の開弁が行われるか否かについては、後に詳述する。また、吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを離間又は接近させるためには、少なくともいずれか一方のタイミングを変更する。
内燃機関50はECU(Electronic Control Unit)70を備える。ECU70は、内燃機関50の各種制御を行うとともに、内燃機関の制御装置における制御部として機能する。ECU70には、スロットルバルブ14、さらには、NE(Number of Engine speed)センサ71、その他のセンサ類が電気的に接続されている。
内燃機関50は、可変動弁機構60を備える。可変動弁機構60は、開弁間隔変更機構として機能する。すなわち、可変動弁機構60は、内燃機関50の排気行程中にバルブリフトのピークタイミングが設定された排気行程における排気弁の開弁と、吸気行程中にバルブリフトのピークタイミングが設定された吸気行程における排気弁の開弁とを行う。吸気行程における排気弁の開弁により排気ガスを筒内に還流することができる。さらに、可変動弁機構60は、排気行程における排気弁の開弁と吸気行程における排気弁の開弁との間隔を変更する。開弁間隔変更機構を稼働させることにより、排気還流量の制御対象となる気筒の前記吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングおよび/または、排気還流量の制御対象となる気筒と爆発タイミングが360°ずれた気筒の排気行程における排気弁の開弁による排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングを制御することができる。ここで、変更するのは位相、すなわち、クランクアングルである。具体的に、排気行程中のバルブリフトのピークタイミングと吸気行程中のバルブリフトのピークタイミングのうち、少なくとも一方のピークタイミングの位相を変更することで排気行程における排気弁の開弁と吸気行程における排気弁の開弁との間隔を変更する。また、位相と同時にバルブリフト量、作用角を変更してもよい。以下、このような可変動弁機構60について、図3乃至図5を参照しつつ説明する。
可変動弁機構60はシリンダヘッドに設けられている。可変動弁機構60はカム切替式の可変動弁機構であり、第1のカムであるカムCa、第2のカムであるカムCb、および第3のカムであるカムCcのうちから排気弁の駆動に使用する使用カムを選択する。カムCa、CbおよびCcはカムシャフト65に設けられており、排気弁の駆動に使用される複数(ここでは3つ)のカムを構成している。複数のカムは3つ以上のカムとすることができる。
カムCa、CbおよびCcは互いに異なるカムプロフィールを有している。これらのうち、カムCa、Cbは、排気行程で排気弁を駆動する。すなわち、カムCa、Cbは、開弁時期が異なる複数のカムプロフィールを有し、排気行程における排気弁の開弁を行う第1の排気カムとして機能する。一方、カムCcは、吸気行程における排気弁の開弁を行う第2の排気カムとして機能する。カムCa、Cbのカムプロフィールは具体的にはカムCaに応じた排気弁55の開弁期間内にカムCbに応じた排気弁の開弁期間が含まれ、且つカムCaのほうがカムCbよりも排気弁のリフト量が大きくなるように設定されている。カムCa、Cbのカムプロフィールは、内燃機関50の排気行程中にバルブリフトのピークタイミングが来るように設定されている。
カムCcのカムプロフィールはカムCaまたはカムCbと異なるタイミングで排気弁を駆動するように設定されている。カムCcのカムプロフィールは具体的には吸気弁の開弁期間に排気弁が開弁するように設定されている。より具体的に、カムCcのカムプロフィールは、吸気行程中にバルブリフトのピークタイミングが来るように設定されている。カムCcはカムCbとともに用いられるカムとなっている。組み合わされて用いられるカムCcとカムCbとが排気行程中及び吸気行程中に排気弁を開弁させる排気弁二度開きカムとして機能する。可変動弁機構60は、これらのカムCa、Cb、Ccの中から選択されるカムにより、第1モードと第2モードを切り替えることができる。ここで、第1モードは、排気行程の少なくとも一部の期間で排気弁を開状態にするモードである。一方、第2モードは、排気行程の少なくとも一部の期間で排気弁を開状態にすると共に吸気行程の少なくとも一部の期間で排気弁のリフト量を増大させてその後に閉じるモードである。本明細書において、このような第2モードの排気行程の少なくとも一部の期間における排気弁の開弁を排気行程における排気弁の開弁と称する。また、本明細書において、このような第2モードの吸気行程の少なくとも一部の期間における排気弁の開弁を吸気行程における排気弁の開弁と称する。カムCa、CbおよびCcは複数の気筒51aそれぞれに対応させて設けられている。
可変動弁機構60はカム当接部61と弁駆動部62とロッカーアーム部63とロッカーアームシャフト64とを備えている。カム当接部61、弁駆動部62およびロッカーアーム部63は気筒51a毎に設けられており、ユニットUを構成している。
カム当接部61はカムフォロアであり、カムCa、CbおよびCcに合わせて複数(ここでは3つ)設けられている。カム当接部61aは複数のカム当接部61のうちカムCaに当接するカム当接部を示す。カム当接部61bはカムCbに、カム当接部61cはカムCcに当接するカム当接部をそれぞれ示す。複数のカム当接部61それぞれはロッカーアーム部63に設けられている。
弁駆動部62はロッカーアーム部63に設けられている。弁駆動部62は気筒51a毎に設けられている排気弁の数に合わせて複数設けられており、排気弁に動力を伝達する。弁駆動部62はロッカーアーム部63の一部であってもよい。
図3ではカムシャフト65とともにユニットUを示す。ロッカーアーム部63は複数の揺動部である揺動部63a、63bおよび63cを備えている。揺動部63a、63bおよび63cはカムCa、CbおよびCcのカムプロフィールに応じて個別に揺動するとともに、カムシャフト65から排気弁に伝達する動力を仲介する。弁駆動部62それぞれは揺動部63bに設けられている。従って、ロッカーアーム部63では具体的には揺動部63a、63bおよび63cのうち揺動部63bが排気弁を駆動する。揺動部63a、63bおよび63cそれぞれはロッカーアームシャフト64によって個別に揺動可能に支持されている。
ロッカーアーム部63はさらに複数の連結機構である連結機構631、632を備える。連結機構631、632は揺動部63a、63bおよび63cのうち2つの揺動部、具体的には隣り合う2つの揺動部の連結と連結解除とを行う。具体的には、第1の連結機構である連結機構631は揺動部63a、63bの連結と連結解除とを行い、第2の連結機構である連結機構632は揺動部63b、63cの連結と連結解除とを行う。連結機構631と連結機構632には、それぞれOCV(オイルコントロールバルブ)が接続されている。OCVは、ECU70に電気的に接続されている。ECU70は、OCVに指令を発することにより、連結機構631、632を作動させ、排気弁を駆動する揺動部を選択する。連結機構631、632を作動させることにより、具体的に、以下の4つのパターンを創出する。
図4(A)は第1のパターン、図4(B)は第2のパターン、図4(C)は第3のパターン、図4(D)は第4のパターンを示す。図4(A)〜(D)中、破線で示す揺動部63aや揺動部63cは連結が解除された状態にあることを示す。
第1のパターンは、使用カムをカムCaとする場合である。第2のパターンは、使用カムをカムCbとする場合である。これらの第1のパターン及び第2のパターンが第1モードに相当する。第3のパターンは、使用カムをカムCb、Ccとする場合である。第4のパターンは、使用カムをCa、Ccとする場合である。これらの第3のパターン及び第4のパターンが第2モードに相当し、排気弁二度開きカムを使用するパターンとなる。排気弁二度開きカムを使用する第3のパターン及び第4のパターンでは、排気還流量、すなわち、内部EGR量を増量することができる。これにより、内燃機関50は、始動時、特に冷間始動時において、内部EGRを増量することができ、筒内温度を上昇させ、始動性を向上させることができる。
ここで、図5を参照しつつ、第3のパターンと第4のパターンのバルブリフトの様子を説明する。カムCbを用いる第3のパターンと比較して、カムCaを用いる第4のパターンでは、排気行程における排気弁の開弁時期が進角している。ここで、吸気行程における排気弁の開弁に着目すると、カムCbを用いた場合とカムCaを用いた場合のいずれであってもバルブリフトの態様は共通しており、排気弁の開弁時期も一致している。このため、第3のパターンと第4のパターンとでは、排気行程における排気弁の開弁と吸気行程における排気弁の開弁の間隔が異なっている。このように、可変動弁機構60は、排気行程における排気弁の開弁と吸気行程における排気弁の開弁の間隔を変更する開弁間隔変更機構と機能する。
つぎに、以上のような可変動弁機構60を備える内燃機関の制御装置が行う制御に一例について図6乃至図9を参照しつつ説明する。図6は内燃機関の制御装置が行う排気還流量制御の一例を示すフロー図である。図7(A)〜(C)は未燃成分低減の要否を判断するためのマップの例である。図8は排気行程における排気弁の開弁時期と吸気行程における排気弁の開弁時期との関係を示す説明図である。図9は吸気行程における排気弁の開弁時期と排気行程における排気弁の開弁時期との差Bを求めるためのマップの一例である。制御は、ECU70が主体的に行う。
まず、ステップS1では、排気2度開き、すなわち、排気行程における排気弁の開弁と吸気行程における排気弁の開弁とを行う第2モードとする状態となっているか否かを判断する。具体的に、内燃機関50が冷間始動状態にあるか否かを判断する。すなわち、内部EGRを還流して筒内温度を上昇させることが必要であるか否かを判断する。内燃機関50が冷間状態であるか否かは、エンジン水温により判断することができる。なお、負荷が低いこと等を第2モードへの切替条件に加えてもよい。ステップS1でYESと判断したときは、ステップS2へ進む。一方、ステップS1でNOと判断したときは、ステップS1でYESと判断するまでステップS1の処理を繰り返す。ステップS2では、エンジン回転数NE、燃料噴射量に関する値を取得する。エンジン回転数はNEセンサ71により取得する。燃料噴射量に関する値はECU70が保持する値を用いる。ステップS2に引き続き行われるステップS3では、未燃成分排出量を推定する。具体的に、ステップS2で取得したエンジン回転数NEと燃料噴射量に関する値を図7(A)に例示するマップに当て嵌める。ステップS3に引き続き行われるステップS4では、現時点における吸気行程における排気弁の開弁時期と排気行程における排気弁の開弁時期との差Aを算出する。ステップS4に引き続き行われるステップS5では、対応する気筒の排気ブローダウンが、排気還流量の制御対象とする気筒の吸気行程における排気弁の開弁と干渉する為の吸気行程における排気弁の開弁時期と排気行程における排気弁の開弁時期との差Bを算出する。差Bは、エンジン回転数NEに依存するため、エンジン回転数NEを読み出すことにより、差Bを求めることができる。ここで、排気還流量の制御対象とする気筒を♯1気筒であるとすると、対応する気筒は♯4気筒となる。また、排気還流量の制御対象とする気筒を♯4気筒とすると、対応する気筒は♯1気筒となる。すなわち、爆発タイミングが360°ずれた気筒の組において、制御対象となる気筒と対応する気筒とは、順次入れ替わる。このような関係は、♯2気筒と♯3気筒においても同様である。ただし、実際上は、4気筒すべてに対して同様の排気弁駆動とすればよく、排気弁の挙動は、いずれの気筒においても同様の振る舞いとなり、これに伴い、各気筒において同様に排気ブローダウンが発現する。
排気還流量の制御対象とする気筒の吸気行程における排気弁の開弁と干渉する為の吸気行程における排気弁の開弁時期と排気行程における排気弁の開弁時期との差Bは、図9に例示するマップを参照することによって算出される。差Bは、予め試験を行うことによって求めておく。このようにして求めた差Bと差Aとを比較し、排気行程における排気弁の開弁時期を進角又は遅角する。これにより、排気還流量の制御対象となる気筒の吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気還流量の制御対象となる気筒と位相が360°ずれた気筒の排気行程における排気弁の開弁による排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとの関係を調節する。
ステップS5に引き続き行われるステップS6では、ステップS3において推定した未燃成分排出量に基づいて、未燃成分の低減措置が必要であるか否か、具体的には、図7(A)に示すマップに当て嵌められた領域が予め定めた閾値を超えているか否かを判断する。未燃成分が多い領域であるときは、ステップS7へ進み、ステップS7において排気還流量増量措置を開始する。一方、未燃成分が少ない領域であるときは、ステップS12へ進み、ステップS12において排気還流量減量措置を開始する。なお、ステップS2〜ステップS5までの処理は、ステップS6の措置が開始されるまでに完了していればよく、処理の順番は問わない。また、未燃成分の低減措置が必要であるか否かは、図7(B)や図7(C)に例示するマップを用いることもできる。図7(B)は、エンジン水温Wtから未燃成分の量を推定するものである。このマップを用いる場合、ステップS2では、エンジン水温Wtに関する値を取得する。図7(C)は吸気量Qaから未燃成分の量を推定するものである。このマップを用いる場合、ステップS2では、吸気量Qaに関する値を取得する。
ステップS7に引き続き行われるステップS8では、差Aが差Bと等しいか否かを判断する。ステップS8でYESと判断したときは、吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとが一致している。すなわち、排気還流量が多くなっており、筒内温度を上昇させ、未燃成分を低減することができる状態であるため、その状態を維持する。この場合、処理はリターンとなる。
ステップS8でNOと判断したときは、ステップS9へ進む。ステップS9では、A−Bが0よりも大きいか否かを判断する。ステップS9においてYESと判断したときは、ステップS10へ進む。ステップS10では、排気行程における排気弁の開弁時期を遅角させることによって吸気行程における排気弁の開弁時期と排気行程における排気弁の開弁時期とを接近させる。これにより、吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングのピークとを接近させ、排気還流量を増量する。すなわち、ステップS9でYESと判断したときは、排気ブローダウンによる排気圧力のピークが吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングに先行して現れる状態である。そこで、排気行程における排気弁の開弁時期を遅角することによって排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングを遅らせる。これにより、吸気行程における排気弁の開弁のときに排気圧>吸気圧の状態として排気還流量を増量することができる。なお、排気行程における排気弁の開弁時期を遅角する措置に代えて、又は、同時に吸気行程における排気弁の開弁時期を進角する措置を採用してもよい。
一方、ステップS9でNOと判断したときは、ステップS11へ進む。ステップS11では、排気行程における排気弁の開弁時期を進角させることによって吸気行程における排気弁の開弁時期と排気行程における排気弁の開弁時期とを遠ざける。これにより、吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを接近させ、排気還流量を増量する。すなわち、ステップS9でNOと判断したときは、図2(A)で示すように、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングが吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングに遅れて現れる状態である。そこで、図2(B)で示すように排気行程における排気弁の開弁時期を進角することによって排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングを早める。これにより、吸気行程における排気弁の開弁のときに排気圧>吸気圧の状態として排気還流量を増量することができる。なお、排気行程における排気弁の開弁時期を進角する措置に代えて、又は、同時に吸気行程における排気弁の開弁時期を遅角する措置を採用してもよい。
ステップS12に引き続き行われるステップS13では、ステップS8と同様に、差Aが差Bと等しいか否かを判断する。ステップS13でYESと判断したときは、吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとが一致している。すなわち、排気還流量が多くなっている。この場合、ステップS14へ進み、排気行程における排気弁の開弁時期を進角させて、差Aと差Bとがずれるようにする。ステップS14の処理を行う場合、その前提として、ステップS6におけるNO判定がある。すなわち、ステップS14の処理を行う場合は、未燃成分低減は不要である。このため、ステップS14では、差Aと差Bとをずらす何らかの措置が取られればよい。従って、排気行程における排気弁の開弁時期の進角に代えて、排気行程における排気弁の開弁時期を遅角させてもよい。また、吸気行程における排気弁の開弁時期を進角させたり、遅角させたりしてもよい。要は、差Aと差Bとをずらし、排気還流量を減量することができればよい。このように、排気還流量を減量するときは、排気行程における排気弁の開弁時期を進角または遅角する。または、吸気行程における排気弁の開弁時期を進角または遅角する。これにより、吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを離間させる。この結果、吸気行程における排気弁の開弁のときに吸気圧>排気圧の状態として排気還流量を減量することができる。
ステップS13でNOと判断したときは、処理は、リターンとなる。差Aと差Bとがずれた状態となっていれば、排気還流量は少ない状態となっているため、格別の処理は求められないためである。ただし、排気還流量をさらに減量する効果を求めるために、差Aと差Bとのずれ量がより大きくなるように排気行程における排気弁の開弁時期を進角又は遅角させたり、吸気行程における排気弁の開弁時期を進角又は遅角させたりしてもてもよい。
以上のように、可変動弁機構60を制御することにより、排気還流量を制御することができる。
(第2実施形態)
つぎに、第2実施形態につき、図10及び図11を参照しつつ説明する。図10は第2実施形態における可変動弁機構160を示す説明図である。図11は第2実施形態の可変動弁機構160に含まれる内側シャフト165a及び外側シャフト165bを模式的に示す説明図である。
可変動弁機構160は、第1実施形態の可変動弁機構60と同様に、開弁間隔変更機構として機能する。可変動弁機構160が可変動弁機構60と異なる点は、以下の通りである。まず、可変動弁機構160は、可変動弁機構60に装備されているカムCaが省略されている。また、カムCb、Ccは、相互に位相を変更可能な内側シャフト165aと外側シャフト165bとを備えた二重カムシャフト165に装着されている。内側シャフト165aの端部には、第1のVVT(Variable Valve Timing system)166aが装着されている。外側シャフト165bの端部には、第2のVVT166bが装着されている。これにより、両シャフトの位相差を変更することができる。なお、両シャフトの位相差を変更することができればよいので、第1のVVT166aと第2のVVT166bの少なくとも一方を備えていればよい。
カムCbは、外側シャフト166bに装着されている。カムCbは、排気行程における排気弁の開弁を行う第1の排気カムに相当する。カムCcは、内側シャフト166aに装着されている。カムCcは、吸気行程における排気弁の開弁を行う第2のカムに相当する。これにより、排気還流量の制御対象となる気筒の吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気還流量の制御対象となる気筒と爆発タイミングが360°ずれた気筒の排気行程における排気弁の開弁による排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとの関係を調整できる。なお、カムCbを内側シャフト166aに装着し、カムCcを外側シャフト166bに装着してもよい。
このような可変動弁機構160を用いて、第1実施形態と同様の制御を行うことができる。すなわち、図6に示すフロー図に従って制御を行うことができる。ただし、ステップS9では、排気行程における排気弁の開弁時期を遅角する措置に代えて吸気行程における排気弁の開弁時期を進角する措置とすることもできる。また、排気行程における排気弁の開弁時期の遅角と、吸気行程における排気弁の開弁時期の進角とを併せて採用してもよい。このような措置は、内側シャフト166aや外側シャフト166bの位相を変更することができるため、可能となる。同様に、ステップS10では、排気行程における排気弁の開弁時期を進角する措置に代えて吸気行程における排気弁の開弁時期を遅角する措置とすることもできる。また、排気行程における排気弁の開弁時期の進角と、吸気行程における排気弁の開弁時期の遅角とを併せて採用してもよい。
第2実施形態の可変動弁装置は、二重カムシャフト166により排気行程における排気弁の開弁と吸気行程における排気弁の開弁の間隔を変更するため、連続的に排気行程における排気弁の開弁と吸気行程における排気弁の開弁の間隔を変更することができる。
(第3実施形態)
つぎに、第3実施形態につき、図12を参照しつつ説明する。図12は第3実施形態の可変動弁機構260の一部を模式的に示す説明図である。可変動弁機構260は、アクチュエータに相当する電磁駆動弁261を備える。可変動弁機構260は、電磁駆動弁により排気弁を任意のタイミングで開閉可能であり、電磁駆動弁261を制御することにより排気行程における排気弁の開弁と吸気行程における排気弁の開弁との間隔を変更することができる。すなわち、可変動弁機構260は、開弁間隔変更機構として機能する。
図12を参照すると、シリンダヘッド262に電磁駆動弁261が装着されている。シリンダヘッド262は、シリンダブロックの上面に固定されたロアヘッド264と、このロアヘッド264の上面に固定されたアッパヘッド266とを備える。ロアヘッド264には内燃機関50の排気ポート268が形成されており、各排気ポート268の燃焼室270の側の開口端には、排気弁272の弁体272aが着座する弁座274が設けられている。
ロアヘッド264には各排気ポート268の内壁面よりロアヘッド264の上面まで図12において上下方向に延在する断面円形の貫通孔が形成され、この貫通孔には円筒状のバルブガイド276が圧入により固定されている。バルブガイド276には排気弁272のステム272bが挿通され、ステム272bはバルブガイド276により軸線278に沿って往復動可能に支持されている。
アッパヘッド266には軸線278に整合して延在するコア取付孔280が形成されており、コア取付孔280は小径部280aとその下方に位置する大径部280bとよりなっている。小径部280aには軟磁性体にて形成され実質的に円柱状をなすアッパコア282及びロアコア284が軸線278に沿って互いに隔置された状態にて配置されている。アッパコア282の上端にはフランジが形成され、このフランジはアッパヘッド266の上面に当接している。同様にロアコア284の下端にはフランジが形成されており、このフランジは小径部280aと大径部280bとの間の肩部に当接している。
アッパコア282の上方には実質的に円筒状のアッパキャップ286が配置されており、アッパキャップ286はその下端に設けられたフランジ286aが複数個のボルト288によってアッパヘッド266に取り付けられることによりアッパヘッド266に固定されると共に、アッパコア282をアッパヘッド266に対し固定している。ロアコア284の下面には実質的に円環状をなすロアキャップ290が当接しており、ロアキャップ290は複数個のボルト292によりアッパヘッド266に対し固定され、これによりロアコア284をアッパヘッド266に固定している。
アッパコア282の下面及びロアコア284の上面はアッパヘッド266の小径部280aと共働して内部空間294を郭定しており、アッパコア282の下面及びロアコア284の上面には軸線278の周りに延在する環状溝が形成され、各環状溝にはそれぞれアッパ電磁コイル296及びロア電磁コイル298が嵌め込まれている。アッパ電磁コイル296及びロア電磁コイル298は互いに同一の直径を有し、内部空間294を介して互いに対向している。
排気弁272のステム272bの上端にはラッシュアジャスタ300が取り付けられ、ラッシュアジャスタ300の上端にはアーマチャステム302の下端が当接している。アーマチャステム302はアッパコア282及びロアコア284に設けられた貫通孔を貫通して軸線278に沿ってアッパコア282よりも上方まで延在し、アッパコア282及びロアコア284により軸線278に沿って往復動可能に支持されている。アーマチャステム302には内部空間294内に於いて軟磁性体よりなるアーマチャ304が固定されている。
ラッシュアジャスタ300は周知の構成のものであり、ラッシュアジャスタ300の上端とアーマチャステム302の下端との間に間隙がある場合には、ラッシュアジャスタ内部のスプリングによりその長さが間隙の分だけ伸びて間隙をなくし、逆にラッシュアジャスタが排気弁272のステム272bとアーマチャステム302とにより強く圧縮される場合には、内部の高圧室に封入された液体により反力が発生され、これによりその長さを維持するようになっている。
アッパキャップ286の上端にはアジャストボルト306が螺合し、アジャストボルト306の下面にはスプリングシート308が当接している。スプリングシート308とアーマチャステム302の上端に固定されたアッパリテーナ310との間には圧縮コイルスプリング312が弾装されており、これにより排気弁272はアーマチャステム302を介して開弁方向、即ち弁体272aが弁座274より離れる方向へ軸線278に沿って付勢されている。排気弁272のステム272bの上端にはロアリテーナ314が固定されており、ロアリテーナ314とロアヘッド264の上面との間には圧縮コイルスプリング316が弾装されており、これにより排気弁272は図12において上方、即ちその弁体272aが弁座274に着座する閉弁位置へ向けて軸線278に沿って付勢されている。
圧縮コイルスプリング312及び316のばね力は、アッパ電磁コイル296及びロア電磁コイル298が励磁されていない状況におけるアーマチャ304の位置(中立位置)がアッパコア282の下面とロアコア284の上面との間の中間位置に一致するよう設定されている。
アッパリテーナ310の上面には円板状のターゲット318aが固定されており、アジャストボルト306には検出端がターゲット318aに対向するようギャップセンサ318bが固定されている。ターゲット318a及びギャップセンサ318bは互いに共働してアーマチャ304の位置、従って弁体272aの位置を検出する位置検出手段であるバルブリフトセンサ318を構成しており、バルブリフトセンサ318はターゲット318aとギャップセンサ318bの検出端との間の距離に応じた電圧信号をECU70へ出力する。
アッパ電磁コイル296はアッパコア282と共働して閉弁用電磁石を構成している。閉弁用電磁石(296、282)はアッパ電磁コイル296が駆動回路322より供給される励磁電流によって励磁されることにより、圧縮コイルスプリング312のばね力に抗してアーマチャ304を図12において上方へ吸引する電磁力を発生し、アーマチャ304はアッパコア282の下面に当接する閉弁終端位置まで上方へ移動する。このようにしてアーマチャ304が閉弁終端位置へ移動すると、排気弁272は圧縮コイルスプリング316のばね力により図12において上方へ駆動される。
同様に、ロア電磁コイル298はロアコア284と共働して開弁用電磁石を構成している。開弁用電磁石(298、284)はロア電磁コイル298が駆動回路324より供給される励磁電流によって励磁されることにより、圧縮コイルスプリング316のばね力に抗してアーマチャ304を図12において、下方へ吸引する電磁力を発生し、アーマチャ304はロアコア284の上面に当接する開弁終端位置まで移動する。このようにしてアーマチャ304が開弁終端位置へ移動すると、排気弁272は全開位置へ移動する。
排気弁272を全開位置より全閉位置へ移動させる場合には、ロア電磁コイル298の励磁が解除され、排気弁272及びアーマチャ304は圧縮コイルスプリング316のばね力及びそれらの慣性によって図12において、上方へ移動し、アーマチャ304がアッパコア282に近接した段階でアッパ電磁コイル296が励磁され、これによりアーマチャ304が閉弁終端位置に位置決めされることによって排気弁272が全閉位置に位置決めされる。
逆に排気弁272を全閉位置より全開位置へ移動させる場合には、アッパ電磁コイル296の励磁が解除され、排気弁272及びアーマチャ304は圧縮コイルスプリング312のばね力及びそれらの慣性によって図12において、下方へ移動し、アーマチャ304がロアコア284に近接した段階でロア電磁コイル298が励磁され、これによりアーマチャ304が開弁終端位置に位置決めされることによって排気弁272が全開位置に位置決めされる。
アッパ電磁コイル296及びロア電磁コイル298の励磁はそれぞれ駆動回路322及び324がECU70によって制御されることにより制御される。
このような可変動弁機構260であれば、任意のタイミングで排気弁272を開閉することができる。これにより、排気還流量の制御対象となる気筒の吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、排気還流量の制御対象となる気筒と爆発タイミングが360°ずれた気筒の排気行程における排気弁の開弁による排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとの関係を調節できる。この結果、内部EGR量の調節をすることができる。
上記実施形態は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
10 吸気系
110 吸気経路
14 スロットルバルブ
20 排気系
210 排気経路
50 内燃機関
60、16、260 可変動弁機構
70 ECU(制御部)
Ca、Cb、Cc カム

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気行程中にバルブリフトのピークタイミングが設定された排気行程における排気弁の開弁と吸気行程中にバルブリフトのピークタイミングが設定された吸気行程における排気弁の開弁との間隔を変更する開弁間隔変更機構を備える内燃機関を制御する制御装置において、
    前記開弁間隔変更機構により、排気還流量の制御対象となる気筒の前記吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングおよび/または、前記排気還流量の制御対象となる気筒と爆発タイミングが360°ずれた気筒の前記排気行程における排気弁の開弁による排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングを制御する制御部を備える内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御部は、排気還流量を減量するときに、前記吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、前記排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを離間させるとともに、排気還流量を増量するときに、前記吸気行程における排気弁の開弁によるバルブリフトピークのタイミングと、前記排気ブローダウンによる排気圧力のピークのタイミングとを接近させる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記開弁間隔変更機構は、開弁時期が異なる複数のカムプロフィールを有し、前記排気行程における排気弁の開弁を行う第1の排気カムと、
    前記吸気行程における排気弁の開弁を行う第2の排気カムと、を含む請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記開弁間隔変更機構は、相互に位相を変更可能な内側シャフトと外側シャフトとを備えた二重カムシャフトと、
    前記内側シャフトと前記外側シャフトのいずれか一方に装着され、前記排気行程における排気弁の開弁を行う第1の排気カムと、
    前記内側シャフトと前記外側シャフトの他方に装着され、前記吸気行程における排気弁の開弁を行う第2の排気カムと、を含む請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記開弁間隔変更機構は、排気弁を任意のタイミングで開閉可能なアクチュエータを備え、前記アクチュエータを制御することにより、前記排気行程における排気弁の開弁と前記吸気行程における排気弁の開弁の間隔を変更する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
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