JP2016034890A - 波長変換用石英ガラス部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】紫外線の漏洩を防止し、環境耐性、耐熱性、耐久性、表面防汚性、表面安定性、発光強度の均一性、演色性に優れ、低温プロセスで製造でき、効率よく波長変換することが可能な波長変換用石英ガラス部材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】石英ガラス基材と、前記石英ガラス基材の表面に形成され且つ蛍光体粒子を含有する波長変換石英ガラス層と、前記波長変換石英ガラス層の表面に形成された透明被覆膜と、を含む波長変換用石英ガラス部材とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光の一部を吸収し、波長変換して発光させ、且つ、部材表面における有機物の付着を防止し、紫外線を遮断する機能を付与した、波長変換用石英ガラス部材及びその製造方法に関する。
波長変換材料は、ある波長の光を波長変換し、利用用途に応じて、その波長より長波長の光を取り出し、効率を向上させるものである。
近年、一般的な太陽電池では、シリコン結晶に太陽光を直接照射して励起を引き起こし、電気エネルギーを発生させているが、太陽光に含まれる紫外波長の光は熱に変化し、エネルギーロスとなっている。また、利用される太陽光エネルギーは大量に集約される為、集約部分の発熱度が非常に増大し、高温に耐えうる材料が求められている。このため、太陽光の紫外波長成分を、効率よく長波長に変換し、太陽電池の発電効率を向上させることができるとともに、高温でも耐えうる石英ガラス製の波長変換材料が求められている。
次に、レーザー発信技術分野での技術例を説明する。大出力Nd:YAGレーザーの励起には、通常キセノンフラッシュランプが用いられている。その発光は200nm〜1000nmに渡るブロード発光であるが、Nd:YAGレーザー励起に必要な波長は、530nm〜550nm、580nm〜600nmであるため、紫外域の光はエネルギーロスとなる。従って、この紫外線を波長変換し、Nd:YAGレーザーに有効な波長として利用できれば、レーザーの発光効率を向上することができる。この分野でも同様に、高温、紫外線に耐えうる材料として、石英を利用した材料が求められている。
また、化合物半導体による青色、或いは、紫外線を放射するLEDチップが開発されつつある。このLEDチップと、種々の蛍光体とを組み合わせることにより、白色を含め、チップの光を波長変換した発光装置の開発が試みられている。この発光装置は、小型、軽量、省電力といった長所がある。今分野でも同様に、高温、紫外線に耐えうる材料として、石英を利用した材料が求められている。
さらに、近年、植物工場用の照明が、蛍光灯に代わりLED化している。植物の成長には、植物種や成長段階によって様々な波長の光が必要であり、一般的には可視光である。今分野では、耐水性、耐薬品性に優れた材料として、石英を利用した材料が求められている。
ところで、従来の太陽電池の波長変換材料には、紫外光を吸収して、可視領域で発光する有機金属錯体を樹脂中に配合して、太陽電池の変換効率が向上するとした、封止材、太陽電池が開示されている(特許文献1及び特許文献2)。
しかし、特許文献1及び特許文献2に利用されている有機金属錯体は、耐光性に乏しく、光の連続照射によって有機金属錯体が劣化して変換効率が低下し、さらに封止材料に樹脂が利用されているため、この樹脂が黄変するといった問題があった。
Nd:YAGレーザーの励起に利用するキセノンフラッシュランプの波長変換材料として、シリカガラス中に銅をドープし、紫外線を可視光に変換する材料について開示されている(特許文献3)。
しかし、特許文献3で開示されている方法は、製造工程が高温プロセスであり、高価な製造設備が必要であり、コストや環境負荷の低減の観点から、問題があった。
従来の青色、紫外LED発光置としては、蛍光体を含有する保護樹脂でLEDチップを包囲し、更に全体を封止樹脂で包囲するものがある。
しかし、蛍光体を含有した樹脂を用いた従来の方法では、LEDチップから発生する紫外線によって、被覆樹脂(保護樹脂、封止樹脂)が劣化する。一般に、炭素、水素、酸素、窒素等の元素がネットワーク状に結合した有機高分子化合物によって構成される保護樹脂及び封止樹脂は、紫外線が照射されると、有機高分子のネットワーク構造が切断され、各種の光学的特性及び化学的特性が劣化することが知られている。
さらに、ポリシロキサン組成物前駆体を含有する溶液に蛍光体を混合し、塗布、加熱することで蛍光体をシリカガラス中に封止する方法が知られている(特許文献4)。しかしながら、ポリシロキサン組成物前駆体は、その多くが有機官能基を有しており、加熱を行うとその有機官能基が分解される際、ガス、クラックなどが発生しやすい。また、ポリシロキサン組成物前駆体からシリカガラスを作製する際は、加水分解、重縮合、乾燥、焼結と、複雑な工程を経なければならないため、量産化が難しいという問題があった。
植物工場では、水や肥料が多用される。そのため、上記記載のような蛍光体を封止した樹脂を利用したLED照明では、水蒸気透過性が高く、耐薬品性が低いため、このような用途に適していない。
各々の従来例において、使用する励起光の波長が400nm以下の紫外線を含む場合、紫外線が波長変換材料を通過して、対象物に照射され、劣化や、化学反応など種々の悪影響をもたらす問題があった。
また、各波長変換材の表面には、使用続けるにつれ、雰囲気中の埃、金属元素粒子、有機物の塵などが付着して張り付き、変換された光が反射、散乱、吸収され、波長変換材から放出されなくなることや、表面部分の強度劣化が進んで、表面より微小パーティクルが飛散するなど、機能が著しく低下する問題があった。
国際公開第2008/047427号公報 特開2010−258293公報 特開2005−272243号公報 国際公開第2010/110204号公報
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、紫外線の漏洩を防止し、環境耐性、耐熱性、耐久性、表面防汚性、表面安定性、発光強度の均一性、演色性に優れ、低温プロセスで製造でき、効率よく波長変換することが可能な波長変換用石英ガラス部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の波長変換用石英ガラス部材は、石英ガラス基材と、前記石英ガラス基材の表面に形成され且つ蛍光体粒子を含有する波長変換石英ガラス層と、前記波長変換石英ガラス層の表面に形成された透明被覆膜と、を含むことを特徴とする。
前記透明被覆膜が、透明無機膜であるのが好適である。
前記透明無機膜が、Ti含有無機膜であるのが好ましい。
前記Ti含有無機膜が、アナターゼ結晶化した酸化チタンを含有するのが好適である。
前記波長変換石英ガラス層と前記透明被覆膜との間に、前記波長変換石英ガラス層の蛍光体粒子濃度の10〜60%程度の蛍光体粒子濃度を有する中間石英ガラス層が形成されてなるのが好ましい。このように中間石英ガラス層を形成することで、前記透明被覆膜が剥がれ難くなる利点がある。
前記石英ガラス基材が、合成石英ガラスであるのが好ましい。合成石英ガラスは紫外線の透過特性に優れるからである。
前記石英ガラス基材が、Ga、Ce、Cu、及びTiからなる群から選択された一つ以上を含む石英ガラスであるのが好ましい。これらの元素を含むことで、紫外線を吸収する効果があるからである。
前記石英ガラス基材が、微小泡及び/又は微小界面を含む光散乱石英ガラスであるのが好適である。微小泡及び/又は微小界面を含む光散乱石英ガラスとすることで、光が均一に分散するからである。
本発明の波長変換用石英ガラス部材の製造方法は、前記波長変換用石英ガラス部材を製造するための製造方法であって、前記透明被覆膜が、シリカ及び/又はシリカ前駆体を含有する溶液を前記波長変換石英ガラス層又は前記中間石英ガラス層の表面に薄膜コートし、乾燥後、加熱して形成されることを特徴とする。
前記透明被覆膜及び波長変換石英ガラス層がゾルゲル法によって形成されるのが好ましい。例えばシリカをゾルゲル法で合成する場合には、TEOSなどのシリカ前駆体を含むゾルを、加水分解・重縮合反応させることでゲル状態とし、シリカを合成することができる。
平均粒径が0.1μm〜20μmである蛍光体粒子と、球状で疎水性且つ平均粒径が1nm〜100nmである球状のシリカ微粒子と、を含有するポリシラザン含有溶液を前記石英ガラス基材に塗布した後、大気中で乾燥し、その後水蒸気雰囲気下で加熱処理することにより前記石英ガラス基材の表面に波長変換石英ガラス層を形成する工程と、前記波長変換石英ガラス層の表面に前記透明被覆膜を形成する工程と、を含み、前記ポリシラザン含有溶液における、ポリシラザン及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:1〜9質量部であり、前記波長変換石英ガラス層のNH基濃度が1000ppm以下であるのが好ましい。
平均粒径が0.1μm〜20μmである蛍光体粒子と、水と、TEOSとを混合してなるTEOS加水分解溶液を前記石英ガラス基材に塗布した後、大気中で乾燥し、前記石英ガラス基材の表面に波長変換石英ガラス層を形成する工程と、前記波長変換石英ガラス層の表面に前記透明被覆膜を形成する工程と、を含み、前記TEOS加水分解溶液における、TEOS及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:1〜9質量部であるのが好ましい。
また、前記Ti含有無機膜が、前記波長変換石英ガラス層の表面にTiを含有する溶液をコートし、その後、焼結することにより形成されるようにしてなるのが好ましい。
本発明によれば、紫外線の漏洩を防止し、環境耐性、耐熱性、耐久性、表面防汚性、表面安定性、発光強度の均一性、演色性に優れ、低温プロセスで製造でき、効率よく波長変換することが可能な波長変換用石英ガラス部材及びその製造方法を提供することができるという著大な効果を奏する。
本発明の波長変換用石英ガラス部材は、光関係素子、例えばLED素子のガラス封止部に好適に用いることができる。
本発明の波長変換用石英ガラス部材の一つの実施の形態を示す断面模式図である。 本発明の波長変換用石英ガラス部材の別の実施の形態を示す断面模式図である。 実施例と比較例で作製された波長変換用石英ガラス部材の色度を発光分光器で測定した結果を示す色度図である。 実施例と比較例で作製された波長変換用石英ガラス部材のスペクトルを発光分光器で測定した結果を示す分光スペクトルである。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
図1に、本発明の波長変換用石英ガラス部材の一つの実施の形態を示す。
図1において、符号10Aは、本発明の波長変換用石英ガラス部材を示す。波長変換用石英ガラス部材10Aは、石英ガラス基材12と、前記石英ガラス基材12の表面に形成され且つ蛍光体粒子16を含有する波長変換石英ガラス層14と、前記波長変換石英ガラス層の表面に形成された透明被覆膜20と、を含む。さらに、波長変換石英ガラス層14は、シリカ微粒子18も含有してなる。
また、図2に、本発明の波長変換用石英ガラス部材の別の実施の形態を示す。
図2において、符号10Bは、本発明の波長変換用石英ガラス部材を示す。波長変換用石英ガラス部材10Bは、石英ガラス基材12と、前記石英ガラス基材12の表面に形成され且つ蛍光体粒子16を含有する波長変換石英ガラス層14と、前記波長変換石英ガラス層の表面に形成された透明被覆膜20と、を含む。そして、前記波長変換石英ガラス層14と前記透明被覆膜20との間に、前記波長変換石英ガラス層14の蛍光体粒子16の濃度の10〜60%程度の蛍光体粒子濃度を有する中間石英ガラス層22が形成されてなる。また、図示例では、中間石英ガラス層22は、前記波長変換石英ガラス層14のシリカ微粒子18の濃度の10〜60%程度のシリカ粒子濃度を有する。
[透明被覆膜]
前記透明被覆膜は、波長変換石英ガラス層の表面に形成され、外周雰囲気中の金属元素との接触、それから例えばSや酸化性気体との接触による、波長変換石英ガラス層中の蛍光体の失活や、蛍光体の酸化や硫化に伴う体積変化を起因とするクラック発生とパーティクル発生を防止することができる。前記透明被覆膜は、透明無機膜であることが好ましく、前記透明無機膜が、Ti含有無機膜であることがさらに好ましい。好ましくは、透明被覆膜は、石英ガラス被覆膜がよいが、ホウ珪酸ガラスなどの一般ガラスや、セラミックなどの被覆膜も適用可能である。低温使用の場合は、シリコーン膜でもよい。
次に、前記透明被覆膜作成工程について説明する。
前記透明被覆膜作成工程の第一の態様は、前記透明被覆膜作成工程が、シリカスラリーを前記波長変換石英ガラス層に塗布し、酸化雰囲気中にて300℃〜1200℃の温度域で加熱処理し、その後、1000℃〜1400℃の温度範囲において、焼結する工程を含むものである。
前記透明被覆膜作成工程の第一の態様において、前記シリカスラリーは、粒径0.1μm〜100μm、好ましくは、0.5μm〜50μmのシリカ粒子を、シリカ濃度50〜95%、好ましくは、60〜80%、セルロース誘導体濃度が0.05〜10%、好ましくは、0.1〜5%、で調合したシリカスラリーである。前記セルロース誘導体としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等が挙げられ、メチルセルロースが好ましい。
シリカスラリーを塗布する方法は特に制限はなく、また、スピンコートで均一厚さに塗布することも可能である。塗布後、常温〜300℃の範囲で乾燥させる。
前記酸化雰囲気中での加熱処理は、例えば、酸素雰囲気、大気雰囲気などで、300℃〜1200℃、好ましくは、500℃〜1000℃の温度域で加熱処理し、炭素などの有機物分を分解除去するものである。加熱処理時間は特に制限はないが、0.5時間〜100時間が好ましく、2時間〜40時間がより好ましい。
半導体製造工程に使用される場合は、高純度である必要があるので、この後、純化工程を導入する。即ち、塩素を含む雰囲気中、好ましくは、HClガス中で、800℃〜1400℃、好ましくは、1000℃〜1200℃の温度範囲で、加熱処理する。
前記焼結処理は、1000℃〜1400℃、好ましくは、1100℃〜1300℃の温度範囲において、塗布層を焼結するものである。焼結時間は特に制限はないが、0.2時間〜20時間が好ましく、1時間〜10時間がより好ましい。
焼結後の透明石英ガラス部分は、含有される金属不純物の総和が、70ppm以下(0を含む)、好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは30ppm以下に含有される。70ppmを超える金属不純物の含有量であると、表面から放出される金属不純物が増大し、特に、半導体製造工程に使用される石英ガラス材料としては不適となり、製造された半導体素子の電気的異常の原因となる。30ppm以下では、問題は無い。
一方、炭素の濃度は、30ppm以下となり、好ましくは、20ppm以下、さらに好ましくは、10ppm以下となる。炭素も金属不純物と同様に、半導体製造工程において、製造された半導体素子の電気的異常の原因として考えられていて、30ppmを超える場合、半導体製造工程に使用される石英ガラス材料としては不適となり、10ppm以下では、問題は無い。
形成された透明被覆膜の厚さは、1μm〜1000μmがよく、5μm〜100μmがより好ましい。1μm以下では、被覆効果がなく、1000μm以上では、膜の中に泡が多発し、クラック及びパーティクル原因となる。
前記透明被覆膜作成工程の第二の態様は、前記透明被覆膜作成工程が、シリカスラリーを、前記波長変換石英ガラス層に塗布し、酸化雰囲気中にて300℃〜1200℃の温度域で加熱処理し、その後、800℃以上1200℃以下の温度範囲において、焼結する工程を含むものである。
前記透明被覆膜作成工程の第二の態様において、前記シリカスラリーは、粒径1nm〜100nm、好ましくは2nm〜50nmのシリカ粒子を用い、シリカ濃度は、1〜50%、好ましくは10〜30%、有機系バインダーの濃度が、0.05〜10%、好ましくは0.1〜5%、で調合したシリカスラリーである。前記有機バインダーとしては、例えば、セルロース系(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルアルコール)、寒天、ビニル系(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン)、デンプン系(ジアルデヒドデンプン、デキストリン、ポリ乳酸)、アクリル系(ポリアクリル酸ナトリウム、メタクリル酸メチル)、植物性粘性物質などが挙げられ、ポリビニルアルコール又はメチルセルロースが好適である。
前記透明被覆膜作成工程の第二の態様において、前記シリカスラリーの塗布方法及び酸化雰囲気中での加熱処理は、前記透明被覆膜作成工程の第一の態様と同様に行うことができる。
前記焼結処理における温度範囲は、800℃〜1150℃、好ましくは、900℃〜1100℃がよい。シリカ粒子の粒径が小さくなることで、粒子表面の反応活性度が増大し、より低温で、粒子表面のSi−O、Si・、Si−Hx、Si−CHx、が反応して、Si−O−Siとなって、透明ガラス化する。焼結時の圧力及び焼結時間は前記透明被覆膜作成工程の第一の態様と同様に行えばよい。
前記透明被覆膜作成工程の第二の態様により得られる透明石英ガラス部分の金属不純物濃度の総和と、含有される炭素の濃度は、前記透明被覆膜作成工程の第一の態様により得られる透明石英ガラス部分と同様である。
前記透明被覆膜作成工程の第三の態様は、前記透明被覆膜作成工程が、シリカ微粒子を含有するポリシラザン含有溶液を、薄膜コートし、乾燥後、水蒸気雰囲気下で加熱する方法である。形成された透明被覆膜の厚さは、1μm〜1000μmがよく、5μm〜100μmがより好ましい。1μm以下では、被覆効果がなく、1000μm以上では、膜の中に泡が多発し、クラック及びパーティクル原因となる。
焼結温度は、100℃〜1000℃、好ましくは、200℃〜900℃以下で形成され、蛍光体の失活を防止できる。
より詳しくは、平均粒径が0.1μm〜20μmである蛍光体粒子と、球状で疎水性且つ平均粒径が1nm〜100nmである球状のシリカ微粒子と、を含有するポリシラザン含有溶液を前記石英ガラス基材に塗布した後、大気中で乾燥し、その後水蒸気雰囲気下で加熱処理することにより前記石英ガラス基材の表面に波長変換石英ガラス層を形成する工程と、前記波長変換石英ガラス層の表面に前記透明被覆膜を形成する工程と、を含み、
前記ポリシラザン含有溶液における、ポリシラザン及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:1〜9質量部であり、前記波長変換石英ガラス層のNH基濃度が1000ppm以下である、ようにした製造方法で前記透明被覆膜を作成するのが好適である。
また、前記透明被覆膜はゾルゲル法によっても作成可能である。
前記透明被覆膜作成工程の第四の態様は、前記透明被覆膜作成工程が、TEOS加水分解溶液などを原料とするスラリーを、薄膜コートし、焼結する方法である。形成された透明被覆膜の厚さは、1μm〜1000μmがよく、5μm〜100μmがより好ましい。1μm以下では、被覆効果がなく、1000μm以上では、膜の中に泡が多発し、クラック及びパーティクル原因となる。焼結温度は、300℃〜1000℃、好ましくは、400℃〜900℃であり、蛍光体の失活を抑制可能である。
より詳しくは、平均粒径が0.1μm〜20μmである蛍光体粒子と、水と、TEOSとを混合してなるTEOS加水分解溶液を前記石英ガラス基材に塗布した後、大気中で乾燥し、前記石英ガラス基材の表面に波長変換石英ガラス層を形成する工程と、前記波長変換石英ガラス層の表面に前記透明被覆膜を形成する工程と、を含み、前記TEOS加水分解溶液における、TEOS及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:1〜9質量部である、ようにした製造方法で前記透明被覆膜を作成するのが好適である。
前記透明被覆膜作成工程の第五の態様は、前記透明被覆膜作成工程が、コロイダルシリカなどを原料とするシリカスラリーを、薄膜コートし、焼結する方法である。形成された透明被覆膜の厚さは、1μm〜1000μmがよく、5μm〜100μmがより好ましい。1μm以下では、被覆効果がなく、1000μm以上では、膜の中に泡が多発し、クラック及びパーティクル原因となる。焼結温度は、800℃〜1300℃、好ましくは、900℃〜1200℃であり、蛍光体の失活をある程度抑制可能である。
[Ti含有無機膜]
透明被覆膜として、Ti含有無機膜が好適に用いられるが、Ti含有無機膜は、アナターゼ結晶化した酸化チタンから形成される薄膜、或いは、高濃度に含有する薄膜である。膜厚は、0.1μm〜20μmの範囲がよく、1μm〜5μmがより好ましい。0.1μm以下では、300nm以下の紫外線の吸収率が低く、20μm以上では、400nm以上の波長の光透過が大きく低下してしまう。
励起光の放出する388nm以下の波長の紫外線が、石英ガラス基材と波長変換石英ガラス層を透過してくる場合、その紫外線を吸収し、外部への漏洩を防止するとともに、そのエネルギーにより強力な酸化分解作用を持つ活性酸素(スーパーオキサイドイオンと水酸基ラジカル)が生成されて、光触媒反応が起こり、Ti含有無機膜表面に付着した有機物の浄化や汚れの酸化分解除去、そして細菌を死滅させる等して、表面がクリーニングされ、波長変換石英ガラス層中で波長変換されて生じた長波長の光が、表面付着有機物によって吸収や反射されることなく、透過、放射されるようになる。
Ti含有無機膜は、Tiを含有する金属アルコキシドを波長変換石英ガラス層の表面にコートし、その後、焼結して形成する。具体的には、チタンテトライソプロポキシド(Ti(OCH(CH3)2)4を、イソプロピルアルコール(2-プロパノール)(CH3CHOHCH3)に溶いた加水分解溶液を、対象基材の表面にコートし、200℃から1000℃の温度範囲で、加熱焼成する。200℃以下では、焼成後に、アナターゼ型の酸化チタン結晶が生成されず、900℃以上では、光触媒活性の低いルチル型の酸化チタン結晶が生成する。好ましくは、500℃から800℃がよい。
その他、酸化チタン粉末スラリー等を基体に塗布後、 焼成する塗布法、市販のアナターゼゾルを基体に塗布する方法、高真空中で酸化物のターゲットをスパッタリングして成膜するスパッタ法、有機物やハロゲン化物を揮発させ、電気炉の中で分解して成膜するCVD法、固体粒子を大気中で発生させたプラズマ中で溶融し、基体表面に叩き付けるプラズマ溶射等なども適用可能である。
[波長変換石英ガラス層]
本発明に用いられる波長変換石英ガラス層作成工程の第一の態様は、前記蛍光体粒子とシリカ微粒子とを含有するポリシラザン含有溶液を、乾燥、水蒸気雰囲気下で加熱することで作製する方法である。
より詳しくは、平均粒径が0.1μm〜20μmである蛍光体粒子と、球状で疎水性且つ平均粒径が1nm〜100nmである球状のシリカ微粒子と、を含有するポリシラザン含有溶液を前記石英ガラス基材に塗布した後、大気中で乾燥し、その後水蒸気雰囲気下で加熱処理することにより前記石英ガラス基材の表面に波長変換石英ガラス層を形成する工程と、前記波長変換石英ガラス層の表面に前記透明被覆膜を形成する工程と、を含み、
前記ポリシラザン含有溶液における、ポリシラザン及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:1〜9質量部であり、前記波長変換石英ガラス層のNH基濃度が1000ppm以下である、ようにした製造方法で前記波長変換石英ガラス層を作成するのが好適である。
前記波長変換石英ガラス層を形成するにあたって前記水蒸気雰囲気下で加熱処理すると、前記波長変換石英ガラス層のNH基濃度が低くなる。これにより、前記水蒸気雰囲気下で加熱処理するため、加熱炉などが不要であり、低温プロセスでの製造が可能となる。
本発明に用いられる前記蛍光体粒子の平均粒径は、好ましくは、0.1μm〜20μmである。より好ましくは1μm〜10μmである。前記蛍光体粒子の粒径が0.1μm未満となると、表面積の拡大に伴い光散乱が強くなり、発光強度が低下する。一方、20μmを超える大きさの蛍光体粒子では、形成された膜中の発光色度、強度のばらつきが起こる。
前記蛍光体粒子としては、好ましくは、波長200nm〜400nmの紫外線により励起し、可視光に変換可能なものであり、市販されており一般的に入手できるものであれば使用できる。具体的には、青色蛍光体では、Sr10(POCl:Eu2+、CaS:Bi、CaSrS:Bi、Ba1−aEuMgAl1017、緑色蛍光体では、ZnS:Cu,Al、BaSiO:Eu、ZnGe:Eu、赤色蛍光体では、YS:Eu3+、CaS:Eu、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn、KEu2.5(WO)などが挙げられる。
本発明に用いられる前記シリカ微粒子の組成は、合成石英ガラス粒子であることが好ましい。前記波長変換合成石英ガラス層は、加熱処理後、緻密なシリカ膜となるため、屈折率、熱膨張係数の相性から、無機酸化物粒子に合成石英ガラス粒子を利用することで色ばらつきやクラック発生を抑制することができる。
このようなシリカ微粒子を波長変換石英ガラス層に含有させることで、シリカ微粒子が骨材として働き、波長変換石英ガラス層を積層させる際、クラックが生じることなく一度で厚い膜を形成させることができる。
本発明に用いられる前記シリカ微粒子の平均粒径は1nm〜100nmである。好ましくは3.0nm〜80nm、さらに好ましくは5.0nm〜50nmである。1nm未満のシリカ微粒子では、そのものを得ること自体が難しく、得られても大きい表面エネルギーをもつことからすぐに凝集が起こってしまう。一方、100nmを超える粒径を持つシリカ微粒子では、光散乱が大きくなりすぎ、LEDの光利用効率が低下してしまう。
本発明に用いられる前記シリカ微粒子は球状で疎水性である。前記石英ガラス基材上にシリカ微粒子を含む液体をコートする際、その液体に流動性がある必要があるが、球状でないシリカ微粒子を使用すると液体の流動性が失われ、均一なコートができない。また、疎水性であることにより、前記ポリシラザン含有溶液によく分散し、シリカ微粒子が均一に分散した膜を得ることができる。
前記シリカ微粒子の濃度は、前記ポリシラザン含有溶液における、ポリシラザンと蛍光体粒子とシリカ微粒子との合計量に対するシリカ微粒子の比が、10:0.01〜1質量部が好ましい。すなわち、ポリシラザンと蛍光体粒子とシリカ微粒子との合計量を10質量部とした場合、シリカ微粒子の量が0.01〜1質量部であるのが好ましい。ポリシラザンと蛍光体粒子とシリカ微粒子との合計量に対するシリカ微粒子の比が、10:0.05〜0.5質量部がより好ましい。シリカ微粒子が少なすぎると、骨材としての働きが失われ、多すぎると乱反射の原因となり、光取り出し効率が低下してしまう。
前記波長変換石英ガラス層の作製には、ポリシラザン含有溶液として、パーヒドロポリシラザン溶液を用いるのが好ましい。他のシラザン化合物やアルコキシシランを利用すると、有機官能基の存在により、水蒸気雰囲気での加熱時に有機官能基が分解する際、クラックが発生する。さらに、パーヒドロポリシラザンは有機官能基を有していないため、有機物を燃焼させるエネルギーを与えなくてもシリカに転化し、低温での水蒸気焼成が可能となる。パーヒドロポリシラザンを水蒸気雰囲気下で焼成することで、Si、N、Hのみから構成されるパーヒドロポリシラザンが、SiとOから構成される石英ガラスへ変化する。
前記波長変換石英ガラス層を作製する際、ポリシラザン含有溶液とシリカ微粒子、蛍光体粒子を含む塗布液を例えば100〜200℃で乾燥させ、有機溶媒の大部分を蒸発させ、その後、水蒸気雰囲気下で焼成するのが好ましい。焼成時間は、波長変換石英ガラス層の厚さにもよるが、10秒〜30分程度の焼成時間で作製可能である。例えば1μmの波長変換石英ガラス層ならば水蒸気雰囲気下600℃で10秒で作製可能である。
ポリシラザン含有溶液としては、パーヒドロポリシラザン溶液があるが、パーヒドロポリシラザンは、以下の反応を起こす。
(SiH2NH)+2H2O → SiO2+NH3+2H2
水が存在することにより、この反応は右に進行するため、水蒸気下で加熱することにより短時間、低温でもシリカに転化できる。パーヒドロポリシラザンを水蒸気雰囲気下で焼成することにより、骨格中のSi-N結合が、Si-O結合に変わっていく。その際、基本構成単位の分子量が増加するため、より緻密で硬い膜を得ることができる。
水蒸気下で、波長変換石英ガラス層を形成する焼成温度は100〜1000℃、好ましくは、200℃〜900℃であることが好ましい。高温過ぎると蛍光体の熱失活が起こり、発光強度が低下する。低温すぎると、水蒸気が内部へ拡散せず、反応が十分に起きない。
ここで、積層する場合には、一層あたりの膜厚は0.1μm〜10μmであることが好ましく、0.5μm〜10μmがより好ましく、更に好ましくは0.5μm〜5μmである。一層あたりの膜厚が0.1μm未満であると、波長変換石英ガラス層を形成するのに時間がかかり、製造コストの増加につながる。一方、一層あたり10μmを超える膜を一度に形成すると、反応時のH2ガス発生により、焼成時にクラックが生じる。この積層処理を繰り返すことにより、所望の蛍光体量を含有する膜厚まで、波長変換石英ガラス層を形成し、1〜500μmの波長変換石英ガラス層の積層構造を形成することができる。
前記ポリシラザン含有溶液を、前記石英ガラス基材上に塗布した後、大気中で乾燥し、その後、水蒸気雰囲気下で100〜600℃以下に加熱せしめ、厚さ0.1μm〜10μmの波長変換石英ガラス層を形成し、前記波長変換石英ガラス層の形成処理を複数回繰り返すことで、厚さ1〜500μmまでの波長変換石英ガラス層の積層構造とすることができる。パーヒドロポリシラザンは、他の材料より、回数を減少させることができ、操作が単純化でき、製造コストを削減することが可能となる。前記波長変換石英ガラス層の形成には、スプレー法、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法などの湿式塗布方法を用いることができる。
前記波長変換石英ガラス層に含有される蛍光体粒子の濃度は、前記ポリシラザン含有溶液における、ポリシラザン及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:3〜7質量部であるのが好ましい。すなわち、ポリシラザン及び蛍光体粒子の合計量を10質量部とした場合、蛍光体粒子の量が3〜7質量部であるのが好ましい。また、ポリシラザン及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:5〜7質量部であるのがさらに好ましい。
前記蛍光体粒子の濃度が少ないと、その分積層回数を増やさなくてはならないため、操作手順が増えてしまう。濃度が高すぎると、光源からの光が内部まで入りづらくなり、発光効率が低下する。前記波長変換石英ガラス層に残留するNH基の濃度は1000ppm以下であり、好ましくは100ppm以下である。この濃度以下であれば、紫外線を長時間照射した場合や、高温にさらされた場合でも着色やクラックは発生しない。
前記波長変換石英ガラス層の膜厚は、1μm〜500μmであることが好ましい。更に好ましくは10μm〜100μm以下である。1μm未満の膜厚では、光源の光が透過し、波長変換効率が低下するだけでなく、紫外線を光源としている場合は有害な紫外線が放射されてしまう。一方、500μmを超える膜厚では、積層回数が増えて製造コストの増加につながる。
本発明に用いられる波長変換石英ガラス層作成工程の第二の態様は、TEOS加水分解溶液に、前記蛍光体粒子と水混合した溶液を作成し、石英ガラス基材表面に塗り、乾燥後、加熱し、波長変換石英ガラス層を作製する方法である。
より詳しくは、平均粒径が0.1μm〜20μmである蛍光体粒子と、水と、TEOSとを混合してなるTEOS加水分解溶液を前記石英ガラス基材に塗布した後、大気中で乾燥し、前記石英ガラス基材の表面に波長変換石英ガラス層を形成する工程と、前記波長変換石英ガラス層の表面に前記透明被覆膜を形成する工程と、を含み、前記TEOS加水分解溶液における、TEOS及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:1〜9質量部である、ようにした製造方法で前記波長変換石英ガラス層を作成するのが好適である。
テトラエトキシシランとエタノールと微量の硝酸を混合し、1時間ほど攪拌して、TEOS加水分解溶液を作成する。TEOS加水分解溶液の好ましい配分は、テトラエトキシシラン(0.5mol〜2mol)とエタノール(2mol〜5mol)と微量の硝酸(0.0005mol〜0.01mol)の範囲である。
このTEOS加水分解溶液と、上述した第一の態様と同様な蛍光体微粒子と水をホモジナイザーで攪拌する。攪拌溶液の好ましい範囲は、それぞれ、溶液が(1mol〜4mol)、蛍光体粒子が(0.5mol〜3mol)、水が(5mol〜20mol)である。
この攪拌溶液を、石英ガラス基材表面に塗って、0.1μm〜10μm、好ましくは、1μm〜5μmの波長変換石英ガラス層を形成し、大気雰囲気中、0℃〜200℃好ましくは、室温〜100℃にて、乾燥させる。その後、この層形成処理を複数回繰り返して、厚さ1μm〜500μm、好ましくは、10μm〜300μmまでの、波長変換ガラス層の積層構造を形成する。積層後の石英ガラス部材は、大気中にて、300℃〜1000℃、好ましくは、400℃〜900℃で加熱される。
前記波長変換石英ガラス層の層形成処理を複数回繰り返す際に、石英ガラス基板表面に近い層では、蛍光体濃度の高い溶液を使用し、積層回数とともに、低濃度の溶液を使用して、波長変換ガラス層の積層構造を形成する。石英ガラス基板に近い高濃度層では、熱伝導率が高く、使用中に高温となった石英ガラス基板から効率的に熱を伝導し、加熱を抑制することができる。表面に近い低濃度層では、石英ガラスとして安定性が高まり、加熱や外部雰囲気の影響によるクラックやパーティクル発生が抑制される。形成された波長変換石英ガラス層のシリカ及び蛍光体粒子の合計量を10質量部とした場合、石英ガラス基板近傍に近い高濃度層では、蛍光体粒子の量が6〜9質量部、好ましくは、7〜9重量部であり、表面に近い低濃度層では、蛍光体粒子の量が1〜5質量部、好ましくは、1〜2である。
前記波長変換石英ガラス層の層形成処理を、複数回繰り返して積層する場合に、単一層形成には、単一蛍光体にて溶液を作成し、複数層形成を行う。これにより、各層において均一な蛍光体分布と発光が得られ、最表層全面域での発光強度が均一化する。異なる蛍光体を混合して溶液を作成し、層形成処理を行うと、各蛍光体の比重が異なることから、蛍光体が層の中で不均一に分布しやすく、発光強度が表層面域において、不均一化する。
〔石英ガラス基材〕
本発明に用いられる石英ガラス基材は、合成石英ガラスが好ましく、特に四塩化珪素を火炎加水分解して作製した合成石英ガラスであることが好ましい。この方法で作製した合成石英ガラスは、金属不純物などの不純物が少なく、紫外線を長時間照射しても着色などの劣化が起こらない。また、熱膨張係数が極めて小さく、熱処理によるクラックの発生を抑制することができる。さらに、紫外線の透過率も高く、光源の紫外線を減衰させないため、蛍光体を効率的に発光させることができる。この方法で作製した合成石英ガラスのOH基は、10ppm〜1000ppmであることが好ましい。
基材については、上記の他に、天然石英ガラス、一般ガラス、透光性セラミックス、透光性フッ化化合物なども適用される。
また、前記石英ガラス基材が、Ga、Ce、Cu、Tiを含む石英ガラスであると、紫外線を透過しないので、励起光が紫外域の光を含む場合、外部への紫外線の漏洩を防止できる。各金属元素の濃度は、1ppm〜1000ppmがよいが、好ましくは、10ppm〜500ppmがよい。
さらに、前記石英ガラス基材が、微小泡、微小界面を含む光散乱石英ガラスであると、励起光が適度に散乱され、さらに波長変換石英ガラス層に到達段階で、励起光が均一な面分布強度を持ち、波長変換石英ガラス層内で励起される発光も均一性が高まる。微小泡、微小界面密度は、100μm以下の気泡が、1×102個/cm3〜1×109個/cm3がよく、好ましくは、1×103個/cm3〜1×108個/cm3がよい。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(実施例1)
500mlジルコニア容器に、球状の深紫外光励起蛍光体(ユーヴィックス株式会社製 商品名:QKL65E/S-C1、Y2O2S-Tb、Eu)5g、2-メトキシエタノール(粘度20℃で1.71mPa・s、20℃で蒸気圧0.83kP)10g、メノーボール(直径5mm)20gを入れ、250rpmで15分間を5セット、遊星ボールミルで混合し、蛍光体分散液を得た。その後、2-メトキシエタノールを大気中、100℃のホットプレート上で1時間蒸発させ、平均粒径5μmの粉砕蛍光体-1(塊状、かさ密度0.3g/cm3以上1.0g/cm3以下、最小粒径1μm、最大粒径10μm)を乾燥させて得た。
次に、トレスマイルANN120(触媒を含有しないポリシラザン20質量%のジブチルエーテル溶液、サンワ化学株式会社製)の中に、粉砕蛍光体-1(ポリシラザン及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が50質量部)を入れ、ホモジナイザー(回転速度8000rpm)で5分間混合した。その後、疎水性の酸化珪素(株式会社アドマテックス製 商品名:アドマナノ(球状、かさ密度0.4g/cm3以上1.5g/cm3以下、平均粒径10nm、最小粒径3nm、最大粒径15nm)を0.1g混合し、分散液-1を得た。
分散液-1をスプレー容器に入れ、大気中室温20℃、湿度50%の環境下で、合成石英ガラス基盤-1(厚さ3mm、縦20mm×横20mm、OH濃度300ppm、表面粗さRa=0.5μm)上に、膜厚が5μm以下になるようにスプレーコートした。スプレー圧は0.1MPa、吹き付け時間20秒、使用ガスは空気、液体粒子の大きさ5μm、基材とスプレーの距離は15cm、角度は基板に対し、70°とした。
得られた膜を、100℃のホットプレート上で10分間乾燥させ、その後、大気中で水蒸気(空気流量1l/min、水蒸気流量1.0ml/min)存在下で500℃のセラミックホットプレート上で30分間熱処理を行い、その後室温まで冷却し、2μmの膜厚の塗布膜(残留NH基濃度100ppm以下、470nm付近の光透過率70%)を得た。
上記と同様の条件で上記スプレーコートを20回以下の回数繰り返し、膜厚15μm、470nm付近の光透過率20%、残留NH基濃度100ppm以下の波長変換石英ガラス層を合成石英ガラス基板の上に形成した。
次に、チタンテトライソプロポキシド(和光純薬工業製 )5gとイソプロピルアルコール(純正化学株式会社製)10gを混合させ、回転速度400rpmのマグネチックスターラーで5分間撹拌後、塩酸溶液(35%塩酸1.5gと、イソプロピルアルコール1g)を滴下させ、pHを約2とした。その後、その溶液を回転速度400rpmで30分間撹拌させ、純水16g、イソプロピルアルコール7g、ジメチルホルムアミド(関東化学株式会社製)1gを混合させた溶液を添加し、回転速度400rpmで1時間撹拌させて加水分解を行い、酸化チタン前駆体を作製した。
酸化チタン前駆体を上記と同様のスプレー容器に入れ、大気中室温20℃、湿度50%の環境下で、スプレー条件は塗布膜-2のスプレー条件と同様にして、波長変換石英ガラス層の上に、膜厚が約1μmになるようにスプレーコートした。その後、100℃のホットプレート上で10分乾燥させた後、大気中で550℃のホットプレート上で30分熱処理を行い、波長変換石英ガラス層の表面に透明なTi含有無機膜が形成された実施例1の波長変換用石英ガラス部材を作製した。
(実施例2)
実施例1と同様な方法で溶液を作成し、但し、10回のスプレーコートまでは、同様に形成し、その後の20回のスプレーコートでは、比例的に蛍光体の重量比を低減させ、表面にて0%の蛍光体重量比の溶液とし、形成した。それ以外実施例1と同様に作製した。
(実施例3)
実施例1と同様な方法で溶液を作成し、但し、1〜7回のスプレーコートまでは、青色蛍光体、Sr10(POCl:Eu2+ を使用し、8〜14回のスプレーコートまでは、緑色蛍光体、ZnS:Cu,Alを使用し、15〜21回のスプレーコートまでは、赤色蛍光体、YS:Eu3+、を使用して、それ以外実施例1と同様に作製した。
(実施例4)
TEOSを1モルとエタノールを3モル、硝酸を0.002モルを5分間攪拌し、水10mol加え、TEOS加水分解溶液を作製し、この溶液2molに実施例1と同様な蛍光体1molと水10molを加え、ホモジナイザーで5min攪拌し、その他は実施例1と同様な方法で、スプレーコートで1μmの膜を形成し、60℃で乾燥後、20回繰り返し積層し、その後透明層も形成し、その後、大気中にて、800℃で、2時間加熱を行った。
(実施例5)
TEOSを1モルとエタノールを3モル、硝酸を0.002モルを5分間攪拌し、水10mol加え、TEOS加水分解溶液を作製し、この溶液2molに実施例1と同様な蛍光体1molと水10molを加え、ホモジナイザーで5min攪拌し、スプレーコートで1μmの膜を形成し、60℃で乾燥後、20回繰り返し積層し、その後、大気中にて、800℃で、2時間加熱を行った。石英基板は、Cuを100ppm含有した合成石英ガラスを用いた。
(実施例6)
実施例1と同様な方法で溶液を作成し、但し、15回のスプレーコートまでは、同様に形成し、その後の5回のスプレーコートでは、波長変換石英ガラス層の蛍光体粒子の重量比を半減させた中間石英ガラス層を形成し、さらに、表面にて実施例1と同様な透明層を形成した。すなわち、中間石英ガラス層としては、波長変換石英ガラス層の蛍光体粒子濃度の50%の蛍光体粒子濃度を有する中間石英ガラス層を形成した。石英基板は、気泡径5〜20μm、平均径20μm、気泡密度1×10個/cmの不透明合成石英ガラスを用いた。
(比較例1)
合成石英ガラス基材に波長変換石英ガラス層を形成した部材を作製し、波長変換石英ガラス層の表面に透明被覆膜を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして波長変換用石英ガラス部材を作製し、同様に評価を行った。
(評価)
実施例1〜6と比較例1で作製した石英ガラス部材を、254nmに発光ピークを持つUVランプ(0.6mW/cm2)に当て、各部材を透過してきた光を、分光測定器で色度と、分光スペクトルの評価を行った。
表1に記載の結果より、本発明の実施例1〜6では、膜の状態も良好であり、可視光を発することがわかった。(図3:色度図)
さらに、各部材を透過してきた光の分光スペクトルの結果より、340nm以下の紫外線の波長域では、Ti含有無機膜の無い部材に比べて、スペクトル強度が著しく低下していることがわかった。(図4:分光スペクトル)
さらに、実施例1のTi含有無機膜の表層をX線回折で測定したところ、アナターゼ型のTi結晶の回折ピークが確認された。
10A,10B:本発明の波長変換用石英ガラス部材、12:石英ガラス基材、14:波長変換石英ガラス層、16:蛍光体粒子、18:シリカ微粒子、20:透明被覆膜、22:中間石英ガラス層。

Claims (13)

  1. 石英ガラス基材と、前記石英ガラス基材の表面に形成され且つ蛍光体粒子を含有する波長変換石英ガラス層と、前記波長変換石英ガラス層の表面に形成された透明被覆膜と、を含むことを特徴とする波長変換用石英ガラス部材。
  2. 前記透明被覆膜が、透明無機膜であることを特徴とする請求項1記載の波長変換用石英ガラス部材。
  3. 前記透明無機膜が、Ti含有無機膜であることを特徴とする請求項2記載の波長変換用石英ガラス部材。
  4. 前記Ti含有無機膜が、アナターゼ結晶化した酸化チタンを含有することを特徴とする請求項3記載の波長変換用石英ガラス部材。
  5. 前記波長変換石英ガラス層と前記透明被覆膜との間に、前記波長変換石英ガラス層の蛍光体粒子濃度の10〜60%程度の蛍光体粒子濃度を有する中間石英ガラス層が形成されてなることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の波長変換用石英ガラス部材。
  6. 前記石英ガラス基材が、合成石英ガラスであることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の波長変換用石英ガラス部材。
  7. 前記石英ガラス基材が、Ga、Ce、Cu、及びTiからなる群から選択された一つ以上を含む石英ガラスであることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の波長変換用石英ガラス部材。
  8. 前記石英ガラス基材が、微小泡及び/又は微小界面を含む光散乱石英ガラスであることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の波長変換用石英ガラス部材。
  9. 請求項1〜8いずれか1項記載の波長変換用石英ガラス部材を製造するための製造方法であって、
    前記透明被覆膜が、シリカ及び/又はシリカ前駆体を含有する溶液を前記波長変換石英ガラス層又は前記中間石英ガラス層の表面に薄膜コートし、乾燥後、加熱して形成されることを特徴とする波長変換用石英ガラス部材の製造方法。
  10. 前記透明被覆膜及び波長変換石英ガラス層がゾルゲル法によって形成されることを特徴とする請求項9記載の波長変換用石英ガラス部材の製造方法。
  11. 平均粒径が0.1μm〜20μmである蛍光体粒子と、球状で疎水性且つ平均粒径が1nm〜100nmである球状のシリカ微粒子と、を含有するポリシラザン含有溶液を前記石英ガラス基材に塗布した後、大気中で乾燥し、その後水蒸気雰囲気下で加熱処理することにより前記石英ガラス基材の表面に波長変換石英ガラス層を形成する工程と、
    前記波長変換石英ガラス層の表面に前記透明被覆膜を形成する工程と、を含み、
    前記ポリシラザン含有溶液における、ポリシラザン及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:1〜9質量部であり、
    前記波長変換石英ガラス層のNH基濃度が1000ppm以下である、
    ことを特徴とする請求項9記載の波長変換用石英ガラス部材の製造方法。
  12. 平均粒径が0.1μm〜20μmである蛍光体粒子と、水と、TEOSとを混合してなるTEOS加水分解溶液を前記石英ガラス基材に塗布した後、大気中で乾燥し、前記石英ガラス基材の表面に波長変換石英ガラス層を形成する工程と、
    前記波長変換石英ガラス層の表面に前記透明被覆膜を形成する工程と、を含み、
    前記TEOS加水分解溶液における、TEOS及び蛍光体粒子の合計量に対する蛍光体粒子の比が、10:1〜9質量部であることを特徴とする請求項9又は10記載の波長変換用石英ガラス部材の製造方法。
  13. 請求項3〜8いずれか1項記載の波長変換用石英ガラス部材を製造するための製造方法であって、
    前記Ti含有無機膜が、前記波長変換石英ガラス層の表面にTiを含有する溶液をコートし、その後、焼結することにより形成されることを特徴とする波長変換用石英ガラス部材の製造方法。
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