JP2016034304A - パーマネントウェーブ処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダブルガラス化効果を享受することができ、WET/DRY差の少ないパーマネントウェーブ処理方法を提供する。【解決手段】濡らし工S1で毛髪を濡らしてロッドに巻き、第一蒸らし工程S2で蒸らした後に、第一風乾工程S3でロッドの内外から毛髪を乾燥させ、同時に、第一水分吸引工程S32でロッド内部を負圧にして毛髪に付着した水分を吸引し、第1剤塗布工程S4で毛髪へ還元作用を有するパーマネント第1剤を塗布し、中間水洗工程S5で毛髪を水洗し、第二蒸らし工程S6で再び毛髪を蒸らした後に、第二風乾工程S7でロッドの内外から毛髪を乾燥させ、同時に、第二水分吸引工程S72でロッド内部を負圧にして毛髪に付着した水分を吸引し、その後、第2剤塗布工程S8で毛髪へ酸化作用を有するパーマネント第2剤を塗布し、パーマネントウェーブを形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ダブルガラス化効果を享受することができ、毛髪が乾燥してもウェーブが緩くならず、かつ、ウェーブの持続期間も長いパーマネントウェーブ処理方法に関する。
従来から、理美容院等で実施されているパーマネントウェーブ処理方法を説明する。まず、被施術者の毛髪に還元剤を含むパーマネント第1剤を塗布し、毛髪を軽く湿らせてロッドに巻付け、パーマネント第1剤をさらに塗布して室温環境下で所定時間放置する。パーマネント第1剤を塗布して放置することで、ケラチン分子のジスルフィド結合が開鎖し、メルカプト基が露出する。毛髪は軟化する。
さらに、施術者がテストカールを行って軟化の程度、すなわち毛髪が軟らかくなって可塑性が出たかどうかを判断し、軟化したと判断したならパーマネント第1剤を洗い流すとともに、タオル等によって毛髪に付着している水分を拭き取る。続いて、水分を拭き取った毛髪に対して酸化剤を含むパーマネント第2剤を塗布し、室温環境下で所定時間放置し、メルカプト基を酸化してジスルフィド結合の再結合を促し、ウェーブを形成する。所定時間が経過したらロッドを外して水洗し、ドライヤー等で乾燥させてパーマネントウェーブ処理が終了する。
従来のパーマネントウェーブ処理方法では、毛髪が十分に濡れている状態でウェーブが強く保たれるが、乾燥するとウェーブが緩くなり(だれる)、かつ、ウェーブが持続する期間が短いという欠点があった。
この欠点を解消する処理方法として下記特許文献1で提案されるパーマネントウェーブ処理方法がある。しかしながら、ロッドに毛髪を巻き付けた状態で、ロッドを80〜140度に加熱するために、毛髪の損傷が大きくなり、頭部が熱くなるので被施術者に不快感を与えたり火傷させたりする可能性がある。さらに、毛髪の根元までロッドに巻付けることができないので、ウェーブで表現するデザインが限定されるという欠点があった。
一方、出願人らはこれまで、例えば、下記特許文献2〜4等において、所謂ガラス化効果等を利用しながらウェーブ効率が良く、毛髪の損傷を抑え、かつ、ウェーブが長持ちするパーマネントウェーブ処理方法を提案している。
特開2004−262798号公報 特開2007−84491号公報 特許第4473848号公報 特許第4607700号公報
例えば、特許文献4では、毛髪をロッド等で変形させ、還元剤を含むパーマネント第1剤を塗布して軟化し、毛髪内部の分子を相対的に移動再配置させた状態にする。その後、ガラス化状態(風乾操作により分子が動かない状態)にし、酸化剤を含むパーマネント第2剤を塗布することにより、その時の毛髪の変形状態を固定し記憶させることを特徴とするパーマネントウェーブ処理方法を提案している。しかしながら、毛髪を軽く湿らせてロッド等で変形させ、還元剤を含むパーマネント第1剤を塗布しているので、毛髪が乾いたときにウェーブ形状が異なってしまうというWET/DRY差が完全には解消されない。そして、狙ったカールを形成することができるより良い処理方法への要望が依然、高い状況にある。
本発明は、上記実情に鑑み提案され、所謂ダブルガラス化効果によって、ウェーブ形状のWET/DRY差を極めて小さくすることができ、毛髪が乾燥してもウェーブが緩くならず、ウェーブの持続期間も長く、かつ、毛髪の損傷を抑えることができるパーマネントウェーブ処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、還元作用を有するパーマネント第1剤を塗布し、毛髪のジスルフィド結合を切る第1剤塗布工程及び、酸化作用を有するパーマネント第2剤を塗布し、前記毛髪のジスルフィド結合の再結合を促す第2剤塗布工程を含むパーマネントウェーブ処理方法において、前記毛髪を濡らしてロッドに巻く前処理工程及び、前記毛髪に温風を吹き付けて風乾する風乾工程を含み、前記前処理工程を前記風乾工程の前に行い、前記風乾工程を前記第1剤塗布工程の前に行うことを特徴とする。
上記パーマネントウェーブ処理方法において、前記毛髪に温風を吹き付けて風乾する第2風乾工程を含み、この第2風乾工程を前記第1剤塗布工程の後に行うとともに、前記風乾工程及び前記第2風乾工程に、前記ロッド内部を負圧にして前記毛髪を乾燥させる負圧下乾燥工程を含むことを特徴とする。
さらに、前記毛髪を一定期間蒸らす蒸らし工程を含み、この蒸らし工程を前記風乾工程及び前記第2風乾工程の直前に行うとともに、前記負圧下乾燥工程が、前記毛髪に付着した水分を前記ロッド内部へ吸引する水分吸引工程であることを特徴とする。
また、本発明は、前記毛髪を濡らしてロッドに巻き、一定期間蒸らした後に、前記毛髪に温風を吹き付けつつ前記ロッド内部を負圧にして前記毛髪を乾燥させ、前記毛髪へ還元作用を有するパーマネント第1剤を塗布し、前記毛髪を水洗し、再び一定期間蒸らした後に、前記毛髪に温風を吹き付けつつ前記ロッド内部を負圧にして前記毛髪を乾燥させ、その後、前記毛髪へ酸化作用を有するパーマネント第2剤を塗布することを特徴とするパーマネントウェーブ処理方法に係る。
本発明は、パーマネント第1剤及び第2剤を使うパーマネントウェーブ処理方法において、毛髪を濡らしてロッドに巻く前処理工程及び、毛髪に温風を吹き付けて風乾する風乾工程を含み、前処理工程を風乾工程の前に行い、風乾工程を第1剤塗布工程の前に行う。したがって、本発明では、乾くことで分子が動かない状態(ガラス化状態)とした毛髪に対してパーマネント第1剤が塗布されるので、毛髪が乾いたときにウェーブ形状が異なってしまうWET/DRY差を無くすことができる。そして、毛髪が乾燥してもウェーブが緩くならず、ウェーブの持続期間も長くすることのできる施術が実現可能となる。
本発明は、毛髪に温風を吹き付けて風乾する第2乾燥工程を含み、この第2風乾工程を第1剤塗布工程の後に行う。したがって、本発明では、パーマネントウェーブ処理において、毛髪がガラス化状態を2度経験することで得られる効果、所謂ダブルガラス化効果を付与することができるので、毛髪が乾いたときにウェーブ形状が異なってしまうというWET/DRY差を効果的に無くすことができる。すなわち、毛髪が乾燥してもウェーブが緩くならず、ウェーブの持続期間も長くできるより良い施術が実現可能となる。
さらに、本発明は、風乾工程及び第2風乾工程に、ロッド内部を負圧にして毛髪を乾燥させる負圧下乾燥工程を含む構成である。したがって、本発明では、ドライヤー等によって外部から温風を吹き付けて毛髪を風乾するとともに、ロッド内部からも毛髪を乾燥させることで頭髪全体を均一に乾かすことができる。そうすると、頭髪全体で均一なガラス化状態を形成することができ、頭髪の全体でWET/DRY差を無くすことが可能となる。すなわち、被施術者に意図したパーマネントウェーブ(カール)を提供することが可能となる。
本発明は、毛髪を一定期間蒸らす蒸らし工程を含み、この蒸らし工程を風乾工程及び第2風乾工程の直前に行う構成である。毛髪を一定期間蒸らすことで、毛髪内部の分子を、最適な状態へ配置させることができる。したがって、このような蒸らし工程の効果と、これに続く風乾工程における毛髪のガラス化の効果によって、被施術者に意図したパーマネントウェーブ(カール)を確実に提供することが可能となる。
また、本発明は、負圧下乾燥工程を、毛髪に付着した水分をロッド内部へ吸引する水分吸引工程とした構成である。したがって、ドライヤー等によって外部から温風を吹き付けて毛髪を風乾するとともに、水分をロッド内部へ吸引することでも毛髪を乾燥させることで、頭髪全体を均一に乾かすことができる。これにより、より効率的に頭髪を全体的に均一に乾かすことができ、頭髪の全体で均一なガラス化状態を形成してWET/DRY差を無くすことができる。
そして、本発明は、毛髪を濡らしてロッドに巻き、一定期間蒸らした後に、毛髪に温風を吹き付けつつロッド内部を負圧にして毛髪を乾燥させ、毛髪へ還元作用を有するパーマネント第1剤を塗布し、毛髪を水洗し、再び一定期間蒸らした後に、毛髪に温風を吹き付けつつロッド内部を負圧にして毛髪を乾燥させ、その後、毛髪へ酸化作用を有するパーマネント第2剤を塗布するパーマネントウェーブ処理方法に係る。したがって、ダブルガラス化効果によって、ウェーブ形状のWET/DRY差を極めて小さくすることができ、毛髪が乾燥してもウェーブが緩くならず、ウェーブの持続期間も長い施術を提供することができる。
本発明では、乾燥した毛髪に第1剤や第2剤を塗布するので、これらの薬剤の浸透が抑えられ、毛髪間充物質の流出等による毛髪ダメージが軽減される。本発明は、ケラチン分子の分子間結合にひずみを加えるので、表面付近(キューティクル)のみの薬剤浸透で施術が可能となる。したがって、毛髪への浸透を最小限にし、毛髪ダメージを抑えることができる。
本発明に係るパーマネントウェーブ処理方法を構成する各工程を説明するフロー図である。 本発明を実施するのに用いるパーマネントウェーブ処理装置の概略構成を説明する概略構成図である。 毛髪のガラス転移点について説明するグラフである。
以下、本発明に係るパーマネントウェーブ処理方法について詳述していく。以下に説明する実施形態は、本発明を具現化した1つの例示であって、これに限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
本発明は、例えば、図1に示すような工程に沿って進めるパーマネントウェーブ処理方法に係る。具体的には、毛髪を濡らす濡らし工程S1、濡らした毛髪をロッドに巻き、一定期間蒸らす第一蒸らし工程S2、ロッドに巻かれ、濡れている毛髪を乾かす第一風乾工程S3を含む。第一風乾工程S3は、外部である頭髪の表面側からドライヤー等の温風で毛髪を乾燥させる第一温風風乾工程S31に加え、毛髪を巻いているロッド内部を負圧とし、この毛髪を乾燥させる負圧下乾燥工程を含む。本実施形態では特に、負圧下乾燥工程を、ロッド内部を負圧とし、毛髪に付着している水分をロッド内部へ吸引する第一水分吸引工程S32として構成している。
また、本発明は、第一風乾工程S3を経て乾いた毛髪へ、還元作用を有するパーマネント第1剤を塗布する第1剤塗布工程S4、第1剤塗布工程S4の後に毛髪の軟化を確認し、毛髪を水洗する中間水洗工程S5を含む。さらに、水洗した毛髪に対して再び一定期間蒸らす第二蒸らし工程S6、この蒸らして濡れている毛髪を乾かす第二風乾工程S7を含む。
第二風乾工程S7は、外部である頭髪の表面側からドライヤー等の温風で毛髪を乾燥させる第二温風風乾工程S71に加え、毛髪を巻いているロッド内部を負圧とし、この毛髪を乾燥させる負圧下乾燥工程を含む。本実施形態では特に、負圧下乾燥工程を、ロッド内部を負圧とし、毛髪に付着している水分をロッド内部へ吸引する第二吸引工程S72として構成している。
本発明は、第二風乾工程S7を経て乾いた毛髪へ、酸化作用を有するパーマネント第2剤を塗布する第2剤塗布工程S8を含む。本発明に係るパーマネントウェーブ処理方法では、これらの工程の後、所定時間を経過させてウェーブ形状を固定した後、ロッドを外して水洗し、ドライヤー等で乾燥させることで終了する。
ここで、第一蒸らし工程S2において毛髪をロッドに巻付けることで、その巻付け張力に応じ、毛髪を構成するケラチン分子に伸長歪みが掛かる。したがって、その歪みに対応した応力が第一蒸らし工程S2においてすでに、毛髪に発生していることとなる。
還元作用を有するパーマネント第1剤が塗布され、毛髪のジスルフィド結合が切れることで、毛髪にかかる歪みが解消され、酸化作用を有するパーマネント第2剤が塗布されることで、ジスルフィド結合の再結合が促され、ロッドの形状に沿った毛髪のウェーブ形状が固定化される。
本発明では、第1剤塗布工程S4及び第2剤塗布工程S8において、濡れた後に乾いて分子が動かなくなった状態(ガラス化状態)の毛髪に対し、パーマネント第1剤及び第2剤を塗布する。したがって、濡れた毛髪に対してパーマネント第1剤及び第2剤を塗布しないから、WET/DRY差を小さくすることができる。特に、ガラス化状態を毛髪が2度経験し、そのガラス化状態のときにパーマネント第1剤及び第2剤を塗布するという所謂ダブルガラス化効果によって、WET/DRY差を効果的に無くすことができる。本発明では、乾燥した毛髪に作用させるので、パーマネント第1剤及び第2剤薬剤の浸透が遅く、毛髪間充物質の流出等による毛髪ダメージが軽減される。表面付近(キューティクル)のみの薬剤浸透であるので、毛髪への薬剤浸透が最小限であり、毛髪ダメージを抑えることができる。
さらに、本発明では、第一風乾工程S3及び第二風乾工程S7において、外部から毛髪を乾かす第一温風風乾工程S31及び第二温風風乾工程S71を実施する。同時に、毛髪を巻いているロッド内部を負圧とし、毛髪に付着している水分をロッド内部へ吸引して毛髪を乾燥させる第一水分吸引工程S32及び第二水分吸引工程S72を実施する。したがって、頭髪の全体で均一なガラス化状態を形成することができ、均一なパーマネントウェーブ処理を施すことができるので、被施術者に意図したパーマネントウェーブ(カール)を提供することが可能となる。第一温風風乾工程S31及び第一水分吸引工程S32、第二温風風乾工程S71及び第二水分吸引工程S72をそれぞれ併行することで、その効果の確実性を益々、高めることができる。
また、第一蒸らし工程S2及び第二蒸らし工程S6において、ロッドに巻き付けられている毛髪内のケラチン分子を最適な位置へ移動、再配置させることができる。これにより、続く第一風乾工程S3及び第二風乾工程S7において、最適な分子配置での毛髪のガラス化が達成されるので、被施術者に意図したパーマネントウェーブ(カール)を確実に提供することが可能となる。
以下、本発明に係るパーマネントウェーブ処理方法を実施した一例を、図面を参照しつつ説明する。本実施例は、図2に概略で示すようなパーマネントウェーブ処理装置を用いて実施した形態である。
まず、図2に示すように、パーマネントウェーブ処理装置Aは、その本体に、被施術者の毛髪に対して作用させる各種の手段(吸引手段1及び送風手段2等)を収容したハウジング(図示省略)を備えて構成される。このハウジングの上部に、被施術者の頭部に被せるフード4が取り付けられている。
ハウジングは、仕切り板3によって吸引室と送風室との2つに分割されて構成され、それぞれの部屋に吸引手段1、送風手段2が形成されている。仕切り板3の両面に、モーター11、21が背中合わせに固定されている。吸引室に固定されているモーター11に、シロッコ型の吸引ファン12が取り付けられている。送風室に固定されているモーター21に、シロッコ型の送風ファン22が取付けられている。
吸引室の排気側に排気ダクト13が接続され、この排気ダクト13の排気口にフィルタを兼ねる消音フィルタ14が取付けられている。吸引室の側面に、バキュームダクト15が接続されている。バキュームダクト15は、一端がフード4内に設置されたリング状の吸引管43に接続されている。バキュームダクト15の途中に粉塵フィルタ16が取付けられている。
一方、送風ファン22が空気を取り込む送風室の壁面(側面)に、吸気フィルタ23が取付けられている。送風室の排気側に、温風ダクト24の一端が接続されている。温風ダクト24の他端は、フード4内に温風を送風するために、フード4の背面側で開口している。また、温風ダクト24の途中に、送風ファン22から送風される空気を加熱するヒーター25が取付けられている。
フード4は、固定フード41と開閉フード42とから構成され、開閉フード42が被施術者の被った状態において前頭部側で開閉可能とされる。開閉フード42が開放状態において、施術者の後頭部側から各種の施術、例えば、薬液の塗布等が可能である。
固定フード41の内周面に、バキュームダクト15の一端が接続される吸引管43が取付けられている。吸引管43の複数個所に、吸引チューブ6が着脱自在に取付けられている。吸引チューブ6は、途中で複数本に分岐し、それぞれの先端が被施術者の毛髪に巻き付けるロッドRに着脱自在に接続される。なお、ロッドRには毛髪を巻き付けた状態で、毛髪を介してフード4内の温風を吸い込めるように多数の孔が形成されている。
なお、パーマネントウェーブ処理装置Aは、ハウジングの背面に操作パネルを備えている(図示省略)。この操作パネルは、電源ボタンや送風温度調整ボタン、時間設定ボタン等の操作ボタン及び、温度や時間を表示するための表示面を有し、内部に温度監視や、送風や吸引を作動、停止するための制御回路を備えている。
本発明に係るパーマネントウェーブ処理方法では、まず、濡らし工程S1で濡らした被施術者の毛髪をロッドRに根元から巻付け、毛髪を構成するケラチン分子に歪みと、これに対応した応力を発生させる。この状態において第一蒸らし工程S2を行い、タオル等を被施術者の頭部で覆って一定時間蒸らす。さらに、タオル等を外して被施術者の頭部をパーマネントウェーブ処理装置Aのフード4内へ収容し、毛髪に巻き付けたロッドRと吸引チューブ6とを接続する。
次に、パーマネントウェーブ処理装置Aのモーター11,21を作動させて第一風乾工程S3を進める。具体的には、第一温風風乾工程S31により、モーター21を作動させてフード4内に温風を送って外部から毛髪を乾かす。同時に、モーター11を作動させる第一水分吸引工程S32により、吸引チューブ6を利用してロッドR内部を負圧とし、毛髪に付着した水分を吸引する。これにより風乾して毛髪をガラス化状態にする。
第一温風風乾工程S31では、フード4内が30〜55℃(好ましくは45〜55℃)の加温された雰囲気となるように温風を送り、3〜40分(好ましくは20〜40分)かけて毛髪を乾かす。このとき、第一水分吸引工程S32において、同時に吸引チューブ6を利用してロッドR内部を負圧とし、毛髪に付着した水分を吸引する。次いで、温風を送るのを停止した後も、吸引を続けて毛髪を室温まで冷却することが好ましい。
風乾した毛髪がガラス化状態になったら、第1剤塗布工程S4により、パーマネント第1剤を塗布し、室温環境下において3〜30分放置する。パーマネント第1剤を塗布すると、パーマネント第1剤に含まれる還元剤の作用により、主に歪みの原因となるキューティクルに含まれるジスルフィド結合が切断され、毛髪にかかる歪みが解消される。
また、ジスルフィド結合が切断されることにより、毛髪内部の運動性が高まり、さらにロッドに沿った安定な形状へとケラチン分子が再配列される。
パーマネント第1剤を塗布して所定時間放置し、テストカールを行って毛髪の歪みが十分に取り除かれ、ロッドの形状に安定化された状態となっているかを確認した後、中間水洗工程S5により、毛髪をロッドRに巻き付けたままパーマネント第1剤を洗い流す。続いて、第二蒸らし工程S6によって毛髪表面をタオルで覆い、軽く水分を拭き取りつつ再び一定時間蒸らす。中間水洗では、パーマネント第1剤が除去されるとともに、浸透圧効果によって毛髪内へ水分拡散するので、ケラチン分子の再配列がさらに進む。その結果に、中間水洗工程S5においてロッドRの形状に最も適合したケラチン分子の配列が得られることとなる。
次に、再びパーマネントウェーブ処理装置Aのモーター11,21を作動させて第二風乾工程S7を進める。具体的には、第二温風風乾工程S71により、モーター21を作動させてフード4内に温風を送って外部から毛髪を乾かす。同時に、モーター11を作動させる第二水分吸引工程S72により、吸引チューブ6を利用してロッドR内部を負圧とし、毛髪に付着し水分を吸引する。これにより、毛髪を再びガラス状態にする。
第二温風風乾工程S71では、フード4内が30〜55℃(好ましくは45〜55℃)の加温された雰囲気となるように温風を送り、3〜40分(好ましくは20〜40分)かけて毛髪を乾かす。このとき、第二水分吸引工程S72において、同時に吸引チューブ6を利用してロッドR内部を負圧とし、毛髪に付着した水分を吸引する。次いで、温風を送るのを停止した後も、吸引を続けて毛髪を室温まで冷却することが好ましい。
そして、第2剤塗布工程S8により、パーマネント第2剤をロッドに巻き付けられている毛髪に塗布し、室温環境下において3〜30分放置する。パーマネント第2剤を塗布すると、パーマネント第2剤の酸化作用によりケラチン分子内のジスルフィド結合の再結合が促され、パーマネントウェーブの形状が固定される。その後、所定時間を経過させてから、ロッドを外して水洗し、ドライヤー等で乾燥させることでパーマネントウェーブ処理が終了する。
本発明は、所謂ダブルガラス化効果を利用し、WET/DRY差を極めて少なくするパーマネントウェーブ処理方法を実現している。具体的には、図3に示すように、パーマネントウェーブ処理の工程において毛髪に含まれる水分量の変化を、ガラス転移点を超えるように制御し、毛髪の物理的な性質を変化させてガラス化効果を得ているのである。ガラス化とは、毛髪に含まれるケラチン分子が変形したり移動したりするゴムのような柔軟性を、ガラス転移点を超えさせることで失わせ、ガラスのような硬い状態に変えることをいう。本発明では、このガラス化を、全工程を経ることで2度、付与するのでダブルガラス化効果と称している。
図3のグラフで、毛髪に含まれる水分量と、ガラス転移点の関係を示した。毛髪の場合、含まれている水分の割合でガラス転移が起こる。特に、ガラス転移点は、図3のように乾燥状態で100℃程度に位置するが、水分を多く含むことで常温以下に下がる。通常人間が生活する環境下では、毛髪はガラス化状態にあり、100℃程度にならないとゴムのような柔軟性が発現されないことになる。
そして、本発明に係るパーマネントウェーブ処理方法では、毛髪はガラス化状態でウェーブを形成している。その結果、日常の生活環境下で毛髪に歪みが生じず、形成されたウェーブは保持されたまま緩くならず保持期間が長くなる。しかも、本発明では、このガラス化を、全工程を経ることで2度得て、所謂ダブルガラス化効果を達成している。
その一方で、従来のパーマネントの処理方法で施術した場合、毛髪に水分が十分吸収され濡れ、毛髪に含まれるケラチン分子が変形したり移動したりするゴムのような柔軟性を有する状態のときにウェーブを形成している。通常人間が生活する環境下で毛髪はガラス化状態であるが、形成されたウェーブはゴム状態からガラス状態に変化するときに毛髪内部の水分量の変化により構造が崩れてしまう。その結果、ウェーブが弱くなり、持続期間も短くなってしまう。
したがって、本発明では、ダブルガラス化効果を得て、ウェーブ形状のWET/DRY差を小さくすることができ、毛髪が乾燥してもウェーブが緩くならず、ウェーブの持続期間も長いパーマネントウェーブ処理方法を提供することができる。そして、乾燥した毛髪は薬剤の浸透が遅く、これを抑えられるので、毛髪間充物質の流出等による毛髪ダメージも軽減することができる。
以上、本発明について一実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、パーマネントウェーブ処理装置を利用したパーマネントウェーブ処理方法を説明しているが、装置の利用は必須ではない。その他、パーマネント第1剤や、パーマネント第2剤は各種の公知のものを使うことでも、本発明を達成することが可能である。
A・・・パーマネントウェーブ処理装置
1・・・吸引手段
11・・モーター
12・・吸引ファン
13・・排気ダクト
14・・消音フィルタ
15・・バキュームダクト
16・・粉塵フィルタ
2・・・送風手段
21・・モーター
22・・送風ファン
23・・吸気フィルタ
24・・温風ダクト
25・・ヒーター
3・・・仕切り板
31・・オゾン吹出口
4・・・フード
41・・固定フード
42・・開閉フード
43・・吸引管
6・・・吸引チューブ
R・・・ロッド
S1・・濡らし工程
S2・・第一蒸らし工程
S3・・第一風乾工程
S31・第一温風風乾工程
S32・第一水分吸引工程
S4・・第1剤塗布工程
S5・・中間水洗工程
S6・・第二蒸らし工程
S7・・第二風乾工程
S71・第二温風風乾工程
S72・第二水分吸引工程
S8・・第2剤塗布工程

Claims (4)

  1. 還元作用を有するパーマネント第1剤を塗布し、ジスルフィド結合を切って毛髪を軟化させる第1剤塗布工程及び、酸化作用を有するパーマネント第2剤を塗布し、前記毛髪のジスルフィド結合の再結合を促す第2剤塗布工程を含むパーマネントウェーブ処理方法において、
    前記毛髪を濡らしてロッドに巻く前処理工程及び、前記毛髪に温風を吹き付けて風乾する風乾工程を含み、
    前記前処理工程を前記風乾工程の前に行い、前記風乾工程を前記第1剤塗布工程の前に行う、
    ことを特徴とするパーマネントウェーブ処理方法。
  2. 前記毛髪に温風を吹き付けて風乾する第2風乾工程を含み、この第2風乾工程を前記第1剤塗布工程の後に行うとともに、
    前記風乾工程及び前記第2風乾工程に、前記ロッド内部を負圧にして前記毛髪を乾燥させる負圧下乾燥工程を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパーマネントウェーブ処理方法。
  3. 前記毛髪を一定期間蒸らす蒸らし工程を含み、この蒸らし工程を前記風乾工程及び前記第2風乾工程の直前に行うとともに、
    前記負圧下乾燥工程が、前記毛髪に付着した水分を前記ロッド内部へ吸引する水分吸引工程である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のパーマネントウェーブ処理方法。
  4. 前記毛髪を濡らしてロッドに巻き、一定期間蒸らした後に、前記毛髪に温風を吹き付けつつ前記ロッド内部を負圧にして前記毛髪を乾燥させ、前記毛髪へ還元作用を有するパーマネント第1剤を塗布し、前記毛髪を水洗し、再び一定期間蒸らした後に、前記毛髪に温風を吹き付けつつ前記ロッド内部を負圧にして前記毛髪を乾燥させ、その後、前記毛髪へ酸化作用を有するパーマネント第2剤を塗布する、
    ことを特徴とするパーマネントウェーブ処理方法。
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