JP2016034170A - 蓄電装置充放電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電装置充放電システムにおいて、蓄電装置の容量劣化度を低減するように、充放電目標SOCと充放電電流レートを適切に設定することである。【解決手段】蓄電装置充放電システム16は、複数の蓄電池ユニット24から構成される蓄電装置18と、制御装置20と、蓄電装置18の充放電目標SOC、充放電電流レート及び容量劣化度を関連付ける関連データ36を記憶する記憶装置22を備える。制御装置20は、充放電要求を取得する充放電要求取得部28と、取得した充放電要求に対応して蓄電装置18の容量劣化度を低減する方向に充放電目標SOCを設定する充放電目標SOC設定部30と充放電電流レートを設定する充放電電流レート設定部32と、蓄電池ユニット24の並列数を設定する並列数設定部34を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電装置充放電システムに関する。
蓄電装置の充放電制御について、特許文献1には、リチウムイオン二次電池の電池劣化率に基づいて設定された低劣化電圧範囲内で充放電を制御することが開示される。また、特許文献2には、鉛蓄電池の運用と劣化の関係についてデータを収集し、運用と劣化の関係を評価し、例えば充電間隔等の複数の運用条件と電池容量低下に関する感度をそれぞれ求め、タグチメソッドを用いて寿命推定を行うことが述べられている。
また、特許文献3には、二次電池を充電するに際し、充電電流の大きさを一定にする定電流領域と充電電圧の大きさを一定にする定電圧領域による充電について述べられている。
特開2009−70777号公報 特開2010−159661号公報 特開平5−111184号公報
蓄電装置について、その充放電に伴って生じる容量の低下度を示す容量劣化度と、充放電の中心となる目標SOC(State Of Charge)である充放電SOCとの関係を調べてみると、蓄電装置の仕様や内部構造によって、同じ充放電目標SOCでも容量劣化度が異なることが分かった。また、蓄電装置の仕様や内部構造の相違によって、充放電電流値の大きさを示す充放電電流レートと容量劣化度の関係も異なることが分かった。
したがって、蓄電装置の容量劣化度を低減するように、蓄電装置の仕様や内部構造に応じて充放電目標SOCと充放電電流レートを適切に設定することが望まれる。
本発明に係る蓄電装置充放電システムは、充電または放電可能な蓄電装置と、蓄電装置を充電または放電する際の目標となる充放電目標SOC、蓄電装置を充電または放電する際に流す充放電電流レート、蓄電装置を充電または放電する際に生じる容量劣化度に基づいて、蓄電装置の充放電制御を行う制御装置と、を備える。
本発明によれば、蓄電装置の容量劣化度を低減するように、蓄電装置の仕様や内部構造に応じて充放電目標SOCと充放電電流レートを適切に設定することができる。
本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムを含む電力送配電ネットワークの構成を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、充放電目標SOCと充放電電流レートと容量劣化度の関係を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、充放電目標SOCと充放電電流レートと容量劣化度の関係を示す関連データの一例を示す図である。 図3の関連データについて使用温度の関係を示す図である。 図3の関連データについて充放電履歴の関係を示す図である。 図3とは別の関連データの例を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、算出した必要充放電量に応じた充放電目標SOCの設定と充放電電流レートの設定の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムを含む車両駆動制御システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、容量劣化度の推定等を行う制御装置の構成を示す図である。 蓄電装置の充電を定電流充電期間と定電圧充電期間に分けて行うことを示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、蓄電装置の内部抵抗値の変化を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、蓄電装置のSOCとVocの関係を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、定電圧充電期間における容量劣化度である第2劣化度の変化を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、充電の全区間に渡って行われる容量劣化度の推定を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、充電電流パターンのパラメータであるSOCを変更したときの第1劣化度の変化を示す図である。 本発明の実施の形態の蓄電装置充放電システムにおいて、充電電流パターンのパラメータである充電電流レートを変更したときの第1劣化度の変化を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、充放電目標SOCを所定の範囲内に収める蓄電装置の充放電制御として、アンシラリサービスの下にある蓄電装置充放電システムと、蓄電装置を搭載する車両の駆動制御システムを述べるが、これらは説明のための例示であって、これ以外の充放電量制御システムについても本発明が適用できる。
以下で説明する蓄電装置の容量、充放電目標SOC、充放電電流レート等の値は、説明のための一例であって、蓄電装置充放電システムの仕様等に応じ、適宜変更することができる。
以下では、全ての図面において同一または対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、電力送配電ネットワーク10の構成を示す図である。この電力送配電ネットワーク10は、電力会社の火力発電所等の系統電源12と、電力の需要家である工場14と、太陽電池等の発電設備と蓄電装置とを有する独立発電事業者の蓄電装置充放電システム16と、系統制御装置13が接続される。蓄電装置充放電システム16が系統電源12と共に工場14に給電するネットワークである。工場14は、電力送配電ネットワーク10の負荷となる。
系統制御装置13は電力会社等により管理される装置である。系統制御装置13は電力送配電ネットワーク10の負荷変動(即ち、電力の需要変動)を検知し、電力送配電ネットワーク10全体の需給バランスを維持するための指示を、系統電源12および蓄電装置充放電システム16の少なくとも一方に与える。需給バランスが崩れると電力送配電ネットワーク10にて送配電される電気の周波数(以下、「系統周波数」とも言う)が変動する。系統周波数と基準周波数との差が一定の幅を超えると、需要者側の一部の機器や発電機の不具合が発生する可能性がある。
系統制御装置13は負荷変動に応じて発電出力を調整するよう系統電源12に通信ネットワークを介して指示することができる。具体的には電力需要が電力供給を上回ると発電出力を増加させるよう指示し、電力需要が電力供給を下回ると発電出力を減少させるよう指示する。
また、系統制御装置13は負荷変動に応じて電力送配電ネットワーク10に対して電力を放出または吸収するよう蓄電装置充放電システム16に通信ネットワークを介して指示することができる。具体的には電力需要が電力供給を上回ると電力送配電ネットワーク10に電力を放出するよう指示し、電力需要が電力供給を下回ると電力送配電ネットワーク10から電力を吸収するよう指示する。
前者の系統電源12による発電出力の変更には数分から10分程度かかる。後者の蓄電装置充放電システム16による電力供給の調整は瞬時に可能であるため、瞬時の負荷変動に対して特に有効である。
このように、電力送配電ネットワーク10に蓄電装置充放電システム16が接続されることによって、工場14は、電力を供給される際、電力会社等の系統電源12による電力の需給バランスが崩れても、系統制御装置13の電力調整によって系統周波数の安定を図るアンシラリサービスを受けることができる。アンシラリサービスの下では、蓄電装置充放電システム16は、電力送配電ネットワーク10の電力の需給バランスを崩さないように、蓄電装置に対する充放電目標SOCについてその中心SOCとSOCの振れ幅を所定の範囲にする充放電制御を行うように求められる。
蓄電装置充放電システム16は、蓄電装置18と、その充放電制御を行う制御装置20と、制御装置20に接続される記憶装置22を備える。
蓄電装置18は、複数の蓄電池ユニット24を並列に接続した蓄電池ユニット部と、複数の蓄電池ユニット24の並列数を変更できる並列数変更部26を含む。
蓄電池ユニット24としては、充放電が可能な二次電池であるリチウムイオン組電池が用いられる。リチウムイオン組電池に代えて、他の二次電池、高容量キャパシタを用いることができる。二次電池としては、ニッケル水素組電池、鉛蓄電池等を用いることができる。
並列数変更部26は、複数の蓄電池ユニット24の各一方端子をそれぞれ1つの端子としてまとめ、各他方端子のうちの所望数を相互接続して1つの端子とすることで、蓄電装置18を所望の数の蓄電池ユニット24を並列接続したものとする。かかる並列数変更部26としては、複数のスイッチで構成される。例えば、16個の蓄電池ユニット24が設けられる場合、並列数変更部26によって、16個の中のN個が並列接続されるとすると、互いに並列接続されたN個の蓄電池ユニット24が蓄電装置18となる。Nは、今の場合、1から16の中で任意に設定できる。並列数変更部26を用いることで、各蓄電池ユニット24の充放電電流値をIとして、蓄電装置18としては、N×Iの充放電電流値を取り出し、または受け入れることができる。
制御装置20は、蓄電装置18と情報のやりとりを行い、また記憶装置22と情報のやりとりを行い、蓄電装置18の充放電目標SOC、充放電電流レート及び容量劣化度に基づいて、蓄電装置18の充放電制御を行う。かかる制御装置20としては、ハードウェア、あるいは、ハードウェアとソフトウェアの組合せによって構成することができる。制御装置20は、系統制御装置13が算出した系統周波数を安定させるために必要な充放電量を充放電要求として取得する充放電要求取得部28と、取得した充放電要求に対応して蓄電装置18の容量劣化度を低減する方向に充放電目標SOCを設定する充放電目標SOC設定部30と、同様に、充放電要求に対応して蓄電装置18の容量劣化度を低減する方向に充放電電流レートを設定する充放電電流レート設定部32と、並列数変更部26に指示する蓄電池ユニット24の並列数を設定する並列数設定部34を含む。かかる機能の全部または一部は、プログラム実行装置(例えば制御装置20に搭載可能なマイクロコンピュータ)上でプログラムを実行することによって、その機能を実行するようにしてもよい。 記憶装置22は、例えば、制御装置20で用いられるプログラム、データを格納するメモリとして使用されるが、ここでは特に、蓄電装置18の充放電目標SOC、充放電電流レート及び容量劣化度を関連付ける関連データ36を記憶する場合について述べる。
関連データ36の内容を述べる前に、蓄電装置18の充放電目標SOC、充放電電流レート及び容量劣化度について図2を用いて説明する。図2において、左端に示される矩形枠19は、蓄電装置18の充電状態を模式的に示すもので、その右側に示される9つの波形図は、蓄電装置18において充放電が行われたときの容量劣化度を説明するための図である。
図2の左端の矩形枠19は、蓄電装置18の充電状態を示すもので、満充電のときが1.0Ahとしてある。この数値は説明のための例示であって、これ以外の数値であってもよい。蓄電装置18は、充放電を繰り返すことで、満充電のときの電流時間積であるアンペアアワー(Ah)が低下する。ここで、満充電のときが1.0Ahというのは、蓄電装置18が製造された初期状態の値である。
矩形枠19に、3つのアンペアアワーの領域37,38,39が示されている。アンペアアワーの値の小さい方から、0.1Ahを中心とする領域37、0.4Ahを中心とする領域38、0.7Ahを中心とする領域39である。これらの領域が充放電目標SOCである。
領域37は、0.1Ahを中心として、その前後に0.05Ahの幅を有する領域である。ここで、0.1Ahを、蓄電装置18の初期の満充電状態である1.0Ahを基準とすると10%の充電状態であるので、ここではこれを、充放電目標SOCの中心SOC=10%と呼ぶことにする。このように充放電目標SOCを、蓄電装置18の初期の満充電状態に対する充放電の指標として定義する。図2の例では、充放電目標SOCとは、蓄電装置18の初期の満充電状態である1.0Ahに対し、どれだけのアンペアアワーの幅で充放電するかを示す値である。
このような定義を用いると、領域37の充放電目標SOCは、中心SOC=10%で、領域37の範囲はその前後±5%の幅で、5%から15%の値を有する。図2の例では、0.05Ahから0.15Ahの幅で充放電することを意味する。
同様に、領域38の充放電目標SOCは、中心SOC=40%で、領域38の範囲はその前後±5%の幅で、35%から45%の値を有する。図2の例では、0.35Ahから0.45Ahの幅で充放電することを意味する。同様に、領域39の充放電目標SOCは、中心SOC=70%で、領域39の範囲はその前後±5%の幅で、65%から75%の値を有する。図2の例では、0.65Ahから0.75Ahの幅で充放電することを意味する。
矩形枠19の右側に並べてある波形図は、それぞれの充放電目標SOC範囲内で0サイクルから300サイクルの充放電を実施したときに、蓄電装置18の容量がどの程度劣化するかを、充放電電流値の大きさを変えて示す模式図である。充放電電流値の大きさとして、充放電電流レートが用いられる。充放電電流レートは、蓄電装置18の初期の満充電状態を示すアンペアアワーを1時間で除した値を1.0Cとしたものである。図2の例では、蓄電装置18の初期の満充電状態を示すアンペアアワー=1.0Ahであるので、充放電電流レート1.0C=1.0Aである。充放電電流値が0.5Aであると、充放電電流レート=0.5Cで、充放電電流値が1.5Aであると、充放電電流レート=1.5Cである。
図2では、充放電電流レートが0.5C,1.0C,1.5Cの場合の3つの波形図が示されている。領域37の右側に並べてある3つの波形図は、充放電目標SOC=10%±5%の範囲内のときに、充放電電流レートを0.5C,1.0C,1.5Cとして、0サイクルから300サイクルまで充放電したときに、充放電の幅がどの程度狭まるかを示したものである。
充放電目標SOC=10%±5%は、図2において、0.1Ah±0.05Ahで、0.05Ahから0.15Ahの範囲である。そして、充放電電流レート=0.5Cとは、0.5Aである。したがって、充放電目標SOC=0.1Ahから充放電目標SOC=0.15Ahまで充電するには、(0.05Ah/0.5A)=0.1hかかる。同様に、充放電目標SOC=0.15Ahから充放電目標SOC=0.05Ahまで放電するには、{(0.15Ah−0.05Ah)/0.5A}=0.2hかかる。充放電電流レート=1.0Cにすれば、これらの充放電に要する時間は1/2で済む。同様に、充放電電流レート=1.5Cにすれば、これらの充放電に要する時間は1/3で済む。
蓄電装置18は充放電を繰り返すと、満充電状態にできるアンペアアワーが次第に少なくなる。領域37の右側の3つの波形図の一番右端の波形図で述べると、波形図の左端が充放電開始のとき、すなわち充放電サイクル数=0サイクルのときで、波形図の右端が充放電サイクル数=300サイクルのときを示す。太い交流波形線は、充放電電流レート=1.5Cのときの満充電状態にできるアンペアアワーの変化を示すもので、その包絡輪郭線が2つの破線で示されている。
充放電サイクル数=0サイクルのときの2つの破線の間の間隔=Aが、蓄電装置18の初期の満充電状態にできるアンペアアワーで、1.0Ahである。充放電サイクル数=300サイクルのときの2つの破線の間の間隔=Bは、充放電を300サイクル繰り返したときの蓄電装置18を満充電状態にできるアンペアアワーである。このように、蓄電装置18は、充放電を繰り返すと満充電状態にできるアンペアアワーが次第に少なくなる。B/A(×100%)は、充放電を繰り返したときの蓄電装置18の容量維持率である。{1−(B/A)}(×100%)が、充放電を繰り返したときの蓄電装置18の容量劣化度である。
定義より明らかなように、蓄電装置18の容量維持率と容量劣化度の間には容量維持率+容量劣化度=1の関係式が成立する。つまり容量維持率と容量劣化度は、双対の関係にあるため、容量劣化度を低減するように充放電目標SOCを設定することは、容量維持率が増加するように充放電目標SOCを設定することに置き換えることができる。容量劣化度に基づき充放電制御を行うことは、増減方向を反対にすることで、容量維持率に基づき充放電制御を行うことと本質的に同じであるので、説明の便宜上、どちらか一方を例に取り説明を行う。
図2の右側の9つの波形図では、充放電目標SOCの違いを斜線の密度で示し、充放電電流レートの違いを交流波形線の太さで示した。
図2の例では、蓄電装置18の容量劣化度は、充放電目標SOCによっても異なり、充放電電流レートによっても異なる。図2の蓄電装置18の場合は、同じ充放電電流レートで比べると、充放電目標SOC=40%±5%の範囲での場合が、他の充放電目標SOCの範囲での場合よりも、容量劣化度が少ない。また、図2の例では、同じ充放電目標SOCで比べると、充放電電流レートが小さいほど容量劣化度が少ない。
このような蓄電装置18の充放電目標SOC、充放電電流レート及び容量劣化度を関連付けたものが、記憶装置22に記憶される関連データ36である。図3は、関連データ36を示す図である。関連データ36は、蓄電装置18について予め実験測定等を行うことで得られる。この例では、関連データ36は、2つのマップから構成される。マップの1つは、充放電電流レートをパラメータとして、横軸に充放電目標SOCを取り、縦軸に容量維持率B/Aを取ったものである。もう1つのマップは、見方を変えて、充放電目標SOCをパラメータとして、横軸に充放電電流レートを取り、縦軸に容量維持率B/Aを取ったものである。これらのマップにおいて、容量維持率に代えて、容量劣化度を縦軸に取ってもよい。
図3の例において、最適範囲40,42は、容量維持率が安定して高い値を取る範囲である。容量維持率がこの最適範囲40,42となるように、充放電目標SOCと充放電電流レートを設定することで、蓄電装置18の容量劣化度を低減できる。
上記では、関連データ36をマップとして説明したが、充放電目標SOC、充放電電流レート、容量劣化度の中の1つまたは2つを検索キーとして、残りを読み出せる様式であれば、上記に示すマップ以外のものであってもよい。例えば、充放電目標SOC、充放電電流レートの2つを検索キーとして容量劣化度を読み出せるルックアップテーブル様式、数式等であってもよい。あるいは、容量劣化度を入力して、その容量劣化度となる充放電目標SOCと充放電電流レートの組み合わせを出力するROM様式であってもよい。
上記の例では、充放電目標SOC、充放電電流レート、容量劣化度の間の関係を示す関連データ36について、蓄電装置18の使用温度を加味していない。蓄電装置18の諸特性に温度依存性がある場合は、関連データ36を蓄電装置18の使用温度毎に用意してもよい。図4は、蓄電装置18の使用温度25℃を中心温度として、低温側として10℃、高温側として60℃としたときの各関連データを示す図である。各温度における関連データのパラメータ、横軸、縦軸の内容は図3と同じである。
図4に蓄電装置18の諸特性に温度依存性がある場合の2つの関連マップを示す。図4の例では、25℃よりも低温側となる場合、高温側となる場合のいずれも、最も高い容量維持率の値は、25℃のときの最も高い容量維持率よりも低い容量維持率となる。また、25℃よりも低温側となる場合、高温側となる場合のいずれも、25℃のときに比べて、容量維持率の充放電電流レートの依存性が緩やかになる。
上記では、容量維持率あるいは容量劣化度を、蓄電装置18が製造された初期の満充電状態を基準として求めた。既に使用履歴がある蓄電装置18については、その使用履歴によって既に低下している満充電状態を基準とした容量維持率あるいは容量低下率を用いてもよい。この場合、関連データ36を、蓄電装置18の使用履歴毎に揃える。図5は、蓄電装置18の使用履歴が100サイクル、300サイクル、1000サイクルのときの各関連データの例を示す図である。各使用履歴における関連データのパラメータ、横軸、縦軸の内容は図3と同じである。
図5の例では、使用履歴である充放電サイクル数が増加するに従い、容量維持率を示す特性線は、容量維持率を低下する方向に平行移動している。
上記では、蓄電装置18が、図3で示される関連データ36を有する物として説明した。複数の蓄電装置18について、同じ仕様、同じ構造であれば、製造時のばらつき等を除けば、ほぼ同じ関連データ36となる。仕様や構造が異なる蓄電装置18の場合は、関連データが異なる。図6は、仕様、構造が異なる蓄電装置の関連データ35の一例を示す図である。関連データ35のパラメータ、縦軸、横軸の内容は図3の関連データ36と同じである。図6において、最適範囲44,46は、容量維持率が安定して高い値を取る範囲である。図3と比較すると、充放電目標SOCの高い値の方に最適範囲44があることが分かる。このように、蓄電装置の仕様、構造によって、容量劣化度を低減することができる充放電目標SOC、充放電電流レートが異なる。
上記構成の作用、特に制御装置20の各機能、記憶装置22に格納される関連データ36の内容について、図7を用いてさらに詳細に説明する。図7は、蓄電装置充放電システム16において、系統制御装置13で算出された系統周波数を安定させるために必要な充放電量を充放電要求として満たしながら、蓄電装置18の容量劣化度を低減するように、充放電目標SOCの設定と充放電電流レートの設定を行う手順を示すフローチャートの一例である。図7の各手順は、制御装置20における充放電制御の各処理手順にそれぞれ対応する。
まず、蓄電装置充放電システム16の各構成要素の初期条件が設定される。そして、充放電目標SOCの中心SOCの設定が行われる(S10)。中心SOCを含む充放電目標SOCは、電力送配電ネットワーク10の全体のシステム設定から設定されることもあるが、蓄電装置充放電システム16が系統電源12や工場14とは経済的に分離した独立発電事業者であるときは、蓄電装置充放電システム16の最大利益等に基づいて設定が行われる。
一例として、充放電目標SOCの中心SOCが蓄電装置18の容量劣化度を予め設定された値以下にする方針の下で設定されるものとする。蓄電装置18の特性が関連データ36で示される場合には、充放電目標SOCの中心SOCは、約40%から約60%の間の範囲の適当な値に設定されることになる。また、蓄電装置18の特性が関連データ35で示される場合には、充放電目標SOCの中心SOCは、約65%から約80%の間の範囲の適当な値に設定されることになる。このように、蓄電装置18の容量劣化度を考慮すると、充放電目標SOCの中心SOCは、蓄電装置18の仕様、構造等によって異なる値に設定されることになる。以下では、蓄電装置18の諸特性に温度依存性がある場合、使用履歴がある場合の一例を挙げる。また、蓄電装置18が関連データ36の特性を有するものとして説明を続ける。
なお、充放電目標SOCの中心SOCは、蓄電装置18の使用状況等で、必ずしも容量劣化度を予め設定された値以下とする値に設定されないこともある。例えば、蓄電装置充放電システム16が系統電源12からの夜間給電を受けて充電を行い、工場14に対し昼間放電を行うシステムであるときには、夜間給電が完了した早朝の時点では充放電目標SOCの中心SOCは蓄電装置18の満充電状態に近い値に設定されていることになる。また、蓄電装置充放電システム16が太陽電池の発電によって充電が行われるシステムであるときには、日照状況に応じて充放電目標SOCの中心SOCの設定が行われる。
充放電目標SOCの中心SOCの設定が行われると、次に、蓄電装置18の関連データ36の参照が行われる(S12)。関連データ36は、使用温度、使用履歴毎に記憶装置22に格納されているので、蓄電装置18の使用温度、使用履歴を指定して、記憶装置22から読み出すことができる。関連データ36が読み出されると、設定された充放電目標SOCの中心SOCの下で、蓄電装置18の容量劣化度が予め設定された値以下になる方向に充放電電流レート、並列数の設定が行われる。図7では、条件S設定(S14)として、充放電目標SOC=SOC(S)、容量劣化度=DG(S)、充放電電流レート=CR(S)、並列数=N(S)と設定されることが示されている。
図3の関連データ36を参照して条件Sの設定の一例を説明する。制御装置20の充放電目標SOC設定部30において、充放電目標SOCの中心SOCが40%に設定された場合(S10)、中心SOC=SOC(S)=40%である。容量劣化度の目標最大値を、例えば容量劣化度=DG(S)=0.1とする。DG(S)=0.1とは、容量維持率B/A=0.9のことである。中心SOC40%時の容量劣化度がDG(S)=0.1となるよう充放電電流レート設定部32で充放電電流レートを設定する。ここでは、充放電電流レート=CR(S)=0.5Cに設定されるとする。並列数は、蓄電装置18の標準並列接続数に設定される。標準並列接続数を12個とすると、並列数=N(S)=12である。
このように条件Sの設定が行われると、その条件Sの下で蓄電装置18の充放電制御が実行される。系統制御装置13は、系統電源12が供給できる電力と、負荷である工場14の需要バランスを見て、工場14が安定した電力の供給が出来る充放電量を算出する。工場14の需要よりも系統電源12が供給できる電力が100kw少ない場合、系統制御装置13は、100kw分放電するよう、充放電要求取得部28へ放電要求を与える。工場14の需要よりも系統電源12が供給できる電力が100kw多い場合、系統制御装置13は、100kw分充電するよう、充放電要求取得部28へ充電要求を与える。系統制御装置13で算出された充放電量は、制御装置20の充放電要求取得部28にて、充放電要求として取得される(S16)。
充放電要求が取得されると、その要求を満たすために条件Sで十分か否かの判断が行われる(S18)。判断が肯定であれば、条件Sの下での充放電制御が維持され、設定を終了する。判断が否定であれば、充放電要求と蓄電装置18の劣化度の低減との両立を図るために、S20以下の手順に進む。
S18が否定された場合、まず、中心SOC=SOC(S)は変更せず、充放電電流レート設定部32により、充放電電流レートを変更することで充放電要求を満たすことが可能か判断する(S20)。図3の例では、SOC(S)=40%であれば、充放電電流レートが0.5C、1.0C、1.5Cのいずれの場合でも、蓄電装置18の容量劣化度が小さい。例えば、充放電電流レートを1.5Cに設定した場合、SOC(S)=40%であれば、中心SOCが10%、中心SOC80%のときに比べ、蓄電装置18の容量劣化度を抑えることができる。この場合、容量劣化度は、DG(S)より大きな値となるが、例えば予め定めた容量劣化度の最大値DG(max)以下を許容範囲とすればよい。
したがって、充放電電流レート=CR(S)=0.5Cから3倍の充放電電流レート=1.5Cに変更することで充放電要求を満たすことができ、さらに充放電電流レートを3倍にしたことで大きくなる容量劣化度がDG(max)以下であれば、中心SOC=SOC(S)と設定でき、S20の判断が肯定される。
そこで、条件1として、充放電目標SOC=SOC(S)、容量劣化度=DG(1)、充放電電流レート=CR(1)、並列数=N(S)と設定され、その条件の下で充放電制御が行われる。この例では、CR(1)は、DG(1)が、DG(max)以下の値となるように選択して設定される(S22)。
上記の例で、蓄電装置18の特性が、充放電目標SOCの中心SOC=40%のときに充放電電流レートが1.5C以下であれば容量劣化度がDG(max)以下である場合には、CR(1)は、1.5C以下の範囲で充放電要求を満たす値に設定することができる。かかる充放電電流レートの変更設定は、制御装置20の充放電電流レート設定部32の機能によって実行される。
S20の判断が否定された場合、制御装置20の並列数設定部34により並列数をN(S)から変更して充放電要求を満たすことが可能であるか判断が行われる(S24)。例えば、上記の例で、充放電電流レートが1.5Cでは容量劣化度をDG(max)以下とできるが、1.5Cでは充放電要求を満たせず、充放電電流レートが1.8Cであれば充放電要求を満たせる場合であるとすると、並列数をN(S)=12から、12×(1.8C/1.5C)=14.4以上のN(1)=15とする。このように並列数を設定することで、充放電電流レートをCR(1)=1.5Cに維持でき、蓄電装置18の容量劣化度をDG(max)以下に維持できるので、S24の判断が肯定される。
そこで、条件2として、充放電目標SOC=SOC(S)、容量劣化度=DG(1)、充放電電流レート=CR(1)、並列数=N(1)と設定され、その条件の下で充放電制御が行われる。ここで、CR(1)は、DG(1)が、DG(max)以下の値となるように選択して設定され、N(1)は、並列数の最大値であるN(max)以下となるように選択される(S26)。かかる並列数の変更設定は、制御装置20の並列数設定部34の機能によって実行される。
S24の判断が否定された場合、制御装置20の充放電目標SOC設定部30により充放電電流レートをCR(S)で、充放電目標SOCを変更して充放電要求を満たすことが可能か判断される(S28)。この場合の例としては、充放電要求を満たす充放電電流レートでは蓄電装置18の容量劣化度がDG(max)を超えてしまう場合が挙げられる。この場合、図3の例では、容量劣化度が予め設定された値以下となる充放電目標SOCは50%前後であるので、SOC(S)を50%に変更して、容量劣化度をDG(max)以下にすることが可能か判断する。
S28の判断が肯定された場合、条件3として、充放電目標SOC=SOC(1)、容量劣化度=DG(1)、充放電電流レート=CR(S)、並列数=N(1)と設定され、その条件の下で充放電制御が行われる。ここで、SOC(1)、CR(S)は、DG(1)が、DG(max)以下の値となるように設定され、N(1)は、並列数の最大値であるN(max)以下となるように選択される(S30)。かかる充放電目標SOCの変更設定は、制御装置20の充放電目標SOC設定部30の機能によって実行される。
S20の判断手順と、S28の判断手順の順序は入れ替えても構わない。すなわち、S18の判断が否定された場合S28の判断を行い、S28の判断が否定された場合次にS20の判断し、次いでS24の判断を行うものとしてもよい。
S28の判断が否定された場合、充放電要求を満たすには蓄電装置18の容量劣化度がDG(max)を超えることになる。その場合には、蓄電装置18の容量劣化に伴うコストアップと、充放電要求を満たして工場14に給電することの利益とを勘案して適当な条件設定を行うことになる(S32)。
以上のように、系統制御装置13は負荷である工場14へ安定に供給するための充放電量を算出し、蓄電装置充放電システム16では、その充放電量を充放電要求として満たしながら、蓄電装置18の容量劣化度を低減するように、充放電目標SOCの設定と充放電電流レートの設定等が行われて、蓄電装置18の充放電制御が実行される。
上記では、蓄電装置18の充放電制御において、充放電目標SOCを所定の範囲に収めることが必要な例として、アンシラリサービスの下にある蓄電装置18の充放電制御を述べた。すなわち、電力会社等の系統電源12と共に電力送配電ネットワーク10に接続される蓄電装置充放電システム16は、当該ネットワークの電力の需給バランスを崩さないように、充放電目標SOCを所定の範囲に収めることが求められる。
その他の例としては、車両に搭載される蓄電装置の充放電制御が挙げられる。そこでは、蓄電装置が過充電や過放電にならないように、また、繰り返し充放電による容量劣化度を抑制するように、蓄電装置のSOCが所定の範囲となるように充放電制御が行われる。図8は、蓄電装置充放電システム48を含む車両駆動制御システム50の構成を示す図である。車両駆動制御システム50は、車両52に搭載されるエンジン54と回転電機56と蓄電装置充放電システム48を備える。回転電機56は車両52に搭載される電力機器で、図1における負荷である工場14に相当する。
蓄電装置充放電システム48は、図1の蓄電装置充放電システム16とほぼ同じ構成である。すなわち、車両52に搭載される蓄電装置58と、その充放電制御を行う制御装置60と、記憶装置62を備える。制御装置60は、充放電要求取得部64と、充放電目標SOC設定部66と、充放電電流レート設定部68を含み、記憶装置62には、蓄電装置58の充放電目標SOC、充放電電流レート、容量劣化度を関連付ける関連データ70が格納される。
制御装置60は、蓄電装置58の並列数の変更が行われないことを除けば、図7で説明したと同様の手順で、車両からの充放電要求と蓄電装置58の容量劣化度の低減とを両立させるように、充放電目標SOCと充放電電流レートを適切な値に設定する。
また、動力源として電池の電荷が使用されるとSOCが低下していく。逆に回生や発電機からの充電が行われるとSOCが増加する。車両ではこの変化が常時組み合わされて発生しているため、現在のSOCに合わせて、入出力される電流レートを制限してもよい。さらに、入出力される電流レートの値からSOCの時間変化等を予測し、各予測時刻において入出力可能な電流レートを演算し、一定時間後までに出力可能な電流量などの情報として車両へ通知してもよい。
別の実施例として、予め算出しておいた負荷の需要電力量を基に電力送配電ネットワーク10の電力の需給バランスを確保して電力送配電ネットワーク10内の需要供給の安定を図るデマンドレスポンスの一例を示す。
負荷となる工場14で必要とされる電力量を過去の使用電力量から推定して予め算出しておき、算出値を記憶装置22に記憶し(図示せず)、系統電源12が供給できる電力と
、該算出値を基にした負荷である工場14の需要電力とから、電力送配電ネットワーク10内の需要供給の安定を図るようにしてもよい。工場14が使用する電力のピークを平準化するように電流レートを制御してもよい。本実施例の場合も、図7記載の手順で、蓄電装置18の容量劣化度を低減するように、中心SOCおよび充放電電流レートを設定することが出来る。
以上のように、上記構成によれば、蓄電装置の充放電目標SOCと充放電電流レートの2つの変数、場合によっては蓄電装置を構成する蓄電池ユニットの並列接続の数を適切に選択することで、充放電要求と、蓄電装置の容量劣化度の低減とを両立させて、適切な充放電制御を行うことができる。
以下では、蓄電装置18を充放電する際の容量劣化度の推定の方法と、容量劣化度を低減する方法について説明する。以下では、蓄電装置18の充電について詳細に説明するが、放電についても電流の流れ方が逆になるだけで、同様に適用が可能である。
図9は、容量劣化度の推定と容量劣化度の低減のための制御装置20の構成を示す図である。制御装置20は、図1で説明した充放電要求取得部28等の他に、容量劣化度推定部80と、SOCに応じて充放電電流レートを変更するパターンを電流レートパターンとして、容量劣化度を低減するように電流レートパターンを設定する電流レートパターン設定部82と、電流レートパターンの設定の際に、電流レートパターンのパラメータのばらつきが容量劣化度にどのように影響するかを評価するばらつき影響度評価部84を含んで構成される。
蓄電装置18の充放電の全区間に渡って容量劣化度を推定する一例として、蓄電装置18の充電処理の全区間について説明する。図10は、蓄電装置18の充電方法を示す図である。図10(a)は、横軸にSOCを取り、縦軸に蓄電装置18の端子間電圧値を取った図で、(b)の横軸は(a)と同じSOCで、縦軸は充電電流値である。
図10に示されるように、蓄電装置18に対する充電制御の初期は充電電流の大きさを一定値ICCとする定電流充電が行われる。この期間が定電流充電期間で、図2等で説明した充電電流レートを一定値とした充電に相当する。これによって端子間電圧値が次第に上昇して予め定めたCV電圧値であるVCVとなると、端子間電圧を一定値に維持してさらに充電を続ける。この期間が定電圧充電期間である。これによって充電電流値が次第に小さくなり、予め定めた充電終了電流値IEとなると、充電制御を終了する。
定電流充電期間においては、充電は一定の充電電流レートで行われるので、その容量劣化度は、充電電流レートの大きさとSOCが分かれば、図3から図6で説明した内容に基づいて求めることができる。そこで、定電圧充電期間における容量劣化度を求めることができれば、図10の充電制御の全区間についての容量劣化度を推定できることになる。以下では、図3から図6で説明した充放電電流レートが一定のときの容量劣化度を第1劣化度とし、定電圧充電が開始するSOC以降の一定電圧の下の充電による容量劣化度を第2劣化度とする。
定電圧充電期間における第2劣化度を実験的に調べると、定電圧充電を開始するときのSOCが小さいほど、容量劣化度が大きくなる傾向にあることが分かった。ここで、定電圧充電を開始するときのSOCをSOCCVとすると、SOCCVは、定電圧充電を開始するときの蓄電装置18の開放電圧Vocが分かれば、蓄電装置18の開放電圧値Vocと充電状態値SOCとの間の関係を示すVoc−SOC関係に基づいて求めることができる。定電圧充電を開始するときの蓄電装置18の開放電圧Vocは、CV電圧VCVと、定電圧充電を開始するときの蓄電装置18の内部抵抗値Rによる電圧降下に基づいて求めることができる。すなわち、SOCCVに対応する開放電圧Voc=VCV−ICC×Rで求められる。なお、CV電圧値であるVCVは、蓄電装置18の仕様が定まれば、経験的な値として設定することができる。例えば、蓄電装置18がリチウムイオン単電池の場合、VCVは、約4.1Vから約4.4Vの範囲の電圧値として設定される。
図11は、蓄電装置18の内部抵抗値Rと、蓄電装置18が充放電したサイクル数との関係を示す図である。サイクル数=0のときのR0は、蓄電装置18の初期の内部抵抗値で、蓄電装置18の仕様が定まれば、実験的に求めることができる。図11を用いることで、充放電を繰り返した蓄電装置18についても、その内部抵抗値Rを求めることができる。これにより、定電圧充電を開始するときの開放電圧Voc=VCV−ICC×Rを算出することができる。
図12は、蓄電装置18のVoc−SOC関係の一例を示す図である。Voc−SOC関係は、横軸がSOCで縦軸がVocである。図12は、リチウムイオン電池の一般的な特性として、実験的に求めることができる。図12を用いて、定電圧充電を開始するときの開放電圧Vocに対応するSOCとして、SOCCVを求めることができる。
図13は、リチウムイオン電池について、SOCCVと第2劣化度との関係を実験的に求めた結果を模擬した図である。横軸はSOCCV、縦軸は第2劣化度である。図13に示されるように、定電圧充電を開始するときのSOCCVが小さいほど、容量劣化度が大きくなる。この例ではSOCCVが70%以上のときは、ほぼ一定の容量劣化度となる。
図3から図6で説明した内容と、図13のデータを用いることで、蓄電装置18の充放電制御の全区間についての容量劣化度を推定することができる。ここでは、図14を用いて、蓄電装置18の充電制御処理の全区間に渡る容量劣化度の推定処理について述べる。この処理は、制御装置20の容量劣化度推定部80の機能によって実行することができる。
図14(a)は、蓄電装置18について満充電制御を行うときに、充電が進行するにつれて充電電流値をどのように変化させたかを示す図で、横軸にSOCを取り、縦軸には充電電流レートで充電電流値を示した。図10では、定電流充電期間中は定電流値で充電するものとしたが、図3の充放電目標SOCと充放電電流レートと容量劣化度の関係を示す関連データの一例からは、SOCが50%前後では充電電流レートを大きく設定しても、容量劣化度の増加は少ないので、他のSOC領域よりも大きな充電電流レートに設定している。SOCが50%前後の領域を除く領域では、SOCが50%前後の領域と同じ充電電流レートでは容量劣化度が増加することになるので、充電電流レートを小さくする。このように、容量維持率が向上するようにSOCに応じて充電電流レートを変更している。例えば、定電圧充電が開始するSOCが80%であるとすると、SOCが0%から40%の間は1.0Cで充電し、SOCが40%から60%の間は1.5Cで充電し、SOCが60%から80%の間は0.5Cで充電する。SOCが80%から100%の間は、定電圧充電期間として、VCVの一定値の下で充電する。
図14(b)は、横軸を図14(a)のSOCと一致させ、縦軸に第1劣化度と第2劣化度を取って示した図である。第1劣化度は、定電流充電期間であるSOCが0%から80%について、図3(a)の縦軸の容量維持率を容量劣化度=(1−容量維持率)で書き替え、これを第1劣化度とした。第2劣化度は、定電圧充電期間であるSOC80%から100%について図13のデータを用いた。この場合のSOCの全区間に渡る容量劣化度は、以下のようにして推定される。
SOCが0%から40%の間は1.0Cで充電するので、図14(b)を用いて、1.0Cについての第1劣化度をSOC0%から40%の間で積算しこれをD1とする。SOCが40%から60%の間は1.5Cで充電するので、図14(b)を用いて、1.5Cについての第1劣化度をSOC40%から60%の間で積算し、これをD2とする。SOCが60%から80%の間は0.5Cで充電するので、図14(b)を用いて、0.5Cについての第1劣化度をSOC60%から80%の間で積算し、これをD3とする。SOCが80%から100%の間は、定電圧充電が開始されるSOCが80%であるので、図13からSOC80%の時点の第2劣化度を求め、これをD4とする。なお、図14(b)において、第1劣化度の積算した値D1,D2,D3の大きさを斜線で示した。
SOC全区間に渡る容量劣化度は、この例では、全区間の容量劣化度推定値=D1+D2+D3+D4と算出できる。
図14では、SOCに応じて充電電流レートを変更したが、充電電流レートのパターンである電流レートパターンは、容量劣化度の推定誤差、センサ精度等による外乱によりそのパターンを構成するパラメータが多少変動しても、容量劣化率があまり変化しないことが望ましい。以下では、図15、図16を用いて、複数の電流レートパターンの候補について、電流レートパターンを構成するパラメータの変動に対する容量劣化度の変化であるばらつき影響度を評価して、複数の電流レートパターンの候補の中からばらつき影響度が最小となる電流レートパターンを決定する場合の一例について説明する。この処理は、制御装置20の電流レートパターン設定部82と、ばらつき影響度評価部84の機能によって実行される。
図15は、電流レートパターンのパラメータであるSOCを変動させたときの第1劣化度の変動を示す図である。図15(a),(b),(c)はそれぞれ上段と下段の2つの図で構成されているが、それぞれの下段の図は、図14の(a)に対応し、上段の図は、図14の(b)に対応する。図15(a),(b),(c)の下段の図には、図14の電流レートパターンと同じSOCの電流レートパターンを実線86で示し、実線86の電流レートパターンからSOCを+5%変動させた電流レートパターンを一点鎖線87で示し、実線86の電流レートパターンからSOCを−5%変動させた電流レートパターンを破線88で示した。
すなわち、実線86の電流レートパターンは、SOCが0%から40%の間は1.0Cで充電し、SOCが40%から60%の間は1.5Cで充電し、SOCが60%から80%の間は0.5Cで充電するパターンである。一点鎖線87の電流レートパターンは、SOCが0%から45%の間は1.0Cで充電し、SOCが45%から65%の間は1.5Cで充電し、SOCが65%から80%の間は0.5Cで充電するパターンである。また、破線88の電流レートパターンは、SOCが0%から35%の間は1.0Cで充電し、SOCが35%から55%の間は1.5Cで充電し、SOCが55%から80%の間は0.5Cで充電するパターンである。
図15の例では、図14で説明した電流レートパターンについて、電流レートパターンを構成するパラメータとしてSOCを±5%ずらしている。その変動に対する容量劣化度の変化であるばらつき影響度は、図15(a),(b),(c)の上段の図において、図14で説明した第1劣化度D1,D2,D3がどのように変化するかによって評価できる。第2劣化度D4は、SOCが変われば変化するが、この例では変化しないものとしている。
図15(a)には、SOCの変動=0%に対する第1劣化度をD10,D20,D30として、それぞれを斜線で示した。図15(a)は図14と同じで、D10,D20,D30は、図14のD1,D2,D3に対応する。図15(b)には、SOCの変動=+5%に対する第1劣化度をD1+,D2+,D3+として、それぞれを斜線で示した。図15(c)には、SOCの変動=−5%に対する第1劣化度をD1-,D2-,D3-として、それぞれを斜線で示した。
図16は、電流レートパターンのパラメータである充電電流レートを変動させたときの第1劣化度の変動を示す図である。図16(a),(b),(c)はそれぞれ上段と下段の2つの図で構成されているが、それぞれの下段の図は、図14の(a)に対応し、上段の図は、図14の(b)に対応する。図16(a),(b),(c)の下段の図には、図14の電流レートパターンと同じ充電電流レートを有する電流レートパターンを実線86で示し、実線86の電流レートパターンから充電電流レートを+0.1C変動させた電流レートパターンを一点鎖線89で示し、実線86の電流レートパターンから充電電流レートを−0.1C変動させた電流レートパターンを破線90で示した。
すなわち、実線86の電流レートパターンは、SOCが0%から40%の間は1.0Cで充電し、SOCが40%から60%の間は1.5Cで充電し、SOCが60%から80%の間は0.5Cで充電するパターンである。一点鎖線89の電流レートパターンは、SOCが0%から40%の間は1.1Cで充電し、SOCが40%から60%の間は1.6Cで充電し、SOCが60%から80%の間は0.6Cで充電するパターンである。また、破線90の電流レートパターンは、SOCが0%から40%の間は0.9Cで充電し、SOCが40%から60%の間は1.4Cで充電し、SOCが60%から80%の間は0.4Cで充電するパターンである。
図16の例では、図14で説明した電流レートパターンについて、電流レートパターンを構成するパラメータとして充電電流レートを±0.1Cずらしている。その変動に対する容量劣化度の変化であるばらつき影響度は、図16(a),(b),(c)の上段の図において、図14で説明した第1劣化度D1,D2,D3がどのように変化するかによって評価できる。図16(a),(b),(c)の上段の図には、充電電流レートが、0.4C,0.5C,0.6C,0.9C,1.0C,1.1C,1.4C,1.5C.1.6Cのときの第1劣化度とSOCの関係を示した。なお、第2劣化度D4は、SOCが変われば変化するが、この例では変化しないものとしている。
図16(a)には、充電電流レートの変動=0%に対する第1劣化度をE10,E20,E30として、それぞれを斜線で示した。図16(a)は図14と同じで、E10,E20,E30は、図14のD1,D2,D3に対応する。図16(b)には、充電電流レートの変動=+0.1Cに対する第1劣化度をE1+,E2+,E3+として、それぞれを斜線で示した。図16(c)には、充電電流レートの変動=−0.1Cに対する第1劣化度をE1-,E2-,E3-として、それぞれを斜線で示した。
このようにして、図14で説明した電流レートパターンについて、SOC、充電電流レートの変動についての第1劣化度への影響度を評価することができる。同様にして、図13で説明したものと異なる電流レートパターンについて、SOC、充電電流レートの変動についての第1劣化度への影響度を評価することができる。そこで、複数の電流レートパターンを候補として準備し、それぞれについて、SOC、充電電流レートの変動についての第1劣化度への影響度であるばらつき影響度を評価して比較することで、ばらつき影響度が最小の電流レートパターンを決定することができる。そこで、ばらつき影響度が最小となる電流レートパターンの候補を電流レートパターンに設定すれば、容量変化率の推定誤差、センサ精度等による外乱によるパラメータの変動に堅牢な充放電制御が可能となる。
10 電力送配電ネットワーク、12 系統電源、13 系統制御装置、14 工場、16,48 蓄電装置充放電システム、18,58 蓄電装置、19 矩形枠、20,60 制御装置、22,62 記憶装置、24 蓄電池ユニット、26 並列数変更部、28,64 充放電要求取得部、30,66 充放電目標SOC設定部、32,68 充放電電流レート設定部、34 並列数設定部、35,36,70 関連データ、37,38,39 領域、40,42,44,46 最適範囲、50 車両駆動制御システム、52 車両、54 エンジン、56 回転電機、80 容量劣化度推定部、82 電流レートパターン設定部、84 ばらつき影響度評価部、86 実線、87,89 一点鎖線、88,90 破線。

Claims (14)

  1. 充電または放電可能な蓄電装置と、
    前記蓄電装置を充電または放電する際の目標となる充放電目標SOC、前記蓄電装置を充電または放電する際に流す充放電電流レート、前記蓄電装置を充電または放電する際に生じる容量劣化度に基づいて、前記蓄電装置の充放電制御を行う制御装置と、
    を備える、蓄電装置充放電システム。
  2. 請求項1に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記蓄電装置の前記充放電目標SOC、前記充放電電流レート及び前記容量劣化度を関連付ける関連データを記憶する記憶装置を備え、
    前記制御装置は、
    前記蓄電装置から放電および前記蓄電装置に充電すべき充放電量を充放電要求として取得する充放電要求取得部と、
    前記充放電要求取得部により取得した前記充放電要求に対し、前記関連データを参照して、前記容量劣化度を低減する方向に前記充放電目標SOCを設定する充放電目標SOC設定部と、
    前記関連データを参照して、前記容量劣化度を低減する方向に前記充放電電流レートを設定する充放電電流レート設定部と、
    を備え、
    前記充放電目標SOCと前記充放電電流レートの少なくとも1つを設定する、蓄電装置充放電システム。
  3. 請求項2に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記記憶装置に記憶された前記関連データは、前記蓄電装置をある電流レートごと、かつ、あるSOC領域ごとに、ある回数ごと充電または放電した際に得られたデータである、蓄電装置充放電システム。
  4. 請求項3に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、前記関連データは、前記蓄電装置をある温度ごとに充電または放電した際に得られたデータである、蓄電装置充放電システム。
  5. 請求項2から4のいずれか1に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記蓄電装置は、複数の蓄電池ユニットを並列に接続して構成され、並列数を変更できる並列数変更部を備え、
    前記制御装置は、
    前記充放電要求取得手段から得られた充放電要求に応じた充放電電流値に対し、前記充放電電流レート設定手段により前記容量劣化度を低減する方向に設定した前記充放電電流レートでは充放電要求を満たせない場合に、前記並列数変更手段によって前記充放電電流レートと前記充放電電流値を共に満たす前記並列数に変更する、蓄電装置充放電システム。
  6. 請求項1から5のいずれか1に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、 前記蓄電装置は負荷と電力源と共に電力送配電ネットワークに接続され、前記充放電要求部が取得する前記充放電要求は、当該ネットワークの電力の需給バランスを瞬時瞬時において確保して当該ネットワークの系統周波数の安定を図るための必要充放電量である、蓄電装置充放電システム。
  7. 請求項1から5のいずれか1に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記蓄電装置は車両に搭載され、前記蓄電装置は、前記車両に搭載される電力機器に放電可能であり、
    前記制御装置は、前記蓄電装置から前記電力機器に対する充放電制御を行う、蓄電装置充放電システム。
  8. 請求項1から5のいずれか1に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記蓄電装置は負荷と電力源と共に電力送配電ネットワークに接続され、前記充放電要求部が取得する前記充放電要求は、予め算出しておいた負荷の需要電力量を基に、当該ネットワークの電力の需給バランスを確保して電力送配電ネットワーク内の需要供給の安定を図るための必要充放電量である、蓄電装置充放電システム。
  9. 請求項1から5のいずれか1に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記充放電電流レート設定部は、
    前記蓄電装置を充電または放電して変化するSOCに応じて、前記充放電電流レートを変更する、蓄電装置充放電システム。
  10. 請求項9に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記充放電電流レートに応じて容量劣化度を推定し、前記推定された各容量劣化度に基づいて、前記蓄電装置を充電または放電の全区間に渡る容量劣化度を推定する容量劣化度推定部を備える、蓄電装置充放電システム。
  11. 請求項10に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記充放電電流レートを変更するSOC区間ごとに前記充放電電流レートを変更するパターンを電流レートパターンとして、複数の電流レートパターンの候補について、電流レートパターンを構成するパラメータの変動に対する容量劣化度の変化であるばらつき影響度を評価するばらつき影響度評価部と、
    ばらつき影響度が最小となる電流レートパターンの候補を電流レートパターンに設定する電流レートパターン設定部と、を備える、蓄電装置充放電システム。
  12. 請求項11に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    ばらつき影響度評価部は、
    充放電電流レートまたはSOC区間について、ばらつき影響度を評価する、蓄電装置充放電システム。
  13. 請求項10に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記制御装置は、
    前記全区間を、蓄電装置に対する充電を一定電流値の下で行う定電流充電期間と、定電流充電によって蓄電装置の端子間電圧値が予め定めたCV電圧値に達した後は端子間電圧を一定値に維持してさらに充電を行う定電圧充電期間とに分けて実行し、
    定電流充電期間において生じる第1容量劣化度、及び定電圧充電期間において生じる第2容量劣化度をそれぞれ推定する容量劣化度推定部を含む、蓄電装置充放電システム。
  14. 請求項13に記載の蓄電装置充放電システムにおいて、
    前記定電圧充電期間における充電について、前記定電圧充電期間が開始するときのSOCである定電圧充電開始SOCと前記第2容量劣化度との間の関係を関連付ける関連データを記憶する記憶装置を備え、
    前記制御装置は、
    前記CV電圧値と前記蓄電装置の内部抵抗値とに基づいて前記CV電圧値に対応する定電圧充電開始SOCを推定する定電圧充電開始SOC推定部と、
    関連データを参照して、前記推定された定電圧充電開始SOCに対応する第2容量劣化度を取得する、蓄電装置充放電システム。
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