JP2016033797A - 文字読み取り装置、及び文字読み取り方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1(a)に本発明の実施形態に係る文字読み取り装置が測定の対象とする鋳鉄管10の概略図を示す。鋳鉄管10は、図1(a)に示すように、一方向に円筒状に延在する直管部11を備え、この直管部11の一端に受け口12が形成され、直管部11の他端に挿し口13が形成されている。
フランジ面20aには、管理番号の他に、鋳鉄管10の種類を示す文字など、管理番号以外の文字も記載されている。本実施形態では、管理番号を示す文字を読み取りの対象としている。鋳鉄管10(フランジ面20a)の表面は、表面処理が施されることがあり、図1(b)の左のフランジは、黒塗料を塗布したものを示し、図1(b)の右側のフランジは、グレー塗料を塗布したものを示している。
測定台30は、図2に示すように、鋳鉄管寄せ機構31と、鋳鉄管回転機構32と、寄せ位置確認センサー33と、エンコーダ34とを備えている。
鋳鉄管回転機構32は、少なくとも2つの回転部を有しており、この回転部により鋳鉄管10が軸芯回りに回転するようになっている。また、この回転部は、鋳鉄管10を所定の位置に保持する機能も有している。
エンコーダ34は、鋳鉄管10が鋳鉄管回転機構32により回転するときに、鋳鉄管10の回転速度を測定するためのものである。
三次元計測手段40は、円柱状である測定対象物を軸芯方向から見たときの表面において外周円に沿うように表面に対する凹凸により形成された文字を光切断法により計測するためのものである。この三次元計測手段40を用いて測定対象物の表面上を走査することにより、測定面の高さのデータを取得することができる。本実施形態においては、鋳鉄管10のフランジ面20aの凹凸の高さプロファイルデータ(測定データ)を取得している。三次元計測手段40は、例えば3Dカメラと3Dカメラコントローラとを有している。
測定開始手段は、例えば3Dカメラコントローラの機能により実現されており、測定台30により鋳鉄管10の回転が所定回転速度に達したときに、測定台30から信号を受信し、前述のプロファイルデータの収集を開始する。
三次元計測手段40は、フランジ面20aが一定微小変位角を回転する毎に、フランジ面20aの凹凸を示す高さのプロファイルを計測する。ここで、鋳鉄管10が一定速度で回転する場合、鋳鉄管10が一定微小変位角の回転をする時間ごとに、フランジ面20aの高さのプロファイルを計測しても良い。また、鋳鉄管回転機構32による鋳鉄管10の回転速度が安定しないときは、鋳鉄管10の直部管側面の周速を測定できるように配置されたエンコーダ34を設置し、エンコーダ34の測定結果を三次元計測手段40に送り、一定微小変位角ごとにフランジ面20aの凹凸高さのプロファイルを計測する。本実施形態においては、少なくとも1周回転後に、さらに半周程度回転させた後、鋳鉄管回転機構32は回転を停止し、鋳鉄管寄せ機構31は鋳鉄管10を持ち上げ、寄せ戻しを行い下流に排出する。
走査の開始は、フランジ面20aの任意角度位置から開始される。例えば、図5に示す角度θ毎に走査線を決定し、反時計回りに順次走査をしても良い。「管理番号」の鋳出し文字は文字の線幅は、1.0mm程度である。三次元計測手段40により走査し画像化するためには、文字の線幅1.0mmに対し、3〜10本の走査が必要である。具体的には100〜300μm間隔で、一定間隔で走査する。例えば鋳鉄管10の種類が、NS100の場合、100μm間隔でフランジ面20aの一周分を走査すると約5300回の走査を行うことになる。
CCD画像NAS55は、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置を備えており、CCD画像を保存する。
ネットワーク56は、複数の端末画像取込装置52と、OCRサーバ53と、複数の二次元処理画像NAS54、複数のCCD画像NAS55を互いに通信できるように接続する。
外周端検出手段は、プロファイルデータを解析し、高さデータの値が急激に変化した点を、背景からフランジ面20aを示す高さに変化した外周端として検出する。外周端の検出方法については後に詳述する。
データ変換手段は、相対高さプロファイルデータ取得手段により得られた相対高さプロファイルデータを画像濃淡データに変換する。データ変換手段では、相対高さプロファイルデータを直交座標変換した後に画像濃淡データに変換しても良い。また、データ変換手段では、極座標形式の画像濃淡データを直交座標変換する構成としても良い。
なお、相対高さプロファイルデータ取得手段を省略し、プロファイルデータから直接的に画像濃淡データに変換してもよい。例えば、フランジ面の無地領域の高さが一定である場合(フランジ面が振れない時)には、プロファイルデータから無地領域の高さを基準高さとして、画像濃淡データに変換できる。
本実施形態に係る文字読み取り方法では、まず、光切断法を用いた三次元計測手段40により鋳鉄管10のフランジ面20aの高さデータを測定可能な位置になるように、測定台30に鋳鉄管10を配置する。測定台30に配置された鋳鉄管10は、鋳鉄管回転機構32により一定速度で軸芯回りに回転する。
そして、フランジ面20aの外周側から内周側(中心側)までの所定の区間を、三次元計測手段40を用いて走査する。これにより、フランジ面20aの外周側から内周側までの表面の凹凸の高さを測定し、高さのプロファイルデータを形成する。
図9は、相対高さプロファイルデータを画像濃淡データに変換する例を示す図である。本発明の実施形態に係る文字読み取り装置1においては、高さデータである相対高さプロファイルデータを二次元画像処理のデータタイプに変換する。具体的には、相対高さプロファイルデータを255階調データに変換する。本実施形態において、管理番号を示す鋳出し文字の高さは、1.0mmである。管理番号以外の記号やマークを示す鋳出し文字の高さは、2.0mm程度である。本実施形態では、高さ10μmを濃淡画像の1階調に割り当て、フランジ基準高さ(フランジの地面)を55として、0階調を−0.55mm、155階調を管理番号である鋳出し文字の高さ1.0mm、255階調を2.00mmに割り当てている。端末画像取込装置52では、相対高さプロファイルデータを上述したように255階調に変換した画像濃淡データを保存する。
画像濃淡データの縦軸を半径方向(R方向)、横軸を角度方向(θ方向)と定め、マッピングして画像を生成すると、後に図12(a)に示す展開処理画像のように、外周側に対し内周側が拡大されたイメージになる。後述する文字読み取りを安定的に実施するために、フランジ面20aと相似な二次元画像に変換する必要がある。本実施形態では、プロファイルデータから生成した画像濃淡データを二次元画像処理する際に、予めどの位置にマップすべきかを、回転変位角すなわち走査線順に予め決めておいて、それに従い、画像濃淡データが二次元画像空間に順次マッピングされる。
この二次元処理画像では、鋳鉄管10の外周点を二次元処理画像の中心からの規定外周距離に配置し、フランジ幅に対応する区間の画像濃淡データをマッピングする。画像中心はフランジ面20aの中心となるように補正(正規化)している。このように配置することにより、後述する文字読み取りを単純化できる。
なお、本実施形態においては、この画像の左上には、本画像を三次元計測手段40によりフランジ面20aを走査した際のタイムスタンプを挿入し、視認により鋳鉄管10をトレーサビリティできるようにしている。図11(b)については、後に詳述する。
なお、各プロファイルデータにおける外周端と画像濃淡データにおける外周端の関連付はなされている。
OCRサーバ53は、二次元処理画像を端末画像取込装置52から受信し、「管理番号」の読み取りを実施する。この読み取り方法について説明する。本実施形態では、フランジ面20aに記載された固定な管種記号の位置を特定し、この位置情報から「管理番号」が記載される無地領域(文字形成予定領域)を特定する。さらに、この無地領域内で「管理番号」文字列の詳細な位置方向(文字列の方向)を算出し、該当領域に文字切り出しを実施し、文字読み取りを行う。
図14(b)において、破線Bで囲まれる領域が明瞭な管種記号である「75GX」の文字が形成されている領域である。実線Cで囲まれる領域は、管理番号が記載される無地領域(文字形成予定領域)である。管理番号は文字形成予定領域中の任意の場所に記載が可能であり、管理番号の記載を失敗した場合は、失敗箇所を研磨し、まだ文字の書かれていない空き無地領域に管理番号が記載されることがある。図14(b)において、実線Dで囲まれる領域(文字切り出し枠D)が、管理番号(測定対象)の文字が記載された文字領域である。
次に、管理番号を記載可能な無地領域(文字形成領域)で、二値化処理を行い、図15(c)のような明瞭な管理番号の文字列の塊を生成する。そして、この文字列イメージに対し、位置及び方向を算出する。この算出は一般的な手法であり、このイメージに対する二次モーメントを算出し、慣性楕円に等価することにより求められる。なお、図15(f)は、図15(c)の模式図である。
また、管理番号の文字の読み取りができないときに、管理番号の文字領域を含む他の文字形成予定領域に対して上述の文字の読み取りを行っても良い。
また、上記実施の形態においては、文字読み取り装置が、CCDカメラ及びCCDカメラコントローラ、CCD画像NASを備える場合について説明したが、これらを備えていなくても良い。また、上記実施の形態においては、端末画像取込装置とOCRサーバとを分離した構成で説明したが、一体構成でもよい。
10、10A、10B 鋳鉄管(測定対象物)
11 直管部
12 受け口
13 挿し口
20 フランジ部
20a フランジ面
30 測定台
31 鋳鉄管寄せ機構
32 鋳鉄管回転機構
33 寄せ位置確認センサー
34 エンコーダ
40 三次元計測手段
51 CCDカメラ及びCCDカメラコントローラ
52 端末画像取込装置
53 OCRサーバ
54 二次元処理画像NAS
55 CCD画像NAS
56 ネットワーク
60 移動手段
61 取り付け台
62 移動部
Claims (19)
- 円柱状である測定対象物を軸芯方向から見たときの表面において外周円に沿うように表面に対する凹凸により形成された文字を光切断法により計測する三次元計測手段と、
該三次元計測手段により前記測定対象物の前記表面の高さデータを測定可能な位置に前記測定対象物を配置するとともに、前記測定対象物を軸芯周りに一定方向に回転させる測定台と、
該測定台に載置された前記測定対象物の前記表面の外周側から中心側までの所定の区間を、前記三次元計測手段により走査することにより、前記表面の外周側から中心側までの凹凸の高さを測定し、高さのプロファイルデータを形成する高さ測定手段と、
該高さ測定手段を用いて、前記表面の中心側の点を中心点として一定微小変位角ごとに前記プロファイルデータを取得するプロファイルデータ取得手段と、
該プロファイルデータ取得手段により得られたプロファイルデータを画像濃淡データに変換するデータ変換手段と、
を備えることを特徴とする文字読み取り装置。 - 前記プロファイルデータ取得手段において、前記プロファイルデータの取得を前記表面の周方向に一周行い、
取得した前記画像濃淡データをマッピングし、前記表面のプロファイルデータから生成した二次元処理画像を取得する二次元処理画像取得手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の文字読み取り装置。 - 前記プロファイルデータを解析し、高さデータの値が急激に変化した点を、背景から前記表面を示す高さに変化した外周端として検出する外周端検出手段を備え、
前記データ変換手段では、前記プロファイルデータを直交座標変換した後に画像濃淡データに変換し、
前記二次元処理画像取得手段では、前記外周端の前記プロファイルデータを予め割り付けられた位置に割り付けし、前記表面の二次元処理画像を取得することを特徴とする請求項2に記載の文字読み取り装置。 - 前記プロファイルデータを解析し、高さデータの値が急激に変化した点を、背景から前記表面を示す高さに変化した外周端として検出する外周端検出手段を備え、
前記データ変換手段では、前記プロファイルデータまたは前記画像濃淡データを直交座標変換し、
前記二次元処理画像取得手段では、前記プロファイルデータで検出した外周端を基準に前記画像濃淡データを予め割り付けられた位置にマッピングし、前記表面の二次元処理画像を取得することを特徴とする請求項2に記載の文字読み取り装置。 - 前記プロファイルデータを解析し、外周端近傍の表面において前記文字が存在しない無地領域の高さHo、及び前記表面の中心側において前記文字が存在しない無地領域の高さHiを抽出し、Ho及びHiの関係から前記表面の基準高さを算出し、前記プロファイルデータから前記基準高さに応じた相対高さプロファイルデータを取得する相対高さプロファイルデータ取得手段を備え、
前記データ変換手段では、前記相対高さプロファイルデータを画像濃淡データに変換することを特徴とする請求項3または4に記載の文字読み取り装置。 - 前記プロファイルデータ取得手段において、前記プロファイルデータの取得を前記表面の周方向に一周行い、さらに周方向に取得を継続し、前記表面において前記文字が存在しない無地領域が所定の範囲以上継続したときに前記プロファイルデータの収集を終了することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の文字読み取り装置。
- 前記測定台により前記測定対象物の回転が所定回転速度に達したときに、前記プロファイルデータの収集を開始する測定開始手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の文字読み取り装置。
- 前記測定対象物の周速を測定するエンコーダを備え、
該エンコーダの測定結果に基づいて、前記一定微小変位角に対応する、前記測定対象物の回転量ごとに前記プロファイルデータを取得することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の文字読み取り装置。 - 前記三次元計測手段を前記軸芯方向に対して垂直方向に移動可能な移動手段を備え、
該移動手段は、前記測定対象物の表面の径の大きさに応じて前記三次元計測手段を所定の位置に移動させることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の文字読み取り装置。 - 前記三次元計測手段が測定する前記表面に対し可視光を照射して前記表面を撮像し、前記表面のイメージを撮像記憶する撮像記憶手段を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の文字読み取り装置。
- 前記撮像記憶手段により撮像された画像と前記二次元処理画像に対し、同時刻のタイムスタンプを背景に挿入することを特徴とする請求項10に記載の文字読み取り装置。
- 前記測定対象物に形成される文字のイメージ及び並び規則を予め記憶し、前記記憶したイメージ及び並び規則に基づいて前記文字の判別を行う文字判別手段を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の文字読み取り装置。
- 前記文字判別手段において、
前記二次元処理画像に対し、前記表面の前記文字領域のうち読み取り対象外の文字領域を検知することにより、測定対象の文字が形成される文字形成予定領域の周方向位置を特定し、該文字形成予定領域に対して文字の膨張処理を行い、測定対象の文字領域における文字高さに基づいて二値化処理を行い、
前記測定対象の文字領域における、文字列の中心位置と前記文字列の方向とを検知して文字切り出しを行い、文字読み取りを行うことを特徴とする請求項12に記載の文字読み取り装置。 - 前記表面の前記文字領域のうち前記読み取り対象外の文字領域を検知する代わりに、前記読み取り対象の文字程度の高さの文字を除去して、前記文字が存在しない無地領域を検知し、この検知した無地領域の位置から測定対象の文字が形成される文字形成予定領域の周方向位置を特定することを特徴とする請求項13に記載の文字読み取り装置。
- 読み取り対象の前記文字の読み取りができないときに、読み取り対象の文字領域を含む他の文字形成予定領域に対して文字の読み取りを行うことを特徴とする請求項13または14に記載の文字読み取り装置。
- 前記文字切り出しを行うときに、
行方向の高さを示す行累積プロファイルデータを生成し、行累積プロファイルデータに所定の閾値を設定することにより列方向の位置を特定するとともに、
列方向の高さを示す列累積プロファイルデータを生成し、列累積プロファイルデータに所定の閾値を設定することにより行方向の位置を特定することにより、文字1文字ごとに文字を切り出すことを特徴とする請求項13から請求項15のいずれか一項に記載の文字読み取り装置。 - 円柱状である測定対象物を軸芯方向から見たときの表面において外周円に沿うように表面に対する凹凸により形成された文字を読み取る文字読み取り方法であって、
光切断法を用いた三次元計測手段により前記測定対象物の表面の高さデータを測定可能な位置になるように、前記測定対象物を一定方向に定周速度で回転可能な測定台に配置し、
前記測定台に載置された前記測定対象物の表面の外周側から中心側までの所定の区間を、前記三次元計測手段を用いて走査することにより、前記表面の外周側から中心側までの表面の凹凸の高さを測定し、高さのプロファイルデータを形成し、
さらに、前記表面の中心側の点を中心点として一定微小変位角ごとに前記プロファイルデータを取得し、
この得られたプロファイルデータを画像濃淡データに変換することを特徴とする文字読み取り方法。 - 前記プロファイルデータを解析し、高さデータの値が急激に変化した点を、背景から前記表面を示す高さに変化した外周端として検出し、
前記プロファイルデータを解析し、前記表面の外周端近傍において前記文字が存在しない無地領域の高さHo、及び前記表面の中心側において前記文字が存在しない無地領域における無地高さHiを抽出し、Ho及びHiの関係から前記表面の基準高さを算出し、前記プロファイルデータから前記基準高さに応じた相対高さプロファイルデータを取得することを特徴とする請求項17に記載の文字読み取り方法。 - 前記プロファイルデータを取得するときに、前記プロファイルデータの取得を前記表面の周方向に一周行い、
取得した前記画像濃淡データをマッピングし、前記表面の二次元画像処理を取得することを特徴とする請求項17または18に記載の文字読み取り方法。
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