JP2016033249A - 非鉄電解精錬用の電解槽上導電体 - Google Patents
非鉄電解精錬用の電解槽上導電体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016033249A JP2016033249A JP2014156948A JP2014156948A JP2016033249A JP 2016033249 A JP2016033249 A JP 2016033249A JP 2014156948 A JP2014156948 A JP 2014156948A JP 2014156948 A JP2014156948 A JP 2014156948A JP 2016033249 A JP2016033249 A JP 2016033249A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolytic
- conductor
- electrolytic cell
- plate
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Electrolytic Production Of Metals (AREA)
Abstract
Description
図1及び図2に示すような電解槽上導電体10を用いてニッケルの電解精錬を行った。この電解槽上導電体10は、図3(a)〜(c)に示す作製方法に従って作製した。具体的には先ず厚み12mmの銅板から図3(a)の部材50Aのように一方の側部に複数の突出部51が櫛歯状に形成された長尺部材を切り出した。次に、図3(b)の部材50Bのように各突出部51の略中央部にネジ孔51aを穿孔し、図3(c)の部材50Cのように各突出部51をその根元から90°折り曲げると共に、該複数の突出部51が形成されている側部とは反対側の側部の表面に、該複数の突出部51に対して千鳥状となるように長尺部材の幅方向に延在する複数の溝部52を設けた。各溝部52は、その延在方向に垂直な面での断面形状が略V字状となるようにした。
図5に示すような電解槽上導電体20を用いてニッケルの電解精錬を行った。この電解槽上導電体20は、図6(a)〜(e)に示す作製方法に従って作製した。具体的には先ず厚み12mmの銅板から図6(a)の部材60Aのように一方の側部に複数の突出部61が櫛歯状に形成された長尺の板状部材を切り出した。次に、図6(b)の部材60Bに示すように各突出部61の略中央部分にネジ孔61aを穿孔すると共に、複数の突出部61が櫛歯状に形成された側部とは反対側の側部にもネジ孔61bを穿孔した。次に、図6(c)に示すような90°に屈曲した銅製の複数のアノード固定金具62と、図6(d)に示すような断面略V字形状の溝部63aを備えた銅製のカソードビーム受金具63とを作製した。そして、これらを図6(e)に示すように板状の部材60Bに取り付けた。
実施例1で使用した電解槽上導電体を用いて、電着ニッケルの厚みが約10mmとなる度に回収する作業を繰り返して半年間に亘って電解精錬を行った。半年間使用した電解槽上導電体を用いて、約300A/m2の電流密度でニッケルの電解精錬を行った。電解精錬を始めてからカソード表面に厚み約10mmのニッケルが電着するまでの間、電槽電圧と電解槽上導電体の表面温度を測定した。その結果、期間内の平均値は、電槽電圧が3.85V、表面温度が109.1℃であった。
実施例2で使用した電解槽上導電体を用いて、電着ニッケルの厚みが約10mmとなる度に回収する作業を繰り返して半年間に亘って電解精錬を行った。半年間使用した電解槽上導電体を用いて、約300A/m2の電流密度でニッケルの電解精錬を行った。電解精錬を始めてからカソード表面に厚み約10mmのニッケルが電着するまでの間、電槽電圧と電解槽上導電体の表面温度を測定した。その結果、期間内の平均値は、電槽電圧が3.87V、表面温度が117.4℃であった。
実施例1と同じ電解槽上導電体を用いて、電着ニッケルの厚みが約10mmとなる度に回収する作業を繰り返して半年間に亘って電解精錬を行った。半年後、電解槽上導電体を洗浄し、減肉を認めた箇所には肉盛り溶接し形状を整えた。溝部は#20の砥石を用いて粗く形成した。
櫛歯状の板状部材を屈曲させるのではなく、図7(a)〜(c)の作製方法に示すように、長尺の矩形板状の部材70Aの一方の側部に複数のネジ孔71aを穿孔して部材70Bを得た後、これら複数のネジ孔71aを穿孔した側とは反対側に複数の溝部72を千鳥状に形成すると共に部材70Bを長手方向に沿って90°屈曲させることで部材70Cを作製した点のみが実施例1と異なる電解槽上導電体を用い、図7(d)のようにアノードの支持部3とカソードビーム5を接続させて、約300A/m2の電流密度でニッケルの電解精錬を行った。電解精錬を始めてからカソード表面に厚み約10mmのニッケルが電着するまでの間、電槽電圧と電解槽上導電体の表面温度を測定した。その結果、測定期間内の平均値は、電槽電圧が3.62V、表面温度が65.7℃であった。電槽電圧も低く、電解槽上導電体の表面温度も低かった。
複数の突出部が櫛歯状に形成された板状部材を屈曲させるのではなく、図8(a)〜(c)の作製方法に示すように複数の突出部81が櫛歯状に形成された長尺の板状の部材80Aの各突出部81にネジ孔81aを穿孔して部材80Bを得た後、これら複数のネジ孔81aを穿孔した側とは反対側に複数の溝部82を千鳥状に形成して得た部材80Cを平坦なまま使用し、各突出部81に矩形銅板を介さずにアノードの支持部をボルトで接合させた点のみが実施例1と異なる電解槽上導電体を図8(d)のように用いて、約300A/m2の電流密度でニッケルの電解精錬を行った。電解を始めてからカソード表面に厚み約10mmのニッケルが電着するまでの間、電槽電圧と電解槽上導電体の表面温度を測定した。その結果、測定期間内の平均値は、電槽電圧が3.79V、表面温度が91.2℃であった。
実施例1と同じ電解槽上導電体を用いて、電着ニッケルの厚みが約10mmとなる度に回収する作業を繰り返して半年間に亘ってニッケルの電解精錬を行った。半年後、電解槽上導電体を洗浄し、減肉を認めた箇所には肉盛り溶接し形状を整えたが、溝は彫り直さなかった。肉盛り溶接した電解槽上導電体を用いて、約300A/m2の電流密度で通電を開始したが、52枚のカソードのうち3枚に流れる電流が極端に小さかった。電流が小さかった原因として、カソードビームと電解槽上導電体の接触面積が少ないことが挙げられる。
電解液をスポイトで採取して、水平な銅板に滴下した。電解液の滴を乗せた銅板を徐々に傾けていったところ、水平面に対する銅板の傾きは45°の時点で、銅板の上を電解液の滴が流れ落ちた。銅板を熱湯で洗浄し、水平面に対して45°傾けて置いた。半日後に銅板を確認すると、光沢のある銅色であった。この銅板に電解液を滴下し、水平面に対して40°傾けて置いた。半日後に銅板を確認すると、滴のあった箇所に青緑色の結晶が生じていた。なお、上記した実施例1〜5及び比較例1〜2の測定結果を下記表1に記載する。
3 アノードの支持部
4 カソード
5 カソードビーム
10、20 電解槽上導電体
11、21 板状基部
12 電極接合部
13 溝部
22 アノード固定金具
23 カソードビーム受金具
23a 溝部
50A 切り出し後で穿孔前の導電体用部材
50B 穿孔後で屈曲及び溝部形成前の導電体用部材
50C 屈曲及び溝部形成後で電極接続前の導電体用部材
60A 切り出し後で穿孔前の導電体用部材
60B 穿孔後で両金具取り付け前の導電体用部材
70A 切り出し後で穿孔前の導電体用部材
70B 穿孔後で屈曲及び溝部形成前の導電体用部材
70C 屈曲及び溝部形成後で電極接続前の導電体用部材
80A 切り出し後で穿孔前の導電体用部材
80B 穿孔後で溝部形成前の導電体用部材
80C 溝部形成後で電極接続前の導電体用部材
Claims (8)
- 隣接する2つの電解槽の一方の槽に等間隔に装入された複数の第1電極板と、もう一方の槽に等間隔に装入された、前記複数の第1電極板とは反対極の複数の第2電極板とを電気的に接続する電解槽上導電体であって、前記複数の第1電極板に電気的に接続すべく前記2つの電解槽の隔壁の上端部に表面を水平にして延在する長尺の板状基部と、前記板状基部において前記複数の第1電極板が電気的に接続する一方の側部とは反対側の側部に等間隔に配設された、前記複数の第2電極板との電気的接続用の複数の板状の電極接合部とからなり、前記複数の電極接合部の表面が前記板状基部の表面に対して一定の角度で傾斜していることを特徴とする電解槽上導電体。
- 前記板状基部及び前記複数の電極接合部からなる電解槽上導電体が、一方の側部を櫛歯状に加工した1枚の長尺導電性板状部材の該櫛歯部分を屈曲させて形成したものか、あるいは1枚の略矩形形状の長尺導電性板状部材の一方の側部に複数の屈曲部材を等間隔に接合させたものからなることを特徴とする、請求項1に記載の電解槽上導電体。
- 前記一定の角度が45〜135°の範囲内にあることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電解槽上導電体。
- 前記板状基部及び前記複数の電極接合部が、炭素製、銅製又は銅合金製であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の電解槽上導電体。
- 前記複数の電極接合部が設けられている前記板状基部の一方の側部とは反対側の側部の表面に、前記複数の電極接合部に接合する電極とは反対の極の複数の電極がそれぞれ係合する複数の係合溝が該板状基部の表面に等間隔に刻設されているか、あるいは複数の係合溝が等間隔に刻設された長尺の板状部材が接合されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の電解槽上導電体。
- 前記係合溝の延在方向に垂直な面での断面形状が略U字状又は略V字状であることを特徴とする、請求項5に記載の電解槽上導電体。
- 電解槽上導電体と、アノードおよびカソードとの接点点数が2点であることを特徴とする請求項5に記載の非鉄電解精錬方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の電解槽上導電体を隣接する2つの電解槽の間の隔壁の上端部に載置し、表面が銅製の棒体に接続し、通電してニッケルを得ることを特徴とする非鉄電解精錬方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014156948A JP6183315B2 (ja) | 2014-07-31 | 2014-07-31 | 非鉄電解精錬用の電解槽上導電体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014156948A JP6183315B2 (ja) | 2014-07-31 | 2014-07-31 | 非鉄電解精錬用の電解槽上導電体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016033249A true JP2016033249A (ja) | 2016-03-10 |
JP6183315B2 JP6183315B2 (ja) | 2017-08-23 |
Family
ID=55452271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014156948A Active JP6183315B2 (ja) | 2014-07-31 | 2014-07-31 | 非鉄電解精錬用の電解槽上導電体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6183315B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4122219Y1 (ja) * | 1964-12-25 | 1966-11-04 | ||
JPS60369U (ja) * | 1983-06-16 | 1985-01-05 | 住友金属鉱山株式会社 | 電解槽上導電装置 |
JPH06101084A (ja) * | 1992-09-21 | 1994-04-12 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 非鉄金属用電解装置 |
JPH0841675A (ja) * | 1994-07-28 | 1996-02-13 | Mitsubishi Materials Corp | 電解槽用電極板受け台 |
-
2014
- 2014-07-31 JP JP2014156948A patent/JP6183315B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4122219Y1 (ja) * | 1964-12-25 | 1966-11-04 | ||
JPS60369U (ja) * | 1983-06-16 | 1985-01-05 | 住友金属鉱山株式会社 | 電解槽上導電装置 |
JPH06101084A (ja) * | 1992-09-21 | 1994-04-12 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 非鉄金属用電解装置 |
JPH0841675A (ja) * | 1994-07-28 | 1996-02-13 | Mitsubishi Materials Corp | 電解槽用電極板受け台 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6183315B2 (ja) | 2017-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4794008B2 (ja) | 電解採取により金属粉末を生成するための装置 | |
US8308920B2 (en) | Double contact bar insulator assembly for electrowinning of a metal | |
JP2012211397A (ja) | ステンレス鋼電解プレート | |
CA2169521C (en) | Cathode for electrolytic refining of copper | |
JP3913725B2 (ja) | 高純度電気銅及びその製造方法 | |
US20100219080A1 (en) | Methods and apparatus for cathode plate production | |
JP6183315B2 (ja) | 非鉄電解精錬用の電解槽上導電体 | |
KR102611287B1 (ko) | 황산 용액의 제조 방법, 및 이 제조 방법에서 이용되는 전해조 | |
JP6011488B2 (ja) | 陽極及びその製造方法 | |
JP2009114475A (ja) | 電解銅粉製造用電極及び電解銅粉製造用アノード | |
FI125808B (en) | Anode and method for operating an electrolytic cell | |
CN109898102A (zh) | 金属箔制造装置以及电极板安装体 | |
JP2615863B2 (ja) | 電解用陰極板 | |
JP2008308741A (ja) | 電着応力が大きな金属の電解採取方法 | |
JP2017179405A (ja) | 銅ブスバー | |
JP2008308742A (ja) | 電着応力が大きな金属の電解採取方法 | |
CN211546712U (zh) | 一种电解抛光挂具 | |
JP7334095B2 (ja) | 錫の電解採取方法 | |
CN203999855U (zh) | 一种电解板 | |
CN219315112U (zh) | 一种钛基复合二氧化铅网状电极板 | |
JP7211144B2 (ja) | 硫酸溶液の製造方法 | |
JP6996277B2 (ja) | 非鉄金属の電解精錬方法 | |
JP4831408B2 (ja) | 板状電気銅の製造方法 | |
AU2004234418B2 (en) | Methods & apparatus for cathode plate production | |
JP2017122268A (ja) | 異種金属の複合材からなる電解槽上導電体及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160916 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170524 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170530 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170606 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170627 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170710 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6183315 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |