JP2016032495A - 車椅子 - Google Patents

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益男 片田
Masuo Katada
益男 片田
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Abstract

【課題】使用者が立ち上った際には、自動的に車椅子の移動をロックして使用者の転倒を防止する車椅子を提供する。【解決手段】座部11から使用者が立ち上ったか否かを検知する検知機構2を設け、該検知機構が使用者が立ち上がったことを感知すると、キャスター3のロック/ロック解除機構5によりキャスターをロックをし、自動的に車椅子の移動をロックして使用者の転倒を防止し、検知機構は使用者が座ると体重により下降し、立ち上がるとバネより上昇する補助座部21を座部に設け、該補助座部の昇降に連動する操作伝達機構6を介して車椅子のキャスターをロックするロック/ロック解除機構を稼働させる構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、介護者等が座ったまま移動できる車椅子で、特に、使用者が立ち上った際には自動的に車椅子の移動をロックして使用者の転倒を防止する車椅子に関するものである。
従来より、車椅子の乗り降りの際には、安全の為に車椅子を床に対してロックしなければならない。しかし、車椅子にロック機能があっても徹底されず、使用者が車椅子に乗るときに車椅子自体を支えにすることが多々あり、この場合に車椅子が動いてしまって、このため使用者が転倒したり、立ち上がる時に車椅子が後方に移動し、それに気づかず転倒して思わぬ怪我をするといった事故が発生していた。
このため、車椅子から使用者が立ち上がる際には車椅子の固定する技術も、例えば、特許文献1や特許文献2に示されるような発明が提案されている。
特開2012−20022号公報 特開2014−46187号公報
ところで、前記特許文献1及び2に開示される「車椅子」は、使用者が車椅子から立ち上がる際に通常はフットレストを上げるが、このフットレストを上げることに連動して車椅子のブレーキ装置を作動させるものであるが、使用者が立ち上がる際に必ずしもフットレストを上げるとは限らず、この場合は、車椅子が移動して思わぬ怪我をすることが想定される。
本発明の課題は、使用者が立ち上った際には、自動的に車椅子の移動をロックして使用者の転倒を防止する車椅子を提供しようとするものであり、さらに、ロック解除が簡単にできる車椅子を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、車椅子の座部から使用者が立ち上ったか否かを検知する検知機構を設け、該検知機構が使用者が立ち上がったことを感知すると、車椅子のキャスターのロック/ロック解除機構によりキャスターをロックをし、車椅子の移動をロックして使用者の転倒を防止することを特徴とする車椅子である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車椅子において、前記検知機構は、使用者が座ると体重により下降し、立ち上がるとバネにより上昇する補助座部を座部に設け、該補助座部の昇降に連動する操作伝達機構を介して車椅子のキャスターをロックするロック/ロック解除機構を稼働させることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の車椅子において、前記キャスターを車椅子の前後に一対設け、該前後のキャスターの間に大車輪を設け、該大車輪には制動力を調整可能にする制動調整ブレーキ機構とを設けたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2又は3に記載の車椅子において、前記操作伝達機構は、前記検知機構の動作を伝達するとともに、前記キャスターをロック及びロック解除するロック/ロック解除機構を設け、車椅子の後部の把持部に該ロック/ロック解除機構を操作する操作部及び操作レバーを設け、該操作レバーによる操作か、前記検知機構による操作のどちらか一方でも操作することによりキャスターのロックが解除されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2又は3に記載の車椅子において、前記操作部及び操作レバーは、4個のキャスターを一括して同時に操作することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項3に記載の車椅子において、前記大車輪を制動力を調整可能にする制動調整ブレーキ機構は、前記制動調整ブレーキ機構の制動を調整可能に操作する操作部及び操作レバーを把持部に設けたことを特徴とする。
本発明は、
本発明は、車椅子のキャスターのロック/ロック解除機構が、車椅子1から使用者Aが立つときにこれを検知し、自動的にキャスターがロック状態になり、車椅子を使用しないときも、自動的にキャスターのロック状態が保持される。逆に、車椅子に使用者が座ったときや、使用者が把持部の操作レバー71を握ったときは、キャスターのロック状態が解除される。 したがって、使用者が立ち上がった場合や、何も操作しない場合には、常に車椅子1は床に固定されているので、不意に車椅子が移動することがなく、通常はロック状態であり誤って動くこともない。
さらに、大車輪を制動力を調整可能にする制動調整ブレーキ機構を設けたので(ディスク、ドラム、バンドブレーキ)、大車輪を徐々に制動可能に操作できるので、下り坂のスロープにおいても、双輪キャスターのロックを解除して、制動調整ブレーキ機構を操作すれば、適切な速度で移動できる。
また、使用者が座部に座った場合には、車椅子は移動可能な状態になるが、この場合でも車椅子を床にロックしたい場合は、制動調整ブレーキ機構を稼働させれば車椅子は床に固定される。
本発明の実施例の車椅子の右側方からの外観斜視図、 図1の操作伝達ワイヤーを加えた透視図、 本発明の実施例の車椅子の検知機構の作動を説明する側面図、図3(a)は使用していない状態の図、図3(b)は使用者Aが座部に座った状態の図、 双輪キャスターの概略の外観斜視図、 双輪キャスターの一方の車輪部の図で、図5(a)はその正面図、図5(b)はその側面図、 車輪ロック状態の双輪キャスターの内部の図で、図6(a)はノック部材が上昇し、歯部が内歯車に嵌合した状態の正面透視図、図6(b)は、そのノック部材の側面透視図、 図6の(a)-(a)線での断面図、 図8(a)は、双輪キャスターの車輪ロックの解除状態の正面透視図、図8(b)は、そのノック部材の側面透視図、 図8(a)のキャスター取付金具の上方からの平面図、 車輪歯噛合ロック部の基部の斜視図、 スライダーカムの図で、図11(a)は正面図、図11(b)は側面図、図11(c)は上面図、 図2の操作伝達機構の全体の構成図、 図13(a)は図12の第1ワイヤー分岐盤64内の連結ワイヤーの末端部の拡大図、図13(b)は図12A部の末端部の拡大図、 図12の連結ワイヤーの末端部の拡大図、 図15(a)は図12B部の分岐ワイヤーの末端部の拡大図、図15(b)は末端部の分岐ワイヤーの末端部の拡大図、 図16(a)は図12の第1ワイヤー分岐盤64内部の正面図、図16(b)は図16(a)のa−a線での第1ワイヤー分岐盤に蓋をした状態の側断面図、図16(c)は図16(a)の状態から一方の連結ワイヤー61bを引いた状態の第1ワイヤー分岐盤64内部の正面図、 第2ワイヤー分岐盤65の分岐盤内の断面図、 実施例のキャスターのロック/ロック解除機構5を操作するキャスターの操作部7の説明図で、図18(a)は図1での車椅子の固定状態にした操作レバーの内部機構の側面からの断面説明図、図18(b)は操作レバーを手で操作する途中の側面からの断面説明図、図18(c)は操作レバーを挙げてロックを解除した状態を説明する操作レバーの内部機構の側面からの断面説明図、 制動調整ブレーキ機構の説明図である。
本発明の車椅子の実施例を図面に沿って説明する。
図1は、実施例の車椅子1の全体の右側方からの外観斜視図であり、図2は図1の透視図である。
実施例は、車椅子1の座部11に、使用者が立ち上ったか否かを検知する検知機構2を設け、検知機構2が使用者Aが立ち上がったことを感知すると、車椅子1のキャスター3をロック及びロック解除するロック/ロック解除機構5を設け、使用者Aが立ち上った際には自動的に車椅子の移動をロックして使用者の転倒を防止する車椅子1であり、 前記検知機構2は、使用者Aが座ると体重により下降し、立ち上がるとバネ等より上昇する補助座部21を座部11に設け、補助座部21の昇降に連動する操作伝達機構6により車椅子1のキャスター3をロックする。
さらに、大車輪4の車軸42の近傍には制動力を調整可能にする制動調整ブレーキ機構8を設け、この制動調整ブレーキ機構8は調整操作レバー881を設ける。
また、キャスター3を少なくとも車椅子1の脚部13の前部のに設け、キャスター3の車輪部31回転を阻止してロック及びロック解除するキャスターのロック/ロック解除機構5を設け、検知機構2の動作より操作伝達機構6を介してのロック/ロック解除機構5が作動し、操作伝達機構6は、検知機構2の動作を伝達するとともに、車椅子1の後部の把持部12にロック/ロック解除機構5を操作する操作部7及び操作レバー71を設け、把持部12のに設けた操作レバー71の操作によりロック/ロック解除機構5を検知機構2とは独立して操作でき、操作部7及び操作レバー71は、キャスター3及び/又は大車輪4を一括して同時に操作する。
また、大車輪4を制動力を調整可能にする制動調整ブレーキ機構8は、制動を調整可能に操作する調整操作レバー881を把持部12に設けている。
本実施例のキャスター3は、停止機能や走行性能がスムースな大径の双輪キャスターを使用している。
以下に、具体的に実施例の各機構を説明する。
[検知機構2]
先ず、使用者が立ち上ったか否かを検知する検知機構2を図1、2に加えて、主に図3で説明するが、検知機構2は図1に示すように、車椅子1の座部11の前面端111の近傍に、座部11の左右方向の幅同じ帯状の補助座部21を設け、この補助座部21の両左右端のどちらか一方には上下方向に回動する回動検知棒22に取り付けられ、他方にはバネにより跳ね上がる補助座部21の支持棒221が設けられ、補助座部21が均等に跳ね上がるようにしている。
この回動検知棒22は、図3(a)に示すように、通常は補助座部21を上方に跳ね上げた状態にあるが、図3(b)に示すように、利用者Aが座部11に腰を下ろすと(点線)、補助座部21及び回動検知棒22が下降するように回動する。
上述したように、回動検知棒22は、通常上方に跳ね上げた状態にあるが、これは、後述するキャスター3のロック/ロック解除機構5のバネにより、操作伝達機構6の操作伝達ワイヤー60により引っ張られているからである。
この検知操作部23は、回動検知棒22が回動軸232を中心に回動するが、回転軸232はワイヤー末端(球)係止部233は回動検知棒22と一体にワイヤー末端(球)係止部233と回転ストッパー係止部234とロック保持係止部235も回動する。
通常、この操作伝達ワイヤー60のインナーワイヤーの末端は、ワイヤー末端(球)係止部233に係止されワイヤー案内プーリ236によって引っ張られる方向を変え、キャスター3や大車輪4のロック/ロック解除機構5のバネ力によって引っ張られる。
なお、検知操作部23は、図3に示すように、ワイヤー被覆(外周)係止部237、回転ストッパー238、キャスターロック解除保持レバー(図示せず)、及びケース239から構成されている。
[キャスター3]
次に、(双輪)キャスター3を、図4及び図5に沿って、具体的に説明する。
本実施例では、キャスター3として、一対の双輪キャスターを車椅子1の前輪として配置している。
これらのキャスター3の外観概略は、図4に示すようなもので、キャスター3の構成の詳細は後述するが、キャスター3のキャスターのロック/ロック解除機構5のロック機構枠体51両側に一対の車輪部31(31A,31B)がそれぞれ回転可能に軸支されており、ロック/ロック解除機構5の上面には、キャスター3がロック機構枠体51に対して旋回可能に軸支するための旋回支持部52が設けられ、旋回支持部52の軸心Xと同軸に、上下動するノック部材531が設けられており、ノック部材531を押圧バネ543により押し上げられると(双輪)キャスター3がロックされ車輪3A,Bは回転することができない。逆に、ノック部材531の押し上げを解除して下方に押し下げると、双輪キャスター3の内歯車32への歯部542が離反しロックが解除され、双輪が自由に回転することができる。
ところで、本実施例で使用する双輪キャスター3(3a,3b,3c,3d)は、双輪の巾が単輪よりも広いので、単輪キャスターに比べて走行安定性があり、また、双輪の回転をロックすると進行方向は勿論のこと、双輪の巾が広いことから旋回阻止できる。
(キャスター3の車輪部)
上述した(双輪)キャスター3の車輪部31を説明するが、図4に示すように、4個のそれぞれの双輪キャスター3の両側に1個ずつ車輪部31(31A,31B)が配置され、その内の片方の車輪部31は、図5に示すように、車輪軸33は車輪ロック機構5(図6参照)の車輪軸受部511に回転自在に軸支され、車輪部31の車輪軸固定部34に軸支される(車輪軸固定部34は、車輪を回転自在に軸支する構成でもよい。)。車輪部31の外輪35はゴム製で振動を吸収し走行を滑らかにし雑音を軽減するとともに、床へのグリップを強くしている。
また、双輪キャスター3の車輪部31の内側の外輪35近傍には、車輪軸と同軸心の内歯車32が形成され、後述するロック歯部542が押圧バネ543により上昇した際には、内歯車32に歯部542が噛み合い車輪部31の回転を阻止する。
(キャスターロック/ロック解除機構51)
次に、キャスターロック/ロック解除機構51を図6乃至図11に沿って更に詳しく説明する。
図6は、キャスターロック状態の図で、ノック部材531が、分岐ワイヤー63が弛緩し、コイルバネ567によりスライダーカム56が図で左側に移動し、ノック部53が上方に上がった状態の図であり、図9(a)はキャスターロック/ロック解除機構51の横断面図で、図6(b)は図6(a)の側断面図である。また、図7は、図6(a)のa−a線での断面図であり、歯部542が双輪キャスター3の内歯車32に嵌合してロックした状態の図である。
図8は、歯部542を内歯車32から離反させて、双輪キャスター3のロック解除状態の図で、ノック部材531が分岐ワイヤー63により引っ張られ、コイルバネ567の引張力に抗してスライダーカム56が図で右側に移動し、また、キャスター内部の押圧バネ543に抗して、歯部542が下った状態の図、即ち、キャスターのロック解除状態の図で、図9は図8(a)の上方からの平面図である。
図6(a)(b)は、図1(図2)で使用者が立ち上がって補助座部21が跳ね上がった状態で、双輪キャスター3をロック状態にした図で、キャスターロック/ロック解除機構51のロック機構枠体51内には、キャスター取付金具55に対して双輪キャスター3が旋回可能なように旋回支持部52が軸支され、旋回支持部52の内側に上下動するノック部53が設けられ、ノック部53に続いて車輪歯噛合ロック部54が押圧バネ543を介して連結されている。車輪歯噛合ロック部54は、ノック部材531を上下動させるスライダーカム56のカム面561によって、歯部542が押圧バネ543の押圧力によってノック部53が上昇している状態では、歯部542も上昇していて、この歯部542が車輪部31の内側の内歯車32に嵌合して、車輪31A,31Bの回転を阻止し、双輪キャスター3がロック状態となる。
ここで、各部の構成を更に詳細に説明するが、先ず、ロック機構枠体51はプラスチックで成型されたもので、図6に示すように、中心に車輪軸受部511が設けられ、ロック機構枠体51の左側には、旋回支持部52(ノック部53)を挿入する円筒型の嵌合部512と収納部513が配置され、嵌合部512のキャスター取付金具55に近接する部分は双輪キャスター3の旋回をスムーズにするために突出輪514が設けられ、前記車輪軸受部511の上側には上下動する車輪歯噛合ロック部54及び押圧バネ543を収納する収納部515が配置されている。この収納部515を含めた双輪キャスター3の嵌合部512と旋回支持部52とを回動自在に強固に支持するが、旋回支持部52はキャスター取付金具55側に強固に固着している。
また、収納部513は下側面及び片側面が開放口となっており(必要に応じて、防塵のための蓋部を設けてもよい。)、これは組み立て作業で、キャスター取付金具55に固着される旋回支持部52を嵌合部512に回動自在に、旋回補助ワッシャー523及び止め金具(固定スナップリング)524を取り付ける際のためのものである。
旋回支持部52を嵌合部512に挿入した後、旋回支持部52の下部末端には、旋回補助ワッシャー523を挿入し、旋回支持部52の下端に設けられた止め金具(固定スナップリング)524用の固定円周溝525に、旋回支持部52を固定するためスナップリング524を係止して、旋回支持部52からロック機構枠体51が抜け落ちないようにしている。
更に、ノック部53のノック部材531の下端部に車輪歯噛合ロック部54の基部541を取り付けるが、この基部541は図6に示すが、車輪軸33を囲むようにコの字状(或いは、反対側から見れば逆コの字状)であり、下部水平部5411と上部水平部5412とこれを連結する連結部5413とから構成され、下部水平部5411の上面はノック部材531の下部先端部533により押圧され、又は解除(図8では解除)される受圧部を有し、上部水平部5412は歯部542が固着されるとともに、外方に拡がるように押し圧するバネ543の上端部に係合する上部バネ係合部544を有する。なお、押圧バネ543の下端部はロック機構枠体51側に設けた下部バネ係合部545に係合し、常に、上部水平部5412の下面の上部バネ係合部544を上方に押圧している。
(旋回支持部及びノック部)
次に、図6での嵌合部512と旋回支持部52とノック部材531について説明する。
旋回支持部52の固定支持筒部材521は金属製の円筒(パイプ)で、その上端部を金属のキャスター取付金具55の底板554に取付縁部522の上端を溶接等で固着する。ここで、双輪キャスター3の旋回とは、図4に示されるように、通常の双輪キャスター3の接地箇所X2の垂直線とノック部材531の軸心の接地箇所X1とが偏芯することによって、車椅子1を移動させる際に、自動的に双輪キャスター3の進行方向が移動方向に向くようにしたものであるが、当然、双輪キャスター3がロック状態では、双輪キャスター3が回動しないことによって旋回は阻止されるが、逆に、車椅子1の移動時のロック状態で無い場合には自由に旋回させなければならない。そのため、旋回支持部52とキャスター取付金具55の底板554との間に突出輪514を介在させて、ロック機構枠体51の上面での旋回をスムーズにさせるようにしてある。
旋回支持部52は、キャスターの旋回軸を構成するとともに、ノック部材531を嵌合して収納するが、このノック部53は旋回支持部52の同心上の嵌合部512に上下動が自在に嵌合されている。
(車輪歯噛合ロック部)
基部541は、図10に示すように、基部541の断面コの字状(反対側からは、逆コの字状)の上部水平部5412の下面の(図9での)中央部分には、押圧バネ543の上端を係止する上部バネ係合部544を設け、さらに、双輪キャスター3の一対の車輪部31の各内歯車32に嵌合するように左右に一対の2本の歯部542a,bが固着してあり、外側に拡がるような押圧する押圧バネ543で、常に上方に押し上げる構成になっている。
したがって、車輪歯噛合ロック部54の歯部542a,bは、図5、図7に示すように、ノック部材531の規制がなければ、常に、押圧バネ543によって上側に押圧され上昇するようになっており、車椅子1をベッド近傍に設置した通常の場合は、歯部542a,bは押圧バネ543によって各双輪キャスター3の内歯車32に嵌合して、双輪キャスター3の回転を阻止し、ロック状態になり車椅子1の移動を不可能にしている。
なお、車輪歯噛合ロック部54の上下動は、ロック機構枠体51に設けた車輪歯噛合ロック部54の収納部の案内溝516の側壁に沿って降下・上昇する。
また、双輪キャスター3の車輪部31の内側の外輪35近傍には、車輪軸33に同心の内歯車32が形成され、歯部542a,bが上昇した際には、内歯車32に歯部542が噛み合い車輪部31の回転を阻止する。
(キャスター取付金具とスライダーカム)
図8乃至図11におけるキャスター取付金具55とノック部材531を操作するスライダーカム56について説明する。
検知機構2の補助座部21を使用者Aの体重(図3(b)参照)により下方に下げることによって、図12を参照すれば、検知操作部23に連結した操作伝達ワイヤー60が引っ張られ、ワイヤー分岐盤62によって4本の分岐ワイヤー63も引っ張られる。更に、この各分岐ワイヤー63a,63b,63c,63dのインナーワイヤー632が引っ張られるが、これをノック部53の動きに変換するのがキャスター取付金具55に装着されたスライダー状のカム機構を有したスライダーカム56である。
このスライダーカム56は、主に、図11に示すように、全体形状は扁平で下面が傾斜するカム面561が設けられ、スライダーカム56が移動する方向の一端には分岐ワイヤー63の末端部631を接続し、キャスター取付金具55の前板551(図9参照)に取付固定部634を装着し、連結ワイヤー61及び分岐ワイヤー63(63a,63b,63c,63d:図16を参照)に引っ張られることにより、全体として水平移動するようにしている。図8、図9、図11に示すように、中心部にはスライダーカム56の水平上面563に平行して案内長孔564が設けられ、この案内長孔564にはキャスター取付金具55の両側板552に固定された案内軸565が嵌合している。
係止部562とは反対側の係止部566には縮む方向のコイルバネ567の一端が係止され、コイルバネ567の他端はキャスター取付金具55の背板553の係止部568に係止され、このコイルバネ567は連結ワイヤー61及び分岐ワイヤー63が弛緩された状態では、スライダーカム56を図7の位置に戻すようにしている。また、図9に示すように、案内軸565の軸線はノック部材531の上部先端部532の軸線と交わるようにしている。
なお、図9において、キャスター取付金具55(全4個)の両側板552には枠体取付部555が設けられ、キャスター付き枠体の両端部に、ボルト孔556にボルト(図示せず)等を挿入して固着する。
したがって、スライダーカム56のカム面561にノック部材531の上部先端部532が接触するようになっているが、分岐ワイヤー63が引っ張られているロック解除状態では、図8、図11に示すように、カム面561は左側から右側にかけて移動するようになっているので、最も下の位置である最下点5611にあり、ノック部材531を下方に押し下げた状態になる。
逆に、図6、図7に示すように、通常での連結ワイヤー61及び分岐ワイヤー63が弛緩された状態では、コイルバネ567により、スライダーカム56は、図6、図7のように左側に移動し、カム面561は最も高い位置である最上点5612にあり、歯部542の押圧バネ543の作用により、ノック部材531の上部先端部532も上昇し、歯部542も上昇して、双輪キャスター3の内歯車32に嵌合し、双輪キャスター3をロック状態に維持する。
この扁平のスライダーカム56は、カム面561の最下点5611から最上点5612がノック部材531の上部先端部532を移動するように作動するが、スライダーカム56の分岐ワイヤー63の末端部631の移動距離Z(図6参照)は、カム面561の最下点5611から最上点5612の距離Y(図11参照)とほぼ同じとなる。
したがって、カム面561の傾斜角度により、最下点5611から最上点5612の距離が変えられるので、キャスター取付金具55の高さを低くしたままで、分岐ワイヤー63の移動距離(ストローク)に合わせることができる。
[操作伝達機構6]
次に、検知部機構2とキャスターのロック/ロック解除機構5を繋ぐ、操作伝達機構6について説明する。
操作伝達機構6は、図12示すように、芯のインナーワイヤーと同軸で被覆部でもあるアウターワイヤーとからなる同軸の所謂ロックワイヤーを用いたもので、主に,操作伝達ワイヤー60とワイヤー分岐盤(64,65)とから構成される。
この操作伝達ワイヤー60は、回動検知棒22の連結ワイヤー61aと、操作レバー71に連動するレバー連結ワイヤー61bと、連結ワイヤー62と、4本の分岐ワイヤー63(63a,63b,63c,63d)とから構成され、ワイヤー分岐盤は本実施例では第1ワイヤー分岐盤64、及び、第2ワイヤー分岐盤65から構成される。
検知機構2の補助座部21と連動する回動検知棒22の連結ワイヤー61aと、操作レバー71に取り付けられるレバー連結ワイヤー61bとは、その末端部Aの拡大図の図13bに示すように、芯のインナーワイヤー612、それを覆うアウターワイヤーである被覆部613とからなり、インナーワイヤー612の先端には球状の末端部611aが設けられ、被覆部613の先端には取付固定部614が設けられ、インナーワイヤー612が取付固定部614に対して、末端部611aが進退可能に構成され、他方の末端部611b(図13a参照)は第1ワイヤー分岐盤64(図16参照)に接続される。
なお、この連結ワイヤー61は本実施例では2本あり、その末端部611a,611bは検知機構2側と操作部7側のワイヤー末端(球)係止部73(図18)に連結する。
連結ワイヤー61(61a,61b)の反対側の末端部611bは、図13(a)に示すように円筒状で、第1ワイヤー分岐盤64に接続し、この第1ワイヤー分岐盤64は、更に、連結ワイヤー62に接続する。この連結ワイヤー62は、図14に示すように、基本的に連結ワイヤー61と構成がほぼ同じであるが、両末端部が連結ワイヤー61の末端部611bと同じで円筒形であることが異なるだけであるので、他の説明は省略する。
ここで、第1ワイヤー分岐盤64の構成を図16で説明すると、ワイヤー分岐機構の第1ワイヤー分岐盤64は、図16(a)(b)(c)に示すように、2本の連結ワイヤー61a,61bのうち、1本でもインナーワイヤー612が引っ張られると、連結ワイヤー62に引っ張られる構造である。すなわち、図16(c)に示すように、第1ワイヤー分岐盤64にはスライダー642が設けられ、そのスライダー642には嵌合部6421が設けられて、末端が解放された半円筒形状の半円筒部64211と貫通溝64212で構成され、簡単にインナーワイヤー612,622が組み込まれる構造になっている。
したがって、例えば、回動検知棒22の連結ワイヤー61aが引っ張られると、その末端部611aによって、嵌合部6421およびスライダー642が移動して、連結ワイヤー62に引っ張られる。しかし、他方の操作レバー71及びレバー連結ワイヤー61bはそのままで、これに連なるインナーワイヤー612及び操作レバー71のそのままで動くことがない。
言い換えれば、ワイヤー分岐盤64には回動検知棒22側かキャスター操作レバー71のどちらかが作動すれば、操作伝達ワイヤー60である一方の連結ワイヤー61の末端部611aか611bかが引っ張られるため、どちらかが嵌合部6421から移動する。また、他方のワイヤー分岐盤64では他の操作伝達ワイヤーの連結ワイヤー61bの末端部611bは嵌合部6421から脱離するので、これに連なる回動検知棒22又は操作レバー71は影響を受けず動かない。
すなわち、車椅子1のキャスター3のロック/ロック解除機構5が、車椅子1から使用者Aが立つときにこれを検知し、自動的にキャスター3がロック状態になり、車椅子1を使用しないときも、自動的にキャスター3のロック状態が保持される。逆に、車椅子1に使用者Aが座ったときや、使用者Aが把持部12の操作レバー71を握ったときは、キャスター3のロック状態が解除される。
したがって、操作しない回動検知棒22や操作レバー71が動かないので、人の衣服や物品に引っ掛かる等の思いもしない事故を防ぐことができる。
また、図16(a)でのa−a線断面図の図16(b)に示すように、このスライダー642は2本のインナーワイヤー612の末端部611bの移動距離が同じでなければならないので、スライダー642の上面の移動方向に平行な山部6423が複数設けられ、側面図に示すように、蓋641を嵌め込んだ山部6423を左右方向に案内する案内溝6411を蓋641に設けて、正確にスライダー642がワイヤー軸線に対して平行移動するようにしている。勿論、この逆に、平行な山部を蓋641に設け、対応する案内溝をスライダーに設けてもよい。なお、蓋641の嵌合側面の固定凸部6412は、ワイヤー分岐盤64の内壁に挿入固定するためのものである。
したがって、スライダー642をインナーワイヤー612,622の前進後退方向と平行に移動させるための平行進退移動手段として、第1ワイヤー分岐盤64の内側の両側壁は勿論こと、これだけでは、平行移動には不十分であるので、スライダー642の上面に平行な山部6423が複数設けられ、蓋641側にも山部6423を左右方向に案内する案内溝6411が設けられている。
次に、連結ワイヤー62の他端は第2ワイヤー分岐盤65に接続され、この第2ワイヤー分岐盤65の反対側は、4本の分岐ワイヤー63(63a,63b,63c,63d)に接続されているので、分岐ワイヤー63と第2ワイヤー分岐盤65との構成と機能を説明する。
分岐ワイヤー63(63a,63b,63c,63d)は、図15に示すようなもので、基本的に連結ワイヤー61と構成がほぼ同じであるが、その1本の図12での符合Bの拡大図である図15(a)に示すように、芯のインナーワイヤー632、それを覆う被覆部633からなり、インナーワイヤー632の先端には中心に係合孔を有する末端部631が設けられ、被覆部633の先端には取付固定部634が設けられ、インナーワイヤー632が取付固定部634に対して、末端部631が進退可能に構成され、他の末端はワイヤー分岐盤65に接続される。
このように、一方の末端部631a(図15(b))が連結ワイヤー61の末端部631bと同じで円筒形であり、4個の双輪キャスター3(3a,3b,3c,3d)に連結する末端部631b(図15(a))は、ロック機構枠体51に連結するために嵌合孔が設けられていることが異なるだけであるので、他の説明は省略する。
第2ワイヤー分岐盤65も基本的には、第1ワイヤー分岐盤64と同じ構造であるので、重複する部分の説明は省略する。
前記1本の連結ワイヤー62を連結ワイヤー62側の側板653aに取付固定部624を取り付け、連結ワイヤー62のインナーワイヤー622の末端部621はスライダー652の嵌合部6521に嵌合している。同様に、前記4本の分岐ワイヤー63の取付固定部634も、側板653bに取り付けられ、分岐ワイヤー63(63a,63b,63c,63d)の一方の末端部631aも嵌合部6521に嵌合している。第2ワイヤー分岐盤65の嵌合部6521も末端が解放された半円筒形状の半円筒部65211と貫通溝65212で構成され、簡単にインナーワイヤー622,632が組み込まれる構造になっている。
スライダー652の上面の移動方向に平行な山部6523が複数設けられ、山部6523を左右方向に案内する案内溝6411を蓋641(図16(b)参照)に設けて、正確にスライダー652がワイヤー軸線に対して平行移動するようにしている。
このような構成であるので、連結ワイヤー62の他方の末端部621が引っ張られると、スライダー652が側板653a側に移動(図17:右方向)するが、スライダー652に嵌合される4個の末端部631aも一括して側板653bから離れるように移動(図17:右方向)する。
[操作部7]
先ず、このような、キャスターのロック/ロック解除機構5を操作する操作部7の操作構造の詳細を説明する。
図18(a)は、枠体14の適所に設けられた操作部7において、前後左右の4個の双輪キャスター3をロック状態にした外観斜視図であるが、図18(a)〜(c)はこのロック状態からロック解除状態までを説明する操作部7の部分断面図である。
先ず、図18(a)から(c)は、4個の(双輪)キャスター3のロック状態からロックを解除した状態を示すもので、その機構概略を示す図18(a)〜(c),図6,図7も参照して説明すると、操作部7は主に操作レバー71、回動軸72、ワイヤー末端(球)係止部73、ワイヤー案内プーリ74、ワイヤー被覆(外周)係止部75、回転ストッパー77、キャスターロック解除保持レバー(図示せず)、及びケース78から構成されている。
操作部7の作動は、キャスターロック状態の図18(a)において、操作レバー71が回動軸72を中心に回動し、操作レバー71と一体にワイヤー末端(球)係止部73と回転ストッパー係止部711とロック保持係止部712も回動する。通常は、キャスターのロック/ロック解除機構5内のバネ力によって、各分岐ワイヤー63(図12参照)を介して、レバー連結ワイヤー862(操作伝達ワイヤー60)のインナーワイヤー612も常時引っ張られている(図18(a)で上側)。
これに伴い、操作レバー71は、インナーワイヤー612の末端部611がワイヤー末端(球)係止部73に係止されているので、ワイヤー案内プーリ74で引っ張り方向を変更した後に、斜め上方に引き上げられ、その結果、操作レバー71は時計回りに回動して下げられた状態(図18(a))になり、通常は、キャスター(双輪)ロック/ロック解除機構5のバネによりロックし固定されている。
なお、過度に操作レバー71が回動し過ぎないように、回転ストッパー係止部711がケース78側に固定されている回転ストッパー77を係止してしいる。
看護師や使用者や患者が、車椅子1移動する場合は、図18(c)、その作動途中の図18(b)に示すように、操作レバー71を上方に挙げることにより行われる。
図18(c)において、操作部7の操作レバー71を挙げると、操作レバー71はキャスターのロック/ロック解除機構5のバネの力に抗して、ワイヤー分岐盤62、各分岐ワイヤー63を介して連結ワイヤー61を図で上向に引っ張り、操作レバー71を図18(c)の状態まで挙げる。その結果、操作レバー71は反時計回りに回動した図18(c)の状態になり、キャスター(双輪)ロック/ロック解除機構5内のバネに抗してロックを解除する。
この状態で、車椅子1は移動可能であるが、操作レバー71を手で挙げていなければならいので、移動可能状態を長時間維持する場合には、ロック解除保持レバー(図示せず)を引いてロック保持係止部712(図18c)にロック部を係止して、手を離しても、操作レバー71が挙がった状態(図18c)を保持し、移動が終了したならロック解除保持レバーを戻せば、操作レバー71の元の状態(図18(a))になり、キャスター(双輪)ロック/ロック解除機構5のバネによりロックして固定されるようにしてもよい。
(キャスターのロック及びロック解除の作動)
本実施例の車椅子1を固定する機構は、以上のような構成であるので、大凡、次のように作動する。
車椅子1の座部11に設けた使用者が座っているか否かを検知する検知機構2の回動検知棒22は、図1(図2)に示すように、図3(a)の通常の使用していない状態では上に挙がり、ロック/ロック解除機構5のバネの力よって、双輪キャスター3はロックされる。
逆に、図3(b)に示すように、使用者Aが車椅子に座れば補助座部21が下がり、ロック/ロック解除機構5のバネの力に抗して、キャスター3のロックを解除する。
或いは、使用者Aや看護師が立って車椅子1を移動したときは、把持部12の操作レバー71を握れば、車椅子1が回動検知棒22が挙がってキャスター3のロック状態であっても、第1ワイヤー分岐盤64の動作によって、キャスター3のロックが解除され、移動可能になる。
また、操作レバー71を手から離せば、(双輪)キャスター3のキャスターのロック/ロック解除機構5内のワイヤーの引張力のバネにより、自然に操作レバー71は下降するとともに車椅子1は固定しキャスター3のロック状態になる。
[制動調整ブレーキ機構8]
次に、大車輪4に取り付ける制動調整ブレーキ機構8について説明する。
大車輪4の制動力を調整可能にする操作機構を設けた制動調整ブレーキ機構8を設けるが、この制動調整ブレーキ機構8としてディスクブレーキ、ドラムブレーキ、バンドブレーキ等があるが、双輪キャスター3のロックを解除して移動可能とした場合に、下り坂のスロープにおいては速度が速すぎて危険となる場合がある。
本実施例では、大車輪4の制動力を調整可能にする操作機構を設けた制動調整ブレーキ機構を採用したもので、大車輪4を徐々に制動可能に操作できるため、下り坂のスロープにおいても、制動調整ブレーキ機構8を操作すれば、適切な速度で移動できる。
ここで、この制動調整ブレーキ機構8の機構の詳しく説明するが、公知のドラムブレーキでよく、図19に示すように、ブレーキ枠体81には大車輪4(図1)の一方の車軸42にブレーキドラム82を設け、このブレーキドラム82を包むようにブレーキバンド83を設けて、このブレーキバンド83の一端831はブレーキ枠体81の適所に固着し、他端832は自由端であって、この他端832を締めることで制動力を調整する。ブレーキドラム82を締め付けるためのブレーキバンド83の他端832には、回動軸841を中心に回動する回動部材84を設け、この回動部材84の一方の回動腕842の末端部8421に係合する。
回動部材84の他方の回動腕843の適所には、係合部8431,8432を設け、係合部8431には収縮型のコイルバネ85の一端を係合して、コイルバネ85の他端をブレーキ枠体81の適所に取り付け、係合部8432には同軸の操作伝達ワイヤー86の分岐ワイヤー861aのインナーワイヤー8611を繋げ、被覆部(アウターワイヤー)8612はブレーキ枠体81の適所に係合する。
操作伝達ワイヤー86は、一方の把持部12(図1)に設けて大車輪操作部88及び調整操作レバー881を掴んで操作するもので、レバー連結ワイヤー862のインナーワイヤー8621を引き出すように作動し、被覆部(アウターワイヤー)8622は把持部12の適所に固定し、このレバー連結ワイヤー862は2本(一方だけでもよい)に分岐する分岐器87に連結して、2本の分岐ワイヤー861(861a,861b)に分岐し、そのうちの1本の分岐ワイヤー861aは、前述したように一方の大車輪4の回動部材84に繋がっている。また、他方の分岐ワイヤー861bは他方の大車輪4の回動部材84に繋がって、同じ構成で同じ動作をする。
この制動調整ブレーキ機構8は、以上のような構成であるので、調整操作レバー881を掴む程度を加減することで、後輪を制動力を調整でき、後輪を徐々に制動可能に操作できるので、下り坂のスロープにおいても、制動調整ブレーキ機構8の調整操作レバー881を操作して車椅子を適切な速度で移動できる。
また、図1等で使用者が座部11に座った場合には、車椅子1は移動可能な状態になるが、車椅子1を床にロックしたい場合は、この制動調整ブレーキ機構8の調整操作レバー881を強く握ればよく、必要であれば、従来の大車輪4のタイヤ部41に制動を加える手動のストッパーを付加してもよい。
以上のように、双輪キャスター3のキャスターのロック/ロック解除機構5は、車椅子1から使用者Aが立つときや、車椅子1を使用しないときは、自動的にキャスター3のロック状態が保持され、逆に、車椅子1に使用者Aが座ったときや把持部12の操作レバー71を握ったときは、キャスター3のロック状態が解除される。
したがって、使用者が立ち上がった場合や何も操作しない場合には、常に車椅子1は床に固定されているので、不意に車椅子が移動することがなく、通常はロック状態であり誤って動くこともない。
さらに、大車輪4を制動力を調整可能にする制動調整ブレーキ機構8を設けたので(ディスク、ドラム、バンドブレーキ)、大車輪4を徐々に制動可能に操作できるので、下り坂のスロープにおいても、双輪キャスター3のロックを解除して、制動調整ブレーキ機構8を操作すれば、適切な速度で移動できる。また、使用者Aが座部11に座った場合には、車椅子1は移動可能な状態になるが、この場合でも車椅子1を床にロックしたい場合は、制動調整ブレーキ機構8を稼働させれば車椅子1は床に固定される。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の各実施例に限定されるものでないことは勿論である。例えば、双輪キャスターは全部で4個であるが、同様の作用を有するのであれば、これ以外に2輪でも6輪以上の8輪、それ以上でもよい。また、分岐盤も複数設けているが、1個にしてそれぞれの分岐ワイヤーに対応するようにしてもよい。
A・・使用者、
1・・車椅子、11・・座部、111・・前面端
12・・把持部、13・・脚部、14・・枠体
2・・検知機構、21・・補助座部、22・・回動検知棒、221・・支持棒
23・・検知操作部、232・・回動軸、
233・・ワイヤー末端(球)係止部、234・・回転ストッパー係止部、
235・・ロック保持係止部、236・・ワイヤー案内プーリ、
237・・ワイヤー被覆(外周)係止部、238・・回転ストッパー、
239・・ケース
3,3a,3b,3c,3d・・双輪キャスター、31・・車輪部、31A,31B・・車輪、
32・・内歯車、33・・車輪軸、34・・車輪軸固定部、
35・・外輪、
4・・大車輪、41・・タイヤ部、42・・車軸
5・・キャスターのロック/ロック解除機構、
51・・ロック機構枠体、511・・車輪軸受部、512・・嵌合部、
513,515・・収納部、514・・突出輪、516・・案内溝、
52・・旋回支持部、521・・固定支持筒部材、522・・取付縁部、
523・・旋回補助ワッシャー、524・・止め金具(固定スナップリング)、
525・・スナップリング用の固定円周溝、
53・・ノック部、531・・ノック部材、532・・上部先端部、533・・下部先端部、
54・・車輪歯噛合ロック部、541・・基部、
5411・・下部水平部、5412・・上部水平部、
5413・・連結部、542,542a,542b・・歯部、543・・押圧バネ、
544・・上部バネ係合部、545・・下部バネ係合部
55・・キャスター取付金具、551・・前板、552・・側板、
553・・背板、554・・底板、555・・枠体取付部、556・・ボルト孔、
56・・スライダーカム、561・・カム面、5611・・最下点、5612・・最上点、
562,566,568・・係止部、563・・水平上面、564・・案内長孔、
565・・案内軸、567・・コイルバネ
6・・操作伝達機構、60(61,62,63)・・操作伝達ワイヤー、
61,61a,61b・・連結ワイヤー、611a,611b・・末端部、
612・・インナーワイヤー、613・・被覆部(アウターワイヤー)、
614・・取付固定部、
62・・連結ワイヤー、621・・末端部、622・・インナーワイヤー、
623・・被覆部(アウターワイヤー)、624・・取付固定部、
63(63a,63b,63c,63d)・・分岐ワイヤー、
631a,631b・・末端部、632・・インナーワイヤー、
633・・被覆部(アウターワイヤー)、634・・取付固定部、
64・・第1ワイヤー分岐盤、641・・蓋、6411・・案内溝、
6412・・固定凸部、642・・スライダー、
6421・・嵌合部、64211・・半円筒部、64212・・貫通溝、
6423・・山部、643a,643b・・側板、
65・・第2ワイヤー分岐盤、652・・スライダー、6521・・嵌合部、
65211・・半円筒部、65212・・貫通溝、6523・・山部、
653a,653b・・側板、
7・・操作部、
71・・操作レバー、711・・回転ストッパー係止部、712・・ロック保持係止部、
72・・回動軸、73・・ワイヤー末端(球)係止部、74・・ワイヤー案内プーリ、
75・・ワイヤー被覆(外周)係止部、77・・回転ストッパー、78・・ケース、
8・・制動調整ブレーキ機構、
81・・ブレーキ枠体、
82・・ブレーキドラム、
83・・ブレーキバンド、831・・一端、832・・他端、
84・・回動部材、841・・回動軸、842・・回動腕、8421・・末端部、
843・・回動腕、8431,8432・・係合部、
85・・コイルバネ、
86・・操作伝達ワイヤー、861,861a,861b・・分岐ワイヤー、
8611・・インナーワイヤー、8612・・被覆部(アウターワイヤー)、
862・・レバー連結ワイヤー、8621・・インナーワイヤー、
8622・・被覆部(アウターワイヤー)、
87・・分岐器、
88・・大車輪操作部、881・・調整操作レバー

Claims (6)

  1. 車椅子の座部から使用者が立ち上ったか否かを検知する検知機構を設け、該検知機構が使用者が立ち上がったことを感知すると、車椅子のキャスターのロック/ロック解除機構によりキャスターをロックをし、車椅子の移動をロックして使用者の転倒を防止することを特徴とする車椅子。
  2. 前記検知機構は、使用者が座ると体重により下降し、立ち上がるとバネにより上昇する補助座部を座部に設け、該補助座部の昇降に連動する操作伝達機構を介して車椅子のキャスターをロックするロック/ロック解除機構を稼働させることを特徴とする請求項1に記載の車椅子。
  3. 前記キャスターを車椅子の前後に一対設け、該前後のキャスターの間に大車輪を設け、該大車輪には制動力を調整可能にする制動調整ブレーキ機構とを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車椅子。
  4. 前記操作伝達機構は、前記検知機構の動作を伝達するとともに、
    前記キャスターをロック及びロック解除するロック/ロック解除機構を設け、車椅子の後部の把持部に該ロック/ロック解除機構を操作する操作部及び操作レバーを設け、
    該操作レバーによる操作か、前記検知機構による操作のどちらか一方を操作することによりキャスターのロックが解除されることを特徴とする請求項2又は3に記載の車椅子。
  5. 前記操作部及び操作レバーは、4個のキャスターを一括して同時に操作することを特徴とする請求項4に記載の車椅子。
  6. 前記大車輪を制動力を調整可能にする制動調整ブレーキ機構は、前記制動調整ブレーキ機構の制動を調整可能に操作する操作部及び操作レバーを把持部に設けたことを特徴とする請求項3に記載の車椅子。
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