JP2016031478A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表示領域の黒輝度と背景の黒輝度の差によって生じる境界を視認させないようにする。
【解決手段】 ヘッドアップディスプレイ装置10は、光源12と、光源12からの光の透過率を制御して、画像を表示部材15に表示する液晶表示素子13と、環境照度を測定する照度センサー18と、照度センサー18の測定結果を用いて、光源12の輝度を制御する制御回路20とを含む。制御回路20は、液晶表示素子13によって表示部材15に表示される表示領域の黒輝度と、表示領域の周囲の背景の黒輝度との差によって生じる境界が視認されないように、光源12の輝度を制御する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に係り、特に液晶表示素子を用いたヘッドアップディスプレイ装置に関する。
車両のフロントガラスなどの表示部材に液晶表示素子からの表示光を投射して虚像を表示させるヘッドアップディスプレイ(HUD)が知られている。このヘッドアップディスプレイでは、例えば、バックライトからの照明光が液晶表示素子を透過した表示光を反射鏡(又は凹面鏡)で反射させ、この反射光をフロントガラス又はコンバイナーなどの表示部材に投射することで、運転者が表示部材に表示された虚像を視認するようになっている。これにより、運転者が運転状態からほとんど視野を動かすことなく情報を読み取ることができる。
暗所でヘッドアップディスプレイを使用する場合、ヘッドアップディスプレイによる表示領域の黒輝度と、表示領域の周囲の背景の黒輝度とに差が生じる。この時、これらの輝度差に起因して表示領域と背景との境界が観察者に視認されてしまう。
人間の目のダイナミックレンジは、例えば、80デシベル程度である。完全な暗所において境界が視認されないためには、10000:1以上のコントラスト比が必要である。一般的に、液晶表示素子のコントラスト比は、100:1〜2000:1程度なので、完全な暗所で境界を消すことは難しい。
特開平10−221691号公報
本発明は、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度の差によって生じる境界を視認させないようにすることが可能なヘッドアップディスプレイ装置を提供する。
本発明の一態様に係るヘッドアップディスプレイ装置は、光源と、前記光源からの光の透過率を制御して、画像を表示部材に表示する液晶表示素子と、環境照度を測定する照度センサーと、前記照度センサーの測定結果を用いて、前記光源の輝度を制御する制御回路とを具備する。前記制御回路は、前記液晶表示素子によって前記表示部材に表示される表示領域の黒輝度と、前記表示領域の周囲の背景の黒輝度との差によって生じる境界が視認されないように、前記光源の輝度を制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るヘッドアップディスプレイ装置は、光源と、前記光源からの光の透過率を制御して、画像を表示部材に表示する液晶表示素子と、環境照度を測定する照度センサーと、前記照度センサーの測定結果を用いて、前記光源の輝度を制御する制御回路とを具備する。前記液晶表示素子は、前記表示部材に表示される表示領域のうち第1領域に黒を表示し、前記第1領域以外の第2領域に黒以外の色を表示する。前記制御回路は、前記第1領域の黒輝度と、前記表示領域の周囲の背景の黒輝度との差によって生じる境界が視認されないように、前記第2領域の輝度及び/又は面積を特定値以上に制御することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係るヘッドアップディスプレイ装置は、光源と、前記光源からの光の透過率を制御して、画像を表示部材に表示する液晶表示素子と、環境照度を測定する照度センサーと、前記照度センサーの測定結果を用いて、前記光源の輝度を制御する制御回路とを具備する。前記制御回路は、前記液晶表示素子によって前記表示部材に表示される表示領域の黒輝度と、前記表示領域の周囲の背景の黒輝度との差が視認されないように、前記表示領域の周縁部に、黒以外の色の枠を表示することを特徴とする。
本発明によれば、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度の差によって生じる境界を視認させないようにすることが可能なヘッドアップディスプレイ装置を提供することができる。
ヘッドアップディスプレイ装置の表示領域と背景との境界を説明する図。 環境照度と表示領域及び背景の黒輝度との関係を示すグラフ。 背景に対する表示領域の輝度比及び輝度差を示すグラフ。 図3の環境照度を常用対数表示したグラフ。 バックライトの輝度と環境照度との関係を示すグラフ。 第1実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を模式的に示した断面図。 ヘッドアップディスプレイ装置のブロック図。 液晶表示素子の断面図。 環境照度とバックライト輝度の上限値との関係を説明する図。 第2実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の表示領域の平面図。 第2実施形態に係る表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との境界における弁別輝度差を示すグラフ。 ヘッドアップディスプレイ装置10が表示する情報の一例を示す図。 第3実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の画面上の表示領域の平面図。 表示部材において視認される背景及びヘッドアップディスプレイ装置の表示領域の平面図。 グラデーション領域の透過率を示すグラフ。 第3実施形態に係る表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との境界における弁別輝度差を示すグラフ。 フィルムを用いてグラデーション領域を形成する手法を説明する図。 ブラックマトリクスを用いてグラデーション領域を形成する手法を説明する図。 第4実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の表示領域の平面図。 表示部材において視認される背景及びヘッドアップディスプレイ装置の表示領域の平面図。 第4実施形態に係る表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との弁別輝度差を示すグラフ。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。ただし、図面は模式的または概念的なものであり、各図面の寸法および比率等は必ずしも現実のものと同一とは限らないことに留意すべきである。また、図面の相互間で同じ部分を表す場合においても、互いの寸法の関係や比率が異なって表される場合もある。特に、以下に示す幾つかの実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための装置および方法を例示したものであって、構成部品の形状、構造、配置等によって、本発明の技術思想が特定されるものではない。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
[第1実施形態]
[1]原理
ヘッドアップディスプレイ装置では、液晶表示素子から出射された表示光が、車両のフロントガラスやコンバイナーなどの表示部材に投射される。そして、観察者は、表示部材からの表示光の反射によって得られる虚像を背景に重畳させて観察する。従って、ヘッドアップディスプレイ装置によって表示される文字や図形が背景から浮き出るようにすると、より高級感が増す。夜間などの暗所(環境照度が低い場所)、すなわち背景が暗い状況でヘッドアップディスプレイ装置を使用する場合、背景の黒輝度に表示領域の黒輝度を合わせることで、表示部材に表示される情報が背景から浮き出るようにすることができる。しかしながら、図1に示すように、背景の黒輝度と表示領域の黒輝度とに差が生じて、その境界が観察者に視認されてしまう問題がある。このように、ヘッドアップディスプレイ装置の表示領域と背景との境界が観察者に視認されると、ヘッドアップディスプレイ装置の表示に対する高級感が低減してしまう。
発明者らは、背景の黒輝度と表示領域の黒輝度との境界が観察者に視認されない条件について実験を行った。図2は、環境照度と表示領域及び背景の黒輝度との関係を示すグラフである。図2には、背景の黒輝度に関するグラフと、ヘッドアップディスプレイ装置の表示領域の黒輝度に関するグラフとを載せている。図2の横軸が環境照度(ルクス:lx)、図2の縦軸が黒輝度(cd/m)である。
図3は、背景に対する表示領域の輝度比及び輝度差を示すグラフである。図3の横軸が環境照度(lx)、図3の縦軸が輝度比及び輝度差(cd/m)である。図3のグラフは、図2のグラフに基づいて算出している。背景の輝度L、ヘッドアップディスプレイ装置の表示領域の輝度Lとすると、輝度比L/L、輝度差“L−L”である。また、表示領域の輝度L>0である。
図3に示すように、環境照度100lx付近に変曲点があり、100lx以上の環境照度では、境界が視認される輝度比はほぼ一定である。背景に対する表示領域の輝度比が1.012以上1.016以下の範囲にあれば、境界が視認されないことが分かる。
また、100lx未満の環境照度では、境界が視認される輝度差が環境照度によって変わる。図4は、図3の環境照度を常用対数表示したグラフである。図4に示すように、100lx未満の環境照度では、境界が視認される輝度差と環境照度の常用対数とに1次関数の関係があることが分かる。
背景と表示領域との境界の視認性に環境照度依存性があることから、境界が視認されないためには、環境照度に応じて液晶表示素子の光源であるバックライトの輝度(BL輝度)を特定値より低くする必要がある。
以下に、暗所と明所とを区別するための特定の環境照度を境界にして、暗所と明所とにおけるBL輝度の制御手法について説明する。本実施形態では、ヘッドアップディスプレイ装置を使用する条件において、暗所と明所とを区別するための特定の環境照度を、図3の実験結果に基づいて、100lxと規定する。なお、暗所と明所とを区別するための特定の環境照度は、被験者の目の感度、及びヘッドアップディスプレイ装置の構成及び光学系などによって変動する。
[1−1]暗所(100lx未満)でのBL輝度
上記の考察に鑑みて、暗所(100lx未満)でのBL輝度の条件について説明する。暗所では、BL輝度を下げることで、背景の黒輝度と表示領域の黒輝度との差を小さくすることができる。
図3及び図4から、環境照度が概略100lx未満では、背景の黒輝度と表示領域の黒輝度との差が以下の式(1)を満たす場合、境界は視認されない。“log”は、10を底とする常用対数である。
−L≦0.5・logI−0.4 ・・・(1)
:背景の黒輝度(cd/m
:表示領域の黒輝度(cd/m
I:環境照度(lx)
輝度差“L−L”は、以下の式(2)で表される。ここでいうスクリーンは、液晶表示素子から出射された表示光が投射される表示部材(車両のフロントガラスやコンバイナーなど)であり、パネルは、液晶表示素子である。
−L=(BL輝度)×(黒表示時のパネル透過率)×(スクリーン反射率)
・・・(2)
黒表示時のパネル透過率、及びスクリーン反射率は、ヘッドアップディスプレイ装置の構成によって変わってくる。一例として、黒表示時のパネル透過率を0.006%、スクリーン反射率を30%とすると、境界が視認されない条件を満たすBL輝度は、以下の式(3)で表される。
BL輝度≦(0.5・logI−0.4)/(0.00006×0.3)
≦56000(0.5・logI−0.4) ・・・(3)
例えば、環境照度I=100lxの場合、BL輝度は、33,000cd/m以下となり、環境照度I=10lxの場合、BL輝度は、5,600cd/m以下となる。
[1−2]明所(100lx以上)でのBL輝度
次に、明所(100lx以上)でのBL輝度の条件について説明する。図3及び図4から、環境照度が概略100lx以上では、輝度比L/L≦1.012を満たす場合、境界は視認されない。
輝度比L/Lは、以下の式(4)のように変形できる。
/L=1+(L−L)/L ・・・(4)
また、今回の実験条件では、環境照度I(lx)との間に、“L=0.4I”の関係がある。よって、式(2)及び(4)より、境界が視認されない条件を満たすBL輝度は、以下の式(5)で表される。
BL輝度≦(1.012−1)×0.4I/(0.00006×0.3)
≦270I ・・・(5)
例えば、環境照度I=1000lxの場合、BL輝度は、270,000cd/m以下となり、環境照度I=10000lxの場合、BL輝度は、2700,000cd/m以下となる。
図5は、BL輝度と環境照度との関係を示すグラフである。図5の横軸は環境照度(lx)の常用対数表示、図5の縦軸はバックライト輝度(cd/m)である。環境照度に応じて液晶表示素子のバックライト輝度を図5のグラフの数値以下に制御することで、背景の黒輝度と表示領域の黒輝度との境界が観察者に視認されないようにすることが可能である。
なお、暗所と明所との境界の照度(本実施形態では100lx)、及び図2乃至図5に記載された輝度に関する数値は、観察者の目の感度、観察者による輝度の分解能、光学系の構成及び特性、表示部材の反射率、及び表示部材上の表示領域のサイズなどによって変わってくる。よって、より多くの被験者による実験結果を統計し、平均的な数値を算出することが望ましい。
[2]ヘッドアップディスプレイ装置の構成
次に、ヘッドアップディスプレイ装置の構成について説明する。図6は、本発明の第1実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置10を模式的に示した断面図である。ヘッドアップディスプレイ装置10は、表示ユニット11、反射部材(反射鏡)14、及び表示部材15を備える。表示ユニット11は、光源部(バックライト)12、及び液晶表示素子13を備える。
バックライト12は、例えば面形状を持つ光源(面光源)から構成され、液晶表示素子13に照明光を供給する。バックライト12に含まれる発光素子としては、例えば白色の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が用いられる。すなわち、バックライト12は、白色光を放射する。液晶表示素子13は、バックライト12からの照明光を透過して光変調を行う。そして、液晶表示素子13は、車速等の運転情報を示す画像を表示する。
反射鏡14は、平面鏡、又は凹面鏡などから構成される。反射鏡14は、液晶表示素子13からの表示光を表示部材15に向けて反射する。反射鏡14として凹面鏡を用いた場合、凹面鏡は、液晶表示素子13からの表示光を所定の拡大率で拡大する。
表示部材15は、液晶表示素子13から出射される表示光を投射するために使用され、表示光を運転者へ反射することで、表示光を虚像(表示像)17として表示させる。表示部材15は、例えば車両のフロントガラスである。また、表示部材15は、ヘッドアップディスプレイ装置10専用に設けられた半透明なスクリーン(コンバイナー)であってもよい。コンバイナーは、例えば、車両のダッシュボード上に配置されたり、観察者(運転者)16の前方に配置されたルームミラーに装着されたり、フロントガラスの上部に設置されたサンバイザーに装着されて使用される。コンバイナーは、例えば、曲面を有する板状の合成樹脂製の基材からなり、その基材の表面には酸化チタン、酸化シリコンなどからなる蒸着膜が施され、この蒸着膜によって半透過の機能を備える。
図6の矢印で示すように、バックライト12から出射された照明光は、液晶表示素子13を透過するとともに光変調される。液晶表示素子13を透過した表示光は、反射鏡14によって反射され、表示部材15に投射される。この表示部材15への表示光の投射によって得られる虚像17が観察者16に視認される。これにより、観察者16は、運転席の正面前方に表示される虚像17を背景と重畳させて観察することができる。
図7は、ヘッドアップディスプレイ装置10のブロック図である。ヘッドアップディスプレイ装置10は、さらに照度センサー18を備える。照度センサー18は、表示部材15近辺に取り付けられ、表示部材15近辺の環境照度を測定する。照度センサー18によって測定された環境照度は、表示ユニット11に送られる。
表示ユニット11は、さらに、記憶回路19及び制御回路20を備える。記憶回路19は、例えば不揮発性メモリから構成される。記憶回路19は、ヘッドアップディスプレイ装置10の動作に必要な各種データを格納する。また、記憶回路19は、バックライト12の輝度を制御するために必要な各種データを格納する。
制御回路20は、照度センサー18から環境照度の測定データを受け、この測定データ及び記憶回路19のデータに基づいて、バックライト12の輝度を制御する。また、制御回路20は、外部から画像データを受け、この画像データに基づいて、液晶表示素子13を駆動する。
(液晶表示素子13の構成)
次に、液晶表示素子13の構成の一例について説明する。図8は、液晶表示素子13の断面図である。
液晶表示素子13は、スイッチングトランジスタ及び画素電極等が形成されるTFT基板21と、カラーフィルター及び共通電極が形成されかつTFT基板21に対向配置されるカラーフィルター基板(CF基板)22と、TFT基板21及びCF基板22間に挟持された液晶層23とを備える。TFT基板21及びCF基板22の各々は、透明基板(例えば、ガラス基板)から構成される。CF基板22は、バックライト12に対向配置され、バックライト12からの照明光は、CF基板22側から液晶表示素子13に入射する。TFT基板21のバックライト12とは反対側の面が液晶表示素子13の表示面である。
液晶層23は、TFT基板21及びCF基板22間を貼り合わせるシール材(図示せず)によって封入された液晶材料により構成される。液晶材料は、TFT基板21及びCF基板22間に印加された電界に応じて液晶分子の配向が操作されて光学特性が変化する。液晶モードとしては、例えばVA(Vertical Alignment)モードが用いられるが、勿論、TN(Twisted Nematic)モードやホモジニアスモードなど他の液晶モードであってもよい。
TFT基板21の液晶層23側には、複数のスイッチングトランジスタ24が設けられる。スイッチングトランジスタ24としては、例えば薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が用いられる。スイッチングトランジスタ24は、走査線(図示せず)に電気的に接続されるゲート電極と、ゲート電極上に設けられたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に設けられた半導体層(例えばアモルファスシリコン層)と、半導体層上に離間して設けられたソース電極及びドレイン電極とを備える。ソース電極は、信号線(図示せず)に電気的に接続される。
スイッチングトランジスタ24上には、絶縁層25が設けられる。絶縁層25上には、複数の画素電極26が設けられる。絶縁層25内かつスイッチングトランジスタ24のドレイン電極上には、画素電極26に電気的に接続されたコンタクトプラグ27が設けられる。
CF基板22の液晶層23側には、カラーフィルター28が設けられる。カラーフィルター28は、複数の着色フィルター(着色部材)を備え、具体的には、複数の赤フィルター28−R、複数の緑フィルター28−G、及び複数の青フィルター28−Bを備える。一般的なカラーフィルターは光の三原色である赤(R)、緑(G)、青(B)で構成される。隣接したR、G、Bの三色のセットが表示の単位(ピクセル、又は画素と呼ぶ)となっており、1つの画素中のR、G、Bのいずれか単色の部分はサブピクセル(サブ画素)と呼ばれる最小駆動単位である。スイッチングトランジスタ24及び画素電極26は、サブピクセルごとに設けられる。
赤フィルター28−R、緑フィルター28−G、及び青フィルター28−Bの境界部分、及び画素(サブピクセル)の境界部分には、遮光用のブラックマトリクス(遮光膜)BMが設けられる。すなわち、ブラックマトリクスBMは、網目状に形成される。ブラックマトリクスBMは、例えば、着色部材間の不要な光を遮蔽し、コントラストを向上させるために設けられる。
カラーフィルター28及びブラックマトリクスBM上には、共通電極29が設けられる。共通電極29は、液晶表示素子13の表示領域全体に平面状に形成される。
円偏光板30、31は、TFT基板21及びCF基板22を挟むように設けられる。円偏光板30、31はそれぞれ、直線偏光子と1/4波長板とから構成される。
画素電極26、コンタクトプラグ27、及び共通電極29は、透明電極から構成され、例えばITO(インジウム錫酸化物)が用いられる。絶縁層25としては、透明な絶縁材料が用いられ、例えば、シリコン窒化物(SiN)が用いられる。
[3]動作
次に、上記のように構成されたヘッドアップディスプレイ装置10の動作について説明する。液晶表示素子13は、運転情報などの画像を表示部材15に投射する。観察者16は、液晶表示素子13によって表示部材15に表示される表示領域を、表示部材15を介して視認される背景に重畳して観察する。さらに、ヘッドアップディスプレイ装置10が暗所で使用される場合、液晶表示素子13は、黒以外の輝度で表示される運転情報以外の領域を暗所と同じ黒で表示する。
さらに、本実施形態では、ヘッドアップディスプレイ装置10は、背景の黒輝度と表示領域の黒輝度との境界(図1を参照)が観察者に視認されないように、バックライト12の輝度を制御する。具体的には、制御回路20は、照度センサー18から送られる環境照度の測定データに基づいて、バックライト12の輝度を制御する。
図3乃至図5に示すように、暗所と明所とを区別するための特定の環境照度(本実施形態では、100lx)を基準とし、環境照度が100lx未満(暗所)である場合、制御回路20は、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との差に応じてバックライト12の輝度を変える。すなわち、制御回路20は、照度センサー18によって測定される環境照度が増加するにつれて表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との差が単調増加する関数以下になるように、バックライト12の輝度を制御する。この時、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との差は、環境照度の常用対数の一次関数である。
また、環境照度が100lx以上(明所)である場合、制御回路20は、背景の黒輝度に対する表示領域の黒輝度の比に応じてバックライト12の輝度を変える。すなわち、制御回路20は、背景の黒輝度に対する表示領域の黒輝度の比が一定値以下になるように、バックライト12の輝度を制御する。
以下に、式を用いて、バックライト12の輝度の制御動作を説明する。環境照度が100lx未満(暗所)である場合、背景の黒輝度と表示領域の黒輝度との差が以下の式(6)を満たす場合、境界は視認されない。
−L≦d・logI+d ・・・(6)
また、環境照度が100lx以上(明所)である場合、背景の黒輝度に対する表示領域の黒輝度の輝度比が以下の式(7)を満たす場合、境界は視認されない。
/L≦d ・・・(7)
:背景の黒輝度(cd/m
:表示領域の黒輝度(cd/m
I:環境照度(lx)
、d、d:定数
式(6)及び(7)をそれぞれバックライトの輝度BLの条件に変換すると、以下の式(8)及び(9)となる。
BL≦C・logI+C ・・・(8)
BL≦C・I ・・・(9)
、C、C:定数
本実施形態では、環境照度は観察者の位置にスクリーン方向に向いた状態で配置された照度センサーによって照度測定を行っており、黒表示時における液晶表示素子の透過率が0.006%、液晶表示素子を出射した表示光の30%が有効利用される光学系(表示部材の反射率が30%)を用いており、各定数の値は、C=28000、C=−22400、C=270である。図9は、環境照度I(lx)とバックライト輝度の上限値との関係を説明する図である。
照度測定環境、液晶表示素子の黒表示時の透過率、及び光学系の光利用効率等が異なる場合には各定数は上記と異なる値となる。上記手法に従ってバックライト輝度を制御することにより、背景の黒輝度と表示領域の黒輝度とに差により生じる境界を弁別閾値以下にすることができ、また、境界が観察者に視認されないようにすることができる。
[4]効果
以上詳述したように第1実施形態では、ヘッドアップディスプレイ装置10(具体的には、制御回路20)は、液晶表示素子13によって表示部材15に表示される表示領域の黒輝度と、表示領域の周囲の背景の黒輝度との差によって生じる境界が視認されないように、バックライト12の輝度を制御する。すなわち、制御回路20は、照度センサー18によって測定される測定結果が暗所と明所とを区別するための特定の環境照度未満である場合、測定結果が増加するにつれて表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との差が単調増加する関数以下になるように、バックライト12の輝度を制御する。また、制御回路20は、測定結果が特定の環境照度以上である場合、背景の黒輝度に対する表示領域の黒輝度の比が一定値以下になるように、バックライト12の輝度を制御する。
従って第1実施形態によれば、環境照度が変化した場合でも、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度の差によって生じる境界を視認させないようにすることが可能なヘッドアップディスプレイ装置10を実現できる。これにより、より高級感のある情報表示を行うことができる。
[第2実施形態]
黒表示される表示領域のうち一部の領域の表示を、表示領域と背景との境界の周囲光として捉えることで、人間が認識できる輝度範囲を広げることができる。その結果、人間が識別できる輝度の分解能を下げることができる。第2実施形態は、ヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域に黒以外の階調を有するウィンドウを表示させる。そして、このウィンドウの視覚効果により、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との境界の弁別閾値を高くすることで、境界を視認されづらくするようにしている。
図10は、本発明の第2実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域40の平面図である。図10の表示領域40は、表示部材15に投射された表示を表している。図10の数値は、階調をパーセントで表したものであり、白が100%、黒が0%である。
ヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域40内に、例えば25%の面積を有するウィンドウ41を設ける。表示領域40を黒表示にしつつ、ウィンドウ41の階調を100%(白)から0%(黒)まで変化させる。この実験により、ウィンドウ41の階調(輝度)を高くするほど、ヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との境界の弁別閾値を高くすることができる。
図11は、第2実施形態に係る表示領域40の黒輝度と背景の黒輝度との境界における弁別輝度差を示すグラフである。弁別輝度差とは、表示領域40の黒輝度と背景の黒輝度とを観察者が識別できる輝度差である。図11の横軸は環境照度(lx)の常用対数表示、図11の縦軸は弁別輝度差(cd/m)である。図11には、ウィンドウ41の階調が100%(白)、54%(グレー)、20%(グレー)、及び0%(黒)の4種類のグラフを載せている。
環境照度が約10lx以上50lx以下の範囲における各階調の弁別輝度差Dと環境照度Iとの近似式を求めると、以下のようになる。
ウィンドウ(100%):D=0.325logI−0.248
ウィンドウ(54%) :D=0.297logI−0.252
ウィンドウ(20%) :D=0.257logI−0.226
ウィンドウ(0%) :D=0.249logI−0.232
図11及び上記式から、D>0の領域では、ウィンドウ41の輝度と弁別輝度差Dとが単調増加の関係にあることが分かる。また、図11から、ウィンドウ41の階調を変えることで、観察者が境界を認識できる弁別輝度差が変化することが分かる。さらに、ウィンドウ41の階調(輝度)が高くなるほど、弁別輝度差が大きくなる、すなわち、境界が視認されづらくなる。第2実施形態は、特に、環境照度が低い、例えば概略10lx以上50lx以下の範囲において有効である。
本実施形態では、実験を簡略化するために、黒以外の画像領域を四角形のウィンドウ41で構成している。しかし、実際には、ヘッドアップディスプレイ装置10が表示する情報としての画像の総面積をウィンドウ41に置き換えることができる。すなわち、ウィンドウ41の形状は、四角に限定されず、任意の形状を適用できる。また、ウィンドウ41の面積は、任意に設定可能であるが、ウィンドウ41の面積が大きくなるほど、弁別輝度差を大きくできる。
図12は、ヘッドアップディスプレイ装置10が表示する情報41の一例を示す図である。ヘッドアップディスプレイ装置10は、表示部材15に運転情報41を表示する。運転情報41の合計面積は、前述したウィンドウの面積に対応する。表示領域40のうち運転情報41以外の領域は、黒表示である。図12(a)は、運転情報41の面積が小さい例であり、図12(b)は、運転情報41の面積が大きい例である。運転情報41の合計面積は、表示領域40の黒輝度と、表示領域40の周囲の背景の黒輝度との差によって生じる境界が視認されないように、特定値以上に設定される。さらに、運転情報41は、図10のウィンドウと同様に、最適な階調に設定される。
制御回路20は、照度センサー18によって測定された環境照度を用いて、表示領域40の黒輝度と、表示領域40の周囲の背景の黒輝度との差によって生じる境界が視認されないように、ウィンドウ41の輝度及び/又は面積を特定値以上に制御する。すなわち、制御回路20は、弁別輝度差が図11に示すグラフ以下の数値になるように、ウィンドウ41の輝度及び/又は面積を制御する。具体的には、図11に示すように、境界が視認されない輝度差の閾値は、環境照度の常用対数が増加するにつれて単調増加する。よって、制御回路20は、弁別輝度差が図11の閾値以下になるように、ウィンドウ41の輝度及び/又は面積を制御する。さらに、制御回路20は、弁別輝度差が図11の閾値以下になるように、表示領域40の黒輝度を制御する。
従って第2実施形態によれば、黒以外のウィンドウ41の輝度及び/又は面積によって、知覚できる分解能を下げることができる。これにより、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度の差によって生じる境界を視認させないようにすることが可能なヘッドアップディスプレイ装置10を実現できる。
[第3実施形態]
第3実施形態は、ヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域の周縁部に、外側に向かって白から黒になるグラデーション領域を設ける。そして、このグラデーション領域による視覚効果により、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との境界を視認されづらくするようにしている。
図13は、本発明の第3実施形態に係る液晶表示素子13の画面の平面図である。液晶表示素子13は、画像が表示される表示領域40と、表示領域40の周囲を囲む矩形の額縁44とを備える。額縁44は、画像が表示されない領域であり、また、液晶を制御する周辺回路が配置される領域である。額縁44は、例えばブラックマトリクスBMで覆われ、黒で視認される。
液晶表示素子13の表示領域40の周縁部には、枠状のグラデーション領域42が設けられる。グラデーション領域42は、画面の外側に向かって白から黒になる。
図14は、表示部材15において視認される背景及びヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域40の平面図である。ヘッドアップディスプレイ装置10は、表示部材15に表示領域40を表示し、この表示領域40の周縁部には、枠状のグラデーション領域42が設けられる。グラデーション領域42は、外側に向かって白から黒になる。具体的には、液晶表示素子13の画面に設けられたグラデーション領域が表示部材15に表示されることで、図14のグラデーション領域42が実現される。
液晶表示素子13の画面上におけるグラデーション領域42の幅は、概略2.5mmである。図15は、グラデーション領域42の透過率を示すグラフである。図15の縦軸は透過率T(%)であり、図15の横軸は相対座標Xである。図15の記号A、Bはそれぞれ、図14の記号A、Bの位置に対応する。すなわち、記号A、B間の距離が概略2.5mmである。
例えば、グラデーション領域42は、ガンマ値γ=3である。グラデーション領域42のガンマ値は任意に設定可能である。
図16は、第3実施形態に係る表示領域40の黒輝度と背景の黒輝度との境界における弁別輝度差を示すグラフである。図16の横軸は環境照度(lx)の常用対数表示、図16の縦軸は弁別輝度差(cd/m)である。図16では、グラデーション領域42以外の表示領域40の階調が100%(白)である。
図16に示すように、表示領域40の周縁部にグラデーション領域42を設けることで、表示領域40の黒輝度と背景の黒輝度との境界における弁別輝度差を上げることができる。環境照度が約10lx以上50lx以下の範囲におけるグラデーションあり/なしでの弁別輝度差Dと環境照度Iとの近似式を求めると、以下のようになる。
グラデーションなし:D=0.2491logI−0.232
グラデーションあり:D=0.888logI−0.706
図16及び上記式から、D>0の領域では、グラデーションありの方がグラデーションなしよりも弁別輝度差Dが大きくなる。このように、表示領域40の周縁部にグラデーション領域42を設けることで、弁別輝度差を大きくすることができ、すなわち、境界を視認されづらくすることができる。第3実施形態のみでも境界を視認されづらくすることができるが、第3実施形態を他の実施形態を適用することで、境界をより視認されづらくすることができる。
グラデーションを設ける手法としては、(1)グラデーションを設けたフィルムを画面の表示領域40の周縁部に配置又は貼る、(2)TFT基板にトランジスタ及び配線を形成するTFT工程において、遮光性を有する配線メタルの開口のサイズを調整してグラデーションを形成する、(3)カラーフィルター及びブラックマトリクスを形成するCF工程において、ブラックマトリクスの開口のサイズを調整してグラデーションを形成する、など様々な手法を適用できる。
図17は、フィルム45を用いてグラデーション領域42を形成する手法を説明する図である。グラデーション領域42を有するフィルム45を、液晶表示素子(LCD)13の画面に貼ることで、図13に示すグラデーション領域42を実現できる。
図18は、ブラックマトリクスBMを用いてグラデーション領域42を形成する手法を説明する図である。グラデーション領域42において、ブラックマトリクスBMは、表示領域40の外側に向かうほど面積が小さくなる複数の開口部43を備える。このように、ブラックマトリクスBMの開口部43の面積を調整することで、表示領域40の周縁部にグラデーションを形成することができる。
[第4実施形態]
第4実施形態では、ヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域の周縁部に、表示すべき情報と関係しない又は関係する、黒以外の色を1色以上含む枠を表示する。そして、この枠の視覚効果により、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との弁別閾値を高くすることで、表示領域の黒輝度と背景の黒輝度との差が視認されないようにしている。
図19は、本発明の第4実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域40の平面図である。図20は、表示部材15において視認される背景及びヘッドアップディスプレイ装置10の表示領域40の平面図である。
表示領域40の周縁部には、黒以外の色からなる枠40Aが制御回路20によって表示される。枠40Aは、黒以外の色を1色以上含んでいれば単一色でなくてもよく、また、枠40Aは、破線形状等の黒を含む図形であってもよい。枠40Aの形状及び色は、表示を行っている間は常に同じでも良く、また、枠40Aの内側に表示すべき内容、環境照度、その他の要因に応じて変えても良い。
縦方向の枠40Aの幅は、1ドット以上かつ表示領域40の縦ドット数の1/4以下である任意のドット数に設定される。また、横方向の枠40Aの幅は、1ドット以上かつ表示領域40の横ドット数の1/4以下である任意のドット数に設定される。表示領域のドットの幅は、表示領域のラインの幅と同意である。
図21は、第4実施形態に係る表示領域40の黒輝度と背景の黒輝度との弁別輝度差を示すグラフである。図21の横軸は環境照度(lx)の常用対数表示、図21の縦軸は弁別輝度差(cd/m)である。図21には、枠あり及び枠なしのグラフを載せている。
図21では、表示領域40の縦ドット数が240、横ドット数が480のヘッドアップディスプレイ装置10を用いている。また、環境照度が約10lx以上50lx以下の範囲において、枠40Aとして2ドット幅の白を表示させ、枠40A以外の領域40Bに黒を表示させる。そして、背景の黒輝度と、表示領域40のうち枠40A以外の領域40Bの黒輝度との弁別輝度差を調べている。また、比較例として表示領域40全体に黒を表示させた場合における表示領域40の黒輝度と背景の黒輝度との弁別輝度差を実施形態と同一被験者により調べている。環境照度が約10lx以上50lx以下の範囲における枠あり/なしでの弁別輝度差Dと環境照度Iとの近似式を求めると、以下のようになる。
枠なし:D=0.300logI−0.285
枠あり:D=1.66logI−1.00
制御回路20は、液晶表示素子13によって表示部材15に表示される表示領域40(領域40A)の黒輝度と、表示領域40の周囲の背景の黒輝度との差が視認されないように、表示領域40の周縁部に、黒以外の色の枠40Aを表示する。また、制御回路20は、照度センサー18によって測定された環境照度を用いて、領域40Bの黒輝度と背景の黒輝度との差が視認されないように、領域40Bの黒輝度を制御する。具体的には、図21に示すように、領域40Bの黒輝度と背景の黒輝度との差が視認されない閾値(弁別輝度差)は、環境照度の常用対数が増加するにつれて単調増加する。よって、制御回路20は、照度センサー18によって測定された環境照度を用いて、領域40Bの黒輝度と背景の黒輝度との差が図21に示すグラフ(D=0.300logI−0.285)以下になるように、領域40Bの黒輝度を制御する。さらに、制御回路20は、領域40Bの黒輝度と背景の黒輝度との差が視認されないように、枠40Aの輝度及び又は幅を制御する。
このように、表示領域40に黒以外の色を含む枠40Aを表示することで、背景の黒輝度と、表示領域40のうち枠40A以外の領域40Bの黒輝度と弁別輝度差を大きくすることができ、すなわち背景の黒と表示領域の黒と輝度差を認識しにくくすることができる。また、枠40Aの輝度を高くするほど、弁別輝度差を大きくすることができ、さらに、枠40Aの幅を大きくするほど、弁別輝度差を大きくすることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、構成要素を変形して具体化することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、1つの実施観察者16形態に開示される複数の構成要素の適宜な組み合わせ、若しくは異なる実施形態に開示される構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を構成することができる。例えば、実施形態に開示される全構成要素から幾つかの構成要素が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、これらの構成要素が削除された実施形態が発明として抽出されうる。
10…ヘッドアップディスプレイ装置、11…表示ユニット、12…バックライト、13…液晶表示素子、14…反射部材、15…表示部材、16…観察者、17…虚像、18…照度センサー、19…記憶回路、20…制御回路、21,22…基板、23…液晶層、24…スイッチングトランジスタ、25…絶縁層、26…画素電極、27…コンタクトプラグ、28…カラーフィルター、29…共通電極、30,31…円偏光板、40…表示領域、41…ウィンドウ、42…グラデーション領域。

Claims (10)

  1. 光源と、
    前記光源からの光の透過率を制御して、画像を表示部材に表示する液晶表示素子と、
    環境照度を測定する照度センサーと、
    前記照度センサーの測定結果を用いて、前記光源の輝度を制御する制御回路と、
    を具備し、
    前記制御回路は、前記液晶表示素子によって前記表示部材に表示される表示領域の黒輝度と、前記表示領域の周囲の背景の黒輝度との差によって生じる境界が視認されないように、前記光源の輝度を制御することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記制御回路は、
    前記測定結果が暗所と明所とを区別するための第1環境照度未満である場合、前記表示領域の黒輝度と前記背景の黒輝度との差に応じて前記光源の輝度を変え、
    前記測定結果が前記第1環境照度以上である場合、前記背景の黒輝度に対する前記表示領域の黒輝度の比に応じて前記光源の輝度を変える
    ことを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記制御回路は、
    前記測定結果が暗所と明所とを区別するための第1環境照度未満である場合、前記測定結果が増加するにつれて前記表示領域の黒輝度と前記背景の黒輝度との差が単調増加する関数以下になるように、前記光源の輝度を制御し、
    前記測定結果が前記第1環境照度以上である場合、前記背景の黒輝度に対する前記表示領域の黒輝度の比が一定値以下になるように、前記光源の輝度を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記表示領域の黒輝度と前記背景の黒輝度との差は、前記環境照度の常用対数の一次関数であることを特徴とする請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 前記液晶表示素子は、前記表示領域の周縁部に設けられ、外側に向かって白から黒になるグラデーション領域を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 光源と、
    前記光源からの光の透過率を制御して、画像を表示部材に表示する液晶表示素子と、
    環境照度を測定する照度センサーと、
    前記照度センサーの測定結果を用いて、前記光源の輝度を制御する制御回路と、
    を具備し、
    前記液晶表示素子は、前記表示部材に表示される表示領域のうち第1領域に黒を表示し、前記第1領域以外の第2領域に黒以外の色を表示し、
    前記制御回路は、前記第1領域の黒輝度と、前記表示領域の周囲の背景の黒輝度との差によって生じる境界が視認されないように、前記第2領域の輝度及び/又は面積を特定値以上に制御することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記境界が視認されない輝度差の閾値は、前記環境照度の常用対数が増加するにつれて単調増加し、
    前記制御回路は、前記輝度差が前記閾値以下になるように、前記第2領域の輝度及び/又は面積を制御することを特徴とする請求項6に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 光源と、
    前記光源からの光の透過率を制御して、画像を表示部材に表示する液晶表示素子と、
    環境照度を測定する照度センサーと、
    前記照度センサーの測定結果を用いて、前記光源の輝度を制御する制御回路と、
    を具備し、
    前記制御回路は、前記液晶表示素子によって前記表示部材に表示される表示領域の黒輝度と、前記表示領域の周囲の背景の黒輝度との差が視認されないように、前記表示領域の周縁部に、黒以外の色の枠を表示することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  9. 前記表示領域の黒輝度と前記背景の黒輝度との差が視認されない輝度差の閾値は、前記環境照度の常用対数が増加するにつれて単調増加し、
    前記制御回路は、前記表示領域の黒輝度と前記背景の黒輝度との差が前記閾値以下になるように、前記表示領域の黒輝度を制御することを特徴とする請求項8に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  10. 前記枠の色は、白であることを特徴とする請求項8又は9に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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