JP2016029290A - 螺旋状蛇腹衝撃吸収部材 - Google Patents

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慎也 黒田
哲佑 吉田
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哲佑 吉田
正騎 吉池
Masaki Yoshiike
正騎 吉池
正弘 藤塚
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正弘 藤塚
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照夫 北村
博朗 藤田
Hiroaki Fujita
博朗 藤田
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Abstract

【課題】衝撃荷重を抑え、衝撃吸収性に優れた、衝撃吸収部材を提供する。【解決手段】ポリアミド樹脂および反応性官能基を有するゴム質重合体を配合してなるポリアミド樹脂組成物を成形してなる螺旋状蛇腹衝撃吸収部材1であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリアミド樹脂組成物を成形してなる螺旋状蛇腹衝撃吸収部材に関する。
人と自動車との接触や車同士の正面衝突、側面衝突に備えて、自動車の各部位には衝撃吸収部材を設けておくことが望ましい。これらの衝撃吸収部材は、車両保護のため、あるいは乗員や歩行者を保護するために、衝撃エネルギーを吸収することが必要である。効率的に衝撃エネルギーを吸収するためには、衝撃吸収部材の壁部が大きく破断することなく変形することが好ましい。
一方、乗員や歩行者保護を目的とした衝撃吸収部材においては、衝突時の衝撃荷重が大きすぎると、人に傷害を発生させるおそれがあるため、衝撃荷重をある一定以下に抑える必要がある。
効率的に衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材として、例えば、アルミニウム−マグネシウム−シリコン系のアルミニウム合金押出形材からなる、蛇腹状圧潰性に優れた中空状衝撃吸収部材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、曲げ変形により衝撃を吸収する中空衝撃吸収部材として、圧縮部位と、引張部位と、蛇腹状の変形促進手段が設けられた側方部位とを有する中空衝撃吸収部材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献1、2に開示された技術では、衝撃荷重が高く、衝撃吸収性が不十分である課題があった。
衝突時の衝撃荷重を低減させる方法として、例えば、衝突方向に対して略水平の断面形状が複数の円によって構成され、各々が5以下の箇所で接した構造を有する衝突エネルギー吸収材(例えば、特許文献3参照)、管状の壁面部と折り返し部を有する管状のエネルギー吸収体(例えば、特許文献4参照)、長さ方向の一端から他端に行くに従い断面積が減少する中空の筒体を有し、筒体の外周面にリング状に突出する複数の節部が一定間隔に形成され、互いに隣接する節部の間に存在する筒部の肉厚が中間部に行くに従い減少する厚さに形成されている車両用衝撃吸収部材が記載されている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、何れの方法であっても、衝撃荷重がやや高く、衝撃吸収性が不十分である課題があった。
特開2004−84041号公報 特開2006−214481号公報 特開2006−57810号公報 特開2010−65802号公報 特開2010−47209号公報
そこで本発明の課題は、上記のような実情に鑑み、衝撃荷重を抑え、衝撃吸収性に優れた、衝撃吸収部材を提供することにある。
本発明は、ポリアミド樹脂組成物を成形してなる螺旋状蛇腹衝撃吸収部材を用いることで、衝撃荷重が低く、衝撃吸収性に優れた衝撃吸収部材が得られることを見出してなされたものである。すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)ポリアミド樹脂および反応性官能基を有するゴム質重合体を配合してなるポリアミド樹脂組成物を成形してなる螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
(2)衝撃入力方向に伸縮する螺旋状蛇腹を有する(1)記載の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
(3)前記螺旋状蛇腹が下記の(A)〜(C)の少なくとも1つを満足する(1)または(2)記載の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
(A)内径と外径の差が5〜15mmである
(B)山部のピッチが5〜20mmである
(C)肉厚が1〜5mmである
(4)前記反応性官能基を有するゴム質重合体の反応性基が、エポキシ基、酸無水物基、アミノ基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩およびオキサゾリン基からなる群より選ばれる少なくとも1種である(1)〜(3)いずれか記載の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
(5)前記ポリアミド樹脂が連続相(α)、反応性官能基を有するゴム質重合体が分散相(β)を形成し、かつ、分散相(β)中に、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体の反応により生成した化合物よりなる粒子径1〜100nmの微粒子を含有し、分散相(β)中における前記微粒子の占める面積が20%以上であるモルホロジーを有する(1)〜(4)いずれか記載の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
本発明によれば、乗員および歩行者保護に適した衝撃荷重に抑え、衝撃吸収性に優れた衝撃吸収部材を提供することができる。
本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の伸長状態の一態様を示す概略図である。 本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の収縮状態の一態様を示す概略図である。
本発明の衝撃吸収部材は、後述するポリアミド樹脂および反応性官能基を有するゴム質重合体を配合してなるポリアミド樹脂組成物を成形して得られ、螺旋状蛇腹形状であることを特徴とする。蛇腹形状を有することにより、衝撃を受けた際に、変形によりエネルギーを効率的に吸収することができ、高い衝撃吸収性を発揮することができる。さらに、ポリアミド樹脂組成物からなる螺旋状の蛇腹形状とすることにより、連続成形が可能であり、かつ形状を容易に調整することができる。本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材は、その伸縮方向が、衝撃入力方向であることが好ましい。衝撃入力方向に伸縮することにより、衝撃を受けた際に、変形によりエネルギーを効率的に吸収することができ、衝撃吸収性をより向上させることができる。
次に、本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の伸長状態の一態様を示す概略図であり、図2は、本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の収縮状態の一態様を示す概略図である。なお、伸長状態とは、外部からの力を受けない状態で安定した螺旋状蛇腹衝撃吸収部材長および形態を保持する状態をいう。図1において、1は螺旋状蛇腹衝撃吸収部材、2は蛇腹の山部、3は蛇腹の谷部を示す。また、図1におけるAは蛇腹の内径と外径の差、Bは山部のピッチ、Cは谷部の肉厚、Dは山部の肉厚を示す。図1の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材1は、圧縮方向の力4を加えると山部2および谷部3で折れ曲がり、図2のように収縮する。
本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材1は、(A)蛇腹の内径と外径の差が5〜15mmであることが好ましく、より好ましくは5〜10mmであるとよい。ここで、蛇腹の内径と外径の差とは、伸長状態の蛇腹の山部2における外径の1/2と、伸長状態の蛇腹の谷部3における内径の1/2との差を指し、図1において符号Aで示される。蛇腹の内径と外径の差を5mm以上とすることにより、螺旋状蛇腹形状による衝撃吸収性、すなわち、変形による衝撃吸収性をより向上させることができる。一方、蛇腹の内径と外径の差を15mm以下とすることにより、衝撃荷重を適度に高めることができる。
また、螺旋状蛇腹衝撃吸収部材1は、(B)蛇腹の山部のピッチが5〜20mmであることが好ましく、より好ましくは10〜15mmであるとよい。ここで、蛇腹の山部のピッチとは、伸長状態の蛇腹の隣り合う山部2と山部2の距離を指し、図1において符号Bで表される。蛇腹の山部のピッチを5mm以上とすることにより、変形による衝撃吸収性をより向上させることができる。一方、蛇腹の山部のピッチを20mm以下とすることにより、螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の剛性を向上させ、衝撃荷重を適度に高めることができる。
さらに、螺旋状蛇腹衝撃吸収部材1は、(C)蛇腹の肉厚が1〜5mmであることが好ましく、より好ましくは1.5〜4mmであるとよい。ここで、蛇腹の肉厚とは、伸長状態の蛇腹の谷部の肉厚Cと山部の肉厚Dの平均値を指す。蛇腹の肉厚を1mm以上とすることにより、螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の剛性を向上させ、衝撃荷重を適度に高めることができる。また、螺旋状蛇腹衝撃吸収部材をポリアミド樹脂組成物の押出成形により容易に製造することができる。一方、蛇腹の肉厚を5mm以下とすることにより、衝撃荷重を適度に抑え、乗員や歩行者保護部材に適した範囲に容易に調整することができる。なお、乗員や歩行者保護の観点から衝撃荷重は、15kN以下が好ましく、10kN以下がより好ましく、5kN以下が更に好ましい。ここで、蛇腹の谷部の肉厚Cと山部の肉厚Dは、それぞれデジタルノギス(例えばミツトヨ社製ABSデジマチックキャリパCD−CX/CPX)を用いて測定することができる。
本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材1は、谷部と山部の肉厚を、偏肉にすることで、より安定した形態を保持する構造にすることができる。すなわち蛇腹の山部の肉厚Dを谷部の肉厚Cより大きくすることが好ましく、谷部を山部より薄肉とすることで、衝撃吸収過程において、衝撃吸収時に谷部へ応力集中しやすくなり、特に好ましい。
本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の製造方法としては、例えば、後述するポリアミド樹脂組成物を溶融押出して成形したテープ状素材を、管成形機の複数本の回転軸上に螺旋状に巻き付け、半溶融状態でテープ状素材を順次融着し、冷却により形状が安定した後、回転軸上より離型させる方法などが挙げられる。
本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材は、ポリアミド樹脂および反応性官能基を有するゴム質重合体を配合してなるポリアミド樹脂組成物を成形して得られるものである。前記樹脂組成物を用いることで、衝撃吸収性に優れた螺旋状蛇腹衝撃吸収部材を容易に製造することができる。
本発明で用いるポリアミド樹脂とは、アミド結合を有する高分子からなる樹脂のことであり、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料とするものである。その原料の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの芳香族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂環族ジアミン、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などが挙げられる。本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーまたはコポリマーを2種以上併用してもよい。
本発明において、特に有用なポリアミド樹脂は、150℃以上の結晶融解温度を有するポリアミド樹脂である。かかるポリアミド樹脂は、耐熱性や強度に優れる。150℃以上の結晶融解温度を有するポリアミド樹脂の具体的な例としては、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリペンタメチレンアジパミド(ポリアミド56)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリペンタメチレンセバカミド(ポリアミド510)、ポリテトラメチレンセバカミド(ポリアミド410)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ポリアミド6/66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ポリアミド66/6I/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリデカンアミドコポリマー(ポリアミド6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ポリアミド66/6T/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ポリアミドXD6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド6T/M5T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ポリアミド6T/5T)、ポリペンタメチレンテレフタルアミド/ポリペンタメチレンアジパミドコポリマー(5T/56)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド10T)およびこれらの共重合体などが挙げられる。
とりわけ好ましいものとしては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド56、ポリアミド610、ポリアミド510、ポリアミド410、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6/66、ポリアミド66/6T、ポリアミド6T/6I、ポリアミド66/6I/6、ポリアミド6T/5Tなどを挙げることができる。
これらのポリアミド樹脂を、成形性、耐熱性、靱性、表面性などの必要特性に応じて2種以上用いることも実用上好適であるが、これらの中で、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド66/6Tがさらに好ましい。
ポリアミド樹脂の末端基濃度には特に制限はないが、末端アミノ基濃度が3×10-5mol/g以上であるものが、反応性官能基を有するゴム質重合体との反応性の面で好ましい。ここでいう末端アミノ基濃度とは、85%フェノール−エタノール溶液にポリアミド樹脂を溶解し、チモールブルーを指示薬として使用し、塩酸水溶液で滴定することで測定できる。
ポリアミド樹脂の重合度には特に制限がなく、樹脂濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度として、1.5〜7.0の範囲が好ましい。相対粘度が1.5以上であれば、螺旋状蛇腹衝撃吸収部材の衝撃吸収性をより向上させることができる。相対粘度は1.8以上がより好ましく、2.5以上がさらに好ましい。一方、相対粘度が7.0以下であれば、溶融粘度を適度に抑え、螺旋状蛇腹衝撃吸収部材をより容易に成形することができる。相対粘度は6.5以下がより好ましく、4.5以下が更に好ましい。
本発明において反応性官能基を有するゴム質重合体の反応性官能基とは、ポリアミド樹脂の官能基と互いに反応するものであれば特に制限されないが、例えば、エポキシ基、酸無水物基、アミノ基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩、オキサゾリン基、水酸基、イソシアネート基、メルカプト基、スルホン酸基等が挙げられる。この中でもエポキシ基、酸無水物基、アミノ基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩およびオキサゾリン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の反応性基が好ましく、とりわけエポキシ基、酸無水物基、アミノ基、カルボキシル基、オキサゾリン基は反応性が高く、しかも分解、架橋などの副反応が少ないため好ましく用いられる。
前記記載の酸無水物基における酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸が好適に用いられる。酸無水物基をゴム質重合体に導入する場合、その方法としては、通常公知の技術で行うことができ、特に制限はないが、例えば、酸無水物とゴム質重合体の原料である単量体とを共重合する方法、酸無水物をゴム質重合体にグラフトさせる方法などを用いることができる。
また、エポキシ基をゴム質重合体に導入する場合、その方法としては、通常公知の技術で行うことができ、特に制限はないが、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジルなどのα,β−不飽和酸のグリシジルエステル化合物などのエポキシ基を有するビニル系単量体をゴム質重合体の原料である単量体と共重合する方法、エポキシ基を有する重合開始剤または連鎖移動剤を用いてゴム質重合体を重合する方法、エポキシ化合物をゴム質重合体にグラフトさせる方法などを用いることができる。
また、オキサゾリン基をゴム質重合体に導入する場合、その方法としては、通常公知の技術で行うことができ、特に制限はないが、例えば2−イソプロペニル−オキサゾリン、2−ビニル−オキサゾリン、2−アクロイル−オキサゾリン、2−スチリル−オキサゾリンなどのオキサゾリン基を有するビニル系単量体をゴム質重合体の原料である単量体と共重合する方法などを用いることができる。
カルボキシル基をゴム質重合体に導入する場合、その方法としては、通常公知の技術で行うことができ、特に制限はないが、例えば、カルボキシル基を有する不飽和カルボン酸系単量体をゴム質重合体の原料である単量体と共重合する方法などを用いることができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、(メタ)アクリル酸などが挙げられる。
また前記カルボキシル基の一部を金属塩としたカルボキシル金属塩も反応性官能基として有効であり、例えば、(メタ)アクリル酸金属塩などが挙げられる。金属塩の金属は、特に限定されないが、好ましくは、ナトリウムなどのアルカリ金属やマグネシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などが挙げられる。
本発明において、反応性官能基を有するゴム質重合体のゴム質重合体とは、一般的にガラス転移温度が室温より低い重合体を含有し、分子間の一部が共有結合・イオン結合・ファンデルワールス力・絡み合い等により、互いに拘束されている重合体のことを指す。例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンのランダム共重合体およびブロック共重合体、該ブロック共重合体の水素添加物、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合体などのジエン系ゴム、エチレン−プロピレンのランダム共重合体およびブロック共重合体、エチレン−ブテンのランダム共重合体およびブロック共重合体、エチレンと炭素数5以上のα−オレフィンとの共重合体などが好ましい例として挙げられる。
反応性官能基を有するゴム質重合体としては、これらの中でも、ポリアミド樹脂との相溶性の観点から、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体が好ましく用いられる。エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体における不飽和カルボン酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル酸とアルコールとのエステルである。不飽和カルボン酸エステルの具体的な例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体中のエチレン成分と不飽和カルボン酸エステル成分の重量比は特に制限はないが、好ましくは90/10〜10/90、より好ましくは85/15〜15/85の範囲である。エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体の数平均分子量は特に制限されないが、流動性、機械的特性の観点から1000〜70000の範囲が好ましい。
反応性官能基を有するゴム質重合体における、一分子鎖当りの官能基の数については、特に制限はないが、通常1〜10個が好ましく、架橋等の副反応を少なくする為に1〜5個がより好ましい。また、官能基を全く有さない分子が含まれていても構わないが、その割合は少ない程好ましい。
本発明に用いられる樹脂組成物におけるポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体の含有量比は、これらの合計100重量部に対して、ポリアミド樹脂50〜99重量部、反応性官能基を有するゴム質重合体1〜50重量部が好ましい。反応性官能基を有するゴム質重合体を1重量部以上含有することにより、衝撃吸収部材の衝撃吸収性をより向上させることができる。また、溶融粘度が適度に増加するため、より容易に螺旋状蛇腹形状へ加工することができる。反応性官能基を有するゴム質重合体の含有量は、10重量部以上がより好ましく、20重量部以上がさらに好ましい。一方、反応性官能基を有するゴム質重合体の含有量を50重量部以下とすることにより、衝撃吸収部材の剛性を向上させ、衝撃荷重を適度に高めることができる。反応性官能基を有するゴム質重合体の含有量は、45重量部以下がより好ましく、40重量部以下がさらに好ましい。
本発明を構成するポリアミド樹脂組成物は、電子顕微鏡観察において、ポリアミド樹脂が連続相(α)、反応性官能基を有するゴム質重合体が分散相(β)を形成し、かつ分散相(β)中にポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体の反応により生成した化合物よりなる粒子径1〜100nmの微粒子を含有し、更に分散相(β)中における前記微粒子の占める面積が20%以上であるモルホロジーを有することが好ましい。分散相内の構造を前記のように高度に制御することで、剛性と耐衝撃性のバランスに優れたポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
ここでモルホロジー観察には公知の技術が適用でき、ポリアミド樹脂組成物を射出成形したISO試験片の断面方向中心部を1〜2mm角に切削し、四酸化ルテニウムで反応性官能基を有するゴム質重合体を染色後、0.1μm以下(約80nm)の超薄切片をウルトラミクロトームにより−196℃で切削し、3万5千倍に拡大して透過型電子顕微鏡で観察する方法が挙げられる。得られた画像について、基本構造および分散相(β)内の1〜100nmの微粒子の有無を観察する。さらに、分散相(β)中における微粒子の占める面積は、Scion Corporation社製画像解析ソフト「Scion Image」を使用し算出する。
ここで、前記モルホロジーを有するポリアミド樹脂組成物(以下、ポリアミド樹脂−ゴム質重合体複合組成物(α−β)ということがある。)の製造方法としては、以下の調製法(1)〜(3)の方法が有効である。生産性の観点から、調製法(3)の方法がより好ましい。
調製法(1)としては、例えば、特開2008−156604号公報に記載の方法が挙げられる。すなわち、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体を、スクリュー長さLとスクリュー直径Dの比L/Dが50以上で複数箇所のフルフライトゾーンおよびニーディングゾーンを有する二軸押出機に投入し、スクリュー中のニーディングゾーンの樹脂圧力のうち最大の樹脂圧力をPkmax(MPa)、スクリュー中のフルフライトゾーンの樹脂圧力のうち最小の樹脂圧力をPfmin(MPa)としたときに、
Pkmax≧Pfmin+0.3
を満たす条件で溶融混練して製造する方法が挙げられる。なお、L/Dとは、スクリュー長さLを、スクリュー直径Dで割った値のことである。スクリュー長さとは、スクリュー根元の原料が供給される位置(フィード口)にあるスクリューセグメントの上流側の端部から、スクリュー先端部までの長さである。また、押出機において、原材料が供給される側を上流、溶融樹脂が吐出される側を下流ということがある。かかる方法においては、ニーディングゾーンの樹脂圧力を、フルフライトゾーンの樹脂圧力より、ある範囲で高めることにより、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体との反応を効果的に促進させることが可能となる。
調製法(2)としては、例えば、国際公開第2009/119624号に記載の方法が挙げられる。すなわち、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体を伸張流動しつつ溶融混練して製造する方法が挙げられる。ここで、伸張流動とは、反対方向に流れる2つの流れの中で、溶融した樹脂が引き伸ばされる流動形態のことである。一方、一般的に用いられる剪断流動とは、同一方向で速度の異なる2つの流れの中で、溶融した樹脂がせん断変形を受ける流動形態のことである。ポリアミド樹脂−ゴム質重合体複合組成物(α−β)の製造に利用する伸張流動混練では、溶融混練時に一般的に用いられる剪断流動と比較し、分散効率が高いことから、特にリアクティブプロセッシングの様に反応を伴うアロイ化の場合、反応が効率的に進行することが可能となる。
調製法(3)としては、例えば、特開2011−063015号公報に記載の方法が挙げられる。すなわち、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体を伸張流動しつつ溶融混練した後に切り欠き型ミキシングスクリューで溶融混練する方法が挙げられる。
調製法(3)において、伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)の前後での流入効果圧力降下は100〜500kg/cm2(9.8〜49MPa)であることが好ましい。かかる伸張流動ゾーンの前後での流入効果圧力降下とは、伸張流動ゾーン手前の圧力差(ΔP)から、伸張流動ゾーン内での圧力差(ΔP0)を差し引くことで求めることができる。伸張流動ゾーンの前後での流入効果圧力降下が9.8MPa以上である場合には、伸張流動ゾーン内での伸張流動の形成される割合が高く、また圧力分布をより均一にすることができる。また伸張流動ゾーンの前後での流入効果圧力降下が49MPa以下である場合には、押出機内での背圧が適度な範囲に抑制され、安定的な製造が容易となる。
調製法(3)において、押出機のスクリューにおける一つの伸張流動ゾーンの長さをLkとし、スクリュー直径をDとすると、Lk/D=3〜8であることが、混練性、反応性の観点から、好ましい。
調製法(3)において、伸張流動ゾーンを形成するための具体的な方法としては、ディスク先端側の頂部とその後面側の頂部との角度である螺旋角度θが、スクリューの反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあるツイストニーディングディスクにより形成する方法、フライト部にスクリュー先端側から後端側に向けて断面積が縮小されてなる樹脂通路が形成されているフライトスクリューにより形成する方法、押出機中に設けられた、溶融樹脂の通過する断面積が暫時減少させた樹脂通路から形成する方法などが好ましい例として挙げられる。
調製法(3)において、切り欠きとは、スクリューフライトの山の部分を削ってできたものを示す。切り欠き型ミキシングスクリューは樹脂充満率を高くすることが可能で、その切り欠き型ミキシングスクリューを連結させたミキシングゾーンを通過する溶融樹脂は、押出機シリンダー温度の影響を受けやすい。そのため、押出機前半の伸張流動ゾーンで反応促進して発熱した溶融樹脂でも、後半の切り欠き型ミキシングスクリューからなるミキシングゾーンで効率的に冷却され、樹脂温度を低下させることが可能となる。また前半の伸張流動ゾーンで反応促進させているため、後半のミキシングゾーンを通過する際の樹脂の溶融粘度は高くなっており、切り欠き型ミキシングスクリューの切り欠きによる剪断が有効に作用して反応も促進されるようになる。すなわち、伸張流動しつつ溶融混練した後に切り欠き型ミキシングスクリューで溶融混練する手法は、樹脂温度上昇を抑制しながら、混練性、反応性を向上させることが可能で、スクリュー長さLとスクリュー直径Dの比L/Dが短い汎用の大型押出機で処理量を増加させても、発熱による樹脂劣化を抑制し、衝撃吸収性等に優れるポリアミド樹脂−ゴム質重合体複合組成物(α−β)を得ることが可能となる。
調製法(3)において、切り欠き型ミキシングスクリューにより溶融混練するゾーン(以下、「ミキシングゾーン」ということがある。)は、一条ネジでスクリューピッチの長さが0.1D〜0.5D、かつ切り欠き数が1ピッチ当たり8〜16個である切り欠き型ミキシングスクリューを連結させて構成されることが、樹脂充満による溶融樹脂の冷却効率向上、混練性向上、反応性向上の観点から好ましい。スクリューピッチの長さが0.1D〜0.3D、かつ切り欠き数が1ピッチ当たり10〜15個である切り欠き型ミキシングスクリューを連結させて構成されることが、より好ましい。ここで一条ネジとは、スクリューが360度回転した際にスクリューフライトの山部分が1箇所であることを示す。
調製法(3)において、押出機のスクリューにおける一つのミキシングゾーンの長さをLmとし、スクリュー直径をDとすると、Lm/D=5〜15であることが、樹脂充満による溶融樹脂の冷却効率向上、混練性向上、反応性向上の観点から好ましい。
調製法(3)において、ミキシングゾーンは2箇所以上に設けることが、樹脂充満による溶融樹脂の冷却効率の向上、混練性向上、反応性向上の観点から好ましい。
調製法(3)において、ミキシングゾーンを構成する切り欠き型ミキシングスクリューの75%以上が、スクリュー軸の回転方向とは逆廻りのネジ廻り方向であることが、樹脂充満による溶融樹脂の冷却効率向上、混練性向上、反応性向上の観点から好ましい。
調製法(3)において、伸張流動ゾーンにおける押出機シリンダー設定温度をCk、ミキシングゾーンにおける押出機シリンダー設定温度をCmとすると、Ck−Cm≧60を満足させつつ溶融混練することが、溶融樹脂の大幅な冷却効率向上に加え、混練性、反応性も大幅に向上できるため好ましい。一般に化学反応は反応温度が高い方が進行しやすく、逆に言うと、樹脂温度が低下すると、熱可塑性樹脂と反応性官能基の反応率は低下する方向に行く。しかし、調製法(3)においては、ミキシングゾーンのシリンダー設定温度を下げて樹脂温度を低下させても、逆に反応を進行させることができ、高速引張時の衝撃吸収性、耐衝撃性、耐熱性をより大きくできる。これは、前半に伸張流動しつつ溶融混練するゾーンを設けてポリアミド樹脂と反応性官能基の反応を促進させているため、ミキシングゾーンを通過する際の溶融粘度が高くなっており、樹脂温度を低下させて更に溶融粘度を高くすると、切り欠き型ミキシングスクリューの切り欠きによる剪断が更に強く作用して、樹脂温度低下による反応率低下を補う以上に反応が促進されるようになるためと考えられる。この効果は伸張流動ゾーンの後に切り欠き型ミキシングスクリューからなるミキシングゾーンを設けたスクリュー構成で初めて発現する。一方で例えば、前半に伸張流動を形成できない一般のニーディングディスクで溶融混練した場合には、熱可塑性樹脂と反応性官能基の反応率は低いため、そのニーディングディスクゾーンの後に切り欠き型ミキシングスクリューから構成されるミキシングゾーンを設けていても、ミキシングゾーンを通過する際の溶融粘度は低い。そのため、切り欠き型ミキシングスクリューの切り欠きによる剪断も小さく、前半に伸張流動しつつ溶融混練するゾーンを有する場合に比べて反応の進行が低くなる。
調製法(3)において、使用する押出機としては、例えば、単軸押出機、二軸押出機、三軸以上の多軸押出機が挙げられる。中でも、単軸押出機と二軸押出機が好ましく用いられ、特に二軸押出機が好ましく用いられる。またかかる二軸押出機のスクリューとしては、特に制限はなく、完全噛み合い型、不完全噛み合い型、非噛み合い型等のスクリューが使用できるが、混練性、反応性の観点から、好ましくは、完全噛み合い型である。また、スクリューの回転方向としては、同方向、異方向どちらでもよいが、混練性、反応性の観点から、好ましくは同方向回転である。本発明において、最も好ましいスクリューは、同方向回転完全噛み合い型である。
調製法(3)は、L/Dが50未満である汎用の二軸押出機を使用した溶融混練に好ましく適用され、スクリュー直径Dの大きい二軸押出機で処理量を増加させても、発熱による樹脂劣化を抑制し、かつ耐熱性、耐衝撃性、衝撃吸収性等を有するポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
調製法(3)において、押出機のスクリューの全長に対する伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)の合計の長さの割合は10〜35%であり、かつ押出機のスクリューの全長に対する切り欠き型ミキシングスクリューにより溶融混練するゾーン(ミキシングゾーン)の合計の長さの割合は20〜35%であることが、樹脂充満による溶融樹脂の冷却効率の向上、混練性向上、反応性向上の観点から好ましい。
調製法(3)において、押出機中での滞留時間が30〜300秒であることが好ましい。かかる滞留時間とは、原料が供給されるスクリュー根本の位置(フィード口)から、原料と共に、着色剤等を投入し、着色剤等を投入した時点から、押出機の吐出口より押出され、その押出物への着色剤による着色度が最大となる時点までの時間のことである。滞留時間が30秒以上である場合、押出機中での反応が十分に促進され、ポリアミド樹脂−ゴム質重合体複合組成物(α−β)の特性(耐熱性、耐衝撃性のバランス等)や、特異な粘弾性特性を顕著に発現させた衝撃吸収性がより向上する。滞留時間が300秒以下である場合、滞留時間が長いことによる樹脂の熱劣化を抑制することができる。
本発明において、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体とを配合してなるポリアミド樹脂組成物は、その特性を損なわない範囲で、必要に応じて、その他の成分を含有しても構わない。
例えば、その特性を損なわない範囲で、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂類を含有してもよい。かかる熱可塑性樹脂類としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリスルホン樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリチオエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂やABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリアルキレンオキサイド樹脂等が挙げられる。かかる熱可塑性樹脂類を2種以上併用することも可能である。かかる熱可塑性樹脂類を用いる場合、その配合量は、特に制限はないが、ポリアミド樹脂、反応性官能基を有するゴム質重合体の合計100重量部に対して、0.1〜400重量部が好ましい。
また、その特性を損なわない範囲で、必要に応じて、反応性基を有するゴム質重合体以外のゴム類を添加してもよい。かかるゴム類とは、例えば、エチレン−アクリル酸、エチレン−メタクリル酸などのエチレン−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル、エチレン−メタクリル酸エステルなどのエチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、例えばブチルアクリレート−ブタジエン共重合体などのアクリル系弾性重合体、エチレン−酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合体、エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−ヘキサジエン共重合体などのエチレン−プロピレン非共役ジエン3元共重合体、ブチレン−イソプレン共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマーなどの熱可塑性エラストマーが好ましい例として挙げられる。かかるゴム類を2種類以上併用することも可能である。かかるゴム類を用いる場合、その配合量は、特に制限はないが、通常ポリアミド樹脂、反応性官能基を有するゴム質重合体の合計100重量部に対して、0.1〜400重量部配合される。
また、その特性を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加剤を含有してもよい。かかる各種添加剤類としては、例えば、結晶核剤、着色防止剤、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ハロゲン化銅、ヨウ化化合物などの酸化防止剤や熱安定剤、レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系などの耐候剤、脂肪族アルコール、脂肪族アミド、脂肪族ビスアミド、エチレンビスステアリルアミドや高級脂肪酸エステルなどの離型剤、p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミドなどの可塑剤、滑剤、ニグロシン、アニリンブラックなどの染料系、硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラックなどの顔料系の着色剤、アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤、メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンオキシド、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせなどの難燃剤、発泡剤などが挙げられる。
かかる酸化防止剤や熱安定剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、リン系化合物が好ましく用いられ、ヒンダードフェノール系化合物の具体例としては、トリエチレングリコール−ビス[3−t−ブチル−(5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N、N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンなどが挙げられる。
中でも、エステル型高分子ヒンダードフェノールタイプが好ましく、具体的には、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが好ましく用いられる。
かかる酸化防止剤や熱安定剤のリン系化合物の具体例としては、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビスフェニレンホスファイト、ジ−ステアリルペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、トリフェニルホスファイト、3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスフォネートジエチルエステルなどが挙げられる。
各種添加剤類は2種類以上併用することも可能である。その配合量は、特に制限はないが、ポリアミド樹脂、反応性官能基を有するゴム質重合体の合計100重量部に対して、0.01〜20重量部配合されることが好ましい。
これらの熱可塑性樹脂類、ゴム類、各種添加剤類は、ポリアミド樹脂組成物を製造する任意の段階で配合することが可能であり、例えば、ポリアミド樹脂、反応性官能基を有するゴム質重合体を配合する際に同時に添加する方法や、溶融混練中にサイドフィード等の手法により添加する方法が挙げられる。
本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材は、衝撃吸収に適した荷重−変位曲線を発現することから、特にスペースやコストにシビアでありながら衝撃吸収を必要とされる用途に好ましく使用される。例えば、自動車内外装用の衝撃吸収部品に好ましく使用され、具体的には、クラッシュボックス、エアバック部品、ピラー、フェンダー、ドアパネル等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法について説明する。
(1)衝撃吸収部材の寸法測定
各実施例および比較例で得られた衝撃吸収部材について、ミツトヨ社製ABSデジマチックキャリパCD−CX/CPXを用いて、蛇腹の外径と内径の差、蛇腹の山部のピッチ、蛇腹の肉厚をそれぞれ測定した。
(2)衝撃特性評価
各実施例および比較例で得られた衝撃吸収部材から伸長状態における伸縮方向の長さが80mmになるように切り出した螺旋状蛇腹試験片を用いて、衝撃特性を評価した。試験機は、落錘型衝撃試験装置(INSTRON9250HV dynatup)を使用し、質量7.3kgの錘体を落下高さ1.0mから自由落下(時速11km)させたときの荷重−変位曲線を得た。荷重−変位曲線における荷重の最大値を「衝撃荷重」とし(吸収エネルギー/入力エネルギー)×100の値を「衝撃吸収性」(%)とした。
(3)モルホロジー観察
各実施例および比較例で得られた衝撃吸収部材のモルホロジー観察にかえて、各実施エリおよび比較例で得られたISO試験片の断面方向中心部を1〜2mm角に切削し、四酸化ルテニウムで反応性官能基を有するゴム質重合体(β)を染色後、0.1μm以下(約80nm)の超薄切片をウルトラミクロトームにより−196℃で切削し、3万5千倍に拡大して透過型電子顕微鏡で観察した。得られた画像について、基本構造および分散相(β)内の1〜100nmの微粒子の有無を観察し、更に分散相中における微粒子の占める面積は、Scion Corporation社製画像解析ソフト「Scion Image」を使用し算出した。
(4)形状保持性
各実施例および比較例で得られた衝撃吸収部材の形状保持性を以下の評価基準により判定した。
◎:溶融押出されたテープの形状が保持された状態で回転軸上に巻き付けが容易にでき図1の形状の衝撃吸収部材に容易に賦形することができる
○:溶融押出されたテープの形状が保持された状態で回転軸上に巻き付けができ図1の形状の衝撃吸収部材に賦形することができる
△:溶融押出されたテープの形状が不安定な状態で回転軸上に巻き付けができるも図1の衝撃吸収部材の形状を安定的に保持することができない
×:溶融押出されたテープの形状が保持できない
(5)離型性
各実施例および比較例において、樹脂組成物のペレットを溶融押出してテープ状素材を成形し、これを管成形機の複数本の回転軸上に螺旋状に巻き付け、半溶融状態で順次融着させることにより、螺旋状蛇腹衝撃吸収部材を形成し、この螺旋状蛇腹衝撃吸収部材を管成形機の複数本の回転軸から取り外すときの離型性を以下の評価基準により判定した。
◎:溶融押出されたテープ状素材と回転軸の離型性に問題なく、衝撃吸収部材の形状保持および離型が良好
○:溶融押出されたテープ状素材と回転軸の離型性に若干の問題は見られるが、衝撃吸収部材の形状保持および離型が可能
△:溶融押出されたテープ状素材と回転軸の離型性に問題が有、衝撃吸収部材の形状安定性に欠けるが離型は可能
×:溶融押出されたテープ状素材が回転軸から離型しない
各実施例および比較例に用いた原材料を以下に示す。
ポリアミド樹脂A:融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.70のポリアミド6樹脂。
ポリアミド樹脂B:融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度6.30のポリアミド6樹脂。
ポリアミド樹脂C:融点225℃、98%硫酸中0.01g/mlでの相対粘度2.65のポリアミド6樹脂。
ポリプロピレン樹脂:E111G(融点160℃、230℃で2.16kg荷重条件下におけるMFR0.5g/10分、密度0.910g/cm3((株)プライムポリマー製)
反応性官能基を有するゴム質重合体A:酸変性ポリオレフィン共重合体「“タフマー”(登録商標)MH7020」(三井化学(株)製)。
反応性官能基を有するゴム質重合体B:グリシジルメタクリレート変性ポリエチレン共重合体「“ボンドファースト”(登録商標)“BF−7L」(住友化学(株)製)。
(実施例1)
表1に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が65mm、2条ネジの2本のスクリューのL/D=45の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX−65αII)を使用し、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数300rpm、押出量200kg/hで溶融混練を行い、吐出口(L/D=45)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。スクリュー構成は、L/D=13、23、31の位置から、一般のニーディングディスクを、それぞれL/D=5.0分連結させて、ニーディングゾーンを形成させた。さらにニーディングゾーンの下流側に、L/D=0.5の逆スクリューゾーンを設けた。スクリュー全長に対するニーディングゾーンの合計の長さの割合(%)を、(ニーディングゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、33%であった。ベント真空ゾーンをL/D=38の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出樹脂をストランド状に引いて冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。
得られたポリアミド樹脂組成物のペレットを、FANUC社製 S−2000i成形機を用いて下記条件で射出成形することにより、モルホロジー観察用のISO試験片を得た。
成形条件:成形温度260℃、金型温度80℃、射出速度100mm/sec、スクリュー回転数100rpm
一方、得られた樹脂組成物のペレットを溶融押出してテープ状素材を成形し、このテープ状素材を管成形機の複数本の回転軸上に螺旋状に巻き付けて、半溶融状態で順次融着させ、冷却により形状が安定した後、回転軸上より離型させることにより、図1に示す形状を有する、表1に示す構成の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材を得た。前述の方法により評価した結果を表1に示す。なおモルホロジー観察では、ポリアミド樹脂が連続相(α)、反応性官能基を有するゴム質重合体が分散相(β)を形成すること、かつ分散相(β)中に、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体の反応により生成した化合物よりなる粒子径1〜100nmの微粒子を有すること、分散相(β)中における微粒子の占める面積が20%未満であることを確認した。
(実施例2〜3)
表1に示す配合組成で混合し、窒素フローを行いながら、スクリュー径が65mm、2条ネジの2本のスクリューのL/D=45の同方向回転完全噛み合い型二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX−65αII)を使用し、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数300rpm、押出量200kg/hで溶融混練を行い、吐出口(L/D=45)よりストランド状の溶融樹脂を吐出した。スクリュー構成は、L/D=13の位置から、ニーディングディスク先端側の頂部とその後面側の頂部との角度である螺旋角度θが、スクリューの反回転方向に20°であるツイストニーディングディスクをLk/D=5.0分連結させて、伸張流動しつつ溶融混練するゾーン(伸張流動ゾーン)を形成させた。さらに伸張流動ゾーンの下流側に、L/D=0.5の逆スクリューゾーンを設けた。スクリュー全長に対する伸張流動ゾーンの合計の長さの割合(%)を、(伸張流動ゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、11%であった。また、ツイストニーディングディスクの手前の圧力差(ΔP)から、伸張流動ゾーン内での圧力差(ΔP0)を差し引くことで、伸張流動ゾーン前後での流入効果圧力降下を求めた結果、19.6MPaであった。更にL/D=23および31の位置から、一条ネジでスクリューピッチが0.25Dかつ切り欠き数が1ピッチ当たり12である切り欠き型ミキシングスクリューを、それぞれLm/D=5.0分連結させて、2箇所のミキシングゾーンを形成させた。スクリュー全長に対するミキシングゾーンの合計の長さの割合(%)を、(ミキシングゾーンの合計長さ)÷(スクリュー全長)×100により算出すると、22%であった。またミキシングゾーンを構成する切り欠き型ミキシングスクリューのうち、スクリュー軸の回転方向とは逆廻りのネジ廻り方向であるスクリューの割合(%)は80%とした。ベント真空ゾーンをL/D=38の位置に設け、ゲージ圧力−0.1MPaで揮発成分の除去を行った。吐出樹脂をストランド状に引いて冷却バスを通過させて冷却し、ペレタイザーにより引取りながら裁断することにより、ポリアミド樹脂組成物のペレット状のサンプルを得た。
得られたポリアミド樹脂組成物のペレットから、実施例1と同様の方法により、モルホロジー観察用のISO試験片を得、モルホロジー観察を行った。
一方、実施例1と同様の方法により、図1に示す形状を有する、表1に示す構成の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材を得た。前述の方法により評価した結果を表1に示す。なお実施例2および3におけるモルホロジー観察では、ポリアミド樹脂が連続相(α)、反応性官能基を有するゴム質重合体が分散相(β)を形成すること、かつ分散相(β)中に、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体の反応により生成した化合物よりなる粒子径1〜100nmの微粒子を有すること、分散相(β)中における微粒子の占める面積が30%であることをそれぞれ確認した。
(比較例1〜2)
実施例1において得られたポリアミド樹脂組成物のペレットに変えて、表1に示す樹脂のペレットを用いたこと以外は実施例1と同様の方法により、図1に示す形状を有する螺旋状蛇腹衝撃吸収部材を得た。前述の方法により評価した結果を表1に示す。
(比較例3〜4)
実施例2において得られたポリアミド樹脂組成物のペレットを、FANUC社製 S−2000i成形機を用いて下記条件で射出成形することにより、モルホロジー観察用のISO試験片および表1に示す構成の円筒状成形品を得た。
成形条件:成形温度260℃、金型温度80℃、射出速度100mm/sec、スクリュー回転数100rpm。
前述の方法により評価した結果を表1に示す。またモルホロジー観察の結果は、実施例2と同じであった。
(比較例5)
実施例1において得られた樹脂組成物のペレットに変えて、表1に示す樹脂のペレットを用いたこと以外は実施例1と同様の方法により、図1に示す形状を有する螺旋状蛇腹衝撃吸収部材を作製したが、加工時に押出テープ状素材がドローダウンしたため成形できなかった。
Figure 2016029290
本発明の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材は、衝撃荷重を抑え、衝撃吸収性に優れた衝撃吸収部材として、広く用いられる。
1 螺旋状蛇腹衝撃吸収部材
2 蛇腹の山部
3 蛇腹の谷部
4 圧縮方向の力
A 蛇腹の内径と外径の差
B 山部のピッチ
C 谷部の肉厚
D 山部の肉厚

Claims (5)

  1. ポリアミド樹脂および反応性官能基を有するゴム質重合体を配合してなるポリアミド樹脂組成物を成形してなる螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
  2. 衝撃入力方向に伸縮する螺旋状蛇腹を有する請求項1記載の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
  3. 前記螺旋状蛇腹が下記の(A)〜(C)の少なくとも1つを満足する請求項1または2記載の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
    (A)内径と外径の差が5〜15mmである
    (B)山部のピッチが5〜20mmである
    (C)肉厚が1〜5mmである
  4. 前記反応性官能基を有するゴム質重合体の反応性基が、エポキシ基、酸無水物基、アミノ基、カルボキシル基、カルボキシル金属塩およびオキサゾリン基からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3いずれか記載の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
  5. 前記ポリアミド樹脂が連続相(α)、反応性官能基を有するゴム質重合体が分散相(β)を形成し、かつ、分散相(β)中に、ポリアミド樹脂と反応性官能基を有するゴム質重合体の反応により生成した化合物よりなる粒子径1〜100nmの微粒子を含有し、分散相(β)中における前記微粒子の占める面積が20%以上であるモルホロジーを有する請求項1〜4いずれか記載の螺旋状蛇腹衝撃吸収部材。
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