まず、貨幣入出金処理装置を導入していない店舗からの売上金の回収及び回収した売上金の精査に係る処理の概要を、図1を用いて説明する。
まず、図1の上半分の図面を用いて売上金を回収して、精査センタで売上金の精査を行う従来の処理の概要を説明する。契約店舗では、回収対象の売上金である紙幣及び硬貨をレジから取り出して、回収対象の紙幣及び硬貨の金額等を書き込んだ回収伝票と伴に、回収バッグ20aに収めて施錠する。警送会社は、店舗ごとのスケジュールに従って店舗から売上金及び回収伝票の入った回収バッグ20aを収集して、精査センタに持ち込む。
精査センタでは、持ち込まれた回収バッグ20aを解錠して、売上金及び回収伝票を取り出し、取り出した回収伝票に記載された売上金額を、受付PC50aを用いて精査センタサーバ40aへの登録を行う。また、回収バッグ20aから取り出した売上金の内、紙幣は紙幣処理機80で計数させ、この計数結果を紙幣PC60を用いて精査センタサーバ40aに登録を行う。また、回収バッグ20aから取り出した売上金の内、硬貨は硬貨処理機90で計数させ、この計数結果を硬貨PC70を用いて精査センタサーバ40aに登録を行う。図1には図示しないが、汚損等が原因となって紙幣処理機80若しくは硬貨処理機90でリジェクトされた貨幣については、マニュアル(目視確認等)で真偽確認及び計数を行って、精査センタサーバ40aにその情報を登録する。
精査センタサーバ40aは、回収伝票に基づいて入力された売上金額と紙幣の計数結果と硬貨の計数結果との整合性を確認することによって精査を行う。このように、精査センタサーバ40aで整合性を確認して、不整合が発生した場合には、対応する店舗への問い合わせなども含む個別の対応を行う。
次に、図1の下半分の図面を用いて売上金を回収して、精査センタで売上金の精査を行う本発明に係る処理の概要を説明する。契約店舗では、回収対象の売上金である紙幣及び硬貨をレジから取り出して、回収伝票に書き込む代わりにスマートフォン10のWebブラウザを利用して回収対象の紙幣及び硬貨の金額等を入力する。その後、回収対象の売上金を回収バッグ20に収めて施錠する。回収バッグ20は、施錠することによって回収バッグ20の識別情報を見ることができる状態になる。スマートフォン10のWebブラウザを利用してこの回収バッグ20の識別情報も併せて入力して送信指示をすることによって、中継センタの中継サーバ30を経由して、回収対象の紙幣及び硬貨の金額と回収バッグ20の識別情報を精査センタの精査センタサーバ40に送信する。スマートフォン10のWebブラウザで入力された回収対象の紙幣金額及び硬貨金額と、回収バッグ20の識別情報とを受け付けた精査センタサーバ40は、回収バッグ20の識別情報に関連付けて回収対象の紙幣金額及び硬貨金額を記憶する。
警送会社は、店舗ごとのスケジュールに従って店舗から売上金の入った回収バッグ20を収集して、精査センタに持ち込む。精査センタでは、持ち込まれた回収バッグ20を解錠して、取り出した売上金の内、紙幣は紙幣処理機80で計数させ、紙幣PC60を用いて、計数結果を回収バッグ20の識別情報に関連付けて精査センタサーバ40に登録する。また、回収バッグ20から取り出した売上金の内、硬貨は硬貨処理機90で計数させ、硬貨PC70を用いて、計数結果を回収バッグ20の識別情報に関連付けて精査センタサーバ40に登録する。図1には図示しないが、紙幣処理機80若しくは硬貨処理機90でリジェクトされた場合には、リジェクト分に関してはマニュアルで真偽確認及び計数を行って、精査センタサーバ40にその情報を登録する。
精査センタサーバ40は、スマートフォン10から登録された売上金額と紙幣の計数結果と硬貨の計数結果との整合性を確認することによって精査を行う。このように、本発明を適用した図1の下半分の図面で示したように、精査センタサーバ40は、店舗においてスマートフォン10を用いて入力した回収対象の売上金額及び回収バッグ20の識別情報を通信を介して受け付けて、回収バッグ20の識別情報に関連付けて回収対象の売上金額を記憶し、紙幣処理機80などで計数した回収された紙幣額を回収バッグ20の識別情報に関連付けて記憶して、硬貨処理機90などで計数した回収された硬貨額を回収バッグ20の識別情報に関連付けて記憶して、回収バッグ20の識別情報で関連付けられた売上金額と紙幣計数金額と硬貨計数金額との整合性を確認するようにしたので、店舗から売上金を収集して、収集した売上金額を確認する精査業務の効率化、作業ミスの防止及び低コスト化を実現することができる。
次に、実施例1に係る売上金の回収に使用する回収バッグ20の外観構成を、図2を用いて説明する。
図2(a)は、回収バッグ20の全体の斜視図である。回収バッグ20は、点線の楕円で囲んだあたりに、バックル21、ロックレバー22及び鍵穴23を有している。バッグを閉じた状態で図2(b)に示すようにバックル21を矢印が示す方向に倒して、図2(c)に示すようにロックレバー22を矢印が示す方向に動かすことによって施錠がされる。また、図2(c)に示すようにロックレバー22をバックル21の側に動かして施錠した状態にしたならば、図2(d)に示すようにバッグ固有番号26が見える状態になる。このように、回収バッグ20を施錠するためには鍵を必要としない。また、解錠するためには鍵が必要で、鍵を鍵穴23に挿入して回動することによって解錠することができる。
また、回収バッグ20の側面には、回収バッグ20の識別番号に対応するバッグ識別バーコード24が貼り付けられている。回収バッグ20の識別番号は、回収バッグ20を識別することのできるユニークな番号である。また、バッグ固有番号26も回収バッグ20を識別することのできるユニークな番号であり、回収バッグ20の識別番号に1対1で対応する。
また、回収バッグ20の側面には、店舗名表示シート27を入れることのできるポケット部25を有している。店舗名表示シート27は、別の店舗名表示シート27に入れ替えることが可能であり、回収バッグ20は、店舗ごとに専用のものである必要はない。また店舗名表示シート27には、人が見て認識できるように店舗名などの文字情報と、店舗を識別する店舗識別バーコード27aとが印刷されている。
精査センタから回収バッグ20を店舗に配布するときには、回収バッグ20の側面のバッグ識別バーコード24と店舗識別バーコード27aを読み取っておくことによって、店舗と回収バッグ20との関連付けを行う。
次に、実施例1に係る売上回収システムのシステム構成を説明する。図3は、実施例1に係る売上回収システムのシステム構成図である。図3に示すように、複数の契約店舗に対応するスマートフォン10と中継センタの中継サーバ30と、精査センタの精査センタサーバ40は、インタネットなどの通信網を介して接続される。
契約店舗に対応するスマートフォン10は、本システム専用の装置ではなく汎用品であり、Webブラウザを使用することができればよいので、タブレットPCでもパソコンでも代用することが可能である。スマートフォン10は、中継センタの中継サーバ30の提供するWebページにアクセスすることによって、売上金額入力用の画面を表示して、該画面で売上金額の情報、回収バッグ20の識別情報、及び売上金に係わる情報とは別の釣銭のオーダーなどの情報を入力することができる。また、店舗や担当者を特定する情報が登録される。
中継センタの中継サーバ30は、スマートフォン10で入力された売上金額の情報、回収バッグ20の識別情報、及び売上金に係わる情報とは別の釣銭のオーダーなどの情報を受け付けて、受け付けた内容を自装置内に履歴として記憶するとともに、受け付けた内容を精査センタの精査センタサーバ40に送信する。また、中継サーバ30は、自装置内に蓄積した履歴情報に基づいて売上や釣銭オーダーなどに係る集計結果を出力することができる。
精査センタには、通信網を介して中継センタの中継サーバ30と接続される精査センタサーバ40以外に、受付PC50、紙幣PC60、硬貨PC70、紙幣処理機80及び硬貨処理機90が配置される。受付PC50、紙幣PC60、硬貨PC70、紙幣処理機80及び硬貨処理機90は、図面上では1台ずつであるが、取扱う店舗の規模や店舗数に応じてそれぞれ複数台設置されることが多い。また、精査センタサーバ40は、LANなどの通信線を介して受付PC50、紙幣PC60及び硬貨PC70と接続される。
また、受付PC50、紙幣PC60及び硬貨PC70は、汎用的なWebブラウザが使用可能なパソコンであり、精査センタ内における役割分担によって分けているものの内部構成は同じである。受付PC50、紙幣PC60及び硬貨PC70は、精査センタサーバ40の提供するページにWebブラウザでアクセスして、情報を入力することによって機能を実現する。また、受付PC50は、紙幣PC60及び硬貨PC70はバーコードを読み取るためのバーコードリーダ51、61、71が接続されている。
受付PC50は、回収バッグ20を店舗に配布する時には、回収バッグ20のバッグ識別バーコード24と、ポケット部25に入れた店舗名表示シート27に印刷された店舗識別バーコード27aとをバーコードリーダ51で読み取って、回収バッグ20と回収バッグ20を配布する店舗との関連付けを登録するとともに、回収バッグ20の状態を店舗へ配布済みの状態として管理する。また、受付PC50は、店舗から回収された回収バッグ20のバッグ識別バーコード24をバーコードリーダ51で読み取って、回収バッグ20の状態を店舗からの回収済の状態として管理する。
また、受付PC50は、回収バッグ20によって回収された紙幣及び硬貨を取り出して、図示しない紙幣収納ボックス又は硬貨収納ボックスに入れて、紙幣収納ボックスのバーコードから紙幣収納ボックスの識別情報を読み取り、硬貨収納ボックスのバーコードから硬貨収納ボックスの識別情報を読み取って、紙幣収納ボックス及び硬貨収納ボックスと回収バッグ20との関連付けを登録する。回収バッグ20で商品券も回収される場合には、回収バッグ20の受付時に商品券は紙幣収納ボックスに収納され、マニュアルで計数されることとなる。
また、受付PC50では、スマートフォン10から入力された売上の情報と、回収バッグ20から取り出した紙幣及び硬貨を計数した結果が不整合となっている店舗の一覧の出力の指示を行うことによって、画面上に不整合が発生して未処理の店舗の一覧の表示を行うことができる。また、該一覧に表示された店舗からの回収金額の不整合に関する店舗への問い合わせなどによる人間系の対応が終了したものについては、受付PC50から対応済である旨の入力が可能で、これによって不整合が発生して未処理の店舗の一覧の対象から除外することが可能である。
紙幣PC60は、紙幣収納ボックスに収納されていた紙幣を紙幣処理機80で計数させた計数結果の入力を受け付けて、受け付けた計数結果をバーコードリーダ61で読み取った紙幣収納ボックスの識別情報に関連付けて、精査センタサーバ40に登録を行う。また、紙幣PC60は、紙幣処理機80でリジェクトされた紙幣がある場合には、リジェクトされた紙幣があった旨を併せて精査センタサーバ40に一旦登録する。さらに、リジェクトされた紙幣は、マニュアルで計数され、紙幣PC60によって紙幣収納ボックスの識別情報に関連付けてマニュアルで計数された結果を精査センタサーバ40に登録される。回収バッグ20で商品券が回収された場合には、リジェクトされた紙幣と同様の扱いとなりマニュアルで計数が行われることになる。
硬貨PC70は、硬貨収納ボックスに収納されていた硬貨を硬貨処理機90で計数させた計数結果の入力を受け付けて、受け付けた計数結果をバーコードリーダ71で読み取った硬貨収納ボックスの識別情報に関連付けて、精査センタサーバ40に登録を行う。また、硬貨PC70は、硬貨処理機90でリジェクトされた硬貨がある場合には、リジェクトされた硬貨があった旨を併せて精査センタサーバ40に一旦登録する。さらに、リジェクトされた硬貨は、マニュアルで計数され、硬貨PC70によって硬貨収納ボックスの識別情報に関連付けてマニュアルで計数された結果を精査センタサーバ40に登録される。
精査センタサーバ40は、契約している顧客の情報、精査センタで管理しているバッグの状態、店舗からスマートフォン10で登録された店舗の売上の情報、回収バッグ20で実際に回収された売上金の情報及び店舗からの釣銭オーダーなどの情報を管理するサーバである。
また、精査センタサーバ40は、受付PC50からの回収バッグ20の識別番号、顧客番号などを含むバッグ配布通知を受け付けると、受け付けた識別番号に対応する回収バッグ20の状態を配布済を示す状態として管理し、回収バッグ20の識別番号と顧客番号との対応付けを記憶する。
また、精査センタサーバ40は、中継サーバ30を経由して店舗のスマートフォン10で入力された、回収バッグ20のバッグ固有番号26及び回収される売上金の情報などを含む回収通知を受け付けたならば、バッグ固有番号26から回収バッグ20の識別番号を特定して、回収バッグ20の識別番号に関連付けて受け付けた売上金の情報等を登録するとともに、受け付けた識別番号に対応する回収バッグ20の状態を回収中を示す状態として管理する。
また、精査センタサーバ40は、受付PC50から回収バッグ20の識別番号、回収バッグ20から取り出した紙幣を収納した紙幣収納ボックスの識別情報、及び回収バッグ20から取り出した硬貨を収納した硬貨収納ボックスの識別情報などを含むバッグ回収受付通知を受け付けたならば、回収バッグ20の識別番号と、紙幣収納ボックスの識別情報及び硬貨収納ボックスの識別情報との対応付けとを登録し、受け付けた識別番号に対応する回収バッグ20の状態を回収済を示す状態として管理する。
また、精査センタサーバ40は、紙幣PC60から紙幣収納ボックスの識別情報、紙幣処理機80での計数結果及びリジェクトの有無などの情報を含む紙幣機械計数通知を受け付けたならば、紙幣収納ボックスの識別情報に対応付けられた回収バッグ20の識別番号に関連付けて、紙幣処理機80での計数結果及びリジェクトの有無の情報の登録を行う。また、精査センタサーバ40は、紙幣PC60から紙幣収納ボックスの識別情報及びマニュアルで紙幣を計数した結果などの情報を含むマニュアル紙幣計数通知を受け付けたならば、紙幣収納ボックスの識別情報に対応付けられた回収バッグ20の識別番号に関連付けて、マニュアルで紙幣を計数した結果の登録を行う。
また、精査センタサーバ40は、硬貨PC70から硬貨収納ボックスの識別情報、硬貨処理機90での計数結果及びリジェクトの有無などの情報を含む硬貨機械計数通知を受け付けたならば、硬貨収納ボックスの識別情報に対応付けられた回収バッグ20の識別番号に関連付けて、硬貨処理機90での計数結果及びリジェクトの有無の情報の登録を行う。また、精査センタサーバ40は、硬貨PC70から硬貨収納ボックスの識別情報及びマニュアルで硬貨を計数した結果などの情報を含むマニュアル硬貨計数通知を受け付けたならば、硬貨収納ボックスの識別情報に対応付けられた回収バッグ20の識別番号に関連付けて、マニュアルで硬貨を計数した結果の登録を行う。
また、精査センタサーバ40は、紙幣PC60から受けた紙幣機械計数通知又はマニュアル紙幣計数通知、又は硬貨PC70から受けた硬貨機械計数通知又はマニュアル硬貨計数通知で受けた結果を登録後に、店舗においてスマートフォン10で入力された売上情報と、回収バッグ20から取り出した紙幣及び硬貨を計数した結果の整合性のチェックを行い、双方が一致する場合には回収バッグ20の識別番号に対する精査の状態を精査済を示す状態に変更する。また、スマートフォン10で入力された売上情報と、回収バッグ20から取り出した紙幣及び硬貨を計数した結果が一致しない場合には、回収バッグ20の識別番号に対する精査の状態を確認が必要であることを示す状態に変更する。
また、精査センタサーバ40は、回収バッグ20の識別番号に対する精査の状態が確認が必要であることを示す状態である一覧の照会要求である精査一覧要求を受け付けたならば、回収バッグ20の識別番号に対する精査の状態が確認が必要であることを示す状態である回収バッグ20の識別番号とそれに関連付けられた情報の一覧を出力する。また、精査センタサーバ40は、回収バッグ20の識別番号に対する精査の状態の更新要求を受け付けたならば、受け付けた指示に従って状態の更新を行うことも可能である。
次に、図3に示したスマートフォン10の実施例1に係る売上金額の登録時に使用する画面の構成を、図4を用いて説明する。図4(a)、図4(b)及び図4(c)は、スマートフォン10のタッチ式の画面である表示操作部11に表示される画面の例である。
図4(a)は、売上金の回収内容及び併せて入力することの可能な釣銭オーダーの情報を入力するための画面である。図4(a)に示す回収日は自動で表示される。図4(a)の四角で囲われた項目は、入力することが可能な項目であること表しており、売上金を回収バッグ20に収納した担当者名、回収する現金の合計金額、商品券などの現金以外の合計金額、釣銭のオーダーの内容及び回収バッグ20を施錠した状態で見ることのできるバッグ固有番号26を入力することができる。
図4(a)の回収する現金の合計金額及び現金以外の合計金額については、図4(a)の画面上の「明細入力」ボタンを押下することによって図4(b)の画面を表示させて、図4(b)で回収する現金の金種ごとの明細及び商品券などの現金以外の有価媒体の枚数と金額を入力することによって、図4(b)に入力された内容に基づいて計算された情報を自動で入力することも可能である。図4(b)に示す四角で囲われた項目は、入力することが可能な項目であること表しており、現金に関しては金種ごとの枚数が入力されたならば、金種ごとの金額と金種ごとの金額の合計金額とを算出して表示する。また、図4(b)の「戻る」ボタンを押下されたならば、現金の合計金額及び商品券などの合計金額を図4(a)の現金合計金額の欄及び現金以外合計金額の欄に自動で反映する。
また、図4(a)の画面に表示される「写真撮像」ボタンが押下された場合には、図4(c)に示す画面に遷移する。図4(c)の画面は、スマートフォン10に内蔵されているカメラの入力画像が表示された状態を示している。売上金の回収の担当者は、売上金として回収する紙幣を並べて、図4(c)に示すように並べた紙幣が画面に収まるようにした状態で、図4(c)の画面に表示される「撮像」ボタンを押下することによって紙幣の画像の取得を行う。紙幣枚数が多い場合には、複数回「撮像」ボタンを押下することによって、複数枚の紙幣画像を取得することができる。また、撮像した紙幣画像を確認する場合には、図4(c)の画面に表示される「確認」ボタンを押下することによって、撮像済みの紙幣画像を表示することによって確認することが可能である。
回収しようとする全ての紙幣に対する画像の取得が終了したならば、図4(c)の画面に表示される「終了」ボタンを押下することによって、撮像された紙幣画像を中継サーバ30に送信して、図4(a)の画面に戻る。図4(c)の画面から図4(a)の画面に戻ると、図4(a)の現金合計金額には、中継サーバ30に送信した紙幣画像に基づいて認識された紙幣の金種別の枚数が反映された値に更新される。また、図4(c)で撮像した紙幣画像に基づいて認識された紙幣の金種別の枚数は、図4(b)の紙幣の金種別の枚数の項目にも反映されることになる。
図4(a)の画面で、項目への入力及び写真撮像が終了して、画面下部に配置される「送信」ボタンが押下された場合には、図4(b)で入力された内容、及び図4(c)で取得した画像に基づいて認識された紙幣の金種別の枚数の反映された図4(a)に表示された内容を中継サーバ30に送信する。
現金合計金額及び現金以外合計金額は、図4(a)の画面に直接入力することも、図4(b)で明細を入力することによって自動で入力することも可能と説明したが、図4(a)の画面に直接入力を不可として、図4(b)による明細入力か、図4(c)による紙幣画像の認識による入力しかできないものとしてもよい。また、写真撮像に関しては、顧客ごとに使用可否の設定を可能としてもよい。
また、中継サーバ30において、図4(c)で撮像した紙幣画像に基づいて紙幣の金種ごとの枚数を認識し、これに基づいて回収する金額の入力を行うことができることとしたが、紙幣画像の認識は中継サーバ30では行わず、紙幣画像のデータを精査センタサーバ40に送信するのみとして、不整合検知した場合の確認用の情報として扱ってもよい。
次に、図3に示した中継センタに設置される中継サーバ30の内部構成を説明する。図5は、中継センタに設置される中継サーバ30の内部構成を示すブロック図である。図5に示すように、中継サーバ30は、入力部31及び表示部32と接続される。入力部31は、キーボードやマウス等であり、表示部32は、液晶パネルなどのディスプレイ装置である。
また、中継サーバ30は、通信部33と、記憶部34と、制御部35とを有する。通信部33は、インタネットなどの通信網を介して店舗で使用するスマートフォン10及び精査センタの精査センタサーバ40とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部34は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、回収履歴データ34aを有する。回収履歴データ34aは、店舗においてスマートフォン10の図4に示した画面で入力されて、中継サーバ30に送信された内容を蓄積したデータである。
制御部35は、中継サーバ30の全体を制御する制御部であり、回収情報管理部35a、回収履歴照会部35b及び紙幣認識処理部35cを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
回収情報管理部35aは、店舗においてスマートフォン10の図4に示した画面で入力された情報を受け付けたならば、受け付けた情報を回収履歴データ34aに登録するとともに、精査センタの精査センタサーバ40に転送する。回収履歴照会部35bは、過去にスマートフォン10から受け付けた売上金の回収に係る情報である回収履歴データ34aに基づいて各種照会の要求に応じた照会結果を出力する。
紙幣認識処理部35cは、スマートフォン10から送信されてきた紙幣画像データに写っている紙幣の金種別の枚数を認識して、スマートフォン10で表示する図4(a)又は図4(b)に表示される画面の表示内容に反映する。
次に、図3に示した精査センタに設置される精査センタサーバ40の実施例1に係る内部構成を説明する。図6は、精査センタに設置される精査センタサーバ40の実施例1に係る内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、精査センタサーバ40は、入力部41及び表示部42と接続される。入力部41は、キーボードやマウス等であり、表示部42は、液晶パネルなどのディスプレイ装置である。
また、精査センタサーバ40は、通信部43と、記憶部44と、制御部45とを有する。通信部43は、インタネットなどの通信網を介して中継センタの中継サーバ30店とデータ通信するためのインタフェース部であり、LANなどの通信線を介して精査センタ内の受付PC50、紙幣PC60及び硬貨PC70とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部44は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、顧客データ44a、バッグ状態データ44b、回収金額精査データ44c、ボックスデータ44d及び釣銭オーダーデータ44eを有する。
顧客データ44aは、当該精査センタと売上金の回収のサービスの契約をしている全顧客の情報を含むデータである。バッグ状態データ44bは、当該精査センタで売上金の回収に使用する図2に示した回収バッグ20の個々の状態を管理するデータである。
回収金額精査データ44cは、契約している店舗から回収バッグ20によって回収してきた売上金の情報を管理するデータである。回収金額精査データ44cは、回収バッグ20の識別番号に関連付けてスマートフォン10で入力された売上に係る情報や紙幣の画像情報と、紙幣PC60及び硬貨PC70などで入力された回収バッグ20で回収された紙幣や硬貨を計数した結果の情報とを有している。
ボックスデータ44dは、回収バッグ20から取り出した紙幣を収納する紙幣収納ボックスの識別情報、若しくは回収バッグ20から取り出した硬貨を収納する硬貨収納ボックスの識別情報と、回収バッグ20の識別番号との対応付けを記憶するデータである。釣銭オーダーデータ44eは、店舗においてスマートフォン10で入力された釣銭オーダーの内容と、該オーダーの処置状況を管理するデータである。
制御部45は、精査センタサーバ40の全体を制御する制御部であり、回収バッグ管理部45a、回収情報受付部45b、紙幣計数結果受付部45c、硬貨計数結果受付部45d及び精査処理部45eを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
回収バッグ管理部45aは、受付PC50からの回収バッグ20の識別番号、顧客番号などを含むバッグ配布通知を受け付けると、バッグ状態データ44bの有する受け付けた識別番号に対応する回収バッグ20の状態を配布済を示す状態に変更し、受け付けた識別番号と顧客番号との対応付けを記憶する。また、回収バッグ管理部45aは、受付PC50から回収バッグ20の識別番号、回収バッグ20から取り出した紙幣を収納した紙幣収納ボックスの識別情報、及び回収バッグ20から取り出した硬貨を収納した硬貨収納ボックスの識別情報などを含むバッグ回収受付通知を受け付けたならば、ボックスデータ44dに回収バッグ20の識別番号と、紙幣収納ボックスの識別情報及び硬貨収納ボックスの識別情報との対応付けとを登録し、バッグ状態データ44bの受け付けた識別番号に対応する回収バッグ20の状態を回収済を示す状態に変更する。
回収情報受付部45bは、中継サーバ30を経由して店舗のスマートフォン10で入力された、回収バッグ20のバッグ固有番号26及び回収される売上金の情報などを含む回収通知を受け付けたならば、バッグ状態データ44bを参照してバッグ固有番号26から回収バッグ20の識別番号を特定して、回収金額精査データ44cの回収バッグ20の識別番号に関連付けて受け付けた売上金の情報を登録するとともに、バッグ状態データ44bの受け付けた識別番号に対応する回収バッグ20の状態を回収中を示す状態に変更する。
紙幣計数結果受付部45cは、紙幣PC60から紙幣収納ボックスの識別情報、紙幣処理機80での計数結果及びリジェクトの有無などの情報を含む紙幣機械計数通知を受け付けたならば、ボックスデータ44dを参照して紙幣収納ボックスの識別情報に対応付けられた回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した回収バッグ20の識別番号に関連付けられた回収金額精査データ44cの情報に紙幣処理機80での計数結果及びリジェクトの有無の情報の登録を行う。また、紙幣計数結果受付部45cは、紙幣PC60から紙幣収納ボックスの識別情報及びマニュアルで紙幣を計数した結果などの情報を含むマニュアル紙幣計数通知を受け付けたならば、ボックスデータ44dを参照して紙幣収納ボックスの識別情報に対応付けられた回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した回収バッグ20の識別番号に関連付けられた回収金額精査データ44cの情報にマニュアルで紙幣を計数した結果の登録を行う。
硬貨計数結果受付部45dは、硬貨PC70から硬貨収納ボックスの識別情報、硬貨処理機90での計数結果及びリジェクトの有無などの情報を含む硬貨機械計数通知を受け付けたならば、ボックスデータ44dを参照して硬貨収納ボックスの識別情報に対応付けられた回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した回収バッグ20の識別番号に関連付けられた回収金額精査データ44cの情報に硬貨処理機90での計数結果及びリジェクトの有無の情報の登録を行う。また、硬貨計数結果受付部45dは、硬貨PC70から硬貨収納ボックスの識別情報及びマニュアルで硬貨を計数した結果などの情報を含むマニュアル硬貨計数通知を受け付けたならば、ボックスデータ44dを参照して硬貨収納ボックスの識別情報に対応付けられた回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した回収バッグ20の識別番号に関連付けられた回収金額精査データ44cの情報にマニュアルで硬貨を計数した結果の登録を行う。
精査処理部45eは、紙幣PC60又は硬貨PC70からの計数結果の通知を受け付けて回収金額精査データ44cのデータが更新された場合には、回収された紙幣及び硬貨の計数がすべて終了した場合に、回収情報受付部45bによって登録された店舗のスマートフォン10で入力された売上金の情報と、紙幣PC60又は硬貨PC70からの計数結果の通知の合計との整合性のチェックを行い、一致する場合には回収金額精査データ44cの当該レコードの状態を精査済であることを示す状態に変更し、一致しない場合には当該レコードの状態を確認が必要であることを示す状態に変更する。
また、精査処理部45eは、回収金額精査データ44cのレコードの確認が必要であることを示す状態になっているレコードの一覧を出力することができる。また、精査処理部45eは、回収バッグ20の識別番号を含む回収金額精査データ44cの照会要求を受け付けたならば、指定された回収バッグ20の識別番号に対応する回収金額精査データ44cのレコードの内容を出力することができる。また、回収金額精査データ44cの照会要求に対する出力には、図4(c)に示した画面で撮像された紙幣画像及び紙幣画像に基づいて認識した紙幣の金種別の枚数などの情報を含む。また、精査処理部45eは、回収バッグ20の識別番号に対する精査の状態の更新要求を受け付けたならば、受け付けた指示に従って指定された回収バッグ20の識別番号に対する回収金額精査データ44cのレコードの状態の更新を行う。
次に、図6に示した精査センタサーバ40の記憶部44のデータの構成を、図7を用いて説明する。
顧客データ44aは、顧客を識別する顧客番号とレジ番号などに対応する顧客枝番号とに関連付けて顧客名と枝番識別名などをレコードの保有項目とするデータである。顧客番号及び顧客枝番号の組み合わせは、ユニークな識別情報である。図7の顧客データ44aの例は、顧客番号「0100」の顧客枝番号「01」に、顧客名「○○書店」と、枝番識別名「1号レジ」が関連付けられているレコードを有していることを示している。
バッグ状態データ44bは、回収バッグ20の識別番号に関連付けて、バッグ固有番号26と、回収バッグ20の状態と、店舗への配布処理を行った日時である配布日時と、配布先の顧客番号及び顧客枝番号と、店舗でスマートフォン10を用いて売上に係る情報を入力した日時である回収日時と、回収された回収バッグ20を精査センタで受け付けた日時である受付日時とをレコードの保有項目とするデータである。回収バッグ20の状態は、コード化されたデータであって、「0」は未配布、「1」は配布済、「2」は回収中、「3」は回収済であることを示す。図7のバッグ状態データ44bの例は、識別番号「010203」の回収バッグ20は、バッグ固有番号26が「1357」で、状態が「2」であり回収中で、「2014/04/10 10:30」に顧客番号「0100」で顧客枝番号「01」の顧客宛に配布され、店舗においてスマートフォン10による売上に係る情報の登録が「2014/04/11 22:30」に行われたことを示すレコードを有していることを示している。
回収金額精査データ44cは、回収バッグ20の識別番号に関連付けて、回収バッグ20で回収した紙幣及び硬貨などの精査に係る状態と、店舗においてスマートフォン10で入力された情報である受信情報と、回収バッグ20で回収された紙幣、硬貨及び商品券を精査センタで計数した結果である現物情報とを、レコードの保有項目とするデータである。精査に係る状態には精査状態と、紙幣状態と、硬貨状態とを含む。
精査状態は、コード化されたデータであって、「0」は未精査、「1」は店舗においてスマートフォン10で入力された情報と紙幣PC60及び硬貨PC70で入力された紙幣、硬貨及び商品券の計数情報が一致したことを示す精査済、「10」は店舗においてスマートフォン10で入力された情報と紙幣PC60及び硬貨PC70で入力された紙幣、硬貨及び商品券の計数情報が一致しなかったことから確認が必要であることを示す確認要、「11」は確認要に従って確認済であることを示す。
紙幣状態及び硬貨状態は、コード化されたデータであって、「0」は計数が全く行われていないことを示し、「1」は紙幣処理機80若しくは硬貨処理機90による計数済みであるがリジェクトがあったことを示し、「2」は紙幣処理機80若しくは硬貨処理機90による計数済みでリジェクト分もマニュアルで計数済みであることを示し、「3」は紙幣処理機80若しくは硬貨処理機90による計数済みであり、リジェクトがなかったことを示している。
受信情報は、店舗においてスマートフォン10で入力された現金の金種ごとの金額、商品券の金額、撮像した紙幣の画像データ、及び回収作業を担当した担当者名を含む。
現物情報は、紙幣処理機80若しくは硬貨処理機90による計数された機械計数分と、マニュアルで計数されたマニュアル計数分と、真券ではないと判定された非真券分とを含む。機械計数分は、紙幣処理機80若しくは硬貨処理機90による計数された現金の金種別の金額を有する。マニュアル計数分はマニュアルで計数された現金の金種別の金額と商品券の金額とを有する。非真券分は真券ではないと判定された現金の金種別の金額と商品券の金額とを有する。
図7の回収金額精査データ44cの例は、回収バッグ20の識別番号「010204」に係る精査状態が「10」で確認が必要で、紙幣状態が「2」で紙幣処理機80による計数済みでリジェクト分もマニュアルで計数済みであることを示し、硬貨状態が「3」で硬貨処理機90による計数済みでリジェクトはなく、店舗においてスマートフォン10で入力された現金の金種ごとの金額は万円券が「200,000」円、1円貨が「0」円、商品券が「35,000」円、回収作業を担当した担当者名が「山田花子」で、紙幣処理機80によって万円券が「200,000」円、硬貨処理機90によって1円貨が「0」円、マニュアルでは万円券が「0」円、1円貨が「0」円、商品券が「34,000」円で、真券でないと判定された万円券が「0」円、1円貨が「0」円、商品券が「1,000円」であるレコードを有していることを示している。
ボックスデータ44dは、紙幣収納ボックス又は硬貨収納ボックスの識別情報と、回収バッグ20の識別番号との対応付けを登録したデータである。図7のボックスデータ44dの例は、紙幣収納ボックス又は硬貨収納ボックスの識別情報「1030」と、回収バッグ20の識別番号「010203」とが対応付けられたレコードを有していることを示している。尚、一つのバッグ識別番号に対して、複数個のボックス識別情報が関連付けられることが多い。例えば、硬貨収納ボックスの識別情報と紙幣収納ボックスの識別情報が関連付けられたり、更に複数個の紙幣収納ボックスの識別情報が関連付けられたりする。
釣銭オーダーデータ44eは、顧客番号及び顧客枝番号に関連付けて、釣銭オーダーを受け付けた日時と、該釣銭オーダーの状態と、該釣銭オーダーの内容をレコードの保有項目とするデータである。該釣銭オーダーの状態は、コード化されたデータであって、「0」は該釣銭オーダーがまだ処理されていないことを示し、「1」は該釣銭オーダーが処理済みであることを示す。釣銭オーダーの内容は、図4(a)で入力された金種別の釣銭の紙幣枚数及び硬貨の棒金の本数を有する。
図7の釣銭オーダーデータ44eの例は、顧客番号「0100」の顧客枝番号「01」に対応する顧客から、「2014/04/11 22:30」に、五千円券「0」枚、千円券「0」枚、500円貨棒金「1」本、100円貨棒金「3」本、1円貨棒金「1」本の釣銭のオーダーがあり、状態が「0」でまだ処置が行われていないことを示すレコードを有していることを示している。
次に、図4に示した画面を使用したスマートフォン10における実施例1に係る売上金額の登録処理の処理手順を説明する。図8は、スマートフォン10における実施例1に係る売上金額の登録処理の処理手順を示すフローチャートである。
スマートフォン10は、Webブラウザを使用して中継サーバ30の提供するページにアクセスすることによって、図4(a)に示した売上金回収内容入力画面の表示を行う(ステップS101)。スマートフォン10は、売上金回収内容入力画面における入力操作を受け付けて(ステップS102)、「写真撮像」ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS103;Yes)には、図4(c)に示した画面に遷移する(ステップS117)。図4(c)に示した画面で「撮像」ボタンが押下されると(ステップS118;Yes)、スマートフォン10のカメラで紙幣の画像を撮像する(ステップS119)。また、「撮像」ボタンの押下されない場合(ステップS118;No)には、ステップS119の紙幣画像の撮像処理をスキップする。図4(c)の画面で「戻る」ボタンが押された場合(ステップS120;Yes)には、ステップS101に戻る。また、「戻る」ボタンが押されなければ(ステップS120;No)、ステップS118に戻る。
図4(a)に示した売上金回収内容入力画面で、「明細入力」ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS103;No、ステップS104;Yes)には、図4(b)に示した回収内容明細入力画面に遷移する(ステップS112)。回収内容明細入力画面において項目への入力を受け付けたならば(ステップS113;Yes)、現金の金種別の枚数の入力であった場合には該金種の金額と現金の合計金額を算出して(ステップS114)、入力内容及びステップS114で算出した内容に基づいて表示内容の更新を行う(ステップS115)。回収内容明細入力画面で項目への入力が行われなかった場合(ステップS113;No)には、ステップS114、ステップS115の処理をスキップする。回収内容明細入力画面で、「戻る」ボタンが押下された場合(ステップS116;Yes)には、ステップS101に移行する。この場合のステップS101の回収内容入力画面の表示処理では、回収内容明細入力画面で入力された明細入力に従って現金合計回収金額及び現金以外回収金額が反映される。また、回収内容明細入力画面で、「戻る」ボタンが押下されなかった場合(ステップS116;No)には、ステップS113に移行する。
図4(a)に示した売上金回収内容入力画面で、項目への入力を受け付けたならば(ステップS104;No、ステップS105;Yes)、入力された内容に基づいて売上金回収内容入力画面の項目表示内容の更新をおこなう(ステップS106)。また、売上金回収内容入力画面で項目への入力を受け付けていない(ステップS105;No)場合には、ステップ106の表示更新処理はスキップされる。
また、売上金回収内容入力画面で「送信」ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS107;Yes)には、図4(a)の売上金回収内容入力画面、図4(b)の回収内容明細入力画面で入力した内容及びカメラで撮像した紙幣の画像を含む回収する売上金に係る情報を中継サーバ30に送信して(ステップS108)、中継サーバ30からの応答を受け付ける(ステップS109)。ステップS109で受け付けた回収する売上金に係る情報の送信の応答がエラーだった場合(ステップS110;Yes)には、中継サーバ30から受け付けたエラーの内容をメッセージとして表示して(ステップS111)、ステップS102に戻る。また、ステップS109で受け付けた回収する売上金に係る情報の送信の応答がエラーではなかった場合(ステップS110;No)には、処理を終了する。また、売上金回収内容入力画面で「送信」ボタンの押下を受け付けていない場合(ステップS107;No)には、ステップS102に戻る。
次に、図3に示した精査センタサーバ40による、実施例1に係る回収バッグ20による売上金の回収に伴う精査処理の処理手順を説明する。図9及び図10は、精査センタサーバ40による、回収バッグ20による売上金の回収に伴う精査処理の処理手順を示すフローチャートである。図9では、受付PC50で店舗に配布する回収バッグ20の配布処理を行ったことを示すバッグ配布通知を受け付けた場合、店舗のスマートフォン10から回収する金額に係る情報を含む回収通知を受け付けた場合、受付PC50で店舗から回収された回収バッグ20を受け付けたことを示すバッグ回収受付通知を受け付けた場合、受付PC50からの精査一覧要求を受け付けた場合、及び受付PC50からの精査更新要求を受け付けた場合の精査センタサーバ40が行う処理手順を説明する。
受付PC50からの回収バッグ20の識別番号、顧客番号及び顧客枝番号などを含むバッグ配布通知を受け付けたならば(ステップS201;Yes)、回収バッグ管理部45aは、バッグ状態データ44bを参照して受け付けた識別番号に対応する回収バッグ20の状態のチェックを行って、状態が未配布を示す「0」であった場合(ステップS202;Yes)には、バッグ状態データ44bの受け付けた識別番号に対応するレコードの回収バッグ20の状態を配布済を示す「1」に更新して、同じレコードに配布日時と、バッグ配布通知に含まれる顧客番号及び顧客枝番号とを登録する(ステップS203)。また、回収バッグ管理部45aは、釣銭オーダーデータ44eを参照して、バッグ配布通知に含まれる顧客番号及び顧客枝番号に関連付けられた未処置の釣銭オーダーがある場合には、その旨の表示をおこなう(ステップS205)。また、バッグ状態データ44bを参照してバッグ配布通知で受け付けた識別番号に対応する回収バッグ20の状態が未配布を示す「0」でなかった場合(ステップS202;No)には、単一の回収バッグ20を重複して配布しようとしていることになる為、回収バッグ管理部45aは、エラーメッセージの表示を行って(ステップS204)、ステップS206に移行する。
中継サーバ30を経由して店舗のスマートフォン10で入力された、回収バッグ20のバッグ固有番号26、回収される売上金に係る情報及び釣銭オーダーの情報などを含む回収通知を受け付けたならば(ステップS201;No、ステップS206;Yes)には、回収情報受付部45bは、バッグ固有番号26から回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した識別番号に対応するバッグ状態データ44bのレコードの回収バッグ20の状態を回収中であることを示す「2」に更新して、回収日時を更新する(ステップS207)。また、回収情報受付部45bは、回収金額精査データ44cに、回収通知で受け付けた回収される売上金に係る情報を、ステップS207で特定した回収バッグ20の識別番号に関連付けて受信情報として登録する(ステップS208)。また、ステップS208の回収金額精査データ登録処理では、精査状態には未精査であることを示す「0」、紙幣状態及び硬貨状態には未計数であることを示す「0」に初期化する。また、釣銭オーダーの情報がある場合は、回収情報受付部45bは、釣銭オーダーデータ44eに、回収通知で受け付けた釣銭オーダーの情報を追加登録する(ステップS209)。
受付PC50から回収バッグ20の識別番号、回収バッグ20から取り出した紙幣を収納した紙幣収納ボックスの識別情報、及び回収バッグ20から取り出した硬貨を収納した硬貨収納ボックスの識別情報などを含むバッグ回収受付通知を受け付けたならば(ステップS206;No、ステップS210;Yes)、回収バッグ管理部45aは、バッグ回収受付通知に含まれる回収バッグ20の識別番号に対応するバッグ状態データ44bのレコードの状態を回収済であることを示す「3」に更新して、回収バッグ20の受付日時を登録する(ステップS211)。また、回収バッグ管理部45aは、回収受付通知で受け付けた回収バッグ20の識別番号、紙幣収納ボックスの識別情報及び硬貨収納ボックスの識別情報に基づいて、回収バッグ20の識別番号と紙幣収納ボックスの識別情報及び硬貨収納ボックスの識別情報の対応付けをボックスデータ44dに登録する(ステップS212)。
回収金額精査データ44cの精査状態が確認が必要であることを示す「10」であるレコードの一覧の照会の要求である精査一覧要求を受け付けたならば(ステップS210;No、ステップS213;Yes)、精査処理部45eは、回収金額精査データ44cの精査状態が確認が必要であることを示す「10」であるレコードの一覧の出力を行う(ステップS214)。また、回収金額精査データ44cの精査状態が確認要であったレコードに対する確認の終了を示す精査確認終了通知を受け付けた場合(ステップS213;No、ステップS215;Yes)には、精査処理部45eは、回収金額精査データ44cの精査状態を、確認が終了したことを示す「11」に更新して(ステップS216)、関連するバッグ状態データ44bのレコードのステータスを未配布を示す「0」に初期化して、配布日時以降の情報を初期化して(ステップS217)、処理を終了する。また、回収金額精査データ44cの精査状態が確認要であったレコードに対する確認の終了を示す精査確認終了通知を受け付けていない場合(ステップS215;No)にも、処理を終了する。
図10では、紙幣PC60からの紙幣処理機80で紙幣を計数した結果である紙幣機械計数通知を受け付けた場合、硬貨PC70からの硬貨処理機90で硬貨を計数した結果である硬貨機械計数通知を受け付けた場合、紙幣PC60からのマニュアルで紙幣を計数した結果であるマニュアル紙幣計数通知を受け付けた場合、及び硬貨PC70からのマニュアルで硬貨を計数した結果であるマニュアル硬貨計数通知を受け付けた場合の精査センタサーバ40が行う処理手順を説明する。
紙幣PC60から紙幣収納ボックスの識別情報、紙幣処理機80での計数結果及びリジェクトの有無などの情報を含む紙幣機械計数通知を受け付けたならば(ステップS301;Yes)、紙幣計数結果受付部45cは、ボックスデータ44dを参照することによって紙幣収納ボックスの識別情報から回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した識別番号に対応する回収金額精査データ44cのレコードの現物情報の機械計数分に通知された紙幣処理機80での計数結果を登録して(ステップS302)、紙幣状態に紙幣処理機80による計数が済であること及びリジェクト有無の情報を登録して(ステップS303)、ステップS304に移行する。
精査処理部45eは、更新した回収金額精査データ44cのレコードの内容を確認して必要に応じて精査状態の更新を行う(ステップS304)。具体的には、紙幣状態が紙幣処理機80での計数済で且つマニュアルの計数済を示す「2」、若しくは紙幣処理機80での計数済でリジェクトが無かったことを示す「3」で、硬貨状態も硬貨処理機90での計数済で且つマニュアルの計数済を示す「2」、若しくは硬貨処理機90での計数済でリジェクトが無かったことを示す「3」である場合に、受信情報の金種別の金額と現物情報の機械計数分とマニュアル計数分の合計が一致しているか否かを判定し、一致している場合には精査状態を精査済であることを示す「1」に、一致していない場合には精査状態を確認が必要な旨を示す「10」に更新する。
精査処理部45eは、ステップS304で精査状態が精査済であることを示す「1」に更新された場合(ステップS305;Yes)には、バッグ状態データ44bの対応するレコードを初期化して(ステップS306)、処理を終了する。バッグ状態データ44bのレコードの初期化とは、具体的には状態を未配布であることを示す「0」に更新して、配布日時、顧客番号、顧客枝番号、回収日時及び受付日時の情報をクリアする。ステップS304で精査状態が精査済であることを示す「1」に更新されなかった場合(ステップS305;No)には、処理を終了する。
硬貨PC70から硬貨収納ボックスの識別情報、硬貨処理機90での計数結果及びリジェクトの有無などの情報を含む硬貨機械計数通知を受け付けたならば(ステップS301;No、ステップS307;Yes)、硬貨計数結果受付部45dは、ボックスデータ44dを参照することによって硬貨収納ボックスの識別情報から回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した識別番号に対応する回収金額精査データ44cのレコードの現物情報の機械計数分に通知された硬貨処理機90での計数結果を登録して(ステップS308)、硬貨状態に硬貨処理機90による計数が済であること及びリジェクト有無の情報を登録して(ステップS309)、ステップS304に移行する。
紙幣PC60から紙幣収納ボックスの識別情報、マニュアルでの計数結果及び真券ではないと判断された紙幣の情報を含む紙幣マニュアル計数通知を受け付けたならば(ステップS307;No、ステップS310;Yes)、紙幣計数結果受付部45cは、ボックスデータ44dを参照することによって紙幣収納ボックスの識別情報から回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した識別番号に対応する回収金額精査データ44cのレコードの現物情報の、マニュアル計数分に通知されたマニュアルでの計数結果を、非真券分に真券ではないと判断された紙幣の情報を登録して(ステップS311)、紙幣状態に紙幣処理機80による計数が済で、マニュアルによる計数も済であることを示す「2」を登録して(ステップS312)、ステップS304に移行する。
硬貨PC70から硬貨収納ボックスの識別情報、マニュアルでの計数結果及び真貨ではないと判断された硬貨の情報を含む硬貨マニュアル計数通知を受け付けたならば(ステップS310;No、ステップS313;Yes)、硬貨計数結果受付部45dは、ボックスデータ44dを参照することによって硬貨収納ボックスの識別情報から回収バッグ20の識別番号を特定して、特定した識別番号に対応する回収金額精査データ44cのレコードの現物情報の、マニュアル計数分に通知されたマニュアルでの計数結果を、非真券分に真貨ではないと判断された硬貨の情報を登録して(ステップS314)、硬貨状態に硬貨処理機90による計数が済で、マニュアルによる計数も済であることを示す「2」を登録して(ステップS315)、ステップS304に移行する。
上述してきたように、本実施例1では、精査センタサーバ40は、店舗においてスマートフォン10を用いて入力した回収対象の売上金額及び回収バッグ20の識別情報を通信を介して受け付けて、回収バッグ20の識別情報に関連付けて回収対象の売上金額を記憶し、紙幣処理機80などで計数した回収された紙幣額を回収バッグ20の識別情報に関連付けて記憶して、硬貨処理機90などで計数した回収された硬貨額を回収バッグ20の識別情報に関連付けて記憶して、回収バッグ20の識別情報で関連付けられた売上金額と紙幣計数金額と硬貨計数金額との整合性を確認するよう構成したので、店舗から売上金を収集して、収集した売上金額を確認する精査業務の効率化、作業ミスの防止及び低コスト化を実現することができる。また、精査センタでは、回収金に関するデータを先行して受け付けるので、以降に回収されてくる貨幣量の推移を事前に把握でき、効率的に処理できるように処理手順や人員配置の変更を手配することができる。
実施例1では、特許文献1で開示されているような貨幣入出金機を導入できないような比較的小規模な店舗を売上金回収のサービスの対象とした場合に、店舗の担当者が手作業で売上金を計数して回収バッグ20に収めて回収するという例を説明してきた。しかしながら、回収バッグ20に収める売上金の計数は手作業で行われることから、貨幣入出金機などと比較すると計数結果と実数の間に差異が発生する可能性があり、作業を行う担当者の負担も小さくない。そこで、実施例2では、店舗側で行わなければならない売上金の計数に係る誤りを防止でき、担当者の負荷を軽減することのできる例について説明する。実施例2では、回収バッグ120に紙幣を計数する機能を設けて、売上金の現金紙幣のみを回収対象とする場合の例を説明する。
まず、実施例2に係る売上金の回収に使用する回収バッグ120の外観構成を、図11を用いて説明する。図11では、図2に示した実施例1に係る回収バッグ20と同じ構成要素については同じ符号を付与し、実施例1の回収バッグ20と同じ構成要素についての説明は省略して、異なる構成要素について主に説明するものとする。
図11(a)の点線の楕円部分に示すように、回収バッグ120には、紙幣計数部128を有している。紙幣計数部128は、図11(b)に示すように、紙幣を1枚ずつ挿入することができる紙幣挿入口128aと、紙幣挿入口128aに投入した紙幣の合計額の表示を行う液晶表示部128bと、液晶表示部128bに表示された合計額の確定を行う確定ボタン128cとを備えている。
また、実施例1の回収バッグ20とはバックル121の機能に差異がある。ロック機構は、確定ボタン128cが押下されるまでは、鍵を使うことなく開放可能となっている。紙幣計数部128は、バックル121が閉じられている状態でないと動作しないようになっている。また、紙幣計数部128で紙幣が計数された後に、バックル121が開けられた場合には計数された金額はクリアされるように制御される。つまり、バックル121を開けた場合には回収バッグ120内に収められた紙幣を全て取り出して、バックル121を閉じた上で再度計数する必要がある。尚、確定ボタン128cが押下されると、鍵を使うことなく開放できなくなるとともに、計数処理が行えなくなる。
次に、図11に示した回収バッグ120の内部構成を説明する。図12は、回収バッグ120の内部構成を示すブロック図である。図11に示したように、回収バッグ120は紙幣計数部128を有しており、紙幣計数部128などを制御する制御部126、紙幣計数部128で計数した結果等を記憶する記憶部125、紙幣計数部128等に電源供給する電源部122及びバッテリ123、紙幣計数部128に係る制御のトリガとなるバックル121、及び紙幣計数部128で計数した内容などを外部に送信するための通信部124を備えている。通信部124は、Bluetooth(登録商標)などの通信規格で受付PC150とデータ通信を行うインタフェース部である。
記憶部125は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、紙幣計数部128で計数された紙幣の金種別の金額を記憶する計数データ125aと、紙幣計数部128における操作履歴やバックル121の開閉の履歴が時系列に登録された操作履歴データ125bとを有する。
制御部126は、回収バッグ120の全体を制御する制御部であり、紙幣計数処理部126a、ロック監視部126b及びデータ送信部126cを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
紙幣計数処理部126aは、紙幣計数部128から紙幣挿入口128aから挿入された紙幣の金種の情報を受け付けたならば、計数データ125aの金種別の金額を更新するとともに、受け付けた金種の情報を操作履歴データ125bに記録する。
ロック監視部126bは、バックル121の開閉を監視して、開閉の状態が変化したタイミングで変化した内容を操作履歴データ125bに記録する。紙幣計数処理部126aは、ロック監視部126bによってバックル121が閉じられたことを検知したならば、紙幣計数部128を計数可能な状態にする。また、紙幣計数処理部126aは、ロック監視部126bによってバックル121が開けられたことを検知したならば、紙幣計数部128の動作を停止するとともに、計数データ125aの内容をクリアする。
データ送信部126cは、通信部124を通して受付PC150から計数データ要求を受け付けたならば、計数データ125aの内容を受付PC150に返信する。
次に、図12に示した回収バッグ120の記憶部125のデータの構成を、図13を用いて説明する。
計数データ125aは、バッグ識別番号と、確定ボタン128cを押下された確定日時と、紙幣計数部128で計数された紙幣の金種別の金額を有する。図13の計数データ125aの例は、バッグ識別番号が「010205」で、確定日時が「2014/04/11 22:15」で、万円券の計数金額が「230,000」円で、五千円券の計数金額が「35,000」円で、千円券の計数金額が「0」円であることを示している。
操作履歴データ125bは、操作を行った日時と、当該回収バッグの識別番号と、行った操作を示す操作種別と、該操作を受け付けて処理した後の紙幣計数の状況とをレコードの保有項目とするデータである。操作種別は、コード化されたデータであって、「1」は万円券が挿入されたこと、「2」は五千円券が挿入されたこと、「3」は千円券が挿入されたこと、「11」は確定ボタン128cが押下されたこと、「21」はバックル121が開かれたこと、「22」はバックル121が閉じられたことを示す。また、紙幣計数の状況は金種別の金額の情報を有する。
図13の操作履歴データ125bの例は、操作を行った日時が「2014/04/11 22:14」で、回収バッグ120の識別番号が「010205」で、操作種別が万円券の挿入であることを示す「1」で、紙幣計数の状況が1万円券が「230,000」円で、五千円券が「35,000」円で、千円券が「0」円であることを示すレコードを含んでいることを示している。
次に、精査センタに設置される精査センタサーバ140の実施例2に係る内部構成を説明する。図14は、精査センタに設置される精査センタサーバ140の実施例2に係る内部構成を示すブロック図である。図14では、図6に示した実施例1に係る精査センタサーバ40と同じ構成要素については同じ符号を付与し、実施例1の精査センタサーバ40と同じ構成要素についての説明は省略して、異なる構成要素について主に説明するものとする。
記憶部44に関しては、実施例1に比較すると操作履歴データ144fが追加になっている。これは、回収バッグ120の操作履歴データ125bを収集したものであり、精査で確認しなければならない事態が発生した時の参考情報である。
制御部45に関しては回収情報受付部145bの処理内容が、実施例1の回収情報受付部45bと差異があり、釣銭オーダー受付部145fが追加となっている。
実施例1では、店舗においてスマートフォン10で入力した内容を中継サーバ30を経由して受け付けて、売上金に係る情報を回収金額精査データ44cの受信情報に登録していたが、実施例2では回収バッグ120が実際に精査センタに回収されてから、受付PC150を経由して、回収バッグ120の有する計数データ125aを取得して回収金額精査データ44cの受信情報に登録する。また、実施例1では、回収金額精査データ44cの受信情報を受け付けた時には、バッグ状態データ44bの対応するレコードの状態は「回収中」としていたが、実施例2では「回収済」とする。このように受付PC150も、実施例1の受付PC50とは機能差異があり、実施例2の受付PC150は、実施例1の受付PC50の機能に加えて、前述の通り回収バッグ120の有する計数データ125aを取得して精査センタサーバ140に通知する機能が追加される。
実施例1では釣銭オーダーは、図4(a)に示した売上金回収内容入力画面で、入力されたが、売上金の回収金額をスマートフォン10で入力しないことから、図4(a)の下半分の釣銭オーダーの欄以下だけがある釣銭オーダー専用の画面でオーダーを受け付けることとなり、釣銭オーダー受付部145fが追加となる。釣銭オーダー受付部145fは、スマートフォン10の釣銭オーダー専用の画面での入力内容を受け付けて、釣銭オーダーデータ44eに登録する。
次に、受付PC150における回収バッグ120を受け付けたときの実施例2に係る処理の処理手順を説明する。図15は、受付PC150における回収バッグ120を受け付けたときに、回収バッグ120の有する計数データ125a及び操作履歴データ125bを取得して、精査センタサーバ140に送信する処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、受付PC150は、Bluetooth(登録商標)などの通信によって回収した回収バッグ120に計数データ125a及び操作履歴データ125bのデータ要求を送信する(ステップS401)。回収バッグ120から計数データ125aを受け付けたならば(ステップS402;Yes)、受け付けた計数データ125aを精査センタサーバ140に送信する(ステップS403)。また、回収バッグ120から計数データ125aを受け付けていない場合(ステップS402;No)には、ステップS402に戻ることによって回収バッグ120からの計数データ125aの受付の待ち合わせを行う。
次に、回収バッグ120から操作履歴データ125bを受け付けたならば(ステップS404;Yes)、受け付けた操作履歴データ125bを精査センタサーバ140に送信して(ステップS405)、処理を終了する。また、回収バッグ120から操作履歴データ125bを受け付けていない場合(ステップS404;No)には、ステップS404に戻ることによって回収バッグ120からの操作履歴データ125bの受付の待ち合わせを行う。
次に、受付PC150において回収バッグ120を受け付けたときの精査センタサーバ140の処理の処理手順を説明する。図16は、受付PC150において回収バッグ120を受け付けたときの精査センタサーバ140の処理の処理手順を示すフローチャートである。図16に示すフローチャートは、実施例1の図9のフローチャートのステップS206からステップS209に置き換わる部分である。
受付PC150から回収バッグ120から取得した計数データ125aを受け付けた場合(ステップS501;Yes)には、回収情報受付部145bは、計数データ125aに含まれる回収バッグ120の識別番号に対応するバッグ状態データ44bのレコードの回収日時に計数データ125aに含まれる確定日時を、受付時刻に該計数データ125aを受け付けた日時を登録する(ステップS502)。また、回収情報受付部145bは、計数データ125aに含まれる回収バッグ120の識別番号に対応する回収金額精査データ44cのレコードに、計数データ125aに含まれる計数情報を受信情報として登録する(ステップS503)。また、ステップS503の回収金額精査データ登録処理では、精査状態には未精査であることを示す「0」、紙幣状態及び硬貨状態には未計数であることを示す「0」に初期化する。
受付PC150から回収バッグ120から取得した操作履歴データ125bを受け付けた場合(ステップ501;No、ステップS504;Yes)には、回収情報受付部145bは、操作履歴データ144fから受け付けた操作履歴データ125bに含まれる回収バッグ120の識別番号に対応するレコードを削除して(ステップS505)、受け付けた操作履歴データ125bを操作履歴データ144fに追加して(ステップS506)、処理を終了する。また、受付PC150から回収バッグ120から取得した操作履歴データ125bを受け付けていない場合(ステップS504;No)にも、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例2では、店舗において回収バッグ120の有する紙幣計数部128で紙幣の鑑別及び計数を行って紙幣を内部に収納するとともに計数結果を収納した回収金額として回収バッグ120の有する記憶部125に記憶させ、精査センタサーバ40は、回収された回収バッグ120の記憶部125から回収金額を取得して回収バッグ120の識別情報に関連付けて記憶し、紙幣処理機80などで計数した回収された紙幣額を回収バッグ120の識別情報に関連付けて記憶して、硬貨処理機90などで計数した回収された硬貨額を回収バッグ120の識別情報に関連付けて記憶して、回収バッグ120の識別情報で関連付けられた回収金額と紙幣計数金額と硬貨計数金額との整合性を確認するよう構成したので、店舗から売上金を収集して、収集した売上金額を確認する精査業務の効率化、作業ミスの防止及び低コスト化を実現することに加え、店舗における売上金の計数に係る作業ミスを防止し、担当者の負荷を軽減することもできる。
なお、上述の実施例2では、店舗から回収するのを紙幣だけとして説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、回収バッグ120に、紙幣計数部128以外に硬貨や商品券などを収納するその他収納部を設けて、その他収納部に収納して硬貨及び商品券などを回収する場合には実施例1で示した方式のように、その他収納部に収納した金額をスマートフォン10などで別途登録するようにしてもよい。
また、上述の実施例2では、回収バッグ120の有する紙幣計数部128で紙幣を計数した結果は、回収バッグ120が精査センタに回収されてから受付PC150を介して精査センタサーバ140に通知されるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施例1で示したスマートフォン10に対して、回収バッグ120から通信部124を用いた通信によって紙幣計数部128による紙幣の計数結果を引き渡せるようにして、実施例1と同様にしてスマートフォン10から、中継サーバ30を経由して精査センタサーバ140に回収バッグ120で回収する売上金に係る情報及び釣銭オーダーに係る情報を、回収バッグ120の回収以前に送信するようにしてもよい。
実施例1では、回収する貨幣を計数するための貨幣入出金装置を店舗が導入していないケース、実施例2では、紙幣の計数機能を有する回収バッグ120を使用して紙幣については機械で計数できるようにするというケースについて説明してきた。しかしながら、大型の商業施設で導入されるような高価な貨幣入出金装置や紙幣の計数機能を備えた特殊な回収バッグ120以外にも、安価で小型の貨幣計数機が流通している。安価な貨幣計数機であっても手作業による計数と比較すると、計数結果の精度も効率も格段によくなる。そこで、実施例3では、そのような安価な貨幣計数機を活用して、精査センタに回収する売上金額の通知業務に係る誤りを抑制しつつ売上金額の通知業務を効率化することができる処理方法について説明する。
まず、実施例3に係る簡易な貨幣計数装置を導入している店舗における売上金額の精査センタへの通知処理の概要について図17を用いて説明する。図17に示す店舗は、紙幣の計数を行うことができるハンディ紙幣計数機220と、硬貨の計数を行うことができる小型硬貨計数機210を有している。ハンディ紙幣計数機220及び小型硬貨計数機210は、安価で簡易な貨幣計数装置であり、貨幣の金種の判別及び金種別の枚数を計数して、計数結果をそれぞれが備える表示部に表示する。
回収作業を担当する担当者は、回収対象の売上金である紙幣及び硬貨をレジから取り出したならば、取り出した紙幣をハンディ紙幣計数機220にセットして計数させ、取り出した硬貨を小型硬貨計数機210で計数させる。紙幣の計数が終了してハンディ紙幣計数機220の表示操作部222に紙幣計数結果が表示されたならば、スマートフォン10が備えるカメラでハンディ紙幣計数機220の表示操作部222を撮像する。スマートフォン10は、撮像したハンディ紙幣計数機220の表示操作部222の画像をOCRして紙幣の計数結果を取得する。同様に、硬貨の計数が終了して小型硬貨計数機210の表示操作部212に硬貨計数結果が表示されたならば、スマートフォン10が備えるカメラで小型硬貨計数機210の表示操作部212を撮像する。スマートフォン10は、撮像した小型硬貨計数機210の表示操作部212の画像をOCRして硬貨の計数結果を取得する。
回収作業を担当する担当者は、計数済みの紙幣及び硬貨を回収バッグ20に収納して、回収バッグ20に施錠して、回収バッグ20のバッグ固有番号をスマートフォン10に入力して送信指示をすることによって、回収対象の紙幣及び硬貨の金額と回収バッグ20の識別情報を精査センタの精査センタサーバ40に送信する。このように、安価ではあるもののハンディ紙幣計数機220及び小型硬貨計数機210を使用して貨幣の計数を行うことにより計数作業の精度も効率も格段にあげることができる。更に、計数結果をスマートフォン10に手作業で入力しないことから、手作業による入力ミスを排除することが可能である。また、精査センタサーバ40には、撮像した表示操作部222および表示操作部212の画像データも併せて送付するので、OCR認識結果に誤りがあったとしても精査センタで送付した画像データを参照することにより補正することが可能となる。
次に、図17に示した小型硬貨計数機210の外観構成について図18を用いて説明する。図18(a)は、小型硬貨計数機210の全体の外観構成を示す斜視図で、図18(b)は、小型硬貨計数機210の計数結果が表示される表示操作部212の詳細な外観構成を示す図である。
図18(a)に示すように、小型硬貨計数機210は、計数する硬貨を投入するための上方に投入口が開放されたホッパ211を有する。また、装置の上面には、装置に対する指示操作を受け付けたり、計数結果等の表示を行ったりするための表示操作部212を備えている。また、表示操作部212の隣には、識別情報シール213が貼り付けられている。
この、識別情報シール213にはQRコード(登録商標)が印刷されており、該QRコードには小型硬貨計数機210の機種に係る情報と、店舗及びレジ等を識別する顧客番号及び顧客枝番号等の情報を含む。スマートフォン10で表示操作部212を撮像する時には併せて識別情報シール213を撮像することにより、識別情報シール213のQRコードを読み取って顧客が使用している貨幣計数機の機種を特定する。スマートフォン10は、貨幣計数機の機種を特定することによって、貨幣計数機の計数結果が表示される表示部の位置、表示文字の形態を特定する。このように特定された貨幣計数機の計数結果が表示される表示部の位置、表示文字の形態などの情報に基づいて表示操作部212に表示される計数結果をOCR認識するので、多様な機種の貨幣計数機に対応することができる。
実施例3で示す小型硬貨計数機210の表示操作部212は、図18(b)に示すように、計数結果等を表示するための表示部212aと、小型硬貨計数機210に対する指示操作を行うための操作部212bを備えている。また、識別情報シール213は、図18(b)に示すように表示操作部212の近傍に貼られており、表示操作部212を撮像する際に識別情報シール213も含めて一度に撮像できるようにしている。
また、図18(a)に示すように小型硬貨計数機210は、筐体の横に計数された硬貨が排出される硬貨排出口214を有し、排出された硬貨はカバー兼カルトン215に入るようになる。カバー兼カルトン215は、小型硬貨計数機210を使用しないときには、小型硬貨計数機210のホッパ211及び表示操作部212を保護するためのカバーとして使用されるものである。
次に、図17に示したハンディ紙幣計数機220の外観構成について、図19を用いて説明する。図19(a)は、ハンディ紙幣計数機220の全体の外観構成を示す斜視図で、図19(b)は、ハンディ紙幣計数機220の計数結果が表示される表示操作部222の詳細な外観構成を示す図である。
図19(a)に示すように、ハンディ紙幣計数機220は、計数する紙幣を投入するための紙幣投入部221を有する。また、紙幣投入部221の隣には、装置に対する指示操作を受け付けたり、計数結果等の表示を行ったりするための表示操作部222を備えている。また、表示操作部222の隣には、識別情報シール223が貼り付けられている。
この、識別情報シール223は、小型硬貨計数機210に貼り付けられていた識別情報シール213と同様でハンディ紙幣計数機220の機種に係る情報と、店舗及びレジ等を識別する顧客番号及び顧客枝番号等の情報を含むQRコードが印刷されている。この識別情報シール223の用途は小型硬貨計数機210に貼り付けられていた識別情報シール213と同様である。また、ハンディ紙幣計数機220の表示操作部222は、図19(b)に示すように、計数結果等を表示するための表示部222aと、ハンディ紙幣計数機220に対する指示操作を行うための操作部222bを備えている。
また、図19(a)に示すように、ハンディ紙幣計数機220は、使用中に計数された紙幣を受け止めるカバー兼カルトン225を備えている。カバー兼カルトン225は、ハンディ紙幣計数機220を使用しないときには、紙幣投入部221及び表示操作部222を覆うカバーとなるように構成されている。
次に、実施例3に係る店舗から行われる売上金額の登録処理におけるスマートフォン10の画面構成について図20を用いて説明する。図20に示した画面は、図4(a)に示した画面と多くの部分が共通であるので、主に図4に示した画面構成との違いがある部分について説明する。
図20に示す画面と、図4(a)との画面構成上の差異は、図4(a)には「写真撮像」ボタンと、「明細入力」ボタンがあったが、図20には「写真撮像」ボタン及び「明細入力」ボタンが無い代わりに「現金計数結果読取」ボタンが配置されている。実施例3においては、小型硬貨計数機210及びハンディ紙幣計数機220で計数された結果を、計数結果の表示内容をOCRにより読み取ることによって現金の回収金額を自動算出するとともに、OCRに使用した画像データも送信するので実施例1で行ったような写真撮像は不要となり「写真撮像」ボタンは配置されていない。また、回収する貨幣の金種別の枚数は必須ではなく回収する貨幣の合計金額が分かればよいので、実施例3では、貨幣の金種別の枚数の情報は不要としてOCRにより取得する回収する紙幣の合計額と、回収する硬貨の合計額とから算出される貨幣の合計額を画面上の現金合計金額欄に表示するものとした。これに、図4(b)に示したような明細入力画面は不要となり、「明細入力」ボタンも配置されていない。
図20のスマートフォン10の画面構成に示すように、実施例3では、「現金計数結果読取」ボタンが配置され、「現金計数結果読取」ボタンが押下されると内蔵するカメラで撮像するための撮像用の画面に切り替わる。当該撮像用の画面において、撮像操作を行うことによって、小型硬貨計数機210又はハンディ紙幣計数機220で計数された結果が表示される表示操作部212又は表示操作部222および識別情報シール213又は識別情報シール223を撮像する。このようにして貨幣が計数された結果が表示される表示操作部212又は表示操作部222が撮像されると、撮像された画像からOCRにより読み取った紙幣計数結果又は硬貨計数結果は合算されて、図20に示す現金合計金額に自動的に反映される。
回収作業を担当する担当者は、現金以外に商品券等の回収する有価媒体が有る場合には、図20の現金以外合計金額欄に直接金額の入力を行う。また、回収作業を担当する担当者により、釣銭オーダー及びバッグ固有番号の入力が行われると、入力された内容を対応する画面上の項目に表示する。また、画面の最下部に配置される「送信」ボタンが押下されたならば、スマートフォン10は、画面に表示されている内容に加えて、QRコードから読み取った店舗及びレジ等を識別する顧客番号及び顧客枝番号等の情報と、小型硬貨計数機210の表示操作部212の画像と、ハンディ紙幣計数機220の表示操作部222の画像とを中継サーバ30を経由して精査センタの精査センタサーバ40に送信する。
次に、図20に示した画面を使用したスマートフォン10における実施例3に係る売上金額の登録処理の処理手順について図21に示したフローチャートを用いて説明する。
スマートフォン10で所定のアプリケーションを起動することにより、図20に示した売上金回収内容入力画面の表示を行い(ステップS601)、当該画面に対する入力操作を受け付ける(ステップS602)。売上金回収内容入力画面に配置される「現金計数結果読取」ボタンの押下を受け付けたならは(ステップS603;Yes)、当該アプリケーションは、カメラを起動して画像の撮像処理を行う(ステップS604)。具体的には、当該アプリケーションは、カメラを起動して、カメラによって取られた画像を表示して、画面上のシャッタボタンの操作により画像を取得する。
また、当該アプリケーションは、取得した画像からQRコードを特定し、QRコードを読み取ることによって貨幣計数機の機種情報を取得する(ステップS605)。また、QRコードからは、店舗及びレジ等を識別する顧客番号及び顧客枝番号等の情報も併せて取得する。当該アプリケーションは、ステップS605で取得した貨幣計数機の機種情報に基づいて、機種に応じた表示部の位置や表示形態に応じたOCR処理を行うことによって、撮像した画像に含まれる貨幣の計数結果を取得して、画面の現金合計金額に加算して反映し(ステップS606)、ステップS602に戻る。
ステップS602において現金以外合計金額の入力項目や、釣銭オーダーに係る入力項目や、バック固有番号に係る入力項目の選択を受け付けて(ステップS603;No、ステップS607;Yes)、ステップS604からステップS606の一連の処理により小型硬貨計数機210による硬貨計数結果又はハンディ紙幣計数機220による紙幣計数結果のいずれかがまだ取得済みとなっていない場合(ステップS608;No)には、当該アプリケーションは、紙幣又は硬貨の計数結果が取り込まれていない旨の注意メッセージの表示を行う(ステップS609)。また、ステップS604からステップS606の一連の処理により小型硬貨計数機210による硬貨計数結果及びハンディ紙幣計数機220による紙幣計数結果のいずれも取得済みとなっている場合(ステップS608;Yes)には、ステップS611に移行する。
ステップS609で表示した注意メッセージに対して、回収対象の紙幣又は硬貨が無いことから必要な貨幣の計数結果の取得処理は終了している旨の操作を受け付けた場合(ステップS610;Yes)には、当該アプリケーションは、選択された入力項目に対する入力操作を受け付けて(ステップS611)、受け付けた内容に基づいて対応する項目の表示内容の更新を行って(ステップS612)、ステップS602に戻る。また、ステップS609で表示した注意メッセージに対して、回収対象の紙幣又は硬貨の取得処理を行う旨の操作を受け付けた場合(ステップS610;No)には、ステップS602に戻る。
ステップS602において、「送信」ボタンの操作を受け付けた場合(ステップS607;No、ステップS613;Yes)には、当該アプリケーションは、画面に表示されている内容に加えて、ステップS605においてQRコードから読み取った店舗及びレジ等を識別する顧客番号及び顧客枝番号等の情報と、ステップS604で撮像した画像とを中継サーバ30を経由して精査センタの精査センタサーバ40に送信して(ステップS614)、処理を終了する。また、ステップS602において、「送信」ボタンの操作も受け付けていない場合(ステップS613;No)には、ステップS602に戻る。
上述してきたように、本実施例3では、安価な貨幣計数機を導入している店舗において、貨幣計数機の表示部に表示される計数結果をカメラで撮像し、撮像した画像から計数結果をOCRにより読み取り、読み取った計数結果に基づいて回収される現金の金額を自動計算するように構成したので、小規模な店舗であっても精査センタに回収する売上金額の通知業務に係る誤りを抑制するとともに売上金額の通知業務を効率化することができる。
なお、上述の実施例3では、貨幣計数機の計数結果が表示される表示部の近傍にQRコードが印刷された識別情報シール213、223を貼り付けるものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、貨幣計数機の機種情報等の内容を含むバーコードや、ICタグであってもよい。その場合には、貨幣計数機の機種情報は、添付されたバーコードやICタグから取得することになる。また、店舗の店員が、自分のスマートフォン10で図20に示したような画面を表示して売上金額の通知に係る処理を行う場合で、店舗には1種類の貨幣計数機しか存在しない場合には、識別情報シール213、223を貼り付けずに、スマートフォンで使用するアプリケーションに、QRコードに含まれている情報を設定情報として保有させるようにしてもよい。また、複数の機種が有る場合についても、例えば複数の機種に対応する情報を設定情報として当該アプリケーションが保有できるようにして、カメラで画像撮像時に撮像した貨幣計数機の機種を選択できるようにしてもよい。
また、上述の実施例3では、小型硬貨計数機210及びハンディ紙幣計数機220の両方を使用する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。紙幣計数機及び硬貨計数機の機種を限定しないだけではなく、紙幣計数機及び硬貨計数機のいずれか一方だけを使用するようにしてもよい。例えば、ハンディ紙幣計数機220だけを使用する場合には、硬貨の計数については手作業で行い、図4(b)の画面の少なくとも硬貨部分の入力が行えるような画面を設けて、当該画面で入力された硬貨回収金額と紙幣計数機の表示部からOCRにより読み取った紙幣回収金額とを合計して現金合計金額に反映するようにしてもよい。
また、上述の実施例3では、小型硬貨計数機210及びハンディ紙幣計数機220の計数結果が表示されているそれぞれの装置が備える表示部212a、222aを撮像し、取得した画像データに基づいて計数結果をOCRにより取得するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、計数結果がレシートなどに印刷して出力される場合には、出力されたレシートを識別情報シール213、223と共に撮像して、レシートに印刷された文字をOCRして計数結果を取得するようにしてもよい。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3では、回収バッグ20、120の識別を回収バッグ20、120に貼付したバーコードで行うようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、バーコードの代わりにICタグを取り付けて当該ICタグを読み込むことによって識別を行うようにしてもよい。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3では、店舗からスマートフォン10を使用して回収する売上に係る情報や釣銭オーダーの情報を精査センタサーバ40、140に送信する場合に、中継センタの中継サーバ30を経由して送信するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施例1又は実施例2で示した中継サーバ30のスマートフォン10からアクセスするページに係る機能を精査センタサーバ40、140に持たせることによって、店舗のスマートフォン10から直接精査センタサーバ40、140にアクセスできるようにしてもよい。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3では、スマートフォン10、受付PC50、150、紙幣PC60及び、硬貨PC70で行う操作にかかる処理はWebアプリケーションであることとして説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、スマートフォン10、受付PC50、150、紙幣PC60及び、硬貨PC70上に動作するアプリケーションを作成して、中継サーバ30や精査センタサーバ40、140上のサーバアプリケーションと通信するような構成であってもよい。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3では、スマートフォン10を用いて店舗から精査センタサーバ40に、回収元の店舗やレジを特定するための顧客番号及び顧客枝番号と、回収バッグ20、120を特定するバッグ固有情報と、現金及び現金以外の有価媒体の回収金額と、釣銭オーダーとを送信する旨の説明をしてきたが、送信内容についてはこれに限定されるものではない。例えば、不正防止などのセキュリティの強化を目的として、スマートフォン10の識別情報や、スマートフォン10が取得することのできるGPSなどの位置情報を併せて送信するようにしてもよい。
また、上述の実施例1、実施例2及び実施例3で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。