JP2016027251A - ターボチャージャ - Google Patents

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Tomoyuki Isotani
知之 磯谷
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Abstract

【課題】ディフューザ通路におけるデポジットの付着を防止することができ、コンプレッサインペラの破損を安価に防止することができるターボチャージャを提供すること。
【解決手段】ターボチャージャ1は、コンプレッサハウジング2のディフューザ面222及び軸受ハウジング3の対向面311の少なくとも一方にブローバイガス噴出部4を備える。ブローバイガス噴出部4は、ディフューザ通路15側に開口する多数の微細な貫通孔を有する表面形成部41と、表面形成部41によってディフューザ通路15側から覆われて、ブローバイガスを還流させるブローバイガス還流通路5が接続されているタンク部42とを備える。そして、圧縮空気がディフューザ通路15を通過する際に生じるエジェクタ効果により、ブローバイガス還流通路5を通じてタンク部42内のブローバイガスが貫通孔を介してディフューザ通路15へ噴出するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターボチャージャに関する。
自動車等に搭載されるターボチャージャは、コンプレッサにおいて吸入した空気を圧縮して内燃機関へ向かって吐出するよう構成されている(特許文献1参照)。
すなわち、ターボチャージャは、インペラが配された空気流路を内側に有するコンプレッサハウジングと、インペラを一端に固定したロータシャフトを回転自在に支持する軸受ハウジングとを備えている。空気流路は、インペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、インペラから吐出された圧縮空気が流れ込む吐出スクロール室とを有する。
また、コンプレッサハウジングは、インペラに対向するシュラウド面と、該シュラウド面から吐出スクロール室に向かって延びるディフューザ面とを有する。軸受ハウジングは、コンプレッサハウジングのディフューザ面との間にディフューザ通路を形成する。
そして、ターボチャージャは、インペラから吐出された圧縮空気がディフューザ通路を通過して吐出スクロール室に流れ込み、さらに吐出スクロール室から内燃機関側へ吐出されるよう構成されている。
特開2002−180841号公報
例えば、内燃機関には、クランクケース内に発生したブローバイガスを吸気通路に還流させ、クランクケース内やヘッドカバー内を清浄化するブローバイガス還流装置(以下、PCVという)を備えたものがある。この場合、ブローバイガスに含まれるオイル(オイルミスト)がPCVからターボチャージャにおけるコンプレッサの上流側の吸気通路に流出することがある。
このとき、コンプレッサの出口空気圧力(内燃機関に対する過給圧)が高くなるとその出口空気温度も高くなるため、PCVから流出したオイルが蒸発を起因とする濃縮・高粘度化によってコンプレッサハウジングのディフューザ面やそれに対向する軸受ハウジングの表面等にデポジットとなって堆積することがある。そして、堆積したデポジットによってディフューザ通路が狭められ、ターボチャージャの性能低下を招き、さらには内燃機関の充填効率が低下して、出力、トルク及び燃費の低下を招くおそれがある。
なお、上述したようなディフューザ通路におけるデポジットの堆積を防止するため、コンプレッサの出口空気温度をある程度抑制することも考えられるが、この場合、ターボチャージャの性能を十分に発揮することができず、また、内燃機関の出力を十分に高めることが困難となる。
また、エアクリーナを介してコンプレッサに供給される空気は例えば、−30°〜−40℃の低温となることがあり、吸気通路内が低温になることがある。この場合、PCVから還流されるブローバイガスは、コンプレッサの上流側においてかかる低温の吸気通路に供給される際に急速に冷却される。そのため、ブローバイガス内に存在する水蒸気が凝縮水となり、凍結してブローバイガス還流通路の吸気通路側の出口付近に氷となって付着することがある。そして、かかる氷が成長して欠け落ちたり吸気によって吹き飛ばされたりしてコンプレッサのインペラに衝突すると当該インペラを破損させるおそれがあるため、温水配管などを設置して上記凍結を防止する必要があり、高コストになるという問題がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、ディフューザ通路におけるデポジットの付着を防止することができ、コンプレッサインペラの破損を安価に防止することができるターボチャージャを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、インペラが配された空気流路を内側に有するコンプレッサハウジングと、上記インペラを一端に固定したロータシャフトを回転自在に支持する軸受ハウジングとを備え、
上記空気流路は、上記インペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、上記インペラの外周側において周方向に形成され、上記インペラから吐出される圧縮空気を外部へ導く吐出スクロール室とを有し、
上記コンプレッサハウジングは、上記インペラに対向するシュラウド面と、該シュラウド面から上記吐出スクロール室に向かって延びるディフューザ面とを有し、
上記軸受ハウジングは、上記コンプレッサハウジングの上記ディフューザ面に対向するとともに該ディフューザ面との間にディフューザ通路を形成する対向面を有し、
上記コンプレッサハウジングの上記ディフューザ面及び上記軸受ハウジングの上記対向面の少なくとも一方には、ブローバイガスが噴出されるように構成されたブローバイガス噴出部が設けられており、
該ブローバイガス噴出部は、上記ディフューザ通路側に開口する多数の微細な貫通孔を有する表面形成部と、該表面形成部によって上記ディフューザ通路側から覆われているとともに、ブローバイガスを還流させるブローバイガス還流通路が接続されているタンク部と、を備え、
上記圧縮空気が上記ディフューザ通路を通過する際に生じるエジェクタ効果により、上記ブローバイガス還流通路を通じて上記タンク部に吸引された上記ブローバイガスが上記貫通孔を介して上記ディフューザ通路へ噴出するように構成されていることを特徴とするターボチャージャにある。
上記ターボチャージャにおいて、圧縮空気がディフューザ通路を通過する際に生じるエジェクタ効果により、ブローバイガス還流通路から吸引されたブローバイガスが、ディフューザ面又はその対向面に設けられたブローバイガス噴出部の貫通孔から噴出される。ブローバイガス噴出部はインペラよりも下流に位置するディフューザ面又はその対向面に設けられているため、当該ブローバイガスがコンプレッサハウジングの吸入口から流入する場合に比べて、ブローバイガス中のオイルの蒸発を起因とする濃縮・高粘度化が行われにくい。そして、ブローバイガス中のオイルミストは、エジェクタ効果による負圧によって、ブローバイガス噴出部からディフューザ通路に噴出されて、圧縮空気とともに吐出スクロール室へ追い出される。これにより、当該オイルミストがデポジットとなることが防止されて、ディフューザ通路におけるデポジットの付着が防止される。
また、ブローバイガス噴出部の貫通孔から噴出されるブローバイガスはインペラに接触することなく圧縮空気と共に吐出スクロール室に流入することとなるため、仮にブローバイガス中の水蒸気が凝縮水となり凍結して氷が形成されたとしても、当該氷がインペラに衝突することがない。そのため、温水配管などを設置して上記凍結を防止する必要がないことから、インペラの破損を安価に防止することができる。
以上のごとく、本発明によれば、ディフューザ通路におけるデポジットの付着を防止することができ、インペラの破損を安価に防止することができるターボチャージャを提供することができる。
実施例1における、ターボチャージャの断面一部拡大図。 実施例1における、ブローバイガス噴出部の断面一部拡大図。 実施例2における、ブローバイガス噴出部の断面一部拡大図。 実施例3における、ターボチャージャの断面一部拡大図。 図4における、V-V線位置での断面一部拡大図。
上記軸受ハウジングは、一体的に構成されたハウジングであってもよいし、複数の部材を組み合わせて構成されたハウジングであってもよい。つまり、後者の場合、例えば、軸受ハウジングが、軸受本体部と、軸受本体部とコンプレッサハウジングとの間に配設されて空気流路の一部に面するバックプレートとを別体で有する構成とすることができる。この場合、バックプレートにおけるコンプレッサ側の面に対向面が形成される。そして、バックプレートに表面形成部及びタンク部を形成することができる。
また、上記タンク部へブローバイガスを還流させるためのブローバイガス還流通路は、上記コンプレッサハウジング及び上記軸受ハウジングに形成されていてもよい。その場合は、ブローバイガスをタンク部へ導くためのブローバイガス還流通路としての配管などの部材が不要となるため、部品点数を削減できる。
また、上記ブローバイガス噴出部は、ディフューザ面及び対向面のいずれか一方に設けられていてもよいし、両方に設けられていてもよい。上記ブローバイガス噴出部は、ディフューザ面及び対向面の少なくとも一方において、一部に設けられていてもよいし、全体にわたって環状に設けられていてもよい。
上記ブローバイガス噴出部は、より大きなエジェクタ効果を得られるように、ディフューザ通路におけるディフューザ面及び対向面の中でもインペラの出口により近い位置に設けることが好ましい。かかる観点から上記ブローバイガス噴出部は、上記ディフューザ通路の径方向において、上記インペラの出口の外縁から、上記ロータシャフトの中心との距離が上記出口の半径の1.20倍となる位置までの環状領域の一部又は全部に形成されていることとすることができる。この場合には、ディフューザ通路における上記環状領域を流通する圧縮空気は、インペラによって吸入及び圧縮されて吐出された直後の圧縮空気であるため、上記環状領域を流通する圧縮空気の流速は十分速いものとなっている。したがって、上記環状領域にブローバイガス噴出部を形成することにより、該ブローバイガス噴出部に十分なエジェクタ効果が生じる。これにより、ディフューザ通路内の圧縮空気が該ブローバイガス噴出部に形成された貫通孔を介してディフューザ通路の外側へ逆流することを防止しつつ、ブローバイガスを該貫通孔からディフューザ通路内に効果的に噴出させることができる。
上記ブローバイガス還流通路には、上記ブローバイガスに含まれるオイルミストとの相溶性を有する清浄剤を上記タンク部へ供給するための清浄剤注入口が設けられていることが好ましい。この場合には、万が一、ブローバイガス中のオイルミストがデポジットとなって表面形成部の貫通孔に目詰まりしたときに、当該清浄剤注入口からブローバイガス還流通路を介して清浄剤を表面形成部に供給することにより、当該デポジットを相溶して目詰まりを解消することができる。上記清浄剤としては、デポジットと相溶するものであって、例えば、マークテック株式会社製のスーパーチェック洗浄液等、液体状態のものを用いることができる。
ブローバイガス噴出部がディフューザ面及び対向面の両方に設けられている場合には、コンプレッサハウジングに設けられたタンク部に接続されるブローバイガス還流通路と、軸受ハウジングに設けられたタンク部に接続されるブローバイガス還流通路とは、互いに連結されていることが好ましい。この場合には、共通の清浄剤注入口からそれぞれのタンク部の両方に清浄剤を供給することができる。それゆえ、清浄剤注入口を1つにすることができ、装置の構成を簡略化できる。そして、清浄剤を注入する作業も効率化することができる。
(実施例1)
上記ターボチャージャにかかる実施例について、図1、図2を用いて説明する。
本例のターボチャージャ1は、図1に示すごとく、コンプレッサインペラ13(以下において「インペラ13」ともいう)が配された空気流路10を内側に有するコンプレッサハウジング2と、インペラ13を連結するロータシャフト14を回転自在に支持する軸受ハウジング3とを備えている。
空気流路10は、インペラ13に向けて空気を吸い込む吸気口11と、インペラ13の外周側において周方向に形成され、インペラ13から吐出される圧縮空気を外部へ導く吐出スクロール室12とを有する。
コンプレッサハウジング2は、インペラ13に対向するシュラウド面221と、シュラウド面221から吐出スクロール室12に向かって延びるディフューザ面222とを有する。
軸受ハウジング3は、コンプレッサハウジング2のディフューザ面222に対向すると共にディフューザ面222との間にディフューザ通路15を形成する対向面311を有する。
図1に示すごとく、コンプレッサハウジング2のディフューザ面222及び軸受ハウジング3の対向面311の少なくとも一方(本例では両方)には、ブローバイガスが噴出されるように構成されたブローバイガス噴出部4が設けられている。ブローバイガス噴出部4は、図2に示すように、ディフューザ通路15側に開口する多数の微細な貫通孔40を有する表面形成部41と、表面形成部41によってディフューザ通路15側から覆われているとともに、ブローバイガスQを還流させるブローバイガス還流通路5が接続されているタンク部42と、を備える。
そして、図2に示すように、圧縮空気Pがディフューザ通路15を通過する際に生じるエジェクタ効果により、ブローバイガス還流通路5を通じてタンク部42に吸引されたブローバイガスQが、表面形成部41に形成された貫通孔40を介してディフューザ通路15へ噴出するように構成されている。
以下、本例のターボチャージャ1について詳述する。本例のターボチャージャ1は、図1に示すように、内燃機関のシリンダーヘッドカバー内側部7に接続されている。シリンダーヘッドカバー内側部7は内燃機関のクランケース8に接続されており、クランケース8内に発生するブローバイガスを、ブローバイガス還流通路5を介して、ターボチャージャ1に還流させるように構成されている。
ターボチャージャ1は、自動車等の内燃機関から排出される排ガスによってタービンを回転させ、その回転力を利用してコンプレッサにおいて吸入空気を圧縮し、その圧縮空気を内燃機関に送り込むよう構成されている。したがって、ターボチャージャ1は、軸方向において、コンプレッサの外殻を構成するコンプレッサハウジング2と反対側にタービンハウジング(図示略)を備えている。
タービンハウジングの内側には、タービンインペラが配された排ガス流路が形成されている。タービンインペラは、ロータシャフト14に固定されている。すなわち、ロータシャフト14によって、コンプレッサインペラ13とタービンインペラとが連結されている。これにより、タービンインペラの回転に伴い、コンプレッサインペラ13が回転するよう構成されている。
コンプレッサハウジング2は、図1に示すごとく、吸気口11を形成する筒状の吸気口形成部21と、シュラウド面221及びディフューザ面222を形成するシュラウド部22と、吐出スクロール室12を形成する吐出スクロール室形成部23とを有する。ディフューザ面222は、軸受ハウジング3の対向面311に対向するように円環状に形成されている。また、ディフューザ面222は、軸受ハウジング3の対向面311との間にディフューザ通路15を形成している。
また、コンプレッサハウジング2のシュラウド部22の内周側には、インペラ13が配置されている。インペラ13は、軸端ナット141によってロータシャフト14に固定されるハブ131と、ハブ131の外周面から突出してなると共に周方向に並んで配置された複数のブレード132とを有する。複数のブレード132は、コンプレッサハウジング2のシュラウド面221に対向して配置されている。
また、コンプレッサハウジング2とタービンハウジングとの間には、ロータシャフト14を回転自在に軸支する軸受ハウジング3が配置されている。軸受ハウジング3の軸方向の一端側には、略円板状のフランジ部33が設けられている。フランジ部33におけるコンプレッサ側の面には、コンプレッサハウジング2のディフューザ面222に対向する対向面311が円環状に形成されている。
図1に示すように、本例では、ブローバイガス噴出部4は、コンプレッサハウジング2及び軸受ハウジング3にそれぞれが設けられている。ブローバイガス噴出部4は、表面形成部41とタンク部42(42a、42b)とを有する。表面形成部41は、ブローバイガス噴出部4におけるディフューザ通路15側の表面を形成している。表面形成部41は多孔質体からなり、例えば、多孔質の樹脂、金属、セラミックス、グラスファイバ、カーボングラファイト等、またはこれらに準ずる物(例えば、樹脂フィルムを巻いた物、樹脂紙を重ねた物、樹脂糸を編んだ物等)等からなる。タンク部42は、コンプレッサハウジング2のディフューザ面222及び軸受ハウジング3の対向面311に円環状に形成された溝部を、ディフューザ通路15側から表面形成部41で覆うことにより形成された円環状の空間である。タンク部42には、ブローバイガス還流通路5から吸引されたブローバイガスが貯留される。
表面形成部41は、図2に示すように、多数の微細な貫通孔40を有する。貫通孔40はディフューザ通路15側の表面からタンク部42側の表面まで貫通した貫通孔である。貫通孔40は表面形成部41においてディフューザ通路15側の表面に現れて、ディフューザ通路15内に開口している。
表面形成部41の貫通孔40の大きさは特に限定されず、コンプレッサハウジング2の形状、ディフューザ通路15の形状、過給圧などを考慮して、適宜変更することができる。貫通孔40の大きさは、例えば、その平均直径が、10nm〜3μm、好ましくは100nm〜1μm、より好ましくは300nmとすることができる。本例では、貫通孔40の平均直径を300nmとした。表面形成部41のディフューザ通路15側の表面における貫通孔40の形成密度は、特に限定されないが、例えば、20〜90%とすることができる。ここで、貫通孔40の形成密度は、単位面積当たりの貫通孔40の総面積である。なお、図2における貫通孔40は便宜的に表したものであって、貫通孔40の大きさ、形状、形成位置等を限定するものではない。
このような微細な貫通孔40が多数形成されていることにより、ブローバイガス噴出部4におけるディフューザ通路15側の表面は微細な凹凸表面となっている。なお、表面形成部41は多孔質体からなることにより、ディフューザ通路15を流通する圧縮空気が表面形成部41介してタンク部42に流入することが防止されている。
ブローバイガス還流通路5には、清浄剤注入口6が設けられている。清浄剤注入口6から清浄剤を注入することにより、タンク部42を介して表面形成部41に液体状態の清浄剤を供給することができる。清浄剤としては、例えば、マークテック株式会社製のスーパーチェック洗浄液を用いることができる。清浄剤注入口6は、栓部材61によって塞がれている。そして、栓部材61は清浄剤注入口6に対して着脱可能に取り付けられている。
ブローバイガス還流通路5としては、図1に示すごとく、コンプレッサハウジング2に設けられたタンク部42aに接続されるブローバイガス還流通路5aと、軸受ハウジング3に設けられたタンク部42bにブローバイガス還流通路5bとがある。一方のブローバイガス還流通路5aと他方のブローバイガス還流通路5bとは、シリンダーヘッドカバー内側部7に接続されたブローバイガス還流通路集合管5cにそれぞれ接続されている。これにより、シリンダーヘッドカバー内側部7から還流されたブローバイガスがブローバイガス還流通路5a、5bを介してタンク部42a、42bにそれぞれ吸引される。
次に、本例の作用効果につき説明する。
ターボチャージャ1において、図2に示すように、圧縮空気Pがインペラ13側から吐出スクロール室12側に向かってディフューザ通路15を通過する際に生じるエジェクタ効果により、ブローバイガス還流通路5から吸引されたブローバイガスQは、ディフューザ面222及びその対向面311に設けられたブローバイガス噴出部4の貫通孔40から噴出される。そして、ブローバイガス噴出部4はインペラ13よりも下流に位置するディフューザ面222及びその対向面311に設けられているため、当該ブローバイガスがコンプレッサハウジング2の吸入口11から流入する場合に比べて、ブローバイガス中のオイルの蒸発を起因とする濃縮・高粘度化が行われにくい。そして、ブローバイガスQ中のオイルミストは、エジェクタ効果による負圧によって、ブローバイガス噴出部4からディフューザ通路15に噴出されて、圧縮空気Pとともに吐出スクロール室12へ追い出される。これにより、当該オイルミストがデポジットとなることが防止されて、ディフューザ通路15におけるデポジットの付着が防止される。
また、ブローバイガス噴出部4の貫通孔40から噴出されるブローバイガスQはインペラ13によって接触することなく圧縮空気と共に吐出スクロール室12に流入することとなるため、仮にブローバイガスQ中の水蒸気が凝縮水となり凍結して氷が形成されたとしても、当該氷がインペラ13に衝突することがないため、インペラ13の破損を防止することができる。従って、凍結防止用の温水配管等が不要となるため、低コスト化を図ることができる。
本例では、ブローバイガス噴出部4は、コンプレッサハウジング2及び軸受ハウジング3の両方に設けたが、コンプレッサハウジング2及び軸受ハウジング3の少なくとも一方に設けることとしてもよい。ブローバイガス噴出部4を両者のいずれか一方に設ける場合には、コンプレッサハウジング2に設けることが好ましい。ブローバイガス還流通路5をタンク部42に接続する際のブローバイガス還流通路5の取り回しが容易となるからである。
本例では、ブローバイガス還流通路5には、ブローバイガスに含まれるオイルミストとの相溶性を有する清浄剤をタンク部42へ供給するための清浄剤注入口6が形成されている。これにより、万が一、ブローバイガス中のオイルミストがデポジットとなって表面形成部41の貫通孔40に目詰まりした場合でも、清浄剤注入口6からブローバイガス還流通路5を介して当該清浄剤をタンク部42に供給することにより、当該清浄剤が表面形成部41の貫通孔40に目詰まりしたデポジットを相溶して当該目詰まりを解消することができる。なお、清浄剤注入口6への清浄剤の投入は、表面形成部41の貫通孔40に目詰まりしたか否かにかかわらず、例えば所定走行距離に達した場合など、定期的に実施することが好ましい。これにより、当該目詰まりを未然に防止することができる。
また、本例では、ブローバイガス還流通路5は所定の配管により形成したが、これに替えて、ブローバイガス還流通路5の一部又は全部を、コンプレッサハウジン2及び軸受ハウジング3の内部に形成した内部通路により形成することができる。これにより、部品点数を削減できる。
以上のごとく、本例によれば、ディフューザ通路15におけるデポジットの付着を防止することができ、インペラ13の破損を安価に防止することができるターボチャージャ1を提供することができる。
(実施例2)
本例のターボチャージャ1は、図2に示す表面形成部41に替えて、図3に示す表面形成部410を備える。なお、実施例1と同等の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図3に示すように、表面形成部410には、多数の微細な貫通孔400が形成されている。表面形成部410の材質は、例えば、アルミニウム、鉄などとすることができる。貫通孔400は、タンク部42からディフューザ通路15に貫通している。各貫通孔400の直径は、例えば、約0.5μm〜約50μmとすることができ、本例では各貫通孔400の直径は、約1.0μmである。これにより、ブローバイガスが貫通孔400を通過する際の圧力損失を適度に抑制しつつ、貫通孔400を介して圧縮空気がタンク部42に逆流するのを効果的に防止することができる。
また、図3に示すように、多数の微細な貫通孔400はそれぞれ、タンク部42側の開口部からディフューザ通路15側の開口部に向かう孔の形成方向Q0が、ディフューザ通路15の下流側(吐出スクロール室12側)に傾斜するように形成されている。すなわち、貫通孔45の形成方向Q0とディフューザ通路15における圧縮空気Pの流れ方向P0とのなす角θが90度未満となっており、本例では角θは約40度である。なお、流れ方向P0はディフューザ面222に平行な方向となっている。これにより、圧縮空気Pがディフューザ通路15を通過する際に生じるエジェクタ効果によって、タンク部42から表面形成部410の貫通孔400を通じてブローバイガスQをディフューザ通路15内に噴出させる効果を一層向上させることができる。なお、本例においても実施例1の場合と同等の作用効果を奏する。
(実施例3)
本例では、図4、図5に示すように、ブローバイガス噴出部4が、実施例1の場合(図1参照)に比べて、インペラ13の出口により近い位置に設けられている。具体的には、ブローバイガス噴出部4は、ディフューザ通路15の径方向において、インペラ13の出口の外縁13aから、ロータシャフト14の中心14aとの距離L2が上記出口の半径L1の1.20倍程度となる位置までの環状領域の一部又は全部に形成することができる。そして、本例では、図5に示すように、ディフューザ対向面311におけるブローバイガス噴出部4は、外縁13aから、距離L2が半径L1の1.20倍となる位置46aまでの環状領域46の全部に形成されている。また、図示しないが、ディフューザ面222におけるブローバイガス噴出部4も、ディフューザ対向面311の場合と同様の環状領域46の全部に形成されている。なお、本例におけるその他の構成要素は、実施例1の場合と同等であって、実施例1と同一の符号を付してその説明を省略する。
本例のターボチャージャ1によれば、ブローバイガス噴出部4が形成される環状領域46を流通する圧縮空気は、インペラ13によって吸入及び圧縮されて吐出された直後の圧縮空気であるため、環状領域46を流通する圧縮空気の流速は十分速いものとなっている。したがって、環状領域46にブローバイガス噴出部4を形成することにより、ブローバイガス噴出部4により大きなエジェクタ効果が生じる。これにより、ディフューザ通路15内の圧縮空気がブローバイガス噴出部4に設けられた貫通孔40(図2参照)を介してディフューザ通路15の外側へ逆流することを防止しつつ、ブローバイガスを当該貫通孔40からディフューザ通路15内に効果的に噴出させることができる。なお、本例においても、実施例1と同等の作用効果を奏する。
また、本例では、ブローバイガス噴出部4の表面形成部41(図4参照)は実施例1の場合と同様の多孔質体からなることとしているが、これに替えて、実施例2における表面形成部410(図3参照)と同様の構成としてもよい。この場合も、実施例2の場合と同等の作用効果を奏する。
1 ターボチャージャ
10 空気流路
11 吸気口
12 吐出スクロール室
13 インペラ
14 ロータシャフト
15 ディフューザ通路
2 コンプレッサハウジング
221 シュラウド面
222 ディフューザ面
3 軸受ハウジング
311 対向面
4 ブローバイガス噴出部
40、400 貫通孔
41、410 表面形成部
42、42a、42b タンク部
46 環状領域
5、5a、5b ブローバイガス還流通路

Claims (3)

  1. インペラが配された空気流路を内側に有するコンプレッサハウジングと、上記インペラを一端に固定したロータシャフトを回転自在に支持する軸受ハウジングとを備え、
    上記空気流路は、上記インペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、上記インペラの外周側において周方向に形成され、上記インペラから吐出される圧縮空気を外部へ導く吐出スクロール室とを有し、
    上記コンプレッサハウジングは、上記インペラに対向するシュラウド面と、該シュラウド面から上記吐出スクロール室に向かって延びるディフューザ面とを有し、
    上記軸受ハウジングは、上記コンプレッサハウジングの上記ディフューザ面に対向するとともに該ディフューザ面との間にディフューザ通路を形成する対向面を有し、
    上記コンプレッサハウジングの上記ディフューザ面及び上記軸受ハウジングの上記対向面の少なくとも一方には、ブローバイガスが噴出されるように構成されたブローバイガス噴出部が設けられており、
    該ブローバイガス噴出部は、上記ディフューザ通路側に開口する多数の微細な貫通孔を有する表面形成部と、該表面形成部によって上記ディフューザ通路側から覆われているとともに、ブローバイガスを還流させるブローバイガス還流通路が接続されているタンク部と、を備え、
    上記圧縮空気が上記ディフューザ通路を通過する際に生じるエジェクタ効果により、上記ブローバイガス還流通路を通じて上記タンク部に吸引された上記ブローバイガスが上記貫通孔を介して上記ディフューザ通路へ噴出するように構成されていることを特徴とするターボチャージャ。
  2. 上記ブローバイガス噴出部は、上記ディフューザ通路の径方向において、上記インペラの出口の外縁から、上記ロータシャフトの中心との距離が上記出口の半径の1.20倍となる位置までの環状領域の一部又は全部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のターボチャージャ。
  3. 上記ブローバイガス還流通路には、上記ブローバイガスに含まれるオイルミストとの相溶性を有する清浄剤を上記タンク部へ供給するための清浄剤注入口が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のターボチャージャ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017154090A1 (ja) * 2016-03-08 2017-09-14 正裕 井尻 内燃機関の過給装置
JP2019143573A (ja) * 2018-02-22 2019-08-29 トヨタ自動車株式会社 蒸発燃料処理装置

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