JP2016025685A - 電力供給システム、給電装置、受電装置、及び電力供給方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 効率的又は安定的に電力を供給できる電力供給システムを提供する。【解決手段】 電力供給システム1は、スリットが設けられたスリット導波管20の中にマイクロ波を伝播させ、伝播するマイクロ波を、管内部に挿入した複数の可動ユニット(ペイローダ70)に搭載したアンテナ700から取り出し、高周波ダイオードにより整流し、駆動・制御電源とする。また、電力供給システム1では、可動ユニット(ペイローダ70)の位置・速度・加減速指令等が、無線ネットワークにより個々の可動ユニットに送信され、協調動作するように制御される。【選択図】図1
Description
本発明は、電力供給システム、給電装置、受電装置、及び電力供給方法に関する。
生産現場を支える技術として大小さまざまな物の搬送がある。さまざまな形態による搬送が行われており簡単に一くくりで分類することは難しく、非接触給電による搬送技術は、この分野においてニッチ分野になる。非接触給電搬送システムは、主に発塵を嫌う半導体工場に使われている。また、廉価な非接触給電搬送システムは、食品・医療・飲料やパッケージング分野にも市場がある。
なお、特許文献1には、マイクロ波等の電磁波の放射により車両に対して給電を行う非接触給電システムであって、電磁波を発生させる電磁波発生装置と、電磁波発生装置から発生した電磁波が伝搬する導波管スロットアンテナと、導波管スロットアンテナ内を伝搬中の電磁波の伝播経路が車両の移動に応じて切り替わるようにスロットを開閉する移動磁石とを備えた非接触給電システムが開示されている。
なお、特許文献1には、マイクロ波等の電磁波の放射により車両に対して給電を行う非接触給電システムであって、電磁波を発生させる電磁波発生装置と、電磁波発生装置から発生した電磁波が伝搬する導波管スロットアンテナと、導波管スロットアンテナ内を伝搬中の電磁波の伝播経路が車両の移動に応じて切り替わるようにスロットを開閉する移動磁石とを備えた非接触給電システムが開示されている。
効率的又は安定的に電力を供給できる電力供給システムを提供することを目的とする。
本発明に係る電力供給システムは、給電装置と受電装置とを含む電力供給システムであって、前記給電装置は、スリットが設けられた中空導波管と、前記中空導波管内に電波を送出する送電部とを有し、前記受電装置は、前記スリットに挿入される棒状又は板状のアンテナと、前記アンテナを介して受信した電波に基づいて、電力を生成する電力生成部とを有する。
好適には、前記送電部は、マイクロ波を前記中空導波管内に送出し、前記スリットは、8mm以下である。
好適には、前記アンテナが前記スリットに挿入される長さは、送出されるマイクロ波の波長の4分の1以下である。
好適には、前記給電装置は、前記中空導波管の外側に、前記受電装置が前記スリットに沿って移動するようにガイドするガイド部材をさらに有し、前記受電装置は、前記アンテナの一部が前記スリットに挿入された状態で、前記ガイド部材にガイドされて移動する。
好適には、前記受電装置は、前記電力生成部により生成される電力を用いて、前記受電装置を前記スリットに沿って移動させる移動動力部をさらに有する。
好適には、複数の前記受電装置を含み、前記受電装置それぞれは、それぞれの受電装置で使用可能な電力を示す電力情報を送信する送信部を有し、前記給電装置は、前記送信部から電力情報を受信する受信部と、前記受信部により受信された電力情報に基づいて、送出すべき電力を決定する電力決定部とをさらに有し、前記送電部は、前記電力決定部により決定された電力に応じて、送出する電波を変更する。
好適には、前記アンテナが前記スリットに挿入される長さは、10mmから15mmであり、前記受電装置それぞれは、前記電力生成部により生成された電力を蓄電する蓄電部をさらに有し、前記送信部は、前記蓄電部により蓄電されている電力を示す情報を、前記電力情報として送信する。
好適には、前記受電装置は、前記スリットと対向する位置に設けられ、チョーク構造を備えたチョークフランジと、前記チョークフランジに設置され、アンテナ近傍に配置されたスラブ型シールドとをさらに有する。
好適には、前記給電装置は、前記中空導波管内の中空空間を分割する金属板であって、挿入された前記アンテナが通過できるような切欠き部が設けられた金属板をさらに有し、前記送電部は、前記金属板により分割された前記中空導波管内に、電波を送出する。
好適には、前記給電装置は、少なくとも前記アンテナの挿入部位が通過できるように、前記中空導波管のスリットから中空空間の内部に凹んだ空間を形成するテフロン製の凹部部材をさらに有する。
好適には、前記給電装置は、前記中空導波管内に設けられ、テフロンで構成された支柱をさらに有し、前記中空導波管は、金属で構成され、前記送電部は、マイクロ波を送出する。
好適には、表面にスリットが設けられた、直線形状又は曲線形状の中空金属管部品と、少なくとも、前記金属管部品の中空断面を覆うことができる金属板部品とをさらに有し、前記中空導波管は、スリット及び中空空間が連続するように、複数の前記中空金属管部品を互いに接続し、かつ、これらの中空金属管部品の接続部位の少なくとも1つに前記金属板部品を挟み込むことにより形成される。
好適には、前記金属板部品と、発振器と、アイソレータと、前記金属板部品の一方の面の近傍で、送出される電波を整合させる整合器と、前記金属板部品の他方の面の近傍で、送出された電波の終端を調整する終端調整器とをユニット化した電源ユニットを有する。
また、本発明に係る給電装置は、スリットが設けられた中空導波管と、前記中空導波管内に電波を送出する送電部とを有する。
また、本発明に係る受電装置は、給電装置に設けられたスリットに一部が挿入できるアンテナと、前記アンテナを介して受信した電波に基づいて、電力を生成する電力生成部とを有する。
また、本発明に係る電源ユニットは、中空導波管の中空空間を分割するための金属板部品と、発振器と、アイソレータと、前記金属板部品の一方の面の近傍で、送出される電波を整合させる整合器と、前記金属板部品の他方の面の近傍で、送出された電波の終端を調整する終端調整器とを有する。
また、本発明に係る電力供給方法は、スリットが設けられた中空導波管の内部に、電波を送出するステップと、前記スリットに挿入されたアンテナを介して電波を受信するステップと、前記アンテナを介して受信した電波に基づいて、電力を生成するステップとを有する。
効率的又は安定的に電力を供給できる電力供給システムを提供することができる。
[背景]
まず、本発明がなされた背景を説明する。
図19は、比較例のワイヤレス給電方法を説明する図である。
事前テストとして、図19のような空芯コイルによる電磁誘導による電力給電のテストを行った。固定側に、パンケーキコイルを設置し、ここに高周波電流を流すことにより、このコイルより5mm空間を隔てたところに可動部のスラブ片を置くと、表面に渦電流が発生する。この渦電流を利用して可動部側に二次電流を誘起する。この方式では、問題が2つ発生した。
(1)空間ギャップが5mm以上あると、極端に伝送効率が低下し実用化が難しい
(2)固定側にコイルを密に敷き詰め、かつコイルに流す電力を一定にする必要があるため、システムのコストが大きくなる。
このように、比較例のコイルによる電磁誘導方式では、コストダウンに限界があるため、本発明では、電波によるパワー伝送ラインである導波管を使い、ここに棒状又は板状のアンテナを挿入することにより、電波を外部に取り出す方式に方向転換することにした。
まず、本発明がなされた背景を説明する。
図19は、比較例のワイヤレス給電方法を説明する図である。
事前テストとして、図19のような空芯コイルによる電磁誘導による電力給電のテストを行った。固定側に、パンケーキコイルを設置し、ここに高周波電流を流すことにより、このコイルより5mm空間を隔てたところに可動部のスラブ片を置くと、表面に渦電流が発生する。この渦電流を利用して可動部側に二次電流を誘起する。この方式では、問題が2つ発生した。
(1)空間ギャップが5mm以上あると、極端に伝送効率が低下し実用化が難しい
(2)固定側にコイルを密に敷き詰め、かつコイルに流す電力を一定にする必要があるため、システムのコストが大きくなる。
このように、比較例のコイルによる電磁誘導方式では、コストダウンに限界があるため、本発明では、電波によるパワー伝送ラインである導波管を使い、ここに棒状又は板状のアンテナを挿入することにより、電波を外部に取り出す方式に方向転換することにした。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の電力供給システム1の概要を説明する図である。
図1に例示するように、電力供給システム1は、給電装置10と、複数のペイローダ70とで構成されている。
給電装置10は、スリット導波管20と、スリット導波管20に電波を供給するマイクロ波発生器30(具体的には、図中の整合器300、アイソレータ302、及びマイクロ波発振器304)と、システムコントローラ400とを有する。システムコントローラ400は、無線通信装置402を用いて、各ペイローダ70と無線通信を行い、ペイローダ70及びマイクロ波発生器30を制御する。なお、スリット導波管20は、本発明に係る中空導波管の一例である。また、無線通信装置402は、本発明に係る受信部の一例である。
本例のマイクロ波発生器30は、2.45GHz帯のマイクロ波をスリット導波管20に供給する。
図1は、本実施形態の電力供給システム1の概要を説明する図である。
図1に例示するように、電力供給システム1は、給電装置10と、複数のペイローダ70とで構成されている。
給電装置10は、スリット導波管20と、スリット導波管20に電波を供給するマイクロ波発生器30(具体的には、図中の整合器300、アイソレータ302、及びマイクロ波発振器304)と、システムコントローラ400とを有する。システムコントローラ400は、無線通信装置402を用いて、各ペイローダ70と無線通信を行い、ペイローダ70及びマイクロ波発生器30を制御する。なお、スリット導波管20は、本発明に係る中空導波管の一例である。また、無線通信装置402は、本発明に係る受信部の一例である。
本例のマイクロ波発生器30は、2.45GHz帯のマイクロ波をスリット導波管20に供給する。
ペイローダ70は、本発明に係る受電装置の一例である。ペイローダ70は、アンテナ700及び無線通信ユニット702を有する。無線通信ユニット702は、本発明に係る送信部の一例である。ペイローダ70は、スリット導波管20に挿入されたアンテナ700を介して、マイクロ波を受信し、受信したマイクロ波を電力に変換して、変換された電力を用いて、スリット導波管20に沿って移動する。
図2は、スリット導波管20とアンテナ700の関係を説明する図である。
図2に示すように、スリット導波管20には連続したスリット200が形成されており、このスリット200に棒状又は板状のアンテナ700を挿入する。本例のスリット導波管20は、矩形断面を有する中空の金属管であり、管の軸に平行なスリット200が管の一側壁面に設けられている。なお、スリット導波管20の壁面は、電波のリークを抑制できる金属メッシュなどで構成されてもよい。本例のアンテナ700は、スリット200に挿入可能な太さの棒状アンテナである。
これにより、ペイローダ70は、アンテナ700をスリット導波管20に沿って移動させながら(すなわち、アンテナ700をスリット導波管20に挿入した状態を維持しながら)、スリット導波管20内を伝播するマイクロ波を連続して引き出すことができる。
図2に示すように、スリット導波管20には連続したスリット200が形成されており、このスリット200に棒状又は板状のアンテナ700を挿入する。本例のスリット導波管20は、矩形断面を有する中空の金属管であり、管の軸に平行なスリット200が管の一側壁面に設けられている。なお、スリット導波管20の壁面は、電波のリークを抑制できる金属メッシュなどで構成されてもよい。本例のアンテナ700は、スリット200に挿入可能な太さの棒状アンテナである。
これにより、ペイローダ70は、アンテナ700をスリット導波管20に沿って移動させながら(すなわち、アンテナ700をスリット導波管20に挿入した状態を維持しながら)、スリット導波管20内を伝播するマイクロ波を連続して引き出すことができる。
また、アンテナ700をスリット導波管20の壁から導波管内に挿入して、これを導波管の軸方向に移動させる必要があるので、軸方向に平行な溝(スリット200)を切ることによって、導波管の特性あるいは定在波が乱されないと同時に、この溝から電波漏洩が無いことが必要である。このためには、溝を横切って導波管内面の壁面電流が流れない位置を選んで、この位置に幅の狭い溝(スリット200)を切ればよい。矩形のスリット導波管20では、広い面の中央では壁面電流が軸方向にだけ流れているから、この位置に狭い溝を切っても導波管の特性および定在波が乱されることは無い。
スリット200の幅は、例えば、8mm以下である。このスリット幅であれば、2.45GHz帯で電波の漏洩が十分に抑制される。
スリット200の幅は、例えば、8mm以下である。このスリット幅であれば、2.45GHz帯で電波の漏洩が十分に抑制される。
図3(A)は、スリット導波管20に挿入されたアンテナ700などの断面図であり、図3(B)は、マイクロ波電界シミュレーションを示す図である。
図3(A)に例示するように、本例のペイローダ70に設けられたアンテナ700は、細長い円柱形状の棒状アンテナである。アンテナ700の周囲には、同軸パイプ702及び誘電体704が設けられ、アンテナ700の端部には、アンテナ終端部706が設けられている。
図3(B)に示すように、矩形断面のスリット導波管20内を伝播するマイクロ波電力を同軸管から引き出すことができることのシミュレーションを行った。スリット導波管20に挿入するアンテナの長さは、このシミュレーションから30mm以下(λ/4)が良いことがわかった。なお、λは、伝播するマイクロ波の波長である。
図3(A)に例示するように、本例のペイローダ70に設けられたアンテナ700は、細長い円柱形状の棒状アンテナである。アンテナ700の周囲には、同軸パイプ702及び誘電体704が設けられ、アンテナ700の端部には、アンテナ終端部706が設けられている。
図3(B)に示すように、矩形断面のスリット導波管20内を伝播するマイクロ波電力を同軸管から引き出すことができることのシミュレーションを行った。スリット導波管20に挿入するアンテナの長さは、このシミュレーションから30mm以下(λ/4)が良いことがわかった。なお、λは、伝播するマイクロ波の波長である。
図4は、ペイローダ70及びスリット導波管20のより具体的構成を例示する図である。
図4に例示するように、スリット導波管20は、スリット200が設けられた矩形の導波管であり、スリット200には、異物の混入を防ぐためテフロンブーツ202が組み込まれている。なお、テフロンブーツ202は、本発明に係る凹部部材の一例である。
また、スリット導波管20の外側には、リニアガイド204及びラック206が設けられている。リニアガイド204は、スリット200と平行に配置され、ペイローダ70の移動をガイドするガイド部材である。本例のリニアガイド204は、スリット200の外側近傍に配置され、スリット導波管20と一体で構成されている。
ペイローダ70は、アンテナ700と、パルスモータ710(移動動力部)と、ピ二オン712と、ガイドローラ714と、ローラーベース716とを有する。パルスモータ710は、アンテナ700を介して取り出された電力を用いて、回転駆動力を生成する。ピ二オン712は、ラック206の歯とかみ合ったピ二オンギアであり、パルスモータ710の回転駆動力によって回転する。2つのガイドローラ714は、ローラーベース716に回転自在に固定されており、リニアガイド204と接した状態で自由に回転する。
より具体的には、ペイローダ70は、スリット導波管20内を伝播するマイクロ波電力を、スリット200に挿入したアンテナ700より引き出し、ペイローダ70にある高周波ダイオード(マイクロ波整流回路として後述)により全波整流しパルスモータ710の動力源とする。エンコーダ付きのパルスモータ710側にピニオン712、スリット導波管20側にラック206を取り付け、無線ネットワークにより位置指令、加減速指令及び速度指令とのデータに基づき、ペイローダ70を移動させる。このペイローダ70には、電気的な動力源を有するため、ここにアクチェータ等を搭載し複雑な動きに対応することができる。
図4に例示するように、スリット導波管20は、スリット200が設けられた矩形の導波管であり、スリット200には、異物の混入を防ぐためテフロンブーツ202が組み込まれている。なお、テフロンブーツ202は、本発明に係る凹部部材の一例である。
また、スリット導波管20の外側には、リニアガイド204及びラック206が設けられている。リニアガイド204は、スリット200と平行に配置され、ペイローダ70の移動をガイドするガイド部材である。本例のリニアガイド204は、スリット200の外側近傍に配置され、スリット導波管20と一体で構成されている。
ペイローダ70は、アンテナ700と、パルスモータ710(移動動力部)と、ピ二オン712と、ガイドローラ714と、ローラーベース716とを有する。パルスモータ710は、アンテナ700を介して取り出された電力を用いて、回転駆動力を生成する。ピ二オン712は、ラック206の歯とかみ合ったピ二オンギアであり、パルスモータ710の回転駆動力によって回転する。2つのガイドローラ714は、ローラーベース716に回転自在に固定されており、リニアガイド204と接した状態で自由に回転する。
より具体的には、ペイローダ70は、スリット導波管20内を伝播するマイクロ波電力を、スリット200に挿入したアンテナ700より引き出し、ペイローダ70にある高周波ダイオード(マイクロ波整流回路として後述)により全波整流しパルスモータ710の動力源とする。エンコーダ付きのパルスモータ710側にピニオン712、スリット導波管20側にラック206を取り付け、無線ネットワークにより位置指令、加減速指令及び速度指令とのデータに基づき、ペイローダ70を移動させる。このペイローダ70には、電気的な動力源を有するため、ここにアクチェータ等を搭載し複雑な動きに対応することができる。
図5は、電力供給システム1の機能ブロックを例示する図である。
図5に例示するように、マイクロ波発生器30は、整合器300、アイソレータとしてのアッテネータ302、マイクロ波発振器304、高圧電源306及び終端調整期312を有する。マイクロ波発生器30は、整合器300、アッテネータ302、マイクロ波発振器304、高圧電源306及び終端調整期312は、協働してスリット導波管20内に安定的なマイクロ波を定在させる。
ペイローダ70は、アンテナ700、マイクロ波整流回路704、DC−DCコンバータ706、電気二重層キャパシタ708、モータードライバ716及びパルスモータ710を有する。なお、電気二重層キャパシタ708は、本発明に係る蓄電部の一例である。マイクロ波整流回路704は、アンテナ700を介して受信したマイクロ波を直流電力に変換する。DC−DCコンバータ706は、マイクロ波整流回路704から入力された直流の電力を、既定電圧の直流電力に変換する。電気二重層キャパシタ708は、DC−DCコンバータ706から入力された電力を蓄電する。モータードライバ716は、電気二重層キャパシタ708に蓄えられた電力を用いて、パルスモータ710を駆動させる。
図5に例示するように、マイクロ波発生器30は、整合器300、アイソレータとしてのアッテネータ302、マイクロ波発振器304、高圧電源306及び終端調整期312を有する。マイクロ波発生器30は、整合器300、アッテネータ302、マイクロ波発振器304、高圧電源306及び終端調整期312は、協働してスリット導波管20内に安定的なマイクロ波を定在させる。
ペイローダ70は、アンテナ700、マイクロ波整流回路704、DC−DCコンバータ706、電気二重層キャパシタ708、モータードライバ716及びパルスモータ710を有する。なお、電気二重層キャパシタ708は、本発明に係る蓄電部の一例である。マイクロ波整流回路704は、アンテナ700を介して受信したマイクロ波を直流電力に変換する。DC−DCコンバータ706は、マイクロ波整流回路704から入力された直流の電力を、既定電圧の直流電力に変換する。電気二重層キャパシタ708は、DC−DCコンバータ706から入力された電力を蓄電する。モータードライバ716は、電気二重層キャパシタ708に蓄えられた電力を用いて、パルスモータ710を駆動させる。
図6は、ペイローダ70のより詳細な機能ブロックを例示する図である。
図6に例示するように、ペイローダ70は、アンテナ700、マイクロ波整流回路704、DC−DCコンバータ706、電気二重層キャパシタ708、モータードライバ716及びパルスモータ710に加えて、無線通信ユニット702、発振・受信部712及び制御部714を有する。
発振・受信部712は、無線通信ユニット702を介して、給電装置10のシステムコントローラ400(図1)と通信を行う。より具体的には、発振・受信部712は、電気二重層キャパシタ708に蓄電された電力を用いて、制御部714の指示に従って無線通信を行う。
制御部714は、電気二重層キャパシタ708に蓄電された電力を用いて、ペイローダ70の動作を制御する。より具体的には、制御部714は、発振・受信部712を介して、電気二重層キャパシタ708に蓄電されている蓄電量を給電装置10に通知する。さらに、制御部714は、発振・受信部712を介して給電装置10のシステムコントローラ400から受信した制御信号に従って、モータードライバ716に移動の指示を行う。
図6に例示するように、ペイローダ70は、アンテナ700、マイクロ波整流回路704、DC−DCコンバータ706、電気二重層キャパシタ708、モータードライバ716及びパルスモータ710に加えて、無線通信ユニット702、発振・受信部712及び制御部714を有する。
発振・受信部712は、無線通信ユニット702を介して、給電装置10のシステムコントローラ400(図1)と通信を行う。より具体的には、発振・受信部712は、電気二重層キャパシタ708に蓄電された電力を用いて、制御部714の指示に従って無線通信を行う。
制御部714は、電気二重層キャパシタ708に蓄電された電力を用いて、ペイローダ70の動作を制御する。より具体的には、制御部714は、発振・受信部712を介して、電気二重層キャパシタ708に蓄電されている蓄電量を給電装置10に通知する。さらに、制御部714は、発振・受信部712を介して給電装置10のシステムコントローラ400から受信した制御信号に従って、モータードライバ716に移動の指示を行う。
上記構成により、ペイローダ70の位置指令は、無線通信ユニット720ユニットと無線通信装置402との間をシリアル通信で結び位置決め制御を行う。また、シリアル通信には、センサーデータや機器の駆動情報を含ませることができる。このようなペイローダ70を複数設けることにより、高信頼性のネットワークを組み高密度な搬送システムを構築できる。
また、個々のペイローダ70の位置・加減速や蓄電状態を常にシステム制御側(システムコントローラ400)が、統合管理しているため、ペイローダ70同士の衝突回避や運転状況を、無線通信を使いシリアル通信により制御できる。
また、個々のペイローダ70の位置・加減速や蓄電状態を常にシステム制御側(システムコントローラ400)が、統合管理しているため、ペイローダ70同士の衝突回避や運転状況を、無線通信を使いシリアル通信により制御できる。
また、アンテナ700のスリット導波管20内への突き出し量は、全てのペイロード70において同一寸法である。これによりマイクロ波が伝播する際の電界強度は、ペイロード70毎に異なるため、取り出し電力もバラバラな電力となる。そこで、個々の電力を平準化と取り出し電力の不足を補うため、瞬時に電力を蓄積できる電気二重層キャパシタ708をペイローダ70に設けて、安定した駆動走行を実現する。
また、個々のペイローダ70で消費される電力が異なるためスリット導波管20へ出力するマイクロ波電力を常に変化させる必要がある。これを行うには、システムコントローラ400(電力決定部)が、各ペイローダ70の制御部714から受信した蓄電量(電力情報)に基づいて、スリット導波管20に送出するマイクロ波の出力パワーを調整する。すなわち、システムコントローラ400は、フィードバックループにより個々のペイローダ70から無線通信にて送られてくるペイローダ70の消費電力を足し算し、規定値より下がらないようマイクロ波出力パワーを調整フィードバックする。
図7は、アンテナ700の最適な突き出し量を説明するための図である。
複数のペイローダ70が電力供給システム1に設置された場合に、スリット導波管20からの複数アンテナによるマイクロ波電力の取り出しを均一化する必要がある。
すなわち、スリット導波管20に挿入されるアンテナ700が複数になるため、図7のアンテナ突き出し量Lがいずれかのペイローダ70で長いと、このアンテナ700より後方は、マイクロ波が伝播しないため、他のペイローダ70で電力不足となる可能性がある。
この点に関して、実験から、突き出し量L=10〜15mmが複数アンテナ700から同時にマイクロ波電力を取り出すのに最適なアンテナ突き出し量であることがわかった。
複数のペイローダ70が電力供給システム1に設置された場合に、スリット導波管20からの複数アンテナによるマイクロ波電力の取り出しを均一化する必要がある。
すなわち、スリット導波管20に挿入されるアンテナ700が複数になるため、図7のアンテナ突き出し量Lがいずれかのペイローダ70で長いと、このアンテナ700より後方は、マイクロ波が伝播しないため、他のペイローダ70で電力不足となる可能性がある。
この点に関して、実験から、突き出し量L=10〜15mmが複数アンテナ700から同時にマイクロ波電力を取り出すのに最適なアンテナ突き出し量であることがわかった。
図8は、テフロン支柱208を例示する図である。
図8に例示するように、本例のスリット導波管20は、片方がオーバーハングしている構造のため、導波路内寸維持と補強のため、テフロン(登録商標)支柱208がスリット導波管20の中に一定間隔で設置されている。このテフロン支柱208は、マイクロ波電力の低減を極力少なくするため、テフロン(登録商標)で構成されている。
図8に例示するように、本例のスリット導波管20は、片方がオーバーハングしている構造のため、導波路内寸維持と補強のため、テフロン(登録商標)支柱208がスリット導波管20の中に一定間隔で設置されている。このテフロン支柱208は、マイクロ波電力の低減を極力少なくするため、テフロン(登録商標)で構成されている。
図9は、電力供給システム1の具体的な構成方法を説明する図である。
図10は、電力供給システム1の構成部品を例示する図である。
図9及び10に例示するように、電力供給システム1は、電源ユニット40(図10(A))と、複数の管材部品(図10(B))とを組み合わせて構成される。電源ユニット40には、整合器300、アイソレータ302、マイクロ波発振器304、終端調整器312、及び、セパレータフランジ450(後述)が、互いに接続され組み込まれた状態で一体化している。電源ユニット40には、高圧電源306、システムコントローラ400、及び無線通信装置402がさらに含まれてもよい。
セパレータフランジ450は、スリット導波管20の中空空間(導波空間)を分割する分割板454(後述)を有し、分割版454により分割された一方の端部近傍に整合器300が設けられ、分割版454により分割された他方の端部近傍に終端調整器312が設けられている。
図10は、電力供給システム1の構成部品を例示する図である。
図9及び10に例示するように、電力供給システム1は、電源ユニット40(図10(A))と、複数の管材部品(図10(B))とを組み合わせて構成される。電源ユニット40には、整合器300、アイソレータ302、マイクロ波発振器304、終端調整器312、及び、セパレータフランジ450(後述)が、互いに接続され組み込まれた状態で一体化している。電源ユニット40には、高圧電源306、システムコントローラ400、及び無線通信装置402がさらに含まれてもよい。
セパレータフランジ450は、スリット導波管20の中空空間(導波空間)を分割する分割板454(後述)を有し、分割版454により分割された一方の端部近傍に整合器300が設けられ、分割版454により分割された他方の端部近傍に終端調整器312が設けられている。
管材部品には、図10(B)に例示するように、180度湾曲した180°ベンドスリット導波管50、90度湾曲した90°ベンドスリット導波管52、直線状のロング直線スリット導波管54及びショート直線スリット導波管56、並びに、導波管結合フランジ58が含まれる。これらの管材部品を組み合わせて互いに接続させることにより、図9に例示するスリット導波管20が形成され、さらに、電源ユニット40を組み込むことにより、電力供給システム1が完成する。なお、上記管材部品は、本発明に係る中空金属管部品の一例である。
図11は、図10(B)の管材部品をより詳細に説明する図である。
図11(A)に例示するように、180°ベンドスリット導波管50、90°ベンドスリット導波管52、ロング直線スリット導波管54、及びショート直線スリット導波管56は、いずれも、スリットが設けられたスリット管体500と、このスリット管体のスリット近傍に設けられたガイド部分504と、スリットが設けられた壁面の隣の壁面に設けられたラック部分506とを有する。これらのスリット導波管52〜56が、それらの端部で導波管結合フランジ58によって結合されることによって、スリット、ガイド部分504及びラック部分506が連続することとなり、それぞれ、図4のスリット200、リニアガイド204及びラック206となる。
図11(A)に例示するように、180°ベンドスリット導波管50、90°ベンドスリット導波管52、ロング直線スリット導波管54、及びショート直線スリット導波管56は、いずれも、スリットが設けられたスリット管体500と、このスリット管体のスリット近傍に設けられたガイド部分504と、スリットが設けられた壁面の隣の壁面に設けられたラック部分506とを有する。これらのスリット導波管52〜56が、それらの端部で導波管結合フランジ58によって結合されることによって、スリット、ガイド部分504及びラック部分506が連続することとなり、それぞれ、図4のスリット200、リニアガイド204及びラック206となる。
図11(B)に例示するように、セパレータフランジ450は、管材部品と基本的に同様の断面形状を有するが、分割板454を含む点で管材部品と異なる。すなわち、セパレータフランジ450は、マイクロ波の導波管内を分割する金属製の分割板454(金属板)と、スリット管体452と、ガイド部分456と、ラック部分458とを有する。なお、セパレータフランジ450は、本発明に係る金属板部品の一例である。
分割版454には、アンテナ700が通過できる程度の大きさ及び形状の切欠き部が設けられており、この切欠き部には、テフロンブーツ202が挿入できる。セパレータフランジ450のガイド部分456は、管材部品のガイド部分504とほぼ同じ断面形状(スリット導波管の軸と直交する断面)であり、これらとスリット導波管の軸方向に連続してリニアガイド204となる。セパレータフランジ450のラック部分458は、管材部品のラック部分506とほぼ同じ断面形状(スリット導波管の軸と直交する断面)であり、これらとスリット導波管の軸方向に連続してラック206となる。
分割版454には、アンテナ700が通過できる程度の大きさ及び形状の切欠き部が設けられており、この切欠き部には、テフロンブーツ202が挿入できる。セパレータフランジ450のガイド部分456は、管材部品のガイド部分504とほぼ同じ断面形状(スリット導波管の軸と直交する断面)であり、これらとスリット導波管の軸方向に連続してリニアガイド204となる。セパレータフランジ450のラック部分458は、管材部品のラック部分506とほぼ同じ断面形状(スリット導波管の軸と直交する断面)であり、これらとスリット導波管の軸方向に連続してラック206となる。
上記電源ユニット40及び管材部品を組み合わせることにより、マイクロ波リークが無く、かつ、可動部のガイドレールのベースを兼ねるスリット導波管20の剛性を高くし、精度良い組立が可能になる。また、搬送用途に合わせてレイアウトを簡単に構成できる。
管材部品(すなわちスリット導波管20)は、例えば、アルミニウムの引き抜き材で製造される。スリット導波管の結合部は、図11(A)のように結合フランジを管材部品にボルトにて取り付けて、スリット導波管20の管材部品同士を結合します。
スリット導波管20の結合部510は、ラビリンス構造を採用するので、ここからのマイクロ波漏洩を抑制できる。
管材部品(すなわちスリット導波管20)は、例えば、アルミニウムの引き抜き材で製造される。スリット導波管の結合部は、図11(A)のように結合フランジを管材部品にボルトにて取り付けて、スリット導波管20の管材部品同士を結合します。
スリット導波管20の結合部510は、ラビリンス構造を採用するので、ここからのマイクロ波漏洩を抑制できる。
図12は、電源ユニット40及び管材部品により構成された電力供給システム1の構成例である。
図12に例示するように、特殊ショート直線スリット導波管を1本と、180°ベンドスリット導波管50を1本と、90°ベンドスリット導波管52を2本と、ロング直線スリット導波管54を1本と、ショート直線スリット導波管56を1本とを導波管結合フランジ58で連結させて、トラック形状のスリット導波管20を形成し、形成されたスリット導波管20に電源ユニット40を組み込むことにより、楕円形の軌道を有する電力供給システム1が構成できる。
トラック形状のスリット導波管20の中空空間(導波空間)は、電源ユニット40のセパレータフランジ450によって完全に分割され、この分割位置を端部として整合器と終端調整器との間に定在マイクロ波を発生させることができる。なお、ペイローダ70の軌道は、セパレータフランジ450で分割されることはなく、トラック状となる。
図12に例示するように、特殊ショート直線スリット導波管を1本と、180°ベンドスリット導波管50を1本と、90°ベンドスリット導波管52を2本と、ロング直線スリット導波管54を1本と、ショート直線スリット導波管56を1本とを導波管結合フランジ58で連結させて、トラック形状のスリット導波管20を形成し、形成されたスリット導波管20に電源ユニット40を組み込むことにより、楕円形の軌道を有する電力供給システム1が構成できる。
トラック形状のスリット導波管20の中空空間(導波空間)は、電源ユニット40のセパレータフランジ450によって完全に分割され、この分割位置を端部として整合器と終端調整器との間に定在マイクロ波を発生させることができる。なお、ペイローダ70の軌道は、セパレータフランジ450で分割されることはなく、トラック状となる。
図13は、2つの電源ユニット40を用いた電力供給システム1の構成例である。
図13に例示するように、搬送ラインが長い場合には、2つの電源ユニット40をスリット導波管20に組み込んで、複数の導波空間を形成し、それぞれの電源ユニット40がそれぞれの導波空間に定在マイクロ波を発生させることにより、長い搬送ライン全域で定在マイクロ波による電力の供給が可能になる。
このように、電源ユニット40のセパレータフランジ450によって、スリット導波管20の中空空間を分割することにより、異なるマイクロ波源からの干渉を防ぎ、長い搬送ライン(ペイローダ70の軌道)の全域にわたって安定的に電力を供給できる。
図13に例示するように、搬送ラインが長い場合には、2つの電源ユニット40をスリット導波管20に組み込んで、複数の導波空間を形成し、それぞれの電源ユニット40がそれぞれの導波空間に定在マイクロ波を発生させることにより、長い搬送ライン全域で定在マイクロ波による電力の供給が可能になる。
このように、電源ユニット40のセパレータフランジ450によって、スリット導波管20の中空空間を分割することにより、異なるマイクロ波源からの干渉を防ぎ、長い搬送ライン(ペイローダ70の軌道)の全域にわたって安定的に電力を供給できる。
図14は、立体的な搬送ラインを実現する電力供給システム1の構成例である。
図14に例示するように、管材部品と電源ユニット40を組み合わせることにより、立体的な搬送ラインを有する電力供給システム1も構成できる。
図14に例示するように、管材部品と電源ユニット40を組み合わせることにより、立体的な搬送ラインを有する電力供給システム1も構成できる。
以上説明したように、本例の電力供給システム1によれば、スリット導波管20内を伝播するマイクロ波を、管内部に挿入した複数の可動ユニット(ペイローダ70)に搭載したアンテナ700から取り出し、高周波ダイオードにより整流し、駆動・制御電源とすることができる。また、本例の電力供給システム1によれば、可動ユニット(ペイローダ70)の位置・速度・加減速指令等は、無線ネットワークにより個々の可動ユニットに送信され、協調動作するように制御される。これにより幅広いニーズに対応する搬送システムの基礎を構築できる。
これらによって、非接触給電(ワイヤレス給電)による搬送システムが、自由度のあるライン構成で実現でき、低コストで多方面への展開が期待できる。特に、本例の電力供給システム1は、応用の拡張性、単位長さ当りのイニシャルコスト、長距離搬送性、複数ペイローダの独立可動性、給電の安定性等の点で、比較例よりも優れる。
これらによって、非接触給電(ワイヤレス給電)による搬送システムが、自由度のあるライン構成で実現でき、低コストで多方面への展開が期待できる。特に、本例の電力供給システム1は、応用の拡張性、単位長さ当りのイニシャルコスト、長距離搬送性、複数ペイローダの独立可動性、給電の安定性等の点で、比較例よりも優れる。
[変形例]
次に、上記実施形態の変形例を説明する。
図15〜図18は、チョークフランジ802及びシールドスラブ804が設けられた電力供給システム1を説明する図である。
スリット導波管20に挿入されたアンテナ700からマイクロ波電力を取り出す。アンテナ700は、ペイローダ70(可動部)に取り付けられているためスリット導波管20が固定側となり、マイクロ波全波整流回路は可動部側となる。この間は、1〜2mmのギャップで離れているが、このギャップがあまり大きいと、マイクロ波が漏れる可能性がある。そこで、本変形例では、図16及び17に例示するように、可動部側(ペイローダ70)に、λ/2チョークを形成するようにチョークフランジ802を配置し、中央部にアンテナが貫通するようにする。この貫通部は、特性インピーダンスが50Ωとなるように設計されている。
次に、上記実施形態の変形例を説明する。
図15〜図18は、チョークフランジ802及びシールドスラブ804が設けられた電力供給システム1を説明する図である。
スリット導波管20に挿入されたアンテナ700からマイクロ波電力を取り出す。アンテナ700は、ペイローダ70(可動部)に取り付けられているためスリット導波管20が固定側となり、マイクロ波全波整流回路は可動部側となる。この間は、1〜2mmのギャップで離れているが、このギャップがあまり大きいと、マイクロ波が漏れる可能性がある。そこで、本変形例では、図16及び17に例示するように、可動部側(ペイローダ70)に、λ/2チョークを形成するようにチョークフランジ802を配置し、中央部にアンテナが貫通するようにする。この貫通部は、特性インピーダンスが50Ωとなるように設計されている。
また、図15に示すように、スリット導波管20の長手方向を導波管内部から見る(Pカラ見ル)と、スリット方向にマイクロ波が漏れる空間が存在する。これを防ぐため、図17に例示するようにシールドスラブ804をチョークフランジ802に取り付け、かつ、ペイローダ70が移動するのを妨げないように、スリット導波管20のスリット200の幅より薄くしてある。これによりスリットの長手方向のマイクロ波リーク量を最小限にすることができる。
図18は、変形例のペイローダ70においてマイクロ波電力の取り出し部であるマイクロ波全波整流器の基本ブロック図を示す。本変形例では、チョークフランジ802によりマイクロ波の漏洩が極力抑制された状態で、アンテナ700が矩形のスリット導波管20からマイクロ波を取り出し、取り出されたマイクロ波は、フィルターを通して、全波整流部で整流され、さらにフィルターを通して、DC−DCコンバータに入力される。
図18は、変形例のペイローダ70においてマイクロ波電力の取り出し部であるマイクロ波全波整流器の基本ブロック図を示す。本変形例では、チョークフランジ802によりマイクロ波の漏洩が極力抑制された状態で、アンテナ700が矩形のスリット導波管20からマイクロ波を取り出し、取り出されたマイクロ波は、フィルターを通して、全波整流部で整流され、さらにフィルターを通して、DC−DCコンバータに入力される。
1…電力供給システム
10…給電装置
20…スリット導波管
30…マイクロ波発生器
40…電源ユニット
70…ペイローダ
700…アンテナ
10…給電装置
20…スリット導波管
30…マイクロ波発生器
40…電源ユニット
70…ペイローダ
700…アンテナ
Claims (17)
- 給電装置と受電装置とを含む電力供給システムであって、
前記給電装置は、
スリットが設けられた中空導波管と、
前記中空導波管内に電波を送出する送電部と
を有し、
前記受電装置は、
前記スリットに挿入される棒状又は板状のアンテナと、
前記アンテナを介して受信した電波に基づいて、電力を生成する電力生成部と
を有する
電力供給システム。 - 前記送電部は、マイクロ波を前記中空導波管内に送出し、
前記スリットは、8mm以下である
請求項1に記載の電力供給システム。 - 前記アンテナが前記スリットに挿入される長さは、送出されるマイクロ波の波長の4分の1以下である
請求項2に記載の電力供給システム。 - 前記給電装置は、
前記中空導波管の外側に、前記受電装置が前記スリットに沿って移動するようにガイドするガイド部材
をさらに有し、
前記受電装置は、前記アンテナの一部が前記スリットに挿入された状態で、前記ガイド部材にガイドされて移動する
請求項1に記載の電力供給システム。 - 前記受電装置は、
前記電力生成部により生成される電力を用いて、前記受電装置を前記スリットに沿って移動させる移動動力部
をさらに有する
請求項4に記載の電力供給システム。 - 複数の前記受電装置を含み、
前記受電装置それぞれは、
それぞれの受電装置で使用可能な電力を示す電力情報を送信する送信部
を有し、
前記給電装置は、
前記送信部から電力情報を受信する受信部と、
前記受信部により受信された電力情報に基づいて、送出すべき電力を決定する電力決定部と
をさらに有し、
前記送電部は、前記電力決定部により決定された電力に応じて、送出する電波を変更する
請求項1に記載の電力供給システム。 - 前記アンテナが前記スリットに挿入される長さは、10mmから15mmであり、
前記受電装置それぞれは、
前記電力生成部により生成された電力を蓄電する蓄電部
をさらに有し、
前記送信部は、前記蓄電部により蓄電されている電力を示す情報を、前記電力情報として送信する
請求項6に記載の電力供給システム。 - 前記受電装置は、
前記スリットと対向する位置に設けられ、チョーク構造を備えたチョークフランジと、
前記チョークフランジに設置され、アンテナ近傍に配置されたスラブ型シールドと
をさらに有する
請求項1に記載の電力供給システム。 - 前記給電装置は、
前記中空導波管内の中空空間を分割する金属板であって、挿入された前記アンテナが通過できるような切欠き部が設けられた金属板
をさらに有し、
前記送電部は、前記金属板により分割された前記中空導波管内に、電波を送出する
請求項1に記載の電力供給システム。 - 前記給電装置は、
少なくとも前記アンテナの挿入部位が通過できるように、前記中空導波管のスリットから中空空間の内部に凹んだ空間を形成するテフロン(登録商標)製の凹部部材
をさらに有する
請求項1に記載の電力供給システム。 - 前記給電装置は、
前記中空導波管内に設けられ、テフロン(登録商標)で構成された支柱
をさらに有し、
前記中空導波管は、金属で構成され、
前記送電部は、マイクロ波を送出する
請求項1に記載の電力供給システム。 - 表面にスリットが設けられた、直線形状又は曲線形状の中空金属管部品と、
少なくとも、前記金属管部品の中空断面を覆うことができる金属板部品と
をさらに有し、
前記中空導波管は、スリット及び中空空間が連続するように、複数の前記中空金属管部品を互いに接続し、かつ、これらの中空金属管部品の接続部位の少なくとも1つに前記金属板部品を挟み込むことにより形成される
請求項1に記載の電力供給システム。 - 前記金属板部品と、
発振器と、
アイソレータと、
前記金属板部品の一方の面の近傍で、送出される電波を整合させる整合器と、
前記金属板部品の他方の面の近傍で、送出された電波の終端を調整する終端調整器と
をユニット化した電源ユニット
を有する
請求項12に記載の電力供給システム。 - スリットが設けられた中空導波管と、
前記中空導波管内に電波を送出する送電部と
を有する給電装置。 - 給電装置に設けられたスリットに一部が挿入できるアンテナと、
前記アンテナを介して受信した電波に基づいて、電力を生成する電力生成部と
を有する受電装置。 - 中空導波管の中空空間を分割するための金属板部品と、
発振器と、
アイソレータと、
前記金属板部品の一方の面の近傍で、送出される電波を整合させる整合器と、
前記金属板部品の他方の面の近傍で、送出された電波の終端を調整する終端調整器と
を有する電源ユニット。 - スリットが設けられた中空導波管の内部に、電波を送出するステップと
前記スリットに挿入されたアンテナを介して電波を受信するステップと、
前記アンテナを介して受信した電波に基づいて、電力を生成するステップと
を有する電力供給方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014146514A JP2016025685A (ja) | 2014-07-17 | 2014-07-17 | 電力供給システム、給電装置、受電装置、及び電力供給方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019133751A1 (en) * | 2017-12-28 | 2019-07-04 | Empower Earth, Inc. | Platforms, systems, and methods for continuous recharging of high power devices utilizing wireless power transmission |
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- 2014-07-17 JP JP2014146514A patent/JP2016025685A/ja active Pending
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