JP2016023236A - 電子機器用粘着シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートと、前記架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートの少なくとも片面に積層一体化された粘着剤層とを有する電子機器用粘着シートであって、前記粘着剤層は、リビングラジカル重合により得られた分子量分布(Mw/Mn)1.05〜2.5のアクリル系ポリマーと、ロジン系粘着付与樹脂とを含有し、前記アクリル系ポリマーは、アルコール性水酸基を有し、前記ロジン系粘着付与樹脂は、水酸基価が25〜55であり、前記アクリル系ポリマー100重量部に対する含有量が5〜40重量部である電子機器用粘着シート。
【選択図】なし
Description
このような粘着シートは、例えば、額縁状等の形状に打ち抜かれ、表示画面の周辺に配置されるようにして用いられる。
特許文献1には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートと、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの一面に積層一体化された所定のアクリル系粘着剤層とを含む電子機器用粘着シートが記載されており、この電子機器用粘着シートは厚みが薄いながら十分な衝撃吸収性及び水密性を有することが記載されている。
特許文献2には、有機テルル化合物を重合開始剤として用いてリビングラジカル重合法によりモノマーを共重合して得られた共重合体を含有する粘着剤が記載されている。しかしながら、単にこのような粘着剤を用いただけでは、粘着シートを細幅で用いた場合に充分に高い水密性を得ることは難しかった。
以下、本発明を詳述する。
本発明の電子機器用粘着シートは、架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートの少なくとも片面に粘着剤層を有していればよく、架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートの両面に粘着剤層を有していてもよい。
上記架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートは特に限定されず、例えば、ポリオレフィン樹脂発泡シートを架橋することで得ることができる。
上記ポリオレフィン樹脂発泡シートを架橋する方法は特に限定されず、例えば、上記ポリオレフィン樹脂発泡シートに電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、上記ポリオレフィン樹脂発泡シートに予め配合しておいた有機過酸化物を加熱により分解させる方法等が挙げられる。
上記メタロセン化合物として、例えば、カミンスキー触媒等が挙げられる。
なお、この場合、上記メタロセン系ポリエチレン発泡体における上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量は、40重量%以上が好ましい。上記メタロセン化合物を用いて得られたポリエチレン系樹脂の含有量が40重量%以上であると、上記メタロセン系ポリエチレン発泡体の厚みが薄くても高い圧縮強度を得ることができる。
また、上記発泡性ポリオレフィン樹脂組成物を押出機を用いて発泡剤を発泡させることなくシート状に押出加工し、得られた発泡性ポリオレフィン樹脂シートを必要に応じて架橋した後、発泡剤を発泡させる方法を用いてもよい。
更に、得られた発泡シートを必要に応じて延伸してもよい。
上記アクリル系ポリマーは、リビングラジカル重合、より好ましくは有機テルル重合開始剤を用いたリビングラジカル重合により得られたものである。
リビングラジカル重合は、重合反応が停止反応又は連鎖移動反応等の副反応で妨げられることなく分子鎖が生長していく重合である。リビングラジカル重合によれば、例えばフリーラジカル重合等と比較してより均一な分子量及び組成を有するポリマーが得られ、低分子量成分等の生成を抑えることができる。このため、上記アクリル系ポリマーの分子量分布を上記範囲に調整しやすくなり、電子機器用粘着シートを細幅で用いた場合であっても充分に高い粘着力が得られ、高い水密性を維持することができる。
上記有機テルル化合物として、例えば、(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−クロロ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−メトキシ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−アミノ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−ニトロ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−シアノ−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−メチルカルボニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−フェニルカルボニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−メトキシカルボニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−フェノキシカルボニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−スルホニル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−トリフルオロメチル−4−(メチルテラニル−メチル)ベンゼン、1−クロロ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−メトキシ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−アミノ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−ニトロ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−シアノ−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−メチルカルボニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−フェニルカルボニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−メトキシカルボニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−フェノキシカルボニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−スルホニル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−トリフルオロメチル−4−(1−メチルテラニル−エチル)ベンゼン、1−クロロ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−ヒドロキシ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−メトキシ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−アミノ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−ニトロ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−シアノ−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−メチルカルボニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−フェニルカルボニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−メトキシカルボニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−フェノキシカルボニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−スルホニル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、1−トリフルオロメチル−4−(2−メチルテラニル−プロピル)ベンゼン、2−(メチルテラニル−メチル)ピリジン、2−(1−メチルテラニル−エチル)ピリジン、2−(2−メチルテラニル−プロピル)ピリジン、2−メチルテラニル−エタン酸メチル、2−メチルテラニル−プロピオン酸メチル、2−メチルテラニル−2−メチルプロピオン酸メチル、2−メチルテラニル−エタン酸エチル、2−メチルテラニル−プロピオン酸エチル、2−メチルテラニル−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メチルテラニルアセトニトリル、2−メチルテラニルプロピオニトリル、2−メチル−2−メチルテラニルプロピオニトリル等が挙げられる。上記化合物中のメチルテラニル基は、エチルテラニル基、n−プロピルテラニル基、イソプロピルテラニル基、n−ブチルテラニル基、イソブチルテラニル基、t−ブチルテラニル基、フェニルテラニル基等であってもよく、また、これらの有機テルル化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル系ポリマーをアルコール性水酸基を有するものとすることにより、電子機器用粘着シートの耐剥離性能が向上する。特にイソシアネート系架橋剤等の架橋剤をアルコール性水酸基と反応させることにより上記アクリル系ポリマーの主鎖間に架橋構造を形成した場合においては、耐剥離性能の向上が顕著になり、電子機器用粘着シートを細幅で用いた場合であっても高い水密性を維持することができる。
上記アルコール性水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルは特に限定されず、例えば、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのアルコール性水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、2−ヒドロキシエチルアクリレート又は4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
なお、他のリビングラジカル重合とは異なり、有機テルル重合開始剤を用いたリビングラジカル重合は、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基及びニトリル基等の極性官能基を有するモノマーをいずれも保護することなく、同一の開始剤で分子量、分子量分布を制御することができる。このため、極性官能基を有するモノマーを容易に共重合することができる。
上記(メタ)アクリル酸エステルは特に限定されず、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、エチルアクリレートが好ましい。
なかでも、上記アクリル系ポリマーは、エチルアクリレート成分を5〜30重量%含有することが好ましい。上記含有量が5重量%未満であると、上記粘着剤層が剥がれやすくなったり水密性が低下したりすることがある。上記含有量が30重量%を超えると、塗工時の粘度が高すぎて上記粘着剤層に厚みムラが生じたり、上記粘着剤層が硬くなりすぎて剥がれやすくなったり水密性が低下したりすることがある。上記エチルアクリレート成分の含有量のより好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は25重量%である。
上記リビングラジカル重合の方法として、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。
上記リビングラジカル重合において重合溶媒を用いる場合、該重合溶媒は特に限定されず、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、トルエン、キシレン等の非極性溶媒や、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等の高極性溶媒を用いることができる。これらの重合溶媒は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によりポリスチレン換算分子量として測定される。具体的には、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、アクリル系ポリマーをテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液を用いてGPC法によりポリスチレン換算分子量として測定される。GPC法では、例えば、2690 Separations Model(Waters社製)等を使用できる。
上記粘着剤層に上記ロジン系粘着付与樹脂を配合し、更に、上記ロジン系粘着付与樹脂の水酸基価及び含有量を上記範囲に調整することにより、電子機器用粘着シートを細幅で用いた場合であっても充分に高い粘着力が得られ、高い水密性を維持することができる。
なお、水酸基価は、JIS K1557(無水フタル酸法)により測定できる。
なお、軟化温度とは、JIS K2207環球法により測定した軟化温度である。
ロジン樹脂をエステル化したものがロジンエステル樹脂、不均化ロジン樹脂をエステル化したものが不均化ロジンエステル樹脂、水添ロジン樹脂をエステル化したものが水添ロジンエステル樹脂、重合ロジン樹脂をエステル化したものが重合ロジンエステル樹脂である。上記エステル化に使用されるアルコール類としては、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールが挙げられる。
上記重合ロジンエステル樹脂として、例えば、荒川化学工業社製ペンセルD135(水酸基価45、軟化温度135℃)、同社製ペンセルD130(水酸基価45、軟化温度130℃)、同社製ペンセルD125(水酸基価34、軟化温度125℃)、同社製ペンセルD160(水酸基価42、軟化温度160℃)等が挙げられる。
これらのロジン系粘着付与樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記テルペン系粘着付与樹脂として、例えば、ヤスハラケミカル社製YSポリスターG150(軟化点150℃)、同社製YSポリスターT100(軟化点100℃),同社製YSポリスターG125(軟化点125℃)、YSポリスターT115(軟化点115℃)、同社製YSポリスターT130(軟化点130℃)等が挙げられる。
なお、ゲル分率は、次のようにして測定される。まず、電子機器用粘着シートを50mm×100mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製し、試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させる。乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出する。なお、試験片には、粘着剤層を保護するための離型フィルムは積層されていないものとする。
ゲル分率(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0) (1)
(W0:基材の重量、W1:浸漬前の試験片の重量、W2:浸漬、乾燥後の試験片の重量)
このときの額縁の幅は特に限定されないが、通常、2.5mm以下である。本発明の電子機器用粘着シートは、額縁の幅が1.5mm以下、より好ましくは1.0mm以下、更に好ましくは0.5mm以下の細幅であっても高い水密性を維持することができる。
また、表示画面のサイズが大きいと、表示画面の周辺の接合固定部分が狭幅化する。このため、本発明の電子機器用粘着シートは、表示画面のサイズが大きい表示装置に適しており、例えば、表示画面のサイズが8インチ以上の表示装置、より好ましくは9インチ以上の表示装置、更に好ましくは10インチ以上の表示装置に適している。
(リビングラジカル重合アクリル系ポリマーの合成)
Tellurium(40メッシュ、金属テルル、アルドリッチ社製)6.38g(50mmol)をテトラヒドロフラン(THF)50mLに懸濁させ、これに1.6mol/Lのn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(アルドリッチ社製)34.4mL(55mmol)を、室温でゆっくり滴下した。この反応溶液を金属テルルが完全に消失するまで攪拌した。この反応溶液に、エチル−2−ブロモ−イソブチレート10.7g(55mmol)を室温で加え、2時間攪拌した。反応終了後、減圧下で溶媒を濃縮し、続いて減圧蒸留して、黄色油状物の2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオン酸エチルを得た。
得られたリビングラジカル重合アクリル系ポリマーをテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルター(材質:ポリテトラフルオロエチレン、ポア径:0.2μm)で濾過し、得られた濾液をゲルパミエーションクロマトグラフ(Waters社製、2690 Separations Model)に供給して、サンプル流量1ミリリットル/min、カラム温度40℃の条件でGPC測定を行い、ポリマーのポリスチレン換算分子量を測定して、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。カラムとしてはGPC KF−806L(昭和電工社製)を用い、検出器としては示差屈折計を用いた。
(フリーラジカル重合アクリル系ポリマーの合成)
反応容器内に、重合溶媒として酢酸エチル50gを加え、窒素でバブリングした後、窒素を流入しながら反応容器を加熱して還流を開始した。続いて、重合開始剤としてV−60(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)0.15gを酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に投入し、表1に示すモノマーの合計100gを2時間かけて滴下添加した。滴下終了後、重合開始剤としてV−60(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)0.15gを酢酸エチルで10倍希釈した重合開始剤溶液を反応容器内に再度投入し、4時間重合反応を行い、フリーラジカル重合アクリル系ポリマー含有溶液を得た。合成1と同様にして、重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
(1)粘着剤溶液の調製
上記で得られたラジカル重合アクリル系ポリマー含有溶液に酢酸エチルを加え、次いでその不揮発分100重量部に対して表2に示す所定量の粘着付与樹脂及び架橋剤(「コロネートL」、日本ポリウレタン工業社製、イソシアネート誘導体、又は、「TETRAD−X」、三菱ガス化学社製、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン)を添加して攪拌し、不揮発分30重量%の粘着剤溶液を得た。使用した粘着付与樹脂を下記に示す。
・ペンセルD130(重合ロジンエステル樹脂、水酸基価45、軟化温度130℃、荒川化学工業社製)
・KE−359(水添ロジンエステル樹脂、水酸基価42、軟化温度100℃、荒川化学工業社製)
・マイティーエースG150(テルペンフェノール樹脂、軟化温度150℃、ヤスハラケミカル社製)
・YSポリスターT130(テルペンフェノール樹脂、軟化温度130℃、ヤスハラケミカル社製)
重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を用いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン(エクソン・ケミカル社製、商品名「EXACT3027」、密度0.900g/cm3、融点98℃、軟化点85℃)100重量部、発泡剤としてアゾジカルボンアミド5重量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.3重量部及び酸化亜鉛1重量部を含有する発泡性ポリオレフィン樹脂組成物を押出機に供給して130℃で溶融混練し、幅200mm、厚さ0.8mmの長尺状の発泡性ポリオレフィン樹脂シートに押出した。
次に、得られた発泡性ポリオレフィン樹脂シートの両面に加速電圧800kVの電子線を5Mrad照射して、発泡性ポリオレフィン樹脂シートを架橋した。この発泡性ポリオレフィン樹脂シートを熱風及び赤外線ヒータにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込んで加熱し、発泡させた。
得られた発泡シートを発泡炉から連続的に送り出した後、この発泡シートをその両面の温度が200〜250℃となるように維持した状態で、そのCDに延伸倍率3倍で延伸させた。同時に、発泡性ポリオレフィン樹脂シートの発泡炉への送り込み速度(供給速度)よりも速い巻取速度で発泡シートを巻き取ることによって発泡シートを延伸倍率3倍でMDに延伸させた。これにより、発泡シートの気泡をCD及びMDに延伸して変形させ、幅1050mm、厚み0.1mm、架橋度25重量%、発泡倍率4.7倍の架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートを得た。
得られた架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートの両面に粘着剤組成物溶液を乾燥後の厚みが50μmになるよう塗工し、105℃で5分間乾燥させて、架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートの両面のそれぞれに厚みが50μmの粘着剤層を積層一体化して電子機器用粘着シートを得た。
得られた粘着シートを50mm×100mmの平面長方形状に裁断して試験片を作製した。試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させた。乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出した。
ゲル分率(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0) (1)
(W0:基材の重量、W1:浸漬前の試験片の重量、W2:浸漬、乾燥後の試験片の重量)
実施例及び比較例で得られた粘着シートについて、下記の評価を行った。結果を表2に示す。
粘着シートを外径60mm、内径50mmのリング状に打ち抜き、幅5mmのリング状の試験片A1を得た。また、粘着シートを外径60mm、内径55mmのリング状に打ち抜き、幅2.5mmのリング状の試験片A2を得た。
試験片A1又は試験片A2を2枚の互いに平行なアクリル樹脂板間に挟み、試験片の圧縮率が10%になるように(即ち、試験片の圧縮後の厚みが圧縮前の厚みの10%となるように)、試験片をその厚み方向に2枚のアクリル樹脂板で圧縮した。
2枚のアクリル樹脂板のうちの一方のアクリル樹脂板には、試験片の中心部に対応する部分に貫通孔が開いており、この貫通孔より、2枚のアクリル樹脂板の対向面と試験片とで囲まれた空間内に水を満たした。10kPaの圧力をかけた状態でJIS C0920 IPX7に準拠して漏水が始まるまでの時間を評価した。試験片A1を用いた際の評価結果と、試験片A2を用いた際の評価結果について表2に示した。
Claims (2)
- 架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートと、前記架橋ポリオレフィン樹脂発泡シートの少なくとも片面に積層一体化された粘着剤層とを有する電子機器用粘着シートであって、
前記粘着剤層は、リビングラジカル重合により得られた分子量分布(Mw/Mn)1.05〜2.5のアクリル系ポリマーと、ロジン系粘着付与樹脂とを含有し、
前記アクリル系ポリマーは、アルコール性水酸基を有し、
前記ロジン系粘着付与樹脂は、水酸基価が25〜55であり、前記アクリル系ポリマー100重量部に対する含有量が5〜40重量部である
ことを特徴とする電子機器用粘着シート。 - アクリル系ポリマーは、エチルアクリレート成分を5〜30重量%含有することを特徴とする請求項1の電子機器用粘着シート。
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