JP2016022659A - インサート成形金型及びインサート成形法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 金属構成部品を正確にキャビティ内に配置することができ、歩留りを高くすることができ、尚且つ、金属構成部品が金型に対して引っ掛かって金型自体が破損することが無く、破損した場合でも修理費用も低減することが可能なインサート成形金型を得る。【解決手段】 金型の型締め時の金属構成部品の位置決め手段として、キャリアの端部に均等間隔で穿設された一つ以上のパイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部と、この突起部が挿入される前記金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットとの第2係合手段とを備えたものである。【選択図】 図2
Description
本発明は、金属構成部品を金型のキャビティ内に挿入した状態でのそのキャビティ内に樹脂を注入して金属構成部品と樹脂とが一体化したインサート成形品を形成するインサート成形金型及びインサート成形法に関するものである。
フープと呼ばれる帯状薄板キャリアに端子列によって等間隔で配列したインサート成形品の金属構成部品を、フープ移送手段で固定金型と可動金型との対向した成形金型のキャビティ内に間欠的に供給し、キャビティ内で金属構成部品を樹脂と一体成形してインサート成形品を得る。
フープ移送手段としては、間欠的に供給される金属構成部品を帯状薄板キャリアに等間隔で配列した帯状のフープの長手両端部に均等間隔で穿設されたパイロット孔に挿入される挿入部材で成形金型に対して正確に位置決めするものであった。金属構成部品及びインサート成形品がより小型化されるに従い、パイロット孔のみの位置決めでは、正確な位置決めが難しくなり、金属構成部品に形成されたスリットに対して、そのスリットに進入する突起を成形金型のキャビティ内に形成し、より正確な位置決めを行ってもいた(例えば、特許文献1参照)。
図5、図6を用いてより具体的に説明する。図5は従来の成形金型の動作を示す正面図であり、a図は開放状態、b図は型締め状態を示す。図6は図5に示すインサート成形金型を用いたインサート成形品の状態を示す平面図であり、a図はインサート成形終了の状態、b図は後続の金属構成品をキャビティ内に移送した状態、c図はインサート成形品の側面図である。
図5及び図6の各図に示す通り、固定金型51と可動金型55との間に間欠的に供給される金属構成部品60(60a、60b…)は2つのフープとして一組の帯状薄板キャリア61に各々4本の端子列62を介して各フープに等間隔で配列されている。各金属構成部品60(60a、60b…)の固定金型51と可動金型55とへの間欠的な供給及び金型キャビティ内への位置決めは、キャリア61の両側部に均等に配されたパイロット孔63によって行われる。
即ち、図6のa図に示す通り、固定金型51のキャビティ内に保持された樹脂65と一体化が終了した金属構成部品60aと固定金型51の手前の金属構成部品60bとは、各々の金属構成部品60a、60bを取り囲むように配置された一点鎖線で示された6つの保持手段58によって、各々の金属構成部品60a、60bをキャリア61の両側部の前後左右の均等位置のパイロット孔63で保持され、持ち上げられる。この際、金型キャビティ内で保持されたキャリア61の樹脂65と一体化が終了した金属構成部品60aの両側のパイロット孔63は固定金型51の挿入部材53から外される。
持ち上げられたキャリア61は保持されたまま入口から出口方向に移動され、図6のb図に示す通り、金属構成部品60bが固定金型51の直上に達した後に降下して金属構成部品60bの両側のパイロット孔63が挿入部材53に装着される。その後、可動金型55が降下して型締め状態となり、金型キャビティ内に樹脂が射出され、インサート成形される。型締め状態の際に6つの保持手段58の保持は外され、6つの保持手段58を出口から入口方向に移動させて最初の位置に戻され、更にインサート成形が行われている金属構成部品60bと後続の金属構成品60cとを取り囲むように6つの保持手段58によってキャリア61が保持される。この動作を繰り返すことにより、キャリア61は間欠的に搬送される。
さて、金属構成部品60及びインサート成形品がより小型化されるに従って、パイロット孔63のみの位置決めでは、正確な位置決めが難しくなる。そのため、一組の金属構成部品60(60a、60b…)を連絡する端子列62間に形成されたスリット64に対して、そのスリット64に進入する突起部54を固定金型51のキャビティ内に形成し、より正確な位置決めを行っている。
図5に示す通り、各4本ずつ合計8本の端子列62間の各3箇所合計6箇所のスリット64の各々に進入する横断面が逆V字状の突起部54が固定金型51に突設されている。この横断面が逆V字状の突起部54により、突起部54の先端部がスリット64に進入しつつスリット64が固定金型51に近接するに従い、正確に位置決めされてキャビティ内に保持されることになる。
尚、可動金型55には、型締め状態の際にこの逆V字状の突起部54に噛み合うように金型が形成されて、射出成形用のキャビティが構成される。そのため、図6のc図に示す通り、金属構成部品60と樹脂65とが一体化した側面には、逆V字状の突起部54に由来するV字状の抜き型の合わせ目に由来する跡66が樹脂部分に形成される。
近年、インサート成形品は更に小さく、薄く、多機能となっている。即ち、図5及び図6に示した金属構成部品60が更に小さく、端子列の数が多くなり、端子列の幅も小さくなるため、スリット64についてもより多数でより狭くなる。そのため、逆V字状の突起部54についても、より多数となりそして幅もより狭くなる。
この逆V字状の突起部54にスリット64が正確に嵌る場合には良好なインサート成形が可能となるが、突起部54の一部に端子列の一部等が引っ掛かった場合には、その後の型締めのための可動金型が降下した場合には、引っ掛かった端子列部分によって金型自体が損傷することが多々あった。固定金型及び可動金型からなる金型については、その精密性から高価であり、破損した場合の修理費用も当然高価となる。
尚、本来であれば固定金型と可動金型との型締め工程では、確実な型締め動作が行われない限り、その後のインサート成形工程は行わないように設定されているが、前述の通り、インサート成形品が更に小さく、薄くなり、端子列自体も小さく薄くなっているため、端子列の一部分の噛み込み程度の差異は、型締め誤差と設定されてしまうこともあり、不良品の発生のみならず、金型の破損までも引き起こすことがあった。
そこで、本発明は、金属構成部品を金型のキャビティ内に挿入した状態でのそのキャビティ内に樹脂を注入して金属構成部品と樹脂とを一体化するインサート成形の金型において、金属構成部品を正確にキャビティ内に配置することができ、歩留りを高くすることができ、尚且つ、金属構成部品が金型に対して引っ掛かって金型自体が破損することが無く、破損した場合でも修理費用も低減することが可能なインサート成形金型及びインサート成形法を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係るインサート成形金型は、帯状薄板キャリアに端子列を介して等間隔で配列したインサート成形品の金属構成部品が固定金型と可動金型との間に間欠的に移送され、前記金属構成部品を挿入した状態での前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティ内に樹脂を注入して前記金属構成部品と一体化したインサート成形品を形成するインサート成形金型において、
前記金型の型締め時の金属構成部品の位置決め手段として、
前記キャリアの端部に均等間隔で穿設された一つ以上のパイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、
前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部と、この突起部が挿入される前記金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットとの第2係合手段とを備えたことを特徴とするものである。
前記金型の型締め時の金属構成部品の位置決め手段として、
前記キャリアの端部に均等間隔で穿設された一つ以上のパイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、
前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部と、この突起部が挿入される前記金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットとの第2係合手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係るインサート成形金型は、請求項1に記載された固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティを構成するキャビティ構成金型と、
前記パイロット孔に挿入される挿入部材を構成する第1係合構成金型と前記スリットに挿入される突起部を構成する第2係合構成金型とを分離可能としたことを特徴とするものである。
前記パイロット孔に挿入される挿入部材を構成する第1係合構成金型と前記スリットに挿入される突起部を構成する第2係合構成金型とを分離可能としたことを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係るインサート成形金型は、請求項1又は2に記載された突起部が先端部の方向に向かうに従って先細り形状となっていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明に係るインサート成形法は、請求項1〜3の何れか1項に記載のインサート成形金型を用いたインサート成形法であって、
帯状薄板キャリアに端子列を介して等間隔で配列したインサート成形品の金属構成部品を固定金型と可動金型との間に間欠的に移送する工程と、
前記金属構成部品を挿入した状態での前記固定金型と可動金型との型締めしてキャビティを形成する工程と、
形成されたキャビティ内に樹脂を注入して前記金属構成部品と一体化したインサート成形品を形成する工程とを備えたインサート成形法において、
前記キャビティを形成する際に、
前記キャリアの端部に均等間隔で穿設された一つ以上のパイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、
前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部と、前記金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットとの第2係合手段とにより、金属構成部品を位置決めする工程を含むことを特徴とするものである。
帯状薄板キャリアに端子列を介して等間隔で配列したインサート成形品の金属構成部品を固定金型と可動金型との間に間欠的に移送する工程と、
前記金属構成部品を挿入した状態での前記固定金型と可動金型との型締めしてキャビティを形成する工程と、
形成されたキャビティ内に樹脂を注入して前記金属構成部品と一体化したインサート成形品を形成する工程とを備えたインサート成形法において、
前記キャビティを形成する際に、
前記キャリアの端部に均等間隔で穿設された一つ以上のパイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、
前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部と、前記金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットとの第2係合手段とにより、金属構成部品を位置決めする工程を含むことを特徴とするものである。
本発明は、金属構成部品を金型のキャビティ内に挿入した状態でのそのキャビティ内に樹脂を注入して金属構成部品と樹脂とを一体化するインサート成形の金型において、金属構成部品を正確にキャビティ内に配置することができ、歩留りを高くすることができ、尚且つ、金属構成部品が固定金型に対して引っ掛かっても金型自体が破損し難く、破損した場合でも修理費用も低減することができるという効果がある。
本発明においては、帯状薄板キャリアに端子列を介して等間隔で配列したインサート成形品の金属構成部品が固定金型と可動金型との間に間欠的に移送され、前記金属構成部品を挿入した状態での前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティ内に樹脂を注入して前記金属構成部品と一体化したインサート成形品を形成するインサート成形金型である。この金型の型締め時の金属構成部品の位置決め手段としては、キャリアの端部に均等間隔で穿設された一つ以上のパイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットとこのスリットに挿入される突起部との第2係合手段とを備えている。
本発明では特に第2係合手段の突起部が前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成されていることを特徴とするため、固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの突き合わせ部分を単純な構成とすることができる。これにより、端子列の一部を噛み込み難い構成とすることができ、長期間の金型の使用によっても、型締め誤差を殆ど無くすように設定することができる。そのため、突起部に端子列の一部等が引っ掛かった場合には確実に検出することができるため、歩留りを高くすることができる。
即ち、従来では金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットに挿入される突起部が、固定金型と可動金型の型締めによるキャビティを構成するものであったために、キャビティを構成する固定金型と可動金型との突き合わせ部分は複雑な形状とせざるを得ず、突起部に端子列の一部等が引っ掛かり易い構造であり、尚且つ、金属構成部品が金型に対して引っ掛かって金型自体が破損することがあった。
しかしながら、本発明では固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの突き合わせ部分を単純な構成とすることができるため、端子列の一部を噛み込み難い構成とすることができ、金属構成部品が金型に対して引っ掛かって金型自体が破損することがないため、歩留りを高くすることができる。
また、万が一突起部に端子列の一部等が引っ掛かった状態で型締め工程となり、金型に破損が生じた場合には、固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティを構成するキャビティ構成金型と、前記パイロット孔に挿入される挿入部材を構成する第1係合構成金型と前記スリットに挿入される突起部を構成する第2係合構成金型とを分離可能とすることにより、破損の存在する構成金型を修理すればよくなるため、構成金型の修理費用も低減することができる利点を奏する。
本発明におけるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部とは、突起部の一部がキャビティの一部になっていないことを指す。即ち、本発明での射出成形金型の雌型は、固定金型と可動金型との型締めで形成される。このキャビティを構成する雌型の壁面の一部に突起部の一部が含まれていないことを指す。具体的には、キャビティを構成する構成壁面の外方に突起部が形成されている。突起部は金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットに挿入されるものであるため、キャビティを構成する構成壁面の一部がスリットの一部に形成され、更にその外側に突起部が形成されていることを指す。
また、本発明の突起部については、従来の突起部に対して、金型のキャビティを構成する壁面分だけ短くなるが、従来と同様に突起部が先端部の方向に向かうに従って先細り形状とすることも可能である。
本方法の発明によれば、前述のインサート成形金型を用いたインサート成形法であって、帯状薄板キャリアに端子列を介して等間隔で配列したインサート成形品の金属構成部品を固定金型と可動金型との間に間欠的に移送する工程と、前記金属構成部品を挿入した状態での前記固定金型と可動金型との型締めしてキャビティを形成する工程と、形成されたキャビティ内に樹脂を注入して前記金属構成部品と一体化したインサート成形品を形成する工程とを備えたインサート成形法である。
本発明では、キャビティを形成する際に、パイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部とスリットとの第2係合手段とにより、金属構成部品を位置決めする工程を含む。これにより、金属構成部品を正確にキャビティ内に配置することができ、歩留りを高くすることができ、尚且つ、金属構成部品が固定金型に対して引っ掛かって破損した場合でも修理費用も低減することが可能なインサート成形法を得ることができる利点を奏する。
図1は本発明のインサート成形金型の一実施例の構成を説明する一部を切欠いた斜視図である。図2は図1に示す金型に装着された状態のインサート成形品の構成を示す説明図であり、a図は金属構成品の平面図、b図は樹脂と一体化したインサート成形品の平面図、c図はb図の正面図、d図はb図の側面図である。図3は図1に示す2つの金型の動作を示す正面図であり、a図は開放状態、b図は型締め状態を示す。図4は図1に示すインサート成形金型を用いたインサート成形品の状態を示す平面図であり、a図はインサート成形終了の状態、b図は後続の金属構成品をキャビティ内に移送した状態を示す。
図1〜図3に示す通り、固定金型11と可動金型15との間に間欠的に供給される金属構成部品20(20a、20b…)は2つのフープとして一組の帯状薄板のキャリア21上に各々4本の端子列22によって各フープに等間隔で配列されている。各金属構成部品20(20a、20b…)の固定金型11及び可動金型15への間欠的な供給及び金型キャビティ内への第1の位置決めとしては、従来例と同様に、キャリア21の両側部に均等に配されたパイロット孔23によって行われる。
即ち、図4のa図に示す通り、固定金型11のキャビティ17内に保持された樹脂25と一体化が終了した金属構成部品20aと金型挿入手前の金属構成部品20bとは、各々の金属構成部品20a,60bを取り囲むように配置された一点鎖線で示した6つの保持手段18によって、各々の金属構成部品20a、20bをキャリア21の両側部の前後左右の均等位置のパイロット孔23で保持され、持ち上げられる。この際、金型キャビティ17内で保持されたキャリア21の樹脂25と一体化が終了した金属構成部品20aの両側のパイロット孔23は固定金型11の挿入部材13から外される。
持ち上げられたキャリア21は保持されたまま入口から出口方向に移動され、図4のb図に示す通り、金属構成部品20bが固定金型11の直上に達した後に降下して金属構成部品20bの両側のパイロット孔23を挿入部材13に装着させる。その後、可動金型15が降下して型締め状態となり、金型キャビティ17内に樹脂が射出され、インサート成形される。型締め状態の際に6つの保持手段18の保持は外され、6つの保持手段18を出口から入口方向に移動させて最初の位置に戻され、更にインサート成形が行われている金属構成部品20bと後続の金属構成品20cとを取り囲むように6つの保持手段18によってキャリア21が保持される。この動作を繰り返すことにより、キャリア21は間欠的に搬送される。
本実施例での金属構成部品20の金型キャビティに対する第2の位置決めとして、一組の金属構成部品20を連絡する端子列22間に形成されたスリット24の一部に対して、そのスリット24に進入する突起部14は、固定金型11及び可動金型15の型締め時に形成されるキャビティ17の構成壁面とならず、その外方に形成され、より正確な位置決めを行っている。
図に示す通り、各4本ずつ合計8本の端子列22間の各3箇所合計6箇所のスリット24の各々に進入する横断面が逆V字状の突起部14が固定金型11のキャビティ17に対して所定の間隙をおいた外方に突設されている。この逆V字状の突起部14により、突起部14の先端部がスリット24に進入しつつスリット24が固定金型11に近接するに従い、正確に位置決めされてキャビティ内に保持されることになる。
尚、可動金型15も、固定金型11と同様に、可動金型15のキャビティ17に対して所定の間隙をおいた外方に、この逆V字状の突起部14に噛み合うように金型が形成されている。以上のように、本実施例のスリット24に進入する突起部14は、キャビティ17を構成する壁面の一部になっておらず、固定金型11のキャビティ17は端子列22の各々の厚みの段差の溝が両側に4本ずつ形成され、可動金型15の突き合わせ面はフラットな突き合わせ面となっている。このため、図2のd図に示す通り、一体となった樹脂25は、端子列22の上面を結ぶフラットな射出成形跡26を形成する。
即ち、本実施例の突起部14は、キャビティ17を構成する壁面の一部になっておらず、固定金型11のキャビティ17は端子列22の各々の厚みの段差の溝が両側に4本ずつ形成され、可動金型15の突き合わせ面はフラットな突き合わせ面のように単純な構成としている。これにより、端子列22の一部がキャビティの突き合わせ面に噛み込み難い構成とすることができ、尚且つ、長期間の金型11、15の使用によっても、型締め時の突き合わせ面の間隙を殆どゼロとするように設定することができるため、突起部14に端子列22の一部等が引っ掛かった場合には確実に検出することができるため、歩留りを高くすることができる。また、突起部14に端子列22の一部等が引っ掛かった場合には確実に検出する設定とすることができるため、金型11、15自体が破損し難い利点を奏する。
本実施例の固定金型11及び可動金型15については、図1及び図3に示す通り、型締め時に形成されるキャビティ17を構成するキャビティ構成金型11a、15aと、パイロット孔23に挿入される挿入部材13を構成する第1係合構成金型11c、15cとスリット24に挿入される突起部14を構成する第2係合構成金型11b、15bとが分離可能となっている。
これにより、万が一突起部14に端子列22の一部等が引っ掛かった状態で型締め工程となり、金型11、15に破損が生じた場合には、固定金型11と可動金型15との型締めで形成されるキャビティ17を構成するキャビティ構成金型11a、15aと、第1係合構成金型11c、15c及び第2係合構成金型11b、15bとが分離可能であるため、破損の存在する構成金型を修理すればよくなるため、構成金型の修理費用も低減することができる利点を奏する。
また、本実施例の金型を用いることで、キャビティ17を形成する際には、パイロット孔23とこのパイロット孔23に挿入される挿入部材13との第1の位置決め手段と、固定金型11と可動金型15との型締めで形成されるキャビティ17の外方に形成された突起部14とスリット24との第2の位置決め手段とにより、金属構成部品20をキャビティ17内に確実に位置決めすることができるため、歩留りを高くすることができ、尚且つ、金属構成部品が固定金型に対して引っ掛かっても金型自体が破損し難く、破損した場合でも修理費用も低減することができるという利点を奏する。
本発明によれば、固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの突き合わせ部分を単純な構成とすることができる。これにより、端子列の一部を噛み込み難い構成とすることができ、長期間の金型の使用によっても、型締め誤差を殆ど無くすように設定することができるため、突起部に端子列の一部等が引っ掛かった場合には確実に検出することができるため、歩留りを大幅に高くすることができる。
11 …固定金型、
11a…キャビティ構成金型、
11b…第2係合構成金型、
11c…第1係合構成金型、
13 …挿入部材、
14 …突起部、
15 …可動金型、
15a…キャビティ構成金型、
15b…第2係合構成金型、
15c…第1係合構成金型、
17 …キャビティ、
18 …保持手段、
20 …金属構成部品、
21 …キャリア、
22 …端子列、
23 …パイロット孔、
24 …スリット、
25 …樹脂、
26 …跡、
11a…キャビティ構成金型、
11b…第2係合構成金型、
11c…第1係合構成金型、
13 …挿入部材、
14 …突起部、
15 …可動金型、
15a…キャビティ構成金型、
15b…第2係合構成金型、
15c…第1係合構成金型、
17 …キャビティ、
18 …保持手段、
20 …金属構成部品、
21 …キャリア、
22 …端子列、
23 …パイロット孔、
24 …スリット、
25 …樹脂、
26 …跡、
Claims (4)
- 帯状薄板キャリアに端子列を介して等間隔で配列したインサート成形品の金属構成部品が固定金型と可動金型との間に間欠的に移送され、前記金属構成部品を挿入した状態での前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティ内に樹脂を注入して前記金属構成部品と一体化したインサート成形品を形成するインサート成形金型において、
前記金型の型締め時の金属構成部品の位置決め手段として、
前記キャリアの端部に均等間隔で穿設された一つ以上のパイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、
前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部と、この突起部が挿入される前記金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットとの第2係合手段とを備えたことを特徴とするインサート成形金型。 - 前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティを構成するキャビティ構成金型と、
前記パイロット孔に挿入される挿入部材を構成する第1係合構成金型と前記スリットに挿入される突起部を構成する第2係合構成金型とを分離可能としたことを特徴とする請求項1に記載されたインサート成形金型。 - 前記突起部が先端部の方向に向かうに従って先細り形状となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインサート成形金型。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載のインサート成形金型を用いたインサート成形法であって、
帯状薄板キャリアに端子列を介して等間隔で配列したインサート成形品の金属構成部品を固定金型と可動金型との間に間欠的に移送する工程と、
前記金属構成部品を挿入した状態での前記固定金型と可動金型との型締めしてキャビティを形成する工程と、
形成されたキャビティ内に樹脂を注入して前記金属構成部品と一体化したインサート成形品を形成する工程とを備えたインサート成形法において、
前記キャビティを形成する際に、
前記キャリアの端部に均等間隔で穿設された一つ以上のパイロット孔とこのパイロット孔に挿入される挿入部材との第1係合手段と、
前記固定金型と可動金型との型締めで形成されるキャビティの構成壁面とならず、その外方に形成された突起部と、この突起部が挿入する前記金属構成部品及びキャリアを連結する端子列の間に形成されるスリットとの第2係合手段とにより、金属構成部品を位置決めする工程を含むことを特徴とするインサート成形法。
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