JP2016022413A - コーヒー豆粉砕装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1刃部と第2刃部とを容易に掃除することができるコーヒー豆粉砕装置の実現が望まれる。【解決手段】第1刃部A及び第1刃部Aに対向する第2刃部Bと、第1刃部Aと第2刃部Bとの間の粉砕空間3にコーヒー豆12を供給する投入部7と、を備え、本体容器2と、投入部7を設けた投入容器4と、を備え、第1刃部Aは、本体容器2に設けられ、第2刃部Bは、投入容器4に設けられ、投入容器4は、手で操作可能な手動係止部9によって本体容器2に着脱自在に取り付けられ、投入容器4が手動係止部9よって本体容器2に取り付けられた状態で、第2刃部Bは第1刃部Aに対向し、第1刃部Aと第2刃部Bとの間の粉砕空間3が形成されるコーヒー豆粉砕装置1。【選択図】図3

Description

本発明は、コーヒー豆を粉砕する第1刃部及び当該第1刃部に対向する第2刃部と、前記コーヒー豆が粉砕される前記第1刃部と前記第2刃部との間の粉砕空間に前記コーヒー豆を供給する投入部と、を備えたコーヒー豆粉砕装置に関する。
上記のようなコーヒー豆粉砕装置として、例えば、下記の特許文献1に記載されたコーヒー豆粉砕装置が既に知られている。特許文献1の技術では、外筒3にオス刃8が設けられ、内筒5にメス刃16が設けられている。外筒3と内筒5との連結は、内筒5に設けられたシャフト21に、外筒3の下側からワッシャ24を介して頭部25を係止することにより行われている。また、内筒5とシャフト21と間にはバネ28が設けられており、外筒3と内筒5とを互いに近接する方向にバネ28により弾性付勢した状態で、外筒3と内筒5とが頭部25により連結されている。
実開平4−20376号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、頭部25は、名称及び形状からねじの頭部であると考えられ、外筒3と内筒5との連結を解除したり再連結したりするには、工具を用いる必要があり、手で操作可能になっていないと考えられる。また、バネ28により外筒3と内筒5とを互いに近接する方向に弾性付勢した状態で、頭部25により外筒3と内筒5とが連結されているので、頭部25を取り外した後、再び取り付けようとすると、バネ28の弾性付勢力に抗してシャフト21を外筒3側に引っ張った状態で頭部25を係止する必要があり、ユーザが容易に頭部25を着脱することができないと考えられる。このように、特許文献1の技術では、ユーザが、外筒3と内筒5との連結を、工具を用いず、手の操作により解除できず、外筒3に設けられたオス刃8や、内筒5に設けられたメス刃16など容易に掃除することができない。
そこで、第1刃部と第2刃部とを容易に掃除することができるコーヒー豆粉砕装置の実現が望まれる。
本発明に係る、コーヒー豆を粉砕する第1刃部及び当該第1刃部に対向する第2刃部と、前記コーヒー豆が粉砕される前記第1刃部と前記第2刃部との間の粉砕空間に前記コーヒー豆を供給する投入部と、を備えたコーヒー豆粉砕装置の特徴構成は、本体容器と、前記投入部を設けた投入容器と、を備え、前記第1刃部は、前記本体容器に設けられ、前記第2刃部は、前記投入容器に設けられ、前記投入容器は、手で操作可能な手動係止部によって前記本体容器に着脱自在に取り付けられ、前記投入容器が前記手動係止部によって前記本体容器に取り付けられた状態で、前記第2刃部が前記第1刃部に対向し、前記第1刃部と前記第2刃部との間の前記粉砕空間が形成される点にある。
この特徴構成によれば、手の操作により、容易に本体容器から投入容器を取り外したり、取り付けたりすることができる。本体容器から投入容器を取り外した後、投入容器に設けられた第2刃部及び投入部などを容易に掃除することができる。また、投入容器を取り外すと、投入容器に加えて第2刃部も取り外されるので、本体容器に設けられた第1刃部などを容易に掃除することができる。
本発明に係るコーヒー豆粉砕装置の更なる特徴構成は、粉砕した前記コーヒー豆から渋皮を収集する渋皮収集部を更に備え、前記渋皮収集部は、前記投入容器に設けられている点にある。
この構成によれば、渋皮収集部は、投入容器に設けられているので、ユーザが、本体容器から投入容器を取り外して掃除する際に、投入容器と共に渋皮収集部を取り外し、渋皮収集部内に溜まった渋皮を掃除するなど、投入容器及び渋皮収集部をまとめて掃除することができる。よって、ユーザのメンテナンスの利便性を向上させることができる。
本発明に係るコーヒー豆粉砕装置の更なる特徴構成は、前記第1刃部は、前記投入部側に向かってすぼまる円錐状に形成され、前記第2刃部は、前記第1刃部の径方向外側を囲む筒状に形成され、前記第1刃部の外周面と前記第2刃部の内周面との間の筒状の空間が、前記コーヒー豆が粉砕される前記粉砕空間とされ、前記投入部は、筒状の前記粉砕空間における前記投入部側の端部開口に前記コーヒー豆を供給する点にある。
この構成によれば、第1刃部が、投入部側に向かってすぼまる円錐状に形成されているので、投入部が設けられた投入容器を本体容器に取り付けたり、取り外したりする際に、筒状の第2刃部を、第1刃部の径方向外側に容易に対向させて取り付けたり、取り外したりすることができる。また、投入容器の第2刃部周辺の構造を簡素化することができ、投入容器の第2刃部周辺の強度及び清掃性についても高いものとすることができる。
コーヒー豆粉砕装置の分解斜視図 手動係止部の模式図 コーヒー豆粉砕装置の縦断面図 別実施形態に係るコーヒー豆粉砕装置の要部模式断面図 別実施形態に係るコーヒー豆粉砕装置の要部模式断面図
本発明に係るコーヒー粉砕装置1(以下単に粉砕装置1と称す)の実施形態について、図面を参照して説明する。粉砕装置1は、コーヒー豆(以下単に豆と称す)を粉砕する第1刃部A及び第1刃部Aに対向する第2刃部Bと、豆が粉砕される第1刃部Aと第2刃部Bとの間の粉砕空間3に豆を供給する投入部7と、を備えている。このような粉砕装置1は、例えば、いわゆるコーヒーミルとされたり、コーヒーメーカーに組み込まれたりする。図1は、本実施形態に係る粉砕装置1の分解斜視図であり、図2は、手動係止部9の模式図であり、図3は、粉砕装置1の縦断面図である。
なお、本願において、「上」、「下」、又は「水平」は、粉砕装置1が水平な平面上に置かれた場合における鉛直方向の「上」、「下」、又は「水平」を意味し、「上下方向H」は、鉛直方向に平行であるものとする。また、二つの刃部A、Bの回転軸心Sに平行な方向を軸方向Xと定義し、周方向及び径方向は回転軸心Sについての周方向及び径方向である。本実施形態では、回転軸心Sは上下方向Hに平行にされており、軸方向一方側X1は、上下方向Hにおける上側とされ、軸方向他方側X2は、上下方向Hにおける下側とされている。以下、本実施形態に係る粉砕装置1について、詳細に説明する。
粉砕装置1は、本体容器2と、投入部7を設けた投入容器4と、を備えている。第1刃部Aは、本体容器2に設けられ、第2刃部Bは、投入容器4に設けられている。本体容器2は、粉砕装置1の中心となる容器であり、本体容器2に、投入容器4、粉末容器29、及び負圧生成容器38が取り付けられる。本体容器2において、内側に第1刃部Aを回転駆動する駆動部13を収容している部分は、概略的に上下方向Hに延びる筒状に形成されている。以下、単に本体容器2というときは、駆動部13を収容した筒状部を指すものとする。本体容器2(筒状部)の上端部は、水平方向に延在する支持上壁22により覆われており、支持上壁22の上側に第1刃部Aが設けられていると共に、投入容器4が取り付けられる。駆動部13の出力軸21は、支持上壁22を貫通しており、第1刃部Aは、出力軸21に固定されている。第1刃部Aは、駆動部13の回転駆動力により、回転軸心S周りに回転する。よって、第1刃部Aは、本体容器2の外側(本例では上側)に設けられており、駆動部13の出力軸21により、本体容器2に対して回転可能に支持されている。本体容器2の下端部は、下壁55により覆われている。下壁55には、複数の脚部52が設けられており、脚部52が水平な台等の上に置かれる。本体容器2は、駆動部13を収容した筒状部の下側端部から側方に延びた板状の部分を有しており、当該板状部の上側に、粉末容器29が載せられ、取り付けられる。
投入容器4は、上下方向Hに延びる筒状に形成された周壁10を備えており、周壁10の内側に投入部7を設けている。本実施形態では、周壁10は、円筒状に形成されており、その中心は、回転軸心Sに一致している。投入部7は、豆が粉砕される第1刃部Aと第2刃部Bとの間の空間(隙間)である粉砕空間3に豆を供給する。投入部7は、二つの刃部A、B側(本例では下側)に向かってすぼまる漏斗状の部分54(以下、漏斗状部54と称す)を有している。漏斗状部54は、周壁10から径方向内側及び下側に向かって延出しており、周壁10と一体形成され、周壁10に固定されている。漏斗状部54は、上下方向Hにおける周壁10の中間部(詳細には、中心部よりも若干下側)に設けられている。投入容器4(周壁10)の内側の空間における漏斗状部54の上側及び径方向内側の部分が、投入部7とされており、ユーザにより投入された豆(図3には豆を符号12で示している)を蓄える。投入容器4(周壁10)の内側の空間における漏斗状部54の下側の部分に、第2刃部B及び後述する間隔調整部14が設けられている。第2刃部B及び間隔調整部14は、後述するように、投入容器4(本例では、漏斗状部54)に固定されている。投入容器4の上側の開口は、投入容器蓋24により覆われている。投入容器蓋24は、ユーザが投入部7に豆を補充するときなどに外される。
粉砕装置1は、第1刃部Aと、第1刃部Aに対向する第2刃部Bとを備えている。第1刃部A及び第2刃部Bそれぞれの対向面に複数の刃が形成されている。対向する第1刃部Aと第2刃部Bとの間には隙間があり、当該隙間が、第1刃部Aと第2刃部Bとの相対運動により豆が粉砕される粉砕空間3となっている。なお、投入容器4が、後述する手動係止部9によって本体容器2に取り付けられた状態で、第2刃部Bが第1刃部Aに対向し、第1刃部Aと第2刃部Bとの間の粉砕空間3が形成される。粉砕空間3の延在方向における一方側の端部が、粉砕された豆が粉砕空間3から外部に排出される排出部6とされており、粉砕空間3の延在方向における他方側の端部が、投入部7から粉砕空間3に豆が供給される供給部11とされている。投入部7は、粉砕空間3の供給部11の外側に配置され、供給部11に接続されている。粉砕空間3に供給された豆は、第1刃部Aと第2刃部Bとの相対運動により粉砕されながら、粉砕空間3内を供給部11側から排出部6側に向かって移動し、排出部6から排出される。
本実施形態では、第1刃部Aは、回転軸心Sの周方向及び軸方向Xに延びる筒状に形成されている。第2刃部Bは、回転軸心Sの周方向及び軸方向Xに延び、第1刃部Aの径方向外側を囲む筒状に形成されている。第1刃部Aの外周面と、第2刃部Bの内周面が対向している。第1刃部Aの外周面には螺旋状に斜めに延びる複数の刃が形成されており、第2刃部Bの内周面には螺旋状に斜めに延びる複数の刃が形成されている。第1刃部Aの外周面と第2刃部Bの内周面との間の筒状の空間が、豆が粉砕される粉砕空間3とされている。投入部7は、筒状の粉砕空間3における投入部7側の端部開口に豆を供給する。第1刃部Aと第2刃部Bとの間の筒状の粉砕空間3は、軸方向X(本例では上下方向H)に延びている。供給部11は、筒状の粉砕空間3における投入部7側(本例では、軸方向一方側X1、上側)の端部開口とされ、排出部6は、第1刃部Aと第2刃部Bとの間の筒状の粉砕空間3における投入部7とは反対側(本例では、軸方向他方側X2、下側)の端部開口とされている。投入部7は、粉砕空間3の供給部11の軸方向一方側X1(上側)に配置されている。粉砕空間3に供給された豆は、第1刃部Aと第2刃部Bの相対回転運動により粉砕されながら、粉砕空間3を軸方向他方側X2(下側)に移動し、排出部6から排出される。
二つの刃部A、Bの対向間隔は、投入部7側から排出部6側に向かうに従って、次第に狭くなっている。本実施形態では、第1刃部Aは、投入部7側に向かってすぼまる円錐状(本例では、軸方向一方側X1(上側)に向かってすぼまる円錐台状)に形成されている。円錐の中心線は、回転軸心Sに一致している。第2刃部Bは、投入部7側(軸方向一方側X1、上側)の端部及び排出部6側(軸方向他方側X2、下側)の端部から、投入部7側の端部と排出部6側の端部との間の中間部に向かう従い、内径が次第に減少している。第1刃部Aが、投入部7側に向かってすぼまる円錐状に形成されているので、投入部7が設けられた投入容器4を本体容器2に取り付けたり、取り外したりする際に、筒状の第2刃部Bを、第1刃部Aの径方向外側に容易に対向させて取り付けたり、取り外したりすることができる。
投入部7は、筒状の第2刃部Bにおける投入部7側の開口端部43に接続されている。この構成によれば、筒状の第2刃部Bと投入部7とを接続し、第2刃部Bの径方向内側に第1刃部Aを配置するだけで、豆の供給経路及び粉砕空間3を形成することができる。よって、投入容器4における投入部7及び第2刃部B周辺の構造を簡素化でき、強度の高いものとすることができる。また、第2刃部Bの径方向内側の柱状の空間と投入部7の内側の空間とが接続されて連続した空間になっており、第2刃部Bの径方向内側から第1刃部Aを取り外して掃除する際に、投入容器4における投入部7及び第2刃部B周辺の清掃性を高くすることができる。
本実施形態では、投入部7を構成する漏斗状部54の第2刃部B側(本例では、軸方向他方側X2、下側)の円状の開口端部44が、第2刃部Bを外側から支持する、後述する円筒状の支持台18の内周面45を介して、第2刃部Bにおける投入部7側(本例では、軸方向一方側X1、上側)の円状の開口端部43に接続されている。
二つの刃部A、Bの排出部6から排出された粉末の豆は、回転羽根27の回転により、支持上壁22及び支持側壁19により形成された排出通路28に押し出され、排出通路28及び粉末容器29の開口を通って粉末容器29内に導かれる。粉末容器29は、粉末の豆を溜める筒状に形成された容器であり、本体容器2の側方に取り外し可能に取り付けられている。
二つの刃部A、Bを回転駆動する駆動部13は、本体容器2に設けられている。駆動部13は、電動モータMと、電動モータMの回転速度を減速して出力軸21に伝達する減速ギヤGと、を備えている。電動モータM及び減速ギヤGは、本体容器2内に固定されており、回転軸心Sと同軸上に配置されている。駆動部13(減速ギヤG)の出力軸21は、支持上壁22を上下方向Hに貫通している。第1刃部Aは、締結部材23(本例ではボルト)により出力軸21と一体回転するように固定されている。第1刃部Aと支持上壁22との間には、第1刃部Aと一体回転する回転羽根27が設けられている。本体容器2の側面には、ユーザが電動モータMの駆動状態を操作する(本例では、電動モータMへの通電をオンオフ操作する)操作スイッチ(不図示)が設けられている。
粉砕装置1は、第1刃部Aと第2刃部Bとの間の間隔を調整する間隔調整部14を備えている。間隔調整部14により、排出部6から排出される豆の粉砕度合(粒度)を調整することができる。間隔調整部14は、投入容器4に設けられている。第2刃部Bは、間隔調整部14を介して投入容器4に固定されている。間隔調整部14は、第2刃部Bを投入容器4に対して軸方向一方側X1又は軸方向他方側X2に移動させて、第1刃部Aと第2刃部Bとの間隔を変化させるように構成されている。間隔調整部14は、第2刃部Bを外側から支持し固定する筒状の支持台18と、支持台18と一体的に回転する調整リング17と、を備えている。調整リング17の一部分は、投入容器4に設けられた開口部から外部に露出しており、ユーザにより回転可能にされている(図1参照)。支持台18の径方向外側には筒状の支持側壁19が備えられており、支持側壁19は、締結部材20(本例では、ねじ)によって投入容器4(本例では、漏斗状部54から下側に延びる円筒状の支持棒15)に固定されている。支持台18の外周面に形成された雄ねじが、支持側壁19の内周面に形成された雌ねじに螺合されており、ユーザにより調整リング17が回転されると、支持台18が回転し、支持台18が支持側壁19に対して軸方向Xに移動する送りねじ機構とされている。このように、第2刃部Bは、支持台18及び支持側壁19等からなる送りねじ機構を介して、投入容器4に固定されている。
粉砕した豆から渋皮を収集する渋皮収集部8は、投入容器4に設けられている。焙煎後の豆においても、豆の中央の切れ込み(いわゆる、センターカット)から豆の内側に、渋皮が残っており、豆を粉砕すると豆本体と渋皮とに分離する。渋皮は、シルバースキンとも呼ばれ、昆虫のはねのように薄くて軽い白い皮である。渋皮は、コーヒーの味に影響し、また、異物のように見えるため、ユーザによっては粉砕後の豆から渋皮を取り除くことを望む。本実施形態では、渋皮収集部8は、排出部6よりも投入部7側に設けられた、二つの刃部A、B側から空気を吸引する吸引部及び二つの刃部A、B側に向かって空気を吹き付ける吹付け部の一方又は双方(本例では、吸引部5のみ)と、吸引した又は吹き付けた空気に含まれる、粉砕された豆の少なくとも渋皮を収集する収集容器35と、を備える。ここで、「排出部6よりも投入部7側」とは、より具体的には、投入部7から排出部6に向かって移動する豆の移動経路及び当該豆の移動経路に接続された接続領域における排出部6よりも投入部7側の部分ということである。吸引部は、少なくとも、二つの刃部A、B側から空気を吸引する吸引口を有し、吹付け部は、少なくとも、二つの刃部A、B側に向かって空気を吹き出す吹出し口、又は吹出し口を備えずに二つの刃部A、B側に向かって直接空気を吹き付ける送風ファンを有する。渋皮収集部8が吸引部を備える場合は、少なくとも、吸引部の吸引口が、投入容器4に設けられ、渋皮収集部8が吹付け部を備える場合は、少なくとも、吹付け部の吹出し口又は吹出し口を備えない場合の送風ファンが、投入容器4に設けられる。排出部6よりも投入部7側では、排出部6から排出される粉末の豆よりも、豆の粉砕が進んでおらず、渋皮の単位表面積当たりの重量は、豆本体の単位表面積当たりの重量に比べて軽い。上記の構成によれば、排出部6から排出された粉末の豆に対して空気の吸引又は吹き付けを行うよりも、比較的容易に豆本体から渋皮を分離して、渋皮収集部8に収集することできる。また、排出部6から排出される豆の粒度をより細かくする細挽きの場合でもあっても、渋皮の収集が困難になることを抑制できる。
本実施形態では、渋皮収集部8は、投入部7内に設けられている。具体的には、渋皮収集部8は、投入容器4(周壁10)の内側の空間における漏斗状部54の上側の部分に設けられている。渋皮収集部8は、投入容器4の周壁10に形成された切欠き部40に着脱自在に嵌合されている。切欠き部40は、上側に向かって開口した上下方向Hに延びる矩形状の切り欠きとされており、収集容器35の周方向両側の側壁に形成された上下方向Hに延びる嵌合溝56が、上下方向Hに延びる切欠き部40の嵌合突部に上側から嵌合される。このように、渋皮収集部8は、投入容器4に設けられているので、ユーザが、投入容器4を本体容器2から取り外して掃除する際に、投入容器4と共に渋皮収集部8を取り外し、渋皮収集部8内に溜まった渋皮を掃除するなど、投入容器4及び渋皮収集部8をまとめて掃除することができる。よって、ユーザのメンテナンスの利便性を向上させることができる。
本実施形態では、粉砕装置1は、吹付け部を備えておらず、吸引部5のみを備えている。吸引部5は、二つの刃部A、B側から空気を吸引する吸引口32を有しており、吸引口32は、投入部7内に設けられている。吸引部5は、筒状の吸引筒33を備えており、吸引口32は、吸引筒33における二つの刃部A、B側の端部開口とされている。吸引筒33は、少なくとも上下方向Hに延びる筒状(本例では、上下方向Hに延びる円筒状)に形成されており、吸引筒33の下側の端部開口が吸引口32とされている。吸引口32(吸引部5)は、二つの刃部A、Bに対して投入部7側に、二つの刃部A、Bと所定の間隔を空けて配置されている。吸引筒33内において、上側に向かって流れている空気の空気抵抗により生じた浮力と重量とのバランスにより、単位表面積当たりの重量が比較的大きい豆本体が上昇していくことが抑制され、単位表面積当たりの重量が比較的小さい渋皮が上昇していく。収集容器35は、吸引部5(本例では、吸引筒33における吸引口32とは反対側の端部開口である排出口34)に接続されており、吸引部5が吸引した空気が導かれ、吸引部5から導かれた空気に含まれる渋皮(図3には渋皮を符号15で示している)を収集する。収集容器35は、吸引筒33と一体的に形成されており、収集容器35及び吸引筒33は、投入容器4(投入部7内)に設けられている。収集容器35は、着脱自在な収集容器蓋36を備えている。
投入容器蓋24には開口部42が形成されており、吸引部5に吸引される大部分の空気は、投入容器蓋24の開口部42から供給される。投入容器蓋24の開口部42から供給された空気は、投入部7内を通って吸引部5に向かって流れる。吸引口32から空気が吸い込まれる際に、吸引口32の周りに生じた負圧により二つの刃部A、Bの間の粉砕空間3の空気も巻き込んで吸い込まれ、この際、渋皮も吸引される。
粉砕装置1は、空気を吸引するための負圧を発生させる負圧生成部37を備えている。本実施形態では、負圧生成部37は、吸引ファン30と、吸引ファン30を回転駆動するファンモータ31と、を備えている。本実施形態では、負圧生成部37は、投入容器4の外部に設けられており、本体容器2の斜め上側に固定された負圧生成容器38内に設けられている。負圧生成部37は、収集容器35を介して吸引部5に負圧を伝達するように構成されている。負圧生成容器38における投入容器4側の側壁には開口部39が形成されており、負圧生成部37が発生した負圧は、当該開口部39を介して収集容器35側に伝達される。投入容器4の切欠き部40に嵌合された収集容器35の部分が、投入容器4の外部に露出しており、この外部に露出した収集容器35の側壁に開口部41が形成されている。収集容器35の開口部41と負圧生成容器38の開口部39とは、対向しており接続されている。収集容器35内の空気が、二つの開口部41、39を通って負圧生成部37に吸引される。収集容器35の開口部41には、網の目状のフィルタが取り付けられており、吸引される空気に含まれる渋皮は、フィルタにより収集容器35内に留まり収集される。本体容器2の側面には、ユーザがファンモータ31の駆動状態を操作する操作スイッチ(不図示)が設けられている。本実施形態では、ファンモータ31の操作スイッチは、電動モータMの操作スイッチと連動するように構成されている。具体的には、ファンモータ31の操作スイッチのオン状態で、電動モータMの操作スイッチがオンにされると、ファンモータ31にも通電され、電動モータMの操作スイッチがオフにされると、ファンモータ31に通電されないように構成されている。一方、ファンモータ31の操作スイッチのオフ状態では、電動モータMの操作スイッチのオンオフにかかわらず、常に、ファンモータ31に通電されないように構成されている。なお、ファンモータ31の操作スイッチが備えられておらず、電動モータMの操作スイッチがオンに操作されると、電動モータM及びファンモータ31に通電され、電動モータMの操作スイッチがオフに操作されると、電動モータM及びファンモータ31に通電されないように構成されてもよい。
投入容器4は、手で操作可能な手動係止部9によって本体容器2に着脱自在に取り付けられる。ここで、「手で操作可能な」とは、工具など粉砕装置1以外の部材を用いることなく、手で操作することができることを意味する。本実施形態では、手動係止部9は、手動操作により回転係止する、いわゆるバヨネット式の取付け機構とされている。手動係止部9は、投入容器4の下端部に形成された取付け部25と、本体容器2の支持上壁22に形成された被取付け部26と、を有している。ユーザが投入容器4を手で把持し、投入容器4を本体容器2の支持上壁22の上側に載せた後、投入容器4を本体容器2に対して周方向一方側Y1に回転させることにより、取付け部25が被取付け部26に係止されて、投入容器4が本体容器2に固定される。一方、取付け部25が被取付け部26に係止されている状態で、ユーザが投入容器4を手で把持し、投入容器4を本体容器2に対して周方向他方側Y2に回転させることにより、取付け部25が被取付け部26から係止解除されて、投入容器4を本体容器2から取り外すことが可能になる。
被取付け部26は、第1刃部Aの径方向外側における周方向の複数個所(本例では、周方向に均等間隔で配置された3個所)において、支持上壁22から上側に所定の高さだけ突出した、円弧状に形成されている。被取付け部26の外周面は、投入容器4の周壁10の内周面に嵌合される嵌合面とされている。複数の被取付け部26の外周面が、投入容器4の周壁10の内周面に嵌合されると、投入容器4が、本体容器2に対して径方向に位置決めされ、第2刃部Bが、回転軸心S上に位置合わせされる。被取付け部26の外周面には、径方向内側に窪むと共に周方向に延びる嵌合溝57が形成されている。嵌合溝57は、周方向他方側Y2に延び、周方向他方側Y2に開口している。投入容器4の周壁10の内周面には、嵌合溝57に対応する位置において、径方向内側に突出する共に周方向に延びる嵌合突部58が形成されており、嵌合突部58は、嵌合溝57に嵌まる形状に形成されている。
投入容器4の内周面を被取付け部26の外周面に嵌合し、投入容器4を本体容器2の支持上壁22の上側に載せた状態で、投入容器4を手で把持し、本体容器2に対して周方向一方側Y1に回転させると、嵌合突部58が嵌合溝57に嵌合される。これにより、投入容器4が、本体容器2に対して上下方向H及び径方向に位置決めされ、投入容器4が本体容器2に固定される。一方、嵌合突部58が嵌合溝57に嵌合されている状態で、投入容器4を手で把持し、本体容器2に対して周方向他方側Y2に回転させると、嵌合突部58が嵌合溝57から嵌合解除され、投入容器4を本体容器2から上側に取り外し可能になる。
本体容器2から投入容器4を取り外した後、投入容器4に設けられた第2刃部B、投入部7、及び渋皮収集部8などを容易に掃除することができる。また、投入容器4及び第2刃部Bなどが取り外されているので、本体容器2に設けられた第1刃部Aなども容易に掃除することができる。
投入容器4は、外壁が回転軸心S周りの円筒状に形成されているので、周方向に回転させて回転係止することが容易になっている。また、負圧生成容器38は、投入容器4の側方に配置され、負圧生成容器38における投入容器4側の側壁が、円筒状の投入容器4を囲むような円弧状に形成されている。このため、投入容器4側の側壁に形成された開口部39と、収集容器35の開口部41とを接近させて接続させることができる。
〔別実施形態〕本発明は、前述した実施の形態に限定されるわけでなく、その他種々の変更が可能である。変更の例として、以下に本発明の別実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態においては、対向する第1刃部Aと第2刃部Bとは、筒状の第1刃部Aと、第1刃部Aの径方向外側を囲む筒状の第2刃部Bとにより構成されている場合を例に説明した。しかし、第1刃部Aと第2刃部Bとは、対向していれば任意の形状にされてもよい。例えば、図4に示すように、第1刃部Aと第2刃部Bとは、円環板状の第1刃部Aと、第1刃部Aの軸方向一方側X1に配置された円環板状の第2刃部Bとにより構成されていてもよい。この場合においても、第1刃部Aは、本体容器2に設けられ、第2刃部Bは、投入容器4に設けられ、投入容器4は、手で操作可能な手動係止部9によって本体容器2に着脱自在に取り付けられる。第1刃部Aは、駆動部13の出力軸21に固定されており、電動モータMの回転駆動力により回転軸心S周りに回転され、第2刃部Bは、投入容器4に固定されている。第1刃部A及び第2刃部Bの対向面にそれぞれ複数の刃が形成され、第1刃部Aと第2刃部Bとの間の円環板状の隙間が、第1刃部Aと第2刃部Bとにより豆が粉砕される粉砕空間3となっている。円環板状の粉砕空間3の径方向外側の端部が、粉砕された豆が粉砕空間3から外部に排出される排出部6とされ、円環板状の粉砕空間3の径方向内側の端部が、投入部7から粉砕空間3に豆が供給される供給部11とされている。この場合も、粉砕装置1は、上記の実施形態と同様に、渋皮収集部8を備えていてもよく、渋皮収集部8は、投入容器4に設けられていてもよい。また、粉砕装置1は、上記の実施形態と同様に、間隔調整部14を備えていてもよく、間隔調整部14は、投入容器4に設けられていてもよい。
或いは、第2刃部Bは、本体容器2側に向かってすぼまる円錐状に形成され、第1刃部Aは、第2刃部Bの径方向外側を囲む筒状に形成されてもよい。この場合においても、第1刃部Aは、本体容器2に設けられ、第2刃部Bは、投入容器4に設けられ、投入容器4は、手で操作可能な手動係止部9によって本体容器2に着脱自在に取り付けられる。第1刃部Aは、本体容器2に設けられた駆動部13の出力軸21に固定され、第2刃部Bは、投入容器4に固定されてもよい。
(2)上記の実施形態においては、手動係止部9は、手動操作により回転係止する、いわゆるバヨネット式の取付け機構とされている場合を例に説明した。しかし、手で操作可能な手動係止部9によって、投入容器4が本体容器2に着脱自在に取り付けられれば、手動係止部9はどのような方式の取付け機構であってもよい。例えば、手動係止部9は、図5に示すような、手動操作によりスナップ係止する取付け機構とされていてもよい。投入容器4の周壁10の内周面には、径方向外側に窪む係止凹部60が形成されており、係止凹部60に、本体容器2に保持された係止爪61が係止され、投入容器4が本体容器2に固定される。係止爪61は、本体容器2の支持上壁22に形成された収容室内に保持されており、係止凹部60に係止される係止位置と、係止凹部60から係止解除される係止解除位置との間で収容室内を移動可能に構成されている。係止爪61は、バネなどの弾性部材62によって、係止位置に付勢されている。ユーザが指で係止爪61の操作部63を押すことにより、係止爪61は、係止位置から係止解除位置に移動し、係止爪61が係止凹部60から係止解除されて、投入容器4を本体容器2から取り外すことが可能になる。
(3)上記の実施形態においては、渋皮収集部8は、吹付け部を備えておらず、吸引部5のみを備えている場合を例に説明した。しかし、渋皮収集部8は、排出部6よりも投入部7側に設けられる吸引部及び吹付け部の一方又は双方を備えていればよく、吸引部を備えておらず、吹付け部のみを備えていてもよく、或いは吸引部及び吹付け部の双方を備えていてもよい。例えば、上記の実施形態において、吸引ファン30やファンモータ31などの負圧生成部37を備えないように構成し、代わりに、投入容器蓋24の開口部42などに、粉砕装置1の外部から投入部7の内部に空気を導入する送風ファンを設け、投入部7を介して二つの刃部A、B側に向かって空気を吹き付けて、吸引口32から吸引筒33内に空気を流すように構成されてもよい。この場合は、送風ファンが吹付け部に相当し、吸引口32及び吸引筒33は、吸引部に相当しないと考えることができる。
(4)上記の実施形態においては、吸引部及び吹付け部の一方又は双方は、投入部7内に設けられる場合を例に説明した。しかし、吸引部及び吹付け部の一方又は双方は、排出部6よりも投入部7側であれば、いずれの部分に設けられていてもよい。例えば、吸引部及び吹付け部の一方又は双方は、二つの刃部A、Bにおける排出部6よりも投入部7側の部分に設けられていてもよい。例えば、吸引部の吸引口又は吹付け部の吹出し口が、二つの刃部A、Bの粉砕空間3内まで延出して設けられたり、二つの刃部A、Bにおける刃の形成面に開口して設けられたりしてもよい。この場合でも、吸引部及び吹付け部の一方又は双方は、投入容器4に設けられる。
(5)上記の実施形態においては、二つの刃部A、Bの回転軸心Sは、上下方向Hに平行にされている場合を例に説明した。しかし、二つの刃部A、Bの回転軸心Sは、上下方向Hに対して傾けられていてもよく、例えば、水平方向に平行にされていてもよい。
(6)上記の実施形態においては、粉砕装置1は、渋皮収集部8を備えており、渋皮収集部8が、投入容器4に設けられている場合を例に説明した。しかし、粉砕装置1は、渋皮収集部8を備えていなくともよく、或いは、渋皮収集部8を備えていても、渋皮収集部8の全部又は一部が、投入容器4の外部に設けられていてもよい。
(7)上記の実施形態においては、負圧生成部37は、投入容器4の外部に設けられている場合を例に説明した。しかし、負圧生成部37(吸引ファン30及びファンモータ31)は、投入容器4に設けられていてもよい。
(8)上記の実施形態においては、粉砕装置1は、間隔調整部14を備えており、間隔調整部14は、投入容器4に設けられている場合を例に説明した。しかし、粉砕装置1は、間隔調整部14を備えていなくともよく、或いは、間隔調整部14を備えていても、間隔調整部14の全部又は一部が、投入容器4の外部に設けられていてもよい。
本発明は、コーヒー豆を粉砕する第1刃部及び当該第1刃部に対向する第2刃部と、前記コーヒー豆が粉砕される前記第1刃部と前記第2刃部との間の粉砕空間に前記コーヒー豆を供給する投入部と、を備えたコーヒー豆粉砕装置に好適に利用することができる。
1:コーヒー豆粉砕装置(粉砕装置)、2:本体容器、3:粉砕空間、4:投入容器、5:吸引部、6:排出部、7:投入部、8:渋皮収集部、9:手動係止部、12:コーヒー豆(豆)、14:間隔調整部、15:渋皮、35:収集容器、37:負圧生成部、A:第1刃部、B:第2刃部、S:回転軸心

Claims (3)

  1. コーヒー豆を粉砕する第1刃部及び当該第1刃部に対向する第2刃部と、前記コーヒー豆が粉砕される前記第1刃部と前記第2刃部との間の粉砕空間に前記コーヒー豆を供給する投入部と、を備えたコーヒー豆粉砕装置であって、
    本体容器と、前記投入部を設けた投入容器と、を備え、
    前記第1刃部は、前記本体容器に設けられ、前記第2刃部は、前記投入容器に設けられ、前記投入容器は、手で操作可能な手動係止部によって前記本体容器に着脱自在に取り付けられ、前記投入容器が前記手動係止部によって前記本体容器に取り付けられた状態で、前記第2刃部が前記第1刃部に対向し、前記第1刃部と前記第2刃部との間の前記粉砕空間が形成されるコーヒー豆粉砕装置。
  2. 粉砕した前記コーヒー豆から渋皮を収集する渋皮収集部を更に備え、
    前記渋皮収集部は、前記投入容器に設けられている請求項1に記載のコーヒー豆粉砕装置。
  3. 前記第1刃部は、前記投入部側に向かってすぼまる円錐状に形成され、
    前記第2刃部は、前記第1刃部の径方向外側を囲む筒状に形成され、
    前記第1刃部の外周面と前記第2刃部の内周面との間の筒状の空間が、前記コーヒー豆が粉砕される前記粉砕空間とされ、
    前記投入部は、筒状の前記粉砕空間における前記投入部側の端部開口に前記コーヒー豆を供給する請求項1又は2に記載のコーヒー豆粉砕装置。
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