JP2016021116A - 車両用表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自車両の周囲に存在する移動対象物の注意喚起の効果を向上させることができる車両用表示装置を提供する。【解決手段】フロントガラス上に画像を表示するHUD画像表示部15と、乗員がフロントガラス越しに物体を視認したときの、フロントガラス上での物体が見える領域である視認領域或いはその近傍の領域に対応するHUD画像表示部15の領域に、物体に関連する画像を表示する制御を行う画像表示制御部26を有する。画像表示制御部26は、フロントガラス上の歩行者の視認領域或いはその近傍に対応するHUD画像表示部15に注意喚起画像を表示し、更に、歩行者の近傍に高輝度領域が存在する場合には、注意喚起画像の表示領域全体に対する重複領域の占める比率が低減するように注意喚起画像の表示領域または表示形態の少なくとも一方を変更する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両のフロントガラスに情報を表示する車両用表示装置に係り、特に、自車両の周囲に存在する歩行者等の移動対象物の存在を認識し易くする技術に関する。
特許文献1には、自車両のフロントガラスに、周囲に存在する他車両への注意を喚起するための表示像を表示することにより、自車両の運転者が周囲に存在する物体を認識し易くすることが開示されている。該引用文献1では、車両が交差点を右折、或いは左折する際に、該交差点に横断歩道が存在する場合には、輝度の高い横断歩道の白線とフロントガラスに表示される表示像が重複するので、運転者は表示像を視認し難くなるという問題が起こる。
特開2005−67514号公報
上述したように、特許文献1に開示された技術では、フロントガラスに表示する表示像と横断歩道の白線が重複した場合、白線で表示された横断歩道は光の反射により輝度が高くなっているので、この領域に対応するフロントガラス上の視認領域に注意喚起用の表示像を表示すると、運転者は表示像を見難くなり、周囲に存在する移動対象物に対する注意喚起の効果が低減するという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、自車両の周囲に存在する移動対象物に対する注意喚起の効果を向上させることができる車両用表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願発明は、自車両の窓ガラスに画像を表示する画像表示部と、自車両の乗員が窓ガラス越しに物体を視認したときの、窓ガラス上での物体が見える領域である視認領域或いはその近傍の領域に対応する画像表示部の領域に、物体に関連する画像を表示する制御を行う表示制御部を有する。更に、自車両周囲の映像を撮像する撮像部と、撮像部で撮像された画像から移動対象物を検出する移動対象物検出部と、撮像部で撮像された画像から、輝度の高い高輝度領域を検出する高輝度領域検出部を備える。表示制御部は、窓ガラス上の移動対象物の視認領域或いはその近傍に対応する画像表示部に注意喚起画像を表示し、更に、移動対象物の近傍に高輝度領域が存在する場合には、注意喚起画像の表示領域全体に対する重複領域の占める比率が低減するように注意喚起画像の表示領域または表示形態の少なくとも一方を変更する。
本発明に係る車両用表示装置では、自車両周囲に存在する移動対象物の近傍となる画像表示部に注意喚起画像を表示する際に、画像表示部での、注意喚起画像の表示領域と高輝度領域とが重複する場合には、注意喚起画像の表示領域全体に対する重複領域の占める比率が低減するように注意喚起画像の表示領域または表示形態の少なくとも一方を変更する。従って、注意喚起画像の周囲に高輝度領域が存在する場合でも、該注意喚起画像を視認し易くすることができ、自車両の周囲に存在する移動対象物の注意喚起の効果を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る車両用表示装置、及びその周辺機器の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る車両用表示装置の、表示コントローラの詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る車両用表示装置を用いて、車両の窓ガラスに注意喚起画像を表示する原理を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る車両用表示装置による注意喚起画像の表示処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る車両用表示装置による注意喚起画像の表示処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る車両用表示装置の、注意喚起画像の表示例を示す説明図であり、(a)は表示位置を変更しない場合、(b)は表示位置を変更した場合を示す。 本発明の第1変形例に係る車両用表示装置の、注意喚起画像の表示例を示す説明図である。 本発明の第2変形例に係る車両用表示装置の、注意喚起画像の表示例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用表示装置、及びその周辺機器の構成を示すブロック図、図2は、図1に示す表示コントローラ14の詳細な構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る車両用表示装置10は、車両のフロントガラス(窓ガラス)上に運転者に有用な各種の情報を表示するものであり、車両のフロントガラスに沿ったHUD(Head-Up Display)画像の表示領域を有するHUD画像表示部15(画像表示部)と、該HUD画像表示部15へのHUD画像の表示を制御する表示コントローラ14と、を備えている。また、該車両用表示装置10は、カメラ11(撮像部)と、対象物センサ12(移動対象物検出部)を備えている。また、車両用表示装置10は、車両に通常搭載される車速センサ13に接続されている。
カメラ11は、自車両周囲の映像を撮影し、撮影した画像データを表示コントローラ14に出力する。
対象物センサ12は、ミリ波やレーダ波等を用いて自車両の周囲に存在する歩行者、自転車、或いは他車両等の移動対象物までの距離を検出し、検出した距離データを表示コントローラ14に出力する。車速センサ13は、自車両の走行速度を検出し、速度データを表示コントローラ14に出力する。以下では一例として、自車両の前方に存在する移動対象物が歩行者である場合について説明する。
次に、図2に示すブロック図を参照して、表示コントローラ14の詳細な構成について説明する。図2に示すように、表示コントローラ14は、対象物位置検出部21と、高輝度領域検出部22と、2D座標変換部23と、注意表示位置算出部24と、画像形状算出部25、及び、画像表示制御部26(表示制御部)を備えている。なお、表示コントローラ14は、例えば、中央演算ユニット(CPU)や、RAM、ROM、ハードディスク等の記憶手段からなる一体型のコンピュータとして構成することができる。
対象物位置検出部21は、カメラ11で撮像される自車両周囲の画像データ、及び対象物センサ12で検出される歩行者までの距離データに基づき、自車両に対する歩行者の位置を検出する。更に、車速センサ13にて検出される速度データに基づき、自車両の動きに応じた歩行者の位置を算出する。
高輝度領域検出部22は、カメラ11で撮像される自車両前方の画像データを取得し、この画像データに含まれる高輝度領域を検出する。そして、画像データの各画素の輝度を検出し、予め設定した上限輝度を上回る輝度を有する画素が存在する場合には、この画素の領域を高輝度領域として検出する。高輝度領域の例として、例えば、路上に敷設されている横断歩道や中央分離帯等の白線や黄線、或いは、路上にできた水たまり等が挙げられる。
2D座標変換部23は、対象物位置検出部21で検出された歩行者の3次元データ、及び高輝度領域検出部22で検出された高輝度領域の3次元データを2次元データに変換する。そして、変換後の2次元データを注意表示位置算出部24に出力する。
注意表示位置算出部24は、自車両の前方に存在する歩行者の位置データに基づき、該歩行者が存在することを自車両の運転者に認識し易くするための注意喚起画像の表示位置を算出する。具体的には、図6(詳細は後述)に示す歩行者q1の存在を知らせる注意喚起画像Q1,Q2をHUD画像表示部15に表示する際の、フロントガラス上での表示位置を算出する。
画像形状算出部25は、歩行者の存在位置、及び該歩行者の周囲に存在する高輝度領域の位置に応じて、歩行者の近傍に表示する注意喚起画像の形状を決定する。
画像表示制御部26は、注意表示位置算出部24で算出された表示位置データ、及び、画像形状算出部25で算出された注意喚起画像の形状に基づき、自車両のフロントガラス(窓ガラス)の所望領域に対応するHUD画像表示部15の領域に表示するHUD画像を生成し、このHUD画像をHUD画像表示部15に表示する制御を行う。
図3は、自車両のフロントガラス45にHUD画像を表示するHUD画像表示部15、及びその周辺機器の構成を模式的に示す説明図である。HUD画像表示部15は、フロントガラス45上の運転者が視認可能な領域に設けられており、画像表示制御部26より照射された画像データを投影する。具体的には、画像表示制御部26より照射された画像データの投影光は、ミラー42,43で反射して、HUD画像表示部15の所望領域に投影される。この際、運転者のアイポイントP1から前方を見た場合に、自車両前方の映像46(例えば、歩行者)と、HUD画像表示部15に投影される画像が整合するように、画像表示制御部26により画像表示位置が調整される。
即ち、本実施形態に係る車両用表示装置10は、自車両のフロントガラス45上の、乗員が視認可能な領域に対してHUD画像表示部15を設けている。そして、自車両の周囲に歩行者や、自転車、他車両等の注意すべき移動対象物が存在する場合には、この移動対象物に対する注意を喚起するための注意喚起画像を、HUD画像表示部15に表示する。こうすることにより、自車両の運転者(乗員)に対して、歩行者が存在することについての注意を促す。以下では、運転者が歩行者(移動対象物)を視認したときの、該歩行者がフロントガラス45上で視認される領域を「視認領域」という。従って、図2に示す画像表示制御部26は、図3に示すフロントガラス45上の視認領域に対応するHUD画像表示部15に、各種のHUD画像を表示する制御を行う。
即ち、画像表示制御部26は、自車両の乗員が窓ガラス(例えば、フロントガラス)越しに移動対象物等の物体を視認したときの、窓ガラス上での物体が見える領域である視認領域或いはその近傍の領域に対応するHUD画像表示部15(画像表示部)の領域に、物体に関連する画像を表示する制御を行う表示制御部としての機能を備えている。
従って、自車両の前方に歩行者が存在する場合には、アイポイントP1から歩行者の映像46を見たときの、該歩行者に対する視認領域或いはその近傍に注意喚起画像が表示される。なお、HUD画像表示部15の表示方法は、図3に示した表示機構に限定されるものではなく、その他の表示方法を採用することも可能である。
次に、上述のように構成された本実施形態に係る車両用表示装置10の処理手順を、図4,図5に示すフローチャートを参照して説明する。図4は、本実施形態に係る車両用表示装置10の処理手順を示すフローチャートである。
初めに、ステップS11において、対象物センサ12は、自車両の前方に存在する対象物を検出する。その結果、例えば、自車両前方の交差点に敷設された横断歩道を渡ろうとしている歩行者が検出される。ステップS12において、表示コントローラ14は、車速センサ13より出力される走行速度データに基づき、自車両の走行状態を検出する。
ステップS13において、表示コントローラ14は、自車両の走行状態に基づき、自車両と歩行者との相対速度を算出し、更に、ステップS14において、自車両と歩行者との相対距離を算出する。
ステップS15において、注意表示位置算出部24は、フロントガラスに対応するHUD画像表示部15に表示する注意喚起画像の表示位置を算出する。この処理では、図3に示したように、運転者が歩行者の映像46を見たときの、フロントガラス45上での視認領域を求め、この視認領域或いはこの近傍の領域に対応するHUD画像表示部15の領域に、注意喚起画像の表示位置を設定する。
ステップS16において、画像形状算出部25は、HUD画像表示部15に表示する注意喚起画像の形状を算出する。更に、必要に応じて、注意喚起画像の表示位置を変更する際には、この変更位置を算出する。ステップS16の詳細な処理手順については後述する。
ステップS17において、画像表示制御部26は、HUD画像表示部15に表示するHUD画像を生成し、HUD画像表示部15に出力する。こうして、自車両の前方に存在する歩行者の注意を促すための注意喚起画像を、HUD画像表示部15の適所、即ち、フロントガラス上の適所に表示することができる(後述する図6(b)参照)。
次に、図5に示すフローチャートを参照して、図4のステップS16に示した表示形状の算出、表示位置の変更処理について説明する。初めに、ステップS31において、画像形状算出部25は、初期設定として注意喚起画像の形状を横長の楕円形状に設定する。その結果、例えば、図6(a)に示すように、横断歩道を渡ろうとしている歩行者q1に対して、その下方に横長の楕円形状をなす注意喚起画像Q1が設定される。なお、本実施形態では、注意喚起画像の一例として、横長の楕円形状としているが、本発明はこれに限定されない。
ステップS32において、画像形状算出部25は、カメラ11で撮像された画像から、輝度の高い領域(高輝度領域)を抽出し、これを白線として認識する。なお、本実施形態では、高輝度領域が白線である場合を例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、黄線や水たまり等の高輝度領域についても適用される。
ステップS33において、画像形状算出部25は、ステップS32の処理で検出された白線の位置を算出する。
ステップS34において、画像形状算出部25は、歩行者に対応する視認領域(即ち、運転者がフロントガラス越しに歩行者を見たときの、フロントガラス上での領域)と、該歩行者の周辺に存在する白線(例えば、横断歩道の白線)に対応する視認領域が重複するか否かを判断する。そして、重複する場合には(ステップS34でYES)、ステップS36に処理を進め、重複しない場合には(ステップS34でNO)、ステップS35に処理を進める。
ステップS35において、画像形状算出部25は、歩行者に対応する視認領域の下方近傍に白線に対応する視認領域が存在するか否かを判断する。そして、存在する場合には(ステップS35でYES)、ステップS36に処理を進め、存在しない場合には(ステップS35でNO)、注意喚起画像の形状を変更せずに、HUD画像表示部15に表示する。具体的には、歩行者の視認領域の下側となるHUD画像表示部15に、横長の楕円形状の注意喚起画像を表示する。これにより、歩行者の存在が注意喚起画像により強調されるので、運転者による歩行者の認識性を向上させることができる。
一方、ステップS36において、画像形状算出部25は、注意喚起画像の形状を縦長の楕円形状に変更する。更に、ステップS37において、画像形状算出部25は、注意喚起画像が歩行者と重複しないように、該注意喚起画像をHUD画像表示部15の中央側へオフセットさせる。
上記の処理を図6を参照して説明する。図6(a),(b)は、自車両の運転者が視認する映像を示す説明図であり、歩行者q1、横断歩道の白線51及びその他の周囲映像は、運転者がフロントガラス越しに視認される映像である。また、注意喚起画像Q1、Q2は、フロントガラス上に設けられたHUD画像表示部15に表示される画像である。
図6(a)は、歩行者q1の周囲に横断歩道の白線51が存在する状況下で、注意喚起画像Q1の画像形状を変更しない場合を示している。即ち、通常時には歩行者q1の下方に横長の楕円形状を有する注意喚起画像Q1を表示するので、図6(a)に示すように、歩行者q1の下方に横長の楕円形状をなす注意喚起画像Q1が表示される。この場合、白線51は輝度が高くこの白線51と注意喚起画像Q1が重複すると、白線51が高輝度であることにより、注意喚起画像Q1を視認し難くなる。
これに対して、本実施形態に係る車両用表示装置10では、HUD画像表示部15での注意喚起画像の表示領域と、フロントガラス上での白線51の視認領域が重複する場合には、注意喚起画像の形状を縦長の楕円形状に変更し、更に、中央側にオフセットさせてHUD画像表示部15に表示する。その結果、図6(b)に示すように、歩行者q1の側方(フロントガラス中央側の側方)に縦長の注意喚起画像Q2が表示されるように、その形状、及び表示位置が変更される。よって、運転者は注意喚起画像Q2を視認し易くなる。
換言すれば、歩行者(移動対象物)の近傍に高輝度領域が存在し、フロントガラスに対応するHUD画像表示部15上での注意喚起画像Q2の表示領域と高輝度領域の視認領域が重複する重複領域が存在する場合には、注意喚起画像Q2の表示領域全体に対する重複領域の占める比率が低減するように、注意喚起画像の形状、表示位置が変更される。例えば、図6(a)では、注意喚起画像Q1はほぼ全体が白線51に重複しているが、図6(b)では、注意喚起画像Q2の一部が白線51に重複しており、図6(b)の方が重複領域の比率が低減している。従って、横断歩道付近に歩行者q1が存在することを認識させ易くすることができる。
このようにして、本実施形態に係る車両用表示装置10では、自車両の周囲に歩行者(移動対象物)が存在する場合には、この歩行者に対するフロントガラス上の視認領域となるHUD画像表示部15の領域に、注意喚起画像を表示する。従って、自車両の運転者は、フロントガラス越しに見える歩行者の近傍に、HUD画像表示部15に表示する注意喚起画像が視認されることになるので、歩行者の存在に気づき易くすることができる。
また、歩行者が横断歩道を渡っている場合のように、歩行者の近傍に白線(高輝度領域)が存在する場合には、注意喚起画像の形状を縦長の楕円形状として表示する。即ち、図6(b)に示したように注意喚起画像Q2を表示する。従って、注意喚起画像Q2と白線51が重複する領域を少なくでき、光の反射により注意喚起画像Q2を視認し難いという問題を回避することができる。
また、歩行者q1(移動対象物)の視認領域の側方となる領域のHUD画像表示部15に、注意喚起画像Q2を表示するので、より一層注意喚起画像Q2による注意喚起の効果を向上させることができる。更に、縦長の楕円形状を有する注意喚起画像Q2を、歩行者q1に対してフロントガラス(窓ガラス)の中央側となるHUD画像表示部15にオフセットして注意喚起画像Q2を表示するので、運転者の自然な視線の動きで注意喚起画像Q2を視認することができ、より一層注意喚起の効果を向上させることができる。
次に、上述した実施形態の第1変形例について説明する。前述した実施形態では、図6(a)に示した如くの横長の楕円形状を有する注意喚起画像を、図6(b)に示した如くの縦長の楕円形状に変更することにより、注意喚起画像による注意喚起の効果を高める例について説明した。これに対して、第1変形例では横長の楕円形状を有する注意喚起画像に加えて、縦長の楕円形状を有する注意喚起画像を追加して表示する。
具体的には、図7に示すように、白線51等の高輝度領域が存在する場合には、歩行者q1に対して、2つの注意喚起画像、即ち、横長の楕円形状を成す注意喚起画像Q3、及び縦長の楕円形状を成す注意喚起画像Q4の双方を表示する。即ち、歩行者q1の下側が高輝度領域である場合には、横長形状の注意喚起画像Q1に加えて、歩行者q1の視認領域の側方となる領域のHUD画像表示部15に縦長形状の注意喚起画像Q2を表示する。
このような構成においても、前述した実施形態と同様に、HUD画像表示部15上での注意喚起画像Q3の表示領域と白線51(高輝度領域)の視認領域が重複する重複領域が存在する場合に、注意喚起画像の表示領域全体に対する重複領域の占める比率が低減するように、注意喚起画像Q3、Q4の形状、表示位置を変更している。つまり、注意喚起画像と白線51が重複する領域はほぼ同一であるが、注意喚起画像Q4を追加することにより、重複しない領域が増加するので、結果として注意喚起画像の表示領域全体に対する重複領域の占める比率を低下させている。従って、横断歩道の白線51の近傍に歩行者q1が存在することを認識させ易くすることができる。
次に、第2変形例について説明する。第2変形例では図6(a)に示した如くの縦長の楕円形状を有する注意喚起画像Q1が白線51と重複する場合には、図8に示すように、注意喚起画像の形状を下方に凸となる三日月形状の注意喚起画像Q5に変更する。こうすることにより、注意喚起画像Q5と白線51が重複する面積が減少するので、注意喚起画像Q5による注意喚起の効果を向上させることができる。また、注意喚起画像Q5の形状を下方に凸となる三日月形状(湾曲した横長形状)とすることにより、注意喚起の対象となる歩行者q1の存在をより一層認識し易くなり、注意喚起の効果を向上させることができる。
以上、本発明の車両用表示装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上述した実施形態では、移動対象物として、歩行者を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、自転車や他車両等の歩行者以外の移動対象物について適用することができる。
また、高輝度領域として横断歩道の白線を例に挙げて説明したが、例えば、走行路に存在する中央分離帯の白線や、雨天時に生じる水たまり等の高輝度領域についても上記と同様に注意喚起画像を変更することができる。
更に、HUD画像を表示する機構の一例として、図3に示す機構を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の構成とすることもできる。また、本実施形態では、窓ガラスの一例としてフロントガラスを例に挙げたが、本発明はこれに限定されず、サイドガラスにHUD画像を表示することも可能である。
10 車両用表示装置
11 カメラ
12 対象物センサ
13 車速センサ
14 表示コントローラ
15 HUD画像表示部
21 対象物位置検出部
22 高輝度領域検出部
23 2D座標変換部
24 注意表示位置算出部
25 画像形状算出部
26 画像表示制御部
41 横断歩道
42,43 ミラー
45 フロントガラス
46 映像
51 白線
P1 アイポイント
Q1〜Q5 注意喚起画像
q1 歩行者

Claims (5)

  1. 自車両の窓ガラス上の、乗員が視認可能な領域に画像を表示する画像表示部と、
    自車両の乗員が窓ガラス越しに物体を視認したときの、前記窓ガラス上での前記物体が見える領域である視認領域或いはその近傍の領域に対応する前記画像表示部の領域に、前記物体に関連する画像を表示する制御を行う表示制御部と、
    自車両周囲の映像を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された画像から移動対象物を検出する移動対象物検出部と、
    前記撮像部で撮像された画像から、輝度の高い高輝度領域を検出する高輝度領域検出部と、を備え、
    前記表示制御部は、
    自車両周囲に移動対象物が存在する場合には、窓ガラス上の前記移動対象物の視認領域或いはその近傍に対応する画像表示部に注意喚起画像を表示し、
    更に、前記移動対象物の近傍に高輝度領域が存在し、前記画像表示部での前記注意喚起画像の表示領域と前記高輝度領域の視認領域が重複する重複領域が存在する場合には、注意喚起画像の表示領域全体に対する前記重複領域の占める比率が低減するように、前記注意喚起画像の表示領域または表示形態の少なくとも一方を変更すること
    を特徴とする車両用表示装置。
  2. 前記表示制御部は、前記窓ガラス上の、前記移動対象物の視認領域の下側となる領域の前記画像表示部に前記注意喚起画像を表示し、
    前記移動対象物の下側が高輝度領域である場合には、前記移動対象物の視認領域の側方となる領域の前記画像表示部に前記注意喚起画像を表示すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 前記表示制御部は、前記移動対象物の下側が高輝度領域である場合には、前記移動対象物の視認領域の、前記窓ガラスの中央側の側方となる領域の前記画像表示部に、縦長形状の注意喚起画像を表示すること
    を特徴とする請求項2に記載の車両用表示装置。
  4. 前記表示制御部は、前記窓ガラス上の、前記移動対象物の視認領域の下側となる領域の前記画像表示部に横長形状となる注意喚起画像を表示し、
    前記移動対象物の下側が高輝度領域である場合には、前記横長形状の注意喚起画像に加えて、前記移動対象物の視認領域の側方となる領域の前記画像表示部に縦長形状の注意喚起画像を表示すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
  5. 前記表示制御部は、前記移動対象物の視認領域の下側となる領域の前記画像表示部に横長形状の注意喚起画像を表示し、
    前記移動対象物の下側が高輝度領域である場合には、前記横長形状の注意喚起画像を、下方が凸になるように湾曲した横長形状の注意喚起画像に変更すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
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