JP2016020886A - ガイガーミュラー計数管及び放射線計測計 - Google Patents

ガイガーミュラー計数管及び放射線計測計 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明では、容易に測定を行うことができ、放射線の検出感度の高いガイガーミュラー計数管及び放射線計測計を提供する。【解決手段】ガイガーミュラー計数管(110)は、密封された空間(114)を有する筒形の封入管(111)と、空間内に配置されて棒状に形成される陽極電極(124)と、空間内で陽極電極の周りを取り囲み開口を有する筒形の陰極電極(121)と、空間内に密封される不活性ガス及びクエンチガスと、を備え、陽極電極又は陰極電極の少なくとも一方が、封入管内に複数個備えられる。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の放射線検出部を有するガイガーミュラー計数管及び放射線計測計に関する。
ガイガーミュラー計数管(GM管)は、主に放射線計測計に用いられる部品である。GM管には陽極電極及び陰極電極が形成され、GM管の中には不活性ガスが封入される。また、GM管は、陽極電極及び陰極電極の間に高い電圧がかけられることにより使用される。GM管の中に侵入した放射線は不活性ガスを電子とイオンとに電離され、電離した電子及びイオンはそれぞれ陽極電極及び陰極電極に向かって加速される。これにより陽極電極と陰極電極との間が通電され、パルス信号が発生する。例えば、特許文献1には一対の陽極電極及び陰極電極が形成された比例計数管が開示されている。
特開昭59−5983号公報
しかし、特許文献1では、β線及びγ線を個々に測定する場合に不便な場合又は正確な測定を行うことができない場合があった。
β線及びγ線を個々に測定する方法としては、GM管を2組用意し、一方のGM管はアルミ管等に入れることによりβ線を遮断してγ線のみを測定し、他方のGM管でβ線とγ線とを測定して一方のGM管の放射線量を差し引くことによりβ線の放射線量を求める方法がある。また、他の方法としては、1本のGM管をアルミ管等に入れて測定した後に、GM管からアルミ管を外して再度測定する方法がある。
前者の方法では、GM管を2組用意しなければならず、不便である。また、各GM管の数値を比較して放射線を測定する場合には、各GM管の特性のばらつきのために導出した検出値の正確性が低くなるという問題があった。後者の方法では、同時にβ線とγ線とを測定することができず、β線とγ線との正確な比較を行うことができないため、β線の検出感度が低くなってしまうという問題がある。
本発明では、容易に測定を行うことができ、放射線の検出感度の高いガイガーミュラー計数管及び放射線計測計を提供することを目的とする。
第1観点のガイガーミュラー計数管は、密封された空間を有する筒形の封入管と、空間内に配置されて棒状に形成される陽極電極と、空間内で陽極電極の周りを取り囲み開口を有する筒形の陰極電極と、空間内に密封される不活性ガス及びクエンチガスと、を備え、陽極電極又は陰極電極の少なくとも一方が、封入管内に複数個備えられる。
第2観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点において、絶縁体により形成され中央に貫通孔を有するビーズが、貫通孔に陽極電極が通されることにより陽極電極に取り付けられて固定され、ビーズが陰極電極に取り囲まれるように配置されている。
第3観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点において、絶縁体により形成され、陰極電極の開口の直径よりも小さい内径を有するリングが開口に配置され、陽極電極がリングの内径内を貫通し、リングにより陽極電極と陰極電極との直接接触が防がれている。
第4観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点又は第2観点において、陰極電極が、陽極電極の周りを取り囲む巻き線として形成される。
第5観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点から第3観点において、陰極電極が、金属シートが筒形に形成され、側面に貫通孔が形成される。
第6観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点から第5観点において、陽極電極が一直線上に形成された第1陽極電極と第2陽極電極とを含み、陰極電極の中心軸が一直線上に配置され、陰極電極の両端側に第1陽極電極及び第2陽極電極が互いに離れて配置され、第1陽極電極及び陰極電極により放射線を検出する第1放射線検出部が形成され、第2陽極電極及び陰極電極により第1放射線検出部とは異なる第2放射線検出部が形成される。
第7観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点から第5観点において、陰極電極が第1陰極電極と第2陰極電極とからなり、第1陰極電極の中心軸と第2陰極電極の中心軸とが一直線上に配置され、陽極電極が一直線上に形成され、陽極電極の両側に第1陰極電極及び第2陰極電極が互いに離れて配置されて、第1放射線検出部及び第2放射線検出部をなす。
第8観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点から第5観点において、陽極電極が一直線上に形成された第1陽極電極と第2陽極電極とからなり、陰極電極が第1陰極電極と第2陰極電極とからなり、第1陰極電極の中心軸と第2陰極電極の中心軸とが一直線上に配置され、第1陽極電極及び第1陰極電極と、第2陽極電極及び第2陰極電極と、が互いに離れて配置されて第1放射線検出部及び第2放射線検出部をなす。
第9観点のガイガーミュラー計数管は、第6観点から第8観点において、封入管の外側から第1放射線検出部の周りを囲みβ線を遮蔽する遮蔽部を備える。
第10観点の放射線計測計は、第6観点から第9観点に記載のガイガーミュラー計数管を備え、第1放射線検出部には第1高電圧回路により電圧を印加し、第2放射線検出部には第2高電圧回路により電圧を印加する。
第11観点の放射線計測計は、第9観点に記載のガイガーミュラー計数管と、第1放射線検出部及び第2放射線検出部からβ線検出量とγ線検出量との出力を受け取り、加算平均又は差分を行う算出部と、遮蔽部が第1放射線検出部の周りを囲む第1位置と、第1放射線検出部の周りを囲まない第2位置とを判断する位置判断部と、を備える。遮蔽部が第1位置にあると位置判断部が判断した際には、算出部は、第1放射線検出部及び第2放射線検出部からβ線検出量とγ線検出量との出力を差分し、遮蔽部が第2位置にあると位置判断部が判断した際には、算出部は、第1放射線検出部及び第2放射線検出部からβ線検出量とγ線検出量との出力を加算平均する。
第12観点の放射線計測計は、第9観点に記載のガイガーミュラー計数管と、第1放射線検出部及び第2放射線検出部からβ線検出量とγ線検出量との出力を受け取り、差分を行う算出部と、を備える。
第13観点の放射線計測計は、第1観点から第8観点に記載のガイガーミュラー計数管と、陽極電極と陰極電極との間に所定の高電圧を印加する1つの高電圧回路部と、高電圧回路部に接続され、ガイガーミュラー計数管で計測されたパルス信号をカウントするカウンターと、カウンターでカウントされたパルス信号を放射線量に換算する算出部と、を備える。
本発明のガイガーミュラー計数管及び放射線計測計によれば、容易に測定を行うことができ、放射線の検出感度を高くすることができる。
(a)は、ガイガーミュラー計数管110の断面図である。 (b)は、図1(a)のA−A断面図である。 (c)は、基板に取り付けられたガイガーミュラー計数管110の概略側面図である。 放射線計測計100の概略構成図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管210の概略構成図である。 (b)は、放射線計測計200の概略構成図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管310の断面図である。 (b)は、ガイガーミュラー計数管310aの概略断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管410の断面図である。 (b)は、ガイガーミュラー計数管410aの概略断面図である。 放射線計測計500の概略構成図である。 放射線計測計の放電回数を比較したグラフである。 放射線計測計600の概略構成図である。 放射線計測計700の概略構成図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管810の断面図である。 (b)は、ビーズ850の平面図である。 (c)は、図10(a)のB−B断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管10の部分断面図である。 (b)は、ビーズ853の概略斜視図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管20の概略部分斜視図である。 (b)は、ビーズ856の平面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管30の概略断面図である。 (b)は、図13(a)のC−C断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管40の部分斜視図である。 (b)は、図14(a)のD−D断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管50の部分斜視図である。 (b)は、図15(a)のE−E断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管60の部分斜視図である。 (b)は、図16(a)のF−F断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管70の部分斜視図である。 (b)は、図17(a)のG−G断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管80の部分斜視図である。 (b)は、図18(a)のH−H断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管90の部分斜視図である。 (b)は、図19(a)のI−I断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管910の断面図である。 (b)は、図20(a)のJ−J断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
(第1実施形態)
<ガイガーミュラー計数管110の構成>
図1(a)は、ガイガーミュラー計数管110の断面図である。ガイガーミュラー計数管110は、封入管111と、陽極導体112と、陰極導体113と、により形成されている。以下の説明では、封入管111が伸びる方向をZ軸方向、封入管111の直径方向でありZ軸方向に垂直な方向をX軸方向、同じく封入管111の直径方向でありX軸方向及びZ軸方向に垂直な方向をY軸方向とする。
封入管111はガラスにより筒形に形成されている。封入管111の+Z軸側及び−Z軸側の両端は封止されており、封入管111の内部の空間114は密封されている。封入管111の+Z軸側及び−Z軸側の両端では、陽極導体112及び陰極導体113が貫通している。
陽極導体112は、棒状であり空間114に配置される陽極電極124と、陽極電極124に接続され封入管111の端部で支持される線状の第1金属リード部123と、により構成されている。ガイガーミュラー計数管110では、陽極導体112が第1陽極導体112a及び第2陽極導体112bにより構成されている。第1陽極導体112aは空間114の−Z軸側に配置され、第2陽極導体112bは空間114の+Z軸側に配置される。また、第1陽極導体112aは陽極電極124a及び第1金属リード部123aにより構成され、第2陽極導体112bは陽極電極124b及び第1金属リード部123bにより構成される。第1金属リード部123aは封入管111の−Z軸側の端部で支持され、第1金属リード部123bは封入管111の+Z軸側の端部で支持されている。また、ガイガーミュラー計数管110では、陽極電極124aと陽極電極124bとがZ軸方向に伸びる一直線150上に配置されている。
陰極導体113は、空間114で陽極電極124の周りを取り囲む筒形の陰極電極121と、陰極電極121に接続され封入管111の端部で支持される線状の第2金属リード部122と、により構成されている。ガイガーミュラー計数管110では、陰極導体113が第1陰極導体113a及び第2陰極導体113bにより構成されている。第1陰極導体113aは空間114の−Z軸側に配置され、第2陰極導体113bは空間114の+Z軸側に配置される。また、第1陰極導体113aは陰極電極121a及び第2金属リード部122aにより構成され、第2陰極導体113bは陰極電極121b及び第2金属リード部122bにより構成されている。第2金属リード部122aは封入管111の−Z軸側の端部で支持され、第2金属リード部122bは封入管111の+Z軸側の端部で支持されている。
陽極電極124及び陽極電極124を取り囲む陰極電極121により、放射線を検出する放射線検出部125が形成される。図1(a)では、陽極電極124a及び陰極電極121aにより形成される放射線検出部125を第1放射線検出部125aとし、陽極電極124b及び陰極電極121bにより形成される放射線検出部125を第2放射線検出部125bとしている。ガイガーミュラー計数管110では、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bにおいてそれぞれ放射線が検出される。
放射線検出部125は、放射線を検出する空間である空間115を有している。空間115は、陰極電極121に囲まれる空間であり、空間内のXY平面内に陽極電極124と陰極電極121との両方を含む領域である。図1(a)では、第1放射線検出部125aの空間115を空間115aとし、第2放射線検出部125bの空間115を空間115bとしている。
図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。陰極電極121は、例えば鉄、ニッケル、コバルトの合金である金属コバール又はステンレスにより形成される円筒形の金属パイプにより構成され、陽極電極124は陰極電極121の中心軸上に配置されている。すなわち、陰極電極121の中心軸は一直線150上に配置される。これにより、陰極電極124と陽極電極121との間に電圧がかかった場合には、XY平面内において、陰極電極121に囲まれる空間115の電場が陽極電極124を中心とした回転対称に形成される。また、空間115を含む空間114には不活性ガス及びクエンチガスが封入される。不活性ガスには、例えばヘリウム(He)、ネオン(Ne)、又はアルゴン(Ar)などの希ガスが用いられる。また、クエンチガスには、例えば、フッ素(F)、臭素(Br)又は塩素(Cl)等のハロゲン系のガスが用いられる。
ガイガーミュラー計数管110では、封入管111を介して空間115に放射線が侵入すると、放射線は不活性ガスを正に帯電したイオンと負に帯電した電子とに電離させる。また、陽極電極124と陰極電極121との間に例えば400から600Vの電圧がかけられることにより空間115に電場が形成される。そのため、電離したイオン及び電子は、それぞれ陰極電極121及び陽極電極124に向かって加速する。加速されたイオンは、他の不活性ガスに衝突して他の不活性ガスを電離させる。このような電離の繰り返しにより、空間115には雪崩状に電離したイオン及び電子が形成されパルス電流が流れる。ガイガーミュラー計数管110を有する放射線計測計100(図2参照)は、このようなパルス電流によるパルス信号のパルスの回数を計測することにより放射線量を測定することができる。また、このような電流が連続的に流れるとパルスの回数を計測できなくなるが、これを防ぐためにクエンチガスが不活性ガスと共に空間114に封入されている。クエンチガスはイオンが有するエネルギーを失わせる働きをする。
ガイガーミュラー計数管では空間115に侵入する放射線を計測するため、空間115を大きく形成することにより放射線の検出感度を上げることができる。しかし、陽極電極124及び陰極電極121を長くすることで空間115を大きく形成する場合には、陽極電極124及び陰極電極121の空間115内での固定強度が弱くなり、ガイガーミュラー計数管が衝撃に弱くなる。
ガイガーミュラー計数管110では、空間114に陽極電極124及び陰極電極121をそれぞれ二組形成することにより空間115の大きさを大きくしており、さらに各陽極電極124及び陰極電極121をガイガーミュラー計数管110の−Z軸側又は+Z軸側に固定することにより陽極電極124及び陰極電極121の空間114での固定強度を上げている。そのため、ガイガーミュラー計数管110では耐衝撃性が向上されている。
図1(c)は、基板140に取り付けられたガイガーミュラー計数管110の概略側面図である。ガイガーミュラー計数管110は基板140に固定されて用いられる。従来のガイガーミュラー計数管では封入管の一方の端からのみ電極が引き出されており、ガイガーミュラー計数管の一方の端のみで基板等に固定されていた。これに対して、ガイガーミュラー計数管110では封入管111の両端から電極が引き出されており、図1(c)に示されるようにガイガーミュラー計数管110の+Z軸側及び−Z軸側の両端で基板140に固定される。そのため、ガイガーミュラー計数管110では従来のガイガーミュラー計数管に比べて強固に安定して基板等に固定されることができる。
また、ガイガーミュラー計数管110では、不活性ガス及びクエンチガスを流通させず、空間114に封入した状態で測定を行う。そのため、空間114内の状態が安定し、放射線の検出感度を安定に保つことができる。
さらに、放射線の検出感度を上げるため等で複数のガイガーミュラー計数管を使用する場合には、個々のガイガーミュラー計数管の感度の個体差により、放射線検出の精度が低くなる場合がある。ガイガーミュラー計数管110では1つのガイガーミュラー計数管内に二組の放射線検出部125を配置するため、不活性ガス及びクエンチガスが共通して使用される。したがって、ガイガーミュラー計数管110内の不活性ガス及びクエンチガスの比が同一になる。そのため、ガイガーミュラー計数管110では、二組のガイガーミュラー計数管を使用する場合よりも放射線検出の精度を上げることができる。
<放射線計測計100の構成>
図2は、放射線計測計100の概略構成図である。放射線計測計100は、ガイガーミュラー計数管110を含んで構成されている。陽極導体112a及び陰極導体113aは、第1高電圧回路部130aに接続されており、両導体間には高電圧がかけられる。また、陽極導体112b及び陰極導体113bは、第2高電圧回路部130bに接続されており、両導体間には高電圧がかけられる。第1高電圧回路部130aは第1カウンター131aに接続されており、第2高電圧回路部130bは第2カウンター131bに接続されている。ガイガーミュラー計数管110の第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bで検出されたパルス信号は、第1カウンター131a及び第2カウンター131bでカウントされ、算出部132で放射線量に換算され、換算された放射線量が表示部134に表示される。算出部132には電源133が接続されることにより電力が供給される。
図2では、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bがそれぞれ異なる高電圧回路部及びカウンターに接続されることにより個別に放射線量を検出している。しかし、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bは、並列に1つの高電圧回路部及びカウンターに接続されて第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bの全体としての放射線量を検出してもよい。
(第2実施形態)
ガイガーミュラー計数管110で検出される放射線量はβ線及びγ線の両方の放射線量の合計値として計測される。一方、β線及びγ線の各放射線量を測定したい場合がある。以下に、β線及びγ線の各放射線量を測定するためのガイガーミュラー計数管210及び放射線計測計200について説明する。また、以下の説明では、第1実施形態と同じ部分に関しては第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
<ガイガーミュラー計数管210の構成>
図3(a)は、ガイガーミュラー計数管210の概略構成図である。ガイガーミュラー計数管210は、ガイガーミュラー計数管110の第1放射線検出部125aに、封入管111の外側から取り囲むようにβ線を遮蔽する遮蔽部216が取り付けられることにより形成されている。遮蔽部216は、例えばアルミニウムの円筒管として形成されることができる。
ガイガーミュラー計数管210では、遮蔽部216で覆われていない第2放射線検出部125bにおいてβ線及びγ線を検出することができる。また、遮蔽部216で覆われている第1放射線検出部125aでは、β線が遮蔽部216で遮蔽されるため、γ線のみを検出することができる。β線の放射線量は、第2放射線検出部125bの放射線量から第1放射線検出部125aの放射線量を差し引くことにより求めることができる。
従来、γ線とβ線とを同時に測定する場合には、ガイガーミュラー計数管を2本用意していた。一方のガイガーミュラー計数管はアルミ管等に入れることによりβ線を遮断してγ線のみを測定する。また、他方のガイガーミュラー計数管でβ線とγ線とを測定する。そして、β線は、他方のガイガーミュラー計数管の放射線量から一方のガイガーミュラー計数管の放射線量を差し引くことにより求める。
これに対して、ガイガーミュラー計数管210では1本のガイガーミュラー計数管でβ線及びγ線の両方の放射線量を同時に測定することができる。そのため、複数のガイガーミュラー計数管を用意する手間を省くことができるため、測定が容易になる。また、ガイガーミュラー計数管110と同様に、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bにおいて不活性ガス及びクエンチガスが共通して使用されるため、二組のガイガーミュラー計数管を使用する場合よりも放射線検出の精度を上げることができる。
<放射線計測計200の構成>
図3(b)は、放射線計測計200の概略構成図である。放射線計測計200では、図2に示される放射線計測計100において、ガイガーミュラー計数管110の代わりにガイガーミュラー計数管210が用いられ、遮蔽部216の位置を判断するための位置判断部235が設けられている。図3(b)に示されている状態では、遮蔽部216で遮蔽される第1放射線検出部125aに接続される第1カウンター131aではγ線のみの放射線量が検出される。また、第2放射線検出部125bに接続される第2カウンター131bではγ線及びβ線の放射線量が検出される。そのため、放射線計測計200では、第1放射線検出部125aの放射線量によりγ線の放射線量を検出することができ、第2放射線検出部125bの放射線量から第1放射線検出部125aの放射線量を引くことによりβ線の放射線量を検出することができる。これらの計算は算出部132で行われ、さらに結果を表示部134に表示することができる。
また、放射線計測計200では、遮蔽部216を第1放射線検出部125aから自由に取り外し及び装着できるように形成されている。例えば、遮蔽部216を図3(b)の状態から−Z軸方向に移動させて第1放射線検出部125aを露出することにより、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bを同じ条件で測定を行うことができる。この状態で測定を行うことにより、第1放射線検出部125aと第2放射線検出部125bとの間の放射線量検出値を校正すること等ができる。
さらに、遮蔽部216には、例えば、ガイガーミュラー計数管210に装着されているか取り外されているかを検知するためのセンサー(不図示)が取り付けられることにより、遮蔽部216の脱着を自動的に判断させても良い。センサーは、遮蔽部216の位置を判断する位置判断部235に接続され、位置判断部235は算出部132に接続されている。算出部132では、位置判断部235がガイガーミュラー計数管210に遮蔽部216が装着されていると判断した場合には、第1放射線検出部125aからγ線を検出し、第2放射線検出部125bから第1放射線検出部125aの放射線量を差し引くことによりβ線を自動的に検出する。また、位置判断部235がガイガーミュラー計数管210に遮蔽部216が取り外されていると判断した場合には、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bの放射線量を表示部134に表示させる。表示部134への表示は、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bの放射線量の加算平均を表示しても良い。
(第3実施形態)
ガイガーミュラー計数管では、陰極導体又は陽極導体のどちらか一方のみが二組形成されていても良い。以下に、陰極導体又は陽極導体のどちらか一方のみが二組形成されたガイガーミュラー計数管について説明する。また、以下の説明では、第1実施形態及び第2実施形態と同じ部分に関しては第1実施形態及び第2実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
<ガイガーミュラー計数管310の構成>
図4(a)は、ガイガーミュラー計数管310の断面図である。ガイガーミュラー計数管310は、封入管111と、陽極導体312と、陰極導体313と、により形成されている。
陽極導体312は、空間114に配置される陽極電極324と、陽極電極324に接続され封入管111の−Z軸側の端部で支持される線状の第1金属リード部123aと、により構成されている。陽極電極324は、−Z軸側の端が第1金属リード部123aに接続されており、+Z軸側の端は空間114の+Z軸側の端部付近にまでZ軸方向に伸びている。
陰極導体313は、空間114の−Z軸側に配置される第1陰極導体313aと、空間114の+Z軸側に配置される第2陰極導体313bと、により構成されている。第1陰極導体313aは、陰極電極121a及び第2金属リード部122aにより構成されており、第2金属リード部122aが陰極電極121aの外側表面に接合されている。第2陰極導体313bは、陰極電極121b及び第2金属リード部322bにより構成されており、第2金属リード部322bが陰極電極121bの外側表面に接合されている。また、第2金属リード部322bは封入管111の+Z軸側の端部の中央で支持されている。
ガイガーミュラー計数管310では、陰極電極121aと陽極電極324とにより第1放射線検出部325aが形成され、陰極電極121bと陽極電極324とにより第2放射線検出部325bが形成される。第1放射線検出部325aは放射線を検出する空間315aを有しており、第2放射線検出部325bは放射線を検出する空間315bを有している。
陽極電極324では、第1放射線検出部325a及び第2放射線検出部325bにおいて発生する電離した電子を検出する。そのため、陽極電極324で検出されるパルス信号を測定することにより、第1放射線検出部325a及び第2放射線検出部325bに於いて検出されるβ線及びγ線の合計放射線量を測定することができる。
各放射線検出部では、電離されたイオンが陰極電極121において電子を受け取ることにより陰極電極121にパルス電流が流れる。このパルス電流を測定することにより放射線量を測定することができる。陰極電極121a及び陰極電極121bにおいては、それぞれ第1放射線検出部325a及び第2放射線検出部325bにおけるβ線及びγ線の合計放射線量が測定される。
ガイガーミュラー計数管310では、陽極電極324により第1放射線検出部325a及び第2放射線検出部325bの全体の放射線量を測定すると共に、各陰極電極により第1放射線検出部325a及び第2放射線検出部325bの放射線量を個別に測定することができる。また、ガイガーミュラー計数管310では、このような個別測定を行うことができるにもかかわらず、陽極電極324が一つであるため組み立てが容易である。
また、陰極導体313では、第2金属リード部122a及び第2金属リード部322bが陰極電極121a及び陰極電極121bの外側表面に接合されているため、放射線を検出する空間315a及び空間315bにおいて陽極電極と陰極電極との間隔がどの位置でも一定となる。これにより、空間315a及び空間315bにおける放電条件のムラがなくなり、より正確な測定を行うことができる。なお、このような陰極電極の外側表面に金属リード部が接合される構成は、前述のガイガーミュラー計数管110及び後述のガイガーミュラー計数管410等において採用されても良い。
<ガイガーミュラー計数管310aの構成>
図4(b)は、ガイガーミュラー計数管310aの概略断面図である。ガイガーミュラー計数管310aは、ガイガーミュラー計数管310及びガイガーミュラー計数管310の第1放射線検出部325aを覆う遮蔽部216により構成されている。
第1放射線検出部325aでは、γ線のみが検出される。そのため、陰極電極121aにおいて観測されるパルス信号を測定することによりγ線の放射線量を検出することができる。また、陰極電極121bにより検出される放射線量から陰極電極121aにおいて検出される放射線量を差し引くことによりβ線の放射線量を測定することができる。
また、ガイガーミュラー計数管310aを用いて、図3(b)に示される放射線計測計200と同様に、遮蔽部216の脱着を自由に行うことができる放射線計測計を形成することができる。
<ガイガーミュラー計数管410の構成>
図5(a)は、ガイガーミュラー計数管410の断面図である。ガイガーミュラー計数管410は、封入管111と、陽極導体112と、陰極導体413と、により形成されている。
陰極導体413は、陰極電極421と、封入管111の−Z軸側の端部を貫通し陰極電極421を保持する第2金属リード部122aと、により構成されている。陰極電極421は、空間114にZ軸方向に伸びるように配置されている。陰極電極421は、空間114の−Z軸側の端部付近から+Z軸側の端部付近にまで伸びている。
陽極導体112は、図1(a)に示されるガイガーミュラー計数管110と同様に、第1陽極導体112aと第2陽極導体112bとにより構成されている。第1陽極導体112aの陽極電極124a及び第2陽極導体112bの陽極電極124bは、共に陰極電極421の中心軸上に配置される。
ガイガーミュラー計数管410では、XY平面において陰極電極421と陽極電極124aとが重なる部分を第1放射線検出部425a、XY平面において陰極電極421と陽極電極124bとが重なる部分を第2放射線検出部425bとする。また、第1放射線検出部425aの放射線を検出する空間を空間415a、第2放射線検出部425aの放射線を検出する空間を空間415bとする。
ガイガーミュラー計数管410では、陰極電極421により第1放射線検出部425a及び第2放射線検出部425bの合計放射線量が検出される。また、陽極電極124aにより第1放射線検出部425aのβ線及びγ線の合計放射線量を検出することができ、陽極電極124bにより第2放射線検出部425bのβ線及びγ線の合計放射線量を検出することができる。また、ガイガーミュラー計数管410では、このような複数の放射線量測定を同時に行うことができるにもかかわらず、陰極電極421が一つであるため組み立てが容易である。
<ガイガーミュラー計数管410aの構成>
図5(b)は、ガイガーミュラー計数管410aの概略断面図である。ガイガーミュラー計数管410aは、ガイガーミュラー計数管410及びガイガーミュラー計数管410の第1放射線検出部425aを覆う遮蔽部216により構成されている。
第1放射線検出部425aでは、γ線のみが検出される。そのため、陽極電極124aにおいて観測されるパルス信号を測定することによりγ線の放射線量を検出することができる。また、陽極電極124bにより検出される放射線量から陽極電極124aにおいて検出される放射線量を差し引くことによりβ線の放射線量を測定することができる。
また、ガイガーミュラー計数管410aを用いて、図3(b)に示される放射線計測計200と同様に、遮蔽部216の脱着を自由に行うことができる放射線計測計を形成することができる。
(第4実施形態)
放射線計測計100では、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bがそれぞれ第1高電圧回路部130a及び第2高電圧回路部130bに接続されていたが、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bは共に1つの高電圧回路部に接続されても良い。以下に、複数の放射線計測部を有すると共に1つの高電圧回路部を有する放射線計測計について説明する。また、以下の説明では、第1実施形態から第3実施形態と同じ部分に関しては第1実施形態から第3実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
<放射線計測計500の構成>
図6は、放射線計測計500の概略構成図である。放射線計測計500は、ガイガーミュラー計数管110と、高電圧回路部530と、カウンター531と、算出部132と、表示部134と、電源133と、を含んで構成されている。高電圧回路部530は第1高電圧回路部130a及び第2高電圧回路部130bと同様の性能を有しており、カウンター531は第1カウンター131a及び第2カウンター131bと同様の性能を有している。
ガイガーミュラー計数管110の第1陽極導体112a及び第2陽極導体112bは互いに接続されて高電圧回路部530に接続される。また、第1陰極導体113a及び第2陰極導体113bは互いに接続されて高電圧回路部530に接続される。すなわち、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bは高電圧回路部530に対して並列に接続される。
高電圧回路部530にはカウンター531が接続され、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bで検出されるパルス信号がカウントされる。すなわち、カウンター531では、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bで検出される合計のパルス信号が検出される。カウンター531には算出部132が接続され、算出部132には電源133及び表示部134が接続される。
図7は、放射線計測計の放電回数を比較したグラフである。図7には、放射線計測計500(図6参照)、放射線計測計100(図2参照)、及び放射線計測計100aの3つの放射線計測計の放電回数と印加電圧との関係が示されている。放射線計測計100aは、放射線計測計100(図2参照)において第2放射線検出部125bの電極を開放して第1放射線検出部125aのみで測定を行う放射線計測計である。図7の縦軸は各放射線計測計のガイガーミュラー計数管全体の放電回数が示されている。放電回数は10秒当たりの放電回数として示されている。また、図7の横軸にはガイガーミュラー計数管の陽極電極及び陰極電極間に加えられる印加電圧の大きさが示されている。印加電圧は直流電圧であり、単位がボルト(V)となっている。
図7において、放射線計測計100aの放電回数は、印加電圧が500Vから530Vの間で増加し、印加電圧が530Vより大きくなると安定する。放射線計測計100の放電回数は、印加電圧が500Vから540Vの間で増加し、印加電圧が530Vより大きくなると安定する。放射線計測計500では、印加電圧が480Vから510Vの間で放電回数が増加する。また、印加電圧が510Vから580Vの間では放電回数がなだらかに増加し、印加電圧が580Vより大きくなると放電回数が大きく増加する。
各放射線計測計の比較のために印加電圧が550Vである場合の放電回数を比べると、放射線計測計100aは2.4回/10秒であり、放射線計測計100は4.7回/10秒であり、放射線計測計500は8.7回/10秒である。このとき、放射線計測計100は放射線計測計100aに対して約2倍のパルス信号を検出している。また、放射線計測計500は放射線計測計100に対して約1.9倍、放射線計測計100に対して約3.6倍のパルス信号を検出している。すなわち、図7に示された3つの放射線計測計の中では、放射線計測計100aの放射線検出感度が最も低く、放射線計測計500の放射線検出感度が最も高い。
放射線計測計100と放射線計測計500との主な違いは、高電圧回路部及びカウンターの使用個数である。そのため、図7に示されるような放射線計測計100と放射線計測計500との放射線検出感度の違いは、高電圧回路部及びカウンターの使用個数に起因すると考えられる。さらに、カウンターはパルス信号をカウントするのみなので、高電圧回路部の使用個数が放射線検出感度の違いに大きく影響していると考えられる。
図7の放射線計測計500に示されるように、1つの高電圧回路部を使用することにより複数の高電圧回路部を用いる場合よりも放射線検出感度を上げることが出来る。また放射線計測計500では、高電圧回路部及びカウンターの使用が1つのみであるので、放射線計測計の構成部品が少なくなって製造原価が低くなるため好ましい。
<放射線計測計600の構成>
図8は、放射線計測計600の概略構成図である。放射線計測計600は、ガイガーミュラー計数管610と、高電圧回路部530と、カウンター531と、算出部132と、表示部134と、電源133と、を含んで構成されている。
ガイガーミュラー計数管610は、封入管611と、陽極導体612と、陰極導体613と、により形成されている。封入管611は筒形のガラス管が、+Z軸方向、−Z軸方向、及び+Y軸方向にそれぞれ伸びるように形成されている。封入管611の内部の空間614は密封されている。
陽極導体612は、第1陽極導体112a、第2陽極導体112b、及び第3陽極導体612cにより構成されている。第3陽極導体612cは、陽極電極(不図示)及び第1金属リード部(不図示)により構成され、封入管611の+Y軸方向に伸びた空間内に配置される。第3陽極導体612cは、第1陽極導体112a及び第2陽極導体112bと同じ形状に形成され、第1陽極導体112a及び第2陽極導体112bとは封入管611内での配置位置のみが異なっている。第3陽極導体612cは、封入管611の+Y軸側の端部で支持されることにより封入管611に固定されている。
陰極導体613は、第1陰極導体113a、第2陰極導体113b、及び第3陰極導体613cにより構成されている。第3陰極導体613cは、陰極電極621c及び第2金属リード部622cにより構成され、封入管611の+Y軸方向に伸びる空間内に配置される。第3陰極導体613cは、第1陰極導体113a及び第2陰極導体113bと同じ形状であり、第1陰極導体113a及び第2陰極導体113bとは封入管611内での配置位置のみが異なっている。第3陰極導体613cは、第2金属リード部622cが封入管611の+Y軸側の端部で支持されることにより封入管611に固定されている。
ガイガーミュラー計数管610は、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bを備えると共に、第3陽極導体612c及び第3陰極導体613cにより形成される第3放射線検出部625cを備える。第3放射線検出部625cは、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bと同様の形状に形成される放射線検出部であり、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bとは封入管611内での配置位置のみが異なっている。
放射線計測計600では、ガイガーミュラー計数管610の第1陰極導体113a、第2陰極導体113b、及び第3陰極導体613cが互いに電気的に接続されて高電圧回路部530に接続される。また、第1陽極導体112a、第2陽極導体112b、及び第3陽極導体612cが互いに電気的に接続されて高電圧回路部530に接続される。すなわち、第1放射線検出部125a、第2放射線検出部125b、及び第3放射線検出部625cは高電圧回路部530に対して並列に接続される。
高電圧回路部530にはカウンター531が接続され、第1放射線検出部125a、第2放射線検出部125b、及び第3放射線検出部625cで検出されるパルス信号がカウントされる。すなわち、カウンター531では、第1放射線検出部125a、第2放射線検出部125b、及び第3放射線検出部625cで検出される合計のパルス信号をカウントする。カウンター531には算出部132が接続され、算出部132には電源132及び表示部134が接続される。
放射線計測計600では、図8に示されるように、封入管611を外側から取り囲むようにβ線を遮蔽する遮蔽部616を装着させることでβ線及びγ線の両方を測定することができる。この測定は、例えば、遮蔽部616を装着せずに測定を行うことでβ線及びγ線の合計値を測定し、さらに遮蔽部616を装着して測定を行うことでγ線の値を測定し、更にβ線及びγ線の合計値からγ線の値を引いてβ線の値を計算することにより行うことが出来る。
放射線計測計600では、3つの放射線検出部を有することにより、放射線計測計500よりも放射線検出の感度が高くなる。また、遮蔽部616を用いることにより、β線及びγ線の各値を測定することが出来る。放射線計測計600では、同時にβ線及びγ線を測定しなくても、放射線計測計自体の放射線の検出感度が高いため、高い放射線の検出感度でβ線を測定することが出来る。
<放射線計測計700の構成>
図9は、放射線計測計700の概略構成図である。放射線計測計700は、ガイガーミュラー計数管710と、高電圧回路部530と、カウンター531と、算出部132と、表示部134と、電源133と、を含んで構成されている。
ガイガーミュラー計数管710は、封入管711と、陽極導体712と、陰極導体713と、により形成されている。封入管711は筒形のガラス管が、+Z軸方向、−Z軸方向、+Y軸方向、及び+X軸方向にそれぞれ伸びるように形成されている。封入管711の内部の空間714は密封されている。
陽極導体712は、第1陽極導体112a、第2陽極導体112b、第3陽極導体612c、及び第4陽極導体712dにより構成されている。第4陽極導体712dは、陽極電極(不図示)及び第1金属リード部(不図示)により構成され、封入管711の+X軸方向に伸びる空間内に配置される。第4陽極導体712dは、第1陽極導体112a及び第2陽極導体112bと同じ形状であり、第1陽極導体112a及び第2陽極導体112bとは封入管711内での配置位置のみが異なっている。第4陽極導体712dは、封入管711の+X軸側の端部で支持されることにより封入管711に固定されている。
陰極導体713は、第1陰極導体113a、第2陰極導体113b、第3陰極導体613c、及び第4陰極導体713dにより構成されている。第4陰極導体713dは、陰極電極721d及び第2金属リード部722dにより構成され、封入管711の+X軸方向に伸びる空間内に配置される。第4陰極導体713dは、第1陰極導体113a及び第2陰極導体113bと同じ形状であり、第1陰極導体113a及び第2陰極導体113bとは封入管711内での配置位置のみが異なっている。第4陰極導体713dは、第2金属リード部722dが封入管711の+X軸側の端部で支持されることにより封入管711に固定されている。
ガイガーミュラー計数管710は、第1放射線検出部125a、第2放射線検出部125b、及び第3放射線検出部625cを備えると共に、第4陽極導体712d及び第4陰極導体713dにより形成される第4放射線検出部725dを備える。第4放射線検出部725dは、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bと同様の形状に形成される放射線検出部であり、第1放射線検出部125a及び第2放射線検出部125bとは封入管711内での配置位置のみが異なっている。
放射線計測計700では、4つの放射線検出部を有することにより、放射線計測計500及び600よりも放射線検出の感度が高くなる。また、放射線計測計600と同様に、遮蔽部(不図示)を用いてガイガーミュラー計数管710を覆うことにより、β線及びγ線の各値を測定することが出来る。
(第5実施形態)
ガイガーミュラー計数管では、陽極電極の一部に絶縁体により形成されたビーズを配置して陽極電極と陰極電極との間隔が所定の間隔になるように調整されても良い。以下に、陽極電極の一部にビーズが配置されたガイガーミュラー計数管810について説明する。また、以下の説明では、第1実施形態と同じ部分に関しては第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
<ガイガーミュラー計数管810の構成>
図10(a)は、ガイガーミュラー計数管810の断面図である。ガイガーミュラー計数管110は、封入管111と、陽極導体112と、陰極導体113と、ビーズ850と、により形成されている。ガイガーミュラー計数管810は、ガイガーミュラー計数管110(図1(a)参照)の陽極電極124にビーズ850が取り付けられ、ビーズ850が陰極電極121に取り囲まれる位置に配置されることにより形成されている。ビーズ850は、陽極電極124a及び陽極電極124bにそれぞれ取り付けられており、陰極電極121aの+Z軸側の開口付近、及び陰極電極121bの−Z軸側の開口付近に配置されている。
図10(b)は、ビーズ850の平面図である。ビーズ850は、例えば外形が回転楕円体であり、その短軸に沿ってビーズ850を貫通する貫通孔851が形成されている。ビーズ850は、貫通孔851に陽極電極124が通されることにより陽極電極124に固定される。そのため、ビーズ850の貫通孔851の直径をW1とすると、直径W1は陽極電極124の直径以上の大きさでされる。また、ビーズ850は、XY平面内で陰極電極121に取り囲まれるように配置されるため、ビーズ850のXY平面での外径をW2とすると、外径W2は陰極電極121の内径よりも小さく形成される。
ビーズ850は、陽極電極124と陰極電極121との電気的絶縁を保つため、絶縁体により形成される。また、封入管111内には不活性ガス及びクエンチガスが封入されるが、さらに封入管111内に他のガスが混入した場合にはガイガーミュラー計数管の特性に影響する。そのため、ビーズ850は、ガスの発生源とならない素材であることが好ましい。これらのことを満たすように、例えば、ビーズ850は、硬質ガラス、モリブデンガラス、セラミック、プラスチック等により形成される。
図10(c)は、図10(a)のB−B断面図である。ガイガーミュラー計数管では陽極電極が陰極電極の中心軸上に配置されることが好ましいが、中心軸上から外れる場合がある。この場合、ガイガーミュラー計数管の特性のばらつきの原因となる。特に陰極電極の内径と陽極電極の外形との差が大きい場合には、このばらつきが大きくなる。また、製造工程において、陽極電極を陰極電極の中心軸上に安定的に配置することは容易ではなかった。ガイガーミュラー計数管810では図10(c)に示されるように、陽極電極124にビーズ850が取り付けられることにより、ビーズ850が陽極電極124と陰極電極121との間隔を所定の範囲に保ち、陽極電極124を陰極電極121の中心軸上の付近に配置することが容易になる。そのため、ガイガーミュラー計数管の製造が容易になり、ガイガーミュラー計数管の特性のばらつきを抑えることができる。
ビーズ850の陽極電極124への固定は、例えば、陽極電極124と貫通孔851とのすき間を塞ぐように低融点ガラス等を埋めることにより行うことができる。また、ビーズ850の直径W1と陽極電極124の外径との差を小さくし、ビーズ850と陽極電極124との間の摩擦力を大きくすることにより行っても良い。また、ガラスのビーズ850を用いる場合、溶融したガラスを直接陽極電極124に塗布して冷却することによってビーズ850を形成してもよい。
ガイガーミュラー計数管810ではビーズ850が陰極電極121aの+Z軸側の開口付近及び陰極電極121bの−Z軸側の開口付近に配置されたが、ビーズ850を配置する位置はこの位置に限らず陰極電極121に囲まれる位置であればどの位置に配置されても良い。また、図10(a)において、さらに陰極電極121aの−Z軸側の開口付近及び陰極電極121bの+Z軸側の開口付近にもビーズ850を配置する等、1本の陽極電極の複数の箇所にビーズ850が配置されても良い。
また、ビーズ850の外形は、円柱状、円盤状、楕円体状、球状、輪環(トーラス体)状等の様々な形状に形成されても良い。
<ガイガーミュラー計数管10の構成>
図11(a)は、ガイガーミュラー計数管10の部分断面図である。ガイガーミュラー計数管10は、封入管111と、陽極導体112と、陰極導体113と、ビーズ852と、により形成されている。ガイガーミュラー計数管10は、図10(a)に示されたガイガーミュラー計数管810においてビーズ850をビーズ852に代えたものであり、その他の構成はガイガーミュラー計数管810と同じである。また、図11(a)では、ガイガーミュラー計数管10の−Z軸側の半分のみの断面図が示されているが、+Z軸側の半分においてもビーズ852が形成されている。
ガイガーミュラー計数管10のビーズ850ではあらかじめ貫通孔851を有するビーズが形成された後に陽極電極12aに取り付けられたが、ビーズは陽極電極124上に直接形成されても良い。ビーズ852は、陽極電極124上に溶融した低融点ガラスが直接塗布され、球状に近い形状で固化されることにより形成されている。
<ビーズ853の構成>
図11(b)は、ビーズ853の概略斜視図である。ガイガーミュラー計数管810において、ビーズ850の代わりにスリット854が形成されたビーズ853が用いられても良い。ビーズ853は外形が円盤状に形成されており、中央の貫通孔855とビーズ853の外周とがスリット854により繋がっている。また、ビーズ853では、貫通孔855の直径W3が陽極電極124の外径よりも小さく形成されている。ビーズ853ではスリット854を一時的に広げることにより、直径W3を陽極電極12aの外径よりも大きく広げることができる。そのため、ビーズ853の陽極電極124への取り付けが容易になる。また、通常では直径W3が陽極電極124の外径よりも小さいため、ビーズ853が陽極電極124に取り付けられた場合には、ビーズ853が陽極電極124をより強く保持することができるため好ましい。
<ガイガーミュラー計数管20の構成>
図12(a)は、ガイガーミュラー計数管20の概略部分斜視図である。ガイガーミュラー計数管20は、封入管111と、陽極導体112と、陰極導体113と、陽極電極124に取り付けられるビーズ856と、を含んで形成されている。ガイガーミュラー計数管40は、ガイガーミュラー計数管810のビーズ850がビーズ856に置き換えられることにより形成されている。ビーズ856はビーズ850と同じく空間115内の陽極電極124の先端側に配置されている。
図12(b)は、ビーズ856の平面図である。ビーズ856は、陽極電極124に取り付けられる胴体部856aと、胴体部856aに取り付けられる3つの突起部856bと、により形成されている。また、各突起部856bは、例えば胴体部856aの外周に等間隔に配置される。ガイガーミュラー計数管20では、突起部856bにより陽極電極124と陰極電極121との間隔が、ガイガーミュラー計数管20の特性のばらつきが許容範囲内に抑えられる所定の距離の範囲内に保たれる。
ビーズ850(図10(a)参照)では、陽極電極124を陰極電極121の中心軸の近くに配置するために外径W2を大きくする場合、ビーズ850が陰極電極121の開口を塞ぎ、空間115の内外のガスの流れが悪くなり、空間115の内外でガスの濃度差が生じてガイガーミュラー計数管の特性に影響が及ぶことが懸念される。ビーズ856を用いた場合では、突起部856bにより陽極電極124を陰極電極121の中心軸の近くに配置すると共にビーズ856が陰極電極121の開口を塞がないため、空間115の内外にガスの濃度差が生じることが防がれており、ガイガーミュラー計数管の特性に影響が及ぶことが防がれている。
<ガイガーミュラー計数管30の構成>
図13(a)は、ガイガーミュラー計数管30の概略断面図である。ガイガーミュラー計数管30は、封入管111と、陽極導体112と、陰極導体113と、陰極電極121に取り付けられるリング857と、を含んで形成されている。リング857は、陽極電極124が空間115から突き抜ける側の陰極電極121の開口の縁を覆うように配置されている。
リング857は、例えば陰極電極121の開口の周囲に低融点ガラスを塗布し、冷却することにより形成することができる。また、リング857は、硬質ガラス、モリブデンガラス、セラミック、又はプラスチック等の絶縁体により形成されたリングを陰極電極121の開口に嵌め込むこと、又は低融点ガラス等の接着材により陰極電極121の開口に固定することにより形成されることができる。
図13(b)は、図13(a)のC−C断面図である。リング857は、陰極電極121の周囲に形成されている。また、陰極電極121の内径をW5、リング857の内径をW4とすると、リング857の内径W4は陰極電極121の内径W5よりも小さく形成される。これにより陽極電極124が陰極電極121の中心軸から外れた場合でも陰極電極121と陽極電極124とが接触してショートすることが防がれる。
また、ガイガーミュラー計数管30では、内径W4の大きさを小さくすることにより、陽極電極124の位置を陰極電極121の中心軸に近い位置に限定することができる。さらに、ビーズを陽極電極に取り付ける場合にはビーズの重さにより陽極電極が変形することが懸念される場合があるが、陰極電極は直径が陽極電極よりも大きく変形し難いため、電極の変形等を懸念する必要がない。
(第6実施形態)
ガイガーミュラー計数管では、側面に貫通孔が形成された陰極電極が用いられても良い。以下に、側面に貫通孔が形成された陰極電極が用いられたガイガーミュラー計数管について説明する。また、以下の説明では、第1実施形態と同じ部分に関しては第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
<ガイガーミュラー計数管40の構成>
図14(a)は、ガイガーミュラー計数管40の部分斜視図である。ガイガーミュラー計数管40は、封入管111と、陽極導体124と、陰極導体43と、により形成されている。ガイガーミュラー計数管40は、ガイガーミュラー計数管110(図1(a)参照)の陰極電極121を陰極電極42に代えたものであり、その他の構成はガイガーミュラー計数管110と同じである。また、図14(a)では、ガイガーミュラー計数管40の−Z軸側の半分のみの斜視図が示されている。
陰極導体43は、ガイガーミュラー計数管40の−Z軸側に配置される第1陰極導体43aと、ガイガーミュラー計数管40の+Z軸側に配置される第2陰極導体43b(不図示)と、により構成されている。第1陰極導体43aは、空間114で陽極電極124aの周りを取り囲む円筒形の陰極電極42aと、陰極電極42aに接続され封入管111の端部で支持される線状の第2金属リード部122aと、により構成されている。同様に、第2陰極導体43bは、陽極電極124bの周りを取り囲み陰極電極42aと同形状の陰極電極42b(不図示)と、陰極電極42bに接続され封入管111の端部で支持される線状の第2金属リード部122bと、により構成されている。
陽極電極124及び陽極電極124を取り囲む陰極電極42により、放射線を検出する放射線検出部44が形成される。放射線検出部44は、陰極電極42aと陽極電極124aとにより形成される第1放射線検出部44aと、陰極電極42bと陽極電極124bとにより形成される第2放射線検出部44b(不図示)と、を含んでいる。また、放射線検出部44は、放射線を検出する空間である空間45を有している。空間45は、陰極電極42aに囲まれる空間45aと、陰極電極42b(不図示)に囲まれる空間45b(不図示)と、を含んでいる。
陰極電極42は、例えば鉄、ニッケル、コバルトの合金である金属コバール又はステンレスの矩形形状の金属のシートが円筒状に丸められることにより形成される。また、陰極電極42は、金属のシートの両端辺が互いに重ならないように離間されて丸められることにより、陰極電極42の側面にZ軸方向に伸びるスリット状の貫通孔858が形成される。貫通孔858は、空間45の内外を繋いでいる。
図14(b)は、図14(a)のD−D断面図である。陽極電極124aは陰極電極42aの中心軸上に配置されている。これにより、陰極電極42aと陽極電極124aとの間に電圧がかかった場合には、XY平面内において、陰極電極42aに囲まれる空間45aの電場が陽極電極124aを中心とした回転対称に形成される。
陰極電極に貫通孔858が形成されていない従来のガイガーミュラー計数管では、ガイガーミュラー計数管を真空に引いた場合の真空度が悪く、製品の品質にばらつきが出る場合があった。また、封入管を真空に引いた後に不活性ガス及びクエンチガスをガイガーミュラー計数管内に注入する場合に時間がかかっていた。
貫通孔858が形成される陰極電極42を有するガイガーミュラー計数管40では、貫通孔858により空間45の内外のガスの通気が良くされており、従来のガイガーミュラー計数管に比べて、封入管111内をより高真空に引くことができ、ガスの注入にかかる時間を短縮することができる。そのため、ガイガーミュラー計数管の品質をより安定化させることができ、製造にかかる時間を短縮することができる。
また、陰極電極に貫通孔を形成することにより、放射線の検出感度が上がる。これは、封入された封入管内ではガスの流れが起こりにくいため、放射線による不活性ガスの電離等により放射線検出部44内の空間45と空間45外の空間との間に不活性ガス等の濃度差が生じ易いと考えられるが、ガイガーミュラー計数管40では陰極電極42に貫通孔858が形成されることによりこの濃度差が緩和されるためであると考えられる。
<ガイガーミュラー計数管50の構成>
図15(a)は、ガイガーミュラー計数管50の部分斜視図である。ガイガーミュラー計数管50は、封入管111と、陽極導体124と、陰極導体53と、により形成されている。ガイガーミュラー計数管50は、ガイガーミュラー計数管110(図1(a)参照)の陰極電極121を陰極電極52に代えたものであり、その他の構成はガイガーミュラー計数管110と同じである。また、図15(a)では、ガイガーミュラー計数管50の−Z軸側の半分のみの斜視図が示されている。
陰極導体53は、ガイガーミュラー計数管50の−Z軸側に配置される第1陰極導体53aと、ガイガーミュラー計数管50の+Z軸側に配置される第2陰極導体53b(不図示)と、により構成されている。第1陰極導体53aは、空間114で陽極電極124aの周りを取り囲む円筒形の陰極電極52aと、陰極電極52aに接続され封入管111の端部で支持される線状の第2金属リード部122aと、により構成されている。同様に、第2陰極導体53bは、陽極電極124bの周りを取り囲み陰極電極52aと同形状の陰極電極52b(不図示)と、陰極電極52bに接続され封入管111の端部で支持される線状の第2金属リード部122bと、により構成されている。
陽極電極124及び陽極電極124を取り囲む陰極電極52により、放射線を検出する放射線検出部54が形成される。放射線検出部54は、陰極電極52aと陽極電極124aとにより形成される第1放射線検出部54aと、陰極電極52bと陽極電極124bとにより形成される第2放射線検出部54b(不図示)と、を含んでいる。また、放射線検出部54は、放射線を検出する空間である空間55を有している。空間55は、陰極電極52aに囲まれる空間55aと、陰極電極52b(不図示)に囲まれる空間55b(不図示)と、を含んでいる。
各陰極電極の側面には複数の貫通孔859が形成されている。複数の貫通孔859は、陰極電極52の側面に規則的に形成されていても良いし、不規則に形成されていても良い。図15(a)では、複数の貫通孔859が不規則に形成されている状態が示されている。また、各貫通孔859の形状は、図15(a)では円形に形成されているが、円形に限らず楕円、多角形等の様々な形状に形成されてもよい。陰極電極52aは、陰極電極42a(図14(a)参照)と同様に、例えば鉄、ニッケル、コバルトの合金である金属コバール又はステンレスにより形成され、複数の貫通孔859が形成された矩形形状の金属のシートを円筒状に丸めることにより形成することができる。
図15(b)は、図15(a)のE−E断面図である。陽極電極124aは陰極電極52aの中心軸上に配置されている。これにより、陰極電極52aと陽極電極124aとの間に電圧がかかった場合には、XY平面内において、陰極電極52aに囲まれる空間55aの電場が陽極電極124aを中心とした回転対称に形成される。また、空間55aを含む空間114には不活性ガス及びクエンチガスが封入されるが、ガイガーミュラー計数管50では、複数の貫通孔859が形成されていることにより、不活性ガス及びクエンチガスが空間55aの内外を自由に流れ易くなるため、空間55aの内外の不活性ガス及びクエンチガスの濃度差を緩和することができる。
<ガイガーミュラー計数管60の構成>
図16(a)は、ガイガーミュラー計数管60の部分斜視図である。ガイガーミュラー計数管60は、封入管111と、陽極導体124と、陰極導体63と、により形成されている。ガイガーミュラー計数管60は、ガイガーミュラー計数管110(図1(a)参照)の陰極電極121を陰極電極62に代えたものであり、その他の構成はガイガーミュラー計数管110と同じである。また、図16(a)では、ガイガーミュラー計数管60の−Z軸側の半分のみの斜視図が示されている。
陰極導体63は、ガイガーミュラー計数管60の−Z軸側に配置される第1陰極導体63aと、ガイガーミュラー計数管60の+Z軸側に配置される第2陰極導体63b(不図示)と、により構成されている。第1陰極導体63aは陰極電極62aを含み、第2陰極導体63bは陰極電極62bを含む。また、ガイガーミュラー計数管60では、陽極電極124aと陰極電極62aとにより放射線を検出する第1放射線検出部64aが形成されており、第1放射線検出部64aは放射線を検出する空間である空間65aを有している。空間65aは、陰極電極62aに囲まれる空間であり、空間内のXY平面内に陽極電極124aと陰極電極62aとの両方を含む領域である。また、陰極電極62aと陰極電極62bとは同形状であり、陽極電極124aと陰極電極62bとにより放射線を検出する第2放射線検出部64b(不図示)が形成され、放射線を検出する空間である空間65b(不図示)が形成される。
陰極電極62aは、Z軸方向に互いに向かい合って配置される一対の金属枠61bと、一対の金属枠61bを繋ぐように配置される複数の金属棒61aと、により形成されている。陰極電極62aは、各金属枠61bがリング状に形成されており、8本の金属棒61aが一対の金属枠61bの間に、各金属枠61bの周囲に等間隔に配置されることにより形成されている。なお、図16(a)では8本の金属棒61aが形成される例が示されているが、金属棒61aの本数は8本に限定されるものではなく、8本より多くても少なくても良い。陰極電極62aでは各金属棒61aの間が陰極電極62aの側面を貫通する貫通孔860となっている。
図16(b)は、図16(a)のF−F断面図である。陽極電極124aは陰極電極62aの中心軸上に配置されている。これにより、陰極電極62aと陽極電極124aとの間に電圧がかかった場合には、XY平面内において、陰極電極62aに囲まれる空間65aの電場が陽極電極124aを中心とした回転対称に形成される。また、空間65aを含む空間114には不活性ガス及びクエンチガスが封入されるが、ガイガーミュラー計数管60では、複数の貫通孔860が形成されていることにより、不活性ガス及びクエンチガスが空間65aの内外を自由に流れ易くなるため、空間65aの内外の不活性ガス及びクエンチガスの濃度差を緩和することができる。
<ガイガーミュラー計数管70の構成>
図17(a)は、ガイガーミュラー計数管70の部分斜視図である。ガイガーミュラー計数管70は、封入管111と、陽極導体124と、陰極導体73と、により形成されている。ガイガーミュラー計数管70は、ガイガーミュラー計数管110(図1(a)参照)の陰極電極121を陰極電極72に代えたものであり、その他の構成はガイガーミュラー計数管110と同じである。また、図17(a)では、ガイガーミュラー計数管70の−Z軸側の半分のみの斜視図が示されている。
陰極導体73は、ガイガーミュラー計数管70の−Z軸側に配置される第1陰極導体73aと、ガイガーミュラー計数管70の+Z軸側に配置される第2陰極導体73b(不図示)と、により構成されている。第1陰極導体73aは陰極電極72aを含み、第2陰極導体73bは陰極電極72bを含む。また、ガイガーミュラー計数管70では、陽極電極124aと陰極電極72aとにより放射線を検出する第1放射線検出部74aが形成されており、第1放射線検出部74aは放射線を検出する空間である空間75aを有している。空間75aは、陰極電極72aに囲まれる空間であり、空間内のXY平面内に陽極電極124aと陰極電極72aとの両方を含む領域である。また、陰極電極72aと陰極電極72bとは同形状であり、陽極電極124aと陰極電極72bとにより放射線を検出する第2放射線検出部74b(不図示)が形成され、放射線を検出する空間である空間75b(不図示)が形成される。
陰極電極72aは、矩形形状の外形を有する金属の網が円筒状に丸められることにより形成されている。網は例えば鉄、ニッケル、コバルトの合金である金属コバール又はステンレス等により形成された金属線が格子状に結び付けて編み込まれることにより形成されており、網の金属線と金属線との間(網目)が陰極電極72aを貫通する貫通孔861となっている。
図17(b)は、図17(a)のG−G断面図である。陽極電極124aは陰極電極72aの中心軸上に配置されている。これにより、陰極電極72aと陽極電極124aとの間に電圧がかかった場合には、XY平面内において、陰極電極72aに囲まれる空間75aの電場が陽極電極124aを中心とした回転対称に形成される。また、空間75aを含む空間114には不活性ガス及びクエンチガスが封入される。ガイガーミュラー計数管70では、陰極電極72aに複数の貫通孔861が形成されていることにより、不活性ガス及びクエンチガスが空間75aの内外を自由に流れ易くなるため、空間75aの内外の不活性ガス及びクエンチガスの濃度差を緩和することができる。
<ガイガーミュラー計数管80の構成>
図18(a)は、ガイガーミュラー計数管80の部分斜視図である。ガイガーミュラー計数管80は、封入管111と、陽極導体124と、陰極導体83と、により形成されている。ガイガーミュラー計数管80は、ガイガーミュラー計数管110(図1(a)参照)の陰極電極121を陰極電極82に代えたものであり、その他の構成はガイガーミュラー計数管110と同じである。また、図18(a)では、ガイガーミュラー計数管80の−Z軸側の半分のみの斜視図が示されている。
陰極導体83は陰極電極82及び第2金属リード部122を含み、陰極電極82は陰極電極72(図17(a)参照)の外形を角筒状に形成したものである。すなわち、陰極電極82は陰極電極72と同じく、金属の網により形成されている。また、陰極電極82は、封入管111の−Z軸側に配置される陰極電極82aと、封入管111の+Z軸側に配置される陰極電極82b(不図示)と、を含む。ガイガーミュラー計数管80では、陽極電極124aと陰極電極82aとにより放射線を検出する第1放射線検出部84aが形成されており、第1放射線検出部84aは放射線を検出する空間である空間85aを有している。空間85aは、陰極電極82aに囲まれる空間であり、空間内のXY平面内に陽極電極124aと陰極電極82aとの両方を含む領域である。また、陰極電極82aと陰極電極82bとは同形状であり、陽極電極124aと陰極電極82bとにより放射線を検出する第2放射線検出部84b(不図示)が形成され、放射線を検出する空間である空間85b(不図示)が形成される。
図18(b)は、図18(a)のH−H断面図である。陽極電極124aは陰極電極82aの中心軸上に配置されている。これにより、陰極電極82aと陽極電極124aとの間に電圧がかかった場合には、XY平面内において、陰極電極82aに囲まれる空間85aの電場が陽極電極124aを中心として4回対称となるように形成される。また、空間85aを含む空間114には不活性ガス及びクエンチガスが封入されるが、ガイガーミュラー計数管80では、陰極電極82aに複数の貫通孔861が形成されていることにより、不活性ガス及びクエンチガスが空間85aの内外を自由に流れ易くなるため、空間85aの内外の不活性ガス及びクエンチガスの濃度差を緩和することができる。
陰極電極82は、角筒状に形成されたが、楕円筒状、多角筒状等、様々な形状に形成されても良い。また、陰極電極42、52、62が、角筒状、楕円筒状、多角筒状等、様々な形状に形成されても良い。
<ガイガーミュラー計数管90の構成>
図19(a)は、ガイガーミュラー計数管90の部分斜視図である。ガイガーミュラー計数管90は、封入管111と、陽極導体112と、陰極導体43と、ビーズ850と、により形成されている。ガイガーミュラー計数管90は、ガイガーミュラー計数管810(図10(a)参照)の陰極電極121を陰極電極42(図14(a)参照)に代えたものであり、その他の構成はガイガーミュラー計数管810と同じである。また、図19(a)では、ガイガーミュラー計数管90の−Z軸側の半分のみの斜視図が示されている。
ガイガーミュラー計数管810(図10(a)参照)では、ビーズ850が陰極電極121の開口を塞ぐことにより封入管111内のガスの流れが悪くなり、これによって封入管111内でガスの濃度差が生じ、ガイガーミュラー計数管の特性に影響が及ぶことが懸念される。ガイガーミュラー計数管90では、側面に貫通孔858が形成された陰極電極42が用いられることで、陰極電極42の内外の通気を良くし、陰極電極42の内外にガスの濃度差が生じないようにされている。
図19(b)は、図19(a)のI−I断面図である。ガイガーミュラー計数管90では、図19(b)に示されるように、ビーズ850の外径W2を大きく形成して陽極電極124を陰極電極121の中心軸上により近い位置に配置することにより、ガイガーミュラー計数管の特性のばらつきが抑えられている。ガイガーミュラー計数管90では、側面に貫通孔858が形成された陰極電極42を用いることにより陰極電極42の内外にガスの濃度差が生じないようにされているため、ガイガーミュラー計数管810(図10(a)参照)よりもビーズ850の外径W2を大きく形成しても、陰極電極42の内外にガスの濃度差が生じ難い。
ガイガーミュラー計数管90では、陰極電極42が用いられたが、陰極電極42の代わりに、陰極電極52(図15(a)参照)、陰極電極62(図16(a)参照)、陰極電極72(図17(a)参照)、及び陰極電極82(図18(a)参照)等が用いられても良い。また、ビーズ850の代わりに、ビーズ852(図11(a)参照)、ビーズ853(図11(b)参照)、ビーズ856(図12(a)参照)、又はリング857(図13(a)参照)等が用いられても良い。
<ガイガーミュラー計数管910の構成>
図20(a)は、ガイガーミュラー計数管910の断面図である。ガイガーミュラー計数管910は、封入管111と、陽極導体112と、陰極導体93と、により形成されている。陰極導体93は、空間114で陽極電極124の周りを陽極電極124から一定の距離だけ離れて巻かれる巻き線として形成される陰極電極92と、陰極電極92に接続され封入管111の端部で支持される線状の第2金属リード部122と、により構成されている。陰極電極92は、巻き線の間が陰極電極92を貫通する貫通孔862となっている。ガイガーミュラー計数管910では、陰極電極92に複数の貫通孔862が形成されていることにより、不活性ガス及びクエンチガスが空間95の内外を自由に流れ易くなるため、空間95の内外の不活性ガス及びクエンチガスの濃度差を緩和することができる。
また、ガイガーミュラー計数管910では、陰極導体93が第1陰極導体93a及び第2陰極導体93bにより構成されている。第1陰極導体93aは空間114の−Z軸側に配置され、第2陰極導体93bは空間114の+Z軸側に配置される。第1陰極導体93aは陰極電極92a及び第2金属リード部122aにより構成され、第2陰極導体93bは陰極電極92b及び第2金属リード部122bにより構成されている。ガイガーミュラー計数管910は、ガイガーミュラー計数管110(図1(a)参照)の陰極電極121を陰極電極92に代えたものであり、その他の構成はガイガーミュラー計数管110と同じである。図20(a)では、説明のために断面上にない陰極電極92が点線で示されている。
ガイガーミュラー計数管910では、陽極電極124aと陰極電極92aとにより放射線を検出する第1放射線検出部94aが形成されており、第1放射線検出部94aは放射線を検出する空間である空間95aを有している。空間95aは、陰極電極92aに囲まれる空間であり、空間内のXY平面内に陽極電極124aと陰極電極92aとの両方を含む領域である。また、陰極電極92aと陰極電極92bとは同形状であり、陽極電極124aと陰極電極92bとにより放射線を検出する第2放射線検出部94bが形成され、放射線を検出する空間である空間95bが形成される。
図20(b)は、図20(a)のJ−J断面図である。図20(b)では、説明のためにJ−J断面上にない陰極電極92aが点線で示されている。陽極電極124aは陰極電極92aの中心軸上に配置されている。これにより、陰極電極92aと陽極電極124aとの間に電圧がかかった場合には、XY平面内において、陰極電極92aに囲まれる空間95aの電場が陽極電極124aを中心として回転対称となるように形成される。
上記の第5実施形態の実施例は、第1実施形態から第4実施形態に用いることが出来る。また、第6実施形態の実施例は、第1実施形態から第5実施形態に用いることが出来る。
以上、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。また、各実施形態の特徴を様々に組み合わせて実施することができる。
100、200、500、600、700 … 放射線計測計
10、20、30、40、50、60、70、80、90、110、210、310、310a、410、410a、610、710、810、910 … ガイガーミュラー計数管
111、611、711 … 封入管
112、312、612、712 … 陽極導体
112a … 第1陽極導体
112b … 第2陽極導体
43、53、63、73、83、93、113、313、413、613、713 … 陰極導体
43a、53a、63a、73a、93a、113a … 第1陰極導体
93b、113b、313b … 第2陰極導体
114 … 封入管の内部の空間
45、45a、55、55a、65、65a、75、75a、85、85a、95、95a、95b、115、115a、115b、315a、315b、415a、415b … 放射線を検出する空間
42、42a、52、52a、62、62a、72、72a、82、82a、92、92a、92b、121、121a、121b、421、621c、721d … 陰極電極
122、122a、122b、322b、622c、722d … 第2金属リード部
123、123a、123b … 第1金属リード部
124、124a、124b、324 … 陽極電極
44、54、64、74、84、94、125 … 放射線検出部
44a、54a、64a、74a、84a、94a、125a、325a、425a … 第1放射線検出部
94b、125b、325b、425b … 第2放射線検出部
130a … 第1高電圧回路部
130b … 第2高電圧回路部
131a … 第1カウンター
131b … 第2カウンター
132 … 算出部
133 … 電源
134 … 表示部
140 … 基板
216、616 … 遮蔽部
235 … 位置判断部
530 … 高電圧回路部
531 … カウンター
61a … 金属棒
61b … 金属枠
612c … 第3陽極導体
613c … 第3陰極導体
625c … 第3放射線検出部
712d … 第4陽極導体
713d … 第4陰極導体
850、852、853、856 … ビーズ
851、855 … ビーズの貫通孔
854 … ビーズのスリット
856a … 胴体部
856b … 突起部
857 … リング
858、859、860、861、862 … 陰極電極の貫通孔
W1 … 貫通孔851の直径
W2 … ビーズ850の外径
W3 … ビーズ853の貫通孔855の直径
W4 … リング857の内径
W5 … 陰極電極121の内径

Claims (13)

  1. 密封された空間を有する筒形の封入管と、
    前記空間内に配置されて棒状に形成される陽極電極と、
    前記空間内で前記陽極電極の周りを取り囲み開口を有する筒形の陰極電極と、
    前記空間内に密封される不活性ガス及びクエンチガスと、を備え、
    前記陽極電極又は前記陰極電極の少なくとも一方が、前記封入管内に複数個備えられるガイガーミュラー計数管。
  2. 絶縁体により形成され中央に貫通孔を有するビーズが、前記貫通孔に前記陽極電極が通されることにより前記陽極電極に取り付けられて固定され、
    前記ビーズが前記陰極電極に取り囲まれるように配置されている請求項1に記載のガイガーミュラー計数管。
  3. 絶縁体により形成され、前記陰極電極の前記開口の直径よりも小さい内径を有するリングが前記開口に配置され、
    前記陽極電極は前記リングの前記内径内を貫通し、前記リングにより前記陽極電極と前記陰極電極との直接接触が防がれている請求項1に記載のガイガーミュラー計数管。
  4. 前記陰極電極は、前記陽極電極の周りを取り囲む巻き線として形成される請求項1又は請求項2に記載のガイガーミュラー計数管。
  5. 前記陰極電極は、金属シートが筒形に形成され、側面に貫通孔が形成される請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  6. 前記陽極電極が一直線上に形成された第1陽極電極と第2陽極電極とを含み、前記陰極電極の中心軸が前記一直線上に配置され、前記陰極電極の両端側に前記第1陽極電極及び前記第2陽極電極が互いに離れて配置され、前記第1陽極電極及び前記陰極電極により放射線を検出する第1放射線検出部が形成され、前記第2陽極電極及び前記陰極電極により前記第1放射線検出部とは異なる第2放射線検出部が形成される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  7. 前記陰極電極が第1陰極電極と第2陰極電極とからなり、前記第1陰極電極の中心軸と前記第2陰極電極の中心軸とが一直線上に配置され、前記陽極電極が前記一直線上に形成され、前記陽極電極の両側に前記第1陰極電極及び前記第2陰極電極が互いに離れて配置されて、第1放射線検出部及び第2放射線検出部をなす請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  8. 前記陽極電極が一直線上に形成された第1陽極電極と第2陽極電極とからなり、前記陰極電極が第1陰極電極と第2陰極電極とからなり、前記第1陰極電極の中心軸と前記第2陰極電極の中心軸とが前記一直線上に配置され、前記第1陽極電極及び前記第1陰極電極と、前記第2陽極電極及び前記第2陰極電極と、が互いに離れて配置されて第1放射線検出部及び第2放射線検出部をなす請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  9. 前記封入管の外側から前記第1放射線検出部の周りを囲みβ線を遮蔽する遮蔽部を備える請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  10. 請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管を備え、
    前記第1放射線検出部には第1高電圧回路により電圧を印加し、前記第2放射線検出部には第2高電圧回路により電圧を印加する放射線計測計。
  11. 請求項9に記載のガイガーミュラー計数管と、
    前記第1放射線検出部及び第2放射線検出部からβ線検出量とγ線検出量との出力を受け取り、加算平均又は差分を行う算出部と、
    前記遮蔽部が前記第1放射線検出部の周りを囲む第1位置と、前記第1放射線検出部の周りを囲まない第2位置とを判断する位置判断部と、を備え、
    前記遮蔽部が第1位置にあると前記位置判断部が判断した際には、前記算出部は、前記第1放射線検出部及び第2放射線検出部からβ線検出量とγ線検出量との出力を差分し、
    前記遮蔽部が第2位置にあると前記位置判断部が判断した際には、前記算出部は、前記第1放射線検出部及び第2放射線検出部からβ線検出量とγ線検出量との出力を加算平均する放射線計測計。
  12. 請求項9に記載のガイガーミュラー計数管と、
    前記第1放射線検出部及び第2放射線検出部からβ線検出量とγ線検出量との出力を受け取り、差分を行う算出部と、を備える放射線計測計。
  13. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管と、
    前記陽極電極と前記陰極電極との間に所定の高電圧を印加する1つの高電圧回路部と、
    前記高電圧回路部に接続され、前記ガイガーミュラー計数管で計測されたパルス信号をカウントするカウンターと、
    前記カウンターでカウントされた前記パルス信号を放射線量に換算する算出部と、を備える放射線計測計。
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