JP2014055817A - ガイガーミュラー計数管及び放射線検出器 - Google Patents

ガイガーミュラー計数管及び放射線検出器 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明では、電場の乱れが防がれたガイガーミュラー計数管及び放射線検出器を提供する
【解決手段】ガイガーミュラー計数管(100)は、ガラスにより形成され、両端部が密封された空間を有する筒形の封入管(110)と、空間(114)内に配置される棒状部(121)と棒状部につながる線状の第1金属リード部(122)とを含み、第1金属リード部が封入管の一方の端部で支持された陽極電極(120)と、空間内では陽極電極の周りを取り囲む環状部(131)と環状部につながる線状の第2金属リード部(132)とを含み、第2金属リード部が封入管の他方の端部で支持された陰極電極(130)と、空間内に密封された不活性ガス及びクエンチガスと、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、不活性ガスが封入されたガイガーミュラー計数管及び放射線検出器に関する。
ガイガーミュラー計数管(GM管)は、主に放射線検出器に用いられる部品である。GM管には陽極及び陰極の電極が形成され、GM管の中には不活性ガスが封入される。また、GM管の陽極及び陰極の間には高い電圧がかけられて使用される。GM管の中に侵入した放射線は不活性ガスを電子とイオンとに電離させ、電離した電子及びイオンはそれぞれ陽極及び陰極に向かって加速される。これにより陽極と陰極との間が通電され、パルス信号が発生する。
例えば、特許文献1には放射線を計測するための比例計数管が開示されている。特許文献1の比例計数管では、一方の端から陰極及び陽極の各電極が引き出されている。
特開昭59−5983号公報
しかし、特許文献1では、一方の端から陰極及び陽極の各電極が引き出されているため陽極と陰極とが互いに近接することによりGM管内の電場が乱れて放射線の正確な測定を妨げる。また、陰極及び陽極がGM管内で互いに近接すると放電が起こりやすくなるという問題がある。
本発明では、電場の乱れの少ないガイガーミュラー計数管及び放射線検出器を提供することを目的とする。
第1観点のガイガーミュラー計数管は、ガラスにより形成され、両端部が密封された空間を有する筒形の封入管と、空間内に配置される棒状部と棒状部につながる線状の第1金属リード部とを含み、第1金属リード部が封入管の一方の端部で支持された陽極電極と、空間内では陽極電極の周りを取り囲む環状部と環状部につながる線状の第2金属リード部とを含み、第2金属リード部が封入管の他方の端部で支持された陰極電極と、空間内に密封された不活性ガス及びクエンチガスと、を備える。
第2観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点において、陰極電極の環状部が空間内で陽極電極の周りを巻き線状に取り囲んでいる。
第3観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点において、陰極電極の環状部が、空間内で陽極電極を取り囲み円筒形に丸められた金属のシートにより形成される金属シート部を有し、金属シート部が、封入管の内壁に密着して配置される。
第4観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点において、陰極電極の環状部が、空間内で陽極電極を取り囲む円筒形の金属パイプ部を有し、金属パイプ部がステンレス又は金属コバールにより形成され、第2金属リード部及び封入管の組み合わせが、金属コバール及びホウケイ酸ガラス、又は426合金(Ni42%、Cr6%、残りFe)及びソーダガラスである。
第5観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点及び第2観点において、陽極電極及び陰極電極が100%のモリブデンにより形成され、ガラスがモリブデンの熱膨張係数と同じ又は近い熱膨張係数を有するモリブデン封着用ガラスである。
第6観点のガイガーミュラー計数管は、第1観点から第4観点において、封入管を形成するガラスが石英ガラスであり、第1金属リード部及び第2金属リード部が、石英ガラスに直接接して封入管より引き出されている。
第7観点の放射線検出器は、第1観点から第6観点のガイガーミュラー計数管と、ガイガーミュラー計数管からのパルスを増幅する増幅器と、増幅器に接続されたカウンターと、を備える。
本発明のガイガーミュラー計数管及び放射線検出器によれば、ガイガーミュラー計数管内の電場の乱れを防ぐことができる。
放射線検出器10の概略図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管100の断面図である。 (b)は、図2(a)のA−A断面図である。 ガイガーミュラー計数管200の断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管300の断面図である。 (b)は、図4(a)のB―B断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管300Bの側面図である。 (b)は、ガイガーミュラー計数管300Bの断面図である。 (a)は、ガイガーミュラー計数管400の断面図である。 (b)は、図6(a)のC−C断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
(第1実施形態)
<放射線検出器10の構成>
図1は、放射線検出器10の概略図である。放射線検出器10は、主に測定部11、信号処理部12、及び測定部11と信号処理部12とを繋ぐケーブル13を有している。測定部11は放射線を受けてパルス信号を発生させる部分であり、後述されるガイガーミュラー計数管100(図2(a)参照)が配置される。測定部11において発生したパルス信号は、ケーブル13を伝って信号処理部12に送られる。信号処理部12にはパルス信号を増幅する増幅器(不図示)及び増幅器に接続されパルス信号を数えるためのカウンター(不図示)等が備えられている。信号処理部12ではパルス信号が放射線量に換算され、換算された放射線量は信号処理部12に形成される結果表示部14に表示される。
<ガイガーミュラー計数管100の構成>
図2(a)は、ガイガーミュラー計数管100の断面図である。ガイガーミュラー計数管100は、円筒形の封入管110と、陽極電極120と、陰極電極130と、により構成されている。以下の説明では、封入管110が伸びる方向をZ軸方向、封入管110を構成する円筒の直径方向でありZ軸方向に垂直な方向をX軸方向、同じく、封入管110を構成する円筒の直径方向でありX軸方向及びZ軸方向に垂直な方向をY軸方向とする。封入管110はガラスを基材としており、+Z軸側及び−Z軸側の端部が封止されて封入管110内に空間114が形成されている。また、封入管110の+Z軸側の端には排気管112が取り付けられている。
陽極電極120は、封入管110の空間114でZ軸方向に沿って伸びる棒状部121と、封入管110の−Z軸側の端で支持されて封入管110に固定される第1金属リード部122と、を含んでいる。陽極電極120は、第1金属リード部122を介して空間114に挿入されており、第1金属リード部122と棒状部121とは電気的に接続されている。棒状部121と第1金属リード部122とは互いに別個に形成された後に溶接されて電気的に接続されてもよいし、初めから一体的に形成されてもよい。
陰極電極130は、封入管110の空間114で陽極電極120の棒状部121の周りを取り囲む環状部131と、封入管110の+Z軸側の端で支持されて封入管110に固定される第2金属リード部132と、を含んでいる。陰極電極130は第2金属リード部132を介して空間114に挿入されており、第2金属リード部132と環状部131とは電気的に接続されている。また、環状部131は、陽極電極120の棒状部121の先端が環状部131に囲まれる空間115の外側に配置されるように空間114に配置される。
図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。封入管110の空間114には、陽極電極120の棒状部121及び陰極電極130の環状部131が配置される。環状部131は、例えば鉄、ニッケル、コバルトの合金である金属コバール又はステンレスにより形成される円筒形の金属パイプにより構成され、棒状部121はこの金属パイプの中心軸上に配置されている。これにより、陰極電極130と陽極電極120との間に電圧がかかった場合には、X−Y平面内において、環状部131に囲まれる空間115の電場が棒状部121を中心とした回転対称に形成される。また、空間115を含む空間114には不活性ガス及びクエンチガスが封入される。不活性ガスには、例えばヘリウム(He)、ネオン(Ne)、又はアルゴン(Ar)などの希ガスが用いられる。また、クエンチガスには、例えば、フッ素(F)、臭素(Br)又は塩素(Cl)等のハロゲン系のガスが用いられる。
封入管110を介して空間115に放射線が侵入すると、放射線は不活性ガスを正に帯電したイオンと負に帯電した電子とに電離させる。また、陽極電極120と陰極電極130との間に例えば400から600Vの電圧がかけられることにより空間115に電場が形成される。そのため、電離したイオン及び電子は、それぞれ陰極電極130及び陽極電極120に向かって加速する。加速されたイオンは、他の不活性ガスに衝突して他の不活性ガスを電離させる。このような電離の繰り返しにより、空間115には雪崩状に電離したイオン及び電子が形成されパルス電流が流れる。ガイガーミュラー計数管100を有する放射線検出器は、このようなパルス電流によるパルス信号のパルスの回数を計測することにより放射線量を測定することができる。また、このような電流が連続的に流れるとパルスの回数を計測できなくなるが、これを防ぐためにクエンチガスが不活性ガスと共に空間114に封入されている。クエンチガスはイオンが有するエネルギーを失わせる働きをする。
ガイガーミュラー計数管100の作製方法としては、まず、円筒形の封入管110が用意される。そして、空間114に陽極電極120の棒状部121及び陰極電極130の環状部131が配置されるように、第1金属リード部122に接続された棒状部121及び第2金属リード部132に接続された環状部131が封入管110に封入される。その後、封入管110に排気管112が取り付けられ、排気管112を介して空間114が真空引きされた後に不活性ガス及びクエンチガスが導入される。最後に排気管112が封止されることにより、ガイガーミュラー計数管100が作製される。
ガイガーミュラー計数管100では、陽極電極120及び陰極電極130が、線状の第1金属リード部122及び線状の第2金属リード部132を介して挿入されている。すなわち、陽極電極120及び陰極電極130と封入管110との接触面積が小さくなっている。電極と封入管とは基材が異なることにより互いの熱膨張係数が異なる場合があるが、この熱膨張係数の違いにより第1金属リード部122及び第2金属リード部132と封入管110との間に隙間ができ、これに起因して空間114の密封が解かれてしまう場合がある。また、熱膨張係数の違いにより封入管110に熱歪が生じ、封入管110にクラック等を生じさせる原因になる。ガイガーミュラー計数管100では、第1金属リード部122及び第2金属リード部132が線状に形成され、これらの電極と封入管110との接触面積が小さくなるように形成されることで、電極と封入管110とが異なる素材により形成され、互いに熱膨張係数が異なっていたとしても、電極と封入管110との間に隙間が形成されにくくなり、空間114の密封が解かれることが防がれる。また、電極と封入管110との接触面積が小さくなるように形成されることで熱歪により封入管110にクラック等が生じることが防がれる。
また、ガイガーミュラー計数管100では、陽極電極120が封入管110に対して陰極電極130の反対側より挿入されていることにより、陽極電極120及び陰極電極130が互いに近接して形成されることがない。陽極電極120及び陰極電極130が近接して形成される場合には空間114の電場が乱されて放射線の正確な測定ができなくなり、空間114に放電が起こる場合があるが、ガイガーミュラー計数管100では、陽極電極120及び陰極電極130が互いに離れて形成されているため空間114に形成される電場が乱されることがなく、放電が起こることが妨げられている。
<封入管及び電極の素材>
ガイガーミュラー計数管100の環状部131を形成する金属パイプは例えばステンレス又は金属コバールにより形成され、棒状部121、第1金属リード部122及び第2金属リード部132は例えば金属コバール又は426合金により形成されることができる。金属コバールは鉄、ニッケル、コバルトの合金であり、426合金はニッケル(Ni)を42%、クロム(Cr)を6%、鉄(Fe)を52%含む合金である。また、封入管110にはソーダガラス及びホウケイ酸ガラス等のさまざまなガラスを用いることができる。ガイガーミュラー計数管100は、陽極電極120及び陰極電極130が絶縁体である封入管110内に封入されていることにより、陽極電極120と陰極電極130との間に高電圧がかけられても安全に取り扱うことができる。
封入管110にソーダガラスを用いる場合には、第1金属リード部122及び第2金属リード部132にガラスと熱膨張率が同じである426合金を用い、封入管110にホウケイ酸ガラスを用いる場合には、第1金属リード部122及び第2金属リード部132にホウケイ酸ガラスと熱膨張率が同じである金属コバールを用いることが望ましい。電極と封入管110との熱膨張率を等しくすることでも空間114の密封が解かれること、及び封入管110にクラック等が生じることが防がれるためである。また、第1金属リード部122及び第2金属リード部132は、ガラスに直接接触するため、酸化処理をしてガラスとの接触部分を強くし、気密性を確保することが好ましい。
また、封入管110には石英ガラスが用いられてもよい。ガイガーミュラー計数管100の形成工程では、第1金属リード部122及び第2金属リード部132を介した封入管110の封止、及び排気管112の形成等により封入管110に熱歪がたまってクラックが入る場合がある。石英ガラスは熱膨張率が小さく、熱歪がたまり難いためこれらの工程で封入管110にクラックが入ることが防がれる。このような石英ガラスは、以下に説明するガイガーミュラー計数管200、300A、300B、400において用いられても良い。
一方、空間114内には金属を腐食させるハロゲン系のクエンチガスが封入されるため、空間114に配置される電極には腐食しないように酸化処理が行われる。しかしこの酸化処理は電極の酸化処理状態にバラツキが生じ、これがガイガーミュラー計数管の特性に大きな影響を及ぼす。そのため、電極をクエンチガスの腐食性に耐えられる素材で形成し、酸化処理を行わないようにしても良い。例えば、陽極電極120及び陰極電極130はモリブデン(Mo)の割合を100%として形成することができる。モリブデン(Mo)はハロゲンガスに対して耐腐食性を有しているため、電極の腐食が防がれ、また、クエンチガスが腐食により消費されることが防がれる。また、この場合には封入管110にモリブデン(Mo)と同じ又は近い熱膨張率を有するモリブデン封着用ガラスを用いることが望ましい。モリブデン封着用ガラスはホウケイ酸ガラスのうち熱膨張率がモリブデンに近いものである。これにより、空間114の密封が解かれること、及び封入管110にクラック等が生じることが防がれる。このように電極材料にモリブデンを使用することは、以下に説明するガイガーミュラー計数管200、300A、300B、400においても適用することができる。
<ガイガーミュラー計数管200の構成>
図3は、ガイガーミュラー計数管200の断面図である。ガイガーミュラー計数管200は、封入管110と、陽極電極120と、陰極電極230と、により構成されている。また、陰極電極230は、環状部231と、第2金属リード部232と、により構成されている。環状部231は環状部131(図2(a)参照)よりもZ軸方向に長く形成されており、陽極電極220の先端、すなわち棒状部221の先端は、環状部131に囲まれる空間115に配置されている。また、棒状部221の先端の+Z軸側の先端を覆うように絶縁体140が形成されている。絶縁体140は、例えばガラス等により形成される。
ガイガーミュラー計数管は、外形の形状の制約及び構造上の制約等により陽極電極の先端が環状部に囲まれる空間115内に配置される場合がある。例えば、ガイガーミュラー計数管200は、より感度を上げるために環状部231を長く形成し、放射線を検出するための空間115を広くしている。しかし、図3に示されるような状態で環状部231の長さに合わせて棒状部121の長さを長くすると、棒状部121が第2金属リード部232に接触して短絡する可能性が生じるため、陽極電極220の先端が空間115内に配置される。このように、陽極電極220の先端が空間115内に配置される場合は、陽極電極220の先端から放電が起こる場合がある。ガイガーミュラー計数管200では、陽極電極220の先端を絶縁体140により覆うことにより、このような放電の発生が防がれている。
(第2実施形態)
ガイガーミュラー計数管の陰極電極の環状部は、金属パイプの代わりに他の部材が形成されていてもよい。以下に、金属パイプの代わりに他の部材が用いられたガイガーミュラー計数管について説明する。また、以下の説明では、第1実施形態と同じ部分には同じ番号を付してその説明を省略する。
<ガイガーミュラー計数管300Aの構成>
図4(a)は、ガイガーミュラー計数管300Aの断面図である。図4(a)では、説明のために断面上にない環状部331bが点線で示されている。ガイガーミュラー計数管300Aは、封入管110と、陽極電極120と、陰極電極330aと、により構成されている。陰極電極330aは、環状部331aと第2金属リード部332aとを含んでいる。環状部331aは、棒状部121の周りに棒状部121から一定の距離だけ離れて巻かれる巻き線として形成される。環状部331aは第2金属リード部332aの一部を巻き線状にすることで、第2金属リード部332aと一体的に形成することができる。
図4(b)は、図4(a)のB―B断面図である。封入管110の空間114では、陽極電極120の周りを陽極電極120から一定の距離だけ離れて囲むように陰極電極330aの環状部331aが形成されている。すなわち、棒状部121は環状部331aの中心に配置されている。また、空間114には不活性ガス及びクエンチガスが封入されている。
ガイガーミュラー計数管300Aは、陰極電極330aの環状部331aと第2金属リード部332aとを一体的に形成することにより、環状部331aと第2金属リード部332aとを溶接する作業を行う必要がなく、ガイガーミュラー計数管300Aの形成が容易になる。
また、ガイガーミュラー計数管300Aでは環状部331aにモリブデン(Mo)のような固い金属を用いることが容易であり、環状部331aと第2金属リード部332aとを互いに異なる材質としても良い。一般的に、円筒形の陰極電極にモリブデン(Mo)のような固い金属を使用することは困難である。これは、モリブデン(Mo)のような固い金属はたたいたりすると割れてしまうことがあるため、例えば円柱状治具をモリブデン(Mo)の金属板に押し込むことによりモリブデン(Mo)の円筒を形成することが困難であること、及びモリブデン(Mo)は溶接が困難であるためモリブデン(Mo)の板を丸めて溶接することにより円筒形を形成することが困難であること、に起因する。しかし、巻き線状に形成された陰極電極330aでは、陰極電極330aの形成段階で衝撃が加えられず、溶接することなく形成することができるためモリブデン(Mo)のような固い金属を使用することが容易である。
<ガイガーミュラー計数管300Bの構成>
図5(a)は、ガイガーミュラー計数管300Bの側面図である。ガイガーミュラー計数管300Bは、封入管110と、陽極電極120と、陰極電極330bと、により構成されている。陰極電極330bは、環状部331bと第2金属リード部332bとを含んでいる。環状部331bは、棒状部121の周りに棒状部121から一定の距離だけ離れており、ガイガーミュラー計数管300Aの環状部331aを隙間なく巻いた状態の巻き線である。環状部331bは第2金属リード部332bの一部を巻き線状にすることで、第2金属リード部332bと一体的に形成することができる。
図5(b)は、ガイガーミュラー計数管300Bの断面図である。隙間なく巻かれた環状部331bは、図2(a)に示される環状部131の形状に近くなる。環状部に隙間がある場合、この隙間にはパルス信号になる電流が流れないが、隙間なく巻かれた環状部331bではパルス信号になる電流が流れない領域がない。そのため、隙間がある環状部331a(図4(a)参照)よりも検出感度を上げることができる。
<ガイガーミュラー計数管400の構成>
図6(a)は、ガイガーミュラー計数管400の断面図である。ガイガーミュラー計数管400は、封入管110と、陽極電極120と、陰極電極430と、により構成されている。陰極電極430は、環状部431と、第2金属リード部432と、により形成される。環状部431は、平面状の導電性シートに第2金属リード部432を電気的に接続し、導電性シートを筒状に丸めて封入管110の中に入れることにより形成されている。
図6(b)は、図6(a)のC−C断面図である。丸められた導電性シートには平面の形状に戻ろうとする力が働くため、導電性シートは空間114において封入管110の内壁に張り付くように配置される。環状部431は封入管110の内壁に密着して配置されるため、環状部431の表面積を広くすることができる。すなわち、ガイガーミュラー計数管400において放射線を検出するための領域が広く形成されるため、ガイガーミュラー計数管400の感度を上げることができる。また、タングステンなどの金属パイプ状に加工しにくい材料でも電極として使用することができる。
以上、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
10 … 放射線検出器
11 … 測定部
12 … 信号処理部
13 … ケーブル
14 … 結果表示部
100、200、300A、300B、400 … ガイガーミュラー計数管
110 … 封入管
112 … 排気管
114、115 … 空間
120 … 陽極電極
121 … 棒状部
122 … 第1金属リード部
130、230、330a、330b … 陰極電極
131、231、331a、331b … 環状部
132、232、332a、332b … 第2金属リード部
140 … 絶縁体

Claims (7)

  1. ガラスにより形成され、両端部が密封された空間を有する筒形の封入管と、
    前記空間内に配置される棒状部と前記棒状部につながる線状の第1金属リード部とを含み、前記第1金属リード部が前記封入管の一方の端部で支持された陽極電極と、
    前記空間内では前記陽極電極の周りを取り囲む環状部と前記環状部につながる線状の第2金属リード部とを含み、前記第2金属リード部が前記封入管の他方の端部で支持された陰極電極と、
    前記空間内に密封された不活性ガス及びクエンチガスと、
    を備えるガイガーミュラー計数管。
  2. 前記陰極電極の前記環状部は、前記空間内で前記陽極電極の周りを巻き線状に取り囲んでいる請求項1に記載のガイガーミュラー計数管。
  3. 前記陰極電極の前記環状部は、前記空間内で前記陽極電極を取り囲み円筒形に丸められた金属のシートにより形成される金属シート部を有し、
    前記金属シート部は、前記封入管の内壁に密着して配置される請求項1に記載のガイガーミュラー計数管。
  4. 前記陰極電極の前記環状部は、前記空間内で前記陽極電極を取り囲む円筒形の金属パイプ部を有し、
    前記金属パイプ部はステンレス又は金属コバールにより形成され、前記第2金属リード部及び前記封入管の組み合わせが、金属コバール及びホウケイ酸ガラス、又は426合金(Ni42%、Cr6%、残りFe)及びソーダガラスである請求項1に記載のガイガーミュラー計数管。
  5. 前記陽極電極及び前記陰極電極は100%のモリブデンにより形成され、前記ガラスは前記モリブデンの熱膨張係数と同じ又は近い熱膨張係数を有するモリブデン封着用ガラスである請求項1又は請求項2に記載のガイガーミュラー計数管。
  6. 前記封入管を形成するガラスは石英ガラスであり、前記第1金属リード部及び第2金属リード部は、前記石英ガラスに直接接して前記封入管より引き出されている請求項1から請求項3いずれか一項に記載のガイガーミュラー計数管。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載されたガイガーミュラー計数管と、
    前記ガイガーミュラー計数管からのパルスを増幅する増幅器と、
    前記増幅器に接続されたカウンターと、を備える放射線検出器。
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