JP2009222410A - 放射線検出器 - Google Patents

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晶子 角谷
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禎司 宮崎
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泰志 後藤
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Abstract

【課題】検出器が振動しても検出感度が変更せず、しかも、空間電荷による収集率の向上を図り安定した検出感度を確保できる放射線検出器を提供する。
【解決手段】放射線検出器は、陰極1を兼ね内部にガスが封入された容器10と、この容器10内部に軸方向に設けられた陽極を備えた放射線検出器において、陽極は、前記容器10内部に軸方向に配置されたセラミックス(絶縁物又は半導体)3の外表面に少なくとも1ヶ所設けた導電材料であるメタライズ陽極2aであることを特徴とする放射線検出器。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線により電離したガスの電子、イオンを電極に収集することにより放射線計数を行う放射線検出器に関する。
この種の放射線検出器は、ガスを封入した容器内に陰極と陽極を持ち、その間に電圧を印加し、放射線により電離したガスの電子、イオンを電極に収集することにより放射線計数を行っている。この陰極は容器と兼ねることも可能である。
陰極・陽極間にかかる電圧により、放射線によるガス電離信号が増幅されない範囲の電圧・電極構成を持つものを電離箱方式といわれ、陽極周辺に高い電場をかけて電子がなだれを起こし信号を増幅させる電圧・電極構成を持つものを比例係数方式といわれている。
図6は、従来の比例計数方式の放射線検出器の概略構成を透視して示す斜視図である。
本図に示すように、容器10を兼ねた円筒状の陰極1の中心に、細い50μm程度の陽極ワイヤー2が張られている。この陽極ワイヤー2は、端部において絶縁構造を有するセラミック等から作製された板材を介して容器10に固定されている。この陽極ワイヤー2は、ワイヤー近傍で電界が集中するように細径のものを用いている。また、この容器10内は密閉されており、例えば、アルゴン(Ar)電離ガスに多少の有機ガスを添加したガスが封入されている。この容器10内において放射線が電離ガスを電離し、陰極・陽極間にかかる電界により移動する。特に、電子が陽極近傍で電子なだれを起こして、放射線は大きなパルス信号として計数される。
X線、γ線のように容器10を透過し、かつガスを電離する放射線については、陰極1として用いられる容器10にはステンレス鋼が使用されている。この放射線のエネルギーによって電離ガスの種類を変えて検出している。すなわち、低エネルギーのX線に対しては、吸収係数の大きい原子番号の大きなガスを用いると効果的である。
一方、中性子はガスを電離しないため、電離ガスに中性子と核反応を起こして荷電粒子を発生するヘリウム(He)や3フッ化ボロン(BF)等のガスを用いるものや、陰極1として用いられる容器10内にボロン10(B10)やウラン235(U235)等を塗布し、そこで荷電粒子に変換して同様の電離作用により検出する構成のものがある。
上述の構成の放射線検出器として、陽極ワイヤー2の温度による伸び縮みを吸収するためにバネで張力を保持している比例計数管が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、中性子用検出器として、容器10を兼ねた陰極1と陽極ワイヤー2の間に中性子有感物質を有する円筒形の中間電極から構成され、陽極付近で電子なだれを起こす比例計数管が知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、複数の陽極を容器内に設置した構成としている比例計数管が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平07−169438号公報 特開2002−181948号公報 特開2002−14171号公報
この種の放射線検出器は、ガスを封入した容器内に陰極と陽極を持ち、その間に電圧を印加し、放射線により電離したガス、イオンを電極に収集することにより放射線計数を行っている。特に、陽極周辺に高い電場をかけて電子がなだれを起こし信号を増幅させる電圧・電極構成を持つ放射線検出器は比例係数方式といわれている。
しかし、この比例係数方式の放射線検出器においては、陽極が細い金属ワイヤーで作製されるために、検出器が振動したときにワイヤーが共振して電界が乱れて感度が変動したり、ワイヤー自身が切断してしまう点に課題があった。
また、従来の比例係数方式の陽極ワイヤー2においては、1本の陽極ワイヤー2の付近に容器10内で発生した全電子が収集される。このために、陽極近傍で発生する電子なだれによる陽イオンは、電子より易動度が遅いため陽極ワイヤー2の付近で滞留し、電子の移動を妨げるという課題があった。この対策として、陽極ワイヤー2を複数本設置することによりこの現象を緩和している。
しかし、この放射線検出器のサイズを大きくせずに陽極を複数配置するには、陽極ワイヤー2間の距離を小さくしてかつ距離を維持しなければ電界が乱れて安定した検出感度を確保できないという課題があった。すなわち、空間電荷による計数効率悪化を改善するために、陽極ワイヤー2を複数本設置して、陽極ワイヤー2の間の距離を小さくする必要があり、この結果として、振動や共振等による電界の乱れが発生し、安定して検出できないという課題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、検出器が振動しても検出感度が変動せず、しかも、空間電荷による収集率の向上を図り安定した検出感度を確保できる放射線検出器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、陰極を兼ね内部にガスが封入された容器と、この容器内部に軸方向に設けられた陽極とを備えた放射線検出器において、前記陽極は、前記容器内部に軸方向に配置された絶縁物又は半導体の外表面に少なくとも1ヶ所設けた導電材料であることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するため、本発明は、陰極を兼ね内部にガスが封入された容器と、この容器内部に軸方向に設けられた陽極を備えた放射線検出器において、前記容器内部に前記陰極方向に突起した少なくとも1ヶ所の突起部を有する金属棒を配置し、この金属棒が前記陽極として使用されてなることを特徴とするものである。
本発明の放射線検出器によれば、検出器が振動しても安定した検出感度を確保することができる。
以下、本発明に係る放射線検出器の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の構成を示す説明図で、(a)はそれを切断して示す正面図、(b)は透視して示す斜視図、(c)はその金属金具及びその周辺部の構造を示す断面図である。
まず、放射線検出器の一例として、X線源を用いた比例計数方式の放射線検出器の構成について、図1を用いて説明する。
図1(a)、(b)に示すように、ガスを封入した陰極及び陽極を備えた放射線検出器において、絶縁物又は半導体の外表面に導電材料を設ける一例として、絶縁物又は半導体の外表面の少なくとも1ヶ所以上にわたり金属をメタライズし、この金属の部分が陽極として使用されている。
メタライズ(Metallizing)とは、半導体基板から電流・電気信号を取り出すために、基板表面にアルミニウムや銅等の金属の薄膜を成長させ、配線を形成することである。薄膜の形成手法として、PVD(Pysical Vapor Deposition:物理蒸着法)やCVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着法)等が用いられる。
すなわち、容器10を兼ねた陰極1内において、一例として、絶縁機能を有する棒状のセラミックス3の外表面に、100μm以下の幅でメタライズしたメタライズ陽極2aが容器10の中心軸に設けられて構成されている。
原子炉計装用として使用される中性子検出器においては、陰極1に、ボロン10(B10)やウラン235(U235)等の中性子有感材をコーティングし、電離ガスはアルゴン(Ar)等の不活性ガスに二酸化炭素(CO)やメタン(CH)等の有機ガスが添加されているものを用いる。また、この中性子有感材は陰極にコーティングするのではなく、ガスに含ませてもよく、電離ガスにヘリウム(He)や3フッ化ボロン(BF)等を用いてもよい。X線やγ線を検出する場合は、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)等に二酸化炭素(CO)やメタン(CH)等の有機ガスが添加されているものを用いる。
上記セラミックス3は棒状に限らず、細いメタライズ電極部を持つ板状セラミックスでもよい。また、高放射線場や温度変化が小さい環境であれば、セラミックスでなくても絶縁機能を持つテフロン(登録商標)等の樹脂系を用いることもできる。絶縁物上のチャージアップを防ぐために、表面に電気抵抗の高い膜を形成したり、絶縁物の代わりに半導体を用いることもできる。また、電極の金属材料と絶縁材又は半導体は、熱膨張率が近似しているものを用いる。
次に、図1(c)に示すように、このセラミックス3とメタライズ陽極2aの保持方法として、例えば、バネを用いて熱膨張による伸縮分を吸収する構造を採用する。ここでは、電圧を印加する側の端部をバネ4入りの金属金具5で保持し、メタライズ陽極2aとの電気的接触もバネ4を介して接続する構成とする。メタライズ陽極2aへの電圧印加のために、陰極1を兼ねる容器10と絶縁破壊を発生させないように絶縁物9を介して支持する構成とする。また、容器10は、ガスを封入して密閉を保つ構造とする。
このように構成された本実施の形態において、セラミックス3と容器10とをロウ付けし、容器10から絶縁された金属金具5を介してメタライズ陽極2aに電圧を印加している。また、真空用導入端子等を用いて密閉を保持した状態で、電圧を印加することもできる。また、メタライズ陽極2aの両端のうち電圧を印加しない側は、メタライズ陽極2aを陰極である容器10に固定したバネ入りの金属金具5との絶縁距離が確保できるまでの部分とし、上述のような金属金具5を用いて保持する構成としている。
本実施の形態によれば、絶縁物又は半導体に少なくとも1ヶ所以上において金属を細密にメタライズしてこの金属部分をメタライズ陽極2aとして用いることにより、陽極の振動や共振を抑えることができ、検出器が振動しても検出感度が変更せず、しかも、電界集中効果を維持して安定した検出感度を確保することができる。
図2は、本発明の第2の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の構成を示す説明図で、(a)はそれを切断して示す正面図、(b)は透視して示す斜視図、(c)はその金属金具及びその周辺部の構造を示す断面図である。本図は、図1の放射線検出器のメタライズ陽極2aの代りにワイヤー陽極2bを設けたものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図2(a)、(b)に示すように、ガスを封入し陰極及び陽極を備えた放射線検出器において、絶縁物又は半導体の外表面の少なくとも1ヶ所以上にわたり金属ワイヤーを配置し、この金属ワイヤーがワイヤー陽極2bとして使用されている。すなわち、容器10を兼ねた陰極1内において、一例として、絶縁機能を有する棒状のセラミックス3の外表面に、100μm以下の直径のワイヤーにテンションをかけて作製したワイヤー陽極2bが容器10の中心軸に沿って配置されている。
この陰極1は、原子炉計装用の中性子検出器としては、ボロン10やウラン235等の中性子有感材をコーティングし、電離ガスはアルゴン等の不活性ガスに二酸化炭素やメタン等の有機ガスが添加されているものが用いられる。また、この中性子有感材は、陰極にコーティングする代りにガスに含ませてもよく、電離ガスにHeやBF等を用いてもよい。X線やγ線を検出するときは、アルゴン、ネオン、キセノン等に二酸化炭素やメタン等の有機ガスが添加されているものを用いる。
上記セラミックス3は棒状に限定されず、細いワイヤーを沿わせた電極部を持つ板状セラミックスでもよい。高放射線場や温度変化が小さい環境であれば、セラミックスの代わりに絶縁機能を持つテフロン(登録商標)等の樹脂系を用いることもできる。絶縁物のチャージアップを防止するために、表面に電気抵抗の高い膜を設けたり、絶縁物の代わりに半導体を用いることもできる。また、電極の金属材料と絶縁材又は半導体とは熱膨張率が近いものを用いる。
次に、図2(c)に示すように、セラミックス3とワイヤー陽極2bとは、例えば、バネ4を用いて、熱膨張による伸縮分を吸収しながら保持される。ここでは、セラミックス3の外表面の一部に切り欠き3aを設け、この切り欠き3aにワイヤー陽極2bを敷設して固定する構成が採用されている。固定方法としては、例えば、金属キャップにボンディングする等の方法がある。また、このセラミックスの切り欠き3aの長さは、金属金具5との絶縁距離を考慮して決定される。
このように構成された本実施の形態において、セラミックス3と容器10とをロウ付けし、容器10から絶縁された金属金具5を介してワイヤー陽極2bに電圧を印加している。
本実施の形態によれば、絶縁物又は半導体の外表面の少なくとも1ヶ所以上にわたり金属ワイヤーを張って配置し、この金属ワイヤーをワイヤー陽極2bとして用いることにより、陽極の振動や共振を抑えることができ、検出器が振動しても検出感度が変動せず、しかも、電界集中効果を維持して安定した検出感度を確保することができる。
図3は、本発明の第3の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の構成を示す説明図で、(a)はそれを切断して示す正面図、(b)は透視して示す斜視図である。本図は、図1の放射線検出器のメタライズ陽極2aの代りに金属陽極6を設けたものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図3(a)、(b)に示すように、ガスを封入し陰極及び陽極を備えた放射線検出器において、陰極方向に突起した突起部として、1ヶ所以上の突起又はナイフエッジを有する太い棒状の金属陽極6を配置し、この金属棒が陽極として使用されている。すなわち、陰極1を兼ねた容器10内の中心軸において、一例として、先端が100μm以下の突起部6aを持つ棒状の金属陽極6を設けて構成されている。この金属陽極6は、棒状に限定されず突起部を持つ板状金属でもよい。
この金属陽極6は、絶縁破壊を起こさない距離を絶縁物で確保して容器10に保持される。例えば、図1に示すように、電圧を印加しない側には、セラミックス等の絶縁物9を金属陽極6と金属金具5との間に設け、又は金属金具5と陰極1との間に設ける構成としている。
この陰極1は、原子炉計装用の中性子検出器としては、ボロン10やウラン235等の中性子有感材をコーティングし、電離ガスはアルゴン等の不活性ガスに二酸化炭素やメタン等の有機ガスが添加されているものが用いられる。
本実施の形態によれば、太い棒状の金属陽極6を用いることにより、陽極の振動や共振を抑えることができ、検出器が振動しても検出感度が変動せず、しかも、電界集中効果を維持して安定した検出感度を確保することができる。
図4は、本発明の第4の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の陽極の構成を示す断面図である。本図は、図1の放射線検出器のメタライズ陽極2aの代りにメタライズ電極7a〜d、8a〜dを設けたものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図4に示すように、ガスを封入し陰極及び陽極を備えた放射線検出器において、絶縁物の外表面上に複数の電極を配置し、この電極が陽極として使用されている。すなわち、容器10を兼ねた陰極1内において、一例として、棒状のセラミックス3の外表面上に複数のメタライズされたメタライズ電極7a〜d、8a〜dが配置されて構成されている。
このように構成された本実施の形態において、電極7a〜d、8a〜dに同じ電圧をかけ、すべて陽極として使用している。このセラミックス3の外表面上に複数本の陽極7a〜d、8a〜dを設けることにより、陽極間の一定距離を確保でき、振動に対する電界のゆがみを抑制することが可能となる。
また、陽極7a〜d、8a〜dを複数設けることにより、収集される電子が各陽極に分散されるために、陽極近傍で発生する陽イオンが各陽極に分散し、空間電荷効果による収集率悪化を改善することが可能となる。
また、陰極面に対してセラミックス3で遮蔽される領域がなくなるため、セラミックス3に当たる電子を低減し、セラミックス3のチャージアップを低減することが可能となる。
さらに、メタライズ電極7a〜dについては陰極に対して「+」の電圧を印加して陽極として用い、メタライズ電極8a〜dについては陽極に対して「−」の電圧をかけゲート電極として機能させることも可能である。陽極としてのメタライズ電極7a〜dの付近にゲート電極としてのメタライズ電極8a〜dを設置することにより、陽極近傍で発生する陽イオンをゲート電極としてのメタライズ電極8a〜dに移動させて分散し、空間電荷効果による収集率悪化を改善することが可能となる。さらに、ゲートとしてのメタライズ電極8a〜dの電界を変えることにより、増幅率を調整することも可能である。
さらに、メタライズ電極7a〜d、8a〜dに、それぞれ独立で電界をかけられる構成とすることも可能である。このように、それぞれの機能を陽極にもゲート電極にも持たせるように構成することも可能である。
このように構成することにより、陽極におけるの電子集中度をコントロールできると共に、各電極から独立に信号を読み出すことが可能になるために、どの方向で発生した放射線信号かを判別することが可能となる。かくして、放射線による信号の発生方向の情報を得ることが可能となる。
また、これらのメタライズ電極7a〜d、8a〜dは、セラミックス3の外表面にテンションをかけて中心軸に沿ってワイヤーを配置することにより構成することも可能である。
また、これらメタライズ電極7a〜d、8a〜dは、セラミックス3は棒状に限らず、細いメタライズ電極部を持つ板状セラミックスでもよい。高放射線場や温度変化が小さい環境であれば、セラミックスでなくても絶縁機能を持つテフロン(登録商標)等の樹脂系を用いることもできる。なお、電極の金属材料と絶縁材とは熱膨張率が近いものを用いる。
本実施の形態によれば、セラミックス3の外表面上に複数本のメタライズ電極7a〜d、8a〜dを設けることにより、陽極の振動や共振を抑えることができ、検出器が振動しても検出感度が変動せず、しかも、電界集中効果を維持して安定した検出感度を確保することができる。さらに、小型で安定な電界が得られ、セラミックスのチャージアップを低減し、計数効率を向上させることが可能となり、かつ電界集中効果を維持でき、比例係数方式における放射線検出が可能となる。
また、複数の陽極金属部に異なる電圧をかけることが可能な構成とすることにより、陽極近傍で発生する陽イオンをゲート電極に移動させて分散し、空間電荷効果による収集率悪化を改善することが可能となる。
図5は、本発明の第5の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の陽極の構成を示す説明図で、(a)はその断面図、(b)はその一部を拡大して示す断面図、(c)はその変形例の一部を拡大して示す断面図である。本図は、図4の放射線検出器のセラミックス3の代りにセラミックス31を設けたものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図5(a)、(b)に示すように、ガスを封入し陰極及び陽極を備えた放射線検出器において、絶縁物又は半導体の外表面上に複数の電極を配置し、この電極が陽極として使用されている。容器10を兼ねた陰極1内において、一例として、棒状のセラミックス31の外表面上に複数のメタライズされたメタライズ電極7a〜d、8a〜dが配置されて構成されている。さらに、このメタライズ電極7a〜d、8a〜dが配置されていないセラミックス31に対して凹状の切り欠き部11が形成されて構成されている。
すなわち、棒状セラミックスにおいて、電極部分以外のセラミックスを凹状に加工したセラミックス31と、複数のメタライズされた電極7a〜d、8a〜dから構成されている。この電極7a〜d、8a〜dは、同じ電界をかけることも、異なる電界をかけることも可能である。また、この凹状の切り欠き部11はクサビ状だけでなく、振動や保持に対してセラミックスの強度が保てる形状であれば円弧や四角の凹形状に加工することも可能である。
本実施の形態によれば、電極部分以外のセラミックス31の外表面に切り欠き部11を設けることにより、電極間の絶縁物又は半導体の沿面距離を延長でき耐電圧を上昇でき、それぞれの電極部にかけられる電圧差を大きくすることができる。このために、耐電圧が上がり、それぞれの電極部にかけられる電圧差を大きくすることができ、計測条件に余裕を持たせることが可能となる。
すなわち、電極部分以外のセラミックスの外表面に切り欠き部11を設けることにより、小型で安定な電界が得られ、セラミックスのチャージアップを低減し、計数効率を向上させることが可能となる。かくして、陽極の振動や共振を抑制し、なおかつ電界集中効果を維持して比例係数方式における放射線検出を可能としている。
また、図5(c)に示すように、電極7、8のメタライズ部分を、凹状の切り欠き部11へ延伸させて形成することにより、セラミックス31に衝突する電子を減少させ、セラミックス31のチャージアップを防止すると共に、計数率を向上させることができる。
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述したような各実施の形態に何ら限定されるものではなく、各実施の形態の構成を組み合わせて、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の第1の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の構成を示す説明図で、(a)はそれを切断して示す正面図、(b)は透視して示す斜視図、(c)はその金属金具及びその周辺部の構造を示す断面図。 本発明の第2の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の構成を示す説明図で、(a)はそれを切断して示す正面図、(b)は透視して示す斜視図、(c)はその金属金具及びその周辺部の構造を示す断面図。 本発明の第3の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の構成を示す説明図で、(a)はそれを切断して示す正面図、(b)は透視して示す斜視図。 本発明の第4の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の陽極の構成を示す断面図。 本発明の第5の実施の形態の比例計数方式の放射線検出器の陽極の構成を示す説明図で、(a)はその断面図、(b)はその一部を拡大して示す断面図、(c)はその変形例の一部を拡大して示す断面図。 従来の比例計数方式の放射線検出器の概略構成を透視して示す斜視図。
符号の説明
1…陰極、2…陽極ワイヤー、2a…メタライズ陽極、2b…ワイヤー陽極、3…セラミックス、3a…切り欠き、4…バネ、5…金属金具、6…金属陽極、6a…突起部、7,7a〜d…メタライズ電極、8,8a〜d…メタライズ電極、9…絶縁物、10…容器、11…切り欠き部、31…セラミックス。

Claims (8)

  1. 陰極を兼ね内部にガスが封入された容器と、この容器内部に軸方向に設けられた陽極とを備えた放射線検出器において、
    前記陽極は、前記容器内部に軸方向に配置された絶縁物又は半導体の外表面に少なくとも1ヶ所設けた導電材料であることを特徴とする放射線検出器。
  2. 前記導電材料は、金属をメタライズして形成されるメタライズ電極からなることを特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
  3. 前記メタライズ電極が2系統の電圧を印加できる構成とし、この1系統を陽極として用い他の系統をゲート電極として用いることを特徴とする請求項2記載の放射線検出器。
  4. 前記メタライズ電極にそれぞれ異なる電圧を印加できる構成とし、それぞれの信号が独立に計数できることを特徴とする請求項2記載の放射線検出器。
  5. 前記絶縁物又は半導体を前記陰極の外表面のうち前記メタライズ電極が配置されていない少なくとも一部に凹状の切り欠き部を形成することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の放射線検出器。
  6. 前記メタライズ電極は前記絶縁物又は半導体の外表面の一部に形成された凹状の切り欠き部へ延伸して形成されてなることを特徴とする請求項5記載の放射線検出器。
  7. 前記導電材料は、金属ワイヤーであることを特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
  8. 陰極を兼ね内部にガスが封入された容器と、この容器内部に軸方向に設けられた陽極を備えた放射線検出器において、
    前記容器内部に前記陰極方向に突起した少なくとも1ヶ所の突起部を有する金属棒を配置し、この金属棒が前記陽極として使用されてなることを特徴とする放射線検出器。
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