JP2016019439A - 半導体電力変換器の故障検出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図7は、この特許文献1に係る負荷制御装置の構成図であり、11は三相三線式の電源母線、12は配線用遮断器、13は主回路、Mは負荷としての電動機、18bは電磁接触器の主接点、14は電流検出部、15は変流器、16は全波整流回路、17は操作用変圧器、18aは電磁接触器の励磁コイル、19は負荷保護継電器30に対する始動操作スイッチ、20は同じく停止操作スイッチである。また、負荷保護継電器30において、31は論理演算回路、32は最大値検出回路、33は平均化回路、34は記憶回路、35は駆動回路、36は伝送路40に接続されたインターフェース回路、37は表示回路である。
ここで、全波整流回路16の出力は最大値検出回路32及び平均化回路33に入力されており、正常時には、最大値検出回路32が検出する最大値と平均化回路33から出力される平均値とがほぼ等しくなる。しかし、例えば電源母線11のうちの一相に欠相が発生すると、図8に示すように、平均値が最大値より大幅に低下する。
このため、論理演算回路31は、最大値と平均値との偏差が所定の閾値を超えた場合に欠相発生を判定し、主回路13を流れる電流が制限値を超えた場合に駆動回路35及び励磁コイル18aを介して主接点18bをオフすることにより、電動機Mへの電力供給を遮断している。
図9は、特許文献2に係る電流検出装置の構成図であり、51は三相交流電源、52は配線用遮断器等の主接点、53は主回路、Mは負荷としての電動機、60は電流検出装置、61,62は主回路53の異なる二相に跨ってそれぞれ挿入されたカレントトランス、63は処理回路、64は電源供給用の全波整流回路を示している。
更に、これらの従来技術は、もっぱら三相交流電源の欠相検出を目的としており、電源に接続された半導体電力変換器を構成する半導体素子の異常(不動作や短絡等)を検出する機能については言及されていない。
前記交流/直流変換部の交流側に設けられた複数の電流検出器と、
前記電流検出器の出力に基づき三相全波整流を行って直流の電流検出値を演算する三相全波整流演算手段と、
三相交流電源の一相分の周期の1/6期間ごとに、前記電流検出値の平均値を演算する平均値演算手段と、
前記平均値の最大値及び最小値を演算する最大値・最小値演算手段と、
前記最大値と前記最小値との差分が所定の閾値を超えたことを判定する差分判定手段と、
前記差分判定手段の出力が所定期間継続したときに故障を検出する故障検出手段と、を備えたことを特徴とする。
前記交流/直流変換部の直流側に設けられた単一の電流検出器と、
三相交流電源の一相分の周期の1/6期間ごとに、前記電流検出器から出力される電流検出値の平均値を演算する平均値演算手段と、
前記平均値の最大値及び最小値を演算する最大値・最小値演算手段と、
前記最大値と前記最小値との差分が所定の閾値を超えたことを判定する差分判定手段と、
前記差分判定手段の出力が所定期間継続したときに故障を検出する故障検出手段と、を備えたことを特徴とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る故障検出装置の構成図である。図1において、三相交流電源に接続された各相(U,V,W相)の主回路10には、サイリスタ1aをブリッジ接続してなる交流/直流変換部としてのサイリスタ整流器1が接続されている。
主回路10のうちの任意の二相、例えばU,W相には電流検出器(変流器)2a,2bがそれぞれ接続され、電流検出器2aの出力であるU相電流検出値、及び、電流検出器2bの出力であるW相電流検出値は、三相全波整流演算回路3に直接入力されている。また、電流検出器2a,2bの出力は加算器8に図示の符号で入力され、加算器8の出力であるV相電流検出値も三相全波整流演算回路3に入力されている。
平均値演算回路4は、交流電源一相の周波数(例えば60[Hz])を基準とした60°el(電気角60°)期間、すなわち、一周期の1/6期間における電流検出値の平均値Iabe1〜Iabe6を逐次演算し、出力する。
最大値・最小値演算回路5は、平均値演算回路4から出力される平均値Iav1〜Iav6の中から、最大値IavMAXと最小値IavMINとを求めて出力する。
故障検出回路7は、差分判定信号が所定期間継続した場合に、三相交流電源(主回路10)の欠相またはサイリスタ1aの不点弧、短絡等を示す故障検出信号を出力する。
この第2実施形態は、第1実施形態における交流側の電流検出器2a,2bに代えて、サイリスタ整流器1の直流出力側の正側母線に電流検出器2cが接続され、その出力が平均値演算回路4に入力されている。ここで、電流検出器2cは、サイリスタ整流器1の出力側の負側母線に配置しても良い。
図2におけるその他の構成は図1と同様であるため、同一の機能を有するものには同一の参照符号を付してある。
この第2実施形態によれば、第1実施形態に比べて電流検出器が単一で済み、また、図1における三相全波整流演算回路3や加算器8が不要になるため、構成の簡略化が可能である。
図3は、三相交流電源に欠相がなく、サイリスタ1aの不点弧や短絡が発生していない正常時の動作波形である。図3において、上から電流検出値の波形(三相全波整流演算回路3の出力波形)、60°el期間の平均値の連続波形(平均値演算回路4の出力波形)、一相分の電源電圧波形を示している(図4〜図6も同様)。
図3の正常時には、60°el期間の平均値は常に一定であり、IavMAX=IavMIN,ΔIav=0であるため、差分判定信号及び故障検出信号は出力されない。
この場合、図4の上段に示す電流検出値は、60°el期間にわたって零となる期間を電源一相の一周期内に複数有し、図4の中段に示す平均値の連続波形は、IavMAXとIavMINとの間で大きく変化しながら繰り返される。
差分判定回路6は、IavMAXとIavMINとの差分ΔIavが所定の閾値を超えると、差分判定信号をアクティブにして出力する。故障検出回路7は、この差分判定信号が所定期間(例えば複数周期)にわたり継続した場合に、一相欠相を示す故障検出信号を出力する。
図5の例では、電流検出値が零となる期間が図4よりも短いため、IavMAXに対してIavMINの減少分も小さく、結果的に差分ΔIavが図4よりも小さくなっている。
差分判定回路6は、この差分ΔIavが所定の閾値を超えた場合に差分判定信号をアクティブにして出力する。故障検出回路7は、この差分判定信号が所定期間にわたり継続した場合に、サイリスタ1aの不点弧を示す故障検出信号を出力する。
図6の例では、電流検出値が正側、負側に周期的に変化しており、差分ΔIavは図5よりも更に小さくなっている。
差分判定回路6は、この差分ΔIavが所定の閾値を超えた場合に差分判定信号をアクティブにして出力する。故障検出回路7は、この差分判定信号が所定期間にわたり継続した場合に、サイリスタ1aの短絡を示す故障検出信号を出力する。
1a:サイリスタ
2a,2b,2c:電流検出器
3:三相全波整流演算回路
4:平均値演算回路
5:最大値・最小値演算回路
6:差分判定回路
7:故障検出回路
8,9:加算器
10:主回路
Claims (4)
- 三相交流電力を直流電力に変換する交流/直流変換部を備えた半導体電力変換器の故障検出装置において、
前記交流/直流変換部の交流側に設けられた複数の電流検出器と、
前記電流検出器の出力に基づき三相全波整流を行って直流の電流検出値を演算する三相全波整流演算手段と、
三相交流電源の一相分の周期の1/6期間ごとに、前記電流検出値の平均値を演算する平均値演算手段と、
前記平均値の最大値及び最小値を演算する最大値・最小値演算手段と、
前記最大値と前記最小値との差分が所定の閾値を超えたことを判定する差分判定手段と、
前記差分判定手段の出力が所定期間継続したときに故障を検出する故障検出手段と、
を備えたことを特徴とする半導体電力変換器の故障検出装置。 - 請求項1に記載した半導体電力変換器の故障検出装置において、
前記電流検出器を、前記交流/直流変換部の交流側の任意の二相にそれぞれ設けたことを特徴とする半導体電力変換器の故障検出装置。 - 三相交流電力を直流電力に変換する交流/直流変換部を備えた半導体電力変換器の故障検出装置において、
前記交流/直流変換部の直流側に設けられた単一の電流検出器と、
三相交流電源の一相分の周期の1/6期間ごとに、前記電流検出器から出力される電流検出値の平均値を演算する平均値演算手段と、
前記平均値の最大値及び最小値を演算する最大値・最小値演算手段と、
前記最大値と前記最小値との差分が所定の閾値を超えたことを判定する差分判定手段と、
前記差分判定手段の出力が所定期間継続したときに故障を検出する故障検出手段と、
を備えたことを特徴とする半導体電力変換器の故障検出装置。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載した半導体電力変換器の故障検出装置において、
前記差分判定手段は、前記差分がそれぞれ異なる閾値を超えたことを判定して差分判定信号を出力し、
前記故障検出手段は、前記差分判定信号に応じて、前記三相交流電源の欠相、または前記交流/直流変換部を構成する半導体素子の不動作もしくは短絡を故障として検出することを特徴とする半導体電力変換器の故障検出装置。
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