JP2016019104A - 基準色選択装置、色補正装置、基準色選択方法及び基準色選択プログラム - Google Patents

基準色選択装置、色補正装置、基準色選択方法及び基準色選択プログラム Download PDF

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明洋 皆川
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Abstract

【課題】撮影によって得られたカラー画像の色を、撮影時の光による影響を回避して、本来の色に近づくように補正することができる基準色を選択できるようにする。
【解決手段】判定部11により、複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象とする対象色に対する色補正を行う場合に用いる上記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定し、選択部13により、上記基準色の候補となる色群に、判定部11により上記逆転する波長が存在すると判定された上記第1の候補の色と上記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する。
【選択図】図1

Description

開示の技術は基準色選択装置、色補正装置、基準色選択方法及び基準色選択プログラムに関する。
近年、高価な分光測色計、色彩計等の専用の測定器を用いることなく、手軽に色を測定したいという要望がある。この要望に対し、近年のデジタルカメラは、低価格化が進んでおり、また、対象物の色をR(赤)G(緑)B(青)色空間の濃度値(以下、「色値」という。)として取得できるため、低コストでの色の測定に使用することができる。
しかしながら、デジタルカメラでは、撮影によって得られた画像の色合いが、撮影環境下における照明光や太陽光等の光の影響を受けて本来の色合いからずれることが多く、色の測定を安定して行うことは難しい。
そこで、撮影によって得られた画像の色合いがずれた場合に、画像中の各画素の色を本来の色に変換する色補正を行う場合がある。
色補正を行うためには、既知である色(以下、「基準色」という。)を対象物と同時に撮影し、基準色の色の変化によって、入力画像の各画素の真の色を求める方法が一般的である。
一般には、入力画像の全ての画素値を基準色として予め与えることはできないため、複数の基準色から入力色の変換量を算出し、補正することになる。すなわち、色空間上で補間を行うことで、入力される各画素の色を補正する。
この種の色補正に関する従来の技術として、入力色空間における入力信号に対する出力装置の制御信号を、複数の立体図形に区分分割した入力色空間上の頂点に設定した色分解成分毎の予め設定した頂点出力値を補間することによって求める技術が提案されている。この技術では、体積補間方式や線形補間方式で生じる非線形の誤差を縮小させるため、表現上重要な色空間上の領域、また頻度の大きな色空間に対して、さらに細分化するように基準色を設定している。
特開平10−70669号公報
ところで、従来の色補正において、実際に色補正に用いる基準色の数より多い数の基準色が配色されたカラーパッチを色の測定の対象物と同時に撮影し、該複数の基準色の中から好適な基準色を選択して対象物の色補正を行う技術がある。
このように、複数の色が基準色として配色されたカラーパッチから実際に色補正に用いる基準色を選択する場合、一例として図42に示すように、色空間上で色補正の対象となる色(以下、「対象色」という。)に近い基準色を選択することが一般に行われている。この色空間上で対象色に近い色を基準色として選択する方法は、補間演算を行う際には、一般に、該対象色に近い基準色を用いた方が補間により生じる誤差が小さくなるため、妥当な方法とも考えられる。
しかしながら、開示の技術の発明者らの検討の結果、基準色として、色空間上で対象色に近い色を選択するより、より遠い色を選択したほうが、より的確に色補正を行うことができる場合があることが判明した。
従って、色空間上で対象色に近い基準色を一律に選択する従来の技術では、必ずしも的確に対象色を本来の色に近づけることができるとは限らなかった。
開示の技術は、一つの側面として、撮影によって得られたカラー画像の色を、撮影時の光による影響を回避して、本来の色に近づくように補正することができる基準色を選択することができるようにすることが目的である。
開示の技術は、複数の基準色を用いた補間処理により対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較する判定部を備える。ここで、判定部は、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定する。また、開示の技術は、前記基準色の候補となる色群に、前記判定部により前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する選択部を備える。
開示の技術は、一つの側面として、撮影によって得られたカラー画像の色を、撮影時の光による影響を回避して、本来の色に近づくように補正することができる基準色を選択することができる、という効果を有する。
第1実施形態に係る色補正装置の機能ブロック図である。 カラーパッチの一例を示す外観図である。 カラーパッチの構成の説明に供する正面図である。 カラーパッチの使用例を示す図である。 色補正処理の説明に供する模式図である。 実施形態に係るカラーパッチの構成例を示す正面図である。 光源が蛍光灯である場合の対象色及び基準色に対して補間処理を行った場合の補間誤差の一例を示すグラフである。 光源が白熱灯である場合の対象色及び基準色に対して補間処理を行った場合の補間誤差の一例を示すグラフである。 光源が太陽光である場合の対象色及び基準色に対して補間処理を行った場合の補間誤差の一例を示すグラフである。 図7〜図9のグラフに示した補間誤差をまとめた図表である。 図10に示した補間誤差に応じた最適な遠近の選択の状態を示す図表である。 精度よく色補正を行うことができない理由の説明に供する分光反射特性の一例を示すグラフである。 精度よく色補正を行うことができない理由の説明に供する複数の肌色系の色における分光反射特性の一例を示すグラフである。 第1実施形態に係るコンピュータの概略構成を示すブロック図である。 基準色テーブルの一例を示す図表である。 第1実施形態に係る基準色棄却テーブルの一例を示す図表である。 第1実施形態に係る色補正処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る組み合わせ色補正精度評価処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る反射特性主要波長検出処理の一例を示すフローチャートである。 反射特性主要波長検出処理の説明に供する図であり、分光反射特性の一例を示すグラフである。 第1実施形態に係る誤差評価処理の一例を示すフローチャートである。 反射強度が逆転する波長が存在する場合の分光反射特性の一例を示すグラフである。 第1実施形態に係るテーブル参照色補正処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る色補正装置の機能ブロック図である。 第2実施形態に係るコンピュータの概略構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る色補正処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る組み合わせ色補正精度評価処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る補正シミュレーションの一例を示すフローチャートである。 補正シミュレーションによって得られる分光反射特性の一例を示すグラフである。 第2実施形態に係る誤差評価処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る基準色棄却テーブルの一例を示す図表である。 第2実施形態に係るテーブル参照色補正処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る色補正装置の機能ブロック図である。 第3実施形態に係るコンピュータの概略構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る色補正処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る組み合わせ適否登録処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る最適組み合わせテーブルの一例を示す図表である。 第3実施形態に係るテーブル参照色補正処理の一例を示すフローチャートである。 他の色補正処理の一例を示す模式図である。 他の色補正処理の一例を示す模式図である。 カラーパッチの他の例を示す外観図である。 色空間上で対象色に近い色を選択する場合の説明に供する該色空間の斜視図である。
以下、図面を参照して開示の技術の実施形態の例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1には、本実施形態に係る基準色選択装置10及び色補正装置20が示されている。図1に示すように、本実施形態に係る基準色選択装置10は、判定部11、登録部12、選択部13、特定部15及び記憶部16を備えている。また、色補正装置20は、基準色選択装置10及び色補正部21を備えている。
判定部11は、複数の基準色を用いた補間処理により、色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる上記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較する。そして、判定部11は、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定する。なお、本実施形態では、上記色強度として、分光反射強度を適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、分光反射強度に代えて、分光反射率等の色の強度(単位時間当たりのエネルギー)を示す他の値を適用する形態としてもよい。
一方、記憶部16には、対象色の同一系統色の分光反射特性を示す第1特性情報、及び基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報が予め記憶される。また、特定部15は、第1特性情報により示される上記同一系統色の分光反射特性から主要となる波長(以下、「主要波長」という。)を特定する。
そして、本実施形態に係る判定部11は、特定部15によって特定された波長を対象として、第2特性情報により示される分光反射特性において上記逆転する波長が存在するか否かを判定する。
一方、登録部12は、判定部11により上記逆転する波長が存在すると判定された場合、該判定の対象とされた第1の候補の色と第2の候補との色の組み合わせを示す情報を色補正に用いる基準色から棄却する棄却情報(後述する基準色棄却テーブル)として登録する。そして、選択部13は、登録部12によって登録された棄却情報を参照して、該棄却情報により示される第1の候補の色と第2の候補の色の組み合わせが存在しない基準色の候補となる色群を基準色として選択する。
また、色補正部21は、選択部13によって選択された基準色を用いた補間処理により、対象色に対する色補正を行う。本実施形態に係る色補正部21では、基準色の候補となる色群の色が配色されたカラーパッチ及び対象物を撮像して得られた該色群の色及び対象色の色情報と、該色群の色の本来の色を示す色情報と、に基づいて補間処理を行うことにより、対象色の色補正を行う。なお、本実施形態では、上記色情報として前述したRGB色空間の色値を適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、L色空間、XYZ色空間、及びCMY色空間等の他の色空間の色値を上記色情報として適用する形態としてもよい。
ここで、本実施形態に係る色補正部21による色補正について説明する。まず、該色補正で用いるカラーパッチについて説明する。なお、本実施形態に係る色補正では、後述するように4色の基準色を用いており、カラーパッチとしては8色の基準色が配色されたものを用いる。しかしながら、ここでは、説明を簡易かつ明瞭化するため、一例として図2、図3に示される、4色の基準色が配色されたカラーパッチ90を例に説明する。従って、ここでは、カラーパッチに設けられた基準色から色補正に用いる基準色を選択する点については説明を省略し、この点については別途詳細に後述する。
図2に示すように、カラーパッチ90は薄板状とされており、支持体91にパッチ部92が一体的に設けられ、正面視略矩形状とされている。
図3に示すように、パッチ部92は中央部に円形の開口部94が設けられた円環状とされており、該円環状の中心点を中心として放射状に設けられた複数の分割領域93によって複数の区分領域(図3に示す例では、4つの領域)に区分されている。また、パッチ部92の各区分領域の各々には、対象物における対象色の同一系統色である4色の基準色C1〜C4の全てが配置されている。
本実施形態では、デジタルカメラで対象物を撮影する際には、一例として図4に示すように、カラーパッチ90を、対象物における色補正の対象とする領域(以下、「対象領域」という。)95が開口部94の内部に位置するように、対象物に押し当てる。なお、本実施形態では、図4に示すように、対象物として人の顔を適用し、対象領域95として該顔の頬の領域を適用している。このため、カラーパッチ90では、基準色C1〜C4として人の肌色系の4色を適用している。
また、図3に示すように、パッチ部92では、4色の基準色C1〜C4が、異なる一対の色を周方向に配列した色列を、径方向に2列配列して構成されている。一方の色列が、周方向に沿って内側領域と外側領域とに交互に位置するように配置されている。他方の色列は、上記一方の色列の配列とは逆に周方向に沿って外側領域と内側領域とに交互に位置するように配置されている。この基準色の配置により、デジタルカメラによって撮影を行う際におけるカラーパッチ90の該デジタルカメラからの撮影方向に対する傾斜に起因して生じる、パッチ部92における明るさの斑の影響を抑制することができるようにしている。
次に、本実施形態に係る色補正処理の手順について説明する。
まず、第1段階として、対象物の撮影に先立ち、カラーパッチ90における各基準色C1〜C4の各々の色値を分光測色計によって測定する。従って、この段階で得られる各基準色C1〜C4の色値は、高精度で得られる。
次に、第2段階として、上記のように対象領域95が開口部94の内部に位置するようにカラーパッチ90を対象物に押し当てた状態で、カラーパッチ90のパッチ部92及び対象領域95が画角内に収まるようにデジタルカメラで撮影する。
次に、第3段階として、撮影によって得られたカラー画像データから、カラーパッチ90の各基準色C1〜C4及び対象領域95の色値を抽出する。なお、本実施形態では、基準色C1〜C4の色値として、カラーパッチ90のパッチ部92の各基準色の全ての配設領域における、基準色C1〜C4の各々毎で、R、G、B各々毎の色値の平均値を算出する。また、本実施形態では、対象領域95の色値として、対象領域95内の各画素のRGB各々の色値を用い、対象領域95の全体についてRGB各々毎の色値の平均値を算出する。
次に、第4段階として、上記第3段階で算出した基準色C1の色値をV1とし、上記第3段階で各々算出した基準色C1の色値から基準色C2の色値への色空間上のベクトルをベクトルa1とする。同様に、上記第3段階で各々算出した基準色C1の色値から基準色C3の色値への色空間上のベクトルをベクトルb1とし、基準色C1の色値から基準色C4の色値への色空間上のベクトルをベクトルc1とする。また、図5の左図に示すように、次の式(1)により示される、ベクトルa1、b1、c1の3つのベクトルの重み付け和により、基準色C1の色値V1から対象領域95の色値T1への色空間上のベクトルを表す。そして、この場合の重み係数W1〜W3を、上記第3段階で算出された各色値から逆算する。
次に、第5段階として、図5の右図に示すように、以上の処理によって得られた重み係数W1〜W3と、上記第1段階で予め測定しておいた各基準色C1〜C4の色値とに基づき、次の式(2)により、補正後の対象領域95の色値T2を算出する。なお、式(2)におけるV2は、上記第1段階で測定された基準色C1の色値であり、ベクトルa2は上記第1段階で各々測定された基準色C1の色値から基準色C2の色値への色空間上のベクトルである。同様に、ベクトルb2は上記第1段階で各々測定された基準色C1の色値から基準色C3の色値への色空間上のベクトルであり、ベクトルc2は上記第1段階で各々測定された基準色C1の色値から基準色C4の色値への色空間上のベクトルである。
最後に、第6段階として、対象領域95の色が以上の処理で得られた色値T2の色となるように、撮影によって得られたカラー画像データにおける対象領域95に対応する画素の色値を変換する。
なお、本実施形態に係る色補正では、一例として図6に示される、8色の基準色が配列されたカラーパッチ80を用いる。なお、図6では、便宜上、同一色の基準色を同一の模様で表現している。
パラーパッチ80においても、カラーパッチ90と同様に、パッチ部82は中央部に円形の開口部84が設けられた円環状とされており、該円環状の中心点を中心として放射状に設けられた複数の分割領域83によって複数の区分領域(図6に示す例では、4つの領域)に区分されている。また、パッチ部82の各区分領域の各々には、対象物における対象色の同一系統色(本実施形態では、人の肌色系の色)である8色の基準色の全てが配置されている。
また、図6に示すように、パッチ部82では、8色の基準色が、異なる一対の色を周方向に配列した色列を、径方向に2列配列して構成されている。一方の色列が、周方向に沿って内側領域と外側領域とに交互に位置するように配置されている。他方の色列は、上記一方の色列の配列とは逆に周方向に沿って外側領域と内側領域とに交互に位置するように配置されている。
このように、本実施形態では、8色の基準色が配色されたカラーパッチ80を用いているが、これに限定されるものではない。本実施形態では、前述したように、4色の基準色を用いて対象色の色補正を行っているため、5色以上の基準色が配色されたものであれば、如何なるカラーパッチも適用することができる。
ところで、従来、一例として図42に示すように、複数の基準色の候補となる色群、すなわち、カラーパッチに設けられた基準色群から実際の色補正で用いる基準色を選択する場合、RGB色空間において対象色に近い基準色を選択している。補間演算を行う際には、一般に、補間処理の対象となる値に近い基準値を用いた方が該補間演算を行う際の誤差が小さくなるため、色空間上で対象色に近い基準色を選択する方法は、一見、妥当な方法とも考えられる。
しかしながら、発明者らによる検討の結果、色空間上で対象色に近い基準色を選択する方法では、対象色と基準色との組み合わせによっては、補正後の色と本来の色との誤差が大きくなる場合があることが見出された。
すなわち、発明者らは、複数の対象色について、RGB色空間上で対象色に最も近い基準色を選択した場合と、対象色に最も遠い基準色を選択した場合との2つの場合における本実施形態に係る色補正のシミュレーションを行った。なお、ここでは、対象色として肌色系の3種類の色を適用し、デジタルカメラによる撮影時の光源種として、蛍光灯、白熱灯及び太陽光の3種類の光源を適用した。
図7〜図9には、これらの結果を示すグラフが示されている。なお、図7は光源種として蛍光灯を適用した場合のグラフであり、図8は光源種として白熱灯を適用した場合のグラフであり、図9は光源種が太陽光である場合のグラフである。また、図7〜図9では、便宜上、3種類の対象色をG1〜G3で表記している。また、図7〜図9のグラフは、横軸をRの色値とし、縦軸をBの色値としている。また、図7〜図9において、「●」が基準色の分光測色計による色値の測定結果を示し、「○」が基準色に対する色補正により得られた色値を示す。さらに、図7〜図9において、「□」が対象色の分光測色計による色値の測定結果を示し、「△」が対象色に対する色補正により得られた色値を示している。
図7〜図9では、対象色の分光測色計による色値の測定結果を示す「□」と、対象色に対する色補正により得られた色値を示す「△」との距離が近い方が、色補正後の対象色と本来の対象色との誤差が小さいことを表す。ここで、図7〜図9には、この誤差の相対的な大きさが「大」、「中」、「小」の3段階で各グラフ上に記載されており、図10には、これらの誤差の大きさが一覧表形式で図表として示されている。
図7〜図9の各グラフ及び図10の図表に示すように、対象色G2及び対象色G3においては、全ての光源種について、RGB色空間内で対象色に最も近い基準色を選択した方が、最も遠い基準色を選択するより対象色に対する色補正の精度が高い。しかしながら、対象色G1においては、光源種が蛍光灯及び白熱灯の場合において、RGB色空間内で対象色に最も遠い基準色を選択した方が、最も近い基準色を選択するより対象色に対する色補正の精度が高い。また、対象色G1においては、光源種が太陽光の場合において、上記最も近い基準色を選択した場合と、上記最も遠い基準色を選択した場合とで、色補正の精度は同程度となっている。
従って、図11に示すように、対象色G1については上記最も遠い基準色を選択し、対象色G2〜G3については上記最も近い基準色を選択する方が、全ての条件において最も近い基準色を選択するより、高精度で対象色の色補正を行うことができる。なお、図7〜図9の各グラフでは、基準色の分光測色計による色値の測定結果を示す「●」と、基準色に対する色補正により得られた色値を示す「○」との各々の位置が全て一致しており、色補正の手法そのものには問題がないことがわかる。
このように、色空間上で対象色に最も近い基準色を選択する方法では、対象色と基準色との組み合わせによっては、色補正後の対象色と本来の色との誤差が大きくなる場合があるが、以下、この原因について説明する。
一例として図12に示すように、基準色F1及び基準色F2の各々の波長と分光反射強度との関係を表す分光反射特性が各々の中間部で交差する場合を考える。この場合、これらの基準色における中間色の分光反射特性のa点とb点とにおいて、波長の違いは僅かであるにも関わらず、影響を大きく受ける基準色が変わる(a点では基準色F1、b点では基準色F2)。対象色の分光反射特性が、基準色F1及び基準色F2の各分光反射特性の交点付近の領域が支配的となる場合、上記影響の度合いが大きく変化するため、これらの基準色を用いて補間処理を行う場合における線形性が成立し難くなる。この結果、これらの基準色を含めて線形補間により対象色の色補正を行うと、精度のよい色補正が困難となる。
また、一例として図13に示すように、複数の対象色(図13に示す例では、肌色系の5色)について、分光反射率をデジタルカメラの撮像素子におけるカラーフィルタの特性に類似するR、G、Bの各領域で観察した場合、全体的に線形な比例関係とはなっていない。従って、デジタルカメラで撮影して得られたカラー画像には、この非線形性の影響も含まれている。図13に示すように、この非線形性は対象色によって異なるため、対象色によって、基準色の組み合わせの善し悪しに違いが生じる。
そこで、本実施形態に係る色補正装置20では、分光反射特性が中間部で交差する基準色の組み合わせを棄却するべく、分光反射強度の強弱の関係が逆転する波長が存在する基準色の組み合わせを、色補正に用いる基準色から外す(棄却する)ようにしている。なお、分光反射強度の強弱の関係が逆転する現象を、以下では、「逆転現象」という。
また、本実施形態に係る色補正装置20は、上述したデジタルカメラの撮像素子の特性に起因する撮影画像の非線形性に対処するべく、対象色の同一系統色の分光反射特性から主要波長を特定する。そして、本実施形態に係る色補正装置20では、特定した主要波長を対象として、色補正に用いる基準色から棄却する基準色の組み合わせを特定するようにしている。
色補正装置20は、例えば図14に示すコンピュータ30で実現することができる。コンピュータ30はCPU(Central Processing Unit)31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、インタフェース(I/F)部36を備えている。CPU31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、I/F部36はバス39を介して互いに接続されている。I/F部36には、撮影部37が接続されている。
また、記憶部33はHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等によって実現できる。記録媒体としての記憶部33には、コンピュータ30を色補正装置20として機能させるための色補正プログラム33Aが記憶されている。CPU31は、色補正プログラム33Aを記憶部33から読み出してメモリ32に展開し、色補正プログラム33Aが有するプロセスを順次実行する。
色補正プログラム33Aは、判定プロセス33A1、特定プロセス33A2、登録プロセス33A3、選択プロセス33A4及び色補正プロセス33A5を有する。CPU31は、判定プロセス33A1を実行することで、図1に示す判定部11として動作する。また、CPU31は、特定プロセス33A2を実行することで、図1に示す特定部15として動作する。また、CPU31は、登録プロセス33A3を実行することで、図1に示す登録部12として動作する。また、CPU31は、選択プロセス33A4を実行することで、図1に示す選択部13として動作する。さらに、CPU31は、色補正プロセス33A5を実行することで、図1に示す色補正部21として動作する。
これにより、色補正プログラム33Aを実行したコンピュータ30が、色補正装置20として機能することになる。なお、色補正プログラム33Aは開示の技術における基準色選択プログラムを含む。
一方、記憶部33には、基準色テーブル記憶領域33B及び基準色棄却テーブル記憶領域33Cが設けられている。CPU31が、基準色テーブル記憶領域33Bに記憶されたデータをメモリ32に展開することにより、基準色テーブルが作成される。また、CPU31が、基準色棄却テーブル記憶領域33Cに記憶されたデータをメモリ32に展開することにより、基準色棄却テーブルが作成される。
図15には、本実施形態に係る基準色テーブルの構成の一例が示されている。図15に示すように、本実施形態に係る基準色テーブルは、「基準色番号」及び「基準色」の各情報が記憶される。
「基準色番号」は、カラーパッチ80に設けられた各基準色を個別に特定するための情報であり、各基準色の各々毎に個別の情報が割り当てられる。また、「基準色」は、対応する基準色番号によって示される基準色の色値を示す情報である。なお、図15に示すように、本実施形態に係る基準色テーブルでは、上記「基準色」としてR、G、Bの色値そのものを適用している。
一方、図16には、本実施形態に係る基準色棄却テーブルの構成の一例が示されている。図16に示すように、本実施形態に係る基準色棄却テーブルは、「テーブル番号」、「第1基準色番号」、「第2基準色番号」及び「棄却波長」の各情報が記憶される。
「テーブル番号」は、対応する第1基準色番号及び第2基準色番号の組み合わせを特定するための情報であり、該組み合わせの各々別に個別の情報が割り当てられる。また、「第1基準色番号」及び「第2基準色番号」は、選択部13による基準色の選択の対象から棄却する基準色の組み合わせを上記基準色番号により示す情報である。さらに、「棄却波長」は、対応する第1基準色番号及び第2基準色番号により示される2色の基準色の分光反射特性における大凡の交点に対応する波長を示す情報である。
なお、色補正装置20は、パーソナル・コンピュータ(PC:Personal Computer)、または携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)の機能を搭載した携帯型の色補正装置であるスマート端末等であってもよい。また、色補正装置20は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
次に、本実施形態の作用を説明する。本実施形態では、コンピュータ30によって色補正プログラム33Aを実行させることで、図17に示す色補正処理が行われる。
本実施形態に係るコンピュータ30のユーザは、この色補正処理の実行に先立ち、カラーパッチ80のパッチ部82に設けられた基準色の種類数N(本実施形態では、8)を記憶部33に記憶する。また、ユーザは、対象色の同一系統色(本実施形態では、肌色系の色)を分光測色計によって測定し、該測定によって得られた分光反射特性Robj(λ)を示す情報(第1特性情報)を記憶部33に記憶する。さらに、ユーザは、カラーパッチ80のパッチ部82に設けられた各基準色の分光反射特性及びRGBの各色値を分光測色計によって測定する。そして、ユーザは、測定した各基準色の分光反射特性を示す情報(第2特性情報)を記憶部33に記憶すると共に、測定した各基準色の色値を、一例として図15に示される基準色テーブルとして記憶部33における基準色テーブル記憶領域33Bに記憶する。
なお、本実施形態に係る色補正処理では、第1特性情報として、上記同一系統色における所定の最低波長(本実施形態では、400nm)から所定の最高波長(本実施形態では、700nm)までの所定の刻み幅(本実施形態では、25nm)毎の分光反射強度を示す情報が適用されている。同様に、本実施形態に係る色補正処理では、第2特性情報として、基準色毎に、上記最低波長から上記最高波長までの上記刻み幅毎の分光反射強度を示す情報が適用されている。
以上の各種の基本的な情報(以下、「事前情報」という。)を記憶部33に記憶した後、ユーザは、前述したように、対象物をカラーパッチ80が含まれた状態でコンピュータ30の撮影部37により撮影する。これにより、撮影によって得られたカラー画像データが記憶部33に記憶される。
以上のユーザによる事前準備の後、コンピュータ30によって色補正プログラム33Aを実行させることで、図17に示す色補正処理が行われる。
色補正処理のステップ100において、色補正部21は、図18に示す組み合わせ色補正精度評価処理を行う。
組み合わせ色補正精度評価処理のステップ200において、色補正部21は、上記カラー画像データを記憶部33から読み込み、ステップ202において、色補正部21は、上記事前情報を記憶部33から読み込む。
ステップ204において、特定部15は、図19に示す反射特性主要波長検出処理を行う。
反射特性主要波長検出処理のステップ300において、特定部15は、組み合わせ色補正精度評価処理のステップ202の処理によって読み込んだ第1特性情報に含まれる、対象色の同一系統色の分光反射強度を大きい順(降順)となるように並べ替える。ステップ302において、特定部15は、一例として図20に示すように、ステップ300の処理によって並べ替えられた分光反射強度において、最も大きい分光反射強度からC番目の分光反射強度までの各分光反射強度に対応する波長を主要波長として抽出する。そして、ステップ302において、特定部15は、抽出した主要波長を記憶部33に記憶し、その後に、本反射特性主要波長検出処理を終了する。例えば、第1特性情報により示される分光反射特性が図20に示すものであり、上記Cの値が6である場合、本反射特性主要波長検出処理により抽出される主要波長は、450nm、475nm、500nm、625nm、650nm及び675nmの6種類である。
なお、本実施形態に係る色補正処理では、上記Cの値として、第1特性情報により示される分光反射特性に含まれる波長の数の所定の割合(本実施形態では、50%)を適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、上記Cの値として固定値を予め設定して用いてもよく、ユーザにより入力部34等を介して設定して用いる形態等としてもよい。また、最も大きな分光反射強度を基準として主要波長を特性する形態に限らず、図20に示すように、分光反射強度が予め定められた閾値th以上である波長を主要波長として特定する形態としてもよい。この形態によれば、分光反射強度を降順に並べ替える必要がないため、より簡易に主要波長を特定することができる。
反射特性主要波長検出処理が終了すると、組み合わせ色補正精度評価処理(図18参照。)のステップ206に移行する。ステップ206において、判定部11は、図21に示す誤差評価処理を行う。
誤差評価処理のステップ402において、判定部11は、変数iに1を代入し、ステップ404において、判定部11は、変数jに、変数iの値に1を加算して得られた値を代入する。さらに、ステップ406において、判定部11は、変数kに上記最低波長の値(本実施形態では、400nm)を代入する。
ステップ408において、判定部11は、一例として図22に示すように、波長kにおけるi番目の基準色(基準色番号がiである基準色)の分光反射強度とj番目の基準色の分光反射強度との強弱関係と、波長k+10nmにおける同様の強弱関係と、が逆転しているか否かを判定する。ここで、否定判定となった場合は、後述するステップ414に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ410に移行する。なお、ステップ408で適用する「波長k+10nm」における増分値「+10nm」は一例であり、分光反射特性における波長の分解能や、対象とする2つの基準色の色空間上の距離等に応じて、「+5nm」、「+20nm」等の他の値を適用してもよい。
ステップ410において、判定部11は、反射特性主要波長検出処理により得られた主要波長に波長kまたは波長k+10nmが含まれるか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ414に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ412に移行する。
ステップ412において、判定部11は、基準色棄却テーブル(図16も参照。)として、変数i及び変数jの各値を第1基準色番号及び第2基準色番号としてメモリ32に記憶する。このとき、判定部11は、基準色棄却テーブルとして、波長k及び波長k+10の中央の波長を棄却波長として、新たなテーブル番号と共にメモリ32に記憶し、その後にステップ414に移行する。
ステップ414において、判定部11は、変数kの値を上記増分値(本実施形態では、+10nm)だけ増加させ、次のステップ416において、判定部11は、変数kの値が上記最高波長の値(本実施形態では、700nm)以下となっているか否かを判定する。ここで、肯定判定となった場合はステップ408に戻る一方、否定判定となった時点でステップ418に移行する。
ステップ418において、判定部11は、変数jの値を1だけ増加させ、次のステップ420において、判定部11は、変数jの値が基準色の種類数N以下であるか否かを判定する。ここで、肯定判定となった場合はステップ406に戻る一方、否定判定となった時点でステップ422に移行する。
ステップ422において、判定部11は、変数iの値を1だけ増加させ、次のステップ424において、判定部11は、変数iの値が基準色の種類数N以下であるか否かを判定する。ここで、肯定判定となった場合はステップ404に戻る一方、否定判定となった時点で本誤差評価処理を終了する。誤差評価処理が終了すると、図18に示す組み合わせ色補正精度評価処理が終了する。
本実施形態に係る組み合わせ色補正精度評価処理により、一例として図16に示す基準色棄却テーブルがメモリ32に作成される。
組み合わせ色補正精度評価処理が終了すると、登録部12は、図17に示す色補正処理におけるステップ102の組み合わせ適否登録処理を行う。なお、本実施形態に係る登録部12では、組み合わせ適否登録処理として、組み合わせ色補正精度評価処理によってメモリ32に記憶された基準色棄却テーブルを、そのまま記憶部33の基準色棄却テーブル記憶領域33Cに記憶する処理を行っている。
ステップ104において、色補正部21は、図23に示すテーブル参照色補正処理を行う。
テーブル参照色補正処理のステップ500において、選択部13は、組み合わせ色補正精度評価処理のステップ200の処理によって読み込んだカラー画像データから、カラーパッチ80の開口部84の内部に位置する対象領域のR、G、Bの各色値を抽出する。また、選択部13は、抽出した各色値のR、G、Bの各色別の平均値を算出する。ここで算出したR、G、Bの各平均値を、以下では(r’,g’,b’)と表す。なお、この際の上記対象領域の特定は、従来既知の画像認識技術により行うことができる。
そして、選択部13は、組み合わせ色補正精度評価処理のステップ202の処理によって読み込んだ基準色テーブルを用いて、RGB色空間上で、算出した(r’,g’,b’)に近い順に4つの基準色を選択する。
ステップ502において、選択部13は、選択した4色の基準色(以下、「選択候補基準色」という。)に、基準色棄却テーブルにおけるテーブル番号別の基準色の組み合わせ(以下、「棄却組」という。)が含まれているか否かを判定する。ここで、肯定判定となった場合はステップ504に移行する。
ステップ504において、選択部13は、選択候補基準色のうちの棄却組の基準色の何れか一方を、その時点までに選択しておらず、RGB色空間上で(r’,g’,b’)に次に遠い基準色に変更し、その後にステップ502に戻る。また、ステップ502において否定判定となった場合にはステップ506に移行する。
ステップ506において、色補正部21は、以下の手順で対象物に対する色補正を行う。
まず、色補正部21は、以上の処理によって得られた4色の選択候補基準色(以下、「選択基準色」という。)におけるRGBの各色値を(r’,g’,b’)(ここで、i=0,1,2,3)として、式(3)で示される条件となる重み係数wを式(4)により算出する。
次に、色補正部21は、基準色テーブルにより示される選択基準色のRGBの各色値を(r,g,b)(ここで、i=0,1,2,3)として、該色値と重み係数wとを式(5)に代入することにより、対象色の色補正後の色値(r,g,b)を算出する。
そして、色補正部21は、上記カラー画像データにおける対象物の対象領域に対応する全ての画素データを、導出した色値(r,g,b)に置き換えることにより、色補正が終了する。
ステップ506による色補正が終了すると、テーブル参照色補正処理が終了し、図17に示す色補正処理が終了する。
以上、詳細に説明したように、本実施形態では、複数の基準色(本実施形態では、4色の基準色)を用いた補間処理により対象色に対する色補正を行う場合に用いる上記複数の基準色の候補となる色群について以下の処理を行う。まず、第1の候補の色の色強度(本実施形態では、分光反射強度)と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定する。そして、基準色の候補となる色群に、上記逆転する波長が存在すると判定された第1の候補の色と第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する。このため、本実施形態では、基準色として好適なものを選択することができる結果、該基準色を用いて色補正を行うことにより、撮影によって得られたカラー画像の色を、撮影時の光による影響を回避して、本来の色に近づくように補正することができる。
特に、本実施形態では、上記逆転現象の有無を調べることで、色補正に用いる基準色とはすべきでない色の組み合わせを求めている。これにより、カラーパッチの全基準色について、色空間上で対象色に近い基準色を選択して色補正を行う場合の本来の色との誤差が、他の基準色を選択した場合より大きくなることがあるか否かを逐次導出する場合の演算量より少ない演算量とすることができる。
また、本実施形態では、対象色の同一系統色の分光反射特性を示す第1特性情報、及び基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報を予め記憶しておき、第1特性情報により示される同一系統色の分光反射特性から主要となる波長(主要波長)を特定する。そして、本実施形態では、特定した波長を対象として、第2特性情報により示される分光反射特性において上記逆転する波長が存在するか否かを判定する。このため、本実施形態では、不要な波長を含めて上記逆転する波長が存在するか否かを判定する場合に比較して、より高精度で、好適な基準色を選択することができる。
特に、本実施形態では、上記同一系統色の分光反射特性から、分光反射強度が最も高い波長から順に予め定められた数の波長までを上記主要となる波長として特定しているので、該主要となる波長を簡易に特定することができる。
また、本実施形態では、上記逆転する波長が存在すると判定された場合、該判定の対象とされた第1の候補の色と第2の候補の色の組み合わせを示す情報を色補正に用いる基準色から棄却する棄却情報(本実施形態では、基準色棄却テーブル)として登録する。そして、本実施形態では、登録した棄却情報を参照して、該棄却情報により示される第1の候補の色と第2の候補の色の組み合わせが存在しない基準色の候補となる色群を基準色として選択する。このため、本実施形態では、棄却情報を用いることにより、簡易に好適な基準色を選択することができる。
また、本実施形態では、カラーパッチ及び対象物を撮影することにより得られた上記色群の色及び対象色の色情報と、該色群の色の本来の色を示す色情報と、に基づいて補間処理を行うことにより、対象色に対する色補正を行う。特に、本実施形態では、式(3)〜式(5)により対象色の色補正後の色情報を導出している。このため、上記のように好適に選択された基準色を用いて色補正を行うことができる結果、より高精度で色補正を行うことができる。
なお、上記実施形態では、上記主要波長を対象として棄却すべき基準色を決定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上記主要波長を対象とすることなく逆転現象が生じ得る範囲として予め定められた範囲内の波長を対象として棄却すべき基準色を決定する形態としてもよい。この場合、反射特性主要波長検出処理を実行する必要がなくなるため、色補正処理を簡略化することができる。
また、基準色棄却テーブルの構成は図16に示したものに限定されるものではなく、例えば、上記実施形態では、テーブル情報及び棄却波長の各情報を用いることはないため、これらの情報の少なくとも一方を含まないものとしてもよい。なお、上記棄却波長は、対応する第1基準色番号及び第2基準色番号により示される2色の基準色の分光反射特性における大凡の交点に対応する波長を示す情報であり、該棄却波長を参照することにより、対応する基準色の大凡の色合いを把握することができる。
〔第2実施形態〕
次に開示の技術の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を極力省略する。
図24には、本第2実施形態に係る基準色選択装置10B及び色補正装置20Bが示されている。図24に示すように、本第2実施形態に係る色補正装置20Bは、上記第1実施形態に係る色補正装置20に対して、判定部11が該判定部11とは異なる処理を行う判定部11Bとされている点が相違している。また、本第2実施形態に係る色補正装置20Bは、上記第1実施形態に係る色補正装置20に対して、特定部15が該特定部15とは異なる処理を行う特定部15Bとされている点が相違している。また、本第2実施形態に係る色補正装置20Bは、上記第1実施形態に係る色補正装置20に対して、選択部13が該選択部13とは異なる処理を行う選択部13Bとされている点が相違している。さらに、本第2実施形態に係る色補正装置20Bは、上記第1実施形態に係る色補正装置20に対して、作成部17が特定部15Bと記憶部16との間に新たに追加されている点が相違している。
すなわち、第1実施形態に係る色補正装置20の特定部15では、第1特性情報(対象色の同一系統色における分光反射特性を示す情報)により示される単一の分光反射特性から主要波長を特定していた。これに対し、本第2実施形態に係る色補正装置20Bの作成部17では、対象色となり得る複数のサンプル色の各々毎に、サンプル色の互いに異なる複数の同一系統色の分光反射特性における主成分を示す複数(本実施形態では、3つ)の分光反射特性を示す第3特性情報を用いて、より実態に即した新たな分光反射特性を作成する。具体的には、作成部17は、第3特性情報により示されるサンプル色毎の複数の分光反射特性の各々に対して、対象色を撮像する撮像部(本実施形態では、撮影部37)における分光感度特性及び標準光源の分光特性を反映した複数の分光反射特性を作成する。そして、特定部15Bでは、作成部17によって作成された複数の分光反射特性から主要波長をサンプル色毎に特定する。なお、第3特性情報により示される複数の分光反射特性としては、例えば、一例として図13に示す肌色系の5色の分光反射特性から、複数の特徴的な形状を示す波形を主成分分析等によって抽出することにより得られる分光反射特性が例示される。
これに対し、本第2実施形態に係る判定部11Bでは、サンプル色の各々について、特定部15Bによって特定された主要波長を対象として、第2特性情報により示される分光反射特性において上記逆転する波長が存在するか否かを判定する。そして、判定部11Bでは、上記複数のサンプル色の各々毎に第1実施形態と同様の基準色棄却テーブルを作成する。また、本第2実施形態に係る選択部13Bでは、色空間において対象色に最も近いサンプル色に対応する基準色棄却テーブルを用いて、色補正に用いる基準色を選択する。
第2実施形態に係る色補正装置20Bは、例えば図25に示すコンピュータ30Bで実現することができる。図25に示すように、本第2実施形態に係るコンピュータ30Bは、上記第1実施形態に係るコンピュータ30に対し、色補正プログラム33Aに作成プロセス33A6が新たに追加された点が相違している。CPU31は、作成プロセス33A6を実行することで、図24に示す作成部17として動作する。
そして、色補正プログラム33Aを実行したコンピュータ30Bが、色補正装置20Bとして機能することになる。
なお、コンピュータ30Bも、PC、またはPDAの機能を搭載した携帯型の色補正装置であるスマート端末であってもよい。また、コンピュータ30Bも、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC等で実現することも可能である。
次に、本第2実施形態の作用を説明する。本第2実施形態でも、コンピュータ30Bによって図25に示される色補正プログラム33Aを実行させることで、図26に示す色補正処理が行われる。
本第2実施形態に係るコンピュータ30Bのユーザは、この色補正処理の実行に先立ち、事前情報として、上記第1実施形態と同様に、基準色テーブル、基準色の種類数N、及び第2特性情報を記憶部33に記憶する。
また、ユーザは、事前情報として、サンプル色毎に、該サンプル色の互いに異なる複数の同一系統色の分光反射特性における主成分を示す複数(本実施形態では、3つ)の分光反射特性φobj (1)(λ)、φobj (2)(λ)、φobj (3)(λ)を示す情報(第3特性情報)を記憶部33に記憶する。
また、ユーザは、事前情報として、撮影部37の分光感度特性r(λ)、g(λ)、b(λ)を示す撮影部情報及び標準光源(本実施形態では、D65光源)の分光特性s(λ)を示す光源情報を記憶部33に記憶する。さらに、ユーザは、事前情報として、上記サンプル色のR、G、Bの色値を示す情報(以下、「サンプル情報」という。)及びサンプル色の数Sも記憶部33に記憶する。
以上の事前情報を記憶部33に記憶した後、ユーザは、第1実施形態と同様に、対象物をカラーパッチ80が含まれた状態でコンピュータ30Bの撮影部37により撮影する。これにより、撮影によって得られたカラー画像データが記憶部33に記憶される。
以上のユーザによる事前準備の後、コンピュータ30Bによって色補正プログラム33Aを実行させることで、図26に示す色補正処理が行われる。
色補正処理のステップ100Bにおいて、色補正部21は、図27に示す組み合わせ色補正精度評価処理を行う。
組み合わせ色補正精度評価処理のステップ200において、色補正部21は、上記カラー画像データを記憶部33から読み込み、ステップ202Bにおいて、色補正部21は、上記事前情報を記憶部33から読み込む。
ステップ205において、作成部17は、図28に示す補正シミュレーションを行う。
補正シミュレーションのステップ600において、作成部17は、変数hに1を代入する。ステップ602において、作成部17は、第3特性情報により示される、何れか1色のサンプル色(以下、「処理対象サンプル色」という。)に対応する複数(本実施形態では、3つ)の分光反射特性における重み係数w(ここで、i=1,2,3)を算出する。
すなわち、撮影によって得られたカラー画像データにより示される対象色の色値(r,g,b)は、撮影の際に用いられた光源の分光特性、該色の分光反射特性、撮影に用いられたデジタルカメラ(本実施形態では、撮影部37)における分光感度特性で決定される。このため、次の式(6)が成立する。
従って、重み係数w〜wは次の式(7)により算出することができる。ただし、式(6)及び式(7)におけるs(λ)は、光源の分光特性を対角要素に配置した行列である。
ステップ604において、作成部17は、次の式(8)〜式(10)により、重み係数w〜wを対応する分光反射特性φobj (1)(λ)、φobj (2)(λ)、φobj (3)(λ)に乗算することにより、これらの特性に対応する分光反射特性を作成し、記憶部33に記憶する。
ステップ606において、特定部15Bは、以上の処理によって得られた処理対象サンプル色の複数の分光反射特性における分光反射強度を分光反射特性毎に大きい順(降順)となるように並べ替える。ステップ608において、特定部15Bは、第1実施形態に係る反射特性主要波長検出処理のステップ302と同様に、ステップ606の処理によって分光反射特性毎に並べ替えられた分光反射強度の上位C番目までに対応する波長を主要波長として抽出する。そして、ステップ608において、特定部15Bは、抽出した主要波長を処理対象サンプル色を特定するための情報に関連付けて記憶部33に記憶する。
ステップ610において、作成部17は、変数hの値を1だけ増加させ、次のステップ612において、作成部17は、変数hの値がサンプル色の数S以下であるか否かを判定する。ここで、肯定判定となった場合は上記ステップ602に戻る一方、否定判定となった時点で補正シミュレーションを終了する。
なお、上記ステップ602〜ステップ612の処理を繰り返し実行する際に、作成部17は、それまでに処理対象としなかったサンプル色を処理対象サンプル色として適用するようにする。
以上の補正シミュレーションにより、一例として図29に模式的に示す分光反射特性を示す情報がサンプル色毎で、かつ第3特性情報により示される分光反射特性毎に作成され、記憶部33に記憶される。また、以上の補正シミュレーションにより、主要波長がサンプル色毎に導出され、記憶部33に記憶される。
補正シミュレーションが終了すると、組み合わせ色補正精度評価処理(図27参照。)のステップ206Bに移行する。ステップ206Bにおいて、判定部11Bは、図30に示す誤差評価処理を行う。
本第2実施形態に係る誤差評価処理は、第1実施形態に係る誤差評価処理(図21も参照。)に比較して、ステップ400、ステップ426及びステップ428の処理が追加されている点が相違している。なお、図30における変数hはサンプル色の数だけ処理を繰り返すための変数であり、Sはサンプル数である点は、補正シミュレーション(図28も参照。)と同様である。
すなわち、第2実施形態に係る誤差評価処理では、第1実施形態に係る誤差評価処理をサンプル色の各々に対して個別に繰り返し実行する。従って、ステップ402〜ステップ428の処理を繰り返して実行する際には、それまでに処理対象としなかったサンプル色を処理対象とするサンプル色とする。なお、この際、ステップ410では、主要波長として、補正シミュレーションによって記憶した主要波長のうち、処理対象としているサンプル色に対応する主要波長を用いる。また、この際、ステップ412では、導出した基準色番号にサンプル色を特定するための情報(本実施形態では、サンプル色の色値そのもの)を関連付けて基準色棄却テーブルに記憶する。これにより、一例として図31に示す、サンプル色の各々毎に、選択部13Bによる基準色の選択の対象から外す(棄却する)基準色の基準色番号を示す情報が含まれた基準色棄却テーブルがメモリ32に作成される。
誤差評価処理が終了すると、図27に示す組み合わせ色補正精度評価処理が終了し、登録部12は、図26に示す色補正処理におけるステップ102Bの組み合わせ適否登録処理を行う。なお、本第2実施形態に係るコンピュータ30Bでは、組み合わせ適否登録処理として、組み合わせ色補正精度評価処理によってメモリ32に記憶された基準色棄却テーブルを、そのまま記憶部33の基準色棄却テーブル記憶領域33Cに記憶する処理を行っている。
ステップ104Bにおいて、色補正部21は、図32に示すテーブル参照色補正処理を行う。
テーブル参照色補正処理のステップ550において、選択部13Bは、第1実施形態に係るテーブル参照色補正処理のステップ500と同様の処理により、RGB色空間上で対象物の対象領域の色値(r’,g’,b’)に近い順に4色の基準色を選択する。
ステップ552において、色補正部21は、選択した4色の基準色を用いて、第1実施形態に係るテーブル参照色補正処理のステップ506と同様の処理により、対象物の対象領域の色値に対する色補正を行う。
ステップ554において、選択部13Bは、色補正後の対象物の対象領域の色値(r’,g’,b’)に色空間上で最も近いサンプル色を選択する。
ステップ556において、選択部13Bは、ステップ550の処理によって選択した4色の基準色に、基準色棄却テーブル(図31も参照。)に含まれる、ステップ554の処理によって選択したサンプル色に対応する基準色の組み合わせ(棄却組)が含まれるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ558に移行する。
ステップ558において、選択部13Bは、ステップ550の処理によって選択した4色の基準色のうちの棄却組の基準色の何れか一方を、その時点まで選択しておらず、RGB色空間上で(r’,g’,b’)に次に遠い基準色に変更し、その後にステップ556に戻る。また、ステップ556において否定判定となった場合にはステップ560に移行する。
ステップ560において、色補正部21は、以上の処理によって確定した4色の基準色(選択基準色)を用いて、第1実施形態に係るテーブル参照色補正処理のステップ506と同様の処理により色補正を行い、その後にテーブル参照色補正処理を終了し、図26に示す色補正処理も終了する。
以上、詳細に説明したように、第2実施形態では、基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報、及び対象色(本実施形態では、サンプル色)の互いに異なる複数の同一系統色の分光反射特性における主成分を示す分光反射特性を示す第3特性情報を予め記憶する。また、第2実施形態では、作成部17により、第3特性情報により示される分光反射特性に対して、対象色を撮像する撮像部(本実施形態では、撮影部37)における分光感度特性及び標準光源の分光特性を反映した分光反射特性を作成する。また、第2実施形態では、特定部15Bにより、作成部17によって作成された分光反射特性から主要となる波長(主要波長)を特定する。そして、第2実施形態では、判定部11Bにより、特定部15Bによって特定された波長を対象として、第2特性情報により示される分光反射特性において上記逆転する波長が存在するか否かを判定する。このため、第2実施形態では、より的確な波長を主要な波長として選択的に用いることができる。
また、第2実施形態では、対象色となり得る複数のサンプル色の各々について棄却情報(本実施形態では、基準色棄却テーブル)を登録しているので、該棄却情報を参照することにより、より的確な基準色を簡易に選択することができる。
なお、上記実施形態では、対象色になり得る複数のサンプル色の各々毎に主要波長を導出して適用する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1実施形態と同様に、対象色そのものに対応する主要波長を導出して適用する形態としてもよい。この場合、事前情報として、対象色の複数の同一系統色の分光反射特性における主成分を示す複数の分光反射特性を示す情報を第3特性情報として予め記憶しておき、該第3特性情報により示される分光反射特性を対象として補正シミュレーションを実行する。
〔第3実施形態〕
次に開示の技術の第3実施形態について説明する。なお、第2実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を極力省略する。
図33には、本第3実施形態に係る基準色選択装置10C及び色補正装置20Cが示されている。図33に示すように、本第3実施形態に係る色補正装置20Cは、第2実施形態に係る色補正装置20Bに対して、登録部12が該登録部12とは異なる処理を行う登録部12Bとされている点が相違している。また、本第3実施形態に係る色補正装置20Cは、第2実施形態に係る色補正装置20Bに対して、選択部13Bが該選択部13Bとは異なる処理を行う選択部13Cとされている点が相違している。
すなわち、第2実施形態に係る色補正装置20Bの登録部12では、組み合わせ色補正精度評価処理によってメモリ32に記憶された基準色棄却テーブルを、そのまま記憶部33の基準色棄却テーブル記憶領域33Cに記憶する処理を行っていた。これに対し、第3実施形態に係る色補正装置20Cの登録部12Bでは、基準色棄却テーブルにより示される基準色の組み合わせを除く基準色の組み合わせを示す情報を、色補正に用いる基準色として推奨する推奨情報(後述する最適組み合わせテーブル)として登録する。なお、この際、登録部12Bでは、前述したサンプル色の各々毎に推奨する基準色の組み合わせを示す情報を最適組み合わせテーブルとして登録する。
これに伴い、第3実施形態に係る色補正装置20Cの選択部13Cでは、登録部12Bによって登録された最適組み合わせテーブルを参照して、該最適組み合わせテーブルにより示される基準色の組み合わせを色補正に用いる基準色として選択する。そして、第3実施形態に係る色補正装置20Cの色補正部21では、選択部13Cによって選択された基準色(選択基準色)を用いて対象物に対する色補正を行う。
第3実施形態に係る色補正装置20Cは、例えば図34に示すコンピュータ30Cで実現することができる。図34に示すように、第3実施形態に係るコンピュータ30Cは、第2実施形態に係るコンピュータ30Bに対し、記憶部33に最適組み合わせテーブル記憶領域33Dが新たに追加された点が相違している。
なお、コンピュータ30Cも、PC、またはPDAの機能を搭載した携帯型の色補正装置であるスマート端末であってもよい。また、色補正装置20Cも、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC等で実現することも可能である。
次に、本第3実施形態の作用を説明する。本第3実施形態でも、コンピュータ30Cによって図34に示される色補正プログラム33Aを実行させることで、図35に示す色補正処理が行われる。
第3実施形態に係るコンピュータ30Cのユーザは、この色補正処理の実行に先立ち、第2実施形態と同様の事前情報を記憶部33に記憶する。そして、ユーザは、上記第2実施形態と同様に、対象物をカラーパッチ80が含まれた状態でコンピュータ30Cの撮影部37により撮影する。これにより、撮影によって得られたカラー画像データが記憶部33に記憶される。
以上のユーザによる事前準備の後、コンピュータ30Cによって色補正プログラム33Aを実行させることで、図35に示す色補正処理が行われる。
色補正処理のステップ100Cにおいて、色補正部21は、第2実施形態に係る色補正処理のステップ100Bと同様の処理によって組み合わせ色補正精度評価処理(図27も参照。)を行う。
ステップ102Cにおいて、登録部12Bは、図36に示す組み合わせ適否登録処理を行う。
組み合わせ適否登録処理のステップ700において、登録部12Bは、変数hに1を代入する。ステップ702において、登録部12Bは、何れか1つのサンプル色(以下、「処理対象サンプル色」という。)について、RGB色空間上で最も近い順に4色の基準色を選択する。
ステップ704において、登録部12Bは、ステップ702の処理によって選択した4色の基準色に、基準色棄却テーブル(図37も参照。)に含まれる、処理対象サンプル色に対応する基準色の組み合わせ(棄却組)が含まれるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ706に移行する。
ステップ706において、登録部12Bは、ステップ702の処理により選択された4色の基準色のうちの棄却組の基準色の何れか一方を、その時点まで選択しておらず、RGB色空間上で処理対象サンプル色に次に遠い基準色に変更した後、ステップ704に戻る。また、上記ステップ704において否定判定となった場合にはステップ708に移行する。
ステップ708において、登録部12Bは、以上の処理によって確定した4色の基準色の組み合わせを、処理対象サンプル色を示す情報と関連付けて、最適組み合わせテーブルの最適基準色番号として記憶部33の最適組み合わせテーブル記憶領域33Dに記憶する。
ステップ710において、登録部12Bは、変数hの値を1だけ増加させ、ステップ712において、登録部12Bは、変数hの値がサンプル色の数S以下であるか否かを判定する。ここで、肯定判定となった場合はステップ702に戻る一方、否定判定となった時点で組み合わせ適否登録処理を終了する。
なお、上記ステップ702〜ステップ712の処理を繰り返し実行する際に、登録部12Bは、それまでに処理対象としなかったサンプル色を上記処理対象サンプル色として適用するようにする。
以上の組み合わせ適否登録処理により、一例として図37に模式的に示す最適組み合わせテーブルが作成され、記憶部33の最適組み合わせテーブル記憶領域33Dに記憶される。なお、図37に示すように、第3実施形態では、上記処理対象サンプル色を示す情報として、処理対象サンプル色の色値そのものが適用されている。
組み合わせ適否登録処理が終了すると、図35に示す色補正処理のステップ104Cにおいて、色補正部21は、図38に示すテーブル参照色補正処理を行う。
テーブル参照色補正処理のステップ580において、選択部13Cは、第2実施形態に係るテーブル参照色補正処理のステップ550と同様の処理により、対象物の対象領域の色値(r’、g’、b’)にRGB色空間上で最も近いサンプル色を選択する。
ステップ582において、選択部13Cは、選択したサンプル色に対応する最適基準色番号を最適組み合わせテーブルから読み込む。ステップ584において、色補正部21は、読み込んだ最適基準色番号により示される基準色を用いて、上記第2実施形態に係るテーブル参照色補正処理のステップ560と同様の処理により、対象物の対象領域に対する色補正を行う。該色補正が終了すると、テーブル参照色補正処理が終了し、図35に示される色補正処理も終了する。
以上、詳細に説明したように、第3実施形態では、棄却情報(本実施形態では、基準色棄却テーブル)により示される第1の候補の色と第2の候補の色の組み合わせを除く基準色の組み合わせを示す情報を、色補正に用いる基準色として推奨する推奨情報(本実施形態では、最適組み合わせテーブル)としてさらに登録する。そして、第3実施形態では、登録された推奨情報を参照して、該推奨情報により示される基準色の組み合わせを実際に色補正に用いる基準色として選択する。このため、第3実施形態では、推奨情報を用いることにより、より簡易に好適な基準色を選択することができる。
また、第3実施形態では、対象色となり得る複数のサンプル色の各々について推奨情報を登録しているので、該推奨情報を参照することにより、より的確な基準色を簡易に選択することができる。
なお、上記各実施形態では、色補正として、一例として図5に示した色補正を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、一例として図39に示す色補正を行うようにしてもよい。
この色補正では、まず、R、G、Bの各々別に、選択した4色の基準色E1〜基準色E4の色空間における内側を格子状に分割した後、対象色Xを最寄りの格子点に近似して、該格子点を対象色の位置であるものと置き換える。
次に、色空間において、近似した位置から近い基準色ほど重み係数を大きくするように、次の式(11)〜式(13)により色補正後の対象色Xの色値(R,G,B)を算出する。なお、式(11)〜式(13)のaは基準色E1から近似後の対象色Xまでの距離を表し、bは基準色E2から近似後の対象色Xまでの距離を表し、cは基準色E3から近似後の対象色Xまでの距離を表し、dは基準色E4から近似後の対象色Xまでの距離を表す。また、式(11)におけるE1(R)、E2(R)、E3(R)、E4(R)は、各々基準色E1〜基準色E4のRの色値を表す。同様に、式(12)〜式(13)におけるE1(G)、E2(G)、E3(G)、E4(G)は、各々基準色E1〜基準色E4のGの色値を表し、E1(B)、E2(B)、E3(B)、E4(B)は、各々基準色E1〜基準色E4のBの色値を表す。
また、一例として図40に示すように、重み係数を距離に代えて格子の面積(図40に示す例では、格子の数)で表しても、式(11)〜式(13)によって色補正を行うことができる。なお、図40に示す例では、距離aを面積a(=8)に置き換え、距離bを面積b(=16)に置き換え、距離cを面積c(=8)に置き換え、距離dを面積d(=4)に置き換える。
なお、これらの色補正においては、格子の幅を狭くするほど、演算負荷は増加するものの、精度よく色補正を行うことができる。
また、上記各実施形態では特に言及しなかったが、テーブル参照色補正処理において、基準色棄却テーブルを用いた基準色の棄却によって4色の基準色が得られない場合がある。この場合、表示部35を介して、4色の基準色が得られない旨や、このために色補正を行うことができない旨等を報知する形態としてもよい。
また、上記各実施形態では、色補正に用いる基準色として4色の基準色を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、基準色の色数として4色以外の複数を用いる形態としてもよい。
また、上記各実施形態では、開示の技術を、色補正を行う装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、開示の技術を、色を測定する装置に適用する形態としてもよい。この場合、色補正が行われた後の色値が測定された色値を示すものとなる。
また、上記各実施形態では、対象とする色空間としてRGB色空間を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、L色空間、XYZ色空間等の他の色空間を対象とする形態としてもよい。
また、上記各実施形態では、一例として図6に示すように、カラーパッチに設けられているパッチ部が円形とされている場合について説明したが、これに限定されるものではない。一例として図41に示すように、各々矩形状とされた複数の基準色がマトリクス状に配置され、全体として矩形とされたパッチ部を用いる形態等としてもよい。
また、上記各実施形態では、色強度として分光反射強度や分光反射率等の分光特性における値を適用する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、これらの分光特性に関する値に代えて、L色空間における明度Lを色強度として適用する形態としてもよい。同様に、RGB色空間、XYZ色空間等の各種色空間における色の濃度を示す値を色強度として適用する形態としてもよい。
また、上記各実施形態では、色補正プログラム33Aをコンピュータ30A〜30Cの記憶部33に予め記憶(インストール)しておく態様を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、色補正プログラム33Aを、図示しないネットワークを介して外部装置から記憶部33にダウンロードする形態としてもよく、CD−ROMやDVD−ROM等の記憶媒体に記録された状態で提供すること等も可能である。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以上の各実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定する判定部と、
前記基準色の候補となる色群に、前記判定部により前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する選択部と、
を備えた基準色選択装置。
(付記2)
前記対象色の同一系統色の分光反射特性を示す第1特性情報、及び前記基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報を予め記憶した記憶部と、
前記第1特性情報により示される前記同一系統色の分光反射特性から主要となる波長を特定する特定部と、
をさらに備え、
前記判定部は、前記特定部によって特定された波長を対象として、前記第2特性情報により示される分光反射特性において前記逆転する波長が存在するか否かを判定する
付記1記載の基準色選択装置。
(付記3)
前記基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報、及び前記対象色の互いに異なる複数の同一系統色の分光反射特性における主成分を示す分光反射特性を示す第3特性情報を予め記憶した記憶部と、
前記第3特性情報により示される分光反射特性に対して、前記対象色を撮像する撮像部における分光感度特性及び標準光源の分光特性を反映した分光反射特性を作成する作成部と、
前記作成部によって作成された分光反射特性から主要となる波長を特定する特定部と、
をさらに備え、
前記判定部は、前記特定部によって特定された波長を対象として、前記第2特性情報により示される分光反射特性において前記逆転する波長が存在するか否かを判定する
付記1記載の基準色選択装置。
(付記4)
前記判定部により前記逆転する波長が存在すると判定された場合、該判定の対象とされた前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを示す情報を前記色補正に用いる基準色から棄却する棄却情報として登録する登録部
をさらに備え、
前記選択部は、前記登録部によって登録された前記棄却情報を参照して、該棄却情報により示される前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない前記基準色の候補となる色群を前記基準色として選択する
付記1〜付記3の何れか1項記載の基準色選択装置。
(付記5)
前記登録部は、前記棄却情報により示される前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを除く前記候補となる色群の色の組み合わせを示す情報を、前記色補正に用いる基準色として推奨する推奨情報としてさらに登録し、
前記選択部は、前記登録部によって登録された前記推奨情報を参照して、該推奨情報により示される前記候補となる色群の色の組み合わせを前記基準色として選択する
付記4記載の基準色選択装置。
(付記6)
前記特定部は、前記同一系統色の分光反射特性から、分光反射強度が最も高い波長から順に予め定められた数の波長までを前記主要となる波長として特定する
付記2記載の基準色選択装置。
(付記7)
前記特定部は、前記同一系統色の分光反射特性から、分光反射強度が予め定められた閾値以上の波長を前記主要となる波長として特定する
付記2記載の基準色選択装置。
(付記8)
前記登録部は、前記対象色となり得る複数のサンプル色の各々に対応するものとして前記棄却情報を登録する
付記4記載の基準色選択装置。
(付記9)
前記登録部は、前記対象色となり得る複数のサンプル色の各々に対応するものとして前記推奨情報を登録する
付記5記載の基準色選択装置。
(付記10)
複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記逆転する波長が存在すると判定された場合、該判定の対象とされた前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを示す情報を前記色補正に用いる基準色から棄却する棄却情報として登録する登録部と、
を備えた棄却情報登録装置。
(付記11)
複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定する判定部と、
前記基準色の候補となる色群に、前記判定部により前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する選択部と、
前記選択部によって選択された基準色を用いた補間処理により、前記対象色に対する色補正を行う色補正部と、
を備えた色補正装置。
(付記12)
前記色補正部は、前記基準色の候補となる色群の色が配色されたカラーパッチ及び前記対象色とされている対象物を撮影することにより得られた該色群の色及び前記対象色の色情報と、該色群の色の本来の色を示す色情報と、に基づいて前記補間処理を行うことにより、前記対象色に対する色補正を行う
付記11記載の色補正装置。
(付記13)
前記色補正部は、(r’,g’,b’)(ここで、i=0,1,2,3)を前記選択部によって選択された基準色の前記撮影することにより得られた色情報とし、(r’,g’,b’)を前記撮影することにより得られた前記対象色の色情報として、式(3)の条件となる重み係数wを式(4)により算出し、
(r,g,b)(ここで、i=0,1,2,3)を前記選択部によって選択された基準色の本来の色を示す色情報とし、算出した重み係数wを式(5)に代入することにより前記対象色の色補正後の色情報(r,g,b)を導出する
付記12記載の色補正装置。
(付記14)
複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定し、
前記基準色の候補となる色群に、前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する
ことを含む処理をコンピュータに実行させる基準色選択方法。
(付記15)
前記対象色の同一系統色の分光反射特性を示す第1特性情報により示される前記同一系統色の分光反射特性から主要となる波長を特定し、
特定した波長を対象として、前記基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報により示される分光反射特性において前記逆転する波長が存在するか否かを判定する
付記14記載の基準色選択方法。
(付記16)
前記対象色の互いに異なる複数の同一系統色の分光反射特性における主成分を示す分光反射特性を示す第3特性情報により示される分光反射特性に対して、前記対象色を撮像する撮像部における分光感度特性及び標準光源の分光特性を反映した分光反射特性を作成し、
作成した分光反射特性から主要となる波長を特定し、
特定した波長を対象として、前記基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報により示される分光反射特性において前記逆転する波長が存在するか否かを判定する
付記14記載の基準色選択方法。
(付記17)
前記逆転する波長が存在すると判定した場合、該判定の対象とされた前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを示す情報を前記色補正に用いる基準色から棄却する棄却情報として登録し、
登録した前記棄却情報を参照して、該棄却情報により示される前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない前記基準色の候補となる色群を前記基準色として選択する
付記14〜付記16の何れか1項記載の基準色選択方法。
(付記18)
前記棄却情報により示される前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを除く前記候補となる色群の色の組み合わせを示す情報を、前記色補正に用いる基準色として推奨する推奨情報としてさらに登録し、
登録した前記推奨情報を参照して、該推奨情報により示される前記候補となる色群の色の組み合わせを前記基準色として選択する
付記17記載の基準色選択方法。
(付記19)
前記同一系統色の分光反射特性から、分光反射強度が最も高い波長から順に予め定められた数の波長までを前記主要となる波長として特定する
付記15記載の基準色選択方法。
(付記20)
前記同一系統色の分光反射特性から、分光反射強度が予め定められた閾値以上の波長を前記主要となる波長として特定する
付記15記載の基準色選択方法。
(付記21)
前記対象色となり得る複数のサンプル色の各々に対応するものとして前記棄却情報を登録する
付記17記載の基準色選択方法。
(付記22)
前記対象色となり得る複数のサンプル色の各々に対応するものとして前記推奨情報を登録する
付記18記載の基準色選択方法。
(付記23)
複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定し、
前記基準色の候補となる色群に、前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する
ことを含む処理をコンピュータに実行させるための基準色選択プログラム。
(付記24)
前記対象色の同一系統色の分光反射特性を示す第1特性情報により示される前記同一系統色の分光反射特性から主要となる波長を特定し、
特定した波長を対象として、前記基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報により示される分光反射特性において前記逆転する波長が存在するか否かを判定する
付記23記載の基準色選択プログラム。
(付記25)
前記対象色の互いに異なる複数の同一系統色の分光反射特性における主成分を示す分光反射特性を示す第3特性情報により示される分光反射特性に対して、前記対象色を撮像する撮像部における分光感度特性及び標準光源の分光特性を反映した分光反射特性を作成し、
作成した分光反射特性から主要となる波長を特定し、
特定した波長を対象として、前記基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報により示される分光反射特性において前記逆転する波長が存在するか否かを判定する
付記23記載の基準色選択プログラム。
(付記26)
前記逆転する波長が存在すると判定した場合、該判定の対象とされた前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを示す情報を前記色補正に用いる基準色から棄却する棄却情報として登録し、
登録した前記棄却情報を参照して、該棄却情報により示される前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない前記基準色の候補となる色群を前記基準色として選択する
付記23〜付記25の何れか1項記載の基準色選択プログラム。
(付記27)
前記棄却情報により示される前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを除く前記候補となる色群の色の組み合わせを示す情報を、前記色補正に用いる基準色として推奨する推奨情報としてさらに登録し、
登録した前記推奨情報を参照して、該推奨情報により示される前記候補となる色群の色の組み合わせを前記基準色として選択する
付記26記載の基準色選択プログラム。
(付記28)
前記同一系統色の分光反射特性から、分光反射強度が最も高い波長から順に予め定められた数の波長までを前記主要となる波長として特定する
付記24記載の基準色選択プログラム。
(付記29)
前記同一系統色の分光反射特性から、分光反射強度が予め定められた閾値以上の波長を前記主要となる波長として特定する
付記24記載の基準色選択プログラム。
(付記30)
前記対象色となり得る複数のサンプル色の各々に対応するものとして前記棄却情報を登録する
付記26記載の基準色選択プログラム。
(付記31)
前記対象色となり得る複数のサンプル色の各々に対応するものとして前記推奨情報を登録する
付記27記載の基準色選択プログラム。
(付記32)
複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定し、
前記基準色の候補となる色群に、前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択し、
前記選択した基準色を用いた補間処理により、前記対象色に対する色補正を行う
ことを含む処理をコンピュータに実行させる色補正方法。
(付記33)
複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定し、
前記基準色の候補となる色群に、前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択し、
前記選択した基準色を用いた補間処理により、前記対象色に対する色補正を行う
ことを含む処理をコンピュータに実行させるための色補正プログラム。
10、10B、10C 基準色選択装置
11、11B 判定部
12、12B 登録部
13、13B、13C 選択部
15、15B 特定部
16 記憶部
17 作成部
20、20B、20C 色補正装置
21 色補正部
30、30B、30C コンピュータ
31 CPU
32 メモリ
33 記憶部
33A 色補正プログラム
33A1 判定プロセス
33A2 特定プロセス
33A3 登録プロセス
33A4 選択プロセス
33A5 色補正プロセス
33A6 作成プロセス
33B 基準色テーブル記憶領域
33C 基準色棄却テーブル記憶領域
33D 最適組み合わせテーブル記憶領域
34 入力部
35 表示部
36 I/F部
37 撮影部

Claims (8)

  1. 複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定する判定部と、
    前記基準色の候補となる色群に、前記判定部により前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する選択部と、
    を備えた基準色選択装置。
  2. 前記対象色の同一系統色の分光反射特性を示す第1特性情報、及び前記基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報を予め記憶した記憶部と、
    前記第1特性情報により示される前記同一系統色の分光反射特性から主要となる波長を特定する特定部と、
    をさらに備え、
    前記判定部は、前記特定部によって特定された波長を対象として、前記第2特性情報により示される分光反射特性において前記逆転する波長が存在するか否かを判定する
    請求項1記載の基準色選択装置。
  3. 前記基準色の候補となる色群の分光反射特性を示す第2特性情報、及び前記対象色の互いに異なる複数の同一系統色の分光反射特性における主成分を示す分光反射特性を示す第3特性情報を予め記憶した記憶部と、
    前記第3特性情報により示される分光反射特性に対して、前記対象色を撮像する撮像部における分光感度特性及び標準光源の分光特性を反映した分光反射特性を作成する作成部と、
    前記作成部によって作成された分光反射特性から主要となる波長を特定する特定部と、
    をさらに備え、
    前記判定部は、前記特定部によって特定された波長を対象として、前記第2特性情報により示される分光反射特性において前記逆転する波長が存在するか否かを判定する
    請求項1記載の基準色選択装置。
  4. 前記判定部により前記逆転する波長が存在すると判定された場合、該判定の対象とされた前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを示す情報を前記色補正に用いる基準色から棄却する棄却情報として登録する登録部
    をさらに備え、
    前記選択部は、前記登録部によって登録された前記棄却情報を参照して、該棄却情報により示される前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない前記基準色の候補となる色群を前記基準色として選択する
    請求項1〜請求項3の何れか1項記載の基準色選択装置。
  5. 前記登録部は、前記棄却情報により示される前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせを除く前記候補となる色群の色の組み合わせを示す情報を、前記色補正に用いる基準色として推奨する推奨情報としてさらに登録し、
    前記選択部は、前記登録部によって登録された前記推奨情報を参照して、該推奨情報により示される前記候補となる色群の色の組み合わせを前記基準色として選択する
    請求項4記載の基準色選択装置。
  6. 複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定する判定部と、
    前記基準色の候補となる色群に、前記判定部により前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する選択部と、
    前記選択部によって選択された基準色を用いた補間処理により、前記対象色に対する色補正を行う色補正部と、
    を備えた色補正装置。
  7. 複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定し、
    前記基準色の候補となる色群に、前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する
    ことを含む処理をコンピュータに実行させる基準色選択方法。
  8. 複数の基準色を用いた補間処理により色補正の対象となる対象色に対する色補正を行う場合に用いる前記複数の基準色の候補となる色群について、第1の候補の色の色強度と第2の候補の色の色強度との強弱を複数の波長について比較し、何れかの波長において、他の波長の強弱の関係と逆転する波長が存在するか否かを判定し、
    前記基準色の候補となる色群に、前記逆転する波長が存在すると判定された前記第1の候補の色と前記第2の候補の色の組み合わせが存在しない場合に、該色群を基準色として選択する
    ことを含む処理をコンピュータに実行させるための基準色選択プログラム。
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