JP2016017812A - 物理量センサー、物理量センサー装置、電子機器および移動体 - Google Patents

物理量センサー、物理量センサー装置、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単にスティッキングの有無を確認することのできる物理量センサー、物理量センサー装置、電子機器および移動体を提供する。
【解決手段】物理量センサー1は、光透過性を有するベース基板2と、ベース基板2に対して変位可能に配置されている可動部43と、ベース基板2および可動部43の間に、可動部43と対向配置されている対向電極51と、を有し、対向電極51の少なくとも一部は、光透過性を有している。また、対向電極51に接続されている配線52を有し、この配線52は、対向電極51の構成材料の電気抵抗率よりも低い材料を含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、物理量センサー、物理量センサー装置、電子機器および移動体に関するものである。
例えば、特許文献1には、ベース基板と、ベース基板に接合された素子片(可動電極部)と、素子片を収容するようにベース基板に接合された蓋部と、を有する物理量センサーが開示されている。しかしながら、このような構成では、蓋部を陽極接合によってベース基板に接合しようとすると、ベース基板への可動電極部のスティッキングが生じてしまう。これに対して、特許文献2には、陽極接合時の素子片のスティッキングの発生を低減するために、ベース基板の素子片と対向する部分に素子片と同電位となる対向電極が設けられている物理量センサーが開示されている。
このように、特許文献2では、対向電極を設けることによってスティッキングの発生を低減させているが、実際にスティッキングが発生してしまった場合、その確認を目視で行うことができない(目視を対向電極に阻害されてしまうため)。そのため、別の検査(例えば、テスター等を用いた検査)によってスティッキングの発生の有無を確認しなければならず、確認が煩雑となる。
特開2012−98208号公報 特開2013−160554号公報
本発明の目的は、簡単にスティッキングの有無を確認することのできる物理量センサー、物理量センサー装置、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の物理量センサーは、光透過性を有する基板と、
前記基板に対して変位可能に配置されている可動部と、
前記可動部と対向して前記基板に配置されている対向電極と、を有し、
前記対向電極の少なくとも一部は、光透過性を有していることを特徴とする。
これにより、支持基板および対向電極を介して、目視で簡単にスティッキングの有無を確認することのできる物理量センサーが得られる。
[適用例2]
本適用例の物理量センサーでは、前記対向電極は、平面視で前記可動部と重なる領域が光透過性を有していることが好ましい。
これにより、目視でスティッキングの有無をより確実に確認することができる。
[適用例3]
本適用例の物理量センサーでは、前記対向電極に接続されている配線を有し、
前記配線は、前記対向電極の構成材料の電気抵抗率よりも低い材料を含んでいることが好ましい。
これにより、ノイズを低減することができる。
[適用例4]
本適用例の物理量センサーでは、前記配線は、金属材料を含み、
前記対向電極は、酸化物系の透明電極材料を含んでいることが好ましい。
これにより、対向電極の構成が簡単となる。
[適用例5]
本適用例の物理量センサーでは、前記可動部は、一方側に位置する第1可動部と、他方側に位置し、厚さ方向の加速度が加わった時の回転モーメントが前記第1可動部よりも大きい第2可動部と、を有し、前記第1可動部および前記第2可動部が前記基板に対してシーソー揺動するように構成され、
前記対向電極は、前記第1可動部と対向配置されている第1検出電極と、前記第2可動部と対向配置されている第2検出電極と、前記第2可動部と対向配置され、前記可動部と同電位となる同電位電極と、を有していることが好ましい。
これにより、物理量センサーを、支持基板の法線方向の加速度を検出する加速度センサーとして利用することができる。
[適用例6]
本適用例の物理量センサーでは、前記可動部は、前記基板に対して前記可動部の面内方向に変位可能な基部と、前記基部から突出して設けられている可動電極部と、を有し、
前記対向電極は、前記可動部と対向配置されて、前記可動部と同電位となる同電位電極を有していることが好ましい。
これにより、支持基板の面内方向の加速度を検出する加速度センサーとして利用することができる。
[適用例7]
本適用例の物理量センサー装置は、上記適用例の物理量センサーと、
前記物理量センサーと電気的に接続されている電子部品と、を有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い物理量センサー装置が得られる。
[適用例8]
本適用例の電子機器は、上記適用例の物理量センサーを有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例9]
本適用例の移動体は、上記適用例の物理量センサーを有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す物理量センサーの駆動を説明するための概略図である。 本発明の第2実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。 図4中のB−B線断面図である。 本発明の物理量センサー装置の一例を示す断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(スマートフォン、PHS等も含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。
以下、本発明の物理量センサー、物理量センサー装置、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の物理量センサーの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す物理量センサーの駆動を説明するための概略図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」とも言う。また、各図には、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。
図1および図2に示す物理量センサー1は、Z軸方向(鉛直方向)の加速度を測定するための加速度センサーとして利用可能である。このような物理量センサー1は、ベース基板(基板)2と、蓋体3と、これらによって形成された内部空間Sに配置されている素子片4と、を有している。
ベース基板2には上面に開口する凹部21が形成されている。この凹部21は、素子片4とベース基板2との接触を防止するための逃げ部として機能する。また、ベース基板2には上面に開口し、一端部が凹部21と接続されている凹部22、23、24が形成されており、これら凹部22、23、24内には導体パターン5の一部が配置されている。このようなベース基板2は、例えば、ガラス基板で構成されており、光透過性および絶縁性を有している。ベース基板2をガラス基板で構成することで、ベース基板2に光透過性および絶縁性を簡単に付与することができる。また、素子片4を陽極接合で接合することができる。なお、ベース基板2は、光透過性を有していれば特に限定されないが、特に、実質的に無色透明であることが好ましい。また、ベース基板2は、光透過性および絶縁性を有していれば、ガラス基板に限定されず、例えば、水晶基板を用いてもよい。
導体パターン5は、対向電極51と、端子53と、対向電極51および端子53を電気的に接続する配線52と、を有している。また、対向電極51は、第1検出電極511と、第2検出電極512と、ダミー電極(同電位電極)513と、を有し、これら電極511、512、513は、それぞれ、凹部21の底面に配置されている。
また、配線52は、第1検出電極511と接続されている配線521と、第2検出電極512に接続されている配線522と、ダミー電極513に接続されている配線523と、を有している。配線521は、凹部21内で第1検出電極511と接続され、凹部22内に引き回されており、配線522は、凹部21内で第2検出電極512と接続され、凹部23内に引き回されており、配線523は、凹部21内でダミー電極513と接続され、凹部24内に引き回されている。また、配線523は、導電性のバンプ(図示せず)を介して素子片4とも接続されている。そのため、ダミー電極513は、素子片4と同電位となっている。
また、端子53は、凹部22内に配置され、配線521と接続されている端子531と、凹部23内に配置され、配線522と接続されている端子532と、凹部24内に配置され、配線523と接続されている端子533と、を有している。また、端子531、532、533は、それぞれ、蓋体3から露出するように配置されており、これにより、導体パターン5と外部(例えば後述するICチップ102)との電気的な接続が可能となっている。
素子片4は、図1および図2に示すように、ベース基板2の上方に設けられている。この素子片4は、一対の支持部41、42と、可動部43と、可動部43を支持部41、42に対して揺動可能とするように可動部43と支持部41、42とを連結する一対の連結部44、45と、を有し、連結部44、45を軸Jとして、連結部44、45を捩り変形させつつ、可動部43が支持部41、42に対してシーソー揺動するように構成されている。
また、可動部43は、X方向に延びる長手形状(略長方形状)をなしており、軸Jよりも−X方向(一方)側が第1可動部431となっており、軸Jよりも+X方向(他方)側が第2可動部432となっている。また、第1、第2可動部431、432には、それぞれ、X方向に並設され、Y方向に延在する複数のスリット431a、432aが形成されている。これにより、可動部43のシーソー揺動時の抵抗が低減する。
第1、第2可動部431、432は、鉛直方向(Z軸方向)の加速度が加わったときの回転モーメントが互いに異なっており、前記加速度に応じて可動部43に所定の傾きが生じるように設計されている。これにより、鉛直方向の加速度が生じると、可動部43が軸Jまわりにシーソー揺動する。具体的には、本実施形態では、平面視で、第1可動部431の面積(長さ)よりも第2可動部432の面積(長さ)を大きくすることで、第1可動部431の回転モーメントよりも第2可動部432の回転モーメントが大きくなるように設計されている。このような設計とすることで、簡単に、第1、第2可動部431、432の回転モーメントを互いに異ならせることができる。
なお、第1、第2可動部431、432の形状としては、前述したように、互いに異なる回転モーメントを有していれば特に限定されず、例えば、平面視での形状が同じであって、厚みが異なっていてもよい。また、同じ形状であって、いずれか一方に錘部が配置されていてもよい。錘部は、例えば、タングステン、モリブテン等の錘材料を別体として配置してもよいし、可動部43と一体的に形成されていてもよい。
また、支持部41、42は、可動部43を介してY軸方向に対向配置されており、それぞれ、ベース基板2の上面に接合されている。ただし、支持部41、42は、互いに接続されて枠状になっていてもよい。また、連結部44、45は、軸Jに沿って延在しており、連結部44が支持部41と可動部43とを連結し、連結部45が支持部42と可動部43とを連結している。
このような素子片4は、リン、ボロン等の不純物をドープしたシリコン基板から形成されている。これにより、エッチングによって高精度に加工することができるため、素子片4の寸法精度を優れたものとすることができる。また、素子片4を陽極接合によってベース基板2に接合することができる。ただし、素子片4の材料としては、シリコンに限定されない。また、導電性を付与する方法も、ドーピングに限定されず、例えば、可動部43の表面に金属等の導体層を形成してもよい。
このような素子片4に対する対向電極51の配置は、次の通りである。すなわち、第1検出電極511は、第1可動部431と対向するように配置されており、第1可動部431との間に静電容量Caを形成している。また、第2検出電極512は、第2可動部432と対向するように配置されており、第2可動部432との間に静電容量Cbを形成している。これら第1、第2検出電極511、512は、平面視で、軸Jに対してほぼ線対称に配置されている。また、ダミー電極513は、第2可動部432と対向するように、かつ、第2検出電極512よりも+X方向側(第2可動部432の先端側)に位置している。
これら3つの電極511、512、513のうち、第1、第2検出電極511、512は、加速度検知に用いられる電極であり、ダミー電極513は、製造時のスティッキングの発生を低減するための電極である。前述したように、素子片4(素子片4をパターニングする前のシリコン基板を含む)とベース基板2とは陽極接合により接合するが、この際に印加する電圧によって、素子片4とベース基板2との間に静電力が発生し、この静電力によって素子片4がベース基板2(凹部21の底面)に張り付いてしまう場合がある。そのため、本実施形態では、ベース基板2の素子片4と対向する面である凹部21の底面に素子片4と同電位のダミー電極513を設けることで、前記静電力を低減し、前述したような素子片4のベース基板2への貼り付き(スティッキング)を低減している。
また、物理量センサー1では、対向電極51が光透過性を有している。具体的には、第1検出電極511、第2検出電極512およびダミー電極513は、それぞれ、光透過性を有している。これにより、物理量センサー1の下面側からベース基板2および対向電極51越しに可動部43を視認することができる。そのため、可動部43のベース基板2へのスティッキングの有無を確認することができ、物理量センサー1の検査を容易に行うことができる。なお、前記「視認」とは、目視による視認の他、光学顕微鏡、電子顕微鏡等の各種顕微鏡を用いた視認も含む。特に、本実施形態のように、第1検出電極511、第2検出電極512およびダミー電極513が全て(すなわち、対向電極51の全域)が光透過性を有していることで、視認可能領域をより広くすることができるので、スティッキングの有無をより正確に確認することができる。ただし、平面視で、対向電極51の可動部43と重なる領域が光透過性を有していれば同等の効果を発揮することができる。
なお、第1検出電極511、第2検出電極512およびダミー電極513は、それぞれ、光透過性を有していれば特に限定されないが、実質的に無色透明であることが好ましい。これにより、可動部43の視認性が向上し、スティッキングの有無をより正確に確認することができる。
このような第1検出電極511、第2検出電極512およびダミー電極513の構成材料としては、導電性および光透過性を有していれば、特に限定されないが、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物(透明電極材料)を含んでいることが好ましい。このような材料を用いることで、十分な光透過性を有する第1検出電極511、第2検出電極512およびダミー電極513を簡単に形成することができる。
以上のような対向電極51に対して、配線52(配線521、522、523)は、平面視で素子片4とほとんど重なっておらず、面積も小さい。そのため、上述したようなスティッキングの有無の確認が、配線52によって大きく阻害されることが稀なため、配線52については光透過性の有無を問わない。したがって、本実施形態の物理量センサー1では、配線52は、光透過性を有していない。これにより、配線52の構成材料に自由度が増し、特に、優れた導電性を有する金属材料を用いることができるようになるため、配線52の電気抵抗(配線抵抗)を十分に低くすることができる。その結果、ノイズの低減や応答特性の向上を図ることができる。
このような配線52の構成材料としては、特に限定されないが、対向電極51の構成材料よりも電気抵抗率(Ω・m)が低い材料を用いることが好ましい。これにより、より効果的にノイズの低減や応答特性の向上を図ることができる。このような材料としては、例えば、Au、Pt、Ag、Cu、Al、Cr等、または、これらを含む合金等の各種金属材料を含むものが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、配線52は、電気抵抗が対向電極51よりも小さいことが好ましい。具体的には、配線521、522、523の長さをlとし、断面積をAとし、構成材料の電気抵抗率をρとしたときにρ(l/A)で表される配線521の電気抵抗Rと、第1、第2検出電極511、521の長さをlとし、断面積をAとし、構成材料の電気抵抗率をρとしたときにρ(l/A)で表される第1検出電極511の電気抵抗Rとが、R<Rなる関係を満足することが好ましい。これにより、各配線521、522、523の配線抵抗を十分に低くすることができ、より効果的に、ノイズの低減や応答特性の向上を図ることができる。
蓋体3は、下面に開口する凹部31を有しており、この凹部31が凹部21とで内部空間Sを形成するように、ベース基板2に接合されている。このような蓋体3は、本実施形態では、シリコン基板で形成されている。これにより、蓋体3とベース基板2とを陽極接合によって接合することができる。なお、蓋体3をベース基板2に接合しただけの状態では、ベース基板2に形成されている凹部22、23、24を介して内部空間Sの内外が連通されている。そのため、本実施形態では、図2に示すように、TEOSCVD法等で形成されたSiO膜7によって凹部22、23、24を塞いで、内部空間Sを気密封止している。
以上、物理量センサー1の構成について簡単に説明した。このような物理量センサー1は、次のようにして鉛直方向の加速度を検知することができる。物理量センサー1に鉛直方向の加速度が加わっていない場合、可動部43は、図3(a)に示すように、水平状態を維持している。そして、物理量センサー1に鉛直方向下向き(−Z軸方向)の加速度G1が加わると、第1、第2可動部431、432の回転モーメントの異なりから、可動部43は、図3(b)に示すように、軸Jを中心にして時計回りにシーソー揺動する。反対に、物理量センサー1に鉛直方向上向き(+Z軸方向)の加速度G2が加わると、可動部43は、図3(c)に示すように、軸Jを中心して反時計回りにシーソー揺動する。このような可動部43のシーソー揺動によって、第1可動部431と第1検出電極511の離間距離および第2可動部432と第2検出電極512の離間距離が変化し、これに応じて静電容量Ca、Cbが変化する。そのため、これら静電容量Ca、Cbの変化量(静電容量Ca、Cbの差動信号)に基づいて加速度の値を検出することができる。また、静電容量Ca、Cbの変化の方向から加速度の方向(−Z軸側の加速度なのか、+Z軸側の加速度なのか)を特定することができる。このようにして、物理量センサー1を用いて加速度を検出することができる。
なお、本実施形態では、第1検出電極511、第2検出電極512およびダミー電極513の全てが光透過性を有しているが、可動部43のスティッキングの有無を確認することができれば、これらのうちの少なくとも1つの電極が光透過性を有していれば、それ以外の電極は、光透過性を有していなくてもよい。すなわち、例えば、第1、第2検出電極511、512が光透過性を有し、ダミー電極513が光透過性を有していなくてもよい。また、例えば、第1検出電極511の全域が光透過性を有している必要もなく、一部の領域が光透過性を有していればよい。第2検出電極512およびダミー電極513についても同様である。
<第2実施形態>
次に、本発明の物理量センサーの第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーの平面図(上面図)である。図5は、図4中のB−B線断面図である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、主に、素子片の構成が異なっていること以外は、前述した第1実施形態にかかる物理量センサーと同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の物理量センサーに関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図4および図5では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図4および図5に示す物理量センサー1は、X軸方向(面内方向)の加速度を検出する加速度センサーとして利用可能である。このような物理量センサー1は、ベース基板2と、蓋体3と、これらによって形成された内部空間Sに配置されている素子片6と、を有している。
本実施形態では、ベース基板2の凹部23、24は、凹部21の外周に沿って設けられており、凹部22は、凹部21に接続されて設けられている。
また、導体パターン5が有する対向電極51は、凹部21の底面211の広範囲に広がって配置され、光透過性を有するダミー電極(同電位電極)513で構成されている。また、配線52は、凹部22内に引き回されている配線521と、凹部23内に引き回されている配線522と、凹部24内に引き回されている配線523と、を有し、端子53は、凹部22内に配置され、配線521と接続されている端子531と、凹部23内に配置され、配線522と接続されている端子532と、凹部24内に配置され、配線523と接続されている端子533と、を有している。
また、素子片6は、支持部61、62、可動部63および連結部64、65を備える可動構造体60と、複数の第1固定電極指68と、複数の第2固定電極指69と、を有している。また、可動部63は、基部631と、基部631からY軸方向両側に突出している複数の可動電極指(可動電極部)632と、を有している。このような素子片6は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされたシリコン基板から形成されている。
支持部61、62は、ベース基板2の上面に接合されており、支持部61において、配線523との間に配置されている導電性のバンプB3を介して配線523と電気的に接続されている。配線523は、ダミー電極513とも電気的に接続されているため、ダミー電極513は、可動構造体60と同電位となっている。
これら支持部61、62の間に設けられている可動部63は、連結部64を介して支持部61に連結されるとともに、連結部65を介して支持部62に連結されている。これにより、可動部63は、支持部61、62に対して矢印aで示すようにX軸方向に変位可能となる。
また、複数の第1固定電極指68は、各可動電極指632のX軸方向一方側に配置され、対応する可動電極指632に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並んでいる。また、各第1固定電極指68は、その基端部にて、ベース基板2の上面に接合されており、配線521との間に配置されている導電性のバンプB1を介して配線521に電気的に接続されている。
これに対して、複数の第2固定電極指69は、各可動電極指632のX軸方向他方側に配置され、対応する可動電極指632に対して間隔を隔てて噛み合う櫛歯状をなすように並んでいる。また、各第2固定電極指69は、その基端部にて、ベース基板2の上面に接合されており、配線522との間に配置されている導電性のバンプB2を介して配線522に電気的に接続されている。
以上のような構成の物理量センサー1は、次のようにして加速度を検出する。すなわち、X軸方向の加速度が物理量センサー1に加わると、その加速度の大きさに基づいて、可動部63が、連結部64、65を弾性変形させながら、X軸方向に変位する。このような変位に伴って、可動電極指632と第1固定電極指68との隙間および可動電極指632と第2固定電極指69との隙間がそれぞれ変化する。このような変位に伴って、可動電極指632と第1固定電極指68との間の静電容量C1および可動電極指632と第2固定電極指69との間の静電容量C2の大きさがそれぞれ変化する。そのため、これら静電容量C1、C2の変化(差動信号)に基づいて加速度を検出することができる。
以上、物理量センサー1について説明した。このような物理量センサー1では、前述したように、凹部21の底面にダミー電極513が設けられており、このダミー電極513が素子片6と対向して配置されているため、ベース基板2と素子片6(素子片6を形成するためのシリコン基板)との陽極接合時にスティッキングが発生してしまうことを低減することができる。また、ダミー電極513が光透過性を有しているため、物理量センサー1の下面側からベース基板2およびダミー電極513を介して素子片6のスティッキングの有無を確認することができる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
(物理量センサー装置)
次に、本発明の物理量センサー装置を説明する。
図6は、本発明の物理量センサー装置の一例を示す断面図である。
図6に示す物理量センサー装置100は、基板101と、接着層103を介して基板101の上面に固定されている物理量センサー1と、接着層104を介して物理量センサー1の上面に固定されているICチップ(電子部品)102と、を有している。そして、物理量センサー1およびICチップ102が基板101の下面を露出させた状態で、モールド材Mによってモールドされている。なお、接着層103、104としては、例えば、半田、銀ペースト、樹脂系接着剤(ダイアタッチ剤)等を用いることができる。また、モールド材Mとしては、例えば、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、トランスファーモールド法によってモールドすることができる。
また、基板101の上面には複数の端子101aが配置されており、下面には図示しない内部配線やキャスタレーションを介して端子101aに接続されている複数の実装端子101bが配置されている。このような基板101としては、特に限定されないが、例えば、シリコン基板、セラミック基板、樹脂基板、ガラス基板、ガラスエポキシ基板等を用いることができる。
また、ICチップ102には、例えば、物理量センサー1を駆動する駆動回路や、差動信号から加速度を検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が含まれている。このようなICチップ102は、ボンディングワイヤー105を介して物理量センサー1の端子531、532、533と電気的に接続されており、ボンディングワイヤー106を介して基板101の端子101aに電気的に接続されている。
このような物理量センサー装置100は、物理量センサー1を備えているので、優れた信頼性を有している。
(電子機器)
次に、本発明の電子機器を説明する。
図7は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備える表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、加速度センサー等として機能する物理量センサー1が内蔵されている。
図8は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(スマートフォン、PHS等も含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、加速度センサー等として機能する物理量センサー1が内蔵されている。
図9は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、例えば、加速度センサーとして手振れ補正に用いられる物理量センサー1が内蔵されている。
このような電子機器は、物理量センサー1を備えているので、優れた信頼性を有している。
なお、本発明の電子機器は、図7のパーソナルコンピューター、図8の携帯電話機、図9のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等に適用することができる。
(移動体)
次に、本発明の移動体を説明する。
図10は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。
図10に示すように、自動車1500には物理量センサー1が内蔵されており、例えば、物理量センサー1によって車体1501の姿勢を検出することができる。物理量センサー1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。また、物理量センサー1は、他にもキーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の物理量センサー、物理量センサー装置、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、物理量センサーが内部空間内に1つの素子片を有している構成について説明したが、内部空間内に配置されている素子片の数は、特に限定されない。例えば、X軸およびY軸の加速度を検出するために、前述した第2実施形態の素子片6を2つ配置し、さらに、Z軸の加速度を検出するために、前述した第1実施形態の素子片を1つ配置すれば、3軸の加速度を検出することのできる物理量センサーとなる。また、さらに、素子片として、角速度を検出することができるものを加えれば、加速度と角速度とを検出することのできる複合センサーとして利用することができる。
1……物理量センサー
2……ベース基板
21、22、23、24……凹部
211……底面
3……蓋体
31……凹部
4……素子片
41、42……支持部
43……可動部
431……第1可動部
431a……スリット
432……第2可動部
432a……スリット
44、45……連結部
5……導体パターン
51……対向電極
511……第1検出電極
512……第2検出電極
513……ダミー電極
52……配線
521、522、523……配線
53……端子
531、532、533……端子
6……素子片
60……可動構造体
61、62……支持部
63……可動部
631……基部
632……可動電極指
64、65……連結部
68……第1固定電極指
69……第2固定電極指
7……SiO
100……物理量センサー装置
101……基板
101a……端子
101b……実装端子
102……ICチップ
103、104……接着層
105、106……ボンディングワイヤー
1100……パーソナルコンピューター
1102……キーボード
1104……本体部
1106……表示ユニット
1108……表示部
1200……携帯電話機
1202……操作ボタン
1204……受話口
1206……送話口
1208……表示部
1300……ディジタルスチルカメラ
1302……ケース
1304……受光ユニット
1306……シャッタボタン
1308……メモリ
1310……表示部
1312……ビデオ信号出力端子
1314……入出力端子
1430……テレビモニタ
1440……パーソナルコンピューター
1500……自動車
1501……車体
1502……車体姿勢制御装置
1503……車輪
B1、B2、B3……バンプ
Ca、Cb……静電容量
G1、G2……加速度
J……軸
M……モールド材
S……内部空間

Claims (9)

  1. 光透過性を有する基板と、
    前記基板に対して変位可能に配置されている可動部と、
    前記可動部と対向して前記基板に配置されている対向電極と、を有し、
    前記対向電極の少なくとも一部は、光透過性を有していることを特徴とする物理量センサー。
  2. 前記対向電極は、平面視で前記可動部と重なる領域が光透過性を有している請求項1に記載の物理量センサー。
  3. 前記対向電極に接続されている配線を有し、
    前記配線は、前記対向電極の構成材料の電気抵抗率よりも低い材料を含んでいる請求項1または2に記載の物理量センサー。
  4. 前記配線は、金属材料を含み、
    前記対向電極は、酸化物系の透明電極材料を含んでいる請求項3に記載の物理量センサー。
  5. 前記可動部は、一方側に位置する第1可動部と、他方側に位置し、厚さ方向の加速度が加わった時の回転モーメントが前記第1可動部よりも大きい第2可動部と、を有し、前記第1可動部および前記第2可動部が前記基板に対してシーソー揺動するように構成され、
    前記対向電極は、前記第1可動部と対向配置されている第1検出電極と、前記第2可動部と対向配置されている第2検出電極と、前記第2可動部と対向配置され、前記可動部と同電位となる同電位電極と、を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  6. 前記可動部は、前記基板に対して前記可動部の面内方向に変位可能な基部と、前記基部から突出して設けられている可動電極部と、を有し、
    前記対向電極は、前記可動部と対向配置されて、前記可動部と同電位となる同電位電極を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の物理量センサー。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の物理量センサーと、
    前記物理量センサーと電気的に接続されている電子部品と、を有することを特徴とする物理量センサー装置。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の物理量センサーを有することを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の物理量センサーを有することを特徴とする移動体。
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