JP2016016579A - 情報処理装置及びその制御方法、情報処理システム - Google Patents

情報処理装置及びその制御方法、情報処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】状況に応じた適切なタイミングで設定情報を更新することで、通信量を抑制しつつ設定情報の不整合の期間を適切に短縮することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】サーバから更新通知が受信されると、複合機のデバイス状態が取得され、受信した更新通知に含まれる変更のあった設定項目が取得され、取得した設定項目とデバイス状態とに基づいて取得タイミングが設定される。取得タイミングが到来すると、設定データとサーバ側設定データとの間の差分データがサーバから取得され、取得した差分データが設定データに反映させることで同期がなされる。
【選択図】図5

Description

本発明は、サーバと通信可能に接続される情報処理装置に関する設定情報を更新する技術に関する。
近年、インターネット等のネットワーク上に存在するデータストレージサービスなどの様々なサービスを活用するクラウドコンピューティングが一般化してきている。その活用事例として例えば、機器の設定値をデータストレージサービスに記録し、その設定値をネットワーク上のサーバ側で保持管理することで、複数の機器の設定値を一元管理する事例が挙げられる。また、様々な機器から同一データへのアクセスを可能にしてデータ共有を実現する事例が挙げられる。一般的に、インターネット上のサービスと情報処理装置としてのクライアント機器との間にはファイアウォールがあるため、サービスにはクライアント機器からのみアクセスすることが可能である。そのため、管理されている設定値の同期やデータ共有は全てクライアント機器からのアクションによって実行される。ネットワーク上のサービスは、複数のクライアント機器からの要求に応える必要があるため、大量の通信と処理が発生する。
サーバで管理しているクライアント機器の設定値を、クライアント機器の起動時にサーバから取得する技術が提案されている(特許文献1)。また、事前に設定値を取得する日時を指定し、指定した日時にクライアント機器が設定値を取得して更新を反映できるように、指定時刻前にクライアント機器の状態を変更する技術が提案されている(特許文献2)。その他に、サーバとクライアント機器との間で長時間にわたってコネクションを維持することで、サーバがクライアント機器にアクセスすることができる技術が提案されている。
特開2013−1044号公報 特開2013−3638号公報
従来の技術では、クライアント機器の起動時や指定した日時に設定値を取得することで、サーバとクライアント機器との間の通信量を削減している。しかしながら、従来の技術では、サーバ側で管理している設定値が変更されたとしても、クライアント機器が再起動されたときか、あるいは指定した日時にならないと、クライアント機器では設定値を更新することができない。そのため、サーバ側が管理している機器の設定値とクライアント機器が保持している設定値とが同期されずに不整合となる期間が長くなり、クライアント機器の設定値を適切に管理するには不十分である。
これを解決するために次の手法が考えられる。すなわち、サーバとクライアント機器との間のコネクションを維持しておき、サーバ側の設定値が変更される度にサーバがクライアント機器に更新通知を送信する。そしてクライアント機器は更新通知を受けたときにサーバから設定値を取得することで設定値の不整合を是正する。しかしこの手法だと、サーバの設定値が変更される毎に設定値取得のための通信が発生するため、通信量が増大してしまう。
ところで、サーバ側の設定値が変更されたとしても、変更の内容やクライアント機器の状況によっては、設定値を即座に同期させるのが適切な場合もあれば、緊急性が低い場合もある。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、状況に応じた適切なタイミングで設定情報を更新することで、通信量を抑制しつつ設定情報の不整合の期間を適切に短縮することにある。
上記目的を達成するために本発明は、サーバと通信可能に接続される情報処理装置であって、前記情報処理装置に関する設定情報を管理する管理手段と、前記サーバが保持する設定情報のうち変更のあった設定項目を示す情報を含んだ更新通知を前記サーバから受け付ける受け付け手段と、前記情報処理装置の状態を取得する取得手段と、前記受け付け手段により受け付けられた更新通知に含まれる前記変更のあった設定項目を示す情報と、前記取得手段により取得された前記情報処理装置の状態とに基づいて、取得タイミングを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された取得タイミングが到来したとき、前記管理手段が管理する設定情報を前記サーバが保持する設定情報と同期させる同期手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、状況に応じた適切なタイミングで設定情報を更新することで、通信量を抑制しつつ設定情報の不整合の期間を適切に短縮することができる。
情報処理システムの全体構成を示す図である。 1つのデジタル複合機の構成を示すブロック図である。 管理アプリケーションプログラムのブロック図である。 設定データの設定項目分類を示す図である。 取得タイミング設定及び同期処理を示すフローチャートである。 設定値取得判定処理を示すフローチャートである。 取得タイミング計算処理を示すフローチャートである。 ジョブ中タイミング判断処理を示すフローチャートである。 設定値取得判定処理を示すフローチャートである。 取得タイミング計算処理を示すフローチャートである。 操作中タイミング判断処理を示すフローチャートである。 設定値取得判定処理を示すフローチャートである。 取得タイミング計算処理を示すフローチャートである。 ログイン中タイミング判断処理を示すフローチャートである。 取得タイミング設定及び同期処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る情報処理装置とサーバとを有する情報処理システムの全体構成を示す図である。
本発明の情報処理装置として、デジタル複合機110(110a、110b)を例示する。インターネット等のネットワーク100を介して、デジタル複合機110とPC(Personal Computer)120とは通信可能である。サーバ140はネットワーク100上に存在し、ファイアウォール(Firewall)130を介してデジタル複合機110やPC120との通信を行う。デジタル複合機110は少なくとも1つ存在すればよく、その構成については代表して1つを説明する。以下、デジタル複合機110を複合機110と略記することもある。
サーバ140は、複合機110に関する設定データ(設定情報)を保持管理する。サーバ140は、複合機110の設定データを、自身が有する記憶部に保持するか、または自身がアクセス可能な場所に保持している。サーバ140が保持管理する設定データは、例えば、オートスリープの設定などの電力制御情報や、IPアドレスフィルタやMACアドレスフィルタなどのフィルタ情報などである。設定データの詳細は図4を用いて後述する。
管理者ユーザはPC120からサーバ140にアクセスして設定データを変更する。サーバ140は、変更された後の設定データを保持し、設定データを最新状態に維持することで設定データを管理する。複合機110は、設定データを保持する。複合機110は、サーバ140から設定データを後述する「取得タイミング」で取得し、取得した設定データに基づき自らが保持している設定データを更新する。すなわち、サーバ140から取得した設定データに複合機110自身が保持する設定データを同期させる同期処理によって、管理者ユーザが設定した設定データが、複合機110に設定される。
また、管理者ユーザが複合機110に対して設定データの設定変更を行った場合は、変更された設定データを複合機110がサーバ140に通知することで、複合機110とサーバ140の設定データとの同期がなされる。
図2は、1つのデジタル複合機110の構成を示すブロック図である。複合機110は、コントローラユニット200、操作部220、スキャナ230、プリンタ240を含んでいる。コントローラユニット200には、タッチパネルを有する操作部220が接続されるとともに、画像入力デバイスであるスキャナ230や画像出力デバイスであるプリンタ240が接続される。
コントローラユニット200は、具体的には、CPU(Central Processing Unit)202を有している。CPU202は、ROM(Read Only Memory)206に格納されているブートプログラムによりOS(Operating System)を立ち上げる。コントローラユニット200は、このOS上で、記憶装置205に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種処理を実行する。記憶装置205としては、本実施の形態ではHDD(Hard Disk Drive)を例示する。CPU202の作業領域としてRAM(Random Access Memory)203が用いられる。RAM203は、作業領域を提供するとともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域を提供する。記憶装置205は、上記アプリケーションプログラムや画像データを格納する。
CPU202には、システムバス210を介して、ROM206およびRAM203とともに、操作部I/F201、デバイスI/F204、Network207、画像処理208が接続される。操作部I/F201は、操作部220とのインタフェースであり、操作部220に表示すべき画像データを操作部220に対して出力する。また、操作部I/F201は、操作部220においてユーザにより入力された情報をCPU202に送出する。デバイスI/F204には、スキャナ230およびプリンタ240が接続される。デバイスI/F204は、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。Network207は、ネットワーク100に接続され、ネットワーク100を介して各装置との間でデータ通信を行う。画像処理208では、スキャナ230からの入力画像処理やプリンタ240への出力画像処理のほか、画像回転、画像圧縮、解像度変換、色空間変換、階調変換などの処理を行う。
図3は、デジタル複合機110で動作する管理アプリケーションプログラムのブロック図である。
この管理アプリケーション300は、設定データ管理部310(管理手段)と、表示部320と、通信制御部330と、デバイス状態判断部340と、ジョブ制御部350と、ユーザ操作検知部910と、ログイン管理部1310とを含む。通信制御部330は、全体を制御する制御部331、設定データを同期する「取得タイミング」を管理するタイミング管理部332、Network207を介した通信処理を行う通信処理部333のほか、通知記憶部1710を含む。
ここで、ユーザ操作検知部910は第2の実施の形態で用いられ、ログイン管理部1310は第3の実施の形態で用いられ、通知記憶部1710は第4の実施の形態で用いられる。従って、これらの構成要素は、第1の実施の形態においては必須でなく、廃止してもよい。
管理アプリケーション300は、RAM203、記憶装置205、ROM206の少なくともいずれかの記憶手段に記憶され、CPU202により実行される。
設定データ管理部310は複合機110で保持される設定情報である設定データ311を管理し、表示部320は、操作部220へ表示する情報を処理する。通信制御部330は複数のブロックから構成され、Network207を介して行う通信を制御する。デバイス状態判断部340は、複合機110の動作状態等の各種の状態(デバイス状態)を判断し、ジョブ制御部350は、複合機110が処理をするジョブを制御する。設定データ管理部310が管理する設定データ311は、記憶装置205やRAM203、ROM206などに保存されるが、設定データ管理部310がアクセスできる場所に設定データ311が保持されればよく、保持される場所は問わない。
通信制御部330は、タイミング管理部332が管理する同期処理のタイミング、すなわち、取得タイミングになったことを検知したら、制御部331から通信処理部333に対して、サーバ140への差分データの取得要求を行わせる。通信処理部333は設定データ管理部310が管理する設定データ311と、サーバ140が保持する設定データとの間に差分があるかどうかをサーバ140に問い合わせる。以下、サーバ140が保持する設定データのことを「サーバ側設定データ」と記すこともある。ここで、差分があった場合は、通信処理部333は差分データを取得する。通信処理部333は本発明における受け付け手段に該当する。
制御部331は差分データが取得された場合、設定データ管理部310に対して、取得された差分データの設定データ311への反映を指示する。設定データ管理部310は受け取った差分データを設定データ311に上書きして差分データの部分だけを更新する。一方、通信処理部333は、サーバ140に問い合わせた結果、差分データがなかった場合は、差分データの取得を行わない。
通信処理部333は、サーバ140に対して差分データの問い合わせとは別に、サーバ140と長時間に亘ってコネクションを維持する。WebSocketのような接続を長時間維持するプロトコルなどを利用することで、通信処理部333はサーバ140とコネクション確立した(張った)状態にしておき、そのコネクションを管理しておく。そして、維持されているコネクションを介して、サーバ140から設定データが変更されたことを示す「設定データ更新通知」を受信した場合は、通信処理部333は、制御部331にその設定データ更新通知を通知する。ここでサーバ140から受け付けられる設定データ更新通知(以下、「更新通知」と略記することもある)には、変更のあった設定項目を示す情報が含まれている。
デバイス状態判断部340は、複合機110が、待機状態(アイドル状態)と、スリープ状態と、コピー/プリントジョブ実行状態と、SEND/FAXジョブ実行状態とのいずれの状態であるかを判断する。ジョブ制御部350は、複合機110が処理しているジョブの種類や、ジョブの処理状態を検知する。デバイス状態判断部340及びジョブ制御部350は、本発明における取得手段に該当する。
ジョブ制御部350はまた、検知したジョブに一時停止と再開を指示する。更新通知が受信されたとき、実行中のジョブに影響を与えず設定データ311を更新するために、設定データ管理部310は、ジョブに影響のある設定を反映する前にジョブ制御部350にジョブの一時停止を要求する。
図4は、設定データ311の設定項目分類を示す図である。設定データ311は、セキュリティ設定項目401、動作制限設定項目402、課金設定項目403、環境関連設定項目404、送受信設定項目405及び一般設定項目406の6つの設定項目に分類される。設定データ311は複数の設定値から構成され、各設定値は上記6つの設定項目のうちいずれか1つに属する。
セキュリティ設定項目401は、ネットワークの設定等の設定値を含んでいる。動作制限設定項目402は、ユーザに対して複合機110の機能を制限する設定等の設定値を含んでいる。課金設定項目403は、ユーザが複合機110を利用するときに課金される料金の設定等に関する設定値を含んでいる。環境関連設定項目404は、複合機110の使用状況や消費電力に関わるスリープ設定等の設定値を含んでいる。送受信設定項目405は、アドレス帳や送信設定等の送受信機能に関わる設定値を含んでいる。一般設定項目406は、項目401〜405のいずれにも含まれない設定値を含んでいる。
サーバ140が保持している設定データが変更されたとき、サーバ140は、コネクションを確立している複合機110へ、変更された設定値が属する設定項目を示す情報を更新通知に含めて送信する。
次に、図5〜図8で、デジタル複合機110が更新通知と装置状態とに基づいて取得タイミングを設定し、設定した取得タイミングが到来したとき、サーバ140が保持する設定データとの同期を行う処理を説明する。
図5は、取得タイミング設定及び同期処理を示すフローチャートである。この処理は、CPU202が管理アプリケーション300を実行することで実現される。この処理は、通信処理部333がサーバ140とのコネクションを張り(確立し)、コネクションを管理している時点から開始される。
ステップS501で、タイミング管理部332は、設定値取得判定処理(図6)を実行する。この設定値取得判定処理による判定結果は、取得タイミングが到来した(今、設定値を取得する)、あるいは取得タイミングが到来していない(今は設定値を取得しない)の2つのうちいずれかである。
図6は、図5のステップS501で実行される設定値取得判定処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS601で、タイミング管理部332は、現在設定されている取得タイミングをRAM203から読み出して取得する。次に、タイミング管理部332は、読み出した取得タイミングが「即座」であるか否かを判別する(ステップS602)。
ここで、取得タイミングは図7及び図8の処理により設定され、取得タイミングには、「即座」のほか、「ジョブ終了後」、「設定時間経過後」がある。特に「設定時間経過後」は、時間情報の一例として、取得タイミングの設定時からの経過時間である設定時間Tが規定されるものである。設定時間Tの長さとしては2種類があり、長いのが「長期」、短いのが「標準」である。なお、設定時間Tの長さの種類は1つでもよいし、3以上でもよい。設定時間Tには、「長期」、「標準」のそれぞれについて、予め定めた固定値が設定されてもよいが、ユーザにより指定されるようにしてもよい。また、設定時間Tは、計時開始からの経過時間として設定されるのに限られず、絶対時刻として設定されてもよい。
ステップS602の判別の結果、取得タイミングが「即座」である場合は、タイミング管理部332は、設定値を取得すると判断、すなわち、取得タイミングが到来したと判断して(ステップS603)、図6の処理を終了させる。一方、取得タイミングが「即座」でない場合は、タイミング管理部332は、取得タイミングが「ジョブ終了後」であるか否かを判別する(ステップS604)。その判別の結果、取得タイミングが「ジョブ終了後」でない場合は、取得タイミングは「設定時間経過後」と設定されているので、タイミング管理部332は、取得タイミングにおいて設定されている設定時間Tが経過したか否かを判別する(ステップS605)。これは、設定時間Tの設定の際に計時が開始された経過時間との比較によって判別される。
その判別の結果、設定時間Tが経過している場合は、タイミング管理部332は、設定値を取得すると判断、すなわち、取得タイミングが到来したと判断して(ステップS607)、図6の処理を終了させる。一方、設定時間Tが経過していない場合は、タイミング管理部332は、今は設定値を取得しないと判断、すなわち、取得タイミングが到来していないと判断して(ステップS608)、図6の処理を終了させる。
ステップS604の判別の結果、取得タイミングが「ジョブ終了後」である場合は、タイミング管理部332は、処理対象となっているジョブ処理が終了しているか否かを判別する(ステップS606)。すなわち、タイミング管理部332は、デバイス状態判断部340を介してジョブ制御部350に対象ジョブの処理状況を問い合わせる。ジョブ制御部350は、問い合わせを受けたジョブが終了しているか否かを判定し、その結果をタイミング管理部332に返す。タイミング管理部332は、受け取った結果から、対象ジョブの処理が終了しているか否かを判別する。
その判別の結果、タイミング管理部332は、対象ジョブの処理が終了している場合は、ステップS609でステップS603と同様の処理を実行する。一方、対象ジョブの処理が終了していない場合は、タイミング管理部332は、ステップS610でステップS608と同様の処理を実行して、図6の処理を終了させる。なお、ステップS603、S607〜S610では、取得タイミングが到来しているか到来していないかを示すフラグ等の情報がRAM203に保持される。
なお、ステップS601で、現在設定されている取得タイミングが存在しない場合は、タイミング管理部332は、取得タイミングが到来していないと判断する。
次に、図5のステップS502で、タイミング管理部332は、取得タイミングが到来しているか否かを判別する。ここでの判別結果は、図6のステップS603、S607〜S610での判断結果によって定まる。その判別の結果、取得タイミングが到来していない場合は、タイミング管理部332は、通信処理部333によりサーバ140からの更新通知を受信しているか否かを判別する(ステップS503)。その判別の結果、更新通知を受信していない場合は、ステップS507で、制御部331はサーバ140とのコネクションが確立されているかどうかを通信処理部333に問い合わせて判別する。そして、サーバ140とのコネクションが確立されている場合は、処理はステップS501へ戻る一方、コネクションが確立されていない場合は、図5の処理が終了する。
一方、ステップS503の判別の結果、更新通知を受信している場合は、タイミング管理部332は、取得タイミング計算処理(図7)を実行し(ステップS504)、処理をステップS505に進める。ステップS505では、タイミング管理部332は、取得タイミング更新判定、すなわち、現在設定されている取得タイミングをステップS504の取得タイミング計算処理(図7)で算出した取得タイミングに更新すべきか否かを判定する。
次に、ステップS506で、タイミング管理部332は、取得タイミングを設定する。ここで、ステップS505の取得タイミング更新判定において取得タイミングに更新すべきと判定された場合には、現在設定されている取得タイミングに代えて、ステップS504で算出した取得タイミングが新たな取得タイミングとして設定される。この場合、取得タイミングはその到来前に再設定されることになる。一方、ステップS505の取得タイミング更新判定において取得タイミングに更新すべきでないと判定された場合には、現在設定されている取得タイミングがそのまま維持される。タイミング管理部332は、本発明における設定手段に該当する。更新された取得タイミングの情報はRAM203に格納される。その際、新たに設定する取得タイミングが「設定時間経過後」である場合は、タイミング管理部332は、設定時間Tを設定すると共に計時を開始する。
ステップS502の判別の結果、取得タイミングが到来した場合は、ステップS508、S509で、管理アプリケーション300は、設定データの同期を行う。管理アプリケーション300は、本発明における同期手段に該当する。
まずステップS508で、制御部331は通信処理部333に差分データ(差分値)の取得を指示する。すると通信処理部333はサーバ140にリクエストを送信し、設定データ311とサーバ側設定データとの間の差分データをサーバ140から取得する。差分データを取得したらそれを制御部331が設定データ管理部310へ通知する。次に、ステップS509で、設定データ管理部310は、通信処理部333が取得した差分データを複合機110の設定データ311に反映させる。これにより、設定データ311がサーバ側設定データと一致し、同期が完了する。
次に、タイミング管理部332は、現在設定されている取得タイミングをリセットする(ステップS510)。次に、ジョブ制御部350は、複合機110が処理しているジョブの状態を検知し、設定データ同期のために一時停止したジョブが存在するか否かを判別する(ステップS511)。その判別の結果、ジョブ制御部350は、一時停止したジョブが存在しない場合は、処理をステップS507へ進める一方、ジョブが停止中であればそのジョブを再開させてから(ステップS512)、処理をステップS507に進める。
図7は、図5のステップS504で実行される取得タイミング計算処理を示すフローチャートである。この処理は、更新通知に含まれる設定項目と、デバイス状態とに基づいて、取得タイミングが判断・決定される処理である。
まず、ステップS701で、タイミング管理部332は、制御部331を介して通信処理部333から設定データ更新通知を取得すると共に、デバイス状態判断部340から複合機110の現在のデバイス状態を取得する。次に、ステップS702で、タイミング管理部332は、通信処理部333によりサーバ140から受信した更新通知に含まれる設定項目、すなわち、変更のあった設定項目を取得する。
次に、ステップS703では、タイミング管理部332は、ステップS701で取得したデバイス状態から、現在、複合機110でジョブが実行中であるか否かを判別する。その判別の結果、ジョブが実行中である場合は、タイミング管理部332は、ジョブ中タイミング判断処理(図8)を実行して(ステップS704)、図7の処理を終了させる。一方、ジョブ実行中でない場合は、タイミング管理部332は、ステップS702で取得した設定項目が、送受信設定項目405または一般設定項目406のいずれかであるか否かを判別する(ステップS705)。
その判別の結果、取得した設定項目が送受信設定項目405または一般設定項目406のいずれでもない場合は、取得した設定項目が項目401〜404のいずれかであり、比較的緊急性が高い。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」であると判断して(ステップS706)、図7の処理を終了させる。一方、取得した設定項目が送受信設定項目405または一般設定項目406のいずれかである場合は、タイミング管理部332は、ステップS701で取得したデバイス状態がアイドル状態であるか否かを判別する(ステップS707)。その判別の結果、デバイス状態がアイドル状態である場合は、タイミング管理部332は、取得タイミングを「設定時間経過後」の「標準」と判断する(ステップS708)。一方、デバイス状態がアイドル状態でない場合は、スリープ状態であるので、タイミング管理部332は、取得タイミングを「設定時間経過後」の「長期」と判断する(ステップS709)。ステップS708またはステップS709の処理後は、図7の処理が終了する。
図8は、図7のステップS704で実行されるジョブ中タイミング判断処理を示すフローチャートである。
まず、タイミング管理部332は、ステップS702で取得した設定項目が、セキュリティ設定項目401または動作制限設定項目402のいずれかであるか否かを判別する(ステップS801)。その判別の結果、取得した設定項目が、セキュリティ設定項目401または動作制限設定項目402のいずれかである場合は、比較的緊急性が高い。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」であると判断して(ステップS802)、図8の処理を終了させる。一方、取得した設定項目が、セキュリティ設定項目401または動作制限設定項目402のいずれでもない場合は、タイミング管理部332は、処理をステップS803に進める。
ステップS803では、タイミング管理部332は、デバイス状態判断部340を介してジョブ制御部350に問い合わせることで、実行中のジョブがコピー/プリントジョブであるか否かを判別する。その判別の結果、タイミング管理部332は、実行中のジョブがコピー/プリントジョブである場合は、処理をステップS804に進める。一方、タイミング管理部332は、実行中のジョブがコピー/プリントジョブでない(SEND/FAXジョブ等である)場合は、処理をステップS805に進める。
ステップS804では、タイミング管理部332は、ステップS702で取得した設定項目が、課金設定項目403であるか否かを判別する。その判別の結果、設定項目が課金設定項目403である場合は、コピー/プリントジョブの実行中に課金設定項目403に変更があった場合であるから、比較的緊急性が高い。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」であると判断して(ステップS806)、表示部320に指示して操作部220に警告画面を表示させる(ステップS810)。そして、タイミング管理部332は、実行中のジョブを一時停止するようジョブ制御部350に要求する(ステップS811)。ジョブ制御部350は実行中のジョブを一時停止し、その後、図8の処理が終了する。
ステップS804の判別の結果、ステップS702で取得した設定項目が、課金設定項目403でない場合は、緊急性が高くないので、タイミング管理部332は、取得タイミングを「ジョブ終了後」と判断し(ステップS807)、図8の処理を終了させる。
ステップS805では、タイミング管理部332は、ステップS702で取得した設定項目が送受信設定項目405であるか否かを判別する。その判別の結果、取得した設定項目が送受信設定項目405である場合は、比較的緊急性が高い。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」と判断し(ステップS808)、ステップS812、S813で、ステップS810、S811と同様の処理を実行して、図8の処理を終了させる。
ステップS805の判別の結果、ステップS702で取得した設定項目が送受信設定項目405でない(環境関連設定項目404や一般設定項目406である)場合は、緊急性が高くない。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「ジョブ終了後」と判断し(ステップS809)、図8の処理を終了させる。
本実施の形態によれば、取得タイミングが到来したとき、管理アプリケーション300は、設定データ管理部310が管理する設定データ311を、サーバ140が保持するサーバ側設定データと同期させる。取得タイミングは、サーバ140から更新通知を受信したときに設定され、更新通知に含まれる変更のあった設定項目とデバイス状態とに基づいて設定される。これにより、デジタル複合機110の状況に応じた適切なタイミングで設定データ311を更新することができるので、通信量を抑制しつつ設定データ311の不整合の期間を適切に短縮することができる。
特に、ジョブの実行中に更新通知を受信した場合は、そのジョブの内容も考慮して取得タイミングが設定される(図8)。従って、ジョブの実行状況に応じた適切なタイミングで設定データ311を更新することができる。
また、設定した取得タイミングが到来する前に、新たな更新通知が受け付けられた場合は、新たな更新通知に含まれる変更のあった設定項目とデバイス状態とに基づいて、取得タイミングが再設定される(図5のステップS503〜S506)。これにより、デジタル複合機110の状況の変化に適切に対応し、例えば、緊急性の高い更新を迅速に反映させることができる。
なお、本実施の形態では、設定データ更新通知に含まれる設定項目とデバイス状態とから取得タイミングを設定する例を説明した。しかし、設定項目の分類や、判断されるデバイス状態、さらにはそれらから設定される取得タイミングは例示したものに限定されない。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態では、ユーザによる操作状態も考慮して取得タイミングを設定する。すなわち、第2の実施の形態は、第1の実施の形態に対して設定値取得判定処理及び取得タイミング計算処理が相違する。さらに操作中タイミング判断処理(図11)が追加される。その他の構成は同様である。従って、図6、図7に代えて図9、図10を用いると共に図11を加えて、第2の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、図3に示すユーザ操作検知部910が必須となる。ユーザ操作検知部910は、ユーザが操作部220を操作したときに、その操作内容を検知し、その操作内容及び時刻を記録するとともに他の構成要素にそれを通知する。デバイス状態判断部340は、ユーザ操作検知部910に操作内容を問い合わせることで、ユーザによる操作状況や操作時刻等を知ることができる。
図9は、設定値取得判定処理を示すフローチャートである。図9の処理では、図6の処理に対し、ステップS1001、S1002〜S1004が追加されている。
まず、ステップS601、S602、S603の処理は第1の実施の形態(図6)と同様である。ステップS602の判別の結果、取得タイミングが「即座」でない場合は、タイミング管理部332は、取得タイミングが「操作終了後」であるか否かを判別する(ステップS1001)。ここで、本実施の形態では、取得タイミングは図8、図10及び図11の処理により設定される。本実施の形態では、取得タイミングには、「即座」、「ジョブ終了後」、「設定時間経過後」のほか「操作終了後」がある。「操作終了後」であるという判断は、図11のステップS1203、S1204の処理によりなされる。
ステップS1001の判別の結果、タイミング管理部332は、取得タイミングが「操作終了後」である場合は、処理をステップS1002に進める一方、取得タイミングが「操作終了後」でない場合は、処理をステップS604に進める。ステップS604〜S610の処理は第1の実施の形態(図6)と同様である。
ステップS1002では、デバイス状態判断部340は、ユーザ操作検知部910からユーザによる操作の最終操作時刻を取得してそれをタイミング管理部332に通知する。それと共に、タイミング管理部332は、最終操作時刻と現在時刻とを比較し、最終操作時刻から所定時間が経過したか否かを判別する。所定時間は固定値でもよいし、ユーザが指定できるようにしてもよい。
その判別の結果、最終操作時刻から所定時間が経過した場合は、タイミング管理部332は、設定値を取得すると判断、すなわち、取得タイミングが到来したと判断して(ステップS1003)、図9の処理を終了させる。一方、最終操作時刻から所定時間が経過していない場合は、タイミング管理部332は、今は設定値を取得しないと判断、すなわち、取得タイミングが到来していないと判断して(ステップS1004)、図9の処理を終了させる。
図10は、取得タイミング計算処理を示すフローチャートである。図10の処理では、図7の処理に対し、ステップS1101、S1102が追加されている。
まず、ステップS701、S702の処理は第1の実施の形態(図7)と同様である。次に、ステップS1101では、デバイス状態判断部340はユーザ操作検知部910からユーザが複合機110を操作中であるか否かを示す情報を取得し、それをタイミング管理部332に通知する。それと共に、タイミング管理部332は通知内容から、デバイス状態が、ユーザによる複合機110の操作中であるか否かを判別する。
その判別の結果、タイミング管理部332は、ユーザによる複合機110の操作中である場合は、処理をステップS1102に進める一方、複合機110の操作中でない場合は、処理をステップS703に進める。ステップS703〜S709の処理は第1の実施の形態(図7)と同様である。ステップS1102では、タイミング管理部332は、操作中タイミング判断処理(図11)を実行する。
図11は、図10のステップS1102で実行される操作中タイミング判断処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1201で、タイミング管理部332は、ステップS702で取得した変更のあった設定項目が、セキュリティ設定項目401または動作制限設定項目402のいずれかであるか否かを判別する。その判別の結果、設定項目が、セキュリティ設定項目401または動作制限設定項目402のいずれかである場合は、比較的緊急性が高い。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」であると判断し(ステップS1202)、表示部320に指示して操作部220に警告画面を表示させる(ステップS1212)。その後、図11の処理は終了する。
ステップS1201の判別の結果、設定項目がセキュリティ設定項目401または動作制限設定項目402のいずれでもない場合は、タイミング管理部332は処理をステップS1203に進める。ステップS1203では、タイミング管理部332は、設定項目が、環境関連設定項目404または一般設定項目406のいずれかであるか否かを判別する。
その判別の結果、設定項目が、環境関連設定項目404または一般設定項目406のいずれかである場合は、緊急性が高くない。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「操作終了後」であると判断し(ステップS1204)、図11の処理を終了させる。一方、設定項目が、環境関連設定項目404または一般設定項目406のいずれでもない場合は、タイミング管理部332は、設定項目が課金設定項目403であるか否かを判別する(ステップS1205)。その判別の結果、設定項目が課金設定項目403である場合は、処理をステップS1206に進める。
ステップS1206では、タイミング管理部332は、デバイス状態判断部340を介してユーザ操作検知部910より検知されたユーザによる操作内容を取得する。それと共に、タイミング管理部332は、取得した操作内容から、FAX/SEND機能の操作中であるか否かを判別する。
その判別の結果、FAX/SEND機能の操作中である場合は、緊急性が高くないので、タイミング管理部332は、取得タイミングを「ジョブ終了後」であると判断し(ステップS1207)、図11の処理を終了させる。一方、FAX/SEND機能の操作中でない場合は、比較的緊急性が高い。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」であると判断し(ステップS1208)、表示部320に指示して操作部220に警告画面を表示させる(ステップS1213)。その後、図11の処理は終了する。
ステップS1205の判別の結果、設定項目が課金設定項目403でない場合は、設定項目は送受信設定項目405であるので、タイミング管理部332は、処理をステップS1209に進める。ステップS1209では、タイミング管理部332は、デバイス状態判断部340を介してユーザ操作検知部910より検知されたユーザによる操作内容を取得する。それと共に、タイミング管理部332は、取得した操作内容から、コピー/プリント機能の操作中であるか否かを判別する。
その判別の結果、コピー/プリント機能の操作中である場合は、緊急性が高くないので、タイミング管理部332は、取得タイミングを「ジョブ終了後」と判断し(ステップS1210)、図11の処理を終了させる。一方、コピー/プリント機能の操作中でない場合は、比較的緊急性が高い。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」であると判断し(ステップS1211)、表示部320に指示して操作部220に警告画面を表示させる(ステップS1214)。その後、図11の処理は終了する。
本実施の形態によれば、取得タイミングの判断に関し、第1の実施の形態に加え、ユーザによる操作中に更新通知を受けた場合は、操作中タイミング判断処理(図11)により取得タイミングが判断される。特に、変更のあった設定項目とユーザによる操作内容との組み合わせによって取得タイミングが判断される。これにより、ユーザ操作状態も考慮して、適切なタイミングで設定データ311を更新することができるので、通信量を抑制しつつ設定データ311の不整合の期間を適切に短縮することができる。
なお、本実施の形態では、ユーザによるコピー/プリント機能またはSEND/FAX機能の操作中に、設定データ更新通知を受信した場合に、その更新通知に含まれる設定項目と操作中の機能とにより取得タイミングを設定する例を説明した。しかし操作中か否かが判別される機能の分類や、操作中の機能に応じて設定される取得タイミングは例示したものに限定されない。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態では、ユーザによる複合機110へのログイン状態も考慮して取得タイミングを設定する。すなわち、第3の実施の形態は、第1の実施の形態に対して設定値取得判定処理及び取得タイミング計算処理が相違する。さらにログイン中タイミング判断処理(図14)が追加される。その他の構成は同様である。従って、図6、図7に代えて図12、図13を用いると共に図14を加えて、第3の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、図3に示すログイン管理部1310が必須となる。ログイン管理部1310は、ユーザのログイン状態を複合機110が管理している場合において、ユーザがログインまたはログアウトしたときにそれぞれイベントを受信すると共に、現在のログイン状況を取得することができる。デバイス状態判断部340は、ログイン管理部1310に問い合わせることで、ログイン状況を知ることができる。
図12は、設定値取得判定処理を示すフローチャートである。図12の処理では、図6の処理に対し、ステップS1401、S1402〜S1404が追加されている。
まず、ステップS601、S602、S603の処理は第1の実施の形態(図6)と同様である。ステップS602の判別の結果、取得タイミングが「即座」でない場合は、タイミング管理部332は、取得タイミングが「ログアウト後」であるか否かを判別する(ステップS1401)。ここで、本実施の形態では、取得タイミングは図8、図13及び図14の処理により設定される。本実施の形態では、取得タイミングには、「即座」、「ジョブ終了後」、「設定時間経過後」のほか「ログアウト後」がある。「ログアウト後」であるという判断は、図14のステップS1603、S1604、S1605、S1607の処理によりなされる。
ステップS1401の判別の結果、タイミング管理部332は、取得タイミングが「ログアウト後」である場合は、処理をステップS1402に進める一方、取得タイミングが「ログアウト後」でない場合は、処理をステップS604に進める。ステップS604〜S610の処理は第1の実施の形態(図6)と同様である。
ステップS1402では、デバイス状態判断部340は、ログイン管理部1310から、ユーザのログイン状況を取得してそれをタイミング管理部332に通知する。その通知を受けて、タイミング管理部332は、対象のユーザ(取得タイミング設定に設定されているユーザ)がログアウトしているか否かを判別する。その判別の結果、ユーザがログアウトしている場合は、タイミング管理部332は、設定値を取得すると判断、すなわち、取得タイミングが到来したと判断して(ステップS1403)、図12の処理を終了させる。ユーザがログアウトしていない場合は、タイミング管理部332は、今は設定値を取得しないと判断、すなわち、取得タイミングが到来していないと判断して(ステップS1404)、図12の処理を終了させる。
図13は、取得タイミング計算処理を示すフローチャートである。図13の処理では、図7の処理に対し、ステップS1501、S1502が追加されている。
まず、ステップS701、S702の処理は第1の実施の形態(図7)と同様である。次に、ステップS1501では、デバイス状態判断部340は、ログイン管理部1310から、ユーザのログイン状況を取得してそれをタイミング管理部332に通知する。その通知を受けて、タイミング管理部332は、ログイン中のユーザが存在するか否かを判別する。その判別の結果、タイミング管理部332は、ログイン中のユーザが存在する場合は、処理をステップS1502に進める一方、ログイン中のユーザが存在しない場合は、処理をステップS703に進める。ステップS703〜S709の処理は第1の実施の形態(図7)と同様である。ステップS1502では、タイミング管理部332は、ログイン中タイミング判断処理(図14)を実行する。
図14は、図13のステップS1502で実行されるログイン中タイミング判断処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS1601で、タイミング管理部332は、ステップS702で取得した変更のあった設定項目が、セキュリティ設定項目401であるか否かを判別する。その判別の結果、設定項目が、セキュリティ設定項目401である場合は、比較的緊急性が高い。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」であると判断し(ステップS1602)、図14の処理を終了させる。
一方、設定項目が、セキュリティ設定項目401でない場合は、タイミング管理部332は処理をステップS1603に進める。ステップS1603では、タイミング管理部332は、設定項目が、環境関連設定項目404または一般設定項目406のいずれかであるか否かを判別する。その判別の結果、設定項目が、環境関連設定項目404または一般設定項目406のいずれかである場合は、緊急性が高くない。そこでタイミング管理部332は、取得タイミングを「ログアウト後」であると判断し(ステップS1604)、図14の処理を終了させる。
一方、設定項目が、環境関連設定項目404または一般設定項目406のいずれでもない場合は、タイミング管理部332は、ステップS1605に処理を進める。ステップS1605では、タイミング管理部332は、設定データ管理部310に問い合わせて、設定項目が、ログイン中のユーザに関連する項目であるか否かを判別する。ユーザに関連する項目には、例えば、課金設定項目403や動作制限設定項目402である場合が該当するが、これらに限定されるものではない。
その判別の結果、設定項目が、ログイン中のユーザに関連する項目である場合は、比較的緊急性が高いので、タイミング管理部332は、取得タイミングを「即座」であると判断し(ステップS1606)、図14の処理を終了させる。一方、設定項目が、ログイン中のユーザに関連する項目でない場合は、緊急性が高くないので、タイミング管理部332は、取得タイミングを「ログアウト後」であると判断し(ステップS1607)、図14の処理を終了させる。
本実施の形態によれば、通信量を抑制しつつ設定データ311の不整合の期間を適切に短縮することに関し、第1、第2の実施の形態と同様の効果を奏することができる。しかしそれだけでなく、変更があった設定項目がログイン中のユーザに関連する項目であるかを考慮して、適切なタイミングで設定データ311を更新することができる。これにより、ログイン中のユーザの操作の遅延を防いだり、更新したことによる誤操作を防いだりすることができ、ログイン中のユーザの操作性を損ねることなく、設定データ311を同期させることができる。
なお、本実施の形態では、ユーザのログイン中に受けた設定データ更新通知に対して、設定項目がユーザに関連するか否かにより取得タイミングを変更する例を説明した。しかし、ユーザに関連する項目や、それに応じて設定される取得タイミングは例示したものに限定されない。また、取得タイミングが「即座」と判断された場合に、ステップS810等と同様に警告表示を行うようにしてもよい。警告画面を表示部320に表示することで誤動作の防止が期待できる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態では、サーバ140からの設定データ更新通知と、デジタル複合機110が設定値を取得する同期処理のタイミングとが重なった場合に対処する。すなわち、設定データの同期期間中に新たな更新通知を受けたとしても、その更新通知を取得タイミングの設定に反映させて更新漏れを防ぐ。第4の実施の形態では、第1の実施の形態に対して、取得タイミング設定及び設定データ同期の処理が相違し、その他の構成は同様である。従って、図5に代えて図15を用いて第4の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、図3に示す通知記憶部1710が必須となる。通知記憶部1710は、サーバ140から受信した設定データ更新通知を記録する。タイミング管理部332は、設定データ更新通知の記録や、既に記録してある設定データ更新通知の呼び出しを通知記憶部1710に対して要求することができる。
図15は、取得タイミング設定及び同期処理を示すフローチャートである。
ステップS501〜S503の処理は第1の実施の形態(図5)と同様である。ステップS503の判別の結果、更新通知を受信している場合は、タイミング管理部332は、受信した更新通知の通知内容を、通知記憶部1710に記録する(ステップS1801)。更新通知の通知内容には、更新通知を取得した時刻の情報が含まれている。その後のステップS504〜S508の処理は第1の実施の形態(図5)と同様である。
ステップS508の処理後は、ステップS1804で、タイミング管理部332は、通信処理部333によりサーバ140からの更新通知を受信しているか否かを判別する。その判別の結果、タイミング管理部332は、更新通知を受信している場合は、受信した設定データ更新通知の通知内容を、通知記憶部1710に記録し(ステップS1805)、処理をステップS509に進める。一方、更新通知を受信していない場合は、処理をステップS509に進める。ステップS509〜S512の処理は第1の実施の形態(図5)と同様である。ステップS511の後は、処理はステップS1802に進む。
ステップS1802では、タイミング管理部332は、ステップS508でサーバ140から設定データを取得した時刻を通信処理部333より取得する。この時刻は、同期処理を開始した時刻に相当する。さらにタイミング管理部332は、通知記憶部1710に記録されている更新通知のうち、その取得時刻が同期処理を開始した時刻よりも古い(前の)ものを、通知記憶部1710から削除する。従って、ステップS1805で記録された更新通知は削除されずに残る。
次に、ステップS1803で、タイミング管理部332は、通知記憶部1710に記録されている更新通知が残っているか否かを判別する。その判別の結果、タイミング管理部332は、更新通知が残っていない場合は、処理をステップS507に進める一方、更新通知が残っている場合は、処理をステップS504に進める。これにより、同期処理開始後、完了前に更新通知を受けた場合は、その最新の更新通知に基づいて改めて速やかに取得タイミングが再設定される。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するだけでなく、設定データ311の同期中にサーバ140が更新通知を送信した場合であっても、データの不整合期間を短くすることができる。
なお、本実施の形態の特有の構成は、第1の実施の形態だけでなく第2、第3の実施の形態のいずれにも適用が可能である。
なお、上記各実施の形態において、設定データ311の設定項目分類は例示であり、一部の設定項目を削除してもよいし、新たな設定項目を追加してもよい。また、設定され得る取得タイミングとして、「即座」、「設定時間経過後」のように時間情報として規定する例のほか、「ジョブ終了後」、「操作終了後」、「ログアウト後」を示した。しかしこれらは取得タイミングの設定の例示であり、何らかのイベント発生の有無に依存させる等によって、複合機110の状態の所定の変化として取得タイミングを規定してもよい。
また、デバイス状態判断部340により判断される複合機110のデバイス状態は、例示したような複合機110の動作状態、ジョブの処理状態、ユーザによる操作の状態、ユーザのログイン状態に限られない。
本発明が適用される情報処理装置としてデジタル複合機110を例示したが、単機能の画像形成装置等であってもよい。また、本発明の情報処理システムを構成するサーバの数や情報処理装置の数は問わない。情報処理装置の設定データを保持するサーバは単体であることに限定されず、また、サーバが、例えば、ネットワーク経由でアクセス可能に設定データを保持していてもよい。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
110 デジタル複合機
140 サーバ
300 管理アプリケーション
310 設定データ管理部
311 設定データ
332 タイミング管理部
333 通信処理部
340 デバイス状態判断部
350 ジョブ制御部

Claims (13)

  1. サーバと通信可能に接続される情報処理装置であって、
    前記情報処理装置に関する設定情報を管理する管理手段と、
    前記サーバが保持する設定情報のうち変更のあった設定項目を示す情報を含んだ更新通知を前記サーバから受け付ける受け付け手段と、
    前記情報処理装置の状態を取得する取得手段と、
    前記受け付け手段により受け付けられた更新通知に含まれる前記変更のあった設定項目を示す情報と、前記取得手段により取得された前記情報処理装置の状態とに基づいて、取得タイミングを設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された取得タイミングが到来したとき、前記管理手段が管理する設定情報を前記サーバが保持する設定情報と同期させる同期手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記設定手段は、設定した取得タイミングが到来する前に、前記受け付け手段により新たな更新通知が受け付けられた場合は、前記新たな更新通知に含まれる前記変更のあった設定項目を示す情報と、前記取得手段により取得された前記情報処理装置の状態とに基づいて、取得タイミングを再設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記同期手段による同期が開始されてから同期が完了するまでの間に、前記受け付け手段により新たな更新通知が受け付けられた場合は、前記新たな更新通知に含まれる前記変更のあった設定項目を示す情報と、前記取得手段により取得された前記情報処理装置の状態とに基づいて、取得タイミングを再設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記同期手段は、前記設定手段により設定された取得タイミングが到来したとき、前記管理手段が管理している設定情報と前記サーバが保持している設定情報との差分の情報を前記サーバから取得し、取得した前記差分の情報に基づいて前記管理手段が管理する設定情報を更新することで同期を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記取得タイミングは、時間情報として規定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記取得タイミングは、前記情報処理装置の状態の所定の変化として規定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記取得手段が取得する前記情報処理装置の状態には、前記情報処理装置の動作状態が含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記取得手段が取得する前記情報処理装置の状態には、ジョブの処理状態が含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記取得手段が取得する前記情報処理装置の状態には、ユーザによる操作の状態が含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. 前記取得手段が取得する前記情報処理装置の状態には、ユーザのログイン状態が含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. サーバと通信可能に接続される情報処理装置に関する設定情報を管理する管理手段を有する情報処理装置の制御方法であって、
    前記サーバが保持する設定情報のうち変更のあった設定項目を示す情報を含んだ更新通知を前記サーバから受け付ける受け付けステップと、
    前記情報処理装置の状態を取得する取得ステップと、
    前記受け付けステップにより受け付けられた更新通知に含まれる前記変更のあった設定項目を示す情報と、前記取得ステップにより取得された前記情報処理装置の状態とに基づいて、取得タイミングを設定する設定ステップと、
    前記設定ステップにより設定された取得タイミングが到来したとき、前記管理手段が管理する設定情報を前記サーバが保持する設定情報と同期させる同期ステップと、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  12. 請求項11に記載の情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  13. サーバと、前記サーバと通信可能に接続される情報処理装置とを有する情報処理システムであって、
    前記サーバは、前記サーバが保持する設定情報に変更があると、該設定情報のうち変更のあった設定項目を示す情報を含んだ更新通知を前記情報処理装置に送信し、
    前記情報処理装置は、
    前記情報処理装置に関する設定情報を管理する管理手段と、
    前記サーバから送信される更新通知を受け付ける受け付け手段と、
    前記情報処理装置の状態を取得する取得手段と、
    前記受け付け手段により受け付けられた更新通知に含まれる前記変更のあった設定項目を示す情報と、前記取得手段により取得された前記情報処理装置の状態とに基づいて、取得タイミングを設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された取得タイミングが到来したとき、前記管理手段が管理する設定情報を前記サーバが保持する設定情報と同期させる同期手段と、を有することを特徴とする情報処理システム。
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