JP2016014161A - 防汚性に優れた高分子エラストマー部材およびそれを用いたロール部材 - Google Patents

防汚性に優れた高分子エラストマー部材およびそれを用いたロール部材 Download PDF

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Abstract

【課題】表面にDLC膜を密着性良く成膜でき、表面に汚れが付着しにくく、また汚れが付着した場合でも容易に洗浄することが可能な、防汚性に優れた高分子エラストマー部材を提供する。
【解決手段】高分子エラストマー中に介在する未反応物を除去した高分子エラストマー基材と、この高分子エラストマー基材の表面に成膜したDLC膜から、防汚性に優れた高分子エラストマー部材を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子エラストマーの表面にDLC(ダイヤモンド状炭素被覆)を成膜し、異物の付着を防止するとともに洗浄を容易にする機能を付与した、防汚性に優れた高分子エラストマー部材およびそれを用いたロール部材に関する。
DLCを成膜した高分子エラストマー部材においては、もっぱら軟質で耐摩耗性に劣る高分子エラストマー部材の表面に硬質皮膜を形成するか、表面の摩擦係数を低減することで、摩擦損耗を低減し、結果として部材の耐久性を向上させることが知られている。
特許文献1では軟質の樹脂材料上に硬質膜を形成して耐摩耗性を向上させうることが開示されている。特許文献2では中間層の形成等によって、特許文献3では基材に紫外線照射やプラズマに暴露などの前処理をほどこして、ゴムあるいは樹脂基材に対するDLCの密着性を確保することが開示されている。特許文献4では軟質基材に炭素膜(DLC)を形成するにあたって、ブロック状に分割された皮膜を形成することで、幅広い使用環境で低い摩擦係数を示すことが開示されている。
特開2004−251373号公報 特開2005−2377号公報 特許第3791060号明細書 特開2002−121669号公報
特許文献1に記載のように、軟質の部材にDLCが形成された場合、摩擦係数の低減効果や、その密着性が注目されることが多かった。しかし、エラストマー部材が、フィルムやシートの搬送、圧着を行うためのロール、部材表面へ液体やスラリーの塗布を行うためのロールやスキジー、液体やスラリーを封止するためのパッキン、Oリングなどに適用される場合、表面への汚れの付着が問題となることがある。たとえば、フィルムやシートの搬送、圧着を行うロールでは、フィルムやシートから染み出した成分や、フィルムやシートの断片、環境に存在する異物がロールに付着して、搬送しているフィルムやシートを汚損することがある。また、液体やスラリーを封止するためのパッキンやOリングでは、環境中の成分が固着し、封止能を損なうことがある。
これについて本願発明者が鋭意研究を行ったところ、上述の如き用途に用いられるエラストマー部材にDLCを施工することによって、エラストマーへの汚れの付着が防止でき、もしくは付着した汚れの除去が容易になるということが見出された。それゆえ本発明の課題は、表面に汚れが付着しにくく、また汚れが付着した場合でも容易に洗浄することが可能な高分子エラストマー部材およびそれを用いたロール部材を提供することである。
さらには、特許文献2、特許文献3、特許文献4でも検討しているDLCの密着性の問題がある。ゴム、樹脂といった軟質材料には、DLCを含む真空中で処理する表面処理膜を密着よく成膜することが難しい。
これについて本願発明者が鋭意研究を行ったところ、高分子の軟質材料からなる基材に対する表面処理膜の密着性不良の原因は、成膜プロセス中に、高分子材料中に残存するモノマーやオリゴマーと呼ばれる蒸気圧の高い低分子未反応物が基材の表面に析出し、この未反応物が基材と皮膜の密着を妨げるためであるということが見出された。特許文献2〜4で代表される従来技術では、この点への対策がなされていなかったため、DLCの密着性の問題を十分に解決することができなかった。それゆえ本発明の他の課題は、軟質基材の表面にDLCを密着良く成膜した、防汚性に優れた高分子エラストマー部材およびそれを用いたロール部材を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決することを目的とし、表面にDLC膜を密着性良く成膜でき、表面に汚れが付着しにくく、また汚れが付着した場合でも容易に洗浄することが可能な防汚性に優れた高分子エラストマー部材およびそれを用いたロール部材を提供する。
本発明は、上記知見に基づき達成されたものであり、高分子エラストマー中に介在する未反応物を除去した高分子エラストマー基材と、この高分子エラストマー基材の表面に成膜したDLC膜と、を備えることを特徴とする防汚性に優れた高分子エラストマー部材である。
本発明の好適例としては、前記高分子エラストマー中に介在する未反応物を除去した高分子エラストマー基材のガス放出速度が、5×10−2Pa・m/s以下であることが望ましい。特に、クロロプレンゴムにおいては10−2Pa・m/s以下、シリコーンゴムにおいては10−2Pa・m/s以下、ウレタンゴムにおいては10−3Pa・m/s以下、フッ素ゴムにおいては10−4Pa・m/s以下、であることが望ましい。
本発明の他の好適例としては、前記高分子エラストマー中の未反応物の除去を、大気中もしくは減圧下における加熱によって行うことが望ましい。この場合、大気圧下でエラストマーを加熱することは、比較的簡便な装置で実施することができるため、経済的に有利である。シリコーンゴム、フッ素ゴムは耐熱性に優れており、大気圧下での150℃で3hrの加熱により、ガス放出速度を10−3Pa・m/s以下とすることができる。また、減圧下では、大気圧下に比べて低い温度でエラストマー中の未反応物を除去することができるため、熱に弱いエラストマーに対する未反応物の除去処理に好適である。たとえばクロロプレンゴム、ウレタンゴムは熱に弱いが、減圧下での70℃で24時間の加熱により、ガス放出速度をクロロプレンゴムにおいては10−2Pa・m/s以下、ウレタンゴムにおいては10−3Pa・m/s以下とすることができる。
なお、前記高分子エラストマー中の未反応物の除去は、反応促進剤を用いた化学反応あるいは紫外線や電子線の照射によって行っても良い。
本発明のさらに他の好適例としては、前記DLC膜の表面が算術平均粗さRa:0.1μm〜10.0μm、より好ましくは0.1μm〜6.0μmの梨地状であることが望ましい。この場合、固体汚れの付着を防止するためにDLC膜を施したエラストマー部材のDLC膜表面は、平滑な面よりも固体との真実接触面積が小さくなるため、付着防止性に優れる。
本発明のさらに他の好適例としては、前記DLC膜の表面の水の接触角を75度以上として撥水性を付与することで汚れを付着しにくくすることができる。この場合、DLCの成膜時にケイ素、フッ素等の元素を導入することで、DLC膜の表面に撥水性を付与することができる。
本発明のさらに他の好適例としては、前記DLC膜の表面の水の接触角を35度以下として親水性を付与することで洗浄性を向上させることができる。この場合、DLCの成膜時にケイ素、酸素等の元素を導入することで、DLC膜の表面に親水性を付与し、DLC膜の表面を水にぬれやすくすることによって、洗剤等の水溶液での洗浄による汚れの除去性を高めることができる。
本発明のさらに他の好適例としては、前記DLC膜の水蒸気透過係数が10−2gmm/mday以下および/または前記DLC膜の水素透過係数が10−12mol/msPa以下であることがある。この場合、部材の洗浄に有機溶剤を用いる際に、溶剤成分がエラストマー基材に浸透してダメージを与えるのを防止するために、気化した溶剤が透過しにくいDLC膜を高分子エラストマー基材の表面に成膜することができる。
本発明のさらに他の好適例としては、前記DLC膜の膜厚が10μm以下とすることができる。さらに好適には、DLCの膜厚は1μm以上5μm以下である。この場合、DLCの膜厚にかかわらず、エラストマーに防汚性を付与することは可能であるが、耐久性や使用寿命を考慮するとその膜厚は1μm以上であることが望ましい。また、DLCの膜厚が10μmを超えると、エラストマー部材の使用時の変形に追随できず、DLC膜の割れや剥離を生じる。よって本発明においてはDLCの膜厚は10μm以下であることが好ましい。またDLCの膜厚を厚くするにはそれだけの施工時間が長くなるため、経済的には5μm以下の膜厚の施工が好ましい。
本発明のさらに他の好適例としては、前記高分子エラストマーとして、クロロプレン系、シリコーン系、ウレタン系、フッ素系、エチレンプロピレン系およびブチル系からなる群のうちのいずれか一つ以上の系の高分子エラストマーを含むものを使用することができる。
また本発明は、これまでに記載した高分子エラストマー部材を用いた、表面にDLC膜を密着性良く成膜でき、表面に汚れが付着しにくく、また汚れが付着した場合でも容易に洗浄することが可能な、防汚性に優れたロール部材である。
以上説明したように、本発明によれば、表面にDLC膜を密着性良く成膜でき、表面に汚れが付着しにくく、また汚れが付着した場合でも容易に洗浄することが可能な、防汚性に優れた高分子エラストマー部材およびロール部材を提供することができ、さらに、洗浄によるダメージの少ないエラストマー部材およびロール部材を提供することができる。
DLC膜を基材上に成膜して本発明の一実施形態の高分子エラストマー部材を形成するためのプラズマCVD装置の一例を示す図である。 発明例の試験片のDLC膜の断面を電子顕微鏡で拡大して示す写真である。
<DLC膜の成膜について>
本発明の一実施形態の高分子エラストマー部材を形成するために、高分子エラストマー基材の表面上にDLC膜を形成するのに適した成膜方法について説明する。この方法は、成膜時に基材を相対的に負の電位に維持しつつ、気相状態の炭化水素のラジカル、分子イオンなどの正に帯電したものを、電気化学的に当該基材に引き付け、炭素と水素を主成分とするアモルファス状の固形物を析出させる技術である。この技術は、高周波とプラズマを重畳させたプラズマCVD法の一種でPBIID(Plasma based ion implantation and deposition)と呼ばれている。
図1は、DLC膜を基材2上に成膜するための、プラズマCVD装置1の概略構成図である。この装置1は、接地された反応容器3と、この反応容器3に対してバルブ4及びバルブ5を介してそれぞれ接続されている成膜用の図示しない有機系ガス(主として炭化水素系ガス)導入装置及び反応容器3内の真空引き用の図示しない真空ポンプと、反応容器3内の所定の位置に配設される基材2に接続する導体6と、導入端子7を介して、高電圧パルスを基材2に印加するための高電圧パルス発生電源8と、導入端子7を介して高周波を導体6に印加し、基材2の周囲にプラズマを発生させるためのプラズマ発生用電源9と、パルスおよび高周波の印加を一つの導体で共用するために導入端子7と電気的に接続されている重畳装置10とで主に構成されている。
この実施形態では、プラズマCVD装置1を用いて、高分子エラストマー中に介在する未反応物を先に除去した高分子エラストマー基材である基材2の表面にDLC膜を成膜させる。その際、まず、基材2を反応容器3内の所定位置に設置し、真空装置を稼働させて反応容器3内の空気を排出して脱気し、その後、ガス導入装置によって炭素水素系の有機ガスを反応容器3内に導入する。
続いて、基材2にプラズマ発生用電源8からの高周波電力を印加する。反応容器3はアース線11によって電気的に中性状態にあるため、基材2は相対的に負に帯電した状態となる。このためプラズマ中に存在する正イオンは、基材2の表面全体に対して均等に作用する。
高電圧パルス発生電源8から、基材2に高電圧パルス(負の高電圧パルス)を印加すると、炭化水素系ガスのプラズマ中の正イオンが基材2の表面に電気的に誘引吸着される。このような操作によって、基材2の表面に均等な厚さのDLC膜が成膜される。この現象に関し、反応容器3内では、炭素と水素を主成分とするアモルファス状の炭素・水素固形物を主成分とするDLC膜が、基材2の全表面に気相析出し、当該基材2を被覆するようにして成長していくものと推測される。
プラズマCVD装置1の反応容器3内へ導入する成膜用の炭化水素系のガスとして、次のA(常温で気相状態)、B(常温で液相状態)に示す化学式で表される有機系炭化水素ガスを単独又は混合して用いるのが好ましい。
A:CH、CHCH、C、CHCHCH、CHCHCHCH
B:CCH、CCHCH、C(CH、CH(CHCH、C12
さらに、DLC膜の膜中に他の元素を含有させることも可能である。例えば、Oを含有させる場合にはOを反応容器に導入すればよい。Siを含有させる場合には、成膜用のガスとして、有機系Si化合物(液相)の(CO)Si、(CHO)Si、[(CHSi]を、Fを含有させる場合はNF、CF、Cなどを使用すればよい。常温で気相状態のガスは、そのままの状態で反応容器3に導入する。常温で液相状態の化合物は、これを加熱してガス化させ、その蒸気を反応容器3中へ供給する。
<本発明の特徴について>
本発明の特徴は、高分子エラストマー基材に、上述した方法で、DLC膜を成膜すること、および、DLC膜を成膜する前処理として、高分子エラストマー基材中に介在するモノマーやオリゴマーと呼ばれる、蒸気圧の高い未反応物を除去することにある。これにより、表面にDLC膜を密着性良く成膜でき、表面に汚れが付着しにくく、また汚れが付着した場合でも容易に洗浄することが可能な、防汚性に優れた高分子エラストマー部材を得ることができる。
高分子エラストマー中に介在する未反応物を除去する方法としては、部材の大気中もしくは減圧下における加熱によって行うことが好ましい。この場合、実際には、耐熱性に優れたエラストマーの場合は、大気中で150℃〜200℃で1時間〜4時間の加熱を行うことが好ましく、耐熱性の低い(熱に弱い)エラストマーの場合は100〜20Paの減圧下で70℃〜100℃で4時間〜24時間の加熱を行うことが好ましい。なお、エラストマーの耐熱範囲において、加熱温度を高くすれば、短時間で確実に未反応物を除去することができる。メーカー等からエラストマーの耐熱性に関する詳細な情報が得られない場合は、熱によるエラストマーの劣化を避けるため耐熱性に優れたエラストマー(シリコーンゴム、フッ素ゴム)では大気中で150℃−3時間、それ以外の耐熱性の低いエラストマーの場合は100Paの減圧下で70℃−24時間の加熱を行うと、実用上十分な未反応物除去効果が得られる。
以下、上記実施形態に係る防汚性に優れた高分子エラストマー部材について実施例を説明する。
<実施例1>
50×50×5mmに成形したクロロプレンゴム(日本電工(株)製 ショウプレン(登録商標)、シリコーンゴム(信越シリコーン(株)製 KE−931−U)、ウレタンゴム(タイガースポリマー株式会社製)、フッ素ゴム(デュポンエラストマー(株) バイトン AL(登録商標))、エチレンプロピレンゴム(クレハエラストマー(株) EPDM EB260N)材に未反応物除去処理を施し、50×50mmの1面に、DLC膜を厚さ:
3μm、Ra:2.5μm〜6.0μmで形成した発明例の試験片を準備した。未反応物除去処理は、シリコーンゴム、フッ素ゴムについては大気圧下150℃−3時間の熱処理を行い、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴムについては減圧下70℃−24時間という条件の熱処理をおこなった。また、未反応物除去処理もDLC膜形成も行わなかった比較例の試験片を準備した。準備した試験片に対し防汚性を以下の手法で評価した。
試験片のDLCを施工した面に、模擬汚染液(着色したエチレングリコール)10mlを滴下して45°に傾け5分放置し模擬汚染液の残存状態を観察した。全ての評価は室温(約23℃)で行った。結果を表1に示す。
表1の結果から、DLC膜を成膜した発明例は模擬汚染液の残存がなく防汚性が良好なのに対し、DLC膜を形成しなかった比較例は模擬汚染液の残存があり防汚性が不十分であることがわかる。
<実施例2>
50×50×5mmに成形したクロロプレンゴム(日本電工(株)製 ショウプレン(登録商標))、シリコーンゴム(信越シリコーン(株)製 KE−931−U)、ウレタンゴム(タイガースポリマー株式会社製)、フッ素ゴム(デュポンエラストマー(株) バイトン AL(登録商標))、エチレンプロピレンゴム(クレハエラストマー(株) EPDM EB260N)材に、以下の表2に示すように、未反応物除去処理として、大気圧下で50℃−24時間と70℃−24時間、および、減圧下(約200Pa)で90℃−3時間と150℃−3時間の熱処理を行った。その後、未反応物除去処理を行わなかった材料と未反応物除去処理を行った材料のそれぞれの50×50mmの1面に、DLC膜を3μm厚さで形成して試験片とし、試験片のDLC膜の密着力を評価した。結果を表2に示す。
表2の結果から、未反応物除去処理を行わなかった比較例は、エラストマー基材としてウレタンゴムを用いた例以外、DLC膜の密着性が不十分であることがわかる。一方、未反応物除去処理を行った発明例は、いずれも、DLC膜の密着性が良好であることがわかる。また、未反応物除去処理を行った例の中でも、エラストマー基材として、ウレタンゴムを用いたものに対し減圧下で90℃−3時間と150℃−3時間、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴムを用いたものに対し減圧下で150℃−3時間、シリコーンゴムを用いたものに対し減圧下で180℃−3時間という条件でそれぞれ未反応物処理を行った比較例は、未反応物除去処理によりエラストマー基材が変形し、DLC膜の前処理として不適であることがわかる。
<実施例3>
50×50×5mmに成形したクロロプレンゴム(日本電工(株)製 ショウプレン(登録商標))、シリコーンゴム(信越シリコーン(株)製 KE−931−U)、ウレタンゴム(タイガースポリマー株式会社製)、フッ素ゴム(デュポンエラストマー(株) バイトン AL(登録商標))、エチレンプロピレンゴム(クレハエラストマー(株) EPDM EB260N)材に、以下の表3に示すように、大気圧下で70℃−24時間、および、減圧下(約200Pa)で150℃−3時間という条件で未反応物除去処理を行った。その後、25℃における各材料のガス放出速度を測定した。結果を表3に示す。なお、表3では、参考のため、実施例2で求めたDLC膜の密着力の評価結果も併せて示す。また、ガス放出速度はスループット法により求めた。
表3の結果から、未反応物除去処理を行った発明例および比較例は、ガス放出速度が最大でも1.2×10−2Pa・m/sであり、ガス放出速度が5×10−2Pa・m/s以下であると好ましいことがわかる。
<実施例4>
50×50×5mmに成形したクロロプレンゴム(日本電工(株)製 ショウプレン(登録商標))、シリコーンゴム(信越シリコーン(株)製 KE−931−U)、ウレタンゴム(タイガースポリマー株式会社製)、フッ素ゴム(デュポンエラストマー(株) バイトン AL(登録商標))、エチレンプロピレンゴム(クレハエラストマー(株) EPDM EB260N)材に未反応物除去処理を施し、50×50mmの1面に、DLC膜を種々の厚さで形成した発明例の試験片を準備した。未反応物除去処理は、シリコーンゴム、フッ素ゴムについては大気圧下150℃−3時間という条件で行い、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴムについては減圧下で70℃−24時間という条件で行った。また、未反応物除去処理もDLC膜形成も行わなかった比較例の試験片を準備した。準備した試験片に対し、非粘着性を、以下の手法でエラストマー部材表面の非粘着性を評価した。非粘着性の評価はJISZ 1252に準拠したセロハンテープを90°の角度で引き剥がすのに要した力をデジタルフォースゲージで測定することによって評価した。結果を表4に示す。
表4のテープはく離試験の結果から、未反応物除去処理を行うとともにDLC膜を形成した発明例は、未反応物除去処理もDLC膜形成も行わなかった比較例と比べて、非粘着性が高いことがわかる。
<実施例5>
50×50×5mmに成形したクロロプレンゴム(日本電工(株)製 ショウプレン(登録商標))、シリコーンゴム(信越シリコーン(株)製 KE−931−U)、ウレタンゴム(タイガースポリマー株式会社製)、フッ素ゴム(デュポンエラストマー(株) バイトン AL(登録商標))、エチレンプロピレンゴム(クレハエラストマー(株) EPDM EB260N)材に未反応物除去処理を施し、50×50mmの1面に、Si、O元素を添加して親水性を付与したDLC膜を3μm厚さで形成した発明例の試験片を準備した。未反応物除去処理は、シリコーンゴム、フッ素ゴムについては大気圧下150℃−3時間という条件で行い、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴムについては減圧下で70℃−24時間という条件で行った。また、未反応物除去処理もDLC膜形成も行わなかった比較例の試験片を準備した。準備した試験片に対し、DLC膜表面の水の接触角の測定とインク(寺西化学工業(株)製 マジックインキ補充用 黒)を不織布(テクノワイパー CRN508)で清拭したときのインクの除去のしやすさを調べた。結果を表5に示す。
表5の結果から、未反応物除去処理を行うとともにDLC膜を形成した発明例は、水の接触角が最大でも28度であり、水がDLC膜とインクの界面に入り込んでインクが表面から離れるローリングアップ現象を生じるためインクの除去のしやすさが良好であるのに対し、未反応物除去処理もDLC膜形成も行わなかった比較例は、水の接触角が56〜82度であり、インクの除去のしやすさが不十分であることがわかる。この結果から、DLC膜の表面の水の接触角を35度以下、好ましくは28度以下とすることで、清浄性が向上することがわかる。
<実施例6>
50×50×5mmに形成したクロロプレンゴム(日本電工(株)製 ショウプレン(登録商標))、シリコーンゴム(信越シリコーン(株)製 KE−931−U)、ウレタンゴム(タイガースポリマー株式会社製)、フッ素ゴム(デュポンエラストマー(株) バイトン AL(登録商標))、エチレンプロピレンゴム(クレハエラストマー(株) EPDM EB260N)材に未反応物除去処理を施し、50×50mmの1面に、F元素を添加して撥水性を付与したDLC膜を3μm厚さで形成した発明例の試験片を準備した。未反応物除去処理は、シリコーンゴム、フッ素ゴムについては大気圧下で150℃−3時間という条件で行い、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴムについては減圧下で70℃−24時間という条件で行った。また、未反応物除去もDLC膜形成も行わなかった比較例の試験片を準備した。準備した試験片に対し、表面の水の接触角を測定した。さらに、試験片上にポリマー(不二製作所(株)製 ポリプラス 粒径:75〜150μm)を付着させ、窒素を吹き付けてポリマー除去させた。完全にポリマーを除去したときのガスの圧力を測定した。結果を表6に示す。
表6の結果から、未反応物除去処理を行うとともにDLC膜を形成した発明例は、水の接触角が最小でも76度でありポリマー除去時のエアー圧が最大でも0.1MPaと低いのに対し、未反応物除去処理もDLC膜形成も行わなかった比較例は、ポリマー除去時のエアー圧が最小でも0.3MPaと高いことがわかる。この結果からも、DLC膜の表面の水の接触角を75度以上とすることで、清浄性が向上することがわかる。
<実施例7>
100×100×10mmに成形したクロロプレンゴム(日本電工(株)製 ショウプレン(登録商標))、シリコーンゴム(信越シリコーン(株)製 KE−931−U)、ウレタンゴム(タイガースポリマー株式会社製)、フッ素ゴム(デュポンエラストマー(株) バイトン AL(登録商標))、エチレンプロピレンゴム(クレハエラストマー(株) EPDM EB260N)材に未反応物除去処理を施し、100×100mmの1面に、DLC膜を3μmの厚さで形成した発明例の試験片を準備した。未反応物除去処理は、シリコーンゴム、フッ素ゴムについては大気圧下150℃−3時間という条件で行い、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴムについては減圧下70℃−24時間という条件で行った。またこのDLC膜は、JIS K 7129(赤外線センサ法)による水蒸気透過係数が10−2gmm/mday以下であり、かつJIS K 7129−1(圧力センサ法)による水素透過係数が10−12mol/msPa以下であった。また、未反応物除去処理もDLC膜形成も行わなかった比較例の試験片を準備した。準備した試験片のDLC処理面に対し、有機溶剤であるエタノールまたはアセトンを含浸したポリエステル布を貼り付け、揮発した溶剤分を滴下しながら室温で3時間静置した後、それぞれデュロメーター(Aタイプ JIS K 6253−3による)で硬さを求めた。結果を表7−1および表7−2に示す。
表7−1および表7−2の結果から、未反応物除去処理を行うとともにDLC膜を形成した発明例の高分子エラストマー部材は、有機溶剤含浸布を付着させた後も硬さが変化しておらず、有機溶剤での洗浄によるダメージの少ないことがわかる。
上述した本発明に係る高分子エラストマー部材を用いた本発明に係るロール部材は、たとえばフィルムやシートの搬送、圧着を行うためのロール、部材表面へ液体やスラリーの塗布を行うためのロールなどの、エラストマー基材を有するロール部材に用いた場合に、エラストマー基材の表面にDLC膜を密着性良く成膜でき、表面に汚れが付着しにくく、また汚れ付着した場合でも容易に洗浄することが可能で、なおかつ洗浄によるダメージの少ないエラストマー部材を得ることができるため好適である。
100×100×10mmに成形したシリコーンゴム(信越シリコーン(株)製 KE−931−U)材に未反応物除去処理を施し、100×100mmの1面に、DLC膜を3μmの厚さで形成した発明例の試験片を準備し、電子顕微鏡による断面観察に供した。図2に観察結果をしめす。
本発明の高分子エラストマー部材によれば、エラストマー基材の表面にDLC膜を密着性良く成膜でき、表面に汚れが付着しにくく、また汚れ付着した場合でも容易に洗浄することが可能で、なおかつ洗浄によるダメージの少ないエラストマー部材を得ることができ、特に防汚性の要件が必要な部材として好適に使用することができる。
1 プラズマCVD装置
2 基材
3 反応容器
4,5 バルブ
6 導体
7 導入端子
8 高電圧パルス発生電源
9 プラズマ発生用電源
10 重畳装置
11 アース線

Claims (10)

  1. 高分子エラストマー中に介在する未反応物を除去した高分子エラストマー基材と、
    この高分子エラストマー基材の表面に成膜したDLC膜と、
    を備えることを特徴とする防汚性に優れた高分子エラストマー部材。
  2. 前記高分子エラストマー基材のガス放出速度が、5×10−2Pa・m/s以下であることを特徴とする、請求項1に記載の高分子エラストマー部材。
  3. 前記高分子エラストマー中の未反応物の除去を、部材が変形しない温度範囲で大気中もしくは減圧下における加熱によって行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の高分子エラストマー部材。
  4. 前記DLC膜の表面が算術平均粗さRa:0.1μm〜10.0μmの梨地状であることを特徴とする、請求項1に記載の高分子エラストマー部材。
  5. 前記DLC膜の表面の水の接触角を35度以下として親水性を有することで洗浄性を向上させることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の高分子エラストマー部材。
  6. 前記DLC膜の表面の水の接触角を75度以上として撥水性を有することで防汚性を向上させることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の高分子エラストマー部材。
  7. 前記DLC膜の水蒸気透過係数が10−2gmm/mday以下および/または前記DLC膜の水素透過係数が10−12mol/msPa以下であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の高分子エラストマー部材。
  8. 前記DLC膜の膜厚が10μm以下であることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の高分子エラストマー部材。
  9. 前記高分子エラストマーとして、クロロプレン系、シリコーン系、ウレタン系、フッ素系、エチレンプロピレン系およびブチル系からなる群のうちのいずれか一つ以上の系の高分子エラストマーを含むものを使用することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の高分子エラストマー部材。
  10. 請求項1から9までのいずれか1項に記載された高分子エラストマー部材を用いたことを特徴とするロール部材。
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