JP2016013560A - ピアスナットの製造装置およびピアスナットの製造方法 - Google Patents

ピアスナットの製造装置およびピアスナットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パイロット部および環状壁を良好に成形することができるピアスナットの製造装置およびピアスナットの製造方法を提供する。【解決手段】第1鍛造金型30は、予備鍛造金型20で加工が施されたブランクに、パイロット部および環状壁を予備成形する加工(第1加工)を施す。第2鍛造金型50は、第1鍛造金型30と隣接して配置されており、第1鍛造金型30で第1加工が施されたブランクに対して、パイロット部を環状壁側に傾斜させる加工(第2加工)を施す。第3鍛造金型70は、第2鍛造金型50と隣接して配置されており、第2鍛造金型50で第2加工が施されたブランクに対して、環状壁をパイロット部側に傾斜させる加工(第3加工)を施す。【選択図】図6

Description

本発明は、ピアスナットの製造装置に関する。
従来、鍛造成形によるピアスナットの製造装置が知られている(例えば、特許文献1および2)。
特公平08−029392号公報 特許第5325934号公報
ここで、ピアスナットの固着は、以下の手順により行われる。まず、ピアスナットのパイロット部により、固着対象となる鋼板等の母材に穴が開けられるとともに、母材の一部が、ピアスナットのパイロット部と環状壁(リブ)との間に導入される。これにより、母材がピアスナットにかしめられ、母材にピアスナットが固くとめられる。このように、パイロット部および環状壁の形状精度は、ピアスナットの固着状況を左右する重要な因子となる。
そこで、本発明では、パイロット部および環状壁を良好に成形することができるピアスナットの製造装置およびピアスナットの製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、ブランクに、第1加工を施す第1鍛造金型と、前記第1鍛造金型と隣接して配置されており、前記第1鍛造金型で前記第1加工が施された前記ブランクに、第2加工を施す第2鍛造金型と、前記第2鍛造金型と隣接して配置されており、前記第2鍛造金型で前記第2加工が施された前記ブランクに、第3加工を施す第3鍛造金型と、前記第1ないし第3鍛造金型のうち、隣接する2つの間で、前記ブランクを搬送する搬送機構と、前記第1から第3鍛造金型および前記搬送機構の動作を制御する制御部とを備え、前記第1鍛造金型は、第1挿入孔が形成された第1ダイと、第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンとを有し、前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、前記第2鍛造金型は、第2挿入孔が形成された第2ダイと、第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチとを有し、前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、前記第3鍛造金型は、第3挿入孔が形成された第3ダイと、第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、前記第3中空孔に装着されており、棒状の軸部と、前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部とを含む第3パンチと、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチとを有し、前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの前記環状壁の高さより大きいサイズに設定されており、前記制御部は、前記第1加工空間に配置された前記ブランクを、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で挟み込ませることにより、前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部で押圧し、前記ブランクにパイロット部を形成しつつ、前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する環状壁を形成するように構成され、前記第2加工空間に配置された前記ブランクを、前記第2インサートと、前記第2パンチと、で挟み込ませることにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させるように構成されるとともに、前記第3加工空間に配置された前記ブランクを、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で挟み込ませることにより、前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、前記パイロット部を環状壁側に傾斜させるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、ブランクに、第1加工を施す第1鍛造金型と、前記第1鍛造金型と隣接して配置されており、前記第1鍛造金型で前記第1加工が施された前記ブランクに、第2加工を施す第2鍛造金型と、前記第2鍛造金型と隣接して配置されており、前記第2鍛造金型で前記第2加工が施された前記ブランクに、第3加工を施す第3鍛造金型と、前記第1ないし第3鍛造金型のうち、隣接する2つの間で、前記ブランクを搬送する搬送機構とを備え、前記第1鍛造金型は、第1挿入孔が形成された第1ダイと、第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンとを有し、前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、前記第2鍛造金型は、第2挿入孔が形成された第2ダイと、第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチとを有し、前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、前記第3鍛造金型は、第3挿入孔が形成された第3ダイと、第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、前記第3中空孔に装着されており、棒状の軸部と、前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部とを含む第3パンチと、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチとを有し、前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの前記環状壁の高さより大きいサイズに設定されていることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1に記載のピアスナットの製造装置において、前記第1インサートに形成された前記第1中空孔の両端のうち第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、前記第2インサートに形成された前記第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、面取りされており、前記制御部は、前記第1加工において、予備成形された前記ブランクの前記パイロット部を、前記第1インサートの第1斜面で押圧させ、前記第2加工において、予備成形された前記ブランクの前記パイロット部を、前記第2インサートの第2斜面で押圧させるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2に記載のピアスナットの製造装置において、前記第1インサートに形成された前記第1中空孔の両端のうち第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、前記第2インサートに形成された前記第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、面取りされていることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、前記傾斜部の外径は、前記第1接続位置から前記第2接続位置に向かうに従って、徐々に増大することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、鍛造成形部は、前記第1から第3鍛造金型と、前記搬送機構と、前記制御部とを含み、外形が略四角形状となるピアスナット用の前記ブランクを製造し、供給部は、前記ブランクの材料として断面形状が略四角形状の線材を、前記鍛造成形部に供給することを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、前記第3鍛造金型は、各々が、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされるとともに、前記第3挿入孔の第3内周壁に沿って設けられた3本以上のノックアウトピン、をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、第1から第3鍛造金型を用いるピアスナットの製造方法であって、前記第1鍛造金型は、第1挿入孔が形成された第1ダイと、第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンとを有し、前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、前記第2鍛造金型は、第2挿入孔が形成された第2ダイと、第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチとを有し、前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、前記第3鍛造金型は、第3挿入孔が形成された第3ダイと、第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、前記第3中空孔に装着されており、棒状の軸部と、前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部とを含む第3パンチと、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチとを有し、前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの前記環状壁の高さより大きいサイズに設定されており、(a)前記ブランクを前記第1加工空間に配置する工程と、(b)前記工程(a)が実行された後、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部で押圧し、前記ブランクにパイロット部を形成しつつ、前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する環状壁を形成する工程と、(c)前記工程(b)が実行された前記ブランクを、前記第2加工空間に配置する工程と、(d)前記工程(c)が実行された後、前記第2インサートと、前記第2パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させる工程と、(e)前記工程(d)が実行された前記ブランクを、前記第3加工空間に配置する工程と、(f)前記工程(e)が実行された後、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、前記パイロット部を環状壁側に傾斜させる工程とを備えることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8に記載のピアスナットの製造方法において、前記第1インサートに形成された前記第1中空孔の両端のうち第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、前記第2インサートに形成された前記第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、面取りされており、前記工程(b)は、予備成形された前記ブランクの前記パイロット部を、前記第1インサートの第1斜面で押圧し、前記工程(d)は、予備成形された前記パイロット部を、前記第2インサートの第2斜面で押圧することを特徴とする。
請求項1から請求項9に記載の発明において、(1)第1加工空間では、主として、パイロット部および環状壁が予備成形され、(2)第2加工空間では、主として、ブランクの環状壁が、パイロット部側に傾斜させられ、(3)第3加工空間では、主として、パイロット部に貫通孔が形成されつつ、パイロット部が環状壁側に傾斜させられる。また、第3加工空間において、ガイドの対向面にブランクの環状壁が接触することを防止でき、または、最小限に抑えることができる。これにより、環状壁を傾斜させることと、パイロット部を傾斜させることと、を別の工程で実行できる。そのため、パイロット部および環状壁の加工精度を、さらに向上させることができる。
特に、請求項3から請求項7、および請求項9に記載の発明において、第1インサートに形成された第1中空孔の両端のうち第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、第1斜面が成形されている。また、第2インサートに形成された第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、第1開口の場合と同様に、面取りされており、第2斜面が成形されている。これにより、予備成形されたブランクのパイロット部は、第1インサートの第1斜面および第2インサートの第2斜面により押圧された後、環状壁側に傾斜させられる。そのため、平坦面付近における貫通孔外周の板厚を十分に確保したピアスナットが製造できる。
また、請求項3から請求項7、および請求項9に記載の発明により製造されたピアスナットが用いられれば、母材への穴開け時におけるパイロット部および肉厚部の圧縮応力に起因して、パイロット部または肉厚部が座屈することを未然に防止できる。
さらに、請求項3から請求項7、および請求項9に記載の発明により製造されたピアスナットが用いられれば、母材がパイロット部および環状壁の間に導入され、母材がピアスナットにかしめられるときに、ピアスナットの貫通孔の内径が変動することを防止できる。そのため、母材への固着後にピアスナットにネジ止めができないという問題が発生することを防止できる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、供給部は、ブランクの材料として、断面形状が略四角形状の線材を鍛造成形部に供給できる。これにより、外形が略四角形状となるピアスナット用のブランクを鍛造成形する場合において、第1から第3鍛造金型のそれぞれに掛かる負荷を低減できる。そのため、第1から第3鍛造金型のそれぞれのメンテナンス間隔を延ばすとともに、第1および第3鍛造金型のそれぞれの寿命を延ばすことができる。
特に、請求項7に記載の発明によれば、パイロット部を傾斜させる処理が施されたブランクを第3加工空間から良好に取り外すことができる。
本発明の実施の形態における製造装置の全体構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における製造装置により製造されたピアスナットの構成の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における製造装置により製造されたピアスナットの構成の一例を示す正面図である。 ピアスナットの構成の他の一例を示す斜視図である。 ピアスナットの構成の他の一例を示す正面図である。 本発明の実施の形態における鍛造成形部の構成の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態における鍛造成形部の構成の一例を示す平面図である。 第1鍛造金型の構成の一例を示す平面図である。 第1鍛造金型の構成の一例を示す正面断面図である。 第1鍛造金型の構成の一例を示す正面断面図である。 第1インサートの構成の一例を示す斜視図である。 第1インサートの構成の一例を示す平面図である。 第1インサートの構成の一例を示す正面図である。 第1パンチの構成の一例を示す裏面図である。 第2鍛造金型の構成の一例を示す正面断面図である。 第2ダイの構成の一例を示す平面図である。 第2ダイの構成の一例を示す正面断面図である。 第2インサートの構成の一例を示す平面図である。 第2インサートの構成の一例を示す正面図である。 第3鍛造金型の構成の一例を示す正面断面図である。 第3ダイの構成の一例を示す平面図である。 ガイドの構成の一例を示す平面図である。 ガイドの構成の一例を示す正面断面図である。 第3パンチの構成の一例を示す正面図である。 第4パンチの構成の一例を示す裏面図である。 ブランクのパイロット部および環状壁の予備成形する工程を説明するための正面断面図である。 ブランクの環状壁をパイロット部側に傾斜させる工程を説明するための正面断面図である。 ブランクのパイロット部を環状壁側に傾斜させる工程を説明するための正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<1.製造装置の全体構成>
図1は、本発明の実施の形態におけるピアスナットの製造装置(以下、単に、「製造装置」とも呼ぶ)1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、製造装置1は、主として、供給部3と、鍛造成形部10と、制御部90と、を備える。なお、図2および以降の各図には、それらの方向関係を明確にすべく必要に応じて適宜、Z軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系が付されている。
供給部3は、ブランク(ナットブランク)の材料として断面形状が略四角形状とされた線材を、鍛造成形部10に供給する。鍛造成形部10は、外形が略四角形状となるピアスナット用のブランクを製造する。なお、鍛造成形部10の詳細な構成については、後述する。
制御部90は、供給部3および鍛造成形部10の動作を制御する。図1に示すように、制御部90は、主として、CPU91と、メモリ92と、を有している。CPU91は、メモリ92に格納されているプログラム92aにしたがい、信号線99により電気的に接続された供給部3および鍛造成形部10の動作制御を所定のタイミングで実行する。
図2および図3は、それぞれ本実施の形態の製造装置1により製造されたピアスナット4の構成の一例を示す斜視図および正面図である。また、図4および図5は、それぞれピアスナット4と異なるピアスナット104の構成の一例を示す斜視図および正面図である。
ここで、ピアスナット4は、加えられた圧力にしたがい鋼板等の母材に固着されるナットである。図2および図3に示すように、ピアスナット4は、主として、パイロット部6と、環状壁7と、本体部8と、肉厚部9と、を有している。
本体部8は、貫通孔9aが形成された略直方体である。図3に示すように、貫通孔9aは、矢印AR1方向(以下、矢印AR1(Z軸)と平行な方向を単に、「延伸方向」とも称する)に延びており、ネジ孔として用いられる。
肉厚部9は、本体部8の平坦面8aの中央付近から突出する円錐台である。図2および図3に示すように、肉厚部9の中央には、本体部8と同様に、貫通孔9aが形成されている。
パイロット部6は、矢印AR1方向に加えられた圧力により母材に穴開け可能な工具である。図2および図3に示すように、パイロット部6の外形は、肉厚部9の上面から本体部8の外方に突出する円錐台状とされている。また、パイロット部6の中央には、本体部8および肉厚部9と同様に、貫通孔9aが形成されている。
環状壁7は、平坦面8aの外周に沿って設けられた筒体である。穴開けされた母材がパイロット部6および環状壁7の間に導入されることによって、ピアスナット4は母材に対して固着される。図3に示すように、貫通孔9aの延伸方向と垂直な方向における環状壁7の外周長さおよび内周長さのそれぞれは、平坦面8aから離隔するにしたがって小さくなる。
ここで、図3に示すように、貫通孔9aの延伸方向と垂直な方向における肉厚部9の外周長さは、平坦面8aから離隔するにしたがって小さくなる。一方、貫通孔9aの延伸方向と垂直な方向におけるパイロット部6の外周長さは、平坦面8aから離隔するにしたがって大きくなる。
すなわち、本実施の形態の製造装置1で製造されたピアスナット4と、肉厚部9を有しないピアスナット104(図4および図5参照)と、を比較した場合、ピアスナット4における貫通孔9a外周の板厚TH1のサイズ(図3参照)は、ピアスナット104における貫通孔9a外周の板厚TH2のサイズ(図5参照)より大きく設定できる。
これにより、本実施の形態の製造装置1により製造されたピアスナット4が用いられれば、母材への穴開け時におけるパイロット部6および肉厚部9の圧縮応力に起因して、パイロット部6または肉厚部9が座屈することを未然に防止できる。
また、上述のように、本実施の形態の製造装置1により製造されたピアスナット4は、平坦面8a付近における貫通孔9a外周の板厚TH1(図3参照)を十分に確保できる。これにより、母材がパイロット部6および環状壁7の間に導入され、母材がピアスナット4にかしめられるときに、ピアスナット4の貫通孔9aの内径が変動する(例えば、小さくなる)ことを防止できる。そのため、本実施の形態の製造装置1で製造されたピアスナット4が用いられる場合、母材への固着後にネジ止めができないという問題が発生することを防止できる。
<2.鍛造成形部の構成>
図6および図7のそれぞれは、本発明の実施の形態における鍛造成形部10の構成の一例を示す平面図である。鍛造成形部10は、供給部3から供給される線材を所望サイズに切断するとともに、切断片に対して複数の鍛造工程を実行することによって、タッピング(雌ねじ切り)前のブランクを製造する。図6および図7に示すように、鍛造成形部10は、主として、予備鍛造金型20と、搬送機構25と、第1鍛造金型30と、第2鍛造金型50と、第3鍛造金型70と、を含んでいる。
予備鍛造金型20は、供給部3から供給され、切断された線材の切断片に対して、所望の予備成形を行う。第1鍛造金型30は、図6および図7に示すように、予備鍛造金型20と隣接して配置されている。第1鍛造金型30は、予備鍛造金型20で加工が施されたブランクに対して、パイロット部6および環状壁7を予備成形する加工(第1加工)を施す。
第2鍛造金型50は、第1鍛造金型30と隣接して配置されている。第2鍛造金型50は、第1鍛造金型30で第1加工が施されたブランクに対して、パイロット部6を環状壁7側に傾斜させる加工(第2加工)を施す。
第3鍛造金型70は、第2鍛造金型50と隣接して配置されている。第3鍛造金型70は、第2鍛造金型50で第2加工が施されたブランクに対して、環状壁7をパイロット部6側に傾斜させる加工と、パイロット部6に貫通孔9aを形成する加工と、(第3加工)を施す。
搬送機構25は、複数(本実施の形態では、3つ)の把持部26(26a〜26c)を有している。搬送機構25は、予備鍛造金型20、並びに、第1から第3鍛造金型30〜50、のうち、隣接する2つの間で、ブランクを搬送する。すなわち、図6および図7に示すように、搬送機構25の把持部26aは、予備鍛造金型20および第1鍛造金型30の間で、把持部26bは、第1および第2鍛造金型30、50の間で、把持部26cは、第2および第3鍛造金型50、70の間で、それぞれブランクを搬送する。
<3.第1鍛造金型の構成>
図8は、第1鍛造金型30の構成の一例を示す平面図である。図9および図10のそれぞれは、第1鍛造金型30の構成の一例を示す正面断面図である。図11から図13は、それぞれ第1インサート33の構成の一例を示す斜視図、平面図、および正面図である。図14は、第1パンチ40の構成の一例を示す裏面図である。
図10に示すように、第1鍛造金型30は、主として、第1ダイ32と、第1インサート33と、第1ピン38と、第1パンチ40と、を有しており、これら要素32、33、38、40は、ダイケース31(図6から図9参照)に収納されている。
第1ダイ32は、ブランクを受け入れるブロックである。図9および図10に示すように、第1ダイ32には、一方向(Z軸方向)に延びる第1挿入孔32aが形成されている。第1インサート33は、第1台地状部34を有する筒状体である。第1挿入孔32aにブランクが配置される場合、第1インサート33は、第1台地状部34がブランクと対向するよう、第1挿入孔32aに装着される。
また、図11から図13に示すように、第1インサート33に形成された第1中空孔33aの両端のうち第1台地状部34側の第1開口33b付近は、平面状に面取りされている。すなわち、第1斜面33cの内周長さ(より具体的には、第1中空孔33aの延伸方向と垂直な方向における第1斜面33cの内周長さ)は、第1開口33bに近付くに従って大きくなる。
これにより、ブランクを加工する第1加工空間35が、第1挿入孔32a内に形成される。また、第1挿入孔32aの第1内周壁32b(図9および図10参照)と、第1台地状部34の第1側壁34a(図12および図13参照)と、により第1環状溝36(図9および図10参照)が形成される。
第1パンチ40は、第1インサート33および第1ピン38の上方に配置されており、第1加工空間35に対して進退可能とされている。図14に示すように、第1パンチ40は、主として、軸部41と、先端部42と、を有している。
軸部41は、Z軸方向に延びる棒状体である。軸心方向と垂直な軸部41の断面形状は、略四角形状とされている。先端部42は、軸部41の端部41aに設けられた突起である。先端部42によりブランクの上部軸心付近が押圧されることによって、ピアスナット4の貫通孔9aが予備成形される。
第1ピン38は、第1インサート33の第1中空孔33aに装着された棒状体であり、第1加工空間35に対して進退可能とされている。したがって、第1ピン38が上昇すると、第1加工空間35のブランクは排出される。また、第1ピン38の第1端部38a付近において、軸方向と垂直な第1ピン38の断面積は、第1パンチ40に近付くに従って、減少する。
<4.第2鍛造金型の構成>
図15は、第2鍛造金型50の構成の一例を示す正面断面図である。図16および図17は、それぞれ第2ダイ52の構成の一例を示す平面図および正面断面図である。図18および図19は、それぞれ第2インサート53の構成の一例を示す平面図および正面図である。
図15に示すように、第2鍛造金型50は、主として、第2ダイ52と、第2インサート53と、第2ピン58と、第2パンチ60と、を有しており、これら要素52、53、58、60は、ダイケース51(図6および図7参照)に収納されている。
第2ダイ52は、第1ダイ32と同様に、ブランクを受け入れるブロックである。図17に示すように、第2ダイ52には、一方向(Z軸方向)に延びる第2挿入孔52aが形成されている。第2インサート53は、図18および図19に示すように、第2台地状部54を有する筒状体である。第2挿入孔52aにブランクが配置される場合、第2インサート53は、第2台地状部54がブランクと対向するよう、第2挿入孔52aに装着される。
また、図18および図19に示すように、第2インサート53に形成された第2中空孔53aの両端のうち第2台地状部54側の第2開口53b付近は、平面状面取りされている。すなわち、第2斜面53cの内周長さ(より具体的には、第2中空孔53aの延伸方向と垂直な方向における第2斜面53cの内周長さ)は、第2開口53bに近付くに従って大きくなる。
これにより、ブランクを加工する第2加工空間55が、第2挿入孔52a内に形成される。また、第2挿入孔52aの第2内周壁52b(図15参照)と、第2台地状部54の第2側壁54a(図18および図19参照)と、により第2環状溝56(図15参照)が形成される。
第2パンチ60は、第2インサート53および第2ピン58の上方に配置されており、第2加工空間55に対して進退可能とされている。第2パンチ60は、図14に示すように、第1鍛造金型30の第1パンチ40と同様なハードウェア構成を有している。
第2ピン58は、第1鍛造金型30の第1ピン38と同様なハードウェア構成を有する棒状体である。図15および図18に示すように、第3ピン58は、第2インサート53の第2中空孔53aに装着されるとともに、第2加工空間55に対して進退可能とされている。したがって、第2ピン58が上昇すると、第2加工空間55のブランクは排出される。
<5.第3鍛造金型の構成>
図20は、第3鍛造金型70の構成の一例を示す正面断面図である。図21は、第3ダイ72の構成の一例を示す平面図である。図22および図23は、それぞれガイド73の構成の一例を示す平面図および正面断面図である。図24は、第3パンチ80の構成の一例を示す正面図である。図25は、第4パンチ85の構成の一例を示す裏面図である。
図20に示すように、第3鍛造金型70は、主として、第3ダイ72と、ガイド73と、第3パンチ80と、第4パンチ85と、を有しており、これら要素72、73、80、85は、ダイケース71(図6および図7参照)に収納されている。
第3ダイ72は、第1および第2ダイ32、52と同様に、ブランクを受け入れるブロックである。図20および図21に示すように、第3ダイ72には、一方向(Z軸方向)に延びる第3挿入孔72aが形成されている。また、図21に示すように、第3挿入孔72aには、第3内周壁72bに沿って、複数(本実施の形態の場合には4つ)の切込孔72cが形成されている。
ガイド73は、第3中空孔73aが形成された筒状体である。図22および図23に示すように、ガイド73は、第3中空孔73aの開口73bに沿って形成された環状突起74を有している。図23に示すように、環状突起74は、ブランク5と対向する対向面73dに設けられている。
複数(本実施の形態では、4つ)のガイド孔73cのそれぞれは、第3挿入孔72aと同様に、一方向(Z軸方向)に延びる。各ガイド孔73cには、対応する第3ピン88が装着される。
そして、各ガイド孔73cが対応する切込孔72cと連通接続するように、ガイド73の環状突起74が第3ダイ72の第3挿入孔72aに挿入されると、第3挿入孔72aに第3加工空間75が形成される(図20参照)。
第3パンチ80は、第3挿入孔72aに装着される穴抜きポンチであり。図24に示すように、第3パンチ80は、主として、棒状の軸部81と、先端部82と、傾斜部83と、を有している。軸部81および先端部82は棒状体であり、先端部82は軸部81よりブランク側に設けられている。
傾斜部83は、錐台状とされており、軸部81と先端部82との間に設けられている。ここで、図24に示すように、傾斜部83の外径は、第1接続位置CP1から第2接続位置CP2に向かうに従って、徐々に増大する。
第4パンチ85は、図20に示すように、ガイド73、第3パンチ80、および複数の第3ピン88の上方に配置された筒状の穴開けパンチであり、第3加工空間75に対して進退可能とされている。第3および第4パンチ80、85の間にブランクが挟み込まれることによって、ブランクに貫通孔9a(図2および図3参照)が形成される。
複数(本実施の形態では、4本)の第3ピン88は、第3加工空間75からブランクを排出するノックアウトピンである。図20から図23に示すように、複数の第3ピン88のそれぞれは、第3加工空間75に対して進退可能とされるとともに、第3挿入孔72aの第3内周壁72bに沿って設けられている。
これにより、第3鍛造金型70においてブランクのパイロット部6を傾斜させる処理が実行された場合であっても、第3加工空間75からブランクを良好に取り外すことができる。そのため、取り外し不良により製造装置1の動作が停止することを防止できる。
<6.本実施の形態の製造装置による鍛造成形>
図26から図28は、それぞれ第1鍛造金型30による第1加工、第2鍛造金型50による第2加工、および第3鍛造金型70による第3加工、を説明するための正面断面図である。ここでは、図26から図28を参照しつつ、製造装置1により実行されるブランクの成形を説明する。
まず、第1加工において、図26に示すように、第1加工空間35に配置されたブランク5は、第1インサート33および第1ピン38と、第1パンチ40と、で挟み込まれる。これにより、第1インサート33の第1中空孔33aに押し出されたブランク5は、第1ピン38の第1端部38aで押圧され、ブランク5の下部にパイロット部6が予備成形される。また、予備成形されたパイロット部6は、第1インサート33の第1斜面33cにより押圧される。
また、第1環状溝36に押し出されたブランク5によって、パイロット部6を囲繞する環状壁7が予備成形される。さらに、第1パンチ40の先端部42で押圧さたブランク5の上部には、貫通する前段階の予備穴9bが成形される。
そして、第1パンチ40が第1加工空間35から退避させられ、第1ピン38が上昇させられると、第1加工が施されたブランク5は、第1加工空間35から排出される。これにより、第1加工空間35から排出されたブランク5は、搬送機構25の把持部26bによって、第1鍛造金型30から第2鍛造金型50に搬送される。
次に、第2加工において、第1加工空間35から搬送され、第2加工空間55に配置されたブランク5は、図27に示すように、第2インサート53および第2ピン58と、第2パンチ60と、で挟み込まれる。ここで、図15に示すように、第2環状溝56における第2挿入孔52aの内径は、第2パンチ60から遠ざかるにしたがって減少している。そのため、第2環状溝56に挿入されたブランク5の環状壁7は、図27に示すように、パイロット部6側に傾斜させられる。
また、第1加工で予備成形されたパイロット部6が、水平方向(X軸方向)に拡幅される。また、予備成形されたパイロット部6は、第1加工の場合と同様に、第2インサート53の第2斜面53cにより押圧される。さらに、第2パンチ60の先端部62は、第1加工の場合と同様に、ブランク5の上部を押圧する。
そして、第2パンチ60が第2加工空間55から退避させられ、第2ピン58が上昇させられると、第2加工が施されたブランク5は、第2加工空間55から排出される。これにより、第2加工空間55から排出された第2加工空間55は、搬送機構25の把持部26cによって、第2鍛造金型50から第3鍛造金型70に搬送される。
続いて、第3加工において、第2加工空間55から搬送され、第3加工空間75に配置されたブランク5は、図28に示すように、ガイド73および第3パンチ80と、第4パンチ85と、で挟み込まれる。これにより、ブランク5の軸心付近は、上方向に引き上げられ、第3パンチ80の先端部82と第4パンチ85とに挟み込まれる。そのため、第1および第2加工で成形された予備穴9b(図26および図27参照)が貫通させられ、先端部82の進行方向(Z軸方向)に沿った貫通孔9aが成形される。また、パイロット部6の外周壁は、この引き上げ作用によって、環状壁7側に傾斜させられる。
ここで、図23および図24に示すように、軸部81の外径は、第3中空孔73aの内径サイズIDと同等な第1外径サイズED1に設定されている。また、先端部82の外径は、第1外径サイズED1より小さな第2外径サイズED2に設定されている。さらに、先端部82との第1接続位置CP1における傾斜部83の第3外径サイズED3は、第2外径サイズED2と同等であるとともに、軸部81との第2接続位置CP2における傾斜部83の第4外径サイズED4は、第1外径サイズED1と同等である。
これにより、第3加工空間75に配置されたブランク5が、ガイド73および第3パンチ80と、第4パンチ85と、で挟み込まれると、第3中空孔73aに挿入されたブランク5のパイロット部6は、傾斜部83の外周面83aで押圧される。
このように、パイロット部6は、主として、穴開け加工と、傾斜部83および軸部81からの押圧と、により、精度良く加工され、環状壁7側に傾斜させられる。そして、第3パンチ80が第3加工空間75から退避させられ、複数の第3ピン88が上昇させられると、第3加工が施されたブランク5は、第3加工空間75から排出される。これにより、第3加工空間75から排出されたブランク5は、不図示の搬送機構によって第3鍛造金型70から後工程の装置に搬送される。
ここで、第2加工が完了した時点において、対向面73dに対する環状突起74の高さは、少なくともブランク5の環状壁7の高さ(すなわち、パイロット部6および環状壁7により囲繞された平坦面8aに対する環状壁7の高さ(図3参照))より大きいサイズSH1に設定されている(図23参照)。これにより、第3加工において、ガイド73の対向面73dにブランク5の環状壁7が接触することを防止し、または、最小限に抑えることができる。すなわち、第3加工において環状壁7に処理が施されることを抑制できる。そのため、パイロット部6および環状壁7の加工精度を、さらに向上させることができる。
<7.本実施の形態における製造装置の利点>
以上のように、本実施の形態における製造装置1において、
(1)第1鍛造金型30の第1加工空間35で実行される第1加工では、主として、ブランク5にパイロット部6および環状壁7が予備成形され(図26参照)、
(2)第2鍛造金型50の第2加工空間55で実行される第2加工では、主として、ブランク5の環状壁7がパイロット部6側に傾斜させられ(図27参照)、
(3)第3鍛造金型70の第3加工空間75で実行される第3加工では、主として、パイロット部6に貫通孔9aが形成されつつ、パイロット部6が環状壁7側に傾斜させられる。
また、第3加工において、ガイド73の対向面73dにブランク5の環状壁7が接触することを防止し、または、最小限に抑えることができる。これにより、環状壁7を傾斜させることと、環状壁7を傾斜させることと、が別の工程で実行できる。そのため、パイロット部6および環状壁7の加工精度を、さらに向上させることができる。
また、本実施の形態における製造装置1では、最終工程で穴開け加工が実行されている。これにより、最終工程まで加工されていないブランク5が、誤って後工程に流出した場合であっても、後工程で実行されるタッピング加工のエラー処理で不良ブランクを捕捉することができる。すなわち、貫通孔9aが形成されていないブランク5に対して、そもそもタッピング加工は実行できない。
このように、本実施の形態の製造装置1では、穴開け加工を最終工程で実行することによって、第1加工、および/または、第2加工が施されていないピアスナット4が製造されることを、確実に防止できる。
また、本実施の形態の製造装置1において、第1インサート33に形成された第1中空孔33aの両端のうち第1台地状部34側の第1開口33b付近は、平面状に面取りされており、第1斜面33cが成形されている。また、第2インサート53に形成された第2中空孔53aの両端のうち第2台地状部54側の第2開口53b付近は、第1開口33bの場合と同様に、平面状に面取りされており、第2斜面53cが成形されている。
これにより、予備成形されたブランクのパイロット部は、第1インサートの第1斜面および第2インサートの第2斜面により押圧された後、環状壁側に傾斜させられる。そのため、平坦面8a付近における貫通孔9a外周(すなわち、パイロット部6または肉厚部9)の板厚TH1を十分に確保したピアスナット4が製造できる(図3参照)。
また、本実施の形態の製造装置1で製造されたピアスナット4が用いられれば、母材への穴開け時におけるパイロット部6および肉厚部9の圧縮応力に起因して、パイロット部6または肉厚部9が座屈することを未然に防止できる。
また、本実施の形態の製造装置1により製造されたピアスナット4が用いられれば、母材がパイロット部6および環状壁7の間に導入され、母材がピアスナット4にかしめられるときに、ピアスナット4の貫通孔9aの内径が変動することを防止できる。そのため、母材への固着後にピアスナット4にネジ止めができないという問題が発生することを防止できる。
さらに、本実施の形態の製造装置1において、供給部3は、ブランク5の材料として、断面形状が略四角形状の線材を鍛造成形部10に供給できる。これにより、外形が略四角形状となるピアスナット4用のブランク5を鍛造成形する場合において、第1から第3鍛造金型30、50、70のそれぞれに掛かる負荷を低減できる。そのため、第1から第3鍛造金型30、50、70のそれぞれのメンテナンス間隔を延ばすとともに、第1から第3鍛造金型30、50、70のそれぞれの寿命を延ばすことができる。
<8.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
(1)本発明の実施の形態において、第1インサート33の第1斜面33cおよび、第2インサート53の第2斜面53cのそれぞれは、平面状であるものとして説明したが、これに限定されるものでない。例えば、第1および第2斜面33c、53cは、一定の曲率を有する曲面であっても良い。
(2)また、本発明の実施の形態において、第1および第2斜面33c、53cの傾きは略一定であるものとして説明したが、これに限定されるものでない。例えば、第1および第2斜面33c、53cの傾きが種々変化しても良い。
(3)また、本発明の実施の形態において、第1パンチ40は、軸部41および先端部42が一体構成されたものとして説明したが、これに限定されるものでない。例えば、棒状のピンが筒状のパンチに装着されることによって、第1パンチ40が構成されても良い。すなわち、第1パンチ40は、別体の要素を組み合わせることにより構成されても良い。また同様に、第2パンチ60についても、別体の要素を組み合わせることにより構成されても良い。
(4)また、本発明の実施の形態の第2鍛造金型50で実行される第2加工において、ブランク5は、第2インサート53および第2ピン58と、第2パンチ60と、で挟み込まれるものとして説明したが、これに限定されるものでない。例えば、第2加工において、第2ピン58は、退避位置(図27の2点鎖線位置)まで下降させられても良い。この場合の第2加工においては、ブランク5は、第2インサート53と、第2パンチ60と、で挟み込まれる。
(5)また、本発明の実施の形態において、第1パンチ40は、第1加工空間35に対して進退可能とされているものとして説明したが、これに限定されものでない。第1ダイ32および第1インサート33が第1パンチ40に対して進退可能とされても良いし、第1ダイ32、第1インサート33、および第1パンチ40のいずれもが、進退可能とされても良い。すなわち、第1パンチ40が第1加工空間35に対して相対的に進退可能とされれば十分である。
また、第1ピン38、第2ピン58、第2パンチ60、第4パンチ85、および複数の第3ピン88も同様である。すなわち、第1ピン38は第1加工空間35に対して、第2ピン58および第2パンチ60は第2加工空間55に対して、第4パンチ85および複数の第3ピン88は第3加工空間75に対して、それぞれ相対的に進退可能とされれば十分である。
(6)また、本発明の実施の形態において、複数の第3ピン88の本数は4本であるとして説明したが、第3ピン88の本数は、これに限定されるものでない。第3加工空間75からブランクを良好に排出できるならば、第3ピン88の本数は、3本であっても良いし、5本以上であっても良い。
(7)さらに、本発明の実施の形態において、第3ダイ72およびガイド73は別体であるものとして説明したが、これに限定されるものでなく、これら要素72、73が一体的に構成されても良い。
1 製造装置
3 供給部
4 ピアスナット
5 ブランク
6 パイロット部
7 環状壁
8 本体部
10 鍛造成形部
25 搬送機構
30 第1鍛造金型
32 第1ダイ
32a 第1挿入孔
32b 第1内周壁
33 第1インサート
33a 第1中空孔
33b 第1開口
33c 第1斜面
34 第1台地状部
34a 第1側壁
35 第1加工空間
36 第1環状溝
38 第1ピン
38a 第1端部
40 第1パンチ
50 第2鍛造金型
52 第2ダイ
52a 第2挿入孔
52b 第2内周壁
53 第2インサート
53a 第2中空孔
53b 第2開口
53c 第2斜面
54 第2台地状部
54a 第2側壁
55 第2加工空間
56 第2環状溝
60 第2パンチ
70 第3鍛造金型
72 第3ダイ
72a 第3挿入孔
72b 第3内周壁
73 ガイド
73a 第3中空孔
73b 開口
73c ガイド孔
73d 対向面
74 環状突起
75 第3加工空間
80 第3パンチ
81 軸部
82 先端部
83 傾斜部
83a 外周面
85 第4パンチ
88 第5ピン
ID 内径サイズ
ED1〜ED4 第1〜第4外径サイズ
CP1、CP2 第1および第2接続位置
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、ブランクに、第1加工を施す第1鍛造金型と、前記第1鍛造金型と隣接して配置されており、前記第1鍛造金型で前記第1加工が施された前記ブランクに、第2加工を施す第2鍛造金型と、前記第2鍛造金型と隣接して配置されており、前記第2鍛造金型で前記第2加工が施された前記ブランクに、第3加工を施す第3鍛造金型と、前記第1ないし第3鍛造金型のうち、隣接する2つの間で、前記ブランクを搬送する搬送機構と、前記第1から第3鍛造金型および前記搬送機構の動作を制御する制御部とを備え、前記第1鍛造金型は、第1挿入孔が形成された第1ダイと、第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンとを有し、前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、前記第2鍛造金型は、第2挿入孔が形成された第2ダイと、第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチとを有し、前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、前記第3鍛造金型は、第3挿入孔が形成された第3ダイと、第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、前記第3中空孔に装着されており、棒状の軸部と、前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部とを含む第3パンチと、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチとを有し、前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの環状壁の高さより大きいサイズに設定されており、前記制御部は、前記第1加工空間に配置された前記ブランクを、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で挟み込ませることにより、前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部で押圧し、前記ブランクにパイロット部を形成しつつ、前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する前記環状壁を形成するように構成され、前記第2加工空間に配置された前記ブランクを、前記第2インサートと、前記第2パンチと、で挟み込ませることにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させるように構成されるとともに、前記第3加工空間に配置された前記ブランクを、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で挟み込ませることにより、前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、前記パイロット部を環状壁側に傾斜させるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、ブランクに、第1加工を施す第1鍛造金型と、前記第1鍛造金型と隣接して配置されており、前記第1鍛造金型で前記第1加工が施された前記ブランクに、第2加工を施す第2鍛造金型と、前記第2鍛造金型と隣接して配置されており、前記第2鍛造金型で前記第2加工が施された前記ブランクに、第3加工を施す第3鍛造金型と、前記第1ないし第3鍛造金型のうち、隣接する2つの間で、前記ブランクを搬送する搬送機構とを備え、前記第1鍛造金型は、第1挿入孔が形成された第1ダイと、第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンとを有し、前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、前記第2鍛造金型は、第2挿入孔が形成された第2ダイと、第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチとを有し、前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、前記第3鍛造金型は、第3挿入孔が形成された第3ダイと、第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、前記第3中空孔に装着されており、棒状の軸部と、前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部とを含む第3パンチと、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチとを有し、前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの環状壁の高さより大きいサイズに設定されていることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、前記傾斜部の外径は、第1接続位置から第2接続位置に向かうに従って、徐々に増大することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、鍛造成形部は、前記第1から第3鍛造金型と、前記搬送機構とを含み、外形が略四角形状となるピアスナット用の前記ブランクを製造し、供給部は、前記ブランクの材料として断面形状が略四角形状の線材を、前記鍛造成形部に供給することを特徴とする。
また、請求項8の発明は、第1から第3鍛造金型を用いるピアスナットの製造方法であって、前記第1鍛造金型は、第1挿入孔が形成された第1ダイと、第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンとを有し、前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、前記第2鍛造金型は、第2挿入孔が形成された第2ダイと、第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチとを有し、前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、前記第3鍛造金型は、第3挿入孔が形成された第3ダイと、第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、前記第3中空孔に装着されており、棒状の軸部と、前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部とを含む第3パンチと、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチとを有し、前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの環状壁の高さより大きいサイズに設定されており、(a)前記ブランクを前記第1加工空間に配置する工程と、(b)前記工程(a)が実行された後、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部で押圧し、前記ブランクにパイロット部を形成しつつ、前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する前記環状壁を形成する工程と、(c)前記工程(b)が実行された前記ブランクを、前記第2加工空間に配置する工程と、(d)前記工程(c)が実行された後、前記第2インサートと、前記第2パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させる工程と、(e)前記工程(d)が実行された前記ブランクを、前記第3加工空間に配置する工程と、(f)前記工程(e)が実行された後、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、前記パイロット部を環状壁側に傾斜させる工程とを備えることを特徴とする。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、ピアスナットの製造装置であって、ブランクに、第1加工を施す第1鍛造金型と、前記第1鍛造金型と隣接して配置されており、前記第1鍛造金型で前記第1加工が施された前記ブランクに、第2加工を施す第2鍛造金型と、前記第2鍛造金型と隣接して配置されており、前記第2鍛造金型で前記第2加工が施された前記ブランクに、第3加工を施す第3鍛造金型と、前記第1ないし第3鍛造金型のうち、隣接する2つの間で、前記ブランクを搬送する搬送機構と、前記第1から第3鍛造金型および前記搬送機構の動作を制御する制御部とを備え、前記ピアスナットは、本体部と、前記本体部の平坦面の中央付近から突出する肉厚部と、前記肉厚部の上面から前記本体部の外方に突出するパイロット部と、前記平坦面の外周に沿って設けられた環状壁とを有するとともに、前記本体部、前記パイロット部、および前記肉厚部の中央に貫通孔が形成され、前記貫通孔の延伸方向と垂直な方向における前記肉厚部の外周長さは、前記平坦面から離隔するにしたがって小さくなり、前記延伸方向と垂直な方向における前記パイロット部の外周長さは、前記平坦面から離隔するにしたがって大きくなり、前記第1鍛造金型は、第1挿入孔が形成された第1ダイと、第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンとを有し、前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、前記第1インサートに形成された前記第1中空孔の両端のうち前記第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、前記第2鍛造金型は、第2挿入孔が形成された第2ダイと、第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチとを有し、前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、前記第3鍛造金型は、第3挿入孔が形成された第3ダイと、第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、前記第3中空孔に装着されており、棒状の軸部と、前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部とを含む第3パンチと、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチとを有し、前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの環状壁の高さより大きいサイズに設定されており、前記制御部は、前記第1加工空間に配置された前記ブランクを、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で挟み込ませることにより、前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部および前記第1インサートの第1斜面で押圧し、前記ブランクに前記パイロット部を予備成形しつつ、前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する前記環状壁を予備成形するように構成され、前記第2加工空間に配置された前記ブランクを、前記第2インサートと、前記第2パンチと、で挟み込ませることにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させるように構成されるとともに、前記第3加工空間に配置された前記ブランクを、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で挟み込ませることにより、前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、予備成形された前記パイロット部を前記傾斜部の外周面で押圧して環状壁側に傾斜させるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のピアスナットの製造装置において、前記第2インサートに形成された前記第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、面取りされており、前記制御部は、前記第1加工空間に配置された前記ブランクを、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で挟み込ませることにより、前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部および前記第1インサートの第1斜面で押圧して、前記ブランクに前記パイロット部を予備成形しつつ、前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する前記環状壁を予備成形するように構成され、前記第2加工空間に配置された前記ブランクを、前記第2ピンおよび前記第2インサートと、前記第2パンチと、で挟み込ませることにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させつつ、予備成形された前記パイロット部を前記第2インサートの第2斜面で押圧するように構成されるとともに、前記第3加工空間に配置された前記ブランクを、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で挟み込ませることにより、前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、予備成形された前記パイロット部を前記傾斜部の外周面で押圧して環状壁側に傾斜させるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のピアスナットの製造装置において、前記傾斜部の外径は、第1接続位置から第2接続位置に向かうに従って、徐々に増大することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、鍛造成形部は、前記第1から第3鍛造金型と、前記搬送機構とを含み、外形が略四角形状となるピアスナット用の前記ブランクを製造し、供給部は、前記ブランクの材料として断面形状が略四角形状の線材を、前記鍛造成形部に供給することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、前記第3鍛造金型は、各々が、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされるとともに、前記第3挿入孔の第3内周壁に沿って設けられた3本以上のノックアウトピン、をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、第1から第3鍛造金型を用いるピアスナットの製造方法であって、前記ピアスナットは、本体部と、前記本体部の平坦面の中央付近から突出する肉厚部と、前記肉厚部の上面から前記本体部の外方に突出するパイロット部と、前記平坦面の外周に沿って設けられた環状壁とを有するとともに、前記本体部、前記パイロット部、および前記肉厚部の中央に貫通孔が形成され、前記貫通孔の延伸方向と垂直な方向における前記肉厚部の外周長さは、前記平坦面から離隔するにしたがって小さくなり、前記延伸方向と垂直な方向における前記パイロット部の外周長さは、前記平坦面から離隔するにしたがって大きくなり、前記第1鍛造金型は、第1挿入孔が形成された第1ダイと、第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンとを有し、前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、前記第1インサートに形成された前記第1中空孔の両端のうち前記第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、前記第2鍛造金型は、第2挿入孔が形成された第2ダイと、第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチとを有し、前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、前記第3鍛造金型は、第3挿入孔が形成された第3ダイと、第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、前記第3中空孔に装着されており、棒状の軸部と、前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部とを含む第3パンチと、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチとを有し、前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの環状壁の高さより大きいサイズに設定されており、(a)前記ブランクを前記第1加工空間に配置する工程と、(b)前記工程(a)が実行された後、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部および前記第1インサートの第1斜面で押圧し、前記ブランクに前記パイロット部を予備成形しつつ、前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する前記環状壁を予備成形する工程と、(c)前記工程(b)が実行された前記ブランクを、前記第2加工空間に配置する工程と、(d)前記工程(c)が実行された後、前記第2インサートと、前記第2パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させる工程と、(e)前記工程(d)が実行された前記ブランクを、前記第3加工空間に配置する工程と、(f)前記工程(e)が実行された後、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、予備成形された前記パイロット部を前記傾斜部の外周面で押圧して環状壁側に傾斜させる工程とを備えることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項6に記載のピアスナットの製造方法において、前記第2インサートに形成された前記第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、面取りされており、前記工程(d)は、前記工程(c)が実行された後、前記第2ピンおよび前記第2インサートと、前記第2パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させつつ、予備成形された前記パイロット部を前記第2インートの第2斜面で押圧することを特徴とする。
請求項1から請求項7に記載の発明において、(1)第1加工空間では、主として、パイロット部および環状壁が予備成形され、(2)第2加工空間では、主として、ブランクの環状壁が、パイロット部側に傾斜させられ、(3)第3加工空間では、主として、パイロット部に貫通孔が形成されつつ、パイロット部が環状壁側に傾斜させられる。また、第3加工空間において、ガイドの対向面にブランクの環状壁が接触することを防止でき、または、最小限に抑えることができる。これにより、環状壁を傾斜させることと、パイロット部を傾斜させることと、を別の工程で実行できる。そのため、パイロット部および環状壁の加工精度を、さらに向上させることができる。
また請求項1から請求項7に記載の発明において、第1インサートに形成された第1中空孔の両端のうち第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、第1斜面が成形されている。また、第2インサートに形成された第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、第1開口の場合と同様に、面取りされており、第2斜面が成形されている。これにより、予備成形されたブランクのパイロット部は、第1インサートの第1斜面および第2インサートの第2斜面により押圧された後、環状壁側に傾斜させられる。そのため、平坦面付近における貫通孔外周の板厚を十分に確保したピアスナットが製造できる。
また、請求項1から請求項7に記載の発明により製造されたピアスナットが用いられれば、母材への穴開け時におけるパイロット部および肉厚部の圧縮応力に起因して、パイロット部または肉厚部が座屈することを未然に防止できる。
さらに、請求項1から請求項7に記載の発明により製造されたピアスナットが用いられれば、母材がパイロット部および環状壁の間に導入され、母材がピアスナットにかしめられるときに、ピアスナットの貫通孔の内径が変動することを防止できる。そのため、母材への固着後にピアスナットにネジ止めができないという問題が発生することを防止できる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、供給部は、ブランクの材料として、断面形状が略四角形状の線材を鍛造成形部に供給できる。これにより、外形が略四角形状となるピアスナット用のブランクを鍛造成形する場合において、第1から第3鍛造金型のそれぞれに掛かる負荷を低減できる。そのため、第1から第3鍛造金型のそれぞれのメンテナンス間隔を延ばすとともに、第1および第3鍛造金型のそれぞれの寿命を延ばすことができる。
特に、請求項5に記載の発明によれば、パイロット部を傾斜させる処理が施されたブランクを第3加工空間から良好に取り外すことができる。

Claims (9)

  1. (a) ブランクに、第1加工を施す第1鍛造金型と、
    (b) 前記第1鍛造金型と隣接して配置されており、前記第1鍛造金型で前記第1加工が施された前記ブランクに、第2加工を施す第2鍛造金型と、
    (c) 前記第2鍛造金型と隣接して配置されており、前記第2鍛造金型で前記第2加工が施された前記ブランクに、第3加工を施す第3鍛造金型と、
    (d) 前記第1ないし第3鍛造金型のうち、隣接する2つの間で、前記ブランクを搬送する搬送機構と、
    (e) 前記第1から第3鍛造金型および前記搬送機構の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記第1鍛造金型は、
    (a-1) 第1挿入孔が形成された第1ダイと、
    (a-2) 第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、
    (a-3) 前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、
    (a-4) 前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンと、
    を有し、
    前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、
    前記第2鍛造金型は、
    (b-1) 第2挿入孔が形成された第2ダイと、
    (b-2) 第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、
    (b-3) 前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチと、
    を有し、
    前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、
    前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、
    前記第3鍛造金型は、
    (c-1) 第3挿入孔が形成された第3ダイと、
    (c-2) 第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、
    (c-3) 前記第3中空孔に装着されており、
    棒状の軸部と、
    前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、
    前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部と、
    を含む第3パンチと、
    (c-4) 前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチと、
    を有し、
    前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、
    前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの前記環状壁の高さより大きいサイズに設定されており、
    前記制御部は、
    前記第1加工空間に配置された前記ブランクを、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で挟み込ませることにより、
    (i) 前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部で押圧し、前記ブランクにパイロット部を形成しつつ、
    (ii) 前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する環状壁を形成するように構成され、
    前記第2加工空間に配置された前記ブランクを、前記第2インサートと、前記第2パンチと、で挟み込ませることにより、
    (iii) 前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させるように構成されるとともに、
    前記第3加工空間に配置された前記ブランクを、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で挟み込ませることにより、
    (iv) 前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、前記パイロット部を環状壁側に傾斜させるように構成されていることを特徴とするピアスナットの製造装置。
  2. (a) ブランクに、第1加工を施す第1鍛造金型と、
    (b) 前記第1鍛造金型と隣接して配置されており、前記第1鍛造金型で前記第1加工が施された前記ブランクに、第2加工を施す第2鍛造金型と、
    (c) 前記第2鍛造金型と隣接して配置されており、前記第2鍛造金型で前記第2加工が施された前記ブランクに、第3加工を施す第3鍛造金型と、
    (d) 前記第1ないし第3鍛造金型のうち、隣接する2つの間で、前記ブランクを搬送する搬送機構と、
    を備え、
    前記第1鍛造金型は、
    (a-1) 第1挿入孔が形成された第1ダイと、
    (a-2) 第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、
    (a-3) 前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、
    (a-4) 前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンと、
    を有し、
    前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、
    前記第2鍛造金型は、
    (b-1) 第2挿入孔が形成された第2ダイと、
    (b-2) 第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、
    (b-3) 前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチと、
    を有し、
    前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、
    前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、
    前記第3鍛造金型は、
    (c-1) 第3挿入孔が形成された第3ダイと、
    (c-2) 第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、
    (c-3) 前記第3中空孔に装着されており、
    棒状の軸部と、
    前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、
    前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部と、
    を含む第3パンチと、
    (c-4) 前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチと、
    を有し、
    前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、
    前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの前記環状壁の高さより大きいサイズに設定されていることを特徴とするピアスナットの製造装置。
  3. 請求項1に記載のピアスナットの製造装置において、
    前記第1インサートに形成された前記第1中空孔の両端のうち第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、
    前記第2インサートに形成された前記第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、面取りされており、
    前記制御部は、
    前記第1加工において、予備成形された前記ブランクの前記パイロット部を、前記第1インサートの第1斜面で押圧させ、
    前記第2加工において、予備成形された前記ブランクの前記パイロット部を、前記第2インサートの第2斜面で押圧させるように構成されていることを特徴とするピアスナットの製造装置。
  4. 請求項2に記載のピアスナットの製造装置において、
    前記第1インサートに形成された前記第1中空孔の両端のうち第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、
    前記第2インサートに形成された前記第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、面取りされていることを特徴とするピアスナットの製造装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、
    前記傾斜部の外径は、前記第1接続位置から前記第2接続位置に向かうに従って、徐々に増大することを特徴とするピアスナットの製造装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、
    鍛造成形部は、
    前記第1から第3鍛造金型と、前記搬送機構と、前記制御部と、
    を含み、外形が略四角形状となるピアスナット用の前記ブランクを製造し、
    供給部は、前記ブランクの材料として断面形状が略四角形状の線材を、前記鍛造成形部に供給することを特徴とするピアスナットの製造装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のピアスナットの製造装置において、
    前記第3鍛造金型は、
    (c-4) 各々が、前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされるとともに、前記第3挿入孔の第3内周壁に沿って設けられた3本以上のノックアウトピン、
    をさらに備えることを特徴とするピアスナットの製造装置。
  8. 第1から第3鍛造金型を用いるピアスナットの製造方法であって、
    前記第1鍛造金型は、
    第1挿入孔が形成された第1ダイと、
    第1台地状部を有する筒状体であり、前記第1台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第1挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第1加工空間が形成される第1インサートと、
    前記第1加工空間に対して相対的に進退可能とされた第1パンチと、
    前記第1インサートの第1中空孔に装着された第1ピンと、
    を有し、
    前記第1挿入孔の第1内周壁と前記第1台地状部の第1側壁とにより第1環状溝が形成され、
    前記第2鍛造金型は、
    第2挿入孔が形成された第2ダイと、
    第2台地状部を有する筒状体であり、前記第2台地状部が前記ブランクと対向するよう、前記第2挿入孔に装着されることによって、前記ブランクを加工する第2加工空間が形成される第2インサートと、
    前記第2加工空間に対して相対的に進退可能とされた第2パンチと、
    を有し、
    前記第2挿入孔の第2内周壁と前記第2台地状部の第2側壁とにより第2環状溝が形成され、
    前記第2環状溝における前記第2挿入孔の内径は、前記第2パンチと遠ざかるに従って減少し、
    前記第3鍛造金型は、
    第3挿入孔が形成された第3ダイと、
    第3中空孔が形成された筒状体であるとともに、前記第3中空孔の開口に沿って形成された環状突起を有しており、前記環状突起が前記第3挿入孔に挿入されることによって、第3加工空間が形成されるガイドと、
    前記第3中空孔に装着されており、
    棒状の軸部と、
    前記軸部よりブランク側に設けられた棒状の先端部と、
    前軸部と前記先端部の間に設けられた錐台状の傾斜部と、
    を含む第3パンチと、
    前記第3加工空間に対して相対的に進退可能とされた筒状体であり、前記第3パンチとの間に前記ブランクを挟む込むことによって、前記ブランクに貫通孔を形成する第4パンチと、
    を有し、
    前記ガイドの前記環状突起は、前記ブランクと対向する対向面に設けられ、
    前記対向面に対する前記環状突起の高さは、少なくとも前記ブランクの前記環状壁の高さより大きいサイズに設定されており、
    (a) 前記ブランクを前記第1加工空間に配置する工程と、
    (b) 前記工程(a)が実行された後、前記第1ピンおよび前記第1インサートと、前記第1パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、
    前記第1インサートの前記第1中空孔に押し出された前記ブランクを前記第1ピンの第1端部で押圧し、前記ブランクにパイロット部を形成しつつ、
    前記第1環状溝に押し出された前記ブランクによって、前記パイロット部を囲繞する環状壁を形成する工程と、
    (c) 前記工程(b)が実行された前記ブランクを、前記第2加工空間に配置する工程と、
    (d) 前記工程(c)が実行された後、前記第2インサートと、前記第2パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、前記第2環状溝に挿入された前記環状壁を前記パイロット部側に傾斜させる工程と、
    (e) 前記工程(d)が実行された前記ブランクを、前記第3加工空間に配置する工程と、
    (f) 前記工程(e)が実行された後、前記ガイドおよび前記第3パンチと、前記第4パンチと、で前記ブランクを挟み込むことにより、
    前記ブランクに貫通孔を形成しつつ、前記パイロット部を環状壁側に傾斜させる工程と、
    を備えることを特徴とするピアスナットの製造方法
  9. 請求項8に記載のピアスナットの製造方法において、
    前記第1インサートに形成された前記第1中空孔の両端のうち第1台地状部側の第1開口付近は、面取りされており、
    前記第2インサートに形成された前記第2中空孔の両端のうち第2台地状部側の第2開口付近は、面取りされており、
    前記工程(b)は、予備成形された前記ブランクの前記パイロット部を、前記第1インサートの第1斜面で押圧し、
    前記工程(d)は、予備成形された前記パイロット部を、前記第2インサートの第2斜面で押圧することを特徴とするピアスナットの製造方法。
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