JP2016011794A - 流体加熱器 - Google Patents

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桂児 北林
Keiji Kitabayashi
桂児 北林
晃 三雲
Akira Mikumo
晃 三雲
成伸 先田
Shigenobu Sakita
成伸 先田
悦弘 西本
Nobuhiro Nishimoto
悦弘 西本
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【課題】 熱効率が高く且つ信頼性に優れた流体加熱器を提供する。【解決手段】 平行な複数の流路11a、11bを内部に備えた流路ユニット10と、これら複数の流路11a、11bの各々に収容され且つ電気絶縁材で被覆された好適には線状形態の発熱体20とを有する流体加熱器1であって、複数の流路11a、11bが直列に連通されている。流路ユニット10には、複数の流路11a、11bを2つずつ連通させる連通路12の形成された蓋部が複数の流路11a、11bの延在方向における少なくとも一端部に設けられているのが好ましい。また、流路ユニット10には、発熱体20の収容されていない流路がその周りを前記複数の流路で取り囲まれた状態で設けられていてもよい。【選択図】 図1

Description

本発明は、抵抗発熱体を用いて流体を加熱する流体加熱器に関する。
プロセス流体や洗浄液などの流体を所定の温度まで加熱する技術は、化学プラントや食品工場等の工業用途に留まらず、商業施設等に設置されたハンドドライヤーや一般家庭に於ける温水洗浄便座に至る様々な分野で広く適用されている。かかる流体の加熱では、被加熱流体である低温側の流体を蒸気や熱媒体などの高温側の流体と熱交換する方式が用いられることが多いが、高温側の流体が経済性等の理由で利用できない場合は、被加熱流体を所望の温度まで比較的すばやく加熱することが可能な抵抗発熱体による加熱方式を採用することがある。
例えば特許文献1には、セラミック製のシートの片面に抵抗発熱体となる高融点金属を印刷法により塗布し、これをセラミック製のパイプ材の外周面に抵抗発熱体が内側となるように巻きつけた後、接着及び焼成により一体化させたセラミックヒータが開示されている。また、特許文献2には、片方の面が接液面となる平面状のセラミックス基板のもう片方の面に抵抗発熱体を設け、更にその上に絶縁層を覆うことで形成された流体加熱用のセラミックヒータが開示されている。
特開2005−183371公報 特開2002−151236公報
昨今の環境保全や省電力に対する関心の高まりから、抵抗発熱体を用いた流体加熱器には消費電力が小さく効率よく流体を加熱できるものが求められている。しかしながら、上記した特許文献1に示す構造では、抵抗発熱体を覆うシートの材質が該シートが巻き付けられているパイプ状部材の材質と同じであるため、これらに挟まれている抵抗発熱体で発生した熱をパイプ状部材の内側を流れる流体に効率よく伝えることができなかった。また、特許文献2に示す構造では、温度変化が繰り返されるうちにセラミックス基板と絶縁層とのわずかな熱膨張係数差によりこれらの接着界面にクラックが生じやすく、信頼性を損なうことがあった。
本発明はかかる従来の流体加熱器が有する問題点に鑑みてなされたものであり、熱効率が高く信頼性に優れた流体加熱器を提供する事を目的としている。
上記目的を達成するため、本発明が提供する流体加熱器は、平行な複数の流路を内部に備えた流路ユニットと、前記複数の流路の各々に収容され且つ電気絶縁材で被覆された発熱体とを有する流体加熱器であって、前記複数の流路が直列に連通されていることを特徴としている。
本発明によれば、従来の流体加熱器に比べて熱効率が高く信頼性に優れた流体加熱器を提供することができる。
本発明の流体加熱器の一具体例を示す縦断面図である。 本発明の流体加熱器が有する発熱体が巻き付けられる櫛歯状部材の一具体例を示す斜視図である。 図2の櫛歯状部材を構成する板状部材を示す斜視図である。 本発明の流体加熱器の他の具体例を示す斜視図である。 実施例で作製した4本の櫛歯状部材を、それらが取り付けられている蓋部と共に示す斜視図である。
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。本発明の実施形態の流体加熱器は、平行な複数の流路を内部に備えた流路ユニットと、前記複数の流路の各々に収容され且つ電気絶縁材で被覆された発熱体とを有する流体加熱器であって、前記複数の流路が直列に連通されていることを特徴としている。かかる構成により従来の流体加熱器に比べて熱効率が高く且つ信頼性に優れた流体加熱器を提供することができる。
上記した本発明の実施形態の流体加熱器においては、前記流路ユニットは前記複数の流路の延在方向における少なくとも一端部に蓋部を有しており、前記蓋部に前記複数の流路を2つずつ連通させる連通路が形成されているのが好ましい。これにより流路ユニットの作製が容易になる上、発熱体の交換や流路内壁面の洗浄などのメンテナンスが容易になる。
上記した本発明の実施形態の流体加熱器においては、前記流路ユニットは発熱体の収容されていない発熱体非収容流路を更に有しているのが好ましい。これにより流体加熱器の流路ユニット内に形成する流路の構成に自由度が増す。また、前記流路ユニットは前記複数に連通する供給口及び排出口を有しており、前記供給口から供給された被加熱流体は先ず前記発熱体非収容流路内を流れて予熱されてから前記複数の流路を順次流れた後、前記排出口から排出されるのが好ましく、特に前記発熱体非収容流路の周りを前記複数の流路が取り囲んでいるのがより好ましい。これにより流体加熱器の熱効率を高めることが可能になる。
次に、図1を参照しながら本発明の流体加熱器の一具体例について具体的に説明する。図1に示す本発明の一具体例の流体加熱器1は、互いに平行に延在する2つの流路を内部に備えた流路ユニット10と、これら2つの流路の各々に収容され且つ電気絶縁材で被覆された線状形態の発熱体20とからなる。具体的に説明すると、略直方体形状の流路ユニット10は、互いに平行に延在する往路11a及び復路11bからなる流路11を内部に備えている。流路ユニット10の流路延在方向の一端部には、これら往路11a及び復路11bを連通させる連通路12が形成されている。ここで平行とは、厳密な意味での平行のほか、各々の流路の軸が概ね同じ方向を向いている場合をも含むものとする。例えば、2つの流路の軸同士のなす角が30度未満の位置関係にある場合を平行と称するものとする。
流路ユニット10の流路延在方向の他端部には、被加熱流体の供給口13及び排出口14が設けられており、これら供給口13及び排出口14は、それぞれ往路11a及び復路11bに連通している。これにより、互いに平行に延在するこれら往路11a及び復路11bは、直列の流路を形成している。これら往路11a及び復路11bに、それぞれ往路用発熱体20a及び復路用発熱体20bが流路の端から端に至るように収容されている。これら往路用発熱体20aの一端部と復路用発熱体20bの一端部とは互いに接続しており、全体として1つの直列回路を形成している。また、往路用発熱体20aの他端部と復路用発熱体20bの他端部とは共に流路ユニット10の壁面を貫通して外部に延出しており、ここに図示しない電源が接続している。
かかる構成により、流路ユニット10内に供給口13を介して導入された被加熱流体は、先ず往路11a内を通って流路ユニット10の一端部から他端部に向かって流れ、その間に往路11aの内部に収容されている往路用発熱体20aで加熱される。流路ユニット10の他端部に到達した被加熱流体は、連通路12で流れの向きを180°変えられた後、復路11b内を通って流路ユニット10の上記他端部から上記一端部に向かって流れ、その間に復路11bの内部に収容されている復路用発熱体20bで加熱される。このようにして、流路ユニット10内を一往復して戻ってきた被加熱流体は、排出口14から排出される。
このように、本発明の一具体例の流体加熱器は、発熱体が収容された複数の流路が直列に連通しているので、流路が並列に連通している場合に比べて流速を速くすることができ、これにより流体を乱流化し被加熱流体と発熱体との間の熱伝達係数を高めることができる。また、流速が速くなるので流路内で被加熱流体がよどみにくくなり、よって局所的な過熱による泡の発生を防ぐことができ、泡が発生しても流速の速い被加熱流体によって直ぐに押し流すことが可能になる。これにより、極めて高い熱効率を実現することができる。
上記したような流路を備えた流路ユニットは、例えば中実の円柱又は角柱部材にその軸方向に貫通する複数の流路を設けた後、供給口用や排出口用の開口部を少なくとも一方に備えた円板状又は矩形板状の蓋部で両端を封止することで作製できる。上記した連通路はこの蓋部に設けてもよいし、上記した中実の円柱又は角柱部材に設けた流路の端部を一部切り欠くことで形成してもよい。流路を形成する際は、その内壁面の加工粗度を粗くして内部を流れる流体が乱流になりやすくしたり、邪魔板を設けて流路を長くしたりしてもよい。これらにより熱効率をより一層高めることができる。
流路ユニットの流路は、被加熱流体が下側から入って上側から抜けるような構造にするのが好ましい。具体的には図1に示すように、往路11aが復路11bよりも下に位置するように水平に設置した時、供給口13が往路11aの最下部になり、且つ排出口14が復路11bの最上部になるのが好ましい。これにより、空の流路内に被加熱流体を導入するスタートアップ時に最下部から最上部に向けて流体を充満させることができ、被加熱流体が液体の場合は流路内にエアポケットを生じさせることなく満液状態にすることができる。その結果、発熱体をすべて被加熱流体に浸漬させることができるので、極めて高い熱効率を実現することが出来る。
流路ユニット10の材質には、金属や樹脂など様々なものを用いることができ、被加熱流体の性質やその使用温度域、流路ユニット10の設置環境等により適宜選定することが出来る。金属の場合は、例えば銅、アルミニウム、ステンレス等を使用することができる。これらの金属は汎用的でコストパフォーマンスに長ける他、機械加工やろう付け、溶接等の加工技術により容易に作製できるため加熱器の設置場所や必要とする加熱器のサイズ、形状などに応じて比較的自由に設計することが可能になる。また、金属は樹脂に比べて耐熱温度が高く、機械強度に優れているという利点を有しており、ステンレスの場合は更に耐環境性にも優れている。
一方、樹脂の場合は、例えばアクリル、フッ素樹脂等を使用することができる。これらの樹脂は汎用的でコストパフォーマンスに優れ、機械加工や溶着等の加工技術により容易に作製できる。特に、樹脂の場合は金属に比べて融点が低いため、比較的低温で溶接等の形状加工が容易に出来るという利点がある。加えて、樹脂は軽量で且つ耐環境性能に優れるという利点があり、特にテフロンに代表されるフッ素樹脂は極めて高い耐環境性を有している。そのため、重量制限がある場合や環境負荷が特に高い用途に好適に用いることができる。
上記の流路内に収容する電気絶縁材で被覆された線状形態の発熱体20には、金属素線を用いることができる。金属素線の材質は、ステンレス、ニッケル−クロム、クロムを含む合金等を用いることが出来る。この金属素線の表面全体を略同じ肉厚で被覆する電気絶縁材には例えばビニル、ポリエチレン、ポリイミド、シリコーン、フッ素樹脂等を使用することができる。具体的な材質は被加熱流体の種類やその使用温度域などにより適宜選定することが出来る。耐熱、耐環境性が必要な場合はテフロン等のフッ素樹脂を用いるのが望ましく、それ以外の場合は汎用的なビニル、ポリエチレン、ポリイミド、シリコーンを用いることでコストメリットが得られる。
上記の電気絶縁材で被覆された線状の発熱体20は、図1に示すように、螺旋状に巻いてその螺旋軸方向が流路方向に略一致するように流路内に収容するのが好ましい。また、線状の発熱体20は、その絶縁被覆材同士が互いに接することがないピッチで螺旋状に巻くのが好ましい。これにより、流路内に線状の発熱体20を高密度に収容することができる上、線状の発熱体20のほぼすべての表面を被加熱流体に接触させることができるので、極めて高い熱効率を達成することができる。更に、絶縁被覆材同士が接することで生じ得る局所的な異常過熱を防ぐことができる。
線状の発熱体20は、各流路内で少なくとも一往復させることが好ましい。これにより、線状の発熱体20の両端部を流路ユニットの一か所から外部に抜き出すことが可能になる。流路内で一往復させる場合は、図1に示すように往側若しくは復側だけを螺旋状に巻いてもよいが、往側と複側の両方を螺旋状に巻くのが好ましい。これにより流路内により高い密度で線状の発熱体20を収容することができる。往側と複側の両方を螺旋状に巻く場合は、往側と復側とを同軸状であって且つ螺旋の巻き方向が互いに逆向きとなるように巻くのが好ましい。例えば、往側を右巻きにする場合は復側を左巻きにするのが好ましい。この様に同軸状であって且つ螺旋の巻き方向を逆にすることで、各コイルにより発生する磁場を打ち消すことができ、加熱器が周辺に及ぼす磁気の悪影響を抑えることが出来る。
上記したように線状の発熱体20を螺旋状に巻いた状態で流路内に収容する際、その絶縁被覆材同士が確実に密着しないようにするために櫛歯状部材を用いるのが好ましい。例えば図2に示す一具体例の櫛歯状部材30は、櫛歯を有する4枚の略同形状の矩形片が櫛歯側を外側に向けて断面十字の放射状となった立体構造を有しており、この櫛歯に沿って線状の発熱体20を巻きつけることによって所望のピッチで螺旋状に巻き付けることができる。そして、線状の発熱体20が巻き付けられたままの状態で櫛歯状部材30を流路に挿入することで螺旋軸の延在方向を流路の延在方向に一致させることができる。
図2の櫛歯状部材30は、例えば図3に示すような櫛歯を両側面に備えた2枚の略同形状の矩形板状部材31を組み合わせることで作製することができる。すなわち、2枚の同形状の矩形板状部材を用意し、各々長手方向に延びる両側面に櫛歯を設けると共に、長手方向の一端部から長手方向の中央部まで切り欠き部を形成し、これら切り欠き部同士を嵌め込むことによって櫛歯状部材30を形成することができる。なお、櫛歯状部材30の材質は、流路ユニット10の材質と同等にするのが好ましい。
線状の発熱体20を前述したように往側と複側の両方を螺旋状に巻いて流路内を一往復させる場合は、図3に示す櫛歯状部材30の隣接する歯部32同士の間の隙間33の奥側に往側の発熱体を螺旋状に巻きつけ、隙間33の外側に復側の発熱体を螺旋状に巻きつけるのが好ましい。その際、往側の発熱体と復側の発熱体とが接触しないように、櫛歯状部材30の各歯部32に往側の発熱体と復側の発熱体とを離間させる例えば図3の環状部材のようなスペーサー34を嵌装するのが好ましい。また、復側の発熱体の螺旋の最外周部よりも櫛歯状部材30の各歯部32の先端部が外側に突出しているのが好ましい。これにより線状の発熱体20が流路ユニット10の壁面と接触して局所的に過熱状態になるのを防ぐことができる。
流路ユニット10には温度センサーを設けてもよい。この場合、温度センサーには測温抵抗体を用いることが好ましい。測温抵抗体は、例えば測温素子部として絶縁セラミック基体の平面部に白金抵抗体を蒸着等の手段により形成し、その抵抗値を所定の値となるように調整した後、その電極パッド部にリード線をボンディング等の手段で接合することで得られる。上記の白金抵抗体及び電極パッド部は絶縁膜で被覆されていることが好ましい。かかる構成により測温素子部を小型化することができ、温度応答性を高めることが出来る。
測温抵抗体は流路ユニット10の外壁面や内壁面、または流路内(空間)や発熱体の絶縁被覆部の表面上に設置することが出来る。具体的な設置場所は、測定したい部位や制御機器とのマッチング等を考慮して適宜選定する。設置に際して、測温抵抗体のリード線に金属シースまたは樹脂パイプを被せ、流路ユニット10の壁面に設けた挿通孔に通してから該挿通孔を溶接することにより、外部とのシール性を保ったまま流路ユニット10内の温度を測定することができる。
流路ユニット10の内部で流体温度を測定する際は、被加熱流体からの圧力による機械的な損傷を避けるため、また被加熱流体の種種によっては耐環境性を考慮して樹脂パイプを測温素子部まで被せると共に、その先端部に当該樹脂パイプと略同一材質の樹脂を充填してシールすることが好ましい。また、線状の発熱体の温度を測定する際は、線状の発熱体を被覆している電気絶縁材の表面上に測温素子を当接させた後、上述したように樹脂パイプを被せて同様の手段でシールするのが好ましい。
温度センサーを流路ユニット10の内外壁面等に設置する際は、接着剤を用いて固定することができる。接着剤にはシリコーンやエポキシ等の有機系樹脂を主成分としたものや、セラミック粒等の無機材料とバインダ成分とを組み合わせたものを利用することが出来る。特にシリコーン樹脂を主成分とした接着剤は、流体加熱に必要な温度帯に耐える耐熱性を有し、且つ弾力性を有することから、測温素子と周辺部材の僅かな熱膨張量差を吸収し得るため好適である。
次に、図4を参照しながら、本発明の流体加熱器の他の具体例について説明する。この図4に示す流体加熱器100は、流路ユニット110内に互いに平行な5つの流路111a〜111eが形成されている。これらのうち、流路ユニット110の長手方向に垂直な断面中央部に流路111aが位置しており、その周りを4つの流路111b〜111eが取り囲んでいる。そして、この中央部の流路111aには発熱体が収容されておらず、その周囲の流路111b〜111eに発熱体が収容されている。なお、図5では簡単のため発熱体は図示していない。
流路ユニット110の両端部には蓋部110a、110bが設けられており、流路111a及び流路111eに対向する位置にそれぞれ供給口113及び排出口114が設けられている。これら両蓋部110a、110bには更にこれら5つの流路111a〜111eを2つずつ連通させる連通路112a〜112dが形成されている。かかる構成により、供給口113から供給された被加熱流体は、先ず流路111a内を端から端まで流れ、その間に周りの流路111b〜111eの発熱体からの伝熱で予熱される。流路111aの末端に到達した被加熱流体は連通路112aで折り返した後、流路111b内を端から端まで流れ、その間に内部に設けられた発熱体で加熱される。
以降、同様にして連通路112b、流路111c、連通路112c、流路111d、連通路112d、流路111eの順に流路内を流れて各々の発熱体によって加熱された後、排出口114から排出される。このように、図4に示す本発明の他の具体例の流体加熱器100では、被加熱流体は最初に発熱体が収容されていない流路を流れるが、周囲の流路からの伝熱により効果的に予熱されるので、より高い熱効率を実現することができる。また、この流体加熱器100は流路ユニットの両端部110の両端部にそれぞれ供給口113及び排出口114を設けることができるので、配管の引き回しが不要になってスリムな構造にすることができる。
以上、本発明の流体加熱器について複数の具体例を挙げて説明したが、本発明はこれら具体例に限定されるものではなく、本発明の主旨から逸脱しない範囲の種々の態様で実施可能である。例えば、流路ユニットの形状やその内部に設けられる流路の形状、本数等は上記した具体例に限定されるものではなく、互いに平行な3本や4本、あるいは6本以上の流路を流路ユニット内に設けてもよいし、各流路の断面形状は多角形等でもよい。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲およびその均等物に及ぶものである。
PTFE製の幅50mm×高さ50mm×長さ100mmの直方体形状の中実ブロックを準備し、そこに第1〜第4流路として長手方向に延在する内径20mmの貫通孔を4本設けた。これら4本の流路内に収容する被覆された発熱体として、外径0.45mm×長さ約10mのSUS304軟質線からなる金属素線に厚み0.5mmのPTFEを被覆したものを用意した。
この被覆された線状の発熱体を図2に示すようなPTFE製の櫛歯状部材30の4本に順次螺旋状に巻きつけた。その際、各櫛歯状部材30では先ず櫛歯状部材30の内側に右巻きで螺旋状に巻き付けた後、各歯部にPTFE製の環状スペーサーを嵌装し、櫛歯状部材30の外側に左巻きで螺旋状に巻き付けた。これにより、往側の発熱体と復側の発熱体とを同軸状に巻き付けることができた。また、復側の発熱体の最外周部の外側から櫛歯状部材30の歯部の先端部分を突出させることができた。
このように、被覆された1本の線状の発熱体が巻き付けられた4個の櫛歯状部材30を、図5に示すように、それらが該1本の線状の発熱体で連なったまま、上記ブロックの長手方向の一端部を封止する矩形の第1蓋部に取り付けた。そして、線状の発熱体上の被覆部に測温抵抗体を当接させ、この状態で該測温抵抗体が当接している線状の発熱体の一部を測温抵抗体と共にパイプで覆い、その内部に液体が侵入しない様にパイプの先端部を溶接シールした。
なお、第1蓋部には、第1と第2の流路、及び第3と第4の流路をそれぞれ連通させる溝を予め設けておいた。一方、上記ブロックの長手方向の他端部を封止する第2蓋部には、第2と第3の流路を連通させる溝と、第1の流路の最下部及び第4の流路の最上部にそれぞれ対向するように貫通した2つの開口部とを予め設けておいた。これら2つの開口部にはPTFE製のパイプを溶接で取り付けてそれぞれ供給口及び排出口とした。更に、第2蓋部に予め設けておいた引き出し線用貫通孔から上記1本の線状の発熱体の両端部と測温抵抗体のコードとを引き出して、それぞれ電源及び制御装置に接続した。これら第1蓋部及び第2蓋部をそれぞれ上記ブロックの長手方向の両端部にそれぞれ溶接した。このようにして試料1の流体加熱器を作製した。
比較のため、上記ブロックの第1〜第4流路に並列して液が流れるように、上記ブロックの長手方向両端部に溶接する第1及び第2蓋部の各々に、その中央部で開口する貫通孔とこの貫通孔から第1〜第4流路に分岐する分岐用空間部を設けたものを用いた以外は上記した試料1の流体加熱器と同様にして試料2の流体加熱器を作製した。
このようにして作製した試料1〜2の流体加熱器に対して、各々被加熱流体として約22℃に温度管理された水を1.0L/minの流量で連続的に供給し、その状態で線状の発熱体の金属素線に約2kWの電力を印加して水を昇温させた。昇温開始30秒経過後の出口側の温度をモニタしたところ、試料1の流体加熱器では出口温度が47℃となり、供給温度との差は25℃となった。一方、試料2の流体加熱器では出口温度が35℃となり、供給温度との差は13℃となった。このように、発熱体との伝熱面積が等しいにもかかわらず、試料1では4本の流路が直列に接続されているので、4本の流路が並列に接続されている試料2に比べて流速を4倍速くなって伝熱係数が増加したと考えられる。
1 流体加熱器
10 流路ユニット
11a 往路
11b 復路
12 連通路
13 供給口
14 排出口
20 発熱体
20a 往路用発熱体
20b 復路用発熱体
30 櫛歯状部材
31 板状部材
32 歯部
33 隙間
34 スペーサー
100 流体加熱器
110 流路ユニット
110a、110b 蓋部
111a〜111e 流路
112a〜112d 連通路
113 供給口
114 排出口

Claims (5)

  1. 平行な複数の流路を内部に備えた流路ユニットと、前記複数の流路の各々に収容され且つ電気絶縁材で被覆された発熱体とを有する流体加熱器であって、前記複数の流路が直列に連通されている流体加熱器。
  2. 前記流路ユニットは前記複数の流路の延在方向における少なくとも一端部に蓋部を有しており、前記蓋部に前記複数の流路を2つずつ連通させる連通路が形成されている、請求項1に記載の流体加熱器。
  3. 前記流路ユニットは発熱体の収容されていない発熱体非収容流路を更に有している、請求項1又は請求項2に記載の流体加熱器。
  4. 前記流路ユニットは前記複数の流路に連通する供給口及び排出口を有しており、前記供給口から供給された被加熱流体は先ず前記発熱体非収容流路内を流れて予熱されてから前記複数の流路を順次流れた後、前記排出口から排出される、請求項3に記載の流体加熱器。
  5. 前記発熱体非収容流路の周りを前記複数の流路が取り囲んでいる、請求項4に記載の流体加熱器。
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