JP2016009333A - 走路境界推定装置及び走路境界推定方法 - Google Patents

走路境界推定装置及び走路境界推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遠方の領域における立体走路境界の推定が出来なくなる状況が発生することを低減可能な走路境界推定装置及び走路境界推定方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、段差検出による立体走路境界の検出結果、及び、テンプレート照合による境界候補点の検出結果に基づいて、車両周囲の交通環境における立体走路境界を検出する。ここで、本発明は、段差検出による立体走路境界の検出評価値が低く、且つ、テンプレート照合による境界候補点の照合評価値が低い探索領域である低評価探索領域がある場合には、当該低評価探索領域よりも車両近傍側における所定領域分の画像データをテンプレート画像として再設定し、低評価探索領域を遠方方向にスキップした画像領域から、より遠方に向かって新たな探索領域を再設定し、再設定された探索領域内でテンプレート照合を継続して実施する。【選択図】図2

Description

本発明は、走路境界推定装置及び走路境界推定方法に関する。
従来、走路境界推定技術が報告されている。
例えば、特許文献1に記載の技術では、車両周囲の交通環境における高さ変化がある位置を検出する段差検出結果に基づき、縁石などの立体的な走路境界(立体走路境界)を車両近傍側から遠方側に向かって検出する。その後、検出された立体走路境界の最遠方領域における輝度画像をテンプレート照合用の画像として取得し、当該最遠方領域からより遠方に向かってテンプレート照合を実施することにより、段差検出結果からでは立体走路境界が検出されない遠方の領域における立体走路境界の推定を行う。
また、特許文献2に記載の技術では、車両の近傍領域の撮影画像から道路境界の画像を切り出してテンプレートを作成し、車両から車両の遠方領域までの距離に応じてテンプレートの縮尺を変更して、テンプレートのマッチング処理により遠方領域の撮影画像から道路境界を検出し、道路境界の検出結果に基づいて車両の前方の走行路を認識する。
特開2013−161190号公報 特開2013−142972号公報
しかしながら、従来技術では、例えば、縁石などの立体走路境界が、車両の出入り等の為に途切れていたり、電柱などの他の立体構造物の影になっていたりするなどの理由で、当該立体走路境界を空間的に連続的なものとして検出し難い場合がある。そのような場合、従来技術においては、段差検出に基づく立体走路境界の検出、及び、テンプレート照合に基づく立体走路境界の検出が中断され、遠方の領域における立体走路境界の推定が出来なくなる可能性がある。
一例として、遠方の領域における立体走路境界の推定が出来なくなる可能性が高い状況を図1を参照して説明する。図1は、テンプレート照合による遠方探索が困難となるシーンの一例を示す。図1(a)は縁石境界が途切れ途切れの状態にあるシーンであり、図1(b)は陸橋の影が縁石境界上に落ちているシーンである。
ここで、テンプレート画像は、高さやエッジを手掛かりに、画像の一部を切り出す形で設定される。例えば、図1(a)の点線枠(i)がテンプレート画像として設定されたとする。それを基に、隣接する遠方領域を探索しても、実線枠(ii)内の縁石境界は、縁石が途切れている部分であるため、テンプレート照合では良好に検出できなくなる。また、一般にテンプレート照合は輝度情報に基づくため、図1(b)のように陸橋などの周辺構造物の影が縁石境界上に落ちている点線枠の領域(iii)では濃淡変化が乏しくなり、テンプレート照合が不安定になり正しい位置が検出できなくなることがある。
そのため、従来技術では、図1(a)に示すように縁石が途切れていたり、図1(b)に示すように路面に他の周辺構造物(陸橋など)の影が落ちていたり、その他側溝の蓋が有ったり無かったりする場合には、切り出したテンプレートでは必ずしも精度よく一致する場所が見つけられず、遠方探索が中断してしまう。ここで、テンプレート画像の明度を操作したり、幾何変換により予測テンプレートを生成したりすることも考えられるが、このような局所的なテクスチャ変化は予測が難しいため困難である。仮にそのように生成されたテンプレートと照合する場所が見つかった場合であっても、それが正しい道路境界であることが確認できない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、走路境界推定技術において、遠方の領域における立体走路境界の推定が出来なくなる状況が発生することを低減可能な走路境界推定装置及び走路境界推定方法を提供することが目的とする。
本発明の走路境界推定装置は、車両周囲の交通環境を撮影した画像データを取得する画像取得手段と、前記画像データに基づいて距離画像を生成する距離画像生成手段と、前記距離画像に基づいて高さ変化がある位置を抽出する段差検出を実施することで、立体的な走路境界である立体走路境界を車両近傍側から遠方側に向かって検出する段差検出手段と、前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界上において前記車両から最も遠方の画像領域である最遠方領域における所定領域分の前記画像データをテンプレート画像として設定する基準画像設定手段と、前記立体走路境界上の最遠方領域から更に遠方に向かって、前記段差検出手段によって検出されなかった立体走路境界を探索するための探索領域を設定する探索領域設定手段と、前記探索領域内で前記テンプレート画像と一致する領域を走査するテンプレート照合を実施することで、前記段差検出手段により検出されなかった前記立体走路境界の候補となる境界候補点を、前記最遠方領域から更に遠方に向かって検出する照合判定手段と、前記立体走路境界の検出結果、及び、前記境界候補点の検出結果に基づいて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出する道路境界検出手段と、を備え、前記基準画像設定手段は、前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界の検出評価値が所定値よりも低く、且つ、前記照合判定手段によって検出された前記境界候補点の照合評価値が所定値よりも低い探索領域である低評価探索領域がある場合には、当該低評価探索領域よりも車両近傍側における所定領域分の前記画像データを前記テンプレート画像として再設定し、前記探索領域設定手段は、前記低評価探索領域を遠方方向にスキップした画像領域から、より遠方に向かって新たな探索領域を再設定し、前記照合判定手段は、再設定された前記探索領域内で前記テンプレート照合を継続して実施することを特徴とする。
前記走路境界推定装置は、前記探索領域内で、前記照合判定手段による前記テンプレート照合に加えて、前記段差検出手段による前記段差検出を更に実施し、前記道路境界検出手段は、前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界の検出評価値が高い場合は、当該検出評価値が低い場合と比して、前記照合判定手段による前記境界候補点の検出結果よりも、前記段差検出手段による前記立体走路境界の検出結果をより優先させて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出することが好ましい。
前記道路境界検出手段は、前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界の検出評価値が基準値よりも高い場合は、前記照合判定手段による前記境界候補点の検出結果よりも、前記段差検出手段による前記立体走路境界の検出結果をより優先させて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出する一方で、前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界の検出評価値が基準値未満である場合には、前記段差検出手段による前記立体走路境界の検出結果よりも、前記照合判定手段による前記境界候補点の検出結果をより優先させて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出することが好ましい。
前記探索領域設定手段は、前記段差検出手段による前記立体走路境界の検出結果に基づいて、前記境界候補点が存在する可能性が高い領域を予測し、予測した領域周辺に前記探索領域を設定することが好ましい。
本発明の走路境界推定方法は、車両周囲の交通環境を撮影した画像データを取得する画像取得工程と、前記画像データに基づいて距離画像を生成する距離画像生成工程と、前記距離画像に基づいて高さ変化がある位置を抽出する段差検出を実施することで、立体的な走路境界である立体走路境界を車両近傍側から遠方側に向かって検出する段差検出工程と、前記段差検出工程で検出された前記立体走路境界上において前記車両から最も遠方の画像領域である最遠方領域における所定領域分の前記画像データをテンプレート画像として設定する基準画像設定工程と、前記立体走路境界上の最遠方領域から更に遠方に向かって、前記段差検出工程で検出されなかった立体走路境界を探索するための探索領域を設定する探索領域設定工程と、前記探索領域内で前記テンプレート画像と一致する領域を走査するテンプレート照合を実施することで、前記段差検出工程で検出されなかった前記立体走路境界の候補となる境界候補点を、前記最遠方領域から更に遠方に向かって検出する照合判定工程と、前記立体走路境界の検出結果、及び、前記境界候補点の検出結果に基づいて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出する走路境界検出工程と、を含み、前記基準画像設定工程において、前記段差検出工程で検出された前記立体走路境界の検出評価値が所定値よりも低く、且つ、前記照合判定工程で検出された前記境界候補点の照合評価値が所定値よりも低い探索領域である低評価探索領域がある場合には、当該低評価探索領域よりも車両近傍側における所定領域分の前記画像データが前記テンプレート画像として再設定され、前記探索領域設定工程において、前記低評価探索領域を遠方方向にスキップした画像領域からより遠方に向かって新たな探索領域が再設定され、前記照合判定工程において、再設定された前記探索領域内で前記テンプレート照合が継続して実施されることを特徴とする。
本発明にかかる走路境界推定装置及び走路境界推定方法は、走路境界推定技術において、遠方の領域における立体走路境界の推定が出来なくなる状況が発生することを低減できるという効果を奏する。
図1は、テンプレート照合による遠方探索が困難となるシーンの一例を示す図である。 図2は、実施形態1に係る走路境界推定装置の構成を示す図である。 図3は、入力画像と距離画像の一例を示す図である。 図4は、立体走路境界の検出処理の一例を示す図である。 図5は、路面領域の設定例を示す図である。 図6は、探索領域の設定例とスキップ探索の一例を示す図である。 図7は、境界候補点群への直線あてはめ処理の一例を示す図である。 図8は、スキップ探索の効果例を示す図である。 図9は、実施形態1に係る走路境界推定装置の基本処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、テンプレート切替えロジックAの一例を示す図である。 図11は、テンプレート切替えロジックAの処理の詳細を示すフローチャートである。 図12は、テンプレート切替えロジックBの一例を示す図である。 図13は、テンプレート切替えロジックBの処理の詳細を示すフローチャートである。 図14は、実施形態2に係る走路境界推定装置の構成を示す図である。 図15は、実施形態2に係る走路境界推定装置の基本処理の一例を示すフローチャートである。
以下に、本発明にかかる走路境界推定装置及び走路境界推定方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図2〜図8を参照して、実施形態1に係る走路境界推定装置の構成について説明する。ここで、図2は、実施形態1に係る走路境界推定装置の構成を示す図である。図3は、入力画像と距離画像の一例を示す図である。図4は、立体走路境界の検出処理の一例を示す図である。図5は、路面領域の設定例を示す図である。図6は、探索領域の設定例とスキップ探索の一例を示す図である。図7は、境界候補点群への直線あてはめ処理の一例を示す図である。図8は、スキップ探索の効果例を示す図である。
図2に示すように、実施形態1に係る走路境界推定装置は、車両(自車両)に搭載され、典型的には、ECU1と、撮像装置2と、アクチュエータ3と、を備える。
ECU1は、車両の各部の駆動を制御するものであり、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子制御ユニットである。ECU1は、撮像装置2と電気的に接続され、撮像装置2の検出結果に対応した電気信号が入力される。そして、ECU1は、検出結果に対応した電気信号に応じて各種演算処理を行う。例えば、ECU1は、撮像装置2の検出結果に基づいて走路上に存在する縁石等の立体的な走路境界(立体走路境界)を推定する。また、ECU1は、立体走路境界の検出結果等を含む演算結果に対応した制御指令を出力することで、ECU1と電気的に接続されたアクチュエータ3の作動を制御する。例えば、ECU1は、この演算処理結果に基づいた制御信号をアクチュエータ3へ出力して、アクチュエータ3を作動させることで車両の挙動を制御する運転支援制御を行う。
ECU1の各種処理部の詳細について説明する。ECU1は、画像取得部1aと、距離画像生成部1bと、段差検出部1cと、基準画像設定部1dと、探索領域設定部1eと、照合判定部1fと、道路境界検出部1gと、車両制御部1hとを、少なくとも備える。以下、図2に示すECU1の各種処理部(画像取得部1a〜車両制御部1h)の詳細について、適宜図3〜図8を参照しつつ説明する。
ECU1のうち、画像取得部1aは、車両周囲の交通環境を撮影した画像データを取得する画像取得手段である。本実施形態において、車両周囲の交通環境は、車両前方、車両側方、車両後方などの車両周囲の道路環境を含む。以下の実施形態では、車両周囲の交通環境として車両前方(すなわち、車両の進行方向)の道路環境を一例に説明する。画像取得部1aは、撮像装置2の右カメラ2a及び左カメラ2bからそれぞれ出力される輝度画像Rおよび輝度画像Lを画像データとして取得する。画像データはモノクロでもカラーでもよい。画像取得部1aは、更に、画像歪補正処理として、右カメラ2aと左カメラ2bのレンズ歪みがなくなるように輝度画像Rおよび輝度画像Lを補正し、右カメラ2aと左カメラ2bの光軸が平行になるように輝度画像Rおよび輝度画像Lを補正する処理を行う機能も有する。画像取得部1aにより取得されかつ歪みを補正された輝度画像Rおよび輝度画像Lは、距離画像生成部1bの処理に用いられる。
ここで、撮像装置2は、車両の進行方向の交通環境を撮像する撮像手段である。撮像装置2の撮像波長帯は、可視または近赤のいずれでもよい。撮像装置2は、撮像可能な右カメラ2aと左カメラ2bとから構成される。右カメラ2aは、車両前方右側に設置され、左カメラ2bは、車両前方左側に設置される。右カメラ2a及び左カメラ2bは、例えば、ステレオカメラである。右カメラ2aは、車両の進行方向を撮像した画像である輝度画像Rを画像データとしてECU1の画像取得部1aへ出力する。左カメラ2bは、車両の進行方向を撮像した画像である輝度画像Lを画像データとしてECU1の画像取得部1aへ出力する。なお、本実施形態では、後述の距離画像生成部1bにより距離画像を生成するため、撮像装置2としてステレオ構成のカメラを一例に説明するが、距離以外の情報(例えば、エッジ等)に基づいて、後述の基準画像設定部1dによりテンプレート画像を設定する場合には必ずしもステレオ構成である必要はなく、撮像装置2は単眼カメラであってもよい。また、距離情報の取得はレーザレーダ等の別センサから取得してもよく、この場合にもカメラは単眼であってもよい。
ECU1のうち、距離画像生成部1bは、画像取得部1aにより取得される画像データに基づいて距離画像を生成する距離画像生成手段である。距離画像生成部1bは、画像取得部1aにより取得されかつ歪み補正された輝度画像Rおよび輝度画像Lに基づいて、視差を算出し距離を測定することで距離画像を生成する。本実施形態において、距離画像生成部1bは、図3(a)に示すような車両の進行方向の道路環境を撮像したステレオ画像(輝度画像Rおよび輝度画像Lを含む画像)を入力画像とし、ステレオ画像から図3(b)に示すような距離画像を生成する。ステレオ画像は、輝度画像Rおよび輝度画像Lを含む画像であるが、説明の便宜上、図3(a)には1枚の画像を例示している。本実施形態の距離画像の生成には、図3(b)に示すように、画像全体で密な距離情報が求められるdense stereo技術の利用を想定している。dense stereo技術としては、例えば、SGM法やELAS法などを利用する。一例として、SGM法としては、文献1「H.Hirschumuller, “Accurate and Efficient Stereo Processing by Semi-Global Matching and Mutual Information,” Proc.IEEE Conf. on Computer Vision and Pattern Recognition, vol.2, pp.807-814, 2005」に記載の手法を利用してもよい。また、ELAS法としては、文献2「A.Geiger, M.Roser and R.Urtasun, “Ecient large-scale stereo matching,” Proc.Asian Conf. on Computer Vision, 2010.」に記載の手法を利用してもよい。本実施形態において、画像取得部1aにより画像データとして取得された輝度画像Rおよび輝度画像Lは、距離画像生成部1bにより距離画像を生成する際に輝度画像Rおよび輝度画像Lの両方が用いられるが、以降の処理では、輝度画像Rまたは輝度画像Lのいずれか一方が画像データとして用いられるものとする。
ECU1のうち、段差検出部1cは、距離画像生成部1bにより生成された距離画像に基づいて高さ変化がある位置を抽出する段差検出を実施することで、立体的な走路境界である立体走路境界を車両近傍側から遠方側に向かって検出する段差検出手段である。本実施形態において、立体走路境界は、道路に沿って遠方へ連続的に延在する立体的な走路境界を意味する。立体走路境界としては、例えば、縁石、側溝、カードレール、歩道帯等が挙げられる。ここでは、段差検出部1cは、距離画像生成部1bにより生成された距離画像から道路領域の段差を算出し、主に近傍領域で縁石や側溝などの立体走路境界を検出する。具体的には、段差検出部1cは、距離画像生成部1bにより生成された距離画像に基づいて路面領域内で高さ変化のある位置を抽出する。ここで、段差検出部1cは、距離画像から各画素の3次元高さを抽出し、高さマップを生成してそのエッジ部分を抽出してもよい。一例として、高さマップの生成には、文献3「T.Michalke, R.Kastner, J.Fritsch, C.Goerick, “A Self-Adaptive Approach for Curbstone/Roadside Detection based on Human-Like Signal Processing and Multi-Sensor Fusion,” Proc.2010 IEEE Intelligent Vehicles Symp., pp.307-312, 2010.」の記載の手法を利用してもよい。また、段差検出部1cは、距離画像の勾配変化を検出することで段差を抽出してもよい。一例として、図4に、距離画像の勾配変化に基づいて抽出された段差候補に直線を当てはめて段差検出した例を示す(図4(i)の一点鎖線部分)。ここで、段差検出部1cは、後述の基準画像設定部1dによるテンプレート画像抽出のために、段差候補に直線等のモデルをフィッティングしておくことが好ましい。本実施形態において、路面領域は、図4の入力画像及び距離画像に示すように、カメラの姿勢等から予め設定された領域であってもよいし、図5に示すように、距離画像から高さの高い立体物の足元を抽出して、それよりも下の領域である3次元空間中で近傍の領域に限定してもよい。
本実施形態において、段差検出部1cによる段差検出は、視差量が十分に大きくなる画素領域内でのみ実施される。例えば、段差検出は、視差が一定値以上である画素領域(すなわち、近方領域)でのみで実行される。一定値は、視差情報に基づいて立体走路境界を精度良く認識することができる視差の下限値に対応してよい。この一定値は、撮像装置2の性能や要求される精度等に応じて変化し、実験等により適合されてよい。なお、視差が一定値未満の画素領域(すなわち、遠方領域)では、道路脇の縁石のような高さの低い立体走路境界に対する段差検出は困難となる。これらを考慮して、本実施形態では、視差が一定値以上である画素領域については段差検出による立体走路境界の検出評価値が高いものとし、視差が一定値未満である画素領域については段差検出による立体走路境界の検出評価値が低いものとする。
ECU1のうち、基準画像設定部1dは、段差検出部1cによって検出された立体走路境界上において車両から最も遠方の画像領域である最遠方領域における所定領域分の画像データをテンプレート画像として設定する基準画像設定手段である。ここでは、基準画像設定部1dは、画像取得部1aにより取得した画像データから立体走路境界の最遠点を含む小領域を抽出し、テンプレート画像として設定する。例えば、基準画像設定部1dは、図6に示すように、検出された立体走路境界の最遠点を中心とする指定サイズの領域をテンプレート画像として抽出する。この図6に示したテンプレート画像は、図4(ii)で示した範囲の最下部の矩形に対応する。テンプレート画像のサイズは一定値でもよいが、入力画像の解像度や画角、段差検出により検出された立体走路境界の最遠点までの距離等に応じて設定してもよい。また、図4(ii)及び図6の例では、横長の矩形をテンプレート画像としているが、テンプレート画像の縦横比はこれに限らない。
ECU1のうち、探索領域設定部1eは、段差検出部1cにより検出された立体走路境界上の最遠方領域から更に遠方に向かって、段差検出部1cにより検出されなかった立体走路境界を探索するための探索領域を設定する探索領域設定手段である。ここでは、探索領域設定部1eは、基準画像設定部1dにより設定されたテンプレート画像に基づいて立体走路境界を探索するために遠方領域を探索領域として設定する。具体的には、探索領域設定部1eは、設定されたテンプレート画像を用いてテンプレート照合を実施することで立体走路境界を探索する領域を画像データ中の遠方領域で設定する。本実施形態では、図6に示すように、探索領域設定部1eは、テンプレート画像のサイズを基準に探索領域を設定する。例えば、探索領域設定部1eは、探索領域を、切り出したテンプレート画像の上面に接するように設定する(図6中の探索領域1)。この探索領域の高さはテンプレート画像の高さと一致させる。これにより、テンプレート照合は画像横方向(x方向)の1次元探索となる。横幅はテンプレート画像の横幅を想定する道路曲率に基づいて決定すればよい。このように、本実施形態では、探索領域設定部1eは、遠方領域を探索領域として設定する場合に、探索領域の高さはテンプレート画像の高さに一致させ、探索領域の横位置と幅はテンプレート切り出し位置と道路曲率に基づいて設定することが好ましい。なお、道路曲率は想定値でもよいが、前フレームの道路境界検出部1gの結果を利用してもよい。
ここで、探索領域設定部1eは、画像データ内で段差検出により検出された立体走路境界の傾きを利用して探索領域を設定してもよい。つまり、探索領域設定部1eは、段差検出部1cによる立体走路境界の検出結果に基づいて、境界候補点が存在する可能性が高い領域を予測し、予測した領域周辺に探索領域を設定してもよい。例えば、段差検出によって検出された立体走路境界が右肩上がりの場合、立体走路境界の連続性を仮定すれば急に左に曲がる可能性は低いと考えられるので、テンプレート画像よりも左側の探索領域を小さくすることができる。このように、段差検出による立体走路境界の検出評価値が十分に高くない場合であっても、ある程度の検出評価値があれば、段差検出による立体走路境界の検出結果を探索領域の設定に有効活用できる。その結果、探索領域を適切に設定できれば、テンプレート照合範囲が絞られるため計算負荷を低減可能となる。また、テンプレート照合の演算量を削減できるだけでなく、誤検出を減らすことにも繋がる。
ECU1のうち、照合判定部1fは、探索領域設定部1eにより設定された探索領域内でテンプレート画像と一致する領域を走査するテンプレート照合を実施することで、段差検出部1cにより検出されなかった立体走路境界の候補となる境界候補点を、段差検出部1cにより検出された立体走路境界上の最遠方領域から更に遠方に向かって検出する照合判定手段である。ここでは、照合判定部1fは、テンプレート照合によりテンプレート画像と一致する領域を検出する。具体的には、照合判定部1fは、探索領域設定部1eにより設定された探索領域内を走査してテンプレート照合を繰り返し、テンプレート画像と最も類似した場所を探索する。本実施形態において、テンプレート照合手法は、SSD(Sum of Squared Difference)やSAD(Sum of Absolute Difference)を用いた類似性判定手法や正規化相互相関などの既存の手法を用いてもよい。また、テンプレート画像からSIFT特徴などの特徴量を抽出して照合する方法も可能である。探索の結果、テンプレート画像との類似度を示す照合評価値(すなわち、境界候補点の照合評価値)とその矩形位置が得られる。照合判定部1fは、照合評価値が設定した閾値より高ければ、そのテンプレート画像と一致する矩形領域の中心位置を立体走路境界の候補となる境界候補点として登録する。そして、ECU1は、図4(ii)で示した範囲のように、照合判定部1fによりその矩形位置を基準画像設定部1dに出力し、ECU1は、基準画像設定部1dによりテンプレート画像を再度設定し、探索領域設定部1eにより探索領域を再度設定しながら同様の手順で境界候補点の探索を繰り返す。
ECU1のうち、道路境界検出部1gは、段差検出部1cによる立体走路境界の検出結果、及び、照合判定部1fによる境界候補点の検出結果に基づいて、車両周囲の交通環境における立体走路境界を検出する道路境界検出手段である。ここでは、道路境界検出部1gは、段差検出部1cの検出段差および照合判定部1fの照合位置に基づいて、立体走路境界を検出する。例えば、道路境界検出部1gは、段差検出部1cにより検出した段差位置と、照合判定部1fによりテンプレート照合で抽出した境界候補点にフィットする走路モデルを推定することで、図4(iii)に示す一点鎖線部分のように最終的な検出結果として立体走路境界を決定する。走路モデルとしては直線やクロソイドを用い、パラメータ推定には最小自乗法や非線形最適化手法、RANSAC等を利用すればよい。例えば、道路境界検出部1gは、非線形最適化手法を用いて候補点群x(i=0,…,N)に直線を当てはめる場合(図7参照)、点群と直線の一致度を表す以下の関数f(s)を定義し、f(s)が最大となる直線パラメータs={S,S}を推定してもよい。図7は、3次元空間の俯瞰図を表しており、原点がカメラ位置とすると、直線の近傍に点が多く分布するほど一致度が大きくなることを示している。一例として、非線形最適化手法としては、文献4「S.Johnson, The NLopt nonlinear-optimization package, http://ab-intio.mit.edu/nlopt」に記載の手法を利用してもよい。
式(2)のg(x)は、xが0に近いほど大きな値を返す関数である。非線形最適化手法により、式(1)の関数f(s)およびパラメータの初期値、値域から最適なパラメータを求めることができる。二次曲線やクロソイド曲線を当てはめる場合には式(1)と推定パラメータsを変更すればよい。
本実施形態において、照合判定部1fは、テンプレート画像との類似度を示す照合評価値(すなわち、境界候補点の照合評価値)が設定した閾値より高ければ、そのテンプレート画像と一致する矩形領域の中心位置を立体走路境界の候補となる境界候補点として登録するが、一方、境界候補点の照合評価値が閾値より低い場合、テンプレート照合の結果の信頼性は低くなるため、テンプレート画像と一致する矩形領域の中心位置を立体走路境界の候補となる境界候補点として登録しない。これは、上述の図1に示したように、一般にテンプレート照合は輝度情報に基づくため、例えば図1(b)のように陸橋などの周辺構造物の影が縁石境界上に落ちている領域(iii)では濃淡変化が乏しくなり、テンプレート照合が不安定になり正しい位置が検出できなくなることがあるからである。上述の図4(ii)にも示すように、影が縁石境界上に落ちている領域に差し掛かると、境界候補点の照合評価値が閾値より低くなり、テンプレート照合の結果の信頼性は低くなるため、照合判定部1fは、テンプレート画像と一致する矩形領域の中心位置を立体走路境界の候補となる境界候補点として登録していない。
このような場合、本実施形態に係るECU1では、例えば図6に示すように、探索領域1においてはテンプレート照合により一致する領域は該当なしと判断し、テンプレート画像をそのまま用いて、探索領域設定部1eにより次の探索領域2〜3を設定してテンプレート照合を実行する。このように探索領域内でテンプレートに類似する場所が信頼性が高い状態で見つからない場合には、ECU1は、照合判定部1fによる境界候補点の登録をスキップして、探索領域設定部1eにより探索領域を更に遠方へシフトさせながら、照合判定部1fによる境界候補点の探索を継続する。このように、本実施形態では、照合判定部1fでテンプレート照合の照合評価値が高い場所が見つからなかった場合に、探索領域設定部1eで更に遠方の領域を新たな探索領域として再設定し、探索を継続する。ECU1は、照合判定部1fによる境界候補点の登録をスキップした場合、探索領域設定部1eにより次の探索領域を、図6に示すように手前(下段)の探索領域よりも左右に広げるように設定するとよい。このときも道路曲率や境界候補点の連続性などから次の探索領域を決定することが好ましい。図8にこのスキップ探索処理により、陸橋の影を超えて遠方まで縁石境界を推定できた例を示す。図8(iv)に示す部分は、図4(ii)に示す部分とは異なり、影領域による探索打ち切りを防止できた状態を示している。
なお、探索領域設定部1eは、規定の距離まで探索した時点、もしくは規定のスキップ幅を超えた時点で探索を終了し、道路境界検出部1gの処理に移行する。スキップする幅は3次元空間における距離を基準に設定すればよい。一例として、縁石が途切れる箇所は車両の出入りが必要な箇所であるため、規程の距離もしくは規定のスキップ幅を、例えば、車両2台の幅(約5m)程度としてもよい。このように、本実施形態では、探索領域設定部1eでさらに遠方へ探索領域を設定する場合に、スキップする最大幅(画像データ中における高さ)は3次元空間での奥行き幅を基準に設定し、その幅を超える場合には探索を打ち切ることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態では、基準画像設定部1dは、段落検出部1cによって検出された立体走路境界の検出評価値が所定値よりも低く、且つ、照合判定部1fによって検出された境界候補点の照合評価値が所定値よりも低い探索領域である低評価探索領域がある場合には、当該低評価探索領域よりも車両近傍側における所定領域分の画像データをテンプレート画像として再設定する。ここで、立体走路境界に関する所定値とは、立体走路境界として一定の精度以上で検出可能な値として予め実験結果等に基づいて設定された閾値である。また、境界候補点に関する所定値とは、境界候補点として一定の精度以上で照合可能な値として予め実験結果等に基づいて設定された閾値である。そして、探索領域設定部1eは、低評価探索領域を遠方方向にスキップした画像領域から、より遠方に向かって新たな探索領域を再設定する。照合判定部1fは、再設定された探索領域内でテンプレート照合を継続して実施する。これにより、本実施形態によれば、段差検出及びテンプレート照合による立体走路境界の検出が共に出来ない領域に差し掛かった場合は、当該領域をスキップして、より遠い領域からテンプレート照合を開始することができる。具体的には、段差検出時又はテンプレート照合時に、立体走路境界が途切れたり影に入ったりして、段差検出に基づく立体走路境界の検出評価値が低いため立体走路境界が検出されず、且つ、テンプレート照合に基づく立体走路境界の照合評価値が低いため立体走路境界が検出されない場合であっても、当該領域をスキップして、より遠い領域からのテンプレート照合を開始することができる。その結果、走路境界推定技術において、遠方の領域における立体走路境界の推定が出来なくなる状況が発生することを低減できる。
また、本実施形態では、照合判定部1fは、再設定された探索領域内でテンプレート照合を行う場合には、テンプレート画像との類似度を示す照合評価値に対する閾値を高く再設定するか、または、テンプレート画像をぼかすことのいずれかを実施することが好ましい。これにより、本実施形態によれば、照合判定部1fにおいてスキップ後に再設定された探索領域内でテンプレート照合を行う場合に、テンプレート画像との類似度を示す照合評価値に対する閾値を高く再設定することで、または、テンプレート画像をぼかすことで誤検出を抑制して照合精度を向上させることができる。これは、スキップするとテンプレート画像との乖離が大きくなるので信頼できる場合にのみ境界候補点を検出するために、テンプレート画像との類似度を示す照合評価値に対する閾値を上げることが有効になるからである。また、遠方の空間解像度の低下の影響への対策としてテンプレート画像をぼかすことで、照合精度の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、再設定された探索領域内でテンプレート照合を行う場合には、基準画像設定部1dによりテンプレート画像を距離に基づいてリサイズする、もしくは、サイズ変更して再抽出することが好ましい。これにより、本実施形態によれば、再設定された探索領域内でテンプレート照合を行う場合に、基準画像設定部1dによりテンプレート画像を距離に基づいてリサイズする、もしくは、サイズ変更して再抽出することで誤検出を抑制して照合精度を向上させることができる。このリサイズには距離情報を使うことができる。例えば、テンプレート画像の3次元空間における奥行zと、探索領域の奥行zからテンプレート画像の縮小率γは以下の式(3)で決定できる。
なお、撮像装置2がステレオカメラの場合、奥行zを算出する必要はなく、視差d(テンプレート画像の視差dと、探索領域の視差d)から直接求めることも可能である(式4)。
ECU1のうち、車両制御部1hは、道路境界検出部1gにより検出された車両周囲の交通環境における立体走路境界に基づいて、当該立体走路境界に沿ったLKA制御等の運転支援制御を行う車両制御手段である。車両制御部1hは、例えば、車両の車速及び加速度、検出された立体走路境界に基づく車両が走行可能な領域を示す各種情報などに基づいて、車両の走行軌跡や走行速度等を演算する。そして、車両制御部1hは、この演算処理結果に基づいた制御信号をアクチュエータ3へ出力して、アクチュエータ3を作動させることで運転支援制御を実行する。
以上で、実施形態1に係る走路境界推定装置の構成についての説明を終える。
続いて、上述のように構成される実施形態1に係る走路境界推定装置により実行される実施形態1に係る走路境界推定方法について、図9〜図13を参照して説明する。ここで、図9は、実施形態1に係る走路境界推定装置の基本処理の一例を示すフローチャートである。図10は、テンプレート切替えロジックAの一例を示す図である。図11は、テンプレート切替えロジックAの処理の詳細を示すフローチャートである。図12は、テンプレート切替えロジックBの一例を示す図である。図13は、テンプレート切替えロジックBの処理の詳細を示すフローチャートである。
図9に示すように、画像取得部1aは、車両周囲の交通環境を撮影した画像データを取得する(ステップS11)。そして、距離画像生成部1bは、ステップS11において画像取得部1aの処理により取得される画像データに基づいて距離画像を生成する(ステップS12)。そして、段差検出部1cは、ステップS12において距離画像生成部1bの処理により生成された距離画像に基づいて高さ変化がある位置を抽出する段差検出を実施することで、立体的な走路境界である立体走路境界を車両近傍側から遠方側に向かって検出する(ステップS13)。
基準画像設定部1dは、ステップS13において段差検出部1cの処理により検出された立体走路境界上において車両から最も遠方の画像領域である最遠方領域における所定領域分の画像データをテンプレート画像として設定する(ステップS14)。そして、探索領域設定部1eは、ステップS15において段差検出部1cの処理により検出された立体走路境界上の最遠方領域から更に遠方に向かって、段差検出部1cの処理により検出されなかった立体走路境界を探索するための探索領域を設定する(ステップS15)。ここで、ステップS15において、探索領域設定部1eは、段差検出部1cの処理による立体走路境界の検出結果に基づいて、境界候補点が存在する可能性が高い領域を予測し、予測した領域周辺に探索領域を設定してもよい。そして、照合判定部1fは、ステップS16において探索領域設定部1eの処理により設定された探索領域内でテンプレート画像と一致する領域を走査するテンプレート照合を実施することで、ステップS15において段差検出部1cの処理により検出されなかった立体走路境界の候補となる境界候補点を、段差検出部1cの処理により検出された立体走路境界上の最遠方領域から更に遠方に向かって検出する(ステップS16)。ここで、ステップS14〜S16において、基準画像設定部1dは、段差検出部1cの処理により検出された立体走路境界の検出評価値が所定値よりも低く、且つ、照合判定部1fの処理により検出された境界候補点の照合評価値が所定値よりも低い探索領域である低評価探索領域がある場合には、当該低評価探索領域よりも車両近傍側における所定領域分の画像データをテンプレート画像として再設定する。この場合、探索領域設定部1eは、低評価探索領域を遠方方向にスキップした画像領域からより遠方に向かって新たな探索領域を再設定する。そして、照合判定部1fは、探索領域設定部1eの処理により再設定された探索領域内でテンプレート照合を継続して実施する。このステップS14〜S16の処理の詳細については、後述する。
ステップS16の処理の後、ECU1は、所定範囲の境界候補点の探索を終了したか否かを判定する(ステップS17)。ステップS17において、ECU1は、例えば路面領域内で最大限探索可能な境界候補点の探索を終了していないと判定した場合(ステップS17:No)、ステップS14の処理へ戻る。一方、ECU1は、ステップS17において、ECU1は、路面領域内で最大限探索可能な境界候補点の探索を終了したと判定した場合(ステップS17:Yes)、次のステップS18の処理へ移行する。
続いて、道路境界検出部1gは、ステップS13における段差検出部1cの処理による立体走路境界の検出結果、及び、ステップS16における照合判定部1fの処理による境界候補点の検出結果に基づいて、車両周囲の交通環境における立体走路境界を検出する(ステップS18)。その後、本処理を終了する。
本実施形態において、テンプレート画像の切替方法は、図10及び図11に示すように、テンプレート切替えロジックAとして、テンプレート画像の照合度が低下した際にテンプレート画像を変更する方法を用いてもよいし、図12及び図13に示すように、テンプレート切替えロジックBとして、テンプレート画像を逐次切替える方法を用いてもよい。図11及び図13は、上述の図9のステップS14〜S17の処理の詳細を示すものである。
まず、テンプレート切替えロジックAの詳細について、図10及び図11を参照して説明する。図10では、段差検出によって検出された立体走路境界上の最遠点を中心位置とする所定領域の矩形領域aを初期テンプレート画像として設定した場合に、矩形領域aに対応するテンプレート画像で矩形領域b〜dを夫々含む探索領域に対して順にテンプレート照合を行った結果、矩形領域aに対応するテンプレート画像では、矩形領域dを含む探索領域3において境界候補点を検出できなかったため、テンプレート画像を矩形領域aから矩形領域cに切替えるテンプレート画像の切替例を示している。この図10のテンプレート画像の切替例に対応する処理について、図11を参照して説明する。図11は、上述の図9のステップS14〜S17の処理の詳細を示すものであり、図11の処理は上述の図9のステップS13の処理の後に実行される。
図11に示すように、基準画像設定部1dは、初期テンプレート画像を設定する(ステップS101)。ステップS101において、基準画像設定部1dは、例えば図10に示したように、段差検出によって検出された立体走路境界上の最遠点を中心位置とする所定領域の矩形領域aを初期テンプレート画像として設定する。基準画像設定部1dは、ステップS101で設定した初期テンプレート画像を修正する(ステップS102)。ステップS102において、基準画像設定部1dは、テンプレート照合の誤検出を抑制して照合精度を向上させるために、例えば図10に示す矩形領域aに対応する初期テンプレート画像を距離に応じてリサイズ、ぼかす等の画像処理を行うことで修正する。そして、探索領域設定部1eは、ステップS102で修正した初期テンプレート画像に基づいてテンプレート照合を行うための探索領域を設定する(ステップS103)。ステップS103において、探索領域設定部1eは、例えば図10に示す矩形領域bを含む探索領域1を設定する。具体的には、図10に示すように、探索領域設定部1eは、初期テンプレート画像(図10中の矩形領域a)のサイズを基準に探索領域を設定する。例えば、探索領域設定部1eは、探索領域を、設定した初期テンプレート画像としての矩形領域aの上面に接するように設定する(図10中の探索領域1)。この探索領域の高さはテンプレート画像の高さに一致させ、探索領域の横位置と幅はテンプレート切り出し位置と道路曲率に基づいて設定することが好ましい。
照合判定部1fは、ステップS103で設定した探索領域内でテンプレート画像を走査してテンプレート照合を行い、テンプレート照合の結果、最も評価値の高い位置を検出する(ステップS104)。照合判定部1fは、ステップS104で検出したテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105において、照合判定部1fは、評価値が閾値以上であると判定した場合(ステップS105:Yes)、検出位置を境界候補点として登録する(ステップS106)。ステップS106において、照合判定部1fは、例えば図10に示す矩形領域bの中心位置を境界候補点として登録する。
基準画像設定部1dは、ステップS101で設定した初期テンプレート画像を再度修正する(ステップS115)。ステップS115において、基準画像設定部1dは、例えば図10に示す矩形領域aに対応する初期テンプレート画像を距離に応じてリサイズ、ぼかす等の画像処理を行うことで再度修正する。そして、探索領域設定部1eは、ステップS115で再度修正した初期テンプレート画像に基づいてテンプレート照合を行うための次の探索領域を設定する(ステップS116)。ステップS116において、探索領域設定部1eは、例えば図10に示す矩形領域cを含む探索領域2を設定する。具体的には、図10に示すように、探索領域設定部1eは、前回設定した探索領域(図10中の探索領域1)のサイズを基準に次の探索領域を設定する。例えば、探索領域設定部1eは、次の探索領域(図10中の探索領域2)を、前回設定された探索領域1の上面に接するように設定する。この探索領域の高さはテンプレート画像の高さに一致させ、探索領域の横位置と幅はテンプレート切り出し位置と道路曲率に基づいて設定し、前回の探索領域の横位置と幅よりも大きくなるように設定することが好ましい。
ECU1は、規程範囲の探索を終了したか否かを判定する(ステップS117)。ステップS117において、ECU1は、例えば路面領域内で最大限探索可能な境界候補点の探索を終了していないと判定した場合(ステップS117:No)、ステップS104の処理へ戻る。一方、ECU1は、ステップS117において、ECU1は、路面領域内で最大限探索可能な境界候補点の探索を終了したと判定した場合(ステップS117:Yes)、本処理を終了し、上述図9に示したステップS18の処理へ移行する。
ここでは、ステップS117においてECU1により規程範囲の探索が終了していないと判定された場合(ステップS117:No)について説明する。この場合、照合判定部1fは、ステップS116で設定した探索領域(例えば図10に示す矩形領域cを含む探索領域2)内でテンプレート画像を走査してテンプレート照合を行い、テンプレート照合の結果、最も評価値の高い位置を検出する(ステップS104)。照合判定部1fは、ステップS104で検出したテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105において、照合判定部1fは、評価値が閾値以上であると判定した場合(ステップS105:Yes)、検出位置を境界候補点として登録する(ステップS106)。ステップS106において、照合判定部1fは、例えば図10に示す矩形領域cの中心位置を境界候補点として登録する。
続いて、基準画像設定部1dは、ステップS101で設定した初期テンプレート画像を再度修正する(ステップS115)。ステップS115において、基準画像設定部1dは、例えば図10に示す矩形領域aに対応する初期テンプレート画像を距離に応じてリサイズ、ぼかす等の画像処理を行うことで再度修正する。そして、探索領域設定部1eは、ステップS115で再度修正した初期テンプレート画像に基づいてテンプレート照合を行うための次の探索領域を設定する(ステップS116)。ステップS116において、探索領域設定部1eは、例えば図10に示す矩形領域dを含む探索領域3を設定する。具体的には、図10に示すように、探索領域設定部1eは、前回設定した探索領域(図10中の探索領域2)のサイズを基準に次の探索領域を設定する。例えば、探索領域設定部1eは、次の探索領域(図10中の探索領域3)を、前回設定された探索領域2の上面に接するように設定する。この探索領域の高さはテンプレート画像の高さに一致させ、探索領域の横位置と幅はテンプレート切り出し位置と道路曲率に基づいて設定し、前回の探索領域の横位置と幅よりも大きくなるように設定することが好ましい。
ECU1は、規程範囲の探索を終了したか否かを判定する(ステップS117)。ここでは、再度ステップS117においてECU1により規程範囲の探索が終了していないと判定された場合(ステップS117:No)について説明する。この場合、照合判定部1fは、ステップS116で設定した探索領域(例えば図10に示す矩形領域dを含む探索領域3)内でテンプレート画像を走査してテンプレート照合を行い、テンプレート照合の結果、最も評価値の高い位置を検出する(ステップS104)。照合判定部1fは、ステップS104で検出したテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS105)。
ステップS105において、照合判定部1fは、ステップS104で検出したテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値より小さいと判定した場合(ステップS105:No)、登録された一つ前の境界候補点を中心にテンプレート画像を更新する(ステップS107)。ステップS107において、照合判定部1fは、例えば図10に示すように矩形領域cを新しいテンプレート画像として設定する。この場合、ECU1は、スキップ回数の登録値を1にし(ステップS108)、スキップ幅を計算する(ステップS109)。そして、照合判定部1fは、評価値が閾値未満だった探索領域をスキップした先の領域を、新しい探索領域に設定し、最も評価値の高い位置を検出する(ステップS110)。ステップS110において、照合判定部1fは、ステップS116で設定した探索領域(例えば図10に示す矩形領域dを含む探索領域3)をスキップした先の領域である新しい探索領域内で、ステップS107で更新した新しいテンプレート画像(例えば、図10に示す矩形領域c)を走査してテンプレート照合を行い、テンプレート照合の結果、最も評価値の高い位置を検出する。この場合、ECU1は、スキップ回数の登録値をインクリメントする(ステップS111)。そして、照合判定部1fは、ステップS110で検出した新しいテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS112)。ステップS112において、照合判定部1fは、評価値が閾値以上であると判定した場合(ステップS112:Yes)、ステップS115の処理へ移行する。一方、照合判定部1fは、ステップS112において、ステップS110で検出した新しいテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値より小さいと判定した場合(ステップS112:No)、次のステップS113の処理へ移行する。
ここでは、ステップS112において照合判定部1fによりステップS110で検出した新しいテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値より小さいと判定された場合(ステップS112:No)について説明する。この場合、ECU1は、ステップS111でインクリメントしたスキップ回数の登録値が閾値以上またはステップS109で計算したスキップ幅が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS113)。
ステップS113において、ECU1は、スキップ回数が閾値より少なくかつスキップ幅が閾値より小さいと判定した場合(ステップS113:No)、ステップS105及びステップS112の判定処理で用いた評価値の閾値を変更する(ステップS114)。ステップS114において、例えば、ECU1は、テンプレート照合の誤検出を抑制して照合精度を向上させるために、テンプレート画像との類似度を示す照合評価値に対する閾値を高く設定する。その後、ステップS109の処理へ移行する。
一方、ステップS113において、ECU1は、スキップ回数が閾値以上またはスキップ幅が閾値以上であると判定した場合(ステップS113:Yes)、本処理を終了し、上述図9に示したステップS18の処理へ移行する。
次に、テンプレート切替えロジックBの詳細について、図12及び図13を参照して説明する。図12では、段差検出によって検出された立体走路境界上の最遠点を中心位置とする所定領域の矩形領域aを初期テンプレート画像として設定した場合に、矩形領域aに対応するテンプレート画像で矩形領域bを含む探索領域1に対しテンプレート照合を行った後、テンプレート画像を矩形領域aから矩形領域bに切り替え、次は同様にテンプレート画像を矩形領域bから矩形領域cに切り替え、更に矩形領域cから矩形領域dに逐次切替えるテンプレート画像の切替例を示している。この図12のテンプレート画像の切替例に対応する処理について、図13を参照して説明する。図13は、上述の図9のステップS14〜S17の処理の詳細を示すものであり、図13の処理は上述の図9のステップS13の処理の後に実行される。
図13に示すように、基準画像設定部1dは、初期テンプレート画像を設定する(ステップS201)。ステップS201において、基準画像設定部1dは、例えば図12に示したように、段差検出によって検出された立体走路境界上の最遠点を中心位置とする所定領域の矩形領域aを初期テンプレート画像として設定する。基準画像設定部1dは、ステップS201で設定した初期テンプレート画像を修正する(ステップS202)。ステップS202において、基準画像設定部1dは、テンプレート照合の誤検出を抑制して照合精度を向上させるために、例えば図12に示す矩形領域aに対応する初期テンプレート画像を距離に応じてリサイズ、ぼかす等の画像処理を行うことで修正する。そして、探索領域設定部1eは、ステップS202で修正した初期テンプレート画像に基づいてテンプレート照合を行うための探索領域を設定する(ステップS203)。ステップS203において、探索領域設定部1eは、例えば図12に示す矩形領域bを含む探索領域1を設定する。具体的には、図12に示すように、探索領域設定部1eは、初期テンプレート画像(図12中の矩形領域a)のサイズを基準に探索領域を設定する。例えば、探索領域設定部1eは、探索領域を、設定した初期テンプレート画像としての矩形領域aの上面に接するように設定する(図12中の探索領域1)。この探索領域の高さはテンプレート画像の高さに一致させ、探索領域の横位置と幅はテンプレート切り出し位置と道路曲率に基づいて設定することが好ましい。
照合判定部1fは、ステップS203で設定した探索領域内でテンプレート画像を走査してテンプレート照合を行い、テンプレート照合の結果、最も評価値の高い位置を検出する(ステップS204)。照合判定部1fは、ステップS204で検出したテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS205)。ステップS205において、照合判定部1fは、評価値が閾値以上であると判定した場合(ステップS205:Yes)、検出位置を境界候補点として登録する(ステップS206)。ステップS206において、照合判定部1fは、例えば図12に示す矩形領域bの中心位置を境界候補点として登録する。
基準画像設定部1dは、照合位置でテンプレート画像を切り出して更新する(ステップS207)。ステップS207において、基準画像設定部1dは、例えば図12に示す矩形領域bを新しいテンプレート画像として設定する。基準画像設定部1dは、ステップS207で設定したテンプレート画像を修正する(ステップS216)。ステップS216において、基準画像設定部1dは、例えば図12に示す矩形領域bに対応するテンプレート画像を距離に応じてリサイズ、ぼかす等の画像処理を行うことで再度修正する。そして、探索領域設定部1eは、ステップS216で修正したテンプレート画像に基づいてテンプレート照合を行うための次の探索領域を設定する(ステップS217)。ステップS217において、探索領域設定部1eは、例えば図12に示す矩形領域cを含む探索領域2を設定する。具体的には、図12に示すように、探索領域設定部1eは、前回設定した探索領域(図12中の探索領域1)のサイズを基準に次の探索領域を設定する。例えば、探索領域設定部1eは、次の探索領域(図12中の探索領域2)を、前回設定された探索領域1の上面に接するように設定する。この探索領域の高さはテンプレート画像の高さに一致させ、探索領域の横位置と幅はテンプレート切り出し位置と道路曲率に基づいて設定し、前回の探索領域の横位置と幅よりも大きくなるように設定することが好ましい。
ECU1は、規程範囲の探索を終了したか否かを判定する(ステップS218)。ステップS218において、ECU1は、例えば路面領域内で最大限探索可能な境界候補点の探索を終了していないと判定した場合(ステップS218:No)、ステップS204の処理へ戻る。一方、ECU1は、ステップS218において、ECU1は、路面領域内で最大限探索可能な境界候補点の探索を終了したと判定した場合(ステップS218:Yes)、本処理を終了し、上述図9に示したステップS18の処理へ移行する。
ここでは、ステップS218においてECU1により規程範囲の探索が終了していないと判定された場合(ステップS218:No)について説明する。この場合、照合判定部1fは、ステップS217で設定した探索領域(例えば図12に示す矩形領域cを含む探索領域2)内で、ステップS207で設定したテンプレート画像を走査してテンプレート照合を行い、テンプレート照合の結果、最も評価値の高い位置を検出する(ステップS204)。照合判定部1fは、ステップS204で検出したテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS205)。ステップS205において、照合判定部1fは、評価値が閾値以上であると判定した場合(ステップS205:Yes)、検出位置を境界候補点として登録する(ステップS206)。ステップS206において、照合判定部1fは、例えば図12に示す矩形領域cの中心位置を境界候補点として登録する。
基準画像設定部1dは、照合位置でテンプレート画像を切り出して更新する(ステップS207)。ステップS207において、基準画像設定部1dは、例えば図12に示す矩形領域cを新しいテンプレート画像として設定する。基準画像設定部1dは、ステップS207で設定したテンプレート画像を修正する(ステップS216)。ステップS216において、基準画像設定部1dは、例えば図12に示す矩形領域cに対応するテンプレート画像を距離に応じてリサイズ、ぼかす等の画像処理を行うことで再度修正する。そして、探索領域設定部1eは、ステップS216で修正したテンプレート画像に基づいてテンプレート照合を行うための次の探索領域を設定する(ステップS217)。ステップS217において、探索領域設定部1eは、例えば図12に示す矩形領域dを含む探索領域3を設定する。具体的には、図12に示すように、探索領域設定部1eは、前回設定した探索領域(図12中の探索領域2)のサイズを基準に次の探索領域を設定する。例えば、探索領域設定部1eは、次の探索領域(図12中の探索領域3)を、前回設定された探索領域2の上面に接するように設定する。この探索領域の高さはテンプレート画像の高さに一致させ、探索領域の横位置と幅はテンプレート切り出し位置と道路曲率に基づいて設定し、前回の探索領域の横位置と幅よりも大きくなるように設定することが好ましい。
ECU1は、規程範囲の探索を終了したか否かを判定する(ステップS218)。ここでは、再度ステップS218においてECU1により規程範囲の探索が終了していないと判定された場合(ステップS218:No)について説明する。この場合、照合判定部1fは、ステップS217で設定した探索領域(例えば図10に示す矩形領域dを含む探索領域3)内で、ステップS207で設定したテンプレート画像を走査してテンプレート照合を行い、テンプレート照合の結果、最も評価値の高い位置を検出する(ステップS204)。照合判定部1fは、ステップS204で検出したテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS205)。
ステップS205において、照合判定部1fは、ステップS204で検出したテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値より小さいと判定された場合(ステップS205:No)、登録された一つ前の境界候補点を中心にテンプレート画像を更新する(ステップS208)。ステップS208において、照合判定部1fは、例えば図12に示すように矩形領域cを新しいテンプレート画像として設定する。この場合、ECU1は、スキップ回数の登録値を1にし(ステップS209)、スキップ幅を計算する(ステップS210)。そして、照合判定部1fは、評価値が閾値未満だった探索領域をスキップした先の領域を、新しい探索領域に設定し、最も評価値の高い位置を検出する(ステップS211)。ステップS211において、照合判定部1fは、ステップS217で設定した探索領域(例えば図12に示す矩形領域dを含む探索領域3)をスキップした先の領域である新しい探索領域内で、ステップS208で更新した新しいテンプレート画像(例えば、図12に示す矩形領域c)を走査してテンプレート照合を行い、テンプレート照合の結果、最も評価値の高い位置を検出する。この場合、ECU1は、スキップ回数の登録値をインクリメントする(ステップS212)。そして、照合判定部1fは、ステップS211で検出した新しいテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS213)。ステップS213において、照合判定部1fは、評価値が閾値以上であると判定した場合(ステップS213:Yes)、ステップS216の処理へ移行する。一方、照合判定部1fは、ステップS213において、ステップS211で検出した新しいテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値より小さいと判定した場合(ステップS213:No)、次のステップS214の処理へ移行する。
ここでは、ステップS213おいて照合判定部1fによりステップS211で検出した新しいテンプレート画像と一致する矩形領域の評価値が閾値より小さいと判定された場合(ステップS213:No)について説明する。この場合、ECU1は、ステップS212でインクリメントしたスキップ回数の登録値が閾値以上またはステップS210で計算したスキップ幅が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS214)。
ステップS214において、ECU1は、スキップ回数が閾値より少なくかつスキップ幅が閾値より小さいと判定した場合(ステップS214:No)、ステップS205及びステップS213の判定処理で用いた評価値の閾値を変更する(ステップS215)。ステップS215において、例えば、ECU1は、テンプレート照合の誤検出を抑制して照合精度を向上させるために、テンプレート画像との類似度を示す照合評価値に対する閾値を高く設定する。その後、ステップS210の処理へ移行する。
一方、ステップS214において、ECU1は、スキップ回数が閾値以上またはスキップ幅が閾値以上であると判定した場合(ステップS214:Yes)、本処理を終了し、上述図9に示したステップS18の処理へ移行する。
以上で、実施形態1に係る走路境界推定方法についての説明を終える。
実施形態1に係る走路境界推定装置により実行される走路境界推定方法によれば、ステレオカメラを用いて、縁石や歩道帯縁、側溝などの立体走路境界を遠方まで検出することができる。ここで、従来技術では、高さ情報に基づいて近傍で検出した道路境界からテンプレート画像を切り出し、類似パターンを遠方領域で探索する手法があったが、この従来技術の手法では、店舗等の入り口で縁石が途切れていたり、周辺構造物が影を落としていたりする場所ではテンプレート画像を良好に照合できなかった。一方、本実施形態によれば、このような急激なテクスチャ変化がある場合でも遠方まで立体走路境界を検出することができる。その結果、本実施形態によれば、走路境界推定技術において、遠方の領域における立体走路境界の推定が出来なくなる状況が発生することを低減可能となる。
[実施形態2]
図14を参照して、実施形態2に係る走路境界推定装置の構成について説明する。図14は、実施形態2に係る走路境界推定装置の構成を示す図である。実施形態2では、実施形態1と重複する説明を省略し、実施形態1と異なる部分について説明する。
図14に示すように、実施形態2に係る走路境界推定装置のECU1は、画像取得部1aと、距離画像生成部1bと、段差検出部1cと、基準画像設定部1dと、探索領域設定部1eと、照合判定部1fと、道路境界検出部1gと、車両制御部1hと、基準画像格納部1iと、照合位置格納部1jとを、少なくとも備える。以下、図14に示すECU1の各種処理部(画像取得部1a〜照合位置格納部1j)の詳細については、図2に示した実施形態1に係る走路境界想定装置のECU1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
ECU1のうち、基準画像格納部1iは、前フレームまでに抽出された立体走路境界を含む所定領域のテンプレート画像を格納する。基準画像格納部1iは、基準画像設定部1dにおいて前フレームで切り出されたテンプレート画像を格納してもよいし、道路境界検出部1gにより検出された最終的な立体走路境界の検出結果に基づいて切り出すようにしてもよい。格納画像は距離を基準に分類し、複数の画像サイズ(解像度)に対応できる形で保存することが好ましい。格納画像は必ずしも毎フレーム更新する必要はなく、数フレームに一度でもよい。また、更新の要否を照合判定部1fにおける照合評価値で判定し、評価値が高く、照合結果が信頼できる場合に格納画像を更新するようにしてもよい。
ここで、基準画像設定部1dでは、まず段差検出部1cによる段差検出結果に応じてテンプレート画像を切り出す。しかし、段差検出部1cで必ずしも段差が求められるとは限らない。これは、車両近傍であっても照明条件(例えば、路面に影が落ちていたり、テクスチャがなかったりする等)によって十分な密度や精度で視差情報が求まらない場合もあるからである。このような場合でも、基準画像設定部1dは、基準画像格納部1iに保存された格納画像をテンプレート画像として設定するので、立体走路境界の探索および推定が可能となる。
ECU1のうち、照合位置格納部1jは、テンプレート画像に類似した領域の位置情報を格納する。格納情報は観測間の自車両の運動量(並進量や回転量等)を考慮して、次フレームで画像中のどこに位置するかが予測される。この情報は道路境界の候補位置の情報である。この予測領域内で検出された段差情報は他に比べて信頼できるため、道路境界検出部1gで立体走路境界を検出する際に優先的に利用できるよう、段差検出部1cで信頼度フラグを付与する。なお、予測領域内に対する段差検出処理は他の領域に比べて検出閾値を低めに変更し、段差を拾いやすくするようにしてもよい。
実施形態2では、照合判定部1fは、テンプレート画像と類似する領域が検出された場合に、その領域周辺で段差検出結果が得られていれば、そこから遠方に向かって連続する段差を立体走路境界として抽出して追加する。上述の実施形態1では、近傍領域で段差検出、遠方領域ではテンプレート照合というように距離に応じて分割処理していたが、実施形態2では、実施形態1のような段差検出とテンプレート照合の分担を取り払い、段差検出も可能な限り遠くまで利用し、近傍でもテンプレート照合の機能が使えるようにしている。これにより、実施形態2によれば、近傍領域で段差検出、遠方領域でテンプレート照合という距離に応じた分担を取り払い、段差検出も可能な限り遠くまで活用し、近傍でもテンプレート照合の機能を使うことができる。例えば、路側物の影の影響で近傍領域でも路面上の視差が十分な密度や精度で検出できない場合を考える。このような場合、近傍領域で部分的に視差が求まらない範囲があると、その先はテンプレート照合で道路境界探索を行う。視差が求まらないとテクスチャ照合も難しいため、いくつかの探索領域がスキップされ、影領域を抜けた先でテクスチャ照合の結果が得られる。このとき、影領域を抜けた先で段差情報が十分取得できれば、そのままテンプレート照合を継続するのではなく、再度、段差ベースの境界抽出に戻す。これにより演算量を小さくすることができ、高速な処理を実現できる。
また、実施形態2では、照合判定部1fにおいてテンプレートに類似する領域を判定する際に、テンプレート照合の評価値と段差検出の評価値を合わせて評価する。これにより、実施形態2では、テンプレート照合の位置決めに段差検出の結果を加味することで精度を向上することができる。上述したようにテンプレート照合の探索領域で段差検出結果が得られていれば、見つけた立体走路境界はテンプレートが一致し、さらに段差も検出されている場所であると想定される。実施形態2では両方の評価値を考慮することで、テンプレート照合の間違いを防止することができる。
また、実施形態2では、照合位置格納部1jは、前回フレームまでにテンプレート照合で検出された候補位置を保存し、現フレームの段差検出では候補位置内で検出された段差を優先的に抽出し、道路境界検出部1gにおいて立体走路境界を検出する。これにより、実施形態2によれば、前フレームまでにテンプレート照合の評価値が高く、候補と思われる領域では段差情報を抽出しやすくし、より遠方まで信頼できる段差情報を多く抽出することで、検出性能を向上することができる。
続いて、上述のように構成される実施形態2に係る走路境界推定装置により実行される実施形態2に係る走路境界推定方法について、図15を参照して説明する。図15は、実施形態2に係る走路境界推定装置の基本処理の一例を示すフローチャートである。
図15に示すように、画像取得部1aは、車両周囲の交通環境を撮影した画像データを取得する(ステップS21)。そして、距離画像生成部1bは、ステップS21において画像取得部1aの処理により取得される画像データに基づいて距離画像を生成する(ステップS22)。そして、段差検出部1cは、ステップS22において距離画像生成部1bの処理により生成された距離画像に基づいて高さ変化がある位置を抽出する段差検出を実施することで、立体的な走路境界である立体走路境界を車両近傍から遠方に向かって検出する(ステップS23)。
段差検出部1cは、段差検出による立体走路境界を構成する段差の選別を行う(ステップS24)。ステップS24において、段差検出部1cは、立体走路境界を構成する段差の画素領域に対して、段差検出による検出評価値に応じて検出評価値の高低を示す信頼度フラグを付与する。基準画像設定部1dは、ステップS24において選別した結果、段差検出による立体走路境界の検出評価値が低い画素領域がある場合には、ステップS23において段差検出部1cの処理により検出された立体走路境界上の最遠方領域における所定領域分の画像データをテンプレート画像として設定する(ステップS25)。ステップS25において、基準画像設定部1dは、基準画像格納部1iに保存された格納画像をテンプレート画像として設定してもよい。
探索領域設定部1eは、ステップS23において段差検出部1cの処理により検出された立体走路境界上の最遠方領域から遠方に向かって、段差検出部1cの処理により検出されなかった立体走路境界を探索するための探索領域を設定する(ステップS26)。ここで、ステップS26において、探索領域設定部1eは、段差検出部1cの処理による立体走路境界の検出結果に基づいて、境界候補点が存在する可能性が高い領域を予測し、予測した領域周辺に探索領域を設定してもよい。
照合判定部1fは、ステップS26において探索領域設定部1eの処理により設定された探索領域内でテンプレート画像と一致する領域を走査するテンプレート照合を実施することで、ステップS23において段差検出部1cの処理により検出されなかった立体走路境界の候補となる境界候補点を、段差検出部1cの処理により検出された立体走路境界上の最遠方領域から遠方に向かって検出する(ステップS27)。ステップS27において、ECU1は、探索領域内で、照合判定部1fによるテンプレート照合に加えて、段差検出部1cによる段差検出を更に実施してもよい。
ここで、ステップS25〜S27において、基準画像設定部1dは、立体走路境界の検出評価値が低く、且つ、境界候補点の照合評価値が低い探索領域がある場合には、当該境界候補点の照合評価値が低い探索領域よりも車両近傍側における所定領域分の画像データをテンプレート画像として再設定する。この場合、探索領域設定部1eは、境界候補点の照合評価値が低い探索領域をスキップして、当該探索領域から遠方に向かって新たな探索領域を再設定する。そして、照合判定部1fは、探索領域設定部1eの処理により再設定された探索領域内でテンプレート照合を継続して実施する。このステップS25〜S27の処理の詳細については、上述の実施形態1と同様である。
ステップS27の処理の後、ECU1は、対応する段差候補がないか判定する(ステップS28)。ステップ28では、ECU1は、段差検出部1cによる段差検出が可能な画素領域がないか判定する。ステップS28において、ECU1の処理により対応する段差候補があると判定された場合(ステップS28:No)、ステップS24の処理へ戻る。一方、ステップS28において、ECU1の処理により対応する段差候補がないと判定された場合(ステップS28:Yes)、ステップS29の処理へ移行する。
ステップS28において対応する段差候補なしと判定された場合(ステップS28:Yes)、ECU1は、所定範囲の境界候補点の探索を終了したか否かを判定する(ステップS29)。ステップS29において、ECU1は、例えば路面領域内で最大限探索可能な境界候補点の探索を終了していないと判定した場合(ステップS29:No)、ステップS25の処理へ戻る。一方、ECU1は、ステップS29において、ECU1は、路面領域内で最大限探索可能な境界候補点の探索を終了したと判定した場合(ステップS29:Yes)、次のステップS30の処理へ移行する。
続いて、道路境界検出部1gは、ステップS23における段差検出部1cの処理による立体走路境界の検出結果、及び、ステップS27における照合判定部1fの処理による境界候補点の検出結果と段差検出部1cの処理による立体走路境界の検出結果に基づいて、車両周囲の交通環境における立体走路境界を検出する(ステップS30)。ステップS30において、道路境界推定部1gは、段差検出部1cによって検出された立体走路境界の検出評価値が高い場合は、当該検出評価値が低い場合と比して、照合判定部1fによる境界候補点の検出結果よりも、段差検出部1cによる立体走路境界の検出結果をより優先させて、車両周囲の交通環境における立体走路境界を検出する。また、ステップS30において、段差検出部1cによる立体走路境界の検出評価値が基準値よりも高い場合は、照合判定部1fによる境界候補点の検出結果よりも、段差検出部1cによる立体走路境界の検出結果をより優先させて、車両周囲の交通環境における立体走路境界を検出する一方で、段差検出部1cによる立体走路境界の検出評価値が基準値未満である場合には、段差検出部1cによる立体走路境界の検出結果よりも、照合判定部1fによる境界候補点の検出結果をより優先させて、車両周囲の交通環境における立体走路境界を検出する。その後、本処理を終了する。
ここで、設定された探索領域が十分に車両近傍である場合や、探索領域をスキップ中に立体走路境界が車両に接近する場合などの状況で、設定された探索領域からテンプレート照合が開始される場合、段差検出による検出評価値が高いにも関わらず、当該段差検出結果に基づく立体走路境界の推定が、テンプレート照合による立体走路境界の推定に優先されてしまう状況が考えらえる。しかし、このような状況であっても、本実施形態2によれば、上述のように段差検出の検出評価値に応じて、適切に検出方法を切替えて立体走路境界の推定を行うことができる。
1 ECU
1a 画像取得部
1b 距離画像生成部
1c 段差検出部
1d 基準画像設定部
1e 探索領域設定部
1f 照合判定部
1g 道路境界検出部
1h 車両制御部
1i 基準画像格納部
1j 照合位置格納部
2 撮像装置
2a 右カメラ
2b 左カメラ
3 アクチュエータ

Claims (5)

  1. 車両周囲の交通環境を撮影した画像データを取得する画像取得手段と、
    前記画像データに基づいて距離画像を生成する距離画像生成手段と、
    前記距離画像に基づいて高さ変化がある位置を抽出する段差検出を実施することで、立体的な走路境界である立体走路境界を車両近傍側から遠方側に向かって検出する段差検出手段と、
    前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界上において前記車両から最も遠方の画像領域である最遠方領域における所定領域分の前記画像データをテンプレート画像として設定する基準画像設定手段と、
    前記立体走路境界上の最遠方領域から更に遠方に向かって、前記段差検出手段によって検出されなかった立体走路境界を探索するための探索領域を設定する探索領域設定手段と、
    前記探索領域内で前記テンプレート画像と一致する領域を走査するテンプレート照合を実施することで、前記段差検出手段により検出されなかった前記立体走路境界の候補となる境界候補点を、前記最遠方領域から更に遠方に向かって検出する照合判定手段と、
    前記立体走路境界の検出結果、及び、前記境界候補点の検出結果に基づいて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出する道路境界検出手段と、
    を備え、
    前記基準画像設定手段は、
    前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界の検出評価値が所定値よりも低く、且つ、前記照合判定手段によって検出された前記境界候補点の照合評価値が所定値よりも低い探索領域である低評価探索領域がある場合には、当該低評価探索領
    域よりも車両近傍側における所定領域分の前記画像データを前記テンプレート画像として再設定し、
    前記探索領域設定手段は、
    前記低評価探索領域を遠方方向にスキップした画像領域から、より遠方に向かって新たな探索領域を再設定し、
    前記照合判定手段は、
    再設定された前記探索領域内で前記テンプレート照合を継続して実施することを特徴とする走路境界推定装置。
  2. 前記走路境界推定装置は、
    前記探索領域内で、前記照合判定手段による前記テンプレート照合に加えて、前記段差検出手段による前記段差検出を更に実施し、
    前記道路境界検出手段は、
    前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界の検出評価値が高い場合は、当該検出評価値が低い場合と比して、前記照合判定手段による前記境界候補点の検出結果よりも、前記段差検出手段による前記立体走路境界の検出結果をより優先させて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出する請求項1に記載の走路境界推定装置。
  3. 前記道路境界検出手段は、
    前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界の検出評価値が基準値よりも高い場合は、前記照合判定手段による前記境界候補点の検出結果よりも、前記段差検出手段による前記立体走路境界の検出結果をより優先させて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出する一方で、
    前記段差検出手段によって検出された前記立体走路境界の検出評価値が基準値未満である場合には、前記段差検出手段による前記立体走路境界の検出結果よりも、前記照合判定手段による前記境界候補点の検出結果をより優先させて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出する請求項2に記載の走路境界推定装置。
  4. 前記探索領域設定手段は、
    前記段差検出手段による前記立体走路境界の検出結果に基づいて、前記境界候補点が存在する可能性が高い領域を予測し、予測した領域周辺に前記探索領域を設定する請求項1から3のいずれか一項に記載の走路境界推定装置。
  5. 車両周囲の交通環境を撮影した画像データを取得する画像取得工程と、
    前記画像データに基づいて距離画像を生成する距離画像生成工程と、
    前記距離画像に基づいて高さ変化がある位置を抽出する段差検出を実施することで、立体的な走路境界である立体走路境界を車両近傍側から遠方側に向かって検出する段差検出工程と、
    前記段差検出工程で検出された前記立体走路境界上において前記車両から最も遠方の画像領域である最遠方領域における所定領域分の前記画像データをテンプレート画像として設定する基準画像設定工程と、
    前記立体走路境界上の最遠方領域から更に遠方に向かって、前記段差検出工程で検出されなかった立体走路境界を探索するための探索領域を設定する探索領域設定工程と、
    前記探索領域内で前記テンプレート画像と一致する領域を走査するテンプレート照合を実施することで、前記段差検出工程で検出されなかった前記立体走路境界の候補となる境界候補点を、前記最遠方領域から更に遠方に向かって検出する照合判定工程と、
    前記立体走路境界の検出結果、及び、前記境界候補点の検出結果に基づいて、前記交通環境における前記立体走路境界を検出する走路境界検出工程と、
    を含み、
    前記基準画像設定工程において、
    前記段差検出工程で検出された前記立体走路境界の検出評価値が所定値よりも低く、且つ、前記照合判定工程で検出された前記境界候補点の照合評価値が所定値よりも低い探索領域である低評価探索領域がある場合には、当該低評価探索領域よりも車両近傍側における所定領域分の前記画像データが前記テンプレート画像として再設定され、
    前記探索領域設定工程において、
    前記低評価探索領域を遠方方向にスキップした画像領域からより遠方に向かって新たな探索領域が再設定され、
    前記照合判定工程において、
    再設定された前記探索領域内で前記テンプレート照合が継続して実施されることを特徴とする走路境界推定方法。
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