JP2013142972A - 走行路認識装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の遠方領域に存在する道路境界を精度良く検出することで走行路を適切に認識できる走行路認識装置を提供する。
【解決手段】車両1の近傍領域Aaの撮影画像から道路境界Bの画像を切り出してテンプレートTを作成するテンプレート作成部23と、車両1から車両1の遠方領域Abまでの距離に応じてテンプレートTの縮尺を変更して、テンプレートTのマッチング処理により遠方領域Abの撮影画像から道路境界Bを検出する道路境界検出部24と、道路境界Bの検出結果に基づいて車両1の前方の走行路を認識する走行路認識部25とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】車両1の近傍領域Aaの撮影画像から道路境界Bの画像を切り出してテンプレートTを作成するテンプレート作成部23と、車両1から車両1の遠方領域Abまでの距離に応じてテンプレートTの縮尺を変更して、テンプレートTのマッチング処理により遠方領域Abの撮影画像から道路境界Bを検出する道路境界検出部24と、道路境界Bの検出結果に基づいて車両1の前方の走行路を認識する走行路認識部25とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両前方の走行路を認識する走行路認識装置に関する。
車両の運転支援または自動運転を行う上で、車両前方の走行路を正確に認識することが重要となる。
このため、例えば特開2010−072807号公報には、環境変化に強く、遠方の立体物で区切られた道路境界も検出できる装置が開示されている。この装置は、車両の遠方領域の画像と近傍領域に存在する立体物の画像との類似度を算出し、類似度が所定値以上になる場合、近傍領域に存在する立体物が遠方領域にも存在すると判断する。
ところで、道路区画線、縁石、ガードレール、側壁などの道路境界の検出には、道路線形、路面の明暗・汚れ、道路構造の多様性などに起因して、未検出・誤検出が生じ易くなる。特に、車両の遠方領域の画像ほど、画像情報の変化が小さくなりエッジ情報の検出が困難になると共に、高さ情報の分解能が低くなり立体物の判別が困難になる。
しかし、上記装置では、遠方領域でも近傍領域と同じ方法で道路境界を検出している。このため、遠方領域に存在する道路境界を精度よく検出するために改善の余地がある。
そこで、本発明は、車両の遠方領域に存在する道路境界を精度良く検出することで走行路を適切に認識できる走行路認識装置を提供しようとするものである。
本発明に係る走行路認識装置は、車両の近傍領域の撮影画像から道路境界の画像を切り出してテンプレートを作成するテンプレート作成部と、車両から車両の遠方領域までの距離に応じてテンプレートの縮尺を変更して、テンプレートのマッチング処理により遠方領域の撮影画像から道路境界を検出する道路境界検出部と、道路境界の検出結果に基づいて車両の前方の走行路を認識する走行路認識部とを備える。
本発明によれば、車両から遠方領域までの距離に応じてテンプレートの縮尺を変更し、テンプレートのマッチング処理により道路境界が検出される。これにより、遠方領域の撮影画像における道路境界の画像の大きさに合わせてテンプレートの縮尺を変更することで、マッチング処理の精度を向上することができる。よって、遠方領域に存在する道路境界を精度良く検出することが可能となり、走行路を適切に認識することができる。ここで、テンプレートの縮尺は、車両から遠方領域までの距離が大きいほど小さくすることが好ましい。
また、テンプレート作成部は、切り出し画像を回転または反転してテンプレートを作成してもよい。これにより、近傍領域と遠方領域の間で道路線形が異なる場合でもマッチング処理の精度を向上することができる。
また、テンプレート作成部は、切り出し画像の輝度を調節してテンプレートを作成してもよい。これにより、近傍領域と遠方領域の間で走行路の明るさが異なる場合でもマッチング処理の精度を向上することができる。
また、テンプレート作成部は、近傍領域の撮影画像に含まれる道路境界の画像のうち、車両の走行路の内側最遠点に相当する位置をテンプレートの頂点としてテンプレートを作成してもよい。道路境界の画像のうち車両の走行路の内側最遠点に相当する位置をテンプレートの頂点とすることで、マッチング処理に際して道路境界を高速で検出することができる。
また、道路境界検出部は、遠方領域の撮影画像に含まれる道路境界の画像の縁部にテンプレートの頂点を沿わしてマッチング処理を行ってもよい。道路境界の画像の縁部にテンプレートの頂点を沿わしてマッチング処理を行うことで、遠方領域の撮影画像に含まれる道路境界を高速で検出することができる。
本発明によれば、車両の遠方領域に存在する道路境界を精度良く検出することで走行路を適切に認識できる走行路認識装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、図1を参照して、第1の実施形態に係る走行路認識装置の構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る走行路認識装置を示すブロック図である。走行路認識装置は、車両1の遠方領域Abに存在する道路境界Bを精度良く検出して走行路を適切に認識する装置である。なお、遠方領域Abは、遠方領域の総称であり、道路境界Bは、道路境界の総称である。道路境界Bとは、道路の境界を示す物体または線であり、道路区画線(道路鋲、ペイント、石などによる線)、縁石、ガードレール、側壁などが該当する。
図1に示すように、走行路認識装置は、左右カメラ11、12およびECU20(Electronic Control Unit)を有する。
左右カメラ11、12は、車両1の前方領域を撮像する。左カメラ11は、車両1の前面左側に配置され、右カメラ12は、前面右側に配置される。左右カメラ11、12は、互いの視野角が所定範囲で重なるように配置される。
ECU20は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)などを有する。ECU20は、撮影画像取得部21、距離情報取得部22、テンプレート作成部23、道路境界検出部24、および走行路認識部25として機能する。
撮影画像取得部21は、左右カメラ11、12を通じて前方領域の撮影画像を取得する。撮影画像取得部21は、左右カメラ11、12により同一のタイミングで撮像された撮影画像のデータを取得して保存する。撮影画像は、左カメラ11により撮像された左画像と、右カメラ12により撮像された右画像とを含む。左画像および右画像のうち、後述する距離情報の取得には、両方の画像がステレオ画像として利用され、他の処理には、いずれか一方の画像が利用される。撮影画像の画像領域Aは、車両1の近傍領域Aaと遠方領域Abとに区分される。近傍領域Aaは、後述するテンプレートTの作成に用いられる。遠方領域Abは、近傍領域Aaよりも遠方の領域である。なお、画像領域Aの構成の詳細については後述する。
距離情報取得部22は、撮影画像に基づいて前方領域の3次元距離情報を取得する。距離情報取得部22は、左右カメラ11、12により撮像した前方領域の3次元距離情報を求めて保存する。3次元距離情報は、三角測量の原理に基づいて、3次元空間中の任意点を表す画素を左画像と右画像の間で関連付けて求められる。3次元距離情報は、縁石、ガードレール、側壁などの立体物の画像認識に利用される。
テンプレート作成部23は、近傍領域Aaの撮影画像から道路境界Bを示す線分(境界線分)を含む画像を切り出してテンプレートTを作成する。なお、テンプレートTは、テンプレートの総称である。このため、テンプレート作成部23は、近傍領域Aaの撮影画像から境界線分を選出し、境界線分の選出結果に基づいて切り出し位置Pを定めてテンプレートTを作成する。なお、テンプレート作成の詳細については後述する。
道路境界検出部24は、テンプレートTのマッチング処理により遠方領域Abの撮影画像から道路境界Bを検出する。このため、道路境界検出部24は、検出対象となる遠方領域Abに検出領域Sを設定してマッチング処理を行い、マッチング度が最大となる領域を検出する。なお、検出領域Sは、検出領域の総称である。なお、道路境界検出の詳細については後述する。
走行路認識部25は、道路境界Bの検出結果に基づいて車両1の前方の走行路を認識する。走行路の認識結果は、車両1の運転支援または自動運転に利用される。
つぎに、図2から図7を参照して、走行路認識装置の動作について説明する。図2は、走行路認識装置の動作を示すフロー図である。図3は、撮影画像における画像領域Aの構成を示す図である。図4は、近傍領域Aaにおける境界線分の選出状況を示す図である。図5は、近傍領域Aaから作成されたテンプレートTを示す図である。図6は、遠方領域Abにおける道路境界Bの検出状況を示す図である。図7は、撮影画像における走行路の認識状況を示す図である。
ECU20は、図2に示す処理を設定周期で繰り返し行う。撮影画像取得部21は、左右カメラ11、12を通じて前方領域の撮影画像を取得する(ステップS11)。
撮影画像の画像領域Aは、例えば図3に示すように、画像左端を基準とするx座標(0≦x≦X)、および画像下端を基準とするy座標(0≦y≦Y)により特定される。画像領域Aは、車両1から手前側の所定範囲の近傍領域Aa(0≦y<y1)と、近傍領域Aaよりも奥行側の所定範囲の遠方領域Ab(y1≦y<y2、y2<Y)とに区分される。
遠方領域Abは、さらに、車両1から遠ざかるほどy方向の画素数Δyが除々に小さくなる第1の遠方領域Ab1(Δy1)、第2の遠方領域Ab2(Δy2<Δy1)、第3の遠方領域Ab3(Δy3<Δy2)、…に区分される。ここで、遠方領域Abは、車両1から遠ざかるほど、撮影画像における道路境界Bの画像が小さくなるので、y方向の画素数Δyが除々に小さくなる。
近傍領域Aaおよび各遠方領域Ab1、Ab2、Ab3、…の範囲は、道路線形、路面の明暗・汚れ、道路構造の多様性など、道路境界Bの検出に影響を及ぼす環境条件に応じて、各領域Aa、Ab1、Ab2、Ab3、…に位置する道路境界Bを十分な精度で検出できるように設定される。各種の環境条件は、例えば撮影画像の画像認識、地図情報から得られる走行路情報などにより判定される。
距離情報取得部22は、撮影画像に基づいて前方領域の距離情報を取得する(ステップS12)。
テンプレート作成部23は、近傍領域Aaの撮影画像から各道路境界Bの境界線分を選出する(ステップS13)。
境界線分は、エッジ検出の結果、距離情報、立体物情報などを用いて、車両1の進行方向に延びる道路境界Bを示す線分として選出される。道路境界Bは、例えば撮影画像の座標に応じて、車両1を基準として走行路の左側(0≦x<X/2)に位置する道路境界Bと、右側(X/2≦x≦X)に位置する道路境界Bとに区分される。
図4に示す例では、左側に位置する縁石Baおよび道路区画線Bb(自転車・車道分離線)と、右側に位置する道路区画線Bc(中央線)の各境界線分が近傍領域Aa内で選出されている。図4では、各道路境界Ba、Bb、Bcの境界線分の選出に用いられるエッジEa、Eb、Ecが示されている。
テンプレート作成部23は、境界画像の抽出結果に基づいて切り出し位置Pを定めてテンプレートTを作成する(ステップS14)。なお、切り出し位置Pは、切り出し位置の総称である。
テンプレートTの切り出し位置Pは、道路境界B毎に近傍領域Aa内で車両1の走行路の内側の最遠点に相当する位置として定められる。テンプレートTは、道路境界B毎に切り出し位置Pを基準として境界線分の少なくとも一部を含む、例えば矩形の領域を近傍領域Aaから切り出して作成される。
テンプレートTでは、走行路の内側の上端、つまり左側に位置する道路境界BではテンプレートTの右上端、右側に位置する道路境界BではテンプレートTの左上端が基準点となる。テンプレートTは、切り出し位置Pが基準点と一致するように作成されることが好ましい。
図4に示す例では、左側に位置する縁石Baおよび道路区画線Bbと、右側に位置する道路区画線Bcについて、テンプレートTa0、Tb0、Tc0の切り出し位置Pa、Pb、Pcが求められている。そして、図5に示すように、左側の縁石Baおよび道路区画線Bbでは、それぞれに右側の最遠点がテンプレートTa0、Tb0の右上端と一致し、右側の道路区画線Bcでは、左側の最遠点がテンプレートTc0の左上端と一致している。
テンプレートTの大きさは、前述した各種の環境条件、道路境界Bの大きさ、近傍領域Aaの範囲に応じて、遠方領域Abに位置する道路境界Bの境界線分を十分な精度で検出できるように設定される。テンプレートTの大きさは、具体的に、環境条件が厳しい(道路境界Bの検出に負の影響を及ぼす)ほど、道路境界Bの対象が大きいほど、大きく設定される。
道路境界検出部24は、車両1から検出対象となる遠方領域Abまでの距離に応じてテンプレートTの縮尺を変更する(ステップS15)。テンプレートTの縮尺は、車両1から当該遠方領域Abまでの距離が大きいほど小さく変更される。
道路境界検出部24は、当該遠方領域Abに検出領域Sを設定してマッチング処理を行う(ステップS16)。
道路境界検出部24は、車両1に近接する遠方領域Abから順に、つまり、第1、第2、第3、…の遠方領域Ab1、Ab2、Ab3、…の順にマッチング処理を行う。
ここで、道路境界検出部24は、車両1から検出対象となる遠方領域Abまでの距離に応じてテンプレートTの縮尺を変更する。テンプレートTの縮尺は、検出対象となる遠方領域Abに位置する道路境界Bを十分な精度で検出できるように設定される。すなわち、テンプレートTの縮尺は、マッチング処理の精度が向上するように、車両1から遠ざかるほど小さく設定される。なお、テンプレートTの縮尺は、特に第1の遠方領域Ab1など、遠方領域Abまでの距離が短い場合には、変更されなくてもよい。
道路境界検出部24は、まず、検出対象となる遠方領域Abに道路境界B毎に検出領域Sを設定する。第1の遠方領域Ab1の検出領域Sは、テンプレートTの切り出し位置Pと同一のx座標と、第1の遠方領域Ab1内の下端のy座標とにより特定される検出開始位置Dsを基準として設定される。第2の遠方領域Ab2の検出領域Sは、後述する第1の遠方領域Ab1での検出完了位置Dcと同一のx座標と、第2の遠方領域Ab2内の下端のy座標とにより特定される検出開始位置Dsを基準として設定される。なお、第3以降の遠方領域Abの検出領域Sも同様に設定される。
検出領域Sは、検出開始位置Dsを基準としてx座標の正負方向およびy座標の正方向に所定の画素数を有する領域として設定される。検出領域Sのx、y方向の画素数は、例えば、検出対象となる遠方領域Abで用いる縮尺されたテンプレートTの大きさの2〜3倍程度に設定される。
道路境界検出部24は、次に、テンプレートTの基準点を検出開始位置Dsに合わせて、検出領域S内でテンプレートTを移動させてマッチング処理を行う。マッチング処理は、検出開始位置Dsから上側または斜め上側に、つまりテンプレートTの基準点が道路境界Bの縁部(エッジ)に沿うようにテンプレートTを移動させて行われてもよい。
道路境界検出部24は、マッチング度が最大となる領域を検出する(ステップS17)。
道路境界検出部24は、検出領域S内でテンプレートTとのマッチング度が所定の閾値を満たすと共に最大となる領域を道路境界Bの領域として検出する。マッチング度は、輝度差の総和、輝度差の2乗和など用いて求められる。そして、道路境界検出部24は、マッチング度が最大となる領域でテンプレートTの基準点が位置する座標を道路境界Bの検出完了位置Dcとする。
道路境界検出部24は、検出対象となる次の遠方領域Abが設定されているかを判定する(ステップS18)。
ここで、次の遠方領域Abが設定されている場合(ステップS18でYesの場合)、処理がステップS15に復帰し、道路境界検出部24は、次の遠方領域Abを検出対象としてマッチング処理を行う。
図6に示す例では、左側に位置する縁石Baおよび道路区画線Bbと、右側に位置する道路区画線Bcについて、境界線分が検出されている。第1の遠方領域Ab1では、道路境界B毎に近傍領域Aaの切り出し位置Pa、Pb、Pcを基準として検出領域Sa1、Sb1、Sc1が設定され、各検出領域Sa1、Sb1、Sc1内で検出完了位置Dcが求められている。第2の遠方領域Ab2では、道路境界B毎に第1の遠方領域Ab1の検出完了位置Dcを基準として検出領域Sa2、Sb2、Sc2が設定され、各検出領域Sa2、Sb2、Sc2内で検出完了位置Dcが求められている。そして、第3の遠方領域Ab3でも同様に検出完了位置Dcが求められている。
一方、次の遠方領域Abが設定されていない場合(ステップS18でNoの場合)、走行路認識部25は、道路境界Bの検出結果に基づいて車両1の前方の走行路を認識する(ステップS19)。
走行路認識部25は、近傍領域Aaで検出されたテンプレートTの切り出し位置Pと、各遠方領域Abで検出された各境界画像の検出完了位置Dcとに基づいて、車両1の前方の走行路を認識する。走行路が認識されると、後続の設定周期においてステップS11〜S19の処理が繰り返される。走行路の認識結果は、車両1の運転支援または自動運転のために利用される。
図6に示す例では、左側に位置する縁石Baおよび道路区画線Bbと、右側に位置する道路区画線Bcについて、切り出し位置Pa、Pb、Pc、各遠方領域Ab1、Ab2、Ab3の検出完了位置Dcをそれぞれに結ぶことで、車両1の前方の走行路(道路線形の軌跡L1、L2、L3)が認識されている。
以上説明したように、第1の実施形態に係る走行路認識装置によれば、遠方領域Abの撮影画像における道路境界Bの画像の大きさに合わせてテンプレートTの縮尺を変更することで、マッチング処理の精度を向上することができる。よって、遠方領域Abに存在する道路境界Bを精度良く検出することが可能となり、走行路を適切に認識することができる。ここで、テンプレートTの縮尺は、車両1から遠方領域Abまでの距離が大きいほど小さくすることが好ましい。
また、道路境界Bの画像のうち車両1の走行路の内側最遠点に相当する位置をテンプレートTの頂点(基準点)とすることで、マッチング処理に際して道路境界Bを高速で検出することができる。
また、道路境界Bの画像の縁部にテンプレートTの頂点(基準点)を沿わしてマッチング処理を行うことで、遠方領域Abの撮影画像に含まれる道路境界Bを高速で検出することができる。
つぎに、図8から図10を参照して、第2の実施形態に係る走行路認識装置について説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る走行路認識装置を示すブロック図である。図9は、切り出し画像を回転または反転して作成したテンプレートTを示す図である。図10は、切り出し画像の輝度を調節して作成したテンプレートTを示す図である。
第2の実施形態は、近傍領域Aaの撮影画像から切り出した画像(切り出し画像)を回転または反転したり、輝度を調節したりしてテンプレートTを作成する点で、第1の実施形態と異なっている。なお、以下では、第1の実施形態と重複する説明を省略する。
図8に示すように、走行路認識装置は、左右カメラ11、12、撮影画像取得部21、距離情報取得部22、テンプレート作成部33、道路境界検出部34、および走行路認識部25を有し、さらに、テンプレート作成部33は、画像加工部36を有する。
画像加工部36は、近傍領域Aaの撮影画像からの切り出し画像を加工する。画像加工部36は、切り出し画像を回転または反転したり、輝度を調節したりする。
テンプレート作成部33は、加工された切り出し画像から複数のテンプレートTを作成する。テンプレート作成部33は、道路境界B毎に、例えば、切り出し画像自体、所定角度で回転した画像、左右反転した画像からテンプレートTを作成してもよい。また、テンプレート作成部33は、道路境界B毎に、輝度を調節しない画像、輝度を高くした画像、輝度を低くした画像からテンプレートTを作成してもよい。
図9に示す例では、左側に位置する道路区画線Bbについて、(a)切り出し画像自体、(b)例えば約45°回転した画像、(c)左右反転した画像のそれぞれについてテンプレートTb0、Tbr、Tbmが作成されている。また、図9に示す例では、左側に位置する道路区画線について、(a)輝度を調節しない画像、(b)輝度を高くした画像、(c)輝度を低くした画像のそれぞれについてテンプレートTb0、Tbb、Tbdが作成されている。
道路境界検出部34は、テンプレートTのマッチング処理により遠方領域Abの撮影画像から道路境界Bを検出する。このため、道路境界検出部34は、複数のテンプレートTを用いてマッチング処理を行う。
まず、回転または反転した切り出し画像からなるテンプレートTを用いて道路境界Bを検出する場合について説明する。以下では、例えば、左側に位置する道路区画線Bbを検出する場合を想定する。
この場合、直線路を走行中は、進行方向に向けて右側に傾斜した境界線分が検出され易くなるので、図9(a)に示すようなテンプレートTb0が用いられる。また、直線路から左カーブ路へ進入中は、進行方向に向けて略真直ぐに延びる境界線分が検出され易くなるので、図9(b)に示すようなテンプレートTbrが用いられる。また、左カーブ路を走行中は、進行方向に向けて左側に傾斜した境界線分が検出され易くなるので、図9(c)に示すようなテンプレートTbmが用いられる。
このため、道路線形の変化に対応するテンプレートTを用いることで、近傍領域Aaと遠方領域Abの間で道路線形が異なる場合でもマッチング処理の精度を向上することができる。
ここで、マッチング処理は、複数のテンプレートTを用いて行われてもよく、道路線形の変化を予め判定して選択されたテンプレートTを用いて行われてもよい。あるいは、道路線形の変化に対応する角度で回転した画像から作成したテンプレートTを用いて行われてもよい。なお、道路線形の変化は、例えば撮影画像の画像認識、走行路情報(道路線形情報)などにより判定される。
つぎに、輝度を調節した切り出し画像からなるテンプレートTを用いて道路境界Bを検出する場合について説明する。以下でも、左側に位置する道路区画線を検出する場合を想定する。
この場合、近傍領域Aaに比べて遠方領域Abの走行路が明るいときは、輝度を高くした境界線分が検出され易くなるので、図10(b)に示すようなテンプレートTbbが用いられる。また、近傍領域Aaに比べて遠方領域Abの路面が暗いときは、輝度を低くした境界線分が検出され易くなるので、図10(c)に示すようなテンプレートTbdが用いられる。
このため、走行路の明るさ(明暗、汚れ)の変化に対応するテンプレートTを用いることで、近傍領域Aaと遠方領域Abの間で明るさが異なる場合でもマッチング処理の精度を向上することができる。
ここでも、マッチング処理は、複数のテンプレートTを用いて行われてもよく、走行路の明るさの変化を予め判定して選択されたテンプレートTを用いて行われてもよい。あるいは、走行路の明るさの変化に対応するように輝度を調節した画像から作成したテンプレートTを用いて行われてもよい。なお、走行路の明るさの変化は、例えば撮影画像の画像認識、走行路情報(周辺建造物の情報)などにより判定される。
以上説明したように、第2の実施形態に係る走行路認識装置によれば、切り出し画像を回転または反転してテンプレートTを作成することで、近傍領域Aaと遠方領域Abの間で道路線形が異なる場合でもマッチング処理の精度を向上することができる。また、切り出し画像の輝度を調節してテンプレートTを作成することで、近傍領域Aaと遠方領域Abの間で走行路の明るさが異なる場合でもマッチング処理の精度を向上することができる。
なお、前述した実施形態は、本発明に係る走行路認識装置の最良な実施形態を説明したものであり、本発明に係る走行路認識装置は、本実施形態に記載したものに限定されるものではない。本発明に係る走行路認識装置は、各請求項に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲で本実施形態に係る走行路認識装置を変形し、または他のものに適用したものであってもよい。
例えば、上記実施形態では、近傍領域Aaで境界線分を含む画像を切り出してテンプレートTを作成し、遠方領域Ab毎に当該テンプレートTの縮尺を変更して道路境界Bを検出する場合について説明した。しかし、遠方領域Ab毎に、異なる縮尺で境界線分を含む画像を切り出してテンプレートTを作成して道路境界Bを検出してもよい。
例えば、第2の実施形態では、切り出し画像を回転または反転すると共に、輝度を調節してテンプレートTが作成されてもよい。
また、本発明は、前述した方法に従って、車両1の遠方領域Abに存在する道路境界Bを精度良く検出して走行路を適切に認識するためのプログラム、または当該プログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な記録媒体にも同様に適用できる。
1…車両、11…左カメラ、12…右カメラ、20…ECU、21…撮影画像取得部、22…距離情報取得部、23、33…テンプレート作成部、24,34…道路境界検出部、25…走行路認識部、36…画像加工部、Aa…近傍領域、Ab…遠方領域、T…テンプレート、B…道路境界。
Claims (6)
- 車両の近傍領域の撮影画像から道路境界の画像を切り出してテンプレートを作成するテンプレート作成部と、
前記車両から前記車両の遠方領域までの距離に応じて前記テンプレートの縮尺を変更して、前記テンプレートのマッチング処理により前記遠方領域の撮影画像から前記道路境界を検出する道路境界検出部と、
前記道路境界の検出結果に基づいて前記車両の前方の走行路を認識する走行路認識部と、
を備える、走行路認識装置。 - 前記道路境界検出部は、前記車両から前記遠方領域までの距離が大きいほど前記テンプレートの縮尺を小さくする、請求項1に記載の走行路認識装置。
- 前記テンプレート作成部は、前記切り出し画像を回転または反転して前記テンプレートを作成する、請求項1または2に記載の走行路認識装置。
- 前記テンプレート作成部は、前記切り出し画像の輝度を調節して前記テンプレートを作成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の走行路認識装置。
- 前記テンプレート作成部は、前記近傍領域の撮影画像に含まれる前記道路境界の画像のうち、前記車両の走行路の内側最遠点に相当する位置を前記テンプレートの頂点として前記テンプレートを作成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の走行路認識装置。
- 前記道路境界検出部は、前記遠方領域の撮影画像に含まれる前記道路境界の画像の縁部に前記テンプレートの頂点を沿わして前記マッチング処理を行う、請求項5に記載の走行路認識装置。
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