JP2016008965A - エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単に製造可能なスケール本体の使用の下で1つ又は複数の基準信号の確実な生成を可能にするエンコーダを提供する。
【解決手段】測定方向に延在するスケール本体は、少なくとも1つの基準マークを有する。この基準マークが、場所に応じて異なる複数の目盛領域の測定方向に延在する配置から構成される。走査装置は、少なくとも1つの基準信号を前記基準位置で生成するために1つの光源と1つの走査板13と1つの基準信号検出装置とを有する。前記走査板13が、場所に応じて異なる目盛周期を有する複数の目盛領域14.1,14.2,14.3の測定方向に延在する配置から構成される1つの基準マーク走査パターン14を有する。スケール本体上の前記基準マーク内の回折格子と基準マーク走査パターン14内の回折格子の空間周波数分布とが異なるように、各目盛領域の配置が選択されている。
【選択図】図3a

Description

本発明は、請求項1の上位概念に記載のエンコーダに関する。
少なくとも1つの測定方向に互いに相対移動可能な2つの物体の位置を検出するために適するエンコーダが、欧州特許出願公開第513427号明細書から公知である。このため、当該公知のエンコーダは、当該2つの物体のうちの一方の物体に接合されているスケール本体を有する。このスケール本体は、測定方向に延在する1つのインクリメンタル目盛と1つの基準位置に対する1つの基準マークとを有する。この基準マークは、場所で異なる目盛周期を有するパターンから構成される。すなわち、この基準マークは、場所に応じて異なる目盛周期を有する複数の目盛領域の測定方向に延在する配置を成す。このようなパターン又は配置は、チャープされた目盛パターン又はチャープされた回折格子とも記される。さらに、当該エンコーダは、当該2つの物体のうちの他方の物体に接合されている走査装置を有する。この走査装置は、移動によって決まる少なくとも1つのインクリメンタル信号と所定の1つの基準位置に対する少なくとも1つの基準信号とを生成するために使用される異なる複数の素子を有する。この場合、信号が、測定区間に沿って当該インクリメンタル目盛と当該基準マークとを光学走査することによって生成される。この場合、スケール本体と走査板との異なってチャープされた目盛周期によって発生する全ての信号周波数成分が、同位相で重畳するときに、1つの基準信号が発生する。
当該欧州特許出願公開第513427号明細書の図8では、こうして形成されたチャープされた基準マークの特別なバリエーションが開示されている。この基準マークは、対称軸に対してミラー対称に配置された2つの基準マーク部分領域から構成される。当該2つの基準マーク部分領域はそれぞれ、場所に応じて異なる目盛周期を有する複数の目盛領域の測定方向に延在する配置から構成される。
当該欧州特許出願公開第513427号明細書から公知のエンコーダは、いわゆる干渉走査原理に基づく。この干渉走査原理では、第1回折格子が、走査放射ビーム路内でコリメート照射される。移動によって決まる走査信号が、複数の部分放射ビーム束の能動的な重畳と受動的な重畳とから得られる。当該走査信号は、スケール本体と走査装置との相対移動時に移動に応じて位相シフトされる。こうして、当該2つの物体の相対位置に関する高分解能の位置情報が入手され得る。当該使用される走査原理の場合、位相回折格子のスケールが、スケール本体として使用される。この位相回折格子のスケールは、特により大きく必要な測定長さに対しては比較的経費をかけて製造される必要がある。それ故に、特定の用途において、代わりの又はより少ない経費で製造可能なスケール本体、例えば振幅回折格子のスケールが使用されなければならない場合は、当該欧州特許出願公開第513427号明細書の図8で提唱されている基準信号を生成するためのバリエーションは使用され得ない。当該明細書には、振幅回折格子として形成されたスケール本体の走査時に、どのような手段を高分解能の基準信号を生成するために採用するべきかという指摘が開示されていない。
欧州特許出願公開第513427号明細書 欧州特許出願公開第1081457号明細書
本発明の課題は、簡単に製造可能なスケール本体の使用の下で1つ又は複数の基準信号の確実な生成を可能にするエンコーダを提供することにある。
本発明によれば、この課題は、請求項1に記載の特徴を有するエンコーダによって解決される。
本発明のエンコーダの好適な構成は、従属請求項に記載されている手段によって達成される。
本発明のエンコーダは、少なくとも1つの測定方向に延在する互いに相対移動可能な2つの物体の位置を検出するために使用される。本発明のエンコーダは、測定方向に延在する1つのスケール本体を有する。このスケール本体は、当該2つの物体のうちの一方の物体に接合されていて、少なくとも1つの基準マークを1つの基準位置に有する。この場合、この基準マークは、場所に応じて異なる複数の目盛領域の測定方向に延在する配置から構成される。さらに、本発明のエンコーダは、当該2つの物体のうちの他方の物体に接合されている1つの走査装置を有する。この走査装置は、少なくとも1つの基準信号を当該基準位置で生成するために1つの光源と1つの走査板と1つの基準信号検出装置とを有する。この場合、この走査装置は、1つの基準マーク走査パターンを有する。この基準マーク走査パターンは、場所に応じて異なる目盛周期を有する複数の目盛領域の測定方向に延在する配置から構成される。走査板上の基準マーク走査パターン内の回折格子の空間周波数分布とスケール本体上の基準マーク内の回折格子の空間周波数分布とが異なるように、このスケール本体上のこの基準マーク内のこれらの目盛領域とこの走査板のこの基準マーク走査パターン内の目盛領域との配置が選択されている。
好適な実施の形態では、基準マーク走査パターンは、第1の回折格子の空間周波数分布を有し、且つ主に+/−1次の回折次数が光源から放射した放射ビーム束とこの基準マーク走査パターンとの相互作用から発生するように形成されていることが提唱されている。これらの+/−1次の回折次数は、スケール本体上で重畳して第2の回折格子の空間周波数分布を有する基準マーク走査パターンのセルフイメージを生成する。
この場合、当該基準マーク走査パターンは、組み合わされた振幅パターン及び位相パターンとして形成され得る。この基準マーク走査パターンは、透過性で且つ位相シフトされている所定の複数の目盛領域と非透過性で且つ位相シフトされている所定の複数の目盛領域とを有する。
この代わりに、当該基準マーク走査パターンは、横方向に形成された複数の目盛領域を有する位相パターンとして形成されてもよい。
好ましくは、スケール本体上に配置された基準マークが、第3の回折格子の空間周波数分布を有する。
さらに、第2の回折格子の空間周波数分布と第3の回折格子の空間周波数分布とが、周波数領域内で所定の差周波数だけ互いにシフトされているように、基準マーク走査パターン及び/又はスケール本体上に配置された基準マークが形成されてもよい。その結果、当該スケール本体が、その基準位置に存在するときに、周期的な空間周波数成分を有する干渉縞が、当該基準マーク走査パターンのセルフイメージと基準信号検出装置の検出面内の当該基準マークとの光学的な相互作用から発生する。この場合、当該周期的な空間周波数成分が、差周波数に相当する。
特に、基準マーク走査パターンの空間周波数の2倍のセルフイメージが、スケール本体上に発生するように、この基準マーク走査パターンが形成されている。
可能な実施の形態では、
・基準マークが、基準マーク対象軸に対してミラー対称に形成された2つの基準マーク部分領域から構成され、
・基準マーク走査パターンが、走査パターン対称軸に対してミラー対称に形成された2つの走査パターン部分領域から構成されることが提唱されている。
さらに、基準信号検出装置は、測定方向に周期的に配置されている長方形の複数の検出素子を有する。この場合、この基準信号検出装置の検出装置空間周波数が、第2の回折格子の空間周波数分布と第3の回折格子の空間周波数分布との差周波数に相当する。
この代わりに、基準信号検出装置は、測定方向に非周期的に配置されている長方形の複数の検出素子を有してもよい。この場合、この基準信号検出装置の局所の検出装置空間周波数が、第2の回折格子の空間周波数分布と第3の回折格子の空間周波数分布との局所の差周波数に相当する。
特に、基準信号検出装置の各検出素子が、1つおきに互いに電気接続されていることが提唱されている。その結果、それぞれ互いに接続された複数の検出素子から構成される第1グループと第2グループとが発生し、基準クロック信号が、この第1グループによって生成可能であり、基準逆クロック信号が、この第2グループによって生成可能である。
この場合、基準位置に対して、第1グループの複数の検出素子が、基準信号検出装置の検出面内で発生する干渉縞の信号最大値を検出し、第2グループの複数の検出素子が、基準信号検出装置の検出面内で発生する干渉縞の信号最小値を検出するように、当該基準信号検出装置が構成され得る。
基準クロック信号と基準逆クロック信号とが、互いに差生成素子内に入力されていて、基準信号が、基準位置で、当該入力された基準クロック信号と当該基準逆クロック信号とから発生することが可能である。
好ましくは、スケール本体が、照射振幅型回折格子として形成されていて、基準マークが、交互に配置された異なる反射特性の複数の目盛領域を有する。
最後に、位置によって決まる1つ又は複数のインクリメンタル信号をインクリメンタル目盛の走査から生成するため、測定方向に延在する1つのインクリメタル目盛が、スケール本体上に配置されていて、走査装置が、走査手段を有することが提唱され得る。
経費のかかる製造方法を必要としない、基準信号を生成するためのスケール本体も、エンコーダの本発明の構成に基づいて走査され得る。特に、この場合、位置信号を生成するために照射光でも透過光でも走査可能である振幅回折格子をスケール本体として使用することが可能である。
本発明の解決手段のその他の利点としては、信号の生成が、走査間隔、すなわちスケール本体と走査装置との間の間隔の変動に対してより良好に鈍感になる。したがって、比較的大きい組立公差が、本発明のエンコーダに対して得られる。その結果、当該エンコーダの構造が、それぞれの用途において明らかに容易になる。さらに、当該組立公差によって、本発明のエンコーダは、より小さい組立公差のときには使用できない用途でも使用され得る。
本発明のその他の詳細及び利点を図面に関連する本発明の装置の実施の形態の以下の説明に基づいて説明する。
本発明のエンコーダの第1の実施の形態における走査放射ビーム路を概略的に示す。 図1によるエンコーダのスケール本体の、基準マークがインクリメンタル目盛の隣に配置されている一部の領域の上面図である。 図1によるエンコーダの走査板の上面図である。 基準マーク走査パターンの領域内の図3aによる走査板の側面図である。 図1によるエンコーダの検出装置の一部の領域と、後続配置された基準信号を生成するための別の素子との上面図である。 最大の基準信号の発生中の図1によるエンコーダの検出面内で発生する縞模様の輪郭と、検出装置の検出素子の一部とを示す。 図1によるエンコーダ内のスケール本体の位置に応じた基準クロック信号と基準差動信号との経時変化の輪郭を示す。 基準クロック信号と基準逆クロック信号との差動結合から発生する図1によるエンコーダの基準信号の輪郭を示す。 本発明のエンコーダの第2の実施の形態の検出装置の一部の領域上の上面図と、基準信号を生成するために後続接続された別の素子とを示す。 最大の基準信号の発生中の本発明のエンコーダの第2の実施の形態の検出面内で発生する縞模様の輪郭を示す。
以下に、本発明のエンコーダの第1の実施の形態を図1〜7に基づいて説明する。
図1内の走査放射ビーム路の概略的な輪郭から分かるように、照射システムとして構成された本発明のエンコーダは、走査装置10と、ここでは反射式スケール本体として構成されているスケール本体20とを有する。この走査装置10とこのスケール本体20とは、この図中にxで示された測定方向に互いに可動に配置されている図示されていない複数の物体に接合されている。これらの物体は、例えば、位置を互いに検出する必要がある、互いに相対移動可能な機械部品でもよい。この場合には、当該エンコーダによって生成された位置信号が、−図中に示されていない−上位に配置された機械制御装置に供給される。この機械制御装置は、当該位置信号を公知の方法でさらに処理し、例えば、当該可動な機械部品を位置決めするために使用する。
走査装置10とスケール本体20との相対移動の場合に、位相シフトされている周期的な複数のインクリメンタル信号が、図1に示されたエンコーダによって、このスケール本体20上に配置されて測定方向xに延在するインクリメンタル目盛21の光学走査から生成され得る。図1では、この測定方向xは、その紙面に対して直角に指向されている。こうして生成された当該インクリメンタル信号は、公知の方法でスケール本体20と走査装置10との相対移動を検出するために使用される。基準信号REFを既知の少なくとも1つの基準位置xREFで生成するため、1つの基準マーク22が、スケール本体20上の測定方向xに沿って当該基準位置xREFに配置されている。当然に、複数の基準マーク、例えば、いわゆる離間コード化された複数の基準マークも設けられ得る。この場合、当該複数のインクリメンタル信号に対する所定の1つの絶対基準値が、この基準信号REFによって生成され得る。この基準マーク22の通過後に、且つ以下で説明する1つの基準信号REFの生成後に、高分解能の複数のインクリメンタル信号を当該既知の基準信号xREFに関連させることが可能である。それ故に、当該照合が実行されると同時に、2つの物体に対する高分解能の絶対位置測定が、本発明のエンコーダによって実行され得る。
スケール本体20上のインクリメンタル目盛21と基準マーク22とを光学走査するため、走査装置10が、1つの光源11と1つのコリメーター光学素子12と1つの走査板13とインクリメンタル信号を検出するための1つのインクリメンタル信号検出装置19と基準信号REFを検出するための1つの基準信号検出装置とを有する。さらに、1つの基準マーク走査パターン14と1つの1つのインクリメンタル目盛走査パターン16と光学的に無効の複数の窓領域15,17とが、当該走査板13上に配置されている。信号を生成するための種々の構成要素に関しては、基準信号REFを本発明にしたがって生成するための走査放射ビーム路の以下の説明を参照のこと。
最初に、レーザーダイオード又は発光ダイオードとして構成された光源11から放射された(図1中の左側に延在する)放射ビーム束が、走査装置10内でコリメーター光学系12によってコリメートされる結果、平行な放射ビーム束に変換される。次いで、当該放射ビーム束は、走査板13に向かう法線に対して緩やかな鋭角を成してこの走査板13の上面上の基準マーク走査パターン14上に入射する。可能な実施の形態では、この角度は、約8°である。当然に、別の代わりの鋭角も、本発明の範囲内で可能である。当該放射ビーム束は、この基準マーク走査パターン14の通過後に、引き続きスケール本体20上に到達し、このスケール本体20の基準位置xREFで基準マーク22と相互に作用し、走査装置10の方向に再び戻るように反射される。当該放射ビーム束は、当該走査板13内の光学的に無効な窓領域15を通過し、次いで基準信号検出装置18上に照射される。
当該放射ビーム束と同様に、位置によって決まるインクリメンタル信号を生成するための走査放射ビーム路も、適切な走査手段によって延在する。図1では、右側に延在する放射ビーム束が、対応する走査放射ビーム路を示す。この放射ビーム束は、光源11から出発してコリメーター光学素子12とインクリメンタル目盛走査パターン16とスケール本体20上のインクリメンタル目盛21と走査板13内の別の透過性の窓領域17とを通過してインクリメンタル信号検出装置19上に到達する。本発明にとって重要でないインクリメンタル信号の生成のその他の点に関しては、本出願人の欧州特許出願公開第1081457号明細書を参照のこと。
スケール本体20の或る領域の上面図が、図2に示されている。このスケール本体20は、照射振幅型回折格子として形成されている。1つの基準マーク22が、インクリメンタル目盛21の隣に配置されている。この図2から分かるように、このインクリメンタル目盛21は、異なる反射特性を有する複数の目盛領域21.2,21.2の測定方向xに周期的な配置から構成される。これらの異なる目盛領域21.1,21.2はそれぞれ、1つの長方形を成す。この場合、当該配置面内のこれらの長方形の長手軸が、示されているy方向に沿って、すなわち測定方向xに対して直角に延在する。この場合、当該図で明るく示された目盛領域21.1は、高い反射率を有する一方で、インクリメンタル目盛21の暗く示された目盛領域21.2は、この実施の形態では低い反射率だけを有する。図2では、インクリメンタル目盛21の周期が、PINC.Mで示される。すなわち、長方形の1つの目盛領域21.1又は21.2の幅はそれぞれ、PINC.M/2である。
図2によれば、スケール本体20上の1つの基準マーク22が、測定方向xに沿って位置決めされた既知の少なくとも1つの基準位置xREFに配置されている。同様に、この基準マーク22は、測定方向xに延在する複数の目盛領域22.1,22.2の配置から構成される。この基準マーク22は、測定方向xに沿って長さIREF,Mを有する。この場合には、インクリメンタル目盛21のように、交互に配置されたこれらの目盛領域22.1,22.2が、同様に高い反射率と低い反射率とで形成されている。
周期的に形成されたインクリメンタル目盛21とは違って、スケール本体20上の基準マーク22の複数の目盛領域22.1,22.2の配置が、場所に応じて異なる目盛周期を有する。以下では、当該目盛周期に関しては、いわゆるチャープパターンとも記す。基準マーク22を特徴付ける当該場所に応じて異なる目盛周期を考察する代わりに、基準マーク22の回折格子の空間周波数分布について言及してもよい。以下に、第3の回折格子の空間周波数分布を、スケール本体20上の基準マーク22と関連させて説明する。
図2の具体的な実施の形態では、基準マーク22が、基準マーク対称軸Sに対してミラー対称に配置又は形成された、チャープされた2つの基準マーク部分領域22,22から構成される。これらの基準マーク部分領域22,22はそれぞれ、測定方向xに沿って長さIREF,M/2を有する。この場合、図2によれば、基準マーク対称軸Sが、方向yに対して平行に、すなわち測定方向xに対して垂直に指向されている。この場合、これらの基準マーク部分領域22,22内では、目盛領域22.1,22.2の目盛周期が、基準マーク対称軸Sから出発して外側に向かうにつれてより小さくなる、又は、回折格子の空間周波数が、より大きくなる。
原理的には、基準マーク内の回折格子の空間周波数の逆の推移も、本発明の範囲内で可能である。したがって、この場合には、回折格子の空間周波数が、外側に向かうにつれてより小さくなる、又は、目盛周期が、より大きくなる。
図3aは、本発明のエンコーダ13の可能な実施の形態の走査版13の上面図である。基準マーク走査パターン14の側面図が、図3bに示されている。この場合、ガラス板が、走査板13として機能する。この場合、このガラス板内では、異なる走査パターン14,16の異なる目盛領域14.1〜14.3,16.1〜16.3が、吸収性のクロムのウェブとして、透過性のガラス領域として、及びそれぞれ設けられている組み合わせられた振幅パターンと位相パターンとの深くエッチングされた位相シフトされているガラス領域として形成されている。
図3aの右側の部分に示された走査板13の一部では、透過性の窓領域17が、インクリメンタル目盛走査パターン16の隣で確認できる。スケール本体20から反射した放射ビーム束が、インクリメンタル信号を生成するために、インクリメンタル信号検出装置19上に照射される前に当該透過性の窓領域17を通過する。例えば、上記の欧州特許出願公開第1081457号明細書から公知であるように、測定方向xに沿って延在する当該インクリメンタル目盛走査パターン16は、周期的に組み合わせられた振幅パターン及び位相パターンとして形成されている。この場合、当該インクリメンタル目盛走査パターン16の振幅パターンが、周期的に配置され、暗くと明るくとに示された長方形の目盛領域16.1,16.2から形成される。これらの目盛領域16.1,16.2は、これらの目盛領域16.1,16.2上に入射する光に対して非透過性と透過性とに形成されている。この場合、当該インクリメンタル目盛走査パターン16の振幅パターンは、周期PINC,A1を有する。図3aに具体的に示されているように、この周期PINC,A1は、測定方向xに沿った透過性と非透過性との目盛領域16.1,16.2の幅の合計に相当する。インクリメンタル目盛走査パターン16の位相パターンは、測定方向xに沿って周期的に配置され、深くエッチングされた走査板13の目盛領域16.3によって形成される。当該目盛領域16.3は、同様に長方形であり、図3aにハッチングによって示される。当該目盛領域16.3は、通過する放射ビーム束に対する所定の位相シフト作用を有する。図3aでは、当該インクリメンタル目盛走査パターン16内の位相パターン又は位相シフトされている目盛領域16.3の周期が、PINC,A2で示される。
図3aによれば、当該インクリメンタル目盛走査パターン16に対してy方向に右側に隣接して、透過性の窓領域17が、走査板13内で確認できる。スケール本体20から反射した放射ビーム束が、基準信号を生成するために、インクリメンタル信号検出装置18上に照射される前に当該透過性の窓領域17を通過する。
当該インクリメンタル目盛走査パターン16とは違って、基準マーク走査パターン14が、すなわち場所に応じて異なる目盛周期を有する目盛領域14.1,14.2,14.3の配置として、すなわちチャープされた透過型回折格子として走査板13上に形成されている。当該基準マーク走査パターン14は、測定方向xに沿って、限定された長さIREF,Aを有する。つまり、可能な実施の形態では、この長さIREF,Aは、スケール本体20上の基準マーク22の長さIREF,Mにほぼ等しい。当該基準マーク走査パターン14も、組み合された振幅パターン及び位相パターンとして形成されていて、非透過性の目盛領域14.1と透過性の目盛領域14.2と深くエッチングされた目盛領域14.3とから構成される。当該伝達された放射ビーム束が、この目盛領域14.3内で所定に位相シフトされる。
図3aから分かるように、基準マーク走査パターン14は、チャープパターンとして形成されている。すなわち、目盛周期が、場所に応じて異なるように、当該基準マーク走査パターン14内の目盛領域14.1,14.2,14.3の配置が構成されている。この場合、走査板13上の基準マーク走査パターン14は、図示された実施の形態では走査パターン対称軸Sに対してミラー対称に配置された2つの走査パターン部分領域14,14から構成される。図3aによれば、走査パターン対称軸Sが、方向yに対して平行に、すなわち測定方向xに対して垂直に指向されている。これらの走査パターン部分領域14,14内では、目盛領域14.1,14.2,14.3の目盛周期が、走査パターン対称軸Sから出発して外側に向かうにつれてより小さくなる。
上記の代わりの、外側に向かうにつれてより大きくなる目盛周期を有する基準マークの構成の場合には、当然に、基準マーク走査パターンも、これに応じて適合されて形成される必要がある。同様に、この基準マーク走査パターンも、外側に向かうにつれてより大きくなる目盛周期を有する。
スケール本体20上の基準マーク22の場合で既に説明したように、チャープされた基準マーク走査パターン14も、回折格子の空間周波数によって特徴付けられ得る。この基準マーク走査パターン14は、以下では第1の回折格子の空間周波数分布と記され、スケール本体20上の基準マーク22の回折格子の空間周波数分布と異なる。それ故に、基準マーク走査パターン14のこの実施の形態では、周波数領域内で、回折格子の空間周波数が、基準マーク22と同様に走査パターン対称軸Sから出発して外側に向かうにつれてより大きくなる。つまり、これとは反対に、目盛周期は、走査パターン部分領域14,14内で図3aから分かるように外側に向かうにつれてより小さくなる。
この実施の形態では、説明した組み合わせられた振幅パターン及び位相パターンの形態の基準マーク走査パターン14の構成によって、走査板13の後方への透過中の主に+/−1次の回折次数が、基準マーク22を走査するための放射ビーム路内で光源から放射した放射ビーム束と基準マーク走査パターン14との相互作用から発生し、基準信号REFの生成に寄与することが保証されている。これに対して、この基準マーク走査パターン14でのその他の回折次数の発生は、この基準マーク走査パターン14の当該選択された構成によってほとんど抑制される。
後続配置された信号処理素子を含む本発明のエンコーダの基準信号検出装置18が、図4に概略的に示されている。この図4から分かるように、この基準信号検出装置18は、長方形に形成された複数の検出素子18.1,18.2から構成される。これらの検出素子は、測定方向xに沿って周期的に配置されている。以下では、当該検出装置に対応する周期が、変数dで記される。当該変数の意味に関しては、本明細書のその他の箇所でさらに詳しく説明する。当該基準信号検出装置18又は当該検出素子18.1,18.2の周期的な配置を周波数領域内で考察すると、この基準信号検出装置18は、検出装置空間周波数f=1/dを有する。
図4に示されているように、基準信号検出装置18の各検出素子18.1,18.2が、1つおきに互いに電気接続されている。その結果、接続された複数の検出素子18.1を有する第1グループが存在し、接続された複数の検出素子18.2から構成される第2グループが存在する。当該接続された複数の検出素子18.1の第1グループの出力側では、以下で基準クロック信号REFと記される第1部分信号が、スケール本体20上の基準マーク22の走査から発生し、当該接続された複数の検出素子18.2の第2グループの出力側では、以下で基準逆クロック信号REFGTと記される第2部分信号が、スケール本体20上の基準マーク22の走査から発生する。基準位置xREFの範囲内の当該信号REF,REFGTの経時変化が、図6に示されている。
図4から分かるように、基準クロック信号REF及び基準逆クロック信号REFGTは、差生成素子30に供給される。次いで、信号REF′が、この差生成素子30の出力部で発生する。最後に、この信号REF′は、補正装置40によってさらに信号補正される、特にオフセット補正される。次いで、基準信号RFEが、例えば−図示されなかった−制御装置によってさらに処理するために当該補正装置の出力部に供給される。基準位置xREFの範囲内のこの基準信号REFの経時変化が、図7に示されている。
以下に、上記の本発明のエンコーダを用いた基準信号REFの生成を詳細に説明する。
上記の基準マーク走査パターン14の構成に起因して、当該放射ビーム路内のこの素子にしたがって、回折された+/−1次の複数の部分放射ビーム束が重畳する。その結果、走査板13上に配置された基準マーク走査パターン14のセルフイメージが、スケール本体20と走査装置10との間の比較的大きい走査範囲によって生成される。したがって、スケール本体の面内に発生する基準マーク走査パターン14の当該セルフイメージは、同様にチャープパターンを別に形成する。この場合、しかしながら、このセルフイメージは、当該基準マーク走査パターン14に設けられている構成に起因して第2の回折格子の空間周波数分布を有する。この第2の回折格子の空間周波数分布は、この基準マーク走査パターン14の第1の回折格子の空間周波数分布と異なる。好適な実施の形態では、基準マーク走査パターン14の2倍の空間周波数のセルフイメージが、当該スケール本体の面内に存在する。すなわち、当該セルフイメージの目盛領域が、基準マーク走査パターン14の相当する又は対応する領域内の目盛周期の半分である目盛周期を有する。さらに、こうして生成されたセルフイメージは、基準マーク走査パターン14の長さIREF,Aにほぼ相当する長さ寸法を有する。
この実施の形態では、基準マーク走査パターン14の適切な構成によって、スケール本体の面内のセルフイメージの回折格子の空間周波数分布が、基準マーク22の第3の回折格子の空間周波数に対して所定の差周波数fだけシフトされていることが保証される。この代わりに、必要な差周波数fをスケール本体20上の基準マーク22を適切に構成することによって調整することも、基本的に可能である。スケール本体20が、基準位置xREFに存在するときに、周期的な空間周波数成分を有する縞模様が、基準信号検出装置18の検出面内で、基準マーク走査パターン14の生成されたセルフイメージと基準マーク22との光学的な相互作用から発生する。この場合、当該周期的な空間周波数成分は、差周波数fに相当する。このとき、当該生成された干渉縞は、選択された検出装置空間周波数f又は検出装置周期d=1/fを有する基準信号検出装置18を使用して検出される。したがって、当該基準信号検出装置18の検出装置空間周波数は、第2の回折格子の空間周波数分布と第3の回折格子の空間周波数分布との差周波数fに相当する。
走査装置10が、基準マーク22の真上に存在する場合、基準信号検出装置18の複数の検出素子のうちの第1グループの複数の検出素子18.1がそれぞれ、当該検出面内に生成された干渉縞の信号最大値を検出する。当該検出面内の干渉縞の信号最小値が、第2グループの複数の検出素子18.2によって検出される。図5には、この場合が、図式化して正確に示されている。この場合、基準位置xREFで発生する干渉縞S並びに当該信号最大値と当該信号最小値とに割り当てられた基準信号検出装置18の基準素子18.1,18.2が示されている。基準位置xREFで第1のグループの接続された複数の検出素子18.1から発生する基準クロック信号REFと、第2グループの接続された複数の検出素子18.2から発生する基準逆クロック信号REFGTとが、図6に示されている。図7には、当該基準クロック信号REFと当該基準逆クロック信号REFGTとから差を生成する回路から発生し、オフセット補正された基準信号REFが具体的に示されている。
最後に、どのようにして、当該基準信号の生成に寄与する上記空間周波数成分が、必要なパターンを適切に寸法決めするために走査放射ビーム路内で数学的に特徴付け可能であるかを、本発明のエンコーダの第1の実施の形態に対して説明する。
まず、スケール本体20上の基準マーク22の場所によって決まる位相関数p(x)が、例えば以下の多項式によって表現され得る:
pM(x)=ax+bx (方程式1)
(x):=スケール本体上の基準マークの場所によって決まる位相関数
a,b:=多項式の係数
x:=測定方向に沿った空間座標
スケール本体20上の基準マーク22の高い反射又は低い反射を呈する目盛領域が、以下のようにこのスケール本体20上のこの基準マーク22の位相関数p(x)から直接に算定され得る:
Figure 2016008965
R(x):=スケール本体上の基準マークの場所によって決まる反射率
(x):=スケール本体上の基準マークの場所によって決まる位相関数
x:=測定方向に沿った空間座標
この場合、基本的には、スケール本体20上の高く反射する目盛領域と低く反射する目盛領域が、適切に入れ替えられてもよい。
基準マーク走査パターン14の周波数の2倍のセルフイメージが、既に上述したように周期的な基準信号検出装置18の検出装置空間周波数f=1/dだけシフトされる必要がある。
この場合、スケール本体面内の強度分布I(x)に対して:
Figure 2016008965
I(x):=スケール本体面内の場所によって決まる強度分布
AP(x):=走査板上の基準マーク走査パターンの場所によって決まる位相関数
x:=測定方向に沿った空間座標
が成立する。
この場合、走査板13上の基準マーク走査パターン14の場所によって決まる位相関数に対して:
Figure 2016008965
AP(x):=走査板上の基準マーク走査パターンの場所によって決まる位相関数
:=基準信号検出装置の検出装置周期
a,b:=多項式の係数
x:=測定方向に沿った空間座標
が成立する。
基準マーク走査パターン14の複合透過T(x)が、以下の方程式にしたがって走査板13の基準マーク走査パターン14の位相関数から新たに算定され得る。
Figure 2016008965
T(x):=基準マーク走査パターンの複合透過T(x)
AP(x):=走査板上の基準マーク走査パターンの場所によって決まる位相関数
x:=測定方向に沿った空間座標
この場合、透過値T(x)=−1は、基準マーク走査パターン14の1つの目盛領域に対して、この目盛領域が深くエッチングされて形成されていることを意味する。その結果、通過する放射ビーム束の位相が、当該目盛領域にわたって、深くエッチングされなかった目盛領域に対して180°シフトされる。透過値T(x)=0は、吸収性の層を対応する1つの目盛領域内に被覆することによって基準マーク走査パターン14内で達成される。
最後に、本発明のエンコーダの第2の実施の形態を図8及び9に基づいて説明する。これらの図8及び9は、第1の実施の形態の図4及び5と同様な構成を示す、すなわち検出装置の一部の領域の上面図であり、幾つかの検出素子に関連する検出面内で発生する干渉縞を示す。以下に、上記の実施の形態に対して本質的に異なる点だけを説明する。第1の実施の形態に対する大きな違いとして、基準信号検出装置180が、長方形の複数の検出素子181,182から構成され、これらの検出素子181,182が、測定方向xに非周期的に配置されていることが提唱されている。この場合、基準信号検出装置180の局所の検出装置空間周波数が、セルフイメージ側の第2の回折格子の空間周波数分布とスケール本体上の基準マーク側の第3の回折格子の空間周波数分布との局所の差周波数に相当する。このことを保証するためには、特に、走査板上の基準マーク走査パターンを新たに適切に形成することが必要である。
第2の実施の形態に対して図5と同様な図が、図9に示されている。同様に、基準位置xREFで発生する干渉縞S並びに信号最大値及び信号最小値に割り当てられた基準信号検出装置180の検出素子181,182が、この図9から分かる。基準クロック信号REFが、第1グループの接続された複数の検出素子181から発生し、基準逆クロック信号REFGTが、第2グループの接続された複数の検出素子182から発生する。これらの信号は、図8による差の生成と信号の補正との後に基準信号REFを供給する。
したがって、本発明のエンコーダでは、適切な干渉縞が、検出装置面内で生成されるならば、複数の検出素子の厳密に周期的な配置の代わりに、複数の検出素子の非周期的な配置も設けられ得る。このようなバリエーションのさらなる利点としては、非常に高い有効信号成分を有する信号波形を使用することが可能である。
本発明の範囲内では、具体的に説明した実施の形態のほかに、さらにその他の構成の可能性が明らかに存在する。
すなわち、例えば、直進する相対移動を検出するため使用することも、回転する相対移動を検出するため使用することも、エンコーダで可能である。後者の場合には、細長いスケール本体と同様に、ラジアル回折格子のスケール本体が使用され得る。
さらに、説明した実施の形態による照射型のエンコーダだけが、本発明にしたがって構成され得るのではなくて、本発明は、透過光原理によるエンコーダでも実現可能である。この場合には、スケール本体を、異なる透過性の複数の目盛領域を有する照射振幅型回折格子として構成することができる。この場合、上述したバリエーションと違って、走査板が、直角方向に照射される。その結果、走査間隔が、変動に対してより良好に鈍感になる。
さらに、走査板上の組み合わされた位相パターンと振幅パターンとの代わりに、異なる位相シフト作用を有する周期的に配置された複数の目盛領域から構成される複数の位相パターンを設けることが可能である。この場合には、これらの目盛領域は、横方向のパターンをさらに有し、透過中に主に+/−1次の回折次数を提供する。
10 走査装置
11 光源
12 コリメーター光学素子
13 走査板
14 基準マーク走査パターン
14 部分領域
14 部分領域
14.1 目盛領域
14.2 目盛領域
14.3 目盛領域
15 光学的に無効の窓領域、透過性の窓領域
16 インクリメンタル目盛走査パターン
16.1 目盛領域
16.2 目盛領域
16.3 目盛領域
17 光学的に無効の窓領域、透過性の窓領域
18 基準信号検出装置
18.1 検出素子
18.2 検出素子
19 インクリメンタル信号検出装置
20 スケール本体
21 インクリメンタル目盛
21.1 目盛領域
21.2 目盛領域
22 基準マーク
22.1 目盛領域
22.2 目盛領域
30 差生成素子
40 補正装置
130 差生成素子
140 補正装置
180 基準信号検出装置
181 検出素子
182 検出素子

Claims (15)

  1. 少なくとも1つの測定方向に互いに相対移動可能な2つの物体の位置を検出するための、測定方向に延在する1つのスケール本体と1つの走査装置とを有するエンコーダであって、
    ・前記スケール本体が、前記2つの物体のうちの一方の物体に接合されていて、少なくとも1つの基準マークを1つの基準位置に有し、前記基準マークが、場所に応じて異なる目盛周期を有する複数の目盛領域の測定方向に延在する配置から構成され、
    ・前記走査装置が、前記2つの物体のうちの他方の物体に接合されていて、少なくとも1つの基準信号を前記基準位置で生成するために1つの光源と1つの走査板と1つの基準信号検出装置とを有し、前記走査板が、場所に応じて異なる目盛周期を有する複数の目盛領域の測定方向に延在する配置から構成される1つの基準マーク走査パターンを有する当該エンコーダにおいて、
    前記走査板(13)上の前記基準マーク走査パターン(14)内の回折格子の空間周波数分布と前記スケール本体(20)上の前記基準マーク(22)内の回折格子の空間周波数分布とが異なるように、このスケール本体(20)上のこの基準マーク(22)内の前記複数の目盛領域(22.1,22.2)と前記走査板(13)の前記基準マーク走査パターン(14)内の目盛領域(14.1,14.2,14.3)との配置が選択されていることを特徴とするエンコーダ。
  2. 前記基準マーク走査パターン(14)は、第1の回折格子の空間周波数分布を有し、且つ主に+/−1次の回折次数が前記光源(11)から放射した放射ビーム束とこの基準マーク走査パターン(14)との相互作用から発生するように形成されていて、これらの+/−1次の回折次数は、前記スケール本体(20)上で重畳して第2の回折格子の空間周波数分布を有する前記基準マーク走査パターン(14)のセルフイメージを生成することを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ。
  3. 前記基準マーク走査パターン(14)は、組み合わされた振幅パターン及び位相パターンとして形成されていて、この基準マーク走査パターン(14)は、透過性の複数の目盛領域(14.1)と非透過性の複数の目盛領域(14.2)と所定に位相シフトされている複数の目盛領域(14.3)とを有することを特徴とする請求項2に記載のエンコーダ。
  4. 前記基準マーク走査パターン(14)は、横方向に形成された複数の目盛領域を有する位相パターンとして形成されていることを特徴とする請求項2に記載のエンコーダ。
  5. 前記スケール本体(20)上に配置された前記基準マーク(22)は、第3の回折格子の空間周波数分布を有することを特徴とする請求項2に記載のエンコーダ。
  6. 前記第2の回折格子の空間周波数分布と前記第3の回折格子の空間周波数分布とが、周波数領域内で所定の差周波数(f)だけ互いにシフトされているように、前記基準マーク走査パターン(14)及び/又は前記スケール本体(20)上に配置された前記基準マーク(14)が形成されている結果、前記スケール本体(20)が、その基準位置(xREF)に存在するときに、周期的な空間周波数成分を有する干渉縞が、前記基準マーク走査パターン(14)のセルフイメージと前記基準信号検出装置(18)の検出面内の前記基準マーク(22)との光学的な相互作用から発生し、前記周期的な空間周波数成分が、前記差周波数(f)に相応することを特徴とする請求項5に記載のエンコーダ。
  7. 前記基準マーク走査パターン(14)の空間周波数の2倍のセルフイメージが、前記スケール本体(20)上に発生するように、この基準マーク走査パターン(14)が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のエンコーダ。
  8. ・基準マーク(22)は、基準マーク対象軸(S)に対してミラー対称に形成された2つの基準マーク部分領域(22,22)から構成され、
    ・前記基準マーク走査パターン(14)は、走査パターン対称軸(S)に対してミラー対称に形成された2つの走査パターン部分領域(14,14)から構成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のエンコーダ。
  9. 前記基準信号検出装置(18)は、測定方向(x)に周期的に配置されている長方形の複数の検出素子(18.1,18.2)を有し、この基準信号検出装置(18)の検出装置空間周波数が、前記第2の回折格子の空間周波数分布と前記第3の回折格子の空間周波数分布との差周波数(f)に相当することを特徴とする請求項6に記載のエンコーダ。
  10. 前記基準信号検出装置(18)は、測定方向(x)に非周期的に配置されている長方形の複数の検出素子を有し、この基準信号検出装置の局所の検出装置空間周波数が、前記第2の回折格子の空間周波数分布と前記第3の回折格子の空間周波数分布との局所の差周波数に相当することを特徴とする請求項6に記載のエンコーダ。
  11. 前記基準信号検出装置(18)の各検出素子(18.1,18.2)が、1つおきに互いに電気接続されている結果、それぞれ互いに接続された複数の検出素子(18.1,18.2)から構成される第1グループと第2グループとが発生し、基準クロック信号(REF)が、この第1グループによって生成可能であり、基準逆クロック信号(REFGT)が、この第2グループによって生成可能であることを特徴とする請求項9又は10に記載のエンコーダ。
  12. 前記基準位置(xREF)に対して、前記第1グループの複数の検出素子(18.1)が、前記基準信号検出装置(18)の検出面内で発生する干渉縞の信号最大値(xREF)を検出し、前記第2グループの複数の検出素子(18.2)が、基準信号検出装置(18)の検出面内で発生する干渉縞の信号最小値を検出するように、前記基準信号検出装置(18)が構成されていることを特徴とする請求項11に記載のエンコーダ。
  13. 前記基準クロック信号(REF)と前記基準逆クロック信号(REFGT)とが、互いに差生成素子内に入力されていて、基準信号(REF)が、前記基準位置(xREF)で、当該入力された基準クロック信号(REF)と当該基準逆クロック信号(REFGT)とから発生することを特徴とする請求項11に記載のエンコーダ。
  14. 前記スケール本体(20)は、照射振幅型回折格子として形成されていて、前記基準マーク(22)は、交互に配置された異なる反射特性の複数の目盛領域(22.1,22.2)を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のエンコーダ。
  15. 位置によって決まる1つ又は複数のインクリメンタル信号をインクリメンタル目盛(21)の走査から生成するため、測定方向(x)に延在する1つのインクリメタル目盛(21)が、前記スケール本体(20)上にさらに配置されていて、前記走査装置(10)が、走査手段を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のエンコーダ。
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