JP2016008802A - Pcb廃棄物の焼却方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の形態のPCB廃棄物を好ましい環境で焼却し、設備コストとランニングコストの両方を低減して、種々のPCB廃棄物を理想的な状態で焼却して無害化する。
【解決手段】PCB廃棄物10を搬送台2に載せて焼却炉1に搬入し、焼却炉1でPCB廃棄物10を無害化する温度に加熱してPCB廃棄物10を無害化すると共に、搬送台2に籾殻9を敷き、この籾殻9の上にPCB廃棄物10を配置して、搬送台2を前記焼却炉1に搬入し、焼却炉1で加熱してPCB廃棄物10を無害化すると共に、籾殻9の有機物成分を焼却して無機成分のシリカ成分を搬送台2の上面に配置する。
【選択図】図1
【解決手段】PCB廃棄物10を搬送台2に載せて焼却炉1に搬入し、焼却炉1でPCB廃棄物10を無害化する温度に加熱してPCB廃棄物10を無害化すると共に、搬送台2に籾殻9を敷き、この籾殻9の上にPCB廃棄物10を配置して、搬送台2を前記焼却炉1に搬入し、焼却炉1で加熱してPCB廃棄物10を無害化すると共に、籾殻9の有機物成分を焼却して無機成分のシリカ成分を搬送台2の上面に配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、PCBを含有する廃棄物を焼却して廃棄する焼却方法に関する。
PCBは、絶縁オイルとして理想的な特性を有することから、膨大な量のPCBが電線やトランス等の電気機器の絶縁材として使用されてきた。ところが、PCBが極めて高い発ガン性を有することから使用が禁止され、膨大なPCBを含む廃棄物が、無害化されずに放置されているのが実情である。このようなPCBを廃棄するために、焼却して無害化する装置が開発されている(特許文献1参照)。
特許文献1の廃棄装置は、PCBを含有する電気機器を破砕した後、ロータリーキルンで焼却する。ロータリーキルンは、下り勾配に配置した回転円筒炉の内部に供給される廃棄物を焼却しながら排出側に移送する。この焼却装置でPCBを含む電気機器を破砕して焼却すると、廃棄物に含まれる半田やアルミニウム等の低融点の溶融金属が回転円筒炉の内面に付着する。回転円筒炉の内面に溶融金属が付着すると、回転円筒炉が溶融金属に腐食されて甚だしく損傷される弊害が発生する。さらに、ロータリーキルンは、全体の構造が極めて複雑で設備コストが極めて高くなることに加えて、有害な燃焼ガスが外部に漏れるのを完全に阻止するのが極めて難しい欠点がある。それは、回転円筒炉の一端に廃棄物を連続的に供給して、他端からは連続的に排出するので、供給側と排出側からのガス漏れを完全に阻止することが難しいからである。さらに、廃棄物を回転円筒炉で移送しながら焼却するので、廃棄物に含まれるPCBを焼却して完全に無害化するためには、筒体を長くして焼却温度を高くする必要がある。このため、装置全体が極めて複雑で大規模となり、さらにロータリーキルンを含む装置全体を閉鎖構造としてガス漏れを阻止する構造とすることから設備コストが極めて高くなる欠点もある。さらにまた、回転円筒炉を下り勾配に配置して移送しながら焼却して無害化するので、種々の形態の廃棄物を完全に無害化して廃棄するのが難しい欠点もある。種類や形態が異なる廃棄物は、焼却して完全に無害化するための焼却時間や焼却温度が異なるからである。たとえば、内部にPCBを含有する大きな固まり状の廃棄物は、小さい廃棄物に比較して焼却時間や焼却温度を高くして無害化する必要がある。
本発明は、従来のこれ等の欠点を解消することを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、焼却炉の損傷を防止しながら、種々の形態のPCB廃棄物を好ましい環境で焼却して無害化でき、さらに設備コストとランニングコストの両方を低減しながら、種々のPCB廃棄物を理想的な状態で焼却して無害化できるPCB廃棄物の焼却方法を提供することにある。
本発明のPCB廃棄物の焼却方法は、PCB廃棄物10を搬送台2に載せて焼却炉1に搬入し、焼却炉1でPCB廃棄物10を無害化する温度に加熱してPCB廃棄物10を無害化すると共に、搬送台2に籾殻9を敷き、この籾殻9の上にPCB廃棄物10を配置して搬送台2を焼却炉1に搬入し、焼却炉1で加熱してPCB廃棄物10を無害化すると共に、籾殻9の有機物成分を焼却して無機成分のシリカ成分を搬送台2の上面に配置する。
以上の焼却方法は、搬送台の損傷を防止しながら種々のPCB廃棄物を均一に斑無く焼却して無害化できる。それは、籾殻を敷いている搬送台にPCB廃棄物を載せて焼却炉に搬入して焼却するからである。この焼却方法は、PCB廃棄物を焼却する工程で、籾殻の有機物を燃焼して消失させる。籾殻は無機物のシリカ成分を含有する。このため、有機物が消失されると、無機粉末のシリカが粉末状に残存する。このとき、PCB廃棄物の下で燃焼される籾殻の有機物は、燃焼する熱エネルギでPCB廃棄物を下から加熱し、さらに有機物の燃焼ガスが炉内に供給される燃料の高温燃焼ガスを撹拌してPCB廃棄物の全体を均一に加熱する。このため、PCB廃棄物は含有するPCB全体を均一に焼却して無害化できる。
PCBは、850℃で2秒以上加熱されて無害化される。ただ、焼却炉において、PCB廃棄物に含まれる全てのPCBを残らず加熱して無害化するのは相当に難しい。PCB廃棄物の加熱に温度むらができると、高温に加熱される部分では無害化されるが、加熱温度の低い部分で無害化できなくなるからである。PCB廃棄物は、電線やトランス、あるいは碍子のように、内部に絶縁オイルとして使用されていたPCBを含有するので、内部のPCBを全て無害化する温度まで加熱するのは難しい。とくに、搬送台に載せて焼却炉に搬入されるPCB廃棄物は、上面を炉内の高温燃焼ガスに接触して有効に加熱されるが、その下に燃焼ガスを効果的に循環させることが難しく、下部の加熱温度が低くなって、内部に含まれる全てのPCBを完全に無害化するのが難しい。ところが、以上の焼却方法は、PCB廃棄物の下に籾殻を配置し、この籾殻の有機物を燃焼させてPCB廃棄物を加熱するので、籾殻の燃焼ガスがPCB廃棄物を下から加熱し、さらに、籾殻の燃焼ガスが炉内に供給される燃料の高温燃焼ガスを撹拌する。したがって、PCB廃棄物は外側から均一に加熱されて内部に含まれる全てのPCBを均一に加熱して無害化できる。
さらに、焼却されて搬送台の上に残存するシリカ粉末は、PCB廃棄物に含まれる低融点の溶融金属による損傷をも効果的に防止できる特徴がある。PCB廃棄物は、加熱されてPCBが無害化される工程で、低融点の溶融金属が溶融されて流出する。溶融金属は、搬送台の上に付着すると、これを損傷させる弊害が発生する。しかしながら、以上の焼却方法は、籾殻が焼却されて残存する無機粉末であるシリカ粉末の上に溶融金属を落下させるので、PCB廃棄物から流出する溶融金属による搬送台の損傷を防止できる特徴も実現する。焼却して廃棄されるPCB廃棄物は、種々の材料のものが混在している。たとえば、PCBを含む電線、コンデンサー、碍子などは、いずれも金属が混在しており、焼却するときに融点の低い溶融金属が溶融されて流出するのは避けられない。焼却する前工程で、廃棄物から融点の低い溶融金属を分離できないからである。溶融金属は、鉛(融点323℃)、アルミニウム(融点660℃)、ハンダ(融点約200℃)等であるが、これ等の金属が流出して搬送台の上に落下すると、搬送台の鉄などの金属と化合して腐食させる。以上の焼却方法は、搬送台の上に籾殻を敷いてPCB廃棄物を載せて焼却する。このため、焼却工程で溶融金属が流出しても、籾殻が消失して残存するシリカ粉末が搬送台の上に敷設される状態となる。シリカ粉末は溶融金属を搬送台から隔離して、搬送台の溶融金属による損傷を防止する。シリカ粉末の上に溶融金属が溜まるが、この溶融金属はシリカ粉末と一緒に簡単に搬送台から除去できる。
さらに、以上の焼却方法は、搬送台にPCB廃棄物を載せて焼却炉に搬入してPCBを無害化するので、設備全体のコストを低減しながら、理想的な状態でPCBを焼却して無害化できる。それは、ロータリーキルンを使用する焼却方法に比較して、全体の構造を極めて簡単にできる。また焼却されたPCB廃棄物は、シリカ粉末で搬送台から分離して配置されるので、無害化されたPCB廃棄物を簡単に搬送台から取り出すこともできる。
本発明のPCB廃棄物の焼却方法は、搬送台2に、車輪3を有する台車を使用することができる。
本発明のPCB廃棄物の焼却方法は、搬送台2に載せられるPCB廃棄物10を、PCBを含有する電線とし、この電線を所定の長さに切断して搬送台2に載せて焼却炉1に搬入することができる。
この焼却方法は、PCBを含む電線を所定の長さに切断し、搬送台に載せて焼却炉に搬入するので、電線をより効率よく移送しながら、効率よく焼却して無害化できる。
この焼却方法は、PCBを含む電線を所定の長さに切断し、搬送台に載せて焼却炉に搬入するので、電線をより効率よく移送しながら、効率よく焼却して無害化できる。
本発明のPCB廃棄物の焼却方法は、搬送台2に載せられるPCB廃棄物10を、PCBを含むトランス、PCBを含むコンデンサー、PCBを含む絶縁碍子の何れかとすることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのPCB廃棄物の焼却方法を例示するものであって、本発明は焼却方法を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
PCBは無害化して廃棄する必要がある。有害な廃棄物のPCBは、850℃以上の温度で2秒以上焼却して無害化できる。本発明の焼却方法は、PCBを含む廃棄物、たとえば、トランス、電線、碍子、コンデンサー等を焼却してPCBを無害化する。PCBは絶縁オイルとして極めて優れた物性を示すことから、電線、トランス、碍子、コンデンサー等の電気機器に多用されていた。PCBが有害物質であることが判明して以来、新たな使用は禁止され、多量のPCB廃棄物が無害化されずに放置されている。廃棄物に含まれるPCBを無害化する方法とし種々の方法が提案されているが、高温に加熱して焼却する方法は、他の方法に比較して簡単で確実に無害化できる。PCB廃棄物を加熱焼却して無害化する方法は、廃棄物に含まれる全てのPCBを高温に加熱することが大切である。PCB廃棄物の加熱に温度斑があると、高温に加熱されるPCBは無害化されるが、加熱温度の低いPCBは無害化されなくなるからである。
PCB廃棄物を焼却する方法は、含有される全てのPCBを無害化するために焼脚工程で廃棄物を高温に加熱する。このため、焼却工程で、PCB廃棄物に含まれる半田やアルミニウムなどの低融点金属が溶融して流出する。流出する低融点金属は、PCB廃棄物を焼却炉に搬入する搬送台の金属を損傷させる原因となる。図1はPCB廃棄物を焼却して無害化する焼却装置を示す。この図の焼却装置は、PCB廃棄物10を載せて焼却炉1に搬入する搬送台2と、この搬送台2に載せて供給されるPCB廃棄物10を焼却して無害化する焼却炉1とを備える。
図1の搬送台2は、PCB廃棄物10を載せて焼却炉1に搬入する走行用の車輪3を備える台車である。台車の搬送台2は、四角形のベースフレーム4の四隅部に4個の車輪3を設けている。車輪3は焼却温度に耐える金属製である。ベースフレーム4の上には耐火レンガ5を敷設している。耐火レンガ5の上には、鉄などの金属製の底プレート6を配置している。さらに、底プレート6の上面には、複数の凸条7を平行な姿勢で固定している。凸条7は、所定の間隔で互いに離して配置している。凸条7は、上端に向かって横幅を狭くする山形で、上に載せるPCB廃棄物10との接触面積を小さくしている。さらに、底プレート6の周囲には周壁8を設けて、周壁8の内側に凸条7を設けている。
搬送台2は、底プレート6の上に籾殻9を敷く状態で、凸条7の上にPCB廃棄物10を載せて焼却炉1に搬入される。籾殻9は主成分をシリカとし、有機物も含有する。籾殻9の有機物は焼却工程で燃えて消失される。主成分のシリカは無機物であって焼却工程においても消失されない。消失しないシリカは焼却後に粉末状になって、すなわちシリカ粉末となって搬送台2の上に残存する。有機物は燃えてPCB廃棄物10を下から加熱し、さらに、焼却炉1に供給される高温の燃焼ガスを撹拌する。有機物が燃えて発生する籾殻9の燃焼ガスが、PCB廃棄物10の下から上に流れて高温の燃焼ガスを強制的に上昇させるからである。PCB廃棄物10の周囲で撹拌されて、対流する高温の燃焼ガスは、PCB廃棄物10を周囲から加熱して、PCBを効果的に無害化する。とくに、加熱が難しいPCB廃棄物10の下部にも高温の燃焼ガスを対流させて、PCB廃棄物10を斑無く加熱して無害化する。
搬送台2の上、すなわち底プレート6の上に敷かれる籾殻9は、PCB廃棄物10を均一に加熱してPCBを無害化し、さらに、シリカ粉末の状態で残存して、焼却工程でPCB廃棄物10から流れ出る低融点金属から搬送台2の底プレート6の腐食を防止する。籾殻9が消失してシリカ粉末となって底プレート6を低融点金属から保護するので、搬送台2に敷設される籾殻量は、残存するシリカ粉末が底プレート6に流れ落ちる低融点金属から保護できる量とする。籾殻9は、搬送台2の底プレート6の上に、2mm以上の厚さに敷設されてシリカ粉末となって低融点金属から底プレート6を保護できる。したがって、籾殻9を搬送台2の底プレート6に敷設する厚さは、たとえば2mm以上とし、さらに好ましくは3mm以上とし、さらに好ましくしは5mmよりも厚くする。籾殻9の敷設量を多くして、搬送台2の底プレート6はより確実に保護される。ただ、籾殻9を厚く敷設するほど、籾殻9のコストが高くなるので、ランニングコストと底プレート6の損傷とを考慮して、前述の範囲で最適値に設定する。
図1の搬送台2は、底プレート6に凸条7を設けて、凸条7の間に籾殻9を敷設してPCB廃棄物10を焼却する。この搬送台2は、トランスや大きな碍子のように、重いPCB廃棄物10を焼却して効果的に残らずPCBを無害化できる。それは、重いPCB廃棄物10を凸条7で底プレート6から浮かせて焼却できるからである。すなわち、PCB廃棄物10と底プレート6との間に隙間を設け、この隙間に高温の燃焼ガスを循環させる状態で焼却して、PCBを残らず無害化できる。
ただ、本発明の焼却方法は、搬送台2、すなわち底プレート6に凸条7を設けることなく、底プレート6に籾殻9を敷設して、その上にPCB廃棄物10を載せて焼却して無害化できる。この搬送台2は、籾殻9を厚く敷いて、たとえば5mmよりも厚く敷いて、籾殻9の上にPCB廃棄物10を載せて焼却してPCBを無害化できる。また、凸条7を設けない搬送台2は、底プレート6に籾殻9を敷き、その上に軽いPCB廃棄物、たとえば小さいコンデンサーや細い電線を載せて焼却して、PCBを無害化できる。籾殻9がPCB廃棄物10を底プレート6から浮かせる状態として、PCB廃棄物10を焼却できるからである。籾殻9は焼却される前の状態では外形が大きく、PCB廃棄物10を底プレート6から浮かせ、この状態でPCB廃棄物10が焼却される。PCB廃棄物10を底プレート6から浮かせる籾殻9は、重いPCB廃棄物10に押し潰されて薄くなる。したがって、籾殻9を敷設する厚さは、PCB廃棄物10の重量、とくに単位面積に対する重量を考慮して最適値に設定し、単位面積当たりの重量が大きいPCB廃棄物10、たとえばトランスなどは籾殻9を厚く敷いて底プレート6から浮かせて焼却する。小さいコンデンサーや細い電線は、単位面積の重量が軽く、籾殻9を薄く敷いて底プレート6から隔離して焼却できる。
さらに、PCB廃棄物10をPCBを含有する電線とする場合は、この電線を所定の長さに切断して搬送台2に載せて焼却炉1に搬入することができる。この焼却方法は、太くて長い電線であっても、所定の長さに切断して搬送できるので、効率よく移送しながら、効率よく焼却して無害化できる。
籾殻9は、焼却されてシリカ粉末となる。シリカ粉末は、PCB廃棄物10と底プレート6との間に残存して、PCB廃棄物10を底プレート6から隔離し、さらに、PCB廃棄物10から流れ出る低融点金属を底プレート6から分離して、これが底プレート6に直接に接触するのを阻止して、低融点金属による底プレート6の腐食を防止する。
焼却炉1は、内部に燃焼ガスを噴射してPCB廃棄物10を焼却して無害化するバーナー11を備える。さらに、搬送台2を搬入して閉塞して焼却できるように開口部に開閉扉12を設けている。搬送台2を出し入れするときにはバーナー11の運転を停止して開閉扉12を開き、搬送台2を搬入してPCB廃棄物10を焼却するときは、開閉扉12を閉じてバーナー11を運転する。
以上の焼却装置は、以下の工程でPCB廃棄物10を焼却する。
1.搬送台2の上に籾殻9を敷いて、その上にPCB廃棄物10を載せる。
2.PCB廃棄物10を載せた搬送台2を、焼却炉1に搬入する。この状態でバーナー11の運転を停止して開閉扉12を開く。
3.開閉扉12を閉じてバーナー11に点火し、バーナー11で焼却炉1の搬送台2に高温の燃焼ガスを噴射して、PCB廃棄物10を焼却する。この工程で籾殻9の有機物は燃えて消失する。また、PCB廃棄物10は、加熱、焼却させて含有するPCBを無害化させる。とくに、この工程で燃える籾殻9の有機物は、この燃焼ガスでPCB廃棄物10を加熱し、また高温の燃焼ガスを撹拌してPCB廃棄物10に含まれるPCBを効果的に焼却して無害化する。
4.PCB廃棄物10のPCBが焼却して無害化されると、バーナー11の運転を停止し、開閉扉12を開いて搬送台2を焼却炉1から搬出する。
5.搬送台2に載せられた状態で焼却炉1から排出される無害化されたPCB廃棄物10を搬送台2から取り出す。この状態で、搬送台2は焼却された籾殻9がシリカ粉末として残存する。シリカ粉末は、搬送台2の上、すなわち底プレート6の上に残存する。このシリカ粉末は、PCB廃棄物10から流れ出す低融点の溶融金属を、搬送台2の上面、すなわち底プレート6から隔離して、溶融金属による搬送台2の損傷を防止する。
1.搬送台2の上に籾殻9を敷いて、その上にPCB廃棄物10を載せる。
2.PCB廃棄物10を載せた搬送台2を、焼却炉1に搬入する。この状態でバーナー11の運転を停止して開閉扉12を開く。
3.開閉扉12を閉じてバーナー11に点火し、バーナー11で焼却炉1の搬送台2に高温の燃焼ガスを噴射して、PCB廃棄物10を焼却する。この工程で籾殻9の有機物は燃えて消失する。また、PCB廃棄物10は、加熱、焼却させて含有するPCBを無害化させる。とくに、この工程で燃える籾殻9の有機物は、この燃焼ガスでPCB廃棄物10を加熱し、また高温の燃焼ガスを撹拌してPCB廃棄物10に含まれるPCBを効果的に焼却して無害化する。
4.PCB廃棄物10のPCBが焼却して無害化されると、バーナー11の運転を停止し、開閉扉12を開いて搬送台2を焼却炉1から搬出する。
5.搬送台2に載せられた状態で焼却炉1から排出される無害化されたPCB廃棄物10を搬送台2から取り出す。この状態で、搬送台2は焼却された籾殻9がシリカ粉末として残存する。シリカ粉末は、搬送台2の上、すなわち底プレート6の上に残存する。このシリカ粉末は、PCB廃棄物10から流れ出す低融点の溶融金属を、搬送台2の上面、すなわち底プレート6から隔離して、溶融金属による搬送台2の損傷を防止する。
本発明のPCB廃棄物の焼却方法は、搬送台の損傷を保護しながらPCBを完全に無害化してPCB廃棄物の無害化に有効に利用される。
1…焼却炉
2…搬送台
3…車輪
4…ベースフレーム
5…耐火レンガ
6…底プレート
7…凸条
8…周壁
9…籾殻
10…PCB廃棄物
11…バーナー
12…開閉扉
2…搬送台
3…車輪
4…ベースフレーム
5…耐火レンガ
6…底プレート
7…凸条
8…周壁
9…籾殻
10…PCB廃棄物
11…バーナー
12…開閉扉
Claims (4)
- PCB廃棄物の焼却方法であって、
PCB廃棄物(10)を搬送台(2)に載せて焼却炉(1)に搬入し、焼却炉(1)でPCB廃棄物(10)を無害化する温度に加熱してPCB廃棄物(10)を無害化すると共に、前記搬送台(2)に籾殻(9)を敷き、この籾殻(9)の上にPCB廃棄物(10)を配置して該搬送台(2)を前記焼却炉(1)に搬入し、焼却炉(1)で加熱してPCB廃棄物(10)を無害化すると共に、籾殻(9)の有機物成分を焼却して無機成分のシリカ成分を搬送台(2)の上面に配置することを特徴とするPCB廃棄物の焼却方法。 - 請求項1に記載されるPCB廃棄物の焼却方法であって、
前記搬送台(2)に、車輪(3)を有する台車を使用することを特徴とするPCB廃棄物の焼却方法。 - 請求項1または2に記載されるPCB廃棄物の焼却方法であって、
前記搬送台(2)に載せられるPCB廃棄物(10)がPCBを含有する電線で、この電線を所定の長さに切断して前記搬送台(2)に載せて焼却炉(1)に搬入するPCB廃棄物の焼却方法。 - 請求項1又は2に記載されるPCB廃棄物の焼却方法であって、
前記搬送台(2)に載せられるPCB廃棄物(10)が、PCBを含むトランス、PCBを含むコンデンサー、PCBを含む絶縁碍子の何れかであるPCB廃棄物の焼却方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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