JP2016007312A - 血圧測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定者に負担を掛けずに血圧測定できる血圧測定装置を提供する。
【解決手段】被測定者の測定部位に装着し、測定部位の血管を圧迫するカフ10と、カフに内蔵され、血管に光を出射する発光素子および血管から反射した光を受光する受光素子を有し、血管の容積を示す脈波信号を検出する脈波検出部30と、カフの内圧であるカフ圧を加圧または減圧する加減圧部40と、カフ圧を検出する圧力検出部50と、カフ圧を制御して血圧値を算出する制御部60とを備え、制御部は、第1のカフ圧を印加して脈波信号が一定保持されるようカフ圧を制御して第1の血圧値を測定する第1の測定モードと、第1のカフ圧よりも大きい第2のカフ圧を印加して脈波信号が一定保持されるようカフ圧を制御して第2の血圧値を測定する第2の測定モードとを有し、第1の血圧値と第2の血圧値との倍率を換算係数として算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、血圧測定装置に関し、特に、容積補償法を用いて血圧を測定する血圧測定装置に関する。
従来の血圧計として、例えば、特許文献1には容積補償法を用いて非観血式に連続測定する血圧測定装置が開示されている。特許文献1では、指等を挿入したチャンバ内の流体に連続的に外圧を加え、かつ流体圧力が動脈血圧と同じになるようサーボ制御し、その時の流体圧力を血圧値として連続測定を行う。
しかし、容積補償法の場合、測定部位は動脈血圧と同じ圧力で締め付けられるため、うっ血する等、身体への負担が大きかった。そこで、特許文献2の連続血圧計は、容積補償法を用いるものであるが、測定部位への外圧(カフ圧)を一定圧△Pcだけ減圧して制御し、測定された血圧値には一定圧△Pcを加算し換算している。
特開昭54−50175号公報 特開昭61−179131号公報
しかしながら、特許文献2の連続血圧計においても、カフ圧を動脈の最低血圧程度までしか減圧することができず、身体への負担を十分解消できるものではなかった。また、測定したカフ圧の最大値と最小値に一定圧の△Pcを加算して、最高血圧と最低血圧とするものであり、従来の測定方法による血圧値との間に誤差が生じる虞があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、低いカフ圧を用いる第1の測定モードと高いカフ圧を用いる第2の測定モードを有し、第1の血圧値と第2の血圧値の倍率から換算係数を算出することにより、被測定者に負担を掛けずに血圧を測定できる血圧測定装置を提供することにある。
本発明の血圧測定装置は、被測定者の測定部位に装着し、測定部位の血管を圧迫するカフと、カフに内蔵され、血管に光を出射する発光素子および血管から反射した光を受光する受光素子を有し、血管の容積を示す脈波信号を検出する脈波検出部と、カフの内圧であるカフ圧を加圧または減圧する加減圧部と、カフ圧を検出する圧力検出部と、カフ圧を制御して血圧値を算出する制御部とを備え、制御部は、第1のカフ圧を印加して脈波信号が一定保持されるようカフ圧を制御して第1の血圧値を測定する第1の測定モードと、第1のカフ圧よりも大きい第2のカフ圧を印加して脈波信号が一定保持されるようカフ圧を制御して第2の血圧値を測定する第2の測定モードとを有し、第1の血圧値と第2の血圧値との倍率を換算係数として算出することを特徴とする。
また、本発明の血圧測定装置は、換算係数を算出後、第1の血圧値に換算係数を乗じて第2の血圧値を算出することを特徴とする。
また、本発明の血圧測定装置は、第1の測定モードで第1の血圧値を連続的に測定しながら、第1の血圧値に換算係数を乗じて第2の血圧値を連続的に算出することを特徴とする。
また、本発明の血圧測定装置は、第1の測定モードの合間に第2の測定モードを実行して換算係数を更新するとともに、更新された換算係数を用いて第2の血圧値を算出することを特徴とする。
また、本発明の血圧測定装置は、第1の測定モードで第1の血圧値を断続的に測定することを特徴とする。
また、本発明の血圧測定装置は、脈波検出部は、発光素子の出射光の波長が500〜600nmであることを特徴とする。
また、本発明の血圧測定装置は、脈波検出部は、発光素子の出射光の波長が600〜700nmおよび900〜980nmの2種類であることを特徴とする。
本発明の血圧測定装置によれば、最低血圧以下のカフ圧で血圧の連続測定を行い、身体に負担のかからない血圧測定装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る血圧測定装置の概略模式図である。 血圧測定装置の概略構成図である。 第1の測定モードの原理を説明するための模式図である。 第2の測定モードの原理を説明するための模式図である。 カフ圧と脈波信号の相関を示した測定結果である。 第1の測定モードの工程を示すフロー図である。 第2の測定モードの工程を示すフロー図である。 血圧値を換算する工程を示すフロー図である。 第1の測定モードと第2の測定モードの組合せ例を示す模式図である。
〔実施形態1〕
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施形態に係る血圧測定装置1の概略模式図である。本実施形態の血圧測定装置1は、被測定者の指5に巻き付けられるカフ10と、カフ10を介して被測定者の血圧を測定する本体部20とを備える。
カフ10は、被測定者の指5を圧迫するための空気袋11と、圧迫された指5の血管から脈波を検出するための脈波検出部30とを備える。本体部20は、空気袋11を加圧または減圧するための加減圧部40と、空気袋11に加わる圧力(カフ圧)を検出する圧力検出部50と、カフ圧を制御して被測定者の血圧値を算出する制御部60とを備える。
カフ10に内包される空気袋11は、本体部20の加減圧部40および圧力検出部50にエアチューブ12で接続されている。カフ10に設けられた脈波検出部30は、発光素子32と受光素子33からなる光センサ31を有しており、光センサ31は信号線34を介して本体部20の制御部60に接続されている。
図2は、本発明の実施形態に係る血圧測定装置1の概略構成図である。脈波検出部30は、発光素子32を駆動する発光駆動回路34と、受光素子33の出力を検出する脈波検出回路35を含む。加減圧部40は、ポンプ41、バルブ42、ポンプ駆動回路43、バルブ駆動回路44を含む。圧力検出部50は、圧力センサ51を含む。
本体部20は、各部を集中的に制御し、各種の演算処理を行なうため、CPU(Central Processing Unit)等で構成される制御部60を備える。制御部60は、サーボ制御部61、圧力算出部62、換算係数算出部63、換算部64を含む。本体部20は、他にもプログラムや各種データを記憶するROM73、測定された血圧データを記憶するためのフラッシュメモリ等のRAM74、各部に電力を供給するための電源75、現在時間を計時して計時データを出力するタイマ76を備えている。また、本体部20の表面には、液晶等により構成される表示部71、ユーザ(被測定者)からの指示を受付けるための複数のスイッチを含む操作部72が設けられている。
本実施形態の血圧測定装置1では、被測定者の指5を血圧の測定部位として用いるが、測定部位は5本(親指、人差し指、中指、薬指、小指)のいずれの指5でもよい。カフ10を装着する測定部位は、指5の根元から先端に至るいずれかの部位であり、手のひら側の部位(腹部)を含む。以下、本実施形態の血圧測定装置1では、カフ10を被測定者の小指真ん中に装着したものとして説明する。
カフ10に内包された空気袋11は、ポンプ41から送られる空気により加圧され、また、空気袋11に接続されたバルブ42を開放することにより減圧される。加減圧部40は、このように空気袋11の加減圧を行うことにより、カフ10の圧力(カフ圧)を制御する。このとき、サーボ制御部61は、ポンプ駆動回路43とバルブ駆動回路44に制御信号出力し、カフ圧が所定値となるようにポンプ41とバルブ42の駆動制御を行なう。
カフ圧を検出する圧力センサ51は、カフ圧により容量値が変化する静電容量型の圧力センサが用いられる。圧力センサ51は、容量値に応じた圧力信号を制御部60の圧力算出部62に出力する。
カフ10の空気袋11の内側には、光センサ31を構成する発光素子32と受光素子33とが所定の間隔で配置されている。本実施形態では、カフ10を装着した指5の腹部に沿って、発光素子32と受光素子33が配置されているが、このような配置例に限定されるものではない。
また、カフ10のカフ圧を空気袋11で調整することとしたが、例えば、カフ10の内部に液体やゲル、マイクロビーズなどの均一な微粒子を供給してカフ圧を調整してもよい。
脈波検出部30に用いる光センサ31は、測定部位の血管の容積を示す脈波信号を検出するセンサであり、例えば、発光ダイオード等の発光素子32とフォトトランジスタ等の受光素子33とを有する光電センサによって構成される。脈波検出部30は、光センサ31の発光素子32から指5の内部にある血管に対して光を出射し、受光素子33で血管から反射される光を受光する。
発光駆動回路34は、制御部60からの指令信号に応じて、発光素子32の光の出射量を制御する。発光素子32の出射光は、血管を流れる血液(赤血球)に含まれるヘモグロビンの吸収帯の波長を有する。発光素子32は、波長が500〜600nmの緑色の光源を用いることで、指5の比較的浅い部分にある血管からの反射光を増加させ、浅い部分の血管の脈波を観測しやすくできる。
脈波検出回路35は、図示しないHPF(High Pass Filter)回路を有しており、例えば、HPF回路のフィルタ定数を0.6Hzとして、0.6Hzを超える信号を交流成分として抽出している。脈波検出回路35は、受光素子33で検出した反射光量の直流成分である脈波信号Pdcと、脈波信号PdcからHPF回路で抽出した交流成分である脈波変化信号Pacとを制御部60に出力する。
続いて、本発明の血圧測定装置1の測定原理について説明する。図3は、本発明の血圧測定装置1における低いカフ圧を用いる第1の測定モードを説明するための模式図であり、図4は、本発明の血圧測定装置1における高いカフ圧を用いる第2の測定モードを説明するための模式図である。
指5の表皮に近い部分、すなわち生体組織の浅い部分には、比較的細い血管(毛細血管)の横たわる領域が存在している。また、表皮から遠い部分、すなわち生体組織の深い部分には、比較的太い血管(動脈、静脈)の横たわる領域が存在している。
本発明の血圧測定装置1では、これらの浅い部分の血管や深い部分の血管を通る血液量に応じた反射光を光センサ31の受光素子33で受光して脈波として検出する。
このとき、図3のように、カフ圧を低くすると、光センサ31が指5に軽く押し当てられて、光センサ31に近い浅い部分の血管からの脈波が主に検出され、深い部分の血管からの脈波はほとんど検出されない。これに対して、図4のように、カフ圧を高くすると、浅い部分の血管の血流が遮断されるため、浅い部分の血管からの脈波はほとんど検出されなくなり、光センサ31には深い部分の動脈からの脈波が主に検出される。
本発明の血圧測定装置1では、脈波検出部30として、光を出射してその反射光を検出する光センサ31を用いているため、浅い部分や深い部分にある局所的な血管壁の変位量を高精度で検出することができる。また、反射光を検知する反射型の光センサ31では、透過型の光センサと比べて出射する光の光量が少なくて済み、消費電力が低く、血圧計の連続使用、長時間使用に適している。
容積補償法を用いる血圧測定装置では、脈波が検出されるようカフで血管に外圧を加え、このカフ圧が血管の内圧すなわち血圧と常時平衡するようにサーボ制御する。つまり、血圧測定装置は、血管壁が無負荷状態に維持されるようにカフ圧を微調整し、そのときのカフ圧を測定することにより連続的に血圧を算出する。血管壁が無負荷状態に維持されるカフ圧では、血管の容積を示す脈波信号が極大となる。
図5は、カフ圧と脈波信号の相関を示した測定結果である。ここでは、小指の中央部にカフ10を装着した後、カフ圧を被測定者の最高血圧よりも高いカフ圧、例えば、180mmHgまで上昇させ、そこから徐々にカフ圧を下げていきながら、脈波検出部30の光センサ31を用いて血管からの脈波信号を測定している。
血管からの反射光を検出する反射式の光センサ31では、カフ圧を下げていくと、脈波信号の振幅は徐々に増加し、カフ圧がP2(80〜90mmHg)のときに脈波信号の振幅が一旦極大となる。ここで検出される脈波信号は、指の深い部分にある血管(動脈)の脈波に相当する。この高いカフ圧P2から算出した血圧値は、例えば、最高血圧(DH1)が120mmHg、最低血圧(DL1)が80mmHgとなり、通常測定されている血圧値を示す。
さらにカフ圧を下げていくと、振幅は一旦徐々に減少していくが、再び振幅が増加し始めて、カフ圧がP1(20mmHg程度)のときに再び極大となる。ここで検出される脈波信号は、指の浅い部分の血管(毛細血管)の脈波に相当する。この低いカフ圧P1から算出した血圧値は、例えば、最高血圧(DH1)が40mmHg、最低血圧(DL1)が15mmHgとなり、通常測定される血圧値よりも低い値を示す。
本発明ではこの反射式の光センサ31の特性を利用し、第1の測定モードとして被測定者の負担にならない低いカフ圧P1で第1の血圧値を測定し、さらに正確な血圧値が必要であれば、第2の測定モードとして高いカフ圧P2で第2の血圧値を測定し、第1の血圧値と第2の血圧値の倍率を第1の血圧値を換算するための換算係数として算出する血圧測定装置1を考案した。
最初に、本実施形態における血圧測定装置1の第1の測定モードについて説明する。図6は、本発明の血圧測定装置1の第1の測定モードを示すフロー図である。第1の測定モードでは、被測定者の負担とならない低いカフ圧P1を用いて第1の血圧値を求めている。
血圧測定をする場合、被測定者は、血圧測定装置1のカフ10を測定部位である指5に装着し、操作部72の電源スイッチをONにする。電源スイッチがONになると、制御部60は、初期化処理(ステップS11)を行う。具体的には、RAM74の所定の領域を初期化し、空気袋11の空気を排気し、圧力センサ51の換算を行なう。初期化が終わると、制御部60は測定スイッチが操作されるまで待機する。
操作部72の測定スイッチがONになると、指5に装着されたカフ10が脈波の検出されない低いカフ圧(例えば、0mmHg)に設定される(ステップS12)。ここでは、空気袋11に連なるバルブ42がバルブ駆動回路44で開放される。
バルブ42を閉じ、脈波が検出されない低いカフ圧からカフ圧を徐々に上げていきつつ(ステップS13)、指5の血管の容積変化を指す脈波信号を脈波検出回路35により検出し、カフ圧と脈波信号をRAM74の所定のメモリ領域に格納する(ステップS14)。
上記動作において、脈波検出回路35は、光センサ31で脈波を検出すると、その入力信号をHPF回路により、脈波信号の直流成分である脈波信号Pdcと、交流成分である脈波変化信号Pacに分離して出力する。また、圧力算出部62は、空気袋11の内圧を検出する圧力センサ51の出力から脈波に対応するカフ圧を算出する。制御部60は、カフ圧に対応する脈波信号Pdcと脈波変化信号Pacを、後に使用するためRAM74のメモリ領域に格納する。
タイマ76から出力される計時データが所定時間(低いカフ圧から浅い部分の血管の脈波が検出されるカフ圧に加圧されるまでの時間)を経過するまで、上記のカフ圧の加圧と脈波信号の検出を続ける(ステップS15)。
所定時間が経過後、メモリ領域を参照して脈波変化信号Pacが検出可能となるときの脈波信号Pdcとカフ圧を求め、求めた脈波信号Pdcを制御目標値V1に設定し(ステップS16)、求めたカフ圧を第1のカフ圧P1に設定する(ステップS17)。
次に、制御目標値V1とした脈波信号Pdcが一定でかつPacが最小に保持されるように第1のカフ圧P1を制御する(ステップS18)。具体的には、制御部60は、制御目標値V1と脈波信号Pdc、Pacをサーボ制御部61に入力するとともに、ポンプ駆動回路43およびバルブ駆動回路44に制御信号を出力し、検出される脈波信号Pdcのレベルと制御目標値V1との差およびPacが最小となるように、ポンプ41とバルブ42を駆動する。ポンプ41およびバルブ42の制御信号は、具体的には脈波信号Pdc 、Pacのレベルと制御目標値V1との差分にサーボゲインを掛け合わせた値から算出される。これにより、浅い部分の血管壁(毛細血管)が無負荷状態に維持されるようになり、このように制御された第1のカフ圧P1が浅い部分の血管の血圧値に相当する。
したがって、制御部60の圧力算出部62は、第1のカフ圧P1の制御が安定したところで、第1のカフ圧P1を指す信号波形を微分処理等することにより、1拍毎の振幅の最大値と最小値を検出して、検出した最大値を最高血圧(DH1)とし、最小値を最低血圧(DL1)として算出する。
算出された血圧値のデータは、RAM74に格納されるとともに、表示部71に表示される。なお、表示部71は本体に備えられることに限定されず、例えばスマートホンのような別端末を表示部71とすることができ、その場合は測定データを逐次あるいはフラッシュメモリに蓄えた複数データを表示端末に転送することにより実施してもかまわない。
以上で第1の測定モードを終了するが、連続して血圧の変動を測定する場合は、上記のステップS18とステップS19を繰り返せば良い。
次に、図7を用いて、第2の測定モードについて、詳細に説明する。図7は、第1の血圧値の換算に用いる換算係数を算出するための第2の測定モードのフロー図である。第2の測定モードを開始する前に、制御部60は、初期化処理(ステップS21)を行う。具体的には、RAM74の所定の領域を初期化し、空気袋11の空気を排気し、圧力センサ51の換算を行なう。初期化が終わると、制御部60は測定スイッチが操作されるまで待機する。
操作部72の測定スイッチがONになると、測定部位の指5に装着したカフ10を、被測定者の最高血圧値よりも高いカフ圧(例えば、250mmHg)に設定する(ステップS22)。ここでは、空気袋11に連なるバルブ42が閉じられ、ポンプ41で空気袋11に空気が送られる。
最高血圧値よりも高いカフ圧では、指5の血管の血流が遮断されて脈波が検出されない。高いカフ圧からカフ圧を徐々に下げていきつつ(ステップS23)、指5の血管の容積変化を指す脈波信号を脈波検出回路35により検出し、そのときのカフ圧と脈波信号をRAM74の所定のメモリ領域に格納する(ステップS24)。
上記動作において、脈波検出回路35は、光センサ31で脈波を検出すると、その入力信号をHPF回路により、脈波信号の直流成分である脈波信号Pdcと、交流成分の脈波変化信号Pacに分離して出力する。また、圧力算出部62は、圧力センサ51のそのときの出力からカフ圧を算出する。制御部60は、カフ圧に対応する脈波信号Pdcと脈波変化信号Pacを後に使用するためRAM74のメモリ領域に格納する。
タイマ76から出力される計時データが所定時間(高いカフ圧から深い部分の血管の脈波が検出されるカフ圧に減圧されるまでの時間)を経過するまで、上記のカフ圧の加圧と脈波信号の検出を続ける(ステップS25)。
所定時間が経過後、メモリ領域から脈波変化信号Pacが極大となるときの脈波信号Pdcとカフ圧を求め、求めた脈波信号Pdcを制御目標値V2に設定し(ステップS26)、求めたカフ圧を第2のカフ圧P2に設定する(ステップS27)。
次に、制御目標値V2とした脈波信号Pac、Pdcが一定保持されるように第2のカフ圧P2を制御する(ステップS28)。具体的には、制御部60は、制御目標値V2と脈波信号Pac、Pdcをサーボ制御部61に入力するとともに、ポンプ駆動回路43およびバルブ駆動回路44に制御信号を出力し、検出される脈波信号Pdcのレベルと制御目標値V2との差およびPacが最小となるように、ポンプ41とバルブ42を駆動する。ポンプ41およびバルブ42の制御信号は、具体的には脈波信号Pdcのレベルと制御目標値V2との差分とPacにサーボゲインを掛け合わせた値から算出される。これにより、深い部分の血管壁(動脈)が無負荷状態に維持されるようになり、このように制御されたカフ圧P2が深い部分の血管の血圧値に相当する。
したがって、制御部60の圧力算出部62は、第2のカフ圧P2の制御が安定したところで、第2のカフ圧P2を指す信号波形を微分処理等することにより、1拍毎の振幅の最大値と最小値を検出して、検出した最大値を最高血圧(DH2)とし、最小値を最低血圧(DL2)として算出する(ステップS29)。
以上で第2の測定モードを終了するが、この第2の測定モードは、容積補償法を用いる一般的な血圧測定装置と同じ測定方法であり、第2の測定モードで測定された第2の血圧値(DH2、DL2)は通常測定される血圧値と同じとなる。
続いて、第1の測定モードで算出された第1の血圧値を通常測定されている第2の血圧値に換算する方法について説明する。図8は、第1の血圧値の換算方法を示すフロー図である。
上述したように、第1の測定モードでは、低いカフ圧P1で行うため、測定される第1の血圧値が通常よりも低く示される。このため、通常時の血圧値と比較する場合には、第1の血圧値を換算する必要がある。
図8に示すように、第1の血圧値を換算する方法は、低いカフ圧P1で第1の血圧値を測定する工程(ステップS10)、高いカフ圧P2で第2の血圧値を測定する工程(ステップS20)、第1の血圧値と第2の血圧値との倍率から血圧の換算係数を算出する工程(ステップS30)、以降の低いカフ圧P1で測定される第1の血圧値を換算係数で換算する工程(ステップS40)からなる。なお、第1の測定モード(ステップS10)とる第2の測定モード(ステップS20)は逆の順序で実施してもよい。
第1の測定モード(ステップS10)と第2の測定モード(ステップS20)が終わると、制御部60の換算係数算出部63は、得られた第1の血圧値と第2の血圧値との倍率から血圧の換算係数を算出する(ステップS30)。
ここで、最高血圧の換算係数KHと最低血圧の換算係数KLは、例えば、第1の測定モード(低カフ圧)で算出した最高血圧値の所定のn回測定の平均値をDH1、最低血圧値の所定のn回の平均値をDL1とし、第2の測定モード(高カフ圧)で算出した最高血圧値の所定のn回測定の平均値をDH2、最低血圧値の所定のn回測定の平均値をDL2とすると、下記の式より算出することができる(ステップS30)。
最高血圧の換算係数KH=DH2/DH1
最低血圧の換算係数KL=DL2/DL1
上記式より、換算係数は、最高血圧値と最低血圧値のそれぞれの倍率係数として算出することができる。
以降の血圧測定では、制御部60の換算部64で、低いカフ圧P1で測定された第1の血圧値に対して上記の換算係数を乗じることにより、カフ圧の違いによる誤差が低減され、通常測定される血圧値と比較することができる。
以降の血圧測定で、低いカフ圧P1で測定された最高血圧をDH1、最低血圧をDL1とすると、換算後の血圧値は下記の式より算出することができる。
最高血圧=DH1×KH
最低血圧=DL1×KL
なお、平均値を求めるための測定回数(n回)は、計測値のばらつきが安定したところから1分間に測定できる回数、例えば、30〜150回くらいが望ましいが、これに限定されるものでなく、測定値のばらつきが除去できる程度の回数であればよい。
以上、本実施形態に係る血圧測定装置1によれば、第1の測定モードでは最低血圧よりも低い第1のカフ圧で測定部位の浅い部分にある血管壁(毛細血管)の脈波を検出して血圧を測定するため、被測定者に負担をかけずに血圧の変動等を連続して測定することができる。また、第2の測定モードでは最高血圧値よりも高い第2のカフ圧で測定部位の深い部分にある血管壁(動脈)の脈波を検出して血圧を測定するため、正確な血圧値を測定することができる。
さらに、第1の測定モードで測定された第1の血圧値と第2の測定モードで測定された第2の血圧値より、第1の血圧値を第2の血圧値に換算するための換算係数を算出することができ、換算係数を算出した後は、第1の測定モードだけでも第1の血圧値に換算係数を乗じて精度の高い第2の血圧値を算出することができる。したがって、被測定者に負担をかけずに連続的に正確な血圧値を測定することができる。
〔実施形態2〕
実施形態2では、本発明の血圧測定装置1を用いて、血圧値を長時間に亘って測定する方法について説明する。図9は、血圧値を長時間測定する場合の第1の測定モードと第2の測定モードの組合せ例を示す模式図である。
図9(a)は、第1の測定モードと第2の測定モードにより換算係数を算出した後、第1の測定モードで第1の血圧値を連続的に測定しながら、第1の血圧値に換算係数を乗じて第2の血圧値を連続的に算出する例である。このように、一度、換算係数を算出した後は、この換算係数を用いて第1の血圧値を第2の血圧値に連続的に換算できるため、正確な血圧値の変動をモニタすることができる。
図9(b)は、第1の測定モードの合間に第2の測定モードを実行して、換算係数を定期的に更新するとともに、最新の換算係数を用いて第2の血圧値を算出する例をしめしている。このように、換算係数を定期的に更新することで、より正確な血圧値の変動をモニタすることができる。
図9(c)は、第1の測定モードを連続するのではなく、第1の測定モードを断続的に実施する例を示している。低いカフ圧であっても長時間に亘って、被測定者の指を連続して加圧し続けるのは負担になる。このため、第1の測定モードを断続的に実施することで、被測定者の負担をより低減することができる。また、図9(b)と同様に、第1の測定モードの休止中に第2の測定モードを実行して、換算係数を更新することにより、より正確な血圧値の変動をモニタすることができる。
以上、本実施形態に係る血圧測定装置1によれば、第1の測定モードと第2の測定モードの組合せ方を変更することにより、測定精度の向上や測定時の負担低減など目的に応じた最適な血圧測定を実施することができる。
〔実施形態3〕
実施形態2に係る血圧測定としては、一般的に用いられているオシロメトリック法により第2の測定モードで最高血圧と最低血圧を測定した後、実施形態1で説明した第1の測定モードにより血圧の連続測定を行うことも可能である。つまり、第1の血圧算出工程では深い部分の血管(動脈)からできるだけ正確に脈波を検出できるものであればよく、他にもリバロッチ・コロトコフ法等を用いてもよい。
〔実施形態4〕
実施形態3に係る血圧測定装置としては、脈波検出部30の光センサ31として、波長が600〜700nmの赤色光と、波長が900〜980nmの赤外光の2種類の出射光の発する発光素子32を用いる構成としてもよい。この場合、光センサ31の受光素子33が受け取る赤色光(R)と赤外光(IR)の比率からパルスオキシメーターの原理で血管を流れる血液中の酸素飽和度を求めることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、広く利用可能である。
1 血圧測定装置
5 指
10 カフ
11 空気袋
12 エアチューブ
20 本体部
30 脈波検出部
31 光センサ
32 発光素子
33 受光素子
34 信号線
34 発光駆動回路
35 脈波検出回路
40 加減圧部
41 ポンプ
42 バルブ
43 ポンプ駆動回路
44 バルブ駆動回路
50 圧力検出部
51 圧力センサ
60 制御部
61 サーボ制御部
62 圧力算出部
63 換算係数算出部
64 換算部
71 表示部
72 操作部
73 ROM
74 RAM
75 電源
76 タイマ

Claims (7)

  1. 被測定者の測定部位に装着し、前記測定部位の血管を圧迫するカフと、
    前記カフに内蔵され、前記血管に光を出射する発光素子および前記血管から反射した光を受光する受光素子を有し、前記血管の容積を示す脈波信号を検出する脈波検出部と、
    前記カフの内圧であるカフ圧を加圧または減圧する加減圧部と、
    前記カフ圧を検出する圧力検出部と、
    前記カフ圧を制御して血圧値を算出する制御部と、を備え、
    前記制御部は、第1のカフ圧を印加して脈波信号が一定保持されるようカフ圧を制御して第1の血圧値を測定する第1の測定モードと、前記第1のカフ圧よりも大きい第2のカフ圧を印加して脈波信号が一定保持されるようカフ圧を制御して第2の血圧値を測定する第2の測定モードとを有し、
    前記第1の血圧値と前記第2の血圧値との倍率を換算係数として算出することを特徴とする血圧測定装置。
  2. 前記換算係数を算出後、前記第1の血圧値に前記換算係数を乗じて第2の血圧値を算出することを特徴とする請求項1に記載の血圧測定装置。
  3. 前記第1の測定モードで第1の血圧値を連続的に測定しながら、該第1の血圧値に前記換算係数を乗じて第2の血圧値を連続的に算出することを特徴とする請求項2に記載の血圧測定装置。
  4. 前記第1の測定モードの合間に前記第2の測定モードを実行して前記換算係数を更新するとともに、更新された換算係数を用いて第2の血圧値を算出することを特徴とする請求項2に記載の血圧測定装置。
  5. 前記第1の測定モードで第1の血圧値を断続的に測定することを特徴とする請求項4に記載の血圧測定装置。
  6. 前記脈波検出部は、前記発光素子の出射光の波長が500〜600nmであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の血圧測定装置。
  7. 前記脈波検出部は、前記発光素子の出射光の波長が600〜700nmおよび900〜980nmの2種類であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の血圧測定装置。
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