以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
[実施形態1]
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図2参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136に内蔵され、そのチャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(Electro−Luminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、所定の図柄表示手段である。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄であり、装飾図柄表示装置208も、所定の図柄表示手段としてもよい。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。ここにいう保留とは、後述する始動情報に基づく各種判定処理(抽選処理等)の開始を保留することを意味する。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。この図柄制御状態については後述するが、ここでの図柄制御状態として、通常状態、時短状態(電サポ状態)、および確変状態のうちのいずれの状態としてもよいし、特図確変ありの状態および特図確変なしの状態のうちの一方の状態としてもよい。
なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられている。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、可変入賞開口と、ソレノイドによってその可変入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。可変入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。扉部材2341は、所定の閉状態およびその閉状態よりも遊技球の、可変入賞開口への進入が容易な開状態のうちのいずれか一方の状態からいずれか他方の状態に状態変更する。閉状態および開状態はともに静止状態であり、閉状態は所定の第1の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口234における閉状態は、扉部材2341が遊技盤200の遊技者側の面と一致した静止状態である。一方、開状態は所定の第2の静止状態であり、本実施形態の可変入賞口234における開状態は、扉部材2341が遊技盤200に対して略垂直になるまで遊技者側に回動した静止状態である。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。なお、閉状態には、完全に閉塞してしる状態の他、遊技球の進入が実質的に不可能な程度に少し開いている状態であってもよい。また、可変入賞口は、遊技球が通過したり入り込んだりすること等によって遊技球の入賞となるものであればよく、図3に示すものに限定されない。特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、演出可動体224、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は演出表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよい。また、ROM306には所定情報等を表す各種のデータがアドレスごとに格納されており、以降の説明でテーブルというときには、ROM306内のいずれのアドレスを指定するかを決定するための条件を表形式にまとめたものをさす場合がある。これらの点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
主制御部300は、遊技制御を行う遊技制御手段であって、後述する当否判定手段、始動情報先読み手段、および事前判定手段を有する。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、演出可動体センサ424やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
第1副制御部400と第2副制御部500を併せた副制御手段は、遊技制御手段である主制御部300からの指令信号を受信し、受信した指令信号に基づいて、装飾図柄表示装置208等の演出手段を制御する。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a)は特図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図の変動停止表示と称することがある。この特図の変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の停止図柄態様として、6種類の大当り図柄(「特図A」から「特図F」)が用意されている。「特図A」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、「特図C」は2R特別大当り図柄であって、突然確変と称される。これらの図柄(特図A,C)が停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図高確率状態になる。「特図B」は15R大当り図柄であり、「特図D」は2R大当り図柄であって、突然時短と称される。特図Bまたは特図Dが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図高確率状態になる。「特図E」は、隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄である。特図Eが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図低確率状態になる。特図Fが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図低確率状態になる。ただし、普図高確率/低確率の制御状態は、当りに当選したときの制御状態(特図高確率状態であったか否かおよび普図高確率状態であったか否か)と、特図の図柄(停止図柄)に依存して決定される。例えば、大当り遊技開始前の制御状態が普図低確率状態であった場合(特図の状態は問わない)に、普図高確率状態に移行する「特図A」〜「特図D」が停止されると、大当り遊技終了後に、普図高確率状態に移行する。また、大当り遊技開始前の制御状態が普図高確率状態であった場合にも同様である。一方、大当り遊技開始前の制御状態が普図高確率状態であった場合に、普図低確率状態になる「特図E」や「特図F」が停止されても、大当り遊技終了後に、普図高確率状態に復帰する。この場合には、普図高確率状態で大当りを引いたにもかかわらず、遊技者に不利になることを避けて遊技の興趣が低下することを防止している。なお、大当り遊技開始前の制御状態が、特図低確率状態普図低確率状態であった場合には、「特図E」や「特図F」が停止されると、大当り遊技終了後も普図低確率状態が維持されるが、特図高確率状態普図低確率状態で「特図E」や「特図F」が停止された場合には、普図高確率状態に移行する。また、「特図E」や「特図F」は、主に普図高確率状態で抽選される特図2では選ばれない図柄にしてもよい。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、図3に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りあるいは時短大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当りあるいは時短大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。本実施形態では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、特図A、特図C、および特図Eに当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、特図B、特図D、および特図Fに当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、特図A〜Dに当選すると、いずれも大当り遊技終了後、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグも用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/101であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/101に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.3秒の電チュー開放期間が電サポ状態では1.7秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では3回開く(例えば、1.7秒開放することを3回繰り返し、開放と開放の間の閉鎖時間は1.6秒)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、大当り遊技中に電サポ状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。本実施形態では、特図Aおよび特図Cが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、特図Bおよび特図Dが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図E,特図F)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。非電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が小サイズに維持される。一方、上述のごとく、電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態の一例に相当する。
さらに、本実施形態では、大当り図柄の他に小当り図柄として2種類の停止図柄が用意されている。図5(a)に示す、特図Gは第1小当り図柄であり、特図Hは第2小当り図柄である。小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が所定回(例えば15回)作動し、その扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
大当り遊技および小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が1または複数回の開閉動作を行い、遊技者の有利度が相対的に高い状態になる。
また、本実施形態では、ハズレ図柄も2種類用意されている。図5(a)に示す、特図Iは第1ハズレ図柄であり、特図Jは第2ハズレ図柄である。ハズレ図柄が停止表示されると、可変入賞口234の扉部材2341は開閉動作を行わず、遊技者の有利度が相対的に低い状態になる。なお、「特図I」と「特図J」以外のハズレ図柄(例えば、第3のハズレ図柄等)をさらに用意しておいてもよく、本実施形態ではハズレ図柄は複数種類の図柄を含むものである。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の当り制御状態(大当り制御状態および小当り制御状態)と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度のハズレ制御状態とが用意され、パチンコ機100は当り制御状態(第二の制御状態)とハズレ制御状態(第一の制御状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300のCPU304が行い、主制御部300のCPU304は、制御状態移行手段の一例にも相当する。なお、小当り制御状態は、可変入賞口234の扉部材2341が開閉動作を行うものの、可変入賞口234への入球はほとんど期待することができないため、小当り制御状態を上記第1の有利度の制御状態(第一の制御状態)ととらえることもできる。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、大当り図柄1として「特図A」以外の図柄も用意されており、大当り図柄2等の他の図柄についても同様である。
第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、当否判定結果(抽選結果)を報知する報知手段であって、図柄変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様(特図A〜と特図J)を停止表示するまでの図柄変動表示を行う図柄表示手段の一例に相当する。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様(第2の図柄態様)を停止表示する。15R特別大当りである「特図A」や2R特別大当りである「特図C」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ2”(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾5−装飾5−装飾5」等)を停止表示する。15R大当りである「特図B」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ1”(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)を停止表示する。また、隠れ確変である「特図E」や、突然通常である「特図F」や、小当りである「特図G」,「特図H」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾2−装飾3」といった“装飾図柄の組合せ3”を停止表示し、突然確変である「特図C」や、突然時短である「特図D」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾3−装飾5」といった“装飾図柄の組合せ4”を停止表示する。また、ハズレである「特図I」,「特図J」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、“装飾図柄の組合せ1”〜“装飾図柄の組合せ4”以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様(例えば、“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示するまでの一連の表示を装飾図柄の変動停止表示と称することがある。
なお、特図1や特図2の停止図柄態様(図5(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図5(c)は普図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例に相当する。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、大当り用特図1乱数カウンタ、小当り用特図1乱数カウンタ、ハズレ用特図1乱数カウンタ、およびこれらのカウンタの特図2用のカウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図1の保留数、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1当否判定結果、特図1決定結果、特図1変動時間、およびこれらの、保留数や乱数値や結果の特図2用のものがそれぞれが記憶される。またRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、後述するように、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、大当り用特図乱数値カウンタ、小当り用特図乱数値カウンタ、およびハズレ用特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための4つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口234、230やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、普図タイマ乱数、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1に関する乱数値を取得するためのカウンタと特図2に関する乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234、230や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230に入賞があり、且つ、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得した特図1当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。一方、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタから導出されたソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報を生成して導出するものであり、始動情報導出手段(第1の始動情報導出手段,第2の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図1の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図1の保留記憶部は、第1特図始動口230(第1の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第1上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図1の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよいし、特図1の保留記憶部および一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図1の保留数の値に1を加算し、特図1の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。また、特図2についても、特図1と同様に始動情報である各乱数値を取得し、取得した乱数値をRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、1セットの始動情報として同様に記憶され、さらに、RAM308に記憶されている特図2の保留数の値に1を加算する。特図2の保留記憶部は、第2特図始動口232(第2の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第2上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図2の保留記憶部に記憶してもよく、この場合一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよいし、特図2の保留記憶部および一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよい。
また、普図始動口228を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を始動情報である普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、または可変入賞口234の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口234の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば始動情報を取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。このようにして一対の羽根部材2321の開放制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動領域制御を行う可変始動領域制御手段の一例に相当する。一方、非電サポ状態であれば、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定するとともに、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)には、何ら信号を出力しない。こうすることで、羽根部材2321は閉じた状態のままになる。なお、羽根部材2321を閉じた状態に維持するための信号を必ず出力するようにしてもよい。
また、電サポ状態であった場合には、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.1秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、電サポ状態であった場合には、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理において、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
続いて、ステップS223では普図関連抽選処理を実行する。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
続いて、特図先読み処理(ステップS224)が実行される。この特図先読み処理については後述する。
次に、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い(ステップS225)、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1ハズレフラグ、第2ハズレフラグ、確変フラグ、および時短フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、2R特別大当たり図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1ハズレ図柄(特図I)、および第2ハズレ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中や小当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中および小当り遊技状態中(第二の制御状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)に移行させる。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中に、可変入賞口234の扉部材2341の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。なお、主制御部300のROM306には、可変入賞口234の扉部材2341の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
また、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、後述する特図抽選処理で特図決定結果が「特図A」や「特図C」である場合には確変フラグと時短フラグの双方をオンに設定する。また、特図決定結果が「特図E」である場合には確変フラグと時短フラグのうち確変フラグのみをオンに設定する。さらに、特図決定結果が「特図B」や「特図D」である場合には確変フラグと時短フラグのうち時短フラグのみをオンに設定するとともにRAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットする。確変フラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)である。一方、確変フラグがオンに設定されていない(オフに設定されている)と、特図低確率状態である。したがって、確変フラグの設定状態は、当否判定(特図の抽選)の結果に影響を与える。また、時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態であり、電チューが開きやすい(例えば当りやすい)、一回の当りに基づく開放時間が長い、一回の当りに基づく開放回数が多いなど可変始動領域制御が遊技者に有利になるように行われる。反対に、時短フラグがオフに設定されていると非電サポ状態であり、可変始動領域制御が遊技者に不利になるように行われる。したがって、時短フラグの設定状態は、可変始動領域制御にも影響を与える。よって、確変フラグおよび/または時短フラグの設定状態を表す情報は、遊技制御情報の一例に相当し、主制御部300のCPU304は遊技制御情報決定手段の一例に相当する。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
特図2状態更新処理が終了すると、特図1状態更新処理を行う。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。主制御部300は、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理)を行い、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理)を行う。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、同じタイミングで、第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。すなわち、本実施形態のパチンコ機100は、特図2優先変動を行うものであり、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(特図2の当否判定)を、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(特図1の当否判定)よりも優先して行う。言い換えれば、本実施形態のパチンコ機100では、第1の特別始動領域に遊技球が進入した場合に第1の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納し、第2の特別始動領域に遊技球が入賞した場合に第2の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納する入賞記憶部と、前記第1の乱数値記憶領域および前記第2の乱数値記憶領域の両方に乱数値が記憶されている場合に、前記第1の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期および前記第2の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期とは無関係に該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行うとともに、前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行い、前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第1の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段を備えている。また、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214による特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、主制御部300で行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく当否判定の結果報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく当否判定の結果報知よりも優先して行われ、当否判定が行われていない始動情報として、特図1の始動情報と特図2の始動情報のうちの特図1の始動情報のみが残っている状態で、特図2の始動情報が新たに記憶された場合には、新たに記憶された特図2の始動情報に基づく当否判定の結果の報知が、既に記憶されていた特図1の始動情報に基づく当否判定の結果の報知よりも先に行われる。また、始動情報を取得する始動情報取得手段は、第1の始動情報記憶手段および第2の始動情報記憶手段のうちの両方に始動情報が記憶されている場合には、該第2の始動情報記憶手段から始動情報を取得し、該第1の始動情報記憶手段および該第2の始動情報記憶手段のうちの一方に始動情報が記憶されている場合には、始動情報が記憶されている始動情報記憶手段から始動情報を取得するものである。なお、ステップS225の特図2状態更新処理に続いて先に特図2関連抽選処理を行い、それから、ステップS227の特図1状態更新処理を行い、その後、特図1関連抽選処理を行うようにしてもよい。
特図2関連抽選処理では、特図2についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。特図2関連抽選処理では、最初に、所定条件を充足したか否かを判定する。ここでの判定では、まず、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。すなわち、第2特図表示装置214が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には主制御部タイマ割込処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割込処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。当否判定条件についての判定は、RAM308に設けた特図2の保留記憶部を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割込処理に戻る。反対に、保留数が1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになり、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取り出し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図2の保留記憶部から取り出し、さらに特図2の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図2の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図2の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取り出す処理を行う主制御部300のCPU304が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
図8(a)は当否判定用高確率テーブルを示す図であり、同図(b)は当否判定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
主制御部300のCPU304は、RAM308の保留記憶部から始動情報を取り出すと、確変フラグを参照し、確変フラグがオンであれば特図高確率状態であるため、特図2当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が同図(a)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。一方、確変フラグがオフであれば特図低確率状態であるため、特図2当選乱数値が同図(b)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出することが当否判定に相当する。
次いで、特図2当否判定結果に基づいて特図2の図柄を決定する。
図8(c)は、特図決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図決定用テーブルは、当否判定結果ごとに特図の停止図柄態様(図5(a)参照)に対応した乱数範囲が規定されている。
主制御部300のCPU304は、特図2当否判定結果が大当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの大当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が大当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図A」〜「特図F」を決定する。また、特図2当否判定結果が小当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの小当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が小当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図G」または「特図H」を決定する。さらに、特図2当否判定結果がハズレの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちのハズレ用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果がハズレのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図I」または「特図J」を決定する。ここで決定した特図2決定結果は、第2特図表示装置214によって停止表示されることになる特図2の図柄態様を表す情報である。
続いて、特図2決定結果に基づいて特図2の図柄変動表示における図柄変動時間(特図2変動時間)を決定する。ここでの変動時間の決定には、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの特図2変動時間決定用乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が用いられる。
図9(a)は、特図2変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図2変動時間決定用テーブルは、テーブル1〜5で構成されており、テーブル1は特図2決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であったときに用いられるテーブルであり、テーブル2は特図2決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や小当り図柄(特図G,H)であった場合に用いられるテーブルであり、テーブル3〜5は特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。
テーブル1〜5の各テーブルは、変動時間と、特図2変動時間決定用乱数値の乱数選択範囲との対応関係が規定されている。また、この図9(a)に示す各テーブルには、各変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を表す変動パターンの名称も参考までに示されている。本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられている。主制御部300が、特図の変動時間に対応した装飾図柄表示装置208の演出態様まで決定してもよいが、本実施形態では、ここで決定された変動時間を表す情報を、第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を決定する。本実施形態では、10種類の変動パターンが用意されている。これらの変動パターンには、リーチ演出を伴う変動パターンと、リーチ演出を伴わない変動パターンとがある。本実施形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、およびスーパーリーチBが用意されている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態(リーチ状態)のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図5(b)に示す“装飾図柄の組合せ1”や“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示することとなる状態のことである。
スーパーリーチA(以下、単に“リーチA”と称する場合がある)やスーパーリーチB(以下、単に“リーチB”と称する場合がある)は、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたリーチの一種であり、特定キャラクタが登場する。
図9(b)はリーチAで登場するキャラクタを示す図であり、同図(c)はリーチBで登場するキャラクタを示す図である。
詳しくは後述するようにリーチ状態で中図柄表示領域208bに、リーチAでは図9(b)に示す女性ボクサーのキャラクタが登場し、リーチBでは同図(c)に示す姫のキャラクタが登場する。
なお、スーパーリーチとしては、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等が知られており、さらには、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等のスペシャルリーチも知られている。本明細書で単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチとスペシャルリーチを含んだ装飾図柄の変動態様を意味する。このリーチは、特図の当否判定(抽選)の結果が当りの判定結果になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に予告する演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。リーチなしは、特図の変動時間が相対的に短く、スーパーリーチは特図の変動時間が相対的に長く、ノーマルリーチは特図の変動時間がリーチなしとスーパーリーチの間の時間になる。
特図2決定結果が特図Aあるいは特図Bであった場合(テーブル1参照)には、ともに電サポ付きの15Rの大当り図柄であり、テーブル1に示すように、65秒の最長変動時間が最も選ばれやすく、15秒の変動時間が最も選ばれにくい。なお、この場合には、装飾図柄表示装置208ではリーチ演出が行われ、装飾図柄表示装置208で、スーパーリーチBに発展すると15R大当りの可能性が高くなり、スーパーリーチAに発展しても15R大当りの可能性があることになる。すなわち、スーパーリーチBやスーパーリーチAは15R大当りの信頼度が他のリーチ態様よりも高いリーチ態様である。
特図2決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や、小当り図柄(特図G,H)であった場合(テーブル2参照)には、一律に12秒の変動時間が選ばれる。なお、この場合には、装飾図柄表示装置208ではリーチなしの変動後に停止表示された装飾図柄の組合せ(装飾図柄の組合せ3,装飾図柄の組合せ4)を一旦消灯させる、いわゆるチャンス目全消灯が行われる。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合には、電サポ状態であるか否かと、特図2の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。主制御部300のCPU304は、時短フラグと、RAM308に記憶されている特図2の保留数を参照して、使用するテーブルを決定する。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、電サポ状態かつ特図2の保留数が1〜3である場合には、テーブル3を使用する。この場合には、電サポ状態であり、特図2の消化を早めるため、1.5秒の最短変動時間が一律に選ばれ、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、超短縮変動が行われることになる。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、電サポ状態かつ特図2の保留数が0である場合には、テーブル4を使用する。この場合には、特図2の保留を貯めるため、ある程度長めの8秒の変動時間が一律に選ばれ、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われない。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態である場合には、特図2の保留数に関わらず、テーブル5を使用する。非電サポ状態で第2特図始動口232への入賞があった場合は、普図低確率状態のもと普図変動遊技に当選したという稀なケースであり、特図2優先変動機では、特図1変動遊技が連続して行われている状態で特図2変動遊技が割り込んで優先消化されるケースになる。この場合には、特図2の変動時間を短縮したり超短縮することなく、テーブル5に示すように、8秒の変動時間(リーチなしのハズレ)が高確率で選択され、低確率ではあるが、10秒、40秒、あるいは60秒の変動時間が選択されることがある。10秒、40秒、あるいは60秒の変動時間が選択された場合には、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われる。
以上説明したようにして、特図2変動時間を決定し、特図2関連抽選処理(ステップS229)は終了する。
続いて、特図1関連抽選処理(ステップS231)を行う。この特図1関連抽選処理で行う各処理は、上述の特図2関連抽選処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一である。すなわち、特図1関連抽選処理では、RAM308の特図1の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値)を取り出し、1セット分の乱数値(始動情報)に基づいて、特図1についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。当否判定の実行では、図8(a)および同図(b)に示す当否判定用テーブルが用いられ、特図の決定には、同図(c)に示す特図決定用テーブルが用いられる。変動時間の決定には、図10に示す変動時間決定用テーブルが用いられる。
図10は、特図1変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図1変動時間決定用テーブルは、テーブル6〜9で構成されており、テーブル6は、特図1決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であったときに用いられるテーブルであり、図9(a)に示すテーブル1の内容と同じ内容である。テーブル7は、特図1決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や小当り図柄(特図G,H)であった場合に用いられるテーブルであり、図9(a)に示すテーブル2の内容と同じ内容である。
テーブル8および9は、特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合にも、電サポ状態であるか否かと、特図1の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が3である場合には、テーブル8を使用する。この場合には、特図1の消化を早めるため、3秒の短い変動時間が選択される確率が高く、3秒の変動時間が選択されると、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、短縮変動が行われることになる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が0〜2である場合あるいは電サポ状態である場合(保留数は無関係)には、テーブル9を使用する。このテーブル9は、図9(a)に示すテーブル5の内容と同じ内容である。
ステップS231の特図1関連抽選処理に続いて行われるステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、特図保留増加コマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報(時短フラグおよび確変フラグの設定状態を表す情報)、特図変動時間を表す情報などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド入賞演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。入演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その入演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に入賞演出制御コマンドを送信する。入賞演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する画像を所定のオープニング演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が開始する。
上述の一般コマンド終了演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。終了演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その終了演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に終了演出制御コマンドを送信する。終了演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に大当りを終了することを遊技者に報知する画像を所定の終了演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が終了する。
上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS215では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、特図保留増加コマンドのコマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、制御状態を表す情報、事前判定した特図1あるいは特図2の情報を設定する。
さらに、このステップS215では一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図変動開始コマンドも送信される。なお、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、一対の羽根部材2321が開放を開始した(する)ことを表す電チュー開放開始コマンドや、一対の羽根部材2321が閉鎖した(する)ことを表す電チュー閉鎖コマンドを送信するようにしてもよい。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次に、図7に示す主制御部タイマ割込処理では、外部出力信号設定処理(ステップS235)を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、上述のステップ205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、電源の遮断(電断)を検出したか否かを判定するために、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進み、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図11を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。このコマンド処理では、復電時サブ側フラグ設定処理等が行われるが、詳細については後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。また、この演出制御処理では、始動入賞時サブ側先読み予告実行処理、変動開始時サブ側予告実行処理、および復電時サブ側フラグ設定処理も行われる。これらの各処理については詳しくは後述する。
ステップS311では、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS317では、S309で読み出した演出データの中に演出可動体224の駆動回路422への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS319では、S309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S303へ戻る。
次に、図11(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図11(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図11(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図11(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、遮蔽装置246の制御も実行する。
<特図先読み処理>
次いで、図7に示す主制御部タイマ割込処理における特図先読み処理(ステップS224)について詳述する。
図12は、特図先読み処理のうち特図2に関する処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300のCPU304は、RAM308の時短フラグを参照し、電サポ中か否かを判定する(ステップS224a)。時短フラグがオフ状態にあり非電サポ中であった場合には、特図1に関する処理のステップS224iに進み、時短フラグがオン状態にあり電サポ中であった場合には、ステップS224bに進む。ステップS224bでは、第2特図始動口232に入賞があったか否かを判定する。ここでの判定では、RAM308の特図2の保留記憶部における保留が増加したか否かを判定することによって実行される。すなわち、特図2の保留記憶の上限数(ここでは4個)以内になる第2特図始動口232への入賞があったか否かを判定する。ステップS224bにおける判定で入賞があった(特図2の保留数増加)と判定されればステップS224cへ進み、入賞がなかったと判定されれば特図先読み処理は終了になる。
ステップS224cでは、まず、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みする。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報を先読みする。したがって、最も新しい始動情報が、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に先読みされる。この先読みを行う主制御部300のCPU304が始動情報先読み手段の一例に相当する。ここでの先読みは、入賞分(保留増加分)だけを先読みしたが総てを先読みしてもよい。なお、ここでの先読みとは始動情報を当否判定(本抽選)の前に先に読むことを意味するが、以降の説明では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果)を読むという意味で使用することがある。
主制御部300のROM306には、図8(a)に示す当否判定用高確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用高確率テーブルや、同図(b)に示す当否判定用低確率テーブルの内容と同じ内容の事前判定用低確率テーブルが用意されている。ステップS224cでは、確変フラグを参照し、事前判定用高確率テーブルと事前判定用低確率テーブルのうちのいずれか一方のテーブルを選択し、選択したテーブルを用いて、先読みした始動情報のうちの特図2当選乱数値に基づいて当否判定の結果が大当りの当否判定結果(特定の当否判定結果)になるか否かを事前判定する。すなわち、第2特図始動口232への入賞を契機にして、その入賞に基づいて生成された始動情報に基づく当否判定結果が大当りの当否判定結果になるか否かを事前判定する。したがって、この事前判定は、当該始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、この事前判定を行う主制御部300のCPU304が事前判定手段の一例に相当し、ここで事前判定した結果は特図2当否事前判定結果として扱われる。
事前判定の結果が大当りの当否判定結果であれば、ステップS224eに進む。一方、大当りの当否判定結果でなければ、選択したテーブルを用いて、今度は、当否判定の結果が小当りの当否判定結果になるか否かを事前判定し(ステップS224d)、ここでの事前判定の結果が小当りの当否判定結果であればステップS224fに進み、そうでなければステップS224gに進む。
主制御部300のROM306には、図8(c)に示す特図決定用テーブルの内容と同じ内容の特図事前判定用テーブルも用意されている。その特図事前判定用テーブルを用いて、ステップS224eでは、先読みした始動情報のうちの大当り用特図2乱数値に基づいて大当り図柄の事前判定を行い、ステップS224fでは、小当り用特図2乱数値に基づいて小当り図柄の事前判定を行い、ステップS224gでは、ハズレ用特図2乱数値に基づいてハズレ図柄の事前判定を行う。ステップS224e〜gにおける特図の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2事前判定結果として扱われる。
ステップS224e〜gに続いて、ステップS224hが実行される。主制御部300のROM306には、図9(a)に示す特図2変動時間決定用テーブルの内容と同じ内容の特図2変動時間事前判定用テーブルも用意されている。この特図2変動時間事前判定用テーブルを用いて、ステップS224hでは、先読みした始動情報のうちの特図2変動時間決定用乱数値に基づいて特図の変動時間の事前判定を行う。ステップS224hにおける変動時間の事前判定も、先読みした始動情報に基づく当否判定(特図2関連抽選処理)が行われる前に実行され、ここで事前判定した結果は特図2変動時間事前判定結果として扱われる。なお、変動時間に代えて、装飾図柄表示装置208における演出態様(変動パターン)を事前判定してもよい。また、演出態様をグループ分けしておき、例えば、「はずれ・ノーマルリーチハズレ」のグループか「リーチAはずれ・リーチBハズレ」のグループかのみを抽選するようにしてもよい。あるいは、「ノーマルリーチ当り、ノーマルリーチハズレ、リーチA当り、リーチB当り、リーチA当り、リーチB当り」のリーチ演出のグループに属するか、「超短縮ハズレ、短縮ハズレ、ハズレ、チャンス目全消灯」のリーチなしのグループに属するかを事前判定するにとどめてもよい。
上述のごとく、本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられており、変動時間を選択しているということは変動パターンを選択していると見ることもできる。ステップS224hを実行する主制御部300のCPU304がパターン選択手段の一例に相当する。
ステップS224hの実行が完了すると、特図2に関する処理は終了になり、特図1に関する処理へ進む。
図13は、特図先読み処理のうち特図1に関する処理の流れを示すフローチャートである。
特図1に関する処理(ステップS224i〜ステップS224o)は、特図2に関する処理(ステップS224b〜ステップS224h)と同じ処理であるため説明は省略するが、この特図1に関する処理では、特図1の保留記憶部から、先の入賞受付処理(ステップS217)で取得した1セットの始動情報を先読みし、特図1当否事前判定結果、特図1事前判定結果、および特図1変動時間事前判定結果を得る。
ここで得られた、特図1又は2当否事前判定結果(特図当否事前判定結果)、特図1又は2事前判定結果(特図事前判定結果)、および特図1又は2変動時間事前判定結果(特図変動時間事前判定結果)は、RAM308の所定領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。そして、新たに記憶された事前判定情報(特図当否事前判定結果,特図事前判定結果,特図変動時間事前判定結果)は、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として特図保留増加コマンドのコマンドデータに含められ、主制御部300から第1副制御部400に送信される。
主制御部300は、以上説明した特図先読み処理を実行した後、特図関連抽選処理を実行し、特図先読み処理で対象になった先読みした始動情報と同じ始動情報に基づいて、特図当否判定結果、特図決定結果、および特図の変動時間を改めて得る。
なお、本実施形態では、主制御部300は特図事前判定結果や特図変動時間事前判定結果まで得ているが、主制御部300ではこれらの事前判定結果を得ずに、先読みした始動情報を特図保留増加コマンドのコマンドデータに含めて第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、必要に応じて、特図事前判定結果や特図変動時間事前判定結果を得る態様であってもよい。
<始動入賞時サブ側先読み予告実行処理>
次いで、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される始動入賞時サブ側先読み予告実行処理について詳述する。
図14は、始動入賞時サブ側先読み予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
図14に示す始動入賞時サブ側先読み予告実行処理は、コマンド設定処理(ステップS307)において特図保留増加コマンドを受信したと判定された第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される。第1副制御部400のRAM408には、先読み実行中フラグも用意されており、まず、ステップS3091aでは、その先読み実行中フラグがオンに設定されているか否かを判定し、オンに設定されていればステップS3091gへ進み、オフのままであればステップS3091bに進む。
上述のごとく、特図保留増加コマンドのコマンドデータには、事前判定した特図1あるいは特図2の情報として、特図当否事前判定結果、特図事前判定結果、および特図変動時間事前判定結果が含められている。ステップS3091bでは、先のコマンド設定処理(ステップS307)において受信したと判定した特図保留増加コマンドに含まれている特図変動時間事前判定結果が所定の変動時間か否かを判定し、所定の変動時間でなければステップS3091hへ進み、所定の変動時間であればステップS3091dに進む。特図保留増加コマンドに含まれていた特図変動時間事前判定結果は、RAM408に用意された事前判定結果記憶領域に事前判定情報として特図1と特図2とに分けて上記所定の上限数だけ保留順に記憶される。
図15(a)は、第1副制御部400のROM406に記憶されている保留変化予告抽選テーブル1を示す図である。
ここにいう所定の変動時間は、この図15(a)に示すテーブル1に規定されている変動時間であり、10秒、40秒、60秒、15秒、45秒、および65秒になる。なお、このテーブル1には、装飾図柄表示装置208における演出態様も示されており、ここにいう所定の変動時間は、リーチ演出が行われる変動時間になる。
本実施形態では、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左側に特図1保留表示を行い、その右側に特図2保留表示を行う。これらの保留表示は、主制御部300におけるRAM308に設けられた特図の保留記憶部に記憶されている1セットの始動情報に対応する表示であり、保留表示の数が保留数に相当する。この保留表示における所定の表示態様(デフォルトの表示態様)は、本実施形態では、丸い図形を無模様かつ一色で表示する態様になる。
図15(b)は、デフォルトの表示態様の保留表示を示す図である。
第1副制御部400は、特図保留増加コマンドを受信する度に、第2副制御部500に、後述するステップS3091gにおいて保留増加信号を送信し、第2副制御部500は、その保留増加信号に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留表示の数を1つ増加させる。一方、第1副制御部400は、図柄変動開始コマンドを受信する度に第2副制御部500に保留減少信号を送信し、第2副制御部500は、その保留減少信号に基づいて、装飾図柄表示装置208を制御し、保留表示の数を1つ減少させる。保留表示は保留アイコンと称される場合もあり、第1副制御部400と第2副制御部500と装飾図柄表示装置208を併せたものが始動保留数報知手段の一例に相当する。
また、図15(a)に示すテーブル1には、予告なし、保留予告A、保留予告B、可動体予告ごとに乱数範囲が規定されている。本実施形態では、主制御部300の行った事前判定結果に基づいて予告報知を行う。この予告報知は、図7に示す特図関連抽選処理(ステップS229,S231)が実行される前、すなわち当否判定が行われる前に、当該特図関連抽選処理で行われる当否判定の結果が大当り(ここではより限定して15Rの大当り(15R特別大当りか15R大当り))になることを予告する報知である。図15(a)に示す“変化なし”とは、保留表示を用いた予告報知を実行せず、保留表示の表示態様は図15(b)に示すデフォルトの表示態様のままであることを表す。また、図15(a)に示す“保留予告A”および“保留予告B”は、保留表示の表示態様をデフォルトの表示態様から特別な表示態様に変更し、保留表示を、その特別な表示態様で表示することで行う予告報知である。
図15(c)は保留予告Aの表示態様を示す図であり、同図(d)は保留予告Bの表示態様を示す図である。
保留予告Aの表示態様は悪商人のキャラクタであり、保留予告Bの表示態様は主人公の侍のキャラクタである。予告報知を兼ねる、こられの表示態様の保留表示(保留予告A,B)は、図15(b)に示すデフォルトの表示態様よりも大きく表示される。
また、図15(a)に示す“可動体予告”は、図3に示す演出可動体224を可動させることによって行う予告報知である。なお、この可動物予告が行われているときには、保留表示の表示態様を変更して行う予告報知は行われない。
図14に示すステップS3091cでは、予告報知の、図15(a)に示すテーブル1を用いた抽選処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、ステップS3091cを実行するタイミングで、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき抽選を行う。このテーブル1を用いた抽選は、特図始動口(230,232)への入賞を契機にした抽選であって、予告報知実行可否の抽選、および予告報知を行う場合には複数種類の予告態様の中から1種類の予告態様を選択するための抽選になる。
上述の説明では、予告報知は、当否判定の結果が大当り(ここではより限定して15Rの大当り)になることを予告する報知であると説明したが、この予告報知には、当否判定の結果が大当りにならなくても、大当りになるかのように偽りで予告する偽の予告報知も含まれる。すなわち、予告報知は、当否判定の結果が大当りになる可能性があることを表したり、遊技者に示唆する事前報知、あるいは当否判定の結果が大当りになることを遊技者に期待させる事前報知であるといえる。
図15(a)に示すテーブル1の傾向としては、特図の変動時間が長くなればなるほど予告報知が行われやすく、出現率としては、保留予告Aが最も高く、可動体予告が最も低い。なお、図15(a)に示すテーブル1は保留数に無関係なテーブルであるが、保留数に応じて予告実行確率や、予告態様選択確率を変えてもよい。
ステップS3091cに続いて実行されるステップS3091dでは、ステップS3091cにおける予告報知の抽選に当選したか否かを判定する。ここにいう当選とは、予告実行可否の抽選の当選であり、予告報知を行うことに当選したことを意味する。不当選(予告報知を行わない)であればステップS3091gへ進み、当選(予告報知を行う)であれば、予告報知の実行回数の設定を行い(ステップS3091e)、ステップS3091fに進む。図15(a)に示すテーブル1を用いた抽選に基づく予告報知が第一の予告報知の一例に相当する。このテーブル1を用いた抽選に基づく予告報知は、所定の始動情報に基づく当否判定の結果が15Rの大当りになることを予告するための事前報知である。本実施形態では、1回の特図の図柄変動表示単位で予告報知の実行回数を設定し、ここでは、RAM408に用意された実行回数設定領域に、保留数と同じ数を実行回数として設定する。より具体的には、電サポ状態であれば特図2の保留数が実行回数として設定され、非電サポ状態であれば特図1の保留数が実行回数として設定される。
ステップS3091fでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグをオンに設定する。先読み実行中フラグは、図15(a)に示すテーブル1を用いた抽選に基づく予告報知の実行可否を定めるフラグであり、この先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、テーブル1を用いた抽選に基づく予告報知が行われる状態である。また、先読み実行中フラグがオフに設定されたことに基づいて、テーブル1を用いた抽選に基づく予告報知は中止され、先読み実行中フラグがオフに設定されたままの状態では、テーブル1を用いた抽選に基づく予告報知は行われない。次いで、保留増加信号を第2副制御部500に送信し(ステップS3091g)、この始動入賞時サブ側先読み予告実行処理は終了になる。
<変動開始時サブ側予告実行処理>
次いで、図11(a)に示す第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)で実行される変動開始時サブ側予告実行処理について詳述する。
図16は、変動開始時サブ側予告実行処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS3092aでは、RAM408に用意された先読み実行中フラグがオンに設定されているか否か判定する。ここでは、先読み実行中フラグがオンに設定された状態は、図15(a)に示すテーブル1を用いた抽選に基づく、保留表示の表示態様を変化させた予告報知が行われている状態である。先読み実行中フラグがオフのままであればステップS3092eへ進み、先読み実行中フラグがオンに設定されていればステップS3092bに進む。ステップS3092bでは、RAM408に用意された実行回数設定領域の値を1減算し、次いで、実行回数設定領域の値が0になったか否かを判定する(ステップS3092c)。実行回数設定領域の値が0になっていればステップS3092dへ進み、0になっていなければステップS3092eに進む。
ステップS3092dでは、先読み実行中フラグをオフに設定し、ステップS3092eに進む。
ステップS3092eでは、通常共通予告抽選処理を行い、ステップS3092fに進む。この通常共通予告抽選処理については後述する。
ステップS3092fでは、通常予告のコマンドを第2副制御部500に送信する。装飾図柄表示装置208では、この通常予告のコマンドに基づいて通常予告の表示が行われる。ステップS3092fの実行が完了すると、この変動開始時サブ側予告実行処理は終了になる。
以上説明した、図14に示す始動入賞時サブ側先読み予告実行処理、図16に示す変動開始時サブ側予告実行処理を実行する第1副制御部400、第2副制御部500、および装飾図柄表示装置208を併せたものが、予告手段の一例に相当する。
続いて、ステップS3092eにおける通常共通予告抽選処理について詳述する。
図17(a)は、ステップS3092eにおける通常共通予告抽選処理のうち表示に関する処理の流れを示すフローチャートである。通常予告は、発光手段(ランプ)や音声(スピーカ出力)によっても行われ、発光手段(ランプ)や音声(スピーカ出力)に関する処理は別途行われる。
ステップS3093aでは、予告組み合わせ抽選を行う。本実施形態では、複数種類の予告が用意されており、1種類の予告のみが行われる場合(単発予告の場合)と、複数種類の予告が同時期に行われる場合(複合予告の場合)がある。
図17(b)は、第1副制御部400のROM406に記憶されている予告組み合わせ抽選テーブルを示す図である。
ステップS3093aでは、特図の図柄変動開始コマンドに含まれている特図変動時間決定結果が所定の変動時間か否かを判定し、所定の変動時間でなければ、通常共通予告抽選処理は終了になる。
ここにいう所定の変動時間は、この図17(b)に示す抽選テーブルに規定されている変動時間であり、8秒、10秒、40秒、60秒、15秒、45秒、および65秒になり、始動入賞時の所定の変動時間に比べて、8秒の変動時間が追加されている。なお、このテーブル1にも、装飾図柄表示装置208における演出態様が示されており、ここにいう所定の変動時間は、ハズレ図柄を停止表示する8秒の変動時間と、リーチ演出が行われる変動時間になる。
また、図17(b)に示す抽選テーブル中、「A」は、装飾図柄表示装置208にキャラクタが比較的大きく登場するキャラ予告を表し、「B」は、装飾図柄表示装置208に、キャラクタが会話する会話予告を表し、「C」は、演出や遊技台の仕様等を説明するチュートリアル予告を表し、「D」は、表示回数が多くなるほど大当りの信頼度が高くなるステップアップ予告を表す。この抽選テーブルでは、これらのアルファベットの組み合わせで予告組み合わせを示している。例えば、「AB」は、キャラ予告と会話予告の組み合わせを表し、「ABD」は、キャラ予告と会話予告とステップアップ予告の組み合わせを表す。なお、ここに規定されている組み合わせに限らず、様々な組み合わせを行ってもよい。また、抽選テーブル中の「なし」は、予告が行われないことを表す。すなわち、図17(b)に示す抽選テーブルを用いた抽選は、特図の図柄変動表示の開始を契機にした抽選であって、予告実行可否の抽選、および予告を行う場合には複数種類の予告の中から1又は複数種類の予告の組み合わせを選択するための抽選になる。この抽選テーブルには、それぞれ、乱数範囲が規定されており、第1副制御部400のCPU404は、ステップS3093aを実行するタイミングで、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき抽選を行う。
ここでの予告も、当否判定の結果が大当り(ここではより限定して15Rの大当り)になることを予告する報知であるが、この予告には、当否判定の結果が大当りにならなくても、大当りになるかのように偽りで予告する偽の予告報知も含まれる。また、ここでの予告(通常予告)は、予告対象になる図柄変動表示、あるいは予告対象になる当否判定の結果を表す図柄態様を停止表示する図柄変動表示の開始以降に実行される予告であり、保留表示の表示態様を用いた予告(先読み予告)とは、異なる。なお、ここでの予告を、例えば、リーチ演出に発展する前に実行するようにすれば、当該変動でリーチ演出に発展することを事前報知する予告としても使うことができる。
図17(b)に示す抽選テーブルの傾向としては、チュートリアル予告でもリーチ発展への期待はできる。しかし、ノーマルリーチハズレが多い。また、予告が複合してのノーマルリーチは大当り確定になる。また、予告なしでのスーパーリーチAあるいはBへの発展でも大当り確定になる。さらに、会話予告とチュートリアル予告は、複合しないように構成されている。会話予告とチュートリアル予告は、文字情報による表示を少なくとも含む予告である。より具体的には、文章による表示を少なくとも含む予告である。このため、両者を同時期に重複して行ってしまうと、遊技者が文字情報を確認しにくくなる恐れがある。なお、会話予告とチュートリアル予告を文字情報予告といった1つの予告系統にして中身で差を設けるようにしてもよい。また、本実施形態では基本的に大当りを遊技者に期待させるものを「予告」としているが、チュートリアル予告については、大当りを期待させるもののみにとどまらない。例えば、遊技演出の説明表示(信頼度の示唆)や、キャラクタ紹介、なども含まれる。
図17(a)に示すステップS3093bでは、ステップS3093aにおける予告組み合わせ抽選で選択された種類の予告の態様を抽選によって決定する。このステップS3093bの実行が完了すると、表示についての通常予告抽選処理は終了になる。
図18(a)は、図17(b)で「A」で表示したキャラ予告の抽選テーブルを示す図であり、図18(b)は、図17(b)で「B」で表示した会話予告の抽選テーブルを示す図である。また、図19(a)は、図17(b)で「C」で表示したチュートリアル予告の抽選テーブルを示す図であり、図19(b)は、図17(b)で「D」で表示したステップアップ予告の抽選テーブルを示す図である。
各抽選テーブルには、各表示態様ごとに乱数範囲が規定されており、第1副制御部400のCPU404は、ステップS3093bを実行するタイミングで、RAM408から専用乱数(取り得る範囲は0〜99)を取得し、取得した専用乱数に基づき抽選を行う。
図18(a)に示すキャラ予告の抽選テーブルの下には、キャラ予告の各表示態様が示されている。すなわち、装飾図柄表示装置208に登場するキャラクタ(キャラ)が示されている。キャラAは、老中のキャラクタであり、キャラBは、サボテンを模した埴輪のキャラクタであり、キャラCは、かわいいパンダのキャラクタである。キャラCの表示態様でキャラ予告が実行されると、リーチに発展し、大当りが確定になる。
図18(b)に示す会話予告の抽選テーブルの下には、会話予告の各表示態様が示されている。すなわち、装飾図柄表示装置208に表示される、キャラクタと文字情報の組み合わせが示されている。会話A1は、怖いパンダの顔の表示と、「チャンスか」という文字表示の組み合わせであり、会話B1は、番長の顔の表示と、「熱すぎか」という文字表示の組み合わせである。会話A1と会話B1は単発の会話予告である。図18(b)に示す会話予告の抽選テーブルのノーマルリーチ当りからすると、会話A1の表示態様よりも会話B1の表示態様の方が、大当りの信頼度は高い。一方、会話A2は、会話A1に呼応して、女性ボクサーの顔の表示と、「そうよ」という文字表示の組み合わせが表示され、会話B2は、会話B1に呼応して、女性ボクサーの顔の表示と、「そうよ」という文字表示の組み合わせが表示される。すなわち、会話A2と会話B2は時間差をもった掛け合いの会話予告である。図18(b)に示す会話予告の抽選テーブルのリーチA,B当りからすると、会話A1,B1の表示態様よりも会話A2,B2の表示態様の方が、大当りの信頼度は高い。会話Cは、後ろ向きの男性の表示と、「鉄板か」という文字表示の組み合わせに呼応して、女性ボクサーの顔の表示と、「鉄板」という文字表示の組み合わせが表示され、これもまた、時間差をもった掛け合いの会話予告である。この会話Cの表示態様で会話予告を実行されると、リーチに発展し、大当りが確定になる。
図19(a)に示すチュートリアル予告の抽選テーブルの右横には、チュートリアル予告の各表示態様が示されている。すなわち、装飾図柄表示装置208に表示される、キャラクタと文字情報の組み合わせが示されている。説明Aは、怖いパンダの顔の表示と、潜伏モードを説明する文字表示の組み合わせであり、説明Bは、怖いパンダの顔の表示と、スーパーリーチを説明する文字表示の組み合わせであり、説明Cは、予告とリーチの関係を説明する文字表示の組み合わせである。チュートリアル予告では、各表示態様の選択確率はほぼ均等であり、変動時間によって選択確率は変わらない。なお、ここではチュートリアル予告としているが、このように、各表示態様の選択確率はほぼ均等であり、変動時間によって選択確率は変わらない場合には、大当りの信頼度を示唆するものではなく、大当りの予告としての機能はなく、単なる説明表示と見ることもできる。
図19(b)に示ステップアップ予告の抽選テーブルの下には、ステップアップ予告の各表示態様が示されている。すなわち、装飾図柄表示装置208に表示される態様が表示順に示されている。各表示態様には、その表示態様のステップ数を表す数字が表示されている。ステップ数の数字の大小は、大当りの信頼度の高低を表す表示になる。すなわち、ステップ5まで表示されると、スーパーリーチへの発展が確定し、大当りの可能性が高くなる。ただし、ステップ5まで表示されてもハズレる場合があり、信頼度は100%ではない。図の一番左に示された表示態様がステップ1の表示態様であり、一番右に示された表示態様がステップ5の表示態様である。ステップ数が大きくなるにつれて、表示の大きさも大きくなる。
続いて、本実施形態の具体的演出例について説明する。
図20は、チュートリアル予告とキャラ予告の複合予告の一例を段階的に示す図である。
図20(a)に示す装飾図柄表示装置208では、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾7」−「装飾2」−「装飾3」)が停止表示されている。また、2つの特図1の保留表示h11,h12がデフォルトの表示態様で表示されている。
図20(b)では、特図1の第1保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。
図20(c)に示す装飾図柄表示装置208では、チュートリアル予告が出現する。ここでのチュートリアル予告は、説明Bの表示態様である。チュートリアル予告は、装飾図柄の変動表示の一部を隠している。ここにいう隠しているとは、隠される側(ここでは装飾図柄の変動表示)のレイヤが奥側(背面側)に表示され、隠す側(ここではチュートリアル予告)のレイヤが手前側(前側)に表示されたことによるものである(以下、同様)。
図20(d)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(c)に示すチュートリアル予告は消え、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾4」−「装飾5」−「装飾0」)が停止表示されている。
図20(e)では、最後の特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。
図20(f)に示す装飾図柄表示装置208では、チュートリアル予告が再び出現する。ここでのチュートリアル予告は、説明Aの表示態様である。ここでもチュートリアル予告は、装飾図柄の変動表示の一部を隠している。
図20(g)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(f)に示すチュートリアル予告が表示された状態で、キャラ予告が行われている。ここでのキャラ予告は、キャラAの表示態様である。キャラ予告は、チュートリアル予告よりも後から開始された演出であるが、レイヤ的には、チュートリアル予告よりも背面側のレイヤに描画されたものであり、チュートリアル予告が、キャラ予告の一部(ここでは老中のキャラクタの足の部分)を隠し、チュートリアル予告の文字情報部分は視認可能である。このように、チュートリアル予告(第一の演出表示)と、キャラ予告(第二の演出表示)の少なくとも一部が共通となる表示領域で同時に実行可能である(以下の例においても同様)。
図20(h)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出に発展し、チュートリアル予告もキャラ予告も消える。
図20(i)に示す装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチAのキャラクタが登場し、スーパーリーチAの演出が行われるが、同図(j)に示す装飾図柄表示装置208では、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾6」−「装飾7」−「装飾6」)が停止表示されている。
図21は、保留表示を用いた先読み予告が行われている状態でチュートリアル予告が行われる一例を段階的に示す図であり、図22は、図21に示す例の続きを示し、会話予告とステップアップ予告の複合予告の一例を段階的に示す図である。
図21(a)に示す装飾図柄表示装置208では、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾2」−「装飾2」−「装飾3」)が停止表示されている。また、1つの特図1の保留表示h11がデフォルトの表示態様で表示されている。
図21(b)では、特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。また、第1特図始動口230に2球続けて進入し、特図1の保留が2つ増加している。図21(b)に示す装飾図柄表示装置208には、先の入球に基づく第1保留表示h11がデフォルトの表示態様で表示され、後の入球に基づく第2保留表示h12が、先読み予告の表示態様である保留予告Aの表示態様で表示されている。図21(b)に示すように、デフォルトの表示態様の保留表示h11よりも、先読み予告の表示態様の保留表示h12の方が大きく表示されている。この先読み予告の表示態様の保留表示h12は、第三の演出表示の一例に相当する。
図21(c)に示す装飾図柄表示装置208では、チュートリアル予告が出現する。ここでのチュートリアル予告は、説明Aの表示態様であって、第一の演出表示の一例に相当する。チュートリアル予告は、装飾図柄の変動表示の一部を隠しているが、先読み予告の表示態様である第2保留表示h12によって、一部が隠されている。しかしながら、チュートリアル予告の、第2保留表示h12によって隠された部分は、怖いパンダの顔の表示部分であり、潜伏モードを説明する文字表示の部分は視認可能である。ただし、第2保留表示h12の右隣になる第3保留表示の表示位置やさらにその右隣になる第4保留表示の表示位置では、チュートリアル予告の文字表示の部分が、先読み予告の表示態様である保留表示によって隠され、視認困難になる。
図21(d)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(c)に示すチュートリアル予告は消え、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾4」−「装飾5」−「装飾0」)が停止表示されている。
図21(e)では、第1保留表示h11が表す特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。なお、同図(d)に示す先読み予告の表示態様である第2保留表示h12は、シフト表示され、同図(e)では第1保留表示h11として表示されている。
図21(f)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告が出現する。ここでの会話予告は、会話A1の表示態様であり、同図(g)に示す装飾図柄表示装置208では、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾5」−「装飾0」−「装飾2」)が停止表示されている。会話予告のうち、怖いパンダの顔の表示の一部は、先に表示されていた、先読み予告の表示態様である第1保留表示h11によって隠されているが、文字表示の部分は視認可能である。ただし、第3保留表示の表示位置や第4保留表示の表示位置では、会話予告の文字表示の部分が、先読み予告の表示態様である保留表示によって隠され、視認困難になる。
図21(h)では、先読み予告の表示態様である第1保留表示h11が表す特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。
図22(a)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告が新たに開始される。ここでは、「熱すぎか」という文字表示がなされており、この文字表示は大当りの信頼度に関する情報に相当する。なお、この文字表示を確認する時間が不足していたとしても、キャラクタの種別により、ある程度信頼度を把握することができる場合がある。
続いて、図22(b)に示すようにステップアップ予告も開始される。会話予告よりも遅れて開始されたステップアップ予告は、大当りの信頼度を表すステップ数の部分が、会話予告によって隠されており、視認困難になっている。なお、同図(b)に示すステップアップ予告はステップ1の表示態様である。
図22(c)に示す装飾図柄表示装置208では、ステップアップ予告が更新され、ステップ2の表示態様になる。ここでも、ステップ数の部分が、会話予告によって隠されており、視認困難になっている。また、会話予告の続きも表示され、女性ボクサーの顔の表示と、「そうよ」という文字表示の組み合わせが表示される。ここでの会話予告は、会話B2の表示態様である。なお、会話予告によって、装飾図柄の変動表示の一部は隠されている。
図22(d)では、第1特図始動口230に1球進入し、特図1の保留が1つ増加している。図22(d)に示す装飾図柄表示装置208には、第1保留表示h11が先読み予告の表示態様である保留予告Aの表示態様で表示されている。この先読み予告の表示態様である第1保留表示h11によって、会話予告の、番長の顔の表示部分が隠されているが、文字表示の部分は視認可能である。また、ステップアップ予告がさらに更新され、ステップ3の表示態様になるが、依然として、ステップ数の部分が、会話予告によって隠されており、視認困難になっている。
図22(e)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告は終了するが、ステップアップ予告は継続しており、ステップ4の表示態様になる。会話予告が終了したことによって、ステップ数の部分が視認可能になっている。そして、同図(f)に示すように、ステップアップ予告はステップ5の表示態様まで発展し、同図(f)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が開始され、ステップアップ予告は終了する。図22(a)〜同図(c)の期間が第一の期間の一例に相当し、図22(d)〜同図(e)の期間が第二の期間の一例に相当する。この例では、ステップアップ予告(第二の演出表示)も遊技者に分かりやすく認識させることができる場合がある。なお、この例では、先読み予告の表示態様である第1保留表示h11が、左図柄表示領域208aに停止表示(第一停止)した装飾図柄の一部を隠しているが、その装飾図柄は識別可能な状態である。
図22(h)に示す装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチBのキャラクタが登場し、スーパーリーチBの演出が行われ、同図(i)に示す装飾図柄表示装置208では、大当りの装飾図柄の組み合わせ(「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」)が停止表示されている。なお、装飾図柄の組み合わせが停止表示されると、先読み予告の表示態様であった第1保留表示h11がデフォルトの表示態様に戻っているが、先読み予告の表示態様のままであってもよい。
図23は、チュートリアル予告とステップアップ予告の複合予告の一例を段階的に示す図である。
図23(a)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾4」−「装飾5」−「装飾0」)が停止表示されている。また、1つの特図1の保留表示h11がデフォルトの表示態様で表示され、1つの特図2の保留表示h21もデフォルトの表示態様で表示されている。
本実施形態におけるパチンコ機は特図2優先変動機であり、図23(b)では、特図2の保留が先に消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。
図23(c)に示す装飾図柄表示装置208では、チュートリアル予告が出現する。ここでのチュートリアル予告は、説明Aの表示態様である。また、チュートリアル予告の開始と同時にステップアップ予告も開始されている。このように、異なる種類の予告が同時に開始されてもよい。チュートリアル予告は、ステップアップ予告の一部を隠しているが、ここのステップアップ予告は、大当りの信頼度を表すステップ数の部分が視認可能なように、反時計回りに少し回転した姿勢で表示されており、ステップ数の部分は視認可能である。すなわち、大当りの信頼度を示唆するステップ数の部分(第一の部分の一例に相当)がチュートリアル予告(第一の演出表示)により少なくとも隠されないように、ステップアップ予告(第二の演出表示)は表示されている。また、第1特図始動口230に1球進入し、特図1の保留が1つ増加している。図23(c)に示す装飾図柄表示装置208には、第2保留表示h12(第三の演出表示)が先読み予告の表示態様である保留予告Bの表示態様で表示されているが、チュートリアル予告の文字情報の表示部分によって、一部が隠されている。こうすることで、文字情報を遊技者に確認させつつ、多彩な演出表示を実行できる場合がある。
図23(d)に示す装飾図柄表示装置208では、ステップアップ予告が更新され、ステップ2の表示態様になる。ここでのステップアップ予告は、反時計回りにさらに回転した姿勢で表示されており、大当りの信頼度を表すステップ数の部分は視認可能である。
図23(e)に示す装飾図柄表示装置208では、これまでチュートリアル予告に一部が隠されていた、先読み予告の表示態様である第2保留表示h12が、前側のレイヤに描画され直し、あるいはチュートリアル予告が、背面側のレイヤに描画され直し、第2保留表示h12が、チュートリアル予告の怖いパンダの顔の表示の一部を隠している。すなわち、先ほどまでチュートリアル予告(第一の演出表示)に隠されていた先読み予告が、今度は反対にチュートリアル予告を隠している。このように、文字情報を遊技者が確認することができるな時間を考慮した後で、将来期待できる(本来、遊技者に強調して見せたい)先読み予告を前側に表示することで、遊技の興趣が向上する場合がある。ただしこの例では、チュートリアル予告の文字表示の部分は視認可能である。また、ステップアップ予告が更新され、ステップ3の表示態様になる。ステップアップ予告は、チュートリアル予告によって依然として一部が隠された状態であるが、反時計回りに180度回転した姿勢で表示されており、大当りの信頼度を表すステップ数の部分は視認可能である。図23(c)〜同図(e)の期間が、一部の期間の一例に相当する。この例では、遊技者に、大当りの信頼度を理解させつつ、文字情報を十分な時間表示することができる。
図23(f)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出に発展し、ステップアップ予告も、チュートリアル予告、保留表示(先読み予告)も消える。
図23(g)に示す装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチAのキャラクタが登場し、スーパーリーチAの演出が行われるが、同図(h)に示す装飾図柄表示装置208では、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾6」−「装飾7」−「装飾6」)が停止表示されている。
図24は、振りもの予告を用いた複合予告の一例を段階的に示す図である。
図24(a)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾4」−「装飾5」−「装飾0」)が停止表示されている。また、1つの特図1の保留表示h11がデフォルトの表示態様で表示されている。
図24(b)では、その第1保留表示h11が表す特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。装飾図柄の変動表示が開始された後に、振りもの予告(第四の演出表示)が実行されている。ここでの振りもの予告は、花びらが振る態様の予告であって、花びらの数や色によって大当りの信頼度を表す予告である。なお、大当りの信頼度を表さない場合には、単なる振りもの演出に相当する。そして、振りもの予告の開始後に、図24(c)に示すようにチュートリアル予告が開始される。ここで開始されたチュートリアル予告によって、振りもの予告は隠されていない。
図24(d)では、キャラAの表示態様でキャラ予告(第二の演出表示)が開始されている。振りもの予告(第四の演出表示)は、後から開始されたキャラ予告(第二の演出表示)によって隠されており、完全に視認不能になっている。なお、右横の同図(d’)に示すように、キャラ予告が開始されなかった場合には、振りもの予告の花びらの軌道は視認可能である。図24(d)の期間が第三の期間の一例に相当する。
図24(e)では、キャラ予告が終了し、画面上から老中のキャラクタの画像が消え、振りもの予告の花びらは再び視認可能になっている。振りもの予告は、チュートリアル予告の一部を隠しており、チュートリアル予告の文字表示の部分は視認困難である。なお、右横の同図(e’)に示すように、反対に、チュートリアル予告が、振りもの予告の花びらの一部を隠してもよい。チュートリアル予告(第一の演出表示)の演出表示時間や、演出開始タイミングによって、チュートリアル予告と振りもの予告のうちのいずれの予告を手前のレイヤに描画するかを決定すればよい。なお、図24(c),(d’),(e)の期間は第四の期間の一例に相当する。この例では、相対的に背面側で表示される演出表示も遊技者に見せることができる。
図24(f)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出に発展し、チュートリアル予告は終了しているが、振りもの予告は継続しており、花びらが表示されている。
図24(g)に示す装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチBのキャラクタが登場し、スーパーリーチBの演出が行われ、同図(h)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りの装飾図柄の組み合わせ(「装飾6」−「装飾6」−「装飾6」)が停止表示されている。
図25は、振りもの予告を用いた複合予告の他の一例を段階的に示す図である。
図25(a)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾4」−「装飾5」−「装飾0」)が停止表示されている。また、1つの特図1の保留表示h11がデフォルトの表示態様で表示され、1つの特図2の保留表示h21もデフォルトの表示態様で表示されている。
図25(b)では、特図2の保留が先に消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。
図25(c)に示す装飾図柄表示装置208では、ステップアップ予告(第二の演出表示)が開始されている。ここでは、チュートリアル予告(第一の演出表示)は開始されておらず、ステップアップ予告全体が視認可能である。
図25(d)に示す装飾図柄表示装置208では、同図(c)に示すステップアップ予告は消え、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾5」−「装飾0」−「装飾2」)が停止表示されている。
図25(e)では、第1保留表示h11が表す特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。特図の図柄変動表示の開始と同時に予告も開始されている。ここでは、振りもの予告が開始されている。
図25(f)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告が開始されている。ここでの会話予告は、会話B1の表示態様であるが、大当りの信頼度を表す文字部分(ここでは「熱すぎか」)が強調表示されている。すなわち、信頼度を表す文字表示以外の表示(ここでは星印による囲み枠)で信頼度がさらに示唆されており、遊技者は、一見して信頼度が高いことがわかる。信頼度を表す文字表示以外の表示はアニメーション表示等であってもよい。なお、この段階では、会話予告も振りもの予告も視認可能である。
図25(g)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告によって振りもの予告が完全に隠されており、視認不能である。すなわち、会話予告は、開始当初から、振りもの予告のレイヤよりも前のレイヤに描画されており、振りもの予告の花びらが会話予告に重なると、背面側のレイヤに描画された花びらが視認不能になる。同図(h)に示す装飾図柄表示装置208では、振りもの予告の花びらが会話予告を通り過ぎ、振りもの予告が再び視認可能になっている。
図25(i)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出に発展し、同図(j)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りの装飾図柄の組み合わせ(「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」)が停止表示されている。
図26は、会話予告とステップアップ予告の複合予告の一例を段階的に示す図である。
図26(a)に示す装飾図柄表示装置208では、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾5」−「装飾0」−「装飾2」)が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208には、先読み予告の表示態様である第1保留表示h11が表示されている。
図26(b)では、第1保留表示h11が表す特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。
図26(c)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告(第一の演出表示)が開始されている。ここでは、「熱すぎか」という文字表示がなされている。
図26(d)に示す装飾図柄表示装置208では、ステップアップ予告(第二の演出表示)が開始されている。ここでのステップアップ予告は、スッテプ4の表示態様でいきなり表示が開始されている。なお、この段階では、会話予告もステップアップ予告も視認可能である。
図26(e)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告の続きが表示され、女性ボクサーの顔の表示と、「そうよ」という文字表示の組み合わせ(二段階目の会話表示)が表示される。ここでの会話予告は、会話B2の表示態様である。この二段階目の会話表示によって、ステップアップ予告のステップ数の部分が隠され、視認困難になっている。図26(e)におけるタイミングだけを見れば、ステップアップ予告(第二の演出表示)の方が先に開始(図26(d)から開始)されていたことになるが、会話予告全体で見れば、会話予告(第一の演出表示)の方が先に開始(図26(c)から開始)されていたことになる。なお、この例は、図26(c)に示す一段階目の会話表示と、図26(e)に示す二段階目の会話表示との間に、ステップアップ予告を割り込ませた複合予告の例であってもよく、さらに、ステップアップ予告を行った分、二段階目の会話表示を遅延させて表示させた例であってもよい。
図26(f)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出に発展し、同図(g)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りの装飾図柄の組み合わせ(「装飾7」−「装飾7」−「装飾7」)が停止表示されている。
図27は、ボタン予告を用いた複合予告の一例を段階的に示す図である。
図27(a)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾4」−「装飾5」−「装飾0」)が停止表示されている。また、1つの特図1の保留表示h11がデフォルトの表示態様で表示されている。
図27(b)では、第1保留表示h11が表す特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。
図27(c)に示す装飾図柄表示装置208では、ボタン予告が開始されている。このボタン予告は、操作手段(ここではチャンスボタン136)の操作を、所定の有効期間内に行うこと促す操作要求表示を行い、有効期間内に操作手段が操作されると、操作要求表示が大当りの信頼度を表す信頼度表示に変化する。図27(c)には、操作要求表示として、「PUSH」という文字表示と、チャンスボタンの絵柄136aと、有効期間の残時間を表すメータ表示136bが行われている。また、このボタン予告の開始と同時に会話予告も開始されている。ここでの会話予告は、大当り確定の会話Cの表示態様であるが、会話予告の文字情報部分は、メータ表示136bによって隠されており、文字情報は視認困難である。
なお、図27の右下に示す同図(c’)のように、会話予告の文字情報部分が、メータ表示136bの一部を隠す態様であってもよい。こうすることで、遊技者が有効期間の残時間を明確に把握することができない場合があり、いずれにしても操作手段(チャンスボタン136)を早く操作させることができる。
遊技者が、有効期間内に操作手段(チャンスボタン136)を操作すると、図27(d)に示すように、装飾図柄表示装置208には、操作手段の操作に伴う信頼度表示である、衣類がはだけた番長の絵柄136cが表示されている。操作要求表示は、この信頼度表示の絵柄136cに変化することによって、会話予告の文字情報部分が視認可能になっている。こうすることで、会話予告の文字情報部分を確認したい遊技者に対して、操作手段の早期の操作を促すことができる場合がある。なお、信頼度表示は、大当りの信頼度(期待度)が低い場合には、「残念」という文字表示であったり、何も表示されない場合があっったりする。
図27(e)に示す装飾図柄表示装置208では、会話予告の続きが表示され、女性ボクサーの顔の表示と、「そうよ」という文字表示の組み合わせ(二段階目の会話表示)が表示される。信頼度表示よりも後に開始された二段階目の会話表示は、信頼度表示の一部に重なるようにして表示されている。
図27(f)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出に発展し、総ての予告表示が消えている。
図27(g)に示す装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチBのキャラクタが登場し、スーパーリーチBの演出が行われ、同図(h)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りの装飾図柄の組み合わせ(「装飾6」−「装飾6」−「装飾6」)が停止表示されている。
図28は、図24に示す振りもの予告を用いた複合予告の変形例を段階的に示す図である。
図28(a)に示す装飾図柄表示装置208には、ハズレの装飾図柄の組み合わせ(「装飾4」−「装飾5」−「装飾0」)が停止表示されている。また、1つの特図1の保留表示h11がデフォルトの表示態様で表示されている。
図28(b)では、その第1保留表示h11が表す特図1の保留が消化され、装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されている。装飾図柄の変動表示が開始されると同時に、花びらが振る振りもの予告(第四の演出表示)が開始されている。
図28(c)に示す装飾図柄表示装置208では、振りもの予告の開始後に、会話予告が開始されている。ここでの会話予告では、「チャンスか」という文字表示がなされており、この文字表示は大当りの信頼度に関する情報に相当する。
図28(d)では、キャラAの表示態様でキャラ予告が開始されている。また、振りもの予告の花びらは、後から開始された会話予告の文字部分に丁度さしかかり、その文字部分は、花びらによって隠され、視認困難になっている。
図28(e)では、会話予告の文字部分を、振りもの予告の花びらが通過し、文字部分は視認可能になっている。図28(e)に示す会話予告の文字部分は「激熱だ」に変化している。すなわち、この例では、花びらにより、一時的に文字部分を隠し、会話予告の内容(信頼度を表す部分)が変化する。信頼度を表す予告としては一種類(会話予告だけ)であるが、会話予告の文字部分が第一の演出表示の一例に相当し、花びらのアニメーションが第二の演出表示の一例に相当する。
図28(f)に示す装飾図柄表示装置208では、リーチ演出に発展し、総ての予告は終了している。すなわち、この例では、振りもの予告も終了している。
図28(g)に示す装飾図柄表示装置208には、スーパーリーチBのキャラクタが登場し、スーパーリーチBの演出が行われ、同図(h)に示す装飾図柄表示装置208には、大当りの装飾図柄の組み合わせ(「装飾6」−「装飾6」−「装飾6」)が停止表示されている。
続いて、本発明の第2実施形態のパチンコ機について説明する。以下の説明では、これまでに説明した事項と重複する事項については省略することもあるし、重複して説明することもあるが、これまでに説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまでに用いた符号と同じ符号を付して説明する。
第2実施形態のパチンコ機は、電サポ中と大当り遊技中は右打ちを行うパチンコ機である。このパチンコ機の遊技盤では、左領域と右領域それぞれに普図始動口(ゲート)228が設けられている。この普図始動口228は、進入領域の一例に相当し、普図始動口228を通過した球は遊技島側に排出されず、遊技領域124を転動する。左領域に設けられた普図始動口228は、非電サポ状態中の電チューロング開放(詳細は後述)を狙うことができるものであり、右領域に設けられた普図始動口228は、電サポ状態中の電チュー開放を狙うことができるものである。
また、第1特図始動口230と第2特図始動口232は、遊技領域124の中央部下方に設けられている。第1特図始動口230も第2特図始動口232も遊技球が進入可能な始動領域であるが、遊技釘238等の配設により、第2の領域(遊技領域における右側)を転動する遊技球は第1特図始動口232への入球が困難又は不可能に構成されている。一方、第2特図始動口(電チュー)232は、第1の領域(遊技領域における左側)を転動する遊技球であっても、第2の領域(遊技領域における右側)を転動する遊技球であっても、入球可能に構成されている。第2特図始動口232は、第1特図始動口230の真下に設けられており、この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられている。一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段(可変始動領域)に相当し、以下、電チュー(電動チューリップ)と称し、一対の羽根部材2321が開くことを電チュー開放と称する。一対の羽根部材2321が閉じた状態(第一の状態)では遊技球の進入困難状態であり、一対の羽根部材2321が開いた開状態(第二の状態)では遊技球の進入容易状態である。電チューは、進入困難状態と進入容易状態との間で少なくとも状態変更可能な始動領域である。なお、一対の羽根部材2321が開いた状態における電チューの遊技球の受け入れ口の大きさは、遊技球5個分未満の大きさである。
さらに、可変入賞口(アタッカー)234は、電チューの下方に設けられており、扉部材2341が可動することで入賞可能状態になる。すなわち、可変入賞口234は、入賞不能状態と入賞可能状態との間で少なくとも状態変更可能な入賞領域(入賞手段)である。なお、扉部材2341が開いた状態におけるアタッカーの遊技球の受け入れ口の大きさは、遊技球5個分以上の大きさである。図37に示す遊技盤200では、遊技釘238等の配設により、第1の領域(遊技領域における左側)を転動する遊技球は、可変入賞口(アタッカー)234への入球が困難又は不可能に構成されており、大当り遊技中は、遊技者は右打ちを行う必要がある。
次に、主制御部300で行われる一対の羽根部材2321の開閉動作、すなわち電チューの開閉パターンについて説明する。
図29(a)は、第2実施形態のパチンコ機における電チューの開閉パターンを説明するための図である。
第2実施形態では、普図の停止図柄態様として、2種類の当り図柄(「普図A」および「普図B」)と、1種類のはずれ図柄(「普図C」)が用意されている。「普図A」は当り図柄1であり、「普図B」は当り図柄2になる。また、第2実施形態では、装飾図柄表示装置208において、普図の装飾図柄の変動表示も行われる。普図の装飾図柄の変動表示後に、図29(a)に示す普図装飾図柄が、装飾図柄表示装置208には表示される。すなわち、普図表示装置210が当り図柄1(「普図A」)を停止表示する場合には、装飾図柄表示装置208には一重丸の普図装飾図柄(「普図装飾1」)が停止表示され、普図表示装置210が当り図柄2(「普図B」)を停止表示する場合には、装飾図柄表示装置208には二重丸風の普図装飾図柄(「普図装飾2」)が停止表示され、いずれも普図の当りが報知される。また、普図表示装置210がはずれ図柄(「普図C」)を停止表示する場合には、装飾図柄表示装置208にはバツ印の普図装飾図柄(「普図装飾3」)が停止表示され、普図のはずれが報知される。なお、普図表示装置210における普図の図柄変動表示と、装飾図柄表示装置208おける普図の装飾図柄の変動表示は、同期していてもよいし、同期していなくてもよい。また、普図表示装置210における普図の停止図柄に比べて、装飾図柄表示装置208おける普図装飾図柄(停止図柄)の方が、大きな表示であってもよい。
図29(a)に示すように、普図決定結果が、普図Aであった場合には、装飾図柄表示装置208に普図装飾1が停止表示された後、電チューは、0.3秒間の開放を一回行う。第2実施形態におけるパチンコ機でも発射装置110による遊技球の発射間隔は0.6秒であり、普図Aの当り図柄の場合には、一対の羽根部材2321の一回の開放時間は、遊技球の発射間隔よりも短く、普図Aの普図当りに当選しても実質的には電チューへの入球は見込めず、出球を獲得することはほとんど不可能である。以下、普図Aに当選して一対の羽根部材232aが開放することを電チューショート開放と称することがある。この電チューショート開放(第一の開放パターンに相当)は、確率的には、非電サポ状態における電チューの開放パターンになる。
普図決定結果が、普図Bであった場合には、装飾図柄表示装置208に普図装飾2が停止表示された後、電チューは、最初、0.3秒間の開放を行ってから、0.5秒の閉鎖時間を経て、5秒の開放を行う。すなわち、電チューは、5.8秒間にわたって特定動作(一対の羽根部材232aの開閉動作)を行う。以下、普図Bに当選して一対の羽根部材232aが開放することを電チューロング開放と称することがある。この電チューロング開放(第二の開放パターンに相当)では、電チューへの入球が見込め、出球を獲得することが大いに期待できる。なお、電チューロング開放では、羽根部材2321が、少なくとも発射間隔よりも長く開放する、あるいは電サポ状態における普図変動時間よりも長く開放すればよく、1回目の0.3秒間の開放を省略して2回目の長い開放のみを行うようにしてもよい。この電チューロング開放は、確率的には、電サポ状態における電チューの開放パターンになる。
なお、電チューは所定の開放時間が経過する前に所定の球数の入球があった場合には、その時点で閉鎖する。
普図決定結果が、普図Cであった場合には、装飾図柄表示装置208に普図装飾3が停止表示された後、電チューは開放動作せず、閉じた状態を維持する。
次いで、副制御部側(第2副制御部500)で行われる第一の演出(以下、普図演出という)について説明する。本実施形態における普図演出には、少なくとも、変動中演出、確定中演出、および動作中演出のうちのいずれか一つの演出が含まれているか、あるいは、装飾図柄表示装置208における所定領域を含む領域で実行される演出であればよい。変動中演出は、普図表示装置210による普図の図柄変動表示中に装飾図柄表示装置208で行われる演出であり、確定中演出は、普図表示装置210による普図の停止図柄態様を確定表示中に装飾図柄表示装置208で行われる演出であり、動作中演出は、電チューの作動中に装飾図柄表示装置208で行われる演出である。また、これらの演出は、普図の当否判定の結果に関する演出(例えば、普図当り予告)の他、特図の当否判定の結果に関する演出(例えば、特図大当り予告)が加えられた演出であってもよいし、普図の当否判定の結果に関する演出に代えて特図の当否判定の結果に関する演出が行われるものであってもよい。さらに詳しくは後述するが、普図演出は、特図1の保留アイコンを表示する領域と、特図2の保留アイコンを表示する領域との間に設けられた所定領域を含む領域で実行される。
図29(b)は、第2実施形態のパチンコ機の装飾図柄表示装置208における普図演出の数例を説明するための図である。
(ア)〜(カ)は、非電サポ状態中の変動表示パターンである。
(ア)は、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(ア)に示す演出では、普図装飾1、普図装飾2、普図装飾3の順で高速変動を繰り返し、3秒後に普図決定結果を表す普図の装飾図柄が停止表示する。
(イ)も、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(イ)に示す演出では、普図装飾2、普図装飾2、普図装飾3の順で高速変動を繰り返し、15秒後に普図決定結果を表す普図の装飾図柄が停止表示する。この演出では、高速変動中、普図装飾2が多く表示されるため、電チューロング開放の期待度が向上する。
(ウ)も、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(ウ)に示す演出では、普図装飾2が連続して表示される高速変動を繰り返し、10秒後に停止表示する。この演出では、普図装飾2のみが連続して表示されるため、停止表示も普図装飾2になる。したがって、この演出が開始されると、電チューロング開放確定になる。
(エ)も、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(エ)に示す演出では、普図装飾1、普図装飾2、普図装飾3、特図の大当り予告を表す「激アツ」の装飾図柄の順で高速変動を繰り返し、10秒後に、いずれかの装飾図柄が停止表示する。したがって、「激アツ」の装飾図柄が停止表示する場合もあり、この場合には、電チューロング開放の期待度は高まらないが、特図の大当りの期待度が高まり、遊技の興趣が向上する。すなわち、電チュー開放だけでなく大当りも期待させることができる場合がある。
(オ)も、普図の装飾図柄の変動表示パターン(上記変動中演出)である。この(オ)に示す演出では、普図装飾2、特図の大当り予告を表す「激アツ」の装飾図柄の順で高速変動を繰り返し、10秒後に、普図装飾2か「激アツ」の装飾図柄かの一方が停止表示する。この演出では、高速変動中、特図の大当り予告が半分表示されるため、高速変動中から、電チュー開放だけでなく特図の大当りも期待させることができる場合がある。
(カ)に示す変動表示パターンでは、特図の潜伏確変である2R大当りの予告を表す「潜伏」の装飾図柄、特図の突然確変である2R大当りの予告を表す「突確」の装飾図柄、特図の15R大当り予告を表す「大当り」の装飾図柄の順で高速変動を繰り返し、5秒後にいずれかの装飾図柄が停止表示する。この演出が開始されると、可変入賞口234の開放が確定になる。
以上説明した変動表示パターンは、普図表示装置210による普図の図柄変動表示の終了のタイミングに合わせて、装飾図柄が停止表示するものであってもよい。特に、普図当りの場合には、この後、電チュー開放することから、普図表示装置210による図柄変動表示の終了のタイミングと、(ア)〜(オ)の演出終了タイミングを一致させ、遊技者に電チュー開放を予告することが好ましい。一方、特に普図はずれの場合には、必ずしも両者のタイミングを一致させる必要はなく、普図表示装置210による20秒の図柄変動表示中のどのタイミングで行ってもよい。例えば、普図表示装置210による図柄変動表示の開始前から普図演出を開始してもよいし、普図表示装置210による図柄変動表示の終了後まで普図演出を継続してもよい。さらに、(カ)に示す演出では、普図ではなく特図の当否判定の結果に関する演出であるため、普図表示装置210による図柄変動表示が行われていない期間に行ってもよい。また、装飾図柄の変動表示後に停止表示される装飾図柄は、偽の普図決定結果を表す装飾図柄であってもよいし、偽の大当り予告であってもよい。
(キ)は、上記動作中演出の一例である。この(キ)に示す動作中演出では、非電サポ状態における普図表示装置210による図柄変動表示の後、装飾図柄表示装置208に、侍のキャラクタがピースサインをしている装飾図柄が表示される。非電サポ状態では、多くの場合は電チューショート開放に当選するが、その電チューショート開放の間に、(キ)に示す動作中演出が、いきなり一瞬実行される。また、電チューロング開放に当選した場合には、電チューが開閉動作する5.8秒間の間、(キ)に示す動作中演出が実行される。なお、電チューが5秒間開放している間に限って(キ)に示す動作中演出が実行されるようにしてもよいし、電チューが最初に0.3秒間開放する間に限って(キ)に示す動作中演出が実行されるようにしてもよい。以下、装飾図柄表示装置208に、殿様のキャラクタがピースサインをしている装飾図柄が表示される演出を、電チュー開放報知演出と称することがある。
なお、(キ)に示す動作中演出を、普図表示装置210による普図Bの確定表示終了直後(電チュー作動直前)に実行するようにしてもよい。
また、非電サポ状態だけに限らず、電サポ状態において、電チューロング開放に当選した場合にも、(キ)に示す動作中演出を実行するようにしてもよい。この場合、1秒の図柄変動表示が行われた後、多くの場合は電チューロング開放に当選し、電チューが開閉動作する5.8秒間の間、(キ)に示す動作中演出を実行すればよい。また、電チューショート開放に当選した場合には、0.3秒間の電チューショート開放の間に一瞬実行すればよい。
また、図29(b)の(イ)〜(オ)に示す変動表示パターンの演出時間(第一の時間)は、図29(b)の(キ)に示す電チュー開放報知演出パターンの演出時間(第二の時間)よりも長い時間であり、相対的に長い演出時間で普図の装飾図柄の変動表示演出を行うため、電チューの開放に対する期待を向上させることができる場合がある。
(ク)は、当該特図変動の大当り予告の演出の一例である。この(ク)に示す演出は、普図表示装置210による図柄変動表示中や、電チュー作動中とは無関係に、装飾図柄表示装置208における所定領域を含む領域で実行される。すなわち、普図表示装置210による図柄変動表示中でなくても、あるいは電チュー作動中でなくても、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214における図柄の変動表示中に実行される演出であって、当該変動表示で大当り図柄が停止表示されることを予告する演出であり、当該変動表示で大当り図柄が停止表示されなくても停止表示されるかのうように予告する演出(いわゆる偽の予告演出)も含まれる。ここでは、特図の潜伏確変である2R大当りの予告を表す「潜伏」の装飾図柄、特図の突然確変である2R大当りの予告を表す「突確」の装飾図柄、特図の15R大当り予告を表す「大当り」の装飾図柄、特図の大当り予告を表す「激アツ」の装飾図柄の順で高速変動を繰り返し、8秒後にいずれかの装飾図柄が停止表示する。なお、文字の装飾図柄に代えて、絵柄の装飾図柄を用いてもよい。
また、図29(b)に示す(キ)の電チュー開放報知演出は、図29(b)に示す(ア)〜(カ)、および(ク)それぞれの演出の後に実行してもよい。すなわち、電チュー開放報知演出を変動表示パターンと組み合わせて行ってもよい。さらに、電チュー開放報知演出は、電チューショート開放時には実行せず、電チューロング開放時に実行するようにしてもよい。こうすることで、電チューが遊技者にとって有利な開放となる場合に限って、電チュー開放報知演出が行われるようになり、遊技者の期待を大きくさせることが可能な場合がある。また、普図Aが停止表示する場合には、図29(b)に示す(ア)〜(カ)、および(ク)それぞれの演出(装飾図柄変動表示演出)は実行せず、電チュー開放報知演出も実行しないようにし、普図Bが停止表示する場合に、図29(b)に示す(ア)〜(カ)、および(ク)それぞれの演出(装飾図柄変動表示演出)を実行した後に、電チュー開放報知演出も実行するようにしてもよい。こうすることで、電チューが有利な開放となる場合に限って、装飾図柄変動表示演出が行われるようになり、遊技者の期待を大きくさせることが可能な場合がある。
また、普図演出は、普図の装飾図柄の変動表示(上記変動中演出)を行わず、確定中演出として、図29(a)に示す普図装飾図柄を表示する演出であってもよいし、この確定中演出を行い、さらに普図当りの場合には電チュー開放報知演出を行う演出であってもよい。なお、普図当りであっても、電チューロング開放が行われる普図B当りに限って電チュー開放報知演出を行う演出であってもよいし、レア表示を超短時間で行う意味では、電チューショート開放が行われる普図A当りに限って電チュー開放報知演出を行う演出であってもよい。
以下、第2実施形態の具体的な演出例について説明する。
図30は、装飾図柄表示装置208の所定領域の一例に相当する普図演出領域で行われる演出を用いた複合演出の一例を示す図である。
図30(a)に示す装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左側には、特図1保留表示領域281が用意されており、その右側には特図2保留表示領域282が用意されている。さらに、特図1保留表示領域281と特図2保留表示領域282との間には、普図演出領域283(所定領域に相当)が設けられている。すなわち、演出表示領域208dの中央部分に普図演出領域283が設けられている。
特図1保留表示領域281にしても特図2保留表示領域282にしても、保留アイコンは、古い保留アイコンほど普図演出領域283側(中央側)に表示される。すなわち、特図1の保留において、最も入賞タイミングが古い第1保留を表す第1保留アイコンは、普図演出領域283の左隣に表示され、特図2の保留において、最も入賞タイミングが古い第2保留を表す第2保留アイコンは、普図演出領域283の右隣に表示される。図30(a)に示す特図1保留表示領域281には、特図1の保留が3つあることを表す、3個の特図1保留アイコン2811〜2813が示されている。特図1保留アイコンのデフォルトの態様は灰色の丸である。
図30(a)に示す装飾図柄表示装置208では、特図の装飾図柄が停止表示されているが、同図(b)に示す装飾図柄表示装置208では、特図の装飾図柄の変動表示が開始されている。また、同図(b)に示す普図演出領域283では、図29(b)の(キ)を用いて説明した電チュー開放報知演出が実行されており、殿様のキャラクタがピースサインをしている装飾図柄が表示されている。加えて、特図1保留表示領域281の上に、チュートリアル予告が出現し、そのチュートリアル予告の一部は、普図演出領域283に表示された、殿様のキャラクタがピースサインをしている装飾図柄の一部を隠している。
一方、図30(b’)に示す装飾図柄表示装置208では、普図演出領域283に表示された、殿様のキャラクタがピースサインをしている装飾図柄が、チュートリアル予告の文字表示部分を隠している。
なお、チュートリアル予告によって隠されたり、チュートリアル予告を隠す、普図演出領域283に表示される装飾図柄は、普図装飾1、普図装飾2、普図装飾3、特図の大当り予告を表す「激アツ」の装飾図柄、大当り種別を表す装飾図柄(例えば、「突確」の装飾図柄)等であってもよい。また、図30(b)に示すように、チュートリアル予告が隠すのか、同図(b’)に示すように、普図演出領域283に表示された装飾図柄が隠すのかは、隠す方、隠される方それぞれの表示の内容に応じて変わってもよい。
図31は、普図演出領域で行われる演出を用いた複合演出のその他の例を示す図である。以下、図30に示す例との相違点を中心に説明する。
図31の左側に示す例の普図演出領域283では、チュートリアル予告の開始と同時に、図29(b)の(イ)を用いて説明した、普図の装飾図柄の変動表示も開始されており(図31(b)参照)、同図(c)に示すように、普図演出領域283に停止表示された、二重丸風の普図装飾2によって、チュートリアル予告の文字表示の一部が隠されているが、文字情報は視認可能である。
図31の右側に示す例の普図演出領域283では、チュートリアル予告が開始(図31(イ)参照)された後、図29(b)の(エ)を用いて説明した、普図の装飾図柄の変動表示が開始(図31(ウ)参照)されており、図31(エ)に示すように、停止表示された、特図の大当り予告を表す「激アツ」の装飾図柄は、普図演出領域283をはみ出して大きく表示されている。この大きく表示された「激アツ」の装飾図柄によって、チュートリアル予告の文字表示の一部が隠されており、文字情報は視認困難である。なお、文字情報を含む演出表示が複数ある場合は、どちらの情報を手前側に表示してもよく、この例では、後に開始した演出(ここでは普図の装飾図柄の変動表示)の文字情報が手前側に表示されている。なお、先に開始した演出(ここではチュートリアル予告)の文字情報が手前側に表示されるようにしてもよい。
図32は、大当り遊技中の演出の一例を示す図である。
図32(a)に示すタイミングでは、8ラウンド目の大当り遊技が行われている。この図32(a)に示す装飾図柄表示装置208の普図演出領域283では、大当りが4連荘したことを報知する演出が行われており、4連荘に対応した番長のキャラクタが表示されている。また、普図演出領域283の左横には、「4連荘中」という文字表示がなされている。したがって、ここでの演出表示は、予告演出の表示とは異なる表示になる。
図32(b)に示す装飾図柄表示装置208では、保留内連荘期待度アップ表示が行われている。なお、この図の右下に示す図32(x)は、保留内連荘期待度アップ表示を示す図であり、同図(y)は、保留内連荘通常予告の表示を示す図である。保留内連荘通常予告のように、図柄変動中に限らず、大当り遊技中に発生する予告もある。また、保留内連荘期待度アップ表示は、予告の一種と見ることもできるが、単なる説明表示と見ることもできる。
図32(c)に示す装飾図柄表示装置208には、3体のパンダのキャラクタが一瞬表示される。しかしながら、先に表示を開始していた保留内連荘期待度アップ表示によって、3体のパンダのキャラクタの下半身は隠されている。また、普図演出領域283に表示された番長のキャラクタや、4連荘の文字表示も、保留内連荘期待度アップ表示によって隠されている。
図32(d)に示す装飾図柄表示装置208では、ミニゲームの図柄合わせゲームが開始され、同図(e)に示す装飾図柄表示装置208では、保留内連荘期待度アップ表示が消え、装飾図柄表示装置208の右下には操作要求表示がなされている。操作手段(ここではチャンスボタン136)を押下するたびに、図柄合わせゲームでは、左から順にキャラクタが確定する。
図32(f)に示すタイミングでは、チャンスボタン136が一回押下され、図柄合わせゲームでは、左側のキャラクタがパンダのキャラクタに確定する。同図(g)に示すタイミングでは、操作手段の有効期間の残期間が半分を切ったところでチャンスボタン136が再び一回押下され、図柄合わせゲームでは、中央のキャラクタがパンダのキャラクタに確定する。同図(h)に示すタイミングでは、操作手段の有効期間が残りわずかになったところでチャンスボタン136の最後の一回が押下され、図柄合わせゲームでは、右側のキャラクタがパンダのキャラクタに確定し、3体のパンダのキャラクタが揃う。
図32(i)に示す装飾図柄表示装置208では、3体のパンダのキャラクタ表示に重なるようにして、「保留内連荘確定」という文字表示がなされている。すなわち、この文字表示は、3体のパンダのキャラクタ表示よりも後から発生したにも関わらず、文字表示が優先され、文字表示は、3体のパンダのキャラクタ表示よりも手前のレイヤに描画される。
図33は、デモンストレーション中の演出の一例を示す図である。
図33(a)に示す装飾図柄表示装置208には、デモ画面が表示されている。デモ画面は、客待ち画面であり、デモンストレーション演出の一つとして実行される。このデモンストレーション演出は、図柄変動表示が終了してから所定時間(例えば、30秒)経過するまでに、次の図柄変動表示が開始しない場合に実行される演出である。より詳細に説明すれば、デモンストレーション演出では、装飾図柄の停止表示を行ったり、装飾図柄の模擬変動を行ったり、遊技台のタイトル表示を行ったり、所定のキャラクタ等を表示して遊技台の特徴説明を行ったり、これらの演出に伴いランプ演出や音声演出などが行われる。第1副制御部400のRAM408にはデモ中フラグが用意されており、このデモ中フラグがオンに設定されると、第1副制御部400は第2副制御部500に、装飾図柄表示装置208にデモンストレーション画面(デモ画面)を表示させることを指示し、装飾図柄表示装置208には、デモ画面が表示される。なお、デモンストレーション演出は、所定の契機によって終了する。例えば、特図始動口(230,231)に新たな入賞があったことを契機に終了する。デモンストレーション演出の終了に伴って、デモ中フラグはオフに設定される。図33(a)に示す装飾図柄表示装置208では、番長のキャラクタを用いたチュートリアル表示、および「PUSH」という文字表示とチャンスボタンの絵柄136aとからなる操作要求表示が行われている。
チャンスボタン136が押下されると、図33(b)に示すように装飾図柄表示装置208には、まずは、新たなチュートリアル表示(第一の演出表示)が開始される。次いで、同図(c)に示すように、盤面表示200a(第二の演出表示)が開始される。後から表示された盤面表示200aであるが、先に表示を開始したチュートリアル表示によって、その一部が隠されている。なお、チュートリアル表示よりも盤面表示200aの方が大きな表示である。
続いて、表示画面全体が切り替わり、チュートリアル表示(第一の演出表示)と盤面表示200a(第二の演出表示)が、ほぼ同時に開始される。ここでも、図33(d)に示すように、盤面表示200aの一部が、チュートリアル表示によって隠されている。
再び、表示画面全体が切り替わり、チュートリアル表示(第一の演出表示)と盤面表示200a(第二の演出表示)が、ほぼ同時に開始され、図33(e)に示すように、盤面表示200aの一部が、チュートリアル表示によって隠されている。ここで開始されたチュートリアル表示(第一の演出表示)は、同図(f)に示すように、盤面表示200a(第二の演出表示)よりも先に終了し、盤面表示200aが、何の表示にも隠されずに、分かりやすく表示されている。
従来の遊技台では、表示手段上で多彩な演出が行われる傾向にはあるが、単に演出の種類を増やすだけでは、表示手段内で行われる演出表示が、分かりにくくなり、かえって遊技の興趣を低下させる危険性がある。しかしながら、これまで説明した各種の演出例によれば、隠す方の演出表示を強調することができる場合があり、演出表示を分かりやすくしながらも、隠された方へも遊技者の興味が行き、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
なお、これまで説明した、隠す、隠されるの関係は、総ての例において、反対であってもよい。すなわち、隠されていた方が、隠していた方を隠す態様であってもよい。また、第一〜第四の演出表示の夫々は単数の演出表示であってもよいし、複数の演出表示が重なっている演出表示であってもよい。つまり五種類以上の演出表示が同時に同じ領域を含んで行われている場合にも適用可能である。また、第一〜第四の演出表示においてこれまで説明した関係は間接的な構成であってもよい。例えば、第一の演出表示と第二の演出表示の間に第五の演出表示が存在する構成であってもよい。この例においては、第二の演出表示+第五の演出表示を第二の演出表示としてとらえることもできる。さらに、第一〜第四の演出表示は、すべてが静止画像であってもよいし、アニメーション表示であってもよい。また、一つの演出表示が静止画像とアニメーションの組み合わせの構成であってもよい。この場合における演出表示の開始は、静止画像の表示タイミングであってもよいし、アニメーションの開始タイミングであってもよい。
また、各種演出表示の開始(発生)タイミングは、これまで説明したタイミングに限定されるものではなく、演出表示の大きさやアニメーションの速度、数、信頼度等の様々な要因によって適宜設定することが可能である。
また、各種演出表示は複数段階に演出が発展する態様であってもよい。例えば、会話予告においては、「一人目のセリフのみ」「一人目のセリフ+二人目以降のセリフ」などであってもよい。また、ステップアップ予告なども含まれる。このうちの少なくとも一部の会話予告やステップアップ予告が、これまで説明した特徴を有していればよい。つまり、演出表示の終了タイミングは、会話数やステップ数により可変するものであり、適宜当てはめることが可能である。
また、会話予告やステップアップ予告がその段階数によって表示される領域が異なる場合があってもよい。例えば、会話予告の一人目のセリフが第一の表示領域で第二の演出表示を隠す構成であり、二人目のセリフが前記第一の表示領域とは異なる第二の表示領域で行われる場合は、一人目のセリフ部分のみ第一の演出表示として解釈することが可能である。よって、第一の演出表示の終了タイミングについても一人目のセリフが終了した時点として当てはめることができる。
また、演出表示としての予告は、図柄変動表示中に行われるものの他、大当り遊技中などに行われるものであってもよい。例えば、大当り遊技中に大当り遊技後の遊技状態(確変の有無、電サポの有無、遊技モードなど)や、保留されている図柄変動表示に対する先読み予告の演出(大当り、スーパーリーチの有無など)が第二の演出表示として行われてもよく、それらの説明表示を第一の演出表示で行ってもよい。
また、デモ中に複数の演出表示が行われるものであってもよい。例えば、デモ中に遊技の方法を説明する第一の演出表示が開始された後で、背景表示として表示されている遊技領域上で遊技球のアニメーション表示(第二の演出表示)が行われる構成であってもよい。
また、チュートリアル予告と会話予告は見た目が同じ態様であってもよい。また、予告の中には先読み予告も含まれる。
また、これまで説明した第一〜第四の演出表示として行われる予告の種類、変更例などに記載される思想は適宜組み合わせ可能である。さらに、複数の演出表示が、関連して一つの予告として機能する場合も各演出表示に当てはめることが可能である。また、ドットマトリクス表示装置や、7セグメント表示装置や、有機EL(Electro−Luminescence)表示装置を使用した表示にも、適用することができ、さらには、液晶表示装置でドット表示する態様にも、適用することができる。
第2実施形態のパチンコ機を例にして、文字情報による表示を含む第一の表示の例について説明する。
図34は、装飾図柄表示装置208に表示された、文字情報による表示を含む第一の表示の例を複数種類示した図である。
図34(1)は、チュートリアル表示の一例を示す図である。この図34(1)に示す例では、変動表示中の装飾図柄にオーバーラップするようにチュートリアル表示が実行されている。このチュートリアル表示は、第1副制御部400における実行可否抽選に当選した場合に実行される。図34(1)に示すチュートリアル表示TUは、文字情報による表示TU1、その文字情報による表示TU1を囲む枠表示TU2、枠表示TU2における枠の内側の背景表示TU3、怖いパンダの顔のキャラクタ表示TU4で構成されているが、文字情報による表示TU1のみであってもよいし、これらの表示TU1〜TU4のうちの何れか一つ又は複数の表示で構成されていてもよい。チュートリアル表示TUは、演出説明、ゲーム性説明、機能説明、操作方法説明といった各種の説明のための表示であるが、テロップ予告表示やセリフ予告表示も、このチュートリアル表示TUと同様である。図34(1)に示すチュートリアル表示TUでは、キャラクタ表示TU4の一部が、左図柄表示領域208aに停止表示(第一停止(仮停止した仮停止表示でもよい))した装飾図柄(ここでは「装飾4」)の一部にオーバーラップしている。また、文字情報による表示TU1、枠表示TU2、および背景表示TU3それぞれの一部が、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cで変動中の装飾図柄の一部にオーバーラップしている。なお、装飾図柄の表示が、文字情報による表示(ここでは「装飾4」)を含んだ第一の表示の一例にも相当する場合がある。
図34(2)は、ボタン押下示唆表示の一例を示す図である。この図34(2)に示す例では、変動表示中の装飾図柄にオーバーラップするように中図柄表示領域208bでボタン押下示唆表示が実行されている。このボタン押下示唆表示は、第1副制御部400における実行可否抽選に当選した場合に実行される。図34(2)に示すボタン押下示唆表示PSは、「PUSH」といった文字情報による表示PS1、ボタンの画像表示PS2、ボタン押下可能時間表示PS3で構成されているが、文字情報による表示PS1のみ(例えば、「ボタンを押せ」表示のみ)であってもよいし、これらの表示PS1〜PS3のうちの何れか一つ又は複数の表示で構成されていてもよい。また、ボタン押下可能時間表示PS3は、残時間が数字で表示されているが、残時間を表すバーが減少する表示であってもよい。図34(2)に示すボタン押下示唆表示PSでは、文字情報による表示PS1が変動中の装飾図柄の一部にオーバーラップし、ボタンの画像表示PS2の一部も変動中の装飾図柄の一部にオーバーラップしている。
図34(3)は、打ち方示唆表示1の一例として右打ちを示唆する例を示す図であり、同図(4)は、打ち方示唆表示2の一例として左打ちを示唆する例を示す図である。打ち方示唆表示は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cの上下領域それぞれに表示される。右打ちの示唆は、電サポ状態中と大当り遊技中に実行される。一方、左打ちの示唆は、遊技球が右領域に設けられた普図始動口(ゲート)228を非電サポ状態中に通過したことを検出した場合に実行される。上領域に表示された打ち方示唆表示FSUであっても、下領域に表示された打ち方示唆表示FSDであっても、文字情報による表示FSU1,FSD1、その文字情報による表示FSU1,FSD1を囲む枠表示FSU2,FSD2、枠表示FSU2,FSD2における枠の内側の背景表示FSU3,FSD3で構成されているが、文字情報による表示FSU1,FSD1のみであってもよいし、これらの表示FSU1〜FSU3,FSD1〜FSD3のうちの何れか一つ又は複数の表示で構成されていてもよい。
図34(5)は、エラー表示の一例である下皿満タンエラー表示を示す図である。この図34(5)に示す例では、変動表示中の装飾図柄にオーバーラップするように、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cのやや上側で下皿満タンエラー表示が実行されている。下皿満タンエラー表示は、下皿128が満タンであることが検知された場合に実行される。図34(5)に示す下皿満タンエラー表示FEは、球抜きを促す文字情報による表示FE1、その文字情報による表示FE1を囲む枠表示FE2、および枠表示FE2における枠の内側の背景表示FE3で構成されているが、文字情報による表示FE1のみであってもよいし、これらの表示FE1〜FE3のうちの何れか一つ又は複数の表示で構成されていてもよい。
図34(6)もエラー表示の一例を示す図であって、この図には扉開放エラー表示が示されている。この図34(6)に示す例では、変動表示中の装飾図柄にオーバーラップするように、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cのやや下側で扉開放エラー表示が実行されている。扉開放エラー表示は、前面枠扉106が開放されたことが前面枠扉センサ1061によって検知された場合に実行される。下皿128が満タンであることが検知された場合に実行される。図34(6)に示す扉開放エラー表示OEは、扉開放を報知する文字情報による表示OE1、その文字情報による表示OE1を囲む枠表示OE2、および枠表示OE2における枠の内側の背景表示OE3で構成されているが、文字情報による表示OE1のみであってもよいし、これらの表示OE1〜OE3のうちの何れか一つ又は複数の表示で構成されていてもよい。
図34(7)は電チュー開放中表示の一例を示す図である。この図34(7)に示す例では、演出表示領域208dの中央部分に普図演出領域283が設けられており、この普図演出領域283では、電チュー開放中表示が実行されている。電チュー開放中表示は、電チューロング開放中に実行される。図34(7)に示す電チュー開放中表示TOは、「電チュー開放中」といった文字情報による表示TO1、その文字情報による表示TO1を囲む枠表示TO2、枠表示TO2における枠の内側の背景表示TO3、および殿様のキャラクタがピースサインをしているキャラクタ画像表示TO4で構成されているが、文字情報による表示TO1のみであってもよいし、これらの表示TO1〜TO4のうちの何れか一つ又は複数の表示で構成されていてもよい。図34(7)に示す電チュー開放中表示TOでは、文字情報による表示TO1、枠表示TO2、および背景表示TO3が変動中の装飾図柄の一部にオーバーラップしている。
図34(8)は保留表示の一例を示す図である。この図34(8)に示す例では、演出表示領域208dの左側に特図1保留表示領域281が設けられており、この特図1保留表示領域281には、4つの保留表示(特図1保留アイコン)2811〜2814が表示されている。保留表示は、特図の保留が残っている場合に表示される。ただし、スーパーリーチ中や大当り遊技中等の予め定められた状態では非表示になる場合もある。保留表示の数によって、現在の保留数が報知されている。なお、図34(8)に示す例では、装飾図柄表示装置208の表示画面における右端にも保留数を表す表示2089が示されている。この保留数を表す表示2089も、文字情報による表示であって、第一の表示の一例に相当する。図34(8)に示す4つの保留表示は、左側に表示されたものほど、入賞タイミング(保留タイミング)が古いものになる。これら4つの保留表示のうち、最も入賞タイミングが古い第1保留を表す第1保留表示2811は、外郭線となる枠表示1bのみで構成されている。この第1保留表示2811は、デフォルトの表示態様である。2番目に古い第2保留表示2812は、クエスチョンマークの記号の表示2a、その表示2aを囲む枠表示2b、および枠表示2bにおける枠の内側の背景表示2cで構成されている。3番目に古い第3保留表示2813は、ビックリマークの記号の表示3a、その表示3aを囲む枠表示3b、および枠表示3bにおける枠の内側の背景表示3cで構成されている。なお、記号も文字情報の一種に相当し、以下、記号も文字情報に含めて説明する。最も新しい第4保留表示2814は、「熱」といった文字情報による表示4a、その文字情報による表示4aを囲む枠表示4b、および枠表示4bにおける枠の内側の背景表示4cで構成されている。第2保留表示2812〜第4保留表示2814は、先読み予告の表示態様の保留表示である。なお、保留表示の表示態様も様々であり、保留表示の構成は、上記文字情報による表示、上記枠表示、および上記背景表示、さらには、文字情報による表示に代えてキャラクタ等の図柄表示のうちの何れか一つ又は複数の表示で構成されていてもよい。各保留に基づく図柄変動表示で大当りする信頼度は、第4保留表示2814の表示態様が最も高く、第3保留表示2813の表示態様が次に高く、第2保留表示2812の表示態様が3番目に高く、デフォルトの表示態様である第1保留表示2811は、信頼度が0%であることになり最も低いことになる。ここでは、信頼度は、文字情報によって表されているが、背景表示によって表されてもよく、図柄表示によって表されてもよい。
さらに、図34(8)に示す例では、装飾図柄表示装置208の左上に先読みゾーン中表示2088がなされている。この先読みゾーン中表示も、文字情報による表示(ここでは「殿ゾーン」)を含んだ第一の表示の一例に相当する。先読みゾーン中表示は、複数の図柄変動表示にわたって継続して行われる連続予告の一種であり、ゾーンの種類(例えば、姫ゾーン、侍ゾーン、老中ゾーン)が大当りの信頼度や確変状態の信頼度を表す場合がある。
次に、文字情報による表示を含む第一の表示が変化表示される例について説明する。
図35は、装飾図柄表示装置208に表示された、文字情報による表示を含む第一の表示が変化表示される例を複数種類示した図である。
図35(a)の左側には、図34(2)に示すボタン押下示唆表示PSと同じ表示が示されている。この図35(a)の左側に示すボタン押下示唆表示PSでは、ボタン押下可能時間表示PS3として「あと10秒」が表示されている。やがて時間が経過すると、図35(a)の右側に示すように、ボタン押下可能時間表示PS3は「あと9秒」になる。この「あと9秒」の表示位置は、左側の「あと10秒」の表示位置に比べて、右側にズレている。このように、ボタン押下可能時間表示PS3は、時間経過とともに左右方向に揺動表示される。また、右側の「PUSH」といった文字情報による表示PS1は、左側の文字情報による表示PS1に比べて、大きく表示さている。文字情報による表示PS1は、時間経過とともに拡大縮小表示を繰り返す。なお、中図柄表示領域208bや右図柄表示領域208cにおける装飾図柄の変動表示も、装飾された数字(文字情報による表示に相当)の移動表示と見ることもできる。
図35(b)の左側に示す装飾図柄表示装置208では、「装飾4」−「装飾5」−「装飾0」の装飾図柄の組み合わせが停止表示され、演出表示領域208dの左側の特図1保留表示領域281には、図34(8)に示す4つの保留表示2081〜2084と同じ表示が示されている。やがて、4つ表示されていた保留表示のうち最も古い、左端のデフォルトの表示態様の第1保留表示2811が表す保留による特図の図柄変動表示が開始され、それに合わせて装飾図柄の変動表示も開始される。図35(b)の右側に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が開始されており、デフォルトの表示態様の第1保留表示2811は、その保留消化に伴い消え、これまで第2保留表示2812であった保留表示(クエスチョンマークの文字情報の保留表示)が第1保留表示2811の表示位置へ、これまで第3保留表示2813であった保留表示(ビックリマークの文字情報の保留表示)が第2保留表示2812の表示位置へ、これまで第4保留表示2814であった保留表示(「熱」の文字情報の保留表示)が第3保留表示2813の表示位置へシフト移動している。すなわち、各保留表示が左側へ移動表示されている。この移動表示によって、遊技者は、信頼度が高い保留表示の図柄変動表示が開始される時期が近づいたことを知ることができる。また、装飾図柄表示装置208の表示画面における右端に示された保留数を表す表示2089の数字も一つ減って「3」になっている。
図35(c)は、図34(3)に示す、右打ちを示唆する文字情報による表示FSU1,FSD1がテロップ予告表示のように、枠表示FSU2,FSD2内を、打ち方示唆の方向と同じ左から右に向かって流れるように表示される例を示す図である。図35(d)は、図34(4)に示す、左打ちを示唆する文字情報による表示FSU1,FSD1がテロップ予告表示のように、枠表示FSU2,FSD2内を、打ち方示唆の方向と同じ右から左に向かって流れるように表示される例を示す図である。なお、図35(c)に示す例にしても、同図(d)に示す例にしても、文字情報による表示FSU1,FSD1に代えて、背景表示FSU3,FSD3が打ち方示唆の方向と同じ方向に流れるように表示される態様であってもよいし、背景表示FSU3,FSD3が打ち方示唆の方向と逆方向に流れるように表示される態様であってもよい。あるいは、文字情報による表示FSU1,FSD1と背景表示FSU3,FSD3がともに、打ち方示唆の方向と同じ方向に流れるように表示される態様であってもよく、この場合には、文字情報による表示FSU1,FSD1の移動速度と背景表示FSU3,FSD3の移動速度が同じであってもよいし、速度差を設けてもよい。
図36は、図34や図35を用いて説明した第一の表示が第二の表示にオーバーラップする例を複数示した図であり、図37も、図34や図35を用いて説明した第一の表示が第二の表示にオーバーラップする他の例を複数示した図である。図36や図37に示す例は、装飾図柄の変動表示の期間、あるいは特図の図柄変動表示の期間における例であって、この期間が第一の期間の一例に相当する。
図36および図37における左側の図では、いずれも第一停止が行われながらも装飾図柄が変動表示中の状態である。また、図36および図37における右側の図では、中図柄表示領域208bに老中のキャラクタ画像C1が出現する。このキャラクタ画像C1は、信頼度を示す表示である。ここにいう信頼度は、大当りについての信頼度であり、このキャラクタ画像C1は、現在行われている図柄変動表示の予告(いわゆる通常予告)、あるいは先読み予告を表す画像に相当する。また、先読み予告のうちの連続予告の一種であるステップアップ予告の登場キャラクタ画像であってもよいし、キャラクタ予告の登場キャラクタ画像であってもよい。キャラクタ画像C1の信頼度は、例えば30%(第二の信頼度の一例に相当)である。なお、信頼度は、大当りについてのものの他、制御状態(遊技状態)が確変状態であることを示す信頼度であってもよいし、有利な大当りであることを示す信頼度であってもよいし、当選した大当りのラウンド数を示す信頼度であってもよい(以下、同じ)。さらには、図36では保留表示(保留アイコン)が表示されていないが、保留表示を一旦消した状態であり、キャラクタ画像C1は、保留表示が表示されると表示態様が変化する保留変化予告を表す画像であってもよい。これらのキャラクタ画像C1の表示は、第二の表示の一例に相当する。キャラクタ画像C1の表示は、第1副制御部400における予告実行可否抽選に当選した場合に実行される。なお、図36や図37に示すキャラクタ画像C1の表示には、文字情報による表示が含まれていないが、含まれていてもよい。第二の表示の一例に相当するキャラクタ画像C1の表示は、中図柄表示領域208bで変動中の装飾図柄にオーバーラップして、その装飾図柄が視認不能になっている。
図36(a)の左側では、図34(1)を用いて説明したチュートリアル表示TUが行われている。図36(a)の右側に示すキャラクタ画像C1は、チュートリアル表示TUよりも後に表示されたにも関わらず、そのチュートリアル表示TUによって一部がオーバーラップされており、キャラクタ画像C1の足部分は、チュートリアル表示TUによって視認不能になっている。
図36(b)の左側では、図34(2)を用いて説明したボタン押下示唆表示PSが行われている。図36(b)の右側に示すキャラクタ画像C1も、ボタン押下示唆表示PSよりも後に表示されたにも関わらず、そのボタン押下示唆表示PSによって一部がオーバーラップされており、キャラクタ画像C1は部分的に、ボタン押下示唆表示PSによって視認不能になっている。なお、図36(b)の右側に示す例では、ボタン押下示唆表示PS自体も、オーバーラップする前の状態(左側の状態)に比べて視認困難になっているといえる。
図36(c)の左側では、図35(c)を用いて説明した、右打ちを示唆する打ち方示唆表示FSU,FSDが行われている。また、図36(d)の左側では、図35(d)を用いて説明した、左打ちを示唆する打ち方示唆表示FSU,FSDが行われている。図36(c)の右側に示すキャラクタ画像C1も、図36(d)の右側に示すキャラクタ画像C1も、打ち方示唆表示FSU,FSDよりも後に表示されたにも関わらず、上領域に表示された打ち方示唆表示FSUによって頭部分がオーバーラップされており、キャラクタ画像C1の頭部分は、上領域に表示された打ち方示唆表示FSUによって視認不能になっている。
図37(a)の左側では、図34(5)を用いて説明した下皿満タンエラー表示FEがやや上側に表示されている。図37(a)の右側に示すキャラクタ画像C1も、下皿満タンエラー表示FEよりも後に表示されたにも関わらず、その下皿満タンエラー表示FEによって顔部分がオーバーラップされており、キャラクタ画像C1の顔部分は、下皿満タンエラー表示FEによって視認不能になっている。
図37(b)の左側では、図34(6)を用いて説明した扉開放エラー表示OEがやや下側に表示されている。図37(b)の右側に示すキャラクタ画像C1も、扉開放エラー表示OEよりも後に表示されたにも関わらず、その扉開放エラー表示OEによって足部分がオーバーラップされており、キャラクタ画像C1の足部分は、扉開放エラー表示OEによって視認不能になっている。
図37(c)の左側では、図34(7)を用いて説明した電チュー開放中表示TOが表示されている。図37(c)の右側に示すキャラクタ画像C1も、電チュー開放中表示TOよりも後に表示されたにも関わらず、その電チュー開放中表示TOにおける、文字情報による表示TO1、枠表示TO2、および背景表示TO3の各一部によって右足部分がオーバーラップされており、キャラクタ画像C1の右足部分は視認不能になっている。
図37(d)の左側では、図34(8)を用いて説明した4つの保留表示2811〜2814が表示されている。図37(d)の右側に示すキャラクタ画像C1は、中図柄表示領域208bの下部から演出表示領域208dの中央部分にかけて表示されている。このキャラクタ画像C1も、最も新しい第4保留表示2814よりも後に表示されたにも関わらず、その第4保留表示2814によって左足部分の一部がオーバーラップされており、キャラクタ画像C1の左足部分の一部は、第4保留表示2814によって視認不能になっている。
以上説明した図36および図37に示す例では、第一の表示が先に表示されている状態で第二の表示が表示される例であったが、今度は、その逆の例について説明する。
図38は、第二の表示が先に表示されている状態で第一の表示が表示され、後から表示された第一の表示が、先に表示されていた第二の表示にオーバーラップする例を複数示した図であり、図39も、後から表示された第一の表示が、先に表示されていた第二の表示にオーバーラップする他の例を複数示した図である。図38や図39に示す例も、装飾図柄の変動表示の期間、あるいは特図の図柄変動表示の期間における例であって、この期間が第一の期間の一例に相当する。
図38および図39における左側の図では、いずれも第一停止が行われながらも装飾図柄が変動表示中の状態であって、変動中の中図柄表示領域208bには上述したキャラクタ画像C1が表示され、表示されたキャラクタ画像C1は、中図柄表示領域208bで変動中の装飾図柄にオーバーラップして、その装飾図柄が視認不能になっている。
図38(a)の右側では、図34(1)を用いて説明したチュートリアル表示TUが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の足部分は、そのチュートリアル表示TUによって一部がオーバーラップされ、キャラクタ画像C1の足部分は、チュートリアル表示TUによって視認不能になっている。また、第一停止が行われた左図柄表示領域208aの「装飾4」の一部も、チュートリアル表示TUのキャラクタ表示TU4によってオーバーラップされ、視認不能になっている。さらに、変動中の右図柄表示領域208cの一部も、チュートリアル表示TUの右端部分によってオーバーラップされ、装飾図柄の変動中の様子が視認不能になっている。
図38(b)の右側では、図34(2)を用いて説明したボタン押下示唆表示PSが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1は、そのボタン押下示唆表示PSによって部分的にオーバーラップされ、キャラクタ画像C1は部分的に、ボタン押下示唆表示PSによって視認不能になっている。なお、左図柄表示領域208aや右図柄表示領域208cではオーバーラップされておらず、それらの領域208a,208cでは視認良好である。
図38(c)の右側では、図35(d)を用いて説明した、左打ちを示唆する打ち方示唆表示FSU,FSDが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1は、上領域に表示された打ち方示唆表示FSUによって頭部分がオーバーラップされ、キャラクタ画像C1の頭部分は、上領域に表示された打ち方示唆表示FSUによって視認不能になっている。
図39(a)の右側では、図34(5)を用いて説明した下皿満タンエラー表示FEが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の顔部分は、その下皿満タンエラー表示FEによってオーバーラップされ、キャラクタ画像C1の顔部分は、下皿満タンエラー表示FEによって視認不能になっている。また、第一停止が行われた左図柄表示領域208aの「装飾4」の上側の一部も、下皿満タンエラー表示FEの左端部分によってオーバーラップされ、視認不能になっている。さらに、変動中の右図柄表示領域208cの一部も、下皿満タンエラー表示FEの右端部分によってオーバーラップされ、装飾図柄の変動中の様子が視認不能になっている。
図39(b)の右側では、図34(6)を用いて説明した扉開放エラー表示OEが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の足部分は、その扉開放エラー表示OEによってオーバーラップされ、キャラクタ画像C1の足部分は、扉開放エラー表示OEによって視認不能になっている。また、第一停止が行われた左図柄表示領域208aの「装飾4」の下側部分も、扉開放エラー表示OEの左端部分によってオーバーラップされ、視認不能になっている。さらに、変動中の右図柄表示領域208cの一部も、扉開放エラー表示OEの右端部分によってオーバーラップされ、装飾図柄の変動中の様子が視認不能になっている。
図39(c)の左側では、演出表示領域208dの中央部分に設けられた普図演出領域283で、図29(b)の(ア)〜(オ)に示す、普図の装飾図柄の変動表示(変動中演出)が実行された後、図29(a)に示す普図Bが停止表示されている。図39(c)の右側では、図34(7)を用いて説明した電チュー開放中表示TOが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の右足部分は、その電チュー開放中表示TOにおける文字情報による表示TO1、枠表示TO2、および背景表示TO3の各一部によってオーバーラップされ、キャラクタ画像C1の右足部分は視認不能になっている。また、変動中の右図柄表示領域208cの一部も、文字情報による表示TO1、枠表示TO2、および背景表示TO3の右端部分によってオーバーラップされ、装飾図柄の変動中の様子の一部が視認不能になっている。
図39(d)の左側では、演出表示領域208dにおける特図1保留表示領域281に3つの保留表示(特図1保留アイコン)2811〜2813が表示されている。また、中図柄表示領域208bの下部から演出表示領域208dの中央部分にかけて、キャラクタ画像C1も表示されている。図39(d)の右側では、第1特図始動口230に入賞があり、特図1の保留が一つ増加する。この結果、第4保留表示2814が増加アニメーションによって追加表示される。この第4保留表示2814は、「熱」といった文字情報による表示4aを含む信頼度が高い保留表示である。先に表示されていたキャラクタ画像C1の左足部分の一部は、追加表示された第4保留表示2814によってオーバーラップされ、キャラクタ画像C1の左足部分の一部は、第4保留表示2814によって視認不能になっている。
以上説明した図34〜図39に示す例では、文字情報による表示を含む第一の表示が、第二の表示にオーバーラップし、少なくとも第二の表示が視認困難になる例であったが、今度は、その逆の例について説明する。
図40は、第二の表示が第一の表示にオーバーラップする例を複数示した図であり、図41も、第二の表示が第一の表示にオーバーラップする他の例を複数示した図である。図40や図41に示す例も、装飾図柄の変動表示の期間、あるいは特図の図柄変動表示の期間における例であって、この期間が第一の期間の一例に相当する。
図40および図41における左側の図では、いずれも第一停止が行われながらも装飾図柄が変動表示中の状態である。一方、図40および図41における右側の図では、変動中の中図柄表示領域208bに上述したキャラクタ画像C1が出現し、出現したキャラクタ画像C1は、中図柄表示領域208bで変動中の装飾図柄にオーバーラップして、その装飾図柄が視認不能になっている。
図40(a)の左側では、図34(1)を用いて説明したチュートリアル表示TUが行われている。図40(a)の右側では、出現したキャラクタ画像C1の足部分が、チュートリアル表示TUの一部にオーバーラップし、チュートリアル表示TUの一部は、キャラクタ画像C1の足部分によって視認困難になっている。すなわち、チュートリアル表示TUにおける文字情報による表示TU1の上部分が視認困難になっている。
図40(b)の左側では、図34(2)を用いて説明したボタン押下示唆表示PSが行われている。図40(b)の右側では、出現したキャラクタ画像C1が、ボタン押下示唆表示PSにオーバーラップし、ボタン押下示唆表示PSのほとんどが、キャラクタ画像C1によって視認困難になっている。
図40(c)の左側では、図35(c)を用いて説明した、右打ちを示唆する打ち方示唆表示FSU,FSDが行われている。図40(c)の右側では、出現したキャラクタ画像C1が、上領域に表示された打ち方示唆表示FSUの一部にオーバーラップし、その一部の部分では、打ち方示唆表示FSUのうちの文字情報による表示FSU1が視認困難になっている。
図40(d)の左側では、図35(d)を用いて説明した、左打ちを示唆する打ち方示唆表示FSU,FSDが行われている。図40(d)の右側では、出現したキャラクタ画像C1が、上領域に表示された打ち方示唆表示FSUの一部にオーバーラップし、その一部の部分では、打ち方示唆表示FSUのうちの文字情報による表示FSU1が視認困難になっている。
なお、図40(c)にしても同図(d)にしても、出現したキャラクタ画像C1が、下領域に表示された打ち方示唆表示FSDにオーバーラップしていないが、上領域に表示された打ち方示唆表示FSUとともにオーバーラップしてもよいし、下領域に表示された打ち方示唆表示FSDのみにオーバーラップしてもよい。
図41(a)の左側では、図34(5)を用いて説明した下皿満タンエラー表示FEがやや上側に表示されている。図41(a)の右側では、出現したキャラクタ画像C1の顔部分が、下皿満タンエラー表示FEの中央部分にオーバーラップし、下皿満タンエラー表示FEの中央部分は視認困難になっている。
図41(b)の左側では、図34(6)を用いて説明した扉開放エラー表示OEがやや下側に表示されている。図41(b)の右側では、出現したキャラクタ画像C1の足部分が、扉開放エラー表示OEの中央部分にオーバーラップし、扉開放エラー表示OEの中央部分は視認困難になっている。
図41(c)の左側では、図34(7)を用いて説明した電チュー開放中表示TOが表示されている。図41(c)の右側では、出現したキャラクタ画像C1の右足部分が、電チュー開放中表示TOの文字情報による表示TO1の一部にオーバーラップし、文字情報による表示TO1の一部は視認困難になっている。
図41(d)の左側では、図34(8)を用いて説明した4つの保留表示2811〜2814が表示されている。図41(d)の右側では、出現したキャラクタ画像C1の左足部分が第4保留表示2814の一部にオーバーラップし、第4保留表示2814は視認困難になっている。
以上説明した図40および図41に示す例では、第一の表示が先に表示されている状態で第二の表示が表示される例であったが、今度は、その逆の例について説明する。
図42は、第二の表示が先に表示されている状態で第一の表示が表示され、第二の表示が第一の表示にオーバーラップする例を複数示した図であり、図43も、先に表示されていた第二の表示が後から表示された第一の表示にオーバーラップする他の例を複数示した図である。図42や図43に示す例も、装飾図柄の変動表示の期間、あるいは特図の図柄変動表示の期間における例であって、この期間が第一の期間の一例に相当する。
図42および図43における左側の図では、いずれも第一停止が行われながらも装飾図柄が変動表示中の状態であって、変動中の中図柄表示領域208bには上述したキャラクタ画像C1が表示され、表示されたキャラクタ画像C1は、中図柄表示領域208bで変動中の装飾図柄にオーバーラップして、その装飾図柄が視認不能になっている。すなわち、表示順は、装飾図柄の変動表示が開始された後に、キャラクタ画像C1の表示が開始されている。
図42(a)の右側では、図34(1)を用いて説明したチュートリアル表示TUが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の足部分が、そのチュートリアル表示TUにおける文字情報による表示TU1の一部にオーバーラップし、文字情報による表示TU1の一部が視認困難になっている。なお、装飾図柄の変動表示によっては、チュートリアル表示TUはオーバーラップされておらず、視認性を妨げられていない。
図42(b)の右側では、図34(2)を用いて説明したボタン押下示唆表示PSが開始されているが、先に表示されていたキャラクタ画像C1が、そのボタン押下示唆表示PSのほとんどにオーバーラップして、キャラクタ画像C1はほとんど視認不能になっている。
図42(c)の右側では、図35(d)を用いて説明した、左打ちを示唆する打ち方示唆表示FSU,FSDが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の頭部分は、上領域に表示された打ち方示唆表示FSUの一部にオーバーラップし、その一部が視認不能になっている。
図43(a)の右側では、図34(5)を用いて説明した下皿満タンエラー表示FEが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の顔部分は、その下皿満タンエラー表示FEの左右方向中央部分にオーバーラップし、その中央部分が視認不能になっている。
図43(b)の右側では、図34(6)を用いて説明した扉開放エラー表示OEが開始されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の足部分は、その扉開放エラー表示OEの左右方向中央部分にオーバーラップし、その中央部分が視認不能になっている。
図43(c)の左側に示す普図演出領域283に何も表示されていない。すなわち、普図の装飾図柄の変動表示(変動中演出)が実行されていない。一方、図43(c)の右側では、図34(7)を用いて説明した電チュー開放中表示TOが開始されており、普図演出領域283にはキャラクタ画像表示TO4が表示され、その普図演出領域283からはみ出すように、文字情報による表示TO1、枠表示TO2、および背景表示TO3が表示されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の右足部分は、その電チュー開放中表示TOにおける文字情報による表示TO1の一部にオーバーラップし、その一部が視認不能になっている。
図43(d)の左側に示す特図1保留表示領域281には、3つの保留表示(特図1保留アイコン)2811〜2813が表示されている。また、中図柄表示領域208bの下部から演出表示領域208dの中央部分にかけて、キャラクタ画像C1も表示されている。図43(d)の右側では、第1特図始動口230に入賞があり、特図1の保留が一つ増加する。この結果、第4保留表示2814が増加アニメーションによって追加表示され、特図1保留表示領域281には、4つの保留表示(特図1保留アイコン)2811〜2814が表示されている。先に表示されていたキャラクタ画像C1の左足部分の一部は、追加表示された第4保留表示2814の一部にオーバーラップし、第4保留表示2814が視認困難になっている。
以上説明した図34〜図43に示す例では、文字情報による表示を含む第一の表示の全体が、不透明なもの、すなわち透過性が0%のものであったが、透過性が0%より高い例(ここでは、50%となる半透明の例)について説明する。
図44は、少なくとも一部が半透明の第一の表示が、第二の表示にオーバーラップする例を複数示した図であり、図45も、少なくとも一部が半透明の第一の表示が、第二の表示にオーバーラップする他の例を複数示した図である。図44や図45に示す例も、装飾図柄の変動表示の期間、あるいは特図の図柄変動表示の期間における例であって、この期間が第一の期間の一例に相当する。
図44および図45における左側の図では、いずれも第一停止が行われながらも装飾図柄が変動表示中の状態である。また、図44および図45における右側の図では、中図柄表示領域208bに、第二の表示の一例に相当する、上述したキャラクタ画像C1の表示が出現する。
図44(a)では、チュートリアル表示TU’が行われている。図44(a)に示すチュートリアル表示TU’は、文字情報による表示TU1’の全部と背景表示TU3’の全部が半透明であり、枠表示TU2の全部とキャラクタ表示TU4の全部は不透明(透過率が0%)である。この結果、図44(a)の右側に示すキャラクタ画像C1の足部分は、チュートリアル表示TU’の半透明な部分である文字情報による表示TU1’と背景表示TU3’によってオーバーラップされているが、その足部分は、半透明な文字情報による表示TU1’および背景表示TU3’を通して視認可能である。一方、不透明なキャラクタ表示TU4がオーバーラップした、左図柄表示領域208aの「装飾4」の下側部分は、視認不能である。
図44(b)では、ボタン押下示唆表示PS’が行われている。図44(b)に示すボタン押下示唆表示PS’は、文字情報による表示PS1’の全部とボタン押下可能時間表示PS3’の全部が半透明であり、ボタンの画像表示PS2の全部は不透明(透過率が0%)である。この結果、図44(b)の右側に示すキャラクタ画像C1の顔部分と足部分は、ボタン押下示唆表示PS’の半透明な部分である文字情報による表示PS1’とボタン押下可能時間表示PS3’によってオーバーラップされているが、これらの部分は、半透明な文字情報による表示PS1’およびボタン押下可能時間表示PS3’を通して視認可能である。一方、キャラクタ画像C1において、不透明なボタンの画像表示PS2がオーバーラップした胴体部分は、視認不能である。
図44(c)では、右打ちを示唆する打ち方示唆表示FSU’,FSD’が行われている。また、図44(d)では、左打ちを示唆する打ち方示唆表示FSU’,FSD’が行われている。図44(c)に示す打ち方示唆表示FSU’,FSD’にしても、同図(d)に示す打ち方示唆表示FSU’,FSD’にしても、文字情報による表示FSU1’,FSD1’、枠表示FSU2’,FSD2’、および背景表示FSU3’,FSD3’の総てが半透明である。すなわち、打ち方示唆表示FSU’,FSD’全部が半透明である。この結果、図44(c)や同図(d)の右側に示すキャラクタ画像C1の頭部分は、上領域に表示された打ち方示唆表示FSU’によってオーバーラップされているが、この頭部分は、半透明な打ち方示唆表示FSU’を通して視認可能である。
図45(a)では、下皿満タンエラー表示FE’が行われている。図45(a)に示す下皿満タンエラー表示FE’は、文字情報による表示FE1’、枠表示FE2’、および背景表示FE3’の総てが半透明である。すなわち、下皿満タンエラー表示FE’全部が半透明である。この結果、図45(a)の右側に示すキャラクタ画像C1の顔部分は、下皿満タンエラー表示FE’によってオーバーラップされているが、この顔部分は、半透明な下皿満タンエラー表示FE’を通して視認可能である。
図45(b)では、扉開放エラー表示OE’が行われている。図45(b)に示す扉開放エラー表示OE’も、文字情報による表示OE1’、枠表示OE2’、および背景表示OE3’の総てが半透明である。すなわち、扉開放エラー表示OE’全部が半透明である。この結果、図45(b)の右側に示すキャラクタ画像C1の足部分は、扉開放エラー表示OE’によってオーバーラップされているが、この足部分は、半透明な扉開放エラー表示OE’を通して視認可能である。
図45(c)では、電チュー開放中表示TO’が行われている。図45(c)に示す電チュー開放中表示TO’は、普図演出領域283からはみ出した、文字情報による表示TO1’の全部、枠表示TO2’の全部、および背景表示TO3’の全部が半透明であり、普図演出領域283内に収まっているキャラクタ画像表示TO4の全部は不透明(透過率が0%)である。この結果、図45(c)の右側に示すキャラクタ画像C1の右足部分は、文字情報による表示TO1’、枠表示TO2’、および背景表示TO3’によってオーバーラップされているが、この右足部分は、半透明なこれらの表示TO1’〜TO3’を通して視認可能である。
図45(d)では、4つの保留表示2811’〜2814’が表示されている。これら4つの保留表示2811’〜2814’はいずれも、文字情報による表示2a’〜4a’、枠表示1b’〜4b’、背景表示2c’〜4c’が半透明である。すなわち、各保留表示2811’〜2814’は全体が半透明である。この結果、図45(d)の右側に示すキャラクタ画像C1の左足部分の一部は、第4保留表示2814’によってオーバーラップされているが、この左足部分一部は、半透明な第4保留表示2814’を通して視認可能である。
なお、表示された保留表示のうちの一部の保留表示が半透明であってもよい。例えば、先読み予告を兼ねる保留表示が半透明であってもよいし、反対に先読み予告を兼ねる保留表示は不透明であってデフォルトの保留表示が半透明であってもよい。また、保留表示は、透過率が上昇していくアニメーション、あるいは透過率が下降していくアニメーションといった透過率が変化するアニメーションによって表示されてもよい。
さらに、図44および図45に示す例ではいずれも透過率は50%であったが、0%より高く100%未満であればよい。また、透過率が100%の場合は、一旦消えていると見ることもできる。また、文字情報による表示の全体が透過性を有する場合の他、文字情報による表示の一部のみが透過性を有する場合であってもよい。さらに、文字情報による表示、枠表示、背景表示という構成であれば、いずれか一つ又は複数の構成の表示が透過性を有すればよく、全構成の表示が透過性を有する態様であってもよい。また、一つの表示に対して、透過性を有する期間と不透明(透過率が0%)の期間を設けてもよい。また、第二の表示も透過性を有する場合があってもよく、この場合、第一の表示の透過率と第二の表示の透過率は同じであってもよいし、第一の表示の透過率が第二の表示の透過率よりも高くてもよいし、反対に低くてもよい。
続いて、その他の変形例について説明する。
図46は、各変形例を示す図である。図46に示す例も、装飾図柄の変動表示の期間、あるいは特図の図柄変動表示の期間における例であって、この期間が第一の期間の一例に相当する。
図46(a)は、文字情報による表示D1のみが透過性を有する例を示すである。この例では、「チャンス」という太文字の厚さ部分が透過性を有し、左図柄表示領域208aの「装飾4」の一部や、中図柄表示領域208bに表示されたキャラクタ画像C1の一部や、変動中の右図柄表示領域208cの一部が、透過性を有する文字情報による表示D1を通して視認可能である。
図46(b)は、老中のキャラクタ画像C1に代えて、サボテンを模した埴輪のキャラクタ画像C2が出現する。キャラクタ画像C2の表示は、第1副制御部400における予告実行可否抽選に当選した場合に実行される。このキャラクタ画像C2の表示は、第三の表示の一例に相当する。キャラクタ画像C2は、キャラクタ画像C1と比べて、画像の大きさが、図46(b)に示すように小さくてもよいし、反対に大きくてもよいし、あるいは同じでもよい。また、キャラクタ画像C2の表示位置は、キャラクタ画像C1と比べて、異なっていてもよいし、同じでもよい。また、このキャラクタ画像C2も、大当りについての信頼度を示す表示であり、通常予告や先読み予告を表す画像である。また、ステップアップ予告やキャラクタ予告であってもよい。キャラクタ画像C2の信頼度は、例えば70%(第三の信頼度の一例に相当)であるが、キャラクタ画像C1の信頼度より高くてもよいし、低くてもよいし、あるいは同じであってもよい。図46(b)に示すキャラクタ画像C2は、中図柄表示領域208bに表示されるが、チュートリアル表示TU(第一の表示)によってオーバーラップされておらず、キャラクタ画像C1とは異なり、全体が視認可能である。すなわち、チュートリアル表示TU(第一の表示)がキャラクタ画像C2の表示(第三の表示)にオーバーラップしないように構成されている。
図46(c)は、チュートリアル表示TUの一部、すなわち文字情報による表示TU1の一部が、可動手段によってオーバーラップされる例を示す図である。図46(c)に示す可動手段は、図3に示す演出可動体224である。図46(c)の左側の図では、前腕部224bが伸びているが、図46(c)の右側の図では、前腕部224bが回動し、拳部分によって文字情報による表示TU1の一部が隠され、視認困難になっている。この変形例では、チュートリアル表示TU(第一の表示)の少なくとも一部が、可動手段の可動範囲に重なる位置に表示される。なお、前腕部224b全体、あるいは可動手段全体が、文字情報による表示TU1の一部にオーバーラップしてもよい。また、可動手段は、文字情報による表示TU1の全体、さらにはチュートリアル表示TU(第一の表示)の全体にオーバーラップしてもよい。
図46(d)は、キャラクタ画像C1の一部が、可動手段によってオーバーラップされる例を示す図である。図46(d)では、第二の表示の一例に相当するキャラクタ画像C1の表示が右図柄表示領域208cに表示されている。図46(d)の左側の図では、前腕部224bが伸びているが、図46(c)の右側の図では、前腕部224bが回動し、拳部分によってキャラクタ画像C1の一部が隠され、視認困難になっている。この変形例では、キャラクタ画像C1の表示(第二の表示)の少なくとも一部が、可動手段の可動範囲に重なる位置に表示される。なお、前腕部224b全体、あるいは可動手段全体が、キャラクタ画像C1の一部にオーバーラップしてもよい。また、可動手段は、キャラクタ画像C1の表示(第二の表示)の全体にオーバーラップしてもよい。
以上、図34〜図46を用いて、第一の表示〜第三の表示について詳細に説明したが、第一の表示は、文字情報による表示のみによって構成されていてもよい。また、第一の表示は、チュートリアル表示、テロップ予告表示、セリフ予告表示、ボタン押下示唆表示、打ち方示唆表示(右打ち、左打ち)、エラー表示、電チュー開放中表示、保留表示、装飾図柄表示、確変中表示、時短中表示、先読みゾーン中表示、信頼度を含む表示、のうちの少なくとも何れかであってもよい。また、第二の表示は、予告表示、先読み予告表示、キャラ予告表示、ステップアップ予告表示、保留変化予告表示、カットイン予告表示、全画面予告表示、保留表示、のうちの少なくとも何れかであってもよい。
また、第一の表示の少なくとも一部は、移動可能な表示であってもよい。第二の表示の少なくとも一部は、移動可能な表示であってもよい。また、第一の表示の全部は、移動可能な表示であってもよい。第二の表示の全部は、移動可能な表示であってもよい。また、第一の表示は、文字情報による表示のみが移動可能な表示であってもよい。
また、第一の表示は、信頼度を有した表示であってもよく、第二の表示は、信頼度を有した表示であってもよい。
また、第三の表示は、信頼度を有した表示であってもよい。第二の表示の信頼度は、第三の表示の信頼度よりも、小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。
また、第二の表示の表示位置は、第三の表示の表示位置とは少なくとも一部が異なっていてもよい。また、第二の表示の表示位置は、第三の表示の表示位置とは全部が異なっていてもよい。
また、第一の表示の大きさは、第二の表示の大きさよりも、小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。また、第一の表示の大きさは、第三の表示の大きさよりも、小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。さらに、第二の表示の大きさは、第三の表示の大きさよりも、小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。
また、第一の部分表示の大きさは、第一の表示から第一の部分表示を除いた表示の大きさよりも、小さくてもよいし、大きくてもよいし、同じでもよい。
次に表示タイミングについて補足する。図34〜図46を用いた説明では、第一の期間における説明であった。すなわち、第一の期間において、第一の表示の表示開始の後に第二の表示の表示開始が行われるように構成してもよい。また、第一の期間において、第一の表示の表示開始の後に第三の表示の表示開始が行われるように構成してもよい。また、第一の期間において、第二の表示の表示開始の後に第一の表示の表示開始が行われるように構成してもよい。また、第一の期間において、第三の表示の表示開始の後に第一の表示の表示開始が行われるように構成してもよい。また、第一の期間において、第二の表示の表示開始時期と第三の表示の表示開始時期は同時であってもよい。また、第一の期間において、第一の表示の表示開始と第二の表示の表示開始が同時に行われるように構成してもよい。また、第一の期間において、第一の表示の表示開始と第三の表示の表示開始が同時に行われるように構成してもよい。また、第一の期間において、第一の表示の表示終了と第二の表示の表示終了が同時に行われるように構成してもよい。また、第一の期間において、第一の表示の表示終了と第三の表示の表示終了が同時に行われるように構成してもよい。
以上説明した第一の期間は、図柄変動表示、図柄非変動表示、大当り遊技状態、通常遊技状態、確変状態、潜伏確変状態、時短状態、先読みゾーン状態、電チュー開放状態、電チュー非開放状態、アタッカ開放状態、アタッカ非開放状態、のうちの少なくとも何れかの期間であってもよい。
また、第一の期間の後の期間(以下、「第二の期間」と言う。)に着目してもよい。この第二の期間において、第一の表示の表示を終了してもよい。また、第二の期間において、第二の表示の表示を終了してもよい。また、第二の期間において、第三の表示の表示を終了してもよい。また、第二の期間において、第一の表示の表示終了の後に第二の表示の表示終了が行われるように構成してもよい。また、第二の期間において、第一の表示の表示終了の後に第三の表示の表示終了が行われるように構成してもよい。また、第二の期間において、第二の表示の表示終了の後に第一の表示の表示終了が行われるように構成してもよい。また、第二の期間において、第三の表示の表示終了の後に第一の表示の表示終了が行われるように構成してもよい。また、第二の期間において、第二の表示の表示終了時期と第三の表示の表示終了時期は同時であってもよい。
以上説明した第二の期間は、図柄変動表示、図柄非変動表示、大当り遊技状態、通常遊技状態、確変状態、潜伏確変状態、時短状態、先読みゾーン状態、電チュー開放状態、電チュー非開放状態、アタッカ開放状態、アタッカ非開放状態、のうちの少なくとも何れかの期間であってもよい。
続いて、透過性について補足する。
表示期間中に第一の表示の透明度が変化してもよい。また、表示期間中に第一の表示が透明になってもよい。また、表示期間中に第一の表示が不透明になってもよい。また、表示期間中に第二の表示の透明度が変化してもよい。また、表示期間中に第二の表示が透明になってもよい。また、表示期間中に第二の表示が不透明になってもよい。さらに、第一の表示は、文字情報による表示のみが半透明部であってもよい。また、文字情報による表示の一部が半透明部であってもよい。また、文字情報による表示の全部が半透明部であってもよい。なお、本明細書では半透明を透過率50%のこととして説明している箇所もあるが、50%に限らず、0%より大きく100%未満の透過率であっても半透明と称してもよい。
次に、演出について補足する。
第一の期間の少なくとも一部において、第一の演出の少なくとも一部が、第一の表示の少なくとも一部にオーバーラップするように構成されてもよい。また、第一の期間の少なくとも一部において、第一の演出の少なくとも一部が、第二の表示の少なくとも一部にオーバーラップするように構成されてもよい。ここにいう第一の演出とは、例えば、可動手段の動作による演出であってもよい。
次に、表示のオーバーラップについて補足する。
第一の部分表示が、第二の部分表示にオーバーラップするように構成されるとは、第二の部分表示が表示手段に表示されないことであってもよいし、第二の部分表示が表示手段に表示されるが視認不可能なことであってもよいし、第二の部分表示が表示手段に表示されるが視認可能なことであってもよい。他の表示の組合せによるオーバーラップも同様である。
また、各実施形態は相互に実施可能である。
また、本発明は、封入式のパチンコ機にも適用することができる。
図47は、本発明を適用可能な封入式のパチンコ機の正面図である。
図47に示す封入式のパチンコ機900では、所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を遊技台内部で循環させる。すなわち、発射手段901から遊技領域902に発射された遊技媒体が、遊技領域902から排出されて再び発射手段901へ供給可能としている。また、遊技媒体の数(賞球、貸球、総持玉数等)の情報や、その他の情報を表示する表示手段903が遊技台前面の遊技領域902の下方に配設されており、図1に示す上皿126や下皿128は設けられていない。
以上説明したように、図47に示すパチンコ機900は、球を封入し、封入した球をパチンコ機内で循環させて使用するものであって、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
さらに、本発明は、回胴遊技機(スロットマシン)にも適用することができる。例えば、スロットマシンに設けられた液晶表示装置において第一の表示〜第三の表示を表示させながら本発明を実現することができる。
以上の記載では、
『遊技に関する演出を少なくとも実行可能な演出表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備えた遊技台であって、
前記演出表示手段は、複数の演出表示(例えば、キャラ予告、会話予告、チュートリアル予告、ステップアップ予告等)を少なくとも表示可能なものであり、
前記複数の演出表示のうちの一つは、第一の演出表示(例えば、チュートリアル予告)であり、
前記複数の演出表示のうちの一つは、第二の演出表示(例えば、キャラ予告)であり、
前記演出表示手段は、前記第一の演出表示を、前記第二の演出表示がなされる以前から少なくとも開始可能なものであり(例えば、図20(f))、
前記演出表示手段は、前記第二の演出表示の少なくとも一部が前記第一の演出表示により隠されるように、該第二の演出表示を少なくとも表示可能なものである(例えば、図20(g))、
ことを特徴とする遊技台。』について説明した。
なお、前記演出表示手段は、前記第二の演出表示の少なくとも一部を、前記第一の演出表示の背面側のレイヤで表示可能なものであってもよい。
また、演出表示手段を少なくとも制御可能な演出表示制御手段を備えた態様であってもよい。
さらに、前記第二の演出表示がなされる以前とは、前記第二の演出表示の開始と同時も含まれる。
また、『前記第一の演出表示(例えば、チュートリアル予告)および前記第二の演出表示(例えば、キャラ予告)のうちの少なくとも一方の表示は、予告表示を少なくとも含む表示である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段と、
図柄変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段と、
を備え、
前記予告表示は、前記当否判定の結果に関する表示であってもよい。
また、前記図柄表示手段は、前記当否判定の結果に対応した図柄態様を少なくとも停止表示可能なものであり、
前記予告表示は、予告対象となる図柄変動表示が実行される前に開始される先読み予告の表示であってもよいし、予告対象となる図柄変動表示が実行された以降に開始される通常予告の表示であってもよい。
また、『前記第一の演出表示(例えば、チュートリアル予告)は、文字情報による表示を少なくとも含む表示である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記第一の演出表示は、文章による表示を少なくとも含む表示であってもよく、例えば、これから開始される可能性のある演出、これから開始する演出、あるいは現在実行中の演出についての説明を少なくとも含む表示であってもよく、いわゆるチュートリアルを少なくとも含む表示であってもよい。
また、『前記第二の演出表示(例えば、ステップアップ予告)は、第一の部分を少なくとも含む表示であり、
前記第一の部分は、大当りの信頼度を少なくとも示唆可能な部分(例えば、ステップ数を表す数字部分)であり、
前記演出表示手段は、少なくとも一部の期間(例えば、図23(c)〜同図(e)の期間)で、前記第一の部分を遊技者が認識可能となるように、前記第二の演出表示を少なくとも表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、当否判定を少なくとも実行可能な当否判定手段を備え、
前記当否判定手段は、前記当否判定の結果として、大当りの当否判定の結果を少なくとも導出可能なものであってもよい。
また、『前記第二の演出表示(例えば、ステップアップ予告)は、第二の部分を少なくとも含む表示であり、
前記演出表示手段は、前記第二の部分が前記第一の演出表示により少なくとも隠されるように、前記第二の演出表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記演出表示手段は、前記第一の部分が前記第一の演出表示により少なくとも隠されないように、前記第二の演出表示を少なくとも表示可能なものである(例えば、図23(c)〜同図(e))、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記演出表示手段は、第一の期間では、前記第一の部分を少なくとも隠すように、前記第一の演出表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記演出表示手段は、第二の期間では、前記第一の部分が視認可能なように、前記第二の演出表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記第一の期間は、前記第一の演出表示(例えば、チュートリアル予告)が行われている期間(例えば、図22(a)〜同図(c)の期間)であり、
前記第二の期間は、前記第一の演出表示が終了し、該第一の演出表示が消えた後の期間(例えば、図22(d)〜同図(e)の期間)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記複数の演出表示のうちの一つは、第三の演出表示(例えば、先読み予告の表示態様の保留表示h12)であり、
前記演出表示手段は、前記第三の演出表示の少なくとも一部が前記文字情報による表示(例えば、「潜伏モード中は高確率のチャンス」)により隠されるように、該第三の演出表示を少なくとも表示可能なものである(例えば、図23(c)〜同図(d))、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記演出表示手段は、前記第三の演出表示を、前記文字情報を少なくとも識別可能な状態で表示可能なものであってもよい。
また、『前記複数の演出表示のうちの一つは、第四の演出表示(例えば、振りもの予告)であり、
前記演出表示手段は、第三の期間では、前記第四の演出表示の少なくとも一部が前記第二の演出表示(例えば、キャラ予告)により隠されるように、該第四の演出表示を少なくとも表示可能なものであり、
前記演出表示手段は、第四の期間では、前記第四の演出表示を視認可能なように少なくとも表示可能なものであり、
前記第三の期間は、前記第二の演出表示が行われている期間(例えば、図24(d)の期間)であり、
前記第四の期間は、前記第二の演出表示が行われていない期間(例えば、図24(c),(d’)(e)の期間)である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記演出表示手段は、前記第四の演出表示の少なくとも一部を、前記第二の演出表示の背面側に表示可能なものであってもよい。
以上の説明では、
『複数の演出表示を少なくとも実行可能な演出表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備えた遊技台であって、
前記複数の演出表示のうちの少なくとも一つは、第一の演出表示[例えば、チュートリアル予告あるいは会話予告といった文字情報予告]であり、
前記複数の演出表示のうちの少なくとも一つは、第二の演出表示[例えば、保留予告]であり、
前記演出表示手段は、第一の期間[例えば、図23(c)の図柄変動開始後の期間]に前記第一の演出表示を少なくとも開始可能な表示手段であり、
前記演出表示手段は、第二の期間[例えば、図23(c)のチュートリアル予告開始後、または図22(d)の期間]に前記第二の演出表示を少なくとも開始可能な表示手段であり、
前記第二の期間は、前記第一の期間よりも少なくとも後となる期間であり、
前記第一の演出表示は、文字情報による表示を少なくとも含む表示であり、
前記第二の演出表示は、文字情報による表示を少なくとも含まない表示であり、
前記第二の演出表示は、先読み予告態様をした保留アイコン[例えば、保留予告Aや保留予告B]であり、
前記演出表示手段は、前記第二の演出表示として、第二の先読み予告態様をした保留アイコン(以下、「第二の保留アイコン」という。)[例えば、保留予告A]を表示可能な表示手段であり、
前記演出表示手段は、前記第二の演出表示として、第三の先読み予告態様をした保留アイコン(以下、「第三の保留アイコン」という。)[例えば、保留予告B]を表示可能な表示手段であり、
前記第二の期間の開始タイミングとは、保留が増加したことに応じて、保留アイコンが表示開始されるタイミングのことであり、
前記演出表示手段は、通常態様をした保留アイコン(以下、「第一の保留アイコン」という。)[例えば、通常保留]を表示可能な表示手段であり、
前記第一の演出表示と前記第二の保留アイコンが表示される場合(以下、「第一の状態」という。)[例えば、図21(c)の場合や図22(d)の場合]があり、
前記第一の状態において、前記第二の保留アイコンの少なくとも一部(以下、「第二の領域」という。)よりも前記第一の演出表示の少なくとも一部が優先的に表示されることで、該第二の領域が表示されないように構成されており、
前記第一の演出表示と前記第三の保留アイコンが表示される場合(以下、「第二の状態」という。)[例えば、図23(c)の場合]があり、
前記第二の状態において、前記第三の保留アイコンの少なくとも一部(以下、「第三の領域」という。)よりも前記第一の演出表示の少なくとも一部が優先的に表示されることで、該第三の領域が表示されないように構成されており、
前記第一の保留アイコンは、該第一の保留アイコンと前記第一の演出表示が表示される場合であっても、全体が表示されるように構成されており、
前記第二の保留アイコンと前記第三の保留アイコンは、大当りの信頼度が異なる、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『当否判定を実行可能な当否判定手段[例えば、特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304]を備え、
前記第一の演出表示は、前記当否判定の結果に応じて表示される予告表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記第三の保留アイコン[例えば、保留予告B]は、前記第二の保留アイコン[例えば、保留予告A]よりも大当りの信頼度が高い保留アイコンであり、
前記第三の保留アイコンは、遊技者が前記第二の保留アイコンと識別可能な保留アイコンである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記第二の演出表示は、第三の期間[例えば、図21(d)の期間や図22(e)の期間]に全部が視認可能に表示される演出表示であり、
前記第三の期間は、前記第一の演出表示が終了した後の期間である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示が表示されていない場合[例えば、図21(b)の場合]に全部が視認可能に表示される演出表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『前記複数の演出表示のうちの少なくとも一つは、第三の演出表示[例えば、振りもの予告]であり、
前記第一の演出表示と前記第三の演出表示が表示される場合(以下、「第三の状態」という。)[例えば、図24(e’)の場合]があり、
前記第三の状態において、前記第三の演出表示の少なくとも一部(以下、「第四の領域」という。)よりも前記第一の演出表示の少なくとも一部が優先的に表示されることで、該第四の領域が表示されないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載では、
『 表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示[例えば、チュートリアル表示TU,ボタン押下示唆表示PS,打ち方示唆表示FSU,下皿満タンエラー表示FE,扉開放エラー表示OE,電チュー開放中表示TO,第4保留表示2814]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第二の表示[例えば、老中のキャラクタ画像C1の表示]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記第一の表示は、文字情報による表示[例えば、文字情報による表示TU1,PS1,FSU1,FE1,OE1,TO1,4a]を少なくとも含む表示であり、
前記第一の表示の少なくとも一部(以下、「第一の部分表示」という。)が、前記第二の表示の少なくとも一部(以下、「第二の部分表示」という。)にオーバーラップするように構成され[例えば、図44や図45に示す例]、
前記第一の部分表示は、透過性を少なくとも有する表示であり、
前記第二の部分表示は、前記第一の部分表示を通して視認可能な表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
ここで、前記表示手段は、第一の表示を必ず表示する手段であってもよく、第二の表示を必ず表示する手段であってもよい。
前記第一の表示は、文字情報のみの表示であってもよいし、文字情報の他に画像や記号を含むる表示であってもよい。
第一の表示としては、例えば、チュートリアル表示、テロップ予告表示、セリフ予告表示、ボタン押下示唆表示、打ち方示唆表示(右打ち、左打ち)、エラー表示、電チュー開放中表示、保留表示、装飾図柄表示、確変中表示、時短中表示、先読みゾーン中表示等があげられる。
第二の表示としては、例えば、予告表示、先読み予告表示、キャラ予告表示、ステップアップ予告表示、保留変化予告表示、カットイン予告表示、全画面予告表示、保留表示(保留アイコン表示)、保留消化後の変動中に対応した変動アイコン表示等があげられる。
前記第一の部分表示は、前記第一の表示の全体であってもよい。また、前記第二の部分表示は、前記第二の表示の全体であってもよい。
前記第一の部分表示は、透過性の他、装飾性や立体表示性等の他の性質を有する表示であってもよいし、透過性のみを有する表示であってもよい。透過性は、100%であってもよいし、100%未満であってもよい。また、透過性は、0%を越えていればよい。
前記第二の部分表示は、透過性を有しない表示であってもよいし、透過性を有する表示であってもよい。前記第一の部分表示における透過性は、前記第二の部分表示における透過性よりも、高くてもよいし低くてもよいし、あるいは同じであってもよい。
この遊技台によれば、表示手段に特徴を持った遊技台を実現できる。また、前記第一の部分表示が前記第二の部分表示にオーバーラップすることで第二の部分表示に遊技者を注目させることができるとともに、文字情報の理解も並行して行わせることができる場合がある。また、オーバーラップされた第二の部分表示も視認できるので遊技者により第二の表示に注目させることができる場合がある。
また、
『 前記文字情報による表示の少なくとも一部が、透過性を有する表示[例えば、図46(a)に示す例]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記文字情報による表示の全部が、透過性を有する表示であってもよい。
この遊技台によれば、前記第二の表示を前記文字情報による表示がオーバーラップしても両方を認識することができる場合がある。
また、
『 前記第一の表示は、透過性を有しない部分を含んで構成された表示[例えば、図44(b)に示す例]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第二の表示を、前記第一の部分表示(透過性を有する部分)がオーバーラップする場合と、前記透過性を有しない部分がオーバーラップする場合とで異なる印象を遊技者に与えることができる場合がある。
また、
『 前記第二の表示は、文字情報による表示を含まない表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第二の表示を認識し易い場合がある。
また、
『 前記表示手段は、第一の期間[例えば、装飾図柄の変動表示の期間]に前記第一の表示を表示開始可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第二の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間の少なくとも一部において、前記第一の部分表示が前記第二の部分表示にオーバーラップするように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の期間の全期間において、前記第一の部分表示が前記第二の部分表示にオーバーラップするように構成されていてもよい。
また、
『 前記表示手段は、第三の表示[例えば、サボテンを模した埴輪のキャラクタ画像C2の表示]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記第一の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第三の表示と前記第一の表示を別個独立に遊技者は認識することができる場合がある。
また、
『 前記表示手段は、前記第一の期間に前記第三の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間において、前記第一の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の期間とは、図柄変動表示の表示期間[例えば、特図の図柄変動表示期間]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示は、第一の抽選の結果[例えば、第1副制御部400における実行可否抽選の結果]が第一の結果[例えば、表示実行に当選]の場合に表示される表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の表示は、第二の抽選の結果[例えば、第1副制御部400における予告実行可否抽選の結果]が第二の結果[例えば、予告実行に当選]の場合に表示される表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載では、
『 表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示[例えば、チュートリアル表示TU,ボタン押下示唆表示PS,打ち方示唆表示FSU,下皿満タンエラー表示FE,扉開放エラー表示OE,電チュー開放中表示TO,第4保留表示2814]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第二の表示[例えば、老中のキャラクタ画像C1の表示]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記第一の表示は、文字情報による表示[例えば、文字情報による表示TU1,PS1,FSU1,FE1,OE1,TO1,4a]を少なくとも含む表示であり、
前記第一の表示の少なくとも一部(以下、「第一の部分表示」という。)が、前記第二の表示の少なくとも一部(以下、「第二の部分表示」という。)にオーバーラップするように構成され[例えば、図36〜図39に示す例]、
前記第二の表示は、第二の信頼度[例えば、30%]を示す表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
ここで、前記表示手段は、第一の表示を必ず表示する手段であってもよく、第二の表示を必ず表示する手段であってもよい。
前記第一の表示は、文字情報のみの表示であってもよいし、文字情報の他に画像や記号を含む表示であってもよい。
第一の表示としては、例えば、チュートリアル表示、テロップ予告表示、セリフ予告表示、ボタン押下示唆表示、打ち方示唆表示(右打ち、左打ち)、エラー表示、電チュー開放中表示、保留表示、装飾図柄表示、確変中表示、時短中表示、先読みゾーン中表示等があげられる。
前記第二の表示は、前記第二の信頼度を全体に示す表示であってもよいし、一部に示す表示であってもよい。また、前記第二の部分表示が、該第二の信頼度を示す表示であってもよい。さらに、該第二の信頼度を直接示す表示(例えば、数値表示)であってもよいし、間接的に示す表示(例えば、キャラクタ別表示)であってもよい。
第二の表示としては、例えば、予告表示、先読み予告表示、キャラ予告表示、ステップアップ予告表示、保留変化予告表示、カットイン予告表示、全画面予告表示、保留表示(保留アイコン表示)、保留消化後の変動中に対応した変動アイコン表示等があげられる。
前記第一の部分表示は、前記第一の表示の全体であってもよい。また、前記第二の部分表示は、前記第二の表示の全体であってもよい。
信頼度は、当否判定の結果が大当りの判定結果となる信頼度であってもよいし、制御状態(遊技状態)が第一の制御状態(例えば、非確変状態)よりも遊技者にとって有利な第二の制御状態(確変状態)であることを示す信頼度であってもよいし、ラウンド数が異なったり、アタッカー開放時間が異なることで有利な大当りであることを示す信頼度であってもよいし、ラウンド数を示す信頼度であってもよい。このように、信頼度には種類が異なる信頼度がある(以下、同じ。)。
この遊技台によれば、前記第一の部分表示が前記第二の部分表示にオーバーラップすることで該第二の表示に遊技者を注目させることができるとともに、文字情報の理解も並行して行わせることができる場合がある。また、オーバーラップされた該第二の表示の信頼度を認識しようとする遊技者により該第二の表示に注目させることができる場合がある。
また、
『 前記第二の信頼度は、大当りについての信頼度である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示は、信頼度を示さない表示[例えば、下皿満タンエラー表示FE]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第二の表示により注目させることができる場合がある。
また、
『 前記第一の表示は、第一の信頼度を示す表示[例えば、先読み予告の表示態様の第4保留表示2814]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の表示は、前記第一の信頼度を全体に示す表示であってもよいし、一部に示す表示であってもよい。また、前記第一の部分表示が、該第一の信頼度を示す表示であってもよい。さらに、該第一の信頼度を直接示す表示(例えば、数値表示)であってもよいし、間接的に示す表示(例えば、キャラクタ別表示)であってもよい。
前記第一の信頼度は、前記第二の信頼度と種類が異なる信頼度であってもよいし、種類は同じであるが大きさ(例えば、数値)が異なるものであってもよい。
この遊技台によれば、前記第一の表示と前記第二の表示の両方に注目させることができる場合がある。
また、
『 前記第二の表示は、文字情報による表示を含まない表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第二の表示を認識し易い場合がある。
また、
『 前記表示手段は、第一の期間[例えば、装飾図柄の変動表示の期間]に前記第一の表示を表示開始可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第二の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間の少なくとも一部において、前記第一の部分表示が前記第二の部分表示にオーバーラップするように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の期間の全期間において、前記第一の部分表示が前記第二の部分表示にオーバーラップするように構成されていてもよい。
また、
『 前記表示手段は、第三の表示[例えば、サボテンを模した埴輪のキャラクタ画像C2の表示]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記第一の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、前記第三の表示と前記第一の表示を別個独立に遊技者は認識することができる場合がある。
また、
『 前記表示手段は、前記第一の期間に前記第三の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間において、前記第一の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第三の表示は、第三の信頼度[例えば、70%]を示す表示であり、
前記第三の信頼度は、前記第二の信頼度と異なる信頼度である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第三の表示は、前記第三の信頼度を全体に示す表示であってもよいし、一部に示す表示であってもよい。また、該第三の信頼度を直接示す表示(例えば、数値表示)であってもよいし、間接的に示す表示(例えば、キャラクタ別表示)であってもよい。
前記第三の信頼度は、前記第二の信頼度と種類が異なる信頼度であってもよいし、種類は同じであるが大きさ(例えば、数値)が異なるものであってもよい。
また、
『 前記第一の期間とは、図柄変動表示の表示期間[例えば、特図の図柄変動表示期間]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示は、第一の抽選の結果[例えば、第1副制御部400における実行可否抽選の結果]が第一の結果[例えば、表示実行に当選]の場合に表示される表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の表示は、第二の抽選の結果[例えば、第1副制御部400における予告実行可否抽選の結果]が第二の結果[例えば、予告実行に当選]の場合に表示される表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以上の記載では、
『 表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示[例えば、チュートリアル表示TU,ボタン押下示唆表示PS,打ち方示唆表示FSU,下皿満タンエラー表示FE,扉開放エラー表示OE,電チュー開放中表示TO,第4保留表示2814]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第二の表示[例えば、老中のキャラクタ画像C1の表示]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記第一の表示は、文字情報による表示[例えば、文字情報による表示TU1,PS1,FSU1,FE1,OE1,TO1,4a]を少なくとも含む表示であり、
前記第二の表示の少なくとも一部(以下、「第二の部分表示」という。)が、前記第一の表示の少なくとも一部(以下、「第一の部分表示」という。)にオーバーラップするように構成されている[例えば、図40〜図43に示す例]、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
ここで、前記表示手段は、第一の表示を必ず表示する手段であってもよく、第二の表示を必ず表示する手段であってもよい。
前記第一の表示は、文字情報のみの表示であってもよいし、文字情報の他に画像や記号を含む表示であってもよい。
第一の表示としては、例えば、チュートリアル表示、テロップ予告表示、セリフ予告表示、ボタン押下示唆表示、打ち方示唆表示(右打ち、左打ち)、エラー表示、電チュー開放中表示、保留表示、装飾図柄表示、確変中表示、時短中表示、先読みゾーン中表示等があげられる。
第二の表示としては、例えば、予告表示、先読み予告表示、キャラ予告表示、ステップアップ予告表示、保留変化予告表示、カットイン予告表示、全画面予告表示、保留表示(保留アイコン表示)、保留消化後の変動中に対応した変動アイコン表示等があげられる。
前記第一の部分表示は、前記第一の表示の全体であってもよい。また、前記第二の部分表示は、前記第二の表示の全体であってもよい。
この遊技台によれば、第二の部分表示が第一の部分表示にオーバーラップすることで第一の表示に遊技者を注目させることができる場合がある。
また、
『 前記第一の部分表示は、前記文字情報による表示[例えば、図43(b)に示す「開いてい」の文字表示]を含む表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、文字情報による表示がオーバーラップされることで文字情報を認識しようとする遊技者により注目させることができる場合がある。
また、
『 前記第一の表示のうちの前記第一の部分表示以外の表示は、前記文字情報による表示[例えば、図43(b)に示す「扉が・・・ます」の文字表示]を含む表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
すなわち、前記文字情報による表示の一部が、前記第一の部分表示に含まれていてもよいし、前記第一の部分表示に含まれなくてもよい。また、前記文字情報による表示の一部が、前記第二の部分表示によってオーバーラップされる場合もあれば、前記第二の部分表示によってオーバーラップされない場合もある。
遊技台によっては、オーバーラップされない文字情報からオーバーラップされた文字情報を遊技者に推測させて楽しませることができる場合がある。
また、
『 前記第二の表示は、文字情報による表示を含まない表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
この遊技台によれば、第一の表示を認識し易い場合がある。
また、
『 前記表示手段は、第一の期間[例えば、装飾図柄の変動表示の期間]に前記第一の表示を表示開始可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第二の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間の少なくとも一部において、前記第二の部分表示が前記第一の部分表示にオーバーラップするように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
前記第一の期間の全期間において、前記第二の部分表示が前記第一の部分表示にオーバーラップするように構成されていてもよい。
また、
『 前記表示手段は、第三の表示[例えば、サボテンを模した埴輪のキャラクタ画像C2の表示]を少なくとも表示可能な手段であり、
前記第二の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
第三の表示は、第一の表示の別の表示であってもよい。すなわち、第三の表示と第一の表示は同じ種類の表示であってもよい。例えば、エラー表示1(第一の表示)とエラー表示3(第三の表示)であってもよい。
また、第三の表示と第二の表示も同じ種類の表示であってもよい。例えば、エラー表示2(第二の表示)とエラー表示3(第三の表示)であってもよい。
この遊技台によれば、前記第三の表示と前記第二の表示を別個独立に遊技者は認識することができる場合がある。
また、
『 前記表示手段は、前記第一の期間に前記第三の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間において、前記第二の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の期間とは、図柄変動表示の表示期間[例えば、特図の図柄変動表示期間]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の表示は、第一の抽選の結果[例えば、第1副制御部400における実行可否抽選の結果]が第一の結果[例えば、表示実行に当選]の場合に表示される表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第二の表示は、第二の抽選の結果[例えば、第1副制御部400における予告実行可否抽選の結果]が第二の結果[例えば、予告実行に当選]の場合に表示される表示である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
遊技に関する遊技演出を少なくとも実行可能な演出表示手段を備えた遊技台であって、
前記演出表示手段では、複数の演出表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記複数の演出表示のうちの一つは、第一の演出表示であり、
前記複数の演出表示のうちの一つは、第二の演出表示であり、
前記第一の演出表示は、前記第二の演出表示よりも先にあるいは同時に演出表示を少なくとも開始可能なものであり、
前記第二の演出表示の少なくとも一部は、前記第一の演出表示の背面で表示可能である、
ことを特徴とする遊技台。
付記1記載の遊技台によれば、遊技の興趣を向上できる場合がある。また、第一の演出表示を遊技者に強調することができる場合もある。
なお、前記第一の演出表示は、遊技台に関する説明表示および遊技演出に関する遊技演出説明表示のうちの少なくとも一方を実行可能であってもよい。すなわち、チュートリアル表示であってもよい。こうすることで、第一の演出表示の一例としてチュートリアル予告を行う場合に、チュートリアル予告が第二の演出表示よりも前側で表示されるため、遊技台に対する知識を深めることが可能な場合がある。
また、前記第一の演出表示は、キャラクタと文字情報を少なくとも含むものであり、前記キャラクタが前記文字情報により予告を少なくとも実行可能であってもよい。すなわち、会話予告であってもよい。こうすることで、文字情報がすべて読めない場合であっても、キャラクタの種類により、一目で信頼度を確認できる場合がある。
また、前記第二の演出表示は、該第二の演出表示の表示領域が変化するものであり(例えば、アニメーション表示)、前記第一の演出表示の背面側を少なくとも移動可能であってもよい。こうすることで、第一の演出表示の背面側を移動する構成であっても、一目でわかる演出(例えば、予告演出)であれば興趣を損なうことがない。また、一般的に遊技台の演出表示として、第一の演出表示が行われない場合も当然のことながら起こりうる。そのような場合は、第二の演出表示は移動のアニメーションとして遊技者に見せることができるので、演出表示のバリエーションを向上させることができる場合がある。
また、前記第一の演出表示が行われない場合は、前記第二の演出表示のうちの、本来第一の演出表示に隠されている部分は、遊技者が視認可能に表示可能である。第一の演出表示が行われない場合は、第二の演出表示を見せることができるので、第二の演出表示が第一の演出表示により隠される場合であっても、遊技者が容易に第二の演出表示の全容(外形や信頼度の示唆する部分)を理解することが可能な場合がある。
また、前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示により全部が隠される構成であってもよい。
さらに、第二の演出表示は、保留表示(保留アイコン)であってもよく、変動アイコンや疑似保留表示、普図変動演出であってもよい。
(付記2)
付記1に記載の遊技台であって、
前記第一の演出表示および前記第二の演出表示のうちの少なくとも一方は、予告表示を少なくとも含むものであり、
前記第一の演出表示は、少なくとも文字情報による表示が含まれる、
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記2に記載の遊技台であって、
前記第二の演出表示は、前記予告表示であり、
前記予告表示は、信頼度を示唆可能な部分が少なくとも含まれる表示であり、
前記第二の演出表示は、少なくとも一部の期間で前記信頼度を示唆可能な部分を遊技者が認識可能となるように表示可能である、
ことを特徴とする遊技台。
付記3記載の遊技台によれば、第二の演出表示を遊技者に認識させることができる場合がある。
なお、前記第一の演出表示は前記予告表示であり、信頼度に関する情報を少なくとも含む前記文字情報が表示可能とされてもよい。こうすることで、信頼度に関する文字情報を前側に表示可能になり、文字を遊技者に読ませる分、理解に時間がかかる演出であっても、遊技者に分かりやすく予告することができる場合がある。
また、前記信頼度に関する情報は他の文字情報とは異なる表示態様(例えば、色違いや太字表示など)で少なくとも実行可能であってもよい。こうすることで、文字情報のうち異なる表示態様の部分だけ確認すれば文字のすべてを読まなくても、遊技者に理解させることができる場合がある。
また、前記第一の演出表示は前記予告表示であり、前記文字情報以外の部分の表示(例えば、枠表示や、文字情報の背景表示色等の違い)で信頼度に関する予告を少なくとも実行可能であってもよい。こうすることで、文字を読まなくても、信頼度に関しては一目で理解させることができる場合がある。
さらに、前記前記第一の演出表示および前記第二の演出表示のうちの両方が予告表示であってもよい。
また、前記第二の演出表示は、先読み予告(連続予告)であってもよい。連続予告は、複数の図柄変動表示で行われるものであり、第一の演出表示により一部が隠される図柄変動表示以外にも遊技者が連続予告を確認可能な図柄変動表示が存在するので、分かりやすくすることができる場合がある。
(付記4)
付記3に記載の遊技台であって、
前記第二の演出表示は、一部が前記第一の演出表示により少なくとも隠されるものであり、
前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示により隠されていない部分に前記信頼度を示唆可能な部分が少なくとも含まれるものである、
ことを特徴とする遊技台。
付記4記載の遊技台によれば、第二の演出表示による予告を遊技者に理解させつつ、文字情報を含む第一の演出表示を十分な時間表示することができる場合がある。
(付記5)
付記3又は付記4記載の遊技台であって、
前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示に隠されている期間の少なくとも一部は、前記信頼度を示唆可能な部分が認識困難であり、
前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示が終了してからも表示可能なものであり、
前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示が終了した後の少なくとも一部の期間で、記信頼度を示唆可能な部分を認識可能となるように表示可能である、
ことを特徴とする遊技台。
付記4記載の遊技台によれば、第二の演出表示も遊技者に分かりやすく認識させることができる場合がある。
(付記6)
付記2乃至付記5のうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記演出表示手段は、第三の演出表示を少なくとも実行可能であり、
前記第三の演出表示は、少なくとも一部を前記第一の演出表示の前側で表示可能であり、
前記第三の演出表示は、前記文字情報を少なくとも識別可能な状態で、前記第一の演出表示の前側で表示可能である、
ことを特徴とする遊技台。
付記6記載の遊技台によれば、文字情報を遊技者に確認させつつ、多彩な演出表示を実行できる場合がある。
なお、前記第三の演出表示は、先読み予告(連続予告)であってもよい。こうすることで、未来に期待できる図柄変動表示が含まれていることを強調できる場合がある。
また、前記第一の演出表示は、前記第三の演出表示が終了した後の少なくとも一部の期間で演出表示を実行可能であってもよい。こうすることで、第一の演出表示の文字情報を遊技者に確実に確認させることができる場合がある。
また、第三の演出表示の開始時期は第一の演出表示より先であっても、後であってもよく、同様の効果を奏しうる。
また、第三の演出表示は、第二の演出表示と重ならない態様であってもよい。また、第四の演出表示も第二の演出表示と重ならない態様であってもよい。こうすることで、多彩な演出を行いつつも、演出表示が極力三つ以上重ならないようにすることができ、すべての演出表示をわかりやすく遊技者に見せることが可能な場合がある。ただし、第三の演出表示は、第二の演出表示と重なる態様であってもよいし、第四の演出表示も第二の演出表示と重なる態様であってもよい。
(付記7)
付記1乃至付記6のうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記演出表示手段は、第四の演出表示を少なくとも実行可能であり、
前記第四の演出表示は、少なくとも一部が前記第二の演出表示よりも背面側で実行可能とされ、
前記第四の演出表示は、前記第二の演出表示が行われていない期間は少なくとも遊技者が認識可能である、
ことを特徴とする遊技台。
付記7記載の遊技台によれば、相対的に背面側で表示される演出表示も遊技者に見せることができる場合がある。
なお、前記第二の演出表示よりも先に第四の演出表示を実行可能であってもよく、あるいは、前記第二の演出表示が終了した後の少なくとも一部の期間で第四の演出表示を実行可能であってもよい。
(付記R1−1)
複数の演出表示を少なくとも実行可能な演出表示手段を備えた遊技台であって、
前記複数の演出表示のうちの少なくとも一つは、第一の演出表示であり、
前記複数の演出表示のうちの少なくとも一つは、第二の演出表示であり、
前記演出表示手段は、第一の期間に前記第一の演出表示を少なくとも開始可能な表示手段であり、
前記演出表示手段は、第二の期間に前記第二の演出表示を少なくとも開始可能な表示手段であり、
前記第二の期間は、前記第一の期間よりも少なくとも後となる期間であり、
前記第一の演出表示は、文字情報による表示を少なくとも含む表示であり、
前記第二の演出表示は、文字情報による表示を少なくとも含まない表示であり、
前記第二の演出表示は、先読み予告態様をした保留アイコンであり、
前記演出表示手段は、前記第二の演出表示として、第二の先読み予告態様をした保留アイコン(以下、「第二の保留アイコン」という。)を表示可能な表示手段であり、
前記演出表示手段は、前記第二の演出表示として、第三の先読み予告態様をした保留アイコン(以下、「第三の保留アイコン」という。)を表示可能な表示手段であり、
前記第二の期間の開始タイミングとは、保留が増加したことに応じて、保留アイコンが表示開始されるタイミングのことであり、
前記演出表示手段は、通常態様をした保留アイコン(以下、「第一の保留アイコン」という。)を表示可能な表示手段であり、
前記第一の演出表示と前記第二の保留アイコンが表示される場合(以下、「第一の状態」という。)があり、
前記第一の状態において、前記第二の保留アイコンの少なくとも一部(以下、「第二の領域」という。)よりも前記第一の演出表示の少なくとも一部が優先的に表示されることで、該第二の領域が表示されないように構成されており、
前記第一の演出表示と前記第三の保留アイコンが表示される場合(以下、「第二の状態」という。)があり、
前記第二の状態において、前記第三の保留アイコンの少なくとも一部(以下、「第三の領域」という。)よりも前記第一の演出表示の少なくとも一部が優先的に表示されることで、該第三の領域が表示されないように構成されており、
前記第一の保留アイコンは、該第一の保留アイコンと前記第一の演出表示が表示される場合であっても、全体が表示されるように構成されており、
前記第二の保留アイコンと前記第三の保留アイコンは、大当りの信頼度が異なる、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−2)
付記R1−1に記載の遊技台であって、
当否判定を実行可能な当否判定手段を備え、
前記第一の演出表示は、前記当否判定の結果に応じて表示される予告表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−3)
付記R1−1又はR1−2に記載の遊技台であって、
前記第三の保留アイコンは、前記第二の保留アイコンよりも大当りの信頼度が高い保留アイコンであり、
前記第三の保留アイコンは、遊技者が前記第二の保留アイコンと識別可能な保留アイコンである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−4)
付記R1−1乃至R1−3のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第二の演出表示は、第三の期間に全部が視認可能に表示される演出表示であり、
前記第三の期間は、前記第一の演出表示が終了した後の期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−5)
付記R1−1乃至R1−4のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第二の演出表示は、前記第一の演出表示が表示されていない場合に全部が視認可能に表示される演出表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−6)
付記R1−1乃至R1−5のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記複数の演出表示のうちの少なくとも一つは、第三の演出表示であり、
前記第一の演出表示と前記第三の演出表示が表示される場合(以下、「第三の状態」という。)があり、
前記第三の状態において、前記第三の演出表示の少なくとも一部(以下、「第四の領域」という。)よりも前記第一の演出表示の少なくとも一部が優先的に表示されることで、該第四の領域が表示されないように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−1)
表示手段を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第二の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第一の期間に前記第一の表示を表示開始可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第二の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の表示は、文字情報による表示を少なくとも含む表示であり、
前記第一の期間の少なくとも一部において、前記第一の表示の少なくとも一部(以下、「第一の部分表示」という。)が前記第二の表示の少なくとも一部(以下、「第二の部分表示」という。)にオーバーラップするように構成され、
前記第一の部分表示は、半透明部を少なくとも有して構成され、
前記第一の部分表示を通して前記第二の部分表示が視認可能に構成される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−2)
付記A−1に記載の遊技台であって、
前記文字情報による表示は、前記半透明部を少なくとも有して構成される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−3)
付記A−1またはA−2に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、不透明部を少なくとも有して構成される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−4)
付記A−1乃至A−3のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第二の表示は、前記文字情報による表示を含まない表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−5)
付記A−1乃至A−3のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記表示手段は、第三の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第三の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間において、前記第一の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−6)
付記A−1乃至A−5のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第一の期間とは、図柄変動表示の表示期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−7)
付記A−1乃至A−6のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、第一の抽選の結果が第一の結果の場合に表示される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−8)
付記A−1乃至A−7のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第二の表示は、第二の抽選の結果が第二の結果の場合に表示される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−9)
付記A−1乃至A−8のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記A−10)
付記A−1乃至A−8のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−1)
表示手段を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第二の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第一の期間に前記第一の表示を表示開始可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第二の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の表示は、文字情報による表示を少なくとも含む表示であり、
前記第一の期間の少なくとも一部において、前記第一の表示の少なくとも一部が前記第二の表示の少なくとも一部にオーバーラップするように構成され、
前記第二の表示は、第二の信頼度を示す表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−2)
付記B−1に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、信頼度を示さない表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−3)
付記B−1に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、第一の信頼度を示す表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−4)
付記B−1乃至B−3のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第二の表示は、前記文字情報による表示を含まない表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−5)
付記B−1乃至B−3のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記表示手段は、第三の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第三の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間において、前記第一の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−6)
付記B−5に記載の遊技台であって、
前記第三の表示は、第三の信頼度を示す表示であり、
前記第三の信頼度は、前記第二の信頼度とは異なる、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−7)
付記B−1乃至B−6のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第一の期間とは、図柄変動表示の表示期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−8)
付記B−1乃至B−7のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、第一の抽選の結果が第一の結果の場合に表示される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−9)
付記B−1乃至B−8のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第二の表示は、第二の抽選の結果が第二の結果の場合に表示される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−10)
付記B−1乃至B−9のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B−11)
付記B−1乃至B−9のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−1)
表示手段を備えた遊技台であって、
前記表示手段は、第一の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第二の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、第一の期間に前記第一の表示を表示開始可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第二の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の表示は、文字情報による表示を少なくとも含む表示であり、
前記第一の期間の少なくとも一部において、前記第二の表示の少なくとも一部(以下、「第二の部分表示」という。)が、前記第一の表示の少なくとも一部(以下、「第一の部分表示」という。)にオーバーラップするように構成される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−2)
付記C−1に記載の遊技台であって、
前記第一の部分表示は、前記文字情報による表示を含む表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−3)
付記C−1またはC−2に記載の遊技台であって、
前記第一の表示のうちの前記第一の部分表示を含まない表示は、前記文字情報による表示を含む表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−4)
付記C−1乃至C−3のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第二の表示は、前記文字情報による表示を含まない表示である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−5)
付記C−1乃至C−3のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記表示手段は、第三の表示を少なくとも表示可能な手段であり、
前記表示手段は、前記第一の期間に前記第三の表示を表示開始可能な手段であり、
前記第一の期間において、前記第二の表示が前記第三の表示にオーバーラップしないように構成される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−6)
付記C−1乃至C−5のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第一の期間とは、図柄変動表示の表示期間である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−7)
付記C−1乃至C−6のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第一の表示は、第一の抽選の結果が第一の結果の場合に表示される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−8)
付記C−1乃至C−7のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第二の表示は、第二の抽選の結果が第二の結果の場合に表示される、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−9)
付記C−1乃至C−8のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、パチンコ機である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記C−10)
付記C−1乃至C−8のいずれか一に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、スロットマシンである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した実施形態や変形例や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や変形例や付記に適用してもよい。