JP2016005078A - 連続印刷用色値補正方法及び連続印刷用色値補正システム - Google Patents

連続印刷用色値補正方法及び連続印刷用色値補正システム Download PDF

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Abstract

【課題】見本に対する高精度のカラーマッチングと、低コスト且つ安定した連続印刷を実現する連続印刷用色値補正方法等を提供する。【解決手段】見本に配された色を測色して得られる測色値に対応する色と、当該測色値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含む印刷物を印刷し、当該印刷物に含まれる色の中から選択された色に対応する色値を印刷用色値として決定して連続印刷を行う。連続印刷中は、印刷された色を測色して得られる測色値と印刷用色値との差分値に基づいて印刷用色値を補正する。【選択図】図7

Description

本発明は、インクジェット印刷機により連続印刷する際の色値を補正する方法等に関する。
従来、評価対象物の色を目視で読み取り、予め用意されている色見本と対比することにより評価対象物に対する評価を下す、ということが医療分野や農水産物検査、土壌地質調査など様々な分野で行われている。例えば、尿や血液などの体液中のアルブミン、グルコース、白血球、pH、蛋白等の存在や量などを測定するために、体液に所定の試薬を調合して得られた色と色見本を比較するということが行われる。これらの検査では色見本の色調不良により大きな事故に繋がる恐れがあることから、色見本は厳重な色調管理と耐久性が求められる。
こうした色見本の印刷方法としては、特許文献1に示すようなシルクスクリーン印刷方式が知られている。シルクスクリーン印刷方式は、任意の色調を個々に調色管理できるという利点がある。
特開平11−326320号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたようなシルクスクリーン印刷方式は、手工芸に頼る調色プロセスがあり、定量化が困難とされている。また、シルクスクリーン印刷方式を採用した印刷物は、用紙や表面加工など使用材料の柔軟性や印刷生産性の利点がある一方で、クオリティー(調色誤差、厚盛によるインキコスレ)、コスト(多色印刷、都度生産する費用負担)、デリバリー(過剰在庫、納期遅延)における問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その課題の一例は、見本に対する高精度のカラーマッチングと、低コスト且つ安定した連続印刷を実現する連続印刷用色値補正方法等を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、見本に配された色を測色して得られる測色値を取得する見本測色工程と、インクジェット印刷機及び印刷材料に関する情報を参照して、印刷に使用するインクジェット印刷機及び印刷材料を選択する選択工程と、前記見本測色工程で取得した測色値に対応する色と、当該測色値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含む印刷物を、前記選択工程で選択したインクジェット印刷機で印刷する印刷工程と、前記印刷工程で印刷された印刷物に含まれる色の中から選択された色に対応する色値を前記測色値に対応する印刷用色値として決定する決定工程と、前記選択工程で選択したインクジェット印刷機及び印刷材料を用い、前記印刷用色値に基づいて連続印刷を行う連続印刷工程と、前記連続印刷工程で印刷された色を測色して得られる測色値と、前記印刷用色値との差分値を算出する差分値算出工程と、前記差分値算出工程で算出した差分値に基づいて前記印刷用色値を補正する補正工程と、を含むことを特徴とする。
当該発明によれば、見本に配された色の測色値に対応する色と、当該測色値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含む印刷物の中から選択された色に対応する色値を見本に配された色に対する印刷用色値として決定することにより、高精度のカラーマッチングを実現することができる。また、印刷コストの低いインクジェット印刷機で連続印刷を行うことができるとともに、連続印刷する際の印刷用色値を、実際に印刷された色を測色して得られた測色値に基づいて補正することにより安定した連続印刷を実現することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の連続印刷用色値補正方法であって、前記選択工程では、前記見本測色工程で取得した測色値に対応する色を再現可能な前記インクジェット印刷機を選択することを特徴とする。
当該発明によれば、見本に配された色を全て連続印刷することができる。
更に、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の連続印刷用色値補正方法であって、前記選択工程では、印刷の後加工方法に関する情報を更に参照して、インクジェット印刷機、印刷材料及び後加工方法を選択し、前記選択工程で選択したインクジェット印刷機及び印刷材料を用いて前記連続印刷工程で連続印刷された印刷物に対して、前記選択工程で選択した後加工方法による後加工を行う後加工工程を、更に含むことを特徴とする。
当該発明によれば、印刷物に後加工がなされることから、印刷物の機能を向上させることができる。
更にまた、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の連続印刷用色値補正方法であって、前記インクジェット印刷機、前記印刷材料又は前記後加工方法の少なくとも何れかに関する要求条件を取得する要求条件取得工程を更に含み、前記選択工程では、前記要求条件取得工程で取得した要求条件を満たす前記インクジェット印刷機、前記印刷材料及び前記後加工方法を選択することを特徴とする。
当該発明によれば、例えば、顧客等によって指定された要求条件を満たすインクジェット印刷機、印刷材料及び後加工方法を選択することができる。
更にまた、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の連続印刷用色値補正方法であって、前記差分値算出工程及び前記補正工程を定期的に実施することを特徴とする。
当該発明によれば、定期的に印刷用色値を実際に印刷された色を測色して得られた測色値に基づいて補正することにより長期的に安定した連続印刷を実現することができる。
更にまた、請求項6に記載の発明は、見本に配された色を測色して得られる測色値を取得する見本測色手段と、インクジェット印刷機及び印刷材料に関する情報を参照して、印刷に使用するインクジェット印刷機及び印刷材料を選択する選択手段と、前記見本測色手段が取得した測色値に対応する色と、当該測色値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含む印刷物を、前記選択手段が選択したインクジェット印刷機に印刷させる印刷手段と、前記印刷手段が印刷させた印刷物に含まれる色の中から選択された色に対応する色値を前記測色値に対応する印刷用色値として決定する決定手段と、前記選択手段が選択したインクジェット印刷機及び印刷材料を用い、前記印刷用色値に基づいて連続印刷させる連続印刷手段と、前記連続印刷手段が印刷させた色を測色して得られる測色値と、前記印刷用色値との差分値を算出する差分値算出手段と、前記差分値算出手段が算出した差分値に基づいて前記印刷用色値を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、見本に配された色の測色値に対応する色と、当該測色値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含む印刷物の中から選択された色に対応する色値を見本に配された色に対する印刷用色値として決定することにより、高精度のカラーマッチングを実現することができる。また、印刷コストの低いインクジェット印刷機で連続印刷を行うことができるとともに、連続印刷する際の印刷用色値を、実際に印刷された色を測色して得られた測色値に基づいて補正することにより安定した連続印刷を実現することができる。
一実施形態における比色判定シート500の一例を示す図である。 一実施形態におけるデータベース121に登録される内容の一例を示す図である。 一実施形態におけるガマットGの一例を示す図である。 一実施形態におけるバリエーションチャート600の一例を示す図である。 一実施形態における複数枚の比色判定シート500をまとめて印刷した際の印刷物の一例を示す図である。 一実施形態における印刷制御装置1の構成例を示すブロック図である。 一実施形態における印刷制御装置1の制御部11による動作例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、医療分野で使用されている比色判定シートを見本として、比色判定シートをインクジェット印刷機で連続印刷する印刷システムについて本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.比色判定シートの概要]
まず、図1を用いて、本実施形態の印刷システムが連続印刷する比色判定シート500について説明する。比色判定シート500は、検査項目表示欄510、判定時間表示欄520及び判定色表示欄530を含んで構成されている。検査項目表示欄510には、検査項目(ここでは、「白血球」、「蛋白質」、「pH」)が印刷される。判定時間表示欄520には、検査項目毎に、試薬が含まれた紙片に体液(例えば、尿)を付着させてから色の変化が終了するまでの時間が判定時間として印刷される。判定色表示欄530には、紙片の色と比較するための色を表示する色表示部531が複数印刷される。また、判定色表示欄530には、色表示部531に表示された色が示す検査結果の内容を表示する記号532が色表示部531毎に印刷される。
比色判定シート500によれば、例えば、検査項目「pH」について検査した場合において、紙片の色が色表示部531Aの表示する色と最も近いのであれば、「pH」は約「5」であることが検査結果として判明し、紙片の色が色表示部531Bの表示する色と最も近いのであれば、「pH」は約「8」であることが検査結果として判明する。このように、比色判定シート500を用いた検査では、紙片の色と、色表示部531が表示する色を比較することから、色表示部531が表示する色の管理は厳格に行われる必要がある。
[2.比色判定シート500の連続印刷の流れ]
次に、見本である比色判定シート500(例えば、顧客から入手した比色判定シート)に基づいて、比色判定シート500をインクジェット印刷機で連続印刷する際の流れについて説明する。
[2.1.見本の比色判定シート500における色表示部531を測色]
まず、見本である比色判定シート500の各色表示部531の表す色を分光測色器で測色してLab値(「見本Lab値)という)を後述する印刷制御装置に入力する。
[2.2.印刷材料等の選択]
次に、印刷時に使用するインクジェット印刷機、印刷材料及び後加工方法(以下、まとめて「印刷材料等」という場合がある)を後述する印刷制御装置又は人間が選択する。比色判定シート500は色表示部531の色調以外にも必要とされる機能が多く、例えば、プラスチックボトルに貼り付けるための糊適性/カール適性、耐光性、耐水性、耐摩擦性などが求められる。これらの要件、特に顧客等から提示された要件を満たすインクジェット印刷機、印刷材料及び後加工条件を選択するため、予め要求に対応する項目毎に検証を実施して検証結果をデータベースに登録しておき、印刷する色や顧客等が要求する条件に適合するインクジェット印刷機、印刷材料及び後加工方法を選択する。
図2に、データベース121に登録される内容の一例を示す。データベース121には、インクジェット印刷機(インキを含む)とRIP(Raster Image Processor)の組み合わせ毎に、インクジェット印刷機とRIPの評価として「印刷速度」、「色調制御」、「安定性」の評価結果と、インキの評価として「耐光性」の評価結果が登録されている。また、データベース121には、用紙の種類毎に、用紙の評価として「折れ性」、「退色(黄変)」、「耐酸・アルカリ」、「コスト」の評価結果が登録されている。「折れ性」とは、紙折れに強いか否かを表す評価項目である。更に、データベース121には、後加工方法の一種である表面保護方法の種類毎に、表面保護方法の評価として「耐摩擦」、「捺印適正」、「表面塗工」、「反り」、「コスト」の評価結果が登録されている。「表面塗工」とは、基準となる基準外観と比較した際に評価基準を満たすか否かを表す評価項目である。
また、インクジェット印刷機を選択するに当たって、インクジェット印刷機が、見本Lab値を色再現できるか検証する。検証手順は次の通りである。
(1)検証対象のインクジェット印刷機でカラーチャート(色空間を網羅した1000色程度が好適)を印刷する。
(2)印刷したカラーチャートを分光測色器で測定し、Lab値を取得する。
(3)取得したLab値に基づいて検証対象のインクジェット印刷機が色再現可能な範囲を示す色立体(図3に示すガマットG)を作成する。
(4)見本Lab値を、ガマットGにプロットする(図3参照)。
(5)ガマットG内にプロットされた見本Lab値に対応する色は、検証対象のインクジェット印刷機で色再現可能であり、ガマットG外にプロットされた見本Lab値に対応する色は、検証対象のインクジェット印刷機で色再現不可能であると判断する。
なお、図3の例では、IT8.7/3チャート(928色)の測色値からガマットを作成している。そして、対象色3000色をプロットしている。これにより、色再現できる2500色、色再現できない500色のように、検証対象のインクジェット印刷機での色再現可否が判断できる。
このように、印刷材料等の選択を行う場合には、後述する印刷制御装置又は人間が、データベースを参照し、また、インクジェット印刷機が見本Lab値を色再現できるかの検証結果に基づき、顧客等の要求を満たす印刷材料等の選択を行う。なお、人間が印刷材料等の選択を行う場合には、データベースの代わりに、例えば、印刷材料等の一覧(電子データ又は紙媒体に印刷されたものを含む)を参照してその一覧の中から選択を行い、選択結果を印刷制御装置に入力することとしてもよい。また、人間が印刷材料等の選択を行う場合には、印刷制御装置が予め顧客等の要求を満たす印刷材料等を抽出し、抽出結果の一覧を表示部に表示させるなどして、人間に提示することとし、人間は提示された一覧の中から印刷材料等の選択を行うこととしてもよい。
[2.3.バリエーションチャートによるカラーマッチング]
次に、データベース121に登録された情報や、インクジェット印刷機の色再現範囲の検証結果、及び顧客等からの要求に基づいて選択したインクジェット印刷機、材料及び後加工方法により印刷を行う工程に移る。しかしながら、単に見本Lab値に基づいて印刷を行ってしまうと、見本である比色判定シート500の色と同じ色(人間の目で見て同じ色)を印刷することができない可能性が高い。これは、測色カラーマッチング(測色したLab値によるカラーマッチング)には課題があるためである。その課題とは「測定値と見た目の不一致」である。例えば、色差ΔE=0(測色上では全く同じ色)であっても、見た目では色が異なるといった現象が起こる。その原因としては、測定器(波長分解能、測定帯域、測定角度)、用紙(蛍光増白剤、表面性状)、色差算出式(等色関数、観察角度)などが考えられている。
そこで、本実施形態では、見本の比色判定シート500の色(色表示部531の色)と、インクジェット印刷機で印刷した比色判定シート500の色(色表示部531の色)が、人間の目で見て同じ色となるようにするために、目視カラーマッチング(目視評価による微調整)を実施する。目視カラーマッチングは、単純に「出力→評価→補正値の決定(感覚的)→再出力」のトライ&エラーを繰返すことでも可能だが、作業負荷が高く、時間もかかる。その解決のため、「バリエーションチャート」により簡単化を図る。
ここで、図4を用いてバリエーションチャート600について説明する。バリエーションチャート600とは、基準となるCMYK値(見本Lab値を変換したCMYK値)から僅かにCMYK値を変化させた複数のパッチ601群のことである。バリエーションチャート600の中心位置には、基準となるCMYK値を印刷することによりパッチ601Aを作成し、中心から離れるほど段階的にCMYK値を変化させたパッチ601を作成する。そして、人間(例えば、顧客側の担当者)が、見本である比色判定シート500に配された色と、バリエーションチャート600に印刷された各パッチ601の色を比較し、見た目が一致する色を特定し、そのパッチ601(例えば、パッチ601B)を印刷した際のCMYK値に対応するLab値を、印刷用Lab値として決定する。なお、理論的には、パッチ601Aの色が、見本である比色判定シート500に配された色と見た目が一致するはずだが、上記の測色カラーマッチングの不完全性により、周辺のパッチ601と見た目が一致することになる。なお、顧客との校正作業において、一回につき1色のみの提示では、校了までに多大な時間がかかる。その解決にバリエーションチャート600は有用であり、顧客に好みの色を選択してもらうことで、色調決定のプロセスを短期化することができる。
[2.4.連続印刷]
比色判定シート500における各色表示部531の色について印刷用Lab値が決定すると、先に選択したインクジェット印刷機による連続印刷を開始する。
[2.5.印刷用Lab値の補正]
連続印刷中には、後述する印刷制御装置1が印刷用Lab値の補正を行う。具体的には、定期的(例えば、所定の時間毎、インクジェット用紙1ロールを印刷する毎、比色判定シート500を所定枚数印刷する毎など)に、印刷された比色判定シート500の各色表示部531の色を分光測色器900で測色することにより得られた実Lab値を取得し、それぞれ、印刷用Lab値との差分値を算出する。そして、算出した差分値に基づいて印刷用Lab値を補正する。例えば、ある色表示部531の印刷用Lab値が(50,50,50)であり、実Lab値が(48,49,51)であれば、それぞれの差分値(2,1,-1)を算出し、当該差分値をこの印刷用Lab値に合算することにより、印刷用Lab値を(52,51,49)と補正する。補正後の印刷用Lab値(52,51,49)により連続印刷を行うことにより、実Lab値は(50,50,50)に近似するようになり、顧客と取り決めた納入条件(例えば、ΔL<2.5、Δab<2.5)を満たす比色判定シート500を連続して印刷することができるようになる。
なお、印刷用Lab値と実Lab値に差が生じる理由はいくつか考えられる。例えば、ロット毎に印刷媒体である紙の質が変化することや、インクジェット印刷機が設置されている場所の温度、湿度が変化することや、分光測定器の誤差等が理由として考えられる。こうした差が生じた場合であっても、定期的に印刷用Lab値を補正することにより、常に、顧客と取り決めた納入条件(例えば、ΔL<2.5、Δab<2.5)を満たす比色判定シート500を連続して印刷することができる。
[2.6.品質保証]
連続印刷開始後の品質保証に関しては、定量的検査を実施する。定量的検査を行うに当たり、図5に示すように、複数枚(図5では24枚)の比色判定シート500をシート700としてまとめて印刷し、版面外には色管理チャート701を印刷する。定量的検査では、定期的(例えば、所定の時間毎、インクジェット用紙1ロールを印刷する毎、比色判定シート500を所定枚数印刷する毎など)に、色管理チャート701に含まれる比色判定シート500で使用する色のうち、代表的な色を測定し、それらが納入条件(例えば、ΔL<2.5、Δab<2.5)を満たしていることを確認する。定量的検査の結果は、製品納入時に出荷検査成績書として提出する。また、これに加えて、目視検査により、インクジェット印刷機の突発的変動、印字の滲み、用紙の汚れ等による不良品流出を防ぐことが好ましい
[3.印刷システムSの構成]
次に、図6を用いて本実施形態における印刷システムSの構成について説明する。印刷システムSは、印刷制御装置1、インクジェット印刷機P及び分光測色器900を含んで構成される。
印刷制御装置1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、表示部14と、操作部15とを含んでいる。
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、各種プログラムを記憶する。各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。また、記憶部12は、印刷時に使用するインクジェット印刷機Pや印刷材料、後加工方法を選択する際に参照されるデータベース121が構築されている。
通信部13は、他のデバイス等との通信を制御する。本実施形態では、通信部13はインクジェット印刷機P及び分光測色器900との通信を制御し、分光測色器900から測色値を受け付けたり、インクジェット印刷機Pに対して制御信号を出力したりする。
表示部14は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ等により構成されており、文字や画像等の情報を表示するようになっている。
操作部15は、例えば、キーボード、マウス等により構成されており、オペレータからの操作指示を受け付け、その指示内容を指示信号として制御部11に出力するようになっている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部12に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
[4.印刷制御装置1の制御部11の動作]
次に、図7を用いて、制御部11の動作例について説明する。
まず、制御部11は、見本である比色判定シート500の色表示部531の色を分光測色器900で測色して得られた見本Lab値を取得する(ステップS11)。なお、分光測色器900は色表示部531を測色することにより得られた見本Lab値を印刷制御装置1に出力し、印刷制御装置1は分光測色器900から入力された見本Lab値を記憶部12に記憶させておき、制御部11は、ステップS11の処理において、記憶部12に記憶されている見本Lab値を取得する。このとき、制御部11は、各色表示部531に対応する見本Lab値を取得する(例えば、色表示部531が10個あるなら、10個の見本Lab値を取得する)。
次に、制御部11は、データベース121に登録された情報と顧客等の指定した要求条件に基づいて、印刷に使用するインクジェット印刷機、材料及び後加工方法を選択する(ステップS12)。なお、顧客等の指定した要求条件は、オペレータがステップS12の処理を行う前までに操作部15を介して印刷制御装置1に入力し、印刷制御装置1が記憶部12に記憶させておく。制御部11は、ステップS12の処理において、記憶部12に記憶されている要求条件を取得して処理を行う。
次に、制御部11は、ステップS12に処理で選択したインクジェット印刷機が見本Lab値を色再現可能か検証する(ステップS13)。例えば、制御部11は、予めインクジェット印刷機毎にガマットGを記憶部12に記憶させておき、ステップS12の処理で選択したインクジェット印刷機に対応するガマットGに、図3に示すように、各見本Lab値をプロットすることにより、そのインクジェット印刷機が見本Lab値を色再現可能か検証する。制御部11は、色再現可能ではないと判定した場合には(ステップS13:NO)、ステップS12の処理に戻り、他のインクジェット印刷機を選択する。一方、制御部11は、色再現可能であると判定した場合には(ステップS13:YES)、見本Lab値毎に、バリエーションチャート600を作成する(ステップS14)。具体的には、制御部11は、バリエーションチャート600を作成するためのプログラムを用いてバリエーションチャート600を印刷するための印刷データを作成してインクジェット印刷機Pに送信する。これにより、インクジェット印刷機Pがバリエーションチャート600を印刷する。
次に、制御部11は、見本Lab値毎に、バリエーションチャート600に含まれるパッチ601の中で、オペレータが選択したパッチ601に対応するLab値を、印刷用Lab値として決定する(ステップS15)。なお、この際、オペレータは操作部15を介して、例えば顧客の担当者が選択したパッチ601を選択する入力操作を行う。
次に、制御部11は、ステップS15の処理で決定した印刷用Lab値に基づいて、比色判定シート500の連続印刷を行う(ステップS16)。具体的には、制御部11は、各色表示部531の印刷用Lab値を指定して、比色判定シート500を印刷するための印刷データをインクジェット印刷機Pに送信する。
次に、制御部11は、比色判定シート500の連続印刷中において、検査タイミングであるか否かを判定する(ステップS17)。検査タイミングとしては、例えば、所定の時間毎、インクジェット用紙1ロールを印刷する毎、比色判定シート500を所定枚数印刷する毎などを適宜設定することができる。制御部11は、検査タイミングであると判定した場合には(ステップS17:YES)、分光測色器900から、印刷された比色判定シート500の色表示部531を測色して得られた実Lab値を取得し、印刷用Lab値と実Lab値の差分値を算出する(ステップS18)。
次に、制御部11は、ステップS18の処理で算出した差分値により、印刷用Lab値を補正し(ステップS19)、補正した印刷用Lab値に基づいて連続印刷を行う(ステップS16)。
一方、ステップS17の処理で、検査タイミングではないと判定した場合には(ステップS17:NO)、次いで、印刷終了であるか否かを判定する(ステップS20)。印刷終了とは、例えば、予め指定した部数の印刷が終了することなどである。制御部11は、印刷終了ではないと判定した場合には(ステップS20:NO)、ステップS17の処理に移行する。一方、制御部11は、印刷終了であると判定した場合には(ステップS20:YES)、当該フローチャートに示す処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の印刷システムSは、制御部11(「見本測色手段」、「選択手段」、「印刷手段」、「決定手段」、「連続印刷手段」、「差分値算出手段」、「補正手段」の一例)が、分光測色器900から、見本Lab値(「見本に配された色を測色して得られる測色値」の一例)を取得し、インクジェット印刷機及び印刷材料に関する情報が登録されたデータベース121を参照して、印刷に使用するインクジェット印刷機P及び印刷材料を選択し、バリエーションチャート600(「前記見本測色手段が取得した測色値に対応する色と、当該測色値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含む印刷物」の一例)を、先に選択したインクジェット印刷機Pに印刷させ、バリエーションチャート600に含まれる色の中から、オペレータ(又は顧客等)により選択された色に対応する色値を印刷用Lab値(「印刷用色値」の一例)として決定し、先に選択したインクジェット印刷機P及び印刷材料を用い、印刷用Lab値に基づいて連続印刷させ、実Lab値(「連続印刷手段が印刷させた色を測色して得られる測色値」の一例)と、印刷用Lab値との差分値を算出し、差分値に基づいて印刷用Lab値を補正する。
したがって、本実施形態の印刷システムSによれば、見本Lab値に対応する色と、見本Lab値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含むバリエーションチャート600の中から、オペレータや顧客等により選択された色に対応する色値を見本に配された色に対する印刷用Lab値として決定することにより、見本である比色判定シート500の色と極めて近似する色を含む比色判定シート500を印刷することができ、高精度のカラーマッチングを実現することができる。また、印刷システムSによれば、印刷コストの低いインクジェット印刷機Pで比色判定シート500を連続印刷することができるとともに、連続印刷する際の印刷用Lab値を、実際に印刷された色を測色して得られた実Lab値に基づいて補正することにより安定した連続印刷を実現することができる。更に、従来のシルクスクリーン印刷方式と異なり、インクジェット印刷機Pで印刷することから、オンデマンドでの供給や計画生産を実現することができる。
[5.変形例]
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、制御部11が図7のステップS12の処理及びステップS13の処理を行うことにより、印刷に使用するインクジェット印刷機P、印刷材料及び後加工方法を選択する構成としたが、顧客等の指定した要求条件を満たすインクジェット印刷機P、材料及び後加工方法の組み合わせを抽出し、それらを表示部14に表示させて、オペレータに選択させる構成としてもよい。このとき、制御部11は、オペレータにより選択された組み合わせに基づいて、連続印刷を行うものとする。また、制御部11が顧客等の指定した要求条件を満たすインクジェット印刷機P、材料及び後加工方法の組み合わせを抽出したものを表示部14に表示させることなく、オペレータが、印刷材料等の一覧(電子データ又は紙媒体に印刷されたものを含む)を参照してその一覧の中からインクジェット印刷機P、材料及び後加工方法の組み合わせを選択して、印刷制御装置1に操作部15を介して入力することとし、制御部11は、入力されたインクジェット印刷機P、材料及び後加工方法の組み合わせに基づいて、後続の処理を行うこととしてもよい。
なお、上記実施形態では、顧客等の指定した要求条件を満たすインクジェット印刷機P、材料及び後加工方法の組み合わせを複数抽出できる場合について説明しなかったが、これらの組み合わせを複数抽出できる場合には、それらの中から予め設定した方法により何れかを選択することとしてもよい。また、予めオペレータに要求条件の優先順位(例えば、優先順位1位:コスト、優先順位2位:耐摩擦性能(表面保護)、優先順位3位:退色(紙))を指定してもらい、制御部11は、その優先順位を取得して、優先順位に従って何れかの組み合わせを選択することとしてもよい。
S 印刷システム
1 印刷制御装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 表示部
15 操作部
P インクジェット印刷機
900 分光測色器
500 比色判定シート
510 検査項目表示欄
520 判定時間表示欄
530 判定色表示欄
531 色表示部
532 結果表示部
G ガマット
600 バリエーションチャート
601 パッチ
700 シート
701 色管理チャート

Claims (6)

  1. 見本に配された色を測色して得られる測色値を取得する見本測色工程と、
    インクジェット印刷機及び印刷材料に関する情報を参照して、印刷に使用するインクジェット印刷機及び印刷材料を選択する選択工程と、
    前記見本測色工程で取得した測色値に対応する色と、当該測色値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含む印刷物を、前記選択工程で選択したインクジェット印刷機で印刷する印刷工程と、
    前記印刷工程で印刷された印刷物に含まれる色の中から選択された色に対応する色値を前記測色値に対応する印刷用色値として決定する決定工程と、
    前記選択工程で選択したインクジェット印刷機及び印刷材料を用い、前記印刷用色値に基づいて連続印刷を行う連続印刷工程と、
    前記連続印刷工程で印刷された色を測色して得られる測色値と、前記印刷用色値との差分値を算出する差分値算出工程と、
    前記差分値算出工程で算出した差分値に基づいて前記印刷用色値を補正する補正工程と、
    を含むことを特徴とする連続印刷用色値補正方法。
  2. 請求項1に記載の連続印刷用色値補正方法であって、
    前記選択工程では、前記見本測色工程で取得した測色値に対応する色を再現可能な前記インクジェット印刷機を選択することを特徴とする連続印刷用色値補正方法。
  3. 請求項1又は2に記載の連続印刷用色値補正方法であって、
    前記選択工程では、印刷の後加工方法に関する情報を更に参照して、インクジェット印刷機、印刷材料及び後加工方法を選択し、
    前記選択工程で選択したインクジェット印刷機及び印刷材料を用いて前記連続印刷工程で連続印刷された印刷物に対して、前記選択工程で選択した後加工方法による後加工を行う後加工工程を、更に含むことを特徴とする連続印刷用色値補正方法。
  4. 請求項3に記載の連続印刷用色値補正方法であって、
    前記インクジェット印刷機、前記印刷材料又は前記後加工方法の少なくとも何れかに関する要求条件を取得する要求条件取得工程を更に含み、
    前記選択工程では、前記要求条件取得工程で取得した要求条件を満たす前記インクジェット印刷機、前記印刷材料及び前記後加工方法を選択することを特徴とする連続印刷用色値補正方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の連続印刷用色値補正方法であって、
    前記差分値算出工程及び前記補正工程を定期的に実施することを特徴とする連続印刷用色値補正方法。
  6. 見本に配された色を測色して得られる測色値を取得する見本測色手段と、
    インクジェット印刷機及び印刷材料に関する情報を参照して、印刷に使用するインクジェット印刷機及び印刷材料を選択する選択手段と、
    前記見本測色手段が取得した測色値に対応する色と、当該測色値に対して複数の異なる値を加減算して得られる複数の色値に対応する色を含む印刷物を、前記選択手段が選択したインクジェット印刷機に印刷させる印刷手段と、
    前記印刷手段が印刷させた印刷物に含まれる色の中から選択された色に対応する色値を前記測色値に対応する印刷用色値として決定する決定手段と、
    前記選択手段が選択したインクジェット印刷機及び印刷材料を用い、前記印刷用色値に基づいて連続印刷させる連続印刷手段と、
    前記連続印刷手段が印刷させた色を測色して得られる測色値と、前記印刷用色値との差分値を算出する差分値算出手段と、
    前記差分値算出手段が算出した差分値に基づいて前記印刷用色値を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする連続印刷用色値補正システム。
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