JP2016004589A - 抵抗変化型メモリ装置及び半導体装置 - Google Patents

抵抗変化型メモリ装置及び半導体装置 Download PDF

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一陽 山根
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Abstract

【課題】リファレンス素子の数を大幅に増やすことなく、安定したリファレンス抵抗値を得ることができる構成及び構造を有する抵抗変化型メモリ装置を提供する。【解決手段】抵抗変化型メモリ装置10は、少なくとも2値の情報を電気抵抗値に基づき保存する不揮発性メモリ素子20、不揮発性メモリ素子と同一の構成から成り、2値の電気抵抗値を有するリファレンス素子50、及び、不揮発性メモリ素子20の電気抵抗値とリファレンス抵抗値とを比較する比較回路70を備えており、リファレンス抵抗値は、リファレンス素子50の2値の電気抵抗値が、複数回変化する時間内における、2値の電気抵抗値の平均値である。【選択図】図1

Description

本開示は、抵抗変化型メモリ装置及び半導体装置に関する。
各種電子機器の飛躍的な普及に伴い、これを構成する半導体メモリ装置においても持続的な高性能化が追求されている。ところで、半導体メモリ装置の進歩は著しいものの、市場の大半を占めるDRAM(Dynamic Random Access Memory)やフラッシュメモリは、メモリ単位の微細化が限界に近づきつつある。これは、DRAMやフラッシュメモリが電荷蓄積型メモリであり、微細化による電荷量の低下が出力信号の低下やデータ保持時間の劣化に直結するからである。
一方、MRAM(Magnetic Random Access Memory)、PCRAM(Phase Change Random Access Memory)、ReRAM(Resistance Random Access Memory)等は、抵抗変化型メモリ素子と呼ばれ、メモリ素子の特定の状態の変化に伴う電気抵抗の変化を情報に対応させて記憶させるものであり、そのメカニズムに電荷量は無関係である。このような特徴を有する抵抗変化型メモリ素子に対して、将来の大容量化や最先端プロセッサとの混載における優位性に期待が寄せられ、開発が活発に進められている。
2値の情報を記憶する抵抗変化型メモリ素子の場合、抵抗変化型メモリ素子は、高抵抗状態(HRS:High Resistance State)及び低抵抗状態(LRS:Low Resistance State)の2つの状態をとる、所謂可変抵抗素子の一種であり、それぞれの状態が例えば「1」及び「0」に対応付けられる。そして、一般に、抵抗変化型メモリ素子の0/1状態は、その抵抗値が、リファレンス抵抗値とも呼ばれる比較用の基準抵抗値と比較して高いか低いかによって判定され、この比較判定を行うためのセンスアンプが設けられている。リファレンス抵抗値は、屡々、HRS又はLRSが予め書き込まれた複数のメモリ素子(これらは「リファレンス素子」と呼ばれる)に基づき合成される。即ち、HRSにおける抵抗値とLRSにおける抵抗値の平均値として生成される(例えば、米国特許第6392923B1号明細書参照)。
リファレンス抵抗値を得るためにリファレンス素子を用いる理由の1つは、同一ウェハに設けられたメモリ素子と同じ構成を有する素子を用いることで、製造プロセスや環境温度の変動等によってメモリ素子の抵抗値が受ける変動を、リファレンス素子も同様に受けるため、変動が相殺される点にある。しかしながら、リファレンス素子は、メモリ素子と同じ構成を有するため、予め書き込まれたHRSあるいはLRSが、何らかの要因により、意図せずに、LRSあるいはHRSに書き換わってしまう虞がある。ここで、このような要因として、例えば、磁気モーメントに基づき情報を記憶するMRAMの場合、外部磁界や熱擾乱、リードディスターブ現象等を挙げることができる。そして、リファレンス素子が予め設定された抵抗値と異なる抵抗値に変化した場合、リファレンス抵抗値、即ち、メモリ素子の0/1判別のためのリファレンス抵抗値が変化するので、正確な情報読出しができなくなる。
米国特許第6392923B1号明細書
このような問題に対処するために、上記の特許明細書においては、リファレンス素子の数を増やし、個々のリファレンス素子の抵抗値が意図せずに反転してしまうことの影響を軽減している。しかしながら、リファレンス素子の数を増加させると、チップ面積が増大する。加えて、意図しない反転の影響を完全に排除することができない。
従って、本開示の目的は、リファレンス素子の数を大幅に増やすことなく、安定したリファレンス抵抗値を得ることができる構成、構造を有する抵抗変化型メモリ装置、及び、係る抵抗変化型メモリ装置を備えた半導体装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の抵抗変化型メモリ装置は、
少なくとも2値の情報を電気抵抗値に基づき保存する不揮発性メモリ素子、
不揮発性メモリ素子と同一の構成から成り、2値の電気抵抗値を有するリファレンス素子、及び、
不揮発性メモリ素子の電気抵抗値とリファレンス抵抗値とを比較する比較回路、
を備えており、
リファレンス抵抗値は、リファレンス素子の2値の電気抵抗値が複数回、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値である。
上記の目的を達成するための本開示の半導体装置は、本開示の抵抗変化型メモリ装置を、情報の一時記憶のためのキャッシュメモリとして、演算装置と同一チップ上に混載して成る。
本開示の抵抗変化型メモリ装置、あるいは、本開示の半導体装置における抵抗変化型メモリ装置において、リファレンス抵抗値は、リファレンス素子の2値の電気抵抗値が複数回、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値である。従って、リファレンス素子の数を大幅に増やすことなく、安定したリファレンス抵抗値を確実に得ることができ、リファレンス抵抗値の意図しない変動に起因したデータの読出しエラーの発生を確実に防止することができる。それ故、安定した動作、高い信頼性を有する半導体装置を提供することができるし、高度なエラー訂正回路等が不要となり、また、回路面積増加によるコスト増加を抑制することができる。尚、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また、付加的な効果があってもよい。
図1A及び図1Bは、それぞれ、実施例1の抵抗変化型メモリ装置の等価回路図、及び、リファレンス抵抗値RRefの変化を模式的に示す図である。 図2A及び図2Bは、それぞれ、実施例1の抵抗変化型メモリ装置における垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の模式的な一部断面図である。 図3は、実施例1の抵抗変化型メモリ装置における選択用トランジスタを含む不揮発性メモリ素子の模式的な一部断面図である。 図4は、実施例1の抵抗変化型メモリ装置における選択用トランジスタを含む不揮発性メモリ素子の模式的な斜視図である。 図5A及び図5Bは、それぞれ、メモリ動作のために必要な周辺回路を含む構成図、及び、半導体装置の概念図である。 図6A及び図6Bは、リファレンス素子及びリファレンス抵抗値を求める回路の変形例を示す等価回路図である。 図7A及び図7Bは、それぞれ、実施例2の抵抗変化型メモリ装置における垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の概念図、及び、実施例3の抵抗変化型メモリ装置における面内磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の概念図である。 図8A及び図8Bは、実施例2及び実施例3の抵抗変化型メモリ装置における垂直磁化方式あるいは面内磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の模式的な一部断面図である。 図9は、実施例4の抵抗変化型メモリ装置における選択用トランジスタを含む、電流磁場反転型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の模式的な一部断面図である。 図10A及び図10Bは、実施例5の抵抗変化型メモリ装置における相変化型メモリ素子から成る不揮発性メモリ素子の概念図である。 図11A及び図11Bは、それぞれ、スピン注入磁化反転を適用した垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子の概念図、及び、ダブル・スピンフィルター構造を有するスピン注入型磁気抵抗効果素子の概念図である。 図12A及び図12Bは、それぞれ、スピン注入磁化反転を適用した面内磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子の概念図、及び、ダブル・スピンフィルター構造を有するスピン注入型磁気抵抗効果素子の概念図である。 図13は、TMRタイプの電流磁場反転型磁気抵抗効果素子におけるアステロイド曲線を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の抵抗変化型メモリ装置及び半導体装置、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の抵抗変化型メモリ装置及び半導体装置。スピン注入型磁気抵抗効果素子)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.実施例3(実施例1の別の変形)
5.実施例4(実施例1の更に別の変形。電流磁場反転型磁気抵抗効果素子)
6.実施例5(実施例1の更に別の変形。相変化型メモリ素子)
7.実施例6(実施例5の変形)、その他
[本開示の抵抗変化型メモリ装置及び半導体装置、全般に関する説明]
本開示の抵抗変化型メモリ装置、あるいは、本開示の半導体装置における抵抗変化型メモリ装置(以下、これらを総称して、『本開示の抵抗変化型メモリ装置等』と呼ぶ)にあっては、リファレンス抵抗値を求める回路を更に備えている形態とすることができる。ここで、リファレンス抵抗値を求める回路を、抵抗素子及び容量素子から成るフィルタ回路とすることができ、更には、このフィルタ回路は、リファレンス素子と並列に接続された容量素子、及び、リファレンス素子と直列に接続された抵抗素子から成る1次ローパスフィルタから構成されている形態とすることができる。
以上に説明した各種の形態を含む本開示の抵抗変化型メモリ装置等にあっては、リファレンス素子において、一の電気抵抗値(2値の電気抵抗値の内の一方の電気抵抗値あるいは他方の電気抵抗値)を保持することが可能な時間の平均値は1秒以下である形態とすることができる。尚、時間の平均値の下限値として、例えば1ミリ秒を挙げることができる。
以上に説明した各種の形態を含む本開示の抵抗変化型メモリ装置等において、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、スピン注入型磁気抵抗効果素子から成る構成とすることができる。そして、この場合、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る構成とすることができる。即ち、後述する記憶層において、磁化容易軸は積層構造体の積層方向と平行である構成とすることができる。あるいは又、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、面内磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る構成とすることができる。即ち、記憶層において、磁化容易軸は積層構造体の積層方向に対して垂直である構成とすることができる。
あるいは又、以上に説明した各種の形態を含む本開示の抵抗変化型メモリ装置等において、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、電流磁場反転型磁気抵抗効果素子から成る構成とすることができる。
あるいは又、以上に説明した各種の形態を含む本開示の抵抗変化型メモリ装置等において、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、相変化型メモリ素子(Phase Change RAM,PCRAM)から成る構成とすることができる。相変化型メモリ素子は、2つの電極間にメモリ部として機能する抵抗変化層を配置した構造を有する。ここで、抵抗変化層にあっては、電気抵抗値(以下、単に『抵抗値』と呼ぶ場合がある)が変化することで情報を記憶する。そして、この場合、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、例えば、
(A)金属を含むイオン伝導体から成る抵抗変化層を有している形態
(B)カルコゲナイド系材料から成る抵抗変化層を有している形態
(C)電界誘起巨大抵抗変化効果(CER効果:Colossal Electro-Resistance 効果)を有する材料から成る抵抗変化層を有している形態
(D)巨大磁気抵抗変化効果(CMR効果:Colossal Magneto-Resistance 効果)を有する材料から成る抵抗変化層を有している形態
とすることができるし、また、
(E)抵抗変化層を構成する相変化材料がアモルファス状態と結晶状態とで電気抵抗が数桁違うことを利用してメモリ素子として動作させる相変化型メモリ素子(PRAM)や、PMC(Programmable metallization Cell)
(F)金属酸化物を2つの電極で挟み、電極にパルス電圧を印加するReRAM(Resistance Random Access Memory)
を挙げることができる。
本開示の抵抗変化型メモリ装置等における比較回路(例えば、センスアンプ)は、周知のコンパレータ回路から構成することができるし、本開示の半導体装置における演算装置も、周知の演算装置から構成することができる。また、抵抗変化型メモリ装置と演算装置とを同一チップ上に混載する方法も、従来の方法とすることができる。
リファレンス素子の2値の電気抵抗値が複数回、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値をリファレンス抵抗値とするが、複数回、変化する時間として、前述した一の電気抵抗値を保持することが可能な時間の平均値Taveの、例えば、1×100倍乃至1×104倍を挙げることができる。ここで、平均値Taveは、リファレンス素子の大きさ・寸法、及び/又は、リファレンス素子を構成する材料に依存して決定される、一種の設計値である。
また、不揮発性メモリ素子は、2値の情報を電気抵抗値に基づき保存する。この場合、1個あるいは1組のリファレンス素子を設ける。そして、リファレンス素子の2値の電気抵抗値が複数回(回数をN回とする)、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値であるリファレンス抵抗値RRefは、以下のように表すことができる。
Ref=(ΣRL i・tL i+ΣRH i・tH i)/2N(ΣtL i+ΣtL i
但し、
L i:リファレンス素子の第i回目の変化時における2値の内の一方の電気抵抗値
(LRS)
H i:リファレンス素子の第i回目の変化時における2値の内の他方の電気抵抗値
(HRS)
L i:リファレンス素子の第i回目の変化時における2値の内の一方の電気抵抗値
(LRS)の保持時間
H i:リファレンス素子の第i回目の変化時における2値の内の他方の電気抵抗値
(HRS)の保持時間
Σ :リファレンス素子第1回目の変化時から第N回目の変化時までにおけるRL iとtL i
の積の合計、RH iとtH iの積の合計、tL iの合計、tL iの合計
あるいは又、不揮発性メモリ素子は、M値(但し、M≧3)の情報を電気抵抗値に基づき保存する。この場合、(M−1)個あるいは(M−1)組のリファレンス素子を設ける。そして、不揮発性メモリ素子におけるM値の情報の内、第m番目(但し、m=1,2・・・(M−1))の情報(電気抵抗値)及び第(m+1)番目の情報(電気抵抗値)を、第m番目のリファレンス抵抗値RRef-mと比較する。ここで、第m番目のリファレンス素子の2値の電気抵抗値が複数回(回数をN回とする)、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値である第m番目のリファレンス抵抗値RRef-mは、以下のように表すことができる。
Ref-m=(ΣRL-m i・tL-m i+ΣRH-m i・tH-m i)/2N(ΣtL-m i+ΣtH-m i
但し、
L-m i:第m番目のリファレンス素子の第i回目の変化時における2値の内の一方の電気
抵抗値(LRS)
H-m i:第m番目のリファレンス素子の第i回目の変化時における2値の内の他方の電気
抵抗値(HRS)
L-m i:第m番目のリファレンス素子の第i回目の変化時における2値の内の一方の電気
抵抗値(LRS)の保持時間
H-m i:第m番目のリファレンス素子の第i回目の変化時における2値の内の他方の電気
抵抗値(HRS)の保持時間
Σ :第m番目のリファレンス素子に関する、第1回目の変化時から第N回目の変化時 までにおけるRL-m iとtL-m iの積の合計、RH-m iとtH-m iの積の合計、tL-m i
合計、tH-m iの合計
リファレンス素子の2値の電気抵抗値(HRS/LRS)が複数回、変化するが、この変化は、リファレンス素子の熱擾乱に起因して生じる変化であってもよいし、書き込み用回路を用いたリファレンス素子への情報「1」及び「0」の順次の書き込みに基づき生じる変化であってもよい。尚、HRSを情報「1」とし、LRSを情報「0」としてもよいし、LRSを情報「1」とし、HRSを情報「0」としてもよい。
本開示の半導体装置の電源投入時、リファレンス抵抗値RRef,RRef-mを求めてもよいし、本開示の半導体装置の使用時、所定の時間間隔でリファレンス抵抗値RRef,RRef-mを求めてもよい。また、求められたリファレンス抵抗値RRef,RRef-mを記憶する記憶手段(例えば、ラッチ回路)を備えていてもよい。
リファレンス素子は、不揮発性メモリ素子と同一の構成から成るが、ここで、「同一の構成」として、
(a)リファレンス素子と不揮発性メモリ素子とは、同じ構造を有し、同じ大きさ・寸法であるが、一部あるいは全部の構成要素が異なる材料から構成されているケース
(b)リファレンス素子と不揮発性メモリ素子とは、同じ構造を有し、同じ材料から構成されているが、異なる大きさ・寸法であるケース(具体的には、リファレンス素子は不揮発性メモリ素子よりも小さいケース)
(c)リファレンス素子と不揮発性メモリ素子とは、同じ構造を有し、一部あるいは全部の構成要素が異なる材料から構成されており、しかも、異なる大きさ・寸法であるケース(具体的には、リファレンス素子は不揮発性メモリ素子よりも小さいケース)
を挙げることができる。
面内磁化方式及び垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子にあっては、情報を記憶する記憶層(記録層、磁化反転層あるいは自由層とも呼ばれる)、中間層、及び、固定層(磁化参照層、固着層あるいは磁化固定層とも呼ばれる)によって、TMR(Tunnel Magnetoresistance)効果あるいはGMR(Giant Magnetoresistance,巨大磁気抵抗)効果を有する積層構造体が構成されている構造とすることができる。反平行の磁化状態で、書込み電流(以下、『スピン偏極電流』と呼ぶ場合がある)を記憶層から固定層へ流すと、電子が固定層から記憶層へ注入されることで作用するスピントルクにより記憶層の磁化が反転し、記憶層の磁化方向と固定層の磁化方向と記憶層の磁化方向が平行配列となる(図11Aあるいは図12Aの左手側の概念図を参照)。一方、平行の磁化状態で、スピン偏極電流を固定層から記憶層へ流すと、電子が記憶層から固定層へ流れることで作用するスピントルクによって記憶層の磁化が反転し、記憶層の磁化方向と固定層の磁化方向が反平行配列となる(図11Aあるいは図12Aの右手側の概念図を参照)。あるいは又、図11Bあるいは図12Bに概念図を示すように、複数の固定層、中間層、記憶層、中間層、複数の固定層によって、TMR効果あるいはGMR効果を有する積層構造体が構成されている構造(ダブル・スピンフィルター構造)とすることもできる。このような構造にあっては、記憶層の上下に位置する2つの中間層の磁気抵抗の変化に差を付けておく必要がある。固定層、中間層及び記憶層によって、TMR効果を有する積層構造体が構成されるとは、磁性材料から成る固定層と、磁性材料から成る記憶層との間に、トンネル絶縁膜として機能する非磁性体膜から成る中間層が挟まれた構造を指す。係る中間層は、記憶層と固定層との間の磁気的結合を切ると共に、トンネル電流を流すための役割を担う。
記憶層を構成する材料として、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)といった強磁性材料、これらの強磁性材料の合金(例えば、Co−Fe、Co−Fe−B、Co−Fe−Ni、Fe−Pt、Ni−Fe等)、あるいは、これらの合金にガドリニウム(Gd)が添加された合金、これらの合金に非磁性元素(例えば、タンタル、ホウ素、クロム、白金、シリコン、炭素、窒素等)を混ぜた合金(例えば、Co−Fe−B等)、Co、Fe、Niの内の1種類以上を含む酸化物(例えば、フェライト:Fe−MnO等)、ハーフメタリック強磁性材料と呼ばれる一群の金属間化合物(ホイスラー合金:NiMnSb、Co2MnGe、Co2MnSi、Co2CrAl等)、酸化物(例えば、(La,Sr)MnO3、CrO2、Fe34等)を挙げることができる。更には、垂直磁化型において、垂直磁気異方性を一層増加させるために、係る合金にテルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)等の重希土類を添加してもよいし、これらを含む合金を積層してもよい。記憶層や固定層の結晶性は、本質的に任意であり、多結晶であってもよいし、単結晶であってもよいし、非晶質であってもよい。また、記憶層は、単層構成とすることもできるし、上述した複数の異なる強磁性材料層を積層した積層構成とすることもできるし、強磁性材料層と非磁性材料層を積層した積層構成とすることもできる。
固定層を構成する材料として、上記の記憶層を構成する材料(強磁性材料)を挙げることができるし、あるいは又、固定層は、Co層とPt層との積層体、Co層とPd層との積層体、Co層とNi層との積層体、Co層とTb層との積層体、Co−Pt合金層、Co−Pd合金層、Co−Ni合金層、Co−Fe合金層、Co−Tb合金層、Co層、Fe層、又は、Co−Fe−B合金層から成る構成とすることができ、あるいは又、これらの材料に、Ag、Cu、Au、Al、Si、Bi、Ta、B、C、O、N、Pd、Pt、Zr、Hf、Ir、W、Mo、Nb等の非磁性元素を添加して磁気特性を調整したり、結晶構造や結晶性や物質の安定性等の各種物性を調整してもよく、更には、好ましくは、固定層はCo−Fe−B合金層から成る構成とすることができる。固定層の磁化方向は情報の基準であるので、情報の記憶(記録)や読出しによって磁化方向が変化してはならないが、必ずしも特定の方向に固定されている必要はなく、記憶層よりも保磁力を大きくするか、膜厚を厚くするか、あるいは、磁気ダンピング定数を大きくして、記憶層よりも磁化方向が変化し難い構成、構造とすればよい。
固定層を、複数の固定層から成る構造とすることもでき、係る構造は、積層フェリ構造と呼ばれる。積層フェリ構造は、反強磁性的結合を有する積層構造であり、即ち、2つの磁性材料層の層間交換結合が反強磁性的になる構造であり、合成反強磁性結合(SAF:Synthetic Antiferromagnet)とも呼ばれ、非磁性層の厚さによって、2つの磁性材料層の層間交換結合が、反強磁性的あるいは強磁性的になる構造を指し、例えば、 S. S. Parkin et. al, Physical Review Letters, 7 May, pp 2304-2307 (1990) に報告されている。非磁性層を構成する材料として、ルテニウム(Ru)やその合金を挙げることができるし、あるいは又、Os、Re、Ir、Au、Ag、Cu、Al、Bi、Si、B、C、Cr、Ta、Pd、Pt、Zr、Hf、W、Mo、Nbや、これらの合金を挙げることができる。
あるいは又、固定層は静磁結合構造を有する構成とすることができるし、固定層に隣接して反強磁性体層を配置してもよい。ここで、静磁結合構造とは、2つの磁性材料層において、磁性材料層の端面からの漏洩磁界によって反強磁性的結合が得られる構造である。反強磁性体層を構成する材料として、具体的には、鉄−マンガン合金、ニッケル−マンガン合金、白金−マンガン合金、白金−クロム−マンガン合金、イリジウム−マンガン合金、ロジウム−マンガン合金、コバルト酸化物、ニッケル酸化物、鉄酸化物(Fe23)を挙げることができる。
中間層は非磁性体膜から成ることが好ましい。即ち、スピン注入型磁気抵抗効果素子において、TMR効果を有する積層構造体を構成する場合の中間層は、絶縁材料から成る非磁性体膜から構成されることが好ましい。ここで、絶縁材料から成る非磁性体膜を構成する材料として、マグネシウム酸化物(MgO)、マグネシウム窒化物、マグネシウムフッ化物、アルミニウム酸化物(AlOX)、アルミニウム窒化物(AlN)、シリコン酸化物(SiOX)、シリコン窒化物(SiN)、TiO2、Cr23、Ge、NiO、CdOX、HfO2、Ta25、Bi23、CaF、SrTiO2、AlLaO3、Al−N−O、BN、ZnS等の各種絶縁材料、誘電体材料、半導体材料を挙げることができる。一方、GMR効果を有する積層構造体を構成する非磁性体膜を構成する材料として、Cu、Ru、Cr、Au、Ag、Pt、Ta等、あるいは、これらの合金といった導電性材料を挙げることができるし、導電性が高ければ(抵抗率が数百μΩ・cm以下)、任意の非金属材料としてもよいが、記憶層や固定層と界面反応を起こし難い材料を、適宜、選択することが望ましい。
絶縁材料から成る中間層は、例えば、スパッタリング法にて形成された金属膜を酸化若しくは窒化することにより得ることができる。より具体的には、中間層を構成する絶縁材料としてアルミニウム酸化物(AlOX)、マグネシウム酸化物(MgO)を用いる場合、例えば、スパッタリング法にて形成されたアルミニウムやマグネシウムを大気中で酸化する方法、スパッタリング法にて形成されたアルミニウムやマグネシウムをプラズマ酸化する方法、スパッタリング法にて形成されたアルミニウムやマグネシウムをIPCプラズマで酸化する方法、スパッタリング法にて形成されたアルミニウムやマグネシウムを酸素中で自然酸化する方法、スパッタリング法にて形成されたアルミニウムやマグネシウムを酸素ラジカルで酸化する方法、スパッタリング法にて形成されたアルミニウムやマグネシウムを酸素中で自然酸化させるときに紫外線を照射する方法、アルミニウムやマグネシウムを反応性スパッタリング法にて成膜する方法、アルミニウム酸化物(AlOX)やマグネシウム酸化物(MgO)をスパッタリング法にて成膜する方法を例示することができる。
以上に説明した種々の層は、例えば、スパッタリング法、イオンビーム堆積法、真空蒸着法に例示される物理的気相成長法(PVD法)、ALD(Atomic Layer Deposition)法に代表される化学的気相成長法(CVD法)にて形成することができる。また、これらの層のパターニングは、反応性イオンエッチング法(RIE法)やイオンミリング法(イオンビームエッチング法)にて行うことができる。種々の層を真空装置内で連続的に形成することが好ましく、その後、パターニングを行うことが好ましい。
積層構造体の下部に電気的に接続された第1の配線、及び、積層構造体の上部に電気的に接続された第2の配線を有する形態とすることができる。具体的には、固定層と第1の配線(あるいは第2の配線)の電気的な接続状態として、第1の配線(あるいは第2の配線)が、直接、固定層に接続されている形態を挙げることができるし、あるいは又、第1の配線(あるいは第2の配線)が、反強磁性体層を介して固定層に接続されている形態を挙げることができる。固定層が第1の配線に接続されている場合、第1の配線から固定層を介して、また、固定層が第2の配線に接続されている場合、第2の配線から固定層を介して、スピン偏極電流を記憶層内に注入することにより、記憶層における磁化の方向が規定され、記憶層に情報が書き込まれる。第1の配線(あるいは第2の配線)と反強磁性体層との間には、反強磁性体層の結晶性向上のために、Ta、Cr、Ru、Ti等から成る下地層を形成してもよい。
記憶層と配線との間には、配線や接続部を構成する原子と記憶層を構成する原子の相互拡散の防止、接触抵抗の低減、記憶層の酸化防止のために、キャップ層を形成することが好ましい。キャップ層として、Ta層、Ru層、Pt層、Ti層、W層、MgO層、Ru膜/Ta膜の積層構造を挙げることができる。
第1の配線や第2の配線は、Cu、Al、Au、Pt、Ti等の単層構造から成り、あるいは又、CrやTi等から成る下地膜と、その上に形成されたCu層、Au層、Pt層等の積層構造を有していてもよい。更には、Ta等の単層あるいはCu、Ti等との積層構造から構成することもできる。これらの配線は、例えば、スパッタリング法に例示されるPVD法にて形成することができる。
垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子において、積層構造体の立体形状は、円柱形(円筒形)であることが、加工の容易性、記憶層における磁化容易軸の方向の均一性を確保するといった観点から望ましいが、これに限定するものではなく、三角柱、四角柱、六角柱、八角柱等(これらにあっては側辺あるいは側稜が丸みを帯びているものを含む)、楕円柱とすることもできる。第1の配線から第2の配線へと、あるいは又、第2の配線から第1の配線へと、スピン偏極電流を積層構造体に流すことによって、記憶層における磁化の方向を第1の方向あるいは第2の方向(第1の方向とは反対の方向)とすることで、記憶層に情報が書き込まれる。積層構造体と配線との間には、積層構造体の配線と接する磁性層の結晶性向上のために、Ta、Cr、Ru、Ti等から成る下地層を形成してもよい。
電流磁場反転方式のトンネル磁気抵抗効果素子とも呼ばれる電流磁場反転型磁気抵抗効果素子は、固定層、トンネル絶縁膜及び記憶層(記録層)の積層構造体から成る。固定層、トンネル絶縁膜及び記憶層のそれぞれを構成する材料は、上述したとおりである。トンネル絶縁膜は、記憶層と固定層との間の磁気的結合を切ると共に、トンネル電流を流すための役割を担う。図13に、米国特許第6081445号に開示されたMRAMのアステロイド曲線を示す。積層構造体の下方には、第1の配線とは別に、書込みワード線が設けられており、積層構造体の上方にはビット線(第2の配線が相当する)が設けられている。積層構造体と書込みワード線とは絶縁されている。そして、ビット線及び書込みワード線に電流を流し、その結果発生する合成磁界に基づき、電流磁場反転型磁気抵抗効果素子にデータを書き込む。ビット線を流れる書込み電流によって記憶層の磁化容易軸方向の磁界(HEA)が形成され、書込みワード線を流れる電流によって記憶層の磁化困難軸方向の磁界(HHA)が形成される。尚、電流磁場反転型磁気抵抗効果素子の構成にも依るが、ビット線を流れる書込み電流によって記憶層の磁化困難軸方向の磁界(HHA)が形成され、書込みワード線を流れる電流によって記憶層の磁化容易軸方向の磁界(HEA)が形成される場合もある。
アステロイド曲線は、合成磁界(記憶層に加わる磁界HHAと磁界HEAの磁界ベクトルの合成)による記憶層の磁化方向の反転閾値を示しており、アステロイド曲線の外側に相当する合成磁界が発生した場合、記憶層の磁化方向の反転が起こり、データの書込みが行われる。一方、アステロイド曲線の内部に相当する合成磁界が発生した場合、記憶層の磁化方向の反転は生じない。電流を流している書込みワード線及びビット線の交点以外のトンネル磁気抵抗効果素子においても、書込みワード線若しくはビット線の単独で発生する磁界が加わるため、この磁界の大きさが図13における点線の外側の領域にある場合、交点以外のトンネル磁気抵抗効果素子を構成する記憶層の磁化方向も反転してしまう。それ故、合成磁界がアステロイド曲線の外側であって図13の点線の内側の領域内にある場合のみに、選択されたトンネル磁気抵抗効果素子に対する選択書込みが可能となる。
電流磁場反転型磁気抵抗効果素子にあっては、積層構造体の平面形状として、楕円形、長円形(2つの半円と2本の線分とが組み合わされた図形)、放物線や双曲線によって囲まれた形状、広くは2次関数あるいは3次以上の関数で表現し得る図形から構成された形状、正多角形(長方形、正5角形以上の正多角形、頂点が丸みを帯びた長方形、頂点が丸みを帯びた正5角形以上の正多角形が含まれる)、扁平な円形(円形を一方向から押し潰したような図形)を挙げることができるし、楕円形と線分との組合せ、放物線と線分との組合せ、双曲線と線分との組合せ、広くは、2次関数と1次関数との組合せ、あるいは3次以上の関数と1次関数との組合せを含むことができる。あるいは又、湾曲した形状とすることが一層好ましい(具体的には、例えば、特開2005−353788参照)。
本開示の抵抗変化型メモリ装置等は、積層構造体の下方に、電界効果型トランジスタから成る選択用トランジスタを更に有しており、第2の配線(例えば、ビット線)の延びる方向は、電界効果型トランジスタを構成するゲート電極の延びる方向と直交する形態とすることもできるし、平行である形態とすることもできる。場合によっては、選択用トランジスタは不要である。
本開示の抵抗変化型メモリ装置等における好ましい構成は、上述したとおり、積層構造体の下方に、電界効果型トランジスタから成る選択用トランジスタを更に有しているが、より具体的な構成として、例えば、限定するものではないが、
半導体基板に形成された選択用トランジスタ、及び、
選択用トランジスタを覆う下層絶縁層、
を備えており、
下層絶縁層上に第1の配線が形成されており、
第1の配線は、下層絶縁層に設けられた接続孔(あるいは接続孔とランディングパッド部や下層配線)を介して選択用トランジスタに電気的に接続されており、
絶縁材料層(層間絶縁層)は、下層絶縁層及び第1の配線を覆い、積層構造体を取り囲んでおり、
第2の配線は絶縁材料層上に形成されている構成を例示することができる。
選択用トランジスタは、例えば、周知のMIS型FETやMOS型FETから構成することができる。第1の配線と選択用トランジスタとを電気的に接続する接続孔は、不純物がドーピングされたポリシリコンや、タングステン、Ti、Pt、Pd、Cu、TiW、TiNW、WSi2、MoSi2等の高融点金属や金属シリサイドから構成することができ、CVD法や、スパッタリング法に例示されるPVD法に基づき形成することができる。また、下層絶縁層を構成する材料として、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、SiON、SOG、NSG、BPSG、PSG、BSGあるいはLTOを例示することができる。
実施例1は、本開示の抵抗変化型メモリ装置及び本開示の半導体装置に関する。実施例1の抵抗変化型メモリ装置の等価回路図を図1Aに示し、リファレンス抵抗値RRefの変化を模式的に図1Bに示し、垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の模式的な一部断面図を図2A、図2B、図3に示し、模式的な斜視図を図4に示す。尚、図4においては、2つの不揮発性メモリ素子を図示している。
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6の抵抗変化型メモリ装置10は、
少なくとも2値(具体的には2値)の情報を電気抵抗値に基づき保存する不揮発性メモリ素子20、
不揮発性メモリ素子20と同一の構成から成り、2値の電気抵抗値を有するリファレンス素子50、及び、
不揮発性メモリ素子20の電気抵抗値とリファレンス抵抗値とを比較する比較回路70、
を備えている。そして、リファレンス抵抗値は、リファレンス素子50の2値の電気抵抗値が複数回、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値である。
また、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6の半導体装置は、実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6の抵抗変化型メモリ装置を、情報の一時記憶のためのキャッシュメモリとして、演算装置と同一チップ上に混載して成る。
実施例1あるいは後述する実施例2〜実施例6の抵抗変化型メモリ装置にあっては、リファレンス抵抗値を求める回路60を更に備えている。具体的には、リファレンス抵抗値を求める回路60は、抵抗素子61及び容量素子62から成るフィルタ回路とすることができる。より具体的には、フィルタ回路は1次ローパスフィルタから成る。容量素子62は、リファレンス素子50に並列に接続されており、抵抗素子61の一端は、リファレンス素子50と直列に接続されている。抵抗素子61の他端は、比較回路70を構成するコンパレータ回路の一方の入力部に接続されており、且つ、リファレンス素子・ビット線52に接続されている。
1次ローパスフィルタ、それ自体は、周知の構成を有する。また、比較回路70は、周知のコンパレータ回路から構成されている。更には、半導体装置における演算装置も、周知の演算装置から構成することができるし、抵抗変化型メモリ装置と演算装置とを同一チップ上に混載する方法も、従来の方法とすることができる。
不揮発性メモリ素子20は、スピン注入型磁気抵抗効果素子、より具体的には、垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る。即ち、記憶層24において、磁化容易軸は積層構造体の積層方向と平行である。この垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子は、固定層22、中間層23、及び、記憶層24から成る積層構造体21を有する。図2Aに示す例にあっては、キャップ層25から固定層22まで、例えば、直径40nmの1本の円柱から構成されている。一方、図2Bに示す例にあっては、キャップ層25と記憶層24から成る上部円柱と、中間層23から固定層22までの下部四角柱から構成されている。
ここで、実施例1の不揮発性メモリ素子20において、具体的には、
記憶層(記録層、磁化反転層あるいは自由層とも呼ばれる)24の磁化方向は、記憶すべき情報に対応して変化し、
固定層(参照層)22の磁化方向は、記憶層24に記憶すべき情報の基準となる磁化方向であり、
積層構造体21の積層方向に電流を流すことにより、記憶層24の磁化方向を変化させ、記憶層24において情報の記憶(記録)が行われる。即ち、記憶層24の磁化方向と固定層(参照層)22の磁化方向との相対的な角度によって、情報「0」及び情報「1」が規定される。
第1の配線31が、積層構造体21に下部に電気的に接続されており、第2の配線32(ビット線として機能する)が、積層構造体21の上部に電気的に接続されている。より具体的には、第1の配線31は、下地層27を介して固定層22の下端に接続されており、第2の配線32は、キャップ層25を介して記憶層24に接続されている。ビット線として機能する第2の配線32は、比較回路70を構成するコンパレータ回路の他方の入力部に接続されている。尚、図2Aあるいは図2Bに図示した例では、積層構造体21において、固定層22が下側に位置し、記憶層24が上側に位置しているが、これに限定するものではない。また、積層構造体21の立体形状は、円筒形(円柱形)あるいは四角柱であるが、これに限定するものではない。更には、図4においては、第1の配線31の図示を省略しているし、積層構造体21の構造が図2A、図2Bに示した例と若干異なっている。
実施例1において、記憶層24における磁化容易軸は、積層構造体21の積層方向と平行である。即ち、記憶層24は、磁化方向が積層構造体21の積層方向に自由に変化する磁気モーメントを有する強磁性材料、より具体的には、Co−Fe−B合金層[Co20Fe808020]から構成されている。非磁性体膜から成る中間層23は、トンネルバリア層(トンネル絶縁層)として機能する絶縁層、具体的には、MgO層から成る。中間層23をMgO層から構成することで、磁気抵抗変化率(MR比)を大きくすることができ、これによって、スピン注入の効率を向上させることができ、記憶層24の磁化方向を反転させるために必要な電流密度を低減させることができる。固定層(参照層)22における磁化容易軸は、積層構造体21の積層方向と平行である。即ち、固定層(参照層)22は、磁化方向が積層構造体21の積層方向に自由に変化する磁気モーメントを有する強磁性材料、より具体的には、Co−Fe−B合金層[Co20Fe808020]とCo−Pt合金層の積層から構成されている。積層構造体21は、例えば、窒化シリコン(SiN)若しくはSiO2、Al23から成る絶縁材料層26によって囲まれている。また、固定層22及び絶縁材料層26は、例えば、Taから成る下地層27上に形成されている。下地層27は、SiO2から成る下層絶縁層49上に形成されている。以上のとおり、実施例1における不揮発性メモリ素子20はMTJ素子から構成されている。
実施例1にあっては、積層構造体21を、以下の表1に示す各層から構成した。
[表1]
キャップ層25:膜厚3nmのTa層
記憶層24 :膜厚2nmの(Co20Fe808020
中間層23 :膜厚1nmのMgO層
固定層22 :(Co20Fe808020層とCo−Pt合金層の積層
膜厚3nm
下地層27 :膜厚5nmのTa層
図3、図4に示すように、積層構造体21の下方に、電界効果型トランジスタから成る選択用トランジスタTRが設けられている。具体的には、
半導体基板40に形成された選択用トランジスタTR、及び、
選択用トランジスタTRを覆う下層絶縁層48,49、
を備えており、
下層絶縁層49上に第1の配線31が形成されており、
第1の配線31は、下層絶縁層48,49に設けられた接続孔(あるいは接続孔とランディングパッド部や下層配線)47を介して選択用トランジスタTRに電気的に接続されており、
絶縁材料層(層間絶縁層)26は、下層絶縁層49及び第1の配線31を覆い、積層構造体21を取り囲んでおり、
第2の配線32は絶縁材料層26上に形成されている。
選択用トランジスタTRは、ゲート電極41、ゲート絶縁層42、チャネル形成領域43及びソース/ドレイン領域44を備えている。一方のソース/ドレイン領域44と第1の配線31とは、上述したとおり、接続孔47を介して接続されており、他方のソース/ドレイン領域44は、タングステンプラグ45を介して、下層絶縁層48上に形成されたソース線46に接続されている。ゲート電極41は、所謂ワード線41Aとして機能する。
メモリ動作のために必要な周辺回路を含む構成図を図5Aに示す。不揮発性メモリ素子20及びリファレンス素子50を含む領域80に対して、周辺回路は、センスアンプ81、カラムデコーダ82、ライトドライバ83、データ入出力バッファ84、ロウデコーダ85、アドレスバッファ86、タイミング回路87、チップコントロール回路88、データ入出力コントロール回路89等を含んでいる。
実施例1におけるリファレンス素子50は、上述した不揮発性メモリ素子20と同一の構成を有する。具体的には、例えば、リファレンス素子50と不揮発性メモリ素子20とは、同じ構造を有し、同じ材料から構成されているが、異なる大きさ・寸法である。具体的には、リファレンス素子50は不揮発性メモリ素子20よりも小さい。より具体的には、リファレンス素子50を構成する記憶層の体積を、不揮発性メモリ素子20を構成する記憶層の体積の約半分とした。また、リファレンス素子50は、選択用トランジスタTRと同様の構成、構造を有するリファレンス素子・選択用トランジスタTRRefに、不揮発性メモリ素子20と同様に、接続されている。リファレンス素子・選択用トランジスタTRRefのゲート電極は、所謂ワード線51Aとして機能する。
そして、リファレンス素子50において、一の電気抵抗値を保持することが可能な時間の平均値Taveは1秒以下、具体的には、85゜Cにおいて1秒である。上述したとおり、リファレンス素子50の2値の電気抵抗値が複数回、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値をリファレンス抵抗値RRefとするが、具体的には、複数回(回数をN回とする)、変化する時間として、図1Bに示すように、一の電気抵抗値を保持することが可能な時間の平均値Taveの、例えば、30倍とする。但し、これに限定されるものではない。リファレンス抵抗値RRefは、以下のように表すことができる。
Ref=(ΣRL i・tL i+ΣRH i・tH i)/2N(ΣtL i+ΣtL i) (1)
尚、平均値Taveは、リファレンス素子50の大きさ・寸法、及び/又は、リファレンス素子50を構成する材料に依存して決定される、一種の設計値である。また、半導体装置の電源投入時、リファレンス抵抗値を求めてもよいし、半導体装置の使用時、所定の時間間隔でリファレンス抵抗値を求めてもよい。リファレンス素子50の2値の電気抵抗値の複数回に亙る変化は、書き込み用回路を構成するトランジスタTRRefを用いたリファレンス素子50への情報「1」及び「0」の順次の書き込みに基づき生じる変化である。但し、リファレンス素子50の熱擾乱に起因して生じる変化とすることもできる。
図1Bに、書き込み用回路を構成するトランジスタTRRefを動作させ、リファレンス素子50に情報「1」及び「0」を書き込んだときの、リファレンス素子50の電気抵抗値変化を模式的に示す。リファレンス素子50への情報「1」及び「0」の順次の書き込みを行うが、このときのリファレンス素子50における電気抵抗値の変化を、図1Bにおいては、細い実線で示す。第i回目にリファレンス素子50に情報「1」を書き込んだとき、リファレンス素子50の電気抵抗値はRL iとなる。一方、第i回目にリファレンス素子50に情報「0」を書き込んだとき、リファレンス素子50の電気抵抗値はRH iとなる。その結果、リファレンス抵抗値を求めるためのフィルタ回路60を含めた電気抵抗値、即ち、リファレンス抵抗値RRefは、徐々に、上記の式(1)で表される値に近づいていく。リファレンス抵抗値RRefの変化を、図1Bにおいては、太い実線で示す。
不揮発性メモリ素子20への情報の書込みにあっては、選択用トランジスタTRをオン状態として、ソース線46からビット線32に電流を流し(情報「0」の記憶)、あるいは又、ビット線32からソース線46に電流を流す(情報「1」の記憶)。また、不揮発性メモリ素子20への情報の読出しにあたっては、選択用トランジスタTRをオン状態として、ソース線46とビット線32との間に電流を流し、ビット線32に現れる電位を、比較回路70を構成するコンパレータ回路の他方の入力部に入力する。一方、リファレンス抵抗値を求める回路60からの電位を、比較回路70を構成するコンパレータ回路の一方の入力部に入力する。そして、比較回路70にあっては、リファレンス抵抗値を求める回路60からの電位を基準として、ビット線32に現れる電位が高いか低いかが比較され、比較結果(情報0/1)が、比較回路70を構成するコンパレータ回路の出力部から出力される。
一般に、スピン注入型磁気抵抗効果素子は不揮発性メモリ素子としての開発が行われており、一度記憶(記録)した情報は、例えば、85゜Cで10年間程度は保持されることを目標としている。しかしながら、本開示における不揮発性メモリ素子20に関しては、データ保持時間を85゜Cで1秒程度と短くなるように設計した。その理由は、本開示の抵抗変化型メモリ装置の適用分野として、演算装置(情報処理装置、プロセッサ)における情報の一時記憶のためのキャッシュメモリを想定しているためである。キャッシュメモリにおいては情報の書き換え頻度が高く、データの保存を目的として設定された10年の保持は不要である。情報保持時間と反転電流(即ち、消費電力)はトレードオフの関係にあり、キャッシュメモリでは保持時間よりも消費電力の低減が優先されるといった事実に基づき、保持時間を1秒程度に設計した。
具体的には、図5Bに概念図を示すように、実施例1における抵抗変化型メモリ装置を、情報の一時記憶のためのプロセッサ用のキャッシュメモリ92として、演算装置(プロセッサコア)91と同一チップ上に混載されている。具体的には、例えば、携帯電話、タブレット機器、パーソナルコンピュータ、サーバ等の情報処理を行うプロセッサと混載されている。尚、参照番号90は半導体装置を示し、参照番号93はチップ全体を制御するコントロール回路を示す。
以下、実施例1の磁気抵抗素子の製造方法の概要を説明するが、実施例2〜実施例4の磁気抵抗素子も、基本的には同様の方法で作製することができる。
[工程−100]
先ず、周知の方法に基づき、シリコン半導体基板40に素子分離領域40Aを形成し、素子分離領域40Aによって囲まれたシリコン半導体基板40の部分に、ゲート絶縁層42、ゲート電極41、ソース/ドレイン領域44から成る選択用トランジスタTRを形成する。ソース/ドレイン領域44とソース/ドレイン領域44の間に位置するシリコン半導体基板40の部分がチャネル形成領域43に相当する。次いで、第1下層絶縁層48を形成し、他方のソース/ドレイン領域44の上方の第1下層絶縁層48の部分にタングステンプラグ45を形成し、更には、第1下層絶縁層48上にソース線46を形成する。その後、全面に第2下層絶縁層49を形成し、一方のソース/ドレイン領域44の上方の下層絶縁層48,49の部分にタングステンプラグから成る接続孔47を形成する。こうして、下層絶縁層48,49で覆われた選択用トランジスタTRを得ることができる。その後、下層絶縁層49上に第1の配線31を形成する。
[工程−110]
その後、スパッタリング法にて、全面に、下地層27、固定層22、中間層23を連続成膜し、次いで、中間層23に酸化処理を施す。次に、中間層23上に、記憶層24、キャップ層25を連続成膜する。その後、キャップ層25、記憶層24、中間層23、固定層22、下地層27を、反応性イオンエッチング法(RIE法)に基づきエッチングする。
[工程−120]
次に、全面に絶縁材料層(層間絶縁層)26を形成し、絶縁材料層26に平坦化処理を施すことで、絶縁材料層26の頂面をキャップ層25の頂面と、同じレベルとする。
[工程−130]
その後、絶縁材料層26上に、キャップ層25と接する第2の配線32を形成する。こうして、図2Aに示した構造のスピン注入型磁気抵抗効果素子を得ることができる。尚、RIE法によって各層をパターニングする代わりに、イオンミリング法(イオンビームエッチング法)に基づき各層をパターニングすることもできる。
ところで、情報は、一軸異方性を有する記憶層24の磁化方向の向きによって規定される。情報の書込みは、積層構造体21の積層方向に電流を流し、スピントルク磁化反転を生じさせることによって行われる。以下、スピン注入磁化反転を適用したスピン注入型磁気抵抗効果素子の概念図である図11Aを参照して、スピントルク磁化反転について簡単に説明する。電子は2種類のスピン角運動量を有する。仮にこれを上向き、下向きと定義する。非磁性体内部では両者が同数であり、強磁性体内部では両者の数に差がある。
強磁性材料から成る記憶層24と固定層(参照層)22とは、互いの磁気モーメントの向きが反平行状態にあると仮定する。この状態では、情報「0」が記憶層に記憶されている。記憶層24に記憶されている情報「0」を「1」に書き換えるとする。この場合、記憶層24から固定層22へとスピン偏極電流を流す。即ち、固定層22から記憶層24に向かって電子を流す。固定層22を通過した電子には、スピン偏極、即ち、上向きと下向きの数に差が生じる。中間層23の厚さが十分に薄く、このスピン偏極が緩和して通常の非磁性体における非偏極状態(上向きと下向きが同数の状態)になる前に、記憶層24に達すると、スピン偏極度の符号が逆になっていることにより、系全体のエネルギーを下げるために、一部の電子は、反転、即ち、スピン角運動量の向きを変えさせられる。このとき、系の全角運動量は保存されなければならないため、向きを変えた電子による角運動量変化の合計と等価な反作用が、記憶層24における磁気モーメントに与えられる。電流、即ち、単位時間に積層構造体21を通過する電子の数が少ない場合には、向きを変える電子の総数も少ないために、記憶層24における磁気モーメントに発生する角運動量変化も小さいが、電流が増えると、多くの角運動量変化を単位時間内に記憶層に与えることができる。角運動量の時間変化はトルクであり、トルクが或る閾値を超えると記憶層24の磁気モーメントは反転を開始し、その一軸異方性により180度回転したところで安定となる。即ち、反平行状態から平行状態への反転が起こり、情報「1」が記憶層に記憶される(図11Aの左手側の概念図を参照)。
次に、記憶層24に記憶されている情報「1」を「0」に書き換えるとする。この場合、スピン偏極電流を逆に固定層22から記憶層24へと流す。即ち、記憶層24から固定層22に向かって電子を流す。固定層(参照層)22に達した下向きのスピンを有する電子は、固定層22を通過する。一方、上向きのスピンを有する電子は、第1固定層(参照層)22Aで反射される。そして、係る電子が記憶層24に進入すると、記憶層24にトルクを与え、記憶層24は反平行状態へと反転する(図11Aの右手側の概念図を参照)。但し、この際、反転を生じさせるのに必要な電流量は、反平行状態から平行状態へと反転させる場合よりも多くなる。平行状態から反平行状態への反転は直感的な理解が困難であるが、固定層(参照層)22の磁化方向が固定されているために反転できず、系全体の角運動量を保存するために記憶層24が反転すると考えてもよい。このように、0/1の情報の記憶は、固定層22から記憶層24の方向又はその逆向きに、それぞれの極性に対応する或る閾値以上の電流を流すことによって行われる。
以上のとおり、実施例1の抵抗変化型メモリ装置において、リファレンス抵抗値は、リファレンス素子の2値の電気抵抗値が複数回、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値である。従って、リファレンス素子の数を大幅に増やすことなく、安定したリファレンス抵抗値を確実に得ることができ、リファレンス抵抗値の意図しない変動に起因したデータの読出しエラーの発生を確実に防止することができる。それ故、安定した動作、高い信頼性を有する半導体装置を提供することができるし、高度なエラー訂正回路等が不要であるし、回路面積増加によるコスト増加を抑制することができる。
尚、図1Aに示した例では、リファレンス素子50及びリファレンス抵抗値を求める回路60をそれぞれ1つとしたが、例えば、リファレンス素子50及びリファレンス抵抗値を求める回路60を部分を図6Aに示すように、リファレンス素子50及びリファレンス抵抗値を求める回路60を1組とし、係る組を、例えば、4つ、配置してもよいし、図6Bに示すように、例えば4つのリファレンス素子50、及び、1つのリファレンス抵抗値を求める回路60から構成することもできる。これらの構成とすることで、リファレンス素子50を1つとする場合と比較して、リファレンス素子が占める領域の面積が増大するが、リファレンス素子間のばらつきが平均化され、あるいは又、不良素子、例えば、リファレンス素子を構成する中間層の絶縁破壊により完全に短絡した場合等の影響が排除できる等の効果を有する。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例2において、不揮発性メモリ素子20及びリファレンス素子50における固定層22は、第1固定層(参照層)22A、ルテニウム(Ru)から構成された非磁性層22C及び第2固定層22Bの積層フェリ構造を構成している。そして、第1固定層(参照層)22Aと第2固定層22Bとは非磁性層22Cを介して磁気的に結合されている。第2固定層(磁化参照層)22Cは、Co−Pt合金層から構成され、非磁性層22Cは、ルテニウム(Ru)から構成されている。
実施例2における積層構造体21の各層の構成を、以下の表2に示し、実施例2の垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の概念図を図7Aに示し、不揮発性メモリ素子の模式的な一部断面図を図8Aあるいは図8Bに示す。
[表2]
キャップ層25 :膜厚3nmのTa層
記憶層24 :膜厚2nmの(Co20Fe808020
中間層23 :膜厚1nmのMgO層
第1固定層22A:膜厚1nmの(Co20Fe808020
非磁性層22C :膜厚0.7nmのRu層
第2固定層22B:膜厚2nmのCo−Pt合金層
下地層27 :膜厚5nmのTa層
以上の点を除き、実施例2の不揮発性メモリ素子20及びリファレンス素子50の構成、構造は、実施例1の不揮発性メモリ素子20及びリファレンス素子50の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
実施例3も、実施例1の変形である。実施例3において、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、面内磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る。即ち、記憶層において、磁化容易軸は積層構造体の積層方向に対して垂直である。実施例3において、不揮発性メモリ素子20及びリファレンス素子50における固定層22は、実施例2と同様に、第1固定層(参照層)22A、ルテニウム(Ru)から構成された非磁性層22C及び第2固定層22Bの積層フェリ構造を構成している。そして、第1固定層(参照層)22Aと第2固定層22Bとは非磁性層22Cを介して磁気的に結合されている。第2固定層(磁化参照層)22Bは、Co−Pt合金層から構成され、非磁性層22Bは、ルテニウム(Ru)から構成されている。積層構造体の平面形状を短軸60nm、長軸120nmの楕円形とした。
実施例3における積層構造体21の各層の構成を、以下の表3に示し、実施例3の面内磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の概念図を図7Bに示す。尚、不揮発性メモリ素子の模式的な一部断面図は、図8Aあるいは図8Bに示したと同様である。
[表3]
キャップ層25 :膜厚3nmのTa層
記憶層24 :膜厚3nmの(Co20Fe808020
中間層23 :膜厚1nmのMgO層
第1固定層22A:膜厚2nmの(Co20Fe808020
非磁性層22C :膜厚0.7nmのRu層
第2固定層22B:膜厚1.5nmのCo−Pt合金層
下地層27 :膜厚15nmのPt−Mn合金層/膜厚5nmのTa層
以上の点を除き、実施例3の不揮発性メモリ素子20及びリファレンス素子50の構成、構造は、実施例1の不揮発性メモリ素子20及びリファレンス素子50の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
尚、実施例1〜実施例3においては、抵抗変化型メモリ装置の製造時、各層の磁化方向を固定するための処理における磁化方向を、これらの抵抗変化型メモリ装置において要求される磁化方向とすればよい。
実施例4も、実施例1の変形である。実施例4の抵抗変化型メモリ装置における選択用トランジスタを含む不揮発性メモリ素子の模式的な一部断面図を図9に示す。実施例4において、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、電流磁場反転型磁気抵抗効果素子から成る。尚、不揮発性メモリ素子20及びリファレンス素子50における固定層22は、実施例2と同様に、第1固定層(参照層)22A、ルテニウム(Ru)から構成された非磁性層22C及び第2固定層22Bの積層フェリ構造を構成している。そして、第1固定層(参照層)22Aと第2固定層22Bとは非磁性層22Cを介して磁気的に結合されている。
実施例4の電流磁場反転型磁気抵抗効果素子から成る不揮発性メモリ素子の概念図は、磁化の方向を除き、図7Bに示したと同様である。即ち、積層構造体は、第1の配線側から、Co−Fe合金層から成る第2固定層22B、Ru層から成る非磁性層22C、Co−Fe合金層から成る第1固定層22A、AlOXから成る中間層(トンネル絶縁膜)23、Ni−Fe合金から成る記憶層24から構成されている。外部印加磁場によって、記憶層24の磁化の方向は、第1固定層22Aに対して平行又は反平行に変えられる。第2固定層22Bは、下地層27を介して第1の配線31に電気的に接続されている。一方、記憶層24は、キャップ層(トップコート層)25を介して、ビット線として機能する第2の配線32に接続されている。積層構造体の下方には、書込みワード線RWLが形成されている。積層構造体と書込みワード線RWLとは、下層絶縁層49によって絶縁されている。書込みワード線RWLの射影像と、第2の配線32の射影像とは直交する。そして、不揮発性メモリ素子アレイにあっては、書込みワード線RWL及び第2の配線32から成る格子の交点(重複領域)に不揮発性メモリ素子が配置されている。尚、参照番号47Aは、一方のソース/ドレイン領域44の上方の下層絶縁層48の部分に形成され、タングステンプラグから成る接続孔を示し、参照番号47Bは、下層絶縁層48上に形成されたランディングパッド部を示す。
このような構成の不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子へのデータの書込みにおいては、ビット線(第2の配線)32に正方向あるいは負方向の電流を流し、且つ、書込みワード線RWLに一定方向の電流を流し、その結果生成される合成磁界によって記憶層24の磁化の方向を変えることで、記憶層24に「1」又は「0」を記憶(記録)する。一方、データの読出しは、選択用トランジスタTRをオン状態とし、ソース線46に電流を流し、磁気抵抗効果によるトンネル電流変化をビット線(第2の配線)32にて検出することにより行う。記憶層24と第1固定層22Aの磁化方向が等しい場合、低抵抗となり(この状態を例えば「0」とする)、記憶層24と第1固定層22Aの磁化方向が反平行の場合、高抵抗となる(この状態を例えば「1」とする)。
実施例5も、実施例1の変形である。実施例5あるいは後述する実施例6の抵抗変化型メモリ装置において、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、相変化型メモリ素子(PCRAM)から成る。実施例5の不揮発性メモリ素子における抵抗変化層の概念図を図10A、図10Bに示す。実施例5において、不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、金属を含むイオン伝導体から成る抵抗変化層120を有している。また、実施例5の不揮発性メモリ素子には、選択用トランジスタTRが備えられている。尚、実施例5の不揮発性メモリ素子における選択用トランジスタの構成、構造は、実施例1の不揮発性メモリ素子における選択用トランジスタの構成、構造と同様とすることができるし、実施例5の不揮発性メモリ素子と選択用トランジスタとの配置関係も、実施例1の不揮発性メモリ素子と選択用トランジスタとの配置関係と同様とすることができる。即ち、選択用トランジスタを含む実施例5の不揮発性メモリ素子の構成、構造は、不揮発性メモリ素子の構成、構造が実施例1と異なる点を除き、選択用トランジスタを含む実施例1の不揮発性メモリ素子の構成、構造と同様とすることができる。
実施例6は、実施例5の変形である。実施例6にあっては、不揮発性メモリ素子を、相変化型メモリ素子(PRAM)から構成した。即ち、実施例6にあっては、抵抗変化層をカルコゲナイド系材料から構成した。そして、メモリ部である抵抗変化層を構成する相変化材料がアモルファス状態と結晶状態とで電気抵抗が数桁違うことを利用して、不揮発性メモリ素子として動作させる。具体的には、メモリ部に短時間、パルス状の大電流(例えば、200マイクロアンペア,20ナノ秒)を流した後、急冷すると、抵抗変化層を構成する相変化材料はアモルファス状態となり、高抵抗を示す。一方、抵抗変化層に比較的長時間、パルス状の小電流(例えば、100マイクロアンペア,100ナノ秒)を流した後、徐冷すると、抵抗変化層を構成する相変化材料は結晶状態となり、低抵抗を示す。
尚、抵抗変化層を、GeSbTe、ZnSe、GaSnTe等の、金属とSeやTeとの化合物から成るカルコゲナイド系材料から構成することもできる。あるいは又、例えば、電界誘起巨大抵抗変化効果(CER効果)を有する材料、例えば、3元系ペロブスカイト型遷移金属酸化物(PrCaMnO3やSrTiO3)や2元系遷移金属酸化物(CiO、NiO、CuO、TiO2、Fe34)から構成することもできる。
以上、本開示の抵抗変化型メモリ装置及び半導体装置を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示の抵抗変化型メモリ装置及び半導体装置はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明した抵抗変化型メモリ装置を構成する各種の積層構造、使用した材料等は例示であり、適宜、変更することができる。各実施例においては、記憶層が積層構造体の最上層に位置する構造を有する抵抗変化型メモリ装置を説明したが、各層の積層順序を逆とし、記憶層が最下層に位置する構造を有する抵抗変化型メモリ装置とすることもできる。不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子を構成する相変化型メモリ素子は実施例において説明した相変化型メモリ素子に限定されず、種々の相変化型メモリ素子を用いることができる。
実施例における不揮発性メモリ素子にあっては、2値(0/1)の情報を電気抵抗値に基づき保存する。但し、これに限定するものではなく、不揮発性メモリ素子は、M値(但し、M≧3)の情報を電気抵抗値に基づき保存する構成とすることもできる。
また、求められたリファレンス抵抗値を記憶する記憶手段を備えていてもよい。具体的には、記憶手段を、例えば、ラッチ回路から構成することができる。あるいは又、記憶手段を、コンパレータ回路と基準電圧生成回路から構成し、リファレンス抵抗値を求める回路60からのリファレンス抵抗値に相当する出力電圧をこのコンパレータ回路の一方の入力部に入力し、基準電圧生成回路からの電圧をこのコンパレータ回路の他方の入力部に入力し、このコンパレータ回路からの出力電圧が「0」ボルトとなるように、基準電圧生成回路において生成される電圧を制御し、係る制御された電圧を、比較回路70を構成するコンパレータ回路の一方の入力部に入力すればよい。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《抵抗変化型メモリ装置》
少なくとも2値の情報を電気抵抗値に基づき保存する不揮発性メモリ素子、
不揮発性メモリ素子と同一の構成から成り、2値の電気抵抗値を有するリファレンス素子、及び、
不揮発性メモリ素子の電気抵抗値とリファレンス抵抗値とを比較する比較回路、
を備えており、
リファレンス抵抗値は、リファレンス素子の2値の電気抵抗値が複数回、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値である抵抗変化型メモリ装置。
[A02]リファレンス抵抗値を求める回路を更に備えている[A01]に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A03]リファレンス抵抗値を求める回路は、抵抗素子及び容量素子から成るフィルタ回路である[A02]に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A04]フィルタ回路は、リファレンス素子と並列に接続された容量素子、及び、リファレンス素子と直列に接続された抵抗素子から成る1次ローパスフィルタから成る[A03]に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A05]リファレンス素子において、一の電気抵抗値を保持することが可能な時間の平均値は1秒以下である[A01]乃至[A04]のいずれか1項に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A06]不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、スピン注入型磁気抵抗効果素子から成る[A01]乃至[A05]のいずれか1項に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A07]不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る[A06]に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A08]不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、面内磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る[A06]に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A09]不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、電流磁場反転型磁気抵抗効果素子から成る[A01]乃至[A05]のいずれか1項に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A10]不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、相変化型メモリ素子から成る[A01]乃至[A05]のいずれか1項に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A11]不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、金属を含むイオン伝導体から成る抵抗変化層を有している[A10]に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A12]不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、カルコゲナイド系材料から成る抵抗変化層を有している[A10]に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[A13]不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、電界誘起巨大抵抗変化効果を有する材料から成る抵抗変化層を有している[A10]に記載の抵抗変化型メモリ装置。
[B01]《半導体装置》
[A01]乃至[A13]に記載の抵抗変化型メモリ装置を、情報の一時記憶のためのキャッシュメモリとして、演算装置と同一チップ上に混載して成る半導体装置。
10・・・抵抗変化型メモリ装置、20・・・不揮発性メモリ素子、21・・・積層構造体、22・・・固定層、23・・・中間層、24・・・記憶層、25・・・キャップ層、26・・・絶縁材料層(層間絶縁層)、27・・・下地層、31・・・第1の配線、32・・・第2の配線、40・・・半導体基板、40A・・・素子分離領域、41・・・ゲート電極、41A・・・ワード線、42・・・ゲート絶縁層、43・・・チャネル形成領域、44・・・ソース/ドレイン領域、45・・・タングステンプラグ、46・・・ソース線、47・・・接続孔(あるいは接続孔とランディングパッド部や下層配線)、48,49・・・・下層絶縁層、50・・・リファレンス素子、51A・・・ワード線、52・・・リファレンス素子・ビット線、60・・・リファレンス抵抗値を求める回路、61・・・抵抗素子、62・・・容量素子、70・・・比較回路、80・・・不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子を含む領域、81・・・センスアンプ、82・・・カラムデコーダ、83・・・ライトドライバ、84・・・データ入出力バッファ、85・・・ロウデコーダ、86・・・アドレスバッファ、87・・・タイミング回路、88・・・チップコントロール回路、89・・・データ入出力コントロール回路、90・・・半導体装置、91・・・演算装置(プロセッサコア)、92・・・キャッシュメモリ、93・・・コントロール回路、120・・・抵抗変化層、121・・・高抵抗層、122・・・イオン源層、125A・・・キャップ層、125B・・・接続層(トップ層)、131・・・第1電極(下部電極)、132・・・第2電極(上部電極)、TR・・・選択用トランジスタ、TRRef・・・リファレンス素子・選択用トランジスタ

Claims (14)

  1. 少なくとも2値の情報を電気抵抗値に基づき保存する不揮発性メモリ素子、
    不揮発性メモリ素子と同一の構成から成り、2値の電気抵抗値を有するリファレンス素子、及び、
    不揮発性メモリ素子の電気抵抗値とリファレンス抵抗値とを比較する比較回路、
    を備えており、
    リファレンス抵抗値は、リファレンス素子の2値の電気抵抗値が複数回、変化する時間内における2値の電気抵抗値の平均値である抵抗変化型メモリ装置。
  2. リファレンス抵抗値を求める回路を更に備えている請求項1に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  3. リファレンス抵抗値を求める回路は、抵抗素子及び容量素子から成るフィルタ回路である請求項2に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  4. フィルタ回路は、リファレンス素子と並列に接続された容量素子、及び、リファレンス素子と直列に接続された抵抗素子から成る1次ローパスフィルタから成る請求項3に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  5. リファレンス素子において、一の電気抵抗値を保持することが可能な時間の平均値は1秒以下である請求項1に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  6. 不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、スピン注入型磁気抵抗効果素子から成る請求項1に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  7. 不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、垂直磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る請求項6に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  8. 不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、面内磁化方式のスピン注入型磁気抵抗効果素子から成る請求項6に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  9. 不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、電流磁場反転型磁気抵抗効果素子から成る請求項1に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  10. 不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、相変化型メモリ素子から成る請求項1に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  11. 不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、金属を含むイオン伝導体から成る抵抗変化層を有している請求項10に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  12. 不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、カルコゲナイド系材料から成る抵抗変化層を有している請求項10に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  13. 不揮発性メモリ素子及びリファレンス素子は、電界誘起巨大抵抗変化効果を有する材料から成る抵抗変化層を有している請求項10に記載の抵抗変化型メモリ装置。
  14. 請求項1乃至請求項13に記載の抵抗変化型メモリ装置を、情報の一時記憶のためのキャッシュメモリとして、演算装置と同一チップ上に混載して成る半導体装置。
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