JP2016002902A - 車両用シートの制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用シートの可動部位にかかる荷重を考慮して、モータの惰性回転による可動部位の実際の位置と位置情報との間のずれを補正することのできる車両用シートの制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置100は車両用シート1の可動部位2〜4を作動させるモータ30a〜33aに駆動電流を供給し、その間のモータ30a〜33aの回転に対応するパルス値を生成し、車両用シート1にかかる荷重値を算出し、可動部位2〜4に対する乗員の接触状態を判断する。接触状態及び可動部位2〜4の作動方向を基に、駆動電流の供給停止後にモータ30a〜33aの惰性回転により生じる可動部位2〜4の実際の位置とその位置情報との間のずれを補正するための補正量マップを選択し、荷重値を基にそこからパルス値の補正量を決定し、パルス値及び補正量を基に、可動部位2〜4の位置情報を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用シートの制御装置及び制御方法、詳細には、車両用シートの可動部位にかかる荷重を考慮して、該可動部位の作動モータへの駆動電流の供給停止後におけるモータの惰性回転による位置情報への影響に対処する技術に関する。
従来より、乗員がスイッチ操作により車両用シートの各可動部位を所望の位置に調節し、その位置を記憶させておくことにより、車両用シートを該所望の位置へと自動的に再現してくれる技術が知られている。
特許文献1は、車両用シートのモータへの駆動電流のリップルパルス成分を基に、車両用シートの可動部位の作動量を求め、該可動部位の位置を求める技術を開示する。特許文献1では、モータへの通電停止後の慣性力による回転(惰性回転)により生じる車両用シートの位置ずれに対して、通電停止時のモータにかかる電圧に応じた補正量を選択し、該位置ずれを補正している。
また、特許文献2は、車両用シートを作動するモータの起動時の突入電流と定常電流との差を基に、モータの回転数が所定の回数以下であると判定する技術を開示する。
特開2000−250629号公報 特開2002−325475号公報
従来の技術では、車両用シートの可動部位の作動モータへの駆動電流の供給停止後における惰性回転による該可動部位の実際の位置と位置情報との間のずれを補正するにあたり、作動モータに印加される電圧値を基に補正するものである。しかしながら、該ずれの補正にあたり、従来の技術は、可動部位に印加される乗員の身体からの作用(荷重)による影響を考慮するものではなかった。
そこで、本発明は、乗員の荷重を考慮して該ずれの補正を行うための車両用シートの制御装置及び制御方法を提案することを目的とする。
本発明の一実施形態は、車両用シートに設けられた荷重センサからの信号を基に、車両用シートにかかる荷重値を算出する荷重値算出部と、車両用シートの可動部位に設けられた接触センサからの信号を基に、可動部位に対する乗員の身体の接触状態を判断する接触状態判断部と、操作スイッチからの信号に応じて、可動部位を作動させるモータに駆動電流を供給するシート作動部と、駆動電流が供給されている間にモータの回転に対応するパルス値を生成するパルス値生成部と、接触状態及び可動部位の作動方向を基に、駆動電流の供給停止後にモータの惰性回転により生じる可動部位の実際の位置とその位置情報との間のずれを補正するための補正量マップを選択し、荷重値を基に補正量マップからパルス値の補正量を決定するパルス値補正部と、パルス値及び補正量を基に、可動部位の位置情報を生成する位置情報生成部と、を具備する車両用シートの制御装置を提供する。
また、本発明の一実施形態は、車両用シートの可動部位を作動させるモータに駆動電流を供給するステップと、駆動電流が供給されている間に、モータの回転に同期してリップルパルスを生成するステップと、リップルパルスの数に対応するパルス値を生成するステップと、車両用シートにかかる荷重値を算出するステップと、可動部位に対する乗員の身体の接触状態を判断するステップと、接触状態及び可動部位の作動方向を基に、駆動電流の供給停止後にモータの惰性回転により生じる可動部位の実際の位置とその位置情報との間のずれを補正するための補正量マップを選択するステップと、荷重値を基に補正量マップからパルス値の補正量を決定するステップと、パルス値及び補正量を基に、可動部位の位置情報を生成するステップと、を具備する車両用シートの制御方法を提供する。
本発明の一実施形態に係る制御装置は、車両用シートの可動部位を作動させるためのモータへの駆動電流の供給停止後の惰性回転による該可動部位の実際の位置と位置情報との間のずれを低減することができる。そのため、該可動部位の作動を繰り返すことによる該ずれの積み重ねによる該可動部位の所望の位置への再現性の悪化は低減される。
第1実施形態の車両用シート装置の概略構成図である。 第1実施形態のECUの概略構成図である。 第1実施形態のリップルパルス生成回路の概略構成図である。 第1実施形態のスライド作動に関する補正量マップである。 第1実施形態のリフタ作動に関する補正量マップである。 第1実施形態のチルト作動に関する補正量マップである。 第1実施形態のリクライニング作動に関する補正量マップである。 第1実施形態の車両用シートの作動制御のフローチャートである。 第1実施形態の車両用シートの作動制御のフローチャートである。 第1実施形態の車両用シートの作動制御のフローチャートである。 第2実施形態の補正量マップの更新に関する説明図である。 第2実施形態の補正量マップの更新に関する説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態で説明される寸法、材料、形状、構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構造又は様々な条件に応じて変更される。また、特別な記載がない限り、本発明の範囲は、以下に説明される実施形態で具体的に記載された形態に限定されるものではない。なお、以下で説明する図面で、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用シート装置の概略構成図である。車両用シート装置には、車両用シート1、車両用シート1の制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)100、及び車両用シート1の作動指令のための操作スイッチ群40が含まれる。車両用シート1は、ECU100の制御に応じてモータにより作動するパワーシートである。
車両用シート1は、シートクッション2、シートクッション2の前部にあたるフロントチルト部3、シートバック4、及びヘッドレスト5を備える。シートクッション2の下部には2本のアッパレール6が装着され、アッパレール6は、車両の床面9に固定されたベースブラケット8に支持された2本のロアレール7上に案内されている。
シートクッション2は、アッパレール6を介してロアレール7上を車両の前後方向に移動(スライド作動)することができるように構成されている。フロントチルト部3は、シートクッション2の前部の高さ位置を調節(チルト作動)することができるように構成されている。シートバック4は、シートクッション2の後部に設けられた回転軸(不図示)の周りに傾動(リクライニング作動)することができるように構成されている。また、ヘッドレスト5は、シートバック4の上端に装着されている。
車両用シート1には、シートクッション2をスライド作動させるための駆動源としてのモータ30aと、モータ30aの回転をシートクッション2のスライド作動に変換するアクチュエータ30bとが設けられている。また、車両用シート1には、シートクッション2の高さ位置を調節(リフタ作動)するための駆動源としてのモータ31aと、モータ31aの回転をシートクッション2のリフタ作動に変換するアクチュエータ32bとが設けられている。
また、車両用シート1には、フロントチルト部3をチルト作動させるための駆動源としてのモータ32aと、モータ32aの回転をチルト部3のチルト作動に変換するアクチュエータ32bとが設けられている。さらに、車両用シート1には、シートバック4をリクライニング作動させるための駆動源としてのモータ33aと、モータ33aの回転をシートバック4のリクライニング作動に変換するアクチュエータ33bとが設けられている。
ここで、本実施形態における車両用シート1の位置情報として、シートクッション2の前後位置X及び高さ位置Z、フロントチルト部3のシートクッション2に対する相対的な高さ位置z、並びにシートバック4の傾き角度θを考慮する。例えば、車両用シート1は、スライド作動するとその前後位置Xが変化し、リフタ作動すると高さ位置Zが変化する。また、車両用シート1は、チルト作動すると相対的な高さ位置zが変化し、リクライニング作動すると傾斜角度θが変化する。
モータ30a〜33aは、ブラシ付きの直流モータであり、ECU100から供給される駆動電流の方向に応じて正転又は逆転する。そして、モータ30a〜33aの回転方向に応じて車両用シート1の各可動部位(即ち、シートクッション2、フロントチルト部3、シートバック4)の作動方向は変化する。
また、車両用シート1には、荷重センサ20及び接触センサ21〜23が設けられている。荷重センサ20は、例えばロードセルや圧電センサ等であり、車両用シート1に座った乗員の荷重を測定し、測定された荷重値を電気信号に変換してECU100に出力する。接触センサ21〜23は、メンブレンスイッチ(膜状接点式スイッチ)等であり、車両用シート1に座った乗員の身体が車両用シート1の可動部位に接触しているかどうか(即ち、接触状態)を検出し、接触の有無に関する電気信号(ON/OFF信号)をECU100に出力する。
接触センサ21は、車両用シート1に座った乗員の臀部に対応するシートクッション2の表面に設置され、接触センサ22は、乗員の脚部に対応するフロントチルト部3の表面に設置され、そして接触センサ23は、乗員の背中に対応するシートバック4の表面に設置されている。
ECU100は、詳細には図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)やメモリ等を備えるコンピュータであり、車両用シート1のスライド作動、リフタ作動、チルト作動、及びリクライニング作動を制御する。ECU100は、メモリに記憶されている所定のプログラムに基づきCPUにより実現される機能部として、シート作動部101、荷重値算出部102、接触状態判断部103、パルス値生成部104、パルス値補正部105、及び位置情報生成部106を有する。ECU100の各機能部101〜106についての説明は後述する。
操作スイッチ群40は、乗員により操作され、車両用シート1のスライド作動、リフタ作動、チルト作動、及びリクライニング作動を指示する複数のスイッチ(SW)からなる。操作スイッチ群40の複数のスイッチは、シートクッション2やシートバック4の側面に設けられていてもよいし、車両内の所定の位置(例えば、運転席扉)に設けられていてもよい。
図2は、ECU100の概略構成図である。ECU100は、電源回路111、入力インターフェース(I/F)回路112、CPU113、ROMやRAM等のメモリ114、切替部115、及びリップルパルス生成回路116を備える。
電源回路111は、電源である車両内のバッテリ50に接続され、安定した一定の電圧(例えば5V)をCPU113に提供する。バッテリ50のプラス側端子はイグニッション(IG)スイッチ60を介して入力I/F回路112に接続されており、IGスイッチ60がONになると、電源回路111からCPU113に安定した一定の電圧が供給される。また、入力I/F回路112には、スイッチ群40の各スイッチ41〜46、並びに荷重センサ20及び接触センサ21〜23が接続されている。
切替部115は、各モータ30a〜33aに供給される駆動電流のON/OFF及び方向を切り替えるための複数のリレーからなる。CPU113は、切替部115のリレーのコイルに流れる電流を制御し、リレーの導通する接点を切り替えることにより、モータ30a〜33aに供給される駆動電流のON/OFF及び方向を制御する。このようにして、ECU100の機能部としてのシート作動部101は、モータ30a〜33a及び切替部115を制御することにより、車両用シート1の各可動部位を作動させることができる。
リップルパルス生成回路116は、切替部115の下流側接点に接続され、モータ30a〜33aに流れる駆動電流に応じた電圧値としてのモータ回転信号を入力する。そして、リップルパルス生成回路116は、該駆動電流に含まれるリップル成分をパルス化して、モータの回転に同期したパルス(リップルパルス)をCPU113に出力する。そして、ECU100の機能部としてのパルス値生成部104は、リップルパルス生成回路116で生成されたリップルパルスの数をカウントし、その数に対応するパルス値(P)を生成する。
ここで、モータの回転に同期したリップルパルスの数を基に、車両用シート1の可動部位の作動量(動いた量)を知ることができる。例えば、モータの1回転につき1つのリップルパルスが生成されるとすると、モータの1回転による車両用シート1の各可動部位の作動量は経験的に求まるため、1つのリップルパルスが示す該可動部位の作動量も求まる。
ECU100の機能部としての位置情報生成部106は、後述するように、補正されたパルス値(以下「補正パルス値P」と称する。)を基に、車両用シート1の各可動部位の位置情報(X,Z,z,θ)を生成することができる。例えば、1パルスにつきシートクッション2が1mmだけ移動すると経験的に分かっていたとすると、位置情報生成部106は、補正パルス値Pc(=50)を基に、シートクッション2は前回の位置Xから5cmだけ移動した位置Xの情報を生成する。
スイッチ群40は、スライドスイッチ(SW)41、リフタSW42、チルトSW43、リクライニングSW44、記憶SW45、及び再現SW46を含む。スイッチ群40の各スイッチからの信号は、入力I/F回路112に入力され、その信号に応じてCPU113は、モータ30a〜33aへの駆動電流の供給を制御する。
スライドSW41がONされると、車両用シート1の可動部位としてのシートクッション2は前進(又は後進)作動し、リフタSW42がONされると、シートクッション2は上昇(又は下降)作動する。また、チルトSW43がONされると、車両用シート1の可動部位としてのフロントチルト部3は上昇(又は下降)作動し、リクライニングSW44がONされると、車両用シート1の可動部位としてのシートバック4は前傾(又は後傾)作動する。
シート位置を記憶させておくための記憶SW45がONされると、その時の車両用シート1の各可動部位の位置情報(X,Z,z,θ)が所望の位置情報としてメモリ114に別途記憶される。また、シート位置を再現するための再現SW46がONされると、ECU100は、メモリ114に記憶された該所望の位置情報に基づき、各可動部位が該所望の位置情報が示す位置にくるように各可動部位を作動する。
ここで、本実施形態では、モータ30aが正転及び逆転すると、車両用シート1はそれぞれスライド前進及び後進作動し、モータ31aが正転及び逆転すると、車両用シート1はそれぞれリフタ上昇及び下降作動するとする。また、モータ32aが正転及び逆転すると、フロントチルト部3はそれぞれ上昇及び下降作動し、モータ33aが正転及び逆転すると、シートバック4はそれぞれリクライニング前傾及び後傾作動するとする。なお、モータの正転及び逆転と車両用シート1の作動方向との対応関係はこの例に限定されるものではない。
荷重センサ20及び接触センサ21〜23からの信号は入力I/F回路112を介してECU100に入力される。なお、荷重センサ20及び接触センサ21〜23の信号を処理するための処理装置をECU100とは別に設け、該処理装置において荷重センサ20及び接触センサ21〜23からの信号を処理し、処理後の情報(荷重値や接触の有無等)をECU100に出力するようにしてもよい。
ECU100の機能部としての荷重値算出部102は、荷重センサ20からの信号を基に、乗員の体重に起因する車両用シート1にかかる荷重値を算出する。なお、荷重値算出部102は、荷重センサ20からの信号を基に、車両用シート1の各可動部位にかかる荷重値も同時に算出するようにしてもよい。例えば、荷重値算出部102は、経験的に得られた各可動部位にかかる荷重値の所定の割合(例えば、シートクッション2には荷重値の10割、フロントチルト部3には荷重値の1〜2割、シートバック4には荷重値の3〜4割等)を基に、各可動部位にかかる荷重値を算出するようにしてもよい。
また、ECU100の機能部としての接触状態判断部103は、接触センサ21〜23からの信号を基に、乗員の身体がシートクッション2、フロントチルト部3及びシートバック4に接触しているかどうか(言い換えると、可動部位に対する乗員の身体の接触状態)を判断する。
次に、図3を参照してリップルパルス生成回路116について説明する。図3は、リップルパルス生成回路116の概略構成図である。
リップルパルス生成回路116は、図示しないスイッチド・キャパシタ・フィルタ(SCF)、ローパスフィルタ116a、第1の微分回路116b、増幅器116c、第2の微分回路116d、及び比較器116eからなる。該SCFは、前述のモータ回転信号にリップル成分とともに含まれているノイズを所定の遮断周波数で除去し、該信号をローパスフィルタ116aに出力する。ローパスフィルタ116aは、該SCFからの出力信号に含まれるノイズを除去してから第1の微分回路116bに出力し、第1の微分回路116bは、その信号の直流成分の減衰し、リップル成分のみの信号を増幅器116cに出力する。増幅器116cは、第1の微分回路116bからの出力信号を増幅してから第2の微分回路116dに出力し、第2の微分回路116dは、その信号に対して90度位相の遅れた信号を生成し、比較器116eに出力する。そして、比較器116eは、増幅器116cの出力信号と、第2の微分回路116dで生成された信号とを比較することにより、モータ30a〜33aの回転に同期し、その回転数(回転速度)に応じた周波数のリップルパルスをCPU113に出力する。リップルパルス生成回路116の具体的な構成の説明については、例えば上記特許文献1を参照する。
そして、CPU113は、モータ30a〜33aを駆動している間に、リップルパルス生成回路116から出力されたパルスエッジ(例えばパルスの立ち上がり)を検出し、パルスカウンタの値を1ずつインクリメントしていく。得られたパルスカウンタの値を基に、ECU100は、車両用シート1の可動部位の作動量を算出し、車両用シート1の位置情報を生成することができる。
次に、図4A〜4Dを用いて、モータへの駆動電流の供給停止後に生じるモータの惰性回転の影響を補正するための補正量マップについて説明する。なお、補正量は、パルス値生成部104で生成されたパルス値(P)に加える数字のことであるが、該パルス値から対応する可動部位の作動量を算出した後に、該作動量と同じ次元(即ち、X、Z、z、θ)を有するようにしてもよい。
図4Aは、シートクッション2のスライド作動に関する補正量マップ401、402を説明するための図である。補正量マップ401は、シートクッション2の前進作動後の位置Xの補正のために用いられるものであり、補正量マップ402は、シートクッション2の後進作動後の位置Xの補正のために用いられるものである。以下では、車両用シート1にかかる乗員の体重に応じた荷重値をFとしている。
ここで、以下の説明では、シートクッション2にかかる荷重値は、車両用シート1にかかる荷重値Fであるとしているが、違う値(例えばFの8〜9割程度荷重値)であってもよい。
スライド作動の方向は荷重の方向と略垂直であるため、荷重値Fがスライド作動(前進及び後進)に与える影響(負荷)は小さい。そのため、図4Aに示すように、補正量マップ401、402は、荷重値Fによらず概ね一定値である。ただし、荷重値Fが大きければスライド作動時の摩擦力が大きくなるため、補正量は比較的小さくなる。また、補正量マップ401、402は、シートクッション2の前進及び後進作動のいずれの場合であっても大きくは違わず、シートクッション2の位置Xにも依存しない。なお、図4A中で、Xはスライド作動前のシートクッション2の位置で、X及びXはそれぞれ後進及び前進作動後のシートクッション2の位置を表している。
図4Bは、シートクッション2のリフタ作動に関する補正量マップ403、404を説明するための図である。補正量マップ403は、シートクッション2の上昇作動後の位置Zの補正のために用いられるものであり、補正量マップ404は、シートクッション2の下降作動後の位置Zの補正のために用いられるものである。
リフタ作動の方向は荷重値Fの方向と平行であるため、荷重の方向(荷重値F)がスライド作動に与える影響(負荷)は大きく、リフタ作動の方向によってその影響はまったく反対になる。シートクッション2の上昇作動後には、荷重の方向(荷重値F)が上昇作動を妨げる方向に働くため、荷重値Fが大きくなればなるほど補正量が小さくなる傾向の補正量マップ403が用いられる。他方、シートクッション2の下降作動後には、荷重の方向(荷重値F)が下降作動を促す方向に働くため、荷重値Fが大きくなればなるほど補正量も大きくなる傾向の補正量マップ404が用いられる。なお、図4B中でZは作動前のシートクッション2の位置で、Z及びZはそれぞれ上昇及び下降作動後のシートクッション2の位置を表している。
図4Cは、フロントチルト部3のチルト作動に関する補正量マップ405、406を説明するための図である。補正量マップ405は、フロントチルト部3の上昇作動後の位置zの補正のために用いられるものであり、補正量マップ406は、フロントチルト部3の下降作動後の位置zの補正のために用いられるものである。
チルト作動の方向はフロントチルト部3にかかる荷重の方向(荷重値F)と平行であるため、荷重の方向(荷重値F)がチルト作動に与える影響(負荷)は大きく、チルト作動の方向によってその影響はまったく反対になる。荷重値Fと荷重値Fとの間の関係は例えばF=αFであり、αとして経験的に求まる定数値が用いられる。例えば、乗員の脚部の重さが全体重の2割程度とすると、αを0.2としてもよい。
フロントチルト部3の上昇作動後には、荷重の方向(荷重値F)が上昇作動を妨げる方向に働くため、荷重値F(又は荷重値F)が大きくなればなるほど補正量が小さくなる傾向の補正量マップ405が用いられる。他方、フロントチルト部3の下降作動後には、荷重の方向(荷重値F)が下降作動を促す方向に働くため、荷重値F(又は荷重値F)が大きくなればなるほど補正量も大きくなる傾向の補正量マップ406が用いられる。なお、図4C中でzは作動前のフロントチルト部3の位置で、z及びzはそれぞれ上昇及び下降作動後のフロントチルト部3の位置を表している。
そして、図4Dは、シートバック4のリクライニング作動に関する補正量マップ407、408を説明するための図である。補正量マップ407は、シートバック4の前傾作動後の位置θの補正のために用いられるものであり、補正量マップ408は、シートバック4の後傾作動後の位置θの補正のために用いられるものである。
乗員がシートバック4に背中を当てて車両用シート1に座っている場合には、シートバック4の角度θに応じてシートバック4にかかる荷重値Fθは変化する。荷重値Fθと荷重値Fとの間の関係はFθ=βFsinθであり、βは経験的に求まる定数値(例えば0.3〜0.5)である。シートバック4の前傾作動後には、荷重の方向(荷重値Fθ)が前傾作動を妨げる方向に働くため、角度θが大きくなればなるほど曲線状に補正量が小さくなり、かつ、該補正量は荷重値Fに応じて異なる傾向(407a〜407d)の補正量マップ407が用いられる。他方、シートバック4の後傾作動後には、荷重の方向(荷重値Fθ)が後傾作動を促す方向に働くため、角度θが大きくなればなるほど曲線状に補正量が大きくなり、かつ、該補正量は荷重値Fに応じて異なる傾向(408a〜408d)の補正量マップ408が用いられる。なお、図4D中でθ及びθはそれぞれ前傾及び後傾作動後のシートバック4の位置(角度)を表している。
このように、補正量マップ401〜408は、車両用シート1の各作動に対してモータの正転及び逆転ごとに設け、計8種類の補正量マップを予め経験的に求めておき、ECU100のメモリ114内に記憶させておく。なお、本願実施形態の補正量マップ401〜408は、主に可動部位の作動方向とそこにかかる荷重値に基づき作成しているものであるが、他の要因(例えばモータへの通電停止時の電圧やパルス周期等)をさらに考慮した補正量マップを作成し、用いるようにしてもよい。この場合には、補正量マップの種類は8種類ではなく、考慮する当該他の要因の数に応じて増加する。
図5は、ECU100の起動後にメモリ114に格納されたプログラムに則りECU100(CPU113)により実行される制御処理のフロチャートである。
まず、ステップS500で、車両のイグニッションスイッチ60がONにされると、ECU100は、各種の初期設定を行う。例えば、ECU100のCPU113に電源が供給され、CPU113は、メモリ114のチェックや、メモリ114内の位置情報を基に車両用シート1の各可動部位の現在位置の認識等が行われる。
次に、ステップS501で、ECU100は、スライドSW41、リフタSW42、チルトSW43及びリクライニングSW44(これらを簡単に「操作スイッチ41〜44」と称する。)のいずれかからの信号の入力の有無を判断する。操作スイッチ41〜44のいずれかからの信号の入力が有る場合(ステップS501でYes)、ECU100は、後述するマニュアル処理S600を実行する。
次に、ステップS502で、ECU100は、記憶SW45からの信号の入力の有無を判断する。記憶SW45からの信号の入力が有る場合(ステップS502でYes)、ECU100は、メモリ114に記憶されている車両用シート1の各可動部位(即ち、シートクッション2、フロントチルト部103及びシートバック104)の現在の位置情報(X,Z,z,θ)を読み出す。ステップS504で、ECU100は、読み出した位置情報(X,Z,z,θ)を乗員の所望の位置情報としてメモリ114に別途記憶させる。なお、この所望の位置情報は、車両内のシートごとに設けるようにしてもよい。
次に、ステップS505で、ECU100は、再現SW46からの信号の入力の有無を判断する。再現SW46からの信号の入力が有る場合(ステップS505でYes)、ECU100の荷重値算出部502は、荷重センサ20からの信号を基に、車両用シート1にかかる荷重の有無を判断する。荷重がかかっている場合(ステップS506でYes)、車両用シート1の作動を自動的に行うと、乗員の安全を考慮して、車両用シート1の所望の位置への再現処理は行われない。なお、この際に音声等により乗員に警告を与えるようにしてもよい。
荷重がかかっていない場合(ステップS506でNo)、ステップS507で、ECU100のシート作動部101は、メモリ114から所望の位置情報を読み出す。そして、ステップS508で、シート作動部101は、読み出した所望の位置情報を基に、前記所望の位置情報が表す位置に車両用シート1の各可動部位が位置するように作動させる。
ECU100は、イグニッションスイッチ60がONになってからOFFになるまでの間、所定の周期(例えば、数ミリ秒)で、ステップS501〜S508、S600を繰り返す。
図6A及び6Bを用いて、マニュアル処理S600について説明する。ステップS601で、ECU100のシート作動部101は、信号の入力があった操作スイッチ41〜44に対応するモータ30a〜33aを正転すべきか又は逆転すべきかを判断する。例えば、リクライニングSW44からの信号がシートバック4を後傾作動させることを指令する信号である場合、シート作動部101は、対応するモータ33aを逆転すべきと判断する。
ステップS602、S604で、シート作動部101は、切替部115を制御し、信号の入力があった操作スイッチ41〜44に対応するモータ30a〜33aに駆動電流を供給し、対応する可動部位(即ち、シートクッション2、フロントチルト部3又はシートバック4)を作動させる。
ステップS603、S605で、ECU100のパルス値生成部104は、リップルパルス生成回路116によりモータ30a〜33aの回転に同期して生成されるリップルパルスの数をカウントし、その数に対応するパルス値(P)を生成する。ステップS603では、パルス値生成部104は、モータの正転に同期して1つのリップルパルスをカウントするたびにパルス値P(Pの初期値は0又は所定の値)に+1を加える(即ち、P=P+1)。また、ステップS605では、パルス値生成部104は、モータの逆転に同期して1つのリップルパルスをカウントするたびにパルス値Pに−1を加える(即ち、P=P−1)。
ステップS606で、ECU100は、操作スイッチ41〜44の該いずれかかからの信号が続けて入力されているかどうか判断する。続けて入力されている場合には、ECU100は、ステップS601〜S605を繰り返し、入力が無くなった場合に、ステップS607に進む。
ステップS607で、パルス値生成部104は、操作スイッチがOFFになるまでに積算されたパルス値Pを決定する。
ステップS608で、ECU100のパルス値補正部105は、接触状態及び車両用シート1の各可動部位にかかる荷重値を基に、パルス値生成部104によって生成されたパルス値Pに補正処理を行い、補正パルス値Pcを生成する。ここで、図6Bを参照して、ステップS608の補正処理について詳細に説明する。
ステップS609で、ECU100の荷重値算出部102は、車両用シート1の荷重センサ20からの信号を基に、車両用シート1に荷重がかかっているかどうかを判断する。荷重センサ20から信号を入力しない(又は、荷重センサ20からの信号から荷重値が0であると判断する)場合(S609でNo)、補正処理は行われなず、補正パルス値PとしてステップS607で決定されたパルス値Pをリターンする(Pc=P)。
ステップS610で、ECU100の荷重値算出部102は、荷重センサ20からの信号を基に、車両用シート1にかかる荷重値Fを算出する。なお、このときに、同時に車両用シート1の各可動部位にかかる荷重値を求めるようにしてもよい。
ステップS611で、ECU100の接触状態判断部103は、接触センサ21〜23からの信号の入力の有無を基に、車両用シート1に座っている乗員の身体がどの可動部位に接触しているかどうかを判断する。例えば、全ての接触センサ21〜23からON信号を入力している場合には、乗員の臀部、脚部及び背中は、それぞれシートクッション2、フロントチルト部3及びシートバック4に接触していると判断できる。また、接触センサ21、22のみからON信号を入力している場合には、乗員の臀部及び脚部は、それぞれシートクッション2及びフロントチルト部3に接触しているが、乗員の背部はシートバック4に接触していないと判断できる。このようにして、接触状態判断部103は、車両用シート1に座る乗員の身体の接触状態を判断し、言い換えると乗員の姿勢を推定することができる。
ステップS612で、ECU100のパルス値補正部105は、ステップS603又はS605における可動部位の作動がリクライニング作動であったかどうか判断する。ステップS603、S605においてリクライニング作動を行なっていた場合には、パルス値補正部105(又は位置情報生成部106)は、シートバック4の位置情報である角度θを、ステップS607で決定されたパルス値Pから一時的に求めておく。
ステップS614で、パルス値補正部105は、モータ及びその回転方向からわかる可動部位及びその作動方向、算出した荷重値F、及び乗員の身体の接触状態(リクライニング作動の場合にはさらにシートバック4の角度θも)を基に、メモリ114に予め記憶されている補正量マップ401〜408を選択し、適切な補正量pを決定する。
例えば、シートクッション2のスライド後進作動(モータ30aを逆転)の場合には、パルス値補正部105は、補正量マップ402(図4A参照)を選択し、算出した荷重値F(=F01)を基に補正量p01を決定する。また、フロントチルト部3のチルト上昇作動(モータ32aを正転)の場合には、パルス値補正部105は、補正量マップ405(図4C参照)を選択し、算出した荷重値Fに応じたF(=Fz2)を基に補正量p02を決定する。また、シートバック4のリクライニング前傾作動(モータ33aを正転)の場合には、パルス値補正部105は、補正量マップ407のうち算出した荷重値F(=F03)に対応する補正量マップ407cを選択し、シートバック4の一時的な角度θ(=θ03)に対応する補正量p03を決定する。その他の作動に関する補正についても同様である。
そして、ステップS615で、パルス値補正部105は、ステップS607で決定されたパルス値Pと、ステップS614で決定した補正量pとを足し合わせることにより補正パルス値Pc(=P+p)を計算し、補正パルス値Pcをリターンする。
図6Aの説明に戻り、ステップS616で、ECU100の位置情報生成部106は、ステップS615で生成された補正パルス値Pを基に、車両用シート1の各可動部位の位置情報(X,Z,z,θ)を生成し、メモリ114に記憶させる。 例えば、1パルスにつきシートクッション2が−1mmだけスライド後進作動すると経験的に分かっており、前回のマニュアル処理の中でシートクッション2の位置がXであるとメモリ114に記憶され、さらに今回のステップS615で計算された補正パルス値Pcが30であるとすると、位置情報生成部106が生成する位置情報Xは、X=X−30(mm)となる。
このようにして、ECU100は、乗員により操作スイッチ41〜44のいずれかの操作があった場合のマニュアル処理S600を実行する。そして、各可動部位の現在位置は、可動部位への荷重の影響を低減することにより、より正確な値としてメモリ114に記憶されることになる。
このように、本実施形態によると、車両用シート1の各可動部位(2〜4)のモータ30a〜33aとして比較的安価なブラシ付き直流モータを用いることができる。また、本実施形態は、モータ30a〜33aへの駆動電流の供給停止後に、慣性により生じる各可動部位の作動による位置ずれを補正するにあたり、各可動部位の作動方向及びそこにかかる荷重を考慮して補正量を決定する。これにより、本実施形態は、従来に比べより高精度に車両用シート1の各可動部位の実際の位置を求めることができ、可動部位の実際の位置とメモリ114に記憶された位置情報との間のずれを低減することができる。その結果、可動部位の作動を繰り返すことによる当該ずれの積み重ねによる各可動部位の位置の再現性の悪化が低減される。
[第2実施形態]
次に、図7及び図8を用いて、本発明の第2実施形態に係る補正量マップを説明する。なお、本実施形態は、メモリ114が経時的に変わる補正量マップを有する点で第1実施形態と異なるが、その他の点は略同一であるため、その説明を省略する。
ブラシ付きモータの経年使用とともに、モータの回転に対する摺動抵抗が大きくなることがある。そのため、補正量マップをモータの経年使用に応じて更新するように構成することにより、その問題に対処することができる。
一つの作動につき経験的に得られた複数の補正量マップを予めメモリ114に記憶させておき、ECU100は、補正量マップの更新が必要と判断した場合に、補正量マップを更新する。補正量マップの更新に関して、本実施形態では、リップルパルス生成回路116が生成するリップルパルスの幅の変化、言い換えると、単位時間当たりのパルス数の変化を基に更新する。
例えば、モータ30a〜33aに所定の試験電流を流している状態で、使用開始当初は図7(a)に示すように、リップルパルス生成回路116で生成される単位時間Δtあたりのリップルパルスの数がP(例えばP=8)であったとする。その後、モータの経年使用による摺動抵抗の増大に起因して各パルス幅が大きくなることにより、図7(b)に示すように単位時間Δtあたりのリップルパルスの数がP(例えばP=6)に経年変化したとする。ECU100は、所定の試験電流を流した場合において単位時間当たりの現在のリップルパルスの数Pが当初のリップルパルスの数Pに対して所定の差以上になった場合に(即ち、P−P>所定の値Th)、摺動抵抗の増大の影響により補正量マップの更新が必要であると判断する。
図8は、例として、スライド前進作動に関して、予め経験的に得られ、メモリ114に予め記憶されている3つの補正量マップ401、801、802を示す。
前述のように、所定の期間後(例えば1年ごと)に、ECU100は、モータ30aに所定の試験電流を流して単位時間Δt当たりのリップルパルスの数Pを調べる。現在のリップルパルスの数Pと当初の数Pとの差が所定の閾値Th1以上である場合に、補正量マップ401の更新が必要であると判断する。
そして、ECU100は、スライド前進作動に関する補正量マップとして、該差が閾値Th1以上閾値Th2以下(Th1<Th2)の場合には補正量マップ801を採用し、該差が閾値Th2より大きい場合には補正量マップ802を採用する。
例えば、図8(a)〜(c)に示すように、補正量マップ801は、当初の補正量マップ401に比べて比較的小さな補正量pを有し、補正量マップ802は、補正量マップ801に比べてさらに比較的小さな補正量pを有するように経験的に得られたとする。この例では、経年劣化による摺動抵抗の増大により、モータへの駆動電流停止後の惰性回転の量が減ることにより、補正量も当初に比べ減らしてよいためである。
なお、他の作動(スライド後進作動、リフタ上昇作動等)に関しても同様であるため説明を省略する。
このように、本実施形態によると、モータの経年使用による摺動抵抗の増加に対応するように補正量マップを更新することができ、適切な補正量マップを用いて各可動部位の作動による位置ずれを補正することができる。その結果、可動部位の作動を繰り返すことによる誤差の積み重ねによる、各可動部位の位置の再現性の悪化がさらに低減される。
(その他の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、リップルパルスの数をカウントし、モータの回転に対応するパルス値を生成したが、これに限らず、ホールICを用いてモータの回転に対応するパルス値を取得する構成としてもよい。また、第1及び第2の実施形態では、4つの作動(即ち、シートクッション2のスライド及びリフタ作動、フロントチルト部3のチルト作動、並びにシートバック4のリクライニング作動)であったが、本発明は、この数に限定されるものではない。例えば、ヘッドレスト5に同様の機能を設けてもよい。また、シートクッション2について、乗員の臀部及び脚部を包むようにシートクッション2の両側が昇降する作動について同様の機能を設けてもよいし、シートバック4について、乗員の背中を伸ばすようにシートバック4が反る作動についても同様の機能を設けてもよい。また、ECU100の荷重値算出部102、接触状態判断部103の機能を別のECUにもたせ、ECU100が、該別のECUからの荷重値や接触状態に関する情報を得て、車両用シート1の各可動部位の作動を制御するように構成してもよい。
1:車両用シート、2:シートクッション(可動部位)、3:フロントチルト部(可動部位)、4:シートバック(可動部位)、20:荷重センサ、21〜23:接触センサ、30a〜33a:モータ、100:ECU(制御装置)、101:シート作動部、102:荷重値算出部、103:接触状態判断部、40:スイッチ群、104:パルス値生成部、105:パルス値補正部、106:位置情報生成部、401〜408:補正量マップ

Claims (7)

  1. 車両用シートに設けられた荷重センサからの信号を基に、前記車両用シートにかかる荷重値を算出する荷重値算出部と、
    前記車両用シートの可動部位に設けられた接触センサからの信号を基に、前記可動部位に対する乗員の身体の接触状態を判断する接触状態判断部と、
    操作スイッチからの信号に応じて、前記可動部位を作動させるモータに駆動電流を供給するシート作動部と、
    前記駆動電流が供給されている間に前記モータの回転に対応するパルス値を生成するパルス値生成部と、
    前記接触状態及び前記可動部位の作動方向を基に、前記駆動電流の供給停止後に前記モータの惰性回転により生じる前記可動部位の実際の位置とその位置情報との間のずれを補正するための補正量マップを選択し、前記荷重値を基に前記補正量マップから前記パルス値の補正量を決定するパルス値補正部と、
    前記パルス値及び前記補正量を基に、前記可動部位の位置情報を生成する位置情報生成部と、を具備する車両用シートの制御装置。
  2. 前記位置情報生成部は、前記パルス値を基に、前記駆動電流の供給停止時における前記可動部位の一時的な位置情報を生成し、
    前記パルス値補正部は、さらに、前記接触状態及び前記可動部位の作動方向並びに前記荷重値を基に前記補正量マップを選択し、前記一時的な位置情報を基に、前記補正量マップから前記補正量を決定する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記モータに試験電流を供給し、単位時間あたりの前記パルス値に経年変化があると判断した場合に、前記補正量マップを更新する、請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 記憶スイッチからの信号に応じて、前記可動部位の位置情報を所望の位置情報として記憶するメモリをさらに具備し、
    前記シート作動部は、再現スイッチからの信号に応じて、前記所望の位置情報が表す位置に前記可動部位が位置するように前記可動部位を作動させる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記駆動電流から前記モータの回転に同期したリップルパルスを生成するリップルパルス生成回路をさらに有し、
    前記パルス値生成部は、前記リップルパルス生成回路で生成されたリップルパルスの数に対応する前記パルス値を生成する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御装置と、
    前記車両用シートと、
    前記接触センサと、
    前記荷重センサと、
    前記モータと、
    前記操作スイッチと、を具備する車両用シート装置。
  7. 車両用シートの可動部位を作動させるモータに駆動電流を供給するステップと、
    前記駆動電流が供給されている間に、前記モータの回転に対応するパルス値を生成するステップと、
    前記車両用シートにかかる荷重値を算出するステップと、
    前記可動部位に対する乗員の身体の接触状態を判断するステップと、
    前記接触状態及び前記可動部位の作動方向を基に、前記駆動電流の供給停止後に前記モータの惰性回転により生じる前記可動部位の実際の位置とその位置情報との間のずれを補正するための補正量マップを選択するステップと、
    前記荷重値を基に前記補正量マップから前記パルス値の補正量を決定するステップと、
    前記パルス値及び前記補正量を基に、前記可動部位の位置情報を生成するステップと、を具備する車両用シートの制御方法。
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