JP2016000439A - ロボット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロボット装置のインチング送り量を自動的かつ適切に制御し、ロボット装置の操作性を向上する。【解決手段】ON操作またはOFF操作の入力状態を生成するスイッチにより構成された操作ボタン群8の入力状態に応じてCPU501がロボットアーム4の動作を制御する。操作ボタン群8のON操作が継続している間はロボットアーム4に動作状態と停止状態を繰り返させ、操作ボタン群8のOFF操作に応じてロボットアーム4を停止状態に移行させる。操作ボタン群8のON操作が継続している間、繰り返される動作状態におけるロボットアーム4の各々の送り量を経時的に変化させる制御データを例えばROM502に記憶し、操作ボタン群8のON操作が継続している間、ロボットアーム4に記憶された送り量の動作状態と、停止状態を繰り返させる制御を行う。【選択図】図8

Description

本発明は、操作手段のインチング操作に応じて制御装置がロボットアームのインチング動作を制御するロボット装置に関するものである。
産業用その他のロボット装置では、操作キーや操作ボタンを用いて手動操作を行う場合がある。このような手動操作を行う操作手段を代表する呼称として、以下では操作ボタン、ないしボタンを用いる。このような手動操作のためのボタンは、例えば教示装置、ティーチングペンダントなどと呼ばれるロボット操作端末の操作面に設けられる。
ロボットの動作は、大きく自動動作と手動動作に分類される。自動動作では、ロボットの動作手順を記述したロボットプログラムによって所定の操作手順をロボットに与えることにより、ロボットをプログラムの手順通りに自動的に動作させる。この自動動作を行わせるためのプログラミングは、PCのような端末上でロボットプログラムを直接記述することによっても可能であるが、ロボット操作端末の手動操作によって実際にロボットを動作させながら行うこともある。
ロボットの手動操作では、ロボットの操作者がロボット操作端末に設けられた特定の方向への(あるいは特定の軸廻りの)ロボット動作を指定するボタンを操作して、ロボットを動作させる。このボタンは、例えば、3次元座標軸方向に沿った方向(例えば3次元空間上の上下、左右、前後など)、あるいはこれらの軸廻りの動作をそれぞれ指定するものとして、ロボット操作端末の操作面に配置される。
さらに、この手動操作は、ジョグ操作とインチング操作という2つの操作に分類される。このうち、ジョグ操作(連続操作)は、ロボット操作端末のボタン押下操作が押下されている間、ロボットを連続的にボタンに定義された方向に動作させる。通常は、ボタンを押している間のみ、ジョグ操作によりロボットが動作し続ける。押下しているボタンを離すと、ロボットの動作が停止する。
一方、インチング(寸動)操作は、ロボットの動作させたい部分(例えば多関節ロボットであれば先端部分)を、1回の操作(1回のボタン押下など)で、微小の一定量だけ動作させるものである。このインチング操作(動作)は、ステップ操作(動作)などと呼ばれる場合もある。一般に、ロボット装置では、ジョグ操作モードと、インチング操作モードは、モード切り換え操作によって切り換えられるようになっている場合が多い。
ジョグ操作は、ロボットを所定の場所に動かしたい場合に、ロボット操作端末のボタンに定義されている方向への動作を組み合わせながら、比較的遠方から目標の位置の近傍に近づける場合に行われる。このジョグ操作でロボットを大まかに目的位置に近付けたあと、インチング操作によって一定微小量ずつロボットを目標の位置の近づける操作を行う。
多くのロボット装置では、インチング操作は、ボタンを1回だけ短く押下すると、予め定められた一定の微小量だけ、ロボットを動作させる。この際、ボタンを押下し続ける必要はなく、押したボタンをすぐに離す。このインチングの操作は、上記のジョグ操作でロボットを目的位置の近傍まで近づけたあとで、ロボットを除々に目的の位置に移動させるために用いられる。
インチング操作では、仕様上、ボタンを押下し続けても予め定められた送り量だけロボットを動作させるようになっている場合が多い。このような仕様では、インチング操作モードにおいて、1回の送り量が足りなかった場合にはボタンを複数回連続で押下しなければならなくなる状況が発生することがある。ロボットの現在位置と目標位置の距離によっては、1回のインチング操作に対応する微小送り量が小さすぎ、かといってジョグ操作モードに切り換えるほど目標位置が遠くない、といった微妙な状況は往々にして発生することがある。このような場合には、複数回のインチング操作を繰り返さざるを得ず、操作者に連続的で単調な操作を強いることになる。ボタン連打のような連続的で単調な操作を強いることは操作者の大きな負担になる。
この観点から、従来よりインチング操作に関する制御の技術がいくつか提案されている。まず、下記特許文献1の装置は、1回のボタン操作(押下状態の保持)で連続的なインチングを行うことができるとともに、直接ロボットを見なくても連続的なインチングがされているかを知ることができる操作装置である。特許文献1の装置は、操作者のボタン連打を低減し、操作の負担を軽減しようとするものである。また、下記特許文献2では、インチングで動く距離(送り量)を任意に選択することができる操作装置である。特許文献2では、インチング操作の送り量が適切でない場合に、状況に応じてインチングの送り量を微調整することにより、ボタン連打のような面倒な操作を回避することができる。
特開平6−320459号公報 特開平6−320458号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来例では、インチングを1回のボタン押下で連続して行うことにより、ロボットの送りを過剰に行ってしまう可能性がある。逆に、インチングを過度に行うことを恐れて、ボタン押下時間をあまり長くとらない場合は、送り量が足りなくなり、結局、旧来の技術と同様にボタン連打が必要になる可能性もある。また、上記特許文献2に記載の従来例では、操作者がインチングの送り量をその都度設定しなければならなくなる可能性があり、操作自体が増え、かえって操作者の負担が増大する可能性があった。
本発明の課題は、上記の問題に鑑み、ロボット装置のインチング送り量を自動的かつ適切に制御し、ロボット装置の操作性を向上することにある。
上記課題を解決するため、本発明においては、ON操作またはOFF操作の入力状態を生成するスイッチにより構成された操作手段の入力状態に応じてロボットアームの動作を制御する制御装置を備え、前記制御装置が前記操作手段のON操作が継続している間は前記ロボットアームに動作状態と停止状態を繰り返させ、前記操作手段のOFF操作に応じて前記ロボットアームを停止状態に移行させるロボット装置において、前記操作手段のON操作が継続している間、繰り返される前記動作状態における前記ロボットアームの各々の送り量を経時的に変化させる制御データを記憶する記憶手段を設け、前記制御装置は、前記操作手段のON操作が継続している間、前記ロボットアームに前記記憶手段に記憶された前記送り量の動作状態と、停止状態を繰り返させる制御を行う構成を特徴とする。
上記の特徴的な構成により、本発明によれば、ロボット装置のインチング送り量を自動的かつ適切に制御し、ロボット装置の操作性を大幅に向上することができる、という優れた効果がある。特に、インチング動作の送り量を特定のパターンに従って経時的に変化させることができるため、自動的にロボット装置の送り量を制御することができ、面倒な設定操作などを必要としない。
本発明を実施可能なロボットシステムの全体構成を示した説明図である。 図1のロボット操作端末の構成を示した説明図である。 図1のロボット操作端末を含むロボットシステムを機能表現で示した説明図である。 図1のロボットシステムにおいてロボット操作端末でインチング操作を行った場合の制御手順を示したフローチャート図である。 図1のロボットシステムにおいてロボット操作端末でインチング操作を行った場合のロボットアームのパルス送り量を経時的に示した説明図である。 図1のロボットシステムにおいてロボット操作端末でインチング操作を短時間行った場合のロボットアームのパルス送り量を経時的に示し、特にロボットアームが停止中に操作を止めた場合の説明図である。 図1のロボットシステムにおいてロボット操作端末でインチング操作を短時間行った場合のロボットアームのパルス送り量を経時的に示し、特にロボットアームが動作中に操作を止めた場合の説明図である。 図1のロボット装置の制御系の構成例を示したブロック図である。
以下、図面に示す実施例に基づき、発明を実施するための好ましい形態につき詳細に説明する。
図1は本発明を実施可能なロボットシステムの構成を示している。図1のロボットシステム1は、ロボット操作端末7、ロボットコントローラ3、ロボットアーム4から構成される。ロボットアーム4は、例えば多関節で結合された複数のリンクを有し、その先端に対象物を取り扱うためのロボットハンド5が装着され、架台6によって支持されている。以下では、ロボットアーム4は、例えば6つの関節軸を持つ垂直多関節ロボットアームであるものとする。
ロボットアーム4の動作は、ロボットコントローラ3によって制御される。操作者は、ロボットコントローラ3に接続されたロボット操作端末7によって、ロボットアーム4を手動操作することができ、例えばその手動操作を介してロボットアーム4の動作をプログラミング(教示)することができる。このプログラミング(教示)操作によって生成されたロボットプログラムに従って、ロボットコントローラ3はロボットアーム4を自動的に動作させることができる。
図2は、図1のロボット操作端末7の構成を示している。ロボット操作端末7の操作面には、LCDパネルなどから成る表示器や、非常停止ボタンなどの他、ロボットアーム4を操作するための操作手段として、操作ボタン群8が配置される。操作ボタン群8は、公知のロボット操作端末のものと同様、ON操作またはOFF操作の入力状態を生成するスイッチ素子(不図示)により構成される。この操作ボタン群8には、ジョグモードに移行するボタン801、およびインチングモードに移行するボタン802が設けられている。
操作ボタン群8には、特定の方向A〜Fに関して、その正の方向へロボットアーム4を動作させるためのボタン803、805、807、809、811、813がそれぞれ設けられている。また、操作ボタン群8には、特定の方向A〜Fに関して、その負正の方向へロボットアーム4を動作させるためのボタン804、806、808、810、812、814がそれぞれ設けられている。
例えば、ロボットアーム4が6つの関節軸を持つ垂直多関節ロボットアームである場合、ロボットアーム4は3次元座標軸に応じて、全部で6つの動作方向を持つことになる。上記では、ロボットアーム4をジョグまたはインチング動作させる方向を仮にA、B、C、D、E、Fで示したが、これらA〜Fはその6つの動作方向に対応させることができる。
例えば、座標軸が直交座標である場合は、ロボットアーム4の移動方向として、X軸、Y軸、Z軸方向に沿った正、負の方向と、X軸、Y軸、Z軸まわりのそれぞれの回転方向(tX、tY、tZ方向)の6方向が定義される。この場合、X、Y、Z、tX、tY、tZの各動作を、上記各ボタン803〜814の上記のA、B、C、D、E、Fの6つの入力機能に割り当てることができる。これらのボタン803〜814の入力機能により各方向へのジョグまたはインチングの動作を行わせることができる。
また、座標軸が関節座標である場合は、ロボットアーム4の6つの関節軸に関してそれぞれ関節座標J1、J2、J3、J4、J5、J6が定義される。これら関節座標のそれぞれに対して、上記の各ボタン803〜814のA、B、C、D、E、Fの6つの入力機能に割り当てることができる。これらのボタン803〜814の入力機能により各方向へのジョグまたはインチングの動作を行わせることができる。
また、操作ボタン群8の入力機能はロボットハンド5の動作について割り当てることもできる。ロボットハンド5は、産業用ロボットで扱う対象物(ワーク)を把持したり、吸着させたりするなど、ワークに対する操作を提供するエンドエフェクタの1つである。例えばワークを把持するハンドであれば、把持するための爪を構成要素とする。この爪の動きが、ワークを把持する方向を正、ワークを離す方向を負とすると、爪に対して、上記ジョグまたはインチングの方向Aを割り当てることができる。この場合、ボタン803と804を用いて、爪に対してジョグまたはインチングの動作を行わせることができる。
以上のように、操作ボタン群8のボタン803〜814のジョグまたはインチング操作により、ロボットアーム4(あるいはロボットハンド5)にジョグまたはインチング動作を行わせることができる。なお、上記のA〜Fで示した機能に関するボタン803〜814の異なる割り当ては、操作ボタン群8に設けられた他のボタンの操作によって切り換えられるようにしておくとよい。
図3は、図1のロボットシステム1の機能構成を示している。ロボット操作端末7は、ボタン押下信号操作部10を構成要素として持つ。ロボットコントローラ3は、ボタン押下信号検知部12、パルス信号計算部13、パルス信号設定記憶部14、パルス信号制御部15、およびタイマー回路18を構成要素として持つ。ロボットアーム4は、ロボット駆動部17を構成要素として持つ。
ロボット操作端末7のボタン押下信号操作部10は、上記の操作ボタン群8のボタン803〜814の押下によるON操作状態、また各ボタンから指を離すことによって形成されるOFF操作状態を検出する。ボタン押下信号操作部10は、各ボタンの操作状態を表現した信号をロボットコントローラ3に送信する。ロボットコントローラ3のボタン押下信号検知部12は、たとえばキーボードドライバ回路などから構成され、ボタン押下信号操作部10から送信された信号を介して操作ボタン群8の操作状態を検知する。
本実施例のインチング制御では、例えば数秒〜10秒程度の時間、ロボット操作端末7の操作ボタン群8のボタン803〜814を継続して押下(ON操作)できるようにする。そして、各ボタンのON操作が継続している間はロボットアーム4に(インチング)動作状態と停止状態を繰り返させる。また、各ボタンのOFF操作に応じて前記ロボットアームを停止状態に移行させる。
本実施例において、ロボット操作端末7のボタン803〜814の継続操作中、繰り返しロボットアーム4のインチング動作状態を発生させる点は、上記特許文献1の技術に類似している。しかしながら、本実施例で異なるのは、ボタン803〜814の継続操作中、繰り返し発生させるインチング動作の各々の送り量をパルス信号設定記憶部14に記憶させた制御データにより表現されたパターンに従って経時的に変化させる点にある。
ロボットコントローラ3のパルス信号計算部13は、パルス信号設定記憶部14に記憶された送り量のパターンに基づき、その時点でパルス信号制御部15を介してロボットアーム4のロボット駆動部17に送信すべきパルス信号を計算によって生成する。パルス信号計算部13のパルス信号の計算には、タイマー回路18の計時情報が用いられる。タイマー回路18の計時情報は、パルス信号設定記憶部14に記憶されているパルス量のパターンに基づき、現時点でロボット駆動部17にパルス信号で指定するパルス量を決定するために用いられる。また、タイマー回路18の計時情報は、後述の各インチング動作の間の停止状態の時間長(T1、T2…)を決定するために用いられる。
パルス信号設定記憶部14に記憶された送り量のパターンに基づきパルス信号計算部13が生成したパルス量はパルス信号制御部15に入力される。パルス信号制御部15は、入力されたパルス量を指定する制御信号をロボットアーム4のロボット駆動部17に送信する。
ロボット駆動部17は、ロボットアーム4の各関節の駆動手段(サーボモータなど)を駆動するサーボ制御回路などから構成される。ロボット駆動部17は、パルス信号制御部15から制御信号によって指定されたパルス量でロボットアーム4の各関節の駆動手段を駆動する。以上のようにして、ロボット操作端末7のボタン803〜814の継続操作中、繰り返し発生されるロボットアーム4のインチング動作状態における各々の送り量が決定される。
図8は図1のロボットアーム4、ロボットコントローラ3、およびロボット操作端末7から成るロボットシステムの制御系のハードウェア構成の一例を示している。図3に示した各機能は、図8のようなハードウェア構成によって実現できる。
図8において、ロボットコントローラ3の主制御部は、汎用マイクロプロセッサなどから成るCPU501により構成される。CPU501は、後述の制御プログラムを実行することによって図3のパルス信号計算部13を構成する演算(計算)手段として機能する。
CPU501には本ロボットシステム全体を制御するプログラムを格納したROM502、CPU501のワークエリアとして用いられるRAM503が接続される。後述の本実施例に係る制御プログラムは例えばROM502に格納しておくことができる。
なお、ROM502のプログラム領域は、例えばEE(P)ROMなどの書き換え可能なメモリデバイスから構成してもよい。これによりROM502のプログラム領域のプログラムおよび制御データなどを更新することができる。また、各種の制御データの入出力に用いられる記憶装置として、外部記憶装置504を設けることがある。この外部記憶装置504は、例えば固定式または着脱式のHDD、SSD、フラッシュメモリなどから構成することができる。外部記憶装置504が着脱式の記憶メディアを用いる場合、その記憶メディアは例えばロボットアーム4の教示(プログラミング)内容や、ROM502のプログラムや制御データの更新データの入出力に用いることができる。
図3のパルス信号設定記憶部14は、例えばROM502によって構成することができる。例えばROM502には、ボタン803〜814の継続操作中、繰り返し発生させるインチング動作の各々の送り量を特定のパターンに従って経時的に変化させるための制御データを格納しておく。なお、この制御データは、ROM502のみならず、例えば外部記憶装置504に格納しておいてもよい。あるいは、同制御データは、外部記憶装置504に格納されたものをRAM503上に展開して、RAM503上のものを参照してもよい。
ボタン803〜814の継続操作中、繰り返し発生させるインチング動作の各々の送り量を特定のパターンに従って経時的に変化させるための制御データの格納形式は、CPU501が後述の制御プログラムを介して参照可能であればよい。例えば、この制御データは、パルス信号制御部15に指定すべきインチング動作の各々の送り量に相当するパルス数などを上記特定のパターンに相当する順序で格納したテーブルデータなどの形式で格納することができる。また、同制御データは、パルス信号計算部13として機能すべくCPU501が実行する後述の制御プログラム中に、制御定数のリストのような形式でハードコーディングされていてもよい。
以上のように、ボタン803〜814の継続操作中、繰り返し発生させるインチング動作の各々の送り量を特定のパターンに従って経時的に変化させるための制御データの格納形式は任意である。従って、同制御データを記憶する記憶手段の具体的なハードウェアおよびソフトウェア的な構成には種々の変形例が考えられ、当業者は必要に応じて任意の構成を採用すればよい。
図8の各部は不図示の内部バスによって接続される。また、CPU501は任意のインターフェース規格に基づき構成されたインターフェース回路505を介してロボット操作端末7と通信することにより、ロボット操作端末7の操作ボタン群8(ボタン803〜814)の操作状態を入力することができる。インターフェース回路505は、図3のボタン押下信号検知部12の特にハードウェア部分を構成する。なお、図8のロボット操作端末7のブロック中には「TP」のシンボルを示してあるが、これはロボット操作端末が「ティーチングペンダント」などと呼ばれる場合があり、その略記に対応するものである。
CPU501はIEEE−802.3など、所定のネットワーク規格に基づき構成されたインターフェース回路506を介して基幹LAN30と通信することができる。基幹LAN30には、例えば本実施例のロボット装置と協働して動作する他のロボット装置などを接続することができる。
また、CPU501には、RTC(リアルタイムクロック)507が接続されている。このRTC507は、例えばロボット操作端末7のボタン803〜814の操作状態に応じてインチング制御を行うためのタイマー回路18(図4)として用いられる。例えば、CPU501はRTC507の計時データを参照し、その時点でロボット駆動部17にパルス信号で指定するパルス量として、パルス信号設定記憶部14に特定のパターンで記憶されているパルス量のいずれを与えるかを決定できる。また、CPU501はRTC507の計時データを利用して、後述の各インチング動作の間の停止状態の時間長(T1、T2…)を決定することができる。
図8では、ロボットアーム4の構成部材として、ロボットアーム4の各関節に設けられた6軸分のサーボモータ41a、41b…41fを示してある(ロボットハンド5の系は図示を省略)。各サーボモータ41a、41b…41fを駆動制御するサーボ制御回路61は、ロボットコントローラ3のドライバ508と接続されている。このサーボ制御回路61は、図3のロボット駆動部17の制御回路部分に相当する。また、ドライバ508は、図3のパルス信号制御部15のハードウェア回路部分に相当する。
次に、図4のフローチャートを参照して、上記構成におけるインチング操作に係る制御につき説明する。以下では、必要に応じて、図3に示した機能表現による部材、および図8に示した具体的な部材の双方を用いて説明を行う。パルス信号設定記憶部14の制御データに基づき経時的に変化させるインチング動作の各々の送り量のパターン例については後で詳述するものとし、ここでは図4の制御の概要を先に説明する。
ロボットシステム1の教示(プログラミング)操作を行う操作者は、ロボット操作端末7のボタン801、802を用いて、ジョグモードまたはインチングモードを選択できる。ボタン801、802の操作に応じて、ロボットコントローラ3のCPU501(図8)はロボットアーム4ないしロボットハンド5の動作モードをジョグモードかインチングモードのいずれかに切り換える。通常、インチングモードにてロボットアーム4またはロボットハンド5を動作させて目標の位置姿勢の近傍まで動かした後で、インチングモードに切り替え、インチング動作を開始する。
図4は、ボタン802によってインチングモードを指定した後の本実施例におけるインチング制御の流れを示している。本実施例のインチング操作は、短時間のボタン押下ごとに1度づつ行うものではない。本実施例のインチング動作は、ロボットアーム4(あるいはロボットハンド5)の移動を指示するボタン803〜814の連続的な押下(ON操作)の間、特定のパターンで自動的に繰り返し発生させる。
図4のステップS2では、CPU501は、ロボット操作端末7の各動作方向に対応するボタン803〜814のいずれか1つ(あるいは複合方向への移動を指示できるよう複数ボタンの同時押しを許容してもよい)の押下(ON操作)を検出するのを待つ。ボタン803〜814の押下(ON操作)状態が形成されると、図3のロボット操作端末7のボタン押下信号操作部10から、ロボットコントローラ3のボタン押下信号検知部12に対して、ボタン押下を示す信号が送信される。
続いてステップS4において、CPU501は、例えばROM502に格納されているインチング動作の各々の送り量を特定のパターンに従って経時的に変化させるための制御データを読み出す。図3の構成では、この動作は、パルス信号計算部13がパルス信号設定記憶部14に記憶されている制御データを読み出す動作に対応する。ステップS5では、CPU501は、読み出した制御データに基づき、ボタン803〜814の押下(ON操作)中、繰り返し実行させるインチング動作の各々の送り量に相当するパルス量を、例えばリスト形式で生成する。図3では、この動作はパルス信号計算部13による送り量(パルス量)生成に相当する。
以下、CPU501は、ステップS6〜S12のループの制御により、ボタン803〜814の押下(ON操作)中、インチング動作を繰り返し実行させる。
図4のステップS6は、例えばCPU501がRTC507の計時情報を用いて、ロボットアーム4(ないしロボットハンド5)のインチング送り(動作状態:ステップS7、S8)と、停止状態のいずれかの制御状態を選択する判定制御である。なお、図4ではこのタイマ制御を簡略化のため単一のプロセス(ないしスレッド)であるかの如く図示しているが、実際にはRTC507の計時に応じて起動されるタイマ割り込みルーチンなどの手法により該当のソフトウェアを記述することができる。
ステップS7では、そのタイミングにおいて実行すべきインチング送り量に相当するパルス量を指定するパルス信号をパルス信号制御部15を介してロボットアーム4のロボット駆動部17に送信する。この時、パルス信号制御部15は、同じパルス信号を用いて押下されているボタン803〜814に応じて、ロボットアーム4のいずれの関節を駆動するかを指定する。これに応じてステップS8では、受信したパルス信号に基づき、ロボット駆動部17が指定されたパルス量だけロボットアーム4(またはロボットハンド5)を動作させる。これにより、パルス量分のインチング動作が行われる。ロボット駆動部17は指定されたパルス量だけロボットアーム4(またはロボットハンド5)を動作させると停止状態に移行する。なお、後述の通り、本実施例のインチング動作では、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)の送り速度は一定であるものとする。
一方、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)の停止状態を生成すべきタイミングにおいては、ステップS9、S10が実行される。ここではロボットアーム4のロボット駆動部17にはパルス信号を送信しない(ステップS9)。これに応じて、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)は停止状態となる。この停止状態の長さは、上記ステップS6を経由することによって、RTC507の計時情報を介して決定される。本実施例では、繰り返し実行するインチング動作の間の停止状態の長さ(後述のT1、T2…)は一定で例えば1000ms(1秒間)程度であるものとする。
ステップS8またはS10の後、ステップS11では、ステップS2から開始されたボタン803〜814の本実施例における継続的なインチング操作がOFF状態に切り換わったか否かを判定する。ボタン803〜814の押下状態(ON状態)が続いている場合はステップS6に復帰し、上記の制御を繰り返す。また、当該のインチング操作がOFF状態に切り換わった場合には、破線で示したステップS12でボタンOFF制御を実行する。しかる後に、ステップS13でパルス信号制御部15〜ロボット駆動部17を介してロボットアーム4(またはロボットハンド5)を停止状態に移行させる。
ステップS12のボタンOFF制御を破線で示しているのは、後述の図6および図7に関連して述べるように、ボタンのOFF状態が生成された時に行うロボットアーム4(またはロボットハンド5)の停止制御にはいくつか選択肢があるためである。ステップS12のボタンOFF制御の具体例については、後で図6、図7に関連して詳述する。
次に、図5以降を参照して、パルス信号設定記憶部14に記憶されている制御データに基づき、経時的に変化させるインチング動作の各々の送り量のパターンの例につき詳細に説明する。
図5〜図7に示す制御例には、概ね次のような特徴がある(下記の式(p)および(q)に対応する):
(1)パルス信号設定記憶部14に記憶された動作状態におけるロボットアーム4(またはロボットハンド5)の各々の送り量が経時的に特定のパターンで変化していくよう定められていること。特に、図5〜図7の例では、動作状態におけるロボットアーム4(またはロボットハンド5)の各々の送り量が経時的に漸減していくよう定められている。
(2)継続して行われるボタン803〜814の1回の(一連の)押下(ON操作)に関連してパルス信号設定記憶部14に記憶される動作状態におけるロボットアームの送り量の総量が一定である。
図3のパルス信号設定記憶部14に記憶される制御データは、例えば、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)の送り量をパルス量の数列で表現することができる。図5は、継続して行われるボタン803〜814の1回の押下(ON操作)に関連して、記憶されるロボットアーム4(またはロボットハンド5)の送り量をパルス量の数列の一例を示している。図5の横軸は時間、縦軸はロボットアーム4(またはロボットハンド5)の送り量に相当するパルス量(数)を示している。
図5の例では、制御データの1番目のパルス量がN(G102)、2番目のパルス量がN/2(G103)、3番目のパルス量がN/4(G104)となっている。また、4番目のパルス量が3N/20(G105)、5番目のパルス量がN/20(G106)、6番目のパルス量が5番目と同様、N/20(G107)となっている。なお、この例でパルス信号設定記憶部14の制御データを決定づけるパルス量Nは、ロボット操作端末7上で行われる所定の操作に応じて変更できるようにしておくことができる。
図5の例では、G102〜G107のグラフで示したパルス数は以下の式(p)および(q)の関係を満足するよう定められている。
N+N/2+N/4+3N/20+N/20+N/20=2N …(p)
N>N/2>N/4>3N/20>N/20=N/20 …(q)
すなわち、この例では、式(p)のように各パルスの総和が必ず2N(一定)となること、また、式(q)のように、時系列で並んだパルスが必ず経時的に変化していく、特に全体の傾向としては概ね経時的に漸減していくよう定められている。ただし、図5の例では、一連のインチング操作の終端のG106、G107のパルス量は整数のパルス数を割り振る都合上、等しくなっている。
パルス信号設定記憶部14に外部から与えられる変数または変数の数列であるA、{Bn}に対して、nを自然数とし、i<jであるi、j∈nに対して以下の式(p’)および(q’)の条件を必要とする。
A=B1+B2+…+Bn …(p’)
Bi≧Bj …(q’)
図5に示す例では、上記の式(p’)および(q’)の各項は、A=2N、{Bn}=N、N/2、N/4、3N/20、N/20、N/20、n=6となっている。
さらに、図5では、1番目のパルス信号送信(G102)によりロボットアーム4(またはロボットハンド5)が動作状態となる。その後、ロボットアーム4またはロボットハンド5の動作が終了した直後から、2番目のパルス信号送信(G103)との間に、T1の長さの停止状態を設定する。時間間隔T1は、パルス信号設定記憶部14に上記のAや{Bn}の定数と同様に、定数として設定される。この時間間隔T1も、ロボット操作端末7上で行われる所定の操作に応じて変更できるようにしておくことができる。デフォルトでは、時間間隔T1の長さは、例えば1000ms(1秒間)程度とする。このT1の時間の間では、ロボットアーム4またはロボットハンド5は動作を行わず、停止状態に制御される。
同様に、2番目以降のパルス信号送信(G103、G104…G106)についても同様で、それぞれのパルス信号送信の後に時間間隔T2、T3…T5の停止状態を形成する。上記の時間間隔T1と、時間間隔T2、T3…T5は、それぞれ異なる値であってもよい。例えば、T1、T2、T3…T5と、除々に時間間隔が長くなるように設定されていてもよい。ただし、図5の例は時間間隔T2、T3…T5は時間間隔T1と同じ(1000ms(1秒間)程度)に取ってある。これら時間間隔T1、T2、T3…T5は、上記Aや{Bn}と同様にパルス信号設定記憶部14に設定しておく。また、時間間隔T1のみならず、T2、T3…T5(あるいはさらにT6)もロボット操作端末7上で行われる所定の操作に応じて変更できるようにしておくことができる。
また、図5において、パルス信号送信(G102、G103、G104…G106)に要する時間は、実際のロボットアーム4(またはロボットハンド5)のインチング動作に要する時間に比例するような長さで記述してある。上述のように、本実施例において繰り返し実行するインチング動作ではロボットアーム4(またはロボットハンド5)の動作速度は一定であるものとする。従って、送り量に相当するパルス量が多い場合はパルス信号送信(ロボット送り)に要する時間が長くなり、パルス量が少なければその時間は短くなる。図5の例では、パルス信号送信(G102、G103、G104…G106)に要する時間P1、P2、P3、P4、P5、P6は除々に短くなっていく。
例えば、ここで、具体的な例として、パルス量NをN=1000、各時間間隔をT1=T2=T3=T4=T5=1000msとする。この時、パルス量の数列はG102〜G107に関してそれぞれ1000、500、250、150、50、50であり、
1000+500+250+150+50+50=2000 …(p’’)
1000>500>250>150>50=50 …(q’’)
の関係が成立することになる。
なお、図5の例では、継続して行われるボタン803〜814の一連の押下(ON操作)に対応する全部で2Nのパルス数を送信し終った後、すなわち、パルス信号送信(G107)の後はロボットアーム4(またはロボットハンド5)は停止状態に移行させる。この後は、ボタン803〜814の押下(ON操作)が継続して行われても、それ以上の繰り返しインチング動作を行うことなく、そのまま停止状態が続くよう制御する。このような制御の仕様は、インチングという操作が一定操作に対して一定微小量しか動かないというインチング本来の定義にかなうものである。
ここで、仮に、P6の時間経過後に、操作者がこれまで押下903〜914(ON操作)し続けていたインチング操作のためのボタン803〜814を離すまでの時間長さをT6とする。この時、上記のようにT6の長さによらず、ロボットアーム4またはロボットハンド5はこれ以上動作させない。以上より、図5において、ロボットアーム4またはロボットハンド5が規定量2N分だけ動作するのにかかる時間は、P1+T1+P2+T2+P3+T3+P4+T4+P5+T5+P6となる。また、操作者がロボット操作端末7の、インチングを行うボタン803〜814を押下(ON操作)してから離すまでの時間はP1+T1+P2+T2+P3+T3+P4+T4+P5+T5+P6+T6である。
以上のようなインチング制御を行うことにより、本実施例によれば、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)のインチング送り量を自動的かつ適切に制御し、大幅に操作性を向上することができる。上記の例では、継続して行われるボタン803〜814の一連の押下(ON操作)に応じて、その期間のあいだ、経時的に一定のパターンで送り量が漸減していくよう、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)を繰り返しインチング動作させる。特に、上記の制御によれば、送り量が漸減していくよう制御が行われるため、例えばジョグ操作モードによりロボットアーム4(またはロボットハンド5)を目標の位置姿勢に大まかに近づけた後に行うインチング操作(動作)に適している。すなわち、目標の位置姿勢に近づくほど1つのインチング操作(動作)の送り量が小さくなるよう制御されるため、より微妙な操作が要求される目標の位置姿勢のごく近傍のインチング操作(動作)では、小さな送り量が自動的に選択される。これにより、操作者は、より確実にロボットアーム4(またはロボットハンド5)を目標の位置姿勢に制御することができる。また、上記のようなインチング送り量の選択は、操作者が送り量の手動設定を何ら行うことなく自動的に行われるため、面倒な操作を必要とせず、ロボットシステムの操作性を大きく向上することができる。以上のように、本実施例によれば、連続的なロボット送りと同等の便利さを享受しながら、送り量調整の容易さを並行して実現することができる。
例えば、従来では、ボタンの連打か継続押下によって繰り返されるインチング動作は手動設定を行わない限り全て一定送り量であった。これに対して、本実施例では、単に継続してボタン押下を行なうだけで状況に即した送り量変化でインチング動作をリピートできる。すなわち、本実施例によれば、極めて容易な操作により自動的に状況に即した送り量変化でインチング動作をリピートできる、という優れた効果がある。
なお、以上では、継続して行われるボタン803〜814の一連の押下(ON操作)に応じて、その期間の間、経時的に一定のパターンで送り量が漸減していくよう、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)を繰り返しインチング動作させる例を示した。しかしながら、上記とは逆に、継続して行われるボタン803〜814の一連の押下(ON操作)の間、経時的に一定のパターンで送り量が漸増していくよう、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)を繰り返しインチング動作させる制御も考えられる。このような制御は、例えば、目標の位置姿勢からまだ遠いような状況において、たまたまインチング操作モードが選択された状態でロボット操作端末7の操作を開始してしまった場合に好適に利用できる可能性がある。例えば、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)の繰り返しインチング動作において、単に継続してボタン押下を行なうだけで送り量を漸増させていくことができる。このように経時的に一定のパターンで送り量が漸増していくような制御は、例えば図5に示したG102〜G107のパルス送り量をG107〜G102の逆の順序でパルス信号設定記憶部14に設定しておけば実現できる。
継続して行われるボタン803〜814の一連の押下(ON操作)の間、経時的に一定のパターンで送り量が漸減させるか、漸増させるかのモードは、ロボット操作端末7の適当な手動操作によって設定できるようにしておくことができる。
次に、図4にステップS12として示したボタンのOFF制御に係るものとして、図6および図7の制御例を説明する。図6および図7は、継続して行われるボタン803〜814の一連の押下(ON操作)に対応してパルス信号設定記憶部14に記憶された送り量のロボット動作を全て実行しないうちに当該のボタンがOFF操作の状態になった場合の取り扱いを例示している。ここでは、パルス信号設定記憶部14に記憶された送り量パターンは図5で説明したものと同様であるものとする。
図6の例では、G102〜G105までのパルス信号送信を行った後の停止状態(時間間隔T4)の途中で、T4’の時間が経過した時点でそれまで押下(ON操作)状態であったボタンがOFF操作状態となっている。この場合、ロボットアームの動作量はパルス量でいえば、N+N/2+N/4+3N/20=19N/10であり、所要時間はP1+T1+P2+T2+P3+T3+P4+T4’となっている。
このように、インチング操作(動作)間の停止状態でそれまで押下(ON操作)状態であったボタンがOFF操作状態となった場合には、パルス信号設定記憶部14にそれ以降の送り量が記憶されていてもそれ以上のパルス信号送信を行わないよう制御する。すなわち、図4のステップS12でいえば、特別な制御を行うことなくステップS13に移行する。なお、図6では、時間間隔T4で示した停止状態においてボタンがOFF操作状態となった場合を示しているが、T1〜T3の時間間隔を有する停止状態においてボタンがOFF操作状態となった場合にも上記と同じボタンOFF制御を行えばよい。
一方、ロボットアーム4(またはロボットハンド5)が実際にインチング動作を行っている間に、それまで押下されていたボタンがOFF操作状態となった場合には、ステップS12で行うボタンOFF制御としては、例えば図7のような制御が考えられる。
図7では、そのタイミングにおいて実行させるべき(既に開始されている)送り量のインチング動作だけは最後まで実行し、その後、停止状態に移行させる制御を行っている。図7の場合、G102〜G105までのパルス信号送信を行い、G105のパルス信号送信に対応するインチング動作の途中、T4’の時間が経過した時点でそれまで押下(ON操作)状態であったボタンがOFF操作状態となっている。この場合、この場合、ロボットアームの動作量はN+2/N+N/4+3N/20=19N/10となる。ロボットの動作にかかる時間はP1+T1+P2+T2+P3+T3+P4、ボタンを押してから離すまでの時間はP1+T1+P2+T2+P3+T3+P4’である。
このように、実際にインチング動作が行われている状態でそれまで押下(ON操作)状態であったボタンがOFF操作状態となった場合には、その時点で実行中の1つのインチング動作は最後まで実行する。すなわち、図4のステップS12でいえば、例えば送信完了していないパルス信号が残っていればそれを全て送信してからステップS13に移行する。すなわち、制御データによって定められた送り量を持つ1つの動作状態の途中でOFF操作が生じた場合、その1つの動作状態を制御データによって定められた送り量で実行した後、ロボットアームを停止状態に移行させる。なお、図7では、G105のインチング動作中に、ボタンがOFF操作状態となった場合を示しているが、G102〜G104のインチング動作中にボタンがOFF操作状態となった場合にも上記と同じボタンOFF制御を行えばよい。
また、それまで押下(ON操作)状態であったボタンがOFF操作状態となった場合、図7のようにその時点で実行中のインチング動作を最後まで実行するのではなく、実行中のインチング動作をその時点で停止させるよう制御してもよい。図4のステップS12でいえば、例えば送信完了していないパルス信号が残っていても、その残りのパルス信号を送信せずにステップS13に移行する制御を行う。ただし、このような制御は、例えば何らかのコマンド形式によって、パルス信号制御部15がロボット駆動部17に送り量に相当するパルス数を指定した後、1回のインチング動作を行わせるようなインターフェースでは不可能な場合も考えられる。その場合には、結果として既にコマンドで指定済みのインチング動作は最後まで実行せざるを得ず、結果として上記の図7で説明したのと同じ制御になる。
また、図6、図7のように、特定のパターンで各々の送り量を記憶させたインチング動作を1セット実行する前にボタンのOFF操作を行った後、再度ON操作が行われた場合の制御には、下記の(A)、(B)のようにいくつか異る制御の仕様が考えられる:
(A)この場合の制御の仕様の1つとしては、再度、ボタンのON操作が生じた場合は、全てに実行されなかった1セットのインチング動作の残りを実行する制御が考えられる。例えば、図6、図7のG105までインチング動作を行いボタンがOFF操作となり、その後、ボタンのON操作が再度生じた場合は、残りのG106、G107のインチング動作(図5)を実行する。これにより、操作者が1セットのインチング動作の続きを望んでいる場合にその意図を汲んだ動作を行える。
(B)また別の制御の仕様としては、再度、ボタンのON操作が生じた場合は、それまでの1セットのインチング動作が全て実行されたか否かに拘らず、新たな1セットのインチング動作を開始する制御が考えられる。この場合は、図6、図7のG105までインチング動作を行いボタンがOFF操作となり、その後、ボタンのON操作が再度生じた場合は、常に図5と同様にG102から新しい1セットのインチング動作を開始する。この場合は、OFF操作によって、操作者が1セットのインチング動作の停止を明示的に指定した、という意図を汲んだ動作となる。
ただし、上記(A)の制御を行う場合は、再度ON操作されたボタン(ないし複数ボタンの組合せ)が、その直前のOFF操作の時のものと同一であることを条件とすることが考えられる。異なるボタンのON操作が開始された場合は、(B)の制御と同様に、新たなボタン操作に対応する1セットのインチング動作を最初から実行する。このような制御によって、操作の連続性/不連続性を考慮した制御が可能となり、異なるボタンのON操作が開始された場合は、新たなボタン操作に対応する1セットのインチング動作を最初から実行できる。
また、(A)のように1セットの「続き」を行なう制御は、OFF操作から、再度のボタン(ないし複数ボタンの組合せ)のON操作までの時間が適当な閾値よりも短い場合にのみ行うようにしてもよい。なお、この時、論理積条件として上記の同じボタン(ないし複数ボタンの組合せ)が再度ON操作されていること、を条件としてもよい。そしてON操作までの時間が適当な閾値以上の場合には、(B)の制御を行なう。このような制御によって、操作の連続性/不連続性をより考慮したきめ細い制御が可能となる。また、上記の(A)および(B)の制御は、ロボット操作端末7の適当な手動操作によってオプション設定できるようにしておいてもよい。
本発明は、操作手段のインチング操作に応じて制御装置がロボットアームの動作を制御する種々のロボット装置において実施することができる。上述の実施例では、操作手段としてロボット操作端末7に設けられた操作ボタン群8を例示したが、このような操作手段は、ロボットコントローラ3や架台6に直接設けられていてもよく、また他の情報端末に設けられていてもよい。本発明のインチング制御は、例えばロボットコントローラのCPUのような演算手段によって実行される。従って上述した機能を実現するソフトウェアのプログラムを記録した記録媒体を画像検査装置に供給し、上記演算手段が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによって達成されるよう構成することができる。この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、プログラム自体はもちろん、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
また、上記実施例では、コンピュータ読み取り可能な記録媒体がROM502や外部記憶装置504などの記憶デバイスであるものとして説明したが、本発明は上記実施例で例示した形態だけに限定されるものではない。例えば、本発明を実施するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であれば、いかなる記録媒体に記録されていてもよい。例えば、プログラムを供給するための記録媒体としては、着脱式のHDDやSSD、光学ディスク、各種フラッシュメモリデバイスなど、任意の外部記憶デバイスを用いることができるのはいうまでもない。このような各種記憶デバイスは、本発明を構成するプログラムが格納されていれば、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体を構成することになる。
1…ロボットシステム、2…ロボット操作端末、3…ロボットコントローラ、4…ロボットアーム、5…ロボットハンド、6…架台、7…ロボット操作端末、8…操作ボタン群、801〜814…ボタン、14…パルス信号設定記憶部、15…パルス信号制御部、17…ロボット駆動部。

Claims (6)

  1. ON操作またはOFF操作の入力状態を生成するスイッチにより構成された操作手段の入力状態に応じてロボットアームの動作を制御する制御装置を備え、前記制御装置が前記操作手段のON操作が継続している間は前記ロボットアームに動作状態と停止状態を繰り返させ、前記操作手段のOFF操作に応じて前記ロボットアームを停止状態に移行させるロボット装置において、
    前記操作手段のON操作が継続している間、繰り返される前記動作状態における前記ロボットアームの各々の送り量を経時的に変化させる制御データを記憶する記憶手段を設け、
    前記制御装置は、前記操作手段のON操作が継続している間、前記ロボットアームに前記記憶手段に記憶された前記送り量の動作状態と、停止状態を繰り返させる制御を行うことを特徴とするロボット装置。
  2. 請求項1に記載のロボット装置において、前記記憶手段に記憶された前記制御データは前記動作状態における前記ロボットアームの各々の送り量が経時的に漸減していくよう定められていることを特徴とするロボット装置。
  3. 請求項1または2に記載のロボット装置において、継続して行われる前記操作手段の1回のON操作に関連して前記記憶手段に記憶される前記制御データが前記動作状態における前記ロボットアームの送り量の総量が一定であるよう定められていることを特徴とするロボット装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のロボット装置において、前記制御装置は、前記制御データによって定められた送り量を持つ1つの動作状態の途中で前記操作手段のOFF操作が生じた場合、当該の動作状態を前記制御データによって定められた前記送り量で実行した後、前記ロボットアームを停止状態に移行させる制御を行うことを特徴とするロボット装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のロボット装置に前記制御を実行させるためのロボット装置の制御プログラム。
  6. 請求項5に記載のロボット装置の制御プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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