JP2015537181A - 相変化材による熱エネルギー輸送装置及び輸送方法 - Google Patents
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Abstract
Description
これらの冷却システムは、融解炉の天井部分のシェルの上部にあり、融解炉の第4の孔から浄化システムまでガスを送る配管の第1区画に配置されており、それらの目的は、シェルを保護し、保護される耐火物及び冷却された金属部の摩擦を減少させることである。
高い熱伝導率を有する金属材料でできており、特に10W/mK以上の熱伝導率を有し、排ガスと熱エネルギーを交換するために、排ガスと少なくとも部分的に接触して配置される中空形状のコンテナ/交換器と、
コンテナ/交換器内部に設けられ、10−7m2/s以上(例えば10−6m2/sを超える)、高い熱拡散率を有する第1の相変化材と、
第1の相変化材と接触して配置され、送り配管及び戻り配管を有する回収交換器と、
前記回収交換器に関連して、前記第1の相変化材により蓄積された熱エネルギーを回収して輸送するために前記配管内を循環する熱媒流体と、
前記配管に接続した輸送手段であり、前記配管を流れる熱媒流体を移動させ、各セクションに対して、流量を制御して、間接的に、即ち媒介するように、排ガスから抽出する熱流の変化量を選択的に決定し、各セクションにおいて、少なくとも部分的に相変化材を相変化させることができる移動手段と
を有する少なくとも1つの熱交換モジュールにより規定される。
このようにして、各セクションの第1の相変化材において、少なくとも部分的に、それぞれが融解又は凝固(および、その逆)の熱物理状態を確定することが可能である。
100℃以上の排ガス(OG)の特性は、各瞬間の流量(flow rate)(Qog、τ)、温度(tog、τ)、及び熱流(heat flow)又は火力(heat power)(Φog、τ)の値の分布により表される。
特に、周期的又は断続的なプロセス(τp)の場合、排ガス(OG)の特性は、流量(Qog,med)、温度(tog,med)及び火力(Φog,med)のメディアン値により表される。
伝熱材(PCMd)は、相転移温度(td,fus)により特徴付けられ、その温度は、考え得る実施形態において、排ガス(tog,med)の温度のメディアン値に等しいか、ほぼ等しいか、上回るか、又は下回る場合がある。
セクション(SECi)に属する熱交換モジュール(MODm)の送り配管及び戻り配管は、最も完全な構成では、「セクション分配回路」(Dsec)という名前の共通の送り配管及び戻り配管により、互いに接続されている。
これらの解決策においては、駆動圧力(ΔHmo)がゼロのセクション(SECi)は、受動的に動作する。
熱媒流体(FT)と接触する伝熱材(PCMd)が固相か液相かどうかで、各瞬間のバランス状態の速度(Vft,eq)は変わる。バランス状態の速度(Vft,eq)は、固相の方が熱伝導率が高いため速くなる。
その後、時間経過後、同じく相転移のエンタルピーを用いれば、流量値を減少させることにより、たとえ初期に固相であっても、完全に融解させた「完全なローディングフェーズ」を確定することができる。
2つの完全な逆相の組合せは「完全転移サイクル」と呼ばれており、完全な融解及び完全な凝固を備えたサイクルを意味する。
この機能構成では、伝熱材の単位質量当たりに交換される熱エネルギーは、上記他の方法より大きくなる。この機能モードは「超転移サイクル」と呼ばれている。完全及び部分転移サイクルは、一定温度で起こる。超転移サイクルにおいては、伝熱材の温度は、相転移温度とは異なる温度になる。
外部ユーザー装置に供給する全熱流量を変化させることなく、異なる熱物理状態を誘導することによって、2つのセクションにより回収される熱流を変えることが可能である。
最初の2つのセクションは、前述のように機能する一方、第3のセクションは、外部ユーザー装置に送るために回収された熱流を微調整するための統合役として、そして、他の2つのセクションのアンローディング及びローディング時間を確定するために介在するものであり、高い制御柔軟性を有している。
その場合、排ガス(OG)が高温で高い火力を有しているプロセスフェーズの期間に、排ガス(OG)があると、全てのセクションにおいて同時にローディングフェーズが起こり、他方、その後の全サイクルに亘る期間、或いは、より低い温度および火力の排ガス(OG)を処理する期間においては、アンローディングフェーズが起こるものであるが、回収された熱流(その量は限られているものの時間的に配分されて)、連続的に得ることができる。
補助材は、第1の伝熱材(PCMd)に浸漬されており、分離面によって第1の伝熱材から分離され、コンテナとしてだけでなく熱交換器としても機能し、内部交換器(SI)として知られている。
補助材(PCMh)は、装置の全熱容量に寄与し、その重量及びコストを減少させる。
熱透過率(U)が限られるのを防ぎ、伝熱PCMと補助PCMの間で多量の熱流を得るために、内部交換器(SI)が使用され、それぞれのコンテナ/交換器に対して交換面を大きくする(SI/CS≧1)。
低い熱拡散係数は、補助材の厚みを薄くすることで対抗することができる。
590℃を超える融解アルミニウム合金の最高温度は、内部交換器(SI)の壁を、技術的に(例えば、腐食性、熱応力等の理由で)許容できない温度になることがある。
熱電対が鉛の温度を測定し、その値に応じて回収交換器(SE)の回収熱量が制御され、過熱された融解鉛の温度が補助材の最高許容値を超えることを防ぐ。
ガス(空気、CO2、蒸気など)の場合、最低速度はゼロもありえる一方、液体(熱水又は過熱水、透熱性油、溶融塩、融解金属(例えばナトリウム)、鉛又は他の低融点金属又は低融点合金(例えば鉛−錫、鉛−ビスマス、錫−ビスマスその他の共晶合金))の場合、異なる圧力での液体の沸点及び臨界機能(critical function)状態を考慮することが必要である。
溶融塩、融解金属又は融解合金の場合、腐食及びその他の問題が生じる温度にならないようにする必要がある。
透熱性油の場合、安全性及び最高温度の上限に課題がある。
過熱水の場合、局所的な蒸発及び臨界機能状態を防ぐため、異なる圧力に対し最低機能速度を確定する必要がある。
本発明に係る装置(TET)は、供給網(Dapp)によって、外部ユーザー装置に並列に接続された異なるセクション(SECn)の組合せからなり、共通の熱媒流体(FT)は交換器及び供給網の中を流れる。
排ガス(OG)は、全熱エネルギーを放出し、それは外部ユーザー装置に対し、熱量として回収時点から時間経過して放出される。
本装置はまた、様々な分布の排ガスの温度を調整する。
従って、本装置は、「熱整流機」もしくは「熱ピストンを有するヒートポンプ」と称することができる。ここで、「ポンプ」とは、熱流を輸送する機能を言い、熱ピストンは、各セクション(ピストン)の融解境界が交互に入れ替わることを言う。
その他の条件を同じにして、オフガスとPCMd,1の融解温度の平均値の差が大きければ大きいほど、熱エネルギー回収の熱量が大きくなる。逆にいえば、熱力学第2法則がその下位にある。
Efmo=1−(VARt,out/VARt,in)≦1
さらに、排ガス2との熱流の交換によって、本装置1の下流側の排ガス2自体の温度や熱量の変動が減少する。
排ガス2の温度変化が低減するのは、伝熱材7の温度より排ガス2の温度が高いとき、高温の排ガス2から熱流を引き抜き、そして、熱条件が逆の場合は、供給することによる。
装置1は、2つまたはそれ以上のセクション4からなり、各セクション4は1つまたはそれ以上の熱交換モジュール5からなる。
各熱交換モジュール5は、コンテナ/交換器6からなり、そこには熱伝達率が高い伝熱材7が備えられ、本質的に固相−液相転移する。回収交換器8は、伝熱材7と接し、送り配管と戻り配管9に接続されている。
熱媒流体10(気体又は液体)は、交換器8及び配管9内を流れる。
コンテナ/交換器6は、排ガス2と入口と出口とで熱流を交換し、加熱および冷却により、伝熱材7に熱流が輸送される。
一般に、排ガス2に与えられた熱流については、排ガス2から回収され伝熱材7に供給されることが多い。それは排ガス2の平均温度は、伝熱材7の相転移温度よりも高いためである。
必ずという訳ではないが、場合により、熱交換モジュール5は、補助材11として公知の他の相変化材と統合され、それは第1の伝熱材7に浸漬され、内部交換器12と呼ばれる分離面によって分離される。
補助材11は、伝熱材7の相転移温度より通常低い相転移温度を有する。補助材11は入口と出口でエネルギー流を伝熱材7と交換し、熱交換モジュール5全体の潜熱に寄与し、伝熱材7と比較して相対的に費用が安くかつ重量が軽い。
熱交換モジュール5は、熱エネルギーを蓄積するものであり、排ガス2からの熱流に対して時間的に遅らせて制御する熱流により、熱エネルギーを回収するものである。
セクション4は、図2に記載のように、少なくとも一つの熱交換モジュール5(一般に複数)からなる。
セクション4は、セクション4の全ての熱交換モジュール5の送り配管および戻り配管を、全て連結する1つの分配網13(送りと戻り)と、熱媒流体10が液体の場合は可変流量ポンプ14により、熱媒流体10が気体の場合は可変流量送風機15により、特徴付けられる。
全ての送りおよび戻り配管9とポンプ14または送風機15との接続形式は、偏り無く同等に、直列、若しくは並列、若しくは組み合わせたグループ構成である。
ポンプ14又は送風機15への流量を切り替えるには、ミキサー又はダイバーター弁を使用できる。
熱媒流体10の流量を変化させることにより、伝熱材7及び補助材11の熱物理状態を設定することが可能である。
本装置1は、個々のセクション4に接続されている送り配管13と戻り配管9の並列接続と、外部ユーザー装置3に接続されている送りおよび戻り配管17への並列接続により、特徴付けられている。
本方法は、ローディング又はアンローディングフェーズに関し、各セクション4を独立に制御し(例えば、セクション4のいくつか、若しくは全部について、異なっていたり、共通であったりする、)、ポンプ14または送風機15の流量に作用してエネルギー流を回収する。
各セクション4により回収されるエネルギー流は、供給回路17から並列16に送られて、まとめられて外部ユーザー装置3へ供給される。
本装置1は、各区域4により回収されるエネルギー流を相補的に制御でき、伝熱材7と、場合により補助材11の異なった熱物理状態を確定できる。
高温の排ガス2の特性が同じで、装置1の構成が同じなら、排ガス2の平均温度と伝熱材7の融解温度の差が大きくなればなるほど、回収機能が高くなり、緩和機能は小さくなる。逆もまた同様で、融解温度が排ガス2の平均温度に近づけば近づくほど、回収機能は低くなり、緩和機能は高くなる。
更なる変形例として、熱伝材7は異なってもよい。特に、第1のセクションから出る排ガス2の平均温度に関連させて、伝熱材7は、熱エネルギーをさらに回収するように低い転移温度のものを採用する。
説明を簡潔にするために、セクション1及び2は、排ガス2に対して並列に置かれ、フェーズa及びフェーズbと呼ぶ2つのフェーズが、互いに時間的に連続して続く。
フェーズaでは、セクション1において、熱媒流体10の流量を減少させるかゼロとすることにより、エネルギー流の回収は、排ガス2から導入されるエネルギー流より小さいか、ゼロとなり、その結果正の熱バランス(ΔΦ>0)を確定し、伝熱材7の融解を進行させる。このフェーズは、「ローディング」フェーズと呼ばれる。
同時に、セクション2では、反対の機能を強制され、排ガス2によって放たれる熱流より大きい熱流を伝熱材7から回収し、凝固が進行し(ΔΦ<0)、「アンローディング」フェーズと呼ばれる。
2つのセクション4の2つの供給回路13の熱媒流体10は、外部ユーザー装置3に供給するために、並列16に置かれる。
フェーズbにおいて、ポンプ14(又は送風機15)に作用することによって、2つのセクション4の熱流の値を逆転し、反対かつ相補的な挙動を示すことになる。
このようにして、時間とともに伝熱材7の融解と凝固とを交互に行うことが可能であり、その温度を一定(完全又は部分的転移サイクル)又は、規定された範囲内(過剰転移サイクル)に保つ。
相補性の特性は、全体的に一定な熱量を得るため、或いは如何なる制御をするも、熱交換器を設計し、調整するのに、非常に役立つ。
第3のセクション(SEC3)は、予備的な熱エネルギーを構成するものであり、ユーザー装置に対して最適となるよう、熱エネルギー流の追加回収を調整できるようにする。
2つのセクション4(SEC1及びSEC2)は、融解又は凝固面が同調するローディング−アンローディングサイクルによって、逆のフェーズで機能し、一方、第3のセクション(SEC3)では、回収する熱流に依存して、融解−凝固面が2方向に変わる(微調整)。
例えば、LD転炉(Linz―Donawitz)で製鋼する場合は、高温の排ガス2の生成段階が約20分に限られ、排ガス2がない段階が約40分という、周期的かつ間欠的なプロセスがある。
セクション1において、ローディングフェーズとアンローディングフェーズとのバランス状態を仮定する。
排ガス2が存在するときに、他の2つのセクションはロードされ、そしてその後、残りの40分は、順にアンロードされることになり、その間セクション1は作動しない。
このようにして、時間全体で3つのセクションのアンロードが配分されることとなり、全般的に一定な熱流の回収が確定し、外部ユーザー4装置3に送られる。
液体の伝熱材7の場合、技術的問題を避けるため、有利には、流量10の最小値を維持する。
火葬施設は、放熱のプロセスがあり、約40Nm3(Nmc)のメタン/火葬の熱量が必要である。その火力は1MWである。
図11は、排ガス2の方向に対して、後燃焼室の下流で、放熱器の上流に、新しい装置1を挿入していることを示す。
装置1は20℃(10a)から約400℃(10b)まで、空気(熱媒流体10)を予熱するために用いる。
本装置1は、温度850℃以上(約900℃)かつ流量約1000Nm3/hである排ガス2から、温度20℃(10a)で送風機15により本装置に導入される熱媒流体10である空気流に、熱流を輸送する。
総流量約500Nm3/hの燃焼用空気は、以下に考えられる3つの用途で、温度約400℃まで加熱される(10b)。その用途とは、放出される煙を過熱し、蒸気の「柱」を除去し、同時に次の交換器で放散される熱量を減少させるため煙突への導入(10c);例えば隣接する部屋を暖めるといった内部で使用するための回収(10d);一次空気と二次の空気の温度を入れ換えるため、回収区域と異なる工場区域への再導入(10e)である。
棺の下部の燃焼を加速し、火葬サイクルの時間を縮めるため、400℃の空気が木の棺の下10e1(自己発火温度が300℃未満)に導入される。
また別の場合、発熱しない工程(特に、日または週単位で始動するときの予熱工程や、骨の仮焼の際)において、バーナーのメタン消費を約20%減少させるために、予熱された空気を、燃焼室及び後燃焼室(10e2,10e3及び10e4)に導入しても良い。
2台の流量可変の送風機15が図示されており、2つのセクション4、供給及び戻り流路13に連結し、供給流路13により入口10aで20℃かつ出口10bで400℃となる、熱媒流体としての周囲空気に繋がっている。2つのセクションから来る空気は、並列16に接続され、流路17によって外部ユーザー装置3に送られる。
熱媒流体は、総流量約500Nm3/hの空気10からなる。
個々のセクションの熱物理状態を変えない空気の速度は、約8m/s(バランス速度)である。
2つのセクション4で、速度の値を交互に入れ換えることにより、全熱媒流体10の熱力学的条件をほぼ固定値(400℃、500Nm3/h)に維持することができ、また、一定温度で熱エネルギーを貯蔵する(相転移状態のアルミニウム)。
アルミニウムは、最高温度700℃(融解温度より約70℃高い)となり、そして最低温度500℃(すなわち凝固温度より130℃低い)となる。
本装置に入る排ガス2の温度は、900℃(2a)であり、本装置から出て行く排ガス2は温度720℃(2b)である。
排ガス2から取り出され、燃焼用空気10に与える火力は73kWである。
本装置1で使用されるアルミニウムの質量は、体積0.083m3あたり約224kgであり、それは2つのセクション4と全16台の熱交換モジュール5で分けられる。
各セクション4は、131,860KJ(熱媒流体10の速度によって変化)の熱エネルギー交換を伴う、30分の「ローディング」及び「アンローディング」フェーズによって特徴付けられる。
外殻の総表面は6.70m2である。
伝熱材7がアルミニウムの場合、使用可能な交換器の高さは1mであり、コンテナ/交換器6の外殻の表面は0.314m2である。
コンテナ/交換器6内部でアルミニウムに浸漬された状態で、2つの流路が、この場合直角に挿入されており、これは、例えば厚さ2mmの熱交換器8を規定する。
流路内部で、空気10は0から14m/sまでの可変な速度で送られる。
「熱橋」により局所的に融解が始まるのを防ぐために、配管の基部は、公知のタイプの断熱ディスク18により断熱される。
空間19が、シリンダの上部に残され、アルミニウムの体積膨張を許容し、さらに安全を見込んで追加の「マージン」を持たせる。
上部は真空にされるか、あるいは大気圧よりわずかに高い初期圧力で不活性ガス20(例えばCO2)で満たされる。
この低下は「ニュートンの冷却」としても知られている。
一般に、火葬場の炉は、1日8―12時間稼働し、週末(土曜日及び日曜日)又は日曜日のみ停止(週に6日稼動)するというように断続的に稼働する。
夜の停止は12時間、日曜日の停止は36時間であり、最も長い停止(土曜日と日曜日)は60時間となる。
最初の温度として、固体状態のアルミニウムにとって、最も好ましく無い温度630℃の場合を考察する。
12時間後にアルミニウムの温度は550℃より高く、36時間後に490℃に達し、そして60時間後も400℃(木材の自己発火温度より非常に高い)より高い。
3つの全ケースにおいて、起動を加速して、メタンの消費を減少させるために、装置1を使用して、燃焼用空気10bを予熱することが可能である。
機能的な変形例として、稼働時間の終わりにおいて、アルミニウムは、図14に示されるグラフほどは急峻でない冷却過程の融解状態にある。
図16はアーク炉21の沈降チャンバ22への入口での高温の排ガス2の温度特性をグラフ化したものである。これは、中−高生産の能力がある。
このような緩和により、装置の下流での熱回収を容易にする。
これらのモジュールは0.1mの距離を置かれ、直径は10”である。
二酸化炭素が熱媒流体10として用いられる場合、各セクション4の熱交換モジュール5は、100台であり、熱交換モジュール5の合計は200台である。
溶融塩(NaNO3―KNO3又はKCl―MgCl2その他)が熱媒流体10として用いられる場合、各セクション4の熱交換モジュール5は70台であり、熱交換モジュール5の合計は140台である。
熱交換器8の配管は直径3”で厚さ4mmである。
二酸化炭素の最高速度は11.3m/s、入口温度10aは300℃、出口温度10bは500℃である。
この対策においては、このセクションの回路のロードの損失は相対的に高い。
熱交換器8の配管は直径1”かつ厚さ3mmである。溶融塩の最高速度は0.5m/s、入口温度10aは350℃、出口温度10bは450℃である。
図22は、補助ヒーターを備えた溶融塩の貯蔵タンクと組み合わせた本装置1の使用を示す。
Claims (19)
- 産業プロセスで発生する100℃以上の高温の排ガス(2)から熱エネルギーを回収し、外部ユーザー装置(3)へ前記エネルギーを輸送するための装置であって、
前記装置は、少なくとも一部が、前記産業プロセスを行うプラントの収容チャンバ(22)内部、又は一つ以上の配管内部で、前記排ガス(2)と接触して配置され、少なくとも2つのセクション(4)を備え、各セクション(4)は、少なくとも1つの熱交換モジュール(5)を有し、
前記熱交換モジュールは、
中空形状であり、10W/mK以上の熱伝導率を有する金属材料でできており、前記排ガス(2)と熱エネルギーを交換するために、前記排ガス(2)と少なくとも部分的に接触して配置されるコンテナ/交換器(6)と、
10―7m2/s以上の熱拡散係数を有し、前記コンテナ/交換器(6)内部に備えられた第1の相変化材(7)と、
前記第1の相変化材(7)と接触して配置され、送り配管及び戻り配管を有する回収交換器(8)と、
前記回収交換器(8)に関連して、前記第1の相変化材により蓄積された前記熱エネルギーを回収して輸送するために前記配管(9)を循環する熱媒流体(10)と、
前記配管(9)に関連し、前記配管を流れる前記熱媒流体(10)を移動させ、各セクションに対して、流量を制御して、排ガスから抽出する熱流の変化量を選択的に決定し、各セクション(4)の前記第1の相変化材(7)を、少なくとも部分的に相変化させることができる移動手段(14、15)とを
有することを特徴とする熱エネルギー回収装置。 - 前記移動手段(14,15)は、
前記熱媒流体(10)を移動させ、その流量を制御し、セクション(4)間で交互および相補的に、各セクション(4)の前記第1の相変化材(7)の少なくとも部分的な相変化が得られるよう構成されたことを特徴とする請求項1記載の装置。 - 前記各セクション(4)の前記熱交換モジュール(5)の前記熱交換器(8)は、接続ネットワーク(13)に接続されており、
前記各セクション(4)の前記接続ネットワーク(13)は、独立に可変な流量の前記熱媒流体(10)を伴い、並列(16)に、外部ユーザー装置(3)に繋がる共通回路(17)に接続される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱エネルギー回収装置。 - 前記熱媒流体(10)は、気体であり、少なくとも空気、蒸気、CO2、窒素又は他の同様又は相当するガス、又はそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
- 前記熱媒流体(10)は、液体であり、少なくとも水、透熱性油、溶融塩、融解金属、融解合金及び高い熱容量を有する他の液体からなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
- 少なくとも一つのさらなる追加のコンテナを備え、
前記コンテナは、
第2の相変化材(11)を含み、
少なくとも部分的に前記第1の相変化材(7)に浸漬され、
前記追加のコンテナに含まれる前記第2の相変化材(11)を、隣接する前記第1の相変化材(7)から分離し、前記第1の相変化材(7)及び前記第2の相変化材(11)間の熱交換を可能にする分離面(12)を有する、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。 - 前記第2の相変化材(11)は、前記第1の相変化材(7)の融解温度より低い相転移温度を有し、高い潜熱を有し
装置の全体の熱容量に寄与する
ことを特徴とする請求項6記載の装置。 - 前記第2の相変化材(11)は、少なくとも、工業用溶融塩、例えばNaNO3―KNO3、KCl―MgCl2及び他の同様又は相当の塩類から選択される
ことを特徴とする請求項6又は7記載の装置。 - それぞれの前記コンテナ/交換器(6)に配された、少なくとも2つの前記第1の相変化材(7)及び前記第2の相変化材(11)から成り、
前記追加のコンテナは実質的に同心状の内部分離面(12)を有し、
前記モジュール(5)の前記各熱交換器(8)は、前記第2の相変化材(11)または外側の前記第1の相変化材(7)と異なる前記第1の相変化材(7)の1つと接触して配置され、
ることを特徴とする請求項1及び請求項6〜8のいずれか1項に記載の装置。 - 前記第1の相変化材(7)が、純又は合金であるアルミニウムであり、融解温度が500℃から700℃の間である
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。 - 前記外側の第1の相変化材料(7)と前記第2の相変化材料(11)との間に、前記外側の第1の相変化材料(7)と異なり、前記外側の第1の相変化材料(7)の融解温度よりも低温で、前記第2の相変化材料(11)の融解温度より高温の融解温度を有する、さらなる第1の相変化材料(7)を介在させ、その温度を、前記分離面(12)の構造耐力に害を及ぼす温度である前記外側の第1の相変化材料(7)の融解温度より低い温度に動作温度を保持させる
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の装置。 - 前記さらなる第1の相変化材料(7)に接するように熱電対を設置し、
その温度を測定し、
その値に従って回収交換器の回収熱量を制御する
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。 - 前記セクション(4)の前記第1の相変化材(7)の熱エネルギーを増加し、そして前記セクション(4)の前記第1の相変化材(7)から選択的に、熱エネルギーを回収するものであり、それぞれが、高温で高火力の排ガス(2)を生成する産業プロセスのフェーズ、および前記高温で高火力の排ガス(2)を生成するフェーズの後に続く産業プロセスのフェーズにおいて、構成されることを特徴とする、1〜12の請求項のいずれか1項に記載の装置
- 少なくとも2つのセクション(4)を備えた、請求項1〜13のいずれかに記載の装置(1)を用いて、産業プロセスで発生する排ガス(2)より熱エネルギーを回収し、外部ユーザー装置(3)に前記エネルギーを輸送するための方法であって、;
前記各セクションの第1の相変化材(7)において、それぞれ、少なくとも部分的に融解又は凝固、およびその逆、の熱物理状態を確定し、
前記熱物理状態が、各セクションで交互になり、両セクション間で相補的になるように、
第1の相変化材(7)から回収される熱流を、前記排ガス(2)により生成される熱流より大きいか小さいか、選択的に決定するために
前記少なくとも2つのセクション(4)のそれぞれの送りおよび戻り配管(9)を循環する熱媒流体(10)の流れを制御することによって、前記少なくとも2つのセクション(4)を熱的に制御し、;
前記第1の相変化材(7)が、初期に融解している場合は、その凝固を進行させるため、前記熱媒流体(10)の流量を相対的に高くすることで、前記熱媒流体(10)が循環するセクション(4)の前記第1の相変化材(7)について、全体的に冷却を進行させ、;
前記第1の相変化材(7)が、初期に凝固している場合は、その融解を進行させるため、前記熱媒流体(10)の流量を相対的に低くするか、流れないようにすることで、前記熱媒流体(10)が循環するセクション(4)の前記第1の相変化材(7)について、全体的に加熱を進行させ、;
各セクションの前記第1の相変化材(7)の凝固フェーズと融解フェーズとを交互にし、
前記第1の相変化材(7)の相転移状態を連続的に確定し、
前記装置の下流側のユーザー装置に対して、全体的にエネルギーを、実質的に一定に、いずれの場合も制御されて、輸送することを特徴とする方法。 - 前記少なくとも2つの各セクション(4)を交互かつ相補的に、熱的に制御することを特徴とする請求項14に記載の方法。
- 前記排ガス(2)が高温で高火力で生成される、前記産業プロセスのフェーズの期間において、前記セクション(4)の前記第1の相変化材(7)の熱エネルギーを増加させ、
前記排ガス(2)が高温で高火力で生成される、前記産業プロセスのフェーズの後に続く前記産業プロセスのフェーズの期間において、前記セクション(4)の前記第1の相変化材(7)から熱エネルギーを回収することを特徴とする請求項14又は15に記載の方法。 - 個々のセクション(4)から回収した熱量を合わせて総熱量を得るために
前記セクション(4)の前記送りおよび戻り配管(9)の分配網(13)を並列接続し、
時間に対してほぼ一定な、または少なくとも制御可能な、熱量を回収して
個々の前記セクション(4)の内部で、凝固と融解の交互のサイクルを設定し、
相互に相補的に機能させることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の方法。 - 少なくとも一つの熱交換モジュール(5)を含む各セクション(4)は、
前記各セクション(4)の各前記熱交換モジュール(5)について、
前記第1の相変化材(7)を、凝固フェーズにおいては、前記第1の相変化材(7)の内部に設置された第2の相変化材(11)の凝固温度より低くし、
融解フェーズにおいては、前記第2の相変化材の融解温度より高くする
ことを特徴とする請求項14〜17のいずれか1項に記載の方法。 - 前記装置(1)の個々の前記セクション(4)が、
前記第1の相変化材(7)における温度を、相転移が起こるように、前記第2の相変化材(11)の融解温度より低くなるようにするとともに
その後、熱交換のためにその潜熱を利用することを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載の方法。
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