JP2015534422A - 非接触電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

複数の機器に同時に充電することを可能にする非接触電力伝送システムが提供される。給電装置(1)は1次側送電コイルを備え、各受電機器(3)は2次側受電コイルを備える。各コイルはコンデンサ(Ca、Cb)と共振回路を形成し、2つの共振回路が相互に電磁的に結合されて伝送回路部(8)を形成する。伝送回路部の入力側の第1のインピーダンスは、1次側送電コイルと2次側受電コイルとの間の結合係数(k)を用いて伝送回路部の出力側の第2のインピーダンスと整合され、1次側送電コイルに電力を供給する電力供給部(4a)の出力側のインピーダンスは、第1のインピーダンスよりも小さい。【選択図】図3

Description

本発明は、非接触電力伝送システムに関し、特に、給電装置から受電機器へ前記両装置間の物理的接触を必要とすることなく電力を伝送するための技術に関する。
従来、給電装置に設けた1次側送電コイルから、受電機器に設けた2次側受電コイルへ、前記両コイル間の電磁結合を利用して電力伝送を行う非接触(ワイヤレス)電力伝送システムが知られている。このような非接触電力伝送システムは、電気接点を必要としないため、防水を容易に実現することができる、電気接点の劣化や不良に関連する問題を排除することができる、給電装置と受電機器の着脱をごく簡単な方法で行うことができる、という利点がある。1次側送電コイル及び2次側受電コイルは、一般的に、コアまたはボビンの周囲にコイル線を巻回して形成される。
従来のある非接触電力伝送システムでは、コイル間の電磁結合の効果を最大化するために、1次側送電コイルと2次側受電コイルとを互いに対向して配置している。商用電源から得た電力を、高周波インバータ回路を用いて周波数20〜600kHzの高周波交流電力に変換した後に1次側送電コイルに加えると、前記両コイル間の電磁誘導作用により、2次側受電コイルに交流電力が誘起される。この交流電力は、2次側の整流/平滑回路により直流電力に変換した後、例えば、充電式電池の充電に使用される。
一般的に、2次側受電コイルを内蔵した携帯機器などの受電機器を、1次側送電コイルを内蔵した給電台上に載置することにより、前記両コイル間の電磁誘導(電磁結合)が実現される。しかし、2次側受電コイルの1次側送電コイルに対する位置に依存して、電力伝送効率の大幅な低下が生じ得ることが知られている。
特開2009−247194号公報(特許文献1)には、受電機器を載置するための上面プレートと、前記上面プレートの下方に配置された電源コイルと、前記電源コイルを上面プレートの内面(下面)に沿って移動させる移動機構と、前記上面プレートに載置された前記受電機器の位置を検出する位置検出器と、前記移動機構を制御して、前記電源コイルを、前記受電機器の検出位置の真下へ移動させる制御装置とを含む給電台が開示されている。この従来技術によれば、受電機器を前記上面プレートのどの位置に載せても、電源コイルすなわち1次側送電コイルを受電機器の2次側受電コイルの正面に対向する位置へ移動させることにより、1次側送電コイルと2次側受電コイルとの間の電磁結合を常に最大化することができるとしている。
特開2009−252970公報(特許文献2)には、1次側送電コイルとしての役割を果たす3つ以上の平面コイルを同一平面上に互いに部分的に重なるようにして配置した非接触電力伝送システムが開示されている。各平面コイル(1次側送電コイル)は、2次側受電コイルの外径よりも大きい外径を有し、互いに位相差を有する励磁電流を受電する。前記励磁電流の位相差を適切に調節することにより移動磁界を形成する。この従来技術によれば、所定領域内で、デットゾーン生じることなく磁界を均等に分布させることができ、それにより、給電装置の表面の広い範囲を電力伝送に利用することができるとしている。
特開2010−268610号公報(特許文献3)には、充電領域に置かれた複数の電池式機器(受電機器)に対して優先度を設定し、電源の限られた能力を最適に利用するべく、前記電池式機器に対して電力を選択的に供給するように構成された非接触型充電器が開示されている。優先度の高い電池式機器は、優先度の低いものよりも先に充電される。
特開2010−011654号公報(特許文献4)には、1次回路と2次回路とを互いに結合する電力伝送回路の電力伝送効率を向上させた非接触電力伝送システムが開示されている。前記電力伝送回路は、結合係数が1未満であるトランスと、1次回路及び2次回路のそれぞれに配置され、トランスを構成するコイルと直列に接続されるコンデンサとを有し、1次回路及び2次回路は、同一の共振周波数を有し、かつ、結合係数の二乗と1次回路のQ値と2次回路のQ値との積が1になるように構成されている。
特許文献1に開示された非接触電力伝送システムは、ユーザが位置決めしなくても最適な電力伝送位置が実現されるように構成されており、それにより、ユーザによる位置決めが不要なポジショニングフリー充電が実現されるとしている。しかしながら、この従来技術の移動機構は、同時に1台の受電機器にしか対応できず、同時に複数の受電機器を充電するマルチ充電を実現することができなかった。
特許文献2に開示された非接触電力伝送システムは、1次側送電コイルを物理的に移動させることなく移動磁界を形成することができ、それにより、ポジショニングフリー充電が実現されるとしている。しかしながら、この従来技術もまた、製造コストやシステムの複雑さが増大するにも関わらず、同時に1台の受電機器にしか電力を供給することができず、マルチ充電を実現することができなかった。
特許文献3に開示された非接触電力伝送システムは、1次側送電コイルを備えた給電装置上に複数の受電機器を同時に載置し、ユーザが介入することなく充電を行うことができるとしている。この従来技術は、ポジショニングフリー充電を実現することができるが、同時に1つの1次側送電コイルしか励起することができなかった。すなわち、複数の受電機器を同時に充電することはできなかった。したがって、本当の意味での「マルチ充電」は実現することができなかった。
特許文献4は、所定の条件下で回路パラメータを最適化するための方法について教示しているが、「マルチ充電」を実現するための解決策は何も提示していない。
特開2009−247194号公報 特開2009−252970号公報 特開2010−268610号公報 特開2010−011654号公報
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、その主な目的は、複数の受電機器を同時に充電できる(いわゆるマルチ充電を実現できる)非接触電力伝送システム及び非接触給電装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、複数の受電機器をその台数に関係なく高効率で充電することができる非接触電力伝送システム及び非接触給電装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、2次側受電コイルを有する受電機器に電力を伝送する非接触給電装置であって、1次側送電コイルと、前記1次側送電コイルに電気的に接続されるインピーダンス制御回路と、前記インピーダンス制御回路を介して前記1次側送電コイルに電力を供給するべく構成された電力供給部と、を備え、前記1次側送電コイル及び前記2次側受電コイルを含む伝送回路部の入力側の第1のインピーダンスは、前記1次側送電コイルと前記2次側受電コイルとの間の結合係数を用いて前記伝送回路部の出力側の第2のインピーダンスと整合され、前記電力供給部の出力側のインピーダンスは、前記第1のインピーダンスよりも小さいことを特徴とする装置を提供する。
また、本発明は、給電装置から受電機器に電力を伝送する非接触電力伝送システムであって、1次側送電コイル及び2次側受電コイルを有する伝送回路部と、前記1次側送電コイルに電気的に接続されるインピーダンス制御回路と、前記インピーダンス制御回路を介して前記1次側送電コイルに電力を供給するべく構成された電力供給部と、前記2次側受電コイルを介して電力を受電する受電回路と、を備え、前記伝送回路部の入力側の第1のインピーダンスは、前記1次側送電コイルと前記2次側受電コイルとの間の結合係数を用いて前記伝送回路部の出力側の第2のインピーダンスと整合され、前記電力供給部の出力側のインピーダンスは、前記第1のインピーダンスよりも小さいことを特徴とするシステムを提供する。
本発明は、マルチ充電の用途に最適であるが、単一給電の用途にも好適に適用することができる。本発明によれば、様々な回路パラメータが最適化され、伝送回路部の入力側と出力側との間で好適なインピーダンス整合が達成される。したがって、非接触電力伝送システムの機械的または電気的構造を複雑化することなく、ポジショニングフリーなマルチ充電を実現することができる。
本発明の一態様によれば、1次側送電コイル及び2次側受電コイルはそれぞれ、直列共振回路または並列共振回路を形成する。
本発明の別の態様によれば、前記1次側送電コイルの第1のインダクタンスは、前記1次側送電コイルと前記2次側受電コイルとの間の結合係数に基づいて決定される。また、前記第1のインダクタンスは、前記2次側受電コイルの第2のインダクタンスに基づいて決定される。また、前記第1のインダクタンスは、前記第2のインピーダンスに基づいて決定される。
本発明の好適な実施形態によれば、前記1次側送電コイルは、ヘリカルコイルである。その場合、前記1次側送電コイルは、電磁場が均等に分布する広い領域を提供することできる。前記2次側受電コイルは、前記ヘリカルコイルの軸線に対して略平行の軸線回りに巻回される。前記2次側受電コイルは、薄型化及び小型化を図るために、らせん状の平面コイルから形成することが好ましい。
前記インピーダンス制御回路は、コイル及びコンデンサを含むことができる。前記インピーダンス制御回路は、通常はAC/DCインバータからなる電力供給部の出力側のインピーダンスを低下させるのに有効である。
本発明の別の好適な実施形態によれば、前記伝送回路部は、前記1次側送電コイルに対して直列に接続され、直列共振回路を形成する1次側コンデンサと、前記2次側受電コイルに対して直列に接続され、別の直列共振回路を形成する2次側コンデンサとをさらに有する。この場合、前記電力供給部は、前記1次側送電コイルに交流電力を角周波数ωで供給し、かつ次の関係式が満たされる。
ω*L1=Z1/k
ω*L2=Z2/k
ただし、
L1は、前記1次側送電コイルのインダクタンスであり、
L2は、前記2次側受電コイルのインダクタンスであり、
Z1は、前記第1のインピーダンスであり、
Z2は、前記第2のインピーダンスであり、
kは、前記結合係数である。
本発明の別の好適な実施形態によれば、前記伝送回路部は、前記1次側送電コイルに対して並列に接続され、並列共振回路を形成する1次側コンデンサと、前記2次側受電コイルに対して並列に接続され、別の並列共振回路を形成する2次側コンデンサとをさらに有する。この場合、前記電力供給部は、前記1次側送電コイルに交流電力を角周波数ωで供給し、かつ次の関係式が満たされる。
ω*L1=Z1*k
ω*L2=Z2*k
ただし、
L1は、前記1次側送電コイルのインダクタンスであり、
L2は、前記2次側受電コイルのインダクタンスであり、
Z1は、前記第1のインピーダンスであり、
Z2は、前記第2のインピーダンスであり、
kは、前記結合係数である。
本発明のさらに別の態様では、本発明は、給電装置から受電機器に電力を伝送する非接触電力伝送システムであって、1次側送電コイル及び2次側受電コイルを有する伝送回路部と、前記インピーダンス制御回路を介して前記1次側送電コイルに電力を供給するべく構成された電力供給部と、前記2次側受電コイルを介して電力を受電する受電回路と、を備え、前記伝送回路部の入力側の第1のインピーダンスは、前記1次側送電コイルと前記2次側受電コイルとの間の結合係数を用いて前記伝送回路部の出力側の第2のインピーダンスと整合され、前記伝送回路部は、前記1次側送電コイル及び前記2次側受電コイルの一方に対して直列に接続され、直列共振回路を形成する1次側コンデンサと、前記1次側送電コイル及び前記2次側受電コイルの他方に対して並列に接続され、並列共振回路を形成する2次側コンデンサとをさらに有することを特徴とするシステムを提供する。
本発明を実現する非接触電力伝送システムを示す分解斜視図である。 (a)は図1のIIaから見た平面図であり、1次側送電コイルLaと、対応する携帯機器が載置面上に載置されたときの2次側受電コイルLbを示す。(b)は図1のIIbから見た正面図であり、1次側送電コイルLaと、対応する携帯機器が載置面上に載置されたときの2次側受電コイルLbを示す。 本発明の第1実施形態に係る非接触電力伝送システムの基本回路構成を示すブロック図である。 マルチ充電の実施時の図3の伝送回路部を示す回路図である。 本発明の第2実施形態を示す回路図である。 1次側送電コイルを備えた給電載置台の載置面に、2次側受電コイルを備えた携帯機器を載置した状態を示す斜視図である。 給電載置台の1次側送電コイルと携帯機器の2次側受電コイルとの位置関係を示す平面図である。 図7のX軸に沿って2次側受電コイルを移動させたときの結合係数の変化を示すグラフである。 図7に対応するSmithチャートである。 図7に対応するSパラメータの変化を示すグラフである。 2次側受電コイルを1次側送電コイルの略中央とその隣に載置した状態を示す平面図である。 図11のX軸に沿って2次側受電コイルの1つを移動させたときの結合係数の変化を示す図である。図11におけるX軸方向についての結合係数kの変化を示す図 図11に対応するSmithチャートである。 図11に対応するSパラメータの変化を示すグラフである。 2次側受電コイルを1次側送電コイルの略中央とその両隣に載置した状態を示す平面図である。 図15に対応するSmithチャートである。 図15に対応するSパラメータの変化を示すグラフである。 本発明の第3実施形態を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態を示す分解斜視図である。 (a)は1次側送電コイル及び2つの2次側受電コイルを示す斜視図であり、(b)は(a)の矢印XXb方向からから見た側面図である。 (a)は第1の比較例としての1次側送電コイル及び2次側受電コイルを示す平面図であり、(b)は図21aのXXIb−XXIb線断面図である。 図21(a)のX軸に沿って2次側受電コイルを移動させたときの結合係数の変化を示すグラフである。 2次側受電コイルを中央位置から離間する方向に図21(a)のX軸に沿って移動させたときの出力電圧の変化を示すグラフである。 本発明の第6実施形態に係る非接触電力伝送システムの基本回路構成を示すブロック図である。 マルチ充電の実施時の図24の伝送回路部を示す回路図である。 図24及び25のX軸に沿って2次側受電コイルを移動させたときの結合係数の変化を示すグラフである。 図24及び25に対応するSmithチャートである。 図24及び25に対応するSパラメータの変化を示すグラフである。 第6実施形態の構成に類似しているが2次側受電コイルの回路パラメータが異なる第2の比較例のSmithチャートである。 第2の比較例のSパラメータの変化を示すグラフである。 本発明の第7実施形態に係る非接触電力伝送システムの基本回路構成を示すブロック図である。 マルチ充電の実施時の図31の伝送回路部を示す回路図である。 図31及び32のX軸に沿って2次側受電コイルを移動させたときの結合係数の変化を示すグラフである。 図31及び32に対応するSmithチャートである。 図31及び32に対応するSパラメータの変化を示すグラフである。 第7実施形態の構成に類似しているが2次側受電コイルの回路パラメータが異なる第3の比較例のSmithチャートである。 第3の比較例のSパラメータの変化を示すグラフである。
図1は、本発明を実現する非接触電力伝送システムを示す分解斜視図である。このシステムは、矩形の表面を有する給電載置台を備え、載置面には1つまたは複数の例えば携帯電話等の携帯機器3(受電機器)が載置され得る。給電載置台1は、関連付けられた制御部2とともに給電装置4を構成する。給電載置台1の内部には、給電載置台1の外周の一部に沿って上昇方向に(下降方向に)渦巻状に延びるコイルワイヤを備え、垂直軸線を有する矩形のヘリカルコイルからなる1次側送電コイルLaが配設される。各携帯機器3の内部には、携帯機器3が載置面1aの上に載置されたときに載置面1aと平行な面に沿って延びる平坦な渦巻状コイルからなる2次受電コイルLbが配設される。
図2aは、図1のIIaから見た平面図であり、図2bは、図1のIIbから見た正面図である。これらの図面は、1次側送電コイルLaと、対応する携帯機器3が載置面1a上に載置されたときの2次側受電コイルLbを示す。1次側送電コイルLaは、矩形板状部材からなる保持部材5の側面5aの外周面に、載置面1aに垂直な軸線を有するヘリカルコイルとして巻回される。図2a及び図2bに示されるように、1次側送電コイルLaは、長辺長M、短辺長N、及び高さHを有する。この場合、1次側送電コイルLaは単層のコイル巻線を有する。しかし、必要であれば、1次側送電コイルLaは2層以上のコイル巻線からなるものでもよい。
電流が供給されるとき、1次側送電コイルLaは、そのループ内においてその軸線方向(すなわち図2bのY方向)に沿った磁束を発生する。コイルワイヤは、複数の絶縁された細いワイヤ線をよじるか織り込んだリッツ線のような単線ワイヤからなるものでもよい。1次側送電コイルLaの巻き数は、給電載置台1の大きさ及び形状並びに必要なコイルのインダクタンスを考慮に入れて決めることができる。
各携帯機器3は、図示しない再充電可能な電池と、再充電可能な電池に電力を供給するための2次側受電コイルLbとを備える。図2aでは、2次側受電コイルLbのみが示されており、携帯機器3の残部は図面から省略されている。2次側受電コイルLbは、コイルワイヤ(線状導体)を同一面上に外径Qの渦巻状に巻回して形成したものである。2次側受電コイルLbの中心軸線は、携帯機器3が載置面1aに置かれたときの1次側送電コイルの軸線と平行に延び、1次側送電コイルLaによって生じる磁束は、携帯機器3が載置面1aに置かれたとき中心軸線と平行となる2次側受電コイルを通ることになる。
図1及び図2では、3台の携帯機器3が給電載置台1の載置面1aに載置されているが、携帯機器3の数は適宜選択し得る。典型的な形態では、1次側送電コイルLaの短辺長Nは2次側受電コイルLbの外径Qの4倍以下(N≦4Q)であり、かつ1次側送電コイルLaの長辺長Mは2次側受電コイルの外径Qの6倍以下(M≦6Q)である。最も好ましくは、1次側送電コイルLaの短辺長Nは2次側受電コイルLbの外径Qの2倍以下(N≦4Q)であり、かつ1次側送電コイルLaの長辺長Mが2次側受電コイルの外径Qの3倍以下(M≦6Q)である。載置面1aに同時に載置できる携帯機器3の数は、携帯機器3が載置面1aに配置できる限度まで増やすことができる。
図3は、例示した実施形態の非接触電力伝送システムの基本回路の構造を示す。1次側送電コイルLaに加えて、給電装置4は、外部の電源部6に接続される入力端を有するDC/ACインバータ4aと、DC/ACインバータ4aの出力端に並列な回路をなすように相互に直列に接続されたコイルL及びコンデンサCにより構成されるLC回路4bと、LC回路4bのコンデンサCに並列な回路をなすように相互に直列に接続された1次側送電コイルLa及び1次側共振用コンデンサCaとにより構成される1次側伝送回路4cとを備える。
電源部6は、商業用電源から供給される交流電力を所定の電圧の直流電力に変換するように構成されたAC/DCコンバータを備え得る。電源部6から供給される直流電力は、DC/ACインバータ4aにより所定の角周波数ωの高周波電力に変換され、この高周波電力により1次側伝送回路4cが駆動される。DC/ACインバータ4aは、スイッチング周波数を発生させるクロック・ジェネレータIC、ハーフブリッジ・ゲートドライバIC、及びスイッチング回路を構成する一対のMOSFETにより構成され得る。
2次側受電コイルLbを有する携帯機器3は、2次側受電コイルLbとその2次側受電コイルLbに直列に接続された2次側共振用コンデンサCbとからなる2次側伝送回路3aと、2次側伝送回路3aの出力端に接続された整流回路3bと、整流回路3bの出力端に接続されたDC/DCコンバータ3cと、DC/DCコンバータ3cの出力端に接続された負荷3d及び二次電池3eとを備える。
電源部6とDC/ACインバータ4aとLC回路4bとにより送電回路部7が形成され、1次側伝送回路4cと2次側伝送回路3aとにより伝送回路部8が形成される。整流回路3bと、DC/DCコンバータ3cと、負荷3d及び二次電池3eとにより受電回路部9が形成される。
この非接触電力伝送システムでは、DC/ACインバータ4aから高周波電力がLC回路4bを介して1次側送電コイルLaに供給され、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の電磁誘導作用により、2次側受電コイルLbに交流電力が誘導される。これによって1次側送電コイルLaから2次側受電回路Lbへと両者を隔てる空間を介して電力が伝送される。
給電装置4では、直列共振回路が、1次側送電コイルLaと1次側共振用コンデンサCaとによる1次側伝送回路4cにおいて形成されている。その直列共振回路による1次側送電コイルLaにおける磁力変化のために、電磁誘導により2次側受電コイルLbに巻き数に応じた交流電圧が発生する。
携帯機器3の受電回路部9において、整流回路3bは、全波整流用ダイオードブリッジ回路と、平滑化用コンデンサとから構成され、2次側伝送回路3aによって供給される高周波電力をDC電力に変換し、変換されたDC電力を後段のDC/DCコンバータ3cに出力する。DC/DCコンバータ3cは、前段の整流回路3bから供給されるDC電力を、負荷(充電回路等)3d及び二次電池3eの要求に応じた所定のDC電力に変換する。負荷3dに含まれ得る二次電池3eを充電するための充電回路等は、定格電圧と定格消費電力または定格電流で動作する。
次に、この非接触電力伝送システムにおけるマルチ充電の回路について図4を参照して説明する。図4において図3と同様の部分には類似の符号を付して、それらの部分についての説明は繰り返さない。
図4に示されるように、給電装置4において、1次側送電コイルLaと1次側共振用コンデンサCaとは1次側伝送回路4cを構成し、コンデンサCとコイルLとはLC回路4bを構成している。1次側伝送回路4cは、LC回路4bの出力側に接続されている。一方、1次側送電コイルLaに対向する2次側には複数(n)の携帯機器3(1)〜3(n)が配置され、各携帯機器3(1)〜3(n)の2次側受電コイルLb1〜Lbnにはそれぞれ直列に2次側共振用コンデンサCb1〜Cbnが接続され、2次側伝送回路3aとして直列共振回路が構成されている。なお、図4では、各構成要素の符合の末尾の添字1〜nは、特定の構成要素が含まれる対応する携帯機器を示しているが、必要に応じて、この末尾の添字を省略した符合により各構成要素の任意のものを示すことがある。
本実施形態では、1次側伝送回路4c及び2次側伝送回路3aが共に直列共振回路から構成されるように、1次側送電コイルLaに直列に1次側共振用コンデンサCaを接続し、2次側受電コイルLbに直列に2次側共振用コンデンサCbを接続している。ここで、各携帯機器3(1)〜3(n)の2次側負荷インピーダンスをZL1〜ZLnとすると、1次側伝送回路4c及び2次側伝送回路3aが共に直列共振回路からなる場合、携帯機器3(1)〜3(n)の負荷インピーダンスの総和である2次側インピーダンスZbは下記の式1により表される。
Zb=1/(1/ZL1+1/ZL2+ ・・・ +1/ZLn) ・・・(式1)
式1は、携帯機器3すなわち2次側受電機器の数が増えるにつれて、2次側インピーダンスZbが減少することを表している。
給電装置4の1次側インピーダンスZaは、相互インダクタンスをMとして、下記の式2により表すことができる。
Za=(ω*M)/Zb ・・・(式2)
式2から、2次側インピーダンスZbが減少すると、1次側インピーダンスZaが増大することが分かる。
このように、携帯機器3の数が増えて2次側インピーダンスZbが減少し、1次側インピーダンスZaが増大すると、給電装置4から得られる電力が減少するため、複数の携帯機器3に対するマルチ充電が一層困難となる。
しかし、本発明によれば、給電装置4には、1次側伝送回路4cに直列にコイルLが接続され、かつ1次側伝送回路4cに並列にコンデンサCが接続されて構成されるLC回路4bが設けられており、これによりインピーダンス反転制御を行うことができる。携帯機器3の数を増やすことにより2次側のユーザ機器数の増加に伴い2次側の総合インピーダンスZbが減少した場合、1次側インピーダンスZaは式2により増加するものの、LC回路4bが存在することにより、DC/ACインバータ4aから見た出力インピーダンスZ1は減少する。Z1の減少により、DC/ACインバータ4aの出力電力P1は増加し、給電装置4からの電力供給の不足を引き起こすことなく、マルチ充電が可能となる。
ここで、図3に示す回路について、インピーダンス整合を取る設計原理について説明する。図3に示したη1〜η5は、DC/ACインバータ4a、LC回路4b、1次側及び2次側伝送回路4c・3a、整流回路3b、及びDC/DCコンバータ3cの各電力伝送効率(%)を表している。P0〜P5、V0〜V5、I0〜I5、及びZ0〜Z5は、それぞれ、DC/ACインバータ4a、LC回路4b、1次側及び2次側伝送回路4c・3a、整流回路3b、DC/DCコンバータ3cの各出力電力(W)、各出力電圧(V)、各出力電流(A)、各インピーダンス(Ω)を表している。
負荷3d及び二次電池3eに供給される電流I5と、充電制御回路3d及び二次電池3eの合成インピーダンスZ5は、それぞれ、負荷3d及び二次電池3eの必要電力P5及び電圧V5から下記の式より求めることができる。
I5=P5/V5
Z5=V5/I5
DC/DCコンバータ3cの出力インピーダンスは、負荷3d及び二次電池3eの合成インピーダンスZ5と整合を取ることが望ましい。また、DC/DCコンバータ3cの出力電圧は負荷3d及び二次電池3eの入力電圧V5であり、DC/DCコンバータ3cの出力電流は負荷3d及び二次電池3eの入力電流I5であり、DC/DCコンバータ3cの出力電力は負荷3d及び二次電池3eの入力電力P5である。
DC/DCコンバータ3cの電力伝送効率をη5とすると、DC/DCコンバータ3cの入力電力P4は、次式より求められる。
P4=P5/η5
また、DC/DCコンバータ3cの入力電圧V4を規定すると、DC/DCコンバータ3cの入力電流I4及び入力インピーダンスZ4は、それぞれ、下記の式より求められる。
I4=P4/V4
Z4=V4/I4
整流回路3bの電力伝送効率(AC/DC変換効率)をη4とすると、整流回路3bの入力電力P3は、次式より求められる。
P3=P4/η4
次に、整流回路3bの入力電圧V3を規定すると、整流回路3bの入力電流I3、入力インピーダンスZ3は、それぞれ、下記の式より求められる。
I3=P3/V3
Z3=V3/I3
整流回路3bの入力インピーダンスZ3と、伝送回路部8の出力インピーダンスとの整合を取る必要があるため、伝送回路部8の出力インピーダンスはZ3とすべきである。また、伝送回路部8の電力伝送効率がη3により、伝送回路部8の入力電力P2は、次式となる。
P2=P3/η3
また、伝送回路部8の入力インピーダンス値をZ2と規定すると、伝送回路部8の入力電流I2は、次式より求められる。
I2=√(P2/Z2)
また、伝送回路部8の入力電圧V2は、次式より求められる。
V2=√(P2*Z2)
そして、伝送回路部8の直列共振回路の回路要素の値、例えば回路定数L1(1次側送電コイルLaのインダクタンス)、L2(2次側受電コイルLbのインダクタンス)、C1(1次側共振用コンデンサCaのキャパシタンス)、C2(2次側共振用コンデンサCbのキャパシタンス)を決定する。
伝送回路部8の入出力インピーダンスをそれぞれZa・Zb、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数をkとすると、入出力インピーダンスZa・Zb及び共振角周波数ωとの間には、次の各条件式を満足する関係がある。
La=Za/(ω*k)
Lb=Zb/(ω*k)
C1=1/(La*ω
C2=1/(Lb*ω
また、LC回路4bの電力伝送効率をη2とすると、入力電力P1は、次式より求められる。
P1=P2/η2
また、LC回路4bの入力インピーダンス値をZ1と規定すると、入力電流I1、次式より求められる。
I1=√(P1/Z1)
さらに、その入力電圧V1は、次式より求められる。
V1=√(P1*Z1)
また、DC/ACインバータ4aの出力電力をP1、出力電圧をV1、出力電流をI1、DC/ACインバータ4aの電力伝送効率をη1とすると、DC/ACインバータ4aの入力電力P0は、次式より求められる。P0は電源部6から供給される電力である。
P0=P1/η1
DC/ACインバータ4aのインピーダンスは、典型的には、殆どの交流電源がそうであるように0Ωに近い低インピーダンスである。DC/ACインバータ4aの出力電力P1は、DC/ACインバータ4aの出力電圧(実効値)V1と、LC回路4bの入力インピーダンスZ1とから、次式より求められる。
P1=V1/Z1
したがって、出力電圧V1は次式より求められる。
V1=√(P1*Z1)
ハーフブリッジ回路の場合、出力電圧の実効値V1は電源電圧V0の半分になり、
V1=V0/2
となる。
電源電圧V0に対する供給電力は、次式より求められる。
P1=V0/(4*Z1)
したがって、このような関係に基づき、図3に示す回路において図4に示す回路を用いることができる。
第1実施形態の1次側伝送回路4cが直列共振回路を構成しているものであったが、それは受電側の各携帯機器3の2次側伝送回路3aが直列共振回路を構成していることによる。しかし、受電側の各携帯機器3の2次側伝送回路3aが並列共振回路を構成しているものも可能である。それぞれ2次側伝送回路3aに並列共振回路を用いている携帯機器3と組み合わせて用いるのに適した1次側伝送回路4cについて、図5を参照して説明する。図5に示す回路の説明において、図4に示す前記した実施形態の対応する部分には例えば類似の符合を付して、それらの部分についての説明は繰り返さない。
図5に示される第2実施形態では、1次側伝送回路4cは、1次側送電コイルLaと1次側共振用コンデンサCaとからなる並列共振回路から形成されている。その1次側送電回路部4cには第1実施形態と同様にコンデンサC及びコイルLにより構成されたLC回路4bが接続されている。
この第2実施形態における各携帯機器3(1)〜3(n)は、各2次側受電コイルLb1〜Lbnと、それにそれぞれ並列に接続された2次側共振用コンデンサCb1〜Cbnからなる各並列共振回路からなる2次側伝送回路3aから構成されているものである。このように2次側伝送回路3aが並列共振回路で構成されている場合には、1次側送電コイルLaに並列に1次側共振用コンデンサCaを接続することによって1次側伝送回路4aも並列共振回路を構成するのが好ましい。伝送回路部8の入出力インピーダンスをそれぞれZa・Zbとして、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数をkとする。入出力インピーダンスZa・Zb及び共振角周波数ωとの間には、次の各条件式を満足する関係がある。
La=Za*k/ω
Lb=Zb*k/ω
C1=1/(La*ω
C2=1/(Lb*ω
1次側及び2次側の伝送回路4c・3aがともに直列共振回路から構成される第1実施形態と同様に、携帯機器の全2次側インピーダンスまたは各携帯機器の合成インピーダンスZbは、各携帯機器3(1)〜3(n)の2次側負荷インピーダンスをZL1〜ZLnとすると、式1により表される。
Zb=1/(1/ZL1+1/ZL2+ ・・・ +1/ZLn) ・・・(式1)
第1実施形態と同様に、2次側受電機器である携帯機器3の数が増加するにつれて、2次側インピーダンスZbが減少する。同じく、給電装置4の1次側インピーダンスZaは、相互インダクタンスをMとして、下記の式2により表すことができる。
Za=(ω*M)/Zb ・・・(式2)
したがって、第2実施形態においても、2次側インピーダンスZbが減少すれば1次側インピーダンスZaが増大する。
このように、携帯機器3の数が増えて2次側インピーダンスZbが減少し、1次側インピーダンスZaが増大すると、給電装置4から得られる電力が減少するため、複数の携帯機器3に対する充電、いわゆるマルチ充電が困難となる。
この実施形態でも、図5に示されるように、給電装置4には、1次側伝送回路4cに直列にコイルLが接続されかつ並列にコンデンサCが接続されて構成されるLC回路4bが設けられて、インピーダンス反転制御が達成されている。
携帯機器3の数の増加すなわち2次側のユーザ機器数の増加に伴い2次側の総合インピーダンスZbが減少した場合、1次側インピーダンスZaは式2により増加するものの、LC回路4bが存在する事により、DC/ACインバータ4aから見たインピーダンスZ1は減少する。出力インピーダンスZ1の減少に伴い、DC/ACインバータ4aの出力電力P1は増加し、給電装置4による電力供給を低下させることなく、マルチ充電が可能となる。
また、前記LC回路4bは、インピーダンス反転制御以外に、LCローパスフィルタとしての動作も行う。これによりDC/ACインバータ4aのスイッチング動作による高調波成分のスプリアス発生の抑圧が可能となり、不要輻射(EMC)の改善効果も併せ持つ。
このように、各携帯機器3の2次側伝送回路3aの構成が直列共振回路及び並列共振回路のいずれの場合でも対応可能である。具体的には、直列共振用と並列共振用との2つの給電載置台を設置しておき、ユーザの携帯機器の特定の構成に応じてそれらの一方を選択するようにすることができる。給電載置台及び携帯機器の両方に携帯機器または給電載置台の構成を示すマークを付しておき、各ユーザが何れの給電載置台がそのユーザの特定の携帯機器に適したものであるかを容易に認識できるようにしておくのが有益である。
従来技術の非接触電力伝送システムでは、伝送効率は携帯機器が置かれる給電載置台の部分に依存する。例えば、給電載置台の中央部付近に携帯機器が載置された場合は、周囲部付近の方に置かれた別の携帯機器より効率的かつ迅速に充電がなされる。磁気結合量が位置によって異なるためである。また、従来技術の構成では、給電載置台に多数の携帯機器が置かれた場合、給電載置台の出力側からの出力電圧が低下して、複数台の携帯機器が適切な時間内に充電されない場合があった。
それに対して、本願発明によれば、2次側受電コイルLbを有する携帯機器3が、1次側送電コイルLaを有する給電載置台1のどの位置に置かれたかによらずに、中央部付近でも周辺部付近でも携帯機器3を高い効率で充電することができる。また、本願発明によれば、多数の携帯機器3に対しても、給電装置4による電力供給が低下することがなく同時に充電することができる。
以下、第1実施形態について詳細に説明する。
図4に示す1次側送電コイルLa及び2次側受電コイルLbの構成に、図3に示す伝送回路部8を用いて、給電装置4から携帯機器3に非接触で電力伝送を行った。なお、図3は伝送回路部では主要構成部のみを示し、非接触電力伝送システムに設けられた充電回路、認証回路、温度検知回路等は省略してある。
図6に、本願発明による非接触電力伝送システムの給電載置台1の載置面1aに載置された携帯機器3すなわち受電機器を示す。図6は図1に類似しているが、図1との違いは載置面1a上に載置される携帯機器3の数が3台から1台になっている点である。また、図6は、給電載置台の1次側送電コイルLaと携帯機器3の2次側受電コイルLbのみを示している。
保持部材5はアクリル系基体樹脂等によりなり、長辺に沿った長さ(M)を240mmとし、短辺に沿った幅(N)を160mmとした板部材として形成した。その保持部材の外周面1aに、線径が0.8mmの銅線を21ターン巻きして単層のヘリカルコイルとし、1次側送電コイルLaを形成した。これにより、1次側送電コイルLaは、240mm(=M)×160mm(=N)の大きさで、高さHが約16mmとなる矩形コイルからなるものとした。それに対して、2次側受電コイルLbは、線径0.8mmの銅線を同一平面に渦巻状に巻回し、その内径が10mm、外径(Q)約40mmの渦巻状コイルによって形成した。
2次側受電コイルLbが1次側送電コイルLaの中央に置かれた場合には、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数kは0.061であった。また、伝送周波数ωが150kHz、送電回路部7のインピーダンスZaが11.8Ω、伝送回路部8のインピーダンスZbが3.5Ωであった。
このとき、1次側送電コイルLaの自己インダクタンスLaがLa=Za/(ω*k)の関係であることから、1次側共振用コンデンサCaのキャパシタンスCaを、次式で表せる。
Ca=1/(La*ω
また、2次側受電コイルLbの自己インダクタンスLbがLb=Zb/(ω*k)の関係であることから、1次側コンデンサCbのキャパシタンスCbを、次式で表せる。
Cb=1/(Lb*ω
これらの関係に基づいて、各種回路要素値を以下のように算定した。1次側伝送回路4cの1次側送電コイルLaの自己インダクタンスLaは205.3(μH)、同1次側共振用コンデンサCaのキャパシタンスCaは5.5(nF)、2次側伝送回路3aの2次側受電コイルLbの自己インダクタンスLbは60.9(μH)、同2次側共振用コンデンサCbのキャパシタンスCbは18.5(nF)とした。以上の回路要素値を用いて伝送回路部8を構成し、ベクトルネットワークアナライザー(VNA)にて伝送特性を測定した。
次に、図7に示すように、2次側受電コイルLbを、中央位置(位置AすなわちX=0の位置)から周縁位置(位置BすなわちX=100mm)へ移動させた。図8は、2次側受電コイルLbを位置Aから位置Bへ移動させたときの結合係数kの変化を示す。図8から分かるように、1次側伝送コイルLaにおける2次側受電コイルLbの位置を変えても、結合係数kはほとんど変化しなかった。
図9は、2次側受電コイルLbを1次側送電コイルLaの略中央(位置A)に載置したときの、1次側伝送回路4cの1次側から見た1次側伝送回路4cのインピーダンスZaの特性(11.8Ωで規格化している)を示すSmithチャートである。
次に、反射/伝送特性を図10に示す。図10から明らかなように、反射特性(S11)は、ω=150kHzにおいて、リターンロスが、−51.3dB(=20*log(0.0027))であり、反射が無いに等しく、良好にインピーダンス整合がなされていたことが分かる。
また伝送特性(S21)は、ω=150kHzにおいて、−0.004dB(=20*log(0.999))であり、伝送損失は略ゼロである。
図11に示されるように、1次側送電コイルLaの略中央(位置A)に第1の2次側受電コイルLb1(携帯機器3(1))を載置し、1次側送電コイルLaの中央(位置A)からX軸に沿っていくらか(40mm)位置をずらせた位置Cにもう1つの2次側受電コイルLb2(携帯機器3(2))を載置した。この場合、1次側送電コイルLa及び2次側受電コイルLb2のそれぞれの自己インダクタンスLa・L2、並びに1次側伝送回路4cの1次側共振コンデンサCa及び2次側伝送回路3aの2次側共振用コンデンサCb2のキャパシタンスCa・C2は、下記の各条件式により与えられる。
La=Za/(ω*k)
L2=ZL2/(ω*k)
Ca=1/(La*ω
C2=1/(L2*ω
図11において、第1の2次側受電コイルLb1を中央(位置A)に載置し、他の2次側受電コイルLb2をX軸上の中心から40mmの地点(位置C)から、中心から100mmの地点(位置B)まで移動させた。この過程において、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLb2との間の結合係数k(C)の変化、及び第1の2次側受電コイルLb1と第2の2次側受電コイルLb2との間の結合係数k(AC)の変化を測定した。その結果を図12のグラフに示す。2次側受電コイルLb2の載置位置を変えても、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLb2の間の結合係数k(C)はほとんど変化しなかった。
また、X=0の中央(中心位置または位置A)に載置した第1の2次側受電コイルLb1と、X=40mm(位置C)に載置した第2の2次側受電コイルLb2との間の結合係数k(AC)は、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLb2との間の結合係数k(C)により小さい。さらに、結合係数k(AC)は、第2の2次側受電コイルLb2が第1の2次側受電コイルLb1から離れていくにつれて略ゼロに近付いていく。これは、互いに並列状態に載置された2つの2次側受電コイルLb1とLb2との間には電磁誘導結合がほとんど生じていないことを示している。
図13は、1次側送電コイルLaの略中央(位置A)に第1の2次側受電コイルLb1を載置し、その中央からいくらか離れた隣(位置C)に第2の2次側受電コイルLb2を載置したときの1次側伝送回路4cの1次側から見た1次側伝送回路4cのインピーダンスZaの特性(11.8Ωで規格化している)を示すSmithチャートである。図9と同様に、このSmithチャートは、送電回路部7側から見た入力インピーダンスZaの特性(24.3Ωで規格化している)を示している。
次に、反射/伝送特性を図10と同様に図14に示す。図14に見られるように、反射特性(S11)は、ω=150kHzにおいて、リターンロスが非常に小さい−26.1dB(=20*log(0.0498))であり、反射が無いに等しく、これは良好にインピーダンス整合がなされたことを示している。
2次側受電コイルLb1への伝送における伝送特性(S21)は、ω=150kHzにおいて、伝送損失が極めて小さい−3.63dB(=20*log(0.6574))であり、伝送損失がほとんどないことが分かる。また、2次側受電コイルLb2への伝送における伝送特性(S31)は、ω=150kHzにおいて、伝送損失が極めて小さいS31=−2.48dB(=20*log(0.7515))であり、伝送損失がほとんどないことが分かる。
次に図15では、1次側送電コイルLaの略中央(位置A)に第1の2次側受電コイルLb1(携帯機器3(1))を載置し、1次側送電コイルLaの中央(位置A)からX軸に沿っていずれかの方向にいくらか位置をずらせた位置(位置C及び位置D)にそれぞれ第2及び第3の2次側受電コイルLb2・Lb3(携帯機器3(2)及び3(3))を載置した。この場合、1次側送電コイルLaと第1の2次側受電コイルLb1との間の結合係数k(A)は0.062であり、1次側送電コイルLaと第2の2次側受電コイルLb2との間の結合係数k(C)は0.064であり、1次側送電コイルLaと第3の2次側受電コイルLb3との間の結合係数k(D)は0.064であった。また、第1の2次側受電コイルLb1と第2の2次側受電コイルLb2との間の結合係数k(AC)は0.033であり、第1の2次側受電コイルLb1と第3の2次側受電コイルLb3との間の結合係数k(AD)0.033であり、第2の2次側受電コイルLb2と第3の2次側受電コイルLb3との間の結合係数k(CD)は0.002であった。
この場合、1次側送電コイルLa及び2次側受電コイルL1・L2・L3のそれぞれの自己インダクタンスLa・Ln(1、2、3)、並びに1次側伝送回路4cの1次側共振コンデンサCa及び2次側伝送回路3aの共振用コンデンサCb1・Cb2・Cb3のキャパシタンスCa・Cn(1、2、3)は、それぞれ、1次側伝送回路4cと2次側伝送回路3aとからなる伝送回路部8にて求めた関係式と同様に、下記の各式により与えられる。
La=Za/(ω*k)
Ln=ZLn/(ω*k)
Ca=1/(La*ω
Cn=1/(Ln*ω
ただし、n=1、2、3である。
1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間のインピーダンス整合を適切に取ると、1次側から見た負荷の増加は、単純な加算となるので、インバータ回路の設計が簡単になる。
図16は、1次側送電コイルLaの略中央(位置A)に第1の2次側受電コイルLb1を載置し、その中央からX軸に沿ったいずれかの側にいくらか離れた位置(位置C及びD)に第2及び第3の2次側受電コイルLb2・Lb3を載置したときの1次側伝送回路4cの1次側から見た1次側伝送回路4cのインピーダンスZaの特性を示すSmithチャートである。送電回路部側7から見た入力インピーダンスZaの特性(38.4Ωで規格化している)である。
次に、反射/伝送特性を図17に示す。図17から分かるように、反射特性(S11)は、ω=150kHzにおいて、リターンロスが−22.9dB(=20*log(0.0716))であり、反射が無いに等しく、良好にインピーダンス整合がなされていることが分かる。
また伝送特性(S21・S31・S41)は、それぞれ、S21=−5.49dB、S31=−4.48dB、S41=−4.88dBであり、伝送損失は略ゼロである。
図15に示した構成において、磁束の生成状態を検証した。1次側送電コイルLaと第1の2次側受電コイルLb1との間、1次側送電コイルLaと第2の2次側受電コイルLb2との間、1次側送電コイルLaと第3の2次側受電コイルLb3との間での磁束分布に強い磁気結合の状態が観察できた。それに対して、第1の2次側受電コイルLb1と第2の2次側受電コイルLb2との間、第2の2次側受電コイルLb1と第3の2次側受電コイルLb3との間ではほとんど磁気結合が見られなかった。
2次側受電コイルLb1・Lb2・Lb3は、1次側送電コイルLaとのインピーダンス整合が取れているので、発生する磁束の位相は、2次側受電コイルLb1・Lb2・Lb3の全てについて実質的に一致していた。結果として、2次側受電コイルLb1・Lb2・Lb3のそれぞれの間での磁気結合は小さくなった。
それぞれ2次側受電コイルLbを有する3台の携帯機器3(1)・3(2)・3(3)が、1次側送電コイルLaを内蔵する給電載置台1の載置面1a上の異なる位置A・B・Cに置かれた場合、携帯機器3(1)・3(2)・3(3)にはそれぞれ必要な10Wの電力伝送がなされ、本発明により複数台の携帯機器を同時に充電するマルチ充電が可能であることが実証された。
このように、1次側送電コイルLaに縦型ヘリカルコイルを用い、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間のインピーダンス整合を適切に取ることにより、1次側送電コイルLa上に複数の2次側受電コイルLb1〜Lbnを載置した場合でも、それぞれに対して略同レベルの電力伝送特性が得られ、マルチ充電を実現できることが分かった。
伝送回路部8の共振条件、結合係数、入出力インピーダンス等の回路パラメータの値を適切に選択すると、理論効率(コイルの損失がない効率)がほぼ100%となる設計ポイントを達成することが可能である。1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとのインピーダンス整合を適切に取れば、1次側送電コイルLaから見た負荷(2次側)の増加は単純な加算となるので、インバータ回路の設計を簡単にできる。
上述のように、1次側送電コイルLaの矩形状において、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの4倍以下(N≦4Q)であり、かつ長辺長Mが外径Qの6倍以下(M≦6Q)であるのが好ましい。これは、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの4倍より長くなると、伝送効率が低下する傾向にあるという事実に基づく。また、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの4倍以下(N≦4Q)であったとしても、1次側送電コイルLaの長辺長Mが2次側受電コイルLbの外径Qの6倍よりも大きい長さとなると、伝送効率が低下する傾向にあることも確認された。さらに、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの3倍以下(N≦3Q)の長さであり、かつ、1次側送電コイルLaの長辺長Mは2次側受電コイルLbの外径Qの5倍以下(M≦5Q)であるのがより好ましいことも確認された。最も好ましいのは、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの2倍以下の長さであり、かつ、1次側送電コイルLaの長辺長Mは2次側受電コイルLbの外径Qの3倍以下の場合である。
本発明は、上記の実施形態に限られるものではない。以下、本発明の非接触電力伝送システムの第3実施形態について説明する。
図18は、本発明の第3実施形態を示す斜視図である。1次側送電コイルLaが、直径Rの円形状保持部材14の外周面14aにヘリカルコイルが巻回されることによって形成されている。このヘリカルコイルは単層のコイルからなる。コイル素線は上記第1実施形態と同じであってよい。同様に、必要であれば1次側送電コイルLaが2層以上の層をなすコイル巻線に巻回されてもよい。
この1次側送電コイルLa上には、特に平面視でヘリカルコイルに囲まれた領域内に3台の携帯機器すなわち3つの2次側受電コイルLb1〜Lb3が載置されている。2次側受電コイルLb1〜Lb3のそれぞれは、上述の実施形態のものと同様な平坦な渦巻状コイルからなり、コイル素線は上記第1実施形態と同じであってよい。
この第3実施形態において、実用的な伝送効率を確保するために、1次側送電コイルLaの直径Rは、2次側受電コイルLbの直径Qの4倍以下とするとよい。なお、伝送効率は、この比率を3倍以下にするとより増大し、2倍以下にするとより一層増大する。
図19は、本発明の第4実施形態を示す分解斜視図である。この実施形態の給電載置台1は、2つの載置面1a及び1bが垂直方向のいずれかの側に延びるように垂直に立てられるように構成されたものである。図20(a)は、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLb1・Lb2の位置関係を示す斜視図である。図20(b)は、図20(a)の矢印XXb方向からから見た側面図である。第3実施形態の説明では、前述の実施形態と同様の部分には類似の符号を付して、それらの部分についての説明は繰り返さない。
図20a及び図20bに示されるように、矩形状板状部材として形成された保持部材5の外周面5aには1次側送電コイルLaが巻回されている。したがって、2次側受電コイルLbはそれぞれ、給電載置台1の垂直な載置面1a及び1bの1つに正対させる必要がある。
図19に示されるように、各側面(載置面1a及び1bのそれぞれ)には2段のポケット1cが形成され、各段には列をなす3つのポケットが含まれている。各ポケット1cは、携帯機器3をそのポケット1cに装着可能とする上向き開口を有し、携帯機器3の2次側受電コイルLbが対応する載置面1a・1bに平行に近接し得るように携帯機器3を保持するべく構成されている。この構成により、携帯機器を装着可能な有効な載置面として給電載置台の2つの側面を用いることが可能となり、あるサイズの給電載置台1について一度に充電可能な携帯機器の台数を増やすことができる。さらに、縦置きの給電載置台1と携帯機器3により、非接触電力伝送システムの設置面積が小さくなり、店頭や職場のキャビネット等の限られたスペースに設置することが可能となる。また、縦置きにより、伝送効率を低下させ得る金属小片等の異物が、携帯機器3と載置面1a・1bとの間に挟まるのを防止し得る。何等かの異物がいずれかの載置面に挟まった場合でも、重力により自然落下することになる。
図21aは、比較例としての給電装置4の1次側送電コイルLa2の平面図であり、図21bは、図21aの線XXIb−XXIbで切断した断面図である。この比較例の説明では、前述の実施形態と同様の部分には類似の符号を付して、それらの部分についての説明は繰り返さない。
1次側送電コイルLa2は、素線径が0.8mmの銅線を一平面内において平面視で矩形を有する渦巻状コイルに巻回して形成されている。この1次側送電コイルLa2の外周部の長辺長は240mm(=M1)、短辺長(幅)は160mm(=N1)であり、内周部の長辺長は112mm(=M2)、短辺長(幅)は51mm(=N2)であった。
図22は、2次側受電コイルLbを中心位置(位置AまたはX=0)からX軸上の図右側の周縁位置(位置BまたはX=100mm)まで移動させたときの1次側送電コイルLa2と2次側受電コイルLbとの間の結合係数k2の変化を示す。図23は、2次側受電コイルLbがそのように移動したときの整流回路3bからの出力電圧(V3)の変化を示す。結合係数k2は位置Bに近づくにつれて減少し、整流回路3bからの出力電圧(V3)も低下する。
2台の携帯機器3(1)・3(2)すなわち2つの2次側受電コイルLbが、給電載置台1の載置面1a上の図21aに示す位置A及びBに載置された場合について。位置Aは1次側送電コイルLa2の略中央であり、この位置において携帯機器3(1)には1次側送電コイルLa2のコイル巻線と重複していなかった。位置BはX軸に沿って中央位置から右方向に100mm位置がずれており、この位置において携帯機器3(2)は1次側送電コイルLa2のコイル巻線と重複していた。この場合、位置Aにおける携帯機器3(1)には約10W(10V,1A)の適正な電力が供給されたが、位置Bにおける携帯機器3(2)にはその半分以下の電力しか供給されなかった。したがって、この給電載置台1では、複数台を同時に充電するには不十分であった。
次に携帯機器を、垂直な方向に中央位置から位置をずらされた位置E、1次側送電コイルLa2のコイル巻線の中央部(すなわちそれに重複する位置)、及び位置EからX軸に沿って右方向に約100mmの位置に配置した。いずれの場合も、携帯機器は1次側送電コイルLa2のコイル巻線と重複している。この場合、携帯機器は点Bと同様の十分な電力を受けることができなかった。したがって、1次側送電コイルLa2が平坦な渦巻状に巻回され、かつ携帯機器が1次側送電コイルLa1のコイル巻線に重複するように配置されている場合、携帯機器は十分な電力を受けることができなかった。
図24及び25は、本発明の第6実施形態を示す。図24及び25に示した実施形態の説明では、図3〜5に示した実施形態と同様の部分には類似の符号を付して、それらの部分の説明は繰り返さない。
この第6実施形態では、前述した実施形態のLC回路4bは含んでおらず、1次側伝送回路4cは、1次側共振用コンデンサCaと1次側送電コイルLaとが直列に接続された直列回路であり、2次側伝送回路3aは、2次側共振用コンデンサCbと2次側受電コイルLbとが並列に接続された並列回路である。
ここで、各携帯機器3(1)〜3(n)の2次側負荷インピーダンスをZL1〜ZLnとすると、1次側伝送回路4cが直列共振回路であり、2次側伝送回路3aが並列共振回路である場合、携帯機器3(1)〜3(n)の負荷インピーダンスの総和である2次側インピーダンスZbは下記の式3により表される。
Zb=1/(1/ZL1+1/ZL2+ ・・・ +1/ZLn) ・・・(式3)
式3は、携帯機器3すなわち2次側受電機器の数が増えるにつれて、2次側インピーダンスZbが減少することを表している。
ここで、給電装置4の1次側インピーダンスをZaとすると、1次側リアクタンスXaは下記の式4により表され、2次側リアクタンスXbは下記の式5により表される。kは1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数である。
Xa=Za/k ・・・(式4)
Xb=Zb*k ・・・(式5)
上記の式4及び式5の関係式を用いることにより所望のインピーダンス整合を実現することができ、その結果、マルチ充電が可能となる。
図24及び25に示す回路においてインピーダンス整合を実現する設計原理について以下に説明する。図24に示すη1〜η4は、DC/ACインバータ4a、1次側及び2次側伝送回路4c・3a、整流回路3b、DC/DCコンバータ3cの各電力伝送効率(%)を表している。P0〜P4、V0〜V4、I0〜I4、及びZ0〜Z4は、それぞれ、DC/ACインバータ4a、1次側及び2次側伝送回路4c・3a、整流回路3b、DC/DCコンバータ3cの各出力電力(W)、各出力電圧(V)、各出力電流(A)、各インピーダンス(Ω)を表している。
充電制御回路(負荷)3d及び二次電池3eに供給される電流I4と、充電制御回路3d及び二次電池3eの合成インピーダンスZ4は、それぞれ、負荷3d及び二次電池3eの必要電力P4及び電圧V4から下記の式より求めることができる。
I4=P4/V4
Z4=V4/I4
DC/DCコンバータ3cの出力インピーダンスは、充電制御回路3d及び二次電池3eの合成インピーダンスZ4と整合を取ることが望ましい。また、DC/DCコンバータ3cの出力電圧は充電制御回路3d及び二次電池3eの入力電圧V4であり、DC/DCコンバータ3cの出力電流は充電制御回路3d及び二次電池3eの入力電流I4であり、DC/DCコンバータ3cの出力電力は充電制御回路3d及び二次電池3eの入力電力P4である。
DC/DCコンバータ3cの電力伝送効率をη4とすると、DC/DCコンバータ3cの入力電力P3は、次式より求められる。
P3=P4/η4
また、DC/DCコンバータ3cの入力電圧V3を規定すると、DC/DCコンバータ3cの入力電流I3、入力インピーダンスZ3は、それぞれ、下記の式より求められる。
I3=P3/V3
Z3=V3/I3
整流回路3bの電力伝送効率(AC/DC変換効率)をη3とすると、整流回路3bの入力電力P2は、次式より求められる。
P2=P3/η3
次に、整流回路3bの入力電圧V2を規定すると、整流回路3bの入力電流I2、入力インピーダンスZ2は、それぞれ、下記の式より求められる。
I2=P2/V2
Z2=V2/I2
整流回路3bの入力インピーダンスZ2と、伝送回路部8の出力インピーダンスとの整合を取る必要があるため、伝送回路部8の出力インピーダンスはZ2となる。また、伝送回路部8の電力伝送効率をη2とすると、伝送回路部8の入力電力P1は、次式より求められる。
P1=P2/η2
また、伝送回路部8の入力インピーダンス値をZ1と規定すると、伝送回路部8の入力電流I1は、次式より求められる。
I1=√(P1/Z1)
また、伝送回路部8の入力電圧V1は、次式より求められる。
V1=√(P1*Z1)
そして、伝送回路部8の回路要素の値、例えば回路定数L1(1次側送電コイルLaのインダクタンス)、L2(2次側受電コイルLbのインダクタンス)、C1(1次側共振用コンデンサCaのキャパシタンス)、C2(2次側共振用コンデンサCbのキャパシタンス)を決定する。
伝送回路部8の入出力インピーダンスをそれぞれZa・Zb、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数をkとすると、入出力インピーダンスZa・Zbと共振角周波数ωとの間には、下記の各条件式を満たす関係がある。
La=Za/(ω*k)
Lb=Zb*k/ω
C1=1/(La*ω
C2=1/(Lb*ω
伝送回路部8の入出力のインピーダンス整合は、このようにして行われる。このインピーダンス整合は、結合係数kも考慮して行われる。上記の各条件式から分かるように、1次側インダクタンスLaは入力側インピーダンスZaと結合係数kに依存する。また、結合係数kはインダクタンスLa及びLbから求めることができる。したがって、1次側インダクタンスLaは、2次側インダクタンスLbにも依存する。同様に、2次側インダクタンスLbは出力側インピーダンスZbと結合係数kに依存し、1次側インダクタンスLaにも依存する。なお、図25では、複数の携帯機器3(1)〜3(n)とインピーダンス整合を取る場合について説明したが、携帯機器3の数は1つだけでもよい。例えば、インピーダンス整合を取る対象が携帯機器3(1)だけである場合、Zb=ZL1となる。
次に、DC/ACインバータ4aの出力電力をP1、出力電圧をV1、出力電流をI1、DC/ACインバータ4aの電力伝送効率をη1とすると、DC/ACインバータ4aの入力電力P0は、次式より求められる。P0は電源部6から供給される電力である。
P0=P1/η1
DC/ACインバータ4aのインピーダンスは、典型的には、殆どの交流電源がそうであるように0Ωに近い低インピーダンスである。DC/ACインバータ4aの出力電力P1は、DC/ACインバータ4aの出力電圧(実効値)V1と、LC回路4bの入力インピーダンスZ1とから、次式より求められる。
P1=V1/Z1
したがって、出力電圧V1は次式より求められる。
V1=√(P1*Z1)
ハーフブリッジ回路の場合、出力電圧の実効値V1は電源電圧V0の半分になり、
V1=V0/2
となる。
その場合、電源電圧V0のときに供給される電力は、次式より求められる。
P1=V0/(4*Z1)
この構成を、第1及び第2実施形態で用いたものと同様の1次側送電コイル及び2次側受電コイルを使用して試験した。
次に、図7に示すように、2次側受電コイルLbを、中央位置(位置AすなわちX=0の位置)から周縁位置(位置BすなわちX=100mm)へ移動させた。図26は、2次側受電コイルLbを位置Aから位置Bへ移動させたときの結合係数kの変化を示す。図26から分かるように、2次側受電コイルLbの載置位置を変えても、結合係数kはほとんど変化しなかった。上述したように伝送回路部8の入出力インピーダンスは、携帯機器の載置位置に左右されない結合係数kを用いて整合されるため、実質的にいかなる条件下でも、入出力インピーダンスの整合を保つことができる。したがって、図26に示すような結合係数kが小さい場合でも(0.1以下の場合でも)、電力伝送を効率よく行うことができる。
図27は、2次側受電コイルLbを1次側送電コイルLaの略中央(位置A)に載置したときの、1次側伝送回路4cの1次側から見た1次側伝送回路4cのインピーダンスZaの特性(10Ωで規格化している)を示すSmithチャートである。このSmithチャートは、送電回路部7側から見た、1次側伝送回路4cの入力インピーダンスZaの特性を示している。
図28は、伝送特性を示すグラフである。この場合、1次側インピーダンスZaと2次側インピーダンスZbとのインピーダンス整合を10Ωで取っており、横軸を伝送周波数(kHz)、縦軸を伝送電力(mW)で示している。図28のグラフに示した伝送特性から明らかなように、送電電力P1=1(W)の場合、周波数f=150kHzにおいて受電電力P2は約1000mWとなり、携帯機器3を充電するための十分な電力伝送を行うことができる。これは、本発明によるインピーダンス整合の効果であり、これにより、給電載置台1に直列共振回路を設け、携帯機器3に並列共振回路を設けた場合に良好な電力伝送を実現できることが実証された。
このように、適切なインピータンス整合が実現された場合にコイルLa・Lb間の電力伝送をとても効率的に行うことができるので、この構成は、非接触電力伝送システムに好適に適用することができる。さらに、2次側コイルLbの大きさを非常に小さくすることができるので、携帯機器3の小型化に好適に対応することができる。
このように、1次側送電コイルLaに縦型ヘリカルコイルを用い、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間のインピーダンス整合を適切に取ることにより、1次側送電コイルLa上に複数の2次側受電コイルLb1〜Lbnを載置した場合でも、それぞれに対して略同レベルの電力伝送特性が得られ、マルチ充電を実現できることが分かった。
伝送回路部8の共振条件、結合係数、入出力インピーダンス等の回路パラメータの値を適切に選択すると、理論効率(コイルの損失は無視する)がほぼ100%となる設計ポイントを達成することが可能である。1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとのインピーダンス整合を適切に取れば、1次側送電コイルLaから見た負荷(2次側)の増加は単純な加算となるので、インバータ回路の設計を簡単にできる。
この場合も、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの4倍以下(N≦4Q)であり、かつ長辺長Mが外径Qの6倍以下(M≦6Q)であることが好ましい。また、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの3倍以下(N≦3Q)であり、かつ1次側送電コイルLaの長辺長Mが2次側受電コイルLbの外径Qの5倍以下(M≦5Q)である場合に、より良い結果が得られることが分かっている。最も好ましいのは、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの2倍以下であり、かつ1次側送電コイルLaの長辺長Mが2次側受電コイルLbの外径Qの3倍以下の場合である。
この実施形態は、図18〜20に示した実施形態にも適用可能である。
第2の比較例として、第6実施形態と同様の構成を作製し試験した。この第2の比較例では、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数k、共振周波数f、1次側送電コイルLaのインダクタンス、及び1次側共振用コンデンサCaのキャパシタンスの各値は、第6実施形態でのそれらの各値と同一にしたが、2次側受電コイルLbのインダクタンス(誘導性リアクタンス)の値は、第6実施形態での値の半分にした。第6実施形態と同じ共振周波数を実現するために、2次側共振用コンデンサCbのキャパシタンス(容量性リアクタンス)は、第6実施形態での値の2倍にした。
図29は、この構成(第2の比較例)のSmithチャートである。この場合、1次側(入力側)のインピーダンスが20Ωとなり、2次側(出力側)のインピーダンスが5Ωとなり、インピーダンス整合が取れなかった。
図30は、この第2の比較例の伝送特性を示すグラフである。この場合、1次側インピーダンスZaと2次側インピーダンスZbとの間のインピーダンス整合は取れていない。S21(伝送特性)は、携帯機器3を充電するのには通常は不十分な約890mWまで低下した。
図31及び32は、本発明の第7実施形態を示す。図31及び32に示した実施形態の説明では、図3〜5及び図24〜25に示した実施形態と同様の部分には類似の符号を付して、それらの部分の説明は繰り返さない。
この第7実施形態では、LC回路4bは含んでおらず、1次側伝送回路4cは、1次側共振用コンデンサCaと1次側送電コイルLaとが並列に接続された並列回路であり、2次側伝送回路3aは、2次側共振用コンデンサCbと2次側受電コイルLbとが直列に接続された直列回路である。
ここで、各携帯機器3(1)〜3(n)の2次側負荷インピーダンスをZL1〜ZLnとすると、1次側伝送回路4cが並列共振回路であり、2次側伝送回路3aが直列共振回路である場合、携帯機器3(1)〜3(n)の負荷インピーダンスの総和である2次側インピーダンスZbは下記の式6により表される。
Zb=1/(1/ZL1+1/ZL2+ ・・・ +1/ZLn) ・・・(式6)
式6は、携帯機器3すなわち2次側受電機器の数が増えるにつれて、2次側インピーダンスZbが減少することを表している。
ここで、給電装置4の1次側インピーダンスをZaとすると、1次側リアクタンスXaは下記の式7により表され、2次側リアクタンスXbは下記の式8により表される。kは1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数である。
Xa=Za*k ・・・(式7)
Xb=Zb/k ・・・(式8)
上記の式7及び式8の関係式を用いることにより所望のインピーダンス整合を実現することができ、その結果、マルチ充電が可能となる。
図31及び32に示す回路においてインピーダンス整合を実現する設計原理について以下に説明する。図31に示すη1〜η4は、DC/ACインバータ4a、1次側及び2次側伝送回路4c・3a、整流回路3b、DC/DCコンバータ3cの各電力伝送効率(%)を表している。P0〜P4、V0〜V4、I0〜I4、及びZ0〜Z4は、それぞれ、DC/ACインバータ4a、1次側及び2次側伝送回路4c・3a、整流回路3b、DC/DCコンバータ3cの各出力電力(W)、各出力電圧(V)、各出力電流(A)、各インピーダンス(Ω)を表している。
充電制御回路(負荷)3d及び二次電池3eに供給される電流I4と、充電制御回路3d及び二次電池3eの合成インピーダンスZ4は、それぞれ、負荷3d及び二次電池3eの必要電力P4及び電圧V4から下記の式より求めることができる。
I4=P4/V4
Z4=V4/I4
DC/DCコンバータ3cの出力インピーダンスは、充電制御回路3d及び二次電池3eの合成インピーダンスZ4と整合を取ることが望ましい。また、DC/DCコンバータ3cの出力電圧は充電制御回路3d及び二次電池3eの入力電圧V4であり、DC/DCコンバータ3cの出力電流は充電制御回路3d及び二次電池3eの入力電流I4であり、DC/DCコンバータ3cの出力電力は充電制御回路3d及び二次電池3eの入力電力P4である。
DC/DCコンバータ3cの電力伝送効率をη4とすると、DC/DCコンバータ3cの入力電力P3は、次式より求められる。
P3=P4/η4
また、DC/DCコンバータ3cの入力電圧V3を規定すると、DC/DCコンバータ3cの入力電流I3、入力インピーダンスZ3は、それぞれ、下記の式より求められる。
I3=P3/V3
Z3=V3/I3
整流回路3bの電力伝送効率(AC/DC変換効率)をη3とすると、整流回路3bの入力電力P2は、次式より求められる。
P2=P3/η3
次に、整流回路3bの入力電圧V2を規定すると、整流回路3bの入力電流I2、入力インピーダンスZ2は、それぞれ、下記の式より求められる。
I2=P2/V2
Z2=V2/I2
整流回路3bの入力インピーダンスZ2と、伝送回路部8の出力インピーダンスとの整合を取る必要があるため、伝送回路部8の出力インピーダンスはZ2となる。また、伝送回路部8の電力伝送効率をη2とすると、伝送回路部8の入力電力P1は、次式より求められる。
P1=P2/η2
また、伝送回路部8の入力インピーダンス値をZ1と規定すると、伝送回路部8の入力電流I1は、次式より求められる。
I1=√(P1/Z1)
また、伝送回路部8の入力電圧V1は、次式より求められる。
V1=√(P1*Z1)
そして、伝送回路部8の回路要素の値、例えば回路定数L1(1次側送電コイルLaのインダクタンス)、L2(2次側受電コイルLbのインダクタンス)、C1(1次側共振用コンデンサCaのキャパシタンス)、C2(2次側共振用コンデンサCbのキャパシタンス)を決定する。
伝送回路部8の入出力インピーダンスをそれぞれZa・Zb、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数をkとすると、入出力インピーダンスZa・Zbと共振角周波数ωとの間には、下記の各条件式を満たす関係がある。
La=Za/(ω*k)
Lb=Zb*k/ω
C1=1/(La*ω
C2=1/(Lb*ω
伝送回路部8の入出力のインピーダンス整合は、このようにして行われる。このインピーダンス整合は、結合係数kも考慮して行われる。上記の各条件式から分かるように、1次側インダクタンスLaは入力側インピーダンスZaと結合係数kに依存する。また、結合係数kはインダクタンスLa及びLbから求めることができる。したがって、1次側インダクタンスLaは、2次側インダクタンスLbにも依存する。同様に、2次側インダクタンスLbは出力側インピーダンスZbと結合係数kに依存し、1次側インダクタンスLaにも依存する。なお、図32では、複数の携帯機器3(1)〜3(n)とインピーダンス整合を取る場合について説明したが、携帯機器3の数は1つだけでもよい。例えば、インピーダンス整合を取る対象が携帯機器3(1)だけである場合、Zb=ZL1となる。
次に、DC/ACインバータ4aの出力電力をP1、出力電圧をV1、出力電流をI1、DC/ACインバータ4aの電力伝送効率をη1とすると、DC/ACインバータ4aの入力電力P0は、次式より求められる。P0は電源部6から供給される電力である。
P0=P1/η1
DC/ACインバータ4aのインピーダンスは、典型的には、殆どの交流電源がそうであるように0Ωに近い低インピーダンスである。DC/ACインバータ4aの出力電力P1は、DC/ACインバータ4aの出力電圧(実効値)V1と、LC回路4bの入力インピーダンスZ1とから、次式より求められる。
P1=V1/Z1
したがって、出力電圧V1は次式より求められる。
V1=√(P1*Z1)
ハーフブリッジ回路の場合、出力電圧の実効値V1は電源電圧V0の半分になり、
V1=V0/2
となる。
その場合、電源電圧V0のときに供給される電力は、次式より求められる。
P1=V0/(4*Z1)
この構成を、第1及び第2実施形態で用いたものと同様の1次側送電コイル及び2次側受電コイルを使用して試験した。
次に、図7に示すように、2次側受電コイルLbを、中央位置(位置AすなわちX=0の位置)から周縁位置(位置BすなわちX=100mm)へ移動させた。図33は、2次側受電コイルLbを位置Aから位置Bまで移動させたときの結合係数kの変化を示す。図33から分かるように、2次側受電コイルLbの載置位置を変えても、結合係数kはほとんど変化しなかった。上述したように伝送回路部8の入出力インピーダンスは、携帯機器の載置位置に左右されない結合係数kを用いて整合されるため、実質的にいかなる条件下でも、入出力インピーダンスの整合を保つことができる。したがって、図33に示すような結合係数kが小さい場合でも(0.1以下の場合でも)、電力伝送を効率よく行うことができる。
図34は、2次側受電コイルLbを1次側送電コイルLaの略中央(位置A)に載置したときの、1次側伝送回路4cの1次側から見た1次側伝送回路4cのインピーダンスZaの特性(10Ωで規格化している)を示すSmithチャートである。このSmithチャートは、送電回路部7側から見た、1次側伝送回路4cの入力インピーダンスZaの特性を示している。
図35は、伝送特性を示すグラフである。この場合、1次側インピーダンスZaと2次側インピーダンスZbとのインピーダンス整合を10Ωで取っており、横軸を伝送周波数(kHz)、縦軸を伝送電力(mW)で示している。図35のグラフに示した伝送特性から明らかなように、送電電力P1=1(W)の場合、周波数f=150kHzにおいて受電電力P2は約1000mWとなり、携帯機器3を充電するための十分な電力伝送を行うことができる。これは、本発明によるインピーダンス整合の効果であり、これにより、給電載置台1に並列共振回路を設け、携帯機器3に直列共振回路を設けた場合に良好な電力伝送を実現できることが実証された。
このように、適切なインピータンス整合が実現された場合にコイルLa・Lb間の電力伝送をとても効率的に行うことができるので、この構成は、非接触電力伝送システムに好適に適用することができる。さらに、2次側コイルLbの大きさを非常に小さくすることができるので、携帯機器3の小型化に好適に対応することができる。
このように、1次側送電コイルLaに縦型ヘリカルコイルを使用し、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間のインピーダンス整合を適切に取ることにより、1次側送電コイルLa上に複数の2次側受電コイルLb1〜Lbnを載置した場合でも、それぞれに対して略同レベルの電力伝送特性が得られ、マルチ充電を実現できることが分かった。
伝送回路部8の共振条件、結合係数、入出力インピーダンス等の回路パラメータの値を適切に選択すると、理論効率(コイルの損失は無視する)がほぼ100%となる設計ポイントを達成することが可能である。1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとのインピーダンス整合を適切に取れば、1次側送電コイルLaから見た負荷(2次側)の増加は単純な加算となるので、インバータ回路の設計を簡単にできる。
この場合も、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの4倍以下(N≦4Q)であり、かつ長辺長Mが外径Qの6倍以下(M≦6Q)であることが好ましい。また、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの3倍以下(N≦3Q)であり、かつ1次側送電コイルLaの長辺長Mが2次側受電コイルLbの外径Qの5倍以下(M≦5Q)である場合に、より良い結果が得られることが分かっている。最も好ましいのは、1次側送電コイルLaの短辺長Nが2次側受電コイルLbの外径Qの2倍以下であり、かつ1次側送電コイルLaの長辺長Mが2次側受電コイルLbの外径Qの3倍以下の場合である。
この実施形態は、図18〜20に示した実施形態にも適用可能である。
第3の比較例として、第7実施形態と同様の構成を作製し試験した。この第3の比較例では、1次側送電コイルLaと2次側受電コイルLbとの間の結合係数k、共振周波数f、1次側送電コイルLaのインダクタンス、及び1次側共振用コンデンサCaのキャパシタンスの各値は、第7実施形態でのそれらの各値と同一にしたが、2次側受電コイルLbのインダクタンス(誘導性リアクタンス)の値は、第7実施形態での値の半分にした。第7実施形態と同じ共振周波数を実現するために、2次側共振用コンデンサCbのキャパシタンス(容量性リアクタンス)は、第7実施形態での値の2倍にした。
図36は、この構成(第3の比較例)のSmithチャートである。この場合、1次側(入力側)のインピーダンスが20Ωとなり、2次側(出力側)のインピーダンスが5Ωとなり、インピーダンス整合が取れなかった。
図36は、この第3の比較例の伝送特性を示すグラフである。この場合、1次側インピーダンスZaと2次側インピーダンスZbとの間のインピーダンス整合は取れていない。S21(伝送特性)は、携帯機器3を充電するのには通常は不十分な約890mWまで低下した。
以下は、本発明の理論的背景を要約したものである。1次側伝送回路4c及び2次側伝送回路3aの構成(直列構成または並列構成)に応じて、伝送回路部8は下記のいずれかの関係式を満たすように設計される。
(1)ω*La=Za/k、ω*Lb=Zb/k
(2)ω*La=Za*k、ω*Lb=Zb*k
(3)ω*La=Za/k、ω*Lb=Zb*k
(4)ω*La=Za*k、ω*Lb=Zb/k
伝送回路部が上記のいずれかの関係式を満たす場合、インピータンス整合を取ることができる。したがって、結合係数が小さい場合でも(例えば、0.1未満の場合でも)、電力を高効率で伝送することができる。
上記の関係式から分かるように、1次側自己インダクタンスLaは、入力インピーダンスZa及び結合係数kに依存する。結合係数kは、1次側インダクタンスLa及び2次側インダクタンスLbから求めることができる。したがって、1次側インダクタンスLaは、2次側インダクタンスLbに依存する。同様に、2次側インダクタンスLbは、出力インピーダンスZb及び結合係数kに依存する。したがって、2次側インダクタンスLbは、1次側インダクタンスLaに依存する。
1次側送電コイルLaは、任意の構造のコイルであってよいが、縦型ヘリカルコイルであることが好ましい。1次側送電コイルLaが図21に示したような平面コイルである場合、図22に示すように、結合係数kは、2次側受電コイルlbと1次側送電コイルLaとの位置関係によって大きく変化する。これは、平面コイルは、一般的に磁界強度が不均一であり、コイルの中央部分は周縁部分よりも磁界強度が強いためである。伝送回路部8の入出力インピーダンスは、結合係数kを用いて整合される。そのため、図22及び23に示すように、出力V3は、結合係数kに依存して低下する。例えば、2次側受電コイルLbが図21の位置Aに位置する場合、1次側送電コイルLa2及び2次側受電コイルLbの最適な自己インダクタンスは結合係数kを用いて算出することができる。しかし、2次側受電コイルLbが図21の位置Bに位置する場合、伝送効率は著しく低下する。つまり、2次側受電コイルLbを載置可能な1次側送電コイルLa2の領域は限定されており、携帯機器のポジショニングフリー充電を実現することができなかった。
図1及び2に示した実施形態では、1次側送電コイルLaは、その中心軸線の周りに導電性ワイヤをらせん状に巻回することにより形成した縦型ヘリカルコイルである。この場合、1次側送電コイル上の2次側受電コイルLbの載置位置を変えても、結合係数はほとんど変化しない(図7参照)。そのため、2次側受電コイルLbの位置を変えた場合でも、入力側と出力側のインピーダンス整合を実質的に維持することができる。したがって、出力電圧V3を安定的に供給することができる。つまり、2次側受電コイルLbを載置することができる1次側送電コイルLa2の領域は限定されておらず、携帯機器のポジショニングフリー充電を実現することができる。
本発明のいくつかの実施形態で用いられるLC回路4bの重要性について、以下に説明する。携帯機器3を給電装置4の周縁部に載置した場合、1次側インピーダンスZaが増加する。携帯機器の数が増えると、1次側インピーダンスZaの増加は大きくなる。
1次側インピーダンスZaがこのように増加し、かつ、DC/ACインバータ4aと1次側伝送回路4cとの間にLC回路4bが存在しない場合(すなわち、電力がDC/ACインバータ4aから1次側伝送回路4cへ直接的に供給される場合)、DC/ACインバータ4aの出力側のインピーダンスZ1は、1次側インピーダンスZaに相当することとなる。
上述したように、DC/ACインバータ4aの出力電力P1は、DC/ACインバータ4aの出力側のインピーダンスZ1に依存し、次の関係が成り立つ。
P1=V1/Z1
そのため、Z1が大きくなると、DC/ACインバータ4aの出力電力P1は小さくなり、その結果、携帯機器へ伝送可能な電力が低下する。
そこで、DC/ACインバータ4aの出力側のインピーダンスZ1を低下させるために、LC回路4bをDC/ACインバータ4aの出力側に接続する。これにより、DC/ACインバータ4aの出力電力P1の低下を抑制することができ、その結果、携帯機器へ伝送可能な電力の低下を最小限に抑えることができる。
LC回路4bは、インピーダンス制御回路の一例であり、図3においてDC/ACインバータ4aの出力側のインピーダンスZ1を伝送回路部8の入力インピーダンスZ2よりも小さくすることができれば、DC/ACインバータ4aと1次側伝送回路4cとの間のインピーダンスを調節可能な別の回路から構成してもよい。
インピーダンスZ1は、DC/ACインバータ4aからインピーダンス制御回路を見たときのインピーダンス、すなわち、インピーダンス制御回路の入力側のインピーダンスである。インピーダンスZ2は、インピーダンス制御回路から伝送回路部8を見たときのインピーダンス、すなわち、伝送回路部8の入力側のインピーダンスである。
上述した実施形態は、携帯機器すなわち受電機器の数が1台だけの場合でも有効である。例えば、受電機器が1台だけの場合でも、インピーダンス制御回路は、DC/ACインバータ4aの出力電力の低下を抑制することができる。また、伝送回路部8の入出力のインピーダンス整合を、結合係数kを考慮して行うことにより、受電機器への電力伝送効率の低下を抑制することができる。
以上、本発明を、その好適実施形態の実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
1 給電載置台
1a 載置面
2 制御装置
3 携帯機器(受電機器)
3a 2次側伝送回路
4 給電装置
4b LC回路
8 伝送回路部
4c 1次側伝送回路
Ca 1次側共振用コンデンサ
Cb 2次側共振用コンデンサ
La 1次側送電コイル
Lb 2次側受電コイル

Claims (15)

  1. 2次側受電コイルを有する受電機器に電力を伝送する非接触給電装置であって、
    1次側送電コイルと、
    前記1次側送電コイルに電気的に接続されるインピーダンス制御回路と、
    前記インピーダンス制御回路を介して前記1次側送電コイルに電力を供給するべく構成された電力供給部と、を備え、
    前記1次側送電コイル及び前記2次側受電コイルを含む伝送回路部の入力側の第1のインピーダンスは、前記1次側送電コイルと前記2次側受電コイルとの間の結合係数を用いて前記伝送回路部の出力側の第2のインピーダンスと整合され、
    前記電力供給部の出力側のインピーダンスは、前記第1のインピーダンスよりも小さいことを特徴とする装置。
  2. 請求項1に記載の非接触給電装置であって、
    前記1次側送電コイルの第1のインダクタンスは、前記1次側送電コイルと前記2次側受電コイルとの間の結合係数に基づいて決定されることを特徴とする装置。
  3. 請求項2に記載の非接触給電装置であって、
    前記第1のインダクタンスは、前記2次側受電コイルの第2のインダクタンスに基づいて決定されることを特徴とする装置。
  4. 請求項3に記載の非接触給電装置であって、
    前記第1のインダクタンスは、前記第2のインピーダンスに基づいて決定されることを特徴とする装置。
  5. 請求項1に記載の非接触給電装置であって、
    前記1次側送電コイルはヘリカルコイルであることを特徴とする装置。
  6. 請求項1に記載の非接触給電装置であって、
    前記インピーダンス制御回路は、コイル及びコンデンサを含むことを特徴とする装置。
  7. 給電装置から受電機器に電力を伝送する非接触電力伝送システムであって、
    1次側送電コイル及び2次側受電コイルを有する伝送回路部と、
    前記1次側送電コイルに電気的に接続されるインピーダンス制御回路と、
    前記インピーダンス制御回路を介して前記1次側送電コイルに電力を供給するべく構成された電力供給部と、
    前記2次側受電コイルを介して電力を受電する受電回路と、を備え、
    前記伝送回路部の入力側の第1のインピーダンスは、前記1次側送電コイルと前記2次側受電コイルとの間の結合係数を用いて前記伝送回路部の出力側の第2のインピーダンスと整合され、
    前記電力供給部の出力側のインピーダンスは、前記第1のインピーダンスよりも小さいことを特徴とするシステム。
  8. 請求項7に記載の非接触電力伝送システムであって、
    前記伝送回路部は、前記1次側送電コイルに対して直列に接続され、直列共振回路を形成する1次側コンデンサと、前記2次側受電コイルに対して直列に接続され、別の直列共振回路を形成する2次側コンデンサと、をさらに有することを特徴とするシステム。
  9. 請求項8に記載の非接触電力伝送システムであって、
    前記電力供給部が前記1次側送電コイルに角周波数ωで交流電力を供給し、かつ次の関係式を満たすことを特徴とするシステム。
    ω*L1=Z1/k
    ω*L2=Z2/k
    ただし、
    L1は、前記1次側送電コイルのインダクタンスであり、
    L2は、前記2次側受電コイルのインダクタンスであり、
    Z1は、前記第1のインピーダンスであり、
    Z2は、前記第2のインピーダンスであり、
    kは、前記結合係数である。
  10. 請求項7に記載の非接触電力伝送システムであって、
    前記伝送回路部は、前記1次側送電コイルに対して並列に接続され、並列共振回路を形成する1次側コンデンサと、前記2次側受電コイルに対して並列に接続され、別の並列共振回路を形成する2次側コンデンサと、をさらに有することを特徴とするシステム。
  11. 請求項8に記載の非接触電力伝送システムであって、
    前記電力供給部が前記1次側送電コイルに角周波数ωで交流電力を供給し、かつ次の関係式を満たすことを特徴とするシステム。
    ω*L1=Z1*k
    ω*L2=Z2*k
    ただし、
    L1は、前記1次側送電コイルのインダクタンスであり、
    L2は、前記2次側受電コイルのインダクタンスであり、
    Z1は、前記第1のインピーダンスであり、
    Z2は、前記第2のインピーダンスであり、
    kは、前記結合係数である。
  12. 請求項7に記載の非接触電力伝送システムであって、
    前記1次側送電コイルはヘリカルコイルであることを特徴とするシステム。
  13. 請求項12に記載の非接触電力伝送システムであって、
    前記2次側受電コイルは、前記ヘリカルコイルの軸線に対して略平行の軸線回りに巻回されることを特徴とするシステム。
  14. 請求項7に記載の非接触電力伝送システムであって、
    前記インピーダンス制御回路は、コイル及びコンデンサを含むことを特徴とするシステム。
  15. 給電装置から受電機器に電力を伝送する非接触電力伝送システムであって、
    1次側送電コイル及び2次側受電コイルを有する伝送回路部と、
    前記インピーダンス制御回路を介して前記1次側送電コイルに電力を供給するべく構成された電力供給部と、
    前記2次側受電コイルを介して電力を受電する受電回路と、を備え、
    前記伝送回路部の入力側の第1のインピーダンスは、前記1次側送電コイルと前記2次側受電コイルとの間の結合係数を用いて前記伝送回路部の出力側の第2のインピーダンスと整合され、
    前記伝送回路部は、前記1次側送電コイル及び前記2次側受電コイルの一方に対して直列に接続され、直列共振回路を形成する1次側コンデンサと、前記1次側送電コイル及び前記2次側受電コイルの他方に対して並列に接続され、並列共振回路を形成する2次側コンデンサとをさらに有することを特徴とするシステム。
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