JP2015220940A - 送電装置、受電装置及び電力伝送システム - Google Patents

送電装置、受電装置及び電力伝送システム Download PDF

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和政 牧田
賢史 森
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Abstract

【課題】1次側コイルに供給される電流を制限できる電力伝送システムを提供すること。【解決手段】電力伝送システムは、送電装置と受電装置とを備えている。送電装置は、電源と、1次側コイルと、1次側伝送経路とを備えている。電源は、1次側伝送経路によって1次側コイルと接続されている。受電装置は、負荷と、2次側コイルと、2次側伝送経路とを備えている。負荷は、2次側伝送経路によって2次側コイルと接続されている。電源は、1次側コイルに伝送用電力を供給する。伝送用電力は、1次側コイルから2次側コイルに非接触で伝送されて、負荷に供給される。送電装置は、伝送用電力の電流を、所定の上限値を超えないように制限する。【選択図】図1

Description

本発明は、非接触で電力を伝送する電力伝送システムに関する。
例えば、特許文献1には、このタイプの電力伝送システムが開示されている。
特許文献1に開示された電力伝送システムは、デジタイザ本体(送電装置)と座標指示用ペン(受電装置)とから構成されている。デジタイザ本体は、1次側コイルを備えている。座標指示用ペンは、2次側コイルと充電式電池(負荷)とを備えている。デジタイザ本体には、使用時に交流電源から電力が供給される。デジタイザ本体は、交流電源から供給された電力の一部を、1次側コイル及び2次側コイルを経由して座標指示用ペンの充電式電池に供給する。このため、充電式電池が寿命に達するまでは、電池を交換する必要がない。
特開平3−139713号公報
一般的には、特許文献1に記載されているようにして受電装置の負荷を充電する場合、1次側コイルに大電流を供給して比較的短時間で充電することが好ましい。しかしながら、1次側コイルに供給される電流を制限したい場合がある。例えば、送電装置に供給される電力が受電装置の負荷に供給されるだけでなく、送電装置内の「他の回路」にも供給される場合がある。所定の上限値を超える電流を1次側コイルに供給することにより上述した「他の回路」が好ましくない影響を受ける場合がある。
そこで、本発明は、1次側コイルに供給される電流を制限できる電力伝送システムを提供することを目的とする。
本発明によれば、第1の電力伝送システムとして、
送電装置と受電装置とを備える電力伝送システムであって、
前記送電装置は、電源と、1次側コイルと、1次側伝送経路とを備えており、
前記電源は、前記1次側伝送経路によって前記1次側コイルと接続されており、
前記受電装置は、負荷と、2次側コイルと、2次側伝送経路とを備えており、
前記負荷は、前記2次側伝送経路によって前記2次側コイルと接続されており、
前記電源は、前記1次側コイルに伝送用電力を供給し、
前記伝送用電力は、前記1次側コイルから前記2次側コイルに非接触で伝送されて、前記負荷に供給され、
前記送電装置は、前記伝送用電力の電流を、所定の上限値を超えないように制限する
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第2の電力伝送システムとして、第1の電力伝送システムであって、
前記送電装置は、前記1次側伝送経路に接続された1次側整合回路を備えており、
前記受電装置は、前記2次側伝送経路に接続された2次側整合回路を備えており、
前記1次側整合回路及び前記2次側整合回路は、前記受電装置のインピーダンスが高くなると前記送電装置から見た前記受電装置のインピーダンスが低くなるように設定されている
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第3の電力伝送システムとして、第1又は第2の電力伝送システムであって、
前記送電装置は、電流制限回路と、駆動回路と、検出回路と、制御回路とを備えており、
前記電流制限回路、前記駆動回路及び前記検出回路は、前記1次側伝送経路に接続されており、
前記制御回路は、前記検出回路と前記駆動回路との間に接続されており、
前記駆動回路は、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給を許容するON状態と、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給を停止させるOFF状態との間を遷移可能であり、
前記電流制限回路は、前記伝送用電力の電流が前記所定の上限値に達すると、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給を制限し、
前記検出回路は、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給が制限されたことを検出して前記制御回路に通知し、
前記制御回路は、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給が制限されたことを前記検出回路から通知されると、前記ON状態に維持されていた前記駆動回路を前記OFF状態に遷移させる
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第4の電力伝送システムとして、第3の電力伝送システムであって、
前記受電装置は、インピーダンス調整手段を備えており、
前記インピーダンス調整手段は、前記2次側コイルが前記1次側コイルの前記近傍に移動したとき、前記受電装置のインピーダンスを一時的に上昇させる
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第5の電力伝送システムとして、第4の電力伝送システムであって、
前記受電装置は、遅延回路と、定電圧回路とを備えており、
前記定電圧回路は、前記2次側伝送経路に接続されており、
前記遅延回路は、前記2次側整合回路と前記定電圧回路との間に接続されており、
前記遅延回路は、前記インピーダンス調整手段として機能する
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第6の電力伝送システムとして、第4又は第5の電力伝送システムであって、
前記検出回路は、前記伝送用電力の電流が所定の閾値以上になったことを検出して前記制御回路に通知し、
前記制御回路は、前記伝送用電力の電流が前記所定の閾値以上になったことを前記検出回路から通知されると、前記駆動回路を前記ON状態に維持する
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第7の電力伝送システムとして、第4又は第5の電力伝送システムであって、
前記検出回路は、前記伝送用電力の電圧が所定の閾値以下になったことを検出して前記制御回路に通知し、
前記制御回路は、前記駆動回路が前記OFF状態から前記ON状態に遷移したタイミングで前記伝送用電力の電圧が前記所定の閾値以下になったことを前記検出回路から通知されると、前記駆動回路を前記ON状態に維持する
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第8の電力伝送システムとして、第3乃至第7のいずれかの電力伝送システムであって、
前記2次側コイルが前記1次側コイルの近傍に位置していないとき、前記OFF状態にある前記駆動回路は、間欠的且つ一時的に前記ON状態に遷移する
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第9の電力伝送システムとして、第3乃至第7のいずれかの電力伝送システムであって、
前記制御回路が前記送電装置の外部から通知信号を受けているとき、前記OFF状態にある前記駆動回路は、間欠的且つ一時的に前記ON状態に遷移する
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第10の電力伝送システムとして、第9の電力伝送システムであって、
前記送電装置の外部に設けられたスイッチが、前記制御回路に前記通知信号を送る
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第11の電力伝送システムとして、第9又は第10の電力伝送システムであって、
前記制御回路は、前記通知信号を受けていないとき、前記駆動回路を前記OFF状態に維持する
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第12の電力伝送システムとして、第3の電力伝送システムであって、
前記制御回路は、前記送電装置の外部から通知信号を受けているとき、前記OFF状態にある前記駆動回路を前記ON状態に遷移させる
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第13の電力伝送システムとして、第12の電力伝送システムであって、
前記制御回路は、前記通知信号を受けていないとき、前記ON状態にある前記駆動回路を前記OFF状態に遷移させる
電力伝送システムが得られる。
また、本発明によれば、第1乃至第13のいずれかの電力伝送システムの送電装置として機能する
送電装置が得られる。
また、本発明によれば、第1乃至第13のいずれかの電力伝送システムの受電装置として機能する
受電装置が得られる。
本発明による電力伝送システムの送電装置は、伝送用電力の電流を、所定の上限値を超えないように制限する。このため、例えば、電源が電力伝送とは直接的に関係しない回路にも電流を供給している場合、このような回路が所定の上限値を超える電流によって好ましくない影響を受けることを防止できる。
本発明の実施の形態による電力伝送システムを示すブロック図である。 図1の電力伝送システムの送電装置及び受電装置を、より詳細に示すブロック図である。 図2の送電装置の1次側整合回路及び1次側アンテナ(破線Aで囲んだ部分)と図2の受電装置の2次側整合回路及び2次側アンテナ(破線Bで囲んだ部分)とを例示する回路図である。ここで、図2において描画していないLPF(Low Pass Filter)も描画している。 図2の受電装置の遅延回路、定電圧回路及び負荷(破線Cで囲んだ部分)を例示する回路図である。 図2の送電装置の電流制限回路、電流検出回路、電圧検出回路及び制御回路(破線Dで囲んだ部分)を例示する回路図である。 図2の電力伝送システムの動作を説明する図である。 第1の変形例による電力伝送システムの送電装置を示すブロック図である。ここで、第1の変形例による電力伝送システムは、図7の送電装置と図2の受電装置とを備えている。 第1の変形例による電力伝送システムの動作を説明する図である。 第2の変形例による電力伝送システムの送電装置を示すブロック図である。ここで、第2の変形例による電力伝送システムは、図9の送電装置と図2の受電装置とを備えている。 第3の変形例による電力伝送システムの送電装置を示すブロック図である。ここで、第3の変形例による電力伝送システムは、図10の送電装置と図2の受電装置とを備えている。 第3の変形例による電力伝送システムの動作を説明する図である。 第3の変形例による電力伝送システムの動作を説明する他の図である。 第3の変形例による電力伝送システムの動作を説明する更に他の図である。 第4の変形例による電力伝送システムの送電装置及び受電装置を示すブロック図である。 本発明による電力伝送システムを適用したタブレット及びスタイラスペンを例示する斜視図である。 本実施の形態及び変形例1乃至変形例4のいずれかの電力伝送システムにおける駆動回路の動作を説明する図である。ここで、駆動回路がON状態にあるときの発振回路の波形の一部(破線で囲んだ部分)を、時間軸を引き延ばして描画している。
図1及び図2に示されるように、本発明の実施の形態による電力伝送システム10は、送電装置20と受電装置30とを備えている。例えば、送電装置20はタブレット400(図15参照)の一部であり、受電装置30は、スタイラスペン450(図15参照)の一部である。但し、送電装置が受電装置に非接触で電力伝送を行う限り、本発明は、様々な送電装置及び受電装置に適用可能である。例えば、送電装置20は、携帯電話(図示せず)等の電子機器の一部であってもよいし、独立した電子機器全体であってもよい。同様に、受電装置30は、スタイラスペン以外の電子機器の一部であってもよいし、独立した電子機器全体であってもよい。
送電装置20は、電源210と、1次側コイル(送電アンテナ)250と、1次側伝送経路290とを備えている。電源210は、1次側伝送経路290によって1次側コイル250と接続されている。本実施の形態による電源210は、直流電源であり、後述するように1次側伝送経路290において発生した交流成分が1次側コイル250に供給される。但し、電源210が交流電源であっても、本発明は適用可能である。
受電装置30は、負荷310と、2次側コイル(受電アンテナ)360と、2次側伝送経路390とを備えている。負荷310は、2次側伝送経路390によって2次側コイル360と接続されている。本実施の形態による負荷310は、蓄電機能を有している。負荷310は、例えばバッテリである。但し、本発明は、負荷が蓄電機能を有さない場合であっても適用可能である。
図1及び図2から理解されるように、2次側コイル360を1次側コイル250の近傍に位置させると、電源210は、負荷310を充電する。例えば、受電装置30を含むスタイラスペン450(図15参照)を送電装置20を含むタブレット400(図15参照)に近づけ、2次側コイル360を1次側コイル250と対向するように配置すると、充電が始まる。
より具体的には、図15に示されるように、タブレット400は、保持孔410を備えている。スタイラスペン450を保持孔410に挿入すると、2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に位置する。但し、以上の説明は例示に過ぎない。2次側コイル360は、どのような方法で1次側コイル250の近傍に位置させてもよい。
図1及び図2から理解されるように、電源210は、1次側伝送経路290を経由して1次側コイル250に伝送用電力を供給する。伝送用電力は、1次側コイル250から2次側コイル360に非接触で伝送される。詳しくは、2次側コイル360は、1次側コイル250との磁気的な結合により、送電装置20から送電された電力を交流電力として受ける。2次側コイル360が受けた電力は、2次側伝送経路390を経由して負荷310に供給される。
図1及び図2に示されるように、本実施の形態による送電装置20は、電流制限回路220を備えている。電流制限回路220は、1次側伝送経路290に接続されている。電流制限回路220は、伝送用電力の電流(Is)が所定の上限値(Imax)に達すると、伝送用電力の1次側コイル250への供給を制限する。上限値(Imax)の値は、例えば100mA以下である。
詳しくは、図5に例示されるように、電流制限回路220は、コンパレータ222、抵抗R1及びP型のFET224(Field Effect Transistor)から構成される。図5に例示された電流制限回路220は、コンパレータ222の−側に入力された電圧(V)がコンパレータ222の+側に入力された基準電圧(Vmax)以下の場合に、FET224のゲート(G)に所定の電圧を印加して1次側伝送経路290を遮断する。
詳しくは、電流(Is)が大きくなるにつれて、電流検出抵抗R0による降下電圧が大きくなる。このため、電流(Is)が大きくなるにつれて、電圧(V)が小さくなる。電流検出抵抗R0や抵抗R1を所定の値に設定することにより、電流(Is)が上限値(Imax)よりも小さい場合には、FET224のゲート(G)に、FET224のソース(S)とドレイン(D)との間を導通させるための電圧(例えば、0V)が印加される。このため、電流(Is)が1次側コイル250に向かって流れる。一方、電流(Is)が上限値(Imax)に達するか又は上限値(Imax)を超えると、FET224のゲート(G)に所定の電圧が印加され、電流(Is)の1次側コイル250への供給が停止する。
換言すると、本実施の形態による送電装置20は、伝送用電力の電流(Is)が上限値(Imax)に達すると、電流(Is)の1次側コイル250への供給を停止する。但し、送電装置20は、電流(Is)が上限値(Imax)を超えないように制限している限り、電流(Is)を停止しなくてもよい。また、電流制限回路220は、図5に例示された回路に限定されず、様々に構成できる。例えば、電流制限回路220は、P型のFET224に代えてN型のFET(図示せず)を使用して構成されていてもよい。更に、送電装置20は、電流制限回路220以外の様々な手段により電流(Is)を制限してもよい。
送電装置20は、上述のように構成されているため、例えば、電源210が負荷310への電力伝送とは直接的に関係しない回路(図示せず)にも電流を供給している場合であっても、このような回路が上限値(Imax)を超える電流によって好ましくない影響を受けることを防止できる。
本実施の形態による電力伝送システム10は、上述した回路に加えて様々な回路を備えており、様々な効果を有している。以下、これらの回路及び効果について説明する。
図2及び図3に示されるように、送電装置20は、1次側伝送経路290に接続された1次側整合回路240を備えており、受電装置30は、2次側伝送経路390に接続された2次側整合回路350を備えている。詳しくは、1次側整合回路240は、1次側コイル250の両端に接続されており、2次側整合回路350は、2次側コイル360の両端に接続されている。
図3を参照すると、例示された1次側整合回路240及び2次側整合回路350の夫々は、例えば信号伝送路(図示せず)においてインピーダンスを整合するための回路と同じ回路構成を有している。但し、本実施の形態による1次側整合回路240及び2次側整合回路350は、インピーダンスを整合するためではなく、送電装置20から見た受電装置30のインピーダンスを、所定の条件に応じて変動させるために使用される。換言すれば、本発明においては、このように機能する回路を、1次側整合回路240及び2次側整合回路350と呼んでいる。
より具体的には、図2及び図3を参照すると、1次側整合回路240及び2次側整合回路350は、受電装置30のインピーダンスが高くなると送電装置20から見た受電装置30のインピーダンスが低くなるように設定されている。送電装置20から見た受電装置30のインピーダンスとは、伝送用電力の電圧(Vs)及び電流(Is)を使用して、式:Z=Vs/Isで定義されるインピーダンス(Z)である。従って、より具体的には、1次側整合回路240及び2次側整合回路350は、2次側整合回路350に接続された負荷310等のインピーダンスが高くなると、電源210側から見た、受電装置30を含む1次側整合回路240側(図2において1点鎖線Xで囲んだ部分)のインピーダンス(Z)が低くなるように設定されている。
上述のように機能する1次側整合回路240及び2次側整合回路350は、例えば1次側整合回路240及び2次側整合回路350のキャパシタの容量を調整することで構成できる。更に、このように機能する回路は、図3に例示された回路に限らず、様々な回路によって構成できる。
一般的に、負荷310は、蓄電されていない状態において小さなインピーダンスを有する。負荷310のインピーダンスは、負荷310が充電されるにつれて大きくなる。このため、本実施の形態においては、送電装置20から見た受電装置30のインピーダンス(Z)は、負荷310が充電されるにつれて小さくなる。後述するように、送電装置20は、この特徴を使用することで、充電が終了したことを検知できる。
図3を参照すると、図示された送電装置20は、LPF242(図2において図示しないLow Pass Filter)を備えている。LPF242は、1次側伝送経路290に接続されており、1次側整合回路240に入力される電流(Is)から高周波を除去するために使用される。送電装置20は、LPF242を、必要に応じて備えればよい。また、送電装置20は、必要に応じてLPF242以外の回路を備えていてもよい。
図2に示されるように、受電装置30は、定電圧回路320、遅延回路330及び整流回路340を備えている。定電圧回路320、遅延回路330及び整流回路340は、2次側伝送経路390に接続されている。整流回路340は、2次側コイル360から2次側整合回路350を経由して供給された交流電流を整流する。整流回路340が出力した直流電力は、遅延回路330及び定電圧回路320を経由して負荷310に供給される。
図2及び図4に示されるように、遅延回路330は、2次側整合回路350と定電圧回路320との間に接続されている。図4から理解されるように、例示された定電圧回路320は、負荷310に供給される電力の電圧値を一定値に保つように構成されている。図4に例示された遅延回路330は、キャパシタC1から構成されている。
図2及び図4を参照すると、2次側コイル360が、1次側コイル250から離れた場所にあるとき、1次側コイル250との磁気的な結合が行われないため、送電装置20から見た受電装置30のインピーダンス(Z)は高い。また、このとき、遅延回路330のキャパシタC1は放電されている。
2次側コイル360が、1次側コイル250から離れた場所から1次側コイル250の近傍に移動すると、電源210が負荷310を充電し始める。このとき、整流回路340が出力した電力は、まず抵抗R4を介してキャパシタC1に供給される。これにより、受電装置30のインピーダンスが一時的に高くなるため、送電装置20から見た受電装置30のインピーダンス(Z)は、一時的に低下する。キャパシタC1が充電されると、定電圧回路320が動作し始め、未充電の負荷310に起因して受電装置30のインピーダンスが低くなる。このため、送電装置20から見た受電装置30のインピーダンス(Z)が高くなる。
以上の説明から理解されるように、遅延回路330は、2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に移動したとき、受電装置30のインピーダンスを一時的に上昇させるインピーダンス調整手段として機能する。換言すれば、本実施の形態による受電装置30は、上述のインピーダンス調整手段を備えている。インピーダンス調整手段は、図4に例示した遅延回路330に限定されず、様々な回路構成を有することができる。後述するように、送電装置20は、この特徴を使用することで、充電を開始すべきタイミングを判断できる。
以下、以上のように構成された受電装置30の負荷310への充電の開始及び終了を制御するための送電装置20の構成について説明する。
図2に示されるように、本実施の形態による送電装置20は、駆動回路230と、電流検出回路(検出回路)260と、電圧検出回路(検出回路)270と、制御回路280とを備えている。駆動回路230、電流検出回路260及び電圧検出回路270は、1次側伝送経路290に接続されている。制御回路280は、電流検出回路260、電圧検出回路270及び駆動回路230の夫々と接続されている。換言すれば、制御回路280は、電流検出回路260と駆動回路230との間に接続されており、且つ、電圧検出回路270と駆動回路230との間に接続されている。
図2に例示されるように、駆動回路230は、発振回路232と、N型のFET234とから構成できる。発振回路232は、FET234のゲート(G)に対して、第1所定時間(T)の間隔をあけて発振する。換言すれば、FET234のゲート(G)の電位は、ゲート(G)が発振回路232と導通している間、第1所定時間(T)が経過するごとに一時的に高くなる。FET234のゲート(G)の電位が高くなると、ソース(S)とドレイン(D)との間が導通し、電流(Is)がコイルL1及びFET234を通過する。このとき、コイルL1及び1次側整合回路240(図3参照)にパルス電流が流れる。
図2及び図16を参照すると、上述した発振回路232の発振により、1次側コイル250に、交流的に変動する電流が流れる。換言すれば、電源210から供給される直流電流(Is)は、交流電流に変換されて1次側コイル250に供給される。但し、電流(Is)を交流電流に変換する手段は、図2に例示された回路に限定されない。
詳しくは、図2及び図3から理解されるように、発振回路232の発振によってFET234が導通したとき、伝送用電力が交流電流に変換される。これにより、伝送用電力の交流成分が、1次側コイル250に供給される。一方、発振回路232の発振によるFET234の導通が停止すると、伝送用電力の交流成分が1次側コイル250に供給されない。駆動回路230は、発振回路232の発振によるFET234の導通を許容するON状態と、このような導通を停止するOFF状態との間を遷移可能である。換言すれば、駆動回路230は、伝送用電力の1次側コイル250への供給を許容するON状態と、伝送用電力の1次側コイル250への供給を停止させるOFF状態との間を遷移可能である。
図2及び図16を参照すると、例えば、駆動回路230は、所定の条件において、発振回路232とFET234との間に設けられたスイッチ(図示せず)を閉じることで、ON状態になる。また、駆動回路230は、別の所定の条件において、上述したスイッチを開くことで、OFF状態になる。このような駆動回路230は、上述した例に限定されず、様々に構成できる。
駆動回路230がON状態にあるとき、発振回路232の第1所定時間(T)の間隔をあけての発振に起因する電圧が、FET234のゲート(G)に印加される(図16において破線で囲んだ部分参照)。一方、駆動回路230がOFF状態にあるとき、発振回路232の発振に起因する電圧が、第1所定時間(T)の間隔をあけてゲート(G)に印加されない。例えば、駆動回路230が第1所定時間(T)よりも長い第2所定時間(T)の間隔をあけてOFF状態からON状態に間欠的に遷移すると、駆動回路230がON状態に遷移したときだけ、発振回路232の発振による電圧が、一時的にゲート(G)に印加される。このため、伝送用電力の交流成分が、1次側コイル250に一時的に供給される。一方、駆動回路230がON状態を維持すると、発振回路232の発振による電圧が、第1所定時間(T)の間隔をあけてゲート(G)に繰り返し印加される。このため、伝送用電力の交流成分が、1次側コイル250に継続して供給される。
図16を参照すると、第1所定時間(T)の間隔は、例えば70ns程度である。第2所定時間(T)の間隔は、例えば0.5s程度である。このため、図16の時間軸においては、駆動回路230がON状態にあるとき、FET234のゲート(G)の電位が常にHIGHであるかのように描画されている。但し、実際には、図16において破線で囲んだ部分に示されるように、FET234(図2参照)のゲート(G)の電位は、第1所定時間(T)の間隔をあけてHIGHになる。FET234のゲート(G)の電位がHIGHとLOWとを繰り返すことにより、1次側コイル250に、交流的に変動する電流が流れる。
図5に例示されるように、電流検出回路260は、コンパレータ262、抵抗R2等から構成される。図5に例示された電流検出回路260は、制御回路280に出力信号(S)を送る。詳しくは、電流検出回路260は、コンパレータ262の−側に入力された電圧(V)がコンパレータ262の+側に入力された基準電圧(Vtc)以下の場合に、出力信号(S)をONにする。一方、電流検出回路260は、電圧(V)が基準電圧(Vtc)よりも大きい場合に、出力信号(S)をOFFにする。
詳しくは、電流制限回路220と同様に、電流(Is)が大きくなるにつれて、電圧(V)が小さくなる。電流検出抵抗R0や抵抗R2を所定の値に設定することにより、電流(Is)が閾値(It)以上の場合には、出力信号(S)がONになる。一方、電流(Is)が閾値(It)よりも小さい場合には、出力信号(S)がOFFになる。
より具体的には、1次側伝送経路290に電流(Is)が流れていないとき、出力信号(S)はOFFである。1次側伝送経路290に電流(Is)が生じて大きくなり閾値(It)に達するか又は閾値(It)を超えると、出力信号(S)はONになる。本実施の形態による電流(Is)の上限値(Imax)は、閾値(It)よりも大きい。電流(Is)が更に大きくなって上限値(Imax)に達すると、電流制限回路220が電流(Is)の1次側コイル250への供給を停止または制限する。これにより、電流(Is)が閾値(It)よりも小さくなり、出力信号(S)はOFFになる。
換言すれば、電流検出回路260は、伝送用電力の電流(Is)が所定の閾値(It)以上になったことを検出して、出力信号(S)をONにすることで、制御回路280に通知する。また、電流検出回路260は、伝送用電力の1次側コイル250への供給が制限されたことを検出して、出力信号(S)をOFFにすることで、制御回路280に通知する。このように機能する電流検出回路260は、電流制限回路220と同様に、図5に例示された回路に限定されず、様々に構成できる。
図5に例示されるように、電圧検出回路270は、電流検出回路260と同様に、コンパレータ272、抵抗R3等から構成される。図5に例示された電圧検出回路270は、制御回路280に出力信号(S)を送る。詳しくは、電圧検出回路270は、コンパレータ272の−側に入力された電圧(V)がコンパレータ272の+側に入力された基準電圧(Vtv)以下の場合に、出力信号(S)をOFFにする。一方、電圧検出回路270は、電圧(V)が基準電圧(Vtv)よりも大きい場合に、出力信号(S)をONにする。
詳しくは、電流検出抵抗R0や抵抗R3を所定の値に設定することにより、伝送用電力の電圧(Vs)が閾値(Vt)以下の場合には、出力信号(S)はOFFになる。例えば、電源210が動作していない初期状態においては、電圧(Vs)(=0V)が閾値(Vt)よりも小さいため、出力信号(S)はOFFである。一方、電源210が動作すると、電圧(Vs)は閾値(Vt)よりも大きくなり、出力信号(S)はONになる。但し、前述したように、電流(Is)が上限値(Imax)に達すると、電流制限回路220が電流(Is)の1次側コイル250への供給を停止または制限する。これにより、電圧(Vs)が閾値(Vt)よりも小さくなり、出力信号(S)はOFFになる。
以上の説明から理解されるように、電圧検出回路270は、伝送用電力の電圧(Vs)が所定の閾値(Vt)以下になったことを検出して、出力信号(S)をOFFにすることで、制御回路280に通知する。換言すれば、電圧検出回路270は、電流検出回路260と同様に、伝送用電力の1次側コイル250への供給が制限されたことを検出して、出力信号(S)をOFFにすることで、制御回路280に通知する。このように機能する電圧検出回路270は、電流制限回路220や電流検出回路260と同様に、図5に例示された回路に限定されず、様々に構成できる。
図5に例示された制御回路280は、論理回路(OR回路及びAND回路)の組み合わせである。電流検出回路260の出力信号(S)は、OR回路に入力される。OR回路の出力及び電圧検出回路270の出力信号(S)は、AND回路に入力される。AND回路の出力信号(Sc)は、駆動回路230に送られ、且つ、OR回路に入力される。
上述のように構成された制御回路280の出力信号(Sc)は、電源210が動作しておらず出力信号(S)がOFFの場合、出力信号(S)のON/OFFによらずOFFである。出力信号(Sc)は、電源210が動作して出力信号(S)がONになっても、出力信号(S)がOFFの場合は、OFFのままである。出力信号(Sc)は、出力信号(S)及び出力信号(S)の両方がONになると、ONになる。また、出力信号(Sc)がONになった後は、出力信号(S)がOFFになっても、出力信号(Sc)はONのままである。但し、出力信号(S)がOFFになると、出力信号(Sc)はOFFになる。
図2を参照すると、本実施の形態による駆動回路230は、出力信号(Sc)がOFFの場合、基本的にはOFF状態にある。このとき、伝送用電力の電流(Is)は、1次側コイル250に供給されない。但し、駆動回路230は、間欠的且つ一時的にOFF状態からON状態に遷移して電流(Is)の供給を許容する。また、駆動回路230は、出力信号(Sc)がONの場合、ON状態を維持して電流(Is)の供給を許容する。
以上の説明から理解されるように、本実施の形態による制御回路280は、伝送用電力の電流(Is)が閾値(It)以上になったことを電流検出回路260から通知されると、駆動回路230をON状態に維持する。また、制御回路280は、伝送用電力の1次側コイル250への供給が制限されたことを電圧検出回路270から通知されると、ON状態に維持されていた駆動回路230を前記OFF状態に遷移させる。このように機能する制御回路280は、図5に例示された論理回路に限定されない。例えば、制御回路280は、マイクロプロセッサによっても構成できる。
以下、図2及び図6を参照しつつ、電力伝送システム10の具体的な動作及び効果について説明する。
まず、2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に位置していないとき、電圧(Vs)が閾値(Vt)よりも大きいため、電圧検出回路270の出力信号(S)はONである(図6の[1]参照)。一方、電流検出回路260の出力信号(S)はOFFである。このため、制御回路280の出力信号(S)はOFFである。このとき、駆動回路230は、間欠的且つ一時的にOFF状態からON状態に遷移する。駆動回路230がON状態に遷移したとき、電流(Is)が1次側コイル250に向かって流れる。但し、電流(Is)が閾値(It)よりも小さいため、駆動回路230のON状態は維持されない。
2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に配置されると、送電装置20から見た受電装置30のインピーダンス(Z)が一時的に低下する。このため、電流(Is)が一時的に閾値(It)以上になり、出力信号(S)がONになる(図6の[2]参照)。このとき、出力信号(S)はONである。これにより、出力信号(S)がONになり、駆動回路230のON状態が維持される。換言すれば、1次側コイル250は、2次側コイル360に電力を伝送し続ける。
以上の説明から理解されるように、2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に位置していないときには、伝送用電力が殆ど消費されない。一方、2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に位置すると、負荷310の充電が適切に行われる。換言すれば、適切なタイミングで充電を開始する省エネルギー型の電力伝送システム10が得られる。
遅延回路330が充電されるにつれて、送電装置20から見た受電装置30のインピーダンス(Z)が徐々に上昇する。このため、電流(Is)の値が閾値(It)よりも小さくなり、出力信号(S)がOFFになる(図6の[3]参照)。但し、出力信号(S)はONであるため、出力信号(S)もONであり、駆動回路230のON状態が維持される。
受電装置30の負荷310は、徐々に充電され、負荷310の電圧が徐々に上昇する(図6の[4]参照)。このとき、負荷310のインピーダンスが上昇し、送電装置20から見た受電装置30のインピーダンス(Z)が徐々に低下する。このため、電流(Is)が徐々に大きくなり閾値(It)を超える。このとき、出力信号(S)はONになるが、駆動回路230は影響を受けない。即ち、1次側コイル250は、2次側コイル360に電力を伝送し続ける。
受電装置30の負荷310が完全に又は殆ど完全に充電されたとき、電流(Is)が上限値(Imax)に到達し、電流制限回路220が機能する。このため、電流(Is)及び電圧(Vs)が低下する(図6の[5]参照)。電圧(Vs)が閾値(Vt)以下になると、出力信号(S)がOFFになる。これにより、出力信号(S)がOFFになり、駆動回路230はOFF状態に遷移する。
以上の説明から理解されるように、本実施の形態によれば、負荷310の過充電を防止できる。また、適切なタイミングで充電を終了する省エネルギー型の電力伝送システム10が得られる。
充電が完了した後、駆動回路230は、間欠的且つ一時的にOFF状態からON状態に遷移する(図6の[6]参照)。但し、充電が完了しているため、このときの充電動作は、僅かな時間で終了する。このため、伝送用電力を大きく消費することなく、負荷310を充電し続けることができる。充電後の伝送用電力の消費を抑制することが特に重要である場合は、制御回路280による制御を変更すればよい。例えば、マイクロプロセッサで構成した制御回路280を使用して、充電終了後の所定時間の間は駆動回路230をON状態に維持しないようにすれば、このような充電動作の繰り返しを避けることができる。
充電が完了した後、2次側コイル360を1次側コイル250から離しても、駆動回路230は、間欠的且つ一時的にOFF状態からON状態に遷移する(図6の[7]参照)。但し、このときには上述した充電動作が行われない。
本実施の形態による電力伝送システム10は、様々に変形可能である。以下、電力伝送システム10の変形例について、電力伝送システム10との相違点を中心に説明する。
図7を参照すると、第1の変形例による電力伝送システム10Aは、送電装置20Aと、受電装置30(図2参照)とを備えている。送電装置20Aは、電流検出回路260を備えていないことを除き、送電装置20と同様に構成されている。このように構成された電力伝送システム10Aは、電力伝送システム10と同様に動作し、同様の効果を有する。
以下、図2及び図6を参照しつつ図7及び図8を使用して、電力伝送システム10Aの具体的な動作について、電力伝送システム10の動作との相違点を中心に説明する。
まず、2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に位置していないとき、送電装置20Aは、送電装置20と同様に動作する(図8の[1]参照)。
送電装置20Aにおいては、電流(Is)の上限値(Imax)が、送電装置20における上限値(Imax)よりも低く設定されている。このため、2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に配置された状態で駆動回路230がOFF状態からON状態に遷移すると、電流(Is)は、上限値(Imax)に到達する(図8の[2]参照)。これにより、電圧(Vs)は、閾値(Vt)よりも小さくなる(図8の[3]参照)。
送電装置20Aの制御回路280は、駆動回路230がOFF状態からON状態に遷移したタイミングで伝送用電力の電圧(Vs)が閾値(Vt)以下になったことを電圧検出回路270から通知されると、駆動回路230をON状態に維持する(図8の[3]参照)。
図5を参照すると、制御回路280を上述のように動作させるためには、例えば、電流検出回路260の出力信号(S)に代えて、電圧検出回路270の出力信号(S)をON/OFF反転させてOR回路に入力し、且つ、電圧検出回路270の出力信号(S)を遅延させてAND回路に入力すればよい。また、制御回路280をマイクロプロセッサによって構成し、上述のように動作させてもよい。
電流(Is)は、小さくなった後、徐々に大きくなる(図8の[4]参照)。このとき、受電装置30の負荷310は、徐々に充電されている。
電流(Is)が上限値(Imax)に到達すると、電圧(Vs)が低下する(図8の[5]参照)。電圧(Vs)が閾値(Vt)以下になると、出力信号(S)がOFFになり、駆動回路230はOFF状態に遷移する。このとき、受電装置30の負荷310は、充電されている。
図9を参照すると、第2の変形例による電力伝送システム10Bは、送電装置20Bと、受電装置30(図2参照)とを備えている。送電装置20Bは、電圧検出回路270を備えていないことを除き、送電装置20と同様に構成されている。電力伝送システム10及び電力伝送システム10A(図7参照)についての説明から理解されるように、制御回路280を適切に構成することにより、電力伝送システム10Bは、電力伝送システム10と同様に動作する。
図10を参照すると、第3の変形例による電力伝送システム10Cは、送電装置20Cと、受電装置30(図2参照)とを備えている。送電装置20Cは、送電装置20Cの外部に設けられたスイッチ420から通知信号(S)を受けることを除き、送電装置20と同様に構成されている。
図15を参照すると、スイッチ420は、例えばタブレット400の保持孔410の内部に設ければよい。この場合、スイッチ420は、スタイラスペン450の先端によって押されて動作する機械的なスイッチとすればよい。このように構成することで、スイッチ420は、2次側コイル360が1次側コイル250の近傍の適切な位置にあるときに、制御回路280に通知信号(S)(図10参照)を送る。但し、スイッチ420は、タブレット400の別の部位に設けてもよい。また、スイッチ420は、機械的なスイッチでなくてもよい。例えば、スイッチ420は、光センサによってスタイラスペン450の接近を検知して通知信号(S)を出力してもよい。
図10を参照すると、制御回路280は、スイッチ420(即ち、送電装置20の外部)から通知信号(S)を受けているとき、OFF状態にある駆動回路230の間欠的且つ一時的なON状態への遷移を許容する。一方、制御回路280は、通知信号(S)を受けていないとき、駆動回路230をOFF状態に維持する。例えば、制御回路280は、出力信号(S)に加えて、駆動回路230を上述のように動作させる出力信号を駆動回路230に送る。
以下、図2及び図6を参照しつつ図10及び図11を使用して、電力伝送システム10Cの具体的な動作について、電力伝送システム10の動作との相違点を中心に説明する。
まず、制御回路280が通知信号(S)を受けていないとき、駆動回路230は、OFF状態を維持する(図11の[1]参照)。換言すれば、駆動回路230は、間欠的且つ一時的なOFF状態からON状態の遷移を行わず、これにより伝送用電力の消費が更に抑制される。
制御回路280が通知信号(S)を受けると、駆動回路230は、間欠的且つ一時的にOFF状態からON状態に遷移しようとする(図11の[2]参照)。但し、このとき2次側コイル360が1次側コイル250の近傍に位置しているため、ON状態への間欠的且つ一時的な遷移は行われない。即ち、駆動回路230がON状態に遷移すると、電流(Is)が一時的に閾値(It)以上になる(図11の[3]参照)。これにより、駆動回路230のON状態が維持される。
受電装置30の負荷310は、徐々に充電され、負荷310の電圧が徐々に上昇する(図11の[4]参照)。電流(Is)が上限値(Imax)に到達すると、電圧(Vs)が低下する(図11の[5]参照)。電圧(Vs)が閾値(Vt)以下になると、駆動回路230はOFF状態に遷移する。このとき、受電装置30の負荷310は、充電されている。
制御回路280が通知信号(S)を受けている限り、負荷310が充電された後も、駆動回路230は、間欠的且つ一時的にOFF状態からON状態に遷移する(図11の[6]参照)。このため、電力伝送システム10における動作(図6の[6]参照)と同様に、僅かな時間だけ充電動作が行われる。このため、伝送用電力を大きく消費することなく、負荷310を充電し続けることができる。充電後の伝送用電力の消費を抑制することが特に重要である場合は、制御回路280による制御を変更すればよい。例えば、制御回路280が、負荷310が充電された後のOFF状態からON状態への遷移間隔が長くなるように駆動回路230を制御することで、伝送用電力の消費を更に抑制できる。
充電が完了した後、例えばスタイラスペン450(図15参照)を保持孔410から抜き取ることにより通知信号(S)が停止すると、駆動回路230はOFF状態に維持される(図11の[7]参照)。
図10及び図12を参照すると、負荷310の充電中に通知信号(S)が停止すると、駆動回路230はOFF状態に維持される(図12の[5]参照)。より具体的には、負荷310の充電中にスタイラスペン450(図15参照)を保持孔410から抜き取ると、送電装置20は、送電を中止する。
図10及び図13を参照すると、例えばタブレット400(図15参照)の保持孔410に受電装置30を備えないスタイラスペンが誤挿入された場合も、制御回路280は、通知信号(S)を受ける。このため、駆動回路230は、間欠的且つ一時的にOFF状態からON状態に遷移する(図13の[2]参照)。但し、電流(Is)が閾値(It)に到達しないため、駆動回路230は、ON状態を維持しない。
以上の説明から理解されるように、第3の変形例によれば、受電側の機器が受電可能な位置にあることを、通知信号(S)によって確実に検知できる。更に、駆動回路230の間欠的且つ一時的なOFF状態からON状態の遷移によって、受電側の機器が適切な受電装置30を備えていることを検知できる。
図14を参照すると、第4の変形例による電力伝送システム10Dは、送電装置20Dと、受電装置30Dとを備えている。受電装置30Dは、遅延回路330を備えていないことを除き、受電装置30と同様に構成されている。送電装置20Dは、第3の変形例における送電装置20C(図10)と同様に構成されている。但し、送電装置20Dは、送電装置20Cと少し異なるように動作する。より具体的には、送電装置20Dの制御回路280は、送電装置20の外部のスイッチ420から通知信号(S)を受けているとき、OFF状態にある駆動回路230をON状態に遷移させる。また、制御回路280は、通知信号(S)を受けていないとき、ON状態にある駆動回路230をOFF状態に遷移させる。
図11及び図14を参照すると、第4の変形例による電力伝送システム10Dは、第3の変形例による電力伝送システム10Cと少し異なるように動作する。より具体的には、制御回路280が通知信号(S)を受けていないとき、駆動回路230はOFF状態を維持する(図11の[1]参照)。制御回路280が通知信号(S)を受けると、駆動回路230はON状態に遷移し、受電装置30の負荷310が充電される(図11の[3]及び[4]参照)。換言すれば、送電装置20Dは、通知信号(S)を受けたときに充電を開始する。負荷310の充電が終了すると、駆動回路230はOFF状態に遷移する(図11の[5]参照)。また、負荷310の充電中に通知信号(S)が停止したときも駆動回路230はOFF状態に遷移する(図12の[5]参照)。
第4の変形例における送電装置20Dは、受電側の機器が適切な受電装置30(図2参照)又は受電装置30Dを備えていることを検知できない。但し、遅延回路330を備えていない受電装置30Dにも適切に充電できる。
本発明による電力伝送システムは、以上に説明した変形例に加えて、更に様々に変形可能である。例えば、図10を参照すると、第3の変形例による送電装置20Cは、検出回路として電流検出回路260及び電圧検出回路270を備えているが、送電装置20Cは、電流検出回路260及び電圧検出回路270のいずれか一方のみを備えていてもよい。
10,10A,10B,10C,10D 電力伝送システム
20,20A,20B,20C,20D 送電装置
210 電源
220 電流制限回路
222 コンパレータ
224 FET
230 駆動回路
232 発振回路
234 FET
240 1次側整合回路
242 LPF
250 1次側コイル(送電アンテナ)
260 電流検出回路(検出回路)
262 コンパレータ
270 電圧検出回路(検出回路)
272 コンパレータ
280 制御回路
290 1次側伝送経路
30,30D 受電装置
310 負荷
320 定電圧回路
330 遅延回路
340 整流回路
350 2次側整合回路
360 2次側コイル(受電アンテナ)
390 2次側伝送経路
400 タブレット
410 保持孔
420 スイッチ
450 スタイラスペン
L1 コイル
R0 電流検出抵抗
R1,R2,R3,R4 抵抗
C1 キャパシタ

Claims (15)

  1. 送電装置と受電装置とを備える電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、電源と、1次側コイルと、1次側伝送経路とを備えており、
    前記電源は、前記1次側伝送経路によって前記1次側コイルと接続されており、
    前記受電装置は、負荷と、2次側コイルと、2次側伝送経路とを備えており、
    前記負荷は、前記2次側伝送経路によって前記2次側コイルと接続されており、
    前記電源は、前記1次側コイルに伝送用電力を供給し、
    前記伝送用電力は、前記1次側コイルから前記2次側コイルに非接触で伝送されて、前記負荷に供給され、
    前記送電装置は、前記伝送用電力の電流を、所定の上限値を超えないように制限する
    電力伝送システム。
  2. 請求項1記載の電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、前記1次側伝送経路に接続された1次側整合回路を備えており、
    前記受電装置は、前記2次側伝送経路に接続された2次側整合回路を備えており、
    前記1次側整合回路及び前記2次側整合回路は、前記受電装置のインピーダンスが高くなると前記送電装置から見た前記受電装置のインピーダンスが低くなるように設定されている
    電力伝送システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、電流制限回路と、駆動回路と、検出回路と、制御回路とを備えており、
    前記電流制限回路、前記駆動回路及び前記検出回路は、前記1次側伝送経路に接続されており、
    前記制御回路は、前記検出回路と前記駆動回路との間に接続されており、
    前記駆動回路は、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給を許容するON状態と、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給を停止させるOFF状態との間を遷移可能であり、
    前記電流制限回路は、前記伝送用電力の電流が前記所定の上限値に達すると、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給を制限し、
    前記検出回路は、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給が制限されたことを検出して前記制御回路に通知し、
    前記制御回路は、前記伝送用電力の前記1次側コイルへの供給が制限されたことを前記検出回路から通知されると、前記ON状態に維持されていた前記駆動回路を前記OFF状態に遷移させる
    電力伝送システム。
  4. 請求項3記載の電力伝送システムであって、
    前記受電装置は、インピーダンス調整手段を備えており、
    前記インピーダンス調整手段は、前記2次側コイルが前記1次側コイルの前記近傍に移動したとき、前記受電装置のインピーダンスを一時的に上昇させる
    電力伝送システム。
  5. 請求項4記載の電力伝送システムであって、
    前記受電装置は、遅延回路と、定電圧回路とを備えており、
    前記定電圧回路は、前記2次側伝送経路に接続されており、
    前記遅延回路は、前記2次側整合回路と前記定電圧回路との間に接続されており、
    前記遅延回路は、前記インピーダンス調整手段として機能する
    電力伝送システム。
  6. 請求項4又は請求項5記載の電力伝送システムであって、
    前記検出回路は、前記伝送用電力の電流が所定の閾値以上になったことを検出して前記制御回路に通知し、
    前記制御回路は、前記伝送用電力の電流が前記所定の閾値以上になったことを前記検出回路から通知されると、前記駆動回路を前記ON状態に維持する
    電力伝送システム。
  7. 請求項4又は請求項5記載の電力伝送システムであって、
    前記検出回路は、前記伝送用電力の電圧が所定の閾値以下になったことを検出して前記制御回路に通知し、
    前記制御回路は、前記駆動回路が前記OFF状態から前記ON状態に遷移したタイミングで前記伝送用電力の電圧が前記所定の閾値以下になったことを前記検出回路から通知されると、前記駆動回路を前記ON状態に維持する
    電力伝送システム。
  8. 請求項3乃至請求項7のいずれかに記載の電力伝送システムであって、
    前記2次側コイルが前記1次側コイルの近傍に位置していないとき、前記OFF状態にある前記駆動回路は、間欠的且つ一時的に前記ON状態に遷移する
    電力伝送システム。
  9. 請求項3乃至請求項7のいずれかに記載の電力伝送システムであって、
    前記制御回路が前記送電装置の外部から通知信号を受けているとき、前記OFF状態にある前記駆動回路は、間欠的且つ一時的に前記ON状態に遷移する
    電力伝送システム。
  10. 請求項9記載の電力伝送システムであって、
    前記送電装置の外部に設けられたスイッチが、前記制御回路に前記通知信号を送る
    電力伝送システム。
  11. 請求項9又は請求項10記載の電力伝送システムであって、
    前記制御回路は、前記通知信号を受けていないとき、前記駆動回路を前記OFF状態に維持する
    電力伝送システム。
  12. 請求項3記載の電力伝送システムであって、
    前記制御回路は、前記送電装置の外部から通知信号を受けているとき、前記OFF状態にある前記駆動回路を前記ON状態に遷移させる
    電力伝送システム。
  13. 請求項12記載の電力伝送システムであって、
    前記制御回路は、前記通知信号を受けていないとき、前記ON状態にある前記駆動回路を前記OFF状態に遷移させる
    電力伝送システム。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の電力伝送システムの送電装置として機能する
    送電装置。
  15. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の電力伝送システムの受電装置として機能する
    受電装置。
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