JP2015532986A - 通信レイテンシー平準化装置、方法、およびシステム - Google Patents

通信レイテンシー平準化装置、方法、およびシステム Download PDF

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Abstract

通信レイテンシー平準化装置、方法、およびシステム(TLL)は、“Point−of−Presence”のような電子取引注文管理インフラを提供する。これらインフラは、ネットワークアクセスポイントにおいて送信媒体を介して異なる取引主体から電子取引注文を受け取りルーティングする。これらインフラは、取引注文が電子市場センタへ到着し執行される前に、ある程度の通信レイテンシーを生じさせる。これにより、高速取引参加者が利用するレイテンシーアービトラージおよび/またはオーダブックアービトラージを抑制する。【選択図】図1A

Description

本願は、通信レイテンシー平準化方法(TRANSMISSION LATENCY LEVELING)および技術(以下「TLL」)の様々な新規イノベーションおよび発明を開示および記載する。本願は、著作権、マスクワーク、および/または知的財産保護による保護を受ける内容を含む。この知的財産権の所有者は、本開示を特許庁ファイル/レコードにおける公開公報においてファクシミリコピーすることにつき異議はない。その他の場合においては全ての権利を留保する。
<優先権>
本願は非仮出願であり、35 U.S.C 119およびパリ条約に基づき以下の出願の優先権を主張する:米国仮出願第61/700,094号、2012年9月12日出願、発明の名称“Provisions for Reducing the Advantages of High−Frequency Trading in Financial Markets”;米国仮出願第61/758,508号、2013年1月30日出願、発明の名称“Provisions for Reducing Effectiveness of Order Book Arbitrage on a Securities Trading Venue”;米国仮出願第61/876,200号、2013年9月11日出願、発明の名称“CONGESTION FAILOVER AND RELIABLITY ENHANCED ORDER PLATFORM APPARATUSES,METHODS AND SYSTEMS”;米国仮出願第61/753,857号、2013年1月17日出願、発明の名称“Binary Search Tree with Worst−Case−Optimized, Time−Deterministic Insert and Search Operations for a Finite Key Space”。
上記全出願は、参照により本願に組み込まれる。
本発明は一般に、電子取引プラットフォームの装置、方法、およびシステムに関するものである。具体的には、通信レイテンシー平準化装置、方法、およびシステム(TLL)を含む。
消費者は、オークションベースシステムを用いて商品を売買する。このオークションベースまたは交換ベースシステムは、オークションベースオンラインショッピングサイト、オンラインチケット予約システム、電子マーケット、その他取引所を含む。
個人投資家およびトレーダは、証券(例えば株や債券)、外国為替、その他金融派生商品を電子取引プラットフォーム上で売買する。NASDAQ、NYSE、Arca、Globex、London Stock Exchange、BATS、Chi−X Europe、TradeWeb、ICAP、Chicago’s Board of Tradeなどの電子取引プラットフォームは、仮想市場を提供する。この仮想市場は、売買者が金融商品を売買する情報技術インフラを備える。トレーダは、例えばパーソナルコンピュータユーザインターフェースなどの電子端末を介して電子取引プラットフォームに対してビッドを送信する。電子取引プラットフォームは、金融商品の値付け情報を反映するリアルタイムのアスク情報とビッド情報を、他の取引主体のコンピュータ端末に対して通信ネットワークを介して送信する。
通信レイテンシー平準化技術(TLL)は、例えば“Point−of−Presence”または“POP”のような電子取引注文管理インフラを提供する。これらインフラは、ネットワークアクセスポイントにおいて送信媒体を介して異なる取引主体から電子取引注文を受け取りルーティングする。これらインフラは、取引注文が電子市場センタへ到着し執行される前に、ある程度の通信レイテンシーを生じさせる。これにより、高速取引参加者が利用するレイテンシーアービトラージおよび/またはオーダブックアービトラージを抑制する。
添付する図面は、本明細書に基づき、非限定的な発明の側面、実施形態、特徴の様々な例を示す。
TLLの実施形態においてレイテンシーアービトラージを抑制する例を示す。
TLLの実施形態においてオーダブックアービトラージを抑制する例を示す。
TLLの実施形態においてアービトラージを抑制するTLL Point of Presence(POP)メカニズムのインフラ例を示す比較図である。 TLLの実施形態においてアービトラージを抑制するTLL Point of Presence(POP)メカニズムのインフラ例を示す比較図である。
TLLの実施形態においてTLLビッドデータ収集のためのTLLプラットフォームと提携主体との間のデータフローを示すデータフロー図である。
TLLの実施形態においてレイテンシーアービトラージを抑制するPOPルーティングを示すロジックフローである。
TLLの実施形態におけるTLLのユーザインターフェース例である。 TLLの実施形態におけるTLLのユーザインターフェース例である。
TLLの実施形態におけるTLLネットワークインフラを示すデータ図の例である。 TLLの実施形態におけるTLLネットワークインフラを示すデータ図の例である。 TLLの実施形態におけるTLLネットワークインフラを示すデータ図の例である。
TLLの実施形態において、通信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを介してレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す図である。 TLLの実施形態において、通信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを介してレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す図である。 TLLの実施形態において、通信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを介してレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す図である。 TLLの実施形態において、通信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを介してレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す図である。 TLLの実施形態において、通信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを介してレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す図である。 TLLの実施形態において、通信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを介してレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す図である。 TLLの実施形態において、通信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを介してレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す図である。 TLLの実施形態において、通信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを介してレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す図である。
TLLの別実施形態を示すデータフロー図である。
TLLの実施形態における、最悪ケースに最適化した、時間決定的インサートの、有限キー空間において検索を実施する、バイナリサーチツリーの実施形態を示す図である。 TLLの実施形態における、最悪ケースに最適化した、時間決定的インサートの、有限キー空間において検索を実施する、バイナリサーチツリーの実施形態を示す図である。 TLLの実施形態における、最悪ケースに最適化した、時間決定的インサートの、有限キー空間において検索を実施する、バイナリサーチツリーの実施形態を示す図である。 TLLの実施形態における、最悪ケースに最適化した、時間決定的インサートの、有限キー空間において検索を実施する、バイナリサーチツリーの実施形態を示す図である。
TLLコントローラの例を示すブロック図である。
1実施例において、Point−of−Presence(POP)アクセスポイントがインストールされ、市場参加者から取引注文を受け取り、その注文をデータ取引所に引き渡して執行させるように構成される。POPに対するまたはPOPからの送信により、通信レイテンシーがさらに増える可能性がある。これは市場参加者の場所(送信距離など)、送信媒体(例えばケーブル、マイクロ波など)、回路、その他情報技術インフラおよび/または送信速度などによる。例えば、POPとデータ取引所または市場参加者端末を接続するために必要なデータケーブル長は、通信レイテンシーを生じさせるために利用することができる。この通信レイテンシーは、通信ケーブル長を調整することにより制御できる。
1実施例において、POPは非インテリジェントネットワークハードウェアを備える。同ハードウェアは、注文を受け取る入力ポートに接続する少なくとも1つの通信リンク、および受け取った注文をデータ取引所および/またはその他主体へ送信する出力ポートに接続する通信リンクを含む。他実施例においてPOPは、プロセッサが命令セットを実施するためのコンピュータ実行可能命令を格納したコンピュータ読取可能媒体を備える。
図1A〜図6Hで説明する実施例は、金融商品取引のための市場データセンタとデータ取引所を含んでいる。しかしTLLは、任意のアクションベースシステムまたは電子市場に対して適用することができる。例えばアドエクスチェンジ(ディスプレイ、モバイル、ラジオ、検索、ビデオ、など)、オンライン航空チケット/ホテル予約システム、オンラインオークションショッピングシステム、MMORG内におけるバーチャルワールドゲーム内市場、などに対して適用することができるが、これらに限らない。TLLは、レイテンシーおよび/またはリソースアクセスを考慮する必要がある任意の電子メッセージングシステムに対して適用することができる。例えばオンラインビデオゲームにおいては、プレイヤがメッセージを送受信する速度がゲームの状況を理解し反応することができる速度を決定し、プレイヤが他のプレイヤよりも先に反応することができる。TLLにより、プレイヤはゲームに勝つことができる。このようにTLLは、オークションベースシステムにおいて、情報やリソースに対して画一的にフェアアクセスする機能を提供できる。
図面内の各参照番号の先頭部分は、参照番号を導入および/または詳細説明する図面を示す。例えば参照番号101は、図1に記載されおよび/または導入される。参照番号201は、図2において導入される。以下同様である。
<通信レイテンシー平準化(TLL)>
図1Aは、TLLの実施形態におけるレイテンシーアービトラージを抑制する例を示す。1実施例において、金融商品取引市場の参加者は、情報技術インフラを利用してマーケットデータフィードを他の市場参加者よりも速く取得することができ、これにより他の市場参加者が市場変化に対して反応する前に取引戦略を形成して実行することができる。
例えば1実施例において、市場参加者からの注文が実施される場所は、注文が受け付けられる場所でもあり、ここから相場レポート、執行済取引、その他市場データが一般に配信される。同じ場所および/または市場センタ近傍において取引主体の位置を確定する(例えば同一場所に配置する)ことにより、市場参加者は市場データアップデートを、データ配信時間がより長くかかるその他市場参加者よりも先に受け取ることができる。1実施例において、この市場データ送信アドバンテージは、様々な要因によって生じる。例えば、位置的アドバンテージ(例えば送信距離がより短い)、送信媒体(例えばケーブル、マイクロ波など)、回路抵抗、その他情報技術インフラのアドバンテージ、および/または送信速度アドバンテージなどであるが、これに限られない。
1実施例において市場データは、相場、最終取引フィード、および/またはその他市場情報を含む。1実施例において市場センタ120は、任意種類の取引所、市場データ配信者、代替取引システム、Electronic Communication Network(ECN)、データプール、などを含む。1実施例において市場センタは、取引注文を実施するデータ取引所を備える。別実施例において市場センタは、マッチングエンジンとスマートルータを備える。スマートルータは、注文をマッチングし、ルーティングし、および/または1以上のデータ取引所へ再ルーティングする。このデータ取引所は、市場センタと提携しているもの、または他の市場センタである。
市場参加者は、高速取引(HFT)参加者を含むが、これに限られない。市場参加者は高速データ通信のアドバンテージにより、“レイテンシーアービトラージ”として知られるストラテジを取ることができる。図1Aに示すように、1実施例において、例えば取引システムを市場センタ120近くに配置するなどにより、HFT参加者102cは市場データ(例えば“Coca Cola株”の価格更新103など)を、取引システムが市場センタ120からより離れている他の市場参加者102a−bよりも早く受け取ることができる。HFT参加者102cは次に、他参加者がCoca Cola株価の市場データ103を受け取るよりも前に、新たに受け取った市場データに基づき取引を実行する。例えばCoca Cola株を購入する(104)。その結果、参加者102a−bはCoca Cola株価変化103に基づき注文を生成および実行することになり、一方でHFT参加者103cはすでにCoca Cola株の取引104を送信しているので、新たな価格変化が生じる可能性がある。1実施例において、HFT参加者以外の市場参加者(例えばブローカ、個人投資家、その他自身の取引端末でデータ送信アドバンテージを享受する取引主体)は、意図するか否かを問わずレイテンシーアービトラージのアドバンテージを得ることができる。
1実施例において、TLLインフラは“point of presence(POP)”構造110を提供し、レイテンシーアービトラージを緩和し、より多くの参加者がフェアな市場にアクセスできるようにする。例えば図1Aに示すように、TLLは市場の執行センタ120から、注文受付と市場データフィードの公開ソースを分離する。1実施例において、TLLは注文を市場センタ120へ直接送信することを許可せず、取引注文をPOP110へ送信または再ルーティングすることを要求する。取引注文はPOP110から市場センタ120へ送信される。1実施例において、相場価格(例えば103)を受け取りまたは取引が実行されると、そのデータは市場センタ120からPOP110へ送信される。POP110はこれを公開配信する。同様に取引注文は、POP110において再ルーティングされる(例えば105)。
1実施例においてPOP110は、ハードウェアアクセスポイントを備える。このハードウェアアクセスポイントは、プロセッサ、メモリユニット、1以上のデータI/Oポート、などを備え(図6などを参照)、ケーブル、無線、マイクロ波など様々な通信媒体を介して市場センタ120および/または市場参加者、取引データ端末などに接続される。1実施例においてPOPアクセスポイントは、市場センタ120のマッチングエンジンから物理的に分離することもできるし、分離しないこともできる。マッチングエンジンは注文を実行し、および/またはマッチングと他市場センタへのルーティングを実施する。例えばPOPアクセスポイントが市場センタの外に配置されている場合、POPアクセスポイント110と市場センタ120との間の距離はデータ信号を通信する余分な時間を生じさせる。他実施例においてPOPアクセスポイントは市場センタ内に配置され、POPアクセスポイント周りに追加ケーブルが取り付けられ、これによりPOPアクセスポイントから市場センタへデータ信号が到着するための余分な通信時間を生じさせる。図2において、POPアクセスポイント110のその他物理的仕様(例えば通信媒体タイプ(例えばケーブル、無線、マイクロ波など)、ケーブル長、抵抗などの電気回路パラメータ、通信時間測定)を示す。
別実施例において、ユーザインターフェースなどを介して、POPアクセスポイントのケーブル長、回路抵抗、および/またはその他ハードウェアパラメータを調整することができる。これにより、POPアクセスポイントが生じさせる通信レイテンシーを調整することができる。
1実施例においてTLL/POP構造は、HFT参加者102cが同一場所に存在することによるアドバンテージを減少させる。取引システムをPOPに配置しているHFT参加者102cは、POP110から市場センタ120への往復レイテンシーによって遅延したデータフィードを受け取る。よって低レイテンシーフィードのアドバンテージに基づくHFTストラテジ(例えば104)は、必ずしもその他参加者102a−bが市場データを受け取る前の市場データに基づき実行されるとは限らない(例えば108)。
別実施例において、図1Dに示すように、データ取引所122は取引注文を第2場所(他の取引所、ECNなど)へルーティングする。この場合、市場センタ120からPOP110へのレイテンシー(例えば市場センタ120がPOPを介して最終取引フィードを含む市場データを公開するよう要求することにより生じる追加レイテンシー)と、POPから第2場所へのレイテンシー(例えばHFT参加者がPOPを介して注文を送信するよう要求することにより生じる追加レイテンシー)との合計が、市場センタ120から第2場所へのレイテンシーを超過していれば、市場センタからの注文はHFT参加者による干渉なしで安全に第2場所へルーティングされる。システムに追加レイテンシーを導入することにより、レイテンシーアービトラージの不公平なアドバンテージは減殺される。
図1Bは、TLLの実施形態においてオーダブックアービトラージを抑制する例を示す。1実施例において、図1Aで説明したように、HFT参加者102bは市場データフィードを他の参加者102bよりも速く受け取り、他市場参加者102bが市場フィードに対して反応しまたはこれを受け取ることができるよりも前にHFT参加者102cが取引を実行できるようにしようとする。このようなHFT取引ストラテジの例として、オーダブックアービトラージ戦略がある。オーダブックアービトラージは、市場情報を伝搬する際に市場センタが市場情報を処理する前にこれを処理して動作することにより、遅延によるアドバンテージを利用する。よって市場センタがより新しい情報を有している場合、未実行の取引を実行させる。
例えば多くの市場センタは、参加者が“ミッドポイントペッグ”で注文できるようにしている。そのリミット価格は市場センタによって動的調整され、常に全米最良気配(NBBO)価格の中間となる(例えば121)。ミッドポイントペッグ注文は、現在のNBBOの中間価格でのみ実行するよう意図されている。例えば注文が古いNBBOに基づき値付けされている場合、注文価格は最新NBBOの中間価格ではなく、注文は取引されないかまたは最新ミッドポイント価格よりも劣る価格で取引されることになる。
例えば市場Aにおいて、NBBOは.10×.12で計算され、ミッドポイントは.11となる。市場が新たなNBBO.11×.13へ移動した場合、新たなミッドポイントは.12となり、取引注文データをこれにしたがって更新して有効なミッドポイントペッグストラテジとなるようにする必要がある。市場Aが必要な更新時間よりも前にHFT参加者が新たなミッドポイント(.12)を取得すると、HFT参加者は市場Aにおいて.11で購入し、即座に/同時にこれを他の市場において.12で売却する可能性がある。これは.01の“リスクなし”アービトラージである。このシナリオは、再値付けされる注文とは異なる(例えばU.S.Securities and Exchange Commission’s Regulation NMS(Regulation NMS)などの法規に基づくもの)。すなわち市場Aにおいて、NBBOは.10×.12で計算されるとともに、市場Aは.09でビッドを受け付ける。市場が動いて新たなNBBOが.09×.11となり、市場Aが更新するのが間に合わない場合、残りの.09の買い注文とマッチングするため、.09の売り注文を許可しない(Regulation NMSは.10ビッドを禁止するため)。これに代えて、市場Aのビッドに対してペッグされた注文があり、NBBOが.10×.12で計算される場合、市場が動いてNBBOが.09×.11となり市場Aが更新するのが間に合わなければ、ビッド.10にペッグされた注文を有していることになる。このようにHFT参加者は、.10で売り、即座に他市場において.09で買うことを試みる。
1実施例において、ペッグされているリミット価格は、市場センタがアクセス可能な市場データを参照して定める。市場センタが連結市場データフィードを用いてNBBOを決定するとともに、HFT参加者102cが市場センタと同じ位置に配置され専用市場データフィード(例えば専用のもの、またはExegy、Redline、Wombatなどの3rdパーティーticker plantsのもの)を用いる場合、HFT参加者102cは市場センタがNBBOアップデートを処理する前に、NBBOアップデートを処理し、注文を送信し、ミッドポイントペッグ注文を実行(例えば114参照)することができる。
例えばNBBOが.10×.12から.08×.10に変化した場合、HFT参加者102cはミッドポイントリミット売り注文を即座に送信して.11(元のNBBOのミッドポイント)で実行することを試みることにより、そのオーダブックストラテジ130を実行する。データフィードが遅い市場センタがNBBO変化を未だ知らない場合、HFT102cミッドポイント売り注文に対してミッドポイントペッグ買い注文を取引する可能性がある。このときの価格は最新NBBOよりも劣っている。よってペッグ注文は、現在のNBBOの外で実行され、注文の意図から外れることになる。市場センタがHFT参加者と同じNBBOアップデートを有していれば、ペッグ注文は新たなNBBOのミッドポイント(.09)に再値付けされ、HFT参加者はペッグ注文を実行できない。このアービトラージストラテジは、その他注文タイプのアドバンテージを得るため同様に用いられる場合もある。例えば更新後NBBOよりも積極的に値付けされるが従前はNBBOの範囲内であった“hidden”注文である。
1実施例において、TLLは図1Aと同様のインフラを採用し、オーダブックアービトラージを抑制することができる。例えば取引注文は市場センタに対して直接送信されない。代わりに取引注文はPOP110に対して送信され、ここから市場センタに対して送信される。一方で市場センタは、直接専用データフィードを用いて自身の市場データを更新する。このように全ての市場参加者102bはNBBOアップデート117を受け取ることができ、自身の取引端末インターフェース119を介して最新のミッドポイントペッグデータに基づきビッド/オファー要求を実行することができる。
例えばHFT参加者121が市場データアップデート135を受け取り処理する時間がtaであり、HFT参加者121がアービトラージストラテジ注文を市場センタに対して送信する時間がtbであり、市場センタが市場データアップデートを受け取り処理する時間がtcである場合、HFT参加者102cはta+tb<tcが成り立つ限りアービトラージを実施できる。HFT参加者102cがtaとtbをtcに対して減少させる手法は様々ある。例えば市場データは、全市場センタからのデータを含む連結市場データフィードを介して配信されるが、各市場センタは自身の取引と値付けデータの専用データフィードも提供する。連結プロセスの性質により、連結市場データフィードは一般に専用フィードと比較して遅延する。よって市場センタが連結市場データフィードを用い、HFT参加者102cが専用フィードを用いる場合、taは遅延がなくtcよりも遥かに小さい。tbも“同一場所”によって減少させることができる。例えばHFT参加者102cは、自身のサーバを市場センタに対して物理的に近い場所に配置し、送信時間の遅延を抑制することができる。
1実施例において市場センタは、tcを減少させてアービトラージストラテジが起こり得る不均衡性を反転させることを試みる。これは専用フィードとより高速な技術を用いて実施される。しかし技術の進歩速度は速いので、結果として参加者と市場センタがレイテンシーを相手方の最新進歩よりも小さくすることを続ける、終わりのない“せめぎ合い”が起こるに過ぎない。よってこれは市場センタにとってコスト効率のよいビジネス戦略ではない。したがって多くはHFT参加者の技術と競争することを試みることはない。代わりにTLLは、tcを抑制するコスト高な技術競争ではなくtbを増やすことによりアービトラージ機会をなくすインフラを、例えばPOPを介して提供する。
1実施例において、tbはPOP110から市場センタへのレイテンシーにより増え、ta+tb>tcとなる。よって図1Bで説明したオーダブックアービトラージストラテジのようなアービトラージ戦略は、このインフラにおいては有効性が格段に低い。HFT参加者がデータアップデートを処理して市場センタに対し注文を送信するのにかかる時間は、少なくとも専用データフィードからPOP110までのレイテンシーと、POP110から市場センタまでのレイテンシーとの合計となる。これら2つのレイテンシーの合計は、専用データフィードから市場センタへの直接ルートのレイテンシーよりも大きいので、市場センタは同じデータに基づきHFT参加者から注文を受け取る前に、新たなデータを受け取り処理することができる。よって市場センタは、HFT参加者とシステム速度で競争することなしに、HFT参加者がオーダブックアービトラージを実施する能力を大幅に減殺することができる。
図1Cは、TLLの実施形態においてアービトラージを抑制するTLL POPメカニズムのインフラ例を示す比較図である。1実施例において、図1C(a)に示すように、TLL/POPインフラがない場合、HFT参加者121は、市場データが生成され配信されるデータ取引所122a−bに近いかまたは同じ場所に位置しており、取引注文は取引所A122aや取引所B122bで実行される。
例えばブローカ125が、クライアント130(例えばHFTではない取引主体)に代わって取引注文131をデータセンタ1 120aにおける取引所122aに対して送信し、第2注文132をデータセンタ2 120bにおける取引所122bに対して送信したものとする。物理的位置のアドバンテージにより、HFT121はブローカ125が送信した注文131に関する注文実行情報131を含む市場データ135を、取引所122aから受け取ることができる。HFT121は内部的にこの情報と同期し、市場データに対して反応することができる。例えばHFT121は、注文131の実行に関して取得した情報に基づき、注文3を生成し、および/または取引所B122bにおけるペンディング注文をキャンセル(133)する。したがって、ブローカ125とデータセンタ2 120bとの間の距離に起因して、HFT121は注文1 131が実行された後、注文2 132が取引所B122bに到着する前に、更新後の市場情報に対して行動することができる。これにより注文2 132は、古くなった市場データに基づく不利益な取引注文(例えば注文1が実行される前)となる。
他実施例において、図1C(b)に示すTLL POPインフラにより、TLLは注文受領と市場データフィードの公開ソースを、市場の実行センタ122aから分離することができる。1実施例において、全ての取引注文はPOPアクセスポイント110に対して送信しなければならず、POPは取引注文を取引所実行TLL122aに対して送信する。例えばブローカ125は、注文1 131をPOP110に対して送信し、TLLにおいて注文131を実行する。1実施例においてTLLは、市場データ135(例えば注文1の実行を反映した更新後データを含む)をPOP110経由で配信し、POP110はその市場データ135をHFT121に対して引き渡す。
1実施例において、注文1 131の実行を反映した更新後市場データ135をHFT121がPOP110経由で取得すると、HFT121が市場変化に対して即座に反応したとしても、HFT121は注文をデータセンタ2 120bにおける取引所122bに対してルーティングすることになる。このように、余剰送信時間、例えばデータセンタ1におけるHFT121からデータセンタ2におけるHFT121に対する送信時間により、HFT注文のレイテンシーが増加する。注文1の実行131を反映した市場データ135に基づきデータセンタ2 120bにおけるHFT121が注文3 133を送信および/またはキャンセルすることができる時刻までに、ブローカ125の注文2 132はデータセンタ2 120bに到着し(例えば注文2 132は、TLLにおいて実行することを意図してないので、データセンタ120bに対して直接送信される)、取引所B12bにおいて実行される。よって注文3は、注文2 132に対する更新後市場データの観点から何らアドバンテージを有さない。
例えばブローカ125からデータセンタ2 120bまで注文2 132を送信する時間は89msであり;POPアクセスポイント110によって生じる送信時間レイテンシー(例えば追加ケーブル長、回路抵抗など)は、市場データ135をTLL122aからPOP110、さらにHFT121へ送信する時間30msを含み;HFT21からデータ取引所B 122bへの送信時間は60msであるとすると、合計レイテンシーは90msとなる。1実施例において、POPおよび/またはTLLは、注文が送信されおよび/または受信されたタイミングを推測し、測定し、および/またはシグナリングする必要はない。代わりにPOPの物理構成は、上述の追加レイテンシーを生じさせる。したがって注文3は、注文2が到着した後に取引所Bへ到着する。
図1Dは、TLLの実施形態において注文予測におけるレイテンシーアービトラージを抑制する別実施例を示す。1実施例において、TLL122aは最新市場に基づき注文を動的にルーティングする。TLL122aから取得した市場データ135は、最終取引フィードを含む。HFT121はこれを利用して注文を予測する。例えば図1D(b)に示すように、HFT121がTLL122aから市場データ135を取得して最新実行済注文を得たとき、TLL122aは注文134を他のデータセンタ(例えばデータセンタ2 120b)へルーティングするので、HFT121はデータセンタ2 120bにおけるデータ取引所122bにルーティングされ実行される注文134を予測することができる。POPアクセスポイント110がない場合、図1D(a)に示すように、HFT121はルーティングされた注文134に対して有利な注文133を即座に生成し、その注文133をデータ取引所122bに対して送信する。これによりルーティングされた注文134は不利益となる。例えば注文134に含まれているビッド/オファーは成功せず、不利な価格で実行される。
他実施例において、図1D(b)に示すように、POPアクセスポイント110がある場合、注文1の実行によるアップデートを含む市場データ135はPOP110に対して送信され、POP110は市場データ135をHFT121に対して送信する。ルーティングされた注文134に対して有利となるようにHFTが生成した注文133は、データ取引所122bに対してルーティングする必要がある。POP110を介してHFT121に対して最新市場データ135を配信するレイテンシーおよび/または注文1 133の送信時間により、注文133がデータ取引所122bに到着する時刻までに、注文134はデータ取引所122bに到着し実行され、よって不利益とはならない。
図1A〜図1Dで説明した例は、HFT市場参加者と非HFT市場参加者を示しているが、これらレイテンシーアービトラージおよび/またはオーダブックアービトラージは、HFT参加者および/または非HFT参加者の任意の組み合わせ間で生じ得ることに留意されたい。POPハードウェアアクセスポイントは、様々な市場参加者に対して適用することができる。レイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する例と様々なシナリオについては、図6A〜図6Hで説明する。
図2は、TLLの実施形態におけるTLLサーバ220とPOP210との間のデータフロー、TLL市場データ配信および取引注文実行の提携取引主体を示すデータフロー図である。実施形態において、TLLサーバ220、その提携および/または独立POP210、市場センタ240、市場参加者202a−n、HFT参加者202x、TLLデータベース219、などは、通信ネットワーク(例えばインターネット、通信ネットワーク、決済処理ネットワーク、電話ネットワーク、携帯ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク、3G/4Gネットワークなど)を介して市場データアップデートおよび/または取引注文リクエストを相互通信する。
1実施例において、様々な市場参加者202a−nは、市場センタ240と通信して例えばビッドリクエストおよび/またはオファーリクエスト201a−bなどの取引注文を実施する。1実施例において、市場参加者は個人投資家、ブローカ、ポートフォリオマネージャ、などを含むが、これに限らない。1実施例において、注文データ201a−bは市場参加者202a−bから市場センタ240に対して直接送信されず、上述のようにPOP210を介してルーティングされる。
1実施例において、市場センタ240は1以上の集中および/または分散電子取引プラットフォームおよび/または市場取引所を備える。例えばNASDAQ、NYSE、BATS、Direct Edge、Euronext、ASXなどを含むが、これに限らない。1実施例において、市場センタ240はビッド/オファーデータフィード204を取得およびアップデートし、その市場データアップデート206を参加者に対して提供する。1実施例において、市場データアップデート206は、HFT参加者202xに対して直接提供される専用フィードを含む。リアルタイム市場データフィードは、CSVファイルフォーマット、ITCHプロトコルを介したもの、および/またはその他電子取引プロトコルによるものを含む。これは様々な金融データベンダからのデータフィードを含む。例えば、Google、Knoema、Netfonds、Oanda、Quandl、Yahoo、Xigniteなどを含むが、これに限らない。1実施例において、HFT参加者202xはCSVファイルをパースして市場データ情報を取得する。QuandlからのCSVファイルをテストする疑似コードセグメントは、例えば以下のようなものである:
Figure 2015532986
他実施例において市場センタ240は、HFT参加者202xのための市場データフィードを含む(Secure)Hypertext Transfer Protocol(HTTP(S))POSTメッセージを、XML形式でフォーマットしたデータの形態で生成する。XML形式データを含むHTTP(S)POSTメッセージの形態の市場データフィード206のリスト例を、以下に示す:
Figure 2015532986
1実施例においてHFT参加者202xは、市場データフィード206を取得すると、自身の取引ストラテジに基づき取引注文207を生成する。例えば最新のビッド/オファー価格に基づくビッドリクエストなどである。そして注文を送信するためPOPを検索/照会する。例えば1実施例において、TLLは、参加者の地理的位置、意図する取引交換タイプなどに基づき、取引注文をPOPに対してルーティングする。例えばHFT参加者202xは、データベーステーブル(例えば図6のPOP919c)に対してPHP/SQLコマンドを発行してPOPをクエリする。HFT参加者の位置と意図する取引交換に基づきPOP210をクエリするPOPクエリ207の例を、PHP/SQLコマンドの形態で以下に示す:
Figure 2015532986
HFT参加者202xは、ビッド/オファーリクエスト209を送信し、そのリクエストはPOP210に配信される。例えばビッド/オファー六エスト209を含む取引注文は、図4Bのような電子取引ユーザインターフェースを介して個人によって入力される。他実施例において取引注文は、ブラックボックス取引システム、注文エントリ(例えばFIXプロトコル)、自動データ取引センタなどを介して入力される。ビッド/オファーリクエストメッセージ209のリスト例を、XML形式データの形態で以下に示す:
Figure 2015532986
1実施例において、POP210は例えば地理的近さに基づき市場センタ240と同じ場所に収容される。他実施例においてPOP210は、集中TLLサーバ220に統合される。例えば全ての取引注文は、市場センタ240に対してルーティングされ実行される前に、リモートのPOP/TLLサーバに対してルーティングされる。
1実施例において、POP210はHFT参加者202x(および/またはその他参加者)からビッド/オファーリクエスト209を受け取ると、その注文リクエスト211をTLL220に対して引き渡す。TLL220はその注文リクエストを市場センタ240に対して実行のためルーティングする。1実施例において、他の市場参加者202a−nは例えば物理的位置が市場センタ240から離れており、および/または比較的遅い連結市場フィードを受け取る。他の市場参加者202a−nは、市場データアップデート212a−bを受け取る。1実施例において、市場参加者202nは同様にビッド/オファーリクエスト214を送信する。これらリクエストはPOP210に対してルーティングされる。
1実施例においてPOP210は、ケーブル接続などの通信リンクを介して受信したビッド/オファーリクエスト(例えば209、214など)を受け取り、ビッド/オファーデータ215を含むその取引注文をTLL220に対して送信し、および/またはその地取引注文はTLLから市場センタ240(例えば他の取引所)に対してルーティングされる。1実施例において、取引注文215は例えば疑似同期してバッチ送信される。他実施例においてPOP210は、ビッド/オファーデータ215を市場センタ240に対して送信する“時間”を“ホールド”および/または予測する必要はない。POP210における通信媒体(例えばケーブル、マイクロ波など)を介した再ルーティングは本質的にレイテンシーを生じさせ、HFT参加者202xからの取引注文209は他の参加者202a−nからの取引注文214に対してアービトラージを実施できないからである。
1実施例において、TLL220および/または市場センタ240は、受信した注文216を実行し、ビッド/オファーがマッチングすれば取引を進める。1実施例においてTLLは、TLLサーバ220がTLLデータベース219に格納する取引レコード218(例えばTLL220が実行した取引、および/または他の市場センタ240において実行された取引に関する情報)を生成する。1実施例においてPOP210は、取引注文がPOPを介して引き渡されると取引レコード218にタイムスタンプを付与する。例えば取引レコード218は、アービトラージを抑制することに成功したか否かをTLLサーバ220が分析するための、HFT注文およびその他市場参加者202a−nからの注文に関するタイミングパラメータを含む。レコード218は周期的に生成することもできるし、間欠的および継続的に生成することもできるし、および/またはTLLサーバ220からのリクエストにより生成することもできる。
取引レコード218のリスト例を、XML形式のデータで以下に示す:
Figure 2015532986
図3は、TLLの実施形態においてPOPルーティングによりレイテンシーアービトラージを抑制するロジックフローである。実施形態において、様々な市場参加者は注文リクエストを市場センタに対して送信する(例えば301)。この注文リクエストは市場センタに対して直接送信され、および/または図2で説明したようにPOPに対して送信された後にTLLへ引き渡される。1実施例において、市場センタは注文リクエスト302を受け取ると、現在のビッド/オファー価格リストを更新する(304)。別実施例において市場センタは、ビッド/オファー価格リストデータをデータ取引所から取得する(例えばNBBO)。
1実施例において市場センタは、様々な市場参加者に対してデータフィードを提供する。この市場参加者は、HFT参加者および/または非HFT参加者を含む。1実施例において、図1Bで説明したように、HFT参加者は専用フィードを受け取るとき市場アップデートを速く受け取り(306)、受け取った専用フィードに基づき取引注文を生成する(307)。HFT参加者は取引リクエストを送信する(309)。POPアクセスポイントはこれを受け取り、HFT参加者の物理的位置、取引リクエストに含まれる金融商品タイプ、所望する取引所などに基づき、レイテンシーを生じさせる(310)。1実施例においてPOPは、取引リクエストをTLLに引き渡し、TLLは注文を受け取ってルーティングし(311)、HFT参加者からの注文リクエストを保持する必要はない。1実施例においてTLLは、取引注文を実行し、および/または他のデータセンタへルーティングすべきか否かを判定する(312)。ルーティングしない場合は注文を実行する(319)。
別実施例において、他の市場参加者(例えば非HFT参加者)は、例えば連結市場データフィードを介して市場アップデートを受け取る(313)。この市場アップデートは相対的にレイテンシーを有している。1実施例において市場参加者は、ビッド/オファーリクエストを含む取引注文を生成してこれをTLL POPに対し送信する(314)。別実施例において、市場センタの物理的近くにない非HFT市場参加者のため、TLLは取引注文をPOPに対して送信するよう要求することもできるし、しないこともできる。
1実施例において、TLL/POPが取引注文を手放すと(312)、市場センタはこれを受け取り実行する(315)。例えば市場センタは、注文をパースして金融商品ID、ビッド/オファー価格を取得し、ビッドが成功するか否かを判定する(316)。成功である場合、市場センタは取引を進め、新取引に基づき現在のビッド/オファー価格リストを更新する(317)。
1実施例において、TLL/POPはPOPレコードを生成する(318)(例えば図2の218参照)。POPレコードは、注文ルーティングとレイテンシーのタイミングパラメータを記録し、アービトラージ抑制性能を分析するために用いることができる。
図4A〜図4Bは、TLLの実施形態におけるTLL POPルーティングシステム設定および/または顧客設定を示すUIの例である。図4Aは、POP配置の管理UIである。例えば1実施例において、TLL管理者はPOPの分布411を目視確認する。これは例えばzipコードおよび/またはエリアコード412によって配置されている。1実施例において、図4Aに示すように、TLLダッシュボードは当該領域における各POPの位置、およびPOPに関する詳細を提示する。例えばサーバIP、住所、取引所/市場までの距離(送信時間)、などである。1実施例において、TLL管理者はHFT参加者416を1以上のPOPに対して割り当てる。この割り当ては例えば、HFT参加者の地理的位置、取引量、取引パターン、所望する取引所、などに基づく。実施例において、TLLとその他市場参加者との間の距離は、POP位置を定める要因になり得る。他実施例において、この距離は考慮しないこともできる。POP“距離”はケーブル長などによって較正できるからである。POPが他市場センタから遠くレイテンシーが過大に増え参加者の取引体験が過剰に補正される可能性がある場合、他市場センタに対するPOPの位置は重要である。
例えばTLLは、TLL管理者ごとに異なるPOPをセットアップすることができる。例えばTLLは、NYSEに対して向けられる注文に関してNew Jerseyに配置されたPOPをHFT参加者に対し割り当てることができる(417)。またNASDAQに対して向けられる注文に関してNew Yorkに配置されたPOPを割り当てることができる(418)。1実施例においてTLLは、管理者にテスト配置させることができる。これは例えば、割り当てたPOPから所望するデータ取引所までの推定送信時間を提示することにより実施する。
図4Bに示す実施例において、ブローカの顧客はwebベースダッシュボードアプリケーションにログインし、ポートフォリオをレビューする。例えば顧客は、ビッド/オファーフィードのリストを目視確認し(401)、または顧客投資プロファイル405を見て設定406〜407を変更する。
例えば顧客は、ブローカが設けた注文の執行に関する設定をセットしようとする場合がある。ブローカは一般に顧客の指示を順守する必要があるが、現在の市場においてブローカは顧客の注文をどのように実行するかについてある程度の裁量を有している。よってブローカの裁量により、顧客の最終指示とは異なる注文を市場に実行させる場合がある。
1実施例において、TLLはUIを提供し、ブローカの顧客が市場に対して直接的に裁量設定できるようにする(407)。これら設定は、以下の要因の1以上に基づき顧客がいつ取引を所望するかを示す:シンボル、市場資本、過去のスプレッドと比較した現在のスプレッド、提示されている流動性、関連商品価格、ストラテジタイプ、平均日中取引量、平均日中取引量と比較した注文サイズ、最小フィルサイズ、想定元本、価格、最少取引サイズ、裁量価格、および/または注文タイプ、など。
1実施例において、顧客はブローカに対して、顧客IDとともに注文を市場へルーティングするよう指示する。市場はそのIDを認識し、顧客が先にセットした裁量設定と注文をマッチングし、注文を実行する際に顧客の裁量設定を順守する。これによりブローカが顧客の注文指示から逸脱する権限を除去できる。すなわち、専門用語が不明確でありその結果注文が顧客のブローカに対する指示または顧客の関心事に反することを回避できる。
例えば顧客は、設定416〜418において“Synthetic all or none”注文タイプを設定する。1実施例において、電子取引注文は“all−or−none”(AON)で実行される。すなわち、注文全体のリクエストを満たすだけの十分な流動性がある場合のみ実行される。注文の一部のみ満たす流動性しかない場合、AON注文はその全体が実行されない。AONではない注文はその流動性の下でも実行され、一部が充足されない場合がある。1実施例において、この注文タイプの制約は、単一市場における流動性に対してのみ実行されることである。例えばAON注文は、2以上の市場からの流動性を満たすように実行されることはない。
1実施例において、TLLは“Synthetic AON”注文タイプを実行する。例えばこの注文タイプの場合、市場参加者は最小実行量と注文実効価格を指定することができる。TLLは、当該TLL自身に対して提示されている流動性と提示されていない流動性、および当該TLLが注文をルーティングするその他全ての取引場所に対して提示されている流動性に対して、この最小量を実行可能か否か判定する。市場参加者が指定した価格よりも不利益ではない価格で注文を実行できるだけの連結流動性がある場合、TLLは注文を部分的に実行し、一部を他の取引場所へルーティングする。これにより、注文の実行した部分とルーティングされた部分が、指定された最小量を満たすようにする。ルーティングされた注文のうち1以上は、部分的に充足され、またはまったく充足されない場合がある。したがって、従来のAON注文タイプとは異なり、Synthetic AON注文は“ベストエフォート”で実行される。TLLが最初に実行した取引がルーティングされた注文の実行に対して与える影響を最小化し、TLL実行をシグナルとして用いてTLLがルーティングした注文を他の市場センタに急がせることにより他の参加者がSynthetic AON注文タイプのアドバンテージを得る可能性を最小化するため、TLLは注文をルーティングするとき、ルーティングされた注文が十分遠くまで伝搬してその宛先に急がされる可能性が排除されるまで、TLL注文実行に関する情報を市場参加者が受信できないようにする。このプロセスは、上述のPOP設備を用いることを含む。1実施例において、完全に充足される保証はないものの、POP構造はSynthetic AON注文の有効性を高める。
別実施例において、TLLは様々な要因に基づき注文をマッチングおよび/または優先付けする。この要因は例えば、価格、ディスプレイ、ブローカ、時間優先、などである。オーダブックにおける最良価格注文は、その他全ての注文に優先される場合がある。同一価格であれば、表示注文は非表示注文よりも優先される。価格と表示状態が同じである場合、当該ブローカの注文がオーダブックに対してテスト中であれば、ブローカの残注文は他のブローカの注文よりも優先される。ブローカ自身の注文のなかで、Agencyマークされた注文はPrincipalマークされた注文よりも優先される。同一優先度レベルにおける全ての競合注文のなかで、最も古い注文が優先される。所与の価格において表示される注文のなかで、まずAgencyマークされた注文が時間優先され、注文が処理されると次に同一サブスクライバに属するPrincipalマークされた注文が時間優先され、次にその価格における他の表示注文が時間優先される。最古注文は高い優先度を有する。所与の価格における非表示注文のなかで、まずAgencyマークされた注文が時間優先され、次に同一サブスクライバに属するPrincipalマークされた注文が時間優先され、次にその価格における他の非表示注文が時間優先される。最古注文は高い優先度を有する。1実施例において、最小量などの特定の注文条件パラメータが、非表示注文やImmediate Or Cancel(IOC)注文に対して選択される。TLLのオーダブックにおいて優先度を有する残注文がその条件に起因して実行されない場合、その残注文はオーダブックにおけるそのプロセスサイクル時間に関する優先度を放棄する。
1実施例において、TLLがオーダブック上の残注文に対して再値付け、表示更新、ブック再チェック、またはルーティング動作(まとめて“ブック動作”)を実施するごとに、価格/時間優先度においてこれを実施する。このときのタイムスタンプは、時間優先度を決定するためのアクションを実施したときにおける注文の一部のタイムスタンプであり、このときの残価格は、価格優先度を決定するための当該注文またはその一部のオーダブック上における残価格である。
1実施例において、TLLが表示注文または予約注文の表示部分を再値付けするごとに、オーダブックの価格/時間優先度における時間を判定するため、TLLは注文(または注文の一部)に対して新たなタイムスタンプを割り当てる。
図5A〜図5Cは、TLLの実施形態におけるTLLネットワークインフラを示すデータ図である。1実施例において、TLLサブスクライバ510(例えば個人投資家、取引主体、および/または市場参加者)は、POPアクセスポイントに接続されている。POPアクセスポイントは例えば、FIXプロトコルを実施してFIXエンジン507と通信するアクセスポイントである。1実施例において、POP FIX/CUSTアクセスポイントは、取引エンジン515と同じデータセンタおよび/または別のデータセンタに配置されたハードウェア構造を備える。1実施例においてFIXエンジン507は、FIXプロトコルを介してデータを送受信するロジック部品を備える。図5Cは、データメッセージパケット構造519dの例を示す。
例えばTLLサブスクライバ510は、FIX APIを通じてTLL(例えばデータ取引所そのものとして動作する)上で取引される商品を購入または売却する注文を電子送信する。1実施例において、サブスクライバはTLLが提供するFIX APIに準拠する通信を介して、あるIPアドレスにおいてTLLに対するダイレクトアクセスを利用することができる。
1実施例において、シーケンサ506はデータをパースし、取引エンジン515に対してデータを送信する。データメッセージパケット構造519cの例を図5Cに示す。1実施例において、取引データ(例えばビッド/オファーリクエスト)は取引ゲートウェイ505に対して送信され、取引所502において実行される。取引所502は例えば、NYSE502a、BTLL502b、EDGE、CHSX、NSX502c、NASDAQ502d、などである。1実施例において、TLLは取引データをデータベース519のストレージに対して送信する。1実施例において、TLLは内部web511を介してデータフィードを配信するCNCを介して取引データを配信し、および/またはDMZを介して外部web512においてデータフィードを配信する。図5Bは、データメッセージパケット構造519a−bの例を示す。
別実施例において、TLLは注文を他の市場センタ(例えば図1Dの134)へルーティングする際の様々なルーティングオプションを提供する。ルーティングオプションは、様々な注文タイプおよびTIFと組み合わせることができる。ただし、ルーティングオプションの条件と整合しない注文タイプおよびTime in Force(TIF)を除く。実施例において、TLLは1以上のシステムルーティングテーブルを保持する。このテーブルは、システムが注文をルーティングする宛先となる取引場所を決定するためのものである。この注文は、他の取引場所に留まることを意図してルーティングされるものを含む。システムルーティングテーブルは、システムが注文をルーティングする手順も記述している。TLLは、複数のルーティングオプションについて複数のシステムルーティングテーブルを保持することができ、事前の通知なしでシステムルーティングテーブルを変更することができる。
例えばTLLは、Route to Takeプロトコルを実装することができる。例えばそのルーティングオプションにおいて、利用可能な取引をオーダブック上でシステムがチェックし、未実行取引をimmediate−or−cancel注文としてシステムルーティングテーブル上の宛先へルーティングする。ルーティング後も取引が未実行のままである場合、これらはオーダブック上に留め置かれる。オーダブック上において注文が他のアクセス可能な市場センタによりロックされまたは干渉された場合、システムはその注文がサブスクライバ(例えばクライアント、投資家など)によって再ルーティング可能である旨をマークされていれば、その注文またはその一部をロックまたは干渉した市場センタへルーティングする。
他実施例として、TLLはRoute to Restプロトコルを実装することができる。このプロトコルにおいて、TLLシステムは利用可能な取引をオーダブック上でチェックし、未実行取引をimmediate−or−cancel注文としてシステムルーティングテーブル上の宛先へルーティングする。ルーティング後も取引が未実行のままである場合、システムはTLLルーティングテーブルの定義にしたがって、その注文の表示サイズをオーダブックと他取引場所との間で分割する。Pre−Market SessionまたはPost−Market Trading Sessionの間にTLLが実行する任意の取引について、適用可能注文価格は最高自動値付けビッドまたは最低自動値付けオファー(NBBO)と同額またはより有利でなければならない。ただし、注文がISOマークされ、または自動値付けビッドが自動値付けオファーとクロスしている場合は除く(あるいは、取引実行が他の条件に合致する場合、例えばRegulation NMS 規則611(b)の例外に相当するような場合)。
1実施例において、サブスクライバ注文指示が反対指示しない限り、到着する注文はまずオーダブックにおいて実行マッチングされる。実行されない取引は、キャンセルされ、オーダブックに留め置かれる。あるいは、買い注文と売り注文がオーダブック上でマッチングし、または他取引場所にルーティングされた注文がその取引場所においてマッチングする場合は、ルーティング実行される。システムは、到着する注文を受け取った順に処理する。この注文は、ルーティング先の取引場所から戻ってきた注文またはその一部を含む。注文またはその一部が他の取引場所へルーティングされている間、その注文またはその一部はシステムの到着注文処理キューの一部ではなくなり、後続の注文が優先処理される。
オーダブックに対して送信された注文を実行する際、システムはサブスクライバが自身のアカウントから送信した注文と、サブスクライバがその顧客のために送信した注文との間の区別ができない場合がある。ただしブローカ優先機能を除く。ブローカ優先において、残りのAgency注文は残りのPrincipal注文よりも優先される。
1実施例において、サブスクライバはリモートからシステムに対して注文を送信し、オーダブック上にある注文に対して同等のアクセスを有する。同様に、TLL上の注文は自動実行されるので、サブスクライバは実行時刻を制御することができず、実行前に注文を変更またはキャンセルできるに過ぎない。オーダブックに対して送信された買い注文は、オーダブックに対して送信された同一商品の売り注文と同額または超える価格に値付けされ、注文を送信したサブスクライバが選択した条件が満たされるまで、システムにより自動実行される。この買い注文は、オーダブック上において優先権を有する最低価格の売り注文の価格で実行される。
1実施例において、オーダブックに対して送信された売り注文は、オーダブックに対して送信された同一商品の買い注文と同量またはそれ以下の量で値付けされ、注文を送信したサブスクライバが選択した条件が満たされるまで、システムにより自動実行される。この売り注文は、オーダブック上において優先権を有する最高価格の買い注文の価格で実行される。残注文のフルサイズ以下が実行されるとき、表示注文か非表示注文かによらず、注文の未実行サイズ部分はサブスクライバの指示に整合した状態でオーダブック上に残り、表示する場合はその価格で再表示される。この一部実行された注文は、同じ価格で優先権を保持する。オーダブックまたはNBBOが変更されたとき、または到着メッセージの処理の一部として、システムは注文を市場の片側または両側においてオーダブックの相殺側に対してテストし、TLLの変化の結果として新たに注文をinside marketまたはNBBOで実行できるか否かを判定する。最小量条件を有する非表示残注文、および/または現在オーダブック上にある価格よりも積極的なリミットは、最初に記録されたときは実行不能または注文条件を満たしていなかった更新後のオーダブックにおいて、取引可能となる。残注文は、それぞれの記録された価格/時間優先度にしたがって再チェックされる。オーダブックを再チェックする注文は、保護された値付けまたはオーダブックの相殺側の残注文を通じて取引されることはない。
TLLがNBBOと同額またはより有利な価格の商品を有していない場合、またはその実行可能な商品が品切れで未実行の商品のみが残っている場合、システムは到着した注文をルーティング適格に基づき処理する。ルーティングに適している旨がマークされ、NBBOに対して取引可能な注文について、システムはこれをより有利な価格の保護値付けを表示する他の取引センタへルーティングする。このとき、サブスクライバ注文指示、注文タイプ、ルーティングストラテジ定義、“TLLルーティングテーブル”に準拠する。
図6A〜図6Hは、EBOMの実施形態において余剰データ送信レイテンシーを生じさせるネットワークアクセスポイントを通じてレイテンシーアービトラージとオーダブックアービトラージを管理する様々なシナリオを示す。1実施例において市場参加者は、代替商品を取引する取引所(および/または他市場センタ)間のデータ送信レイテンシー差のアドバンテージを得る。1実施例において、ブローカが投資家に代わってBroker Smart Order Router(BSOR)を介して市場間で注文をルーティングする場合;または取引所がブローカと投資家に代わってExchange Smart Order Router(ESOR)を介して市場間で注文をルーティングする場合、レイテンシーアービトラージが適用される。ただしこれに限らない。
図6Aは、BSORを介して生じるレイテンシーアービトラージの例を示す。例えば取引所1 605aは、$10.00におけるXYZ株の売り注文1000株を有し、取引所2 605bは$10.00におけるXYZ株の売り注文2000株を有する(取引所2 605bのオファーは、HFT606によって先に入力されたものである。全米最良価格は$10.00におけるXYZ3000株の連結オファーとなる)。
1実施例において、投資家614はXYZ3000株を$10.00で購入しようとし、ブローカ615に対してXYZ3000株を$10.00で購入する注文を送信する。投資家の注文を受け取ると、ブローカ615は買い注文A613aを取引所1 605aに対してルーティングしてXYZ1000株を$10.00で購入するとともに、買い注文D613dを取引所2 605bに対してルーティングしてXYZ2000株を$10.00で購入する。注文A613aと注文D613dは、ブローカ614から取引所1 605aまでの物理的距離とブローカ614から取引所2 605bまでの物理的距離に起因して、異なるレイテンシーを有する(よって、ケーブル、マイクロ波などの物理通信媒体に沿って異なる通信時間を有する)。接続性、ネットワーク機器、情報技術インフラ、ネットワーク回路抵抗、その他様々な要因により、送信時間の異なるレイテンシーが生じ得る。
1実施例において、ブローカ注文A613aは、取引所1 605aと投資家614(例えばブローカ614を通じて)に到着し、取引所Aにおいて1000株を$10.00で購入したことを示す。1実施例において、HFTは取引レポートB613bを取引所1 605aから受け取る。1実施例において、HFTが同一場所に配置されることにより、取引レポート613bを“数10マイクロ秒”で受け取ることができる。1実施例においてHFTは、取引所2 605bに対して注文訂正C613c(先に入力した$10.00におけるXYZ2000株に対する訂正)を送信する。HFTは、取引所1 605aにおいてXYZ株が$10.00で取引された知識から利益を得ることを試みる。例えば他の買い注文(D)が取引所2 605bへルーティングされることを予測し、注文C613cを$10.01まで調整する。この例において、買いリミット#10.00の注文D613dは実行されず、ブローカは$10.01で別注文を送信しなければならない。最終的に、取引所2 605bにおいて新たな買い注文が実行されると、投資家614はXYZの残り2000株を購入するために$20.00をさらに支払うことになる($。01*2000=$20.00)。注文C613cのレイテンシーは、接続性と情報伝送方法(例えばマイクロ波vsファイバ)によって定まる。このように、レイテンシー(Aの送信時間+Bの送信時間+Cの送信時間)<Dの送信時間であれば、ブローカ615(投資家614の代理)は取引所2 605bにおいて$10.00でXYZ2000株の買い注文を実行できない。その結果、注文はその時点において充足されず、あるいは投資家614は残り2000株を購入するためにより高い価格を支払わなければならない。
図6Bは、EBOMの実施形態においてPOPアクセスポイントを設置することによりレイテンシーアービトラージを管理する例を示す。1実施例において、取引所1 605Aは$10.00におけるXYZ1000株の売り注文を有し、取引所2 605bは$10.00におけるXYZ2000株の売り注文を有している(取引所2 605bにおけるものはHFT606によって先に入力されたものである。全米最良価格は$10.00におけるXYZ3000株の連結オファーとなる)。投資家614はXYZ3000株を$10.00で購入しようとし、ブローカ615に対してXYZ3000株を$10.00で購入する注文を送信する。ブローカ615は投資家614の注文を受け取り、買い注文Aを取引所1 605Aに対してルーティングしてXYZ1000株を$10.00で購入するとともに、買い注文Dを取引所2 605bに対してルーティングしてXYZ2000株を$10.00で購入する。注文Aと注文Dは、ブローカ614から取引所1 605aまでとブローカ614から取引所2 605bまでの物理的距離、接続性、ネットワーク機器、その他様々な要因に起因して、異なるレイテンシーを有する。接続性、ネットワーク機器、情報技術インフラ、ネットワーク回路抵抗、その他様々な要因により、送信時間の異なるレイテンシーが生じ得る。
ブローカ615の注文A613aは取引所1 605Aに到着し、投資家614は(ブローカ615を通じて)取引所1 605Aにおいて$10.00で1000株を購入する。HFT606は、POP610から取引レポートB613bを受け取る。EBOM POPアーキテクチャ POP610により、EBOMサブスクライバ(HFT606を含む)は取引情報(Aiiの送信時間+Bの送信時間)を“数100マイクロ秒”で受け取る。
1実施例において、HFT606は先に入力した$10.00におけるXYZ2000株の売り注文の注文訂正C613cを、取引所2 605bに対して送信する。HFTは、取引所1 605aにおいてXYZ株が取引された知識から利益を得ることを試みる。例えば他の買い注文(D)が取引所2 605bへルーティングされることを予測し、注文Cを$10.01まで調整する。この例において、買いリミット$10.00の注文Dは実行されず、ブローカ615は別の買い注文$10.01を送信しなければならない。最終的に、新たな買い注文が取引所2 605bにおいて実行されると、投資家はXYZ2000株を購入するために$20.00を余分に支払うことになる($.01*2000=$20.00)。注文Cのレイテンシーは、接続性や情報送信方法(例えばマイクロ波vsファイバ)によって定まる。
ただしEBOM POPアーキテクチャPOP 610により、ESORはレイテンシーアービトラージからクライアントの注文を保護する機会を得ることができる。これは、HFT606が取引レポートBを受け取ってシグナルとして用いる前に時間量に対してレイテンシー(距離または媒体により)を追加することによってなされる。(Aの送信時間+Aiの送信時間+Aiiの送信時間+Bの送信時間+Cの送信時間)>Dの送信時間となるからである。この場合ブローカ615(投資家614の代理)は、HFT606の注文訂正C613cが取引所2 605bに到着する前に、取引所2 605bにおいて$10.00でXYZ2000株の買い注文D613dを実行するだけの十分な時間を有する。その結果、注文A613aはリミット価格で完全に充足され、投資家614は図6Aに示すように新たな買い注文を通じて残り2000株を購入するためにより高い価格を支払う必要はない。
図6Cは、EBOMの実施形態においてESORによって生じるレイテンシーアービトラージを示す図である。1実施例において、取引所1 605aは$10.00のXYZ1000株の売り注文を有し、取引所2 605bは$10.00のXYZ2000株の売り注文を有している(取引所2 605bにおける注文は、HFT606によって先に入力されたものである。全米最良価格は$10.00のXYZ3000株の連結売り価格である)。投資家614は、XYZ3000株を$10.00で購入しようとし、ブローカ615に対して$10.00でXYZ3000株の買い注文を送信する。ブローカ615は取引所1 605aのSmart Order Router(ESOR)を使おうとし、注文を受け取った後、$10.00でXYZ3000株を購入する注文A613a全体を取引所1 605aに対してルーティングする。取引所1 605aはこのとき、ブローカ615に代わって(投資家614のために)2000株の買い注文D613dを取引所2 605bに対してルーティングする役割を担う。
1実施例において、ブローカ615の注文A613aは取引所1 605aに到着し、投資家614は(ブローカ615を通じて)取引所1 605aにおいて$10.00で1000株を購入する。注文を実行した後、取引所1 605aは取引所1 605aのESORを用いて、残り2000株の買い注文D613dを取引所2 605bに対してルーティングする。
1実施例においてHFT606は、取引所1 605aから取引レポートB613bを受け取る。1実施例において、同一場所に配置されていることにより、HFT606は取引レポートB613bを“数10マイクロ秒”で受け取ることができる。HFT606は取引所2 605bに対して注文訂正C613c(先に入力した、$10.00でXYZ2000株を売る注文に対する訂正)を送信する。HFT606は、取引所1 605aにおいてXYZ株が取引された知識から利益を得ることを試みる。例えば他の買い注文(D)が取引所2 605bへルーティングされることを予測し、注文Cを$10.01まで調整する。この例において、買いリミット$10.00の注文D613dは実行されず、ブローカ615は別の買い注文$10.01を送信しなければならない。最終的に、新たな買い注文が取引所2 605bにおいて実行されると、投資家は残りのXYZ2000株を購入するために$20.00を余分に支払うことになる($.01*2000=$20.00)。注文C613cのレイテンシーは、接続性や情報送信方法(例えばマイクロ波vsファイバ)によって定まる。
1実施例において、レイテンシー(Aの送信時間+Bの送信時間+Cの送信時間)<Dの送信時間である場合、ブローカ615(投資家614の代理)は取引所2 605bにおいて$10.00でXYZ2000株の買い注文を実行できない。その結果、注文はその時点で充足されず、または投資家614は新たな買い注文を通じて残り1000株を購入するためにより高い価格を支払わなければならない。
図6Dは、PEBOMの実施形態においてOPアクセスポイントを備えるESORを介してレイテンシーアービトラージを管理する例を示す。1実施例において、取引所1 605aは$10.00のXYZ1000株の売り注文を有し、取引所2 605bは$10.00のXYZ2000株の売り注文を有する(取引所2 605bにおける注文は、HFT606によって先に入力されたものである。全米最良価格は$10.00のXYZ3000株の連結売り価格である)。
1実施例において、投資家614は、XYZ3000株を$10.00で購入しようとし、ブローカ615に対して$10.00でXYZ3000株の買い注文を送信する。1実施例において、ブローカ615は取引所1 605aのSmart Order Router(ESOR)を使おうとし、注文を受け取った後、$10.00でXYZ3000株を購入する注文A613a全体を取引所1 605aに対してルーティングする。取引所1 605aはこのとき、ブローカ615に代わって残り2000株の買い注文D613dをルーティングする役割を担う。
1実施例において、ブローカ615の注文A613aは取引所1 605aに到着し、投資家614は(ブローカ615を通じて)取引所1 605aにおいて$10.00で1000株を購入する。注文を実行した後、取引所1 605aは取引所1 605aのESORを用いて、注文D613dを取引所2 605bに対してルーティングする。HFT606は、取引所1 605aから取引レポートB613bを受け取る。1実施例において、同一場所に配置されていることにより、HFT606は取引レポートB613bを“数10マイクロ秒”で受け取ることができる。HFT606は取引所2 605bに対して注文訂正C613c(先に入力した、$10.00でXYZ2000株を売る注文に対する訂正)を送信する。HFT606は、取引所1 605aにおいてXYZ株が取引された知識から利益を得ることを試みる。例えば他の買い注文(D)が取引所2 605bへルーティングされることを予測し、注文Cを$10.01まで調整する。この例において、買いリミット$10.00の注文D613dは実行されず、ブローカ615は$10.01で別の買い注文を送信しなければならない。このように、投資家は残りのXYZ株を購入するために$20.00を余分に支払うことになる($.01*2000=$20.00)。注文C613cのレイテンシーは、接続性や情報送信方法(例えばマイクロ波vsファイバ)によって定まる。
ただしEBOM POPアーキテクチャPOP 610により、ESORはレイテンシーアービトラージからクライアントの注文を保護する機会を得ることができる。これは、HFT606が取引レポートBを受け取ってシグナルとして用いる前に時間量に対してレイテンシー(距離または媒体により)を追加することによってなされる。(Aの送信時間+Aiの送信時間+Aiiの送信時間+Bの送信時間+Cの送信時間)>Dの送信時間となるからである。この場合ブローカ615(投資家614の代理)は、HFT606の注文訂正C613cが取引所2 605bに到着する前に、取引所2 605bにおいて$10.00でXYZ2000株の買い注文D613dを実行するだけの十分な時間を有する。その結果、注文は完全に充足され、投資家614は図6Aに示すように新たな買い注文を通じて残り2000株を購入するためにより高い価格を支払う必要はない。
図6E〜図6Hは、オーダブックアービトラージに関する例である。実施例において、市場参加者はオーダブックアービトラージのアドバンテージを得る。このストラテジは、代替商品を取引する取引所間(または市場センタ間)のレイテンシー差から仲介者が利益を得ることができるようにするものである。オーダブックアービトラージは、受動的に実行することもできるし積極的に実行することもできる。例えば受動的オーダブックアービトラージは、仲介者が最新の市場データを有しており、先に送信された注文を不利な価格でそのまま取引所(または他市場センタ)に留め置く場合に、生じるものである。これにより、積極的注文を入力した古くなった市場データでその注文がより低速な参加者によって実行されることを期待する。一方で積極的オーダブックアービトラージは、取引所(または他市場センタ)が自身のオーダブック上に残っている注文を再値付けし、他取引所(または他市場センタ)における市場データ変化を処理する速度が仲介者よりも遅い場合に、生じるものである。最新市場データを有する仲介者は、古くなった市場データに基づき低速取引所上で取引を実行する。これはその取引所(または他市場センタ)のオーダブック上の注文にとって不利益となる。
図6Eは、EBOMの実施形態における受動的オーダブックアービトラージの例を示す。例えば1実施例において、ブローカ615、HFT606、取引所1 605a、および取引所2 605bは、XYZのNBBOが$10.00×$10.02であることを知っている。HFT606は、取引所1 605aにおいてXYZ1000株を$10.00で購入する注文A613aを入力する。注文A613aの実行に続き、取引所2 605bにおける$10.01×$10.02への市場アップデート、値付けアップデートB613b、Bi、およびBiiは、HFT606、取引所1 605a、およびブローカ615に対してそれぞれ送信される。新たなNBBOは$10.01×$10.02となる。距離差に起因して、取引所1 605aと取引所2 605bは異なるNBBOを有していることになる。すなわち、それぞれの取引ブックの価格が異なっている。取引所1 605a($10.00×$10.02)、取引所2 605b($10.01×$10.02)である。
1実施例において、HFT606は値付けアップデートB613bを受け取り、よって取引所2 605bにおける新たなNBBO($10.01×$10.02)を知っている。HFT606はまた、自身の$10.00の1000株買い注文A613aが取引所1 605aに留まっていることを知っている。低速な市場参加者(例えばブローカ615)は最新市場情報Biiを受け取っていないので取引所1 605aにおいてXYZ株を$10.00で売ろうとすることを期待して、HFT606はその買い注文A613aを$10.00に留めておく。
1実施例においてブローカ615は、前のNBBO($10.00×$10.02)に基づき$10.00のXYZ1000株売り注文C613cを取引所1 605aに対して入力する。この後、ブローカ615がBiiを受け取る前に値付け変更B、Bi、Biiが続く。取引所1 605aがBiを受け取る前に、注文C613cは不利な価格による実行($10.00×$10.02)を受け取る。取引所1 605aが他市場において値付けされた不利な価格による取引から自身のオーダブック上における注文を保護する義務がある場合(例えばUSにおいてはRegulation MSに準拠する必要がある)、取引所1 605aが値付けアップデートB613bを受け取り、より有利なビッド価格($10.01)が存在することを知ると、売り注文C613cを$10.00で取引することを許可しない($10.00で実行することは、Regulation MSの下では“trade through”とみなされる)。
ただし、値付けアップデートB613bを受け取る前に取引所1 605aが売り注文C613cを受け取る場合、取引所1 605aは売り注文C613cを$10.00で実行することを許可する(値付け変化に気づかないので)。これは現在の最良ビッド$10.01よりも不利な価格である。この場合投資家614は、XYZ株売りにおいて受け取るのが$10.00少なくなる(1000×.01=$10.00)。
このように、HFT606が値付けアップデートB613bを受け取った後、注文A613aを変化させないままにしておく間、HFT606はXYZ株を$10.00で購入し、即座に取引所2 605bにおいて$10.01で売却し、投資家614を犠牲にして利益を得ることができる。
図6Fは、EBOMの実施形態において受動的オーダブックアービトラージをPOPアクセスポイントによって中立化することにより管理する例を示す。例えば1実施例において、ブローカ615、HFT606、取引所1 605a、および取引所2 605bは、XYZのNBBOが$10.00×$10.02であることを知っている。HFT606は、取引所1 605aにおいてXYZ1000株を$10.00で購入する注文A613aを入力する。取引所2 605bにおける$10.01×$10.02への市場アップデート、値付けアップデートB613b、Bi、およびBiiは、HFT606、取引所1 605a、およびブローカ615に対してそれぞれ送信される。新たなNBBOは$10.01×$10.02となる。距離差に起因して、取引所1 605aと取引所2 605bは異なるNBBOを有していることになる。すなわち、取引所1 605a($10.00×$10.02)、取引所2 605b($10.01×$10.02)である。
1実施例において、HFT606は値付けアップデートB613bを受け取り、よって取引所2 605bにおける新たなNBBO($10.01×$10.02)を知っている。HFT606はまた、自身の$10.00の1000株買い注文A613aが取引所1 605aに留まっていることを知っている。低速な市場参加者(例えばブローカ615)は最新市場情報Biiを受け取っていないので取引所1 605aにおいてXYZ株を$10.00で売ろうとすることを期待して、HFT606はその買い注文A613aを取引所1 605aにおいて$10.00に留めておく。
1実施例においてブローカ615は、投資家615に代わって取引所1 605aに対して1000株の売り注文C613cを入力する。取引所1 605aが他市場において値付けされた不利な価格による取引から自身のオーダブック上における注文を保護する義務がある場合(例えばUSにおいてはRegulation MSに準拠する必要がある)、取引所1 605aが値付けアップデートBi618aを受け取り、より有利なビッド価格($10.01)が存在することを知ると、売り注文C613cを$10.00で取引することを許可しない。
1実施例において、EBOM POPアーキテクチャPOP610により、取引所1 605aはブローカ615の注文D613dが取引所1 605aに到着する前に、値付け変化Bi618aを受け取ることができる。したがって取引所1 605aは、最新市場データが$10.01×$10.02であることを知り、注文C613cを$10.00で取引することを許可しない。
このように、HFT606が値付けアップデートB613bを受け取った後、注文A613aを変化させないままにする場合、EBOM POPアーキテクチャPOP610は投資家614が古い値付け情報で取引することを防ぎ、HFT606が投資家614を犠牲にして利益を得ることを防ぐ。
図6Gは、EBOMの実施形態における積極的オーダブックアービトラージの例を示す。図6Gに示すように、この例は古い値付けアービトラージvsミッドポイントペッグ注文で取引する。ただしメカニズムは同じである。したがって、全米最良ビッド(NBB)または全米最良オファー(NBO)において、同じアービトラージ機会が古い値付けに対して適用される可能性がある。
1実施例において、ブローカ615、HFT606、取引所1 605a、および取引所2 605bは、XYZのNBBOが$10.01×$10.03であることを知っている。ブローカ615は投資家614に代わり、取引所1 605aに対して注文A613aを入力する。注文A614は、XYZ1000株を購入するものであり、NBBOミッドポイントに($10.02)ペッグされている。取引所2 605bにおける$10.00×$10.02の市場アップデート、値付けアップデートB613b、Bi618a、およびBii618bは、HFT606、取引所1 605a、およびブローカ615に対してそれぞれ送信される。新たなNBBOは$10.00×$10.02になり、新たなミッドポイントは$10.01になる。距離差に起因して、取引所1 605aと取引所2 605bは異なるNBBOとミッドポイントを有していることになる:取引所1 605a($10.01×$10.03でミッドポイントは$10.02)、取引所2 605b($10.00×$10.02でミッドポイントは$10.01)である。
1実施例において、HFT606は値付けアップデートB613bを受け取り、よって新たなNBBOとミッドポイント($10.00×$10.02と$10.01)を知っている。HFT606はまた、取引所1 605aにおけるミッドポイントが未だ以前のNBBO($10.01×$10.03と$10.02)に基づき値付けされていることを知っている。HFT606は、古いミッドポイント$10.02において売り注文C613cを取引所1 605aに対して送信し、ブローカ615の注文A613aを不利なミッドポイント価格で取引する。これにより投資家614に対して$10.00のコスト負担をかけることになる(1000*$.01=$10.00)。
したがって、(Bの送信時間+Cの送信時間)<Biの送信時間であれば、HFT606は取引所1 605aにおいて即座にXYZ株を$10.02で売り、取引所2 605bにおいて即座にXYZ株をミッドポイント$10.01で購入する。これにより投資家614を犠牲にして利益を得ることになる。
図6Hは、EBOMの実施形態においてPOPアクセスポイントにより積極的オーダブックアービトラージを管理する例を示す。図6Gの古い値付けアービトラージに続いてPOP610が設置されると、HFT606の注文C613cはEBOM POPアーキテクチャPOP610を通過する必要がある。(Bの送信時間+Cの送信時間+Ciの送信時間)>Biの送信時間であれば、取引所1 605aは値付けアップデートBiをタイミングよく受け取ることができ、ミッドポイントを最新情報($10.00×$10.02と$10.01)に更新する。ブローカ615の注文A613aは、不利なミッドポイント価格で実行されない。
TLLの別実施形態は以下を含む:
実施形態において、TLLは売買者からの売買注文をマッチングし実行する市場である。TLLはまた、当該TLL上でマッチングできない場合、これら注文を他市場へルーティングする。TLLは、売買者に対して米国内で流通する現金等価商品を提供する義務がある場合がある。ただしシステム組織の原則は、米国その他国家規制、地理的規制、および/または規制地域と同様に、その他商品、金融商品、その他価値の売買に対して適用することができる。
TLLは、コンピュータハードウェア上で動作する複数のコンポーネントを備えることができる。これは以下を含むが、これらに限らない:クライアントFIXゲートウェイ、マッチングエンジン、ルーティングエンジン、取引所FIXゲートウェイ、市場データティッカープラント、注文取引データベースクリアリング、請求、調査システムおよびインターフェース、など。これらは内部メッセージバスを介して相互通信し、他取引所、ベンダ、商品ブローカなどと外部通信する。以下に、新規かつ有用なコンポーネントとシステムの要素を説明する。
TLLは、既存の取引場所の取引において、“拘束取引”(HFT)として知られる手法を用いた取引戦略によるアドバンテージに対抗する。
<信頼性>
TLLは、クライアント/サーバモデルを採用することができる。“クライアント”は例えば、他のプログラムが提供するサービスを用いるプログラムである。このサービスを提供するプログラムは、“サーバ”と呼ばれる。サーバは、クライアントリクエストに対して、データ、ステータス情報などを返信することにより機能する。実施形態において、クライアントは他のバックエンドサービスやストレージとやり取りする前にビジネスプロセスロジックを実施するサーバに接続し、および/またはサーバに対して応答し、サーバはクライアントに対して返信する。
TCP−to−Multicast(T2M)は、メッセージが単一のフロントエンドサーバから複数のバックエンドサーバに対して配信されるものである。実施形態において、これによりリソース使用を最適化し、スループットを最大化し、フォールトトレランスを向上させ、その他セキュリティおよび品質保証(QA)を実現することができる。
T2Mは、外部クライアントがバックエンドサービスにアクセスするため接続するポートに接続するコンポーネントである。プログラムは、クライアントからの通信をTCPプロトコルで保持し、マルチキャスト(UDPプロトコル)配信によりバックエンドサービスに対してデータペイロードを送信する。TCPプロトコルは1:1通信を提供する一方で、マルチキャストは1:多通信を提供する。これにより複数のバックエンドサービスは、データを処理しおよび/または別のバックエンド/ダウンストリームサービスに対して送信する前に、単一ソースからの元のデータペイロードを同時に受け取ることができる。
T2Mを介した1:多通信により、クライアントは単一TCP接続を生成することができる。このTCP接続は、N個のバックエンドリソースに対する接続として広がる。この1:多通信はクライアントにとって見えないが、多くの利点を提供する。具体的には、以下のうち少なくとも1つを実現する:アーキテクチャロジックからビジネスロジックを抽象化することに起因する配信リスクを最小化する;複数サーバに対してクライアント通信セッションを複製する;フロントエンドサービスから独立してバックエンドサービスをスケーリングする;クライアントはバックエンドサービスに対して直接接続せず、これにより内部ネットワーク構造とカーネルネットワークスタックを隠蔽し、システムセキュリティを向上させる;クライアントポート接続に負担をかけることなく日中キャパシティスケーリングとロードバランシングを実現する;データセンタ内またはデータセンタ間におけるクライアント通信例やのリアルタイムシームレスフェイルオーバを実現し、フォールトトレランス、レジリエンス、災害復帰性能を向上させる;元のデータペイロードを用いたリアルタイムQA分析のための個別のパラレルストリーム;など。
<物理ハードウェアとネットワーク>
<地理的に異なるシステムに対する確実な同時情報配信>
異なる地理的場所から中央ポイントに対してデータを送信するためには、通信時間および通信距離に応じて異なる時間長が必要である。その結果、2つの地理的場所から中欧ポイントに対して同時に送信されたデータは、異なる時刻に到着する。実施形態において、この補正はソフトウェアを用いてなされるが、そのようなシステムは複雑であり、エラーを生じ易く、不正確である。
様々なチャネルによるデータ送信は、様々な制約により制限される。例えば1実施例において、これは光ファイバチャネルによりなされる。この場合、通信速度はチャネル媒体を介して光速度により制限される。この実施形態において、伝搬時間は伝搬距離を媒体の光速度で除算することにより求められる。したがって伝搬時間は、媒体に距離を追加するかまたは媒体を変更することにより、平準化することができる。短いチャネルに対して距離を追加することにより送信媒体の長さを平準化すると、情報を同時配信することができる。実施形態において、これはナノ秒以内の同時配信を保証する。
<地理的に異なる取引システムに対する確実な同時情報配信>
多くの取引システムは、地理的に異なる場所に物理的に配置された取引システムに対して、光技術を用いて情報を送信する。少なくとも部分的には取引システムの地理的違いに起因して、さらに現行通信手法と規制の組み合わせにより、全て取引システムから完全に等しい距離にある点はない。その結果多くの取引システムは、情報配信を時間平面上で実施し、このタスクを実施するためには複雑でエラーを生じ易く不正確なソフトウェア駆動の手法を用いなければならない。
先に述べたように、情報は光通信を介して光ファイバに沿って各場所に対して送信される。受信確認応答は、同じ経路の別の光ファイバチャネルに沿って送信される。これらはいずれも、光ファイバチャネルが使用する媒体に起因して、光速度の制約を受ける。実施形態において、光ファイバチャネルの送信距離(d)をチャネルの媒体の光速度で除算すると、情報を送信元から宛先に対して送信するのに必要な送信時間(t)を求めることができる。全ての取引システムから完全に等しい距離にある点は存在しないので、距離が異なる光ファイバチャネル(ただし媒体は同じ)上の送信距離は異なり、したがって送信元システムから送信される情報は宛先システムに対して異なる時刻に到着する。
情報の同時配信は、各送信側光ファイバチャネルの光チャネルケーブルに対して距離を追加し、および/またはチャネル媒体を変更するなどにより、情報が伝搬する距離を平準化すると、可能となる。すなわち、情報の配信時間(d/s=t)が全てのチャネルにおいて等価となるようにすることである。1実施形態において、通信プロバイダが提供するチャネルセットの距離を測定し、短いチャネルに対して長さを追加して長さを平準化することにより、情報配信は実質的に同時となる。すなわち例えば、ナノ秒範囲内となる。これに対しソフトウェア駆動手法を用いた場合は、ミリ秒範囲となる。
<混雑通知のためのアプリケーションバッファ利用率レポートおよびネットワークアプリケーションn回避>
bufferbloatは、非常に大きいバッファを用いることによりネットワーク化されたアプリケーションに対して非決定的レイテンシーを導入するものとみなすことができる。実施形態においてこれは、レイテンシーターゲットをセットするとともにそのターゲットをレイテンシー測定の対象として動作し続けることにより実現される。これら技術はTCPソケットを利用するシステムにおいてのみ用いられ、2つの重要な制約を有する:(1)大きく広がったアプリケーションを効率的に取り扱うことができない、(2)アプリケーションに対して非透過的である。
これら2つの制約(非透過性と非効率な広がり)により、CoDelアルゴリズムを用いるTCPは、広範囲に分散したシステムにおいてbufferbloatの課題を取り扱うのに不十分となる。分散システムは通常、プライベートネットワーク上にホストされており、プライベートネットワークは専用アプリケーションに対してオペレータが完全にコントロールすることができるので、各アプリケーションのバッファ利用に関する情報を上下流アプリケーションに対して特定のデータパス内において直接的に配信するほうがより効率的である。
バッファ利用に関する情報を例えば0〜255の単一数値で配信することにより、各アプリケ−ションはそのすぐ隣における負荷を把握し、さらにデータ送信するか否かをスマートに決定することができる。例えばバッファ利用に関する情報が規定閾値に達すると、アプリケーションは配線上でさらにデータを送信することを停止する。この“一時停止”により、停止したアプリケーションのバッファ利用は増加する。この情報が上流アプリケーションに対して配信される。以下同様である。アプリケーションに対してバッファ利用情報を明示的に通知することにより、アプリケーションは送信を停止し、下流アプリケーションのバッファが満杯になって新たにデータを受け取ることができなくなった後にアプリケーションがデータ送信を続けたとき起こるパケットロスを防止する。またこれにより、アプリケーションがロストパケットを再送信しようとするとき生じる過剰な再送信遅延を回避することができる。さらにバッファ利用情報を明示的に通知することにより、分散システムの末端間レイテンシーは単一アプリケーションバッファを枯渇させる遅延の50%近辺で前後する。
<アクティブ/パッシブフェイルオーバシステムのアクティブメンバを確実かつ効果的に停止させる自動化方法>
TLLは、パッシブシステムメンバが新たなアクティブシステムメンバになるためいくつかの動作セットが必要な特徴を備えた、アクティブ/パッシブシステムである場合がある。アクティブ/パッシブシステムの1実施例において、1つのメンバのみがアクティブであって所与の時刻においてデータを処理しており、他メンバはアクティブになるのを待っているものとする。アクティブ/パッシブシステムの特性に起因して、TLLはフェイルオーバを実施する間に“アクティブ”システムによる動作を停止させる。この停止は一般に、“shoot the other node in the head”またはSTONITHとして知られている。これにより、フェイルオーバ後にアクティブであるメンバが1つのみとなることを保証する。これにより、以前のマスタはシステムの制御を再アサートしようとすることはなくなり、あるいは2つ目のマスタとして動作し続けることはなくなる。このような動作は、アクティブ/パッシブシステムの性質に起因して、メッセージを不正確に多重化する可能性がある。
STONITHは、第2ノードがプライマリシステムとシャットダウンについてやり取りすることにより、自動的に実現することができる。あるいは、管理者が現在のアクティブ(マスタ)ノードにログインし、アクティブノードの動作を終了させるコマンドを実行することにより、手動で実現することもできる。ただしこの方法が失敗する状況がいくつかある。
アクティブノードを適切に終了させるため、TLLはノードが動作しているハードウェア(例えばサーバ)に対する接続を遠方側の接続において遠隔終了させる。厳密なケーブル規格と組み合わせると、アクティブ/パッシブシステムのアクティブメンバの位置はパッシブメンバによりアルゴリズム的に決定される。このときアクティブメンバの状態は関係ない。パッシブメンバがアクティブノードの不具合を検出すると、パッシブノードはアクティブノードが接続されているネットワークデバイスと直接通信し、アクティブノードが接続しているネットワークポートを無効化する。アクティブノードも必要であれば、ネットワーク接続された電力供給装置に直接接続し、同様に以前のアクティブノードから電力を除去する。これら2つの動作により、以前アクティブノードであったものが自身をシステムのアクティブメンバとして再アサートすることを防止できる。
<演算効率/テスト/メッセージング>
<クライアントゲートウェイにおけるIDマッピングおよび管理(luggage+IexID)>
外部FIXクライアントを有する多くの取引システムインターフェースは、取引システムに対して送信される注文ID(FIXフィールドClOrdId)を処理するのが困難である。これらIDは、外部システムに対してのみユニークであり(例えばシステム1とシステム2はともに取引システムに対してid=ABCDの注文を送信する)、その長さと内容は外部システム間で大幅に異なる。実施形態において、これら注文を一意に識別するための解決手段は、顧客ID(FIXフィールドSenderComID)と注文ID(例えばシステム1の注文A=‘Customer1−ABCD’)を連結することにより、外部システムの注文に対して内部的にアドレスを付与することである。これは有効なアプローチであるが、性能問題が生じる可能性がある。システム内において外部システムを一意に識別するために長い文字列を使用しなければならず、クロスレファレンスを生成して各データベース、ファイルシステム、キャッシュメモリ内に格納しなければならないからである。これにより、そのIDへアクセスする必要があるプロセスにとって多大なオーバヘッドが生じ、失敗したプロセスから復元する必要がある場合に技術的な壁がある。
代替実施形態において、TLLは外部システムの注文ID(ClOrdId)を一意生成したIDと置き換える。これは、内部システムフォーマット(IexID)に基づいて実施し、クロスレファレンス情報をマルチキャストメッセージストリームに公開する。外部システムの元のClOrdIdは保存され、外部システムIDとIexIDとの間のマッピングはTLLに保存される。実施形態において、これは別のメッセージ“luggage”を用いて実施される。TLLは、非クリティカルな“luggage”データをメインデータパス外で送信する。FIXゲートウェイ自身または他のレポーティングシステムなどの宛先エンドポイントも、必要に応じて“luggage”メッセージを収集し、IexIDをClOrdIdへデコード(アンマップ)する。ただし多くの場合、システムは元の外部システム注文IDを見る必要はない。実施形態において、これによりシステムのデータ処理効率を高めることができる。一意生成したIexIDは、マルチキャストメッセージストリーム上における全リスナが知っている既知の効率的なフォーマットで生成することができる。これにより、処理の一貫性を保つとともに、必要に応じてメッセージストリームとやり取りする全システムに対してIexIDを公開することができる。
図7は、実施例のサンプルデータフローを示す。顧客1 702は注文を入力し(705)、注文ABCDを送信する(710)。注文IDはCustomer1−ABCDである。クライアントFIXゲートウェイは注文を受け取り、IDをマッピングし(715)、システムに対して情報を送信する。TLLは、内部注文ID1001などのユニークIDを生成し(715)。TLLは、“luggage”メッセージをTLLに対して送信し(720)、これは関連するコンポーネントのために保存される(Luggage[Customer=1,ClOrdId=ABCD,IexID=1001])。TLLは注文メッセージをIexID=1001で送信する。次に注文は、充足されまたはマッチングされる(725)。この情報はマッチングエンジンクライアントゲートウェイによってID=1001で送信される。クライアントゲートウェイは、顧客1についてIexID=1001をABCDに復元し(730)、顧客に対して元のIDでフィルインディケータを送信する(735)。取引レポートアプリケーションも、適切なポスト取引システムのために“luggage”に基づきフィルインディケータを変換するとともにIDをアンマップする。
<シーケンス番号をメッセージのユニークIDとして用いる>
マルチプロセスマルチマシンシステムにおいて、ユニークIDを生成することは、チャレンジングなことである。カウンタを用いるシンプルなアプローチは、有用でない場合がある。複数の場所において同一IDが生成される可能性があり、状態の種類によってはプロセスが再スタートするとき重複IDが生成されないように保存しておかなければならないからである。1実施形態において、生成された場所を示す記述子をIDに対して追加することにより、これを解決することができる。例えばmachine01.process02.session01.[counter]である。これは比較的簡易でありpoin of failureが存在しないが、IDは本来必要なものよりも長くなり、再起動するときセッションをトラッキングすることが困難になる。またmachineとprocessを一意に名付ける必要がある。他実施形態において、中央でIDを生成することもできる。この場合、IDはサービス、データベースなどの専用プロセスによって作成される。これはシンプルであり中央制御することができるが、IDを取得するオーバヘッドと中央のpoint of failureが問題となる可能性がある。
他実施形態において、システムの専用マルチキャストミドルウェアが提供するメッセージシーケンス番号を、ユニークIDとして用いることができる。TLLが受信する全てのメッセージは日単位で一意であることを保証され、単調増加する番号である。中央IDシステム(データベース、ファイル、メモリなど)を呼び出す必要はない。またIDは、現在のシステム状態に対する参照も提供する。この技術はTLLの複数の場所において利用することができるが、特にユニーク顧客注文チェーンIDを生成するときに利用することができる。
例えばTLLを介して設定1〜10を送信し、このときシーケンス番号=10であり、TLLを介して市場データ値付け1〜3を送信し、このときシーケンス番号=13である。顧客注文1が到着するとき、シーケンス番号=14である。TLLは、システムユニークIDが必要な注文チェーンを生成する。TLLはこれを生成し、または中央サービスに対して新IDを生成するよう要求する一方で、TLLは注文チェーンを生成する契機となった顧客注文メッセージのシーケンス番号を用いる。注文チェーンID=シーケンス番号=14である。これにより、IDはユニークかつコンパクトとなり、さらなる演算は必要ない。このシーケンス番号は、システムのそのときの状態に対応する時刻点を表す。TLLは注文が生じた時刻における最新市場データを決定することができる。
<順番付けされた市場データ>
取引システムにおける金融市場データのスピードと量は、チャレンジングである。毎日数100ミリオン件のデータ更新があり、データは即座に消費するとき最も価値が高いからである。古いデータは価値が低い。取引システムは、複数のプロセスと機能の間でプロセスを分割するように設計することができる。例えば取引エンジン1に対して“A”で開始するシンボルのみを見るように指示する。あるいは市場データを個別に使用するアプリケーションを有している場合もある。市場データを分割することにより、決定に関する課題が生じる。市場データに関心があるプロセスは互いに異なる状態を有している場合があるからである。これらプロセスはデータを個別に見ており、システム状態はプロセス間で不整合となる可能性があるからである。例えば:
市場データ(MSFT)→プロセス1→注文#2を処理しているプロセス1は、MSFT@$10.01を知っている;
市場データ(MSFT)→プロセス2→注文#2を処理しているプロセス2は、MSFT@$10.02を知っている;
TLLは代わりに、順番付け/シリアライズする全ての市場データをミドルウェア経由で送信する。これにより、市場の状態は任意の時刻においてシステム全体にわたって各アプリケーションにおいて同一となる。例えば:
市場データ(MSFT)→シーケンサ→プロセス1→注文#2を処理しているプロセス1は、MSFT@$10.01を知っている
プロセス2→注文#2を処理しているプロセス2は、MSFT@$10.01を知っている
TLL全体にわたって市場データが同一状態であることは、複数の利点がある。例えばある取引においてTLLは、その取引における市場データ状態アップデートのメッセージID(シーケンス番号)をノートすることにより、取引メッセージ上の市場データ状態にラベル付けする。(例えば、取引15が発生し、値付け52は現在の市場状態を表す)これは、特定時刻における市場状態を識別する便利かつ有用な手法である。市場データを順番付けしない場合、その他の手段は顧客毎に現在の市場状態を書きだすことになり、あるいは市場状態を時刻ベースで引き出すことになる(これは不正確である)。
<トリガフレームワーク>
TLLトリガフレームワークにより、厳密に制御され、透過性が高く、均一な態様で、複雑なビジネスロジックを配置することができる。1実施形態において、目的はモジュール化されたロジックを構築することである。これにより開発者は特定のタスクに専念することができ、多くのアプリケーションが再利用することができる。トリガフレームワークは、2タイプのコンポーネントを有する:ConditionとActionである。
これら2つのコンポーネントは、条件が本体でありアクションがブランチであるバイナリデシジョンツリーとして配置することができる。
条件は、アプリケーション内のオブジェクトの現在状態を評価するとともに、その条件が満たされるか否かを示すtrueまたはfalseを戻す、個々のクラスである。オブジェクトは、例えばFIXプロトコルのNewOrderSingleリクエストのような一時的メッセージ、またはParentOrderオブジェクトのような状態ベースデータ構造である。
アクションは、条件が満たされたときビジネスロジックを実行する個々のクラスである。一般にアクションクラスは、特定の状態変化が生じたときメッセージを生成する。アクションは、評価および/または他のオブジェクトやアプリケーションとやり取りしているオブジェクトを変更する。
条件とアクションは、モジュール化されたコンポーネントとして記述することができ、設定ファイル(例えばJSONフォーマット)を通じてデシジョンツリー内で連結させることができる。このフレームワークにより、コンポーネントの再利用性、デバッグ、メンテナンス、ロジックの視覚的理解を高めて効率化することができる。
ワークフローの例において、メッセージはアプリケーションに対して入力される。そのメッセージはトリガキューに追加され、および/またはそのメッセージにより他のオブジェクトがトリガキューに追加される。オブジェクトはトリガキューから1つずつ引き出され評価される。オブジェクトが評価されるとき、そのオブジェクトが状態ベースオブジェクトである場合、関連する状態ツリーがその状態に基づき引き出されるか、あるいはそうでなければそのオブジェクトタイプに対応するデフォルトツリーが読み出される。関連ツリー内の条件がトップから開始して評価される。例えば条件がtrueと評価された場合、ifTrue分岐が続き、あるいはその反対も同様である。条件ツリーは、アクションに到達し実施されるまでクロスされる。アクションを実施すると:トリガされたオブジェクトまたは他オブジェクトに対して状態変化が実施され;他オブジェクトを生成し;トリガキューに他オブジェクトを追加し;1以上のメッセージを配信し;またはこれらの組み合わせが実施される。トリガキューが完全に評価されると、アプリケーションは次に入力されたメッセージを処理する。
条件は多くの異なるオブジェクトタイプに対して評価することができる。例えばオブジェクトの関連商品シンボルが中止されているか否かをチェックする条件は、NewOrderSingle FIXメッセージ、市場データアップデートメッセージ、ParentOrderオブジェクト、ルータオブジェクト、などに対して評価することができる。
<テストハーネス>
テストハーネスにより、テスト担当者はアプリケーションの自動テストを実施することができる。テストハーネスは、テストするアプリケーションを読み出し、ハーネスをアプリケーションの入出力バルブに接続する。あらかじめ例えばJSONフォーマットで記述したインジェクトメッセージおよび期待メッセージを読み出す。インジェクトメッセージはアプリケーションに対して入力され、これにより出力メッセージが得られる。メッセージはアプリケーションによって出力され、出力メッセージはあらかじめ読み出した期待メッセージリストと比較される。実施形態において、出力メッセージが期待メッセージに合致しない場合、出力メッセージが範囲外である場合、またはテストハーネスが期待した出力メッセージを出力しない場合、テストは失敗する。それ以外であればテストは通過する。
実施形態において、テストハーネスはメッセージテンプレートを実装する。ユーザは、テスト間にまたがって再利用できるメッセージテンプレートを生成する。テストを生成するとき、各メッセージはテスト生成者により指定されて使用するテンプレートを単純参照し、テストハーネスはメッセージをパースして呼び出したテンプレートフィールドの全ての値を自動的に読み出す。またテストにおいてフィールド値が指定された場合、その指定値はテンプレートからコピーされた値を上書きする。これによりテストの生成と変更が簡単になる。テストに関連するメッセージ上の関連フィールドのみを指定/修正すればよいからである。その他フィールドは、テンプレート設計のときデフォルト値を割り当て、これにより時間と負担を節約できる。
実施形態において、テストハーネスにより期待メッセージに対して選択的にフィールド検証を実施することができる。テストにおいて検証のため用いる期待メッセージは、完全に整形したメッセージである必要はない。任意個数のフィールドを備えることができる。指定したフィールドのみが検証され、出力メッセージ上のその他全フィールドは無視される。この機能により、期待テストは特定フィールドを検証することに専念でき、メッセージ全体を検証するよりも効率的である。また、効果的に予測することができないタイムスタンプのような動的フィールドを取り扱う際に特に有用である。
実施形態において、テストハーネスにより期待メッセージに対して選択的メッセージ検証を実施することができる。ユーザは、テストにおいて検証するメッセージタイプのリストを指定する。アプリケーションが出力するその他メッセージタイプは全て無視される。これにより、テストに関連しないメッセージ(例えばハートビートメッセージ)をフィルタリングすることができる。
実施形態において、テストハーネスによりケースを生成することができる。テストハーネスは、インジェクトメッセージのリストのみを使用するモードを有し、アプリケーションに対してそのメッセージを1つずつ投入する。アプリケーションが出力する全メッセージが収集され、新たなテストケースファイルが両リストから生成される。
実施形態において、テストハーネスによりケースをマス生成することができる。テストハーネスは、設定したインジェクとメッセージのリストと個別メッセージのリストを使用するモードを有する。テストハーネスは、テストするアプリケーションを読み出し、アプリケーションに対して設定したメッセージを投入し、個別メッセージリストから1つのメッセージを投入する。テストハーネスは、アプリケーションから全ての出力を収集し、完全整形したテストケースを生成する。次にテストハーネスは、アプリケーションを再スタートし、個別メッセージリストの次メッセージに対して以下のサイクルを繰り返す:読み出し>設定したメッセージを投入する>個別メッセージを投入する>収集する。このプロセスは、個別メッセージリスト内の各メッセージについてテストファイルが生成されるまで繰り返される。このようにテストハーネスは、多数の類似テストを自動生成することができる。例えば顧客が送信した注文のフィールドを並び替えるテストがこれに相当する。
実施形態において、テストハーネスにより複数アプリケーションをテストすることができる。テストハーネスは、複数アプリケーションを読み出し、その個々の機能とともに、他アプリケーションとやり取りする各アプリケーションの機能を、テストすることができる。テストハーネスは、指定された順序で指定されたアプリケーションセットを読み出す。実施形態において、これは順次やり取りするアプリケーションセットを通過するメッセージフローに基づく。テストハーネスは、セット内の最初のアプリケーションに対してインジェクトメッセージを入力し、出力メッセージを検証し、その出力メッセージを次のアプリケーションに対して投入し、検証し、以下同様である。
テストハーネスは、テストを個別に実施することもできるし、同時に複数のテストを実施することもできる。実施形態において、テスト間でアプリケーションを再スタートすることもできる。テストハーネスは、自動ビルドプロセスに組み込み、テストケースの全リストを実施し、開発者がコードをコミットする毎にレポートを生成することができる。
<テストケースを動的構築するWebユーザインターフェース>
テストビルダユーザインターフェースは、任意のJSONデータスキーマに基づきテストケースを動的構築する手段を提供する。実施形態においてテストUIは、JSONフォーマットで読み出すスキーマファイルを特定する。このスキーマファイルは、システムメッセージセットを定義する。スキーマのフォーマットに基づき、ユーザは生じ得るメッセージリストの提示を受ける。ユーザがメッセージを選択すると、メッセージのフォーマットに基づきフォームが動的に構築される。これは特定のデータ検証ルールとともにスキーマにおいて定義することができる。ユーザは次に、規定のメッセージテンプレートリストの提示を受ける。このテンプレートを選択してフォームを埋めることができる。ユーザがメッセージフォームを入力完了すると、これはソート可能リストに追加される。ユーザは各メッセージアイテムを、テストフレームワークに対して投入する順序でソートする。完了したメッセージ集合は、テンプレートとして保存することができ、テンプレートを組み合わせて複雑なテストケースを形成することができる。ユーザは、テストハーネスがメッセージをインジェクトメッセージとしてまたは期待メッセージとして取り扱うべきか否かを指定する。期待すべきメッセージが何であるかをユーザが確信していない場合、UIは全ケースを完了する前にテストケースの一部を投入することを許可する。部分テストケースは、RESTによりサーバに対して供給することができる。サーバはテストハーネスのインスタンスを起動し、テストメッセージの部分セットを投入する。テストハーネスが生成する出力メッセージはUIに戻され、ユーザに対して表示される。ユーザは各メッセージを検証する。ユーザがメッセージを承認する場合、テストケース完了ボタンをクリックすることによりメッセージは現在のテストケースに追加される。このメッセージはテンプレートとして保存される。テストケースが完了すると、ボタンをクリックしてJSON形式のテストケースファイルを生成する。このテストケースはテストハーネスによって実行され、継続ビルドプロセス内で実装される。
テストUIは、スタンドアロンテストハーネスが実行するテストケースを構築するための、完全動的なwebベースインターフェースを提供する。テストUIは、JSON形式データスキーマにのみ基づき、完全データ検証するフォームを生成する。できる限り単一メッセージを有する部分テストケースは、スタンドアロンテストハーネスに対して即座に投入され、ユーザに対してシステム出力メッセージを提示する。ボタンクリックにより完全動作するテストケースが生成され、テストハーネスはこれを用いる。個々のテストケースを組み合わせて、新たに複雑なテストケースを生成することもできる。
<単一UI要素を用いて複雑なデータクエリを生成する方法>
webアプリケーションのなかには、マルチカラムデータをクエリする手段をユーザに対して提供するものがある。実施形態において、インターフェースはフォーム要素を提供する。ユーザはこれにより、データ要素タイプ毎に検索語を入力することができる。これに代えて、単一検索ボックスを提供し、複数データタイプにまたがって適用される検索語をユーザが入力できるようにしてもよい。
別実施形態において、構造化検索フィールドを用いることができる。ユーザは、単一入力ボックスの提示を受ける。これは規定スキーマに基づき構造化入力にしたがう。
1実施形態において、ユーザは入力ボックスを選択し、ボックスの現在のコンテキストを示唆するツールティップの提示を受ける。入力ボックスは、複数データタイプを含む場合もある。各データタイプは、スペースなどの文字で区切ることができ、OrderId、取引場所、ブローカ、価格、シンボルなどを含む。
実施形態において、例えばスペースボタンを押下することによりユーザが選択ボックスを進めると、入力ボックスのコンテキストは次の検索語に進む。新たなツールティップが提示され、ユーザに対して検索語を示す。
実施例において、ユーザは検索ボックスを進め、コンテキストがこれにともなって変わると、ボックスは可能性のある検索語をドロップダウンリストとして表示するように構成されている。
実施形態において、ユーザが検索ボックスを進める毎に、データベース、データビュー、および/またはファイルに対して動的クエリが実施され、最終結果がユーザに対して速やかに表示される。
別実施形態において、構造化検索フィールドは:規定スキーマに準じた単一入力ボックスにおいて複数の検索語を使用する;スキーマをその場でスイッチし、これにより検索語のタイプまたは検索語を入力する順番を変更する;ユーザが検索ボックスを進めると各検索語についてオートコンプリート検索語を表示する;ユーザがスペースバーをヒットすると検索ボックスを進めることができるようにし、検索ワイルドカードを自動入力できるようにする;ユーザが検索ボックスを前方または後方にナビゲートできるようにする;ユーザによる先の検索語入力を利用して、後の検索語として可能性のあるものを得る;ユーザが検索ボックスを進めるとツールティップを表示して、カーソル位置において検索語を示唆する;複数カラムにまたがる複雑なクエリに対する応答を動的に改善および最適化する;など。
<取引ロジック発明>
<ミッドポイント制約>
株取引実行の価格付けは、パッシブ注文がオーダブックに対して投入された(および価格優先のためランク付けされた)ときの価格を用いてなされる。積極的に値付けされた2つの注文が互いに対して実行する場合、オーダブックに対して最初に到着し入力された注文の価格で実行される。具体的には、早い方の注文は自身の積極的な価格を支払い、遅い方の注文はよりよい価格を得る。別手法において、TLLオーダブックは実行価格を変更しない。これに代えて、TLLオーダブックに対して積極的に入力することができる限度を設定する。
TLLは、ミッドポイント制約と呼ばれるコンセプトを用いる。TLLオーダブックにおいて、積極的隠れ注文または非表示注文は、全米最良ビッド/オファー(NBBO)のミッドポイント以上に積極的な価格で投入されることはない。2つの積極的に値付けされた隠れ注文がブックに投入され、ミッドポイントに再値付けされると、ミッドポイント価格で実行される。購入者はより高い価格を支払う意図を有しており、売却者はより低い価格で売却する意図を有しているので、いずれもよりよい実行価格(すなわち価格が改善される)を得ることができる。これにより、TLLブックに到着した注文によらず、2つの相対者の間でスプレッド(ビッド価格とオファー価格との間の差分)を公平に配信することができる。
ミッドポイント制約は、その他の利点も提供する。ブックに入力された注文が価格優先のためにランキングされるときの価格を制約することにより、ミッドポイント制約は隠れキューにおける価格優先のための不必要な競争を抑制する。これは“pennying”の形態でなされる。すなわち、より積極的なリミット価格で注文を送信することにより、一方が他方に対して優先権を得ようと試みることである。ミッドポイント制約は、実効価格による方向性の情報リークも抑制する。ビッド価格とオファー価格との間のミッドポイントで実行すると、方向性がない取引履歴となる。したがって実行時点においては、価格がいずれの方向に動くか(高値に動くか、それとも安値に動くか)、また新たな注文が供給増加または需要増加のいずれを表しているか、を識別することが難しい。また、TLLオーダブックにおける積極的に値付けされた条件注文の公平なランキングを維持することができる。
ミッドポイント制約は、隠れ注文がTLLオーダブックに投入されることを試みる毎にそのリミット価格が実行できるか否か相殺側の残注文と比較されるように実装することができる。実行することができない場合、注文のリミット価格はNBBOミッドポイントと比較される。注文価格がミッドポイントよりも積極的に値付けされている場合、ミッドポイントでオーダブックに格納される。注文価格がミッドポイントと比較して積極的ではない場合、注文はリミット価格でオーダブックに格納される。このプロセスは、ミッドポイント制約価格を先行処理することにより高速化することができる。これは、市場データ変化によりミッドポイントが変化したときNBBOのミッドポイントを計算することによりなされる。実施形態において、これは制約ミッドポイントを先行計算してTLLオーダブックに投入しようとする注文に対しその計算結果を適用することにより、実施される。
<最小量>
最小量注文は、インバウンド(新規)である場合、相対側単一注文そのものまたは集約した多数注文がインバウンド注文の最小量条件を満たす限り、相対側の単一注文または多数注文に対して取引するのに適している。ただし、インバウンド注文の最小量条件を満たす単一注文または多数注文がない場合、そのインバウンド注文は実行されず、代わりにオーダブックに格納される。この注文がオーダブックに格納されると、合計して最小量条件を満たす新たな相対側インバウンド注文に対してのみパッシブ実行される。インバウンド最小量注文がオーダブックに挿入された場合、将来のいずれかの時点において市場条件が変化しおよび/または新たな相対側注文がオーダブックに入力されると、その最小量注文は最小量条件を満たす多数注文に対して取引するのに適していないことになる。
<ブック再チェック>
ブック再チェックにより、最小量注文はより利便性が増す。これは、TLLオーダブックに格納した後、複数の相対注文に対して最小量条件を満たす機会を改めて付与することによりなされる。TLLオーダブックにおける適当な市場取引可能注文をブック優先度順で繰り返し、いずれかがブックの相対側に対して取引可能であるか否かチェックし、ブックの反対側の注文が新たなインバウンド注文であれば注文を処理することにより、ブック再チェックは動作する。これはオーダブックのマッチングロジックにとって演算負荷が高く、コスト高なプロセスである。
オーダブックのマッチングロジックに対する演算コストを緩和するため、外部プロセスは再チェックした注文をキャンセルし、マッチングエンジンに対して新たなものとして戻す。これにより、キャンセルされた注文は時間優先度を失い、再チェックは注文を完全実行しない。
TLLは、再チェックされた注文に対する参照を保持する。これにより、オーダブック内の注文を削除または再注文することなくブック再チェックを実施できるようにする。これにより再チェックされた注文は、完全充足されなかったとき時間優先度を完全に維持できる。これら注文参照をアップデートし、成功した再チェックと失敗した再チェックの双方に適応し、これによりブック優先度がプロセス全体を通じて維持されるようにする。
成功するブック再チェックプロセスは、任意個数のイベントによってトリガされる。このベントは以下を含むがこれに限らない:サブスクライバからの新注文指示;全米最良ビッドおよびオファーの変更;その他市場データ変数の変化。これらデータはコンパイルおよびプリプロセスされ、集約株数などの数値と様々な規制取引制約に変換される。これにより、再チェック動作を実際に実施する前に、実行することができそうか、できなさそうか、あるいは保証されているかを確定する。このように、プリプロセスによりブック再チェックの演算コストをさらに抑制することができる。
<最小量ティア>
最小量指示は、0から注文総数までの任意の丸め数値取引数を認めることができる(注文の取引数に等しい最小量は、all−or−none注文条件として取り扱う)。理論的に無限数の最小量条件を認めることによりサブスクライバにとっては最も柔軟性が高まるが、これは非現実的である。多数の注文を有し最小量条件をともなう注文が散在しているオーダブックにおいて、注文が実行可能であるか否か比較するプロセスは、理論的に無限となる。換言すると、注文ペアまたは複数注文を組み合わせて注文の最小量条件を満たし実行できるか否かを判定するため、ブック内において理論的に無限個数の注文組み合わせの比較が生じ得る。最小量指示はオーダブック全体にわたって無限に変化し得るので、ブック全体にわたって各残注文が充足された最小量指示を有しているか否かを判定することなしに、所与のインバウンド注文に対して何株が利用可能であるかを判定する手段はない。また、インバウンド注文に対して取引したくない(すなわち、充足されてない最小量指示を有している)多数の注文をオーダブックが有している場合、各注文を個別にチェックしてスキップすることなしに、それら注文を分離する効率的な手段はない。
TLLは、有効最小量および最小量ティアを備えることができる。有効な最小量ティアのセットにより、並び替えの個数を制限し、最も一般的に選択されている最小量値を把握する(例えば200、300、500、1000、5000、10000株)。サブスクライバの注文に対する最小量指示がティアと整合していない場合、TLLマッチングエンジンとオーダブックは有効最小量を用いて動作し、その値を次に低いティアに対してルーティングする。サブスクライバの従前の値は保持されるが、マッチングロジックのため有効値が用いられる。
一般に使用されている値の有限セットに対する連結最小量指示により、最小量注文の実行をよりスムーズにすることができる。標準値を用いることにより、あとわずかなところで最小量指示がニアミスする可能性が低くなるからである。例えば最小量575株の注文は、最小量550株や525株などの注文とはマッチングされない。ニアミスは、過剰に細かい最小量を用いることにより生じる。この場合、2つの注文はマッチングされず、注文を入力したサブスクライバはサイズが非常に近い取引を所望する相対注文があることを知っていることになる。ティアに対する最小量オプションを制約することにより、この課題を減殺することができる。例えばティアに100株ずつ100〜1000株(100、200、300、400、500など)まで増やすことを強制することにより、先の例の注文は全て最小量条件500に丸められ、互いに取引するのに適していることになる。これにより、最少取引サイズ制約を設定する注文目的がバランスされ、同様のサイズの相対側注文と取引をすることを妨げて不利益とならないようにする。
TLLオーダブックは、ティアによる最小量注文を管理および格納する。TLLオーダブックは、最小量ティアにより有限個数の個々にソートされたオーダブックへパーティショニングされる。最小量でパーティショニングした結果、ブック内の最小量指示は全注文について同一となる。よってマッチングロジックはより高速に、インバウンド注文または再チェック注文に対して利用可能なオーダブック内の株数を評価することができる。ブック内の全注文は、インバウンド注文または再チェック注文に対して均一に、取引を所望しまたは所望しないからである。このコンセプトをTLLオーダブックの各パーティションに対して適用することにより、TLLはインバウンド注文または再チェック注文に対して利用可能な株数を一定時間内で評価することができる。
最小量ティアは、実行途中においても有用である。ブック全体の優先度でパーティションを再結合して実行する途中において、あるパーティションがインバウンド注文に対して最小量を満たさない場合、TLLマッチングエンジンはそのパーティションから注文を一切引き出さない。取引を所望するパーティションのみを結合することにより、どの注文がインバウンド注文に対して取引を所望するかに基づき、オーダブック全体をフィルタリングすることができる。これにより、最小量指示に基づき個々の注文を確認してスキップする必要がなくなり、演算効率を向上させることができる。
<最小量参加>
残っている最小量注文が注文キューの前面にない場合、最小量の実装は制約される。十分に大きい積極的値付けした相対注文が到着したとしても、その注文はブック優先度において当該注文に先だって残注文に対して実行され、当該最小量注文に到達するときまでに十分な株数が残らない可能性がある。例えば、最小量500株の1000株注文よりも先に、100株の買い注文がオーダブック内にあるものとする。500株のインバウンド売り注文が到着すると、最初の買い注文と100株取引し、400株は残る。最小量注文は500株未満では取引しないので、元の売り注文のサイズが最小量条件500株を満たすとしても、残り400株のインバウンド売り注文とは取引しないことになる。極端な例として、単元未満買い注文75株の後に最小量条件100000株のブロック買い注文100000株がオーダブック内にあるものとする。インバウンド売り注文100000株が到着すると、75株買い注文が実行され、99925株が残る。99925株はブック内の残買い注文の最小量条件100000株を満たさないので、2つのブロック注文はマッチングされない。
TLLは、新たな最小量動作を用いる。これはParticipation(参加)と呼ばれる。TLLの最少量注文の動作は、インバウンドの場合、上記実装と同一である。ただしオーダブック内に留まっている場合、注文の最少量条件は、実行プロセスの開始時に、最少量に対して実行を試みるとき、残り取引数ではなくインバウンド注文の取引数に対して評価される。これにより、最初の時点で最少量指示が存在した目的に寄与することができる。すなわち、実行する株と実行しないシグナル/取引情報との間のバランスを維持すること、および十分大きい株とやり取りすることである。
上記ブロック注文の例において、100000株のインバウンド売り注文は、75株の買い注文と取引される。元の注文サイズ100000株は、残買い注文100000株の最少量注文に合致するからである。残り100000株の買い注文は取引に“参加”し、99925株を実行する。
参加をパーティション化したオーダブックと組み合わせると、マッチングロジックはオーダブック内のオーダ数によらず、インバウンド注文または例チェック注文の最少量指示を満たすだけの十分な取引株をオーダブックが含んでいるか否かを高速に評価することができる。これにより、実行しない場合の演算負荷と時間を最小化することができる。
<TLL+1>
TLL+1は、取引場所を選択し、投入する注文を取引場所に対してルーティングする。TLL+1は、注文を送信する場所を選択し、実行料金などのコストをバランスしつつ実行できる機会を最大化し、特定場所における注文の一部を常に表そうとするときの値付けによる影響を回避する。
TLL+1は以下のように機能する:TLL Smart Order Routerは、注文を分割して複数場所に留める決定をし、所望の場所を選択し、場合によっては少なくとも1つの追加場所を選択する。1つの場所が望ましい理由はいくつかある。例えばTLL自身が市場である場合、遠隔の取引場所に注文を送信して実行するよりもTLL上で注文を実行するほうが望ましい。追加場所を選択する理由は、望ましい取引場所はブローカが注文を送信する場所として最も選択する場所ではない可能性があり、よい追加取引場所を選択して注文を広告することにより実行を受け取る可能性が増すからである。追加取引場所は、市場状態と、各取引場所において注文が部分実行されるとき相殺側のブローカに対して課金される可能性がある料金と、に基づき選択することができる。TLL Smart Order Routerは、現在inside market(全米最良ビッドおよびオファー)で表されている取引場所のなかから選択することができる。注文を送信して既に全米最良ビッドまたはオファーで存在する市場のオーダブックに参加することにより、insideで新たな取引場所を導入することが避けられ、すなわち値付けに対する影響を回避できる。これら取引場所の中で最もコスト効果が高いものが相殺側のブローカのために選択され、取引が生じる。ほとんどのブローカは、少なくとも部分的に経済状況に基づきルーティングを決定し、TLLによって他の取引場所にルーティングされた注文が市場価格内で流動性を有する最もコスト効果の高い注文となるようにする。TLL注文は、他方の取引場所における注文よりも先に、他取引場所において実行される。
注文が準備流動性を有している場合、すなわち注文の一部が表示され一部が隠れている場合、準備流動性は望ましい取引場所に留まる。これにより、注文の隠れた部分を最もよく制御することができる。
準備注文の表示部分が充足されると、すなわち望ましい取引場所におけるものまたは追加取引場所におけるものが充足されると、望ましい取引場所における準備流動性は減少され、元の注文が充足された取引場所に対して新たな表示注文が送信される。ロジックは、一般的な準備注文の更新方法と同様に機能する。ただし、1つの市場センタではなく異なる市場センタにおいて注文が2つの(または多数の)表示部分を有する点を除く。
最終的に、残りの準備流動性がないときいずれかの部分が完全に充足されると、他方の取引場所で残っている株は注文が完全充足される取引場所に対して再ルーティングされる。
<バイナリサーチツリー>
本システムは、汎用目的コンピュータの揮発性メモリ内に実装され、または物理コンピュータ読取可能媒体上に実装された、ツリーデータ構造に関する。ツリーは複数のデータノードを有する。各データノードは、数値キー、そのキーに対応するゼロ以上のデータ値、および子ノードとして指定された他データノードに対する参照(すなわち左子ノードと右子ノード)、を含む。各参照はnull参照でもよい。親ノードの子ノード、その子ノードの子ノード、などは親ノードの下位ノードである。親ノードがnullではない左子ノードを有している場合、その左子ノードの数値キーとその左子ノードの各下位ノードは、親ノードの数値キー未満でなければならない。同様に右子ノードがnullでない場合、その右子ノードの数値キーとその右子ノードの各非null下位ノードは、親ノードの数値キー超でなければならない。ツリーはルートノードとして指定されたノードを有し、これは他ノードの子ノードではない。
全ての数値キーは、有限範囲内に収まる。各ノードの下位ノードの数値キーが取り得る範囲は、当該ノード自身が取り得る値範囲により定まる。親データ構造内において、各子ノードの値は、当該ノードが取り得る値範囲から計算により生成される。キーとこれに対応するデータ値がツリーに追加されると、ツリーはルートノードからキーが配置されている場所までスキャンされる。子ノードに対するnull参照に到達すると、当該キーについて計算生成した値とともに新データノードが生成され、ゼロデータ値、左右子ノードに対するnull参照、スキャンしたノードにおけるnull参照は、新ノードに対する参照によって置き換えられる。追加するキーを有するノードに到達すると、対応するデータに対する参照が、到達したノードに対して追加される。このようにツリー構造は、各場所においてキーを決定的に生成することにより、あらかじめ定義される。キー生成のために用いる方法の選択により、既知の最大ノード深度を有する自動バランスされたツリーが正確に生成される。このとき、ツリーに対してキーを挿入する順番は関係ない。最大ノード深度は固定され、ツリーは再バランスされないので、最悪の挿入時間は再バランスが必要なツリーと比較して非常に小さい。よってこのツリーは、金融取引システムのように高信頼性が求められるアプリケーションに適している。
本発明の望ましい実施形態において、キー値を事前定義する方法は、ノードが取り得るキー値範囲の中央を選択することである。ただしその他方法も本発明の範囲内で用いることができる。オプションとして、ルートノードとその下のルートノードレイヤは、手動で定めたキー値と、上述の規定キー値を有する下位ノードとを最初に有するようにしてもよい。
他オプションとして、非nullデータを有する全ノードが、ルートノード以外のノードが取り得る値範囲内のキーを有する場合、そのノードは“一時的ルートノード”として指定することができ、元のルートノードに代えて全ツリーをスキャンする開始点として用いることができる。一時的ルートノードの範囲外のキーがツリーに対して追加されると、一時的ルートノード指定は削除され、元のルートノードまたは新たに指定された一時的ルートノードを開始点としてツリーをスキャンすることができる。
別実施例は、値を有する可能性があるノードに対する参照アレイによってツリーを補うことである。例えば金融商品取引場所のオーダブックの場合において、アレイは前日のクローズ価格範囲内のビッド/オファー価格を含む。可能性があるノードアレイに対するインデックスは、数値キー値から計算される。ノードが“可能性のある”キーによってアクセスされる場合、ツリーに優先してアレイを用いる。ツリーは、新規挿入するときと、アレイの範囲外の“可能性がなさそうな”キーの場合のみ用いられる。
上記発明は、金融商品の売買注文を価格順で整理するために用いることができる。この目的のため、注文価格を数値キーとして用い、注文に関するその他情報は関連データとして格納される。ツリーは、価格順で整列された全ノードのリンクリストとともに用いられる。このリンクは、現在の最高価格買い注文と最低価格売り注文(最良ビッド/オファー)を有するノードに対するリンクを有する。ツリーを用いて、リンクリストをスキャンすることなく新規注文を高速に挿入することを補助する。実行済注文の削除は、リンクリストを用いて実現される。実行は最良ビッド/オファーにおいて最も多く発生するからである。注文や子ノードを有していないノードは、ツリーとリンクリストから削除される。
ただし本発明のアプリケーションは、この特定のアプリケーションよりも広く適用できる。本発明の範囲は、全ての可能な実施形態を包含するものと解釈すべきである。
図8Aは、ツリー構造におけるノードとその内容を示す。すなわち、数値キー、ノード配下に配置することができるキー範囲、値アレイ、左右子ノードに対する参照、である。
図8Bは、ツリーの固定スケルトンを示す。取り得るキーは1〜12の整数である。各ノードの値を生成するルールは、取り得る値範囲のミッドポイントを取り、ミッドポイントが取り得るキーでない場合は端数を切り捨てることである。各位置におけるノードのキー値はあらかじめ定められているが、必要なノードのみが割り当てられ、ツリーにおいてインスタンス化される。これにより、アレイのような事前割り当てするデータ構造と比較して、メモリを節約することができる。
図8C〜図8Dは、1〜12の範囲で新たなツリーを生成する様子、図8Bのミッドポイントルール、およびキー値7を挿入する様子を示す。最初に図3aに示すようにルートはnullであり、ルートの範囲はツリーのフルレンジ1〜12である。図8Dにおいて、ルートが生成されキー6が割り当てられる。これはレンジ1〜12のミッドポイントを切り捨てたものである。7はキー値6よりも大きいので、ルートノードの右子ノード下に挿入される。図3cにおいて、ルートの右子がレンジ7〜12で生成され、中央値9に切り捨てられる。7は9よりも小さいので、9の左子ノード下に配置される。最終的に図8Dにおいて、ノード9の左子ノードがレンジ7〜8で生成され、中央値7に切り捨てられる。このキーが挿入しようとしているものなので、関連値がキーノードに対して追加され、操作が完了する。ノード6と9がツリー内に存在しているが、関連値は割り当てられておらず、関連値を有するノード7とは異なる形式で表示されている。
図8Dは、図3dに示すツリーに対してキー5を挿入する様子を示す。図8D.aにおいて、キー6のルートノードからスキャンが開始する。5は6よりも小さいので、左子ノードが選択される。以下の図面において、図面を明確にするためnull子ポインタは省略する。図8D.bにおいて、新ノードとして左子ノードが生成され、レンジ1〜5と値3を有する。キー5はこのノードの右子ノード下に配置される。図8D.cは、右子ノード3を生成する様子を示す。レンジは4〜5、値は4である。図8D.dは、ノード5の生成、ノード4の右子ノードの生成(レンジは5〜5)、およびそのノードの挿入を示す。ツリーには6ノードが存在し、そのうち2つが値を有し、4つは値を有していない。ノード配置は、図2のスケルトンツリーにおける配置と正確に対応しており、ツリーにより全てのキーとノードが同じ位置を有することを保証する。ツリーに対して挿入する順序は関係ない。
<TLLコントローラ>
図9は、TLLコントローラ901のブロック図である。この実施形態において、TLLコントローラ901は、様々な技術および/またはその他関連データを介して、コンピュータとのやり取りを集約し、処理し、格納し、検索し、補助し、識別し、指示し、生成し、マッチングし、および/または促進する。
ユーザ933aは、人および/または他システムであり、情報技術システム(例えばコンピュータ)を備え、情報処理を実施する。コンピュータは、情報を処理するプロセッサを用いる。プロセッサ903は、中央演算装置(CPU)と呼ばれる場合もある。プロセッサの1形態は、マイクロプロセッサである。CPUは通信回路を用いて、命令として動作するバイナリ符号化信号を送信し、様々な動作を実施する。これら命令は、動作命令および/またはデータ命令であり、他命令を含みおよび/または参照し、様々なプロセッサがアクセスして動作することができるメモリ領域929(例えばレジスタ、キャッシュメモリ、ランダムアクセスメモリなど)に格納される。通信命令は、プログラムとしておよび/またはデータコンポーネントとしてバッチで(例えばバッチ命令で)格納されおよび/または送信され、所望の動作を実施する。これら格納されている命令コード(例えばプログラム)は、CPU回路部品やその他マザーボードおよび/またはシステムに組み込まれ、所望の動作を実施する。プログラムのタイプとしては例えばコンピュータオペレーティングシステムがあり、CPUがコンピュータ上でこれを実行する。オペレーティングシステムにより、ユーザはコンピュータ情報技術とリソースにアクセスし動作させることができる。情報技術システムが使用するリソースとしては以下が挙げられる:データがコンピュータに対して入力されまたはコンピュータから出ていく入出力メカニズム;データを保存するメモリストレージ;情報を処理するプロセッサ。これら情報技術システムを用いてデータを収集し、その後に取得し、分析し、操作する。これら動作はデータベースプログラムによりなされる。これら情報技術システムは、ユーザが様々なシステムコンポーネントにアクセスして操作するインターフェースを提供する。
1実施形態において、TLLコントローラ901は以下のような構成要素と接続し、および/または通信することができる:ユーザ入力デバイス911からの1以上のユーザ;周辺デバイス912;予備暗号プロセッサデバイス928;および/または通信ネットワーク913。例えばTLLコントローラ901は、ユーザ933a、クライアント操作デバイス933bと接続し、および/または通信することができる。クライアント操作デバイス933bは以下を含むが、これに限られない:パーソナルコンピュータ、サーバ、および/または様々なモバイルデバイス。モバイルデバイスは以下を含むが、これに限られない:携帯電話、スマートフォン(例えばiPhone(登録商標)、Blackberry(登録商標)、AndroidOSベース携帯電話、など)、タブレットコンピュータ(例えばApple iPad、HP Slate、Motorola Xoom、など)、eBookリーダ(例えばAmazon Kindle、Barnes and NobleのNook eReader、など)、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットブック、ゲーム端末(例えばXBOX Live、Nintendo(登録商標)DS、Sony PlayStation(登録商標)Portable、など)、携帯スキャナ、など。
ネットワークは一般に、グラフトポロジーにおけるクライアント、サーバ、および中間ノードの相互接続と相互動作を備えるように構成される。本願における“サーバ”という用語は一般に、コンピュータ、その他デバイス、プログラム、あるいはこれらの組み合わせを指し、これらは通信ネットワークを介したリモートユーザのリクエストを処理し、これに応答する。サーバは、“クライアント”に対してリクエストするため情報を提供する。本願における“クライアント”という用語は一般に、コンピュータ。プログラム、その他デバイス、ユーザ、および/またはこれらの組み合わせを指す。これらはリクエストを処理および作成し、通信ネットワークを介してサーバからの応答を取得し処理することができる。情報とリクエストを処理し、および/または送信元ユーザから宛先に対して情報を引き渡す、コンピュータ、その他デバイス、プログラム、またはこれらの組み合わせは、“ノード”と呼ぶ。ネットワークは一般に、送信元から宛先に対して情報を伝搬しようとする。送信元から宛先に対して情報を引き渡すタスクを実施するノードは、“ルータ”と呼ばれる。ネットワークの形態としては例えば:ローカルエリアネットワーク(LAN)、Picoネットワーク、広域ネットワーク(WAN)、無線ネットワーク(WAN)などがある。例えばインターネットは一般に、複数ネットワークの相互接続として受け入れられている。これによりリモートクライアントとサーバは、互いにアクセスし相互動作することができる。
TLLコントローラ901は、コンピュータシステムに基づく。このコンピュータシステムは、例えばメモリ929に接続されたコンピュータシステム902のようなコンポーネントを備えるが、これに限らない。
<コンピュータシステム>
コンピュータシステム902は、クロック930、中央演算装置(CPUおよび/またはプロセッサ(これら用語は本明細書において明示しない限り相互交換可能である))903、メモリ929(例えば読取専用メモリ(ROM)906、ランダムアクセスメモリ(RAM)905など)、および/またはインターフェースバス906を備える。さらに必ずしも必要ではないが最もよく備えられているのは、相互接続されおよび/または通信可能なシステムバス904である。システムバス904は1以上のマザーボード902上に設けられている。マザーボード902は、導電および/または伝搬回路経路を有する。この回路経路を通じて、命令(例えばバイナリ符号化信号)が伝搬し、通信、動作、記憶などを実現する。コンピュータシステムは、電力ソース986に接続することができる。電力ソースは内部のものであってもよい。暗号プロセッサ926および/またはトランシーバ(例えばIC)964は、システムバスに接続することができる。他実施形態において、暗号プロセッサおよび/またはトランシーバは、内部および/または外部周辺デバイス912としてインターフェースバスI/Oを介して接続することができる。トランシーバはアンテナ965に接続され、これにより無線通信と様々な通信および/またはセンサプロトコルの受信を可能にする。例えばアンテナは以下に接続することができる:Texas Instruments WiLink WL1283 トランシーバチップ(例えば802.11n、Bluetooth(登録商標)3.0、FM、GPS(これによりTLLコントローラは位置を判定できる)を提供する);Broadcom BCM4329FKUBG トランシーバチップ(例えば802.11n、Bluetooth2.1+EDR、FMなどを提供する)、BCM28150(HSPA+)、およびBCM2066(Bluetooth4.0、GPSなど);Broadcom BCM4650IU88レシーバチップ(例えばGPS);Infineon Technologies X−Gold618−PMB9800(例えば2G/3G HSDPA/HSUPA通信を提供する);Intel XMM6160(LTE&DC−HSPA)、Qualcom CDMA(2000)、Mobile Data/Station Modem,Snapdrago、など。システムクロックは水晶発振器を有し、コンピュータシステムの回路経路を介してベース信号を生成する。クロックは、システムバスおよび様々なクロック増幅器に接続される。クロック増幅器は、コンピュータシステムに相互接続された他コンポーネントのベース動作周波数を増減させる。クロックとコンピュータシステム内の各コンポーネントは、システム全体にわたって情報を格納する信号を駆動する。コンピュータシステム全体にわたって情報を格納した命令を送受信することは、通信と呼ばれる。これら通信命令は、さらに送受信され、本コンピュータシステムから通信ネットワーク、入力デバイス、他コンピュータシステム、周辺デバイス、などに対する応答を生じさせる。他実施形態において、上記各コンポーネントは互いに直接接続し、CPUに接続し、および/または多様なコンピュータシステムが採用する様々な変形物内に構成できることを理解されたい。
CPUは、ユーザおよび/またはシステムが生成したリクエストを実行するプログラムコンポーネントを実行するのに適した少なくとも1つの高速データプロセッサを備える。プロセッサ自身は、様々な専用処理ユニットを備える場合もある。例えば浮動点演算ユニット、整数演算ユニット、統合システム(バス)コントローラ、論理演算ユニット、メモリ管理制御ユニット、などを含むが、これらに限らない。また、グラフィック処理ユニット、デジタル信号処理ユニット、などの専用サブユニットを含む場合もある。プロセッサは、内部高速アクセスアドレスメモリを備える場合もあり、メモリ929のマッピングやアドレシングをプロセッサ自身が実施することができる。内部メモリは以下を含むが、これらに限らない:高速レジスタ、様々なレベルのキャッシュメモリ(レベル1、2、3など)、RAM、など。プロセッサは、メモリアドレス空間を介してこのメモリにアクセスする。メモリアドレス空間は、命令アドレスを介してアクセスすることができる。命令アドレスは、プロセッサが構築しデコードするものである、これにより、回路パスにアクセスしてメモリ状態/値を有する特定メモリアドレス空間に到達することができる。CPUは、例えば以下のようなマイクロプロセッサでもよい:AMD Athlon、Duron、および/またはOpteron;従前のARM(例えばARM6/9/11)、embedded(Cortex−M/R)、application(Cortex−A)、embeddedおよびsecureプロセッサ;IBMおよび/またはMotorola DragonBallおよびPowerPC;IBMおよびSony Cellプロセッサ;Intel Atom、Celeron(Mobile)、Core(2/Duo/i3/i5/i6)、Itanium、Pentium(登録商標)、Xeon、および/またはXScale;など。CPUは、命令を通過させる導体および/または伝搬経路(例えば(プリント)電子および/または光回路)を介してメモリと通信し、格納されている命令(すあんわちプログラムコード)を実行する。この命令引き渡しにより、TLLコントローラ内および各インターフェースを介した通信を実施する。処理要件が多大な速度および/または性能を必要とする場合、分散プロセッサ(例えばDistributed TLL)、メインフレーム、マルチコア、パラレル、および/またはスーパーコンピュータアーキテクチャを同様に用いることができる。これに代えて、配置要件が可搬性を必要とする場合、小型モバイルデバイス(例えばスマートフォン、携帯個人端末(PDA)など)を採用することができる。
実装によっては、TLLの機能はマイクロコントローラを実装することによって実現できる。マイクロコントローラは例えば、CAST R8051XC2マイクロコントローラ、Intel MCS51(すなわち8051マイクロコントローラ)、などである。TLLの機能を実装するため、組込コンポーネントを用いることもできる。例えば:特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、Field Programmable Gate Array(FPGA)、および/または同様の組込技術である。例えばTLLのコンポーネント集合(分散配置されているものでもよいしそれ以外でもよい)および/または機能は、マイクロプロセッサおよび/、または組込コンポーネントを用いて実装することができる。例えば:ASIC、コプロセッサ、DSP、FPGA、など。これに代えてTLLの機能は、多様な機能や信号処理を実現するように構成された組込コンポーネントにより実装することができる。
実装によっては、組込コンポーネントは、ソフトウェア、ハードウェア、および/またはハードウェア/ソフトウェアの組み合わせを含むことができる。例えばTLL機能は、FPGAを実装することにより実現できる。FPGAは、“論理ブロック”というプログラム可能論理部品とプログラム可能相互接続を含む半導体デバイスである。FPGAの例は、Xilinxが製造する高性能FPGA Virtexシリーズおよび/またはSpartanシリーズである。論理ブロックと相互接続は、FPGAが製造された後、顧客や設計者によってプログラムすることができる。これにより、TLL機能を実装する。プログラム可能相互接続の階層により、論理ブロックはTLLシステム設計者/管理者が必要であれば相互接続することができる。これは1チッププログラム可能breadboardに似ている。FPGAの論理ブロックをプログラムして、AND、XORなどの基本論理ゲートの動作、またはデコーダや簡易数式などのより複雑な演算子の組み合わせを実施することができる。多くのFPGAにおいて、論理ブロックもメモリを備える。このメモリは例えば、回路フリップフロップまたはより複雑なメモリブロックである。状況によっては、TLLを通常のFPGA上に開発し、ACICにより近い固定バージョンに移行することもできる。代替または協調実装は、TLLコントローラ機能をFPGAに代えてまたはFPGAに加えて最終ASICに移行することができる。実装によっては、上記組込コンポーネントの全ておよびマイクロプロセッサは、TLLの“CPU”および/または“プロセッサ”とみなすことができる。
<電力ソース>
電力ソース986は、小型電子回路ボードデバイスに電力を供給する任意の標準形式のものを用いることができる。例えば以下のようなパワーセルである:アルカリ、リチウム水化物、リチウムイオン、リチウムポリマ、ニッケルカドミウム、太陽電池、など。その他タイプのACまたはDC電力ソースを用いることもできる。太陽電池の場合、1実施形態において、ケースは太陽電池が光エネルギーを取り込む開口を有する。パワーセル986は、相互接続されたTLLコンポーネントの少なくとも1つと接続され、これにより相互接続された全コンポーネントに対して電流を提供する。1例において、電力ソース986はシステムバスコンポーネント904に接続される。代替実施形態において、I/Oインターフェース908をまたがる接続を介して、外部電力ソース986を提供することもできる。例えばUSBおよび/またはIEEE1394接続は、接続を通じてデータと電力をともに搬送し、したがって安定した電力ソースである。
<インターフェースアダプタ>
インターフェースバス906は、複数のインターフェースアダプタに対して、受信し、接続し、および/または通信する。必須ではないが、アダプタカードの形態をとることができる。例えば以下を含むが、これらに限らない:入出力インターフェース(I/O)908、ストレージインターフェース909、ネットワークインターフェース910、など。暗号プロセッサインターフェース926も同様に、インターフェースバスに接続することができる。インターフェースバスは、インタ−フェースアダプタ同士の接続のために提供することもできるし、コンピュータステムの他コンポーネントのために提供することもできる。インターフェースアダプタは、適合するインターフェースバスのために調整することができる。インターフェースアダプタは、拡張および/またはスロットアーキテクチャを介してインターフェースバスに接続する。様々な拡張および/またはスロットアーキテクチャを採用することができる。例えば以下を含むがこれに限らない:Accelerated Graphics Port(AGP)、Card Bus、ExpressCard、(Extended)Industry Standard Architecture((E)ISA)、Micro Channel Architecture(MCA)、NuBus、Peripheral Component Interconnect(Extended)(PCI(X))、PCI Express、Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA)、Thunderbolt、など。
ストレージインターフェース909は、複数のストレージデバイスに対して、受信し、通信し、および/または接続する。ストレージデバイスは例えば以下のようなものであるが、これに限らない:ストレージデバイス914、リムーバブルディスクデバイス、など。ストレージインターフェースは、通信プロトコルを採用することができる。通信プロトコルは例えば以下のものを含むが、これに限らない:(Ultra)(Serial)Advanced Technology Attachment(Packet Interface)((Ultra)(Serial)ATA(PI))、(Enhanced)Integrated Drive Electronics((E)IDE)、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)1394、Ethernet(登録商標)、ファイバチャネル、Small Computer Systems Interface(SCSI)、Thunderbolt、Universal Serial Bus(USB)、など。
ネットワークインターフェース910は、通信ネットワーク913に対して、受信し、通信し、および/または接続する。通信ネットワーク913を介して、ユーザ933aはリモートクライアント933b(例えばwebブラウザを備えるコンピュータ)経由でTLLコントローラにアクセスすることができる。ネットワークインターフェースは、通信プロトコルを採用することができる。通信プロトコルは例えば以下のものがあるが、これに限らない:直接接続、Ethernet(thick、thin、twisted pair 10/100/1000Base T、など)、トークンリング、IEEE802.11a−xなどの無線接続、など。処理要件が多大な速度および/または性能を必要とする場合、分散ネットワークコントローラ(例えば分散TLL)アーキテクチャを同様に採用して、TLLコントローラが必要とする通信帯域幅をプールし、負荷分散し、および/または増加させることができる。通信ネットワークは、以下のいずれかまたは組み合わせを用いることができる:直接相互接続;インターネット;ローカルエリアネットワーク(LAN);メトロポリタンエリアネットワーク(MAN);Operating Missions as Nodes on the Internet(OMNI);セキュアカスタム接続;Wide Area Network(WAN);無線ネットワーク(例えばWireless Application Protocol(WAP)、I−modeなどのプロトコルを採用したものが挙げられるが、これらに限らない);など。ネットワークインターフェースは、入出力インターフェースの特殊形態とみなすことができる。さらに複数のネットワークインターフェース910を用いて、様々な通信ネットワークタイプ913に接続することができる。例えば複数のネットワークインターフェースを用いて、ブロードキャスト、マルチキャスト、および/またはユニキャストネットワーク上で通信することができる。
入出力インターフェース(I/O)908は、ユーザ入力デバイス911、周辺デバイス912、暗号プロセッサデバイス928、などに対して、受信し、通信し、および/または接続する。I/Oは、以下のような通信プロトコルを用いることができるが、これに限らない:オーディオ:アナログ、デジタル、モノラル、RCA、ステレオ、など;データ:Apple Desktop Bus(ADB)、Bluetooth、IEEE1394a−b、シリアル、USB;赤外線;ジョイスティック;キーボード;midi;光;PC AT;PS/2;パラレル;無線;ビデオインターフェース:Apple Desktop Connector (ADC)、BNC、同軸、コンポーネント、コンポジット、デジタル、DisplayPort、Digital Visual Interface (DVI)、high−definition multimedia interface(HDMI(登録商標))、RCA、RF antenna、S−Video、VGA、など;無線トランシーバ:802.11a/b/g/n/x;Bluetooth;携帯(例えばcode division multiple access(CDMA)、high speed packet access(HSPA(+))、high−speed downlink packet access(HSDPA)、global system for mobile communications(GSM(登録商標))、long term evolution(LTE)、WiMax、など);など。出力デバイスは、例えばビデオディスプレイである。ビデオディスプレイは、以下の形態をとることができる:Cathode Ray Tube(CRT)、Liquid Crystal Display(LCD)、Light Emitting Diode(LED)、Organic Light Emitting Diode(OLED)、プラズマ、など。ビデオディスプレイは、ビデオインターフェースから信号を受け取るインターフェース(例えばVGA、DVI回路およびケーブル)を備える。ビデオインターフェースは、コンピュータシステムが生成した情報を複合し、複合した情報に基づきビデオメモリフレーム内でビデオ信号を生成する。他の出力デバイスは、例えばテレビセットである。テレビセットは、ビデオインターフェースから信号を受け取る。ビデオインターフェースは、ビデオディスプレイインターフェース(例えば、RCAコンポジットビデオケーブルを接続するRCAコンポジットビデオコネクタ;DVIディスプレイケーブルを接続するDVIコネクタ、HDMIなど)を接続するビデオ接続インターフェースを介して複合ビデオ情報を提供する。
ユーザ入力デバイス911は周辺デバイス912(下記参照)のタイプである場合もあり、以下を含む:カードリーダ、ドングル、指紋リーダ、グローブ、グラフィックタブレット、ジョイスティック、キーボード、マイクロフォン、マウス、リモコン、網膜リーダ、タッチスクリーン(容量型、抵抗型など)、トラックボール、センサ(例えば加速度計、環境光、GPS、ジャイロスコープ、近接センサ、など)、スタイラス、など。
周辺デバイス912は、I/Oおよび/または、ネットワークインターフェース、ストレージインターフェース、インターフェースバス直接、システムバス、CPUなどのその他デバイスと接続し、および/または通信することができる。周辺デバイスは、外部デバイス、内部デバイス、および/またはTLLコントローラの一部である。周辺デバイスは以下を含む:アンテナ、オーディオデバイス(例えばline−in、line−out、マイクロフォン入力、スピーカなど)、カメラ(例えば静止カメラ、ビデオカメラ、webcamなど)、ドングル(例えばデジタル署名で安全な通信を保証するコピー保護したものなど)、外部プロセッサ(例えば暗号デバイス928などの追加機能のためのもの)、力フィードバックデバイス(例えば振動モータ)、近接場通信(NFC)デバイス、ネットワークインターフェース、プリンタ、無線ID(RFID)、スキャナ、ストレージデバイス、トランシーバ(例えば携帯、GPSなど)、ビデオデバイス(例えばゴーグル、モニタなど)、ビデオソース、など。周辺デバイスは、入力デバイスタイプを含む(例えばマイクロフォン、カメラなど)。
ユーザ入力デバイスと周辺デバイスを採用してもよいが、TLLコントローラは組込デバイス、専用デバイス、および/またはモニタなし(すなわちヘッドなし)デバイスとして実装することもできる。この場合アクセスは、ネットワークインターフェース接続を介してなされる。
マイクロコントローラ、プロセッサ926、インターフェース926、および/またはデバイス928などの暗号ユニットをTLLに取り付け、および/またはTLLと通信することができる。Motorola製のMC68HC16マイクロコントローラを暗号ユニット内で用いることができる。MC68HC16マイクロコントローラは、16MHz設定で16ビット関和演算命令を利用し、512ビットRSAプライベートキー動作を1秒以下で実施する。暗号ユニットは、通信エージェントからの通信認証をサポートし、匿名通信も許可する。暗号ユニットは、CPUの一部として構成することができる。同等のマイクロコントローラおよび/またはプロセッサを用いることもできる。その他商用利用可能な専用暗号プロセッサとして以下が含まれる:Broadcom CryptoNetXその他セキュリティプロセッサ;nCipher nShield (例えばSolo、 Connect、など)、SafeNet Luna PCI(例えば6100)シリーズ;Semaphore Communications 40MHz Roadrunner184;sMIP(例えば208956);Sun Cryptographic Accelerator(例えばAccelerator6000 PCIeボード、Accelerator500 Daughtercard);500+MB/sの暗号命令を実施できるVia Nano Processor(例えばL2100、L2200、U2400)ライン;VLSI Technology 33MHz 6868;など。
<メモリ>
一般に、プロセッサがストレージに影響を及ぼし、および/または情報を取得できるようにするデバイスは、メモリ929とみなすことができる。ただしメモリは代替可能な技術およびリソースであり、よって任意個数のメモリを代わりにまたは連携して用いることができる。TLLコントローラおよび/またはコンピュータシステムは、様々な形態のメモリ929を採用できることを理解されたい。例えばコンピュータシステムは、オンチップCPUメモリ、RAM、ROM、その他ストレージデバイスが紙パンチテープまたは紙パンチカードによって提供されるように構成することができる。ただしそのような実施形態は、動作レートが非常に遅い。1実施例においてメモリ929は、ROM906、RAM905、ストレージデバイス914を含む。ストレージデバイス914は、任意個数のコンピュータストレージデバイス/システムを採用することができる。ストレージデバイスは以下を含む:ドラム;(固定および/またはリムーバブル)磁気ディスクドライブ;光磁気ドライブ;光ドライブ(すなわちBlueray、CD ROM/RAM/RecoTLLble(登録商標)/ReWritable(RW)、DVD R/RW、HD DVD R/RWなど);デバイスアレイ(例えばRAID);固体メモリデバイス(ISBメモリ、solid stateドライブ(SSD)など);その他プロセッサ読取可能記憶媒体;など。よってコンピュータシステムは一般に、メモリを利用する。
<コンポーネントコレクション>
メモリ929は、プログラムおよび/またはデータベースコンポーネントおよび/またはデータのコレクションを含む。例えば以下を含むがこれに限らない:OSコンポーネント915(オペレーティングシステム);情報サーバコンポーネント916(情報サーバ);ユーザインターフェースコンポーネント916(ユーザインターフェース);Webブラウザコンポーネント918(Webブラウザ);データベース919;メールサーバコンポーネント921;メールクライアントコンポーネント922;暗号サーバコンポーネント920(暗号サーバ);TLLコンポーネント935;など(すなわちまとめてコンポーネントコレクション)。これらコンポーネントは、ストレージデバイスに格納し、ストレージデバイスからアクセスし、および/またはインターフェースバスを介してアクセスできるストレージデバイスからアクセスすることができる。上記コンポーネントコレクションのようなプログラムコンポーネントはローカルストレージデバイス914に格納することができるが、メモリに読み出し、および/または格納することができる。メモリは例えば以下を含む:周辺デバイス、RAM、通信ネットワークを介したリモートストレージ、ROM、様々なメモリ、など。
<オペレーティングシステム>
OSコンポーネント915は、実行可能プログラムコンポーネントであり、TLLコントローラの動作を実施する。オペレーティングシステムは、I/O、ネットワークインターフェース、周辺デバイス、ストレージデバイス、などへのアクセスを実施する。オペレーティングシステムは、フォールトトレランスが高くスケーラブルでセキュアなシステムである。例えば以下を含む:Apple Macintosh OS X(サーバ);AT&T Plan 9;Be OS;Unix(登録商標)およびUnixライクなシステム(例えばAT&T UNIX;Berkley Software Distribution(BSD)系列、例えばFreeBSD、NetBSD、OpenBSDなど;Linux(登録商標)ディストリビューション、例えばRedHat、Ubuntuなど);その他同様のOS。ただしより限定的および/またはセキュリティの低いOSを採用することもできる。例えば:Apple Macintosh OS、IBM OS/2、Microsoft DOS、Microsoft Windows(登録商標)2000/2003/3.1/95/98/CE/Millenium/NT/Vista/XP(サーバ)、PalmOS、など。また、モバイルOSを採用することもできる。例えば:Apple iOS、Google Android、Hewlett Packard WebOS、Microsoft Windows Mobile、など。これらOSは、NICコントローラのハードウェアに組み込み、および/またはメモリ/ストレージに格納/読み出すことができる。OSは、コンポーネントコレクションの他コンポーネントと通信することができる。OSは他プログラムコンポーネント、ユーザインターフェースなどと通信する。例えばOSは、プログラムコンポーネント、システム、ユーザ、および/またはデータ通信、リクエスト、および/またはレスポンスを含み、通信し、生成し、取得し、および/または提供する。CPUがOSを実行すると、通信ネットワーク、データ、I/O、周辺デバイス、プログラムコンポーネント、メモリ、ユーザ入力デバイスなどとの通信が可能になる。OSは、通信プロトコルを提供する。通信プロトコルにより、TLLコントローラは通信ネットワーク913を介して他構成要素と通信することができる。TLLコントローラは、サブスクライバ通信メカニズムとして様々な通信プロトコルを使用することができる。例えばマルチキャスト、TCP/IP、UDP、ユニキャストなどを含むが、これに限らない。
<情報サーバ>
情報サーバコンポーネント916は、CPUが実行するプログラムコンポーネントである。情報サーバは例えばインターネット情報サーバであり、以下を含むがこれに限らない:Apache Software FoundationのApache、Microsoft Internet Information Server、など。情報サーバにより、プログラムコンポーネントを実行することができる。例えば以下のような機能を介して実行する:Active Server Page(ASP)、ActiveX、 (ANSI)(Objective−)C(++)、C#、および/または.NET、Common Gateway Interface(CGI)スクリプト、dynamic(D) hypertext markup language(HTML)、FLASH、Java(登録商標)、JavaScript(登録商標)、Practical Extraction Report Language(PERL)、Hypertext Pre−Processor(PHP)、パイプ、Python、wireless application protocol(WAP)、WebObjects、など。情報サーバは、セキュア通信プロトコルをサポートする。例えば以下を含むがこれに限らない:File Transfer Protocol(FTP);HyperText Transfer Protocol(HTTP);Secure Hypertext Transfer Protocol(HTTPS)、Secure Socket Layer(SSL)、メッセージングプロトコル(例えばAmerica Online(AOL)Instant Messenger(AIM)、Apple iMessage、Application Exchange(APEX)、ICQ、Internet Relay Chat(IRC)、Microsoft Network(MSN)Messenger Service、Presence and Instant Messaging Protocol(PRIM)、Internet Engineering Task Force(IETF)Session Initiation Protocol(SIP)、SIP for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions(SIMPLE)、open XML−based Extensible Messaging and Presence Protocol(XMPP) (すなわち、Jabber or Open Mobile Alliance(OMA)Instant Messaging and Presence Service(IMPS))、Yahoo! Instant Messenger Service、など。情報サーバは、Webブラウザに対してWebページの形態で結果を提供し、他プログラムコンポーネントとのやり取りを通じてWebページの生成を操作する。HTTPリクエストのうちDomain Name System (DNS)が解決する部分が情報サーバに対して提供されると、情報サーバはHTTPリクエストの残部分に基づきTLLコントローラ上の特定場所における情報リクエストを取得する。例えばリクエストhttp://123.124.125.126/myInformation.htmlは、DNSサーバが解決して情報サーバに対して提供するIP部分“123.124.125.126”を有する。情報サーバは次に、httpリクエストをパースして“/myInformation.html”部分を取得し、“myInformation.html”を含むメモリ位置を特定する。その他情報提供プロトコルを様々なポートで用いることもできる。例えばポート21のFTP通信などである。情報サーバは、コンポーネントコレクションの他コンポーネントと通信する。情報サーバは、TLLデータベース919、OS,他プログラムコンポーネント、ユーザインターフェース、Webブラウザ、などと通信する。
TLLデータベースは、データベースブリッジメカニズムを介して実現することができる。例えば以下に列挙するスクリプト言語(例えばCGI)や、以下に列挙するアプリケーション間通信チャネル(例えばCORBA、WebObjectsなど)を用いることができる。Webブラウザを介したデータリクエストは、ブリッジメカニズムを介してパースされ、TLLが要求する適切な文法に変換される。1実施形態において情報サーバは、Webブラウザがアクセス可能なWebフォームを提供することができる。Webフォーム上で提供するフィールドに対する入力は、入力した旨をタグ付され、そのようにパースされる。入力された語句はフィールドタグとともに引き渡され、適当なテーブルおよび/またはフィールドへのクエリを生成するようパーサに対して指示する。1実施形態においてパーサは、タグ付けされたテキスト入力に基づき適当なjoin/selectコマンドを含む検索文字列を有する標準SQLクエリを生成する。得られたコマンドは、ブリッジメカニズムを通じてTLLに対してクエリとして提供される。クエリから結果を生成するとき、その結果はブリッジメカニズムを介して引き渡され、ブリッジメカニズムは整形パースして新たな結果Webページを生成する。新たな結果Webページは情報サーバに対して提供され、情報サーバはこれをリクエスト元のWebブラウザへ提供する。
情報サーバは、プログラムコンポーネント、システム、ユーザ、および/またはデータ通信、リクエスト、および/またはレスポンスを、含み、通信し、生成し、取得し、および/または提供する。
<ユーザインターフェース>
コンピュータインターフェースは、自動車操作インターフェースに似ている。ステアリングホイール、ギアシフト、スピードメータなどの自動車操作インターフェース要素は、自動車リソースとステータスに対してアクセスし、操作し、表示する。チェックボックス、カーソル、メニュー、スクローラ、ウィンドウ(まとめてウィジェット)などのコンピュータ操作インターフェース要素も同様に、データ、コンピュータハードウェア、OSリソース、ステータスに対するアクセス、性能、操作、表示を実施する。操作インターフェースは一般にユーザインターフェースと呼ばれる。グラフィカルユーザインターフェース(GUI)は、基本機能および情報にアクセスしグラフィカル表示する手段をユーザに対して提供する。GUIの例は以下である:Apple Macintosh Operating System AquaとiOS Cocoa Touch、IBM OS/2、Google Android Mobile UI、Microsoft Windows 2000/2003/3.1/95/98/CE/Millenium/ Mobile/NT/XP/Vista/6/8(すなわちAero、Metro)、 Unix X−Windows(例えば、以下のようなUnixグラフィックインターフェースライブラリを含む:K Desktop Environment(KDE)、mythTV、GNU Network Object Model Environment(GNOME))、webインターフェースライブラリ(例えばActiveX、AJAX、(D)HTML、FLASH、Java、JavaScriptなど、以下のようなインターフェースライブラリ(ただしこれらに限らない):Dojo、jQuery(UI)、MooTools、Prototype、script.aculo.us、SWFObject、Yahoo! User Interface)。
ユーザインターフェースコンポーネント916は、CPUが実行するプログラムコンポーネントである。ユーザインターフェースは、OSおよび/または上記動作環境が提供し、これらとともに提供され、および/またはこれら上に提供されるグラフィックユーザインターフェースである。ユーザインターフェースは、テキストおよび/またはグラフィカル機能を介して、プログラムコンポーネントおよび/またはシステム機能を表示し、実行し、相互やり取りし、操作し、および/または動作させる。ユーザインターフェースは、ユーザがコンピュータシステムに接触し、やり取りし、および/または操作する機能を提供する。ユーザインターフェースは、コンポーネントコレクションの他コンポーネントと通信する。ユーザインターフェースは、OS、他プログラムコンポーネント、などと通信する。ユーザインターフェースは、プログラムコンポーネント、システム、ユーザ、および/またはデータ通信、リクエスト、および/またはレスポンスを、含み、通信し、生成し、取得し、および/または提供する。
<Webブラウザ>
Webブラウザコンポーネント918は、CPUが実行するプログラムコンポーネントである。Webブラウザは、ハイパーテキストを見るアプリケーションであり、例えば以下のようなものである:Google (Mobile)Chrome、Microsoft Internet Explorer、Netscape Navigator、Apple (Mobile)Safari、Apple Cocoa(Touch)オブジェクトクラスなどの組込webブラウザオブジェクト、など。128ビット(またはそれ以上)暗号をHTTPS、SSLなどにより提供し、セキュアWebブラウズを実施することができる。Webブラウザは、以下のような機能を介してプログラムコンポーネントを実行する:ActiveX、AJAX、(D)HTML、FLASH、Java、JavaScript、webブラウザプラグインAPI(例えばChrome、FireFox、Internet Explorer、Safari Plug−in、などのAPI)、など。Webブラウザおよび同様の情報アクセスツールは、PDA、携帯電話、スマートフォン、および/またはモバイルデバイスに統合することができる。Webブラウザは、コンポーネントコレクションの他コンポーネントと通信することができる。Webブラウザは、情報サーバ、OS、統合プログラムコンポーネント(例えばプラグイン)などと通信する。Webブラウザは、プログラムコンポーネント、システム、ユーザ、および/またはデータ通信、リクエスト、および/またはレスポンスを、含み、通信し、生成し、取得し、および/または提供する。Webブラウザと情報サーバに代えて、組み合わせアプリケーションを開発し、これら双方と同様の動作を実施することもできる。組み合わせアプリケーションは同様に、TLL実装ノードからユーザやユーザエージェントに対して情報取得または提供を実施する。組み合わせアプリケーションは、標準Webブラウザを採用したシステムにとっては無用である。
<メールサーバ>
メールサーバコンポーネント921は、CPU903が実行するプログラムコンポーネントである。メールサーバは、以下のようなインターネットメールサーバであるが、これらに限らない:Apple Mail Server(3)、dovect、sendmail、Microsoft Exchange、など。メールサーバにより、以下のような機能を介してプログラムコンポーネントを実行することができる:ASP、ActiveX、(ANSI)(Objective−)C(++)、C#、および/または.NET、CGIスクリプト、Java、JavaScript、PERL、PHP、パイプ、Python、WebObjects、など。メールサーバは、以下のような通信プロトコルをサポートするが、これらに限らない:Internet message access protocol(IMAP)、Messaging Application Programming Interface(MAPI)/Microsoft Exchange、post office protocol(POP3)、simple mail transfer protocol(SMTP)、など。メールサーバは、TLLに対して送信され、リレーされ、および/または通過する発着メールメッセージをルーティングし、転送し、処理する。
TLLメールへのアクセスは、個々のWebサーバコンポーネントおよび/またはOSが提供するAPIを通じて実現できる。
メールサーバは、プログラムコンポーネント、システム、ユーザ、および/またはデータ通信、リクエスト、および/またはレスポンスを、含み、通信し、生成し、取得し、および/または提供する。
<メールクライアント>
メールクライアントコンポーネント922は、CPU903が実行するプログラムコンポーネントである。メールクライアントは、以下のようなメールを見るアプリケーションである:Apple(Mobile)Mail、Microsoft Entourage、Microsoft Outlook、Microsoft Outlook Express、Mozilla、Thunderbird、など。メールクライアントは、以下のような通信プロトコルをサポートする:IMAP、Microsoft Exchange、POP3、SMTP、など。メールクライアントは、コンポーネントコレクションの他コンポーネントと通信することができる。メールクライアントは、メールサーバ、OS、他メールクライアントなどと通信する。メールクライアントは、プログラムコンポーネント、システム、ユーザ、および/またはデータ通信、リクエスト、および/またはレスポンスを、含み、通信し、生成し、取得し、および/または提供する。一般にメールクライアントは、電子メールメッセージを編集し送信する機能を提供する。
<暗号サーバ>
暗号サーバコンポーネント920は、CPU903、あんふぉうプロセッサ926、暗号プロセッサインターフェース926、暗号プロセッサデバイス928などが実行するプログラムコンポーネントである。暗号プロセッサインターフェースにより、暗号コンポーネントは暗号および/または復号リクエストを実行する。ただし暗号コンポーネントはこれに代えて、CPU上で動作することもできる。暗号コンポーネントにより、提供されたデータを暗号化しおよび/または復号化する。暗号コンポーネントにより、対称/非対称(例えばPretty Good Protection(PGP))暗号および/または復号を実施することができる。暗号コンポーネントは、以下のような暗号技術を採用できるが、これらに限らない:デジタル証明書(例えばX.509認証フレームワーク)、デジタル署名、デュアル署名、enveloping署名、パスワードアクセス保護、公開鍵管理、など。暗号コンポーネントにより、以下のようなセキュリティプロトコル(暗号化および/または復号化)を実施することができるが、これらに限らない:checksum、Data Encryption Standard(DES)、Elliptical Curve Encryption(ECC)、International Data Encryption Algorithm(IDEA)、Message Digest 5(MD5、1方向ハッシュ)、パスワード、Rivest Cipher(RC5)、Rijndael、RSA(1966年にRon Rivest、Adi Shamir、Leonard Adlemanが開発したアルゴリズムを用いるインターネット暗号および認証システム)、Secure Hash Algorithm(SHA)、Secure Socket Layer(SSL)、Secure Hypertext Transfer Protocol(HTTPS)、など。これら暗号セキュリティプロトコルを用いて、TLLは全ての発着通信を暗号化し、より広い通信ネットワークを有する仮想プライベートネットワーク(VPN)内のノードとして動作する。暗号コンポーネントは、“セキュリティ認証”プロセスを実施し、ソースに対するアクセスはセキュリティプロトコルによって禁止される。暗号コンポーネントは、セキュアリソースに対するアクセス認証を実施する。また暗号コンポーネントは、コンテンツのユニークIDを提供する。例えばMD5ハッシュを採用してデジタルオーディオファイルのユニークIDを取得する。暗号コンポーネントは、ンポーネントコレクションの他コンポーネントと通信することができる。暗号コンポーネントは、通信ネットワーク上で情報を安全に送信する暗号方式をサポートし、TLLコンポーネントはこれによりセキュア通信を実施できる。暗号コンポーネントは、TLL上のリソースに対するセキュアアクセスを実現し、リモートシステム上のリソースに対するセキュアアクセスを実現する。すなわち、セキュアリソースのクライアントおよび/またはサーバとして動作する。暗号コンポーネントは、情報サーバ、OS,他プログラムコンポーネントなどと通信する。暗号コンポーネントは、プログラムコンポーネント、システム、ユーザ、および/またはデータ通信、リクエスト、および/またはレスポンスを、含み、通信し、生成し、取得し、および/または提供する。
<TLLデータベース>
TLLデータベースコンポーネント919は、データベースとそのデータ内に実装することができる。データベースはプログラムコンポーネントであり、CPUが実行する。プログラムコンポーネントは、格納されているデータをCPUに処理させる。データベースは、任意個数のフォールトトレラント、関係、スケーラブル、セキュアデータベースであり、例えばDB2、MySQL、Oracle、Sybaseなどである。関係データベースは、フラットファイルの拡張である。関係データベースは、関係テーブルによって構成される。テーブルは、キーフィールドによって相互接続される。キーフィールドを用いて、キーフィールドに対してインデックスすることにより、テーブルを組み合わせることができる。キーフィールドは、複数のテーブルからの情報を組み合わせる次元ピボットポイントとして動作する。関係は一般に、プライマリキーをマッチングすることにより、テーブル間で維持されたリンクを識別する。プライマリキーは、関係データベース内のテーブルの行を一意に識別するフィールドを表す。より正確には、プライマリキーは1:多関係における“一方の”テーブルの行を一意に識別する。
これに代えてTLLデータベースは、様々な標準データ構造を用いて実装することができる。例えば、アレイ、ハッシュ(リンク)リスト、構造、構造化テキストファイル(例えばXML)、テーブル、などである。このデータ構造は、メモリおよび/または(構造化)ファイルに格納することができる。他実施例において、オブジェクト指向データベースを用いることもできる。例えばFrontier、ObjectStore、Poet、Zopeなどである。オブジェクトデータベースは、共通属性によりグループ化されおよび/またはリンクされたオブジェクトコレクションを含む。オブジェクトコレクションは、共通属性により他オブジェクトコレクションに関連付けることができる。オブジェクト指向データベースは、関係データベースと同様に動作する。ただし、オブジェクトは単なるデータではなくそのオブジェクトにカプセル化された機能タイプを有する点を除く。TLLデータベースがデータ構造として実装されている場合、TLLデータベース919をTLLコンポーネント935などの他コンポーネントと統合して用いることができる。またデータベースは、データ構造、オブジェクト、関係構造の組み合わせとして実装することができる。データベースは、標準データ処理技術を通じて様々なバリエーションで統合しおよび/または分散させることができる。データベースの一部(例えばテーブル)は、エクスポートおよび/またはインポートすることができ、よって分割および/または統合することができる。
1実施形態において、データベースコンポーネント919は、複数のテーブル919a−kを含む。ユーザテーブル919aは、以下のようなフィールドを含むが、これらに限らない:user_id、user_device_id、username、password、dob、first_name、last_name、age、state、address_firstline、address_secondline、zipcode、devices_list、contact_info、contact_type、alt_contact_info、alt_contact_type、など。ユーザテーブルは、TLL上の複数要素のアカウントをサポートおよび/またはトラッキングする。データソーステーブル919bは、以下のようなフィールドを含むが、これに限らない:source_ID、source_name、source_server_ID、device_domain、source_url、source_security_protocol、source_ftp、device_securekey、など。POPテーブル919cは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない: pop_id、pop_address、pop_server_ip、pop_exchange、pop_transmittion_time、pop_history、など。インデックステーブル919dは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない:index_id、index_name、index_attribute、index_value、index_rate、index_volume、index_timestamp、index_source、など。属性テーブル919eは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない:geo−location、industry、size、daily_volume、strategy_type、max_size、min_size、trade_order_id、など。ビッドテーブル919fは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない:bid_id、bid_time、bid_attribute、bid_ad_type、bid_ad_name、bid_ad_description、bid_rate、bid_result、など。注文テーブル919gは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない:order_id、order_name、order_participant、order_user_id、order_volume、order_bid_id、order_status、order_pop_id、order_latency、order_routing、など。金融商品テーブル919hは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない:instrument_id、instrument_type、instrument_Reg、instrument_structure、instrument_asset_id、instrument_index、instrument_index_value、instrument_exchange_id、など。分析テーブル919iは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない: Analytics_id、analytics_time、analystics_ad_id、analytics_source_id、analytics_plot、analytics_prejection、analytics_map、analytics UI_template、analytics_buy_point、など。ニューステーブル919jは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない:news_id、news_time、news_date、news_title、news_source、news_geo、news_zipcode、news_type、news_industry、news_target_audience、news_impact_audience、news_description、news_tag、など。市場データテーブル919kは以下のようなフィールドを含むが、これに限らない: market_data_feed_ID、asset_ID、asset_symbol、asset_name、spot_price、bid_price、ask_price、など。1実施形態において、市場データテーブルは市場データフィードによって埋めることができる(例えばBloomberg PhatPipe、Dun & Bradstreet、Reuter Tib、Triarchなど)。これは例えば、Microsoft Active Template Library and Dealing Object Technology リアルタイムツールキッRtt.Multiを通じて実施できる。
1実施形態において、TLLデータベースは他データベースシステムと通信する。例えばTLLコンポーネントが分散データベース、クエリ、データアクセスを採用すると、TLLデータベースの組み合わせを単一データベースの統合データセキュリティレイヤとして取り扱うことができる。
1実施形態において、ユーザプログラムは様々なユーザインターフェースを含むことができる。これらはTLLを更新することができる。またアカウントは、環境やTLLがサービスを提供する必要があるクライアントタイプに応じて、カスタムデータベーステーブルを必要とする場合がある。ユニークフィールドは、キーフィールドとして指定することができる。代替実施形態において、これらテーブルは自身のデータベースおよびデータベースコントローラ(すなわち各テーブルのデータベースコントローラ)に分離することができる。標準データ処理技術を用いて、いずれかをさらに複数のコンピュータシステムおよび/またはストレージデバイスに分散することができる。同様に分散データベースコントローラの構成は、データベースコンポーネント919a−kを統合しおよび/または分散させることにより、変更することができる。TLLは、データベースコントローラを介して、様々な設定、入力、パラメータをトラッキングするように構成することができる。
TLLデータベースは、コンポーネントコレクションの他コンポーネントと通信することができる。TLLデータベースは、TLLコンポーネント、他プログラムコンポーネント、などと通信することができる。データベースは、他ノードおよびデータに関する情報を含み、保持し、提供することができる。
<TLL>
TLLコンポーネント935は、CPUが実行するプログラムコンポーネントである。1実施形態において、TLLコンポーネントは先の図面で説明したTLL機能の任意および/または全組み合わせを備えることができる。TLLは通信ネットワークを介して、情報、サービス、トランザクションにアクセスし、取得し、提供することができる。TLLの機能および実施形態は、データ送信要求を減少させてより効率的なデータ構造とメカニズムを用いて送信および格納することにより、ネットワーク効率を向上させる。その結果、より多くのデータをより短い時間で送信することができ、トランザクションに関するレイテンシーが減少する。多くの場合、ストレージ、送信時間、帯域幅要件、レイテンシーなどの減少は、TLLの機能をサポートするため必要な性能と構造インフラを減少させ、多くの場合はコスト、エネルギー消費/要件を減少させ、TLLの基盤インフラの寿命を延ばす。これはTLLの信頼性を高める追加的利点である。同様に多くの機能およびメカニズムは、ユーザが使用しアクセスし易いように設計され、これによりTLLの機能セットを利用する対象者を広げることができる。この使いやすさにより、TLLの信頼性を高めることができる。また機能セットは暗号コンポーネント920、926、928を通じて述べたように、向上したセキュリティを備えており、機能とデータに対するアクセスをより信頼性高くかつ安全にしている。
TLLコンポーネントは、TLLコンポーネントを介してビッド/取引リクエスト(例えば図2の203参照)を変換する。例えば、市場データコレクション942、POP配置943、POPルーティング944、注文実行945などを、取引レコード(例えば図2の218参照)などに変換し、TLLの使用はレイテンシーアービトラージおよび/またはオーダブックアービトラージを抑制する。
ノード間の情報アクセスを可能にするTLLコンポーネントは、標準開発ツールおよび言語により開発することができる。例えば以下を含むがこれらに限らない:Apacheオkンぽー年と、アセンブリ、ActiveX、バイナリ実行ファイル、(ANSI)(Objective−)C(++),C#、および/または.NET、データベースアダプタ、CGIスクリプト、Java,JavaScript、マッピングツール、手続型およびオブジェクト指向開発ツール、PERL,PHP,Python、シェルスクリプト、SQLコマンド、webアプリケーションサーバ拡張、web開発環境およびライブラリ(例えばMicrosoft ActiveX、Adobe AIR、FLEX&FLASH;AJAX;(D)HTML;Dojo、Java;JavaScript;jQuery(UI);MooTools;Prototype;script.aculo.us;Simple Object Access Protocol(SOAP);Representational State Transfer(REST);SWFObject;Yahoo! User Interface;など)、WebObjects、など。1実施形態において、TLLサーバは暗号サーバを採用し、通信を暗号化および復号化する。TLLコンポーネントは、コンポーネントコレクションの他コンポーネントなどと通信する。TLLコンポーネントは、TLLデータベース、OS、他プログラムコンポーネント、などと通信する。TLLは、プログラムコンポーネント、システム、ユーザ、および/またはデータ通信、リクエスト、および/またはレスポンスを含み、通信し、生成し、取得し、および/または提供する。
<分散TLL>
TLLノードコントローラコンポーネントの構造および/または動作は、任意の方法で組み合わせ、連結し、および/または分散させて、開発および/または配置を進めることができる。同様にコンポーネントコレクションは、任意の方法で組み合わせて、配置および/または開発を進めることができる。これを実現するため、コンポーネントを共通コードベースに統合し、またはオンデマンドでコンポーネントを動的に読みだして統合することができる。
コンポーネントコレクションは、標準データ処理および/または開発技術を介して、様々な態様で統合しおよび/または分散させることができる。プログラムコンポーネントコレクション内のプログラムコンポーネントの複数のインスタンスは、単一ノード上および/または複数ノードにまたがってインスタンス化し、ロードバランスおよび/またはデータ処理技術を通じてパフォーマンスを向上させることができる。さらに単一インスタンスを複数コントローラおよび/またはストレージデバイス(例えばデータベース)に分散させることができる。全てのプログラムコンポーネントインスタンスおよび連動するコントローラは、標準データ処理通信技術を介してこれを実施できる。
TLLコントローラの構成は、システム配置に依拠する。予算、性能、位置、および/またはハードウェアリソースなどの要因は、配置要件と構成に影響する。構成がより統合されおよび/または統合プログラムコンポーネントになるか否かによらず、より分散したプログラムコンポーネントになるか否かによらず、および/または統合コンポーネントと分散コンポーネントの組み合わせになるか否かによらず、データを通信し、取得し、および/または提供することができる。プログラムコンポーネントコレクションから共通コードベースへ統合したコンポーネントのインスタンスは、データを通信し、取得し、および/または提供することができる。これはアプリケーション内データ処理通信技術を通じて実現できる。例えば以下のようなものであるが、これに限らない:データ参照(例えばポインタ)、内部メッセージング、オブジェクトインスタンス変数通信、共有メモリ空間、変数引き渡し、など。
コンポーネントコレクションコンポーネントが離散し、分割され、および/または互いに外部コンポーネントである場合、他コンポーネントに対するデータ通信、取得、および/または提供は、アプリケーション間データ処理通信技術を介して実現できる。例えば以下を含むがこれに限らない:Application Program Interface(API)情報引き渡し;(Distributed)Component Object Model((D)COM)、(Distributed)Object Linking and Embedding((D)OLE)、など)、Common Object Request Broker Architecture(CORBA)、Jini local and remote application program interface、JavaScript Object Notation(JSON)、Remote Method Invocation(RMI)、SOAP、プロセスパイプ、共有ファイル、など。アプリケーション間通信または単一コンポーネントのメモリ空間内でアプリケーション間通信として分離コンポーネント間で送信されたメッセージは、文法を生成しパースすることにより実施される。文法は、yacc、XMLなどの開発ツールを用いて開発できる。これにより、文法生成とパース機能を実現し、コンポーネント間の通信メッセージの基盤を形成することができる。
例えば文法は、以下のようなHTTP postコマンドのトークンを認識するように、構成することができる:
w3c −post http://...Value1
Value1はパラメータとして認識される。“http://”は文法シンタックスの一部であり、その後はpost値とみなすことができるからである。同様にこの文法において、変数“Value1”うぃ“http://”postコマンドに挿入して送信することができる。文法シンタックスそのものは、構造化データとして提示することができる。この構造化データを解釈および/または用いて、パースメカニズムを生成することができる(例えばlex、yaccなどが処理するシンタックス記述テキストファイル)。パースメカニズムを生成および/またはインスタンス化すると、パースメカニズムは構造化データを処理し、および/またはパースする。構造化データは例えば以下のようなものであり、これらに限らない:文字(例えばタブ)区切りテキスト、HTML、構造化テキストストリーム、XML、など。別実施形態において、アプリケーション間処理プロトコル自身が、統合されたおよび/または容易に利用できるパーサ(例えばJSON,SOAPなどのパーサ)を備え、これらを用いてデータをパース(例えば通信)できる。さらにパース文法は、メッセージパースに用いることもできるし、以下のようなもののパースに用いることもできる:データベース、データコレクション、データストア、構造化データ、など。所望する構成は、コンテキスト、環境、システム配置要件に依拠する。
例えば実施例において、TLLコントローラはPHPスクリプトを実行する。PHPスクリプトは、情報サーバを通じてSecure Socket Layer(SSL)ソケットサーバを実装する。情報サーバは、クライアントがデータを送信するサーバポート上で到着する通信を待ち受ける。フォーマットは例えばJSON形式である。到着した通信を識別すると、PHPスクリプトはクライアントデバイスから到着メッセージを読み取り、JSONエンコードされたテキストデータをパースし、JSONエンコードされたテキストデータから情報を抽出してPHPスクリプト変数に格納し、そのデータ(例えばクライアント識別情報など)を保存、および/または抽出された情報は関係データベースに格納されStructured Query Language(SQL)を用いてアクセスできる。PHP/SQLコマンドの形式で記述され、JSONエンコード入力データをクライアントデバイスからSSL経由で受け取り、そのデータを抽出して変数に格納し、データベースに格納するプログラムリストを、以下に示す:
Figure 2015532986
以下のリソースを用いて、SOAPパーサに関する実施形態を提供することができる:
http://www.xav.com/perl/site/lib/SOAP/Parser.html
http://publiclib.boulder.ibm.com/infocenter/tivihelp/v2r1/index.jsp?topic=/com.ibm.IBMDI.doc/referenceguide295.htm
他のパーサ実施例は以下である:
http://publiclib.boulder.ibm.com/infocenter/tivihelp/v2r1/index.jsp?topic=/com.ibm.IBMDI.doc/referenceguide259.htm
これら全ては、参照により本願に組み込まれる。
様々な課題を解決し技術を進めるため、本願“通信レイテンシーを平準化する装置、方法、およびシステム”(カバーページ、タイトル、ヘッダ、フィールド、背景技術、概要、図面の簡単な説明、発明を実施するための形態、特許請求の範囲、要約、図面、付録、など)は、特許請求する発明を実施する様々な形態を説明するためのものである。本願の進歩性および機能は、実施形態の代表例のみを示しており、それ以外を排除するものではない。これらは特許請求範囲の原理の理解を促し教示するためのみのものである。これらは特許請求する発明の全てを表しているものではないことを理解されたい。よって本発明の一部は本明細書には記載されていない。本発明の特定部分の代替実施形態は記載していない場合もあり、その代替実施形態は特許請求範囲から除外されたものと解釈すべきではない。それら実施形態は本発明と同じ原理を備え、等価なものである。よって、その他実施形態を利用でき、本発明の範囲および/または原理から逸脱することなく機能的、論理的、動作的、組織的、構造的、および/またはトポロジー的変更が可能であることを理解されたい。全ての実施例および/または実施形態は、本明細書全体を通じて非限定的なものである。記載していない実施形態は、スペースと繰り返しを避けるため以外のものとしてみなすべきではない。例えば、図面などに記載したデータフローシーケンス、プログラムコンポーネント(コンポーネントコレクション)、他コンポーネント、および/または機能セットの組み合わせの論理および/またはトポロジー構造は、固定された動作順序および/または配置に限定されるものではない。むしろ説明した順序は例示であり、等価で順序に関係しないものも本開示に含まれると解釈すべきである。さらに、これら機能は順次実行のみに限定されるものではなく、非同期、一斉、平行、同時、同期、などで実行する任意個数のスレッド、プロセス、プロセッサ、サービス、サーバ、なども本開示の範囲内であることを理解されたい。単一実施形態において同時に存在できない場合、これら機能は相互矛盾することもある。同様に機能のなかには、本発明の1側面に対して適用できるものもあり、他側面に対して適用できないものもある。出願人は、それら特許請求していない発明の全権利を留保する。これは、その発明を特許請求し、別出願し、継続出願し、一部継続出願し、および/または分割出願する権利を含む。本発明の利点、実施形態、実施例、機能、特徴、論理、動作、組織、構造、トポロジーに関する側面は、特許請求範囲が定義する本発明の限定、または特許請求範囲の等価物に対する限定とみなすべきではないことを理解されたい。TLLのニーズおよび/または特徴に応じて、個人および/または企業ユーザ、データベース構成および/または関係モデル、データタイプ、データ通信および/またはネットワークフレームワーク、シンタックス構造、すなわちTLLの実施形態は、柔軟にカスタマイズ実装できることを理解されたい。例えばTLLの側面は、データネットワーク帯域幅管理に合わせることができる。TLLの様々な実施形態は電子取引プラットフォームに関するものであるが、本実施形態はさまざまな他のアクションベースシステム、アプリケーション、および/または実装のために容易に構成および/またはカスタマイズできることを理解されたい。

Claims (87)

  1. レイテンシーアービトラージを抑制する電子ビッドおよびオファー注文管理装置であって、
    プロセッサ、
    前記プロセッサと接続され、プロセッサ実行可能な命令を格納するメモリ、
    を備え、
    前記命令は前記プロセッサに、
    ネットワークアクセスポイントにおいて第1電子取引注文を第1市場参加者から受け取るステップであって、前記ネットワークアクセスポイントは取引所から分離して配置されており、前記第1電子取引注文は第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記市場参加者において生成される、ステップ、
    前記ネットワークアクセスポイントにおいて第2市場参加者から第2電子取引注文を受け取るステップであって、前記第2電子取引注文は前記第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第2市場参加者において生成される、ステップ、
    前記第1電子取引注文と前記第2電子取引注文を前記取引所に対して転送するステップであって、前記第1電子取引注文は第2タイムスタンプで前記取引所において受信および実行される、ステップ、
    前記ネットワークアクセスポイントにおいて前記第1市場参加者から第3電子取引注文を受け取るステップであって、前記第3電子取引注文は前記第2タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第1市場参加者において生成される、ステップ、
    前記第3電子取引注文を前記取引所に対して転送するステップであって、前記第2電子取引注文は前記第3電子取引注文が前記取引所において受信される前に前記取引所によって受信および実行される、ステップ、
    を実行させることを特徴とする装置。
  2. 前記ネットワークアクセスポイントは、前記第1市場参加者から前記取引所に対する通信レイテンシーを増加させるポイントオブプレゼンスである
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記第1市場参加者は、高速取引者である
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  4. 前記第2市場参加者は、低速取引者である
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  5. 前記第1市場参加者は、前記第2市場参加者と比較して前記取引所に対してより近く物理的に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  6. 前記第1市場参加者は、前記第2市場参加者よりも速く前記取引所から市場アップデートを受け取る
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  7. 前記第1市場参加者は、前記取引所から専用データフィードを受け取る
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  8. 前記第2市場参加者は、前記商品情報プロセッサから連結データフィードを受け取る
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  9. 前記取引所は、NASDAQ、NYSE、Arca、Globex、London Stock Exchange、BATS、Chi−X Europe、TradeWeb、ICAP、Chicago’s Board of Trade、および通貨取引所のいずれかを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  10. 前記第1電子取引注文は、通信ネットワークを介して受信される
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  11. 前記ネットワークアクセスポイントは、通信時間レイテンシーを加えた上で前記第1電子取引注文を前記取引所に対してルーティングする
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  12. 前記第2電子取引注文は、前記第2タイムスタンプよりも遅いタイムスタンプで前記取引所において受信および実行される
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  13. 前記第2タイムスタンプにおける前記市場データは、前記第1電子取引注文が実行された後の市場変化を反映している
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  14. 前記第2タイムスタンプにおける前記市場データは、前記第1タイムスタンプにおける前記市場データとは異なる
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  15. 前記第3電子取引注文は、前記第2電子取引注文に対する取引ストラテジを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  16. 前記第2市場参加者は、前記第2タイムスタンプにおいて前記第1市場参加者よりも遅れて市場データアップデートを受け取る
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  17. 前記第1電子取引注文は、最良ビッドおよびオファー価格に基づく取引を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  18. 前記ネットワークアクセスポイントは、情報技術インフラを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  19. 前記ネットワークアクセスポイントは、前記第1参加者の地理的位置に基づき前記第1市場参加者に対して割り当てられている
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  20. 前記ネットワークアクセスポイントは、前記取引所の地理的位置、前記取引所のタイプ、および前記取引所の取引量に基づき、前記第1市場参加者に対して割り当てられている
    ことを特徴とする請求項1記載の装置。
  21. レイテンシーアービトラージを抑制する電子ビッドおよびオファー注文管理システムであって、
    ネットワークアクセスポイントにおいて第1電子取引注文を第1市場参加者から受け取る手段であって、前記ネットワークアクセスポイントは取引所から分離して配置されており、前記第1電子取引注文は第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記市場参加者において生成される、手段、
    前記ネットワークアクセスポイントにおいて第2市場参加者から第2電子取引注文を受け取る手段であって、前記第2電子取引注文は前記第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第2市場参加者において生成される、手段、
    前記第1電子取引注文と前記第2電子取引注文を前記取引所に対して転送する手段であって、前記第1電子取引注文は第2タイムスタンプで前記取引所において受信および実行される、手段、
    前記ネットワークアクセスポイントにおいて前記第1市場参加者から第3電子取引注文を受け取る手段であって、前記第3電子取引注文は前記第2タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第1市場参加者において生成される、手段、
    前記第3電子取引注文を前記取引所に対して転送する手段であって、前記第2電子取引注文は前記第3電子取引注文が前記取引所において受信される前に前記取引所によって受信および実行される、手段、
    を備えることを特徴とするシステム。
  22. 前記ネットワークアクセスポイントは、前記第1市場参加者から前記取引所に対する通信レイテンシーを増加させるポイントオブプレゼンスである
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  23. 前記第1市場参加者は、高速取引者である
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  24. 前記第2市場参加者は、低速取引者である
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  25. 前記第1市場参加者は、前記第2市場参加者と比較して前記取引所に対してより近く物理的に配置されている
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  26. 前記第1市場参加者は、前記第2市場参加者よりも速く前記取引所から市場アップデートを受け取る
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  27. 前記第1市場参加者は、前記取引所から専用データフィードを受け取る
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  28. 前記第2市場参加者は、前記商品情報プロセッサから連結データフィードを受け取る
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  29. 前記取引所は、NASDAQ、NYSE、Arca、Globex、London Stock Exchange、BATS、Chi−X Europe、TradeWeb、ICAP、Chicago’s Board of Trade、および通貨取引所のいずれかを含む
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  30. 前記第1電子取引注文は、通信ネットワークを介して受信される
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  31. 前記ネットワークアクセスポイントは、通信時間レイテンシーを加えた上で前記第1電子取引注文を前記取引所に対してルーティングする
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  32. 前記第2電子取引注文は、前記第2タイムスタンプよりも遅いタイムスタンプで前記取引所において受信および実行される
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  33. 前記第2タイムスタンプにおける前記市場データは、前記第1電子取引注文が実行された後の市場変化を反映している
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  34. 前記第2タイムスタンプにおける前記市場データは、前記第1タイムスタンプにおける前記市場データとは異なる
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  35. 前記第3電子取引注文は、前記第2電子取引注文に対する取引ストラテジを含む
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  36. 前記第2市場参加者は、前記第2タイムスタンプにおいて前記第1市場参加者よりも遅れて市場データアップデートを受け取る
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  37. 前記第1電子取引注文は、最良ビッドおよびオファー価格に基づく取引を含む
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  38. 前記サーバは、情報技術インフラを備える
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  39. 前記サーバは、前記第1参加者の地理的位置に基づき前記第1市場参加者に対して割り当てられている
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  40. 前記サーバは、前記取引所の地理的位置、前記取引所のタイプ、および前記取引所の取引量に基づき、前記第1市場参加者に対して割り当てられている
    ことを特徴とする請求項21記載のシステム。
  41. レイテンシーアービトラージを抑制する電子ビッドおよびオファー注文管理を実施する命令を格納したプロセッサ読取可能記憶媒体であって、プロセッサが実行できる命令を格納しており、前記命令は前記プロセッサに、
    ネットワークアクセスポイントにおいて第1電子取引注文を第1市場参加者から受け取るステップであって、前記ネットワークアクセスポイントは取引所から分離して配置されており、前記第1電子取引注文は第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記市場参加者において生成される、ステップ、
    前記ネットワークアクセスポイントにおいて第2市場参加者から第2電子取引注文を受け取るステップであって、前記第2電子取引注文は前記第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第2市場参加者において生成される、ステップ、
    前記第1電子取引注文と前記第2電子取引注文を前記取引所に対して転送するステップであって、前記第1電子取引注文は第2タイムスタンプで前記取引所において受信および実行される、ステップ、
    前記ネットワークアクセスポイントにおいて前記第1市場参加者から第3電子取引注文を受け取るステップであって、前記第3電子取引注文は前記第2タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第1市場参加者において生成される、ステップ、
    前記第3電子取引注文を前記取引所に対して転送するステップであって、前記第2電子取引注文は前記第3電子取引注文が前記取引所において受信される前に前記取引所によって受信および実行される、ステップ、
    を実行させることを特徴とする媒体。
  42. 前記サーバは、前記第1市場参加者から前記取引所に対する通信レイテンシーを増加させるポイントオブプレゼンスである
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  43. 前記第1市場参加者は、高速取引者である
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  44. 前記第2市場参加者は、非高速取引者である
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  45. 前記第1市場参加者は、前記第2市場参加者と比較して前記取引所に対してより近く物理的に配置されている
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  46. 前記第1市場参加者は、前記第2市場参加者よりも速く前記取引所から市場アップデートを受け取る
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  47. 前記第1市場参加者は、前記取引所から専用データフィードを受け取る
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  48. 前記第2市場参加者は、前記取引所から連結データフィードを受け取る
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  49. 前記取引所は、NASDAQ、NYSE、Arca、Globex、London Stock Exchange、BATS、Chi−X Europe、TradeWeb、ICAP、Chicago’s Board of Trade、および通貨取引所のいずれかを含む
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  50. 前記第1電子取引注文は、通信ネットワークを介して受信される
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  51. 前記サーバは、通信時間レイテンシーを加えた上で前記第1電子取引注文を前記取引所に対してルーティングする
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  52. 前記第2電子取引注文は、前記第2タイムスタンプよりも遅いタイムスタンプで前記取引所において受信および実行される
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  53. 前記第2タイムスタンプにおける前記市場データは、前記第1電子取引注文が実行された後の市場変化を反映している
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  54. 前記第2タイムスタンプにおける前記市場データは、前記第1タイムスタンプにおける前記市場データとは異なる
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  55. 前記第3電子取引注文は、前記第2電子取引注文に対する取引ストラテジを含む
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  56. 前記第2市場参加者は、前記第2タイムスタンプにおいて前記第1市場参加者よりも遅れて市場データアップデートを受け取る
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  57. 前記第1電子取引注文は、最良ビッドおよびオファー価格に基づく取引を含む
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  58. 前記サーバは、情報技術インフラを備える
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  59. 前記ネットワークアクセスポイントは、前記第1参加者の地理的位置に基づき前記第1市場参加者に対して割り当てられている
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  60. 前記ネットワークアクセスポイントは、前記取引所の地理的位置、前記取引所のタイプ、および前記取引所の取引量に基づき、前記第1市場参加者に対して割り当てられている
    ことを特徴とする請求項41記載の媒体。
  61. レイテンシーアービトラージを抑制する電子ビッドおよびオファー注文管理を実施するプロセッサ実装された方法であって、
    ネットワークアクセスポイントにおいて第1電子取引注文を第1市場参加者から受け取るステップであって、前記ネットワークアクセスポイントは取引所から分離して配置されており、前記第1電子取引注文は第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記市場参加者において生成される、ステップ、
    前記ネットワークアクセスポイントにおいて第2市場参加者から第2電子取引注文を受け取るステップであって、前記第2電子取引注文は前記第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第2市場参加者において生成される、ステップ、
    前記第1電子取引注文と前記第2電子取引注文を前記取引所に対して転送するステップであって、前記第1電子取引注文は第2タイムスタンプで前記取引所において受信および実行される、ステップ、
    前記ネットワークアクセスポイントにおいて前記第1市場参加者から第3電子取引注文を受け取るステップであって、前記第3電子取引注文は前記第2タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第1市場参加者において生成される、ステップ、
    前記第3電子取引注文を前記取引所に対して転送するステップであって、前記第2電子取引注文は前記第3電子取引注文が前記取引所において受信される前に前記取引所によって受信および実行される、ステップ、
    を有することを特徴とする方法。
  62. 前記サーバは、前記第1市場参加者から前記取引所に対する通信レイテンシーを増加させるポイントオブプレゼンスである
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  63. 前記第1市場参加者は、高速取引者である
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  64. 前記第2市場参加者は、非高速取引者である
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  65. 前記第1市場参加者は、前記第2市場参加者と比較して前記取引所に対してより近く物理的に配置されている
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  66. 前記第1市場参加者は、前記第2市場参加者よりも速く前記取引所から市場アップデートを受け取る
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  67. 前記第1市場参加者は、前記取引所から専用データフィードを受け取る
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  68. 前記第2市場参加者は、前記取引所から連結データフィードを受け取る
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  69. 前記取引所は、NASDAQ、NYSE、Arca、Globex、London Stock Exchange、BATS、Chi−X Europe、TradeWeb、ICAP、Chicago’s Board of Trade、および通貨取引所のいずれかを含む
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  70. 前記第1電子取引注文は、通信ネットワークを介して受信される
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  71. 前記サーバは、通信時間レイテンシーを加えた上で前記第1電子取引注文を前記取引所に対してルーティングする
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  72. 前記第2電子取引注文は、前記第2タイムスタンプよりも遅いタイムスタンプで前記取引所において受信および実行される
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  73. 前記第2タイムスタンプにおける前記市場データは、前記第1電子取引注文が実行された後の市場変化を反映している
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  74. 前記第2タイムスタンプにおける前記市場データは、前記第1タイムスタンプにおける前記市場データとは異なる
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  75. 前記第3電子取引注文は、前記第2電子取引注文に対する取引ストラテジを含む
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  76. 前記第2市場参加者は、前記第2タイムスタンプにおいて前記第1市場参加者よりも遅れて市場データアップデートを受け取る
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  77. 前記第1電子取引注文は、最良ビッドおよびオファー価格に基づく取引を含む
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  78. 前記サーバは、情報技術インフラを備える
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  79. 前記サーバは、前記第1参加者の地理的位置に基づき前記第1市場参加者に対して割り当てられている
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  80. 前記サーバは、前記取引所の地理的位置、前記取引所のタイプ、および前記取引所の取引量に基づき、前記第1市場参加者に対して割り当てられている
    ことを特徴とする請求項61記載の方法。
  81. レイテンシーアービトラージを抑制する電子ビッドおよびオファー注文管理装置であって、
    プロセッサ、
    入力ポートを提供する第1通信リンクであって、
    第1電子取引注文を第1市場参加者から受け取り、前記第1電子取引注文は第1タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記市場参加者において生成され、
    第2電子取引注文を前記第1市場参加者から受け取り、前記第2電子取引注文は第2タイムスタンプで受信した市場データに基づき前記第1市場参加者において生成され、前記第2タイムスタンプで受信した前記市場データは、取引所において前記第1電子取引注文が実行された後の市場アップデートを含んでいる、
    ように構成された第1通信リンク、
    出力ポートを提供する第2通信リンクであって、
    前記取引所に対して前記第1電子取引注文を送信し、
    前記取引所に対して前記第2電子取引注文を送信する、
    ように構成された第2通信リンク、
    を備え、
    前記第1および第2通信リンクは、通信レイテンシーを生じさせる通信媒体で作成されており、
    前記通信レイテンシーの量は、前記第1タイムスタンプにおいて受信した市場データに基づき生成された第3電子取引注文を第2市場参加者から前記取引所に対して送信する送信時間よりも小さくない
    ことを特徴とする装置。
  82. 前記通信媒体は、物理ケーブルを含む
    ことを特徴とする請求項81記載の装置。
  83. 前記通信媒体は、無線またはマイクロ波を含む
    ことを特徴とする請求項81記載の装置。
  84. 前記通信レイテンシーの量は、ケーブル長と回路抵抗のいずれかの要因により定まる
    ことを特徴とする請求項81記載の装置。
  85. 前記通信レイテンシーの量は、ケーブル長を調整することにより調整可能である
    ことを特徴とする請求項81記載の装置。
  86. 前記専用データフィードは、前記取引所により提供される
    ことを特徴とする請求項7記載の装置。
  87. 前記連結データフィードは、前記取引所、サードパーティーベンダ、および情報プロセッサのいずれかによって提供される
    ことを特徴とする請求項8記載の装置。
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