JP2015531637A - 解剖学的通路拡張用インフレーター - Google Patents

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Abstract

副鼻腔又は他の解剖学的通路(例えば耳、鼻又は喉内などの通路)を拡張する、拡張カテーテルシステム(10)が提供される。本システムには、拡張カテーテル(20)、拡張器(22)、ガイドカテーテル(30)及びインフレーター(40)が含まれる。拡張カテーテル(20)は、拡張器(22)とインフレーター(40、1150)との間に位置付けられてよい。ガイドカテーテル(30)は、拡張器(22)を罹患した通路内へ案内するように構成される。インフレーター(40、1150)がついで、インフレーターから、拡張カテーテル(20)を通して、拡張器(22)内へ流体を移送するために作動されてよい。流体の移送により、拡張器を膨張させて拡張状態にし、罹患した通路を開くか、又は拡張することができる。インフレーター(40、1150)は、本体(1160)と、プランジャアセンブリ(1200)と、ロッキング機構(1230、1231)と、を含んでよく、該ロッキング機構は、プランジャアセンブリによって規定される長手方向軸を横断する経路に沿って移動することによって、本体に対してプランジャアセンブリの位置を選択的に固定する。

Description

(優先権)
本明細書は、3013年3月15日に出願された、「Inflator for Dilation of Anatomical Passageway」という表題の、米国特許出願第13/837,577号の一部継続出願であり、その開示内容は参照により本明細書に援用される。
米国特許出願第13/837,577号は、2012年11月13日に出願された、「Inflator for Dilation of Anatomical Passageway」という表題の、米国特許仮出願第61/725,523号に対する優先権を主張し、その開示内容は参照により本明細書に援用される。
米国特許出願第13/837,577号はまた、2012年9月10日に出願された、「Inflator for Dilation of Anatomical Passageway」という表題の、米国特許仮出願第61/698,788号に対する優先権を主張し、その開示内容は参照により本明細書に援用される。
状況によっては、患者の解剖学的通路を拡張することが望ましいことがある。これには、(例えば副鼻腔炎を治療するための)副鼻腔の開口(ostia)の拡張、喉頭の拡張、耳管の拡張、耳、鼻又は喉などの内部の他の経路の拡張が含まれ得る。解剖学的通路を拡張する1つの方法として、ガイドワイヤ及びカテーテルを使用して、膨張可能なバルーンを解剖学的通路内に位置付けてから、このバルーンを流体(例えば生理食塩水)で膨張させて、解剖学的通路を拡張することが挙げられる。例えば、膨張可能なバルーンを、副鼻腔における開口(ostium)内に位置付け、ついで膨張させ、これによって、粘膜の切開又は骨の除去を必要とすることなく、この開口に隣接する骨を再形成して開口を拡張できる。開口の拡張により、その後は、罹患した副鼻腔からの排出及び該副鼻腔の通気が改善される。そのような手順を実施するために使用してよいシステムは、2011年1月6日に公開された、「Systems and Methods for Transnasal Dilation of Passageways in the Ear,Nose or Throat」という表題の米国特許公開第2011/0004057号の教義に従って提供されてよく、その開示内容は参照により本明細書に援用される。そのようなシステムの例は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Relieva(登録商標)Spin Balloon Sinuplasty(商標)Systemである。
所望の位置にバルーンを位置付けるため、観察方向可変型内視鏡は、解剖学的通路(例えば耳、鼻、喉、副鼻腔など)内での可視化を提供するシステムとともに使用される。観察方向可変型内視鏡により、解剖学的通路内において内視鏡のシャフトを屈曲させる必要なく、様々な横断方向の視野角に沿った観察が可能となる。そのような内視鏡は、2010年2月4日に公開された、「Swing Prism Endoscope」という表題の、米国特許公開第2010/0030031号の教義に従って提供されてよく、その開示内容は参照により本明細書に援用される。そのような内視鏡の例は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Acclarent Cyclops(商標)Multi−Angle Endoscopeである。
観察方向可変型内視鏡を、解剖学的通路内で可視化を提供するために使用できる一方で、バルーンを膨張させる前に、バルーンの適切な位置付けの、更なる視覚による確認を提供することがまた望ましい場合がある。これは、照明ガイドワイヤを用いて実施してよい。このようなガイドワイヤを、標的領域内に位置付け、ついで、ガイドワイヤの遠位端から投射する光で照らすことができる。この光は、隣接する組織(例えば皮下組織(hypodermis)、皮下(subdermis)など)を照らすため、経皮的な照明を通して患者の外側から、肉眼で見ることができる。例えば、遠位端を上顎洞内に位置付けると、患者の頬を通して光を見ることができる。ガイドワイヤの位置を確認するために、そのような外側からの視覚を用いることによって、拡張部位での位置へと、ガイドワイヤに沿ってバルーンを遠位に前進させることができる。そのような照明ガイドワイヤは、2012年3月29日に公開された、「Sinus Illumination Lightwire Device」という表題の、米国特許公開第2012/0078118号の教義に従って提供されてよく、その開示内容は参照により本明細書に援用される。そのような照明ガイドワイヤの例は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Relieva LumaSentry(商標)Sinus Illimination Systemである。
ただ一人の操作者によってのみ実施される手順など、拡張手順において、バルーンの膨張/収縮の容易な制御が提供されることが望ましいであろう。拡張バルーンのような膨張可能部材を膨張させるための、いくつかのシステム及び方法が作製され、使用されてきたが、本発明者らより前に、添付の特許請求の範囲に記載された本発明を作製するか、又は使用した者はいない。
本明細書の末尾には本発明を具体的に示し、明確にその権利を請求する特許請求の範囲が付属しているが、本発明は下記の特定の実施例の説明を添付図面と併せ読むことでより深い理解が得られるものと考えられる。図中、同様の参照符合は同様の要素を示す。
例示的な拡張カテーテルシステムの側面図を示す。 図1の拡張カテーテルシステムでの使用に好適な、例示的な照明ガイドワイヤの側面図を示す。 図2の照明ガイドワイヤの側断面図を示す。 図1の拡張カテーテルシステムでの使用に好適な例示的な内視鏡の斜視図を示す。 例示的な範囲の視野角を図示する、図4の内視鏡の遠位端の側面図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、一部を取り除いた、他の例示的なインフレーターの側面図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図9のインフレーターのクランク・シャフト・アセンブリの側面図を示す。 例示的な圧力ゲージの斜視図を示す。 他の例示的な圧力ゲージの斜視図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図16のインフレーターの分解図を示す。 図16のインフレーターのハウジングの半体の側面図を示す。 図16のインフレーターのプランジャ作動アセンブリの分解図を示す。 遠位位置かつロック位置にある、プランジャ作動アセンブリとともに、図16のインフレーターの側断面図を示す。 遠位位置かつロック解除位置での、プランジャ作動アセンブリとともに、図16のインフレーターの側断面図を示す。 近位位置かつロック位置にある、プランジャ作動アセンブリとともに、図16のインフレーターの側断面図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図21のインフレーターの分解図を示す。 図21のインフレーターのラチェットブロックの斜視図を示す。 近位位置にあるプランジャと共に、図21のインフレーターの側断面図を示す。 遠位位置にあるプランジャと共に、図21のインフレーターの側断面図を示す。 遠位位置にあるプランジャ、及びプランジャドライバからラチェットブロックを解放するために作動されたボタンとともに、図21のインフレーターの側断面図を示す。 遠位位置にあるプランジャ、解放されたボタン、及びラチェットブロックがプランジャドライバから係合解除したままである位置にて、ラチェットブロックを保持しているラッチと共に、図21のインフレーターの側断面図を示す。 プランジャが近位位置にあり、プランジャドライバのラッチ係合解除機構がラチェットブロックからラッチを係合解除している状態の、図21のインフレーターの側断面図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図25のインフレーターの分解図を示す。 図25のインフレーターのハウジングの側断面図を示す。 図25のインフレーターのプランジャ作動アセンブリの上面図を示す。 図28のプランジャ作動アセンブリの分解図を示す。 遠位位置にあるプランジャ、及びロックされた構成のプランジャ作動アセンブリと共に、図25のインフレーターの断面平面図を示す。 遠位位置にあるプランジャ、及びロック解除構成のプランジャ作動アセンブリと共に、図25のインフレーターの断面平面図を示す。 近位位置にあるプランジャ、及びロックされた構成のプランジャ作動アセンブリと共に、図25のインフレーターの断面平面図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な、他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図31のインフレーターの分解図を示す。 図31のインフレーターのハウジングの半体の側面図を示す。 図31のインフレーターのプランジャ作動アセンブリの分解図を示す。 図34のプランジャ作動アセンブリのアクチュエータの半体の斜視図を示す。 図33のハウジングの半体と係合している、図34のプランジャ作動アセンブリの構成部品の拡大斜視図を示す。 遠位位置かつロック位置にあるプランジャ作動アセンブリと共に、図31のインフレーターの側断面図を示す。 遠位位置かつロック解除位置にあるプランジャ作動アセンブリと共に、図31のインフレーターの側断面図を示す。 近位位置かつロック解除位置にあるプランジャ作動アセンブリと共に、図31のインフレーターの側断面図を示す。 図1の拡張器カテーテルシステムでの使用に好適な他の例示的なインフレーターの斜視図を示す。 図38のインフレーターの他の斜視図を示す。 図38のインフレーターの側面図を示す。 図38のインフレーターの上面図を示す。 図38のインフレーターの底面図を示す。 図38のインフレーターの正面図を示す。 図38のインフレーターの遠位部分の部分斜視図を示す。
各図面は、いかなる意味においても限定的なものではなく、図に必ずしも示されていないものを含め、本発明の様々な実施形態を様々な他の方法で実施し得ることが、想定されている。本明細書に援用されその一部をなす添付の図面は、本発明の幾つかの態様を例示するものであり、説明文とともに本発明の原理を説明する役割を果たすものである。しかしながら、本発明は図に示される細かな構成に限定されない点が理解されるべきである。
本発明の特定の実施例の以下の説明は、本発明の範囲を限定するために用いられるべきではない。本発明の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点が以下の説明から当業者には明らかとなろう。以下の説明は、実例として、本発明を実施するために企図される最良の形態の1つである。明らかなように、本発明は、本発明から逸脱することなく、他の様々な明白な態様が可能である。例えば、種々の態様がある。したがって、図面及び説明文は、例示的な性質のものであって限定的なものと見なすべきではない。
本明細書での用語「近位」及び「遠位」は、ハンドピースアセンブリを把持している臨床医を基準として用いられていることが理解されよう。故に、エンドエフェクタは、より近位のハンドピースアセンブリに対して遠位にあることになる。更に言うまでもなく、便宜及び明確さのために、「頂部」及び「底部」などの空間に関する用語もまた、本明細書において、ハンドピースアセンブリを把持する臨床医を基準として用いられている。しかしながら、手術器具は、多くの配向及び配置において使用され、これらの用語は、制限的及び絶対的であることが意図されない。
更に理解されることとして、本明細書に記載されている教示、表現、変更例、実施例などのうちの任意の1つ又は2つ以上が、本明細書に記載されている他の教示、表現、変更例、例などのうちの任意の1つ又は2つ以上と組み合わされ得る。したがって、下記に述べる教示、表現、変更例、実施例などは、互いに独立に考えられるべきでない。本明細書の教示を組み合わせ得る種々の適切な方法が、本明細書の教示を考慮することで、当業者には容易に明らかになるであろう。こうした変更形態及び変形形態は、特許請求の範囲内に含まれるものとする。
I.例示的な拡張カテーテルシステムの概説
図1は、例示的な拡張カテーテルシステム(10)を示し、該拡張カテーテルシステムを使用して、副鼻腔の開口を拡張したり、又は他の解剖学的通路(例えば耳、鼻又は喉内などの通路)を拡張したりすることができる。この例の拡張カテーテルシステム(10)には、拡張カテーテル(20)、ガイドカテーテル(30)、インフレーター(40)及びガイドワイヤ(50)が含まれる。例示のみの目的であるが、拡張カテーテルシステム(10)を、米国特許公開第2011/0004057号の少なくともいくつかの教義に従って構成されてよく、その開示内容は参照により本明細書に援用される。一部の変更例では、少なくとも一部の拡張カテーテルシステム(10)が、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製のRelieva(登録商標)Spin Balloon Sinuplasty(商標)Systemと同様に構成される。
拡張カテーテル(20)の遠位端には、膨張可能な拡張器(22)が含まれる。拡張カテーテル(20)の近位端には、グリップ(24)が含まれ、グリップ(24)は側方ポート(26)と開放近位端(28)とを含む。拡張カテーテル(20)には、側方ポート(26)と拡張器(22)の内部との間の流体連通を提供する、第1の内腔(示していない)が含まれる。拡張器カテーテル(20)にはまた、開放近位端(28)から、拡張器(22)に対して遠位である開放遠位端まで延在する第2の内腔(示していない)が含まれる。この第2の内腔は、ガイドワイヤ(50)を摺動自在に受容するように構成される。拡張器カテーテル(20)の第1及び第2の内腔は、互いに流体的に隔離される。したがって、拡張器(22)は、ガイドワイヤ(50)が第2の内腔内に位置付けられたままで、側方ポート(26)を介して第1の内腔に沿って流体を連通することによって、選択的に膨張し、収縮できる。一部の変更例では、拡張器カテーテル(20)が、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Relieva Ultirra(商標)Sinus Balloon Catheterと同様に構成される。一部の他の変更例では、拡張器カテーテル(20)は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Relieva Solo Pro(商標)Sinus Balloon Catheterと同様に構成される。拡張器カテーテル(20)が取り得る他の好適な形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
本例のガイドカテーテル(30)には、屈曲遠位端(32)と、その近位端にてグリップ(34)とが含まれる。グリップ(34)は開放近位端(36)を有する。ガイドカテーテル(30)は、カテーテル(20)を摺動自在に受容するように構成される内腔を画定し、それによってガイドカテーテル(30)が、屈曲遠位端(32)を通して拡張器(22)を外に案内できる。一部の変更例では、ガイドカテーテル(30)は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Relieva Flex(商標)Sinus Guide Catheterと同様に構成される。ガイドカテーテル(30)が取り得る他の好適な形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
本例のインフレーター(40)には、流体を保持するように構成されるバレル(42)と、バレル(42)から流体を選択的に排出する(又はバレル内に流体を引き込む)ために、バレル(42)に対して往復運動するように構成されるプランジャ(44)とが含まれる。バレル(42)は、柔軟なチューブ(46)を介して、側方ポート(26)と流体的に連結される。したがって、インフレーター(40)は、バレル(42)に対してプランジャ(44)を並進させることによって、拡張器(22)に対して流体を加えるか、又は拡張器(22)から流体を引き抜くために動作可能である。本例において、インフレーター(40)によって連通した流体は、生理食塩水が含むが、任意の他の好適な流体が使用可能であることが理解されるべきである。インフレーター(40)を流体(例えば生理食塩水など)で充たし得る種々の方法が存在する。例示のみの目的であるが、柔軟なチューブ(46)が側方ポート(26)と連結する前に、柔軟なチューブ(46)の遠位端が、流体を収容するリザーバ中に配置されてよい。プランジャ(44)がついで、バレル(42)内に流体を引き込むために、遠位位置から近位位置まで、後退させられてよい。インフレーター(40)がついで、バレル(42)の遠位端が上方を向いた状態で、立位で保持されてよく、それから、プランジャ(44)を、バレル(42)から空気をパージするために、中間位置、又はわずかに遠位位置へ前進させてよい。柔軟なチューブ(46)の遠位端がついで、側方ポート(26)と連結されてよい。
図2〜3にて最もよく見られるように、本例のガイドワイヤ(50)には、コアワイヤ(54)を中心に位置付けられたコイル(52)が含まれる。照明ファイバ(56)が、コアワイヤ(54)の内部に沿って延在し、非外傷性のレンズ(58)中で終端する。ガイドワイヤ(50)の近位端でのコネクタ(55)が、照明ファイバ(56)と光源(示していない)との間を光学的に連結可能である。照明ファイバ(56)には、1つ又は2つ以上の照明ファイバが含まれてよい。レンズ(58)は、照明ファイバ(56)が光源によって照らされたときに、光を投射するように構成され、それによって照明ファイバ(56)が、光源からレンズ(58)に光を伝達する。一部の変更例では、ガイドワイヤ(50)の遠位端は、ガイドワイヤ(50)の近位端よりも柔軟性がある。ガイドワイヤ(50)は、ガイドワイヤ(50)の遠位端を拡張器(22)へと遠位に位置付けることができる長さを有し、一方でガイドワイヤ(50)の近位端が、グリップ(24)に対して近位に位置付けられる。ガイドワイヤ(50)には、拡張カテーテル(20)に対する、ガイドワイヤ(50)の挿入の深さを示す、視覚的なフィードバックを操作者に提供するために、その長さの少なくとも一部(例えば近位部分)に沿って目印が含まれてよい。例示のみの目的であるが、ガイドワイヤ(50)が、米国特許公開第2012/0078118号の教示の少なくともいくつかに従って、構成されてよく、その開示内容は参照により本明細書に援用される。一部の変更例では、ガイドワイヤ(50)は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Relieva Luma Sentry(商標)Sinus Illumination Systemと同様に構成される。ガイドワイヤ(50)が取り得る他の好適な形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
例示的な拡張手順において、ガイドカテーテル(30)をまず、洞口(sinus ostium)(O)のような、標的の解剖学的通路の近くに位置付けてよい。拡張器(22)と、ガイドワイヤ(50)の遠位端とを、この段階において、ガイドカテーテル(30)の屈曲遠位端(32)内に、又はその近位に位置付けてよい。ガイドカテーテル(30)を最初に、患者の鼻に挿入し、拡張されるべき開口(O)内、又は近くである位置まで前進させる。ガイドカテーテル(30)のこの位置付けは、以下で記述する内視鏡(60)のような内視鏡によって提供される可視化のもとで実施されてよい。ガイドカテーテル(30)が位置付けられた後、操作者は、ガイドワイヤ(50)の遠位部分が、洞口(O)を通って、洞腔(sinus cavity)内へと通過していくように、ガイドワイヤ(50)をガイドカテーテル(30)を通して遠位に前進させてよい。操作者は、照明ファイバ(56)とレンズ(58)を照らしてよく、これにより、患者の顔を通して経皮的な照明がもたらされ、操作者は、比較的簡単に、ガイドワイヤ(50)の遠位端の位置付けを視覚的に確認することができる。
ガイドカテーテル(30)とガイドワイヤ(50)が好適に位置づけられると、拡張カテーテル(20)がガイドワイヤ(50)に沿って、そしてガイドカテーテル(30)の屈曲遠位端(32)を通って前進させられるが、拡張器(22)が洞口(O)(又は他の標的の解剖学的通路)内に位置付けられるまでは、拡張器(22)は拡張していない状態である。拡張器(22)が開口(O)内に位置付けられた後、拡張器(22)を膨張させてよく、それによって開口を拡張する。拡張器(22)を膨張させるために、拡張カテーテル(20)を通して拡張器(22)内へと、インフレーター(40)のバレル(42)から生理食塩水を押し出すように、プランジャ(44)を作動してよい。骨を再形成することなどによって、開口(O)を開ける又は拡張するために、流体の移送によって、拡張器(22)を拡大状態に拡大する。例示のみの目的であるが、拡張器(22)が、約1〜約1.2メガパスカル(10〜約12気圧)を達成するための大きさの体積まで、膨張してよい。拡張器(22)は、開口(O)(又は他の標的の解剖学的通路)を十分に開くために、数秒間、この体積で保持されてよい。拡張器(22)はついで、インフレーター(40)のプランジャ(44)を逆行させて、生理食塩水をインフレーター(40)に戻すことによって、非拡大状態に戻されてよい。拡張器(22)は、異なる開口及び/又は異なる標的の解剖学的通路内で、繰り返し膨張及び収縮させてよい。その後、拡張カテーテル(20)、ガイドワイヤ(50)及びガイドカテーテル(30)を患者より取り外してよい。
場合によっては、拡張カテーテル(20)が開口(O)を拡張するために使用された後に、洞及び副鼻腔を洗浄することが望ましいであろう。そのような洗浄は、拡張手順の後に存在し得る血液などを流し出すために実施してよい。例示のみの目的であるが、そのような洗浄は、2008年7月31日に公開された「Methods,Devices and Systems for Treatment and/or Diagnosis of Disorders of the Ear,Noseand Throat」という表題の、米国特許公開第2008/0138128号の少なくともいくつかの教義に従って実施されてよく、その開示内容は参照により本明細書に援用される。拡張カテーテル(20)の除去の後に、洗浄部位に到達するために、ガイドカテーテル(30)を通して送り込まれてよい洗浄カテーテルの一例は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Relieva Vortex(登録商標)Sinus Irrigation Catherterである。拡張カテーテル(20)の除去の後、洗浄部位に到達するために、ガイドカテーテル(30)を通して送り込まれてよい他の洗浄カテーテルの例は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Relieva Ultirra(登録商標)Sinus Irrigation Catherterである。もちろん、洗浄は、拡張手順なしに実施されてよく、拡張手順はまた、洗浄を含まずに完了してもよい。
II.例示的な内視鏡の概説
上述したように、内視鏡(60)を、拡張カテーテルシステム(10)を用いる工程の間、解剖学的通路内(例えば鼻腔内など)で可視化を提供するために使用できる。図4〜5にて示すように、本例の内視鏡は、本体(62)と、本体(62)から遠位に延在する剛性シャフト(64)とを含む。シャフト(64)の遠位端には、湾曲した透明な窓(66)が含まれる。複数のロッドレンズと光伝達ファイバが、シャフト(64)の長さに沿って延在してよい。レンズが、ロッドレンズの遠位端に位置付けられ、スイングプリズムが、レンズと窓(66)との間に位置付けられる。スイングプリズムは、シャフト(64)の長手方向軸を横断する軸を中心に旋回可能である。スイングプリズムは、スイングプリズムとともに旋回する視線を規定する。視線は、シャフト(64)の長手方向軸に対して、視野角を規定する。この視線は、およそ0度〜およそ120度、およそ10度〜およそ90度又は任意の他の好適な範囲内で旋回してよい。スイングプリズムと窓(66)はまた、(視野内に集中した視線にて)およそ60度にわたる視野を提供する。したがって、視野は、スイングプリズムの旋回範囲に基づいて、およそ180度、およそ140度、又は任意の他の範囲にわたる視野範囲を可能にする。もちろん、これらの値の全てが単に例示的なものである。
本例の本体(62)には、光ポスト(70)、アイピース(72)、回転ダイヤル(74)及び旋回ダイヤル(76)が含まれる。光ポスト(70)は、シャフト(64)内の光伝達ファイバと連通し、かつ光源と連結するように構成されており、これによって、窓(66)に対して遠位の患者内の部位を照らす。アイピース(72)は、内視鏡(60)の光学素子を介して、窓(66)を通して捉えた像の視覚化を提供するように構成される。内視鏡(60)の光学素子を介して、窓(66)を通して捉えた視野の視覚化を提供するために、可視化システム(例えばカメラ及びディスプレイスクリーンなど)を、アイピース(72)と連結してよいことが理解されるべきである。回転ダイヤル(74)は、シャフト(64)の長手方向軸を中心に、本体(62)に対してシャフト(64)を回転させるように構成される。視線が、シャフト(64)の長手方向軸と非平行であるようにスイングプリズムが旋回する一方で、そのような回転が実施されてよいことが理解されるべきである。旋回ダイヤル(76)は、スイングプリズムと連結し、それによって横旋回軸を中心にスイングプリズムを回転させるように動作可能である。本体(62)上の目印(78)は、視野角を示す視覚的なフィードバックを提供する。回転ダイヤル(74)をスイングプリズムに連結するために使用され得る種々の好適な構成部品及び配置が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。例示のみの目的であるが、内視鏡(60)は、米国特許公開第2010/0030031号の少なくともいくつかの教義に従って構成されてよく、その開示内容は参照により本明細書に援用される。一部の変更例では、内視鏡(60)は、Acclarent,Inc.(Menlo Park,California)製の、Acclarent Cyclops(商標)Multi−Angle Endoscopeと同様に構成される。内視鏡(60)が取り得る他の好適な形態が、本明細書の教義を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
III.例示の代替的なインフレーター
図1に示される上記したインフレーター(40)は、拡張器カテーテルシステム(10)内に組み込まれ得るインフレーターのただの一例である。インフレーター(40)が取り得る代替形態の更なる単なる実例が、より詳細に以下で記述されるであろう。これらの例示の代替的なインフレーターは、拡張器カテーテルシステム(10)での利用のために、上記インフレーター(40)の代わりに、柔軟なチューブ(46)と簡単に連結し得る。一部の変更例では、以下で記述する例示の代替的なインフレーターが、側方ポート(26)と直接連結してよく、それによって柔軟なチューブ(46)は単に除外される。他の好適な構成及び配置が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
A.ノブ及びプッシュボタン式ねじ解放を有する例示の代替的なインフレーター
図6は、本体(160)、アクチュエータノブ(164)及び圧力ゲージ(162)を含む例示的なインフレーター(150)を示す。本例の本体(160)は、上記シリンジバレル(42)と同様に、実質的に中空のシリンダとして形成されているが、他の好適な構成を使用してもよい。本体(160)には、リザーバ(168)、遠位ポート(170)及び近位キャップ(172)が含まれる。ロッド(165)が本体(160)内に延在する。プランジャ(167)は、ロッド(165)の遠位端に連結され、本体(160)の内径まで外側に延在し、本体(160)との実質的に高密閉性の流体シールを形成する。プランジャ(167)と、本体(160)の遠位端との間の容積が、リザーバ(168)を形成する。リザーバ(168)は、約3〜約5ccの流体(例えば生理食塩水)を保持するように構成されてよい。ロッド(165)とプランジャ(167)は、リザーバ(168)の大きさを調節するために、近位及び遠位に並進してよい。ロッド(165)とプランジャ(167)が近位に並進する場合、リザーバ(168)の容積が増加する。ロッド(165)とプランジャ(167)が遠位に並進する場合、リザーバ(168)の容積が減少する。本体(160)の遠位端にあるポート(170)は、流体がポート(170)を介してリザーバ(168)内へ、またはリザーバ(168)の外へ流れ得るように、リザーバ(168)と流体連通している。ポート(170)は、拡張器カテーテルシステム(10)の柔軟なチューブ(46)と連結されてよい。
アクチュエータノブ(164)は、本体(160)の近位キャップ(172)と、選択的にねじ係合している、ねじ付きシャフト(166)を介して本体(160)に連結される。ねじ付きシャフト(166)は、アクチュエータノブ(164)と一体となって回転するように構成される。したがって、ねじ付きシャフト(166)のねじ山が近位キャップ(172)と係合するときは、アクチュエータノブ(164)の本体(160)に対する回転によって、ねじ付きシャフト(166)が、本体(160)に対して並進させられることになる。ねじ付きシャフト(166)は、ロッド(165)と更に連結され、アクチュエータノブ(164)が本体(160)に対して回転すると、ロッド(165)とプランジャ(167)とが、アクチュエータノブ(164)とねじ付きシャフト(166)が回転する方向に基づいて、本体(165)に対して近位又は遠位に並進するようにされる。一部の変更例では、ねじ付きシャフト(166)がプランジャ(167)までの通路全てに延在するように、ねじ付きシャフト(166)とロッド(165)は同一の構造である。一部のこのような変更例では、ねじ付きシャフト(166)は、プランジャ(167)に対して自由に回転する。
本例において、プッシュボタン(152)は、ねじ付きシャフト(166)のねじ山を、近位キャップ(172)に対して係合解除するために動作可能であり、それによって、プッシュボタン(152)が押下位置にあるときに、ねじ付きシャフト(166)が、本体(160)に対して自由に並進することが可能となる。そのような動作性を提供するために使用し得る種々の好適な機構が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。例示のみの目的であるが、ねじ付きシャフト(166)のねじ山が、ねじ付きシャフト(166)の長手方向軸に対して内側に選択的に後退可能であってよい。プッシュボタン(152)に連結する並進カム構成部品(示していない)は、プッシュボタン(152)の位置に基づいて、ねじ付きシャフト(166)のねじ山を伸長及び/又は後退させるように動作可能であってよい。例えば、プッシュボタン(152)が押下されていないとき、カムの構成部品はねじ山を外側に付勢し、かつその外側位置にねじ山を保持する位置に向かって付勢され、ねじ付きのキャップ(172)と係合してよい。ねじ山は、内側に後退するために、それ自身弾性的に付勢されてよく、それによってプッシュボタン(152)が押下されるときに、カム構成部品がねじ山を係合解除し、ねじ山が、本体(160)を係合解除するために、内側に後退する。プッシュボタン(152)が、非押下位置に向かって、弾性的に付勢されてよいこともまた理解されるべきである。ねじ付きシャフト(166)と近位キャップ(172)との間の上記選択的係合を提供するために使用してよい更なる他の好適な構成部品と構成が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
本例のゲージ(162)は、拡張器カテーテルシステム(10)内の圧力を測定するために、リザーバ(168)の遠位に位置付けられる。ゲージ(162)には、ピンの角度位置に基づいて、流体圧力を示す旋回ピンが含まれてよい。あるいは、ゲージ(162)は、以下に記載される他の種類の流体圧指標を含むが、限定はされない、任意の他の好適な種類の流体圧の指標を提供してよい。本例において、ゲージ(162)は、少なくとも約1.2メガパスカル(12気圧)までの圧力レベルを示すように動作可能である。例えば、拡張器カテーテルシステム(10)の一部の用途では、標的の解剖学的通路を十分に拡張するために、約1メガパスカル(10気圧)〜約1.2メガパスカル(12気圧)の範囲に、拡張器(22)を膨張させることが含まれてよい。ゲージ(162)はしたがって、所望の圧力レベルが達成されたかどうかを操作者が判定できるように、拡張器(22)内の流体圧力を示すリアルタイムでのフィードバックを操作者に提供してよい。
インフレーター(150)の例示的な使用において、操作者は、プランジャ(167)を本体(160)の遠位位置まで前進させた状態で、開始してよい。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(170)を位置付けてよい。ポート(170)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合においても、操作者はついで、生理食塩水(又は他の流体)をリザーバ(168)内に引き込むために、本体(160)に対してプランジャ(167)を後退させてよい。場合によっては、操作者は、近位キャップ(172)からねじ付きシャフト(166)のねじ山を係合解除するために、ボタン(152)を押下し、これによって、操作者は、アクチュエータノブ(164)を回転させる必要なく、近位にプランジャ(167)を自由に引くことができるようになる。しかしながら、操作者は、プランジャ(167)を近位に並進させるために、アクチュエータノブ(164)を掴んでもよい。操作者は、本体(160)上の目印に対してプランジャ(167)の位置を観察してよく、また、初期的には、十分に拡張器(22)を膨張させるために必要であると操作者が予期するよりも多い流体を引き込んでもよい。操作者はついで、生理食塩水の容器からポート(170)又は柔軟なチューブ(46)を取り出し、リザーバ(168)から空気をパージするために、遠位にプランジャ(167)を前進させてよい。例えば、操作者は、リザーバ(168)から空気をパージするために、プランジャ(167)を遠位に前進させる前に、リザーバ(168)の頂部に空気が集まるように、ポート(170)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(150)を配向してよい。
一旦リザーバ(168)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(170)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(150)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、リザーバ(168)から拡張器(22)へ流体を移送するために、遠位にプランジャ(167)を前進させ得る。場合によっては、この動作は、近位キャップ(172)に対するねじ付きシャフト(166)の自由な並進と、ねじ山を係合解除するために操作者がプッシュボタン(152)を押すことと、ねじ付きシャフト(166)とプランジャ(167)を遠位に並進させるために、操作者がアクチュエータノブ(164)を握り込むこととで開始されてよい。しかしながら、操作者は、いつでもねじ付きシャフト(166)のねじ山を近位キャップ(172)と係合させるために、プッシュボタン(152)を解放してよく、アクチュエータノブ(164)を回転させることによって、プランジャ(167)の遠位並進の最終段階を終了してよい。これにより、アクチュエータノブ(164)を回転させながらゲージ(162)における圧力読取値を観察して、操作者が、拡張器(22)中の適切な量の圧力をより精密に「ダイヤルイン」することを可能にする。
場合によっては、(プッシュボタン(152)を押下して)アクチュエータノブ(164)を押すことから、(プッシュボタン(152)を解放して)アクチュエータノブ(164)を回転させることへ移行する適切な時間を判定するために、操作者は、単に、アクチュエータノブ(164)を押すことに対する物理的な抵抗という形での触覚的なフィードバックに依存する。加えて、又はあるいは、操作者は、本体(160)上の1つ又は2つ以上のマーキングに対する、プランジャ(167)の位置に基づいて、アクチュエータノブ(164)を押すことから、アクチュエータノブ(164)を回転させることへ移行する適切な時間を判定してよい。アクチュエータノブ(164)を押すことから、アクチュエータノブ(164)を回転させることへ移行する適切な時間を判定するために使用してよい他の好適なフィードバックの形態は、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで再び、プッシュボタン(152)を押下し、本体(160)に対して近位にノブ(164)を引くことによって、拡張器(22)からの流体の引き出しのために、プランジャ(167)を後退させ得る。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(150)を分離する必要なく、リザーバ(168)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。
前述の例においては、ねじ付きシャフト(166)のねじ山は、プッシュボタン(152)が押下されていないときに、近位キャップ(172)と係合する。一部の他の変更例では、ねじ付きシャフト(166)のねじ山が、プッシュボタン(152)が押下されているときにのみ、近位キャップ(172)と係合する。インフレーター(150)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(150)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
B.ノブ及び回転式ねじ解放を有する例示の代替的なインフレーター
図7は、他の例示的なインフレーター(250)を示す。この例のインフレーター(250)は、図6を参照して上記したインフレーター(150)と実質的に同様である。具体的には、インフレーター(250)は、本体(260)、アクチュエータノブ(264)及び圧力ゲージ(262)を含む。本例の本体(260)は、上記シリンジバレル(42)と同様に、実質的に中空のシリンダとして形成されているが、他の好適な構成を使用してもよい。本体(260)には、リザーバ(268)、遠位ポート(270)、及び本体(260)の近位端にある回転ロッキング機構(252)が含まれる。ロッド(265)が本体(260)内に延在する。プランジャ(267)は、ロッド(265)の遠位端に連結され、本体(260)の内径まで外側に延在し、本体(260)との実質的に高密閉性の流体シールを形成する。プランジャ(267)と、本体(260)の遠位端との間の容積が、リザーバ(268)を形成する。リザーバ(268)は、約3〜約5ccの流体(例えば生理食塩水)を保持するように構成されてよい。ロッド(265)とプランジャ(267)は、リザーバ(268)の大きさを調節するために、近位及び遠位に並進してよい。ロッド(265)とプランジャ(267)が近位に並進する場合、リザーバ(268)の容積が増加する。ロッド(265)とプランジャ(267)が遠位に並進する場合、リザーバ(268)の容積が減少する。本体(260)の遠位端にあるポート(270)は、流体がポート(270)を介してリザーバ(268)内へ、またはリザーバ(268)の外へ流れ得るように、リザーバ(268)と流体連通している。ポート(270)は、拡張器カテーテルシステム(10)の柔軟なチューブ(46)と連結されてよい。
アクチュエータノブ(264)は、本体(260)の回転ロッキング機構(252)と、選択的にねじ係合している、ねじ付きシャフト(266)を介して本体(260)に連結される。ねじ付きシャフト(266)は、アクチュエータノブ(264)と一体となって回転するように構成される。したがって、ねじ付きシャフト(266)のねじ山が回転ロッキング機構(252)と係合するときは、アクチュエータノブ(264)の本体(260)に対する回転によって、ねじ付きシャフト(266)が、本体(260)に対して並進させられることになる。ねじ付きシャフト(266)は、ロッド(265)と更に連結され、アクチュエータノブ(264)が本体(260)に対して回転すると、ロッド(265)とプランジャ(267)とが、アクチュエータノブ(264)とねじ付きシャフト(266)が回転する方向に基づいて、本体(265)に対して近位又は遠位に並進するようにされる。一部の変更例では、ねじ付きシャフト(266)がプランジャ(267)までの通路全てに延在するように、ねじ付きシャフト(266)とロッド(265)は同一の構造である。一部のこのような変更例では、ねじ付きシャフト(266)は、プランジャ(267)に対して自由に回転する。
本例においては、回転ロッキング機構(252)は、ねじ付きシャフト(266)のねじ山を選択的に係合/係合解除するために、本体(260)に対して回転可能である環状構成部品を含む。具体的には、回転ロッキング機構(252)は、ねじ付きシャフト(266)のねじ山と選択的に係合解除するために動作可能であり、これによって、回転ロッキング機構(252)がロック解除位置まで回転されると、ねじ付きシャフト(266)が本体(260)に対して自由に並進することが可能となる。そのような動作性を提供するために使用し得る種々の好適な機構が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。例示のみの目的であるが、回転ロッキング機構(252)には、本体(260)に対する回転ロッキング機構(252)の回転位置に基づいて、ねじ付きシャフト(266)の雄ねじ(external threading)と選択的に係合する後退可能な雌ねじ(internal threading)が含まれてよい。他の単なる実例として、雌ねじ部材が、回転ロッキング機構(252)内に位置付けられてもよく、回転ロッキング機構(252)は、本体(260)に対する回転ロッキング機構(252)の回転位置に基づいて、この雌ねじ部材の、本体(260)に対する回転位置を選択的に固定するように構成されてもよい。例えば、雌ねじ部材は、回転ロッキング機構(252)がロック位置まで回転されると、本体(260)に対して回転が固定されてよく、一方で雌ねじ部材は、回転ロッキング機構(252)がロック解除位置まで回転されると、本体(260)に対して自由に回転してよい。ねじ付きシャフト(266)と本体(260)との間の上記選択的係合を提供するために使用してよい更なる他の好適な構成部品と構成が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
更に、本例の本体(260)と回転ロッキング機構(252)には、回転ロッキング機構(252)がロック位置にあるのか又はロック解除位置にあるのかを示す、フィードバックを操作者に提供するために、相補的機構が含まれる。具体的には、回転ロッキング機構(252)には、回転ロッキング機構(252)がロック位置にあるときに、本体(260)上の相補的表示器と整列するパッドロックの図形表現(253)が含まれる。更に、本体(260)と回転ロッキング機構(252)は、同一の非対称断面形状を有する。回転ロッキング機構(252)がロック位置まで回転されると、本体の外部表面と回転ロッキング機構(252)とが、実質的に互いにぴったりとかさなるように、これらの断面が整列する。回転ロッキング機構(252)が、ロック解除位置まで回転されると、断面は整列せず、これらの非整列が、これらの断面の非対称性によって視覚的に強調される。言い換えれば、断面の非整列は、視覚的に、そして触覚的に簡単に観察される。回転ロッキング機構(252)のロック/ロック解除状態が示され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
本例のゲージ(262)は、拡張器カテーテルシステム(10)内の圧力を測定するために、リザーバ(268)の遠位に位置付けられる。この例のゲージ(262)は、流体圧の数値を提供する、LCD又はLEDスクリーンを有する、デジタル圧力ゲージを含む。あるいは、ゲージ(262)は、本明細書で記述した他の種類の流体圧指標を含むが、限定はされない、任意の他の好適な種類の流体圧の指標を提供してよい。本例において、ゲージ(262)は、少なくとも約1.2メガパスカル(12気圧)までの圧力レベルを示すように動作可能である。例えば、拡張器カテーテルシステム(10)の一部の用途では、標的の解剖学的通路を十分に拡張するために、約1メガパスカル(10気圧)〜約1.2メガパスカル(12気圧)の範囲に、拡張器(22)を膨張させることが含まれてよい。ゲージ(262)はしたがって、所望の圧力レベルが達成されたかどうかを操作者が判定できるように、拡張器(22)内の流体圧力を示すリアルタイムでのフィードバックを操作者に提供してよい。
インフレーター(250)の例示的な使用において、操作者は、プランジャ(267)を本体(260)の遠位位置まで前進させた状態で、開始してよい。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(270)を位置付けてよい。ポート(270)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合においても、操作者はついで、生理食塩水(又は他の流体)をリザーバ(268)内に引き込むために、本体(260)に対してプランジャ(267)を後退させてよい。場合によっては、回転ロッキング機構(252)がこの段階で、ロック解除位置まで回転され、本体(260)に対してねじ付きシャフト(266)のねじ山が係合解除され、これによって、操作者は、アクチュエータノブ(264)を回転させる必要なく、近位にプランジャ(267)を自由に引くことができるようになる。しかしながら、操作者は、プランジャ(267)を近位に並進させるために、アクチュエータノブ(264)を掴んでもよい。操作者は、本体(260)上の目印に対してプランジャ(267)の位置を観察してよく、また、初期的には、十分に拡張器(22)を膨張させるために必要であると操作者が予期するよりも多い流体を引き込んでもよい。操作者はついで、生理食塩水の容器からポート(270)又は柔軟なチューブ(46)を取り出し、リザーバ(268)から空気をパージするために、遠位にプランジャ(267)を前進させてよい。例えば、操作者は、リザーバ(268)から空気をパージするために、プランジャ(267)を遠位に前進させる前に、リザーバ(268)の頂部に空気が集まるように、ポート(270)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(250)を配向してよい。
一旦リザーバ(268)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(270)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(250)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、リザーバ(268)から拡張器(22)へ流体を移送するために、遠位にプランジャ(267)を前進させ得る。場合によっては、この動作は、本体(260)に対するねじ付きシャフト(266)の自由な並進と、ねじ山を係合解除するために、ロック解除位置まで回転されている回転ロッキング機構(252)と、ねじ付きシャフト(266)とプランジャ(267)を遠位に並進させるために、操作者がアクチュエータノブ(264)を握り込むこととで開始されてよい。しかしながら、操作者は、いつでも回転ロッキング機構(252)をロック位置に回転させて、本体(260)とねじ付きシャフト(266)のねじ山とを係合させてもよく、アクチュエータノブ(264)を回転させることによって、プランジャ(267)の遠位並進の最終段階を終了させてもよい。これにより、アクチュエータノブ(264)を回転させながらゲージ(262)における圧力読取値を観察して、操作者が、拡張器(22)中の適切な量の圧力をより精密に「ダイヤルイン」することを可能にする。
場合によっては、(回転ロッキング機構(252)をロック解除位置にして)アクチュエータノブ(264)を押すことから、(回転ロッキング機構(252)をロック位置にして)アクチュエータノブ(264)を回転させることへ移行する適切な時間を判定するために、操作者は、単に、アクチュエータノブ(264)を押すことに対する物理的な抵抗という形での触覚的なフィードバックに依存する。加えて、又はあるいは、操作者は、本体(260)上の1つ又は2つ以上のマーキングに対する、プランジャ(267)の位置に基づいて、アクチュエータノブ(264)を押すことから、アクチュエータノブ(264)を回転させることへ移行する適切な時間を判定してよい。アクチュエータノブ(264)を押すことから、アクチュエータノブ(264)を回転させることへ移行する適切な時間を判定するために使用してよい他の好適なフィードバックの形態は、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで、回転ロッキング機構(252)をロック解除位置に戻すように再び回転させ、本体(260)に対して近位にノブ(264)を引くことによって、拡張器(22)からの流体の引き出しのために、プランジャ(267)を後退させてよい。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(250)を分離する必要なく、リザーバ(268)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。
インフレーター(250)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(250)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
C.弾性的に付勢されたプランジャを有する例示の代替的なインフレーター
図8は、他の例示的なインフレーター(350)を示す。この例のインフレーター(350)は、片手操作のために構成される。この例のインフレーター(350)は、本体(360)、アクチュエータ(364)及び圧力ゲージ(362)を含む。本例の本体(360)は、上記シリンジバレル(42)と同様に、実質的に中空のシリンダとして形成されているが、他の好適な構成を使用してもよい。本体(360)には、リザーバ(368)、遠位ポート(370)、及び本体(360)の近位端にあるハンドル(358)が含まれる。ロッド(365)が本体(360)内に延在する。プランジャ(367)は、ロッド(365)の遠位端に連結され、本体(360)の内径まで外側に延在し、本体(360)との実質的に高密閉性の流体シールを形成する。プランジャ(367)と、本体(360)の遠位端との間の容積が、リザーバ(368)を形成する。リザーバ(368)は、約3〜約5ccの流体(例えば生理食塩水)を保持するように構成されてよい。ロッド(365)とプランジャ(367)は、リザーバ(368)の大きさを調節するために、近位及び遠位に並進してよい。ロッド(365)とプランジャ(367)が近位に並進する場合、リザーバ(368)の容積が増加する。ロッド(365)とプランジャ(367)が遠位に並進する場合、リザーバ(368)の容積が減少する。本体(360)の遠位端にあるポート(370)は、流体がポート(370)を介してリザーバ(368)内へ、またはリザーバ(368)の外へ流れ得るように、リザーバ(368)と流体連通している。ポート(370)は、拡張器カテーテルシステム(10)の柔軟なチューブ(46)と連結されてよい。
アクチュエータ(364)は、ロッド(365)と一体に固定され、それによってアクチュエータ(364)とロッド(365)(及びしたがってプランジャ(367))が、本体(360)に対して一体となって並進する。コイルスプリング(356)がロッド(365)を中心に同軸状に配設され、アクチュエータ(364)と本体(360)両方を押しやる。コイルスプリング(356)はしたがって、近位に、アクチュエータ(364)を弾性的に付勢する。もちろん、任意の他の好適な種類の弾性部材を使用してよい。アクチュエータ(364)は、操作者の手掌にて収まるように構成される「T」形状を有する。本体(360)のハンドル(358)は、操作者が、彼又は彼女の指によって、同一の手掌にて、アクチュエータ(364)とともに、ハンドル(358)の周りを包み込み得るように構成される。操作者はしたがって、片手で絞り込むことによって、ハンドル(358)に対して遠位に、アクチュエータ(364)を駆動し得る。操作者がその後、握るのを止めると、コイルスプリング(356)の弾性的付勢力が、アクチュエータ(364)をハンドル(358)に対して近位に戻す。プランジャ(367)がしたがって、本体(360)に対して並進する。
本例のゲージ(362)は、拡張器カテーテルシステム(10)内の圧力を測定するために、リザーバ(368)の遠位に位置付けられる。この例のゲージ(362)は、流体圧の数値を提供する、LCD又はLEDスクリーンを有する、デジタル圧力ゲージを含む。あるいは、ゲージ(362)は、本明細書で記述した他の種類の流体圧指標を含むが、限定はされない、任意の他の好適な種類の流体圧の指標を提供してよい。本例において、ゲージ(362)は、少なくとも約1.2メガパスカル(12気圧)までの圧力レベルを示すように動作可能である。例えば、拡張器カテーテルシステム(10)の一部の用途では、標的の解剖学的通路を十分に拡張するために、約1メガパスカル(10気圧)〜約1.2メガパスカル(12気圧)の範囲に、拡張器(22)を膨張させることが含まれてよい。ゲージ(362)はしたがって、所望の圧力レベルが達成されたかどうかを操作者が判定できるように、拡張器(22)内の流体圧力を示すリアルタイムでのフィードバックを操作者に提供してよい。
インフレーター(350)の例示的な使用において、操作者は、プランジャ(367)を本体(360)の遠位位置まで前進させた状態で、開始してよい。これは、片手でハンドル(358)に向かってアクチュエータ(364)を絞り込むことによって達成され得る。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(370)を位置付けてよい。ポート(370)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合においても、操作者はついで、ハンドル(358)に対してアクチュエータ(364)を解放してよい。コイルスプリング(356)の弾性的付勢力により、アクチュエータ(364)とロッド(365)を本体(360)に対して後退させ得、これにより、ひいては、プランジャ(367)が本体(360)に対して後退して、リザーバ(368)内に生理食塩水(又は他の流体)を引き込み得る。操作者はついで、生理食塩水の容器からポート(370)又は柔軟なチューブ(46)を取り出し、リザーバ(368)から空気をパージするために、遠位にプランジャ(367)を前進させてよい。例えば、操作者は、リザーバ(368)から空気をパージするために、プランジャ(367)を遠位に前進させる前に、リザーバ(368)の頂部に空気が集まるように、ポート(370)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(350)を配向してよい。
一旦リザーバ(368)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(370)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(350)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、リザーバ(368)から拡張器(22)へ流体を移送するために、片手でアクチュエータ(364)とハンドル(358)を絞り込むことによって、アクチュエータ(364)を遠位に前進させ得る。操作者は、適切な流体圧レベルに到達したときを判定するために、アクチュエータ(364)を遠位に前進させながらゲージ(362)にて圧力読取値を観察し得る。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで、アクチュエータ(364)を握るのを止めて、コイルスプリング(356)が、アクチュエータ(364)とロッド(365)を近位に並進し得るようにさせ、それによって拡張器(22)からの流体の引き出しのために、プランジャ(267)を後退させる。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(350)を分離する必要なく、リザーバ(368)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。
場合によっては、ロッド(365)と本体(360)には、聴覚及び/又は触覚的なフィードバックを操作者に提供する、相補的戻り止め機構(及び/又は他の種類の1つ又は複数の機構)が含まれる。例えば、そのような機構は、操作者に、拡張器(22)中の適切な圧力レベルに予め定めて関連付けられた、プランジャ(367)の長手方向位置を示すフィードバックを提供してよい。加えて、又はあるいは、そのような機構は、プランジャ(367)の長手方向位置が、拡張器(22)中の適切な圧力レベルと予め定めて関連付けられた位置に近くなっていることを示すために、操作者にフィードバックを提供してもよく、それによって、アクチュエータ(364)の遠位への前進を遅くし、ゲージ(362)を注意深く見るように、操作者に警告する。戻り止め機構(及び/又は他の種類の機構(複数可))はまた、ポート(370)が側方ポート(26)と連結される前に、リザーバ(368)からパージされた空気に予め定めて関連付けられた位置に、プランジャ(367)が到達したときを示す、聴覚及び/又は触覚的なフィードバックを操作者に提供してもよい。また他の単なる例示的な変更形態として、一部の変更例が、1つ又は2つ以上の予め定められた位置及び/又は操作者によってアドホックに選択された位置の何れかにて、操作者が本体に対してアクチュエータ(364)の位置を選択的に固定することを可能にするマニュアルロッキング機構を提供してよい。インフレーター(350)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(350)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
D.レバー作動式クランク・シャフト・アセンブリを有する例示の代替的なインフレーター
図9は、他の例示的なインフレーター(450)を示す。この例のインフレーター(450)は、本体(460)、一対のアクチュエータレバー(464)及び圧力ゲージ(462)を含む。本例の本体(460)は、上記シリンジバレル(42)と同様に、実質的に中空のシリンダとして形成されているが、他の好適な構成を使用してもよい。本体(460)には、リザーバ(468)、遠位ポート(470)及び本体(460)の近位端にあるクランク・シャフト・アセンブリ(451)が含まれる。ロッド(465)が、より詳細に以下で記述するように、クランク・シャフト・アセンブリ(451)によって長手方向に駆動される。プランジャ(467)は、ロッド(465)の遠位端に連結され、本体(460)の内径まで外側に延在し、本体(460)との実質的に高密閉性の流体シールを形成する。プランジャ(467)と、本体(460)の遠位端との間の容積が、リザーバ(468)を形成する。リザーバ(468)は、約3〜約5ccの流体(例えば生理食塩水)を保持するように構成されてよい。ロッド(465)とプランジャ(467)は、リザーバ(468)の大きさを調節するために、近位及び遠位に並進してよい。ロッド(465)とプランジャ(467)が近位に並進する場合、リザーバ(468)の容積が増加する。ロッド(465)とプランジャ(467)が遠位に並進する場合、リザーバ(468)の容積が減少する。本体(460)の遠位端にあるポート(470)は、流体がポート(470)を介してリザーバ(468)内へ、またはリザーバ(468)の外へ流れ得るように、リザーバ(468)と流体連通している。ポート(470)は、拡張器カテーテルシステム(10)の柔軟なチューブ(46)と連結されてよい。
クランク・シャフト・アセンブリ(451)には、クランクシャフト(452)とクランクホイール(454)が含まれる。クランクシャフト(452)とクランクホイール(454)は互いに同軸であり、互いに一体となって回転する。アクチュエータレバー(464)が、クランクシャフト(452)の両端に固定される。アクチュエータレバー(464)は、クランクシャフト(452)とクランクホイール(454)を、本体に対して(460)、クランクシャフト(452)とクランクホイール(454)によって共有された軸を中心に回転させるように動作可能である。図10にて最もよく見られるように、クランクホイール(454)には、クランクシャフト(452)とクランクホイール(454)によって共有された軸からずれた軸に沿って延在する、一体型クランクピン(455)が含まれる。言い換えれば、クランクピン(455)は、クランクホイール(454)の中心からずれている。連接ロッド(456)の一端が、クランクピン(455)と旋回可能に連結し、一方で連接ロッド(456)の他端が、ロッド(465)のヘッド(458)にて、ピン(457)と旋回可能に連結する。これらの連結には、クランクホイール(454)とヘッド(458)に対する連接ロッド(456)のスムーズな旋回運動を提供するために、ブッシング、ベアリング及び/又は他の機構が含まれてよい。クランク・シャフト・アセンブリ(451)の構成が、本体(460)に対するアクチュエータレバー(464)の回転に応じて、ロッド(465)とプランジャ(467)の往復運動を提供するであろうことが理解されるべきである。本体(460)の両方の側にアクチュエータレバー(464)を位置付けることによって、左利き及び右利き操作者両方による利用が促進され得ることも理解されるべきである。
本例において、アクチュエータレバー(464)、クランクシャフト(452)及びクランクホイール(454)は、およそ150°の範囲にわたって回転するように動作可能である。あるいは、任意の他の好適な角度範囲が提供されてよい。制限された角度範囲を提供している場合は、この制限は、ボス又は所定の範囲を超えたアクチュエータレバー(464)、クランクシャフト(452)及びクランクホイール(454)の回転を防止するハードストップを提供する他の機構によるものであってよい。図10で示すように、この範囲内には、3つの所定の角度位置−位置「A」、位置「B」及び位置「C」が存在する。これらの角度位置は、以下でより詳細に記述されるように、インフレーター(450)の使用の特定の段階にて、クランクピン(455)の位置と関連付けられている。インフレーター(450)には、位置「A」、位置「B」及び/又は位置「C」への到達を示すために、操作者に聴覚及び/又は触覚的なフィードバックを提供する戻り止め機構(及び/又は他の種類の機構(複数可))が含まれてよいことも理解されるべきである。一部の他の変更例では、戻り止め機構は、位置「B」への到達を示すためにのみ使用され、一方でハードストップが、位置「A」及び位置「B」への到達を示す。他の好適な形態のフィードバックが、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
本例のゲージ(462)は、本体(460)の近位端に位置付けられ、ピンの角度位置に基づいて、流体圧を示す旋回ピン(463)を含む。あるいは、ゲージ(462)は、任意の他の好適な種類の、流体圧の指標を提供してもよい。例示のみの目的であるが、ゲージ(462)が、図11で示すゲージ(472)で置換されてもよく、これには、従来のタイヤ圧計と同様の、長手方向に滑る圧力表示器(474)が含まれる。他の単に例示的な代替例として、ゲージ(462)が、図12に示したゲージ(482)で置換されてもよく、これには、数値として圧力読取値が示される、デジタルディスプレイ(484)が含まれる。ゲージ(462)が取り得る他の好適な形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。本例において、ゲージ(462)は、少なくとも約1.2メガパスカル(12気圧)までの圧力レベルを示すように動作可能である。例えば、拡張器カテーテルシステム(10)の一部の用途では、標的の解剖学的通路を十分に拡張するために、約1メガパスカル(10気圧)〜約1.2メガパスカル(12気圧)の範囲に、拡張器(22)を膨張させることが含まれてよい。ゲージ(462)はしたがって、所望の圧力レベルが達成されたかどうかを操作者が判定できるように、拡張器(22)内の流体圧力を示すリアルタイムでのフィードバックを操作者に提供してよい。
インフレーター(450)の例示的な使用において、操作者は、アクチュエータレバー(464)を、クランクピン(455)が位置「A」にあることに対応する位置にした状態で開始してよく、この位置は、プランジャ(467)が本体(460)内にて遠位位置にあることに更に対応している。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(470)を位置付けてよい。ポート(470)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合においても、操作者はついで、アクチュエータレバー(464)を、クランクピン(455)が位置「C」にあることに対応する位置に旋回させ、この位置は、プランジャ(467)が本体(460)内にて近位位置にあることに更に対応している。このプランジャ(467)の近位側への移動により、生理食塩水(又は他の流体)がリザーバ(468)内に引き込まれる。操作者はついで、ポート(470)又は柔軟なチューブ(46)を生理食塩水の容器から取り出し、クランクピン(455)が位置「B」にあることに対応する位置に、アクチュエータレバー(464)を旋回させてよく、この位置は、プランジャ(467)が本体(460)中で中間位置にあることに更に対応している。クランクピン(455)の位置「A」から位置「C」への移行は、アクチュエータレバー(464)の第1の方向への旋回を伴い、クランクピン(455)の位置「C」から位置「B」への移行は、アクチュエータレバー(464)の第2の方向への旋回を伴うであろうことが理解されるべきである。クランクピン(455)の位置「C」から位置「B」への移行によってもたらされる、プランジャ(467)の遠位への移動により、リザーバ(468)から空気をパージし得ることも理解されるべきである。例えば、操作者は、リザーバ(468)から空気をパージするために、プランジャ(467)を遠位に前進させる前に、リザーバ(468)の頂部に空気が集まるように、ポート(470)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(450)を配向してよい。
一旦リザーバ(468)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(470)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(450)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、アクチュエータレバー(464)をクランクピン(455)が位置「A」に戻ったことに対応する位置に旋回させてよく、この位置は、プランジャ(467)が本体(460)中で遠位位置にあることに対応する。これにより、リザーバ(468)から拡張器(22)まで流体が駆動され、これによって拡張器(22)が膨張する。場合によっては、体積は十分に既知であり、かつ予め決められており、クランクピン(455)が位置「A」に位置していることと関連付けられた位置に、プランジャ(467)が到達すると、拡張器(22)が、常に適切な圧力レベルに到達するようにされる。したがって、一部のこのような変更例では、ゲージ(462)は省略されてもよい。一部の他の変更例では、インフレーター(450)においては、プランジャ(467)が、クランクピン(455)が位置「A」にあることと関連付けられた位置に到達した後に、レバー(464)などを介した細かなレベルの流体圧調節が可能となり得る。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで再び、レバー(464)を旋回させてクランクピン(455)を位置「B」に戻し、これによりプランジャ(467)を中間位置に後退させて戻し、ひいては、拡張器(22)から流体を引き出し得る。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(450)を分離する必要なく、リザーバ(468)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。
インフレーター(450)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(450)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
E.ノブ作動式クランクシャフトを有する例示の代替的なインフレーター
図13は、上記インフレーター(450)と実質的に同様である、他の例示的なインフレーター(550)を示す。この例のインフレーター(550)は、本体(560)、アクチュエータノブ(564)及び圧力ゲージ(562)を含む。本例の本体(560)は、上記シリンジバレル(42)と同様に、実質的に中空のシリンダとして形成されているが、他の好適な構成を使用してもよい。本体(560)には、リザーバ(568)、遠位ポート(570)及び本体(560)の近位端にあるクランク・シャフト・アセンブリ(551)が含まれる。ロッド(565)は、上述のクランク・シャフト・アセンブリ(451)によって駆動されるロッド(465)と同様の様式で、クランク・シャフト・アセンブリ(551)によって長手方向に駆動される。プランジャ(567)は、ロッド(565)の遠位端に連結され、本体(560)の内径まで外側に延在し、本体(560)との実質的に高密閉性の流体シールを形成する。プランジャ(567)と、本体(560)の遠位端との間の容積が、リザーバ(568)を形成する。リザーバ(568)は、約3〜約5ccの流体(例えば生理食塩水)を保持するように構成されてよい。ロッド(565)とプランジャ(567)は、リザーバ(568)の大きさを調節するために、近位及び遠位に並進してよい。ロッド(565)とプランジャ(567)が近位に並進する場合、リザーバ(568)の容積が増加する。ロッド(565)とプランジャ(567)が遠位に並進する場合、リザーバ(568)の容積が減少する。本体(560)の遠位端にあるポート(570)は、流体がポート(570)を介してリザーバ(568)内へ、またはリザーバ(568)の外へ流れ得るように、リザーバ(568)と流体連通している。ポート(570)は、拡張器カテーテルシステム(10)の柔軟なチューブ(46)と連結されてよい。
クランク・シャフト・アセンブリ(551)には、クランクシャフト(552)とクランクホイール(554)が含まれる。クランクシャフト(552)とクランクホイール(554)は互いに同軸であり、互いに一体となって回転する。アクチュエータノブ(564)は、クランクシャフト(552)の一方の端部に固定される。一部の他の変更例では、更なるアクチュエータノブ(564)が、クランクシャフト(552)の他方の端部に固定されてよい。アクチュエータノブ(564)は、クランクシャフト(552)とクランクホイール(554)によって共有された軸を中心に、本体(560)に対してクランクシャフト(552)とクランクホイール(554)を回転させるように動作可能である。連接ロッド(556)が、クランクホイール(554)の中心からずれたクランクピンと旋回可能に連結し、更にロッド(565)のヘッド(558)にあるピンと旋回可能に連結する。これらの連結には、クランクホイール(554)とヘッド(558)に対する連接ロッド(556)のスムーズな旋回運動を提供するために、ブッシング、ベアリング及び/又は他の機構が含まれてよい。クランク・シャフト・アセンブリ(551)の構成が、本体(560)に対するアクチュエータノブ(564)の回転に応じて、ロッド(565)とプランジャ(567)の往復運動を提供するであろうことが理解されるべきである。
本例において、アクチュエータノブ(564)、クランクシャフト(552)及びクランクホイール(554)は、およそ150°の範囲にわたって回転するように動作可能である。あるいは、任意の他の好適な角度範囲が提供されてよい。制限された角度範囲を提供している場合は、この制限は、ボス又は所定の範囲を超えたアクチュエータノブ(564)、クランクシャフト(552)及びクランクホイール(554)の回転を防止するハードストップを提供する他の機構によるものであってよい。一部の変更例では、この範囲内には、例えば、図10で示す位置「A」、位置「B」及び位置「C」などと実質的に同様な、3つの所定の角度位置が存在する。これらの角度位置は、以下でより詳細に記述されるように、インフレーター(550)の使用の特定の段階にて、クランクピンの位置と関連付けられている。インフレーター(550)には、位置「A」、位置「B」及び/又は位置「C」への到達を示すために、操作者に聴覚及び/又は触覚的なフィードバックを提供する戻り止め機構(及び/又は他の種類の機構(複数可))が含まれてよいことも理解されるべきである。一部の他の変更例では、戻り止め機構は、位置「B」への到達を示すためにのみ使用され、一方でハードストップが、位置「A」及び位置「B」への到達を示す。他の好適な形態のフィードバックが、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
本例のゲージ(562)は、本体(560)の近位端に位置付けられ、ピンの角度位置に基づいて、流体圧を示す旋回ピン(563)を含む。あるいは、ゲージ(562)は、本明細書で記述した他の種類の流体圧指標を含むが、限定はされない、任意の他の好適な種類の流体圧の指標を提供してよい。本例において、ゲージ(562)は、少なくとも約1.2メガパスカル(12気圧)までの圧力レベルを示すように動作可能である。例えば、拡張器カテーテルシステム(10)の一部の用途では、標的の解剖学的通路を十分に拡張するために、約1メガパスカル(10気圧)〜約1.2メガパスカル(12気圧)の範囲に、拡張器(22)を膨張させることが含まれてよい。ゲージ(562)はしたがって、所望の圧力レベルが達成されたかどうかを操作者が判定できるように、拡張器(22)内の流体圧力を示すリアルタイムでのフィードバックを操作者に提供してよい。
インフレーター(550)の例示的な使用において、操作者は、アクチュエータノブ(564)を、クランクピンが位置「A」にあることに対応する位置にした状態で開始してよく、この位置は、プランジャ(567)が本体(560)内にて遠位位置にあることに更に対応している。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(570)を位置付けてよい。ポート(570)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合においても、操作者はついで、アクチュエータノブ(564)を、クランクピンが位置「C」にあることに対応する位置に回転させ、この位置は、プランジャ(567)が本体(560)内にて近位位置にあることに更に対応している。このプランジャ(567)の近位側への移動により、生理食塩水(又は他の流体)がリザーバ(568)内に引き込まれる。操作者はついで、ポート(570)又は柔軟なチューブ(46)を生理食塩水の容器から取り出し、クランクピンが位置「B」にあることに対応する位置に、アクチュエータノブ(564)を回転させてよく、この位置は、プランジャ(567)が本体(560)中で中間位置にあることに更に対応している。クランクピンの位置「A」から位置「C」への移行は、アクチュエータノブ(564)の第1の方向への回転を伴い、クランクピンの位置「C」から位置「B」への移行は、アクチュエータノブ(564)の第2の方向への回転を伴うであろうことが理解されるべきである。クランクピンの位置「C」から位置「B」への移行によってもたらされる、プランジャ(567)の遠位への移動により、リザーバ(568)から空気をパージし得ることも理解されるべきである。例えば、操作者は、リザーバ(568)から空気をパージするために、プランジャ(567)を遠位に前進させる前に、リザーバ(568)の頂部に空気が集まるように、ポート(570)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(550)を配向してよい。
一旦リザーバ(568)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(570)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(550)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、アクチュエータノブ(564)をクランクピンが位置「A」に戻ったことに対応する位置に回転させてよく、この位置は、プランジャ(567)が本体(560)中で遠位位置にあることに対応する。これにより、リザーバ(568)から拡張器(22)まで流体が駆動され、これによって拡張器(22)が膨張する。場合によっては、体積は十分に既知であり、かつ予め決められており、クランクピンが位置「A」に位置していることと関連付けられた位置に、プランジャ(567)が到達すると、拡張器(22)が、常に適切な圧力レベルに到達するようにされる。したがって、一部のこのような変更例では、ゲージ(562)は省略されてもよい。一部の他の変更例では、インフレーター(550)においては、プランジャ(567)が、クランクピンが位置「A」にあることと関連付けられた位置に到達した後に、ノブ(564)などを介した細かなレベルの流体圧調節が可能となり得る。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで再び、ノブ(564)を回転させてクランクピンを位置「B」に戻し、これによりプランジャ(567)を中間位置に後退させて戻し、ひいては、拡張器(22)から流体を引き出し得る。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(550)を分離する必要なく、リザーバ(568)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。
インフレーター(550)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(550)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
F.ノブ作動式偏心カムを有する例示の代替的なインフレーター
図14は、他の例示的なインフレーター(650)を示す。この例のインフレーター(650)は、本体(660)、アクチュエータノブ(664)及び圧力ゲージ(662)を含む。本例の本体(660)は、上記シリンジバレル(42)と同様に、実質的に中空のシリンダとして形成されているが、他の好適な構成を使用してもよい。本体(660)には、リザーバ(668)、遠位ポート(670)及び本体(660)の近位端にあるカム駆動アセンブリ(651)が含まれる。ロッド(665)が、より詳細に以下で記述するように、カム駆動アセンブリ(651)によって長手方向に駆動される。プランジャ(667)は、ロッド(665)の遠位端に連結され、本体(660)の内径まで外側に延在し、本体(660)との実質的に高密閉性の流体シールを形成する。プランジャ(667)と、本体(660)の遠位端との間の容積が、リザーバ(668)を形成する。リザーバ(668)は、約3〜約5ccの流体(例えば生理食塩水)を保持するように構成されてよい。ロッド(665)とプランジャ(667)は、リザーバ(668)の大きさを調節するために、近位及び遠位に並進してよい。ロッド(665)とプランジャ(667)が近位に並進する場合、リザーバ(668)の容積が増加する。ロッド(665)とプランジャ(667)が遠位に並進する場合、リザーバ(668)の容積が減少する。本体(660)の遠位端にあるポート(670)は、流体がポート(670)を介してリザーバ(668)内へ、またはリザーバ(668)の外へ流れ得るように、リザーバ(668)と流体連通している。ポート(670)は、拡張器カテーテルシステム(10)の柔軟なチューブ(46)と連結されてよい。
カム駆動アセンブリ(651)には、カムシャフト(652)と回転カム(654)が含まれる。カムシャフト(652)と回転カム(654)は、互いに一体となって回転する。アクチュエータノブ(664)は、カムシャフト(652)の一方の端部に固定される。一部の他の変更例では、更なるアクチュエータノブ(664)が、カムシャフト(652)の他方の端部に固定されてよい。アクチュエータノブ(664)は、カムシャフト(652)によって規定された軸を中心に、カムシャフト(652)と回転カム(654)を本体(660)に対して回転させるように動作可能である。回転カム(654)は、丸い部分と平らな部分を含む、非対称プロファイルを有する。回転カム(654)はまた、カムシャフト(652)の長手方向軸に対して、偏心して配設される。回転カム(654)の外周は、ロッド(665)の近位端に固定される、カムプレート(658)と係合するために位置付けられる。コイルスプリング(656)が、近位にロッド(665)を弾性的に付勢し、それによって、カムプレート(658)が回転カム(654)と係合するように付勢される。本例においては、コイルスプリング(656)が、リザーバ(668)中に位置しているが、コイルスプリング(656)が他の場所に位置してもよいことが理解されるべきである。例えば、コイルスプリング(656)は、カムプレート(658)上方に位置付けられてもよく、回転カム(654)と係合するようにカムプレート(658)を押す代わりに、カムプレート(658)が回転カム(654)と係合するように引っ張ってもよい。任意の他の好適な種類の構成部品(複数可)が、コイルスプリング(656)に加えて、又は、その代わりに、カムプレート(658)に弾性的な付勢力を提供するために使用されてもよい。一部の他の変更例では、トーションスプリングがカムシャフト(652)に連結され、コイルスプリング(656)が省略される。
本例においては、回転カム(654)の非対称プロファイルと、カムシャフト(652)における回転カム(654)の偏心した位置付けにより、ノブ(664)の回転に応じた、カムプレート(658)の並進と、それによるロッド(665)とプランジャ(667)の並進とがもたらされる。一部の変更例では、回転カム(654)には、その周囲に沿って平面が含まれ、そのような平面は、インフレーター(450、550)に関して上記した、クランクピンの位置「A」、「B」及び「C」と関連付けられたものと同様に、インフレーター(650)の使用における特定の段階に対応する。これらの平面はまた、操作者に対して、触覚的なフィードバックを提供してもよい。例えば、操作者が、1つの段階から他の段階への移行するためにノブ(664)を回転させる際、回転カム(654)のある平面から次の平面への移行の間は、回転カム(654)がカムプレート(658)を押しやるため、操作者はわずかな抵抗を感じ得る。一旦次の平面がカムプレート(658)に到達したならば、ノブ(664)は効果的に急停止され得、更なる回転に必要な力が急激に変化する。操作者はしたがって、ノブ(664)を通した力における変化を感じることによって、次の操作段階の到達を感知し得る。他の好適な形態のフィードバックが、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
本例のゲージ(662)は、本体(660)の近位端に位置付けられ、ピンの角度位置に基づいて、流体圧を示す旋回ピン(663)を含む。あるいは、ゲージ(662)は、本明細書で記述した他の種類の流体圧指標を含むが、限定はされない、任意の他の好適な種類の流体圧の指標を提供してよい。本例において、ゲージ(662)は、少なくとも約1.2メガパスカル(12気圧)までの圧力レベルを示すように動作可能である。例えば、拡張器カテーテルシステム(10)の一部の用途では、標的の解剖学的通路を十分に拡張するために、約1メガパスカル(10気圧)〜約1.2メガパスカル(12気圧)の範囲に、拡張器(22)を膨張させることが含まれてよい。ゲージ(662)はしたがって、所望の圧力レベルが達成されたかどうかを操作者が判定できるように、拡張器(22)内の流体圧力を示すリアルタイムでのフィードバックを操作者に提供してよい。
インフレーター(650)の例示的な使用において、操作者は、アクチュエータノブ(664)を、プランジャ(667)が本体(660)内にて遠位位置にあることに対応する位置にした状態で開始してよい。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(670)を位置付けてよい。ポート(670)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合においても、操作者はついで、アクチュエータノブ(664)を、プランジャ(667)が本体(660)内にて近位位置にあることに対応する位置に回転させ得る。具体的には、ノブ(664)のこの回転により、平らな又は他の周囲の形状が、カムプレート(658)に近位に移動するための余裕を提供するように、回転カム(654)が再配置され、このカムプレート(658)は、スプリング(656)によって提供される弾性的な付勢力の下に置かれている。もたらされたプランジャ(667)の近位側への移動により、生理食塩水(又は他の流体)がリザーバ(668)内に引き込まれる。カムプレート(658)と、回転カム(654)の平らな又は他の形状との間の相互作用により、ノブ(664)を介して、操作者にプランジャ(667)が近位位置に達したことを示す、触覚的なフィードバックが提供され得る。操作者はついで、ポート(670)又は柔軟なチューブ(46)を生理食塩水の容器から取り出し、プランジャ(667)が本体(660)中で長手方向の中間位置にあることに対応する位置に、アクチュエータノブ(664)を回転させてよい。再び、ノブ(664)のこの回転により、回転カム(654)の周囲の形状がカムプレート(658)を遠位に駆動するように、回転カム(654)を再配置する。もたらされるプランジャ(667)の遠位移動により、リザーバ(668)から空気をパージし得る。例えば、操作者は、リザーバ(668)から空気をパージするために、プランジャ(667)を遠位に前進させる前に、リザーバ(668)の頂部に空気が集まるように、ポート(670)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(650)を配向してよい。カムプレート(658)と、回転カム(654)の平らな又は他の形状との間の相互作用により、ノブ(664)を介して、操作者にプランジャ(667)が中間位置に達したことを示す、触覚的なフィードバックが提供され得る。
一旦リザーバ(668)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(670)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(650)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、アクチュエータノブ(664)を、プランジャ(667)が本体(660)中で遠位位置にあることに対応する位置に回転させてよい。再び、ノブ(664)のこの回転により、回転カム(654)の周囲の形状がカムプレート(658)を遠位に駆動するように、回転カム(654)を再配置する。もたらされるプランジャ(667)の遠位移動により、リザーバ(668)から拡張器(22)まで流体が駆動され、これによって拡張器(22)が膨張する。カムプレート(658)と、回転カム(654)の平らな又は他の形状との間の相互作用により、ノブ(664)を介して、操作者にプランジャ(667)が遠位位置に達したことを示す、触覚的なフィードバックが提供され得る。場合によっては、体積は十分に既知であり、かつ予め決められており、プランジャ(667)が、最も遠位位置まで駆動される位置に、回転カム(654)が到達すると、拡張器(22)が、常に適切な圧力レベルに到達するようにされる。したがって、一部のこのような変更例では、ゲージ(662)は省略されてもよい。一部の他の変更例では、インフレーター(650)においては、プランジャ(667)が、回転カム(654)によって関連付けられた遠位位置に駆動された後に、ノブ(664)などを介した細かなレベルの流体圧調節が可能となり得る。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで再び、ノブ(664)を回転させて、プランジャ(667)を中間位置に後退させて戻し、ひいては、拡張器(22)から流体を引き出し得る。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(650)を分離する必要なく、リザーバ(668)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。
インフレーター(650)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(650)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
G.パームグリップと親指駆動を有する例示の代替的なインフレーター
図15は、他の例示的なインフレーター(750)を示す。この例のインフレーター(750)は、片手操作のために構成される。この例のインフレーター(750)は、本体(760)、アクチュエータ(764)及び圧力ゲージ(762)を含む。本例の本体(760)は、上記シリンジバレル(42)と同様に、実質的に中空のシリンダとして形成されているが、他の好適な構成を使用してもよい。本体(760)には、リザーバ(768)、遠位ポート(770)、及び本体(760)の近位端にあるハンドル(758)が含まれる。ロッド(765)が本体(760)内に延在する。プランジャ(767)は、ロッド(765)の遠位端に連結され、本体(760)の内径まで外側に延在し、本体(760)との実質的に高密閉性の流体シールを形成する。プランジャ(767)と、本体(760)の遠位端との間の容積が、リザーバ(768)を形成する。リザーバ(768)は、約3〜約5ccの流体(例えば生理食塩水)を保持するように構成されてよい。ロッド(765)とプランジャ(767)は、リザーバ(768)の大きさを調節するために、近位及び遠位に並進してよい。ロッド(765)とプランジャ(767)が近位に並進する場合、リザーバ(768)の容積が増加する。ロッド(765)とプランジャ(767)が遠位に並進する場合、リザーバ(768)の容積が減少する。本体(760)の遠位端にあるポート(770)は、流体がポート(770)を介してリザーバ(768)内へ、またはリザーバ(768)の外へ流れ得るように、リザーバ(768)と流体連通している。ポート(770)は、拡張器カテーテルシステム(10)の柔軟なチューブ(46)と連結されてよい。
アクチュエータ(764)は、ロッド(765)と一体に固定され、それによってアクチュエータ(764)とロッド(765)(及びしたがってプランジャ(767))が、本体(760)に対して一体となって並進する。場合によっては、コイルスプリング(示していない)及び/又は他の種類の弾性部材が、近位にアクチュエータ(764)を弾性的に付勢するが、これはもちろん任意である。アクチュエータ(764)には、操作者の親指を受容するように構成されるリングが含まれる。本体(760)のハンドル(758)は、操作者が、彼又は彼女の指によって、アクチュエータ(764)のリング内に配置されている同一の手の親指とともに、ハンドル(758)の周りを包み込み得るように構成される。操作者はしたがって、片手のみを用いて、ハンドル(758)に対して遠位にアクチュエータ(764)を駆動させ、またハンドル(758)に対して近位にアクチュエータ(764)を後退させ得る。プランジャ(767)がしたがって、本体(760)に対して並進する。
この例のインフレーター(750)はまた、ハンドル(758)の近くに位置付けられたロック/ロック解除ボタン(754)も含む。ボタン(754)は、ハンドル(758)を保持し、アクチュエータ(764)を駆動するために使用されている同一の片手によって作動可能であるように、位置付けられてよく、その手を、これらの操作のいずれかの間で移行するために再配置する必要がないことが理解されるべきである。一部の変更例では、インフレーター(750)には、ボタン(754)が押下されていない限りは、本体(760)に対して、アクチュエータ(764)、ロッド(765)及びプランジャ(767)の長手方向位置をロックする、ロッキングアセンブリが含まれる。例えば、ロッド(765)の少なくとも一部に、歯止め又は他の種類のラチェット機構によって係合される鋸歯及び/又は他のロッキング機構(複数可)が含まれてよい。この歯止め又は他の種類のラチェット機構は、ロッド(765)の一部と係合するように弾性的に付勢されてよく、それによって本体(760)に対するアクチュエータ(764)、ロッド(765)及びプランジャ(767)の長手方向位置がデフォルトではロックされることになる。操作者が、本体(760)に対して、アクチュエータ(764)、ロッド(765)及びプランジャ(767)を並進させることを望む場合、操作者は、ロッド(765)のロッキング機構(複数可)から、この歯止め又は他の種類のラチェット機構を解放するためにボタン(754)を押す。一旦所望の長手方向位置に到達したならば、操作者はボタン(754)を解放して、その長手方向位置にて、アクチュエータ(764)、ロッド(765)及びプランジャ(767)を選択的にロックする。他の単なる実例として、アクチュエータ(764)、ロッド(765)及びプランジャ(767)は、デフォルトでは、本体(760)に対して自由に並進するように構成されてよく、ボタン(754)は、ボタン(754)が押されているときに、アクチュエータ(764)、ロッド(765)及びプランジャ(767)の長手方向位置をロックするように構成されてよい。したがって、そのような例においては、ボタン(754)はブレーキとして機能してよい。ボタン(754)が、本体(760)に対してアクチュエータ(764)、ロッド(765)及びプランジャ(767)の長手方向位置を選択的にロック及び/又はロック解除し得る、種々の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
本例のゲージ(762)は、リザーバ(768)に対して近位に位置付けられ、拡張器カテーテルシステム(10)内の圧力を測定するように構成される。この例のゲージ(762)には、Uチューブ型の液体カラムゲージ又はマノメータが含まれる。ゲージ(762)内の液体カラムに隣接する段階的マーキングは、流体圧の数値を示す。あるいは、ゲージ(762)は、本明細書で記述した他の種類の流体圧指標を含むが、限定はされない、任意の他の好適な種類の流体圧の指標を提供してよい。本例において、ゲージ(762)は、少なくとも約1.2メガパスカル(12気圧)までの圧力レベルを示すように動作可能である。例えば、拡張器カテーテルシステム(10)の一部の用途では、標的の解剖学的通路を十分に拡張するために、約1メガパスカル(10気圧)〜約1.2メガパスカル(12気圧)の範囲に、拡張器(22)を膨張させることが含まれてよい。ゲージ(762)はしたがって、所望の圧力レベルが達成されたかどうかを操作者が判定できるように、拡張器(22)内の流体圧力を示すリアルタイムでのフィードバックを操作者に提供してよい。
インフレーター(750)の例示的な使用において、操作者は、プランジャ(767)を本体(760)の遠位位置まで前進させた状態で、開始してよい。これは、操作者の親指で、ハンドル(758)に向かってアクチュエータ(764)を駆動することによって達成され得る。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(770)を位置付けてよい。ポート(770)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合においても、操作者はついで、操作者の親指でハンドル(758)に対して近位にアクチュエータ(764)を引いてよい。これにより、本体(760)に対してプランジャ(767)が後退させられ、リザーバ(768)内へ生理食塩水(又は他の流体)が引き込まれる。操作者はついで、生理食塩水の容器からポート(770)又は柔軟なチューブ(46)を取り出し、リザーバ(768)から空気をパージするために、遠位にプランジャ(767)を前進させてよい。例えば、操作者は、リザーバ(768)から空気をパージするために、プランジャ(767)を遠位に前進させる前に、リザーバ(768)の頂部に空気が集まるように、ポート(770)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(750)を配向してよい。
一旦リザーバ(768)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(770)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(750)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、リザーバ(768)から拡張器(22)へ流体を移送するために、操作者の親指でハンドル(758)に向かって遠位にアクチュエータ(764)を駆動してよい。操作者は、適切な流体圧レベルに到達したときを判定するために、アクチュエータ(764)を遠位に前進させながらゲージ(762)にて圧力読取値を観察し得る。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで、操作者の親指でハンドル(758)に対して近位にアクチュエータ(764)を引いてよい。これにより、本体(760)に対してプランジャ(767)が後退させられ、拡張器(22)から流体が引き込まれる。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(750)を分離する必要なく、リザーバ(768)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。
場合によっては、ロッド(765)と本体(760)には、聴覚及び/又は触覚的なフィードバックを操作者に提供する、相補的戻り止め機構(及び/又は他の種類の1つ又は複数の機構)が含まれる。例えば、そのような機構は、操作者に、拡張器(22)中の適切な圧力レベルに予め定めて関連付けられた、プランジャ(767)の長手方向位置を示すフィードバックを提供してよい。加えて、又はあるいは、そのような機構は、プランジャ(767)の長手方向位置が、拡張器(22)中の適切な圧力レベルと予め定めて関連付けられた位置に近くなっていることを示すために、操作者にフィードバックを提供してもよく、それによって、アクチュエータ(764)の遠位への前進を遅くし、ゲージ(762)を注意深く見るように、操作者に警告する。戻り止め機構(及び/又は他の種類の機構(複数可))はまた、ポート(770)が側方ポート(26)と連結される前に、リザーバ(768)からパージされた空気に予め定めて関連付けられた位置に、プランジャ(767)が到達したときを示す、聴覚及び/又は触覚的なフィードバックを操作者に提供してもよい。インフレーター(750)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(750)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
H.回転式駆動及びボタン解放を有する例示の代替的なインフレーター
図16〜20Cは、他の例示的なインフレーター(850)を示す。この例のインフレーター(850)は、ハウジング(860)、シリンジバレル(880)及びプランジャ作動アセンブリ(900)を含む。ハウジング(860)は、一つに接合されて、シリンジバレル(880)とプランジャ作動アセンブリ(900)を収容する、2つの半体(860a、860b)によって形成される。図16〜18にて最もよく見られるように、各半体(860a、860b)は、シリンジバレル(880)を視認可能にする窓(862)を含む。具体的には、インフレーター(850)の操作者は、窓(862)を通して、シリンジバレル(880)を見ることによって、シリンジバレル(880)内にどれくらいの流体があるのかを確かめ得る。図18にて最もよく見られるように、各半体(860a、860b)はまた、対応するらせん状に配向された溝(864)とフランジ凹部(866)も含む。各半体(860a、860b)の溝(864)は、両半体(860a、860b)が接合されるときに、ハウジング(860)内で連続したらせん状ねじ山を形成するように、互いに整列するように構成される。各半体(860a、860b)のフランジ凹部(866)は、両半体(860a、860b)が接合されるときに、シリンジバレル(880)の上部フランジ(882)を捕捉し、かつ保持するように、互いに整列するように構成される。シリンジバレル(880)の遠位ポート(884)が、ハウジング(860)から突出する。遠位ポート(884)は、シリンジバレル(880)によって画定されるリザーバ(886)へと、かつ、リザーバ(886)から流体を連通するように構成される。
図17及び19にて示すように、この例のプランジャ作動アセンブリ(900)には、一対の回転アクチュエータの半体(910a、910b)、並進ロッド(920)、一対のボールベアリング(930)、及びプランジャ(940)が含まれる。両半体(910a、910b)が一つに組み立てられると、回転アクチュエータの両半体(910a、910b)は共同してノブ(911)を画定する。各半体(910a、910b)は、それぞれベアリング開口部(912)、ロッド凹部(914)、スプリング凹部(916)及びロッドフランジ凹部(918)を有する。ベアリング開口部(912)は、プランジャ作動アセンブリ(900)が組み立てられたときに、ベアリング(930)が開口部(912)を完全に通り抜けてしまうことなく、ベアリング(930)の一部が、開口部(912)を通して突出し得るように構成される。両半体(910a、910b)が一つに組み立てられると、両ロッド凹部(914)が、共同してロッド(920)を摺動自在に受容し、ロッドは、組み立てた両半体(910a、910b)に対して長手方向に並進することが可能となる。両スプリング凹部(916)が互いに整列して、スプリング(922)の遠位端を捕捉し、該スプリングは、組み立てた両半体(910a、910b)に対して上方に、ロッド(920)を弾性的に付勢するように構成される。ロッドフランジ凹部(918)は、一緒になって、ロッド(920)のフランジ(924)を取り囲み、それによって組み立てた両半体(910a、910b)に対するロッド(920)の長手方向の移動を抑制し、一方で組み立てた両半体(910a、910b)に対する、ロッド(920)の長手方向の移動がある程度可能なままにする。より詳細に以下で記述するように、そのようなロッド(920)の並進は、ベアリング(930)と溝(864)間の係合を選択的に解除する。
各回転アクチュエータの半体(910a、910b)はまた、プランジャフランジ凹部(919)を含む。プランジャフランジ凹部(919)は共同して、プランジャ(940)の近位フランジ(942)を捕捉する。プランジャ(940)はしたがって、ハウジング(860)に対して、そしてシリンジバレル(880)に対して、組み立てた両半体(910a、910b)と一体となって並進する。プランジャ(940)の遠位端にあるピストン(944)が、シリンジバレル(880)内に位置付けられる。上述されてもいるが、シリンジバレル(880)は、ハウジング(860)によって固定される。したがって、シリンジバレル(880)内のリザーバ(886)の容積を選択的に変えることによってリザーバ(886)内に流体を引き込む、又はリザーバ(886)内から流体を排出するために、プランジャ(940)は、シリンジバレル(880)内で往復運動するように構成されることが理解されるべきである。
上述したように、本例の並進ロッド(920)は、スプリング(922)とフランジ(924)を含む。本例のスプリング(922)がコイルスプリングを含む一方で、任意の他の好適な種類の弾性部材を、ロッド(920)を弾性的に付勢するために使用してよいことが理解されるべきである。本例のロッド(920)には更に、プッシュボタン(926)、第1の側方凹部(928)及び第2の側方凹部(929)が含まれる。側方凹部(928、929)は、ロッド(920)の遠位端の直近に位置付けられ、ロッド(920)が図20Bで示すように遠位位置に並進するときに、ベアリング(930)の一部を受容するような大きさである。ロッド(920)は、ロッド(920)が図20A(スプリング(922)が省略されている)にて示すように近位位置にあるときに、ロッド(920)が外側にベアリング(930)を駆動するように構成される。ベアリング(930)がこの位置にあるときに、ベアリング(930)は、開口部(912)を通して突出し、溝(864)と係合する。ベアリング(930)が溝(864)と係合されるとき、ベアリング(930)は、プランジャ作動アセンブリ(900)がハウジング(860)に対して自由に並進することを防ぐ。しかしながら、ベアリング(930)と、溝(864)によって形成されたらせん状ねじ山との間の関係により、プランジャ作動アセンブリ(900)がハウジング(860)に対して回転すると、プランジャ作動アセンブリ(900)が並進する。ロッド(920)が、図20Bに示すように遠位位置まで並進されると、ベアリング(930)が、凹部(928、929)内に後退し、溝(864)から係合解除される。ベアリング(930)が溝(864)から係合解除されると、プランジャ作動アセンブリ(900)は、ハウジング(860)に対して自由に並進する。本例においては、溝(928、929)は互いに対して長手方向にずれているが、溝(928、929)は、あるいは、同じ長手方向位置にて位置してもよいことが理解されるべきである。
インフレーター(850)の例示的な使用において、操作者は、プランジャ(940)を図20Aにて示す遠位位置まで前進させた状態で、開始してよい。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(884)を位置付けてよい。ポート(884)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合でも、操作者はついで、図20Bにて示すように、プッシュボタン(926)を押すことによって溝(864)からベアリング(930)を係合解除し、ロッド(920)を遠位に前進させ得る。次に、操作者は、ハウジング(860)に対して近位に、プランジャ作動アセンブリ(900)を引いてよく、これにより、シリンジバレル(880)に対してプランジャ(940)を後退させて、生理食塩水(又は他の流体)をリザーバ(886)内に引き込む。操作者はついで、生理食塩水の容器からポート(884)又は柔軟なチューブ(46)を取り出し、プッシュボタン(926)を解放してよい。これにより、スプリング(922)が、両半体(910a、910b)に対して上方にロッド(920)を駆動することができ、結果としてロッド(920)が、図20Cにて示すように、溝(864)と係合するようにベアリング(930)を外側に駆動する。
この段階にて、操作者は、リザーバ(886)から空気をパージするために、遠位にプランジャ(940)を前進させてもよい。例えば、操作者は、リザーバ(886)から空気をパージするために、プランジャ(940)を遠位に前進させる前に、リザーバ(886)の頂部に空気が集まるように、ポート(884)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(850)を配向してよい。リザーバ(886)から空気をパージするために、操作者は再びプッシュボタン(926)を押下して、溝(864)からベアリング(930)を係合解除し、ついでプランジャ作動アセンブリ(900)をハウジング(860)に対して遠位に押して、シリンジバレル(880)内でプランジャ(940)を前進させてよい。あるいは、操作者は、プッシュボタン(926)を押下することを控え、代わりにハウジング(860)に対してノブ(911)を回転させてもよい。ベアリング(930)と溝(864)との間の係合により、ハウジング(860)に対するノブ(911)のこの回転が、ハウジング(860)に対してプランジャ作動アセンブリ(900)を遠位に駆動し、それによってプランジャ(940)がシリンジバレル(880)内で前進する。
一旦リザーバ(886)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(884)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(850)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。場合によっては、従来の流体圧力ゲージ(示していない)が、(例えば「T」取り付け部などを介して)ポート(884)と側方ポート(26)の間の流体経路において連結されてもよい。もちろん、インフレーター(850)はあるいは、一体型圧力ゲージを含んでもよい。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、ハウジング(860)に対して、プランジャ作動アセンブリ(900)を遠位に前進させて、シリンジバレル(880)内でプランジャ(940)を前進させることによって、リザーバ(886)から拡張器(22)へ流体を移送し得る。操作者は、適切な流体圧レベルに到達したときを判定するために、プランジャ作動アセンブリ(900)を遠位に前進させながら圧力ゲージにて圧力読取値を観察し得る。
場合によっては、プランジャ作動アセンブリ(900)の前進は、2段階で起こる。第1の段階において、操作者は再びプッシュボタン(926)を押下して、溝(864)からベアリング(930)を係合解除し、ついでプランジャ作動アセンブリ(900)をハウジング(860)に対して遠位に押して、所望の流体圧に近づくが、完全には到達しない第1の移動範囲にわたって、シリンジバレル(880)内でプランジャ(940)を前進させてよい。第2の段階において、操作者は、プッシュボタン(926)を解放して、ベアリング(930)を溝(864)と再係合させ、ついでハウジング(860)に対してノブ(911)を回転させて、ハウジング(860)に対して遠位にプランジャ作動アセンブリ(900)を駆動することによって、所望の流体圧に到達するまで、より精密に制御された様式で、第2の移動範囲にわたって、シリンジバレル(880)内でプランジャ(940)を前進させてよい。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついでプッシュボタン(926)を押下し、もう一度溝(864)からベアリング(930)を係合解除し、ついでプランジャ作動アセンブリ(900)をハウジング(860)に対して近位に引いてよい。これにより、シリンジバレル(880)に対してプランジャ(940)が後退し、それによって拡張器(22)から流体が引き込まれる。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(850)を分離する必要なく、リザーバ(886)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。インフレーター(850)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(850)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
I.ラチェット駆動とボタン解放を有する例示の代替的なインフレーター
図21〜24Eは、他の例示的なインフレーター(950)を示す。この例のインフレーター(950)は、ハウジング(960)、シリンジバレル(980)及びプランジャアクチュエータ(1000)を含む。ハウジング(960)は、一つに接合されて、シリンジバレル(980)とプランジャアクチュエータ(1000)を収容する、2つの半体(960a、960b)によって形成される。ハウジング(960)は、2つのフィンガーグリップ機構(962、964)を画定し、一方でプランジャアクチュエータ(1000)の近位端が、パームグリップ機構(1002)を含む。これらのグリップ機構(962、964、1002)は、フィンガーグリップ機構(962、964)の周りを指で包み込みながら、同じ手の掌にパームグリップ機構(1002)を位置付けることで、操作者が、片手でインフレーター(950)を掴んで、操作することができるように構成される。より詳細に以下で記述されるように、インフレーター(950)は、操作者が手を絞り込み、ハウジング(960)に対して遠位にプランジャアクチュエータ(1000)を駆動することによって、又はプランジャアクチュエータ(1000)がハウジング(960)に対して近位に後退できるように、握るのを止めることによって、選択的に作動し得る。
図22にて最もよく見られるように、各ハウジングの半体(960a、960b)は、対応するラチェットブロック凹部(972)、ブロックラッチ凹部(974)、プッシュボタン凹部(976)及びフランジ凹部(978)を画定する。ラチェットブロック凹部(972)は、共同してラチェット部ブロック(1010)と関連したスプリング(1018)を受容する。スプリング(1018)は、凹部(972)内で、ラチェットブロック(1010)を上方に付勢する。ブロックラッチ凹部(974)は、共同してブロックラッチ(1020)と関連したスプリング(1024)を受容する。スプリング(1024)は、凹部(974)内で遠位に、ブロックラッチ(1020)を付勢する。プッシュボタン凹部(976)は、共同してプッシュボタン(1030)と関連したスプリング(1034)を受容する。スプリング(1034)は、凹部(972)内で上方に、プッシュボタン(1030)を付勢する。本例においては、スプリング(1018、1024、1034)が全て、コイルスプリングを含む一方で、任意の他の好適な種類の弾性構成部品又は機構を使用してよいことが理解されるべきである。フランジ凹部(978)は共同して、シリンジバレル(980)の上部フランジ(982)を受容し、それによって、ハウジング(960)にシリンジバレル(980)を定位置に固定する。ハウジング(960)に対する、他の好適な機構及び構成が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
図22はまた、プランジャアクチュエータ(1000)の更なる機構を示している。具体的には、この例のプランジャアクチュエータ(1000)には、パームグリップ機構(1002)から遠位に延在する、シャフト(1004)が含まれ、シャフト(1004)の下側には、一組の鋸歯(1006)がある。シャフト(1004)にはまた、シャフト(1004)の上側から突出しているラッチ係合機構(1005)が含まれる。ラッチ係合機構(1005)は、以下でより詳細に記述されるように、ラッチ(1020)と相互作用するように構成される。シャフトは、シリンジバレル(980)内に位置付けられる、ピストン(944)中で終端する。プランジャアクチュエータ(1000)は、ハウジング(960)に対して並進することによって、シリンジバレル(980)内でピストン(944)を往復運動させるように動作可能である。そのような往復運動により、シリンジバレル(980)内のリザーバ(986)の容積を選択的に変化させることによって、リザーバ(986)内に流体が引き込まれ、又はリザーバ(986)から流体が排出されるであろうことが理解されるべきである。図22及び24A〜24Eで示すように、シリンジバレル(980)に対して近位にプランジャアクチュエータ(1000)を付勢するために、ピストン(1008)の遠位面とリザーバ(986)の遠位内部壁との間の、リザーバ(986)内部に、スプリング(988)が位置付けられる。本例においては、スプリング(988)がコイルスプリングを含むが、任意の他の好適な種類の弾性部材を使用してもよい。更に、スプリング(988)は、インフレーター(950)内の他の場所に位置付けられてもよい。
図23は、ラチェットブロック(1010)の近位側を示している。示したように、ラチェットブロック(1010)は、プランジャアクチュエータ(1000)のシャフト(1004)を受容するように大きさが決められ、構成される開口部(1012)を画定する。歯止め機構(1014)が、開口部(1012)の底に位置し、シャフト(1004)の鋸歯(1006)を補完する(complement)ような形状とされる。ラッチカム機構(1016)が開口部(1012)の頂部に位置し、ブロックラッチ(1020)のカム機構(1022)を補完するような形状とされる。より詳細に以下で記述されるように、ラチェットブロック(1010)は、プランジャアクチュエータ(1000)が近位位置から遠位位置まで自由に並進できるように動作可能であり、一方で、近位位置から遠位位置までの並進の間にプランジャアクチュエータ(1000)が解放されたときに、プランジャアクチュエータ(1000)が近位に後退することを防止する。またより詳細に以下で記述されるように、ブロックラッチ(1020)は、プッシュボタン(1030)が作動された後、プランジャアクチュエータ(1000)が近位側の元の位置に到達するまで、ラチェットブロック(1010)をプランジャアクチュエータ(1000)から係合解除されたままにするように構成される。
図24A〜24Eは、インフレーター(950)の動作の際の上記構成部品間の相互作用を示す、一連の図である。具体的には、図24Aは、近位位置での、プランジャアクチュエータ(1000)を示している。ラチェットブロック(1010)は上側位置にあり、プッシュボタン(1030)もまた上側位置にある。ブロックラッチ(1020)は遠位位置にある。図24Bは、遠位位置まで前進したプランジャアクチュエータ(1000)を示している。ラチェットブロック(1010)は上側位置に残り、プッシュボタン(1030)は上側位置に残り、ブロックラッチ(1020)は遠位位置に残っている。近位位置(図24A)から遠位位置(図24B)までのプランジャアクチュエータ(1000)の前進の間、歯止め機構(1014)が、スプリング(1018)の弾性的付勢力のために、鋸歯(1006)に沿ってラチェット動作する。操作者が、プランジャアクチュエータ(1000)の前進中に、グリップ機構(962、964、1002)上で、握り込みを緩めようとした場合、スプリング(988)からの近位に方向付けられた付勢力があるにもかかわらず、歯止め機構(1014)と鋸歯(1006)の間の係合により、プランジャアクチュエータ(1000)は近位に移動することを防がれる。プランジャアクチュエータ(1000)はしたがって、ハウジング(960)に対してその長手方向位置を維持し、図24Bにて示した段階に到達した後は、操作者がプッシュボタン(1030)を押下するまで、その位置を維持する。
プッシュボタン(1030)には、プッシュボタン(1030)を下方に押したときに、下方にラチェットブロック(1010)を駆動するように動作可能である、一体式の下方に配向された突起(1032)が含まれる。図24Cで示すように、結果としてのラチェットブロック(1010)下方移動が、鋸歯(1006)から歯止め機構(1014)を係合解除する。更に、ラチェットブロック(1010)の下方移動により、カム機構(1016、1022)間のカム相互作用がもたらされる。このカム相互作用により、カム機構(1016)がカム機構(1022)を下方に通過するまで、近位にブロックラッチ(1020)が駆動される。カム機構(1016)がカム機構(1022)を通過するとすぐに、スプリング(1024)が、カム機構(1022)がカム機構(1016)の上部シェルフ(1017)上に位置付けられるように、ブロックラッチ(1020)を遠位に駆動する。この得られた構成により、ラチェットブロック(1010)が上方に移動することが防がれ、ブロックラッチ(1020)が、歯止め機構(1014)が鋸歯(1006)から係合解除される、下方位置にて、ラチェットブロック(1010)を効果的にロックする。このロックは、図24Dにて示したように、プッシュボタン(1030)が解放された後でさえも維持される。この段階では、ハウジング(960)に対して、プランジャアクチュエータ(1000)の長手方向位置を維持しているのは、グリップ機構(962,964、1002)上の操作者による握り込みだけであることが理解されるべきである。
操作者がグリップ機構(962、964、1002)上の握り込みを緩めると、図24Dから図24Eまでの移行にて示されたように、スプリング(988)が、近位にプランジャアクチュエータ(1000)を駆動する。一旦プランジャアクチュエータ(1000)が、図24Eにて示した近位位置に達したならば、ラッチ係合機構(1005)がブロックラッチ(1020)を近位に駆動し、カム機構(1016)の上部シェルフ(1017)からカム機構(1022)を係合解除する。カム機構(1016)のこの係合解除により、スプリング(1018)が、ラチェットブロック(1010)を上方に駆動できるようになる。一部の変更例では、図24Aにて示したように、歯止め機構(1014)が最初の鋸歯(1006)の前の谷内に収まることが可能となるのに十分に、操作者が、遠位にプランジャアクチュエータ(1000)を前進させるまで、ラチェットブロック(1010)は、実際には、上方に移動しない。上記構成部品は、ラチェットブロックが、上部シェルフ(1017)に対して十分遠く上方にまず移動して、カム機構(1022)から離れる(clear)まで、ブロックラッチ(1020)が、(スプリング(1024)の影響により)ラチェットブロック(1010)と係合するのに十分遠位に移動しないように、構成されてよい。言い換えれば、ブロックラッチ(1020)は、図24Eにて示した配置から、図24Aにて示した配置へと戻る移行の間、ラチェットブロック(1010)の上方移動を邪魔しない。
インフレーター(950)の例示的な使用において、操作者は、プランジャアクチュエータ(1000)を図24Bにて示す遠位位置まで前進させた状態で、開始してよい。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(984)を位置付けてよい。ポート(984)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合でも、操作者はついで、プッシュボタン(1030)を押下して、図24Cにて示したように、シャフト(1040)からラチェットブロック(1010)を係合解除してよい。操作者は、グリップ機構(962、964、1002)を握ったままで、図24Dにて示したように、プッシュボタン(1030)を解放し得る。次に、操作者は、グリップ機構(962、964、1002)の握り込みを緩め得、スプリング(988)が、図24Eにて示す位置に向かって、近位にプランジャアクチュエータ(1000)を駆動できるようにする。これにより、ひいては、ピストン(1008)をシリンジバレル(980)内で近位に並進させ、それによって、生理食塩水(又は他の流体)をリザーバ(986)内に引き込む。操作者はついで、生理食塩水の容器から、ポート(984)又は柔軟なチューブ(46)を取り出してよい。
この段階にて、操作者は、リザーバ(986)から空気をパージするために、遠位にプランジャアクチュエータ(1000)を前進させてもよい。例えば、操作者は、リザーバ(986)から空気をパージするために、グリップ機構(962、964、1002)を絞り込んで、プランジャアクチュエータ(1000)を遠位に前進させる前に、リザーバ(986)の頂部に空気が集まるように、ポート(984)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(950)を配向してよい。操作者が、プランジャアクチュエータ(1000)を遠位に前進させる際、歯止め機構(1014)が鋸歯(1006)に沿ってラチェット動作し、操作者がグリップ機構(962、964、1002)の握り込みを緩めた場合に、プランジャアクチュエータ(1000)が近位に後退することを防ぐ。
一旦リザーバ(986)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(984)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(950)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。場合によっては、従来の流体圧力ゲージ(示していない)が、(例えば「T」取り付け部などを介して)ポート(984)と側方ポート(26)の間の流体経路において連結されてもよい。もちろん、インフレーター(950)はあるいは、一体型圧力ゲージを含んでもよい。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、ハウジング(960)に対して、プランジャアクチュエータ(1000)を遠位に前進させて、シリンジバレル(980)内でピストン(1008)を前進させることによって、リザーバ(986)から拡張器(22)へ流体を移送し得る。操作者は、適切な流体圧レベルに到達したときを判定するために、プランジャアクチュエータ(1000)を遠位に前進させながら圧力ゲージにて圧力読取値を観察し得る。再び、操作者が、プランジャアクチュエータ(1000)を遠位に前進させる際、歯止め機構(1014)が鋸歯(1006)に沿ってラチェット動作し、操作者がグリップ機構(962、964、1002)の握り込みを緩めた場合に、プランジャアクチュエータ(1000)が近位に後退することを防ぐ。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで、プッシュボタン(1030)を押下し、もう一度ラチェットブロック(1010)を鋸歯(1006)から係合解除し、ついでグリップ機構(962、964、1002)における握り込みを緩める。これにより、スプリング(988)がプランジャアクチュエータ(1000)を近位に駆動できるようになり、それによって、流体が拡張器(22)からリザーバ(986)内に引き戻されるであろう。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(950)を分離する必要なく、リザーバ(986)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。インフレーター(950)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(950)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
J.ラチェット駆動及びサムリング解放を有する例示の代替的なインフレーター
図25〜28Cは、他の例示的なインフレーター(1050)を示す。この例のインフレーター(1050)は、ハウジング(1060)、シリンジバレル(1080)及びプランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を含む。この例のハウジング(1060)は、一対の上部フィンガーグリップ機構(1062)と一対の下部フィンガーグリップ機構(1064)を画定する単一部品として形成される。インフレーター(1050)の使用の際、操作者は、上部グリップ機構(1062)間に人差し指を置き、下部フィンガーグリップ機構(1064)間に他の3本の指を置くことができる。プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)の近位端が、サムリング(1102)を画定する。グリップ機構(1062、1064)とサムリング(1102)は、指をフィンガーグリップ機構(1062、1064)と係合させ、かつサムリング(1102)を通して同じ手の親指を挿し込むことにより、操作者が、片手でインフレーター(1050)を掴んで、操作することができるように構成される。より詳細に以下で記述されるように、インフレーター(1050)は、操作者が親指を遠位に前進させ、ハウジング(1060)に対して遠位に、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を駆動することによって、又は親指を近位に後退させて、ハウジング(1060)に対して近位に、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を引くことによって、選択的に作動し得る。
図25〜28にて最もよく見られるように、本例のハウジング(1060)は、シリンジバレル(1080)の相補的タブ(1088)を受容して、ハウジング(1060)とシリンジバレル(1080)との間にしっかりとしたスナップフィット係合を提供するように構成される、一組のノッチ(1068)を画定する。ハウジング(1060)はまた、インフレーター(1050)の使用の間、シリンジバレル(1080)内の流体の量を可視化する、シリンジバレル視認用凹部(1066)も画定する。図27にて最もよく示すように、ハウジング(1060)の内部には、環状内部リブ(1070)の長手方向アレイが含まれる。リブ(1070)はそれぞれ、鋸型プロファイルを有する。ハウジング(1060)に対する、他の好適な機構及び構成が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
図28〜29にて最もよく見られるように、本例のプランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)には、プランジャドライバ(1110)とカムドライバ(1130)が含まれる。プランジャドライバには、各弾性的なアーム部(1114)の遠位端にて位置付けられた、一対の側方ラチェット機構(1112)が含まれる。弾性的なアーム部(1114)は、プランジャドライバ(1110)によって規定される長手方向軸に対して平行に延在し、また以下でより詳細に記述されるように、プランジャドライバ(1110)によって規定される長手方向軸に向かって内側に偏向することが可能である。プランジャドライバ(1110)の遠位端には、ピストン(1116)が含まれ、ピストン(1116)は、シリンジバレル(1080)内に位置付けられる。プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)は、ハウジング(1060)に対して並進することによって、シリンジバレル(1080)内でピストン(1116)を往復運動させるように動作可能である。そのような往復運動により、シリンジバレル(1080)内のリザーバ(1086)の容積を選択的に変化させることによって、リザーバ(1086)内に流体が引き込まれ、又はリザーバ(1086)から流体が排出されるであろうことが理解されるべきである。
カムドライバ(1130)には、サムリング(1102)と一体になったロッド(1132)が含まれる。ロッド(1132)は、プランジャドライバ(1110)の穴の中に摺動自在に配設され、カムドライバ(1130)とプランジャドライバ(1110)が同軸状に整列する。カム機構(1140)は、ピン(1136)によってロッド(1132)の遠位端に固定される。カム機構(1140)は、プランジャドライバ(1110)の横断チャネル(1118)内に位置付けられ、チャネル(1118)から側方に突出する。カム機構(1140)には、一対の近位側を向いたカム表面(1142)が含まれ、以下でより詳細に記述されるように、プランジャドライバ(1110)の側方ラチェット機構(1112)と選択的に係合するように位置付けられる。スプリング(1138)が、ロッド(1132)を中心に位置付けられ、プランジャドライバ(1110)に対して遠位に、カムドライバ(1130)を付勢するように構成される。本例においては、スプリング(1138)がコイルスプリングを含むが、任意の他の好適な種類の弾性部材を使用してもよい。更に、スプリング(1138)は、インフレーター(1050)中、他の場所に位置付けられてもよい。
図30A〜30Cは、インフレーター(1050)の動作の際の上記構成部品間の相互作用を示す、一連の図である。具体的には、図30Aは、遠位位置でのプランジャ作動アセンブリ(1100)を示している。側方ラチェット機構(1112)が、ハウジング(1060)のリブ(1070)と係合し、プランジャドライバ(1110)がハウジング(1060)に対して近位に並進することを防いでいる。操作者が、サムリング(1102)を近位に引くと、カムドライバ(1130)がプランジャドライバ(1100)に対して近位に並進し、プランジャドライバ(1100)はハウジング(1060)に対して長手方向に固定されたままとなる。図30Bにて示したように、カムドライバ(1130)のこの後退が、カム機構(1140)を側方ラチェット機構(1112)内へ駆動する。カム表面(1142)が、側方ラチェット機構(1112)を内側に駆動し、アーム部(1114)が曲げられる。これにより、ラチェット機構(1112)をリブ(1070)から係合解除する。ラチェット機構(1112)がリブ(1070)から係合解除された状態で、操作者が、サムリング(1102)を近位に引き続けると、プランジャドライバ(1110)は、ハウジング(1060)に対して、自由に近位に並進することができる。一旦プランジャドライバ(1110)が、図30Cにて示したような近位位置に到達したならば、操作者は、サムリング(1102)を実質的に解放し得る。これにより、スプリング(1138)が、プランジャドライバ(1110)に対して遠位にカムドライバ(1130)を駆動することが可能となる。カムドライバ(1130)がプランジャドライバ(1110)に対して遠位に駆動されると、カム機構(1140)がラチェット機構(1112)から係合解除され、ラチェット機構(1112)は、アーム部(1114)の弾性的付勢力により、外側に偏向して元に戻る。外側に偏向したラチェット機構(1112)は、再びリブ(1070)と係合する。プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)がその後、ハウジング(1060)に対して遠位に前進する際は、ラチェット機構(1112)がリブ(1070)に沿ってラチェット動作し、サムリング(1102)が解放されたときに、プランジャドライバ(1110)が近位に並進することを防ぐ。
インフレーター(1050)の例示的な使用において、操作者は、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を図30Aにて示す遠位位置まで前進させた状態で、開始してよい。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、シリンジバレル(1080)のポート(1084)を位置付けてよい。ポート(1084)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合でも、操作者はついで、サムリング(1102)を近位に引いて、カム機構(1140)を近位に駆動し、それによって、図30Bにて示したように、ラチェット機構(1112)をリブ(1070)から係合解除してよい。操作者は、サムリング(1102)を近位に引き続けて、プランジャ作動アセンブリ(1100)を、図30Cにて示した位置に向かって近位に後退させてよい。これにより、ひいては、ピストン(1116)をシリンジバレル(1080)内で近位に並進させ、それによって、生理食塩水(又は他の流体)をリザーバ(1086)内に引き込む。操作者は、ついで、生理食塩水の容器から、ポート(1084)又は柔軟なチューブ(46)を取り出してよい。
この段階にて、操作者は、リザーバ(1086)から空気をパージするために、遠位にプランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を前進させてもよい。例えば、操作者は、リザーバ(1086)から空気をパージするために、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を遠位に前進させるために親指リング(1102)押す前に、リザーバ(1086)の頂部に空気が集まるように、ポート(1084)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(1050)を配向してよい。操作者が、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を遠位に前進させる際、ラチェット機構(1112)がリブ(1070)に沿ってラチェット動作し、操作者がサムリング(1102)を解放した場合に、プランジャアクチュエータ(1000)が近位に後退することを防ぐ。
一旦リザーバ(1086)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(1084)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(1050)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。場合によっては、従来の流体圧力ゲージ(示していない)が、(例えば「T」取り付け部などを介して)ポート(1084)と側方ポート(26)の間の流体経路において連結されてもよい。もちろん、インフレーター(1050)はあるいは、一体型圧力ゲージを含んでもよい。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、ハウジング(1060)に対して、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を遠位に前進させて、シリンジバレル(1080)内でピストン(1116)を前進させることによって、リザーバ(1086)から拡張器(22)へ流体を移送し得る。操作者は、適切な流体圧レベルに到達したときを判定するために、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を遠位に前進させながら圧力ゲージにて圧力読取値を観察し得る。再び、操作者が、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)を遠位に前進させる際、ラチェット機構(1112)がリブ(1070)に沿ってラチェット動作し、操作者がサムリング(1102)を解放した場合に、プランジャ・アクチュエータ・アセンブリ(1100)が近位に後退することを防ぐ。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついで、サムリング(1102)を近位に引いて、カム機構(1140)を近位に駆動し、それによって、ラチェット機構(1112)をリブ(1070)から係合解除してよい。これによって、プランジャドライバ(1110)が、ハウジング(1060)に対して近位に並進できるようになる。操作者は、サムリング(1102)を近位に引き続けて、プランジャ作動アセンブリ(1100)を、図30Cにて示した位置に向かって近位に後退させてよい。これにより、ひいては、ピストン(1116)をシリンジバレル(1080)内で近位に並進させ、それによって、生理食塩水(又は他の流体)を拡張器(22)からリザーバ(1086)内に戻すように引き込む。次に拡張器(22)を収縮させた状態で、拡張器(22)を患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(1050)を分離する必要なく、リザーバ(1086)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。インフレーター(1050)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(1050)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
K.回転式駆動及び摺動式ロッキング機構のボタン解放を有する例示の代替的なインフレーター
図31〜37Cは、他の例示的なインフレーター(1150)を示す。この例のインフレーター(1150)は、ハウジング(1160)、シリンジバレル(1180)及びプランジャ作動アセンブリ(1200)を含む。ハウジング(1160)は、一つに接合されて、シリンジバレル(1180)とプランジャ作動アセンブリ(1200)を収容する、2つの半体(1160a、1160b)によって形成される。図31〜33にて最もよく見られるように、各半体(1160a、1160b)は、シリンジバレル(1180)を視認可能にする窓(1162)を含む。具体的には、インフレーター(1150)の操作者は、窓(1162)を通して、シリンジバレル(1180)を見ることによって、シリンジバレル(1180)内にどれくらいの流体があるのかを確かめ得る。
図33にて最もよく見られるように、各半体(1160a、1160b)はまた、対応するらせん状に配向された溝(1164)とフランジ凹部(1166)も含む。各半体(1160a、1160b)の溝(1164)は、両半体(1160a、1160b)が接合されるときに、ハウジング(1160)内で連続したらせん状ねじ山を形成するように、互いに整列するように構成される。各半体(1160a、1160b)のフランジ凹部(1166)は、両半体(1160a、1160b)が接合されるときに、シリンジバレル(1180)の上部フランジ(1182)を捕捉し、かつ保持するように、互いに整列するように構成される。シリンジバレル(1180)の遠位ポート(1184)が、ハウジング(1160)から遠位に突出する。遠位ポート(1184)は、シリンジバレル(1180)によって画定されるリザーバ(1186)へと、かつ、リザーバ(1186)から流体を連通するように構成される。各ハウジングの半体(1160a、1160b)はまた、それぞれ側方ノッチ(1163)も含む。半体(1160a、1160b)が一つに組み立てられると、両ノッチ(1163)は一緒になって、圧力ゲージ(1185)の側方に突出する部分のための隙間を提供する。この例においては、圧力ゲージ(1185)は、シリンジバレル(1180)と一体になった機構である。圧力ゲージ(1185)は、本明細書で記述した任意の他の圧力ゲージ(162、262、362、462、472、482、562、662、762)と同様に構成され、かつ動作可能であってもよいし、任意の他の好適な様式にて構成され、かつ動作可能であってもよい。あるいは、圧力ゲージ(1185)とノッチ(1163)は、所望であれば、単純に省略されてもよい。
図34〜36にて示したように、この例のプランジャ作動アセンブリ(1200)には、一対の回転アクチュエータの半体(1210a、1210b)、長手方向に並進するロッド(1220)、一対の後退可能なねじ部材(1230、1231)及びプランジャ(1240)が含まれる。両半体(1210a、1210b)が一つに組み立てられると、回転アクチュエータの両半体(1210a、1210b)は共同してノブ(1211)を画定する。各半体(1210a、1210b)は、それぞれ一対のねじチャネル(1212、1213)、ロッド凹部(1214)、スプリング凹部(1216)及びロッドフランジ凹部(1218)を有する。以下でより詳細に記述されるように、両半体(1210a、1210b)が一つに組み立てられると、ねじチャネル(1212、1213)が共同して、ねじ部材(1230、1231)が、ロッド(1220)に対して側方に選択的に並進して、両半体(1210a、1210b)のアセンブリから外側に選択的に突出することを可能にする。加えて、両ロッド凹部(1214)が、共同してロッド(1220)を摺動自在に受容し、ロッドは、組み立てた両半体(1210a、1210b)に対して長手方向に並進することが可能となる。両スプリング凹部(1216)が互いに整列して、スプリング(1222)の遠位端を捕捉し、該スプリングは、組み立てた両半体(1210a、1210b)に対して上方に、ロッド(1220)を弾性的に付勢するように構成される。ロッドフランジ凹部(1218)は、一緒になって、ロッド(1220)のフランジ(1224)を取り囲み、それによって組み立てた両半体(1210a、1210b)に対するロッド(1220)の長手方向の移動を抑制し、一方で組み立てた両半体(1210a、1210b)に対する、ロッド(1220)の長手方向の移動がある程度可能なままにする。より詳細に以下で記述するように、そのようなロッド(1220)の並進は、ねじ部材(1230、1231)と溝(1164)間の係合を選択的に解除する。
各回転アクチュエータの半体(1210a、1210b)はまた、プランジャフランジ凹部(1219)を含む。プランジャフランジ凹部(1219)は共同して、プランジャ(1240)の近位フランジ(1242)を捕捉する。プランジャ(1240)はしたがって、ハウジング(1160)に対して、そしてシリンジバレル(1180)に対して、組み立てた両半体(1210a、1210b)と一体となって並進する。プランジャ(1240)の遠位端にあるピストン(1244)が、シリンジバレル(1180)内に位置付けられる。上述されてもいるが、シリンジバレル(1180)は、ハウジング(1160)によって固定される。したがって、ハウジング(1160)に対するプランジャ作動アセンブリ(1200)の長手方向の移動に応じて、シリンジバレル(1180)内のリザーバ(1186)の容積を選択的に変えることによってリザーバ(1186)内に流体を引き込む、又はリザーバ(1186)内から流体を排出するために、プランジャ(1240)は、シリンジバレル(1180)内で往復運動するように構成されることが理解されるべきである。
上述したように、本例の並進ロッド(1220)には、スプリング(1222)とフランジ(1224)が含まれる。スプリング(1222)は、フランジ(1224)を近位に押しやる。本例のスプリング(1222)がコイルスプリングを含む一方で、任意の他の好適な種類の弾性部材を、ロッド(1220)を弾性的に付勢するために使用してよいことが理解されるべきである。本例のロッド(1220)には更に、プッシュボタン(1226)と、ロッド(1220)の遠位端近くに形成された一対のスロット(1234、1235)が含まれる。図36にて最もよくみられるように、各スロット(1234、1235)はロッド(1220)の長手方向軸に対して斜めに配向される。更に、スロット(1234)は、スロット(1235)の垂直位置からずれた垂直位置にあり、スロット(1235)はスロット(1234)に対して遠位に位置付けられる。ねじ部材(1230)は、スロット(1234)中に摺動自在に配設されるピン(1232)に固定される。同様に、ねじ部材(1231)は、スロット(1235)中に摺動自在に配設されるピン(1233)に固定される。図35を再び参照すると、ねじ部材(1230)は、ねじチャネル(1212)中に摺動自在に嵌め込まれるように構成され、一方でねじ部材(1231)は、ねじチャネル(1213)中に摺動自在に嵌め込まれるように構成される。ねじチャネル(1212、1213)は、ねじ部材(1230、1231)が回転アクチュエータの半体(1210a、1210b)の長さに沿って移動することを防ぐが、ねじ部材(1230、1231)が回転アクチュエータの各半体(1210a、1210b)に対して側方に移動できるようにする。
ねじチャネル(1212、1213)の構成と、スロット(1234、1235)とピン(1232、1233)との間の協働を通して提供されるカム動作により、ねじ部材(1230、1231)は、内側に後退した位置(ロッド(1220)が半体(1210a、1210b)に対して遠位位置にある場合)と、外側に伸長した位置(ロッド(1220)が半体(1210a、1210b)に対して近位位置にある場合)との間で移動するように構成される。具体的には、図37Aは、半体(1210a、1210b)に対して近位位置にあるロッド(1220)を示している。示したように、ねじ部材(1230、1231)は外側に伸長した配置にあり、ねじ部材(1230、1231)の外端は、半体(1210a、1210b)から外側に突出しており、ハウジング(1160)の溝(1164)と係合している。ねじ部材(1230、1231)が、図37Aにて示したように、ハウジング(1160)の溝(1164)と係合するときは、プランジャ作動アセンブリ(1200)が、リードスクリューのように働くことになり、ハウジング(1160)に対するノブ(1211)の回転が、ハウジング(1160)に対してプランジャ作動アセンブリ(1200)を前進又は後退させ、それによって、ノブ(1211)を回転させる方向に応じて、プランジャ(1240)が、シリンジバレル(1180)に対して前進するか、又は後退するようにされる。
ねじ部材(1230、1231)と溝(1164)の構成が、自己ロック機能を提供し得ることも理解されるべきである。具体的には、シリンジバレル(1180)内の流体圧及び/又はスプリング(1222)によって提供される近位への付勢力は、ねじ部材(1230、1231)が溝(1164)と係合したまま、プランジャ作動アセンブリ(1200)が回転することによって、プランジャ作動アセンブリ(1200)を近位へ「バックドライブ(backdrive)」することを引き起こさないであろう。ねじ部材(1230、1231)が溝(1164)に係合しているときは、操作者がノブ(1211)を掴んで、ハウジング(1160)に対してノブ(1211)を積極的に回転させることによって、プランジャ作動アセンブリ(1200)をハウジング(1160)に対して回転させるときだけ、プランジャ作動アセンブリ(1200)が、ハウジング(1160)に対して並進するであろう。
ロッド(1220)が、図37Bにて示したように(例えば、操作者が、ハウジング(1160)及び/又はノブ(1211)を握ったまま、プッシュボタン(1226)を押すことによって)遠位位置に並進するとき、スロット(1234、1235)とピン(1232、1233)との間のカム動作によって同時に、ねじ部材(1230、1231)が内側に駆動され、ねじ部材(1230、1231)の外端が、ハウジング(1160)の溝(1164)から係合解除されて、半体(1210a、1210b)内に後退する。ねじ部材(1230、1231)が溝(1164)から係合解除されると、プランジャ作動アセンブリ(1200)は、ハウジング(1160)に対して自由に遠位に前進され得るか、又は近位に後退され得る。スプリング(1222)が存在するため、操作者は、溝(1164)から係合解除されたねじ部材(1230、1231)を保持するためには、プッシュボタン(1226)を押下位置に保持しなければならない。一旦操作者がプッシュボタン(1226)を解放したならば、スプリング(1222)の弾性的付勢力が、ロッド(1220)を、半体(1210a、1210b)に対して近位に駆動する。スロット(1234、1235)とピン(1232、1233)との間のカム動作のために、半体(1210a、1210b)に対するロッド(1220)の近位移動により、ねじ部材(1230、1231)が、再び同時に外側に駆動され、溝(1164)と係合する。
インフレーター(1150)の例示的な使用において、操作者は、プランジャ作動アセンブリ(1200)を図37Bにて示す遠位位置まで前進させた状態で、開始してよい。操作者はついで、流体を引き込むために、生理食塩水のボウル又は他の容器内に、ポート(1184)を位置付けてよい。ポート(1184)が柔軟なチューブ(46)の一方の端部と連結される場合は、操作者は、生理食塩水中に、柔軟なチューブ(46)の他方の端部を位置付けてよい。いずれの場合でも、操作者はついで、図37Bにて示すように、プッシュボタン(1226)を押すことによって溝(1164)からねじ部材(1230、1231)を係合解除し、ロッド(1220)を遠位に前進させ得る。次に、操作者は、図37Cにて示すように、ハウジング(1160)に対して近位に、プランジャ作動アセンブリ(1200)を引いてよく、これにより、シリンジバレル(1180)に対してプランジャ(1240)を後退させて、生理食塩水(又は他の流体)をリザーバ(1186)内に引き込む。操作者はついで、生理食塩水の容器から、ポート(1184)又は柔軟なチューブ(46)を取り出し、プッシュボタン(1226)を解放してよい。これにより、スプリング(1222)が半体(1210a、1210b)に対して近位にロッド(1220)を駆動し、結果として、ロッド(1220)は、外側に、そして溝(1164)との係合に戻るように、ねじ部材(1230、1231)を駆動する。
この段階にて、操作者は、リザーバ(1186)から空気をパージするために、遠位にプランジャ(1240)を前進させてもよい。例えば、操作者は、リザーバ(1186)から空気をパージするために、プランジャ(1240)を遠位に前進させる前に、リザーバ(1186)の頂部に空気が集まるように、ポート(1184)が上向きに位置付けられるように、インフレーター(1150)を配向してよい。リザーバ(1186)から空気をパージするために、操作者は再びプッシュボタン(1226)を押下して、溝(1164)からねじ部材(1230、1231)を係合解除し、ついでプランジャ作動アセンブリ(1200)をハウジング(1160)に対して遠位に押して、シリンジバレル(1180)内でプランジャ(1240)を前進させてよい。あるいは、操作者は、プッシュボタン(1226)を押下することを控え、代わりにハウジング(1160)に対してノブ(1211)を回転させてもよい。ねじ部材(1230、1231)と溝(1164)との間の係合により、ハウジング(1160)に対するノブ(1211)のこの回転が、ハウジング(1160)に対してプランジャ作動アセンブリ(1200)を遠位に駆動し、それによってプランジャ(1240)がシリンジバレル(1180)内で前進する。
一旦リザーバ(1186)が十分に流体で充たされ、空気がパージされたならば、操作者は、柔軟なチューブ(46)を介して、ポート(1184)を側方ポート(26)と連結することなどによって、インフレーター(1150)を拡張カテーテル(20)と連結し得る。拡張器(22)を解剖学的通路(例えば開口(O)など)内に好適に位置付け、操作者はついで、ハウジング(1160)に対して、プランジャ作動アセンブリ(1200)を遠位に前進させて、シリンジバレル(1180)内でプランジャ(1240)を前進させることによって、リザーバ(1186)から拡張器(22)へ流体を移送し得る。操作者は、適切な流体圧レベルに到達したときを判定するために、プランジャ作動アセンブリ(1200)を遠位に前進させながら圧力ゲージ(1185)にて圧力読取値を観察し得る。
場合によっては、プランジャ作動アセンブリ(1200)の前進は、2段階で起こる。第1の段階において、操作者は再びプッシュボタン(1226)を押下して、溝(1164)からねじ部材(1230、1231)を係合解除し、ついでプランジャ作動アセンブリ(1200)をハウジング(1160)に対して遠位に押して、所望の流体圧に近づくが、完全には到達しない第1の移動範囲にわたって、シリンジバレル(1180)内でプランジャ(1240)を前進させてよい。第2の段階において、操作者は、プッシュボタン(1226)を解放して、ねじ部材(1230、1231)を溝(1164)と再係合させ、ついでハウジング(1160)に対してノブ(1211)を回転させて、ハウジング(1160)に対して遠位にプランジャ作動アセンブリ(1200)を駆動することによって、所望の流体圧に到達するまで、より精密に制御された様式で、第2の移動範囲にわたって、シリンジバレル(1180)内でプランジャ(1240)を前進させてよい。操作者が、ハウジング(1160)に対するノブ(1211)の回転を止めると、操作者が再びノブ(1211)を回転させるか、又はプッシュボタン(1226)を押下して、ねじ部材(1230、1231)を溝(1164)から係合解除するかのいずれかを行うまで、ハウジング(1160)に対するプランジャ作動アセンブリ(1200)の長手方向位置は、(ねじ部材(1230、1231)などの自己ロック性のために)固定されたままになる。
一旦操作者が、解剖学的通路を拡張するために、解剖学的通路内で拡張器(22)の所望のレベルの圧力を達成したならば、操作者は、おおよその、所定の期間(例えばおよそ3秒間など)、休止してよい。操作者はついでプッシュボタン(1226)を押下し、もう一度溝(1164)からねじ部材(1230、1231)を係合解除し、ついでプランジャ作動アセンブリ(1200)をハウジング(1160)に対して近位に引いてよい。これにより、シリンジバレル(1180)に対してプランジャ(1240)が後退し、それによって拡張器(22)から流体が引き込まれる。ここでは拡張器(22)は収縮されており、操作者は、所望であれば、同一の解剖学的通路中で数回、拡張器(22)を再膨張及び収縮させてよく、最終的には、拡張器(22)を、患者から後退させ得る。あるいは、操作者が、更なる解剖学的通路を拡張することを望む場合、拡張器(22)を、次の解剖学的通路中に位置付けてよく、操作者は、その次の解剖学的通路を拡張するために、上述の各段階を繰り返し得る。したがって、所望の拡張の全てが完了するまで、患者から拡張器(22)を引き出す必要なく、かつ拡張器カテーテルシステム(10)の他の部分からインフレーター(1150)を分離する必要なく、リザーバ(1186)内の同一の体積の流体を繰り返し使用して、複数の解剖学的通路を拡張し得る。インフレーター(1150)の他の好適な変更形態が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。同様に、インフレーター(1150)が使用され得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
L.側方凹部とチュービンググリップを有する例示の代替的なインフレーター
図38〜44は、他の例示的なインフレーター(1250)を示す。この例のインフレーター(1250)は、ハウジング(1260)、シリンジバレル(1280)及びプランジャ作動アセンブリ(1300)を含む。ハウジング(1260)は、シリンジバレル(1280)を視認可能にする窓(1262)を含む。図38〜40にて見ることができるように、この例の窓(1262)は、およそ180°の角度範囲に沿って開いているが、窓(1262)は、代わりに任意の他の好適な角度範囲に沿って開いていてもよいことが理解されるべきである。加えて、図40及び44にて最もよく見られるように、本例においては、窓(1262)は、ハウジング(1260)の遠位端に延在し、シリンジバレル(1280)の遠位ポート(1284)の下を包み込んでいる。本例のハウジング(1260)には更に、ハウジング(1260)の遠位端にて、チュービング保持機構(1440)が含まれる。具体的には、チュービング保持機構(1440)は、シリンジバレル(1280)の遠位ポート(1284)と連結するチュービング(1400)を受容し、取り外し可能に保持するように構成されるノッチ(1442)を画定する。例示のみの目的であるが、ノッチ(1442)は、チュービング(1400)の外径よりもわずかに小さいギャップ幅を画定し、チュービング(1400)が変形して、わずかな締め付けとともにノッチ(1442)内に嵌め込まれ、ノッチ(1442)内にチュービング(1400)が取り外し可能に保持されるようにされる。
示したように、このノッチ(1442)の構成及び位置では、インフレーター(1250)に対して遠位に位置しているチュービングの自由端(1402)によって、チュービング(1400)が輪を形成可能である。インフレーター(1250)の一部の使用においては、チュービング(1400)は、インフレーター(1250)が実際に使用される前にのみ、ノッチ(1442)と係合される。インフレーター(1250)の実際の使用が開始されるとき(例えば生理食塩水でシリンジバレル(1280)を充填すること、拡張器(22)を拡げるためにインフレーター(1250)を作動させることなど)は、チュービング(1400)がノッチ(1442)より取り外されてよく、例えば、生理食塩水の供給源に対して、かつ/又は拡張カテーテルシステム(10)に対して、自由端(1402)の配置が行いやすようにされる。あるいは、チュービング(1400)は、シリンジバレル(1280)を充たすために、自由端(1402)を生理食塩水の供給源中に位置付けるときに、ノッチ(1442)内に配置されたままであってもよい。操作者は、生理食塩水の供給源に自由端(1402)を挿入する前に、ノッチ(1442)でのチュービング(1400)の配置を選択的に調節することを望み得、例えば、チュービング(1400)をノッチ(1442)内で摺動させる、又はノッチ(1442)からチュービング(1400)を取り外してから、ノッチ内にチュービング(1400)を再度挿入する、などがある。ノッチ(1442)内にチュービング(1400)を置いたままで、生理食塩水でシリンジバレル(1280)を充たすと、操作者の片手を空けることができる。加えて、又はあるいは、ノッチ(1442)内でのチュービング(1400)の保持により、シリンジバレル(1280)を充たす間に、チュービング(1400)が、意図せずに動き回ること、又は、その他想定される意図しない配向/構成となることを防ぐことができる。ノッチ(1442)を使用し得る他の好適な方法が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。ノッチ(1442)が単に任意であることも理解されるべきである。
窓(1262)の異なる構成、及びチュービング保持機構(1440)の存在は別として、本例のハウジング(1260)は実質的に、上記ハウジング(1160)と同一である。具体的には、ハウジング(1260)の内部には、溝(1164)と同様の溝が含まれ、フランジ凹部はフランジ凹部(1166)と同様である。この例のプランジャ作動アセンブリ(1300)は実質的に、上記プランジャ作動アセンブリ(1200)と同一であり、ノブ(1311)とプッシュボタン(1326)を含む。上記ノブ(1311)とは違い、この例のノブ(1311)は、湾曲した凹部の角度のついたアレイを含む。その他の点では、プランジャ作動アセンブリ(1300)は、プッシュボタン(1326)が押下されると、ハウジング(1260)に対して選択的に後退される、ねじ部材(1230、1231)のような、選択的に後退可能なねじ部材など、プランジャ作動アセンブリ(1200)が有するのと同一の特徴を全て有する。インフレーター(1250)の操作はしたがって、上記したインフレーター(1150)の操作と同一である。圧力ゲージ(1285)はもちろん単に任意であるけれども、シリンジバレル(1280)が、上記圧力ゲージ(1185)と実質的に同一である一体型圧力ゲージ(1285)を含むことにも留意されるべきである。インフレーター(1250)に組み込み得る他の好適な機構及び操作性が、本明細書の教示を考慮して、当業者に明らかとなるであろう。
IV.その他
本明細書で記述した任意の例に、上記のものに加えて、又はそれに代えて種々の他の機構が含まれてよいことが理解されるべきである。例示のみの目的であるが、任意の本明細書で記述した例に、参照により本明細書に援用される、種々の参考文献のいずれかで開示された、種々の機構の1つ又は2つ以上が含まれてもよい。
本明細書で述べる教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上は、本明細書で述べるその他の教示、表現、実施形態、実施例などのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができることを理解されたい。上述した教示、表現、実施形態、実施例などはしたがって、互いに対して分離して考慮されるべきではない。本明細書の教示を組み合わせ得る種々の適切な方法が、本明細書の教示を考慮することで、当業者には容易に明らかになるであろう。こうした変更形態及び変形形態は、特許請求の範囲内に含まれるものとする。
本明細書に参照により援用されると言及されたいかなる特許、刊行物、又は他の開示内容も、その全体又は一部において、援用された内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載された他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に援用されることが認識されるべきである。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に援用した任意の矛盾する内容に取って代わるものとする。本明細書に参照により援用されると言及されているが現行の定義、記載、又は本明細書に記載されている他の開示内容と矛盾するいずれの内容、又はそれらの部分は、援用される内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲でのみ援用されるものとする。
本明細書で開示した器具の諸形態は、1回の使用後に処分するように設計することもできるし、複数回使用するように設計することもできる。諸形態は、いずれの場合も、少なくとも1回の使用後に再使用のために再調整することができる。再調整することは、装置を分解する工程、それに続いて特定の部品を洗浄又は交換する工程、並びにその後の再組み立て工程の任意の組み合わせを含んでよい。具体的には、器具の諸形態は分解されてもよく、また、器具の任意の数の特定の部分又は部品が、任意の組み合わせで選択的に交換されるか、あるいは取り外されてもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、器具の諸形態は、再調整用の施設で、又は外科的処置の直前に外科チームによってのいずれかで、その後の使用のために再組み立てされてよい。装置の再調整では、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用できることが、当業者には理解されよう。このような技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、全て、本出願の範囲内にある。
例示のみの目的であるが、本明細書で述べた各諸形態は手術に先立って処理することができる。最初に、新品又は使用済みの器具を入手し、必要に応じて洗浄することができる。ついで器具を滅菌することができる。ある滅菌法では、プラスチック又はTYVEKバッグなどの閉鎖かつ密封された容器に器具を入れる。次いで、容器及び器具を、γ放射線、X線、又は高エネルギー電子線など、容器を透過し得る放射線場に置いてもよい。放射線により、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。この密封容器は、医療施設で開けられるまで器具を滅菌状態に保つことができる。装置はまた、限定されるものではないが、ベータ若しくはガンマ放射線、エチレンオキシド、又は水蒸気を含め、当該技術分野で既知の任意の他の技術を使用して滅菌されてもよい。
本発明において様々な諸形態について図示し説明したが、当業者による適切な変更により、本明細書で説明した方法及びシステムの更なる適応形態を、本発明の範囲から逸脱することなく成し得る。そうした可能な変更形態の幾つかについて述べたが、その他の改変も当業者には明らかであろう。例えば、上述した実施例、諸形態、形状、材料、寸法、比率、工程などは、例示的なものであって必須のものではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲から考慮されるべきであり、本明細書及び図面に示し説明した構造及び操作の細部に限定されると解釈されるものではない。
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
(a)第1のロッキング機構を含む本体と、
(b)可変流体容積を有するリザーバと、
(c)プランジャアセンブリであって、該プランジャアセンブリが、該リザーバの該流体容積を選択的に変化させるように、該本体に対して移動可能であり、該プランジャアセンブリが、該第1のロッキング機構と選択的に係合して、該本体に対して選択された長手方向位置にて該プランジャアセンブリの位置を選択的に維持するように構成された第2のロッキング機構を含む、プランジャアセンブリと、を含み、
該第1又は第2のロッキング機構の一方が該プランジャアセンブリによって規定される長手方向軸を横断する経路に沿って直線的に移動することによって、該第1及び第2のロッキング機構が互いに選択的に係合するように構成される、装置。
(2) 前記本体が、ハンドピースを画定する、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記本体が、前記ハンドピース内に配設されたシリンジ本体を更に含み、前記プランジャアセンブリが、該シリンジ本体内に摺動自在に配設されたピストンを含み、該ピストンと該シリンジ本体が共同して前記リザーバを画定する、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記シリンジ本体が、一体型圧力センサを含む、実施態様3に記載の装置。
(5) 前記プランジャアセンブリが、前記流体容積を選択的に変化させるように、前記本体に対して回転可能である、実施態様1に記載の装置。
(6) 前記第1及び第2のロッキング機構が、前記本体に対する前記プランジャアセンブリの回転に応じた、前記本体に対する前記プランジャアセンブリの並進をもたらすように構成される、実施態様5に記載の装置。
(7) 前記第1のロッキング機構が、前記本体によって画定されたらせん溝を含む、実施態様5に記載の装置。
(8) 前記第2のロッキング機構が、前記らせん溝と選択的に係合するように構成された第1の後退可能なねじ部材を含み、該第1の後退可能なねじ部材が、前記プランジャアセンブリによって規定される長手方向軸を横断する経路に沿って直線的に移動して、前記らせん溝と選択的に係合するように構成される、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記プランジャアセンブリが、
(i)往復部材と、
(ii)ハウジング部材と、を更に含み、該往復部材が、該ハウジング部材に対して摺動自在に配設され、該往復部材が、該ハウジング部材に対して並進して、前記第1の後退可能なねじ部材を前記らせん溝と選択的に係合及び係合解除させるように構成される、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記往復部材が、傾斜スロットを画定し、前記第1の後退可能なねじ部材が、該傾斜スロット中に配設されたピンに固定される、実施態様9に記載の装置。
(11) 前記往復部材を弾性的に付勢して、前記らせん溝と係合するように前記第1の後退可能なねじ部材を駆動する、実施態様9に記載の装置。
(12) 前記第2のロッキング機構が、前記らせん溝と選択的に係合するように構成された第2の後退可能なねじ部材を更に含む、実施態様9に記載の装置。
(13) 前記往復部材が、前記往復部材によって規定される長手方向軸を横断する互いに反対の方向に、前記第1及び第2の後退可能なねじ部材を同時に駆動するように動作可能である、実施態様12に記載の装置。
(14) 前記第1の後退可能なねじ部材が、前記往復部材の長さに沿った第1の長手方向位置に位置し、前記第2の後退可能なねじ部材が、前記往復部材の長さに沿った第2の長手方向位置に位置し、該第1の長手方向位置が、該第2の長手方向位置に対して近位にある、実施態様12に記載の装置。
(15) 前記ハウジング部材が、チャネルを画定し、かつ長手方向軸を規定し、該チャネルが、該長手方向軸を横断して配向され、前記第1の後退可能なねじ部材が、該チャネル内に摺動自在に配設される、実施態様9に記載の装置。
(16) 前記リザーバが、前記本体内に収容される、実施態様1に記載の装置。
(17) 前記本体が、前記リザーバの少なくとも一部が視認可能であるように構成された窓を画定する、実施態様16に記載の装置。
(18) 前記第2のロッキング機構が、前記第1のロッキング機構から係合解除されているときは、前記プランジャアセンブリが、前記本体に対して自由に並進するように構成される、実施態様1に記載の装置。
(19) 装置であって、
(a)ハンドピースであって、
(i)流体リザーバと、
(ii)らせん溝と、を含む、ハンドピースと、
(b)該ハンドピースに対して摺動自在であるプランジャアセンブリであって、該プランジャアセンブリが、該流体リザーバと共に可変容積を画定するように動作可能であり、該プランジャアセンブリが、
(i)ハウジング部材と、
(ii)該らせん溝と選択的に係合するように構成されたねじ部材と、
(iii)該ハウジング部材に対して摺動自在であるロッドであって、該ねじ部材を該らせん溝と選択的に係合及び係合解除させるように動作可能な、ロッドと、を含む、プランジャアセンブリと、を含み、
該ねじ部材が該らせん溝と係合しているときは、該プランジャアセンブリと該流体リザーバによって画定される容積を変化させるように、該プランジャアセンブリが、該ハンドピースに対して回転可能であり、
該ねじ部材が該らせん溝から係合解除されているときは、該プランジャアセンブリと該流体リザーバによって画定される容積を変化させるように、該プランジャアセンブリが、該ハンドピースに対して並進可能である、装置。
(20) 装置であって、
(a)ハンドピースであって、
(i)流体リザーバと、
(ii)らせん溝と、を含む、ハンドピースと、
(b)該ハンドピースに対して摺動自在であるプランジャであって、該流体リザーバと共に可変容積を画定するように動作可能である、プランジャと、
(c)該らせん溝と選択的に係合するように構成された一対のねじ部材と、
(d)該プランジャに対して摺動自在であるロッドであって、互いに反対の横断方向において、該ねじ部材を伸長及び後退させるように動作可能であることによって、該ねじ部材を該らせん溝と選択的に係合及び係合解除させる、ロッドと、を含む、装置。

Claims (20)

  1. 装置であって、
    (a)第1のロッキング機構を含む本体と、
    (b)可変流体容積を有するリザーバと、
    (c)プランジャアセンブリであって、該プランジャアセンブリが、該リザーバの該流体容積を選択的に変化させるように、該本体に対して移動可能であり、該プランジャアセンブリが、該第1のロッキング機構と選択的に係合して、該本体に対して選択された長手方向位置にて該プランジャアセンブリの位置を選択的に維持するように構成された第2のロッキング機構を含む、プランジャアセンブリと、を含み、
    該第1又は第2のロッキング機構の一方が該プランジャアセンブリによって規定される長手方向軸を横断する経路に沿って直線的に移動することによって、該第1及び第2のロッキング機構が互いに選択的に係合するように構成される、装置。
  2. 前記本体が、ハンドピースを画定する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記本体が、前記ハンドピース内に配設されたシリンジ本体を更に含み、前記プランジャアセンブリが、該シリンジ本体内に摺動自在に配設されたピストンを含み、該ピストンと該シリンジ本体が共同して前記リザーバを画定する、請求項2に記載の装置。
  4. 前記シリンジ本体が、一体型圧力センサを含む、請求項3に記載の装置。
  5. 前記プランジャアセンブリが、前記流体容積を選択的に変化させるように、前記本体に対して回転可能である、請求項1に記載の装置。
  6. 前記第1及び第2のロッキング機構が、前記本体に対する前記プランジャアセンブリの回転に応じた、前記本体に対する前記プランジャアセンブリの並進をもたらすように構成される、請求項5に記載の装置。
  7. 前記第1のロッキング機構が、前記本体によって画定されたらせん溝を含む、請求項5に記載の装置。
  8. 前記第2のロッキング機構が、前記らせん溝と選択的に係合するように構成された第1の後退可能なねじ部材を含み、該第1の後退可能なねじ部材が、前記プランジャアセンブリによって規定される長手方向軸を横断する経路に沿って直線的に移動して、前記らせん溝と選択的に係合するように構成される、請求項7に記載の装置。
  9. 前記プランジャアセンブリが、
    (i)往復部材と、
    (ii)ハウジング部材と、を更に含み、該往復部材が、該ハウジング部材に対して摺動自在に配設され、該往復部材が、該ハウジング部材に対して並進して、前記第1の後退可能なねじ部材を前記らせん溝と選択的に係合及び係合解除させるように構成される、請求項8に記載の装置。
  10. 前記往復部材が、傾斜スロットを画定し、前記第1の後退可能なねじ部材が、該傾斜スロット中に配設されたピンに固定される、請求項9に記載の装置。
  11. 前記往復部材を弾性的に付勢して、前記らせん溝と係合するように前記第1の後退可能なねじ部材を駆動する、請求項9に記載の装置。
  12. 前記第2のロッキング機構が、前記らせん溝と選択的に係合するように構成された第2の後退可能なねじ部材を更に含む、請求項9に記載の装置。
  13. 前記往復部材が、前記往復部材によって規定される長手方向軸を横断する互いに反対の方向に、前記第1及び第2の後退可能なねじ部材を同時に駆動するように動作可能である、請求項12に記載の装置。
  14. 前記第1の後退可能なねじ部材が、前記往復部材の長さに沿った第1の長手方向位置に位置し、前記第2の後退可能なねじ部材が、前記往復部材の長さに沿った第2の長手方向位置に位置し、該第1の長手方向位置が、該第2の長手方向位置に対して近位にある、請求項12に記載の装置。
  15. 前記ハウジング部材が、チャネルを画定し、かつ長手方向軸を規定し、該チャネルが、該長手方向軸を横断して配向され、前記第1の後退可能なねじ部材が、該チャネル内に摺動自在に配設される、請求項9に記載の装置。
  16. 前記リザーバが、前記本体内に収容される、請求項1に記載の装置。
  17. 前記本体が、前記リザーバの少なくとも一部が視認可能であるように構成された窓を画定する、請求項16に記載の装置。
  18. 前記第2のロッキング機構が、前記第1のロッキング機構から係合解除されているときは、前記プランジャアセンブリが、前記本体に対して自由に並進するように構成される、請求項1に記載の装置。
  19. 装置であって、
    (a)ハンドピースであって、
    (i)流体リザーバと、
    (ii)らせん溝と、を含む、ハンドピースと、
    (b)該ハンドピースに対して摺動自在であるプランジャアセンブリであって、該プランジャアセンブリが、該流体リザーバと共に可変容積を画定するように動作可能であり、該プランジャアセンブリが、
    (i)ハウジング部材と、
    (ii)該らせん溝と選択的に係合するように構成されたねじ部材と、
    (iii)該ハウジング部材に対して摺動自在であるロッドであって、該ねじ部材を該らせん溝と選択的に係合及び係合解除させるように動作可能な、ロッドと、を含む、プランジャアセンブリと、を含み、
    該ねじ部材が該らせん溝と係合しているときは、該プランジャアセンブリと該流体リザーバによって画定される容積を変化させるように、該プランジャアセンブリが、該ハンドピースに対して回転可能であり、
    該ねじ部材が該らせん溝から係合解除されているときは、該プランジャアセンブリと該流体リザーバによって画定される容積を変化させるように、該プランジャアセンブリが、該ハンドピースに対して並進可能である、装置。
  20. 装置であって、
    (a)ハンドピースであって、
    (i)流体リザーバと、
    (ii)らせん溝と、を含む、ハンドピースと、
    (b)該ハンドピースに対して摺動自在であるプランジャであって、該流体リザーバと共に可変容積を画定するように動作可能である、プランジャと、
    (c)該らせん溝と選択的に係合するように構成された一対のねじ部材と、
    (d)該プランジャに対して摺動自在であるロッドであって、互いに反対の横断方向において、該ねじ部材を伸長及び後退させるように動作可能であることによって、該ねじ部材を該らせん溝と選択的に係合及び係合解除させる、ロッドと、を含む、装置。
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