JP2015527186A - 気相中で発熱反応を実施するための反応器 - Google Patents

気相中で発熱反応を実施するための反応器 Download PDF

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Abstract

本発明は、金属の材料から成る外周壁(13)を備えた容器を有する、気相中で発熱反応を実施するための反応器に関する。本発明の構成では、当該反応器(1)の内部にインナシェル(17)が収容されており、該インナシェル(17)が、外周壁(13)の内側に対して少なくとも50mmの間隔を有する。

Description

本発明は、金属の材料から成る外周壁を備えた容器を有する、気相中で発熱反応を実施するための反応器に関する。
相応する反応器は、たとえば高められた温度で実施される反応の際に使用される。この場合、反応器を製作する原料となる材料は、反応器の内部に生ぜしめられる温度で材料が安定するように選択されていなければならない。特に腐食性の媒体が使用される場合には、付加的に、材料が、使用された媒体によって攻撃され、かつ反応が実施される高い温度に基づいて付加的な弱化が生じるという問題が生ぜしめられる。この場合、特に考慮されなければならないのは、反応器の外周壁が、一般に支持性のある部分であり、この部分に付加的に反応器の質量がかかっていることである。
高められた温度で、腐食性の媒体を用いて実施される反応は、たとえば二酸化硫黄の酸化による三酸化硫黄の生成である。
現在、この酸化のために使用される反応器は、通常、特殊鋼から製作される。しかしこの場合、酸化の際に生じる温度に基づき材料が損傷されてしまうことが判った。このことは、クリープ破断強さの減少を招き、ひいては反応器の寿命減少をも招く。すなわち、たとえば、材料番号1.4878または1.4541を有する一般に使用される特殊鋼は、560℃よりも高い温度においてクリープ損傷を受ける。クリープ損傷はこの場合、機械技術的な材料特性の変化から生ぜしめられ、このような変化は損傷進行度によっては故障を招く恐れがある。
したがって、本発明の課題は、公知先行技術に基づき公知である反応器に比べて、気相中での発熱反応の実施の際に、高められた可使時間を有するか、もしくは、より高い気相温度を可能にするような反応器を提供することである。
この課題は、金属の材料から成る外周壁を備えた容器を有する、気相中で発熱反応を実施するための反応器において、当該反応器の内部にインナシェルが収容されており、該インナシェルが、外周壁の内側に対して少なくとも50mmの間隔を有することを特徴とする、気相中で発熱反応を実施するための反応器により解決される。
インナシェルの使用により、インナシェルと反応器の外周壁との間に付加的なガス層が形成される。このガス層は断熱作用を有するので、外周壁に作用する温度は、反応器内部における温度よりも低くなる。これにより、外周壁が、外周壁の安定性に不都合に作用する温度にさらされることが回避されるので、反応器の可使時間は増大される。特に、インナシェルの使用により、外周壁の材料が反応器内部の温度に基づいて脆くなり、こうして外周壁の安定性および強度が低下してしまうことが回避される。さらに、インナシェル自体の脆化はそれほど劇的には作用しない。なぜならば、インナシェルは支持機能を有しないからである。外周壁の脆化とは異なり、インナシェルの脆化は、反応器が故障する危険を招かない。
本発明による反応器は、特に、高められた温度、たとえば300℃よりも高い温度、好適には500℃よりも高い温度で実施される、気相中での発熱反応を実施するために適している。特にこの反応器は、外周壁の材料に対して攻撃的な媒体を含む反応、たとえば二酸化硫黄を酸素と反応させてSOを生成するための反応を実施するために適している。こうして製造されたSOは、たとえば硫酸の製造において使用される。
有利な実施態様では、インナシェルが、外周壁と同じ材料から製作されている。外周壁およびインナシェルを製作するための材料としては、たとえば特殊鋼が適している。この場合、特殊鋼は、この特殊鋼が、反応器内に含まれている媒体に対して安定するように選択される。反応器が二酸化硫黄の酸化による三酸化硫黄の製造のために使用される場合、たとえば材料番号1.4878または1.4541を有する特殊鋼が適している。これらの特殊鋼は、反応器内に含まれている二酸化硫黄および三酸化硫黄に対して安定していて、特殊鋼がさらされている温度が560℃よりも低く保持され得る場合に、十分な長時間安定性をも有している。外周壁とは異なりインナシェルは支持機能を有しないので、材料の脆化、ひいては材料の強度の減少は、反応器の故障を招かず、そして汎用の運転条件下では、インナシェルの損傷をも招かない。
インナシェルの別の利点は、損傷時に、反応器全体を交換する必要なしにインナシェルの交換が可能となることである。
外周壁とインナシェルとを同じ材料から製造することに対して択一的な別の態様では、外周壁とインナシェルとの製造のために互いに異なる材料を使用することも可能である。この場合、たとえば種々異なる鋼を使用することが可能である。また、外周壁を鋼から製作し、インナシェルを、反応器内に含まれている物質に対して不活性でかつ熱安定的な材料から製作することも可能である。インナシェルのための材料としては、たとえば非金属、たとえばセラミックスまたはガラスを使用することもできる。また、熱放射を減少させるために、インナシェルを被覆することも可能である。インナシェルのための被覆材料としては、たとえば耐高温性の鉱物ウールが適している。
また、外周壁を、特殊鋼とは異なる材料から製作することも可能である。その場合にも、反応器内に含まれている物質に対して安定性を有する材料を使用することが必要である。インナシェルおよびインナシェルと外周壁との間の気相に基づき、外周壁がさらされている温度は、反応器内部の温度よりも低くなる。したがって、外周壁のためには、特殊鋼よりも低い熱安定性を有する材料も使用され得る。しかし、好適には、外周壁のための材料として特殊鋼が使用される。さらに、外周壁とインナシェルとを同じ材料から製作することが特に好適である。
別の有利な実施態様では、インナシェルと、反応器の底部(ボトム)および/または頂部(トップ)との間に、ギャップが形成されている。このギャップを通じて、反応器からインナシェルと外周壁との間のギャップ内にガスが流入し得る。これにより、特に、インナシェルと外周壁との間のギャップには、反応器内と同じ圧力が形成されることが保証される。これにより、インナシェルが内部から片側でのみ圧力負荷される、つまり片側でのみ加圧されるのではなく、圧力はあらゆる側から均一にインナシェルに作用するようになる。
インナシェルと反応器の底部および/または頂部との間のギャップは、たしかに圧力補償が行われるが、しかしインナシェルと外周壁との間のギャップを通る僅かなガス流しか形成されないように小さく保持される。インナシェルと外周壁との間のギャップ内でのガスの運動が少なくなればなるほど、ガスによる断熱作用はますます良好になる。それに対して、均一なガス流の場合には、規則的に高温のガスがギャップ内へ搬送されるので、ギャップによる意図された断熱作用が生じなくなる。供給されるガスが比較的低温である場合、インナシェルと外周壁とをガス流によって冷却することが可能となる。
1実施態様では、反応器が組込み部材を含んでいる。組込み部材とは、たとえばトレイ、構造化された充填物または構造化されていない充填物または充填体堆積物を意味する。反応器内に収容されていてよい適当なトレイは、たとえばシーブトレイ、バブルキャップトレイまたは当業者に知られているあらゆる任意の別のトレイである。反応器内に組込み部材として少なくとも1つのトレイが収容されていると特に有利である。
さらに別の実施態様では、反応器内に少なくとも1つの触媒床が含まれている。触媒床は、たとえば固定床または流動床として形成されていてよい。触媒床が流動床(層)である場合、反応器内に好ましくは少なくとも1つのトレイが収容されており、このトレイは流動床へのガス分配器として働く。流動床のための顆粒と、その上に位置する、カバーとして働くトレイとの間には、流動床顆粒がガスによって通流される際に十分な渦流形成が可能となる十分な大きさの間隔が空けられる。触媒床は固定床であると好適である。このためには、固定床を形成する触媒が、たとえばトレイに載置されていてよい。流動床の場合とは異なり、固定床は流れ方向の影響を受けない。すなわち、固定床は、たとえば上方から下方へ向かっても通流され得る。反応器内に触媒床が含まれている場合、触媒が載置されるトレイは、たとえば触媒用の格子体または支持金属薄板である。
二酸化硫黄の酸化によりSOを製造する場合には、固定床の形の触媒床が好適となる。
特に好適な実施態様では、反応器が、複数のセグメントに分割されており、各セグメントが、少なくとも1つの流入部と少なくとも1つの流出部とを有しており、各セグメントが、触媒床と、該触媒床の上方のガス室とを含んでいる。複数のセグメントへの反応器の分割は、好ましくは中間トレイによって行われる。流入部は、固定床として形成された触媒床では、たとえばガス室内で触媒床の上方に位置しているので、この流入部を介して、触媒床を流通するガスが供給され得る。触媒床下方のガス室内には、触媒床を流通したガスが集められ、次いで流出部を介して触媒床下方のガス室から取り出され得る。
触媒床が使用される場合、触媒床では通常、化学的な反応が行われる。特に好適な実施態様では、本発明による反応器が、二酸化硫黄を酸化して三酸化硫黄を生成するために使用される。このためには、ガス状の二酸化硫黄と、酸素含有のガスとが供給され、二酸化硫黄は酸素と反応して三酸化硫黄を形成する。酸素含有のガスとしては、たとえば酸素または空気が使用され得る。酸素が使用される場合、付加的に不活性ガスが含有されていてよい。択一的には、空気中の酸素濃度を一層増大させることも可能である。しかし、空気を使用することが特に好適である。
二酸化硫黄を酸化して三酸化硫黄を生成する場合、ガスは400〜460℃の範囲の温度で添加される。反応は、触媒の存在で0.4バールの過圧で行われる。反応の発熱性に基づき、反応器から流出する三酸化硫黄、二酸化硫黄および空気の使用時には酸素および窒素を含有するガスは、550〜650℃の温度を有する。相応して反応器内にも、この範囲の温度が生じる。560℃の温度が超えられると、鋼1.4878または1.4541の使用時では、強度減少を伴う機械技術的な材料特性の変化により、減じられた寿命が生ぜしめられる。したがって、反応器の故障を回避するために、本発明によれば、反応器内にインナシェルが収容される。このインナシェルにより、インナシェルと反応器の外周壁との間に断熱性の層が形成されるので、反応器の外周壁に作用する温度は減少される。すなわち、たとえばインナシェルにより、外周壁の温度を400〜560℃の範囲の温度に調節することが可能になる。これにより、クリープ破断強さは減少されなくなり、ひいては反応器の寿命が向上される。反応器外周壁とは異なり、インナシェルは支持機能を有しないので、インナシェルの脆化により、反応器の、運転を妨害する損傷が生ぜしめられることはない。
反応、たとえば触媒の存在で二酸化硫黄を酸化して三酸化硫黄を生成するための反応が実施され、かつ反応器が流動床を有する場合、流動床の材料が触媒活性であると特に好適である。このためには、第1に、流動床顆粒全体が触媒活性であるか、または択一的に流動床内で不活性の顆粒に対して付加的に不均一触媒が含まれていてよい。この不均一触媒は、たとえば同じく顆粒の形で、不活性の流動床顆粒に混加されていてよい。しかし、流動床顆粒全体が触媒活性であると特に好適である。
固定床の場合には、たとえば触媒活性のパッキングもしくは充填物または触媒活性の充填体を使用することが可能である。この場合、充填物または充填体を、触媒活性の材料が被着される担持材料から製作することが特に好適である。
触媒としては、その都度、反応器内で実施したい反応のために適した触媒が使用される。
反応器内で、二酸化硫黄の酸化による三酸化硫黄の生成とは異なる反応が実施される場合、反応器を、特殊鋼とは異なる材料から製作することも可能である。反応器の外周壁を製造するための材料はこの場合、反応に関連している。通常、反応器内の反応させたい物質に対して不活性である材料が使用される。外周壁のための材料とは無関係に、さらに、インナシェルを外周壁と同じ材料から製作することも有利である。このようなインナシェルは、好ましくは、外周壁の材料に作用する温度が高く、外周壁の損傷が生じる恐れがある場合に使用される。インナシェルにより、インナシェルと外周壁との間には断熱性の層が形成されるので、反応器の外周壁に作用する温度を低下させることができる。
以下に、本発明の実施形態を図面につき詳しく説明する。
本発明による反応器の一部を示す断面図である。 インナシェルを使用しない場合の温度分布を示す線図である。 インナシェルを使用した場合の温度分布を示す線図である。
図1には、反応器の一部が図示されている。
図面には、反応器1の右半部が示されている。反応器1は2つのセグメント3に分割されている。図示の2つのセグメント3に対して付加的に、別のセグメント3が含まれていてもよい。その場合、別のセグメント3は相応して上方もしくは下方に配置される。
この反応器が、二酸化硫黄を酸化して三酸化硫黄を生成するために使用される場合、通常、各セグメント3が、それぞれ1つの下側のガス室5と、触媒床7と、上側のガス室9とを有する。触媒床7は通常、固定床の形に形成されていて、トレイ11に載置されている。この場合、トレイ11はたとえば格子体または触媒用の支持金属薄板である。
運転中、上側のガス室9には、反応のために必要となる原料を含有しているガス流が供給される。このガス流は上側のガス室9から触媒床7に導入される。触媒床7では、ガス流の原料が反応されて生成物を形成する。生成物を含有するガスは、下側のガス室5内に捕集され、そしてこの下側のガス室5から取り出され得る。ガスの完全な反応が行われない場合、下側のガス室5内の、生成物を含有するガスも、まだ原料を含有している。
発熱反応の場合、反応時に熱が放出される。これにより、特に触媒床7は加熱される。触媒床7から高温のガスが流出するので、少なくとも触媒床7の下方の外周壁も加熱される。
通常、反応器は金属製の外周壁13を有する。反応器の内部における高い温度に基づき、外周壁13の外側は断熱部15を備えている。
発熱反応の際に反応器の内部に生じる高い温度に基づき、外周壁13は、相応して高い温度にさらされる。このことは、多くの材料においては、外周壁13の材料の熱損傷を招く恐れがある。すなわち、たとえば二酸化硫黄を酸化して三酸化硫黄を生成する際に、外周壁13のために汎用的に使用される鋼1.4878または1.4541は、反応時に生じる温度でクリープ損傷を受け、このクリープ損傷は反応器1全体の減少された寿命を招く。減少された寿命は、外周壁13の強度の減少を伴う脆化の結果である。
したがって、本発明によれば、反応器1の内部にインナシェル17が収容される。このインナシェル17は外周壁13に対して規定の間隔を置いて位置決めされている。したがって、インナシェル17により、インナシェル17と外周壁13との間にギャップが形成される。インナシェル17は特に、反応器内で、外周壁13の材料のクリープ損傷を招く恐れのある温度よりも上にある温度が生じるような位置に配置される。
外周壁13とインナシェル17との間のギャップ19は、ガスで充填されている。このガスは断熱作用を有しており、これにより外周壁13に作用する温度は、インナシェル17を使用しない場合よりも低くなる。これにより、外周壁13に作用する温度は、クリープ損傷を招く臨界的な温度よりも下に保持され得る。
インナシェル17は、好ましくは外周壁13と同じ材料から製作される。
外周壁13とインナシェル17との間のギャップ19に含まれているガスは、好ましくは反応器に供給されたガスである。このためには、たとえばセグメント3を区画する中間トレイ23と、インナシェル17との間にギャップ21を設けることが可能である。その場合、このギャップ21を通じて、インナシェル17と外周壁13との間のギャップ19からガスが流出し得る。反対の側では、たとえばギャップ19が上側のガス室9に対して開いている。上側のガス室9と触媒床7との間に付加的なトレイが設けられている場合には、インナシェル17を触媒床7の範囲と下側のガス室5とに設け、かつ触媒床7を上側のガス室9に対して分離するトレイとの間に流入ギャップを設け、この流入ギャップを通じて、インナシェル17と外周壁13との間のギャップ19内にガスが流入し得るようにすると有利である。しかし通常では、触媒床7の上方にトレイは設けられないので、ガスは直接に上側のガス室9から、インナシェル17と外周壁13との間のギャップ19内に流入することができる。
低温のガスがギャップ内に流入する場合には、ガス流をできるだけ低く保持することは必要でない。なぜならば、その場合、ガス自体が同じく冷却作用を有するからである。
図2には、インナシェルを使用しない場合の温度分布が例示的に描かれている。
この場合、反応器の内部のガスの温度と、外周壁における温度とが示されている。反応器の内部における温度曲線は符号25で示されており、外周壁における温度曲線は符号27で示されている。
x軸には、ガスの入口から出口までのセグメント3における位置が示されており、y軸には、温度が示されている。
ガスは450℃の温度で供給されて、上側のガス室9を通って触媒床7に到達するまで流れる。触媒床7では、化学的な反応が開始し、この反応はその発熱に基づいて温度増大を生ぜしめる。温度はこの場合、630℃まで上昇する。ガスは相応する温度で、下側のガス室5から取り出される。第2のセグメントの上側のガス室9では、再びガス供給が450℃の温度で行われ、この温度は触媒床7において再び増大する。第1のセグメントにおいて既に変換された二酸化硫黄に基づき、第2のセグメントにおける最大温度は、第1のセグメントにおけるよりも低く、温度は560℃までしか上昇しない。
ガス流の高い温度に基づき、外周壁の金属も加熱される。しかし、対流式の熱伝達および熱伝導により、外周壁における最大温度は、ガス流の内部における温度よりも低い。さらに、下側のガス室5の範囲における温度は、その下に位置するセグメントの上側のガス室9に到達するまで再び減少する。なぜならば、外周壁が、後続のセグメントの上側のガス室9の範囲で冷却されるからである。このことは、熱伝導に基づいて、その上に位置するセグメント3の下側のガス室5における温度減少をもたらす。
しかし、ガス流内の温度に基づいて外周壁に生じる最大温度は、鋼製外周壁の場合、二酸化硫黄を酸化して三酸化硫黄を生成するための反応器の使用時に臨界的な温度よりも上にあり、この臨界的な温度が超えられると、鋼のクリープ損傷が生じる。
図3には、例示的にインナシェルを使用した場合のガス流および外周壁における温度曲線が描かれている。
ガス流内の温度曲線は、インナシェルを使用しない場合にも生じる温度曲線に相当している。しかし、インナシェル17の使用により、外周壁13に作用する温度は著しく低くなる。すなわち、この例では、温度最大値がそれぞれ上側のセグメントにおいては約525℃であり、下側のセグメントにおいては約500℃である。これによって、温度は、外周壁13を製作する材料である鋼のクリープ破断強さが減少する臨界的な温度よりも下のままとなる。
1 反応器
3 セグメント
5 下側のガス室
7 触媒床
9 上側のガス室
11 トレイ
13 外周壁
15 断熱部
17 インナシェル
19 ギャップ
21 ギャップ
23 中間トレイ
25 内部における温度曲線
27 外周壁における温度曲線

Claims (10)

  1. 金属の材料から成る外周壁(13)を備えた容器を有する、気相中で発熱反応を実施するための反応器において、当該反応器(1)の内部にインナシェル(17)が収容されており、該インナシェル(17)が、外周壁(13)の内側に対して少なくとも50mmの間隔を有することを特徴とする、気相中で発熱反応を実施するための反応器。
  2. 前記インナシェル(17)が、外周壁(13)と同じ材料から製作されている、請求項1記載の反応器。
  3. 前記インナシェル(17)と、当該反応器(1)の底部および/または頂部との間に、ギャップ(19)が形成されている、請求項1または2記載の反応器。
  4. 当該反応器(1)内に少なくとも1つのトレイが収容されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の反応器。
  5. 当該反応器(1)内に触媒床(7)が形成されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の反応器。
  6. 当該反応器(1)が、複数のセグメント(3)に分割されており、各セグメント(3)が、少なくとも1つの流入部と少なくとも1つの流出部とを有しており、各セグメント(3)が、それぞれ1つの触媒床(7)と、該触媒床(7)の上方のガス室(9)とを含んでいる、請求項1から5までのいずれか1項記載の反応器。
  7. 触媒床(7)が、不均一触媒を含んでいる、請求項5または6記載の反応器。
  8. それぞれ2つのセグメント(3)への分割のために、当該反応器(1)内に中間トレイ(23)が収容されている、請求項6または7記載の反応器。
  9. 反応が、300℃よりも高い温度で実施される、気相中で発熱反応を実施するための請求項1から8までのいずれか1項記載の反応器の使用。
  10. 二酸化硫黄を酸素と反応させてSOを形成するための反応を実施するための請求項1から8までのいずれか1項記載の反応器の使用。
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